NAKAZAWA HITOMI (JP)
SAKATA HIDEO (JP)
YAMAUCHI AKIYOSHI (JP)
TANAKA MICHIRU (JP)
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JP2002343424A | 2002-11-29 | |||
JPH11126633A | 1999-05-11 | |||
JP2001060464A | 2001-03-06 | |||
JP2002033120A | 2002-01-31 |
(I)(A)含フッ素エーテル、含フッ素エステルおよび含フッ素カーボネートよりなる群から選ばれるフッ素系溶媒、 (B)非フッ素系環状カーボネート、および (C)非フッ素系鎖状カーボネート を含む電解質塩溶解用溶媒、ならびに (II)電解質塩 を含み、 電解質塩溶解用溶媒(I)が、溶媒(I)全体に対して(D)界面活性剤を5質量%以下含有する非水系電解液。 |
電解質塩溶解用溶媒(I)が、溶媒(I)全体に対して、フッ素系溶媒(A)を20~80体積%、非フッ素系環状カーボネート(B)を3~40体積%および非フッ素系鎖状カーボネート(C)を10~77体積%含む請求の範囲第1項記載の非水系電解液。 |
(A)成分のフッ素系溶媒が、 式(A1): Rf 1 ORf 2 (式中、Rf 1 は炭素数3~6の含フッ素アルキル基、Rf 2 は炭素数2~6の含フッ素アルキル基)で示される含フッ素エーテル、 式(A2): Rf 3 COORf 4 (式中、Rf 3 は炭素数1~2のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基、Rf 4 は炭素数1~4のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基であって、Rf 3 およびRf 4 の少なくともいずれか一方は、含フッ素アルキル基である)で示される含フッ素エステル、 および 式(A3): Rf 5 OCOORf 6 (式中、Rf 5 は炭素数1~4の含フッ素アルキル基、Rf 6 は炭素数1~4のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基)で示される含フッ素カーボネート よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求の範囲第1項または第2項記載の非水系電解液。 |
(B)成分の非フッ素系環状カーボネートが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートおよびビニレンカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求の範囲第1項~第3項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
非フッ素系鎖状カーボネート(C)が、式(C): R 1 OCOOR 2 (式中、R 1 およびR 2 は同じかまたは異なり、炭素数1~4のアルキル基)で示される化合物である請求の範囲第1項~第4項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
界面活性剤(D)が、式(D1a): Rf a COO - M + (式中、Rf a は炭素数4~20の含フッ素アルキル基、M + はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 + (R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは炭素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素カルボン酸塩、および/または 式(D2a): Rf a SO 3 - M + (式中、Rf a は炭素数4~20の含フッ素アルキル基、M + はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 + (R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは炭素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素スルホン酸塩である請求の範囲第1項~第5項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
界面活性剤(D)が、式(D1b): Rf b COO - M + (式中、Rf b は炭素数4~20の含フッ素エーテル基、M + はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 + (R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは炭素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素カルボン酸塩、および/または 式(D2b): Rf b SO 3 - M + (式中、Rf b は炭素数4~20の含フッ素エーテル基、M + はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 + (R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは炭素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素スルホン酸塩である請求の範囲第1項~第5項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
電解質塩(II)が、LiPF 6 、LiN(SO 2 CF 3 ) 2 およびLiN(SO 2 C 2 F 5 ) 2 よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求の範囲第1項~第7項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
電解質塩(II)が、LiPF 6 および/またはLiN(SO 2 CF 3 ) 2 からなり、電解質塩(II)の濃度が0.5~1.5モル/リットルである請求の範囲第1項~第8項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
電解質塩(II)におけるLiPF 6 が0.1~0.9モル/リットルおよびLiN(SO 2 CF 3 ) 2 が0.1~0.9モル/リットルであって、LiPF 6 /LiN(SO 2 CF 3 ) 2 が1/9~9/1である請求の範囲第1項~第9項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
リチウム二次電池用である請求の範囲第1項~第10項のいずれかに記載の非水系電解液。 |
請求の範囲第1項~第10項のいずれかに記載の非水系電解液を備える電気化学デバイス。 |
請求の範囲第1項~第11項のいずれかに記載の非水系電解液を備えるリチウム二次電池。 |
さらに、正極、負極およびセパレータを備える請求の範囲第13項記載のリチウム二次電池。 |
正極に使用する正極活物質が、コバルト系複合酸化物、ニッケル系複合酸化物、マンガン系複合酸化物、鉄系複合酸化物およびバナジウム系複合酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求の範囲第14項記載のリチウム二次電池。 |
正極活物質がコバルト酸リチウムであり、負極活物質が黒鉛である請求の範囲第14項または第15項記載のリチウム二次電池。 |
正極活物質がニッケル系複合酸化物であり、負極活物質が黒鉛である請求の範囲第14項または第15項記載のリチウム二次電池。 |
本発明は、リチウム二次電池用に適した 水系電解液に関する。
リチウム二次電池用の非水系電解液に使 する電解質塩溶解用溶媒としては、エチレ カーボネート、プロピレンカーボネート、 メチルカーボネートなどの非フッ素系のカ ボネート類が汎用されている。しかしこれ の炭化水素系カーボネート類は引火点が低 燃焼性が高いため、特にハイブリッド自動 用や分散電源用の大型リチウム二次電池で 、非水系電解液の不燃性の向上が安全確保 上で重要な課題となっている。
非水系電解液としての性能を落とさずに 燃性(難燃性)を高めるために、フッ素系溶 を添加することも提案されている(特開平08-0 37024号公報、特開平09-097627号公報、特開平11-0 26015号公報、特開2000-294281号公報、特開2001-052 737号公報、特開平11-307123号公報および特開平 10-112334号公報)が、不燃性(難燃性)でかつ充分 な電池特性(充放電サイクル特性、高放電容 など)を有する非水系電解液は開発されてい いのが現状である。
