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Title:
NON-EXPANDABLE VINYL CHLORIDE RESIN COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/090710
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a non-expandable vinyl chloride resin composition which contains at least (a) an organic acid calcium salt, (b) an organic acid zinc salt and (c) an organic acid potassium salt and which does not contain any foaming agent. The contents of the organic acid calcium salt (a), the organic acid zinc salt (b) and the organic acid potassium salt (c) are 0.01 to 5 parts by mass, 0.01 to 5 parts by mass and 0.001 to 1 part by mass, respectively, relative to 100 parts by mass of a vinyl chloride resin. It becomes possible to provide a non-expandable vinyl chloride resin composition having excellent heat resistance and coloring resistance without the need of using any heavy metal stabilizer such as lead.

Inventors:
IWANAMI KIYOTATSU (JP)
NISHIHARA KEN (JP)
TANAKA KAZUMASA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/003740
Publication Date:
July 23, 2009
Filing Date:
December 12, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ADEKA CORP (JP)
IWANAMI KIYOTATSU (JP)
NISHIHARA KEN (JP)
TANAKA KAZUMASA (JP)
International Classes:
C08L27/06; C08K5/098
Foreign References:
JP2004189776A2004-07-08
JP2004189777A2004-07-08
JPS5313659A1978-02-07
JP2008214480A2008-09-18
JPH0468044A1992-03-03
JPH01292053A1989-11-24
JPS54114556A1979-09-06
JPS63268755A1988-11-07
JPS60130629A1985-07-12
JPH02232239A1990-09-14
JPH10219004A1998-08-18
Attorney, Agent or Firm:
TAKITA, Seiki et al. (Okano-bldg.41-12, Kabukicho 2-chom, Shinjuku-ku Tokyo 21, JP)
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Claims:
 少なくとも、(a)有機酸カルシウム塩、(b)有機酸亜鉛塩及び(c)有機酸カリウム塩を含有してなる、発泡剤を含有しない非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物であって、前記(a)有機酸カルシウム塩、(b)有機酸亜鉛塩及び(c)有機酸カリウム塩の含有量が、それぞれ、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(a)0.01~5質量部、(b)0.01~5質量部及び(c)0.001~1質量部であることを特徴とする、非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(a)成分及び(b)成分が、カルシウムと亜鉛のモル比で1/1~10/1となるように使用されている、請求項1に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(c)成分が、(a)成分及び(b)成分のカルシウムと亜鉛の総量1モルに対し、カリウムが0.01~0.3モルとなるように使用されている、請求項1又は2に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(c)成分が、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して0.001~1質量部となるように使用されている、請求項1又は2に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(a)成分が、有機カルボン酸、フェノール類及び有機リン酸類のカルシウム塩の中から選択された少なくとも1種の塩である、請求項1に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(b)成分が、有機カルボン酸、フェノール類及び有機リン酸類の亜鉛塩の中から選択された少なくとも1種の塩である、請求項1に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(c)成分が、有機カルボン酸、フェノール類及び有機リン酸類のカリウム塩の中から選択された少なくとも1種の塩である、請求項1に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(a)成分及び(b)成分が、カルシウムと亜鉛のモル比で2/1~8/1となるように使用されている、請求項2に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 前記(c)成分が、(a)成分及び(b)成分のカルシウムと亜鉛の総量1モルに対し、カリウムが0.05~0.25モルとなるように使用されている、請求項3に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 他の添加剤として、可塑剤、ハイドロタルサイト化合物、ゼオライト化合物、β-ジケトン化合物、過塩素酸塩類、エポキシ化合物、多価アルコール、リン系、フェノール系及び硫黄系等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系等の光安定剤、充填剤、滑剤からなる群の中から選択された少なくとも1種を含有する、請求項1に記載された非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物。
 
Description:
非発泡性塩化ビニル系樹脂組成

 本発明は、非発泡性塩化ビニル系樹脂組 物に関し、特に、耐熱性及び耐着色性に優 た非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物に関す 。

 塩化ビニル樹脂等の塩素含有樹脂は、難 性及び耐薬品性に優れていることから、種 の分野において用いられている。しかしな ら、塩素含有樹脂は、熱的に分解して塩化 素を発生するために、機械的強度の低下や 色が生じて商品価値を損なうという欠点を している。

