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Title:
POLYMERIC COMPOUND CONTAINING METAL COMPLEX RESIDUE AND ELEMENT COMPRISING SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/157424
Kind Code:
A1
Abstract:
A polymeric compound containing a residue of a metal complex represented by formula (1) [wherein M represents a metal atom selected from ruthenium, rhodium, palladium, osmium, iridium and platinum; R1, R2, R3, R4, R5, R6 and R8 independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, or the like; m represents an integer of 1 to 3; n represents an integer of 0 to 2; Z1, Z2, Z3, Z4 and Z5 independently represent a carbon atom or a nitrogen atom, provided that at least two member of Z1, Z2, Z3, Z4 and Z5 represent a nitrogen atom, and when any one member of Z1, Z2, Z3, Z4 and Z5 represents a carbon atom, a hydrogen atom bound to the carbon atom may be substituted by a substituent; a moiety represented by formula (2) represents a bidentate monoanionic ligand; and Rx and Ry are atoms bound to the metal atom M and independently represent a carbon atom, an oxygen atom or a nitrogen atom] and a bivalent group.

Inventors:
AKINO NOBUHIKO (JP)
OKAMURA REI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/061361
Publication Date:
December 30, 2009
Filing Date:
June 23, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO CHEMICAL CO (JP)
SUMATION CO LTD (JP)
AKINO NOBUHIKO (JP)
OKAMURA REI (JP)
International Classes:
C08G61/00; C07D401/04; C07D401/14; C08L65/00; C09K11/06; H01L51/50
Domestic Patent References:
WO1999054385A11999-10-28
WO2000046321A12000-08-10
WO2002077060A12002-10-03
Foreign References:
JP2005528508A2005-09-22
JP2006503126A2006-01-26
JP2004002755A2004-01-08
JP2005524725A2005-08-18
JP2007277558A2007-10-25
JP2003342325A2003-12-03
JP2003253258A2003-09-10
JP2004531485A2004-10-14
JPH069960A1994-01-18
JP2006524696A2006-11-02
JP2003073479A2003-03-12
JP2004244400A2004-09-02
JP2004277377A2004-10-07
JP2003231741A2003-08-19
JP2004059899A2004-02-26
JP2004002654A2004-01-08
JP2004292546A2004-10-21
US5708130A1998-01-13
JP3146296B22001-03-12
JPH05202355A1993-08-10
JP2004531485A2004-10-14
Other References:
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INORG. CHEM., vol. 30, 1991, pages 1685
INORG. CHEM., vol. 33, 1994, pages 545
INORG. CHEM., vol. 40, 2001, pages 1704
CHEM. LETT., vol. 32, 2003, pages 252
INORG. CHEM., vol. 23, 1984, pages 4249
CHEM. MATER., vol. 11, 1999, pages 3709
ORGANOMETALLICS, vol. 18, 1999, pages 1801
J. ORG. CHEM., vol. 52, 1987, pages 73
"Organic Syntheses", vol. VI, 1988, JOHN WILEY & SONS, INC., pages: 407 - 411
CHEM. REV., vol. 106, 2006, pages 2651
CHEM. REV., vol. 102, 2002, pages 1359
CHEM. REV., vol. 95, 1995, pages 2457
J. ORGANOMET. CHEM., vol. 576, 1999, pages 147
HOUBEN-WEYL: "METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY", vol. E9B, GEORG THIEME VERLAG, pages: 1
HOUBEN-WEYL: "METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY", vol. E9C, GEORG THIEME VERLAG, pages: 667
S. TOKITO; C. ADACHI; H. MURATA: "Organic EL Display", OHMSHA, LTD., pages: 107
MONTHLY DISPLAY, vol. 9, no. 9, 2003, pages 26 - 30
S. TOKITO; C. ADACHI; H. MURATA: "Organic EL Display", OHMSHA, LTD., pages: ILL
MONTHLY DISPLAY, vol. 9, no. 9, 2002, pages 47 - 51
"Organic Reactions", vol. 14, 1965, JOHN WILEY & SONS, INC., pages: 270 - 490
MAKROMOL. CHEM., MACROMOL. SYMP., vol. 12, 1987, pages 229
See also references of EP 2298828A4
Attorney, Agent or Firm:
ASAMURA Kiyoshi et al. (JP)
Hiroshi Asamura (JP)
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Claims:
 下記式(1):
(式中、Mは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金の金属原子を表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、若しくはシアノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。mは1~3の整数であり、nは0~2の整数である。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。但し、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 の少なくとも2個は、窒素原子である。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭素原子に結合する水素原子は置換基により置換されていてもよい。上記式(1)中、下記式(2):
で表される部分は、モノアニオン性の2座配位子を表す。R x 及びR y は、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。モノアニオン性の2座配位子が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される金属錯体の残基と、
 下記式(3-1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5):
(式中、#は結合手を表す。Y 1 は、-C(R 9 )(R 10 )-、-O-C(R 17 )(R 18 )-、-O-、-S-、-B(R 11 )-、-Si(R 12 )(R 13 )-、-P(R 14 )-、-P(R 15 )(=O)-又は-N(R 16 )-を表す。R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 及びR 19 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表す。R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、R 43 、R 44 、R 45 及びR 46 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。)
で表される2価の基とを含む高分子化合物。
 前記R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、若しくはシアノ基を表すか、又はR 3 及びR 4 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい、請求項1に記載の高分子化合物。
 前記式(1)で表される金属錯体が、下記式(1a)又は(1b):
(式中、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 、Z 5 及びmは、前記と同じ意味を有する。m’及びn’は、それぞれ独立に、1又は2である。)
で表される金属錯体である請求項1又は2に記載の高分子化合物。
 前記式(1)で表される金属錯体が、下記式(1c)又は(1d):
(式中、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、m、n及び前記式(2)で表されるモノアニオン性の2座配位子は、前記と同じ意味を有する。R’は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、又はシアノ基を表す。複数存在するR’は同一であっても異なっていてもよい。)
で表される金属錯体である請求項1又は2に記載の高分子化合物。
 前記Mが白金原子又はイリジウム原子である請求項1~4のいずれか一項に記載の高分子化合物。
 前記式(1)で表される金属錯体の残基が、1~3価の基である請求項1~5のいずれか一項に記載の高分子化合物。
 前記式(1)で表される金属錯体の残基と前記式(3-1)で表される基とを含む請求項1~6のいずれか一項に記載の高分子化合物。
 さらに、下記式(4):
(式中、Ar 1 、Ar 2 、Ar 3 及びAr 4 はそれぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表す。Ar 5 、Ar 6 及びAr 7 はそれぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表す。Ar 1 、Ar 2 、Ar 3 、Ar 4 、Ar 5 、Ar 6 及びAr 7 は置換基を有していてもよい。a及びbはそれぞれ独立に、0又は1を示し、0≦a+b≦1である。#は結合手を表す。)
で表される基を含む請求項1~7のいずれか一項に記載の高分子化合物。
 EL発光スペクトルのピーク波長が550~800nmの発光を示す請求項1~8のいずれか一項に記載の高分子化合物。
 請求項1~9のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む組成物。
 さらに溶媒又は分散媒を含む請求項10に記載の組成物。
 請求項1~9のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む膜。
 請求項1~9のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む素子。
 前記素子が発光素子である請求項13に記載の素子。
 請求項14に記載の素子を用いた面状光源。
 請求項14に記載の素子を用いた照明。
 下記式(5):
(式中、W 1 は重合反応性基を表す。m 1 は1~3の整数であり、m 2 は0~2の整数である。Mは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金の金属原子を表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、若しくはシアノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。但し、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 の少なくとも2個は、窒素原子である。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭素原子に結合する水素原子は置換基により置換されていてもよい。)
で表される金属錯体と、
 下記式(6-1)、(6-2)、(6-3)、(6-4)又は(6-5):
(式中、W 2 は重合反応性基を表す。複数存在するW 2 は、同一であっても異なっていてもよい。Y 1 は、-C(R 9 )(R 10 )-、-O-C(R 17 )(R 18 )-、-O-、-S-、-B(R 11 )-、-Si(R 12 )(R 13 )-、-P(R 14 )-、-P(R 15 )(=O)-又は-N(R 16 )-を表す。R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 及びR 19 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表す。R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、R 43 、R 44 、R 45 及びR 46 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。)
で表される化合物とを反応させることを含む、
 下記式(1):
(式中、Mは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金の金属原子を表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、若しくはシアノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。mは1~3の整数であり、nは0~2の整数である。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。但し、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 の少なくとも2個は、窒素原子である。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭素原子に結合する水素原子は置換基により置換されていてもよい。上記式(1)中、下記式(2):
で表される部分は、モノアニオン性の2座配位子を表す。R x 及びR y は、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。モノアニオン性の2座配位子が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される金属錯体の残基と、
 下記式(3-1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5):
(式中、#は結合手を表す。Y 1 は、-C(R 9 )(R 10 )-、-O-C(R 17 )(R 18 )-、-O-、-S-、-B(R 11 )-、-Si(R 12 )(R 13 )-、-P(R 14 )-、-P(R 15 )(=O)-又は-N(R 16 )-を表す。R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 及びR 19 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表す。R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、R 43 、R 44 、R 45 及びR 46 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。)
で表される2価の基とを含む高分子化合物の製造方法。
 前記W 1 及びW 2 が、-B(OH) 2 、ホウ酸エステル残基、-MgX(Xはハロゲン原子を表す。)、スタニル基又はハロゲン原子である請求項17に記載の製造方法。
 下記式(5):
(式中、W 1 は重合反応性基を表す。m 1 は1~3の整数であり、m 2 は0~2の整数である。W 1 が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。Mは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金の金属原子を表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、若しくはシアノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。但し、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 の少なくとも2個は、窒素原子である。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭素原子に結合する水素原子は置換基により置換されていてもよい。)
で表される金属錯体。
 下記式(11a)又は(11b):
(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、若しくはシアノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。R’は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、又はシアノ基を表す。Aはアリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR’及びAは、各々、同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物。
 下記式(12):
(式中、W 3 は重合反応性基を表す。複数存在するW 3 は、同一であっても異なっていてもよい。Ar’は、1~4個の-L-M 3 で示される基を有する2価の芳香族基、又は酸素原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる原子と、1~4個の-L-M 3 で示される基とを有する2価の複素環基を表す。Lは、単結合、-O-、-S-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O) 2 -、-Si(R 68 )(R 69 )-、N(R 70 )-、-B(R 71 )-、-P(R 72 )-、-P(=O)(R 73 )-、置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基、置換されていてもよいアルキニレン基、置換されていてもよいアリーレン基、又は置換されていてもよい2価の複素環基を表す。M 3 は、下記式(1):
(式中、Mは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム又は白金の金属原子を表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基、若しくはシアノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。mは1~3の整数であり、nは0~2の整数である。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。但し、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 の少なくとも2個は、窒素原子である。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭素原子に結合する水素原子は置換基により置換されていてもよい。上記式(1)中、下記式(2):
で表される部分は、モノアニオン性の2座配位子を表す。R x 及びR y は、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。モノアニオン性の2座配位子が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される金属錯体の1価の残基を表す。L及びM 3 は、各々、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。R 68 、R 69 、R 70 、R 71 、R 72 及びR 73 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基又はシアノ基を表す。)
で表される化合物。
Description:
金属錯体の残基を含む高分子化 物及びそれを用いた素子

 本発明は、金属錯体の残基を含む高分子 合物及びこれらを含む素子に関する。

 エレクトロルミネッセンス素子の発光層に いる発光材料として、様々な金属錯体が用 られている。そして、その金属錯体の構造 高分子の繰り返し単位として用いた発光材 も提案されている。例えば、イリジウムを 心金属としたオルトメタル化錯体(Ir(ppy) 3 :2-フェニルピリジンを配位子に有するトリス (オルトメタル化)イリジウム(III)錯体)の構造 フルオレンジイル基とを繰り返し単位とし もつ高分子化合物が提案されている(特許文 献1)。

特開2003-73479号公報

 しかし、前記高分子化合物は、エレクトロ ミネッセンス素子等の製造に用いた場合、 光効率に優れた素子が得られるものではな った。
 そこで、本発明は、エレクトロルミネッセ ス素子等の製造に用いた場合、発光効率に れた素子が得られる高分子化合物等を提供 ることを目的とする。

 本発明は第一に、下記式(1):
(式中、Mは、ルテニウム、ロジウム、パラジ ム、オスミウム、イリジウム又は白金の金 原子を表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原 子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ オ基、アリール基、アリールオキシ基、アリ ールチオ基、アリールアルキル基、アリール アルコキシ基、アリールアルキルチオ基、ア シル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミ ド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリ ル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ 基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、 テロアリールオキシ基、ヘテロアリールチ 基、アリールアルケニル基、アリールアル ニル基、置換カルボキシル基、若しくはシ ノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。mは1~3 整数であり、nは0~2の整数である。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、各々、複数存在する場合、同一であって も異なっていてもよい。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子 を表す。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、各々、複数存在する場合、同一であって も異なっていてもよい。但し、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 の少なくとも2個は、窒素原子である。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭 素原子に結合する水素原子は置換基により置 換されていてもよい。下記式(2):
で表される部分は、モノアニオン性の2座配 子を表す。R x 及びR y は、金属原子Mに結合する原子であり、それ れ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原 を表す。モノアニオン性の2座配位子が複数 在する場合、それらは同一であっても異な ていてもよい。)
で表される金属錯体の残基と、
 下記式(3-1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5):
(式中、#は結合手を表す。Y 1 は、-C(R 9 )(R 10 )-、-O-C(R 17 )(R 18 )-、-O-、-S-、-B(R 11 )-、-Si(R 12 )(R 13 )-、-P(R 14 )-、-P(R 15 )(=O)-又は-N(R 16 )-を表す。R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 及びR 19 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基 、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール 基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ア リールアルキル基、アリールアルコキシ基、 アリールアルキルチオ基、アリールアルケニ ル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置 換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリ ルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複 環基又はハロゲン原子を表す。R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、R 43 、R 44 、R 45 及びR 46 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基 、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール 基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ア リールアルキル基、アリールアルコキシ基、 アリールアルキルチオ基、アリールアルケニ ル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置 換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロ ゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミ ン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素 基、カルボキシル基、置換カルボキシル基 はシアノ基を表す。)
で表される2価の基とを含む高分子化合物を 供する。
 本発明は第二に、前記高分子化合物を含む 成物、膜、及び素子を提供する。
 本発明は第三に、前記素子を用いた面状光 、及び照明を提供する。
 本発明は第四に、下記式(5):
(式中、W 1 は重合反応性基を表す。m 1 は1~3の整数であり、m 2 は0~2の整数である。W 1 が複数存在する場合、それらは同一であって も異なっていてもよい。Mは、ルテニウム、 ジウム、パラジウム、オスミウム、イリジ ム又は白金の金属原子を表す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原 子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ オ基、アリール基、アリールオキシ基、アリ ールチオ基、アリールアルキル基、アリール アルコキシ基、アリールアルキルチオ基、ア シル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミ ド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリ ル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ 基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、 テロアリールオキシ基、ヘテロアリールチ 基、アリールアルケニル基、アリールアル ニル基、置換カルボキシル基、若しくはシ ノ基を表すか、又はR 1 及びR 2 、R 2 及びR 3 、R 3 及びR 4 、R 4 及びR 5 、若しくはR 5 及びR 6 が結合して環を形成していてもよい。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子 を表す。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、各々、複数存在する場合、同一であって も異なっていてもよい。但し、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 の少なくとも2個は、窒素原子である。Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭 素原子に結合する水素原子は置換基により置 換されていてもよい。)
で表される金属錯体と、
 下記式(6-1)、(6-2)、(6-3)、(6-4)又は(6-5):
(式中、W 2 は重合反応性基を表す。複数存在するW 2 は、同一であっても異なっていてもよい。Y 1 は、-C(R 9 )(R 10 )-、-O-C(R 17 )(R 18 )-、-O-、-S-、-B(R 11 )-、-Si(R 12 )(R 13 )-、-P(R 14 )-、-P(R 15 )(=O)-又は-N(R 16 )-を表す。R 9 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 及びR 19 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基 、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール 基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ア リールアルキル基、アリールアルコキシ基、 アリールアルキルチオ基、アリールアルケニ ル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置 換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリ ルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複 環基又はハロゲン原子を表す。R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、R 43 、R 44 、R 45 及びR 46 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基 、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール 基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ア リールアルキル基、アリールアルコキシ基、 アリールアルキルチオ基、アリールアルケニ ル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置 換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロ ゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミ ン残基、アミド基、酸イミド基、1価の複素 基、カルボキシル基、置換カルボキシル基 はシアノ基を表す。)
で表される化合物とを反応させることを含む 、前記式(1)で表される金属錯体の残基と、前 記式(3-1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5)で表され 2価の基とを含む高分子化合物の製造方法を 供する。
 本発明は第五に、下記式(11a)又は(11b):
(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 及びR’は、前記と同じ意味を有する。Aはア ール基又は1価の複素環基を表す。複数存在 するR’及びAは、各々、同一であっても異な ていてもよい。)
で表される化合物を提供する。
 本発明は第六に、下記式(12):
(式中、W 3 は重合反応性基を表す。複数存在するW 3 は、同一であっても異なっていてもよい。Ar は、1~4個の-L-M 3 で示される基を有する2価の芳香族基、又は 素原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原 及び硫黄原子からなる群から選ばれる原子 、1~4個の-L-M 3 で示される基とを有する2価の複素環基を表 。Lは、単結合、-O-、-S-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-S(= O)-、-S(=O) 2 -、-Si(R 68 )(R 69 )-、N(R 70 )-、-B(R 71 )-、-P(R 72 )-、-P(=O)(R 73 )-、置換されていてもよいアルキレン基、置 されていてもよいアルケニレン基、置換さ ていてもよいアルキニレン基、置換されて てもよいアリーレン基、又は置換されてい もよい2価の複素環基を表す。M 3 は、前記式(1)で表される金属錯体の1価の残 を表す。L及びM 3 は、各々、複数存在する場合、同一であって も異なっていてもよい。R 68 、R 69 、R 70 、R 71 、R 72 及びR 73 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基 、アリール基、1価の複素環基又はシアノ基 表す。)
で表される化合物を提供する。

