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Title:
PLASTIC CORRUGATED BOARD AND SYSTEM FOR DISCARDING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/153062
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention aims to provide a low-cost plastic corrugated board having antistatic properties, which does not harm the global environment. Specifically disclosed is a plastic corrugated board characterized by being obtained by blending a starch into a resin base material.

Inventors:
OHNO TAKASHI (JP)
DOI HIROKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/060690
Publication Date:
December 18, 2008
Filing Date:
June 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AGRI FUTURE JOETSU CO LTD (JP)
OHNO TAKASHI (JP)
DOI HIROKI (JP)
International Classes:
B32B3/28; B32B9/02; C08J11/10; B65D5/43
Foreign References:
JP2005068232A2005-03-17
JP2003012817A2003-01-15
JPH04173868A1992-06-22
JPH0859892A1996-03-05
Attorney, Agent or Firm:
ISONO, Michizo (Sabo Kaikan Annex7-4, Hirakawa-cho 2-chome, Chiyoda-ku Tokyo 93, JP)
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Claims:
 樹脂主剤と、25~70重量%のデンプンとが、少なくとも配合されていることを特徴とするプラスチック段ボール。
 請求項1に記載のプラスチック段ボールにおいて、
 配合されている前記デンプンは、このデンプンを成分として含有する植物を、その固有に含む水分又は適宜追加される水分と、前記樹脂主剤とともに加熱混練し、分散させたものであることを特徴とするプラスチック段ボール。
 請求項1に記載のプラスチック段ボールにおいて、
 前記樹脂主剤と前記デンプンとの親和性を向上させる相溶化剤として、飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸又はこれらの誘導体がさらに配合されていることを特徴とするプラスチック段ボール。
 請求項1に記載のプラスチック段ボールにおいて、
 前記デンプンは米に由来したものであることを特徴とするプラスチック段ボール。
 請求項1に記載のプラスチック段ボールにおいて、
 その外表面に樹脂層がコーティングされていることを特徴とするプラスチック段ボール。
 請求項1に記載のプラスチック段ボールにおいて、
 前記デンプンの配合率が総重量の半分以上を占めることを特徴とするプラスチック段ボール。
 請求項1に記載のプラスチック段ボールにより作成された帯電防止容器。
 請求項1に記載のプラスチック段ボールの使用済みのものを、回収し、埋立し、土壌で分解処理することを特徴とするプラスチック段ボールの処分システム。
Description:
プラスチック段ボール及びその 分システム

 本発明は、樹脂製の板材であって中空構 を有するプラスチック段ボールに関し、そ 生産から廃棄に至るまで地球環境の保全に 慮する技術に関連する。

 プラスチック段ボール(以下「プラ段」とい う)は、軽量性、耐水性、耐久性といった特 を有し、旧来の紙ダンボールに代替する利 法が、数多く提唱されている。特に、この ラ段を箱形に成形し物流に繰り返し利用す 通い箱としての用途は、コスト削減に寄与 環境対応型であるとして、広く実用化され いる。
 一方、プラ段の短所のひとつである帯電容 性の問題については、カーボン粒子等を添 する等して、導電性を付与することにより 決が図られている。このような帯電防止を した容器は、埃や静電気を嫌う電子部品等 流通させる通い箱として使用されている(例 えば、特許文献1)。

特開2000-289133号公報(段落0010~段落0013)

 ところで、耐久性が優れるといってもプ 段は、その繰り返し耐用回数が一般的に数 から数十回にとどまるために、消耗材であ 。このため、一定の耐用回数(期間)を経過 たプラ段は在庫されることなく短期間で廃 処分されることになる。そのようなプラ段 処分する従来方法としては、(1)溶融して樹 素材の再利用を図る方法、(2)焼却する方法 (3)埋め立てによる方法が挙げられる。

 しかし、(1)の溶融再利用については、も もと低価格な樹脂素材が用いられるプラ段 おいては、その回収及び溶融処理にかける 用がコストアップ要因となり現実的でない (2)の焼却方法については二酸化炭素を大量 排出することから地球環境保全の観点から 適切である。(3)の埋立方法についてはプラ を構成する樹脂主剤は、微生物により分解 れにくいので、大量のプラ段が流通するよ になって大量に廃棄されるようになると、 立処分場を短期間で飽和させてしまうとい た問題が存在する。