 上記欠点を解決するために、従来から種 の安定剤が開発されており、特に鉛化合物 カドミウム化合物とバリウム化合物の混合 等が優れた安定化効果をもつことが知られ いる。しかしながら、近年、安全性の観点 ら鉛化合物やカドミウム化合物の使用が制 される傾向にあるため、安全性の高い亜鉛 合物と、アルカリ土類金属の有機酸塩やハ ドロタルサイト、ゼオライト等の無機化合 を併用することによる安定化方法に変更さ つつある。

 ところが、これらの低毒性の安定剤は、そ だけでは十分な安定化効果が得られないた 、有機ホスファイト化合物、エポキシ化合 、フェノール系酸化防止剤、ベンゾフェノ 系又はベンゾトリアゾール系等の紫外線吸 剤、ヒンダードアミン系光安定剤等の、種 の添加剤が組合わされ、光、熱、酸化等に する耐性を向上させるための安定化助剤と て使用されている。
 しかしながら、これらの非金属系安定化助 を組み合わせただけでは、耐熱性を十分に 上させることは困難であった。

 一方、熱分解型発泡剤が使用されてなる発 性塩化ビニル系樹脂に対しては、高級脂肪 カリウム塩やアルカリ金属無機塩と共に、 定のリン酸エステルを含有させてなる組成 が提案されており(特許文献1)、Ca-Zn系安定 と高級脂肪酸カリウム塩を組み合せて使用 ることも記載されている。しかしながら、 のように発泡剤を使用した系では、耐熱性 び耐着色性に対する改善効果を十分に得る とができないという欠点があった。

特公平7-30197号公報

 従って、本発明の目的は、鉛等の重金属 安定剤を使用することなく、耐熱性及び耐 色性に優れた製品を提供することのできる 非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物を提供す ことにある。

 本発明者等は、上記の目的を達成するた に鋭意検討を重ねた結果、発泡剤を使用し い非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の場合 は、有機酸カルシウム塩、有機酸亜鉛塩及 有機酸カリウム塩を組み合わせて使用する とにより、塩化ビニル系樹脂組成物の耐熱 及び耐着色性を著しく改善することができ ことを見出し、本発明に到達した。

 即ち本発明は、少なくとも、(a)有機酸カ シウム塩、(b)有機酸亜鉛塩及び(c)有機酸カ ウム塩を含有してなる、発泡剤を含有しな 非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物であって 前記(a)有機酸カルシウム塩、(b)有機酸亜鉛 及び(c)有機酸カリウム塩の含有量が、それ れ、塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、(a)0 .01~5質量部、(b)0.01~5質量部及び(c)0.001~1質量部 であることを特徴とする、非発泡性塩化ビニ ル系樹脂組成物である。

 前記(a)成分及び(b)成分は、カルシウムと 鉛のモル比で1/1~10/1となるように使用され ことが好ましく、更に、(c)成分は、(a)成分 び(b)成分のカルシウムと亜鉛の総量1モルに し、カリウムが0.01~0.3モルとなるように使 されることが好ましい。

 本発明の非発泡性塩化ビニル系樹脂組成 は、熱安定性及び耐着色性に優れるので、 来製品より高品質の、塩化ビニル系樹脂成 品を提供することができる。

 以下、本発明の非発泡性塩化ビニル系樹脂 成物について詳細に説明する。
 本発明に使用される塩化ビニル系樹脂は、 状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等 よって得ることができ、特にその重合方法 限定されることはない。具体的な樹脂とし は、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ 化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポ エチレン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 、塩化ビニル-エチレン共重合体、塩化ビニ -プロピレン共重合体、塩化ビニル-スチレン 共重合体、塩化ビニル-イソブチレン共重合 、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、塩 ビニル-スチレン-無水マレイン酸の三元共 合体、塩化ビニル-スチレン-アクリロニトリ ル共重合体、塩化ビニル-ブタジエン共重合 、塩化ビニル-イソプレン共重合体、塩化ビ ル-塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル -塩化ビニリデン-酢酸ビニルの三元共重合体 塩化ビニル-マレイン酸エステル共重合体、 塩化ビニル-メタクリル酸エステル共重合体 塩化ビニル-アクリロニトリル共重合体、塩 ビニル-各種ビニルエーテル共重合体等の塩 化ビニル系樹脂、及びそれら相互のブレンド 品 あるいは他の塩素を含まない合成樹脂、例え ば、アクリロニトリル-スチレン共重合体、 クリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合 体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレ -エチル(メタ)アクリレート共重合体、ポリ ステル等との混合物、ポリエステル等との ロック共重合体及びグラフト共重合体等が げられる。

