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Title:
POLISHING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/105137
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a polishing apparatus comprising a lower stool (12), a motor (18a) and a speed reducer (19a) for driving the lower stool, and a box (17) for covering at least the portion of the lower stool below the working action face. The polishing apparatus polishes a wafer by forcing the wafer to contact the lower stool and by rotating the lower stool. The box has its inside separated by partitions (31a and 31b) into a plurality of regions, and the motor for driving the lower stool is arranged in a region other than the region containing the lower stool. The polishing apparatus can manufacture a wafer of a stable shape, irrespective of the time elapsed from the running start and the presence/absence of the stop of the polishing apparatus.

Inventors:
KITAGAWA KOJI (JP)
UENO JUNICHI (JP)
KOBAYASHI SYUICHI (JP)
KUDO HIDEO (JP)
MIYASHITA TADAKAZU (JP)
KAJIKURA ATSUSHI (JP)
NISHIMOTO YOSHINOBU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/000100
Publication Date:
September 04, 2008
Filing Date:
January 29, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHINETSU HANDOTAI KK (JP)
FUJIKOSHI MACHINERY CORP (JP)
KITAGAWA KOJI (JP)
UENO JUNICHI (JP)
KOBAYASHI SYUICHI (JP)
KUDO HIDEO (JP)
MIYASHITA TADAKAZU (JP)
KAJIKURA ATSUSHI (JP)
NISHIMOTO YOSHINOBU (JP)
International Classes:
B23Q11/12; B24B37/015; B24B37/08; B24B55/02
Foreign References:
JP2000127033A2000-05-09
JP2000033556A2000-02-02
JP2000218515A2000-08-08
JPH01107927A1989-04-25
JPH07237113A1995-09-12
JP2002331430A2002-11-19
Attorney, Agent or Firm:
YOSHIMIYA, Mikio (6-11 Ueno 7-chome,Taito-k, Tokyo 05, JP)
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Claims:
 少なくとも、下定盤と、前記下定盤を駆動するためのモーター及び減速機と、少なくとも前記下定盤の加工作用面より下の部分を覆うボックスとを具備し、前記下定盤にウエーハを圧接し、前記下定盤を回転させて前記ウエーハを研磨する研磨装置において、
 前記ボックス内が、隔壁で複数の領域に分離されており、前記下定盤を駆動するモーターが、前記下定盤が含まれる前記領域とは異なる領域に配置されていることを特徴とする研磨装置。
 
 前記ボックス内において、前記下定盤を駆動する減速機が、前記下定盤が含まれる領域とは異なる領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
 
 前記ボックス内の隔壁で分離されたそれぞれの領域は、それぞれ個別に空気の循環手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の研磨装置。
 
 前記研磨装置は、少なくとも前記下定盤を駆動する減速機に冷却用流体を冷却用流体供給ホースで循環供給して、該減速機を冷却する冷却用流体供給手段を具備するものであり、該冷却用流体供給手段は、前記下定盤が含まれる領域とは異なる領域に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の研磨装置。
 
 前記研磨装置は、前記ウエーハを保持する研磨ヘッドを具備するものであり、該研磨ヘッドで前記下定盤に前記ウエーハを圧接して研磨するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の研磨装置。
 
 前記研磨装置は、さらに、上定盤と、太陽ギヤと、インターナルギヤと、これらを駆動するそれぞれのモーター及び減速機と、前記ウエーハを保持するウエーハ保持孔を有する複数のキャリアプレートとを具備するものであり、前記キャリアプレートの前記ウエーハ保持孔で前記ウエーハを保持し、該ウエーハを前記下定盤と前記上定盤とで挟持し、前記太陽ギヤ及び前記インターナルギヤを回転させて前記キャリアプレートを自転及び公転させつつ前記下定盤及び上定盤を回転させて前記ウエーハを両面研磨する両面研磨装置であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の研磨装置。
 