 本発明の高分子化合物等は、エレクトロ ミネッセンス素子等の製造に用いた場合、 光効率が優れたエレクトロルミネッセンス 子等が得られる。また、好ましい実施形態 おいては、駆動電圧が低いという効果を奏 る。したがって、本発明の高分子化合物等 、発光素子(例えば、エレクトロルミネッセ ンス素子)、光電素子等の素子の製造に特に 用である。

 以下、本発明を詳細に説明する。なお、本 細書中の構造式において、破線で示される 合は、配位結合を示す。
 <高分子化合物>
 まず、本発明の高分子化合物について説明 る。
 本発明の高分子化合物は、前記式(1)で表さ る金属錯体の残基と前記式(3-1)、(3-2)、(3-3) (3-4)又は(3-5)で表される2価の基とを含む高 子化合物であるが、前記式(1)で表される金 錯体の残基と前記式(3-1)で表される基とを含 む高分子化合物が好ましい。また、高分子化 合物の溶解性、導電性及び合成の容易さの観 点から、本発明の高分子化合物において、前 記式(3-1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5)で表され 2価の基や、後述の式(4)で表される基は、繰 返し単位として含むことが好ましい。さら 、高分子化合物の合成の容易さ及び発光素 に用いた時の発光効率の観点から、前記式( 1)で表される金属錯体の残基は、繰り返し単 に含まれることが好ましい。

 本発明の高分子化合物において、「前記 (1)で表される金属錯体の残基」:「前記式(3- 1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5)で表される2価の 」の重量比は、高発光効率、発光色及び導 性の観点から、1:2~1:1000であることが好まし く、1:3~1:400であることがより好ましい。

 本発明の高分子化合物において、前記式( 1)で表される金属錯体の残基の割合は、高発 効率の観点から、本発明の高分子化合物の0 .01~50重量%であることが好ましく、0.01~25重量% であることがより好ましい。

 本発明の高分子化合物において、前記式( 3-1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5)で表される2価 基の割合は、導電性の観点から、本発明の 分子化合物の10~99.99重量%であることが好ま く、50~99.99重量%であることがより好ましい

 本発明の高分子化合物において、前記式( 1)で表される金属錯体が繰り返し単位に含ま る場合、前記式(1)で表される金属錯体の残 を含む繰り返し単位の割合は、高分子化合 の合成のし易さ、高発光効率の観点から、 発明の高分子化合物の0.01~50重量%であるこ が好ましく、0.01~30重量%であることがより好 ましく、0.01~25重量%であることが特に好まし 。

 本発明の高分子化合物において、前記式( 3-1)、(3-2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5)で表される2価 基を繰り返し単位として含む場合、該繰り し単位の割合は、合成のし易さ、導電性の 点から、本発明の高分子化合物の10~99.99重量 %であることが好ましく、30~99.99重量%である とがより好ましく、50~99.99重量%であること 特に好ましい。

 本発明の高分子化合物において、前記式( 1)で表される金属錯体の残基、前記式(3-1)、(3 -2)、(3-3)、(3-4)又は(3-5)で表される2価の基は それぞれ、一種のみ含まれていても二種以 含まれていてもよい。

 本発明の高分子化合物は、非共役系高分 であっても共役系高分子であってもよいが 導電性の観点から共役系高分子が好ましい 前記共役系高分子とは、主鎖における全結 の80~100%、特には85~100%、とりわけ90~100%が共 している高分子化合物を意味し、主鎖に芳 環を含む共役系高分子が好ましい。

 本発明の高分子化合物は、発光素子に用い 時の発光効率や寿命等の素子特性の観点か 、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×10 3 ~1×10 8 が好ましく、1×10 4 ~1×10 7 がより好ましい。

 -金属錯体-
 本明細書において、金属錯体の残基は、金 錯体からk個(kは1以上の整数)の水素原子を り除いた残りの原子団(k価の基)を意味する 例えば、前記式(1)で表される金属錯体の残 は、前記式(1)で表される金属錯体からk個の 素原子を取り除いた残りの原子団(k価の基) 意味し、好ましくは1~3価の基(即ち、kが1~3 整数)である。

 前記式(1)で表される金属錯体は、Mで表さ れる金属原子、添え字mでその数を定義され いる配位子(以下、「2座キレート配位子」と 言うことがある。)と、添え字nでその数を定 されている前記式(2)で表されるモノアニオ 性の2座配位子(以下、「モノアニオン性の2 配位子」と言うことがある。)から構成され ている。なお、以下において、単に「配位子 」という場合には、前記2座キレート配位子 、前記モノアニオン性の2座配位子の両方の 位子を意味する。

 前記式(1)中、mは1~3の整数である。
 前記式(1)中、nは0~2の整数であり、好ましく は0又は1であり、より好ましくは0である。
 但し、m+nは中心金属Mに結合できる配位子の 合計数である。例えば、中心金属がイリジウ ムである場合、m=1かつn=2、m=2かつn=1、又はm=3 かつn=0であり、好ましくは、m=3かつn=0、又は m=2かつn=1であり、より好ましくは、m=3かつn=0 である。

 前記式(1)中、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のうち少なくとも2個が窒素原子であるが、 ましくは2個又は3個が窒素原子である。前記 式(1)で表される金属錯体としては、これら複 数存在する窒素原子が隣接しない(即ち、隣 位に存在しない)組み合わせである金属錯体 特に好ましく、具体的には、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のうち2個又は3個が窒素原子であり、かつ、 素原子が隣接しない金属錯体である。また Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 のいずれかが炭素原子である場合には、該炭 素原子に結合する水素原子が置換基で置換さ れていてもよい。

 前記式(1)で表される金属錯体は、金属錯体 安定性、合成の容易さ、発光効率の観点か 、好ましくは下記式(1a)又は(1b):
(式中、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 、Z 5 及びmは、前記と同じ意味を有する。m’及びn ’は、それぞれ独立に、1又は2である。)
で表される金属錯体であり、より好ましくは 前記式(1a)で表される金属錯体である。但し 前記式(1b)において、m’+n’は、中心金属Mに 結合できる配位子の合計数である。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 で表される原子、基は、後述のRとして説明 例示するものと同じである。

 前記式(1)で表される金属錯体は、発光色の 整のし易さの観点から、前記R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 及びR 8 が、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原 子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ オ基、アリール基、アリールオキシ基、アリ ールチオ基、アリールアルキル基、アリール アルコキシ基、アリールアルキルチオ基、ア シル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミ ド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリ ル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ 基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、 テロアリールオキシ基、ヘテロアリールチ 基、アリールアルケニル基、アリールアル ニル基、置換カルボキシル基、又はシアノ を表す金属錯体が好ましい。この金属錯体 おいて、R 3 及びR 4 、又はR 5 及びR 6 は結合して環を形成していてもよい。

 前記式(1)で表される金属錯体は、発光特性 観点から、下記式(7-1)~(7-6)、(1c)又は(1d)で表 される金属錯体が好ましく、下記式(1c)又は(1 d)で表される金属錯体がより好ましい。
(式中、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、m、n及び前記式(2)で表されるモノアニオン の2座配位子は、前記と同じ意味を有する。 R’は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル 、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリー 基、アリールオキシ基、アリールチオ基、 リールアルキル基、アリールアルコキシ基 アリールアルキルチオ基、アシル基、アシ オキシ基、アミド基、酸イミド基、イミン 基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シ ルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリ アミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリール キシ基、ヘテロアリールチオ基、アリール ルケニル基、アリールアルキニル基、置換 ルボキシル基、又はシアノ基を表す。複数 在するR’は同一であっても異なっていても よい。)

 前記式(7-1)~(7-6)、(1c)、及び(1d)中、R’で されるハロゲン原子、アルキル基、アルコ シ基、アルキルチオ基、アリール基、アリ ルオキシ基、アリールチオ基、アリールア キル基、アリールアルコキシ基、アリール ルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基 アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換 ミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ 、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基 1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、 テロアリールチオ基、アリールアルケニル 、アリールアルキニル基、置換カルボキシ 基、及びシアノ基は、後述のRとして説明し 例示するものと同じである。

 金属錯体を構成する配位子は、金属錯体 発光色、発光強度、発光効率等に影響を与 る。したがって、金属錯体としては、配位 内におけるエネルギー失活過程を最少にす 配位子を有する金属錯体が好ましい。さら 、配位子の有する置換基の種類及び/又は置 換位置は、配位子の電子的特性に影響を及ぼ すので、金属錯体の特性に影響を与える。以 上の観点から、本発明の高分子化合物は、前 記式(1)で表される金属錯体の残基を有するこ とにより、発光効率の高い高分子化合物とな ると考えられる。

 前記金属錯体において、前記式(1c)又は前 記式(1d)で表され、かつ、nが0であることが好 ましい。さらに、前記式(1c)で表され、かつ nが0であることがより好ましい。

 前記金属錯体の中心金属となる金属原子M は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オ スミウム、イリジウム又は白金の金属原子で あり、好ましくは、オスミウム、イリジウム 、白金であり、より好ましくは、イリジウム 、白金であり、特に好ましくは、イリジウム である。これらの金属原子は、金属錯体にス ピン-軌道相互作用を及ぼし、一重項状態と 重項状態間の系間交差を起こし得る。

 前記式(1)、前記式(1a)又は前記式(1b)で表さ る金属錯体において、前記2座キレート配位 としては、下記式で表される配位子が挙げ れる。
(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アル ル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ア ール基、アリールオキシ基、アリールチオ 、アリールアルキル基、アリールアルコキ 基、アリールアルキルチオ基、アシル基、 シルオキシ基、アミド基、酸イミド基、イ ン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置 シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換 リルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリ ールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリ ールアルケニル基、アリールアルキニル基、 置換カルボキシル基又はシアノ基である。* 金属原子Mと結合する部位を表す。複数存在 るRは、同一であっても異なっていてもよい 。)

 前記Rで表されるハロゲン原子としては、 フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原 子等が例示される。

 前記Rで表されるアルキル基は、直鎖、分 岐及び環状のいずれでもよい。このアルキル 基の炭素数は、通常、1~10である。アルキル としては、メチル基、エチル基、プロピル 、イソプロピル基、ブチル基、s-ブチル基、 イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘ シル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、 クチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基 デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、ラウリ 基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオ エチル基、パーフルオロブチル基、パーフ オロヘキシル基、パーフルオロオクチル基 が挙げられ、t-ブチル基、ペンチル基、ヘ シル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、 デシル基、3,7-ジメチルオクチル基が好まし 。

 前記Rで表されるアルコキシ基は、直鎖、 分岐及び環状のいずれでもよい。このアルコ キシ基の炭素数は、通常、1~10である。アル キシ基としては、メトキシ基、エトキシ基 プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基 ブトキシ基、イソブトキシ基、t-ブトキシ基 、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シ クロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、 オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ 、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジ メチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基 、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロ エトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パー フルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル 基、メトキシメチルオキシ基、2-メトキシエ ルオキシ基等が挙げられ、ペンチルオキシ 、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2 -エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基 3,7-ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。

 前記Rで表されるアルキルチオ基は、直鎖 、分岐及び環状のいずれでもよい。このアル キルチオ基の炭素数は、通常、1~10である。 ルキルチオ基としては、メチルチオ基、エ ルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピル オ基、ブチルチオ基、s-ブチルチオ基、イソ ブチルチオ基、t-ブチルチオ基、ペンチルチ 基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ 、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2-エ ルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシル オ基、3,7-ジメチルオクチルチオ基、ラウリ チオ基、トリフルオロメチルチオ基等が挙 られ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、 クチルチオ基、2-エチルヘキシルチオ基、 シルチオ基、3,7-ジメチルオクチルチオ基が ましい。

 前記Rで表されるアリール基は、炭素数が、 通常、6~60であり、好ましくは7~48である。ア ール基としては、フェニル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基(「C 1 ~C 12 アルコキシ」は、アルコキシ部分の炭素数が 1~12であることを意味する。以下、同様であ 。)、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基(「C 1 ~C 12 アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1~12 あることを意味する。以下、同様である。) 1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセ ル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニ ル基、ペンタフルオロフェニル基等が例示さ れ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基が好ましい。ここで、ア リール基とは、芳香族炭化水素から水素原子 1個を除いた原子団である。この芳香族炭化 素としては、縮合環をもつもの、独立した ンゼン環又は縮合環2個以上が直接又はビニ ン等の基を介して結合したものが含まれる さらに、該アリール基は置換基を有してい もよく、該置換基としては、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基等が挙げられる。
 前記C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基としては、メトキシフ ェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオ キシフェニル基、イソプロピルオキシフェニ ル基、ブトキシフェニル基、イソブトキシフ ェニル基、t-ブトキシフェニル基、ペンチル キシフェニル基、ヘキシルオキシフェニル 、シクロヘキシルオキシフェニル基、ヘプ ルオキシフェニル基、オクチルオキシフェ ル基、2-エチルヘキシルオキシフェニル基 ノニルオキシフェニル基、デシルオキシフ ニル基、3,7-ジメチルオクチルオキシフェニ 基、ラウリルオキシフェニル基等が例示さ る。
 前記C 1 ~C 12 アルキルフェニル基としては、メチルフェニ ル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル 基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチ ルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル 基、ブチルフェニル基、s-ブチルフェニル基 イソブチルフェニル基、t-ブチルフェニル 、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニ 基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニ 基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル 、デシルフェニル基、ドデシルフェニル基 が例示される。

 前記Rで表されるアリールオキシ基は、炭素 数が、通常、6~60であり、好ましくは7~48であ 。アリールオキシ基としては、フェノキシ 、C 1 ~C 12 アルコキシフェノキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェノキシ基、1-ナフチルオキシ基 2-ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェ ルオキシ基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシフェノキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェノキシ基が好ましい。
 前記C 1 ~C 12 アルコキシフェノキシ基としては、メトキシ フェノキシ基、エトキシフェノキシ基、プロ ピルオキシフェノキシ基、イソプロピルオキ シフェノキシ基、ブトキシフェノキシ基、イ ソブトキシフェノキシ基、t-ブトキシフェノ シ基、ペンチルオキシフェノキシ基、ヘキ ルオキシフェノキシ基、シクロヘキシルオ シフェノキシ基、ヘプチルオキシフェノキ 基、オクチルオキシフェノキシ基、2-エチ ヘキシルオキシフェノキシ基、ノニルオキ フェノキシ基、デシルオキシフェノキシ基 3,7-ジメチルオクチルオキシフェノキシ基、 ウリルオキシフェノキシ基等が例示される
 前記C 1 ~C 12 アルキルフェノキシ基としては、メチルフェ ノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフ ェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5-ト リメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノ キシ基、イソプロピルフェノキシ基、ブチル フェノキシ基、s-ブチルフェノキシ基、イソ チルフェノキシ基、t-ブチルフェノキシ基 ペンチルフェノキシ基、イソアミルフェノ シ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフ ノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニル ェノキシ基、デシルフェノキシ基、ドデシ フェノキシ基等が例示される。

 アリールチオ基は、炭素数が、通常、6~60で あり、好ましくは7~48である。アリールチオ としては、フェニルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニルチオ基、1-ナフチルチオ基 2-ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニ チオ基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシフェニルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニルチオ基が好ましい。

 前記Rで表されるアリールアルキル基は、炭 素数が、通常、7~60であり、好ましくは7~48で る。アリールアルキル基としては、フェニ -C 1 ~C 12 アルキル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキル基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキル基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基が好ましい。

 前記Rで表されるアリールアルコキシ基は、 炭素数が、通常、7~60であり、好ましくは7~48 ある。アリールアルコキシ基としては、フ ニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、フ ニルブトキシ基、フェニルペンチロキシ基 フェニルヘキシロキシ基、フェニルヘプチ キシ基、フェニルオクチロキシ基等のフェ ル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルコキシ基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基が好ましい。

 前記Rで表されるアリールアルキルチオ基は 、炭素数が、通常、7~60であり、好ましくは7~ 48である。アリールアルキルチオ基としては フェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基が好ましい。

 前記Rで表されるアシル基は、炭素数が、 通常、2~20であり、好ましくは2~18である。ア ル基としては、アセチル基、プロピオニル 、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイ 基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル 、ペンタフルオロベンゾイル基等が例示さ る。