 本発明に使用される(a)成分である有機酸 ルシウム塩としては、有機カルボン酸、フ ノール類及び有機リン酸類のカルシウム塩 挙げられる。

 上記有機カルボン酸としては、例えば、 酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロ 酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン 、2-エチルヘキシル酸、ネオデカン酸、カ リン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリ カン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イ ステアリン酸、ステアリン酸、12-ヒドロキ ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸、 息香酸、モノクロル安息香酸、p-第三ブチル 安息香酸、ジメチルヒドロキシ安息香酸、3,5 -ジ第三ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、トル ル酸、ジメチル安息香酸、エチル安息香酸 クミン酸、n-プロピル安息香酸、アミノ安息 香酸、N,N-ジメチルアミノ安息香酸、アセト シ安息香酸、サリチル酸、p-第三オクチルサ リチル酸、エライジン酸、オレイン酸、リノ ール酸、リノレイン酸、チオグリコール酸、 メルカプトプロピオン酸、オクチルメルカプ トプロピオン酸等の一価カルボン酸;シュウ 、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ 酸、セバチン酸、フタール酸、イソフター 酸、テレフタール酸、ヒドロキシフタール 、クロルフタール酸、アミノフタール酸、 レイン酸、フマール酸、シトラコン酸、メ コン酸、イタコン酸、アコニット酸、チオ プロピオン酸等の二価カルボン酸あるいは れらのモノエステル又はモノアマイド化合 ;ブタントリカルボン酸、ブタンテトラカル ン酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、 ロファン酸、ピロメリット酸等の、三価又 四価カルボン酸のジエステル化合物又はト エステル化合物が挙げられる。

 また、 記フェノール類としては、例えば、第三ブチ ルフェノール、ノニルフェノール、ジノニル フェノール、シクロヘキシルフェノール、フ ェニルフェノール、オクチルフェノール、フ ェノール、クレゾール、キシレノール、n-ブ ルフェノール、イソアミルフェノール、エ ルフェノール、イソプロピルフェノール、 ソオクチルフェノール、2-エチルヘキシル ェノール、第三ノニルフェノール、デシル ェノール、第三オクチルフェノール、イソ キシルフェノール、オクタデシルフェノー 、ジイソブチルフェノール、メチルプロピ フェノール、ジアミルフェノール、メチル ソヘキシルフェノール、メチル第三オクチ フェノール等が挙げられる。

 また、前記有機リン酸類としては、例え 、モノ-又はジオクチルリン酸、モノ-又は ドデシルリン酸、モノ-又はジオクタデシル ン酸、モノ-又はジ-(ノニルフェニル)リン酸 、ホスホン酸ノニルフェニルエステル、ホス ホン酸ステアリルエステル等が挙げられる。

 また、前記した有機カルボン酸、フェノー 類及び有機リン酸類のカルシウム塩は、酸 塩、中性塩、又は塩基性塩であっても、あ いは 塩基性塩の塩基の一部又は全部を炭酸で中和 した過塩基性錯体であってもよい。

 前記した有機酸カルシウム塩の本発明に ける添加量は、塩化ビニル系樹脂100質量部 対して0.01~5質量部であり、好ましくは0.05~3 量部である。

 本発明に使用される(b)成分である有機酸 鉛塩としては、有機カルボン酸、フェノー 類及び有機リン酸類の亜鉛塩が挙げられる 有機カルボン酸、フェノール類及び有機リ 酸類の例としては、前述したものが挙げら る。

 また、上記した有機カルボン酸、フェノ ル類及び有機リン酸類の亜鉛塩は、酸性塩 中性塩、塩基性塩の何れであっても良く、 、前記塩基性塩の塩基の一部又は全部を炭 で中和した、過塩基性錯体であってもよい

 上記した(b)成分である有機酸亜鉛塩の添 量は、前記した塩化ビニル系樹脂100質量部 対して0.01~5質量部であり、好ましくは0.05~3 量部である。

 本発明に使用される(c)成分である有機酸 リウム塩としては、有機カルボン酸、フェ ール類及び有機リン酸類の亜鉛塩が挙げら る。有機カルボン酸、フェノール類及び有 リン酸類の例としては、既に例示したもの 挙げられる。

 また、上記の有機カルボン酸、フェノー 類及び有機リン酸類の亜鉛塩は、酸性塩、 性塩、塩基性塩の何れであっても良く、こ らは、塩基性塩における塩基の一部又は全 を炭酸で中和してなる過塩基性錯体であっ もよい。

