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Patent Searching and Data


Title:
POWER AMPLIFIER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/099489
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a power amplifier of the envelope tracking type capable of reducing generation of nonlinear distortion even in small input while maintaining high efficiency. In the power amplifier, a gate voltage adjusting section (130) has a comparator (131) for comparing the size of a predetermined threshold voltage with that of an envelope signal. If the result of the comparison shows that the amplitude of the envelope signal is smaller than the predetermined threshold voltage, the gate voltage adjusting section (130) switches over so that a voltage (V1) is applied to the gate terminal of a high power amplifier (150). If the amplitude of the envelope signal is not smaller than the predetermined threshold voltage, it switches over so that a voltage (V2) (V1 > V2) is applied to the gate terminal thereof. At this time, the voltage (V1) is determined as a gate voltage that the high power amplifier (150) operates in an AB-class and the voltage (V2) is determined as a voltage that the high power amplifier (150) operates in a C-class.

Inventors:
KANEKO TETSUYA
Application Number:
PCT/JP2007/052705
Publication Date:
August 21, 2008
Filing Date:
February 15, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
KANEKO TETSUYA
International Classes:
H03F1/06
Foreign References:
JPH02206904A1990-08-16
JP2005269202A2005-09-29
JP2004116435A2004-04-15
Attorney, Agent or Firm:
WASHIDA, Kimihito (Shintoshicenter Bldg.24-1, Tsurumaki 1-chome,Tama-sh, Tokyo 34, JP)
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Claims:
 入力信号を増幅するパワーアンプと、
 前記入力信号のエンベロープを検波する包絡線検出手段と、
 前記エンベロープの振幅レベルに基づいて、前記パワーアンプの電源端子に印加する電源電圧を形成する電圧変調手段と、
 前記エンベロープの振幅レベルに基づいて、前記入力信号の電圧レベルを調整する電圧調整手段と、
 を具備する電力増幅器。
 前記電圧調整手段は、前記エンベロープの振幅レベルと所定の閾値とを比較すると共に、その出力側が前記パワーアンプの前記入力信号を入力する信号入力線路に接続された比較器を、具備する
 請求項1に記載の電力増幅器。
 前記電圧調整手段は、前記比較器の比較結果が、前記エンベロープの振幅レベルが前記所定の閾値未満の場合、前記入力信号の電圧レベルを大きくし、前記比較器の比較結果が、前記エンベロープの振幅レベルが前記所定の閾値以上の場合、前記入力信号の電圧レベルを小さくする
 請求項2に記載の電力増幅器
 前記電圧調整手段は、前記エンベロープの振幅レベルが大きいほど、前記入力信号の電圧レベルを小さくし、前記エンベロープの振幅レベルが小さいほど、前記入力信号の電圧レベルを大きくする
 請求項1に記載の電力増幅器。
 前記電圧調整手段は、前記エンベロープの振幅レベルが第1の閾値以上の場合、当該振幅レベルを前記第1の閾値にクリッピングし、前記エンベロープの振幅レベルが第2の閾値以下の場合、当該振幅レベルを前記第2の閾値にクリッピングするクリッピング手段を、さらに具備する
 請求項2に記載の電力増幅器。
 前記電圧調整手段は、前記エンベロープを平滑化するフィルタを、さらに具備し、
 前記比較器は、前記フィルタ通過後の前記エンベロープの振幅レベルと前記所定の閾値とを比較する
 請求項2に記載の電力増幅器。
 前記比較器は、第1の閾値と前記第1の閾値より小さい第2の閾値との差分であるヒステリシス幅を有し、前記エンベロープの振幅レベルが前記第1の閾値以上の場合、前記入力信号の電圧レベルを小さくし、前記エンベロープの振幅レベルが前記第2の閾値未満の場合、前記入力信号の電圧レベルを大きくする
 請求項2に記載の電力増幅器。
 前記パワーアンプは、電界効果型のトランジスタ、又は、バイポーラ型のトランジスタであり、
 前記電圧調整手段は、前記電界効果型のトランジスタのゲート端、又は、前記バイポーラ型のトランジスタのベース端に印加する前記入力信号の電圧レベルを調整する
 請求項1に記載の電力増幅器。
 