 前記Rで表されるアシルオキシ基は、炭素 数が、通常、2~20であり、好ましくは2~18であ 。アシルオキシ基としては、アセトキシ基 プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基 イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ 、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセ ルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオ シ基等が例示される。

 前記Rで表されるアミド基は、炭素数が、 通常、2~20であり、好ましくは2~18である。ア ド基としては、ホルムアミド基、アセトア ド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基 ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミ 基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホ ムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピ アミド基、ジブチロアミド基、ジベンズア ド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジ ンタフルオロベンズアミド基等が例示され 。

 前記Rで表される酸イミド基とは、酸イミド からその窒素原子に結合した水素原子を1個 いて得られる1価の残基を意味する。この酸 ミド基は、炭素数が、通常、2~60であり、好 ましくは2~48である。酸イミド基としては、 下の構造式で示される基が例示される。
(式中、窒素原子から延びた線は結合手を表 、Meはメチル基、Etはエチル基、n-Prはn-プロ ル基を表す。以下、同じである。#は結合手 を表す。)

 前記Rで表されるイミン残基とは、イミン化 合物(即ち、分子内に-N=C-を持つ有機化合物で ある。その例としては、アルジミン、ケチミ ン、及びこれらの分子中の窒素原子に結合し た水素原子が、アルキル基等で置換された化 合物等が挙げられる。)から水素原子1個を除 た1価の残基を意味する。このイミン残基は 、通常炭素数2~20であり、好ましくは2~18であ 。具体的には、以下の構造式で示される基 例示される。
(式中、i-Prはイソプロピル基、n-Buはn-ブチル 、t-Buはt-ブチル基を表す。波線で示した結 は、「楔形で表される結合」及び/又は「破 線で表される結合」であることを意味する。 ここで、「楔形で表される結合」とは、紙面 からこちら側に向かって出ている結合を意味 し、「破線で表される結合」とは、紙面の向 こう側に出ている結合を意味する。#は結合 を表す。)

 前記Rで表される置換アミノ基は、アルキル 基、アリール基、アリールアルキル基及び1 の複素環基からなる群から選ばれる1個又は2 個の基で置換されたアミノ基を意味する。該 アルキル基、アリール基、アリールアルキル 基又は1価の複素環基は、置換基を有してい もよい。置換アミノ基の炭素数は、該置換 の炭素数を含めないで、通常、1~60であり、 ましくは2~48である。置換アミノ基としては 、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチ ルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルア ミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピル アミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチル アミノ基、s-ブチルアミノ基、イソブチルア ノ基、t-ブチルアミノ基、ペンチルアミノ 、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミ 基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基 2-エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基 、デシルアミノ基、3,7-ジメチルオクチルア ノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチル ミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シク ヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミ 基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリ ルオロメチルアミノ基フェニルアミノ基、 フェニルアミノ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルキルフェニル)アミノ基、1-ナフチルアミ ノ基、2-ナフチルアミノ基、ペンタフルオロ ェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリ ジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピ ジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニ -C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキル)アミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキル)アミノ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基等が例示される。

 前記Rで表される置換シリル基は、アルキル 基、アリール基、アリールアルキル基及び1 の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は 3個の基で置換されたシリル基を意味する。 換シリル基の炭素数は、通常、1~60であり、 ましくは3~48である。なお、該アルキル基、 アリール基、アリールアルキル基又は1価の 素環基は置換基を有していてもよい。置換 リル基としては、トリメチルシリル基、ト エチルシリル基、トリプロピルシリル基、 リイソプロピルシリル基、ジメチルイソプ ピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリ 基、t-ブチルジメチルシリル基、ペンチルジ メチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基 、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメ チルシリル基、2-エチルヘキシルジメチルシ ル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジ チルシリル基、3,7-ジメチルオクチルジメチ ルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フ ェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシ リル基、トリ-p-キシリルシリル基、トリベン ジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、 t-ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェ ルシリル基等が例示される。

 前記Rで表される置換シリルオキシ基は、ア ルコキシ基、アリールオキシ基、アリールア ルコキシ基及び1価の複素環オキシ基からな 群から選ばれる1、2又は3個の基で置換され シリルオキシ基を意味する。置換シリルオ シ基の炭素数は、通常、1~60であり、好まし は3~48である。該アルコキシ基、アリールオ キシ基、アリールアルコキシ基又は1価の複 環オキシ基は置換基を有していてもよい。 換シリルオキシ基としては、トリメチルシ ルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、 リプロピルシリルオキシ基、トリイソプロ ルシリルオキシ基、ジメチルイソプロピル リルオキシ基、ジエチルイソプロピルシリ オキシ基、t-ブチルジメチルシリルオキシ基 、ペンチルジメチルシリルオキシ基、ヘキシ ルジメチルシリルオキシ基、ヘプチルジメチ ルシリルオキシ基、オクチルジメチルシリル オキシ基、2-エチルヘキシルジメチルシリル キシ基、ノニルジメチルシリルオキシ基、 シルジメチルシリルオキシ基、3,7-ジメチル オクチルジメチルシリルオキシ基、ラウリル ジメチルシリルオキシ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリルオキシ基、トリフェ ニルシリルオキシ基、トリ-p-キシリルシリル オキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジ フェニルメチルシリルオキシ基、t-ブチルジ ェニルシリルオキシ基、ジメチルフェニル リルオキシ基等が例示される。

 前記Rで表される置換シリルチオ基は、アル キルチオ基、アリールチオ基、アリールアル キルチオ基及び1価の複素環チオ基からなる から選ばれる1、2又は3個の基で置換された リルチオ基を意味する。置換シリルチオ基 炭素数は、通常、1~60であり、好ましくは3~48 である。該アルコキシ基、アリールチオ基、 アリールアルキルチオ基又は1価の複素環チ 基は置換基を有していてもよい。置換シリ チオ基としては、トリメチルシリルチオ基 トリエチルシリルチオ基、トリプロピルシ ルチオ基、トリイソプロピルシリルチオ基 ジメチルイソプロピルシリルチオ基、ジエ ルイソプロピルシリルチオ基、t-ブチルジメ チルシリルチオ基、ペンチルジメチルシリル チオ基、ヘキシルジメチルシリルチオ基、ヘ プチルジメチルシリルチオ基、オクチルジメ チルシリルチオ基、2-エチルヘキシルジメチ シリルチオ基、ノニルジメチルシリルチオ 、デシルジメチルシリルチオ基、3,7-ジメチ ルオクチルジメチルシリルチオ基、ラウリル ジメチルシリルチオ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリルチオ基、トリフェニ ルシリルチオ基、トリ-p-キシリルシリルチオ 基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニル メチルシリルチオ基、t-ブチルジフェニルシ ルチオ基、ジメチルフェニルシリルチオ基 が例示される。

 前記Rで表される置換シリルアミノ基は、ア ルキルアミノ基、アリールアミノ基、アリー ルアルキルアミノ基及び1価の複素環アミノ からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で 換されたシリルアミノ基を意味する。置換 リルアミノ基の炭素数は、通常、1~60であり 好ましくは3~48である。該アルコキシ基、ア リールアミノ基、アリールアルキルアミノ基 又は1価の複素環アミノ基は置換基を有して てもよい。置換シリルアミノ基としては、 リメチルシリルアミノ基、トリエチルシリ アミノ基、トリプロピルシリルアミノ基、 リイソプロピルシリルアミノ基、ジメチル ソプロピルシリルアミノ基、ジエチルイソ ロピルシリルアミノ基、t-ブチルジメチルシ リルアミノ基、ペンチルジメチルシリルアミ ノ基、ヘキシルジメチルシリルアミノ基、ヘ プチルジメチルシリルアミノ基、オクチルジ メチルシリルアミノ基、2-エチルヘキシルジ チルシリルアミノ基、ノニルジメチルシリ アミノ基、デシルジメチルシリルアミノ基 3,7-ジメチルオクチルジメチルシリルアミノ 基、ラウリルジメチルシリルアミノ基、フェ ニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリルアミノ基、トリフェ ニルシリルアミノ基、トリ-p-キシリルシリル アミノ基、トリベンジルシリルアミノ基、ジ フェニルメチルシリルアミノ基、t-ブチルジ ェニルシリルオアミノ基、ジメチルフェニ シリルアミノ基等が例示される。

 前記Rで表される1価の複素環基は、複素環 化合物から水素原子1個を除いた残りの原子 を意味する。1価の複素環基の炭素数は、通 常、3~60であり、好ましくは3~20である。なお 1価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素 数は含まれない。ここで、複素環式化合物と は、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を 構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、 硫黄、窒素、燐、硼素等のヘテロ原子を環内 に含むものをいう。1価の複素環基としては チエニル基、C 1 ~C 12 アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基 、ピリジル基、C 1 ~C 12 アルキルピリジル基、ピリミジル基、C 1 ~C 12 アルキルピリミジル基、トリアジル基、C 1 ~C 12 アルキルトリアジル基、ピペリジル基、キノ リル基、イソキノリル基等が例示され、チエ ニル基、C 1 ~C 12 アルキルチエニル基、ピリジル基、C 1 ~C 12 アルキルピリジル基、ピリミジル基、C 1 ~C 12 アルキルピリミジル基、トリアジル基、C 1 ~C 12 アルキルトリアジル基が好ましい。また、1 の複素環基は、1価の芳香族複素環基である とが好ましい。

 前記Rで表されるヘテロアリールオキシ基は 、炭素数が、通常、6~60であり、好ましくは7~ 48である。ヘテロアリールオキシ基としては チエニル基、C 1 ~C 12 アルコキシチエニル基、C 1 ~C 12 アルキルチエニル基、ピリジルオキシ基、ピ リジルオキシ基、イソキノリルオキシ基等が 例示され、C 1 ~C 12 アルコキシピリジル基、C 1 ~C 12 アルキルピリジル基が好ましい。
 前記C 1 ~C 12 アルコキシピリジル基としては、メトキシピ リジル基、エトキシピリジル基、プロピルオ キシピリジル基、イソプロピルオキシピリジ ル基、ブトキシピリジル基、イソブトキシピ リジル基、t-ブトキシピリジル基、ペンチル キシピリジル基、ヘキシルオキシピリジル 、シクロヘキシルオキシピリジル基、ヘプ ルオキシピリジル基、オクチルオキシピリ ル基、2-エチルヘキシルオキシピリジル基 ノニルオキシピリジル基、デシルオキシピ ジル基、3,7-ジメチルオクチルオキシピリジ 基、ラウリルオキシピリジル基等が例示さ る。
 前記C 1 ~C 12 アルキルピリジルオキシ基としては、メチル ピリジルオキシ基、エチルピリジルオキシ基 、ジメチルピリジルオキシ基、プロピルピリ ジルオキシ基、1,3,5-トリメチルピリジルオキ シ基、メチルエチルピリジルオキシ基、イソ プロピルピリジルオキシ基、ブチルピリジル オキシ基、s-ブチルピリジルオキシ基、イソ チルピリジルオキシ基、t-ブチルピリジル キシ基、ペンチルピリジルオキシ基、イソ ミルピリジルオキシ基、ヘキシルピリジル キシ基、ヘプチルピリジルオキシ基、オク ルピリジルオキシ基、ノニルピリジルオキ 基、デシルピリジルオキシ基、ドデシルピ ジルオキシ基等が例示される。

 前記Rで表されるヘテロアリールチオ基は、 炭素数が、通常、6~60であり、好ましくは7~48 ある。ヘテロアリールチオ基としては、ピ ジルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシピリジルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルピリジルチオ基、イソキノリルチオ 基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシピリジルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルピリジルチオ基が好ましい。

 前記Rで表されるアリールアルケニル基は、 炭素数が、通常、8~60であり、好ましくは8~48 ある。アリールアルケニル基としては、フ ニル-C 2 ~C 12 アルケニル基(「C 2 ~C 12 アルケニル」は、アルケニル部分の炭素数が 2~12であることを意味する。以下、同様であ 。)、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルケニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 2 ~C 12 アルケニル基、1-ナフチル-C 2 ~C 12 アルケニル基、2-ナフチル-C 2 ~C 12 アルケニル基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルケニル基、C 2 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルケニル基が好ましい。

 前記Rで表されるアリールアルキニル基は、 炭素数が、通常、8~60であり、好ましくは8~48 ある。アリールアルキニル基としては、フ ニル-C 2 ~C 12 アルキニル基(「C 2 ~C 12 アルキニル」は、アルキニル部分の炭素数が 2~12であることを意味する。以下、同様であ 。)、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基、1-ナフチル-C 2 ~C 12 アルキニル基、2-ナフチル-C 2 ~C 12 アルキニル基等が例示され、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基が好ましい。

 前記Rで表される置換カルボキシル基は、 炭素数が、通常、2~60であり、好ましくは2~48 あり、アルキル基、アリール基、アリール ルキル基又は1価の複素環基で置換されたカ ルボキシル基を意味する。置換カルボキシル 基としては、メトキシカルボニル基、エトキ シカルボニル基、プロポキシカルボニル基、 イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカル ボニル基、イソブトキシカルボニル基、t-ブ キシカルボニル基、ペンチルオキシカルボ ル基、ヘキシロキシカルボニル基、シクロ キシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシ ルボニル基、オクチルオキシカルボニル基 2-エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニ オキシカルボニル基、デシロキシカルボニ 基、3,7-ジメチルオクチルオキシカルボニル 、ドデシルオキシカルボニル基、トリフル ロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロ トキシカルボニル基、パーフルオロブトキ カルボニル基、パーフルオロヘキシルオキ カルボニル基、パーフルオロオクチルオキ カルボニル基、ピリジルオキシカルボニル 、ナフトキシカルボニル基、ピリジルオキ カルボニル基、等が挙げられる。該アルキ 基、アリール基、アリールアルキル基又は1 価の複素環基は、置換基を有していてもよい 。置換カルボキシル基の炭素数には、該置換 基の炭素数は含まれない。

 前記モノアニオン性の2座配位子としては、 前記式(2)で表される2座配位子における水素 子以外の原子数が3~30の2座配位子であること が好ましく、例えば、以下の式で表される2 配位子が挙げられる。
(式中、*は金属原子Mと結合する部位を示す。 )

 前記金属錯体としては、以下に示す化合 が挙げられる。

 前記金属錯体としては、安定した高効率 光の観点から、禁制遷移を解きやすい三重 励起状態の寿命が短い金属錯体が好ましい

 -金属錯体の製造方法-
 次に、前記金属錯体の製造方法を説明する
 前記金属錯体は、例えば、配位子となる化 物と金属化合物とを溶液中で反応させるこ により合成することができる。必要に応じ 、反応系中に塩基、銀塩化合物等が存在し いてもよい。また、2-フェニルピリジン誘 体を配位子に有する金属錯体とヘテロ環芳 族化合物とのカップリング反応により、前 金属錯体を合成することができる。

 錯体化の方法(即ち、配位子となる化合物 と金属化合物とを溶液中で反応させる方法) しては、イリジウム錯体の場合、J. Am. Chem.  Soc. 1984,106,6647 ;Inorg. Chem. 1991,30,1685;Inorg.  Chem. 1994,33,545;Inorg. Chem. 2001,40,1704;Chem.Lett.,20 03,32,252等に記載の方法が例示され、白金錯体 の場合、Inorg.Chem.,1984,23,4249;Chem. Mater. 1999,11, 3709;Organometallics,1999,18,1801等に記載の方法が例 示され、パラジウム錯体の場合、J.Org.Chem.,198 7,52,73等に記載の方法が例示される。

 錯体化の反応温度は、通常、溶媒の融点 ら沸点の間で反応させることができ、-78℃~ 溶媒沸点が好ましい。反応時間は、通常、30 間から30時間程度である。但し、錯体化反 においてマイクロウェーブ反応装置を使用 る場合、溶媒の沸点以上で反応させること でき、反応時間は、通常、数分から数時間 度である。

 前記配位子となる化合物は、例えば、2- ェニルピリジン誘導体とヘテロ環芳香族化 物とのSuzukiカップリング、Grignardカップリン グ、Stilleカップリング等により合成すること ができる。上記原料化合物を、必要に応じて 有機溶媒に溶解し、例えば、アルカリ、適切 な触媒等を用い、有機溶媒の融点以上沸点以 下の温度で反応させることにより合成するこ とができる。この合成には、例えば、“オル ガニック シンセシス(Organic Syntheses)”、コ クティブ第6巻(Collective Volume VI)、407-411頁、 ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley& Sons,Inc.)、1988年;ケミカル レビュー(Chem. Rev.) 、第106巻、2651頁(2006年);ケミカル レビュー(C hem. Rev.)、第102巻、1359頁(2002年);ケミカル レ ビュー(Chem.Rev.)、第95巻、2457頁(1995年);ジャー ナル オブ オルガノメタリック ケミストリ ー(J.Organomet.Chem.)、第576巻、147頁(1999年)等に 載の方法を用いることができる。

 前記ヘテロ環芳香族化合物は、“HOUBEN-WEYL  METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY 4 TH  EDITION”,第E9b巻、1頁、GEORG THIEME VERLAG STUTT GART;HOUBEN-WEYL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY 4 TH  EDITION,第E9c巻、667頁、GEORG THIEME VERLAG STUTTG ART等に記載の方法で合成することができる。