 上記の有機酸カリウム塩の添加量は、塩 ビニル系樹脂100質量部に対して0.001~1質量部 であり、好ましくは0.01~0.5質量部である。

 本発明において、耐着色性及び熱安定性 著しく優れた非発泡の成型品を製造するた には、(a)成分と(b)成分の使用比率が、カル ウムと亜鉛のモル比で1/1~10/1であることが ましく、2/1~8/1であることが更に好ましい。 に、(c)成分の比率は、(a)成分及び(b)成分の ルシウムと亜鉛の総量1モルに対してカリウ ムが0.01~0.3モルであることが好ましく、0.05~0. 25モルであることがより好ましい。

 また、本発明の組成物には、通常塩化ビ ル系樹脂組成物に用いられる他の添加剤、 えば、可塑剤、ハイドロタルサイト化合物 ゼオライト化合物、β-ジケトン化合物、過 素酸塩類、エポキシ化合物、多価アルコー 、リン系、フェノール系及び硫黄系等の酸 防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン 等の光安定剤、充填剤、滑剤等を添加する とができる。

 上記の可塑剤としては、例えば、ジブチ フタレート、ブチルヘキシルフタレート、 ヘプチルフタレート、ジオクチルフタレー 、ジイソノニルフタレート、ジイソデシル タレート、ジラウリルフタレート、ジシク ヘキシルフタレート、ジオクチルテレフタ ート等のフタレート系可塑剤;ジオクチルア ジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソ デシルアジペート、ジ(ブチルジグリコール) ジペート等のアジペート系可塑剤;トリフェ ニルホスフェート、トリクレジルホスフェー ト、トリキシレニルホスフェート、トリ(イ プロピルフェニル)ホスフェート、トリエチ ホスフェート、トリブチルホスフェート、 リオクチルホスフェート、トリ(ブトキシエ チル)ホスフェート、オクチルジフェニルホ フェート等のホスフェート可塑剤系;多価ア コールとして、エチレングリコール、ジエ レングリコール、トリエチレングリコール 1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレン リコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジ オール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサン オール、ネオペンチルグリコール等と二塩 酸としてシュウ酸、マロン酸、コハク酸、 ルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ ン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フター 酸、イソフタール酸、テレフタール酸等を い、必要により一価アルコール、モノカル ン酸をストッパーに使用したポリエステル 可塑剤;その他、テトラヒドロフタール酸系 可塑剤、アゼライン酸系可塑剤、セバチン酸 系可塑剤、ステアリン酸系可塑剤、クエン酸 系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、ピロメ リット酸系可塑剤、ビフェニルテトラカルボ ン酸エステル系可塑剤、塩素系可塑剤等が挙 げられる。

 前記ハイドロタルサイト化合物とは、マグ シウム及び/又は亜鉛とアルミニウムとの炭 酸複塩化合物であり、好ましくは下記一般式 (I)で表される化合物である。
 Mg x1 Zn x2 Al 2 (OH) 2(X1+X2)+4 ・CO 3 ・mH 2 O (I)
但し、(I)式中のx1及びx2は、各々下記の式で される条件を満たす数を表し、mは実数を表 。0≦x2/x1<10、且つ2≦x1+x2<20。

 また、上記ハイドロタルサイト化合物は 天然物であっても合成品であってもよい。 記合成品の合成方法としては、特公昭46-2280 号公報、特公昭50-30039号公報、特公昭51-29129 公報、特開昭61-174270号公報に記載された方 等、公知のものを使用することができる。 た、本発明においては、上記ハイドロタル イト化合物の結晶構造、結晶の粒子径、あ いは結晶水の有無及びその量等に制限され ことなく使用することができる。

 また本発明においては、過塩素酸処理し ハイドロタルサイトを使用することもでき その表面をステアリン酸のような高級脂肪 、オレイン酸アルカリ金属塩のような高級 肪酸金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸 ルカリ金属塩のような有機スルホン酸金属 、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル 又はワックス等で被覆したものも使用する とができる。