 前記上定盤、太陽ギヤ、インターナルギヤを駆動するそれぞれのモーター及び減速機が、前記下定盤が含まれる領域とは異なる領域に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の研磨装置。
 
 前記研磨装置は、前記下定盤、上定盤、太陽ギヤ、インターナルギヤを駆動するそれぞれの減速機に冷却用流体を冷却用流体供給ホースで循環供給して、該それぞれの減速機を冷却する冷却用流体供給手段を具備するものであり、該冷却用流体供給手段は、前記下定盤が含まれる領域とは異なる領域に配置されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の研磨装置。
 
 前記隔壁は、鋼板上に発泡ウレタンシートを敷設したものであることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の研磨装置。
Description:
研磨装置

 本発明は、ウエーハの表面を研磨する研磨 置に関する。
 

 半導体ウエーハや磁気ディスク等の薄板状 材(以下、ウエーハと総称する)は、研削ま はラッピング処理により所定の厚さまで研 処理され、さらにポリッシング処理により 面加工される。
 これらの研削処理、ラッピング処理、ポリ シング処理等を行う高平坦度表面加工には 研磨ヘッドで下定盤にウエーハを押しつけ 研磨スラリーを供給しながら研磨する片面 磨装置や、上下の定盤で円板状ウエーハを み研磨スラリーを供給しながら両面を同時 研磨する両面研磨装置が使用されている。

 図4は従来の両面研磨装置の一例の構造の 概略を示すものである。この両面研磨装置81 、主に、回転可能な円盤状の下定盤82と上 盤83を配し、該上下定盤82、83の間に、ウエ ハWを保持するウエーハ保持孔86aを有し、遊 運動をするキャリアプレート86、そのキャ アプレートを動かす太陽ギヤ84およびインタ ーナルギヤ85よりなる。また、装置上方を覆 、上部カバー91が配置されていることもあ 。ポリッシング工程では、表面に研磨布を り付けた上下定盤82、83の間にウエーハWを挟 持し、上定盤83側より圧力をかけつつ、ウエ ハWと上下定盤82、83を回転させながらその 工面に研磨スラリーを供給して、研磨スラ ーの化学的な作用と機械的な作用の複合作 によりウエーハ表面を少しずつ除去してい もので、その目的は被研磨物の鏡面化と平 化を行うことにある。上述の下定盤82および 上定盤83と太陽ギヤ84およびインターナルギ 85は装置本体ボックス87内に設置されたそれ れの駆動用モーター88a、88b、88c、88dと減速 89a、89b、89c、89dにより駆動される。これら 一つのモーターを用いて動かすタイプの装 もあるが、近年は各々の独自のモーターで 動される4ウェイタイプの装置が多い。また 、ボックス87には、ボックス内の空気を循環 せる手段として、排気ダクト92、外気取り れ口93等が配置されている。

 ウエーハWとしてシリコンウエーハを研磨 する場合、シリコンウエーハの研磨レートは 、ウエーハが上下定盤から受ける圧力と、研 磨中の温度によって変化するため、平坦度の 高いウエーハに加工するためには研磨定盤の 形状とウエーハ加工面の温度を一定にする必 要がある。このため一般的な両面研磨装置で は、ウエーハ研磨面に供給する研磨スラリー の量と温度を一定に制御することで研磨中の ウエーハ加工面の温度を一定に保持し、さら に定盤内に設置された冷却ジャケット90に一 温度の冷却水を供給することで加工に伴っ 発生する研磨熱を除去して定盤の熱変形を 止し、ウエーハが上下定盤から受ける圧力 一定になるようにしている。

 近年、ウエーハの平坦度の要求精度が高 なってきている。このように、ウエーハの 坦度の要求精度が高くなると、研磨スラリ による温度制御や、冷却ジャケットに冷却 を供給することで加工に伴って発生する研 熱を除去するだけでは不十分であり、特に 加工開始からの数バッチの間において、加 されたウエーハの平坦性の悪化が顕著であ 、また、安定性も悪いという問題があった

