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Title:
PLL CIRCUIT, AND DISK DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/078512
Kind Code:
A1
Abstract:
A digital loop filter (103) inputs a phase error outputted by a phase comparator (102), and produces a digital frequency value. This digital frequency value is converted into an analog voltage by a D/A converter (104), and a VCO (105) outputs a synchronizing clock of a frequency according to the voltage outputted by the D/A converter. The phase error outputted by the phase comparator is corrected in its gain by the product of the output of the digital loop filter (103) and a predetermined coefficient (A), and is inputted to the digital loop filter (103). The phase error inputted to the digital loop filter (103) is changed in proportion to an output clock frequency, so that the loop characteristics can be linearly controlled as the entire PLL loop in dependence upon the output clock frequency.

Inventors:
HONMA HIROMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/073368
Publication Date:
July 03, 2008
Filing Date:
December 04, 2007
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
HONMA HIROMI (JP)
International Classes:
H03L7/08; G11B20/14; H03L7/093; H03L7/107
Foreign References:
JP2006216175A2006-08-17
JPH10154934A1998-06-09
JPH0951267A1997-02-18
JP2000173194A2000-06-23
JP2005110158A2005-04-21
Attorney, Agent or Firm:
INAGAKI, Kiyoshi (Rindo Building 5F 37, Kanda-Higashimatsushita-cho, Chiyoda-k, Tokyo 42, JP)
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Claims:
 チャネル周波数が変化するアナログ信号から同期クロックを抽出するPLL回路であって、
 前記アナログ信号をデジタル信号に変換して出力するA/D変換器(101)と、前記同期クロックに同期して動作し、前記A/D変換器が出力するデジタル信号に基づいて前記アナログ信号と同期クロックとの位相誤差信号を出力するデジタル位相比較器(102)と、前記同期クロックに同期して動作し、前記位相誤差信号に基づいて前記チャネル周波数に比例したデジタル周波数値を出力するデジタルループフィルタ(103)と、前記デジタル周波数値により周波数が制御された前記同期クロックを出力する発振器(105)とで構成される位相同期ループと、
 該位相同期ループのループゲインを前記デジタル周波数値に基づいて制御するループゲイン制御手段(106)とを備えることを特徴とするデジタルPLL回路。
 前記デジタル位相比較器(102)は、前記アナログ信号のエッジ以外のタイミングでは、出力を、エッジタイミングで生成した位相誤差信号に保持する、請求項1に記載のデジタルPLL回路。
 前記デジタル位相比較器(102)は、前記アナログ信号のエッジが所定期間以上検出されないときには、前記保持したエッジタイミングで生成した位相誤差信号をクリアする、請求項2に記載のデジタルPLL回路。
 前記ループゲイン制御手段は、前記位相比較器が出力する位相誤差信号に、前記デジタルループフィルタが出力するデジタル周波数値に応じた値を乗算し、前記デジタルループフィルタに入力する乗算器(106)を含む、請求項1~3の何れか一に記載のデジタルPLL回路。
 前記ループゲイン制御手段(106)は、前記位相比較器が出力する位相誤差信号に、前記デジタルループフィルタが出力するデジタル周波数値に所定の係数を乗じた値を乗算する、請求項4に記載のデジタルPLL回路。
 前記A/D変換器(101)が、前記同期クロックに同期して、前記アナログ信号を前記デジタル信号にA/D変換する、請求項1~7の何れか一に記載のデジタルPLL回路。
 前記発振器(105)が、前記デジタル周波数値をD/A変換したアナログ電圧値に応じた周波数で発振する電圧制御発振器として構成される、請求項1~6の何れか一に記載のデジタルPLL回路。
 前記A/D変換器(101)が、前記同期クロックより周波数が高いクロック信号に同期して動作しており、前記A/D変換器が出力するデジタル信号に基づいて、前記同期クロックに同期した前記デジタル信号のサンプリング値を推定し、前記位相比較器に出力する補間器(107)を更に備える、請求項1~5の何れか一に記載のデジタルPLL回路。
 前記発振器が、前記デジタル周波数値に基づいて、前記同期クロックよりの周波数が高いクロック信号から前記同期クロックを生成する数値制御発振器(108)として構成され、前記補間器(107)に、前記クロック信号と前記同期クロックとの位相差に関する補間位相情報を出力する、請求項8に記載のデジタルPLL回路。
 前記補間器(107)は、前記A/D変換器(101)が出力するデジタル信号の隣接する少なくとも2つのサンプリング点の値と、前記補間位相情報とに基づいて、所定の補間関数により、前記同期クロックに同期した前記デジタル信号のサンプリング値を推定する、請求項9に記載のデジタルPLL回路。
 CAV制御でディスクからデータ再生を行うディスク装置であって、
 前記ディスク上に記録された情報を読み出した再生信号をデジタル再生信号に変換するA/D変換器(101)と、前記再生信号から抽出された同期クロックに基づいて動作し、前記デジタル再生信号に基づいて、前記再生信号と同期クロックとの位相誤差信号を出力するデジタル位相比較器(102)と、前記同期クロックに基づいて動作し、前記位相誤差信号に基づいて、前記再生信号のチャネル周波数に比例したデジタル周波数値を出力するデジタルループフィルタ(103)と、前記デジタル周波数値により周波数が制御された前記同期クロックを出力する発振器(105)とで構成される位相同期ループと、該位相同期ループのループゲインを、前記デジタル周波数値に基づいて制御するループゲイン制御手段(106)と、前記同期クロックに基づいて動作し、前記デジタル再生信号からデータを識別するデータ復調器(109)とを備えることを特徴とするディスク装置。
 CAV制御で光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、
 前記ディスク上に形成された案内溝の蛇行成分を読み出したウォブル信号をデジタルウォブル信号に変換するA/D変換器(101)と、前記ウォブル信号から抽出されたクロックに基づいて動作し、前記デジタルウォブル信号に基づいて、前記ウォブル信号と同期クロックとの位相誤差信号を出力するデジタル位相比較器(102)と、前記同期クロックに基づいて動作し、前記位相誤差信号に基づいて、前記ウォブル信号の周波数に比例したデジタル周波数値を出力するデジタルループフィルタ(103)と、前記デジタル周波数値により周波数が制御された前記同期クロックを出力する発振器(105)とで構成され、前記クロック信号を逓倍して記録クロックを生成する位相同期ループと、前記位相同期ループのループゲインを、前記デジタル周波数値に基づいて制御するループゲイン制御手段(106)とを備えることを特徴とする光ディスク装置。
Description:
PLL回路及びディスク装置