 一方、帯電防止機能を有するプラ段は、前 した問題に加え、添加されているカーボン 子に固有の黒色又はその類似色に着色が限 されるので、多彩色の帯電防止機能付プラ を作製することが技術的に困難な問題が存 する。
 さらに、樹脂主剤にカーボン粒子を均一に 散させてプラ段を形成することは、大きな ストアップ要因になることが避けられない

 本発明は、前記した問題を解決すること 課題とし、地球環境の保全に貢献しかつ帯 防止機能を有するプラスチック段ボールを 価に提供することを目的とする。

 前記課題を解決するために本発明は、プラ チック段ボールにおいて、樹脂主剤に対し 填剤としてデンプンが配合されていること 特徴とする。
 このように発明が構成されていることによ 、充填剤のデンプンは、植物の光合成によ 大気中の二酸化炭素を吸収して合成される 合物であるところ、プラ段の生産を通じて 気中の二酸化炭素を地上に固定化させるこ ができる。
 これにより、プラ段を生産・消費の繰り返 を通じて、二酸化炭素の排出量の削減に貢 することができる。さらに、化石燃料から 造される樹脂主剤の使用量も低減させるこ ができる。また、樹脂主剤にデンプンが含 されることにより、プラ段に帯電防止機能 付加されることにもなる。
 さらに、デンプンが配合されているプラ段 、土壌の微生物により容易に分解処理され ので、埋立処分場を飽和させることがない このため、設定した埋立処分場において、 用済みのプラ段を回収し、そこに埋立し、 ラスチック段ボールを処分するシステムを 永久的に運用することができる。

 さらに本発明のプラスチック段ボールは、2 5~70重量%の前記デンプンが配合されているこ を特徴とする。
 このように発明が構成されていることによ 、樹脂主剤が母相としてデンプンが分散相 形成することとなる。これにより、樹脂主 からなる構造体は、デンプン質からなる構 体よりも機械的特性に一般に優れるところ この樹脂主剤の連続した構造体が、プラ段 付与される外力を支持することになる。こ により、プラ段の機械的強度が維持される とになる。さらに、使用済みのプラ段を焼 処理する場合であっても、デンプン成分は 化して焼却炉の残渣に取り込まれるので、 気中に排出される二酸化炭素を大幅に抑制 ることができる。

 さらに本発明のプラスチック段ボールにお て、配合されている前記デンプンは、この ンプンを成分として含有する植物を、その 有に含む水分又は適宜追加される水分と、 記樹脂主剤とともに加熱混練し、分散させ ものであることを特徴とする。
 このように発明が構成されていることによ 、加熱混練の最中に、植物に含まれるデン ンが水分と反応して糊化し、溶融している 脂主剤に微細に混合されていくこととなる これにより、一般的な樹脂成形法を適用し 形成したプラ段は、樹脂主剤の母相中に、 ンプンの分散相が分子鎖レベルで微細に均 に分散している組織が得られる。
 これにより、使用済みのプラ段を土壌に埋 処理する場合であっても、微生物による分 速度が高速化されるので、同じ埋立処分場 繰り返して埋め立てる間隔を短縮化させる とができる。

 さらに本発明のプラスチック段ボールにお て、前記樹脂主剤と前記デンプンとの親和 を向上させる相溶化剤として、飽和カルボ 酸、不飽和カルボン酸又はこれらの誘導体 さらに配合されていることを特徴とする。
 このように発明が構成されていることによ 、樹脂主剤とデンプンとの親和性が相溶化 が介在することで良好になり、デンプンの 散相がさらに微細化しプラ段の緻密な組織 得られる。これにより、プラ段の機械的特 が向上するとともに、耐水性、耐薬品性も 上する。

 さらに本発明のプラスチック段ボールにお て、デンプンは米に由来したものであるこ を特徴とする。
 このように発明が構成されていることによ 、食用として生産された余剰米の有効利用 図れるとともに、高品位で高品質なデンプ 原料を安価に利用できることになる。

