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Patent Searching and Data


Title:
OFFSET PRINTER, AND OFFSET PRINTING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/060930
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an offset printer for pseudo-emboss prints. This offset printer comprises, in the recited order, a printer unit (20) for transferring special OP varnish to a printing face by the offset printing so as to set the cissing (or embossing) degree or the luster (or glossiness) properly without requiring any skill, a drier device (52) for drying that special OP varnish, and a applicator device (30) for applying the clear varnish thereto. The offset printer performs the pseudo-embossing operation with a corrugated shape. The offset printer further comprises an input device (61) for adjusting and operating the corrugated shape parameters of the embossing operation, a database (62) recorded with the optimum corresponding relations between the parameters of the corrugated shape and the running state of the operation elements of the printer, and a control device (60) for controlling the operation elements of the printer to participate in the corrugated shape, automatically on the basis of the corresponding relations recorded in the database (62) and according to the operation inputs of the corrugated shape parameters through the input device (61).

Inventors:
EDA MASAYUKI (JP)
MATSUBARA MASAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070275
Publication Date:
May 14, 2009
Filing Date:
November 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI HEAVY IND LTD (JP)
EDA MASAYUKI (JP)
MATSUBARA MASAHIRO (JP)
International Classes:
B41F23/08; B41F7/02; B41F23/04; B41M1/06; B41M7/00; B41M7/02
Foreign References:
JP2003181370A2003-07-02
JPH06278354A1994-10-04
JPH1086333A1998-04-07
JPH08132597A1996-05-28
JP2000108308A2000-04-18
JP2007203718A2007-08-16
JP2007216691A2007-08-30
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (10-31 Kichijoji-honcho 1-chome, Musashino-sh, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 印刷用紙の印刷面上にオフセット印刷により特殊OPニスを転写する印刷ユニットと、前記印刷面上に転写された前記特殊OPニスを乾燥させる第1の乾燥装置と、前記印刷面上にクリアニスを塗布する塗布装置とを、前記印刷用紙の走行方向に沿って備え、凹凸形状を有する擬似的なエンボス加工を行なうオフセット印刷機であって、
 前記エンボス加工の凹凸形状パラメータを調整操作する入力装置と、
 前記凹凸形状パラメータの調整操作と前記印刷機の運転要素の運転状態変更との最適な対応関係が記録されたデータベースと、
 前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記入力装置を通じた前記凹凸形状パラメータの操作入力に対応して、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の運転要素を自動で制御する制御装置と、をそなえている
ことを特徴とする、オフセット印刷機。
 前記特殊OPニス及び前記クリアニスはUV硬化性のニスであって、
 前記塗布装置は、前記印刷面上に塗布された前記クリアニスを乾燥させる第2の乾燥装置をそなえ、
 前記第1及び第2の乾燥装置は、UV照射式乾燥装置である
ことを特徴とする、請求項1記載のオフセット印刷機。
 前記特殊OPニスは前記印刷面上に部分的に転写され、前記クリアニスは前記印刷面上全面に塗布され、前記印刷面上の前記特殊OPニスが転写されず前記クリアニスのみ塗布された部分の表面は、光沢面に形成されるように構成され、
 前記調整操作装置は前記光沢面にかかる平滑性パラメータの調整操作も可能であって、
 前記データベースには、前記凹凸形状パラメータ及び平滑性パラメータの調整操作と、前記印刷機の運転要素の運転状態変更との最適な対応関係が記録され、
 前記制御装置は、前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記調整操作装置を通じた操作入力に対応して、前記凹凸形状及び前記光沢面に関与する前記印刷機の運転要素を自動で制御する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のオフセット印刷機。
 前記印刷機の運転要素には、印刷機運転速度及びクリアニスの塗布膜厚が含まれている
ことを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載のオフセット印刷機。
 前記入力装置は、印刷前に、前記エンボス加工の凹凸形状を選択設定することが可能に構成され、
 前記データベースには、前記凹凸形状と、前記印刷機の運転要素の運転状態との最適な対応関係が記録され、
 前記制御装置は、前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記入力装置を通じた選択設定に対応して、前記凹凸形状に関連する前記印刷機の運転要素を自動でプリセットする
ことを特徴とする、請求項1~4の何れか1項に記載のオフセット印刷機。
 前記印刷ユニットの直上流には、プロセスインキにより通常印刷を行なう印刷ユニットが備えられている
ことを特徴とする、請求項1~5の何れか1項に記載のオフセット印刷機。
 印刷用紙の印刷面上にオフセット印刷により特殊OPニスを転写する印刷ユニットと、前記印刷面上に転写された前記特殊OPニスを乾燥させる第1の乾燥装置と、前記印刷面上にクリアニスを塗布する塗布装置とを、前記印刷用紙の走行方向に沿って備え、凹凸形状を有する擬似的なエンボス加工を行なうオフセット印刷機であって、
 印刷前に、前記エンボス加工の凹凸形状を選択設定する入力装置と、
 前記凹凸形状と前記印刷機の運転要素の運転状態との最適な対応関係が記録されたデータベースと、
 前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記入力装置を通じて設定入力された前記凹凸形状に対応して、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の運転要素を自動でプリセットする制御装置と、をそなえている
ことを特徴とする、オフセット印刷機。
 前記塗布装置の下流に、エンボス加工の凹凸形状を検出する検出装置をそなえ、
 前記データベースには、前記凹凸形状の変更と前記印刷機の運転要素の運転状態の変更との対応関係が記録され、
 前記制御装置は、前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記検出装置の検出した凹凸形状が、前記入力装置を通じて設定入力された凹凸形状に接近するように、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の運転要素を自動で制御する
ことを特徴とする、請求項7記載のオフセット印刷機。
 オフセット印刷機を用い、印刷用紙の印刷面上にオフセット印刷により特殊OPニスを転写し該特殊OPニスを乾燥させ、その上にクリアニスを塗布することにより、凹凸形状を有する擬似的なエンボス加工を行なうオフセット印刷方法であって、
 印刷中に印刷結果を参照しながら、前記エンボス加工の凹凸形状パラメータを調整操作する調整操作ステップと、
 データベースに記録された前記凹凸形状パラメータの調整操作と前記印刷機の運転要素の運転状態変更との最適な対応関係に基づいて、前記入力ステップを通じた前記凹凸形状パラメータの操作入力に対応して、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の運転要素を自動で制御する自動制御ステップと、をそなえている
ことを特徴とする、オフセット印刷方法。
 前記特殊OPニス及び前記クリアニスはUV硬化性のニスであって、
 前記クリアニスを塗布した後、前記印刷面上に塗布された前記クリアニスを乾燥させる工程を備え、
 前記特殊OPニスの乾燥工程及び前記クリアニスの乾燥工程では、UV照射によって乾燥を行なう
ことを特徴とする、請求項9記載のオフセット印刷機。
 前記特殊OPニスを前記印刷面上に部分的に転写し、前記クリアニスを前記印刷面上全面に塗布することにより、前記印刷面上の前記特殊OPニスが転写されず前記クリアニスのみ塗布された部分の表面は、光沢面に形成し、
 前記調整操作ステップでは前記光沢面にかかる平滑性パラメータをも調整操作すると共に、
 前記データベースには、前記凹凸形状パラメータ及び平滑性パラメータの調整操作と、前記印刷機の運転要素の運転状態変更との最適な対応関係が記録され、
 前記自動制御ステップでは、前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記調整操作ステップによる調整操作に応じて、前記凹凸形状及び前記光沢面に関与する前記印刷機の運転要素を自動で制御する
ことを特徴とする、請求項9又は10記載のオフセット印刷方法。
 前記印刷機の運転要素には、印刷機運転速度及びクリアニスの塗布膜厚が含まれている
ことを特徴とする、請求項9~11の何れか1項に記載のオフセット印刷方法。
 前記データベースには、前記エンボス加工の凹凸形状と、前記印刷機の運転要素の運転状態との最適な対応関係が記録され、
 印刷前に、前記凹凸形状を選択設定する事前設定ステップと、
 前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記事前設定ステップによる選択設定に対応して、前記凹凸形状に関連する前記印刷機の運転要素を自動でプリセットするプリセットステップと、をさらにそなえている
ことを特徴とする、請求項9~12の何れか1項に記載のオフセット印刷方法。
 前記印刷用紙の印刷面上に、前記特殊OPニスを転写する直前に、プロセスインキにより通常印刷を行なう
ことを特徴とする、請求項9~13の何れか1項に記載のオフセット印刷方法。
 オフセット印刷機を用い、印刷用紙の印刷面上にオフセット印刷により特殊OPニスを転写し該特殊OPニスを乾燥させ、その上にクリアニスを塗布することにより、凹凸形状を有する擬似的なエンボス加工を行なうオフセット印刷方法であって、
 印刷前に、前記エンボス加工の凹凸形状を選択設定する選択設定ステップと、
 データベースに記録された前記凹凸形状と前記印刷機の運転要素の運転状態との最適な対応関係に基づいて、前記入力ステップを通じて選択設定された前記凹凸形状に対応して、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の運転要素を自動でプリセットするプリセットステップと、をそなえている
ことを特徴とする、オフセット印刷方法。
 前記クリアニスの塗布後に、エンボス加工の凹凸形状を検出する検出装置をそなえ、
 前記データベースには、前記凹凸形状の変更と前記印刷機の運転要素の運転状態の変更との対応関係が記録され、
 印刷開始後に、前記データベースに記録された前記対応関係に基づいて、前記検出装置の検出した凹凸形状が、前記設定入力された凹凸形状に接近するように、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の運転要素を自動で制御する自動制御ステップを備えている
ことを特徴とする、請求項15記載のオフセット印刷方法。
Description:
オフセット印刷機及びオフセッ 印刷方法