 本発明は、PLL回路及びディスク装置に関 、更に詳しくは、入力信号から同期タイミ グを生成するPLL回路、及び、そのようなPLL 路を備えるディスク装置に関する。

 近年、CDやDVDの普及により、個人が光デ スク媒体に大量の情報を記録し、又は、光 ィスク媒体から情報を再生することが一般 なことになっている。光ディスク媒体には 媒体上に形成されたスパイラル形状の案内 に沿って、微小なマークが記録されている このマーク列は、デジタル化された映像情 或いは音楽情報などのデータに誤り訂正用 情報を付加し、変調符号によって変調され 1ビットのシーケンシャル情報として記録さ たものである。

 光ディスクの再生時には、光ディスク媒 をスピンドルモータによって回転させ、光 からの出射光を対物レンズを用いて集光し レーザースポットを媒体面に照射する。こ とき、対物レンズと媒体面との距離が一定 なるようにフォーカス方向のアクチュエー を制御し、また、レーザースポットが案内 に正確に追従するように半径方向に対して アクチュエータを制御する。媒体面に照射 れたレーザ光の反射光は、媒体上のマーク 有無によって明暗が変化し、これを光検出 によって電気信号(再生信号)に変換する。 生信号は微弱なため、アンプで増幅し、更 さまざまなフィルタリング処理を行って、 生信号のSN比を高めておく。

 再生信号から1ビットのデジタル情報列に 変換するためには、再生信号に同期したクロ ックを、再生信号から抽出する必要がある。 これは、たとえスピンドルの回転数が正確に 制御されたとしても、光記録媒体の偏芯等に より、再生信号のチャネルレートがごくわず かにずれ、固定周波数のクロックタイミング では、識別すべき位置がずれるためである。 クロックの抽出には、通常、PLL(Phase Locked Lo op)回路が用いられる。PLL回路が出力する同期 クロックタイミングで、例えば再生信号をあ るしきい値で2値化して取り出すことにより 1ビットのデジタル情報列が得られる。この 報列を復調した後に、誤り訂正等を行い、 終的に、映像や音楽情報が得られる。

 図8は、一般的なPLL回路の構成を示してい る。PLL回路200は、位相比較器(PC)202、ループ ィルタ(LPF)203、電圧制御発振器(VCO:Voltage Cont rolled Oscillator)205の3つを、基本構成とする。P LL回路200では、位相比較器202にて、入力信号 、VCO205の出力との位相差を比較し、ループ ィルタ203によって位相比較結果の高調波成 及び雑音成分を除去し、ループフィルタ203 出力に基づいてVCO205の出力周波数を制御す 帰還ループが形成される。これにより、VCO2 05の出力が、入力信号に同期するように動作 る。

 PLL回路200における位相比較器202、ループフ ルタ203、VCO205の伝達特性を、それぞれKp、F( s)、Kv/sとすると、開ループ伝達特性G(s)は、 記式(1)で表せる。
 G(s)=Kp・Kv・F(s)/s    (1)
また、閉ループ伝達特性H(s)は、下記式(2)で せる。
 H(s)=G(s)/(1+G(s))   (2)
 G(s)が1次の場合には、周波数引き込み過程 存在しないため、引き込みのレンジが狭く 速い応答速度と低ジッタとの双方を満足さ ることはできない。このため、通常2次以上 特性が選択される。例えば、F(s)を積分器と 1次LPFとの加算で構成する場合のF(s)は、下記 (3)で表現できる。
 F(s)=(ω0/s)+{1/(1+s/ω2)}   (3)
更に、Kp、Kvを、
 Kp・Kv=ω1   (4)
とまとめると、開ループ伝達特性は、図9に ラフ(i)で示した特性となる。開ループ伝達 性は、角周波数がω0以下およびω2以上では-1 2dB/Oct、ω0からω2では-6dB/Octとなる。図9には グラフ(ii)でLPF特性を、グラフ(iii)でVCO特性 示した。ω0、ω1、ω2で示す特性角周波数に ってPLLループの応答特性が決まる。ω0が高 ほど低周波の周波数変動に誤差なく追従で るが、逆にPLLを通過するノイズ帯域が増え ためクロックジッタが増加する。