 さらに、研磨装置の連続稼働中において 、スラリー交換、研磨布ドレッシング等の めに定期的に装置に停止時間が生じるため 加工されたウエーハの形状が変化すること 避けられなかった。

 また、特開平11-188613号公報のように、予備 熱体を定盤の加工面とは反対側に配置し、 置の運転前に予め定盤を加熱しておき、運 中も加熱することによって定盤温度を一定 保つ両面研磨装置も提案されているが、加 により定盤温度を一定に保とうとするもの あり、得られるウエーハの平坦性、及びそ 安定性は十分ではなかった。
 

 そこで、本発明は、このような問題点に みなされたもので、研磨装置の運転開始か の経過時間や停止の有無にかかわらず、安 した形状のウエーハを製造可能な研磨装置 提供することを目的とする。

 本発明は、上記課題を解決するためにな れたもので、少なくとも、下定盤と、前記 定盤を駆動するためのモーター及び減速機 、少なくとも前記下定盤の加工作用面より の部分を覆うボックスとを具備し、前記下 盤にウエーハを圧接し、前記下定盤を回転 せて前記ウエーハを研磨する研磨装置にお て、前記ボックス内が、隔壁で複数の領域 分離されており、前記下定盤を駆動するモ ターが、前記下定盤が含まれる前記領域と 異なる領域に配置されていることを特徴と る研磨装置を提供する。

 このような構成を有する研磨装置におい 、ボックス内が、隔壁で複数の領域に分離 れており、下定盤を駆動するモーターが、 定盤が含まれる領域とは異なる領域に配置 れている研磨装置であれば、下定盤を駆動 るモーターから発生する熱が下定盤に直接 響するのを抑制するとともに、熱を速やか 装置外へ排出することができ、熱の影響で 生する下定盤形状のわずかな歪みを効果的 防止することができる。その結果、ウエー を安定した形状で研磨することができる。

 この場合、前記ボックス内において、前記 定盤を駆動する減速機が、前記下定盤が含 れる領域とは異なる領域に配置されている とが好ましい。
 このように、前記ボックス内において、下 盤を駆動する減速機が、下定盤が含まれる 域とは異なる領域に配置されていれば、下 盤のための減速機から発生する熱について 、下定盤に直接影響するのを抑制するとと に、速やかに装置外へ排することができる で、下定盤のわずかな歪みをより効果的に 止することができる。

 また、前記ボックス内の隔壁で分離された れぞれの領域は、それぞれ個別に空気の循 手段を具備することが好ましい。
 このように、ボックス内の隔壁で分離され それぞれの領域が、それぞれ個別に空気の 環手段を具備するものであれば、隔壁で分 されたそれぞれの領域について個別に空気 循環を行うことができ、発熱源から発生し 熱をより効率的に装置外へと排出すること できる。

 また、前記研磨装置は、少なくとも前記下 盤を駆動する減速機に冷却用流体を冷却用 体供給ホースで循環供給して、該減速機を 却する冷却用流体供給手段を具備するもの あり、該冷却用流体供給手段は、前記下定 が含まれる領域とは異なる領域に配置され いることが好ましい。
 このように、研磨装置が少なくとも下定盤 駆動する減速機に冷却用流体を冷却用流体 給ホースで循環供給して、該減速機を冷却 る冷却用流体供給手段を具備するものであ ば、減速機からの発熱を速やかに除去する とができ、また、冷却用流体供給手段が下 盤が含まれる領域とは異なる領域に配置さ ていれば、冷却用流体供給手段から発生す 熱についても下定盤に影響を与えることな 速やかに装置外へ排することができるので 下定盤のわずかな歪みをより効果的に防止 ることができる。