 本発明は、印刷面上に凹凸形状を有する 似的なエンボス加工を行なうオフセット印 機及びオフセット印刷方法に関するもので る。

 近年、印刷物の商品性を高めるために、 わゆる高付加価値印刷と称される印刷技術 開発されている。この高付加価値印刷は、 般的に、インキ及びニスを最大200~300μm程度 の大きな膜厚で塗布することのできるスクリ ーン印刷(シルク印刷とも呼ばれる)で実施さ ることが多い。これは、インキやニスを厚 することによって、凹凸した印刷面を形成 て印刷面に特有の光沢感や触感を付与した 、更には、インキやニスの内部に香料や蓄 性物質を含んだマイクロカプセルを封入し 印刷物に香りや発光性を付与したりするこ ができるためである。

 一方、高速印刷や大量印刷に適したオフ ット印刷(平版印刷)は、塗布膜厚が最大で2 m程度以下であることから、スクリーン印刷 ような厚盛による特殊効果を付与すること 難しい。しかし、印刷面に凹凸を形成する とで、立体感、高級感、触感を表現する、 わゆる擬似エンボス印刷、或いは、マット 工印刷と称される印刷技術を用いることに り、オフセット印刷においても高付加価値 刷が可能となる。

 この擬似エンボス印刷では、例えばシリ ン等の特殊オーバープリントニス(特殊OPニ 、または、下地OPニス、単に、OPニスとも呼 ぶことにする)、及び、光沢性のあるUVクリア ニスといった2種類の性質が異なるニスを使 することにより、オフセット印刷を用いな ら印刷面にエンボス調の凹凸をつくり、立 的に浮かび上がって見えたり、艶消し感を えたりする(特許文献1,2参照)。