 ところで、光記録媒体は、低価格の可換 体であるため、ディスクにそりが生じたり チャッキング時にずれが生じたりすること ある。これに起因して、ディスクから読み した再生信号には、スピンドル回転に同期 た、チャネル周波数に比べて低い周波数成 の変動が発生する。このような再生信号か 情報を再生するには、PLL回路は、周波数変 を十分に圧縮するためにループ特性をある 度以上の帯域に引き上げる必要がある。し しながら、再生信号はSNRが低く、帯域を上 過ぎると逆にノイズによってジッタが増加 、同期外れも起こりやすくなる。特に、高 度で記録された情報からデータを復調する 合には、データ再生に用いるPLL回路のルー 特性がデータ復調性能に大きく影響するこ になる。

 ディスク回転制御に関して説明する。デ スクの回転制御方法には、主に2種類の方式 が存在する。すなわち、線速度を一定に保つ CLV(Constant Linear Velocity)制御方式と、回転角 度を一定とするCAV(Constant Angular Velocity)制御 方式である。これらのうち、CLV制御では、内 外周でスピンドル回転数が約2.4倍変化するた め、ランダムアクセス時にスピンドル制御の 待ち時間がかかるという問題があり、また、 これにより多くの電力が消費されるという問 題がある。これに対し、CAV方式では、スピン ドルを一定速度で回転させるため、回転数の 待ち時間はなく、アクセス性が向上する。こ のような理由から、CAV制御方式を用いる装置 が増えてきている。

 CAV制御のディスク装置にて、CLV制御で記 されたディスクを再生する場合には、再生 号の同期クロックは内外周で約2.4倍変化す ため、広いロックレンジとキャプチャーレ ジを持つPLL回路が必要となる。一方で、一 的なアナログPLLのループ特性は、アナログ 路で構成していることにより、入力される 生信号の周波数に依存せず一定である。従 て、内周でPLLループ特性を最適に合わせる 、外周ではプルインレンジが狭くなり、ロ クするまでにかかる時間が長くなる。また 外周でPLLループ特性を最適に合わせると、 周再生時には相対的にPLLループゲインが高 なり、クロックジッタが増加するおそれが る。

 PLL回路にて、図9に示す開ループ特性にお けるω1に対するω0の比と、ω1に対するω2の比 とを変えずに、ω1を変えた場合、ダンピング 係数が同じになるため、時間スケールが変わ るだけで、PLLの引き込み特性を相対的に同じ にすることができる。図10は、CAV動作時の理 的なPLLのオープンループ特性を示している 同図のグラフ(iv)は最外周再生時のゲインを 示し、グラフ(v)は再内周時のゲインを示して いる。図10から理解できるように、PLLの特性 波数が、全て線形に角周波数軸上でシフト るような特性を実現できる。CAV再生時には PLL回路の特性としてはこのような特性が望 しい。しかし、アナログPLLでは、ループ特 を決定するのはCやRといった受動素子であ 、これらの値を連続的に切り替えることは 難である。また、温度依存性や経時変化が るため、同一特性のPLLを大量生産すること 困難である。

 温度や経時変化の影響を受けないPLL構成 従来例としては、特許文献1に記載されたも のがある。図11は、特許文献1に記載のPLL回路 の構成を示している。このPLL回路300は、通常 のデジタルPLLであり、位相比較器302とループ フィルタ303とがデジタル化されている。A/D変 換器301は、VCO305が出力する同期クロックのタ イミングで、入力信号をA/D変換する。位相比 較器302は、A/D変換されたデジタル信号とVCO305 が出力する同期クロックとを比較する。位相 比較結果は、ループフィルタ303を介してD/A変 換器304に入力され、D/A変換器304にてD/A変換さ れた後、VCO305に入力される。PLL回路300は、PLL 引き込み用の特殊領域でループフィルタ303の ゲインを制御する手段を持つ。これにより、 フィルタ部の温度特性と経時変化を無視する ことができる。

 PLLループ特性の補正技術に関しては、特 文献2に記載された技術がある。図12は、特 文献2に記載されたPLL回路の構成を示してい る。このPLL回路400では、入力信号は、位相比 較器404に入力されると共に、F/V変換器401に入 力される。F/V変換器401の出力を、A/D変換器402 によってA/D変換し、CPU403にて、チャネル周波 数を検出する。CPU403は、検出したチャネル周 波数に応じてループフィルタ(デジタルフィ タ)405の特性を切り替え、同時に、VCO406の中 周波数を制御する。CPU403では、チャネル周 数に対するループフィルタ特性の制御係数 表の形で組み込まれており、線速度に依存 て、最適なループ特性を実現することがで る。

特開平8-96516号公報

特開平1-277371号公報

 特許文献1では、デジタル化によって経時 変化を抑えることを目的としており、構成上 、デジタル化したループフィルタを、VCOの同 期クロックで動作させることで、ループフィ ルタの特性については、発振周波数に依存し てシームレスに可変できる。しかし、VCO特性 を変えることができないため、例えばCAV中周 に最適なPLL特性にした場合に、内周でPLLを動 作させると、図13に示すように、ω0/ω1が小さ くなり、逆に外周では、図14に示すようにω0/ ω1が大きくなる。すなわちダンピング係数が 変化する。このように、特許文献1では、前 の線速度変化によるループ特性のシームレ な補正を実現することはできない。なお、 13及び図14のグラフは、図9と同様に表記して いる。

 特許文献1では、PLL回路はループフィルタ のゲインを制御する手段を持つが、この手段 は、高速引き込みを実現するために設けられ ている。特許文献1には、ゲインの切替えを 入力デジタル信号の状態によって行うとの 述があるが、周波数を検出する手段は示さ ておらず、特許文献1に記載のPLL回路では、 波数に応じて、ループゲインを変えること できない。つまりは、CAV線速度に依存した ームレスなゲイン補正を行うことはできな 。