 また、前記研磨装置は、前記ウエーハを保 する研磨ヘッドを具備するものであり、該 磨ヘッドで前記下定盤に前記ウエーハを圧 して研磨するものである研磨装置とするこ ができる。
 このような片面研磨装置であれば、下定盤 形状変化を効果的に抑制してウエーハを研 することができる片面研磨装置となる。

 また、前記研磨装置は、さらに、上定盤と 太陽ギヤと、インターナルギヤと、これら 駆動するそれぞれのモーター及び減速機と 前記ウエーハを保持するウエーハ保持孔を する複数のキャリアプレートとを具備する のであり、前記キャリアプレートの前記ウ ーハ保持孔で前記ウエーハを保持し、該ウ ーハを前記下定盤と前記上定盤とで挟持し 前記太陽ギヤ及び前記インターナルギヤを 転させて前記キャリアプレートを自転及び 転させつつ前記下定盤及び上定盤を回転さ て前記ウエーハを両面研磨する両面研磨装 とすることができる。
 このような両面研磨装置であれば、下定盤 形状変化を効果的に抑制してウエーハを研 することができる両面研磨装置となる。

 この場合、前記上定盤、太陽ギヤ、インタ ナルギヤを駆動するそれぞれのモーター及 減速機が、前記下定盤が含まれる領域とは なる領域に配置されていることが好ましい
 このように、上定盤、太陽ギヤ、インター ルギヤを駆動するそれぞれのモーター及び 速機が、下定盤が含まれる領域とは異なる 域に配置されていれば、これらのモーター び減速機から発生する熱による下定盤形状 の影響も防止することができる。

 また、前記研磨装置は、前記下定盤、上定 、太陽ギヤ、インターナルギヤを駆動する れぞれの減速機に冷却用流体を冷却用流体 給ホースで循環供給して、該それぞれの減 機を冷却する冷却用流体供給手段を具備す ものであり、該冷却用流体供給手段は、前 下定盤が含まれる領域とは異なる領域に配 されていることが好ましい。
 このように、両面研磨装置が、下定盤、上 盤、太陽ギヤ、インターナルギヤを駆動す それぞれの減速機に冷却用流体を冷却用流 供給ホースで循環供給して、該それぞれの 速機を冷却する冷却用流体供給手段を具備 るものであれば、減速機からの発熱を速や に除去することができ、また、冷却用流体 給手段が、下定盤が含まれる領域とは異な 領域に配置されていれば、冷却用流体供給 段から発生する熱についても下定盤に影響 与えることなく速やかに装置外へ排するこ ができるので、下定盤のわずかな歪みをよ 効果的に防止することができる。

 また、本発明の研磨装置では、前記隔壁は 鋼板上に発泡ウレタンシートを敷設したも であることが好ましい。
 このように、隔壁が、鋼板上に発泡ウレタ シートを敷設したものであれば、強度と断 性に優れた隔壁とすることができるので、 壁により分離された領域間の熱の移動をよ 効果的に抑制することができる。

 本発明に係る研磨装置であれば、発熱源か 発生する熱が下定盤に直接影響するのを抑 するとともに、熱を速やかに装置外へ排出 ることができ、熱の影響で発生する下定盤 状のわずかな歪み、特に、研磨装置の運転 始からの経過時間による熱環境の変化によ 下定盤の形状変化を効果的に防止すること できる。その結果、研磨装置の運転開始か の経過時間や停止の有無にかかわらず、ウ ーハを安定した形状で研磨することができ 。
 

本発明に係る研磨装置の第1の態様の要 部を模式的に示す断面図である。 本発明に係る研磨装置の第1の態様の要 部を上方から透視して模式的に示す装置図で ある。 本発明に係る研磨装置の第2の態様の要 部を模式的に示す断面図である。 従来の両面研磨装置の一例の要部を模 的に示す断面図である。

 以下、本発明についてさらに詳細に説明す 。
 前述のように、研磨装置を用いて、ウエー の高い平坦性を、しかも安定して得るため は、研磨スラリーによる温度制御や、冷却 ャケットに冷却水を供給することで加工に って発生する研磨熱を除去するだけでは不 分であるという問題があった。