 印刷工程としては、例えば、図9(a)~図9(c)に すように、印刷用のインキで印刷され乾燥 せた印刷用紙1の印刷面に対して、通常イン キ2a~2cを転写した後、この上に、図9(a)に示す ように、下地として特殊OPニス3を転写してこ れを乾燥させ、その上に,図9(b)に示すように UVクリアニス4を転写する。この結果、図9(c) に示すように、OPニス3が転写された部分はUV リアニス4を弾くため、弾かれたUVクリアニ が部分的に集まって肉厚になることから、O Pニス3を塗布した部分の上ではスポット的に 似的なエンボス効果(表面の凹凸感)のある 刷面4bが得られる(図10参照)。一方、OPニス3 転写されない部分はUVクリアニス4が均一に 布され平滑面4aとなり光沢の高い表面となる 。特殊OPニス3やUVクリアニス4を転写するには 、オフセット印刷を利用することができる。

特開2003-181370号公報

特開平6-278354号公報

 ところで、擬似エンボス印刷では、図11 示すように、凹凸面(エンボス面)の突起の高 さH(窪みの深さDでもあり、凹凸の粗さに対応 する)や凹凸面(エンボス面)の突起(窪み)のピ チP(以下、突起の高さHやピッチPを総称して エンボス度という)の違いや突起のつながり 合により、表面形状が変化し、そのエンボ 加工の効果も異なるものになる。このよう 凹凸面の形状は、OPニスがUVクリアニスをは くハジキ度合い(ハジキ性)によって決まる

 このハジキ性が小さいほどは、図12(b)に す状態から図12(a)に示す状態へと、エンボス 度は小さく、つまり、凹凸面の突起の高さH 低く(窪みの深さDは浅く)や突起(窪み)のピッ チPは小さくなり、このハジキ性が大きいほ は、図12(b)に示す状態から図12(c)に示す状態 と、エンボス度は大きく、つまり、凹凸面 突起の高さHは高く(窪みの深さDは深く)や突 起(窪み)のピッチPは大きくなる。

 このエンボス度を左右するハジキ性は、様 な因子(パラメータ)により決まる。また、 のハジキ性を左右する因子は、OPニスを塗布 しない部分でのUVクリアニスの平滑面(光沢面 )の光沢性(光沢度)にも大きく影響する。
 このようなハジキ性(エンボス度)や光沢性( 沢度)を左右する因子には、印刷用のインキ として用いるUVインキの種類、OPニスの種類 OPニスの膜厚、OPニス画線率(模様)、OPニス塗 布後のUV照射の出力、UV照射からUVクリアニス 塗布までのインターバル時間、UVクリアニス 種類、UVクリアニスの膜厚、UVクリアニスの 塗布速度、UVクリアニスの塗布印圧、UVクリ ニスの粘度(温度)、UVクリアニスの塗布からU V照射までのインターバル時間などが上げら る。

 現状の擬似エンボス印刷の技術では、デザ ナーや印刷オペレータといった印刷技術者 、このようにハジキ性(エンボス度)や光沢 (光沢度)を決定する多数の因子を操作しなが ら、トライ&エラーを重ねていって各因子 設定している。
 しかしながら、このようにトライ&エラ を重ねていって各因子を設定するのでは、 似エンボス印刷のために多くの時間とコス を要すことになる。もちろん、印刷技術者 ノウハウを蓄積し熟練していけばこうした 間やコストを削減し得るが、かかる熟練し 印刷技術者は容易に育つことはないため、 間とコストを要してしまうという課題はな なか解消することはできない。

 本発明はこのような課題に鑑み案出され もので、擬似エンボス印刷において、熟練 要することなく、ハジキ性(エンボス度)や 沢性(光沢度)を適切に設定することができる ようにした、オフセット印刷により擬似エン ボス印刷を行うためのオフセット印刷機及び オフセット印刷方法を提供することを目的と する。

 上記目的を達成するために、本発明のオ セット印刷機は、印刷用紙の印刷面上にオ セット印刷により特殊OPニスを転写する印 ユニットと、前記印刷面上に転写された前 特殊OPニスを乾燥させる第1の乾燥装置と、 記印刷面上にクリアニスを塗布する塗布装 とを、前記印刷用紙の走行方向に沿って備 、凹凸形状を有する擬似的なエンボス加工 行なうオフセット印刷機であって、前記エ ボス加工の凹凸形状パラメータを調整操作 る入力装置と、前記凹凸形状パラメータの 整操作と前記印刷機の運転要素の運転状態 更との最適な対応関係が記録されたデータ ースと、前記データベースに記録された前 対応関係に基づいて、前記入力装置を通じ 前記凹凸形状パラメータの操作入力に対応 て、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の 転要素を自動で制御する制御装置と、をそ えていることを特徴としている。

 前記特殊OPニス及び前記クリアニスはUV硬化 性のニスであって、前記塗布装置は、前記印 刷面上に塗布された前記クリアニスを乾燥さ せる第2の乾燥装置をそなえ、前記第1及び第2 の乾燥装置は、UV照射式乾燥装置であること 好ましい。
 前記特殊OPニスは前記印刷面上に部分的に 写され、前記クリアニスは前記印刷面上全 に塗布され、前記印刷面上の前記特殊OPニス が転写されず前記クリアニスのみ塗布された 部分の表面は、光沢面に形成されるように構 成され、前記調整操作装置は前記光沢面にか かる平滑性パラメータの調整操作も可能であ って、前記データベースには、前記凹凸形状 パラメータ及び平滑性パラメータの調整操作 と、前記印刷機の運転要素の運転状態変更と の最適な対応関係が記録され、前記制御装置 は、前記データベースに記録された前記対応 関係に基づいて、前記調整操作装置を通じた 操作入力に対応して、前記凹凸形状及び前記 光沢面に関与する前記印刷機の運転要素を自 動で制御することが好ましい。

 前記印刷機の運転要素には、印刷機運転速 及びクリアニスの塗布膜厚が含まれている とが好ましい。
 前記入力装置は、印刷前に、前記エンボス 工の凹凸形状を選択設定することが可能に 成され、前記データベースには、前記凹凸 状と、前記印刷機の運転要素の運転状態と 最適な対応関係が記録され、前記制御装置 、前記データベースに記録された前記対応 係に基づいて、前記入力装置を通じた選択 定に対応して、前記凹凸形状に関連する前 印刷機の運転要素を自動でプリセットする とが好ましい。