本発明は、こうした従来の問題点を解決 ようとするものであり、不燃性(難燃性)で つ電池特性(充放電サイクル特性、放電容量) に優れ、リチウム二次電池用に適した非水系 電解液を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、単に含 ッ素有機溶媒を加えるだけでなく、含フッ 有機溶媒と非フッ素系鎖状カーボネートと フッ素系環状カーボネートに、界面活性剤 5質量%以下という少量加えることにより、 燃性(難燃性)を有しながらも電池容量および レート特性が向上することを見出し、本発明 を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(I)(A)含フッ素エーテル、含フッ素エステルお
よび含フッ素カーボネートよりなる群から選
ばれるフッ素系溶媒、
(B)非フッ素系環状カーボネート、および
(C)非フッ素系鎖状カーボネート
を含む電解質塩溶解用溶媒、ならびに
(II)電解質塩
を含み、
電解質塩溶解用溶媒(I)が、溶媒(I)全体に対し
て(D)界面活性剤を5質量%以下含有する非水系
解液に関する。
本発明の非水系電解液において、電解質 溶解用溶媒(I)が、溶媒(I)全体に対して、フ 素系溶媒(A)を20~80体積%、非フッ素系環状カ ボネート(B)を3~40体積%および非フッ素系鎖 カーボネート(C)を10~77体積%含むことが、放 容量、レート特性が良好な点から好ましい
また、本発明において、(A)成分のフッ素系
媒が、
式(A1):
Rf 1
ORf 2
(式中、Rf 1
は炭素数3~6の含フッ素アルキル基、Rf 2
は炭素数2~6の含フッ素アルキル基)で示され
含フッ素エーテル、
式(A2):
Rf 3
COORf 4
(式中、Rf 3
は炭素数1~2のフッ素原子を含んでいてもよい
アルキル基、Rf 4
は炭素数1~4のフッ素原子を含んでいてもよい
アルキル基であって、Rf 3
およびRf 4
の少なくともいずれか一方は、含フッ素アル
キル基である)で示される含フッ素エステル
および
式(A3):
Rf 5
OCOORf 6
(式中、Rf 5
は炭素数1~4の含フッ素アルキル基、Rf 6
は炭素数1~4のフッ素原子を含んでいてもよい
アルキル基)で示される含フッ素カーボネー
よりなる群から選ばれる少なくとも1種であ
ことが、難燃性、レート特性、耐酸化性が
好な点から好ましい。
さらに、本発明において、(B)成分の非フ 素系環状カーボネートが、エチレンカーボ ート、プロピレンカーボネートおよびビニ ンカーボネートよりなる群から選ばれる少 くとも1種であることが、放電特性、サイク ル特性が良好な点から好ましい。
またさらに、本発明において、非フッ素系
状カーボネート(C)としては、式(C):
R 1
OCOOR 2
(式中、R 1
およびR 2
は同じかまたは異なり炭素数1~4のアルキル基
)で示される化合物であることが、難燃性、
ート特性、サイクル特性が良好な点から好
しい。
界面活性剤としては、式(D1a):
Rf a
COO -
M +
(式中、Rf a
は炭素数4~20の含フッ素アルキル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
カルボン酸塩、および/または
式(D2a):
Rf a
SO 3 -
M +
(式中、Rf a
は炭素数4~20の含フッ素アルキル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
スルホン酸塩、さらには
式(D1b):
Rf b
COO -
M +
(式中、Rf b
は炭素数4~20の含フッ素エーテル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
カルボン酸塩、および/または
式(D2b):
Rf b
SO 3 -
M +
(式中、Rf b
は炭素数4~20の含フッ素エーテル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
スルホン酸塩
であることが、サイクル特性が良好な点から
好ましい。
本発明において、電解質塩(II)が、LiPF 6 、LiN(SO 2 CF 3 ) 2 およびLiN(SO 2 C 2 F 5 ) 2 よりなる群から選ばれる少なくとも1種であ ことが、サイクル特性が良好な点から好ま い。
本発明において、電解質塩(II)が、LiPF 6 および/またはLiN(SO 2 CF 3 ) 2 からなり、電解質塩(II)の濃度が0.5~1.5モル/リ ットルであることが好ましい。
電解質塩(II)におけるLiPF 6 が0.1~0.9モル/リットルおよびLiN(SO 2 CF 3 ) 2 が0.1~0.9モル/リットルであって、LiPF 6 /LiN(SO 2 CF 3 ) 2 が1/9~9/1であることが好ましい。
本発明の非水系電解液は、リチウム二次 池用の非水系電解液として好適である。
また、本発明は、正極、負極、セパレー および本発明の非水系電解液を備え、該正 に使用する正極活物質が、コバルト系複合 化物、ニッケル系複合酸化物、マンガン系 合酸化物、鉄系複合酸化物およびバナジウ 系複合酸化物よりなる群から選ばれる少な とも1種であるリチウム二次電池に関する。
正極活物質と負極活物質との組合せとし は、正極活物質がコバルト酸リチウムで負 活物質が黒鉛の組合せ、正極活物質がニッ ル系複合酸化物で負極活物質が黒鉛の組合 が、容量が増大する点から好ましい。
本発明の非水系電解液は、特定の成分を む電解質塩溶解用溶媒(I)と電解質塩(II)とを 含有する。
電解質塩溶解用溶媒(I)は、
(A)含フッ素エーテル、含フッ素エステルおよ
び含フッ素カーボネートよりなる群から選ば
れる少なくとも1種のフッ素系溶媒、
(B)非フッ素系環状カーボネート、および
(C)非フッ素系鎖状カーボネート
を含む。
以下、各溶媒成分(A)~(C)について説明する 。
(A)含フッ素エーテル、含フッ素エステルおよ
び含フッ素カーボネートよりなる群から選ば
れる少なくとも1種のフッ素系溶媒:
フッ素系溶媒を含有させることにより、電
液を難燃化する作用や、低温特性を改善す
作用、さらには耐酸化性の向上といった効
が得られる。
含フッ素エーテル(A1)としては、たとえば 特開平08-037024号公報、特開平09-097627号公報、 特開平11-026015号公報、特開2000-294281号公報、 開2001-052737号公報、特開平11-307123号公報な に記載された化合物が例示できる。
なかでも、式(A1):
Rf 1
ORf 2
(式中、Rf 1
は炭素数3~6の含フッ素アルキル基、Rf 2
は炭素数2~6の含フッ素アルキル基)で示され
含フッ素エーテルが、他溶媒との相溶性が
好で適切な沸点を有する点から好ましい。
特にRf 1 としては、たとえばHCF 2 CF 2 CH 2 -、HCF 2 CF 2 CF 2 CH 2 -、HCF 2 CF 2 CF 2 CF 2 CH 2 -、CF 3 CF 2 CH 2 -、CF 3 CFHCF 2 CH 2 -、HCF 2 CF(CF 3 )CH 2 -、CF 3 CF 2 CH 2 CH 2 -、CF 3 CH 2 CH 2 -などの炭素数3~6の含フッ素アルキル基が例 でき、また、Rf 2 としてはたとえば-CF 2 CF 2 H、-CF 2 CFHCF 3 、-CF 2 CF 2 CF 2 H、-CH 2 CH 2 CF 3 、-CH 2 CFHCF 3 、-CH 2 CH 2 CF 2 CF 3 などの炭素数2~6の含フッ素アルキル基が例示 できる。なかでもRf 1 は炭素数3~4の含フッ素アルキル基であり、Rf 2 は炭素数2~3の含フッ素アルキル基であること が、イオン伝導性が良好な点から特に好まし い。
含フッ素エーテル(A1)の具体例としては、た とえばHCF 2 CF 2 CH 2 OCF 2 CF 2 H、CF 3 CF 2 CH 2 OCF 2 CF 2 H、HCF 2 CF 2 CH 2 OCF 2 CFHCF 3 、CF 3 CF 2 CH 2 OCF 2 CFHCF 3 、CF 3 CFHCF 2 CH 2 OCF 2 CF 2 H、HCF 2 CF 2 CH 2 OCH 2 CFHCF 3 、CF 3 CF 2 CH 2 OCH 2 CFHCF 3 などの1種または2種以上が例示でき、なかで HCF 2 CF 2 CH 2 OCF 2 CF 2 H、CF 3 CF 2 CH 2 OCF 2 CF 2 H、HCF 2 CF 2 CH 2 OCF 2 CFHCF 3 、CF 3 CF 2 CH 2 OCF 2 CFHCF 3 が、他溶媒との相溶性が良好でレート特性も 良好な点から特に好ましい。