 また、特許文献2では、チャネル周波数検 出のためにA/D変換器402が必要であり、また、 ループフィルタの制御用にCPU403が必要である 。このため、特許文献2に記載のPLL回路400に 、回路規模が増大し、消費電力が増加する どの問題がある。また、特許文献2では、VCO4 06の中心周波数を、F/V変換器401の出力に基づ て決定しているが、この場合、F/V変換器401 は非常に高い精度が必要であり、この構成 、高精度な位相同期制御を行うことは困難 ある。

発明の概要

 本発明は、上記従来技術の問題点を解消 、温度特性や経時変化がなく、線速度変化 合わせてループ特性をシームレスに補正で 、かつ、回路規模が増大しないPLL回路を提 することを目的とする。

 本発明は、また上記PLL回路を備えるディ ク装置、光ディスク装置を提供することを 的とする。

 本発明は、第1の態様において、チャネル 周波数が変化するアナログ信号から同期クロ ックを抽出するPLL回路であって、前記アナロ グ信号をデジタル信号に変換して出力するA/D 変換器と、前記同期クロックに同期して動作 し、前記A/D変換器が出力するデジタル信号に 基づいて前記アナログ信号と同期クロックと の位相誤差信号を出力するデジタル位相比較 器と、前記同期クロックに同期して動作し、 前記位相誤差信号に基づいて前記チャネル周 波数に比例したデジタル周波数値を出力する デジタルループフィルタと、前記デジタル周 波数値により周波数が制御された前記同期ク ロックを出力する発振器とで構成される位相 同期ループと、該位相同期ループのループゲ インを前記デジタル周波数値に基づいて制御 するループゲイン制御手段とを備えることを 特徴とするPLL回路を提供する。

 本発明は、第2の態様において、CAV制御で ディスクからデータ再生を行うディスク装置 であって、前記ディスク上に記録された情報 を読み出した再生信号をデジタル再生信号に 変換するA/D変換器と、前記再生信号から抽出 された同期クロックに基づいて動作し、前記 デジタル再生信号に基づいて、前記再生信号 と同期クロックとの位相誤差信号を出力する デジタル位相比較器と、前記同期クロックに 基づいて動作し、前記位相誤差信号に基づい て、前記再生信号のチャネル周波数に比例し たデジタル周波数値を出力するデジタルルー プフィルタと、前記デジタル周波数値により 周波数が制御された前記同期クロックを出力 する発振器とで構成される位相同期ループと 、該位相同期ループのループゲインを、前記 デジタル周波数値に基づいて制御するループ ゲイン制御手段と、前記同期クロックに基づ いて動作し、前記デジタル再生信号からデー タを識別するデータ復調器とを備えることを 特徴とするディスク装置を提供する。

 本発明は、第3の視点において、CAV制御で 光ディスクにデータを記録する光ディスク装 置であって、前記ディスク上に形成された案 内溝の蛇行成分を読み出したウォブル信号を デジタルウォブル信号に変換するA/D変換器と 、前記ウォブル信号から抽出されたクロック に基づいて動作し、前記デジタルウォブル信 号に基づいて、前記ウォブル信号と同期クロ ックとの位相誤差信号を出力するデジタル位 相比較器と、前記同期クロックに基づいて動 作し、前記位相誤差信号に基づいて、前記ウ ォブル信号の周波数に比例したデジタル周波 数値を出力するデジタルループフィルタと、 前記デジタル周波数値により周波数が制御さ れた前記同期クロックを出力する発振器とで 構成される位相同期ループと、前記クロック 信号を逓倍して記録クロックを生成する逓倍 PLLと、前記位相同期ループのループゲインを 、前記デジタル周波数値に基づいて制御する ループゲイン制御手段とを備えることを特徴 とする光ディスク装置を提供する。

 本発明の上記、及び、他の目的、特徴及 利益は、図面を参照する以下の説明により らかになる。

本発明の第1実施形態のデジタルPLL回路 の構成を示すブロック図。 位相比較器の構成を示すブロック図。 位相比較器に2T長のマーク/スペースが 続した信号が入力されたときの出力波形を す波形図。 デジタルループフィルタの構成を示す ロック図。 本発明の第2実施形態のデジタルPLL回路 の構成を示すブロック図。 NCOの構成を示すブロック図。 2T長のマーク/スペースが連続した信号 入力されたときの各部の動作波形を示す波 図。 一般的なPLL回路の基本構成を示すブロ ク図。 ループフィルタとして積分特性+1次ロ パス特性を用いた場合のPLLのオープンルー 特性を示すグラフ。 CAV動作時の理想的なPLLのオープンルー プ特性を示すグラフ。 特許文献1に記載のPLL回路の構成を示 ブロック図。 特許文献2に記載のPLL回路の構成を示 ブロック図。 従来のPLLにおける内周CAV再生時のオー プンループ特性を示すグラフ。 従来のPLLにおける外周CAV再生時のオー プンループ特性を示すグラフ。