 前記印刷ユニットの直上流には、プロセス ンキにより通常印刷を行なう印刷ユニット 備えられていることが好ましい。
 本発明のもう一つのオフセット印刷機は、 刷用紙の印刷面上にオフセット印刷により 殊OPニスを転写する印刷ユニットと、前記 刷面上に転写された前記特殊OPニスを乾燥さ せる第1の乾燥装置と、前記印刷面上にクリ ニスを塗布する塗布装置とを、前記印刷用 の走行方向に沿って備え、凹凸形状を有す 擬似的なエンボス加工を行なうオフセット 刷機であって、印刷前に、前記エンボス加 の凹凸形状を選択設定する入力装置と、前 凹凸形状と前記印刷機の運転要素の運転状 との最適な対応関係が記録されたデータベ スと、前記データベースに記録された前記 応関係に基づいて、前記入力装置を通じて 定入力された前記凹凸形状に対応して、前 凹凸形状に関与する前記印刷機の運転要素 自動でプリセットする制御装置と、をそな ていることを特徴としている。

 前記塗布装置の下流に、エンボス加工の 凸形状を検出する検出装置をそなえ、前記 ータベースには、前記凹凸形状の変更と前 印刷機の運転要素の運転状態の変更との対 関係が記録され、前記制御装置は、前記デ タベースに記録された前記対応関係に基づ て、前記検出装置の検出した凹凸形状が、 記入力装置を通じて設定入力された凹凸形 に接近するように、前記凹凸形状に関与す 前記印刷機の運転要素を自動で制御するこ が好ましい。

 また、本発明のオフセット印刷方法は、 フセット印刷機を用い、印刷用紙の印刷面 にオフセット印刷により特殊OPニスを転写 該特殊OPニスを乾燥させ、その上にクリアニ スを塗布することにより、凹凸形状を有する 擬似的なエンボス加工を行なうオフセット印 刷方法であって、印刷中に印刷結果を参照し ながら、前記エンボス加工の凹凸形状パラメ ータを調整操作する調整操作ステップと、デ ータベースに記録された前記凹凸形状パラメ ータの調整操作と前記印刷機の運転要素の運 転状態変更との最適な対応関係に基づいて、 前記入力ステップを通じた前記凹凸形状パラ メータの操作入力に対応して、前記凹凸形状 に関与する前記印刷機の運転要素を自動で制 御する自動制御ステップと、をそなえている ことを特徴としている。

 前記特殊OPニス及び前記クリアニスはUV硬化 性のニスであって、前記クリアニスを塗布し た後、前記印刷面上に塗布された前記クリア ニスを乾燥させる工程を備え、前記特殊OPニ の乾燥工程及び前記クリアニスの乾燥工程 は、UV照射によって乾燥を行なうことが好 しい。
 前記特殊OPニスを前記印刷面上に部分的に 写し、前記クリアニスを前記印刷面上全面 塗布することにより、前記印刷面上の前記 殊OPニスが転写されず前記クリアニスのみ塗 布された部分の表面は、光沢面に形成し、前 記調整操作ステップでは前記光沢面にかかる 平滑性パラメータをも調整操作すると共に、 前記データベースには、前記凹凸形状パラメ ータ及び平滑性パラメータの調整操作と、前 記印刷機の運転要素の運転状態変更との最適 な対応関係が記録され、前記自動制御ステッ プでは、前記データベースに記録された前記 対応関係に基づいて、前記調整操作ステップ による調整操作に応じて、前記凹凸形状及び 前記光沢面に関与する前記印刷機の運転要素 を自動で制御することが好ましい。

 前記印刷機の運転要素には、印刷機運転速 及びクリアニスの塗布膜厚が含まれている とが好ましい。
 さらに、前記データベースには、前記エン ス加工の凹凸形状と、前記印刷機の運転要 の運転状態との最適な対応関係が記録され 印刷前に、前記凹凸形状を選択設定する事 設定ステップと、前記データベースに記録 れた前記対応関係に基づいて、前記事前設 ステップによる選択設定に対応して、前記 凸形状に関連する前記印刷機の運転要素を 動でプリセットするプリセットステップと をさらにそなえていることが好ましい。

 前記印刷用紙の印刷面上に、前記特殊OPニ を転写する直前に、プロセスインキにより 常印刷を行なうことが好ましい。
 本発明のもう一つのオフセット印刷方法は オフセット印刷機を用い、印刷用紙の印刷 上にオフセット印刷により特殊OPニスを転 し該特殊OPニスを乾燥させ、その上にクリア ニスを塗布することにより、凹凸形状を有す る擬似的なエンボス加工を行なうオフセット 印刷方法であって、印刷前に、前記エンボス 加工の凹凸形状を選択設定する選択設定ステ ップと、データベースに記録された前記凹凸 形状と前記印刷機の運転要素の運転状態との 最適な対応関係に基づいて、前記入力ステッ プを通じて選択設定された前記凹凸形状に対 応して、前記凹凸形状に関与する前記印刷機 の運転要素を自動でプリセットするプリセッ トステップと、をそなえていることを特徴と している。

 前記クリアニスの塗布後に、エンボス加 の凹凸形状を検出する検出装置をそなえ、 記データベースには、前記凹凸形状の変更 前記印刷機の運転要素の運転状態の変更と 対応関係が記録され、印刷開始後に、前記 ータベースに記録された前記対応関係に基 いて、前記検出装置の検出した凹凸形状が 前記設定入力された凹凸形状に接近するよ に、前記凹凸形状に関与する前記印刷機の 転要素を自動で制御する自動制御ステップ 備えていることが好ましい。