含フッ素エステル(A2)としては、式(A2):
Rf 3
COORf 4
(式中、Rf 3
は炭素数1~2のフッ素原子を含んでいてもよい
アルキル基、Rf 4
は炭素数1~4のフッ素原子を含んでいてもよい
アルキル基であって、Rf 3
およびRf 4
の少なくともいずれか一方は、含フッ素アル
キル基である)で示される含フッ素エステル
、難燃性が高く、かつ他溶媒との相溶性が
好な点から好ましい。
Rf 3 としては、たとえばHCF 2 -、CF 3 -、CF 3 CF 2 -、HCF 2 CF 2 -、CH 3 CF 2 -、CF 3 CH 2 -などの含フッ素アルキル基、CH 3 -、CH 3 CH 2 -などの非フッ素系アルキル基が例示でき、 かでもHCF 2 -、CF 3 -が、レート特性が良好な点から特に好まし 。
Rf 4 としては、たとえば-CF 3 、-CF 2 CF 3 、-CH 2 CF 3 、-CH 2 CH 2 CF 3 、-CH(CF 3 ) 2 、-CH 2 CF 2 CFHCF 3 、-CH 2 CF 2 CF 3 、-CH 2 CF 2 CF 2 H、-CH 2 CH 2 CF 2 CF 3 、-CH 2 CF 2 CF 2 CF 3 などの含フッ素アルキル基、-CH 3 、-CH 2 CH 3 、-CH 2 CH 2 CH 3 、-CH(CH 3 )CH 3 などの非フッ素系アルキル基が例示でき、な かでも-CH 2 CF 3 、-CH 2 CF 2 CF 3 、-CH(CF 3 ) 2 、-CH 2 CF 2 CF 2 H、-CH 3 、-CH 2 CH 3 が、他溶媒との相溶性が良好な点から特に好 ましい。
含フッ素エステル(A2)の具体例としては、
1.両方が含フッ素アルキル基であるもの:
CF 3
COOCH 2
CF 3
、CF 3
COOCH 2
CF 2
CF 3
、CF 3
COOCH 2
CF 2
CF 2
H、HCF 2
COOCH 2
CF 3
、HCF 2
COOCH 2
CF 2
CF 3
、HCF 2
COOCH 2
CF 2
CF 2
H
2.Rf 3
が含フッ素アルキル基であるもの:
CF 3
COOCH 3
、CF 3
COOCH 2
CH 3
、HCF 2
COOCH 3
、HCF 2
COOCH 2
CH 3
、CH 3
CF 2
COOCH 3
、CH 3
CF 2
COOCH 2
CH 3
、CF 3
CF 2
COOCH 3
、CF 3
CF 2
COOCH 2
CH 3
3.Rf 4
が含フッ素アルキル基であるもの:
CH 3
COOCH 2
CF 3
、CH 3
COOCH 2
CF 2
CF 3
、CH 3
COOCH 2
CF 2
CF 2
H、CH 3
CH 2
COOCH 2
CF 3
、CH 3
CH 2
COOCH 2
CF 2
CF 3
、CH 3
CH 2
COOCH 2
CF 2
CF 2
H
などの1種または2種以上が例示でき、なかで
、前記2.Rf 3
が含フッ素アルキル基であるもの、および3.R
f 4
が含フッ素アルキル基であるものが好ましく
、なかでも、CF 3
COOCH 3
、CF 3
COOCH 2
CH 3
、HCF 2
COOCH 3
、HCF 2
COOCH 2
CH 3
、CH 3
COOCH 2
CF 3
、CH 3
COOCH 2
CF 2
CF 3
が、他溶媒との相溶性およびレート特性が良
好な点から特に好ましい。
含フッ素カーボネート(A3)としては、たとえ
ば式(A3):
Rf 5
OCOORf 6
(式中、Rf 5
は炭素数1~4の含フッ素アルキル基、Rf 6
は炭素数1~4のフッ素原子を含んでいてもよい
アルキル基)で示される含フッ素カーボネー
が、難燃性が高く、かつレート特性が良好
点から好ましい。
Rf 5 としては、たとえばCF 3 -、C 2 F 5 -、(CF 3 ) 2 CH-、CF 3 CH 2 -、C 2 F 5 CH 2 -、HCF 2 CF 2 CH 2 -、CF 2 CFHCF 2 CH 2 -などが例示でき、Rf 6 としては、たとえばCF 3 -、C 2 F 5 -、(CF 3 ) 2 CH-、CF 3 CH 2 -、C 2 F 5 CH 2 -、HCF 2 CF 2 CH 2 -、CF 2 CFHCF 2 CH 2 -などの含フッ素アルキル基、-CH 3 、-C 2 H 5 、-C 3 H 7 、-CH(CH 3 )CH 3 などの非フッ素系アルキル基が例示できる。 なかでもRf 5 としてはCF 3 CH 2 -、C 2 F 5 CH 2 -が、Rf 6 としてはCF 3 CH 2 -、C 2 F 5 CH 2 -、-CH 3 、-C 2 H 5 が、粘性が適切で、他溶媒との相溶性および レート特性が良好な点から特に好ましい。
含フッ素カーボネート(A3)の具体例としては 、たとえばCF 3 CH 2 OCOOCH 2 CF 3 、CF 3 CF 2 CH 2 OCOOCH 2 CF 2 CF 3 、CF 3 CF 2 CH 2 OCOOCH 3 、CF 3 CH 2 OCOOCH 3 、CF 3 CH 2 OCOOCH 2 CH 3 などの含フッ素鎖状カーボネートの1種また 2種以上が例示でき、なかでもCF 3 CH 2 OCOOCH 2 CF 3 、CF 3 CF 2 CH 2 OCOOCH 2 CF 2 CF 3 、CF 3 CH 2 OCOOCH 3 、CF 3 CH 2 OCOOCH 2 CH 3 が、粘性が適切で、難燃性、他溶媒との相溶 性およびレート特性が良好な点から特に好ま しい。また、たとえば特開平06-21992号公報、 開2000-327634号公報、特開2001-256983号公報など に記載された化合物も例示できる。
フッ素系溶媒(A)のうち、粘性が適切で、 解質塩の溶解性、レート特性が良好な点か 含フッ素エーテル(A1)および含フッ素エステ ル(A2)が好ましく、とくに、難燃性が良好な から、含フッ素エーテル(A1)が好ましい。
含フッ素エーテル(A1)、含フッ素エステル (A2)および含フッ素カーボネート(A3)は単独で 、併用してもよい。併用する場合、(A1)と(A2 )の組合せ、(A1)と(A3)の組合せが、低粘性、他 溶媒との相溶性が良好な点から好ましい。
(B)非フッ素系環状カーボネート:
非フッ素系環状カーボネート(B)は、本発明
おいて必須の成分である。非フッ素系環状
ーボネート(B)を含有させることにより、電
質塩(II)の溶解性の向上、イオン解離性の向
上といった効果が得られる。
非フッ素系環状カーボネート(B)としては エチレンカーボネート、プロピレンカーボ ートおよびビニレンカーボネートよりなる から選ばれる少なくとも1種が、イオン解離 性、低粘性、誘電率が良好な点から好ましい 。また、これらのうち、ビニレンカーボネー トは負極の炭素表面の被膜形成材料として添 加され、その添加量は5容量%以下であること 好ましい。
(C)非フッ素系鎖状カーボネート:
非フッ素系鎖状カーボネート(C)を含有させ
ことにより、電解質塩(II)のレート特性の向
上、低温特性の向上といった効果が得られる
。
非フッ素系鎖状カーボネート(C)としては、
(C):
R 1
OCOOR 2
(式中、R 1
およびR 2
は同じかまたは異なり炭素数1~4のアルキル基
)で示される化合物が、低粘性、他溶媒との
溶性が良好な点から好ましい。
具体例としては、たとえばジエチルカー ネート、ジメチルカーボネート、エチルメ ルカーボネート、メチルプロピルカーボネ トなどがあげられ、なかでもジエチルカー ネート、ジメチルカーボネート、エチルメ ルカーボネートが、他溶媒との相溶性、レ ト特性が良好な点から好ましい。
本発明の非水系電解液において、フッ素 溶媒(A)は、電解質塩溶解用溶媒(I)全体に対 て、20~80体積%含まれることが好ましい。フ 素系溶媒(A)の量が少なくなると不燃性など 低下する傾向にあり、多くなると相分離し り放電容量が低下したりする傾向にある。 燃性とレート特性のバランスが良好な点か 、さらには25~75体積%、特に30~55体積%含まれ ことが好ましい。含フッ素系溶媒(A)の含有 は、(A1)~(A3)の合計量である。
本発明の非水系電解液において、非フッ 系環状カーボネート(B)は、電解質塩溶解用 媒(I)全体に対して、3~40体積%含まれること 好ましい。非フッ素系環状カーボネート(B) 量が少なくなると放電容量、サイクル特性 どが低下する傾向にあり、多くなると相分 する傾向にある。放電容量、サイクル特性 良好な点から、さらには5~35体積%、特に8~30 積%含まれることが好ましい。