 前記ゼオライト化合物は、独特の三次元 ゼオライト結晶構造を有するアルカリ又は ルカリ土類金属のアルミノケイ酸塩であり その代表例としては、A型、X型、Y型及びP型 ゼオライト、モノデナイト、アナルサイト、 ソーダライト族アルミノケイ酸塩、クリノブ チロライト、エリオナイト及びチャバサイト 等を挙げることができる。これらのゼオライ ト化合物は結晶水(いわゆるゼオライト水)を する含水物であっても、結晶水を除去した 水物であっても良い。これらの化合物の粒 は、0.1~50μmであることが好ましく、特に、0 .5~10μmであることが好ましい。

 前記β-ジケトン化合物としては、例えば デヒドロ酢酸、ジベンゾイルメタン、パル トイルベンゾイルメタン、ステアロイルベ ゾイルメタン等が挙げられる。本発明にお てはこれらの金属塩も上記のものと同様に 用である。

 前記過塩素酸塩類としては、過塩素酸金属 、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸処理ハ ドロタルサイト、過塩素酸処理珪酸塩等が げられる。ここで、金属塩を構成する金属 しては、リチウム、ナトリウム、カリウム カルシウム、マグネシウム、ストロンチウ 、バリウム、亜鉛、カドミウム、鉛、アル ニウム等を例示することができる。上記過 素酸金属塩は、無水物であっても含水塩で ってもよい。また、ブチルジグリコール、 チルジグリコールアジペート等のアルコー 系及びエステル系の溶剤に溶かしたもの あっても、その脱水物であってもよい。

 前記エポキシ化合物としては、例えば、 スフェノール型及びノボラック型のエポキ 樹脂、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマ 油、エポキシ化桐油、エポキシ化魚油、エ キシ化牛脂油、エポキシ化ヒマシ油、エポ シ化サフラワー油、エポキシ化トール油脂 酸オクチル、エポキシ化アマニ油脂肪酸ブ ル、エポキシステアリン酸メチル、エポキ ステアリン酸ブチル、エポキシステアリン 2-エチルヘキシル、エポキシステアリン酸 テアリル、トリス(エポキシプロピル)イソシ アヌレート、3-(2-キセノキシ)-1,2-エポキシプ パン、エポキシ化ポリブタジエン、ビスフ ノール-Aジグリシジルエーテル、ビニルシ ロヘキセンジエポキサイド、ジシクロペン ジエンジエポキサイド、3,4-エポキシシクロ キシル-6-メチルエポキシシクロヘキサンカ ボキシレート、ビス(3,4-エポキシシクロヘ シル)アジペート等が挙げられる。

 前記多価アルコールとしては、例えば、 ンタエリスリトール、ジペンタエリスリト ル、ソルビトール、マンニトール、トリメ ロールプロパン、ジトリメチロールプロパ 、ペンタエリスリトール又はジペンタエリ リトールのステアリン酸部分エステル、ビ (ジペンタエタスリトール)アジペート、グ セリン、ジグリセリン、トリス(2-ヒドロキ エチル)イソシアヌレート等が挙げられる。

 前記リン系酸化防止剤としては、例えば トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ 三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノ ニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニ フェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ 合ノニルフェニル)ホスファイト、ビス(2-第 ブチル-4,6-ジメチルフェニル)・エチルホス ァイト、ジフェニルアシッドホスファイト 2,2'-メチレンビス(4,6-ジ第三ブチルフェニル )オクチルホスファイト、ジフェニルデシル スファイト、フェニルジイソデシルホスフ イト、トリブチルホスファイト、トリス(2- チルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホ ファイト、トリラウリルホスファイト、ジ チルアシッドホスファイト、ジラウリルア ッドホスファイト、トリラウリルトリチオ スファイト、ビス(ネオペンチルグリコール )・1,4-シクロヘキサンジメチルジホスファイ 、ビス(2,4-ジ第三ブチルフェニル)ペンタエ スリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ第 ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリト ルジホスファイト、ジステアリルペンタエ スリトールジホスファイト、テトラ(C12-15混 合アルキル)-4,4'-イソプロピリデンジフェニ ホスファイト、ビス[2,2'-メチレンビス(4,6-ジ アミルフェニル)]・イソプロピリデンジフェ ルホスファイト、水素化-4,4'-イソプロピリ ンジフェノールポリホスファイト、テトラ リデシル・4,4'-ブチリデンビス(2-第三ブチ -5-メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキ (トリデシル)・1,1,3-トリス(2-メチル-5-第三 チル-4-ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホ ホナイト、9,10-ジハイドロ-9-オキサ-10-ホス ァフェナンスレン-10-オキサイド、2-ブチル- 2-エチルプロパンジオール・2,4,6-トリ第三ブ ルフェノールモノホスファイト等が挙げら る。