 本発明者らがこの問題について調査及び 討したところ、定盤等を駆動するための各 モーターや減速機等から発生する熱の影響 よる下定盤82の温度上昇が大きく、このよ な要因による温度上昇を抑制するためには 前述の研磨スラリーによる温度制御や、冷 ジャケットへの冷却水の供給による温度制 では不十分であることを見出した。そして このような要因により上昇した温度の影響 下定盤82の形状に僅かな変化を生じるため、 ウエーハの形状にも影響を及ぼすことになる 。

 そして、本発明者は、このような問題点 解決するための方策を検討した。そして、 盤等を駆動するための各種モーターや減速 、特に、最大の発熱源となる下定盤を駆動 るモーターと、下定盤との間を隔壁で分離 ることによって、下定盤に伝わる熱を大幅 削減し、装置運転中の下定盤の形状を安定 せ、高平坦度のウエーハを、安定して得る とができることに想到し、本発明を完成さ た。

 以下、添付の図面を参照しつつ、本発明 係る研磨装置について具体的に説明するが 本発明はこれに限定されるものではない。 お、本明細書中における研磨とは、典型的 ポリッシングの他に、いわゆる研削やラッ ングと呼ばれるような概念も含み、ウエー を高平坦度に加工することを目的としてウ ーハの表面を少しずつ削り取る処理のこと 指す。

 図1は、本発明に係る研磨装置の一例(第1の 様)として両面研磨装置を示している。
 この両面研磨装置11は、主に、回転可能な 盤状の下定盤12と上定盤13と、該上下定盤12 13の間に配置され、ウエーハWを保持するウ ーハ保持孔16aを有し、遊星運動をするキャ アプレート16と、そのキャリアプレート16を かす太陽ギヤ14およびインターナルギヤ15と よりなる。下定盤12、上定盤13、太陽ギヤ14、 インターナルギヤ15はそれぞれ、装置本体ボ クス17内に設置されたそれぞれの駆動用モ ター18a、18b、18c、18dとそれぞれの減速機19a 19b、19c、19dにより駆動される。なお、下定 12、上定盤13、太陽ギヤ14、インターナルギ 15のそれぞれの要素のうち2つ以上を、同一 モーターを用いて動かすものであってもよ 。なお、研磨の目的によっては、上下定盤 それぞれの研磨面には研磨布(図示せず)が貼 り付けられる。また、定盤の研磨面とは反対 側に冷却ジャケット20が装着されていてもよ 。また、装置上方を覆う、上部カバー21が 置されていてもよい。

 そして、本発明の両面研磨装置11では、 ックス17内に隔壁31a、31bが設けられ、ボック ス17内が複数の領域に分離されている。また 少なくとも、下定盤12を駆動するモーター18 aが、下定盤12が含まれる領域とは異なる領域 に配置されている。また、さらに、下定盤を 駆動する減速機19aや、上定盤13、太陽ギヤ14 インターナルギヤ15を駆動するそれぞれのモ ーター18b、18c、18d及び減速機19b、19c、19dが、 下定盤12が含まれる領域とは異なる領域に配 されていてもよい。なお、各モーター及び 減速機については、2つ以上の要素がそれぞ れ互いに同一の領域に配置されていても、そ れぞれ互いに別の領域に配置されていてもよ い。図1においては、下定盤12を駆動するモー ター18aが配置されている領域(第1の領域)、下 定盤を駆動する減速機19a及び上定盤13、太陽 ヤ14、インターナルギヤ15を駆動するそれぞ れのモーター18b、18c、18d及び減速機19b、19c、 19dが配置されている領域(第2の領域)、下定盤 12が含まれる領域(第3の領域)の3つの領域に、 隔壁31a、31bにより3分割されている例を示し いるが、これに限定されるものではない。