本発明の非水系電解液において、非フッ 系鎖状カーボネート(C)は、電解質塩溶解用 媒(I)全体に対して、10~77体積%含まれること 好ましい。非フッ素系鎖状カーボネート(C) 量が少なくなると放電容量、サイクル特性 低温特性などが低下する傾向にあり、多く るとサイクル特性が低下する傾向にある。 電容量、レート特性、低温特性のバランス 良好な点から、さらには20~70体積%、特に30~6 0体積%含まれることが好ましい。
本発明において、必要に応じて有機溶媒 して、過充電防止作用を有するヘキサフル ロベンゼン、フルオロベンゼン、トルエン シクロヘキシルベンゼンなども使用できる 、その場合、上記フッ素系溶媒(A)、非フッ 系環状カーボネート(B)、非フッ素系鎖状カ ボネート(C)の各成分によってもたらされる 点および改善を排除しない量であることが ましい。その量は電解液全体に対して0.5~10 量%の範囲で使用できる。また、サイクル特 性向上作用を有するモノフルオロエチレンカ ーボネートを本発明の効果を阻害しない量、 たとえば電解液全体に対して0.1~10重量%の範 で使用してもよいし、難燃性向上作用を有 るリン酸エステル類を本発明の効果を阻害 ない量、たとえば電解液全体に対して0.1~10 量%の範囲で使用してもよい。
つぎに電解質塩(II)について説明する。
本発明の非水系電解液に使用する電解質塩(
II)としては、たとえばLiBF 4
、LiAsF 6
、LiClO 4
、LiPF 6
、LiBF 4
、LiN(SO 2
F) 2
、LiN(SO 2
CF 3
) 2
、LiN(SO 2
C 2
F 5
) 2
、
電解質塩(II)の濃度は、要求される電池特 性を達成するためには、0.5モル/リットル以 、さらには0.8モル/リットル以上、特には1.0 ル/リットル以上が必要である。上限は電解 質塩溶解用有機溶媒(I)にもよるが、通常1.5モ ル/リットルである。
また、電解質塩(II)が、LiPF 6 および/またはLiN(SO 2 CF 3 ) 2 からなる場合、電解質塩(II)の濃度は0.5~1.5モ /リットルであることが好ましい。
さらに、電解質塩(II)が、LiPF 6 およびLiN(SO 2 CF 3 ) 2 からなる場合、LiPF 6 の濃度は0.1~0.9モル/リットルが好ましく、ま 、LiN(SO 2 CF 3 ) 2 の濃度は0.1~0.9モル/リットルであることが好 しい。さらに、LiPF 6 /LiN(SO 2 CF 3 ) 2 の比率は、1/9~9/1であることが好ましい。
さらに電池の高容量化を図るために、界 活性剤(D)を配合する。界面活性剤(D)の配合 は、充放電サイクル特性を低下させずに電 液の表面張力を低下させるという点から、 媒(I)全体に対して5質量%以下であり、さら は3質量%以下、特に0.05~2質量%が好ましい。
界面活性剤(D)としては、カチオン性界面 性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性 面活性剤、両性界面活性剤のいずれでもよ が、含フッ素界面活性剤が、サイクル特性 レート特性が良好な点から好ましい。
たとえば、式(D1a):
Rf a
COO -
M +
(式中、Rf a
は炭素数4~20の含フッ素アルキル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
カルボン酸塩、および/または
式(D2a):
Rf a
SO 3 -
M +
(式中、Rf a
は炭素数4~20の含フッ素アルキル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
スルホン酸塩、さらには
式(D1b):
Rf b
COO -
M +
(式中、Rf b
は炭素数4~20の含フッ素エーテル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
カルボン酸塩、および/または
式(D2b):
Rf b
SO 3 -
M +
(式中、Rf b
は炭素数4~20の含フッ素エーテル基、M +
はアルカリ金属カチオンまたはNHR' 3 +
(R'は同じかまたは異なり、いずれもHまたは
素数が1~3のアルキル基))で示される含フッ素
スルホン酸塩
の1種または2種以上が好ましく例示できる。
Rf a としては炭素数4~20の含フッ素アルキル基が Rf b としては炭素数4~20の含フッ素エーテル基が 電解液の表面張力を低下させる度合いが良 な点から好ましく、特に炭素数4~8の含フッ アルキル基が溶解性に優れる点から好まし 。
M + のアルカリ金属としては、Li、Na、Kが好まし 、M + のNHR' 3 + としては特にNH 4 + が好ましい。
含フッ素カルボン酸塩(D1a)の具体例として 、たとえばC 4 F 9 COO - NH 4 + 、C 5 F 11 COO - NH 4 + 、C 6 F 13 COO - NH 4 + 、C 7 F 15 COO - NH 4 + 、C 8 F 17 COO - NH 4 + 、C 9 F 19 COO - NH 4 + 、C 4 F 9 COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 5 F 11 COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 6 F 13 COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 7 F 15 COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 8 F 17 COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 9 F 19 COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 4 F 9 COO - Li + 、C 5 F 11 COO - Li + 、C 6 F 13 COO - Li + 、C 7 F 15 COO - Li + 、C 8 F 17 COO - Li + 、C 9 F 19 COO - Li + 、C 4 F 9 COO - Na + 、C 5 F 11 COO - Na + 、C 6 F 13 COO - Na + 、C 7 F 15 COO - Na + 、C 8 F 17 COO - Na + 、C 9 F 19 COO - Na + などがあげられ、なかでも電解液への溶解性 、表面張力の低下効果が良好な点から、C 5 F 11 COO - NH 4 + 、C 7 F 15 COO - NH 4 + 、C 4 F 9 COO - Li + 、C 5 F 11 COO - Li + 、C 6 F 13 COO - Li + 、C 5 F 11 COO - Na + 、C 6 F 13 COO - Na + が好ましい。
含フッ素カルボン酸塩(D1b)の具体例として 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )COO - NH 4 + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )CF 2 OCF(CF 3 )COO - NH 4 + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )CF 2 OCF(CF 3 )COO - NH(CH 3 ) 3 + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )COO - Li + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )CF 2 OCF(CF 3 )COO - Li + などがあげられる。他にも、含フッ素カルボ ン酸塩(D1b)としては、C 3 F 7 O(CF 2 CF 2 CF 2 O) n CF 2 CF 2 COO - M + 、CF 3 O(CH 2 CF 2 CF 2 O) n -CH 2 CF 2 COO - M + 、CF 3 O(CF 2 CF 2 CF 2 O) n -CF 2 CF 2 COO - M + 、CF 3 O(CF 2 O) n -CF 2 OCOO - M + 、CF 3 O(CF 2 O) n -CF(CF 3 )COO - M + 、CF 3 O[CF(CF 3 )CF 2 O] n -CF(CF 3 )COO - M + (nは0~3の整数;M + はNH 4 + 、Li + 、Na + )なども使用できる。なかでも電解液への溶 性、表面張力の低下効果が良好な点から、C 3 F 7 OCF(CF 3 )COO - NH 4 + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )CF 2 OCF(CF 3 )COO - NH 4 + 、CF 3 O(CF 2 O) n -CF 2 COO - NH 4 + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )COO - Li + 、C 3 F 7 OCF(CF 3 )CF 2 OCF(CF 3 )COO - Li + 、CF 3 O(CF 2 O) n -CF 2 COO - Li + 、CF 3 O(CF 2 O) n -CF 2 COO - Na + が好ましい。