 前記カップリング反応に用いる触媒とし は、パラジウム触媒が好ましい。パラジウ 触媒としては、酢酸パラジウム、ビス(トリ フェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリ 、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パ ジウム(0)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィ )フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、トリ (ジベンジリデナセトン)二パラジウム(O)等が 例示され、テトラキス(トリフェニルホスフ ン)パラジウム(0)、[1,1’-ビス(ジフェニルホ フィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) トリス(ジベンジリデナセトン)二パラジウ (O)が好ましい。必要に応じて、リン配位子 存在させてもよい。前記リン配位子として 、トリフェニルホスフィン、トリ(o-トリル) スフィン、トリ(t-ブチル)ホスフィン、トリ シクロヘキシルホスフィン、1,1’-ビス(ジフ ニルホスフィノ)フェロセン等が例示される 。

 前記配位子となる化合物としては、以下 示す化合物が挙げられる。

 前記配位子となる化合物としては、前記 属錯体の安定性、合成の容易さ、発光効率 観点から、前記式(11a)又は下記式(11b)で表さ れる化合物が好ましく、前記式(11a)で表され 化合物がより好ましい。

 前記式(11a)及び(11b)中、Aで表されるアリ ル基及び1価の複素環基は、前述のRとして説 明し例示したものと同じである。

 前記金属錯体は、例えば、以下のスキーム 合成できる。
(式中、R’は、前記と同じ意味を有する。)

 得られた金属錯体の同定・分析は、元素 析、NMR分析及びMS分析により行うことがで る。

 また、本発明の金属錯体は、下記式(8)で表 れる化合物を、ハロゲン原子又はアルキル ルホネート基を有するヘテロ環芳香族化合 とカップリング反応させることを含む方法 より製造することも好ましい。
(式中、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、m、n、R x 及びR y は、前記と同じ意味を有する。J 1 は、下記式(9-1)~(9-6):
で表される基である。#は結合手を表す。)

 前記式(8)で表される化合物は、例えば、下 式(10):
(式中、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、m、n、R x 及びR y は、前記と同じ意味を有する。J 2 は、ハロゲン原子を表す。)
で表される化合物をホウ酸化又はホウ酸エス テル化することにより合成することができる 。

 また、本発明の金属錯体は、前記式(10)で 表される化合物とヘテロ環芳香族化合物との Suzukiカップリング、Grignardカップリング、Stil leカップリング等により合成することができ 。

 -式(3-1)~(3-5)で表される2価の基-
 前記式(3-1)~(3-5)中、R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 、R 31 、R 32 、R 33 、R 34 、R 35 、R 36 、R 37 、R 38 、R 39 、R 40 、R 41 、R 42 、R 43 、R 44 、R 45 及びR 46 で表される基、原子は、前記Rで表される基 原子として説明し例示したものと同じであ 。前記式(3-1)及び(3-2)中、本発明の高分子化 物の合成の容易さと高発光効率の観点から Yは、-C(R 9 )(R 10 )-、-O-C(R 17 )(R 18 )-、-O-、-S-が好ましく、-C(R 9 )(R 10 )-がより好ましい。

 前記式(3-1)で表される2価の基としては、 下の式で表される基が挙げられる。

(式中、#は結合手を表す。R a は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ オ基、アリール基、アリールオキシ基、アリ ールチオ基、アリールアルキル基、アリール アルコキシ基、アリールアルキルチオ基、ア リールアルケニル基、アリールアルキニル基 、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換 シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキ シ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表 。複数存在するR a は同一であっても異なっていてもよい。R d は、アルキル基、アリール基、アリールアル キル基、アリールアルケニル基、アリールア ルキニル基又は1価の複素環基を表す。)

 R a で表されるアルキル基、アルコキシ基、アル キルチオ基、アリール基、アリールオキシ基 、アリールチオ基、アリールアルキル基、ア リールアルコキシ基、アリールアルキルチオ 基、アリールアルケニル基、アリールアルキ ニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基 、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリ ルオキシ基、1価の複素環基、ハロゲン原子 、前記Rで表される基、原子として説明し例 したものと同じである。

 R d で表されるアルキル基、アリール基、アリー ルアルキル基、アリールアルケニル基、アリ ールアルキニル基又は1価の複素環基は、前 Rで表される基として説明し例示したものと じである。

 前記式(3-2)で表される2価の基としては、以 の式で表される基が挙げられる。
(式中、#及びR a は、前記と同じ意味を有する。)

 前記式(3-3)で表される2価の基としては、以 の式で表される基が挙げられる。
(式中、#、R a 及びR d は、前記と同じ意味を有する。)

 前記式(3-4)で表される2価の基としては、以 の式で表される基が挙げられる。
(式中、#及びR a は、前記と同じ意味を有する。)

 前記式(3-5)で表される2価の基としては、以 の式で表される基が挙げられる。
(式中、#及びR a は、前記と同じ意味を有する。)

 前記式(3-1)~(3-5)で表される2価の基の中で 、素子寿命と素子特性の観点から、前記式( 3-1)で表される2価の基が好ましい。

 -その他の基-
 本発明の高分子化合物は、前記式(1)で表さ る金属錯体の残基と、前記式(3-1)~(3-5)で表 れる2価の基とに加えて、さらに、下記式(4):
(式中、Ar 1 、Ar 2 、Ar 3 及びAr 4 はそれぞれ独立に、アリーレン基又は2価の 素環基を表す。Ar 5 、Ar 6 及びAr 7 はそれぞれ独立に、アリール基又は1価の複 環基を表す。Ar 1 、Ar 2 、Ar 3 、Ar 4 、Ar 5 、Ar 6 及びAr 7 は置換基を有していてもよい。a及びbはそれ れ独立に、0又は1を示し、0≦a+b≦1である。 #は結合手を表す。)
で表される基を含んでいてもよい。

 前記式(4)中、Ar 1 、Ar 2 、Ar 3 及びAr 4 で表されるアリーレン基は、芳香族炭化水素 から水素原子2個を除いた原子団であり、縮 環を持つもの、独立したベンゼン環又は縮 環2個以上が直接又はビニレン基等を介して 合したものも含まれる。アリーレン基は置 基を有していてもよい。アリーレン基にお る置換基を除いた部分の炭素数は、通常、6 ~60であり、好ましくは6~20である。アリーレ 基の置換基を含めた全炭素数は、通常6~100で ある。

 前記式(4)中、Ar 1 、Ar 2 、Ar 3 及びAr 4 で表される2価の複素環基は、後述のAr’で表 される2価の複素環基の項で説明し例示する のと同じである。

 前記式(4)中、Ar 5 、Ar 6 及びAr 7 で表されるアリール基及び1価の複素環基は 前記Rで表されるアリール基及び1価の複素環 基として説明し例示したものと同じである。

 前記式(4)中、アリーレン基、2価の複素環 基、アリール基及び1価の複素環基が有して てもよい置換基としては、アルキル基、ア コキシ基、アルキルチオ基、アリール基、 リールオキシ基、アリールチオ基、アリー アルキル基、アリールアルコキシ基、アリ ルアルキルチオ基、アリールアルケニル基 アリールアルキニル基、アミノ基、置換ア ノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン 子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残 、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、 ルボキシル基、置換カルボキシル基、シア 基及びニトロ基が挙げられる。これらの置 基は、前記金属錯体を構成する配位子が有 ていてもよい置換基として説明し例示した のと同じである。

 前記式(4)で表される基として、以下の式で される基が挙げられる。
(式中、R b は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、 アルキルチオ基、アリール基、アリールオキ シ基、アリールチオ基、アリールアルキル基 、アリールアルコキシ基、アリールアルキル チオ基、アリールアルケニル基、アリールア ルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリ ル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル 基、アシルオキシ基、イミン残基、アミド基 、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシ 基、置換カルボキシル基、又はシアノ基を す。これらの基に含まれる水素原子は、フ 素原子で置換されていてもよい。複数存在 るR b は、同一であっても異なっていてもよい。# 結合手を表す。)

 -金属錯体の残基の位置-
 本発明の高分子化合物としては、
1.分子鎖の主鎖に金属錯体の残基を有する高 子化合物;
2.分子鎖の末端に金属錯体の残基を有する高 子化合物;
3.分子鎖の側鎖に金属錯体の残基を有する高 子化合物;
等が挙げられる。

 分子鎖の主鎖に金属錯体の残基を有する高 子化合物は、例えば、下記式のいずれかで される。
(式中、M 1 、M 2 は金属錯体の残基を表す。p及びqは重合度を す。該式中に限り、実線は分子鎖を表す。)

 前記M 1 としては、以下の式で表される金属錯体の残 基(2価)が挙げられる。
(式中、#及びRは、前記と同じ意味を有する。 )

 前記M 2 としては、以下の式で表される金属錯体の残 基(3価)が挙げられる。
(式中、#及びRは、前記と同じ意味を有する。 )

 分子鎖の末端に金属錯体の残基を有する高 子化合物は、例えば、下記式で表される。
(式中、M 3 は金属錯体の残基を表す。該式中に限り、実 線は分子鎖を表す。Lは、単結合、-O-、-S-、-C (=O)-、-C(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O) 2 -、-Si(R 68 )(R 69 )-、N(R 70 )-、-B(R 71 )-、-P(R 72 )-、-P(=O)(R 73 )-、置換されていてもよいアルキレン基、置 されていてもよいアルケニレン基、置換さ ていてもよいアルキニレン基、置換されて てもよいアリーレン基、又は置換されてい もよい2価の複素環基を表す。R 68 、R 69 、R 70 、R 71 、R 72 及びR 73 は、前記と同じ意味を有する。)

 前記M 3 としては、以下の式で表される金属錯体の残 基(1価)が挙げられる。

(式中、#及びRは、前記と同じ意味を有する。 )

 分子鎖の側鎖に金属錯体の残基を有する 分子化合物としては、金属錯体の残基が1価 の基である高分子化合物が挙げられる。

 前記分子鎖は、例えば、式:-(Ar’)-で表され る繰り返し単位を有する。該式中、Ar’は、1 ~4個の-L-M 3 で示される基を有する2価の芳香族基、又は 素原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原 及び硫黄原子からなる群から選ばれる原子 、1~4個の-L-M 3 で示される基とを有する2価の複素環基を表 。L及びM 3 は前記と同じ意味を有する。Lで表されるア キレン基、アルケニレン基、アルキニレン が-CH 2 -基を含む場合、該アルキレン基に含まれる-C H 2 -基の1個以上、該アルケニレン基に含まれる- CH 2 -基の1個以上、該アルキニレン基に含まれる- CH 2 -基の1個以上が、それぞれ、-O-、-S-、-C(=O)-、 -C(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O) 2 -、-Si(R 74 )(R 75 )-、N(R 76 )-、-B(R 77 )-、-P(R 78 )-及び-P(=O)(R 79 )-からなる群から選ばれる基で置換されてい もよい。R 74 、R 75 、R 76 、R 77 、R 78 及びR 79 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基 、アリール基、1価の複素環基又はシアノ基 表す。Ar’は、-L-M 3 で示される基以外に、アルキル基、アルコキ シ基、アルキルチオ基、アリール基、アリー ルオキシ基、アリールチオ基、アリールアル キル基、アリールアルコキシ基、アリールア ルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリ ールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基 、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、 アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、ア ミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カル キシル基、置換カルボキシル基及びシアノ からなる群から選ばれる置換基を有してい もよい。Ar’が複数の置換基を有する場合、 それらは同一であっても異なっていてもよい 。

 前記式中、R 68 、R 69 、R 70 、R 71 、R 72 、R 73 、R 74 、R 75 、R 76 、R 77 、R 78 及びR 79 で表されるアルキル基、アリール基、1価の 素環基及びシアノ基、並びにAr’が有してい てもよい置換基であるアルキル基、アルコキ シ基、アルキルチオ基、アリール基、アリー ルオキシ基、アリールチオ基、アリールアル キル基、アリールアルコキシ基、アリールア ルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリ ールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基 、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、 アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、ア ミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カル キシル基、置換カルボキシル基及びシアノ は、前記Rで表される基、原子として、説明 例示したものと同じである。

 Ar’としては、以下の式で表される基が げられる。

(式中、#、L、R及びM 3 は前記と同じ意味を有する。)

 Lで表されるアルキレン基は、炭素数が通 常1~30であり、好ましくは1~15である。アルキ ン基としては、メチレン基、エチレン基、 ロピレン基、トリメチレン基、テトラメチ ン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン 、オクタメチレン基、1,3-シクロペンチレン 基、1,4-シクロヘキシレン基等が例示される

 Lで表されるアルケニレン基は、炭素数が 通常2~30であり、好ましくは2~15である。アル ニレン基としては、ビニレン基、プロピレ 基等が挙げられる。アルケニレン基には、1 ,3-ブタジエニレン基等のアルカジエニレン基 も含まれる。

 Lで表されるアルキニレン基は、炭素数が 通常2~30であり、好ましくは2~15である。アル ニレン基としては、エチニレン基等が例示 れる。アルキニレン基には、三重結合を2個 有する基も含まれ、例えば、1,3-ブタンジイ レン基が挙げられる。

 Lで表されるアリーレン基は、芳香族炭化 水素化合物から2個の水素原子を除いた基を し、芳香環を構成する炭素数は通常6~30であ 、好ましくは6~15である。アリーレン基とし ては、フェニレン基、ビフェニレン基、ター フェニレン基、ナフタレンジイル基、アント ラセンジイル基、フェナントレンジイル基、 ペンタレンジイル基、インデンジイル基、ヘ プタレンジイル基、インダセンジイル基、ト リフェニレンジイル基、ビナフチルジイル基 、フェニルナフチレンジイル基、スチルベン ジイル基、フルオレンジイル基等が挙げられ る。

 Lで表される2価の複素環基とは、複素環 化合物から水素原子2個を除いた残りの原子 を意味する。2価の複素環基の炭素数は、通 常、2~30であり、好ましくは2~15である。なお 2価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素 数は含まれない。2価の複素環基は、2価の芳 族複素環基であることが好ましい。2価の複 素環基としては、ピリジンジイル基、ジアザ フェニレン基、キノリンジイル基、キノキサ リンジイル基、アクリジンジイル基、ビピリ ジルジイル基、フェナントロリンジイル基が 挙げられる。

 Lは、高分子化合物の合成のし易さと発光 特性の観点から、単結合、-O-、メチレン基、 エチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチ レン基、ビニレン基、フェニレン基、ビフェ ニレン基、及びピリジンジイル基が好ましく 、フェニレン基及びピリジンジイル基がより 好ましい。

 本発明の高分子化合物は、電荷輸送性や 荷注入性等を大きく損なわない高分子化合 が好ましく、キャリア(電子又は正孔)輸送 が優れる共役系高分子がより好ましい。

 本発明の高分子化合物は、前記式(1)で表 れる金属錯体の残基を含む繰り返し単位、 び前記式(3-1)~(3-5)で表される2価の基を含む り返し単位を有する場合、発光特性や電化 送特性を損なわない範囲で、その他の繰り し単位を含んでいてもよい。この場合、前 式(1)で表される金属錯体の残基を含む繰り し単位、及び前記式(3-1)~(3-5)で表される2価 基を含む繰り返し単位の合計が、全繰り返 単位の10モル%以上であることが好ましく、5 0モル%以上であることがより好ましく、80モ %以上であることが特に好ましい。

 本発明の高分子化合物を赤色発光材料と て用いる場合、本発明の高分子化合物のEL 光スペクトルのピーク波長は、550~800nmであ ことが好ましく、570~700nmであることがより ましい。

 <組成物>
 本発明の組成物は、前記高分子化合物を含 、好ましくは更に電荷輸送材料及び/又は発 光材料を含む。

 前記電荷輸送材料は、正孔輸送材料と電 輸送材料に分類され、当該材料には、有機 合物(低分子有機化合物及び/又は高分子有 化合物)を用いることができる。

 前記正孔輸送材料としては、芳香族アミ 、カルバゾール誘導体、ポリパラフェニレ 誘導体等、有機EL素子の正孔輸送材料とし 公知のものが挙げられる。前記電子輸送材 としては、有機EL素子に電子輸送材料として 公知のもの、例えば、オキサジアゾール誘導 体アントラキノジメタン及びその誘導体、ベ ンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及 びその誘導体、アントラキノン及びその誘導 体、テトラシアノアンスラキノジメタン及び その誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニ ルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェ ノキノン誘導体、8-ヒドロキシキノリン及び の誘導体の金属錯体が挙げられる。前記電 輸送材料の低分子有機化合物とは、低分子 機EL素子に用いられるホスト化合物、電荷 入輸送化合物を意味し、具体的には、例え 、「有機ELディスプレイ」(時任静士、安達 波矢、村田英幸共著、オーム社)107頁、月刊 ィスプレイ(vol.9、No.9、2003年26-30頁)、特開20 04-244400号公報、特開2004-277377号公報等に記載 化合物が挙げられる。これら電荷輸送材料 種類にもよるが、一般的には、金属錯体か の良好な発光を得るためには、これら電荷 送材料の最低三重項励起エネルギーが、金 錯体の最低三重項励起エネルギーよりも大 いことが好ましい。