 また、通常、両面研磨装置のボックス内 は、ボックス内の空気を循環させる手段と て、排気ダクト、外気取り入れ口等が配置 れている。本発明に係る両面研磨装置11で 、ボックス17内が複数の領域に分割されてお り、それぞれの領域について個別に空気の循 環手段を具備するものとすることが好ましい 。図1では、第1の領域には外気取り入れ口23a び排気ダクト22aを、第2の領域には外気取り 入れ口23b、送風用ファン24b及び排気ダクト22b を、第3の領域には外気取り入れ口23c、送風 ファン24c及び排気ダクト22cを具備している 様を例示している。なお、外気取り入れ口 、各領域に外気を取り入れることのできる 口であればよく、必ずしも各領域に特別に けなくてもよい。例えば、図1の23aのように 上部カバー21とボックス17との隙間でもよい 。また、上部カバー21内と連通する領域(図1 場合、上記第3の領域は上部カバー21内の領 と、ボックス17とインターナルギヤ15との間 隙間で連通している)であれば、図1の23cの うに、上部カバー21に外気取り入れ口を設け ることにより、領域内を空気が循環するよう にしてもよい。また、排気ダクト22a、22b、22c は、各領域に個別に排気口を有していれば、 互いに合流し、集合ダクト25から排気される のとしてもよい。

 このような構成を有する両面研磨装置11 用いてウエーハWの両面研磨を行うには、キ リアプレート16のウエーハ保持孔16aにウエ ハWを保持し、上下定盤12、13の間にウエーハ Wを挟持し、上定盤13側より圧力をかけつつ、 ウエーハWと上下定盤12、13を回転させながら の加工面に図示しない研磨スラリー供給手 から研磨スラリーを供給しながら研磨を行 。本発明の両面研磨装置11では、下定盤12を 駆動するモーター18aが、下定盤12が含まれる 域とは異なる領域に配置されているため、 磨を行う際に、下定盤12を駆動するモータ 18aから発生する熱を、下定盤に影響を与え ことなく速やかに両面研磨装置11の外へ排出 することができ、熱の影響で発生する下定盤 12の形状のわずかな歪み、特に、研磨装置の 転開始からの経過時間による熱環境の変化 よる下定盤12の形状変化を効果的に防止す ことができる。その結果、ウエーハWを安定 た形状で研磨することができる。特に、研 装置の運転開始からの経過時間や停止の有 にかかわらず、ウエーハWを安定した形状で 研磨することができる。

 また、上述のように、下定盤を駆動する減 機19aや、上定盤13、太陽ギヤ14、インターナ ルギヤ15を駆動するそれぞれのモーター18b、1 8c、18d及び減速機19b、19c、19dが、下定盤12が まれる領域とは異なる領域に配置されてい ば、これらから発生する熱に関しても同様 下定盤に影響を与えることなく両面研磨装 11の外へ排出することができる。
 また、上述のように、排気ダクト、外気取 入れ口、送風用ファン(またはブロワー)等 空気の循環手段が、ボックス内の隔壁で分 されたそれぞれの領域に、それぞれ個別に 備されていれば、隔壁で分離されたそれぞ の領域について個別に空気の循環を行うこ ができ、それぞれの領域において個別の温 管理を行うことができ、上記各発熱源から 生した熱をより効率的に装置外へと排出す ことができる。

 また、図2は、本発明に係る両面研磨装置11 要部を上方から透視して模式的に示す装置 である。図2に示したように、下定盤12、上 盤13、太陽ギヤ14、インターナルギヤ15(それ ぞれ図1参照)を駆動するそれぞれの減速機19a 19b、19c、19dに、冷却用流体を冷却用流体供 ホース43で循環供給して、各減速機を冷却 る冷却用流体供給手段42を具備するものとす ることが望ましい。このように冷却用流体供 給手段42によって各減速機を速やかに除熱す ことにより、より効率的に発熱を排出する とができる。
 ただし、冷却用流体供給手段42は、一般に ーターやポンプ等を内部に有し、発熱源と るため、前述の各発熱源の場合と同様の理 により、冷却用流体供給手段42は、下定盤12 含まれる領域とは異なる領域に配置されて ることが好ましい。