 本発明により、帯電防止機能を有するプ スチック段ボールが安価に提供される。さ に、本発明のプラスチック段ボールの処分 ステムが確立すれば、植物の光合成により 収された大気中の二酸化炭素を土壌に固定 る機能が発揮され、大気中の二酸化炭素ガ 濃度を低減し地球環境を保全する。

本発明に係るプラスチック段ボールの 施形態を示す外観図である。

 図1は本発明に係るプラスチック段ボール( 下、単に「プラ段」という)の実施形態を示 外観図である。
 プラ段は、図示されるものに代表されるよ に、所定の間隔で並列配置される一対の薄 を、複数の衝立(パーティション)の両端で 持させることにより構成される板状体であ 。このように構成されるプラ段は、そのた み方向に付与する応力を、前記薄板を引っ る方向及び前記衝立を屈折させる方向で受 、その剛性が確保されるとともに、衝立に り区画された部分を空洞で構成させて軽量 断熱性が確保されるものである。
 なおプラ段の断面形状は、図示されるもの 限定されるものではなく、例えば、前記空 の断面が正弦波状であったり鋸刃状であっ りする場合も含まれる。

 このような構成を有するプラ段は、加熱 融させた熱可塑性樹脂を、その断面と同一 状の貫通孔を有するダイスに通過させ冷却 化させる押出成形により成形されるのが一 的である。しかし、本発明に係るプラ段を 形する方法は、特に限定されるものではな 、前記した一対の薄板と衝立とをそれぞれ 個に成形し、別工程で両者を貼合させるよ にして成形する場合もある。

 またこのようなプラ段の用途は、その耐 (薬品)性、耐磨耗性、耐食性、軽量性、加 容易性等の顕著な特性を利用して、これを 状に組立した箱(通い箱,保管箱)、ポスター 看板、物品の包装材・緩衝材、土木・建築 農芸に用いられる養生シート、防音シート 断熱シート等のさまざまな用途に適用する とができる。

 本発明のプラ段は、熱可塑性の樹脂主剤に ンプンを配合してなるデンプン-樹脂複合材 料から構成されるものである。
 このような樹脂主剤として適用されるもの しては、押出成形をすることができる汎用 な熱可塑性樹脂であれば何でも適用するこ ができ、なかでもポリプロピレンが好適で り、機械的強度が要求される場合は、ポリ ーボネートが好適である。

 一方、樹脂主剤として、ポリ乳酸(PLA)、 リブチレンサクシネート(PBS)、ポリカプロラ クトン(PCL)等の生分解性を具備したものを用 れば、土壌に還元される速度が向上し、環 保全の観点から好適である。また、テグラ ボン(商品名)や、マクロテク・リサーチ社( 国)のECMマスターバッチ(商品名)等の生分解 を付与する添加剤が付与されているポリオ フィン樹脂を用いても同様に環境保全の観 から好適である。

 プラ段に配合されているデンプンは、分子 (C 6 H 10 O 5 ) n で表される炭水化物(多糖類)であって、多数 α-グルコース分子がグリコシド結合によっ 重合した天然高分子である。このデンプン 、直鎖状で分子量が比較的小さいアミロー と、枝分かれが多く分子量が比較的大きい ミロペクチンとに構造上分類されるもので る。

 このデンプンの原料となる植物としては 馬鈴薯、小麦、トウモロコシ、甘藷、米、 ャッサバ、葛、片栗、緑豆などが挙げられ 。そして、それらの根、茎、種子の部位を 表皮除去または裁断等、製造コストを大き 上昇させない程度に簡易処理し、プラ段の 合材料の原料として適用する。また製造コ トの観点から問題がなければ、これらの植 から抽出させた抽出澱粉を使用してもよい

 デンプンは、天然の結晶状態(βデンプン 呼ばれる)で水に投入しても溶解せず懸濁す るのみであるが、さらに加熱するとβデンプ の結晶が溶解し、その溶液が透明になり粘 が増大する糊化反応を発現する。これは、 デンプンの分子鎖の隙間に水分子が侵入す と、その水素結合が破壊され、デンプンの 子鎖がそれ自体で自由に運動できる状態(こ 状態をαデンプンと呼ぶ)になることによる また、このようなαデンプンの特異な性質 、直鎖状で分子量が小さいアミロースにお て顕著である。