 前記電荷輸送材料の低分子有機化合物と ては、以下の式で表される化合物が挙げら る。

 前記電荷輸送材料の高分子有機化合物と ては、非共役系高分子、共役系高分子が挙 られる。非共役系高分子としては、ポリビ ルカルバゾール等が挙げられる。共役系高 子としては、主鎖に芳香環を含むポリマー 挙げられ、置換基を有していてもよいフェ レン基、置換基を有していてもよいフルオ ン、置換基を有していてもよいジベンゾチ フェン、置換基を有していてもよいジベン フラン、置換基を有していてもよいジベン シロール等を繰り返し単位として主鎖に含 ものや、それらのユニットとの共重合体が ましい。前記高分子有機化合物としては、 換基を有していてもよいベンゼン環を部分 造として有する高分子化合物や、特開2003-23 1741号公報、特開2004-059899号公報、特開2004-0026 54号公報、特開2004-292546号公報、US5708130、WO99/ 54385、WO00/46321、WO02/077060、「有機ELディスプ イ」(時任静士、安達千波矢、村田英幸 共 、オーム社)111頁、月刊ディスプレイ(vol.9、N o.9、2002年)47-51頁等に記載の高分子も挙げら る。

 前記電荷輸送材料の高分子有機化合物とし は、その他にも、前記式(3a)又は(3b)で表さ る繰り返し単位を含む高分子が挙げられ、 えば、下記の基(即ち、下記の例示において 括弧を除いたもの)を含む高分子、下記の基 を繰り返し単位として含む高分子が挙げられ る。
(式中、#は結合手を表す。)

 前記電荷輸送材料の低分子有機化合物又は 分子有機化合物の最低三重項励起エネルギ (TH)と、金属錯体の最低三重項励起エネルギ ー(TM)とが、
  TH>TM-0.2(eV)
の関係を満たすことが好ましい。

 前記電荷輸送材料の高分子有機化合物を用 る場合、該高分子有機化合物のポリスチレ 換算の数平均分子量は、好ましくは1×10 3 ~1×10 8 、さらに好ましくは1×10 4 ~1×10 6 である。また、該高分子のポリスチレン換算 の重量平均分子量は、好ましくは1×10 3 ~1×10 8 であり、さらに好ましくは5×10 4 ~5×10 6 である。

 前記発光材料としては、ナフタレン誘導 、アントラセン及びその誘導体、ペリレン びその誘導体、ポリメチン系、キサンテン 、クマリン系、シアニン系等の色素類、8- ドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯 、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペ タジエン及びその誘導体、テトラフェニル タジエン及びその誘導体等の低分子発光材 等が挙げられる。

 本発明の組成物における本発明の高分子 合物の配合量は、組み合わせる有機化合物 種類や、最適化したい特性により異なるが 本発明の組成物の全体量を100重量部とした き、通常、0.01~80重量部であり、好ましくは 0.1~60重量部である。前記金属錯体は、一種単 独で用いても二種以上を併用してもよい。

 <素子>
 本発明の素子は、本発明の高分子化合物を むものであり、例えば、陽極及び陰極から る電極と、該電極間に設けられ本発明の高 子化合物を含む層とを有する素子である。 下、その代表的なものとして、本発明の素 が発光素子である場合について説明する。

 本発明の発光素子は、陽極と陰極からな 一対の電極と、該電極間に少なくとも発光 を有する一層(単層型)又は複数層(多層型)か らなる薄膜が挟持されているものである。該 薄膜層の少なくとも1層は、本発明の高分子 合物を含有する。前記薄膜中の本発明の高 子化合物の合計含有量は、発光層全体の重 に対して、通常、0.1~100重量%であり、0.1~80重 量%であることが好ましく、0.5~60重量%である とがより好ましい。本発明の発光素子は、 記発光層が、本発明の高分子化合物を発光 料として含有することが好ましい。

 本発明の発光素子が前記単層型である場合 は、前記薄膜が発光層であり、この発光層 本発明の高分子化合物を含有する。また、 発明の発光素子が多層型である場合には、 えば、以下の構成をとる。
(a)陽極/正孔注入層(正孔輸送層)/発光層/陰極
(b)陽極/発光層/電子注入層(電子輸送層)/陰極
(c)陽極/正孔注入層(正孔輸送層)/発光層/電子 入層(電子輸送層)/陰極

 本発明の発光素子の陽極は、正孔注入層 正孔輸送層、発光層等に正孔を供給するも であり、4.5eV以上の仕事関数を有すること 効果的である。陽極の材料には、金属、合 、金属酸化物、電気伝導性化合物、これら 混合物等を用いることができる。陽極の材 としては、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化イン ウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金 属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金 属、さらにこれらの導電性金属酸化物と金属 との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅等 の無機導電性物質、ポリアニリン類、ポリチ オフェン類(PEDOT等)、ポリピロール等の有機 電性材料、これらとITOとの積層物等が挙げ れる。

 本発明の発光素子の陰極は、電子注入層 電子輸送層、発光層等に電子を供給するも である。陰極の材料としては、金属、合金 金属ハロゲン化物、金属酸化物、電気伝導 化合物又はこれらの混合物を用いることが き、例えば、アルカリ金属(リチウム、ナト リウム、カリウム等)並びにそのフッ化物及 酸化物、アルカリ土類金属(マグネシウム、 ルシウム、バリウム、セシウム等)並びにそ のフッ化物及び酸化物、金、銀、鉛、アルミ ニウム、合金及び混合金属類(ナトリウム-カ ウム合金、ナトリウム-カリウム混合金属、 リチウム-アルミニウム合金、リチウム-アル ニウム混合金属、マグネシウム-銀合金、マ グネシウム-銀混合金属等)、希土類金属(イン ジウム、イッテルビウム等)等が挙げられる

 本発明の発光素子の正孔注入層及び正孔 送層は、陽極から正孔を注入する機能、正 を輸送する機能、陰極から注入された電子 障壁する機能のいずれかを有しているもの あればよい。これらの層の材料には、公知 材料を適宜選択して使用できるが、例えば カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体 オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘 体、イミダゾール誘導体、ポリアリールア カン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロ 誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリ ルアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導 、スチリルアントラセン誘導体、フルオレ ン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン 導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミ 化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジ チリディン系化合物、ポルフィリン系化合 、ポリシラン系化合物、ポリ(N-ビニルカル ゾール)誘導体、有機シラン誘導体、本発明 の高分子化合物等、これらを含む重合体等が 挙げられる。その他にも、アニリン系共重合 体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン 等の導電性高分子オリゴマーが挙げられる。 これらの材料は1成分単独であっても複数の 分が併用されていてもよい。また、前記正 注入層及び前記正孔輸送層は、前記材料の1 又は2種以上からなる単層構造であってもよ いし、同一組成又は異種組成の複数層からな る多層構造であってもよい。

 本発明の発光素子の電子注入層及び電子 送層は、陰極から電子を注入する機能、電 を輸送する機能、陽極から注入された正孔 障壁する機能のいずれかを有しているもの あればよい。電子注入層及び電子輸送層に いられる材料としては、トリアゾール誘導 、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール 導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン 導体、アントラキノジメタン誘導体、アン ロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チ ピランジオキシド誘導体、カルボジイミド 導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジ チリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリ ン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フ ロシアニン誘導体、8-キノリノール誘導体 金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾ キサゾールやベンゾチアゾールを配位子と る金属錯体に代表される各種金属錯体、有 シラン誘導体、本発明の高分子化合物等が げられる。また、前記電子注入層及び前記 子輸送層は、前記材料の1種又は2種以上から なる単層構造であってもよいし、同一組成又 は異種組成の複数層からなる多層構造であっ てもよい。

 また、本発明の発光素子において、電子 入層、電子輸送層の材料としては、絶縁体 は半導体の無機化合物も使用することもで る。電子注入層、電子輸送層が絶縁体や半 体で構成されていれば、電流のリークを有 に防止して、電子注入性を向上させること できる。このような絶縁体としては、アル リ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カ コゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物及 アルカリ土類金属のハロゲン化物からなる から選ばれる少なくとも一種の金属化合物 使用できる。好ましいアルカリ金属カルコ ニドとしては、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、CaSeが 挙げられる。また、電子注入層、電子輸送層 を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、A l、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnから なる群から選ばれる少なくとも一種の元素を 含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物等が挙げ られる。これら酸化物、窒化物及び酸化窒化 物は、一種単独で用いても二種以上を併用し てもよい。

 本発明において、陰極と接する薄膜との 面領域に還元性ドーパントが添加されてい もよい。還元性ドーパントとしては、アル リ金属、アルカリ土類金属の酸化物、アル リ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の 化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アル リ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属の ロゲン化物、希土類金属の酸化物、希土類 属のハロゲン化物、アルカリ金属錯体、ア カリ土類金属錯体及び希土類金属錯体から る群から選ばれる少なくとも一種の化合物 好ましい。

 本発明の発光素子の発光層は、電圧印加 に陽極又は正孔注入層より正孔を注入する とができ、陰極又は電子注入層より電子を 入することができる機能、注入した電荷(電 子と正孔)を電界の力で移動させる機能、電 と正孔の再結合の場を提供し、これを発光 つなげる機能を有するものである。本発明 発光素子の発光層は、本発明の高分子化合 を含有することが好ましく、該高分子化合 をゲスト材料とするホスト材料を含有させ もよい。前記ホスト材料としては、例えば フルオレン骨格を有するもの、カルバゾー 骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格 有するもの、ピリジン骨格を有するもの、 ラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格 有するもの、アリールシラン骨格を有する の等が挙げられる。前記ホスト材料のT1(最 三重項励起状態のエネルギーレベル)は、ゲ ト材料のそれより大きいことが好ましく、 の差が0.2eVよりも大きいことがさらに好ま い。前記ホスト材料は低分子化合物であっ も、高分子化合物であってもよい。また、 記ホスト材料と前記金属錯体等の発光材料 を混合して塗布するか、或いは共蒸着等す ことによって、前記発光材料が前記ホスト 料にドープされた発光層を形成することが きる。

 本発明の発光素子では、前記各層の形成 法としては、例えば、真空蒸着法(抵抗加熱 蒸着法、電子ビーム法等)、スパッタリング 、LB法、分子積層法、塗布法(キャスティン 法、スピンコート法、バーコート方、ブレ ドコート法、ロールコート法、グラビア印 、スクリーン印刷、インクジェット法等)等 挙げられる。これらの中では、製造プロセ を簡略化できる点で、塗布で成膜すること 好ましい。前記塗布法では、本発明の高分 化合物を溶媒に溶解して塗布液を調製し、 塗布液を所望の層(又は電極)上に、塗布・ 燥することによって形成することができる 該塗布液中には、ホスト材料及び/又はバイ ダーとして樹脂を含有させてもよく、該樹 は溶媒に溶解状態とすることも、分散状態 することもできる。前記樹脂としては、非 役系高分子(例えば、ポリビニルカルバゾー ル)、共役系高分子(例えば、ポリオレフィン 高分子)を使用することができる。より具体 的には、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカー ボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタク リレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ エステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオ キシド、ポリブタジエン、ポリ(N-ビニルカル バゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フ ノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロー 、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メ ミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アル ド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等か 目的に応じて選択できる。溶液は、任意成 として、酸化防止剤、粘度調整剤等を含有 てもよい。

 -光電素子-
 本発明の高分子化合物は、光電素子の製造 用いることができる。

 光電素子としては、光電変換素子等が挙 られ、例えば、少なくとも一方が透明又は 透明な二個の電極間に、本発明の高分子化 物を含む層が設けられた素子や、基板上に 膜した本発明の高分子化合物を含む層上に 成した櫛型電極を有する素子等が挙げられ 。特性を向上するために、フラーレンやカ ボンナノチューブ等を混合してもよい。

 光電変換素子の製造方法としては、特許 3146296号公報に記載の方法が挙げられ、例え ば、第一の電極を有する基板上に本発明の高 分子化合物を含む層(薄膜)を形成し、その上 第二の電極を形成する方法、基板上に形成 た一組の櫛型電極の上に本発明の高分子化 物を含む層(薄膜)を形成する方法等が挙げ れる。第一又は第二の電極のうち一方が透 又は半透明である。

 本発明の高分子化合物を含む層(薄膜)の 成方法やフラーレンやカーボンナノチュー を混合する方法としては、発光素子で例示 たものが好適に利用できる。

 <液状組成物>
 本発明の液状組成物は、本発明の高分子化 物と、溶媒又は分散媒とを含有してなるも である。本発明の液状組成物に用いられる 媒、分散媒としては、薄膜の成分を均一に 解又は分散し安定なものを公知の溶媒から 宜選択して使用できる。このような溶媒と ては、塩素系溶媒(クロロホルム、塩化メチ レン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロ タン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン 等)、エーテル系溶媒(テトラヒドロフラン、 オキサン等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベン ン、トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水 系溶媒(シクロヘキサン、メチルシクロヘキ サン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-へプタン、 n-オクタン、n-ノナン、n-デカン等)、ケトン 溶媒(アセトン、メチルエチルケトン、シク ヘキサノン等)、エステル系溶媒(酢酸エチ 、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテー 等)、多価アルコール及びその誘導体(エチレ ングリコール、エチレングリコールモノブチ ルエーテル、エチレングリコールモノエチル エーテル、エチレングリコールモノメチルエ ーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリ コール、ジエトキシメタン、トリエチレング リコールモノエチルエーテル、グリセリン、 1,2-ヘキサンジオール等)、アルコール系溶媒( メタノール、エタノール、プロパノール、イ ソプロパノール、シクロヘキサノール等)、 ルホキシド系溶媒(ジメチルスルホキシド等) 、アミド系溶媒(N-メチル-2-ピロリドン、N,N- メチルホルムアミド等)等が挙げられる。こ らの溶媒は、一種単独で用いても二種以上 併用してもよい。

 前記液状組成物をインクジェット法に適 する場合には、該液状組成物の吐出性及び の再現性を良好にするために、該液状組成 は公知の添加剤を含有していてもよい。こ 公知の添加剤としては、ノズルからの蒸発 押さえるために高沸点の溶媒(アニソール、 ビシクロヘキシルベンゼン等)等が挙げられ 。そして、この公知の添加剤を含有してな 液状組成物は、25℃における粘度が1~100mPa・s であることが好ましい。

 本発明の発光素子の各層の好ましい膜厚 、材料の種類や層構成によって異なるが、 般的には膜厚が薄すぎるとピンホール等の 陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加 圧が必要となり発光効率が悪くなるため、 常、数nm~1μmが好ましい。

 本発明の発光素子の用途としては、面状 源、照明用光源(又は、光源)、サイン用光 、バックライト用光源、ディスプレイ装置 プリンターヘッド等が挙げられる。前記デ スプレイ装置としては、公知の駆動技術、 動回路等を用い、セグンメント型、ドット トリクス型等の構成を選択することができ 。

 <製造方法>
 本発明の高分子化合物は、例えば、前記式( 5)で表される金属錯体と、前記式(6-1)、(6-2)、 (6-3)、(6-4)又は(6-5)で表される化合物とを反応 させる方法を含む製造方法により合成するこ とができる。

 前記式(5)中、W 1 及びW 2 で表される重合反応性基としては、ハロゲン 原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリー ルスルホニルオキシ基、アリールアルキルス ルホニルオキシ基、ホウ酸エステル残基、ス ルホニウムメチル基、ホスホニウムメチル基 、ホスホネートメチル基、モノハロゲン化さ れたメチル基、-MgX(Xはハロゲン原子を表す) スタニル基、-B(OH) 2 、ホルミル基、シアノ基等が挙げられ、-B(OH) 2 、ホウ酸エステル残基、-MgX、スタニル基、 ロゲン原子が好ましい。

 前記重合反応性基であるハロゲン原子と ては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、 ウ素原子が挙げられ、好ましくは塩素原子 臭素原子、ヨウ素原子であり、より好まし は臭素原子である。

 前記重合反応性基であるアルキルスルホ ルオキシ基としては、メチルスルホニルオ シ基、エチルスルホニルオキシ基、トリフ オロメチルスルホニルオキシ基等が挙げら る。

 前記重合反応性基であるアリールスルホ ルオキシ基としては、フェニルスルホニル キシ基、p-トリルスルホニルオキシ基等が げられる。

 前記重合反応性基であるアリールアルキ スルホニルオキシ基としては、ベンジルス ホニルオキシ基等が挙げられる。

 前記重合反応性基であるホウ酸エステル残 としては、ジアルキルエステル残基、ジア ールエステル残基、ジアリールアルキルエ テル残基等が挙げられ、下記式で表される が好ましい。
(式中、#は結合手を表す。)

 スルホニウムメチル基としては、下記式で される基が挙げられる。
 -CH 2 S + Me 2 X - 、-CH 2 S + Ph 2 X -
(式中、Xはハロゲン原子を表し、Phはフェニ 基を表す。)

 ホスホニウムメチル基としては、下記式で される基が挙げられる。
 -CH 2 P + Ph 3 X -
(式中、Xはハロゲン原子を表す。)

 ホスホネートメチル基としては、下記式で される基が挙げられる。
 -CH 2 PO(OR c ) 2
(式中、Xはハロゲン原子を表す。R c は、アルキル基、アリール基、又はアリール アルキル基を表す。)