 
Description:
電力増幅器

 本発明は、例えば、エンベロープトラッ ング型増幅器に適用される電力増幅器に関 る。

 移動体通信では、携帯端末を考慮した時 消費電力を出来るだけ小さく抑えるため、 力効率の高い増幅器が望まれる。近年、消 電力を抑える方法として、エンベロープト ッキング(ET:Envelope Tracking)型増幅器が注目 れている。

 エンベロープトラッキング型増幅器は、 幅変化する変調波信号をそのまま電力増幅 に入力し、変調波のエンベロープに応じて 電力増幅器のドレイン電圧又はコレクタ電 を変化させることで、電力増幅器を常に飽 に近い状態で動作させて高効率動作を実現 る。

 このエンベロープトラッキング型増幅器 、電源制御による振幅変調の機能を有して るため、広いダイナミックレンジで線形性 優れた振幅変調性能を得ることは極めて難 く、通常の使用状態では変調増幅信号に変 歪みなどが発生しやすいという課題がある 特に、移動体通信の基地局増幅装置などで 、隣接チャネルの漏洩電力の仕様が厳しく っているため、変調歪みによる隣接チャネ へのノイズを抑圧することは極めて重要な 題となっており、このような変調歪みの発 は極力抑える必要がある。

 特許文献1には、高いドレイン効率を維持し つつ、広いダイナミックレンジを得、かつ隣 接チャネルへの漏洩電力を非常に小さくでき る増幅器が開示されている。この増幅器では 、ドレイン効率が良いことが最大のポイント であり、ドレイン電源に増幅器へのRF入力信 の振幅情報(エンベロープ)で変調をかけて 増幅器を常に飽和動作で使うことにより、 いドレイン効率を維持している。

特開平3-198513号公報

 しかしながら、特許文献1に開示される方 法では、アイドル電流があまり流れず、増幅 器が常にC級動作する場合は、大入力時に高 率化は出来ても小入力時に利得が劣化し非 形性となることから歪みが生じるという問 が発生する。このため、環境変動に弱く、 た、歪み補償を行う必要が出てくる。一方 アイドル電流が多く流れ、増幅器が常にAB級 もしくはB級動作する場合には、ドレイン効 が低下してしまう。

 本発明の目的は、エンベロープトラッキ グ型増幅器において、高効率を維持しつつ 小入力時においても非線形性歪みの発生を 減することができる電力増幅器を提供する とである。

 本発明の電力増幅器は、入力信号を増幅 るパワーアンプと、前記入力信号のエンベ ープを検波する包絡線検出手段と、前記エ ベロープの振幅レベルに基づいて、前記パ ーアンプの電源端子に印加する電源電圧を 成する電圧変調手段と、前記エンベロープ 振幅レベルに基づいて、前記入力信号の電 レベルを調整する電圧調整手段と、を具備 る構成を採る。

 この構成によれば、入力信号のエンベロ プの振幅レベルが小さいときにのみ、パワ アンプに流れるアイドル電流を増やしてパ ーアンプの動作をAB級動作させ、入力信号 エンベロープの振幅レベルが大きいときは パワーアンプに流れるアイドル電流を絞っ パワーアンプの動作をC級動作させることが きるので、パワーアンプがAB級動作するこ により電力付加効率が劣化するのを最小限 抑えつつ、小入力時においても線形性を保 、非線形性による歪みの発生を低減するこ ができる。