 またデンプンは、前記した分子式におい 水分子を整数倍で含むことから明らかであ ように、帯電が困難である固有の性質を有 ている。これにより、容易に帯電する樹脂 剤にデンプンを充填した複合材料で構成さ たプラ段は、電子移動が容易になり帯電防 機能が付加されることになる。

 本発明に適用されるデンプンは米に由来し ものであることが望ましい。
 第1の理由として、米は、その外皮(籾殻、 )が除去された状態において、高品質のアミ ースを高品位で含有するものであって、さ に安価に入手できる点で、好適であること 挙げられる。
 第2の理由は、植物としての稲は、収穫物の 米として炭水化物(デンプン)を大量に生成す とともに、その他の部分(籾、藁など)とし 大量の木質成分(セルロース・ヘミセルロー ・リグニン等)を大量に生成するものである 。よって、稲作地は、その単位面積当たりに おいて、大気中の二酸化炭素を地上に固定さ せる能力が極めて高いといえる。
 つまり、稲作地は、二酸化炭素(炭素)の大 排出と土壌吸収とを繰り返すあるカーボン イクルのうち、土壌吸収において多大な貢 をしているものである。
 このために、米を食用以外にも消費する手 を確立すれば、米の生産能力を拡大して、 世界が掲げる二酸化炭素の排出量を削減す 目標に大きく貢献できることが挙げられる

 プラ段に配合されるデンプンは、プラ段の 重量に対し25~70重量%の範囲に含まれること 望ましく、特にその総重量の半分以上を占 ることが好適である。。
 デンプンの配合量が25重量%よりも少ないと 使用済みのプラ段を埋立処分する際に、土 中のバクテリアによる分解速度が低下する また、デンプンの配合量が25重量部よりも ない場合、使用済みのプラ段を焼却処分す 際に、燃焼して二酸化炭素になる割合が増 し、炭化して残留する成分が減少する。こ ため、地球環境を保全する目的が充分に達 されない。
 一方、デンプンの配合量が70重量%よりも多 と、樹脂主剤及びデンプンがそれぞれ母相 び分散相である関係が逆転し、母相がデン ンで構成される組織が増加するとプラ段の 械的特性が低下する恐れがある。
 また、プラ段の総重量に占めるデンプンの 合が半分以上になると、土壌におけるプラ の分解が急速に進行するようになる。

 なお樹脂主剤とデンプンとは、前者が疎 性を示し後者が親水性を示すために、親和 が一般に低く、これがデンプンの分散相を 細化・均一化させる上で阻害要因にもなる そこで、界面において両者の親和性を向上 せる相溶化剤が配合されることが望ましい 本発明に適用される相溶化剤としては、飽 カルボン酸、不飽和カルボン酸又はこれら 誘導体が好ましく適用される。

 そのような飽和カルボン酸としては、無 コハク酸、コハク酸、無水フタル酸、フタ 酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水アジ ン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸と ては、マレイン酸、無水マレイン酸、無水 ジック酸、イタコン酸、無水イタコン酸、 トラコン酸、無水シトラコン酸、ソルビン 、アクリル酸等が挙げられる。不飽和カル ン酸の誘導体としては、前記不飽和カルボ 酸の金属塩、アミド、イミド、エステル等 使用することができる。この相溶化剤の好 な配合量は、実験的に求められるものであ て、樹脂主剤とデンプンとの合計量100重量 に対し、0.2~20重量部の範囲であることが適 である。

(製造方法)
 次に、そのような樹脂主剤の母相と、微細 かつ均一なデンプンの分散相とからなるデ プン-樹脂複合材料を簡便で安価に製造する 方法について、樹脂主剤としてポリプロピレ ンを、デンプンの素材として米を採用する場 合を例にとり説明する。

 製造装置としては、ポリプロピレンと米 をこのポリプロピレンの溶融温度で加熱混 することが可能なものであれば特に限定さ ず、例えばブレンダー、ニーダー、ミキシ グロール、バンバリーミキサー、1軸もしく は2軸の押出機などが挙げられる。