 本発明のオフセット印刷機及びオフセッ 印刷方法によれば、印刷面上にオフセット 刷により特殊OPニスを転写し、転写された 殊OPニスを乾燥させ、この上にクリアニスを 塗布して、凹凸形状を有する擬似的なエンボ ス加工を行なうが、この印刷時に、エンボス 加工の凹凸形状パラメータを調整操作すると 、データベースに記録された凹凸形状パラメ ータの調整操作と前記刷機の運転要素の運転 状態変更との最適な対応関係に基づいて、凹 凸形状パラメータの操作入力に対応して、凹 凸形状に関与する印刷機の運転要素を自動で 制御する。したがって、熟練を要すことなく 、凹凸形状パラメータを所望の状態にするよ う印刷機の運転要素の運転状態を制御するこ とができ、所望の擬似エンボス印刷を容易に 実施することが可能になる。

 特殊OPニス及びクリアニスはUV硬化性のニス であって、特殊OPニスの乾燥及びクリアニス 乾燥をUV照射によって乾燥を行なえば、速 かな乾燥を実現でき、印刷機の運刷速度を めて効率良い印刷が可能になる。
 特殊OPニスを印刷面上に部分的に転写し、 リアニスを印刷面上全面に塗布することに り、印刷面上の特殊OPニスが転写されずクリ アニスのみ塗布された部分の表面は光沢面と なるように構成され、データベースには、凹 凸形状パラメータ及び平滑性パラメータの調 整操作と、印刷機の運転要素の運転状態変更 との最適な対応関係が記録され、印刷時に、 この光沢面にかかる平滑性パラメータをも調 整操作し、これらの調整操作に応じて、凹凸 形状及び光沢面に関与する印刷機の運転要素 を自動で制御することにより、熟練を要すこ となく、凹凸形状パラメータ及び平滑性パラ メータを所望の状態にするよう印刷機の運転 要素の運転状態を制御することができ、所望 の擬似エンボス印刷と光沢面印刷とを容易に 実施することが可能になる。

 印刷機の運転要素に、印刷機運転速度及び リアニスの塗布膜厚を含めることにより、 望の擬似エンボス印刷や光沢面印刷を容易 実施することが可能になる。
 さらに、印刷前に、エンボス加工の凹凸形 を事前に選択設定、設定した凹凸形状に関 する印刷機の運転要素を自動でプリセット ておけば、印刷開始時から所望の擬似エン ス印刷や光沢面印刷を容易に実施すること 可能になる。

 印刷用紙の印刷面上に、特殊OPニスを転写 る直前に、プロセスインキにより通常印刷 行なえば、通常印刷と擬似エンボス印刷と 沢面印刷とを連続的に効率良く行なうこと できる。
 本発明のもう一つのオフセット印刷機及び フセット印刷方法によれば、印刷面上にオ セット印刷により特殊OPニスを転写し、転 された特殊OPニスを乾燥させ、この上にクリ アニスを塗布して、凹凸形状を有する擬似的 なエンボス加工を行なうが、この印刷前に、 エンボス加工の凹凸形状を選択設定し、デー タベースに記録された凹凸形状と印刷機の運 転要素の運転状態との最適な対応関係に基づ いて、選択設定された凹凸形状に対応して、 印刷機の運転要素を自動でプリセットするの で、印刷開始時から所望の擬似エンボス印刷 や光沢面印刷を容易に実施することが可能に なる。

 クリアニスの塗布後に、エンボス加工の 凸形状を検出する検出装置をそなえ、デー ベースに、凹凸形状の変更と印刷機の運転 素の運転状態の変更との対応関係が記録さ ており、印刷開始後に、前記データベース 記録された対応関係に基づいて、検出した 凸形状が、設定入力された凹凸形状に接近 るように、印刷機の運転要素を自動で制御 ることにより、熟練を要すことなく、所望 凹凸形状の擬似エンボス印刷を容易にしか 確実に実施することが可能になる。

図1は本発明の第1実施形態にかかるオ セット印刷機を示す模式的構成図である。 図2(a),図2(b)は何れも本発明の第1実施形 態にかかるクリアニス塗布装置を示す模式的 構成図であって、図2(a)は全体構成図、図2(b) 要部構成図である。 図3(a),図3(b)は何れも本発明の第1実施形 態の変形例にかかるクリアニス塗布装置を示 す模式的構成図であって、図3(a)は全体構成 、図3(b)は要部構成図である。 図4(a),図4(b)は何れも本発明の第1実施形 態にかかる入力装置を説明する模式図であっ て、図4(a)はプリセット用の入力スイッチを 図4(b)は印刷時用の入力スイッチを、それぞ 示す。 図5は本発明の第1実施形態にかかるオ セット印刷方法を説明するフローチャート ある。 図6(a)~図6(c)は何れも本発明の第1実施形 態にかかるデータベースに記録された対応関 係をするグラフであって、図6(a)は印刷速度 エンボス面のピッチとの関係を示し、図6(b) 印刷速度とエンボス面の粗さとの関係を示 、図6(c)は印刷速度と光沢面の平滑値との関 係を示す。 図7(a)~図7(c)は何れも本発明の第1実施形 態にかかるデータベースに記録された対応関 係をするグラフであって、図7(a)はクリアニ 膜厚とエンボス面のピッチとの関係を示し 図7(b)はクリアニス膜厚とエンボス面の粗さ の関係を示し、図7(c)はクリアニス膜厚と光 沢面の平滑値との関係を示す。 図8は本発明の第2実施形態にかかるオ セット印刷機を示す模式的構成図である。 図9(a)~図9(c)は擬似エンボス印刷の工程 図9(a),図9(b),図9(c)の順に説明する図である 図10は擬似エンボス印刷による印刷面 示す図面代用写真である。 図11は擬似エンボス印刷による印刷面 模式的断面を示す図である。 図12(a)~図12(c)は何れも擬似エンボス印 による印刷面の状態の種類を示す図面代用 真であって、図12(a),図12(b),図12(c)の順にエ ボス面のピッチが大きくなっている。