 本発明によれば、エンベロープトラッキ グ型増幅器において、高効率を維持しつつ 小入力時においても非線形性歪みの発生を 減することができる。

本発明の実施の形態1に係る電力増幅器 の要部構成を示すブロック図 実施の形態1に係るゲート電圧調整部の 要部構成を示す回路図 実施の形態1におけるドレイン電圧とゲ ート電圧との関係を示す図 本発明の実施の形態2に係る電力増幅器 の要部構成を示すブロック図 実施の形態2に係るゲート電圧調整部の 要部構成を示す回路図 実施の形態2におけるドレイン電圧とゲ ート電圧との関係を示す図 本発明の実施の形態3に係る電力増幅器 の要部構成を示すブロック図 実施の形態3に係るゲート電圧調整部の 要部構成を示す回路図 実施の形態3におけるドレイン電圧とゲ ート電圧との関係を示す図 本発明の実施の形態4に係る電力増幅 の要部構成を示すブロック図 実施の形態4におけるドレイン電圧と ート電圧との関係を示す図 本発明の実施の形態5に係る電力増幅 の要部構成を示すブロック図 実施の形態5に係るゲート電圧調整部 要部構成を示す回路図 実施の形態5におけるドレイン電圧と ート電圧との関係を示す図

 以下、本発明の実施の形態について、図 を参照して詳細に説明する。

 (実施の形態1)
 図1に本実施の形態に係る電力増幅器の要部 構成を示す。本実施の形態は、エンベロープ トラッキング(ET:Envelope Tracking)型のドレイン 御型増幅器に適用した例である。

 図1において、電力増幅器100は、歪補償部 110、包絡線検波部120、ドレイン電圧変調部140 、ゲート電圧調整部130、及びハイパワーアン プ150を備えて構成される。

 歪補償部110は、RF信号を入力し、ハイパ ーアンプ150の動作範囲を基に、ハイパワー ンプ150に出力されるRF信号の特性歪みを予め 補償する。

 包絡線検波部120は、RF信号の包絡線を検波 る。包絡線検波部120は、例えば、ダイオー 検波によりRF信号の包絡線を検波する。ある いは、包絡線検波部120は、IQベースバンド信 のI成分及びQ成分から振幅成分(√(I 2 +Q 2 ))を算出するようにしても良い。包絡線検波 120は、得られたエンベロープ信号をゲート 圧調整部130及びドレイン電圧変調部140に出 する。

 ゲート電圧調整部130は、所定の閾値電圧 、エンベロープ信号との大小を比較し、比 結果に応じて、ハイパワーアンプ150のゲー 電圧を切り換える。なお、ゲート電圧調整 130の詳細な構成及びゲート電圧の切り換え については、後述する。

 ドレイン電圧変調部140は、エンベロープ 号に基づいて電源電圧を増幅し、増幅後の 源電圧をハイパワーアンプ150のドレイン端 へ印加する。

 ハイパワーアンプ150は、FET(Field Effect Tra nsistor:電界効果トランジスタ)型の増幅器であ り、ドレイン電圧及びゲート電圧に基づいて 、入力信号であるRF信号を増幅する。

 図2に、ゲート電圧調整部130の要部構成を 示す。図2において、ゲート電圧調整部130は 例えば、オペアンプ132とスイッチ133とを備 る比較器131で構成される。比較器131は、所 の閾値電圧とエンベロープ信号との大小を 較し、エンベロープ信号の振幅が所定の閾 電圧未満の場合、ハイパワーアンプ150のゲ ト端子に電圧V1を印加し、エンベロープ信号 の振幅が所定の閾値電圧以上の場合、ハイパ ワーアンプ150のゲート端子に電圧V2(V1>V2)を 印加するように、スイッチ133を切り換える。 このとき、電圧V1は、ハイパワーアンプ150がA B級動作するようなゲート電圧とし、電圧V2は 、ハイパワーアンプ150がC級動作するような 圧とする。

 以下、上述のように構成された電力増幅 100の動作について説明する。

 まず、図示せぬベースバンド部及びRF変 部において生成されたRF信号に対し、包絡線 検波部120によって包絡線検波が施され、得ら れたエンベロープ信号は、ゲート電圧調整部 130及びドレイン電圧変調部140に出力される。

 ゲート電圧調整部130の比較器131では、エ ベロープ信号の振幅と所定の閾値電圧との 小比較が行われる。そして、比較結果が、 ンベロープ信号の振幅が所定の閾値電圧未 の場合、ハイパワーアンプ150のゲート端子 電圧V1が印加され、エンベロープ信号の振 が所定の閾値以上の場合、ハイパワーアン 150のゲート端子に電圧V2(V1>V2)が印加され 。このようにして、エンベロープ信号の振 に応じて、ハイパワーアンプ150のゲート電 が変化する。換言すると、エンベロープ信 の振幅に応じて、ハイパワーアンプ150のア ドル電流が変化し、ハイパワーアンプ150がAB 級動作したり、C級動作したりするようにな 。