 前記フェノール系酸化防止剤としては、 えば、2,6-ジ第三ブチル-p-クレゾール、2,6- フェニル-4-オクタデシロキシフェノール、 テアリル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェ ニル)-プロピオネート、ジステアリル(3,5-ジ 三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネー 、チオジエチレングリコールビス〔(3,5-ジ 三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ ト〕、1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ第三 チル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート 〕、1,6-ヘキサメチレンビス〔(3,5-ジ第三ブチ ル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミ 〕、4,4'-チオビス(6-第三ブチル-m-クレゾール )、2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-第三ブチルフ ェノール)、2,2'-メチレンビス(4-エチル-6-第三 ブチルフェノール)、ビス〔3,3-ビス(4-ヒドロ シ-3-第三ブチルフェニル)ブチリックアシッ ド〕グリコールエステル、4,4'-ブチリデンビ (6-第三ブチル-m-クレゾール)、2,2'-エチリデ ビス(4,6-ジ第三ブチルフェノール)、2,2'-エ リデンビス(4-第二ブチル-6-第三ブチルフェ ール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5- 三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2-第三ブ ル-4-メチル-6-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5- チルベンジル)フェニル〕テレフタレート、 1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-第三 チルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリ ス(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドルキシベンジル)イ ソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ第三ブチ -4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベ ゼン、1,3,5-トリス〔(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒド ロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン-3 -(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プ ピオネート〕メタン、2-第三ブチル-4-メチル -6-(2-アクリロイルオキシ-3-第三ブチル-5-メチ ルベンジル)フェノール、3,9-ビス〔1,1-ジメチ ル-2-{(3-第三ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフ ニル)プロピオニルオキシ}エチル〕-2,4,8,10- トラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリ チレングリコールビス〔(3-第三ブチル-4-ヒ ロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート〕 が挙げられる。

 前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリス ル、ジステアリル等のジアルキルチオジプ ピオネート類及びペンタエリスリトールテ ラ(β-ドデシルメルカプトプロピオネート) のポリオールのβ-アルキルメルカプトプロ オン酸エステル類が挙げられる。

 前記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4- ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ- 4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- クトキシベンゾフェノン、5,5'-メチレンビス (2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)等 2-ヒドロキシベンゾフェノン類;2-(2'-ヒドロ シ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、 2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ第三ブチルフェニル) ンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ 第三ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリア ール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-第三ブチル-5'-メチ ルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2- (2'-ヒドロキシ-5'-第三オクチルフェニル)ベン ゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジク ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2'-メチ ンビス(4-第三オクチル-6-ベンゾトリアゾリ )フェノール等の2-(2'-ヒドロキシフェニル)ベ ンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート レゾルシノールモノベンゾエート、2,4-ジ第 ブチルフェニル-3',5'-ジ第三ブチル-4'-ヒド キシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ第三 ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等のベンゾ エート類;2-エチル-2'-エトキシオキザニリド 2-エトキシ-4'-ドデシルオキザニリド等の置 オキザニリド類;エチル-α-シアノ-β,β-ジフ ニルアクリレート、メチル-2-シアノ-3-メチ -3-(p-メトキシフェニル)アクリレート等のシ ノアクリレート類が挙げられる。

 前記ヒンダードアミン系光安定剤として 、例えば、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジ ステアレート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペ ジルステアレート、2,2,6,6-テトラメチル-4- ペリジルベンゾエート、N-(2,2,6,6-テトラメチ ル-4-ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1- 〔(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プ ロピオニルオキシエチル〕-2,2,6,6-テトラメチ ル-4-ピペリジル-(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキ シフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6-テ ラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2 ,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2- チル-2-(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベン ル)マロネート、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチ -4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テ ラ(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブタン テトラカルボキシレート、テトラ(1,2,2,6,6-ペ タメチル-4-ピペリジル)ブタンテトラカルボ キシレート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペ リジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボ キシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピ リジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカル キシレート、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-{トリ (2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルオキシカ ボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エ ル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5.5〕ウン カン、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-{トリス(1,2,2, 6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルオキシカルボ ルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕 -2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカ 、1,5,8,12-テトラキス〔4,6-ビス{N-(2,2,6,6-テト メチル-4-ピペリジル)ブチルアミノ}-1,3,5-ト アジン-2-イル〕-1,5,8,12-テトラアザドデカン 、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル -4-ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物 2-第三オクチルアミノ-4,6-ジクロロ-s-トリア ン/N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジ )ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N'-ビス( 2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチ レンジアミン/ジブロモエタン縮合物等が挙 られる。