 以下、図面を参照し、本発明の実施の形 を詳細に説明する。なお、これら図面では 理解を容易にするために、同様な構成要素 信号は、同様な符号で示している。図1は、 本発明の一実施形態のディスク装置のデータ 読出し回路部分の構成を示すもので、本発明 の第1の実施形態例のデジタルPLLの構成を、 のデジタルPLLら同期信号を受信して再生デ タを復調するデータ復調器109と共に示して る。PLL回路100は、A/D変換器101、位相比較器10 2、デジタルループフィルタ103、D/A変換器104 及び、VCO105を有する。入力信号であるRF信号 は、あらかじめ、図示しないアンチエリアシ ングフィルタにより、その帯域がA/D変換器101 のサンプリングクロックの半分以下になるよ うに帯域制限されている。PLL回路100に入力さ れたRF信号は、A/D変換器101により、デジタル 号に変換される。

 位相比較器102は、A/D変換器101から入力す デジタル信号に基づいて、RF信号とVCO105が 力する同期クロックとの位相誤差を生成す 。位相比較器102が出力する位相誤差信号は 乗算器106によってゲイン補正された後に、 ジタルループフィルタ103に入力される。デ タルループフィルタ103は、入力信号に基づ て、チャネル周波数に比例したデジタル周 数値を生成する。このデジタル周波数値は D/A変換器104によってアナログ周波数信号に 換されて、VCO105に入力される。VCO105は、入 するアナログ周波数信号に依存して、出力 る同期クロックCLK1の周波数を制御する。

 PLL回路100では、VCO105が出力する同期クロ クCLK1のタイミングで、A/D変換器101、位相比 較器102、デジタルループフィルタ103、及び、 D/A変換器104を動作させることで、位相同期ル ープを形成する。また、デジタルループフィ ルタ103が出力するデジタル周波数値は、乗算 器106に所定の係数Aが乗じられ、デジタル周 数値にAを乗じた値を、別の乗算器106によっ 位相比較器102が出力する位相誤差に乗じて デジタルループフィルタ103に入力する。乗 器106を用いて、位相比較器102の出力をゲイ 補正することで、チャネルクロックの周波 に比例して、PLL回路100のループゲインをシ ムレスに変化させることができる。PLL回路1 00では、乗算器106を用いて、デジタルループ ィルタ103の入力のゲインを調整する部分が ループゲイン制御手段に相当する。

 なお、PLL回路100で、位相比較器102の出力 入力振幅に比例する構成の場合には、入力 幅に応じてループゲインが変化することに る。これを防止するために、A/D変換器101と 位相比較器102との間に、AGC(Auto Gain Controlle r)を設け、AGCによって、位相比較器102に入力 れる信号の振幅が一定となるように制御す 構成を採用してもよい。或いは、A/D変換器1 01に入力されるアナログ信号に対してゲイン 整を行い、位相比較器102の入力の振幅が一 となるようにしてもよい。また、これらと 異なる構成により、全体のループゲインが 力振幅に依存して変化しないように制御し もよい。

 図2は、位相比較器102の構成を示している 。位相比較器102は、A/D変換器101から入力する デジタル信号列に基づいて極性の変化タイミ ングを検出し、そのタイミングのデジタル信 号の振幅値から位相誤差を生成する。位相比 較器102に入力されたデジタル信号は、絶対値 算出器121にてその絶対値が演算される。ラッ チ回路(遅延器)122は、VCO105(図1)が出力する同 クロックに基づいて動作しており、絶対値 出器121が出力する絶対値を、同期クロック 1クロック分遅らせて出力する。

 比較器123は、絶対値算出器121から出力さ る絶対値|Xi|と、ラッチ回路122が出力する1 ロック前の絶対値|Xi-1|とを比較する。セレ タ124には、絶対値算出器121が出力する絶対 |Xi|に乗算器125で「-1」をかけた値(-|Xi|)と、 ッチ回路122が出力する1クロック前の絶対値 |Xi-1|とが入力される。セレクタ124が出力する 値は、比較器123での比較結果に基づいて決定 され、セレクタ124は、|Xi|>|Xi-1|のときは|Xi- 1|を出力し、|Xi-1|>|Xi|のときは-|Xi|を出力す る。

 一方、ラッチ回路128には、位相比較器102 入力されたデジタル信号のうちの符号を表 ビットが入力される。ラッチ回路128は、同 クロックに基づいて動作しており、入力さ た符号ビットを、1クロック分遅らせて出力 する。排他的論理和126には、現在のデジタル 信号の符号ビットと、ラッチ回路128を介して 入力する1クロック前の符号ビットとが入力 れる。排他的論理和126は、現在の入力デジ ル信号の符号と1クロック前の入力デジタル 号の符号との排他的論理和により、符号が 転する時点、すなわち入力信号のエッジを 出する。排他的論理和126の出力は、ラッチ 路129のイネーブル信号ENとして用いられ、 ッチ回路129は、イネーブル信号ENがHレベル のとき、つまり入力信号のエッジのタイミ グで、同期クロックCLK1に従って、セレクタ1 24の出力をラッチする。

 セレクタ124は、現在の時点と1クロック前 の時点で入力信号のサンプル値の振幅のうち の絶対値の小さいほうに対応したデータを出 力しており、ラッチ回路129は、エッジタイミ ングでセレクタ124の出力をラッチするため、 ラッチ回路129がラッチするデータは、エッジ の前後の入力信号のサンプル値の振幅のうち の絶対値の小さいほうに対応したデータとな る。入力信号にエッジ以外のタイミングでは 、入力デジタル信号に符号反転が生じないた め、排他的論理和126が出力する信号(イネー ル信号EN)の信号レベルはLレベルであり、ラ チ回路129は、次のエッジでイネーブル信号E NがHレベルとなるまで、ラッチしたデータを 持する。位相比較器102は、ラッチ回路129の 力を、位相誤差として出力する。