 ドレイン電圧変調部140では、エンベロー 信号の変化に応じて、ハイパワーアンプ150 ドレイン端子に印加される電源電圧が同期 て増幅される。そして、ハイパワーアンプ1 50では、ドレイン電圧及びゲート電圧に基づ て、RF信号が増幅される。

 図3は、ドレイン電圧とゲート電圧との関 係を示す図である。同図において、Vthは、エ ンベロープ信号の振幅が所定の閾値電圧と等 しくなったときのドレイン電圧を示す。また 、電圧V1は、ハイパワーアンプ150がAB級動作 るようなゲート電圧であり、電圧V2は、ハイ パワーアンプ150がC級動作するような電圧で る。したがって、エンベロープ信号の振幅 所定の閾値電圧より小さく、ドレイン電圧 Vth未満のときには、ゲート電圧に電圧V1が印 加されるので、ハイパワーアンプ150に流れる アイドル電流が増加し、ハイパワーアンプ150 がAB級動作する。これにより、ハイパワーア プ150の線形性が確保され利得が改善し、変 歪みを抑圧することができるようになる。

 一方、エンベロープ信号の振幅が所定の 値電圧以上であり、ドレイン電圧がVth以上 ときには、ゲート電圧に電圧V2が印加され ので、ハイパワーアンプ150に流れるアイド 電流は少なく、ハイパワーアンプ150はC級動 することになる。この間、ハイパワーアン 150は高効率で動作する。

 このようにすることで、ハイパワーアン 150は、常にAB級動作するのではなく、エン ロープ信号の振幅が小さいときにのみ瞬時 にAB級動作するので、全電力における効率に 対して与える影響を最小限に抑えることがで きる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 力増幅器100は、ハイパワーアンプ150の増幅 対象であるRF信号のエンベロープ信号の振 の大きさに応じて、ハイパワーアンプ150の ート電圧を切り換えるようにしたので、エ ベロープ信号の振幅が所定の閾値電圧以上 場合は、ゲート電圧を下げてアイドル電流 流れないようにしてハイパワーアンプ150をC 動作させることにより、電力増幅器100全体 高効率を維持することができる。一方、エ ベロープ信号の振幅が所定の閾値電圧未満 場合は、ゲート電圧を上げてアイドル電流 流れるようにしてハイパワーアンプ150をAB 動作させる。これにより、線形性が確保さ るので利得が改善し、変調歪みを抑圧する とができる。

 なお、上述した説明では、比較器131にオ アンプ132を用いる場合について説明したが これに限定されるものではない。

 (実施の形態2)
 図4は、本発明の実施の形態2に係る電力増 器200の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態の説明にあたり、図1と同一構成 分には同一符号を付して説明を省略する。

 実施の形態1との相違点は、本実施の形態 の電力増幅器200は、ゲート電圧調整部130に代 え、ゲート電圧調整部210を備えることにある 。

 図5に、ゲート電圧調整部210の要部構成を 示す。図5において、ゲート電圧調整部210は 反転増幅回路211から成る。

 反転増幅回路211は、例えば、オペアンプ2 12と抵抗R1,R2とを備え、正相(+)入力ピンは所 の閾値電圧に接続され、エンベロープ信号 、抵抗R1を経て逆相(-)入力ピンに印加される 。エンベロープ信号が変化すると、その変化 が逆極性の電圧となって、ゲート端子に印加 される。このようにして、ゲート電圧調整部 210は、エンベロープ信号の極性が反転した信 号を、ハイパワーアンプ150のゲート端子に印 加する。この結果、エンベロープ信号の極性 が反転した信号に応じて、ハイパワーアンプ 150のゲート電圧が変化する。