 前記充填剤としては、例えば、炭酸カル ウム、シリカ、クレー、ガラスビーズ、マ カ、セリサイト、ガラスフレーク、アスベ ト、ウオラストナイト、チタン酸カリウム PMF、石膏繊維、ゾノトライト、MOS、ホスフ ートファイバー、ガラス繊維、炭酸繊維、 ラミド繊維等が挙げられる。

 前記滑剤としては、例えば、天然パラフ ン、低分子ポリエチレン等の炭化水素類、 テアリン酸、ラウリン酸、エルカ酸等の脂 酸類、セチルアルコール、ステアリルアル ール等の脂肪族アルコール類、ステアリン アミド、メレンビスステアロアミド等の脂 酸アミド類、ブチルステアレート等の脂肪 の低級アルコールエステル類、グリセリン ノステアレート等の高級脂肪酸の高級アル ールエステル等が挙げられる。

 その他、本発明の組成物には、必要に応 て通常塩化ビニル系樹脂に使用される添加 、例えば、架橋剤、帯電防止剤、防曇剤、 レートアウト防止剤、表面処理剤、難燃剤 蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、 型剤、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤等 配合することができる。

 本発明の組成物は、塩化ビニル系樹脂の 工方法とは無関係に使用することが可能で る。例えば、カレンダー加工、ロール加工 押し出し成形加工、溶融圧延法、射出成形 工、加圧成形加工、ペースト加工、粉体成 加工、発泡成形加工等に好適に使用するこ ができる。

 本発明の組成物は、壁材、床材、窓枠、 材、波板、雨樋等の建材;自動車用内外装材 ;トレイ等の魚食品包装材;パッキン、ガスケ ト、ホース、パイプ、継ぎ手、シート、玩 等に使用することができる。

 次に、実施例によって本発明を更に詳細 説明するが、本発明は下記の実施例によっ 制限を受けるものではない。

 1.[表1]及び[表2]に示した物質を配合して得 れた樹脂組成物を、170℃で5分間カレンダー 工して厚さが0.7mmのシートを得た。得られ シートを、190℃のギヤーオーブン中に入れ 分解時間(分)を測定し、熱安定性を評価した 。
 2.上記1で得られたシートを貼り合わせて、1 80℃で5分間、及び180℃で30分間プレス加工を い、厚さ1mmのシートを作 した。得られたシートそれぞれについて、色 差計(TC-8600A:(有)東京電色製の商品名)を用い 黄色度を測定し、耐着色性を評価した。
 3.[表1]及び[表2]に示した物質を配合して得 れた樹脂組成物を、170℃でカレンダー加工 て、カレンダーロールから剥離しなくなる での時間(ミル粘着時間、分)を測定し、耐熱 性を評価した。
 上記の評価結果を[表2]に示す。

 

*1:ステアリン酸カルシウム
*2:オクチル酸カルシウム
*3:ステアリン酸亜鉛
*4:オクチル酸亜鉛
*5:オクチル酸カリウム

 [表2]から明らかなように、有機酸カルシウ と有機酸亜鉛のみを組み合わせて使用した 合(比較例1-1、2)には、得られた塩化ビニル 脂の分解時間及びミル粘着時間が短く、熱 定性と耐熱性が不十分であることが確認さ た。また、ステアリン酸カルシウムとステ リン酸亜鉛との組合せに、更にオクチル酸 ルシウムを少量添加しても(比較例1-3)、物 が改善されないことも確認された。
 また、有機酸亜鉛のみに有機酸カリウムを み合わせた場合(比較例1-4)には、耐熱性、 着色性ともに著しく劣ることが確認された

 これに対して、有機酸カルシウムと有機 亜鉛の総量に対し、少量の有機酸カリウム 添加した本発明の場合(実施例1-1、2)には、 られた塩化ビニル樹脂の熱安定性と耐熱性 著しく改善されると共に、耐着色性も改善 れることが確認された。

 本発明の非発泡性塩化ビニル系樹脂組成物 、従来の製品より熱安定性及び耐着色性に れた塩化ビニル系樹脂成型品を提供するこ ができるので、種々の産業の分野に利用す 価値がある。