 なお、隔壁31a、31bの材質は特に限定され いが、鋼板上にウレタンシートを敷設した のであれば、安価な材料で、強度と、高い 熱性を併せ持つ隔壁とすることができ、分 された領域間の熱の移動をより効果的に抑 することができるので好ましい。

 図3は本発明に係る研磨装置の別の一例(第2 態様)として片面研磨装置を示している。
 この片面研磨装置61は、主に、回転可能な 盤状の下定盤12と、ウエーハWを保持し、回 可能な研磨ヘッド63とからなる。下定盤12は 装置本体ボックス17内に設置された駆動用 ーター18aと減速機19aにより駆動される。な 、研磨の目的によっては、下定盤12の研磨面 には研磨布(図示せず)が貼り付けられる。ま 、下定盤12の研磨面とは反対側に冷却ジャ ット20が装着されていてもよい。また、装置 上方を覆う、上部カバー21が配置されていて よい。

 そして、本発明の片面研磨装置61では、 壁が設けられ、ボックス17が複数の領域に分 離され、少なくとも、下定盤12を駆動するモ ター18aが、下定盤12が含まれる領域とは異 る領域に配置されている。図3においては、 定盤12を駆動するモーター18aが配置されて る領域(第1の領域)と、下定盤を駆動する減 機19aが配置され、下定盤12が含まれている領 域(第2の領域)の2つの領域に、隔壁31aにより2 割されている例を示しているが、これに限 されるものではない。さらに隔壁を設けて 下定盤を駆動する減速機19aが、下定盤12が まれる領域とは異なる領域に配置されてい もよい。

 その他、前述した両面研磨装置の場合と 様に、隔壁によって分離されたそれぞれの 域に、それぞれ個別の空気を循環させる手 が配置されていてもよい。図3には、第1の 域において外気取り入れ口23a及び排気ダク 22aを、第2の領域において外気取り入れ口23b 送風用ファン24b及び排気ダクト22bを具備す 態様を例示している。また、外気取り入れ は、各領域に外気を取り入れることのでき 開口であればよい。また、それぞれの排気 クトは合流し、集合ダクト25で全体を排気 るものとしてもよい。また、減速機19aに冷 用流体を冷却用流体供給ホースで供給する 却用流体供給手段を具備してもよく、この 合、冷却用流体供給手段は、下定盤12とは異 なる領域に配置されることが好ましい。

 このような構成を有する片面研磨装置61を いてウエーハWの片面研磨を行うには、研磨 ッド63にワックス貼着や真空吸着など種々 公知な保持方法でウエーハWを保持し、研磨 ッド63側より圧力をかけつつ、ウエーハWと 磨ヘッド63と下定盤12とを回転させながらそ の加工面に研磨スラリーを供給しながら研磨 を行う。本発明の片面研磨装置61では、下定 12を駆動するモーター18aが、下定盤12が含ま れる領域とは異なる領域に配置されているた め、前述の両面研磨装置の場合と同様に、研 磨を行う際に、下定盤12を駆動するモーター1 8aから発生する熱を、下定盤に影響を与える となく速やかに片面研磨装置61の外へ排出 ることができ、熱の影響で発生する下定盤12 の形状のわずかな歪みを効果的に防止するこ とができる。その結果、ウエーハWを安定し 形状で研磨することができる。
 