 図6は、ドレイン電圧とゲート電圧との関 係を示す図である。上述したように、ドレイ ン電圧変調部140では、エンベロープ信号の変 化に基づいて、ハイパワーアンプ150のドレイ ン端子に印加される電源電圧が同期して増幅 される。一方、ゲート電圧調整部210は、反転 増幅回路211から成り、エンベロープ信号の極 性が反転した反転信号が、ハイパワーアンプ 150のゲート端子に印加される。したがって、 ゲート電圧とドレイン電圧とは、極性が反転 するため、図6に示すように、ゲート電圧が きいほどドレイン電圧が小さく、ゲート電 が小さいほどドレイン電圧が大きくなる。

 ゲート電圧が大きいとアイドル電流は増 する。ただし、本実施の形態では、ゲート 圧が大きいほどドレイン電圧が小さいため アイドル電流が増加しても、パワーアンプ1 50の消費電力をある程度抑圧し、効率の劣化 防止することができるようになる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 力増幅器200は、ハイパワーアンプ150の増幅 対象であるRF信号のエンベロープ信号の極 が反転した信号に基づいて、ハイパワーア プ150のゲート電圧を変化させるようにした で、ゲート電圧が大きいほどドレイン電圧 小さくなり、この結果、実施の形態1の効果 加えて、ゲート電圧が大きくアイドル電流 増加しても、ドレイン電圧が小さいので、 イパワーアンプ150の消費電力をある程度抑 し、効率の劣化を防止することができる。

 なお、上述した説明では、反転増幅回路2 11にオペアンプ212を用いる場合について説明 たが、これに限定されるものではない。

 (実施の形態3)
 図7は、本発明の実施の形態3に係る電力増 器300の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態の説明にあたり、図1と同一構成 分には同一符号を付して説明を省略する。

 実施の形態1との相違点は、本実施の形態 の電力増幅器300は、ゲート電圧調整部130に代 え、ゲート電圧調整部310を備えることにある 。

 図8に、ゲート電圧調整部310の要部構成を 示す。なお、図8において、図6と同一構成部 には同一符号を付して説明を省略する。図8 において、ゲート電圧調整部310は、反転増幅 回路211、及びスライス回路311を備える。

 スライス回路311は、リミッタ回路であり 反転増幅回路211の出力信号の振幅が所定の 値電圧V3以上又はV4以下の場合に(V3>V4)、 幅をV3~V4の間に制限する。

 図9は、本実施の形態におけるドレイン電 圧とゲート電圧との関係を示す。ドレイン電 圧変調部140では、反転増幅回路211の出力信号 の変化に基づいて、ハイパワーアンプ150のド レイン端子に印加される電源電圧が同期して 増幅される。一方、ゲート電圧調整部310では 、スライス回路311によって反転増幅回路211の 出力信号の振幅に制限が加わり、制限後の出 力信号の極性が反転した反転信号が、ハイパ ワーアンプ150のゲート端子に印加される。

 このようにして、ゲート端子に印加され 電源電圧に制限を加え、スライス回路311の 定の閾値電圧V3,V4をハイパワーアンプ150の ート電圧として最適な値に設定するように ることで、ハイパワーアンプ150が安定動作 るようになる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 力増幅器300は、ゲート電圧調整部310にスラ ス回路311を設け、反転増幅回路211の出力信 の振幅に制限を加えるようにしたので、ハ パワーアンプ150のゲート電圧の電圧範囲を 限することができ、ハイパワーアンプ150を 定動作させることができる。

 (実施の形態4)
 図10は、本発明の実施の形態4に係る電力増 器400の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態の説明にあたり、図1と同一構成 部分には同一符号を付して説明を省略する。

 実施の形態1との相違点は、本実施の形態 の電力増幅器400は、ゲート電圧調整部130とハ イパワーアンプ150のゲート端子との間にフィ ルタ410を備えることにある。

 フィルタ410は、ゲート電圧調整部130の出 信号の信号波形を平滑化する。フィルタ410 、例えば、テーブル式や多項式方式を用い 信号処理で実現したフィルタであってもよ し、通常のLCフィルタや誘電体フィルタな の物理的フィルタでもよい。