符号の説明

 1 印刷用紙
 2 プロセスインキ
 3 特殊OPニス
 4 クリアニス
 10 印刷部
 11,12,13,14 印刷ユニット
 11a,12a,13a,14a,21a 版胴
 11b,12b,13b,14b,21b ブランケット胴
 11c,12c,13c,14c,21c 圧胴
 15a~15g,16 中間胴
 20 印刷ユニット
 30 塗布装置
 31d 溝
 33 クリアニス供給装置
 34 容器
 40 排紙部
 51,52,53 乾燥装置
 60 制御装置
 61 入力装置
 62 データベース
 63 検出装置としてカメラ

 以下、図面により、本発明の実施の形態に いて説明する。
[第1実施形態]
 図1~図7(c)は本発明の第1実施形態に係るオフ セット印刷機及びオフセット印刷方法を示す もので、図1はそのオフセット印刷機を示す 式的構成図、図2(a),図2(b)はそのクリアニス 布装置を示す模式的構成図、図3(a),図3(b)は の変形例にかかるクリアニス塗布装置を示 模式的構成図、図4(a),図4(b)はその入力装置 説明する模式図、図5はそのオフセット印刷 法を説明するフローチャート、図6(a)~図6(c), 図7(a)~図7(c)はそのデータベースに記録された 対応関係をするグラフである。

 まず、本実施形態にかかるオフセット印刷 について説明する。
 図1に示すように、このオフセット印刷機は 、図示しない給紙部と、通常のプロセスイン キ2によりオフセット印刷する印刷部10と、印 刷用紙1の印刷面上にオフセット印刷により 殊OPニス(オーバープリントニス)3を転写する 印刷ユニット20と、印刷面上にクリアニス4を 塗布する塗布装置30と、排紙部40と、を備え 構成されている。なお、特殊OPニス3は上塗 されるクリアニスをはじく性質がある透明 スであって、例えば、シリコン樹脂が内蔵 れる。

 印刷部10の最下流部、印刷ユニット20の下 流部、及び、塗布装置30の下流部には、印刷 上のインキ2,特殊OPニス3,クリアニス4をそれ ぞれ乾燥させる乾燥装置51,52,53が装備されて る。本実施形態にかかるインキ2,特殊OPニス 3,クリアニス4は、何れもUV(紫外線)硬化性のUV インキ,UVOPニス,UVクリアニスである。

 また、ここでは、印刷部(通常印刷部)10は 、c(シアン,藍色),m(マゼンタ,深紅色),y(イエロ ー,黄色),k(ブラック,黒)の4色のプロセスイン をそれぞれ用いる印刷ユニット11,12,13,14を えてカラー印刷を行なえるように構成され 。

 各印刷ユニット11,12,13,14及び印刷ユニッ 20には、版胴11a,12a,13a,14a,21a及びブランケッ 胴11b,12b,13b,14b,21bが備えられ、版胴11a,12a,13a,1 4a,21aには図示しないインキ供給系統からそれ ぞれのインキ2又は特殊OPニス3が供給され、 れぞれに備えられた刷版の絵柄パターンに じたインキ2又は特殊OPニス3が各ブランケッ 胴11b,12b,13b,14b,21bに転写されるようになって いる。

 また、各ブランケット胴11b,12b,13b,14b,21bに 対向して、圧胴11c,12c,13c,14c,21cが装備され、 刷対象のシート(印刷用シート)が、各ブラン ケット胴11b,12b,13b,14b,21bと各圧胴11c,12c,13c,14c,2 1cとの間を走行しながら、各ブランケット胴1 1b,12b,13b,14b,21bから刷版の絵柄パターンに応じ たそれぞれのインキを転写されるようになっ ている。

 また、各圧胴11c,12c,13c,14c,21cの相互間には、 中間胴15a~15g,16が介装され、印刷用紙1の印刷 を所要方向に向けながら移送するようにな ている。
 また、印刷面上にクリアニス4を塗布する塗 布装置30には、図2(a)に示すようなチャンバコ ータ又は図3(a)に示すようなロールコータを 用することができる。

 チャンバコータの場合、図2(b)に示すよう に、周面に溝31dを有する第1ロール31aに、図2( a)に示すように、チャンバ式供給装置33から リアニス4を供給し、第1ロール31a周面のクリ アニスを第2ロール31b周面に転写し、印刷面 塗布するようになっている。印刷面上に塗 されるクリアニス4の膜厚tは、クリアニス供 給装置から第1ロール31a周面の溝31d内へのク アニス4の供給量と、第2ロール31bと印刷用紙 1を介して第2ロール31bに対向する厚胴31cとの 離(つまり、印刷用紙1の印刷面と第2ロール3 1b周面との距離)とを制御することにより調整 することができる。

 ロールコータの場合、図3(a),図3(b)に示す うに、クリアニス4を収容する容器34から、 1ロール32a周面にクリアニスを転写し、さら に、第2ロール32bを介して、第3ロール32c周面 クリアニスを転写し、印刷面に塗布するよ になっている。印刷面上に塗布されるクリ ニス4の膜厚tは、第1ロール32aの回転数を制 することにより調整することができる。

 さらに、特殊OPニス3上に形成されるエン ス加工の凹凸形状パラメータとしての凹凸 (エンボス面)の突起の高さH(窪みの深さD、 凸の粗さであり、以下、エンボス面粗さと う)や凹凸面(エンボス面)の突起(窪み)のピッ チ(以下、エンボス面ピッチという)P等のエン ボス度と、特殊OPニス3が塗布されないクリア ニス4で形成される光沢面(平滑面)にかかる平 滑性パラメータとしての光沢度(平滑度)とを 整操作するための入力装置61、及び、凹凸 状や光沢面にかかる印刷機の運転要素を自 で制御する制御装置60をそなえている。

 なお、入力装置61は、印刷前に、エンボ 加工による凹凸形状をエンボス見本を参照 て選択設定することも可能に構成される。 こでは、印刷機の運転を管理する制御端末 ディスプレイ(図示略)にタッチパネルとして 入力装置61が設けられておる。つまり、印刷 モードとして、図4(a)に示すように、エンボ ス加工による凹凸形状(エンボスパターン)を ずれの段階に設定するかを選択しうるよう タッチパネルを構成している。ここでは、1 ~5の5段階からエンボスパターンを選択設定で きるようになっており、1~5の順に凹凸形状が 大きく、つまり、エンボス面粗さは粗く(突 の高さHは高く)、エンボス面ピッチPは大き なっている。