含フッ素スルホン酸塩(D2a)の具体例として 、たとえばC 4 F 9 SO 3 - NH 4 + 、C 5 F 11 SO 3 - NH 4 + 、C 6 F 13 SO 3 - NH 4 + 、C 7 F 15 SO 3 - NH 4 + 、C 8 F 17 SO 3 - NH 4 + 、C 9 F 19 SO 3 - NH 4 + 、C 4 F 9 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 5 F 11 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 6 F 13 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 7 F 15 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 8 F 17 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 9 F 19 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 4 F 9 SO 3 - Li + 、C 5 F 11 SO 3 - Li + 、C 6 F 13 SO 3 - Li + 、C 7 F 15 SO 3 - Li + 、C 8 F 17 SO 3 - Li + 、C 9 F 19 SO 3 - Li + 、C 4 F 9 SO 3 - Na + 、C 5 F 11 SO 3 - Na + 、C 6 F 13 SO 3 - Na + 、C 7 F 15 SO 3 - Na + 、C 8 F 17 SO 3 - Na + 、C 9 F 19 SO 3 - Na + などがあげられ、なかでも電解液への溶解性 、表面張力の低下効果が良好な点から、C 4 F 9 SO 3 - NH 4 + 、C 5 F 11 SO 3 - NH 4 + 、C 6 F 13 SO 3 - NH 4 + 、C 7 F 15 SO 3 - NH 4 + 、C 8 F 17 SO 3 - NH 4 + 、C 4 F 9 SO 3 - Li + 、C 5 F 11 SO 3 - Li + 、C 6 F 13 SO 3 - Li + 、C 8 F 17 SO 3 - Li + 、C 4 F 9 SO 3 - Na + 、C 5 F 11 SO 3 - Na + 、C 6 F 13 SO 3 - Na + が好ましい。
含フッ素スルホン酸塩(D2b)の具体例として 、たとえばC 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - NH 4 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - NH 4 + 、HCF 2 CF 2 OCF 2 CF 2 SO 3 - NH 4 + 、CF 3 CFHCF 2 OCF 2 CF 2 SO 3 - NH 4 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FSO 3 - NH 4 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、HCF 2 CF 2 OCF 2 CF 2 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、CF 3 CFHCF 2 OCF 2 CF 2 SO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FSO 3 - NH(CH 3 ) 3 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - Li + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - Li + 、HCF 2 CF 2 OCF 2 CF 2 SO 3 - Li + 、CF 3 CFHCF 2 OCF 2 CF 2 SO 3 - Li + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FSO 3 - Li + などがあげられ、なかでも電解液への溶解性 、表面張力の低下効果が良好な点から、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - NH 4 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FSO 3 - Li + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FSO 3 - NH 4 + 、C 3 F 7 OC(CF 3 )FSO 3 - Li + が好ましい。
本発明の非水系電解液は、以上のような 成を備えることから、不燃性(難燃性)と電 特性(充放電サイクル特性、放電容量)のバラ ンスに優れる。さらに本発明の非水系電解液 によれば、低温でも相分離し難いこと、耐熱 性に優れること、電解質塩の溶解性が高いこ と、電池容量が向上し、レート特性のいずれ かに優れることを期待することもできる。
以上説明したような本発明の非水系電解 は、たとえば、電解コンデンサー、電気二 層キャパシタ、イオンの電荷移動により充 /放電される電池、エレクトロルミネッセン スなどの固体表示素子、電流センサーやガス センサーなどのセンサーなどに代表される電 気化学デバイスに使用することができる。
そのなかでも、本発明の非水系電解液は 容量やレート特性を向上させる点から、リ ウム二次電池用として好適であり、具体的 は、本発明の非水系電解液を備えるリチウ 二次電池、とくには正極、負極、セパレー と本発明の非水系電解液を備えるリチウム 次電池が好ましく、さらには、正極に使用 る正極活物質が、コバルト系複合酸化物、 ッケル系複合酸化物、マンガン系複合酸化 、鉄系複合酸化物およびバナジウム系複合 化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種 であることがエネルギー密度の高く、高出力 な二次電池となることから好ましい。
そして、本発明は正極、負極、セパレー および以上説明した非水系電解液を備え、 正極に使用する正極活物質が、コバルト系 合酸化物、ニッケル系複合酸化物、マンガ 系複合酸化物、鉄系複合酸化物およびバナ ウム系複合酸化物よりなる群から選ばれる なくとも1種であるリチウム二次電池にも関 する。
コバルト系複合酸化物としては、LiCoO 2 が例示され、ニッケル系複合酸化物としては 、LiNiO 2 が例示され、マンガン系複合酸化物としては 、LiMnO 2 が例示される。また、LiCo x Ni 1-x O 2 (0<x<1)やLiCo x Mn 1-x O 2 (0<x<1)、LiNi x Mn 1-x O 2 (0<x<1)、LiNi x Mn 2-x O 4 (0<x<2)、LiNi 1-x-y Co x Mn y O 2 (0<x<1、0<y<1、0<x+y<1)で表されるCo Ni、CoMn、NiMn、NiCoMnの複合酸化物でも良い。 れらのリチウム含有複合酸化物は、Co、Ni、M nなどの金属元素の一部が、Mg、Al、Zr、Ti、Cr どの1種以上の金属元素で置換されたもので あってもよい。
また、鉄系複合酸化物としては、たとえばL iFeO 2 、LiFePO 4 が例示され、バナジウム系複合酸化物として は、たとえばV 2 O 5 が例示される。
正極活物質として、上記の複合酸化物の かでも、容量を高くすることができる点か 、ニッケル系複合酸化物またはコバルト系 合酸化物が好ましい。特に小型リチウム二 電池では、コバルト系複合酸化物を用いる とはエネルギー密度が高い点と安全性の面 ら望ましい。本発明において特にハイブリ ド自動車用や分散電源用の大型リチウム二 電池に使用される場合は、高出力が要求さ るため、正極活物質の粒子は二次粒子が主 となり、その二次粒子の平均粒子径が40μm 下で平均一次粒子径1μm以下の微粒子を0.5~7.0 体積%含有することが好ましい。