  モノハロゲン化されたメチル基として 、、モノフルオロメチル基、モノクロロメ ル基、モノブロモメチル基、モノヨードメ ル基が挙げられる。

 -MgXとしては、-MgCl、-MgBr、-MgIが挙げられ 。

 スタニル基は、置換基を有していてもよく 無置換のスタニル基(-SnH 3 )、トリクロロスタニル基、トリメチルスタ ル基、トリエチルスタニル基、トリ-n-ブチ スタニル基、トリフェニルスタニル基、ト ベンジルスタニル基が挙げられる。

 前記重合反応性基としては、Yamamotoカップ ング反応等の0価ニッケル錯体を用いる場合 は、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオ シ基、アリールスルホニルオキシ基、アリ ルアルキルスルホニルオキシ基が好ましく Suzukiカップリング反応等のニッケル触媒、 ラジウム触媒を用いる場合には、アルキル ルホニルオキシ基、ハロゲン原子、ホウ酸 ステル残基、-B(OH) 2 が好ましい。

 本発明の高分子化合物の製造は、例えば モノマーとなる、重合に関与する置換基を 数有する化合物を、必要に応じて有機溶媒 溶解し、アルカリや適当な触媒を用い、有 溶媒の融点以上沸点以下で行うことができ 。本発明の高分子の製造方法としては、“ ルガニック リアクションズ(Organic Reactions) ”,第14巻,270~490頁,ジョンワイリー アンド  ンズ(John Wiley&Sons,Inc.),1965年、 “オルガ ック シンセシス(Organic Syntheses)”,コレク ィブ第6巻(Collective Volume VI),407-411頁,ジョン イリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.) ,1988年、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,24 57頁(1995年)、ジャーナル オブ オルガノメタ リック ケミストリー(J.Organomet.Chem.),第576巻,1 47頁(1999年)、マクロモレキュラー ケミスト ー マクロモレキュラー シンポジウム(Makrom ol.Chem.,Macromol.Symp.),第12巻,229頁(1987年)等に記 の公知の方法を用いることができる。

 本発明の製造方法において、前記式(5)と 記式(6-1)~(6-5)で表される化合物の重合反応 基に応じて、既知の縮合反応を用いること できる。また、重合反応性基を2個以上有す 化合物の共存下で重合を行うことにより、 分子化合物(共重合体)を製造することがで るし、重合反応性基を3個以上有する化合物 共重合することにより分岐構造を有する高 子化合物を製造することができる。

 本発明の製造方法において、前記縮合反 が二重結合を生成する反応である場合、そ 反応としては、特開平5-202355号公報に記載 方法、即ち、ホルミル基を有する化合物と スホニウムメチル基を有する化合物、又は ルミル基とホスホニウムメチル基とを有す 化合物のWittig反応による重合、ビニル基を する化合物とハロゲン原子を有する化合物 のHeck反応による重合、モノハロゲン化され メチル基を2個以上有する化合物の脱ハロゲ ン化水素法による重縮合、スルホニウムメチ ル基を2個以上有する化合物のスルホニウム 分解法による重縮合、ホルミル基を有する 合物とシアノ基を有する化合物とのKnoevenagel 反応による重合等の方法、ホルミル基を2個 上有する化合物のMcMurry反応による重合等の 法が挙げられる。

 本発明の製造方法において、前記縮合反 が三重結合を生成する反応である場合、そ 反応としては、Heck反応、Sonogashira反応が挙 られる。

 また、二重結合や三重結合を生成しない場 には、例えば、対応するモノマーからSuzuki ップリング反応により重合する方法、Grignar d反応により重合する方法、Ni(0)錯体により重 合する方法、FeCl 3 等の酸化剤により重合する方法、電気化学的 に酸化重合する方法、適切な脱離基を有する 中間体高分子の分解による方法等が挙げられ る。

 これらの中でも、Wittig反応による重合、H eck反応による重合、Knoevenagel反応による重合 及びSuzukiカップリング反応により重合する 法、Grignard反応により重合する方法及びニ ケルゼロ価錯体により重合する方法が、分 量制御のし易さの観点、共重合における組 比制御のし易さの観点で好ましい。

 本発明の製造方法において、重合反応性基W 1 及びW 2 が-B(OH) 2 、ホウ酸エステル残基又はハロゲン原子であ り、全原料化合物が有する、ハロゲン原子の モル数の合計(J)と、-B(OH) 2 及びホウ酸エステル残基のモル数の合計(K)と の比が実質的に1(通常、K/Jは、0.7~1.2)であり かつ、ニッケル触媒又はパラジウム触媒を いて縮合重合することが好ましい。

 これらの製造方法において、原料化合物 しては、ジハロゲン化化合物と、ジホウ酸 合物又はジホウ酸エステル化合物との組み わせ;ハロゲン-ホウ酸化合物、ハロゲン-ホ 酸エステル化合物等が挙げられる。

 また、本発明の高分子化合物で分子鎖の末 に金属錯体の残基(即ち、前記M 3 で表される金属錯体の残基)を有する高分子 合物は、前記式(6-1)~(6-5)で表される化合物を 含む縮合重合反応の末端にある重合反応性基 と、前記式(5)においてm 1 =1で表される化合物との反応により合成する とができる。

 本発明の製造方法では、副反応を抑制す ために使用前に十分に脱酸素処理を施した 機溶媒を用いて、不活性雰囲気化で反応を 行させることが好ましい。必要に応じて、 水処理を行ってもよい。但し、Suzukiカップ ング反応のような水との2相系での反応の場 合にはその限りではない。

 本発明の製造方法で用いてもよい前記有 溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプ ン、オクタン、シクロヘキサン等の飽和炭 水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼ 、キシレン等の不飽和炭化水素、四塩化炭 、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロ タン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブ モペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキ ン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロ キサン等のハロゲン化飽和炭化水素、クロ ベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロ ンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素、メ ノール、エタノール、プロパノール、イソ ロパノール、ブタノール、t-ブチルアルコ ル等のアルコール類、蟻酸、酢酸、プロピ ン酸等のカルボン酸類、ジメチルエーテル ジエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテ 、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラ 、ジオキサン等のエーテル類、トリメチル ミン、トリエチルアミン、N,N,N’,N’-テトラ メチルエチレンジアミン、ピリジン等のアミ ン類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチ アセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、 N-メチルモルホリンオキシド等のアミド類等 挙げられる。これらの有機溶媒は、一種単 で用いても二種以上を併用してもよい。

 本発明の製造方法では、反応を促進する めに適宜アルカリや適当な触媒を添加して よい。これらのアルカリ又は触媒は、反応 用いる溶媒に十分に溶解するものが好まし 。アルカリ又は触媒を混合する方法として 、反応液をアルゴンや窒素等の不活性雰囲 下で攪拌しながらゆっくりとアルカリ又は 媒の溶液を添加するか、アルカリ又は触媒 溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が げられる。

 前記式(5)で表される化合物は、例えば、前 式(1a)で表される化合物から製造することが できる。まず、前記式(1a)で表される化合物 溶媒に溶かし、N-ブロモスクシンイミドを加 えて反応させると、下記式(5a)で表される化 物が生成する。この反応において、塩化メ レン等のハロゲン系炭化水素系溶媒等を用 ることができる。
(式中、m 1 、m 2 、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、前記と同じ意味を有する。)

 前記式(5a)で表される化合物を更に反応させ 、重合反応性基を有する化合物へと変換する ことができる。具体的には、前記式(5a)で表 れる化合物とビス(ピナコラート)ジボロンと をパラジウム触媒下で反応させることにより 、ホウ酸エステル残基を重合反応性基として 有する下記式(5b)で表される化合物へと変換 ることができる。
(式中、m 1 、m 2 、M、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 8 、Z 1 、Z 2 、Z 3 、Z 4 及びZ 5 は、前記と同じ意味を有する。)

 また、本発明の高分子化合物は、前記式( 12)で表される化合物と前記式(6-1)、(6-2)、(6-3) 、(6-4)又は(6-5)で表される化合物とを反応さ る方法を含む製造方法により合成すること できる。

 前記式(12)中、W 3 で表される重合反応性基としては、ハロゲン 原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリー ルスルホニルオキシ基、アリールアルキルス ルホニルオキシ基、ホウ酸エステル残基、-Mg X(Xはハロゲン原子を表す)、スタニル基及び-B (OH) 2 等が挙げられ、-B(OH) 2 、ホウ酸エステル残基、-MgX、スタニル基、 ロゲン原子が好ましい。

 前記式(12)中、W 3 で表される重合反応性基のハロゲン原子、ア ルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホ ニルオキシ基、アリールアルキルスルホニル オキシ基、ホウ酸エステル残基、-MgX及びス ニル基は、前述のW 1 及びW 2 で表される重合反応性基として説明し例示し たものと同じである。

 前記式(12)で表される化合物としては、以 下に示す化合物が挙げられる。

(式中、W 3 、L、R及びM 3 は前記と同じ意味を有する。)

 以下、本発明をより詳細に説明するため 実施例を示すが、本発明はこれらに限定さ るものではない。

 高分子化合物のポリスチレン換算の数平均 子量及び重量平均分子量は、サイズエクス ルージョンクロマトグラフィー(SEC)(島津製 所製:LC-10Avp)により求めた。なお、該SECの分 析条件として、下記の分析条件1又は分析条 2に示す方法を用いた。
[分析条件1]
 測定する高分子化合物は、約0.05重量%の濃 になるようにテトラヒドロフランに溶解さ 、SECに50μL注入した。SECの移動相としてテト ラヒドロフランを用い、0.6mL/分の流速で流し た。カラムとして、TSKgel SuperHM-H(東ソー製)2 とTSKgel SuperH2000(東ソー製)1本とを直列に繋 て用いた。検出器には示差屈折率検出器(島 津製作所製:RID-10A)を用いた。
[分析条件2]
 測定する高分子化合物は、約0.05重量%の濃 になるようにテトラヒドロフランに溶解さ 、SECに10μL注入した。SECの移動相としてテト ラヒドロフランを用い、2.0mL/分の流速で流し た。カラムとして、PLgel MIXED-B(ポリマーラボ ラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV-VIS検 器(島津製作所製:SPD-10Avp)を用いた。
 また、LC-MSの測定は、下記の方法で行った 測定試料を約2mg/mLの濃度になるようにクロ ホルム又はテトラヒドロフランに溶解させ 、LC-MS(アジレント・テクノロジー製、商品 :1100LCMSD)に約1μL注入した。LC-MSの移動層には 、約0.1重量%の酢酸を加えたイオン交換水と 約0.1重量%の酢酸を加えたアセトニトリルと 比率を変化させながら用い、0.2mL/分の流量 流した。カラムは、L-column 2 ODS(3μm)(化学 質評価研究機構製、内径:2.1mm、長さ:100mm、 径3μm)を用いた。
 また、NMRの測定は、下記の方法で行った。 定試料5~10mgを約0.5mLの重クロロホルム、重 メチルスルホキシド又は重テトラヒドロフ ンに溶解させて、NMR(バリアン(Varian,Inc.)製、 商品名:MERCURY 300)を用いて測定した。

 <合成例1>(金属錯体(MC-5)の合成)
 [合成方法1]
 ・5-ブロモ-2-フェニルピリジンの合成
 反応容器に、2,5-ジブロモピリジン(7.11g、30m mol)、トルエン(130mL)、フェニルホウ酸(4.57g、3 7.5mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフ ィン)パラジウム(0)(1.73g、1.5mmol)を量りとり、 窒素気流下、50℃で撹拌しながら反応物を溶 させた。これに2 M 炭酸ナトリウム水溶液( 30mL)を加えて、80℃で6時間撹拌した。得られ 反応溶液の有機層を回収し、炭酸ナトリウ 水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。有機層 硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後に 去した。この残渣をシリカゲルカラムクロ トグラフィー(ヘキサン/トルエン)で精製し 溶媒を留去して、5-ブロモ-2-フェニルピリ ン(6.21g、26.5 mmol)を得た。

 ・金属錯体(complex 1及び2)の合成
 反応容器に、5-ブロモ-2-フェニルピリジン(7 .39g、30mmol)、塩化イリジウム三水和物(4.76g、1 3.5mmol)、2-エトキシエタノール(58mL)、及び水(1 9mL)を量り取り、窒素気流下、140℃で16時間加 熱した。空冷後、得られた反応混合物を濾別 し、水、メタノール、ヘキサンの順で洗浄す ることにより、黄色固体として、上記式で表 される金属錯体(complex 1、9.10g、6.58mmol)を得 。
 反応容器に、金属錯体(complex 1、6.94g、5.0mmo l)、5-ブロモ-2-フェニルピリジン(7.32g、30.0mmol )及びジグライム(43mL)を量り取り、トリフル ロメタンスルホン酸銀(2.57g、10.0mmol)を加え 130℃で14時間撹拌した。得られた反応物を濾 別し、固体を塩化メチレン(1.3 L)に溶解させ 。この溶液を濾過し、濾液を約150mL程度に 縮した。析出した固体を濾別回収し、ヘキ ンで洗浄することにより、上記式で表され 金属錯体(complex 2、6.35g、7.1mmol)を得た。
LC-MS(positive)m/z : 890([M+H] + )
1 H NMR(300 MHz,DMSO-d 6 )
δ 6.51(d,J=7.8 Hz,3 H),δ 6.72(m,3 H),δ 6.84(m,3 H) ,δ 7.66(d,J=2.0 Hz,3 H),δ 7.80(d,J=7.8 Hz,3 H),δ 8 .05(dd,J=2.0,8.8 Hz,3 H),δ 8.14(d,J=8.8 Hz,3 H)

 ・金属錯体(complex 3)の合成
 窒素気流下、反応容器に、金属錯体(complex  2、3.27g、3.7mmol)、酢酸カリウム(3.27g、33.3mmol) ビス(ピナコラート)ジボロン(3.38g、13.3mmol) 1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセ (245mg、0.44mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホス ィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジ ロロメタン付加体(361mg、0.44mmol)、及びテト ヒドロフラン(400mL)を量りとり、30時間還流 た。得られた反応溶液を濃縮し、塩化メチ ン(150mL)を加えて溶解させた後に、ろ過した この濾液をシリカゲルクロマトグラフィー( 塩化メチレン)で精製し、溶媒を留去して残 をジエチルエーテルで洗浄することにより 上記式で表される金属錯体(complex3、2.55g、2.4 7mmol)を得た。
LC-MS(positive)m/z : 1072([M+K] + )
1 H NMR(300 MHz,CDCl 3 )
δ 1.21(s,36 H),δ 6.87(m,9 H),δ 7.69(d,J=7.7 Hz,3 H ),δ 7.82(s,3 H),δ 7.86(m,6 H)

 ・4,6-ビス(4-tert-ブチルフェニル)-2-クロロ-1, 3,5-トリアジンの合成
 アルゴン気流下、反応容器に、1-ブロモ-4-te rt-ブチルベンゼン(125 g、587 mmol)とテトラヒ ロフラン(470 mL)を仕込み、-70℃に冷却した これに、n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.6 M、367 mL、587 mmol)を-70℃で90分かけて滴下し 滴下終了後-70℃で2時間攪拌して4-tert-ブチ フェニルリチウム/THF溶液を得た。アルゴン 流下、別の反応容器に塩化シアヌル(50.8g、2 76 mmol)とテトラヒドロフラン(463mL)を仕込み -70℃に冷却した。これに、先に調製した4-ter t-ブチルフェニルリチウム/THF溶液を、反応温 度が-60℃以下となるように冷却しながらゆっ くりと滴下した。滴下終了後、反応溶液を-40 ℃で4時間、室温で4時間攪拌した。この反応 合物に水(50mL)を加えて反応を終了させ、テ ラヒドロフランを留去した。この残渣に水( 1L)とクロロホルム(2L)を加えて有機層を抽出 、さらに水(1L)で有機層を洗浄した後に溶媒 留去した。この残渣をアセトニトリル(600mL) に溶解させ熱時濾過で不溶固体を取り除いた 。得られた濾液を100mL程度まで濃縮し、-70℃ 冷却させて析出した固体を濾別回収した。 収した固体をクロロホルム(200mL)/ヘキサン(6 00mL)混合溶媒に溶解させ、シリカゲルカラム ロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/ キサン)で精製した。溶媒を留去し、この残 渣をアセトニトリルから再結晶することによ り、4,6-ビス(4’-tert-ブチルフェニル)-2-クロ -1,3,5-トリアジン(41.3g、109mmol)を得た。
LC-MS(APPI,positive)m/z : 380([M+H] + )
1 H NMR(300 MHz,CDCl 3 )
δ 1.39(s,18 H),δ 7.56(d,J=8.4 Hz,4 H),δ 8.54(d,J=8. 4 Hz,4 H)