 また、印刷中モードとして、図4(b)に示す ように、凹凸形状パラメータとしてのエンボ ス面粗さ(突起の高さH)及びエンボス面ピッチ Pと、光沢面の光沢度とを、変更操作できる うにタッチパネルを構成している。つまり エンボス面粗さを大とすれば、エンボス面 粗く(突起の高さHは高く)変更設定され、エ ボス面粗さを小とすれば、エンボス面は細 く(突起の高さHは低く)変更設定される。エ ボス面ピッチPを大とすれば、突起(窪み)の ッチは大きく変更設定され、エンボス面ピ チPを小とすれば、突起(窪み)のピッチは小 く設定変更される。また、光沢度を大とす ば、光沢がより強くなるように変更設定さ 、光沢度を小とすれば、光沢がより弱くな ように変更設定される。

 また、制御装置60では、印刷機の運転要 として印刷速度及びクリアニス膜厚の状態 制御するようになっており、制御装置60には 、データベース62が接続されている。このデ タベース62には、凹凸形状(エンボスパター )と印刷機の運転要素の運転状態との最適な 対応関係と、凹凸形状パラメータ及び平滑性 パラメータの調整操作と、印刷機の運転要素 の運転状態変更との最適な対応関係が記録さ れている。

 つまり、データベース62には、凹凸形状(エ ボスパターン)と印刷速度及びクリアニス膜 厚との最適な対応関係が記録されると共に、 凹凸形状パラメータ[エンボス面粗さ(突起の さH)及びエンボス面ピッチP]と及び平滑性パ ラメータ[光沢度]の調整操作と印刷速度及び リアニス膜厚の変更量との最適な対応関係 記録されている。
 ここで、データベース62に記録された対応 係について説明する。

 凹凸形状(エンボスパターン)や平滑性を める要因には、表1に示すように、印刷用の ンキとして用いるUVインキの種類、OPニスの 種類、OPニスの膜厚、OPニス画線率(模様)、OP ス塗布後のUV照射の出力、UV照射からUVクリ ニス塗布までのインターバル時間、UVクリ ニスの種類、UVクリアニスの膜厚、UVクリア スの塗布速度、UVクリアニスの塗布印圧、UV クリアニスの粘度(温度)、UVクリアニスの塗 からUV照射までのインターバル時間などが上 げられる。

 UVインキの種類によって光沢面の光沢性(平 性)が変化し、例えばハイブリッドインキで あれば光沢性が小(低く)になり、UVインキで れば光沢性が大(高く)になる。
 また、OPニスの種類によってハジキ性(エン ス度)が変化し、例えばOPニスをシリコン添 量の小さいものにすればハジキ性(エンボス 度)が低下し、OPニスをシリコン添加量の大き いものにすればハジキ性(エンボス度)が上昇 る。

 OPニスの膜厚によってもハジキ性(エンボス )が変化し、例えばOPニスの膜厚を小さくす ばハジキ性(エンボス度)が低下し、OPニスの 膜厚を大きくすればハジキ性(エンボス度)が 昇する。
 OPニス画線率(模様)の場合は、画線率を低く すればハジキ性(エンボス度)が低下し、画線 を高くすればハジキ性(エンボス度)が上昇 る。

 OPニス塗布後のUV照射の出力の場合、UV照射 出力を小さくすればハジキ性(エンボス度) 低下し光沢性が小(低く)になり、UV照射の出 を高くすればハジキ性(エンボス度)が上昇 光沢性が大(高く)になる。
 UV照射からUVクリアニス塗布までのインター バル時間の場合、インターバル時間を短くす ればハジキ性(エンボス度)が低下し、インタ バル時間を長くすればハジキ性(エンボス度 )が上昇する。

 UVクリアニスの種類については、汎用品は ジキ性(エンボス度)が低下し、専用品はハジ キ性(エンボス度)が上昇する。また、ハイブ ッドインキであれば光沢性が小(低く)にな 、UVインキであれば光沢性が大(高く)になる
 UVクリアニスの膜厚については、膜厚が小 いとハジキ性(エンボス度)が低下し光沢性が 小(低く)になり、膜厚が大きいとハジキ性(エ ンボス度)が上昇し光沢性が大(高く)になる。

 UVクリアニスの塗布速度については、塗布 度が低いとハジキ性(エンボス度)が低下し光 沢性が大(高く)になり、塗布速度が高いとハ キ性(エンボス度)が向上し光沢性が小(低く) になる。
 UVクリアニスの塗布印圧については、塗布 圧が低いとハジキ性(エンボス度)が低下しり 、塗布印圧が高いとハジキ性(エンボス度)が 上する。

 UVクリアニスの粘度(温度)については、粘度 が大きい(温度が低い)とハジキ性(エンボス度 )が低下し光沢性が大(高く)になり、粘度が小 さい(温度が高い)とハジキ性(エンボス度)が 昇し光沢性が小(低く)になる。
 また、UVクリアニスの塗布からUV照射までの インターバル時間については、時間が短いと ハジキ性(エンボス度)が低下し光沢性が小(低 く)になり、時間が長いとハジキ性(エンボス )が上昇し光沢性が大(高く)になる。


 
 このような因子のうち、UVインキの種類、OP ニスの種類、OPニス画線率(模様)、UVクリアニ スの種類は、予め設定されるため、リモート コントロールの対象とならないため、リモー トコントロールの対象となりうるのは、OPニ の膜厚、OPニス塗布後のUV照射の出力、UV照 からUVクリアニス塗布までのインターバル 間、UVクリアニスの膜厚、UVクリアニスの塗 速度、UVクリアニスの塗布印圧、UVクリアニ スの粘度(温度)、UVクリアニスの塗布からUV照 射までのインターバル時間などが上げられる 。