 上記のように、エッジ以外のタイミング ラッチ回路129により位相誤差を保持するの 、光ディスクの再生信号には様々な周波数 混在しており、通常のPLL回路で位相同期を けると、位相比較頻度によってPLLのループ 性が変化するためである。位相誤差を、ラ チ回路129にてホールドすることで、PLLのル プ特性の変化を防ぐことができる。ただし データ再生中に、ディフェクト等で入力信 が途絶えたときに、直前の位相誤差がその ま長期間維持されると、VCO105の発振周波数 大きくずれ、入力信号が復帰した際に、同 に要する時間が長くなる可能性がある。こ を防ぐために、カウンタ127を用いて、エッ が検出される間隔を計測し、比較器130にて ッジ間隔が所定のしきい値を超えたか否か 判定し、しきい値を超えたときには、ラッ 回路129にクリア信号を入力して、ラッチ回 129が保持するデータをクリアさせる。

 図3は、位相比較器102に2T長のマーク/スペ ースが連続した信号が入力されたときの出力 波形を示している。入力信号における黒丸は 、A/D変換のサンプリング点を表している。位 相比較器102は、サンプリングされた入力信号 列から、エッジ近傍の振幅値を符号補正して 出力する。同図に示すように、位相差が-πま でくると+πに戻るように検出レンジは±πと る。この構成の位相比較器102の位相差検出 ンジは、±πとなるが、レンジを広げた位相 波数比較器構成にしてもよい。

 図4は、デジタルループフィルタ103の構成を 示している。デジタルループフィルタ103は、 加算器131と、クロック1周期分だけ出力を遅 する遅延器(ラッチ回路)132と、乗算器133とで 構成される。z=exp(jωT)、Tはデジタル回路動作 周期とすると、図4に示す構成のデジタルル プフィルタ103の伝達関数F(z)は、
下記式で示すことができる。
 F(z)={K2Z-1/(1-Z-1)}+K1Z-1/{1-(1-K1)Z-1}   (5)
 上記式(5)において、第1項は積分器であり、 第2項は1次のローパスフィルタとなる。これ 、VCO105の積分特性が乗算されると、図9に示 す開ループ特性となる。第2項は、1次ローパ フィルタではなく、単にK1としてもよいが その場合には、高域のノイズ圧縮効果が得 れなくなる。デジタルループフィルタ103は デジタル回路であり、同期クロックごとに 作するため、クロック周波数も周波数特性 依存時、クロック周波数が2倍になれば、開 ープの周波数特性もω軸方向に2倍にシフト ることになる。

 本実施形態では、位相比較器102は、A/D変 器101が出力するデジタル信号列からデジタ 信号の極性変化タイミングを検出し、その イミングのデジタル信号振幅値に基づいて 位相誤差信号を生成する。デジタルループ ィルタ103は、デジタルのループフィルタと て構成され、VCO105が出力する同期クロック 動作するため、フィルタ単体の周波数特性 、出力クロック周波数に比例して変化する このとき、VCO105が持つ積分特性は、発振周 数によって変化はしないが、デジタルルー フィルタ103が出力するデジタル周波数値に 定の係数Aを乗じたものを位相比較器102の出 力に乗じてデジタルループフィルタ103に入力 し、ゲインを出力周波数に比例して変化させ ることで、PLLループ全体として、出力クロッ ク周波数に依存して線形にループ特性を制御 することができる。また、PLL回路100をデジタ ル回路で構成しているため、温度変化や経時 変化がなく、LSI化に適した回路規模が小さい PLLを実現できる。

 本実施形態のPLL回路100は、内外周で2.4倍 周波数差がある光ディスクのCAV再生のよう 、入力信号の周波数が数十[%]以上変化する 合に、有効であり、光ディスク以外のディ ク装置にも有効である。また、CAV再生だけ なく、CLV再生時のロングシーク時で、スピ ドル回転数が静定する前からデータ再生が 要な場合にも有効である。PLL回路100は、本 施形態のように、デジタル再生信号からデ タを識別するデータ復調器109を有するディ ク装置(光ディスク装置)において、光ディ クや磁気ディスクのデータ再生用のPLLとし 用いることができる。或いは、光ディスク ウォブル信号からクロック信号を生成し、 れを逓倍して用いる際のPLLとして用いるこ ができる。

 図5は、本発明の第2実施形態のPLL回路の 成を示している。本実施形態のPLL回路100aと 1実施形態のPLL回路100(図1)との相違点は3つ る。第1の相違点は、A/D変換器101と位相比較 102との間に補間器107が挿入されており、数 制御発振器(NCO)108により補間位相制御がさ る点である。第2の相違点は、A/D変換器101及 補間器107が、チャネルに同期していないク ック信号sclkに基づいて動作する点である。 第3の相違点は、D/A変換器が省かれている点 ある。本実施形態のPLL回路100aは、PLLを発振 を含めてデジタル化しており、VCOの経時変 や性能ばらつきもゼロにすることが可能で る。

 位相比較器102、デジタルループフィルタ1 03、及び、乗算器106は、第1実施形態のPLL回路 100における構成と同様な構成である。A/D変換 器101、補間器107、及び、NCO108には、チャネル クロックよりも高い周波数のクロック信号scl kが入力される。クロック信号sclkの周波数は 例えばチャネル周波数よりも10%程度高い周 数に設定される。NCO108は、デジタルループ ィルタ103が出力するデジタル周波数値に基 いて、クロック信号sclkから同期クロックを 生成する。また、同期クロックCLK1とクロッ 信号sclkとの位相誤差を示す補間位相情報(φi )を生成する。