 ・金属錯体(MC-5)の合成
 窒素気流下、反応容器に、金属錯体(complex  3、546mg、0.53 mmol)、4,6-ビス(4-tert-ブチルフェ ル)-2-クロロ-1,3,5-トリアジン(702mg、1.85 mmol) 、炭酸セシウム(1.73g、5.31mmol)、テトラキス( リフェニルホスフィン)パラジウム(0)(196mg、0 .17mmol)、及びテトラヒドロフラン(53mL)を量り り、9時間還流した。得られた反応溶液を濃 縮し、これにトルエンを加えて溶解させた。 この溶液を濾過し、濾液をシリカゲルクロマ トグラフィーで2回精製した(1回目、展開溶媒 :トルエン、2回目、展開溶媒:ヘキサン/トル ン=1/1)。溶媒を留去し、残渣をメタノールで 洗浄することにより、上記式で表される金属 錯体(MC-5、257mg、0.15mmol)を得た。
LC-MS(APCI,positive)m/z : 1686([M+H] + )
1 H NMR(300 MHz,CDCl 3 )
δ 1.20(s,54 H),δ 6.96(m,9 H),δ 7.39(d,J=8.4 Hz,12  H),δ 7.83(d,J=7.5 Hz,3 H),δ 8.18(d,J=8.4 Hz,3 H),δ 8.36(d,J=8.4 Hz,12 H),δ 9.14(d,J=8.4 Hz,3 H),δ 9.33 (s,3 H)

[合成方法2]
 金属錯体(MC-5)は、以下の方法でも合成する とが可能であった。
 ・化合物(L-2)の合成
 窒素気流下、反応容器に5-ブロモ-2-フェニ ピリジン(3.99g、純度88%、15mmol)と脱水ジエチ エーテル40mLを量り取り、-78℃に冷却した。 これに、n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.56M 、11.5 mL、18 mmol)を15分かけて滴下した。滴 終了後、得られた反応溶液を-78℃で1時間撹 し、次いで、トリイソプロポキシボラン3.39 g(18mmol)を加え、-78℃で1時間、室温で5時間撹 した。得られた反応溶液を0℃に冷却し、5 量%水酸化ナトリウム水溶液200mLをゆっくり 下して加水分解した。得られた反応溶液か 分液操作で水層を回収し、これを3N塩酸でpH 7になるまで中和した。得られた白濁溶液に 酢酸エチル(500mL)を加え、有機層を抽出した この有機層から溶媒を留去し、残渣をエー ルで洗浄することにより化合物(L-1、2.53g、13 mmol)を得た。
 反応容器に、4,6-ビス(4’-tert-ブチルフェニ )-2-クロロ-1,3,5-トリアジン(4.61g、純度87%、11 mmol)、化合物(L-1、2.43g、12mmol)、トルエン(44mL) 、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン) ラジウム(0)(490mg、0.4mmol)を量りとり、窒素 流下、50℃で撹拌しながら固形分を溶解させ た。こうして得られた溶液に2M 炭酸ナトリ ム水溶液(11mL)を加えて、9時間還流した。得 れた反応溶液の有機層を回収し、炭酸水素 トリウム水溶液50mL(2回)及び飽和食塩水50mL(1 回)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで 燥させ、濾過した後に溶媒を留去した。こ 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (ヘキサン/トルエン)で精製し、溶媒を留去 た。残渣をクロロホルム/エタノール溶媒を いて結晶化させた。結晶を濾別回収し、乾 させることにより、化合物(L-2、3.09g、6.2mmol )を得た。
LC-MS(APPI,positive)m/z : 499([M+H] + )
1 H NMR(300MHz、CDCl 3 )
δ 1.42(s,18 H),δ 7.52(m,3 H),δ 7.62(d,J=6.8 Hz,4 H ),δ 7.95(d,J=8.4 Hz,1 H),δ 8.16(d,J=7.3 Hz,2 H),δ  8.69(d,J=6.8 Hz,4 H),δ 9.04(d,J=8.4 Hz,1 H),δ 10.02( s,1 H).

 ・金属錯体(MC-5)の合成
 反応容器に、化合物(L-2、1.39g、2.8mmol)、塩 イリジウム三水和物(425mg、1.2mmol)、2-エトキ エタノール(7mL)、及び水(2mL)を量り取り、窒 素気流下、140℃で9時間加熱した。空冷後、 られた混合物を濾別し、残渣をメタノール(5 0mL)、ヘキサン(20mL)の順で洗浄することによ 、赤色固体として、上記式で表される金属 体(complex 4、1.58g)を得た。
 反応容器に、金属錯体(complex 4、1.48g、0.6mmo l)、化合物(L-2、1.46g、2.9mmol)、及びジグライ (5mL)を量り取り、トリフルオロメタンスルホ ン酸銀(313mg、1.2mmol)を加え、150℃で18時間撹 した。得られた反応物を濾別し、固体をメ ノール(100mL)で洗浄した。これをトルエン(40m L)に溶解させ、シリカゲルカラムクロマトグ フィー(ヘキサン/トルエン)で精製し、溶媒 留去した。残渣をメタノールで洗浄し、ト エン/アセトニトリル溶液中で結晶化させた 。得られた結晶を濾別回収し、減圧乾燥する ことにより、上記式で表される金属錯体(MC-5 1.00g、0.6mmol)を得た。

 <実施例1>(高分子化合物1の合成・評価)
 ・金属錯体(MC-6、及びMC-7)の合成
 アルゴン気流下、反応容器に合成例1で得ら れた金属錯体(MC-5、2.03g、1.20 mmol)と塩化メチ レン(200mL)を量りとり、金属錯体を溶解させ 。これにN-ブロモスクシンイミド(221mg、1.24mm ol)を加え、室温で4時間攪拌した。溶媒を留 し、残渣にトルエン(50mL)を加えて溶解させ 。このトルエン溶液をシリカゲルクロマト ラフィーで精製した(展開溶媒:トルエン)。 出した溶液を回収し、溶媒を留去した後に 残渣にヘキサン/トルエン(2/1)混合溶液(400mL) 加えて溶解させた。この溶液を再びシリカ ルクロマトグラフィーで精製した(展開溶媒 :ヘキサン/トルエン=2/1)。二番目に溶出する 分を回収し、溶媒を留去した後に、残渣を タノールで洗浄することにより、上記式で される金属錯体(MC-6、1.55g、0.88mmol)を得た。 た、一番目に溶出する成分を回収し、溶媒 留去した後に、残渣をメタノールで洗浄す ことにより、上記式で表される金属錯体(MC- 7、315mg、0.17mmol)を得た。
 金属錯体(MC-6)
LC-MS(APCI,positive)m/z : 1765([M+H] + )
1 H NMR(300 MHz,CDCl 3 )
δ 1.20(s,54 H),δ 6.85-7.00(m,10 H),δ 7.39(d,J=7.8 H z,12 H),δ 7.83(d,J=7.3 Hz,2 H),δ 7.91(s,1 H),δ 8.1 4(d,J=8.8 Hz,1 H),δ 8.19(d,J=8.6 Hz,2 H),δ 8.36(d,J= 7.8 Hz,12 H),δ 9.16(m,3 H),δ 9.28(s,1 H),δ 9.33(s, 2 H).
 金属錯体(MC-7)
LC-MS(APCI,positive)m/z : 1844([M+H] + )
1 H NMR(300 MHz,CDCl 3 )
δ 1.20(s,54 H),δ 6.85(dd,J=8.6,9.0 Hz,2 H),δ 8.97(m ,5 H),δ 7.39(d,J=8.1 Hz,12 H),δ 7.82(d,J=7.5 Hz,1 H ),δ 7.91(s,2 H),δ 8.17(m,3 H),δ 8.35(d,J=8.1 Hz,12 H),δ 9.17(m,3 H),δ 9.28(s,2 H),δ 9.32(s,1 H).

 ・高分子化合物1の合成
 不活性雰囲気下、2,7-ビス(1,3,2-ジオキサボ ラン-2-イル)-9,9-ジオクチルフルオレン(0.53g) 2,7-ジブロモ-9,9-ジオクチルフルオレン(0.19g) 、2,7-ジブロモ-9,9-ジヘキシルフルオレン(0.20g )ビス(4-ブロモフェニル)-(4-sec-ブチルフェニ )-アミン(0.092g)、金属錯体(MC-6)(0.18g)、Aliquat33 6(0.13g,アルドリッチ製)、ビス(トリフェニル スフィン)パラジウムジクロリド(0.7mg)、トル エン(26ml)を混合し、105℃に加熱した。この反 応溶液に2M Na 2 CO 3 水溶液(10ml)を滴下し、4時間還流させた。反 後、フェニルホウ酸(0.12g)を加え、再び105℃ 5時間、加熱した。冷却後、3重量%酢酸水溶 (20ml)で3回、水(20ml)で3回洗浄し、アルミナ ラム、シリカゲルカラムを通すことにより 製した。得られたトルエン溶液をメタノー (200ml)に滴下し、1時間撹拌した後、得られた 固体をろ取し乾燥させたところ、下記式で表 される繰り返し単位を以下のモル比で有する 高分子化合物1が250mg得られた。分析条件1で 定した高分子化合物1のポリスチレン換算の 量平均分子量(Mw)は5.4×10 4 であり、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn )は3.1×10 4 であった。

 ・高分子化合物1のEL発光の特性
 前記高分子化合物1の1.0重量%キシレン溶液 、下記式で表される繰り返し単位を以下の ル比で有するポリマーI(ポリスチレン換算の 重量平均分子量:2.7×10 5 、ポリスチレン換算の数平均分子量:7.9×10 4 )の0.5重量%キシレン溶液とを調製した。
(式中、#は結合手を表す。)
 スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付け ガラス基板に、ポリ(エチレンジオキシチオ ェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液(バイ ル社、商品名:BaytronP)を用いて、スピンコー トにより65nmの厚みで溶液の成膜を行い、ホ トプレート上で200℃で10分間乾燥した。次に 、上記で調製したポリマーIのキシレン溶液 用いてスピンコートにより、2000rpmの回転速 で成膜し、窒素ガス雰囲気下180℃で60分間 燥した。この基板を室温に戻した後、上記 調製した高分子化合物1のキシレン溶液を用 て、スピンコートにより2000rpmの回転速度で 成膜した。得られた膜の平均膜厚は約80nmで った。これを窒素ガス雰囲気下130℃で10分間 乾燥した後、陰極としてバリウムを約5nm、次 いでアルミニウムを約80nm蒸着して、EL素子を 作製した。なお、真空度が1×10 -4 Pa以下に到達した後、金属の蒸着を開始した
 得られたEL素子に電圧を引加することによ 、605nmにピークを有する赤色のEL発光が得ら た。該素子は、約10.5Vで1000cd/m 2 の発光を示した。最大発光効率は1.29cd/Aであ た。

 <実施例2>(高分子化合物2の合成・評価)
 不活性雰囲気下、2,7-ビス(1,3,2-ジオキサボ ラン-2-イル)-9,9-ジオクチルフルオレン(0.53g) 2,7-ジブロモ-9,9-ジオクチルフルオレン(0.16g) 、2,7-ジブロモ-9,9-ジヘキシルフルオレン(0.20g )ビス(4-ブロモフェニル)-(4-セカンダリブチル フェニル)-アミン(0.092g)、金属錯体(MC-7)(0.18g) Aliquat336(0.13g,アルドリッチ製)、ビス(トリフ ェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(0.7m g)、トルエン(26ml)を混合し、105℃に加熱した この反応溶液に2M Na 2 CO 3 水溶液(10ml)を滴下し、4時間還流させた。反 後、フェニルホウ酸(0.12g)を加え、再び105℃ 5時間、加熱した。冷却後、3重量%酢酸水溶 (20ml)で3回、水(20ml)で3回洗浄し、アルミナ ラム、シリカゲルカラムを通すことにより 製した。得られたトルエン溶液をメタノー (200ml)に滴下し、1時間撹拌した後、得られた 固体をろ取し乾燥させたところ、下記式で表 される繰り返し単位を以下のモル比で有する 高分子化合物2が320mg得られた。分析条件1で 定した高分子化合物2のポリスチレン換算の 量平均分子量(Mw)は3.8×10 4 であり、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn )は2.1×10 4 であった。

 ・高分子化合物2のEL発光の特性
 実施例1において、高分子化合物1に代えて 分子化合物2を用いた以外は実施例1と同様に して、EL素子を作製した。得られたEL素子に 圧を引加することにより、605nmにピークを有 する赤色のEL発光が得られた。このEL素子は 約10.8Vで1000cd/m 2 の発光を示した。最大発光効率は5.02cd/Aであ た。

 <実施例3>(組成物Aの調製・評価)
 ・高分子化合物3の合成
 ジムロートを接続した200mLセパラブルフラ コに、9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジホウ エチレングリコールエステル 1.93g(3.6mmol)、9 ,9-ジオクチル-2,7-ジブロモフルオレン 0.834g(1 .5mmol)、9,9-ジヘキシル-2,7-ジブロモフルオレ  0.829g(1.7mmol)、N,N-ビス(4-ブロモフェニル)-N-4 -s-ブチルフェニルアミン 0.387g(0.84mmol)、メチ ルトリオクチルアンモニウムクロリド(商品 :Aliquat336、アルドリッチ社製)0.52g、及びトル エン40mLを加えた。窒素雰囲気下、ビストリ ェニルホスフィンパラジウムジクロリド 2.8 mgを加え、95℃に加熱した。得られた溶液に 17.5重量%炭酸ナトリウム水溶液 11mLを30分か て滴下しながら105℃に加熱した後、105℃で3 時間攪拌した。9,9-ジオクチルフルオレン-2,7- ジホウ酸エチレングリコールエステル 21mg(0. 08mmol)を加えて、105℃で1時間攪拌した。再度 9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジホウ酸エチ ングリコールエステル 21mg(0.08mmol)を加えて 、105℃で1時間攪拌した。次に、フェニルホ 酸 46mgを溶解させたトルエン溶液40mL、及び ストリフェニルホスフィンパラジウムジク リド 2.8mgを加え、さらに17.5重量%炭酸ナト ウム水溶液 11mLを15分かけて滴下し105℃で21 時間攪拌した。
 得られた溶液から、水層を除いた後、N,N-ジ エチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和 物 2.21g、イオン交換水 43mLを加え、85℃で2 間攪拌した。有機層を水層と分離した後、 機層をイオン交換水 52mL(2回)、3重量%酢酸水 溶液 52mL(2回)、イオン交換水 52mL(2回)の順番 で洗浄した。
 有機層をメタノール 800mLに滴下し、沈殿物 を濾過後乾燥し固体を得た。この固体をトル エン 100mLに溶解させ、あらかじめトルエン 通液したシリカゲル/アルミナカラムに溶液 通液した。ロータリーエバポレーターを使 て、濾液中のトルエンを一部留去した。こ 溶液をメタノール 400mLに滴下し、沈殿物を 濾過後乾燥したところ、下記式で表される繰 り返し単位を以下のモル比で有する高分子化 合物3が2.20g得られた。分析条件1で測定した 分子化合物3のポリスチレン換算の数平均分 量Mnは2.0×10 4 であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量 Mwは3.9×10 4 であった。

 ・組成物AのEL発光特性
 実施例1において、高分子化合物1の1.0重量% シレン溶液に代えて、高分子化合物1(15重量 部)と高分子化合物3(85重量部)との混合物の1.0 重量%キシレン溶液(「組成物A」と言う。)を いた以外は、実施例1と同様にしてEL素子を 製した。得られた素子に電圧を引加するこ により、600nmにピークを有する赤色のEL発光 得られた。この素子は、約6.9Vで1000cd/m 2 の発光を示した。また、最大発光効率は1.16cd /Aであった。

 <実施例4>(組成物Bの調製・評価)
 ・組成物BのEL発光特性
 実施例1において、高分子化合物1の1.0重量% シレン溶液に代えて、高分子化合物2(15重量 部)と高分子化合物3(85重量部)との混合物の1.0 重量%キシレン溶液(「組成物B」と言う。)を いた以外は、実施例1と同様にしてEL素子を 製した。得られた素子に電圧を引加するこ により、600nmにピークを有する赤色のEL発光 得られた。この素子は、約7.5Vで1000cd/m 2 の発光を示した。また、最大発光効率は1.25cd /Aであった。

 <実施例5>(金属錯体(MC-9)の合成)
・化合物M-1の合成
 窒素ガス雰囲気下、2,7-ジブロモフルオレノ ン(75g、0.22mol)、ヘキシルベンゼン(334ml、1.78mo l)、及びトリフルオロメタンスルホン酸(42ml) 室温で攪拌した中へ、メルカプトスルホン ナトリウム(8.1g、44mmol)を加え、45℃で9時間 拌した。得られた溶液を室温まで冷却した 、ヘキサン1L中に注いだ。減圧蒸留(105.5℃ 20hPa)により余剰のヘキシルベンゼンを留去 、ヘキサンで希釈した後、メタノールに中 注ぎ、析出した2,7-ジブロモフルオレノンを 過により除去した。得られたろ液を濃縮し 後、トルエンで希釈し、イソプロピルアル ールを加えて、固体を析出させた。得られ 固体をトルエン/イソプロピルアルコールで 再結晶することにより、白色結晶の化合物M-1 (53g、収率49%)を得た。
1 H-NMR(300MHz,CDCl 3 )δ 0.88(t,3H),1.20-1.45(m,6H),1.54-1.62(m,2H),2.57(t,2H),4 .96(s,1H),6.94(d,2H),7.10(d,2H),7.42(s,2H),7.48(dd,2H),7.60( d,2H).