平均一次粒子径が1μm以下の微粒子を含有 させることにより非水系電解液との接触面積 が大きくなり電極と非水系電解液の間でのリ チウムイオンの拡散をより早くすることがで き出力性能を向上させることができる。
本発明で負極に使用する負極活物質は炭素 料があげられ、リチウムイオンを挿入可能 金属酸化物や金属窒化物などもあげられる 炭素材料としては天然黒鉛、人造黒鉛、熱 解炭素類、コークス類、メソカーボンマイ ロビーズ、炭素ファイバー、活性炭、ピッ 被覆黒鉛などがあげられ、リチウムイオン 挿入可能な金属酸化物としては、スズやケ 素を含む金属化合物、例えば酸化スズ、酸 ケイ素等があげられ金属窒化物としては、L i 2.6 Co 0.4 N等が挙げられる。
正極活物質と負極活物質との組合せとし は、正極活物質がコバルト酸リチウムで負 活物質が黒鉛の組合せ、正極活物質がニッ ル系複合酸化物で負極活物質が黒鉛の組合 が容量が増大する点から好ましい。
本発明に使用できるセパレータは特に制 はなく、微孔性ポリエチレンフィルム、微 性ポリプロピレンフィルム、微孔性エチレ -プロピレンコポリマーフィルム、微孔性ポ リプロピレン/ポリエチレン2層フィルム、微 性ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロ レン3層フィルムなどがあげられる。
また、本発明の非水系電解液は、不燃性 あることから、上記のハイブリッド自動車 や分散電源用の大型リチウム二次電池用の 解液として特に有用であるが、そのほか小 のリチウムイオン電池、アルミニウム電解 ンデンサ用電解液、電気二重層キャパシタ 電解液などの非水系電解液としても有用で る。
そのほか、本発明の非水系電解液は、た えば電解コンデンサ、エレクトロルミネッ ンスなどの固体表示素子、電流センサーな のセンサーなどにも使用することができる
つぎに本発明を実施例に基づいて具体的 説明するが、本発明はかかる実施例のみに 定されるものではない。
なお、本発明で採用した測定法は以下の おりである。
(1)NMR:BRUKER社製のAC-300を使用。
19
F-NMR:
測定条件:282MHz(トリクロロフルオロメタン=0
ppm)
1
H-NMR:
測定条件:300MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
(2)IR分析:Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分
光度計1760Xで室温にて測定する。
(3)フッ素含有率
酸素フラスコ燃焼法により試料10mgを燃焼し
、分解ガスを脱イオン水20mlに吸収させ、吸
液中のフッ素イオン濃度をフッ素選択電極
(フッ素イオンメーター、オリオン社製 901
)で測定することにより求める(質量%)。
合成例1
窒素雰囲気下、2リットル四つ口フラスコに
無水トリフルオロ酢酸(1a):
(CF 3
CO) 2
O
を500g(2.38mol)入れ、40℃にて2,2,3,3-テトラフル
ロプロパノール(2a):
HCF 2
CF 2
CH 2
OH
394g(2.86mol)を滴下ロートを用いて還流下に、
しずつ加えていった。2,2,3,3-テトラフルオロ
プロパノール(2a)の添加量が1.2当量になった
点で、80℃で0.5時間反応させた。反応終了後
室温に戻し、水洗を繰り返し、蒸留生成を行
い、含フッ素エステル(A2a):
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析、IR分析により分析したところ、上 の構造の含フッ素エステル(A2a)であることが 確認された。
19
F-NMR:(neat):-76.63(3F)、-125.23~-125.280ppm(2F)、-138.74~
138.99ppm(2F)
1
H-NMR:(neat):3.29~3.48ppm(2H)、4.38~4.81ppm(1H)
IR:(KBr):1805cm -1
この含フッ素エステル(A2a)のフッ素含有 は58.31質量%であった。
合成例2
窒素雰囲気下、2リットル四つ口フラスコに
無水トリフルオロ酢酸(1a):
(CF 3
CO) 2
O
を500g(2.38mol)入れ、40℃にて、ペンタフルオロ
プロパノール(2b):
CF 3
CF 2
CH 2
OH
428g(2.86mol)を滴下ロートを用いて還流下、少
ずつ加えていった。ペンタフルオロプロパ
ール(2b)の添加量が1.2当量になった時点から
80℃で0.5時間反応させた。反応終了後室温
戻し、水洗を繰り返し、蒸留生成を行い、
フッ素エステル(A2b):
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析、IR分析により分析したところ、含 ッ素エステル(A2b)であることが確認された。
19
F-NMR:(neat):-69.57~-70.68ppm(3F)、-78.79~-79.7ppm(3F)、-1
18.3~-121.34ppm(2F)
1
H-NMR:(neat):4.207~4.298ppm(2H)
IR:(KBr):1809cm -1
この含フッ素エステル(A2b)のフッ素含有 は61.7質量%であった。
合成例3
窒素雰囲気下、2リットル四つ口フラスコに
2,2,3,3-テトラフルオロプロパノール(2a):
HCF 2
CF 2
CH 2
OH
140g(1.00mol)を入れ、続いて、ピリジン119g(1.5当
量:1.5mol)、および溶媒としてテトラグライム3
00mlを加え、氷浴下で撹拌した。続いて、滴
ロートからトリホスゲン:
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析、IR分析により分析したところ、含 ッ素カーボネート(A3a)であることが確認され た。
19
F-NMR:(neat):-124.61~-124.710ppm(2F)、-137.74~138.69ppm(2F)
1
H-NMR:(neat):3.26~3.36ppm(2H)、4.45~4.89ppm(1H)
IR:(KBr):1787cm -1
この含フッ素カーボネート(A3a)のフッ素 有率は52.89質量%であった。
合成例4
窒素雰囲気下、2リットル四つ口フラスコに
ペンタフルオロプロパノール(2b):
CF 3
CF 2
CH 2
OH
150g(1.00mol)を入れ、続いて、ピリジン119g(1.5当
量:1.5mol)、および溶媒としてテトラグライム2
00mlを加え、氷浴下で撹拌した。続いて、滴
ロートからトリホスゲン:
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析、IR分析により分析したところ、含 ッ素カーボネート(A3c)であることが確認され た。
19
F-NMR:(neat):-84.27~-85.39(3F)、-124.36~-125.36ppm(2F)
1
H-NMR:(neat):3.67~4.24ppm(2H)
IR:(KBr):1784cm -1
この含フッ素カーボネート(A3c)のフッ素 有率は58.26質量%であった。
合成例5
窒素雰囲気下、3リットル四つ口フラスコに
トリフルオロエタノール(2c):
CF 3
CH 2
OH
300g(3.00mol)を入れ、続いて、ピリジン355g(1.5当
量:3.0mol)、および溶媒としてテトラグライム6
00mlを加え、氷浴下で撹拌した。続いて、滴
ロートからトリホスゲン:
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析、IR分析により分析したところ、含 ッ素カーボネート(A3b)であることが確認され た。
19
F-NMR:(neat):-82.3(3F)
1
H-NMR:(neat):3.91~3.98ppm(2H)
IR:(KBr):1784cm ‐1
この含フッ素カーボネート(A3b)のフッ素 有率は50.42質量%であった。
合成例6(成分A1a)
3Lオートクレーブに、KOH84g(1.35mol)、H 2
O800mL、2,2,3,3-テトラフルオロプロパノール(2a)
:
HCF 2
CF 2
CH 2
OH
600g(4.5mol)を入れた。そこに、ヘキサフルオロ
プロペン:
CF 2
=CFCF 3
681g(4.5mol)を導入した。反応後、液は二層分離
しており、下層を水で3回洗浄、分液を行っ
。その後精留精製を行い、含フッ素エーテ
(A1a):
HCF 2
CF 2
CH 2
OCF 2
CFHCF 3
を1015g(3.6mol)得た(収率80%)。
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析により分析したところ、上記構造を する含フッ素エーテル(A1a)であることが確 された。
19