 A/D変換器101は、クロック信号sclkに基づい て動作し、入力信号をA/D変換する。A/D変換器 101の動作クロックであるクロック信号sclkの 波数が、チャネル周波数よりも高いことに り、A/D変換器101は、オーバーサンプリング 、A/D変換を行う。補間器107は、A/D変換器101 らの入力データ列と、NCO108が生成する補間 相情報φiとに基づいて、例えば線形補間を い、チャネルクロックでサンプリングした のと同等のリサンプリング信号を生成する

 図6は、NCO108の構成例を示している。加算 器191は、デジタルループフィルタ103が出力す るデジタル周波数値と、ラッチ回路193の出力 とを加算して出力する。加算器191が出力する データは、ラッチ回路193がNビットのバス幅 、デジタル周波数値がNビット以下のバス幅 すると、N+1ビットのバス幅となる。加算器1 91の出力は、モジュロ演算器192と、コンパレ タ195とに入力される。モジュロ演算器192は 加算器191の出力を2Nで割った余りを出力す 。ラッチ回路193は、クロック信号sclkに同期 て動作しており、モジュロ演算器192が出力 る2Nで除算した余りを、1クロック分遅らせ 出力する。NCO108は、ラッチ回路193が出力す 値に、乗算器194によって固定係数Bを乗じた ものを、位相補間情報として出力する。この 補間位相情報φiは、のこぎり波状の信号とな り、デジタル周波数値に逆比例してのこぎり 波周期が変化する。

 一方、コンパレータ195は、加算器191の出 と2Nとを比較し、加算器191の出力が2N以上の とき、イネーブル信号(ENABLE)をHレベルとする 。このイネーブル信号は、例えばチャネル周 波数がクロック信号sclkの周波数に対して90% ときには、Duty比は90%となる。ゲーティング ル196は、クロック信号sclkと、コンパレータ 195が出力するイネーブル信号とを入力し、イ ネーブル信号に基づいて、クロック信号sclk クロックパルスの出力制御を行う。より詳 には、ゲーティングセル196は、イネーブル 号のHレベル期間はクロック信号sclkのクロッ クパルスをそのまま出力し、イネーブル信号 のLレベル期間はクロック信号sclkのクロック ルスの出力を行わない。ゲーティングセル1 96は、例えば、イネーブル信号のDuty比が90%で あれば、クロックパルスが10回中1回欠けたゲ ーティングクロックを生成し、これを同期ク ロックCLK1として出力する。

 図7は、PLL回路100aの各部の動作波形を示 ている。入力信号は、2T長のマーク/スペー が連続した信号であり、このA/D変換器101が 力する信号は、チャネルクロックよりも若 高い固定周波数のクロック信号sclkでサンプ ングされおり、この信号は、チャネル信号 は同期していない。NCO108が出力する位相補 情報φiは、のこぎり波状に変化し、ゲーテ ングセル196(図6)に入力されるイネーブル信 ENABLEは、不連続のタイミングでLレベルとな る。補間器107は、A/D変換器101の出力信号を入 力信号(INTPin)とし、の連続する2つのサンプリ ング点での値と、補間位相情報とに基づいて 、同期クロックに同期した時点でのA/D変換器 101の出力信号の値を推定し、その値を出力信 号(INTPout)として、位相比較器102に出力する。 補間器107における補間関数は、回路規模と補 間精度とを勘案して決定する必要があるが、 通常は1次関数で問題ない。

 本実施形態においても、デジタルループ ィルタ103が出力するデジタル周波数値を用 て、位相比較器102が出力する位相誤差のゲ ンを調整する。このようにすることで、第1 実施形態のPLL回路と同様に、PLLループ全体と して、出力クロック周波数に依存して線形に ループ特性を制御することができる。また、 本実施形態では、PLLの発振器を含めてデジタ ル化しており、第1実施形態で得られる効果 加えて、アナログ回路であるVCO105(図1)を用 たときに問題となる経時変化や性能ばらつ を抑えることができる。

 以上、説明したように、上記各実施形態 のPLL回路では、アナログ信号をデジタル信 に変換するA/D変換器、アナログ信号と同期 ロックとの位相誤差を生成する位相比較器 位相誤差に基づいてデジタル周波数値を生 するループフィルタ、及び、デジタル周波 値に応じた周波数の同期クロックを生成す 発振器によって位相同期ループを構成し、 相比較器及びループフィルタを発振器が生 する同期クロックによって動作させる。ま 、ループゲイン制御手段により、ループフ ルタが出力するデジタル周波数値に基づい 、ループフィルタに入力する位相誤差をゲ ン補正する。本発明では、ループフィルタ デジタル回路で構成し、ループフィルタを 振器が出力する同期クロックで動作させる とで、フィルタ単体の周波数特性は、出力 ロック周波数に比例して変化する。また、 相同期ループ内に設けたループゲイン制御 段により、ループフィルタに入力する位相 差を、出力クロック周波数に比例して変化 せることで、PLLループ全体として、出力ク ック周波数に依存して線形にループ特性が 御できる。また、PLL回路を、デジタル回路 構成しているため、温度変化や経時変化が く、回路規模を小さくすることができる。