・化合物M-2の合成
 窒素ガス雰囲気下、化合物M-1(10g、20.6mmol)、 4-フルオロニトロベンゼン(3.5g、24.8mmol)、及 炭酸カリウム(4.3g、31.0mmol)を、脱水N,N-ジメ ルホルムアミド(35ml)中で、加熱還流下、6時 攪拌した。室温まで冷却した後、得られた 液を攪拌しながら、その中へ水300mlをゆっ りと加え、そのまま一晩室温で攪拌した。 出した固体を減圧ろ過してろ取し、さらに でろ過器上の固体を洗浄した。得られた固 を真空乾燥して、化合物M-2(13.6g)を得た。
1 H-NMR(300MHz,THF-d8)δ 0.91(t,3H),1.24-1.42(m,6H),1.55-1.61 (m,2H),2.59(t,2H),7.07-7.16(m,4H),7.43(d,2H),7.59(dd,2H),7.6 4(s,2H),7.82(d,2H),8.11(d,2H).

・化合物M-3の合成
 窒素ガス雰囲気下、化合物M-2(12.9g、21mmol)、 エタノール(153ml)、及び塩化スズ(II)二水和物( 18.6g、8mmol)の混合物を、加熱還流下、6時間攪 拌した。室温まで冷却した後、約60gとなるま で減圧濃縮した。得られた溶液を氷水(150g)に 攪拌しながら加えた。氷が溶解した後、得ら れた水溶液に40重量%水酸化ナトリウム水溶液 を溶液のpHが10を超えるまで加えた後、トル ン200mlで2回抽出した。得られた有機層を無 硫酸ナトリウムを用いて乾燥、減圧濃縮し 後、再結晶(トルエン-ヘキサン)して、化合 M-3(10g、収率97%)を得た。
1 H-NMR(300MHz,CDCl 3 )δ 0.87(t,3H),1.20-1.40(m,6H),1.52-1.57(m,2H),2.54(t,2H),6 .54(d,2H),6.91(d,2H),7.02-7.06(m,4H),7.42-7.48(m,4H),7.54(d, 2H).
LC-MS(APPI,positive)m/z + =574 [M+H] +

・化合物M-4の合成
 3L三角フラスコに化合物M-3を50g(87mmol)仕込み 、撹拌しながら濃塩酸21.7mlをゆっくりと加え た。そこに、水100mlを加えた後、アセトニト ルを2L加えて溶液を調製し、アイスバスを いて0℃に冷却した。得られた溶液に、亜硝 ナトリウム6.4g(93mmol)を水20mlで溶かした水溶 液をゆっくり加え、0℃で30分撹拌した(これ 「溶液a」とする。)。
 別の3L三角フラスコに炭酸カリウム18.4g(133mm ol)、ジエチルアミン12.8g(174mmol)を仕込み、水1 28mlを加えて0℃で撹拌した(これを「溶液b」 する。)。
 溶液bに溶液aを撹拌しながらゆっくりと加 、さらに30分間0℃で撹拌した後、アイスバ を取り除き、室温で1時間撹拌した。得られ 反応溶液をクロロホルム3Lで抽出し、無水 酸ナトリウムで乾燥後、濃縮してクロロホ ムを留去した。得られた混合物をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(シリカゲル1L、 ラムの直径6cm×高さ60cm、溶離液(ヘキサン:ク ロロホルム=10:1(体積比)))により精製し、目的 とする化合物M-4を51g、収率89%で得た。
1 H-NMR(300MHz,THF-d 8 )δ 7.80(d,J=8.13 Hz,2H),7.62(d,J=1.74 Hz,2H),7.56(dd,J=8 .10 Hz and 1.74 Hz,2H),7.27-7.34(m,2H),7.08-7.17(m,6H),3 .79(q,J=7.14 Hz,4H),2.61(m,2H),1.57-1.70(m,2H),1.32-1.46(m, 6H),1.18-1.32(m,6H),0.94(t,J=6.57 Hz,3H).

・化合物M-5の合成
 1L一口ナスフラスコに撹拌子を仕込み、化 物M-4を51g(77mmol)、ヨウ素39.2g(154mmol)及びヨウ メチル500ml(8mol)を加え、15分間撹拌しながら アルゴンガスをバブリングした。窒素雰囲気 下で、オイルバス90℃で加熱しながら6時間撹 拌した後、溶媒を留去した。そこにクロロホ ルム500mlを加えて溶液とし、シリカゲル250ml 敷いたグラスフィルター(直径:7.5cm)を用いて 濾過し、クロロホルム1Lで洗浄した。得られ クロロホルム溶液を飽和チオ硫酸ナトリウ 水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾 後、濃縮した。得られた混合物は、シリカ ルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1L カラムの直径6cm×高さ60cm、溶離液(ヘキサン :クロロホルム=10:1(体積比)))により精製し、 らにヘキサン-エタノール混合溶媒から再沈 を行うことで目的とする化合物M-5を白色固 として34.6g、収率67%で得た。
1 H-NMR(300MHz,CDCl 3 )δ7.54-7.62(m,3H),7.43-7.52(m,4H),7.22-7.52(m,1H),7.13(d,J= 7.41Hz,1H),6.98-7.10(m,4H),6.89(d,J=7.53Hz,1H),2.56(t,J=8.01 Hz,2H),1.58(br,2H),1.20-1.40(br,6H),0.89(t,J=5.64Hz,3H)。
LC-MS(APPI,positive)m/z + =684 [M - ] + .

 ・金属錯体(MC-8)の合成
 アルゴン気流下、反応容器に、金属錯体(MC- 6、4.60g、2.5mmol)、酢酸カリウム(0.75g、7.6mmol) ビス(ピナコラート)ジボロン(0.96g、3.8mmol)、 [1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセ ]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付 体(0.13g、0.15mmol)、及びテトラヒドロフラン(1 67mL)を量りとり、15時間還流させた。得られ 反応溶液を濃縮し、ヘキサン/トルエン(2/1( 積比))混合溶液(400mL)を加えて溶解させた。 られた溶液をシリカゲルクロマトグラフィ (展開溶媒:ヘキサン/トルエン=1/1(体積比))で 製し、溶媒を留去して残渣をメタノールで 浄することにより、上記式で表される金属 体(MC-8、3.67g、2.0mmol)を得た。
1 H NMR(300MHz,r.t.,CHCl 3 )
 δ 1.20(s,36 H),δ 1.22(s,18 H),δ 1.30(s,12 H),δ  6.87-7.01(m,6 H),δ 7.09(d,J=7.8 Hz,1 H),δ 7.29(d,J=7. 8 Hz,1 H),δ 7.40 (d,J=8.1 Hz,12 H),δ 7.82(d,J=7.2  Hz,2 H),δ 8.18(dd,J=3.3,8.4 Hz,2 H),δ 8.27(s,1 H),δ  8.36(d,J=7.8 Hz,12 H),δ 9.14 (d,J=8.4 Hz,3 H),δ 9 .30(s,2 H),δ 9.32(s,1 H).
LC-MS(APCI,positive)m/z : 1812([M+H] + )

 ・金属錯体(MC-9)の合成
 アルゴン気流下、反応容器に、金属錯体(MC- 8、2.71g、1.5mmol)、化合物(M-5、1.05g、1.5mmol)、 酸化テトラエチルアンモニウム 20重量%水溶 液(2.64g、3.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホ スフィン)パラジウム(0)(61mg、0.05mmol)、及びテ トラヒドロフラン(60mL)を量りとり、室温で2.5 時間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮し、 ヘキサン/トルエン(1.5/1(体積比))混合溶液(150m L)を加えて溶解させた。得られた溶液を硫酸 トリウムで乾燥させた後に、溶液を濾過し 。濾液をシリカゲルクロマトグラフィー(展 開溶媒:ヘキサン/トルエン=1.5/1(体積比))で精 し、溶媒を留去して残渣をメタノールで洗 することにより、上記式で表される金属錯 (MC-9、2.59g、1.2mmol)を得た。
1 H NMR(300MHz,r.t.,CHCl 3 )
 δ 0.88(m,3 H),δ 1.20(s,54 H),δ 1.26-1.29(m,6 H),  1.58(br,2 H),δ 2.55(t,J=7.6 Hz,2 H),δ 6.91-7.16(m, 14 H),δ 7.39(d,J=8.4 Hz,12 H),δ 7.44-7.58(m,8 H),δ 7.83(m,2 H),δ 7.99(s,1 H),δ 8.19(d,J=8.7 Hz,2 H),δ  8.24(d,J=8.4 Hz,1 H),δ 8.36(d,J=8.4 Hz,12 H),δ 9.1 5(d,J=8.6 Hz,3 H),δ 9.34(s,3 H).
LC-MS(APCI,positive)m/z : 2245([M+H] + )

 <実施例6>(高分子化合物4の合成・評価)
 ・高分子化合物4の合成
 ジムロートを接続した200mL3つ口フラスコに 9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジホウ酸エチ ングリコールエステル 1.06g(2.0mmol)、9,9-ジ クチル-2,7-ジブロモフルオレン 0.99g(1.8mmol) N,N’-ビス(4-ブロモフェニル)-N,N’-ビス(2,6- メチル-4-tert-ブチルフェニル)-1,4-フェニレン ジアミン 0.15g(0.20mmol)、金属錯体(MC-6,89mg、0.0 5mmol)、メチルトリオクチルアンモニウムクロ リド(商品名:Aliquat336、アルドリッチ社製)0.26g 、及びトルエン20mLを加えた。そこに、窒素 囲気下、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ ジウム(II)ジクロリド 1.4mgを加え、85℃に加 した。得られた溶液に、17.5重量%炭酸ナトリ ウム水溶液 5.4mLを滴下しながら105℃に加熱 た後、6時間攪拌した。次に、フェニルホウ  0.24g、及びビス(トリフェニルホスフィン) ラジウム(II)ジクロリド 1.7mgとトルエン20mL 加え、105℃で14時間攪拌した。
 得られた溶液にN,N-ジエチルジチオカルバミ ド酸ナトリウム三水和物1.22g、及びイオン交 水12mLを加え、85℃で3時間攪拌した。そこに トルエン62mLを加えて有機層を水層と分離し 後、有機層をイオン交換水26mL(2回)、3重量% 酸水溶液26mL(2回)、イオン交換水26mL(2回)の順 番で洗浄した。洗浄後の有機層をメタノール 330mLに滴下しポリマーを沈殿させ、1時間撹拌 した後、得られた沈殿物を濾過し、乾燥させ て、固体を得た。この固体をトルエン62mLに 解させ、あらかじめトルエンを通液したシ カゲル/アルミナカラムに溶液を通液した。 られた溶液をメタノール350mLに滴下し、1時 撹拌した後、得られた固体をろ取し乾燥さ たところ、下記式で表される繰り返し単位 以下のモル比で有する高分子化合物4が1.34g られた。分析条件2で測定した高分子化合物 4のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は1 .5×10 5 であり、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn )は5.7×10 4 であった。

 ・高分子化合物4のEL発光の特性
 実施例1において、高分子化合物1に代えて 分子化合物4を用い、ポリ(エチレンジオキシ チオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液 バイエル社製(商品名:BaytronP)に代えてエイ ・シー・スタルク社製(商品名:CLEVIOS P AI4083 )を用いた以外は実施例1と同様にして、EL素 を作製した。得られたEL素子に電圧を引加す ることにより、605nmにピークを有する赤色のE L発光が得られた。このEL素子は、約10.2Vで1000 cd/m 2 の発光を示した。最大発光効率は8.05cd/Aであ た。

 <実施例7>(高分子化合物5の合成・評価)
 ・高分子化合物5の合成
 ジムロートを接続した200mL3つ口フラスコに 9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジホウ酸エチ ングリコールエステル1.06g(2.0mmol)、9,9-ジオ チル-2,7-ジブロモフルオレン1.00g(1.8mmol)、N,N ’-ビス(4-ブロモフェニル)-N,N’-ビス(2,6-ジメ チル-4-tert-ブチルフェニル)-1,4-フェニレンジ ミン0.15g(0.20mmol)、金属錯体(MC-9,85mg、0.04mmol) 、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド (商品名:Aliquat336、アルドリッチ社製)0.26g、及 びトルエン20mLを加えた。そこに、窒素雰囲 下、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ ム(II)ジクロリド1.4mgを加え、85℃に加熱した 得られた溶液に、17.5重量%炭酸ナトリウム 溶液5.4mLを滴下しながら105℃に加熱した後、 4.5時間攪拌した。次に、フェニルホウ酸0.25g 及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジ ム(II)ジクロリド1.5mgとトルエン20mLを加え、1 05℃で12時間攪拌した。
 得られた溶液にN,N-ジエチルジチオカルバミ ド酸ナトリウム三水和物1.22g、及びイオン交 水12mLを加え、85℃で2時間攪拌した。そこに トルエン62mLを加えて有機層を水層と分離し 後、有機層をイオン交換水26mL(2回)、3重量% 酸水溶液26mL(2回)、イオン交換水26mL(2回)の順 番で洗浄した。
 洗浄後の有機層をメタノール360mLに滴下し ところ沈殿が生じ、2時間撹拌を継続した。 いで、沈殿物を濾過した後、乾燥させて固 を得た。この固体をトルエン110mLに溶解さ 、あらかじめトルエンを通液したシリカゲ /アルミナカラムに溶液を通液した。得られ 溶液をメタノール600mLに滴下し、1時間撹拌 た後、得られた固体をろ取し乾燥させたと ろ、下記式で表される繰り返し単位を以下 モル比で有する高分子化合物5が1.37g得られ 。分析条件2で測定した高分子化合物5のポ スチレン換算の重量平均分子量(Mw)は2.1×10 5 であり、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn )は8.7×10 4 であった。

 ・高分子化合物5のEL発光の特性
 実施例1において、高分子化合物1に代えて 分子化合物5を用い、ポリ(エチレンジオキシ チオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液 バイエル社製(商品名:BaytronP)に代えてエイ ・シー・スタルク社製(商品名:CLEVIOS P AI4083 )を用いた以外は実施例1と同様にして、EL素 を作製した。得られたEL素子に電圧を引加す ることにより、605nmにピークを有する赤色のE L発光が得られた。このEL素子は、約10.9Vで1000 cd/m 2 の発光を示した。最大発光効率は8.99cd/Aであ た。

 <比較例1>(高分子化合物6の合成・評価)
 ・高分子化合物6の合成
 金属錯体MC-10は、特開2004-531485号公報に記載 の方法で合成した。
 ジムロートを接続した200mL3つ口フラスコに 9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジホウ酸エチ ングリコールエステル1.06g(2.0mmol)、9,9-ジオ チル-2,7-ジブロモフルオレン0.95g(1.8mmol)、N,N ’-ビス(4-ブロモフェニル)-N,N’-ビス(2,6-ジメ チル-4-tert-ブチルフェニル)-1,4-フェニレンジ ミン0.14g(0.19mmol)、金属錯体(MC-10、111mg、0.12m mol)、メチルトリオクチルアンモニウムクロ ド(商品名:Aliquat336、アルドリッチ社製)0.26g 及びトルエン20mLを加えた。そこに、窒素雰 気下、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ ウム(II)ジクロリド 1.5mgを加え、85℃に加熱 た。得られた溶液に、17.5重量%炭酸ナトリ ム水溶液 5.4mLを滴下しながら105℃に加熱し 後、4時間攪拌した。そこに、ビス(トリフ ニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド1.7 mgを加え、105℃でさらに4.5時間攪拌した。次 、得られた溶液に、フェニルホウ酸0.24g、 ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) クロリド1.5mg、及びトルエン20mLを加え、105 で12時間攪拌した。
 そこに、N,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナ トリウム三水和物1.22g、イオン交換水12mLを加 え、85℃で3時間攪拌した。得られた溶液にト ルエン62mLを加えて有機層を水層と分離した 、有機層をイオン交換水26mL(2回)、3重量%酢 水溶液26mL(2回)、イオン交換水26mL(2回)の順番 で洗浄した。洗浄後の有機層を約20mLに濃縮 、これをメタノール400mLに滴下したところ、 沈殿物が生じ、1時間撹拌を継続した。次い 、沈殿物を濾過した後、乾燥させ固体を得 。この固体をトルエン62mLに溶解させ、あら じめトルエンを通液したシリカゲル/アルミ ナカラムに溶液を通液した。この溶液を約30m Lに濃縮し、メタノール400mLに滴下しポリマー を沈殿させた。これを1時間撹拌した後、得 れた固体をろ取し乾燥させたところ、下記 で表される繰り返し単位を以下のモル比で する高分子化合物6が1.13g得られた。分析条 2で測定した高分子化合物6のポリスチレン換 算の重量平均分子量(Mw)は3.2×10 4 であり、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn )は1.0×10 4 であった。

 ・高分子化合物6のEL発光の特性
 実施例1において、高分子化合物1に代えて 分子化合物6を用い、ポリ(エチレンジオキシ チオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液 バイエル社製(商品名:BaytronP)に代えてエイ ・シー・スタルク社製(商品名:CLEVIOS P AI4083 )を用いた以外は実施例1と同様にして、EL素 を作製した。得られたEL素子に電圧を引加す ることにより、470nmにピークを有する白色のE L発光が得られた。このEL素子は、約11.6Vで1000 cd/m 2 の発光を示した。最大発光効率は0.24cd/Aであ た。

 本発明の高分子化合物等は、発光素子(例 えば、エレクトロルミネッセンス素子)、光 素子等の素子の製造に特に有用である。