F-NMR:(neat):-77.8ppm(3F)、-83.6~-88.7ppm(2F)、-128.9ppm(2
F)、-143.0ppm(2F)、-215.2ppm(1F)
1
H-NMR:(neat):3.62~3.95ppm(2H)、4.31~4.49ppm(1H)、5.03~5.62
ppm(1H)
この含フッ素エーテル(A1a)のフッ素含有 は67.4質量%であった。
合成例7(成分A1b)
3Lオートクレーブに、KOH84g(1.35mol)、H 2
O800mL、ヘキサフルオロプロパノール(2c):
CF 3
CF 2
CH 2
OH
675g(4.5mol)を入れた。そこに、ヘキサフルオロ
プロペン:
CF 2
=CFCF 3
681g(4.5mol)を導入した。反応後、液は二層分離
しており、下層を水で3回洗浄、分液を行っ
。その後精留精製を行い、含フッ素エーテ
(A1b):
CF 3
CF 2
CH 2
OCF 2
CFHCF 3
を1080g(3.6mol)得た(収率83%)。
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析により分析したところ、上記構造を する含フッ素エーテル(A1b)であることが確 された。
19
F-NMR:(neat):-69.9ppm(3F)、-76.1~-76.7ppm(3F)、-78.3~79.1p
pm(2F)、-118.4ppm(2F)、-206.6ppm(1F)
1
H-NMR:(neat):4.50~4.71ppm(2H)、4.82~5.07ppm(1H)
この含フッ素エーテル(A1b)のフッ素含有 は69.6質量%であった。
合成例8(成分A1c)
3Lオートクレーブに、KOH170g(3.03mol)、2,2,3,3-
トラフルオロプロパノール(2a):
HCF 2
CF 2
CH 2
OH
1188g(9.0mol)を入れた。そこに、テトラフルオ
エチレン:
CF 2
=CF 3
900g(9.0mol)を導入した。反応後、水を加えて析
出したKOHの固体を溶かし、二層分離した下層
を3回洗浄、分液を行った。その後精留精製
行い、含フッ素エーテル(A1c):
HCF 2
CF 2
CH 2
OCF 2
CF 2
H
を2010g(8.55mol)得た(収率95%)。
この生成物を 19 F-NMR、 1 H-NMR分析により分析したところ、上記構造を する含フッ素エーテル(A1c)であることが確 された。
19
F-NMR:(neat):-82.92ppm(2F)、-115.36ppm(2F)、-127.14~-127.3
5ppm(2F)、-128.74~-128.95ppm(2F)
1
H-NMR:(neat):4.47~4.57ppm(2H)、5.72~6.27ppm(2H)
この含フッ素エーテル(A1c)のフッ素含有 は65.49質量%であった。
つぎに非水系電解液および二次電池の実 例について説明するが、本発明はこれらの 施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例で使用し
各化合物は以下のとおりである。また、成
(A)と成分(B)と成分(C)の合計体積%は100体積%
ある。
成分(A)
(A1a):HCF 2
CF 2
CH 2
OCF 2
CFHCF 3
(合成例6)
(A1b):CF 3
CF 2
CH 2
OCF 2
CFHCF 3
(合成例7)
(A1c):HCF 2
CF 2
CH 2
OCF 2
CF 2
H (合成例8)
(A2a):CF 3
COOCH 2
CF 2
CF 2
H (合成例1)
(A2b):CF 3
COOCH 2
CF 2
CF 3
(合成例2)
(A3a):HCF 2
CF 2
CH 2
OCOOCH 2
CF 2
CF 2
H (合成例3)
(A3b):CF 3
CH 2
OCOOCH 2
CF 3
(合成例5)
(A3c):CF 3
CF 2
CH 2
OCOOCH 2
CF 2
CF 3
(合成例4)
成分(B)
(B1):エチレンカーボネート
(B2):プロピレンカーボネート
(B3):ビニレンカーボネート
成分(C)
(C1):ジエチルカーボネート
(C2):ジメチルカーボネート
(C3):エチルメチルカーボネート
成分(D)
(D1):パーフルオロオクタン酸アンモニウム
(D2):パーフルオロヘキシル酸アンモニウム
(D3):パーフルオロオクタンスルホン酸アン
ニウム
(D4):C 4
F 9
COO -
Li +
(D5):C 5
F 11
COO -
Li +
(D6):CF 3
CF 2
CF 2
OCF(CF 3
)CF 2
OCF(CF 3
)COO -
NH 4 +
(D7):CF 3
CF 2
CF 2
OCF(CF 3
)CF 2
OCF(CF 3
)COO -
Li +
(D8):C 6
F 13
SO 3 -
NH 4 +
(D9):CF 3
O(CF 2
O) 3
CF 2
COO -
Li +
(D10):CF 3
O(CF 2
O) 3
CF 2
COO -
NH 4 +
(D11):CF 3
O(CF 2
O) 3
CF 2
COO -
Na +
成分(E)((A)~(D)以外の成分)
(E1):(CH 3
O) 3
P=O
実施例1
成分(A)としてHCF 2
CF 2
CH 2
OCF 2
CFHCF 3
(A1a)を、成分(B)としてエチレンカーボネート(
B1)を、成分(C)としてジメチルカーボネート(C2
)を(A)/(B)/(C)が40/10/50体積%比となるように混合
し、これに成分(D1)を0.6質量%添加し、電解質
溶解用有機溶媒を調製した。
実施例2~15
実施例1と同様にして、成分(A)、成分(B)、成
分(C)、成分(D)を表1に示す組成の電解質塩溶
用有機溶媒を調製した。
比較例1~3
成分(D)を配合せずに、表1に示す組成の電解
質塩溶解用有機溶媒を調製した。
試験1(表面張力測定)
実施例1~15および比較例1~3でそれぞれ調製し
た電解質塩溶解用有機溶媒の表面張力測定を
ウィルヘルミー法で調べた。この場合、電解
質塩は溶解させず、電解質塩溶解用有機溶媒
のみでの測定を行った。結果を表1に示す
(試験方法)
ウィルヘルミー法の測定条件
液量:10ml
測定温度:25℃
測定回数:3回(採用した値は3回の平均値)
装置名:協和界面科学(株)製の「CBVP-A3」
表1の結果から明らかなように、成分(D)を 入れた場合、表面張力が下がることがわかる 。
実施例16
成分(A)としてHCF 2
CF 2
CH 2
OCF 2
CFHCF 3
(A1a)を、成分(B)としてエチレンカーボネート(
B1)を、成分(C)としてジメチルカーボネート(C2
)を(A)/(B)/(C)が40/10/50体積%比となるように混合
し、これに成分(D1)を0.05質量%添加し、この電
解質塩溶解用有機溶媒にさらに電解質塩とし
てLiN(SO 2
C 2
F 5
) 2
を1.0モル/リットルの濃度となるように加え
25℃にて充分に撹拌し、本発明の非水系電解
液を調製した。
実施例17~27
実施例16と同様にして、表2に示す成分(A)、
分(B)、成分(C)、成分(D)、電解質塩を混合し
本発明の非水系電解液を調製した。
比較例4~8
実施例16と同様にして、表2に示す成分(A)、
分(B)、成分(C)、成分(D)、電解質塩を混合し
比較用の非水系電解液を調製した。
試験2(電解質塩の溶解性)
実施例16~27および比較例4~8でそれぞれ製造
た電解液6mlを9ml容のサンプル瓶に取り出し
25℃にて8時間静置して液の状態を目視で観
した。結果を表2に示す。
(評価基準)
○:均一溶液である。
×:電解質塩が溶解せず。
試験3(低温安定性)
実施例16~27および比較例4~8でそれぞれ製造
た電解液6mlを9ml容のサンプル瓶に取り出し
-20℃の冷凍庫内に8時間静置した後の状態を
視で観察した。結果を表2に示す。
(評価基準)
○:均一溶液である。
×:液が固化する。
次に表面張力が下がった効果を確認する めに実際にコイン型リチウム二次電池を作 し電池特性を評価した。
試験4(充放電特性)
次の方法でコイン型リチウム二次電池を作
した。
(正極の作製)
LiCoO 2
とカーボンブラックとポリフッ化ビニリデン
(呉羽化学(株)製。商品名KF-1000)を85/7/8(質量%
)で混合した正極活物質をN-メチル-2-ピロリ
ンに分散してスラリー状としたものを正極
電体(厚さ15μmのアルミニウム箔)上に均一に
布し、乾燥後、直径13.0mmの円盤に打ち抜い
正極を作製した。
(負極の作製)
人造黒鉛粉末(テイムカル社製。商品名KS-44)
に、蒸留水で分散させたスチレン-ブタジエ
ゴムを固形分で6質量%となるように加え、デ
ィスパーザーで混合してスラリー状としたも
のを負極集電体(厚さ10μmの銅箔)上に均一に
布し、乾燥後、直径13.0mmの円盤に打ち抜い