 押出機を使用する場合について説明する 、原料となるポリプロピレンのペレット、 米及び水分を押出機の入口に同時に直接投 し、100~200℃の設定温度で加熱混練する。す ると、生米のβデンプンが水分と糊化反応し デンプンを生成する。この生成したαデンプ ンは、加熱混練されることによって、分子鎖 がほぐれるとともにその表面が相溶化剤によ り化学修飾され、ポリプロピレンの溶融体中 を拡散していく。その結果、ポリプロピレン とデンプンとは親和性が向上し、流動するポ リプロピレンの母相に微細化したデンプンが 均一に分散することになる。

 そして、押出機により加熱混練されて形成 るポリプロピレン-デンプンの混合溶融体の うち含まれる水分は、下流に設けられている ベント口から外に排出される。このように、 脱水されたポリプロピレン-デンプンの混合 融体は、押出機の出口から吐出された後、 ラ段成形用のダイスをくぐり室温まで冷却 て、プラ段が成形されることになる。
 また、このようにして得られたポリプロピ ン-デンプン複合体からなるプラ段は、その 用途に応じた改質を行う目的で、その表面を 樹脂層でコーティングする工程をさらに経る ことにしてもよい。

 なお、押出機の出口から吐出されるポリプ ピレン-デンプンの混合溶融体を、一旦、造 粒機でペレットにし、別工程でこのペレット を再溶融してダイスにくぐらせプラ段を成形 してもよい。
 また、押出機の入口から投入される水分は 共に投入されるデンプン素材が米のように 水量が少ないものであれば、このデンプン 材を水中に浸漬して予め吸収させておくも である場合もあるし、蛇口から別個に注水 れる場合もあり得る。一方、馬鈴薯のよう 固有の含水量が多いものに関しては、水分 追加する必要が無い場合もある。

 前記した製造方法により製造されたデン ンが配合されたプラ段は、その機械的強度 、通常のプラ段とほぼ同等でありながら、 電防止機能を有するものである。さらに、 まざまな色の顔料または染料を配合するこ により、多彩な色の帯電防止容器を作成す ことができる。また、そのような帯電防止 能を発揮させるデンプンの素材は、安価に 量に仕入れることができるものであるので 帯電防止機能付のプラ段が低価格で提供さ る。

(プラスチック段ボールの処分システム)
 次に、使用済みのプラ段を、回収し、埋立 、土壌で分解処理するプラ段の処分システ について説明する。
 一般に、プラ段を構成する樹脂主剤は、土 に埋め立てても、地中バクテリアによる分 速度が遅いものである。
 しかし、プラ段は、図示されるように比表 積(単位体積当たりの表面積)が大きな形状 有するという固有の特性を備えるものであ 。
 さらに、樹脂主剤の母相と微細なデンプン 分散相とからなるプラ段は、土壌中では、 ず分散相が優先的に地中バクテリアに短期 のうちに分解されることになる。すると、 ラ段の樹脂主剤の部分は、地中バクテリア 攻撃にさらされる表面積がさらに増大する とになるので、土壌中で極めて短期間に分 されることになる。

 このように、本発明のプラ段は、土壌に埋 ると極めて短期間に分解されるので、埋立 分場を飽和させることなく、半永久的に使 することが可能になる。そして、本発明の ラ段は、そのデンプン分散相の組織が微細 あることにより、分解速度が大きいため、 じ埋立処分場に繰り返し埋め立する場合、 の間隔を短縮化できる。
 さらに、埋め立てられる使用済みのプラ段 、前処理として公知の方法で、チップ状に 断され減容されていることが望ましい。さ にこの裁断は、図1中の一対の薄板が分離す るように衝立の部分が切断されて、区画され た空洞部分が外表面になるように行われてい ることが望ましい。

 このようなプラスチック段ボールの処分 ステムが確立すれば、植物の光合成により 気中の二酸化炭素を吸収して合成されたデ プンが、プラ段の材料として工業的に使用 れ、使用後は土壌に還元される。これによ 、本発明のプラ段の利用が拡大すれば、こ を回収し、埋立し、土壌で分解処理させる ラ段の処分システムを確立し、大気中の二 化炭素を吸収し土壌に固定し、地球環境の 全に貢献することができる。