 さらに、本実施形態の場合、OPニスをオ セット印刷で行なうため、OPニスの膜厚調整 は十分に行なえないので、リモートコントロ ールの対象から除外し、OPニス塗布後のUV照 の出力についても、簡便なUV照射出力固定式 の用いる場合を想定し、リモートコントロー ルの対象から除外し、UVクリアニスの塗布印 についても、簡便な塗布印圧一定のものを いる場合を想定し、リモートコントロール 対象から除外し、UVクリアニスの粘度(温度) も温度を適温に設定することを考慮して、リ モートコントロールの対象から除外している 。

 残った因子のうち、UV照射からUVクリアニス 塗布までのインターバル時間、UVクリアニス 塗布速度、UVクリアニスの塗布からUV照射ま でのインターバル時間については、印刷速度 に依存するので、印刷機の運転要素として印 刷速度に着目し、もうひとつ調整可能な因子 としてクリアニス膜厚に着目する。
 印刷速度に対する、エンボス面のピッチP, ンボス面の粗さ,及び光沢面の光沢度(光沢値 )は、図6(a)~図6(c)に示すような特性となり、 リアニス膜厚に対する、エンボス面のピッ P,エンボス面の粗さ,及び光沢面の光沢度(光 値)は、図7(a)~図7(c)に示すような特性となる 。これらの関係は、UVインキの種類、OPニス 種類、OPニス画線率(模様)、UVクリアニスの 類、OPニスの膜厚、OPニス塗布後のUV照射の 力、UVクリアニスの塗布印圧、UVクリアニス 粘度(温度)毎に、データベース62に記録され ている。

 したがって、印刷前に、入力装置61を通 てエンボス加工による凹凸形状(エンボスパ ーン)が選択設定されたら、データベース62 データに基づいて、このエンボスパターン 対応した印刷速度及びクリアニス膜厚を選 できるようになっている。また、印刷中に 入力装置61を通じて、凹凸形状パラメータ してのエンボス面粗さ(突起の高さH),エンボ 面ピッチP,光沢面の光沢度が調整操作され ら、この調整量に応じて、データベース62の データに基づいて、調整操作に対応した印刷 速度及びクリアニス膜厚に変更できるように なっている。

 本発明の第1実施形態にかかるオフセット印 刷機は上述のように構成されているので、図 5に示すような手順(オフセット印刷方法)で印 刷を実施することができる。
 まず、印刷前に、プリセットを行なう場合 は、印刷オペレータがエンボス見本から印 したいエンボスパターンを選定し(ステップ S10)、コントロールパネル(タッチパネル)[図4( a)参照]上でエンボスパターンを選択操作する (ステップS20)。制御装置60は、選択されたエ ボスパターンに応じて、印刷条件(印刷速度 びクリアニス膜厚)をプリセットする(ステ プS30)。

 この後、印刷を開始すると(ステップS40) 印刷サンプルを採取して(ステップS50)、エン ボス,光沢の状態がOKかを判定する(ステップS6 0)。エンボス,光沢の状態がOKならそのままの 件で印刷を続行し(ステップS70)、所定数が 刷されたら刷了となるが、エンボス,光沢の 態がOKでないコントロールパネル(タッチパ ル)[図4(b)参照]を操作して、エンボス面粗さ ,エンボス面ピッチP,光沢面の光沢度を調整操 作する(ステップS80)。制御装置60は、調整操 に応じて、印刷条件(印刷速度及びクリアニ 膜厚)を変更する(ステップS90)。

 したがって、熟練を要すことなく、エンボ 面粗さ,エンボス面ピッチP,光沢面の光沢度 所望の状態にして、所望の擬似エンボス印 を容易に実施することが可能になる。
 また、プロセスインキ2,特殊OP3及びクリア ス4をUV硬化性として、これらの乾燥をUV照射 によって行なうことで、速やかな乾燥を実現 でき、印刷生産性を向上することが可能にな る。

 さらに、印刷前に、エンボス加工の凹凸形 を事前に選択設定、設定した凹凸形状に関 する印刷機の運転条件を自動でプリセット ておくため、印刷開始時から所望の擬似エ ボス印刷や光沢面印刷を容易に実施するこ が可能になる。
 また、印刷用紙の印刷面上に、特殊OPニス 転写する直前に、プロセスインキにより通 印刷を行なうので、通常印刷と擬似エンボ 印刷と光沢面印刷とを連続的に効率良く行 うことができる。

[第2実施形態]
 次に、本発明の第2実施形態にかかるオフセ ット印刷機及びオフセット印刷方法を説明す る。
 本実施形態にかかるオフセット印刷機は、 8に示すように、第1実施形態のものに、エ ボス加工された印刷面の凹凸形状(エンボス) 及び光沢面を検出する検出装置としてカメラ 63を備え、制御装置60は、第1実施形態の制御 能に加えて、データベース62に記録された 応関係に基づいて、カメラ63の検出した凹凸 形状及び光沢面が、入力装置61を通じて設定 力された凹凸形状及び/又は光沢面に接近す るように、印刷機の運転条件(印刷速度及び リアニス膜厚)を自動で制御するようになっ いる。

 本実施形態によれば、予め入力装置61を じて凹凸形状及び/又は光沢面を設定入力す ば、印刷機の運転条件(印刷速度及びクリア ニス膜厚)をプリセットし、印刷後は、設定 力した凹凸形状及び/又は光沢面となるよう 自動的に印刷機の運転条件(印刷速度及びク リアニス膜厚)をフィードバック制御するの 、熟練を要すことなく、より簡便に、所望 擬似エンボス印刷を容易に実施することが 能になる。

[その他]
 以上、本発明の各実施形態について説明し が、本発明はかかる実施形態に限定される となく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で 宜変更して実施しうるものである。
 例えば、図5において、ステップS10~S30のプ セット制御を省略し、ステップS40~S80の制御 み実施することもできる。