 以下、本発明の実施例及び比較例について 明する。
(実施例1)
 図1に示したような構成を有する本発明の両 面研磨装置11を用いて、下定盤12、上定盤13、 太陽ギヤ14、インターナルギヤ15を無負荷状 で3時間回転させ(ウエーハWをセットせず、 際のウエーハの研磨を行わない)、装置運転 および装置運転後の下定盤12の表面形状を 定し、各モーター及び各減速機の発熱によ 下定盤12の変形状態の測定を行った。なお、 下定盤12及び上定盤13のサイズは共に外径1420m m、内径430mmであり、運転条件は、下定盤回転 数50rpm、上定盤回転数は下定盤とは反対方向 30rpm、太陽ギヤ回転数35rpm、インターナルギ ヤ回転数3rpmとした。
 なお、下定盤の変形状態の測定は、触針式 表面形状測定器で行った。
 その結果、装置停止時の下定盤形状は凹1μm (下定盤の外周端と中央付近の最下点との差 1μm)であり、装置運転3時間後の形状は凹2.6μ mであった。
 

(比較例1)
 図4に示したような従来の両面研磨装置81を いて実施例1と同様に無付加状態で運転を行 い、下定盤の表面形状の変化を測定した。
 その結果、装置停止時の下定盤形状凹1μmに 対して、装置運転3時間後の形状は凹11μmと、 10μm変化した。また装置運転停止後1時間後に 行った測定では、凹3μmと、装置停止状態の 状に戻る傾向が見られた。

 以上の結果より、装置運転による下定盤形 の変化量は、従来装置の10μmに対して、本 明の装置は1.6μmであり、本発明による下定 形状の安定性が明らかとなった。
 

(実施例2)
 図1に示したような本発明の両面研磨装置11 用いて、実際にラッピング済みシリコン単 晶ウエーハの両面ポリッシングを行った。 お、下定盤12及び上定盤13のサイズは共に外 径1420mm、内径430mmである。1個につき1つのウ ーハ保持孔16aを有するキャリアプレート16を 1バッチにつき5個用いて、1バッチに5枚の直 300mmシリコン単結晶ウエーハを研磨した。研 磨布、研磨スラリーは通常のものを用いた。 研磨条件は、研磨荷重100g/cm 2 、下定盤回転数50rpm、上定盤回転数を下定盤 反対向きに30rpm、太陽ギヤ回転数35rpm、イン ターナルギヤ回転数3rpmとし、1バッチの研磨 間は30分とした。
 装置を12時間以上停止させた状態から研磨 して、研磨バッチの進行によるウエーハ形 の変化を比較した。

 その結果、1バッチ目から5バッチ目まで連 してフラットな形状であり、GBIR(global backsid e ideal range;ウエーハ裏面を平面に矯正した 態で、ウエーハ面内に1つの基準面を持ち、 の基準面に対する最大、最小の位置変位の であり、ウエーハの平坦性を示す指標とな )は0.1μmとなった。
 本発明の両面研磨装置11では、強力な発熱 となる下定盤用モーター18aが、隔壁31aによ 、下定盤12が含まれる領域と隔離されている ため、熱の影響による下定盤12の形状変化が えられ、ウエーハの平坦性が安定して得ら たものと考えられる。
 

(比較例2)
 図4に示したような従来の両面研磨装置81を いる以外は実施例2と同じ条件で実際にウエ ーハWの両面研磨を行った。なお、キャリア レートは実施例2で使用したものと同一のも を使用した。

 その結果、1バッチ目は凸形状でGBIRは1μm、2 バッチ目は凸形状でGBIRは0.2μm、3バッチ目は 形状でGBIRは0.2μm、4バッチ目は凹形状でGBIR 0.4μm、5バッチ目は凹形状でGBIRは0.5μmとな た。
 従来の両面研磨装置81では、下定盤用モー ー18a等から発生する熱による影響で、下定 82の形状がわずかに変化し、ウエーハの平坦 性が安定しないものとなったと考えられる。
 

 本発明は、上記実施形態に限定されるも ではない。上記実施形態は単なる例示であ 、本発明の特許請求の範囲に記載された技 的思想と実質的に同一な構成を有し、同様 作用効果を奏するものは、いかなるもので っても本発明の技術的範囲に包含される。