 また、上記実施形態例のディスク装置(光 ディスク装置)では、ループフィルタを、発 器が出力する同期クロックに基づいて動作 るデジタルループフィルタとして構成し、 ープゲイン制御手段により、ループフィル が出力するデジタル周波数値に基づいて、 ープフィルタに入力する位相誤差をゲイン 正する。このようにすることで、位相同期 ープループ全体として、出力クロック周波 に依存して線形にループ特性が制御できる このため、CAV線速度の変化に合わせて、位 同期ループのループゲインをシームレスに 化させることができ、ディスク内周と外周 て適切なループ特性を実現することで、CAV 御時にも、安定的に情報の記録再生が可能 ある。

 上記実施形態例で説明したように、本発 のPLL回路は、以下の構成の採用が可能であ 。

 前記デジタル位相比較器は、前記アナロ 信号のエッジ以外のタイミングでは、出力 、エッジタイミングで生成した位相誤差信 に保持する構成を採用できる。入力信号に まざまな周波数が混在する場合には、通常 PLLで位相同期をかけると、位相比較頻度に って、位相同期ループのループ特性が変化 る。アナログ信号のエッジタイミングで位 誤差を生成し、エッジ以外のタイミングで 、ラッチ回路によって、出力する位相誤差 号を、直前のエッジでの位相比較結果に保 することで、ループ特性の変化を防ぐこと できる。

 前記デジタル位相比較器は、前記アナロ 信号のエッジが所定期間以上検出されない きには、前記保持したエッジタイミングで 成した位相誤差信号をクリアする構成を採 することができる。入力信号が何らかの要 で途切れ、エッジが検出されない状態が長 続くときに、位相比較器が出力する位相誤 信号が直前のエッジでの位相比較結果に保 され続けると、直前のエッジでの位相誤差 長期間にわたって出力されることで、同期 ロックの周波数が入力信号の周波数から大 くずれることが考えられる。エッジが所定 期間以上検出されないときに、ラッチ回路 保持する位相誤差信号をクリアすることで そのような問題を回避することができる。

 前記ループゲイン制御手段は、前記位相 較器が出力する位相誤差信号に、前記デジ ルループフィルタが出力するデジタル周波 値に応じた値を乗算し、前記デジタルルー フィルタに入力する乗算器を含む構成を採 できる。より詳細には、前記ループゲイン 御手段は、前記位相比較器が出力する位相 差信号に、前記デジタルループフィルタが 力するデジタル周波数値に所定の係数を乗 た値を乗算する構成を採用できる。

 前記A/D変換器が、前記同期クロックに同 して、前記アナログ信号を前記デジタル信 にA/D変換する構成を採用できる。また、本 明のPLL回路では、前記発振器が、前記デジ ル周波数値をD/A変換したアナログ電圧値に じた周波数で発振する電圧制御発振器とし 構成される構成を採用できる。

 前記A/D変換器が、前記同期クロックより 波数が高いクロック信号に同期して動作し おり、前記A/D変換器が出力するデジタル信 に基づいて、前記同期クロックに同期した 記デジタル信号のサンプリング値を推定し 前記位相比較器に出力する補間器を更に備 る構成を採用できる。この場合、A/D変換器 、同期クロックよりも周波数が高いクロッ 信号に同期して動作することにより、オー ーサンプリングで、入力アナログ信号をデ タル信号に変換する。このA/D変換器が出力 る同期クロックに同期したタイミングでの ジタル信号の値を推定することにより、位 比較器に、同期クロックに同期したタイミ グでのアナログ信号のサンプリング値を入 することができる。

 前記発振器が、前記デジタル周波数値に づいて、前記同期クロックよりの周波数が いクロック信号から前記同期クロックを生 する数値制御発振器として構成され、前記 間器に、前記クロック信号と前記同期クロ クとの位相差に関する補間位相情報を出力 る構成を採用できる。また、発振器をデジ ル回路で構成することで、発振器の経時変 や性能ばらつきを抑えることができる。ま 、発振器にて、クロック信号と同期クロッ との位相誤差に関する補間位相誤差情報を 成し、これを補間器に入力することで、補 器は、クロック信号と同期クロックとの位 誤差に関する補間位相誤差情報に基づいて 同期クロックに同期しないデジタル信号か 、同期クロックに同期したタイミングでの 力アナログ信号のサンプリング値を推定す ことができる。

 前記補間器は、前記A/D変換器が出力する ジタル信号の隣接する少なくとも2つのサン プリング点の値と、前記補間位相情報とに基 づいて、所定の補間関数により、前記同期ク ロックに同期した前記デジタル信号のサンプ リング値を推定する構成を採用できる。この 場合、例えば隣接する2つのサンプリング点 デジタル信号からデジタル信号の変化の割 (傾き)を求め、補間位相情報から、2つのサ プリング点からどのくらい離れた時点が同 クロックに同期した時点となるかを推定し 2つのサンプリング点からのずれに応じて、 期クロックに同期したタイミングでの入力 ナログ信号のサンプリング値を推定する構 とすることができる。

 本発明を特別に示し且つ例示的な実施形 を参照して説明したが、本発明は、その実 形態及びその変形に限定されるものではな 。当業者に明らかなように、本発明は、添 のクレームに規定される本発明の精神及び 囲を逸脱することなく、種々の変更が可能 ある。

 本出願は、2006年12月22日出願に係る日本 許出願2006-345987号を基礎とし且つその優先権 を主張するものであり、引用によってその開 示の内容の全てを本出願の明細書中に加入す る。