負極を作製した。
(コイン型リチウム二次電池の作製)
正極集電体を兼ねるステンレススチール製
缶体に上記正極を収容し、その上に直径17mm
のポリエチレン製のセパレータ(セルガード(
)製。商品名セルガード3501)を重ねさらに上
負極を載置し、表2の実施例または比較例で
製造した電解液を含浸させる。この缶体と負
極集電体を兼ねる封口板とを絶縁用ガスケッ
トを介してかしめて密封し、コイン型リチウ
ム二次電池を作製した。
(放電容量)
充放電電流をCで表示した場合、3.5mAを1Cと
て下記の充放電測定条件で測定を行った。
価は、比較例4の放電容量の結果を100とした
数で行う。結果を表2に示す。
充放電条件
充電:0.5C、4.2Vにて充電電流が1/10Cになるまで
保持(CC・CV充電)
放電:1C 2.5Vcut(CC放電)
(レート特性)
充電については上記の条件で0.5C・4.2Vで充
電流が1/10Cになるまで充電し0.3C相当の電流
2.5Vまで放電し、放電容量を求めた。引き続
、0.5C・4.2Vで充電電流が1/10Cになるまで充電
し、2C相当の電流で2.5Vになるまで放電し、放
電容量を求めた。この2Cでの放電容量と、上
の0.3Cでの放電容量との比から、レート特性
を評価した。レート特性は下記の計算式で求
められた値をレート特性として記載する。
レート特性(%)=2C放電容量(mAh)/0.3C放電容量(mAh)
×100
(サイクル特性)
サイクル特性については上記の充放電条件
充放電試験を行い50サイクルの放電容量を
定した。サイクル特性については下記の計
式で求められた値をサイクル維持率として
載する。
サイクル維持率(%)=50サイクル放電容量(mAh)/1
イクル放電容量(mAh)×100
表2より、フッ素系溶媒(A)を20~60体積%、非フ ッ素系環状カーボネート(B)を3~40体積%および フッ素系鎖状カーボネート(C)を20~77体積%含 電解質塩としてLiPF 6 、LiN(SO 2 CF 3 ) 2 およびLiN(SO 2 C 2 F 5 ) 2 を使用した場合、均一溶液であったが、比較 例8のように本発明の範囲外のものに対して 電解質塩が溶解しないことがわかる。
表2の結果より、表面張力の下がった非水 系電解液を使用した場合、放電容量、レート 特性およびサイクル特性が向上することがわ かる。
実施例28~31
表3に示す非水系電解液の難燃性をつぎの方
法で調べた。結果を表3に示す。
試験5(難燃性試験)
(サンプルの調製)
試験4と同様にして作製した正極および負極
をそれぞれ50mm×100mmの長方形に切り取り、こ
らでポリエチレン製のセパレータ(セルガー
ド(株)製。商品名セルガード3501)を挟んで積
体とする。正極および負極に幅5mm長さ150mmの
アルミニウム箔をリード線として溶接したの
ち、この積層体を上記実施例または比較例で
製造した非水系電解液に浸漬し、ついでラミ
ネータで密封してラミネートセルを作製する
。
(試験方法)
ラミネートセルについて、つぎの3種類の難
燃性試験を行う。
[釘刺し試験]
4.3Vまでラミネートセルを充電したのち、直
径3mmの釘をラミネートセルに貫通させて、ラ
ミネートセルの発火・破裂の有無を調べる。
[加熱試験]
4.25Vまでラミネートセルを充電したのち、5
/分で室温から150℃まで上げその後、150℃で
放置させラミネートセルの発火・破裂の有無
を調べる。
[短絡試験]
4.3Vまでラミネートセルを充電した後、正極
と負極を銅線で短絡させ、ラミネートセルの
発火の有無を調べる。
評価は、いずれの試験においても、発火( 破裂)がない場合を○、発火(破裂)した場合を ×とする。
比較例9
成分(B)としてエチレンカーボネート(B1)を、
成分(C)としてジメチルカーボネート(C2)を(B)/(
C)が50/50体積%比となるように混合し、この電
質塩溶解用有機溶媒にさらに電解質塩とし
LiN(SO 2
C 2
F 5
) 2
を1.0モル/リットルの濃度となるように加え
25℃にて充分に撹拌し、比較用の電解液を調
製した。この比較用の非水系電解液について
、実施例28と同様にして難燃性(試験5)を調べ
。結果を表3に示す。
表3からわかるように、比較例9の電池は 刺し試験、加熱試験、短絡試験のいずれの 験でも発火したが、実施例の電池について すべて発火しなかった。
実施例32~34および比較例10
表4に示す非水系電解液の着火性をつぎの方
法で調べた。結果を表4に示す。
試験6(着火試験)
(サンプルの調製)
セルロース紙(幅15mm、長さ320mm、厚さ0.04mm)
短冊を上記実施例または比較例で製造した
水系電解液に充分に浸漬したのち取り出し
サンプルとする。
(試験方法)
サンプルを金属製の台に固定し、サンプル
一端にライターの火を近づけ1秒間保持し、
着火の有無を調べる。
評価は、着火しない場合(不燃性)の場合 ○、着火してもすぐに火が消える(自己消火 )の場合は△、着火し燃え続ける場合は×と る。
表4から、比較例9のように本発明の範囲 のものに対しては簡単に引火し燃焼し続け ことがわかった。しかし、本発明の範囲内 ものに対しては自己消火性あるいは不燃性 効果が見られた。
実施例35~47および比較例11、12
表5に示す非水系電解液(電解質塩としてはLi
PF 6
を1.0モル/リットルを使用した)の表面張力、
解質塩溶解性、低温安定性、ならびに試験4
と同様にして作製したリチウム二次電池の放
電容量、レート特性、サイクル特性、安全性
(釘刺し試験、加熱試験、短絡試験)および難
性(着火試験)を上記と同様に調べた。結果
表5に示す。
表5から、界面活性剤を加えたものは、レ ート特性およびサイクル特性が向上している ことがわかる。
実施例48~53および比較例13
表6に示す非水系電解液の表面張力、電解質
塩溶解性、低温安定性、ならびに以下に示す
製法で正極を作製した以外は、試験4と同様
して作製したリチウム二次電池の放電容量
レート特性、サイクル特性、安全性(釘刺し
験、加熱試験、短絡試験)および難燃性(着
試験)を上記と同様に調べた。結果を表6に示
す。
(正極の作製)
リチウムニッケル複合酸化物正極の作製
Li(NiCoAl)O 2
(戸田工業製)とアセチレンブラック(電気化学
工業(株)製のデンカブラック(商品名))をニー
ー(小池鉄工製のLDS-05(商品名))で撹拌し、そ
の後、N-メチル-2-ピロリドンにポリフッ化ビ
リデン(呉羽化学(株)製のKF-1000(商品名))を8
量%溶解させた溶液を徐々に投入しさらに撹
する。比率は、活物質/導電助剤/バインダ
=90/5/5(質量%比)になるように投入する。その
、撹拌機(アルカム社製のNCG-002(商品名))で
拌しながらN-メチル-2-ピロリドンで粘度調整
しスラリーを作製する。得られたスラリーを
集電体(厚さ15μmのアルミニウム箔)上に均一
塗布し、乾燥して正極剤層を形成し、その
、ローラプレス機により圧縮成形して正極
作製する。
実施例54~55
表7に示す非水系電解液の試験4と同様にし
作製したリチウム二次電池の安全性(釘刺し
験、加熱試験、短絡試験)および難燃性(着
試験)を上記と同様に調べた。結果を表7に示
す。
実施例56~58
表8に示す非水系電解液の試験4と同様にし
作製したリチウム二次電池の放電容量、レ
ト特性およびサイクル特性を上記と同様に
べた。結果を表8に示す。
試験例1
実施例40、42、44および47、ならびに比較例11
および12で調製した非水系電解液を用い、試
4と同様にして作製したリチウム二次電池に
ついて、充放電する前の内部(交流)インピー
ンスを測定した。結果を図1に示す(□は実
例40、◇は実施例42、○は実施例44、●は実
例47、×は比較例11、▲は比較例12)。
図1は、内部インピーダンスの値の実部(Z )をX軸に、内部インピーダンスの値の虚部(Z ’’)をY軸にプロットしたグラフであり、内 抵抗の大きさがわかる。たとえば、比較例1 2(含フッ素エーテル系溶媒入りで界面活性剤 し:▲)では界面抵抗が大きくなっているこ から、内部抵抗が大きいことがわかる。一 、界面活性剤をさらに加えた実施例40、42、4 4および47の場合、界面抵抗が小さくなり、内 部抵抗が下がることがわかる。
(内部インピーダンスの測定)
周波数アナライザー(ソーラトロン社製の126
0型)とポテンシオ-ガルバノスタッド(ソート
ンド社製の1287型)を用い、振幅±10mVで周波数
0.1Hz~2kHzにて測定する。
本発明によれば、不燃性(難燃性)でかつ 池特性(充放電サイクル特性、放電容量)に優 れた非水系電解液を提供することができる。
Next Patent: OFDM TYPE COMMUNICATION SYSTEM, BASE STATION, TERMINAL, AND COMMUNICATION METHOD