 図11に、本実施の形態におけるドレイン 圧とゲート電圧との関係を示す。ハイパワ アンプ150のゲート端子には、フィルタ410を 由したゲート電圧調整部130の出力信号が印 される。フィルタ410によって、ゲート電圧 整部130の出力信号の信号波形が鈍るので、 11に示すように、閾値電圧Vthの前後でドレイ ン電圧が変化する場合において、ゲート電圧 はV1からV2に急激に変化するのではなく、V1か らV2になだらかに変化するようになる。

 一方、図3に示すように、閾値電圧Vthの前 後でドレイン電圧が変化する場合において、 ゲート電圧がV1からV2に急激に変化する場合 は、ハイパワーアンプ150の線形性が急激に 化し、これにより、歪みが劣化する可能性 ある。したがって、ハイパワーアンプ150の ート電圧が急激に変化しないように、ゲー 端子の前段にフィルタ410を設け、ゲート端 に印加される出力波形を鈍らせることによ 、歪みが発生するのを防止し、また、ハイ ワーアンプ150が発振するのを防止すること できるようになる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 力増幅器400は、ゲート電圧調整部130とハイ ワーアンプ150のゲート端子との間にフィル 410を設け、ハイパワーアンプ150のゲート電 が急激に変化するのを防止することができ ので、ハイパワーアンプ150の線形性の急激 変化による歪みの劣化を回避することがで る。

 (実施の形態5)
 図12は、本発明の実施の形態5に係る電力増 器500の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態の説明にあたり、図1と同一構成 部分には同一符号を付して説明を省略する。

 実施の形態1との相違点は、本実施の形態 の電力増幅器500は、ゲート電圧調整部130に代 え、ゲート電圧調整部510を備えることにある 。

 図13に、ゲート電圧調整部510の要部構成 示す。図13において、ゲート電圧調整部510は 、比較器511から成る。

 比較器511は、ヒステリシス幅を有する比 器であり、例えば、オペアンプ212と抵抗R1,R 2を備えるシュミット回路から成る。オペア プ212の正相(+)入力ピンは、所定の閾値電圧V0 に接続され、エンベロープ信号は、逆相(-)入 力ピンに印加される。エンベロープ信号の振 幅が、所定の閾値電圧V0より十分に低い電圧 あり、ゲート端子にはV1が印加されている のとする。このとき、R2の両端にはV0+VR2とい う電圧が発生しているので、V0+VR2が正相(+)入 力ピンの電圧となる。この電圧をVhighとする 、エンベロープ信号の振幅が増大してこのV highを超えなければ、ゲート端子に印加され 電圧は、V1からV2に減少しない。

 これとは逆に、エンベロープ信号の振幅 正相(+)入力ピンに対し十分に大きな電圧の 合には、ゲート端子には当然V2が印加され 抵抗R2の両端の電圧は-VR2となる。この場合 は、正相(+)入力ピンの電圧がV0-VR2になる。 の電圧をVlowとすると、Vlowより低い電圧にま でエンベロープ信号の振幅が減少しなければ 、ゲート端子に印加される電圧は、V2からV1 増加しない。

 図14は、ドレイン電圧とゲート電圧との 係を示す図である。上述したように、ドレ ン電圧変調部140では、エンベロープ信号の 化に基づいて、ハイパワーアンプ150のドレ ン端子に印加される電源電圧が同期して増 される。ゲート電圧調整部510は、ヒステリ ス幅を有する比較器511から成り、エンベロ プ信号の振幅に関し、ゲート電圧はヒステ シスを形成する。つまり、図14に示すように 、ドレイン電圧に関し、ゲート電圧はヒステ リシスを形成する。図14において、VDhighは、 ンベロープ信号の振幅レベルがVhighに等し なるときのドレイン電圧であり、VDlowは、エ ンベロープ信号の振幅レベルがVlowに等しく るときのドレイン電圧である。これにより 雑音等の影響を受け、エンベロープ信号の 幅レベルの変動に応じて、ドレイン電圧が 値電圧Vthの付近で微小変動するような場合 おいて、エンベロープ信号の振幅レベルの 動量がヒステリシス電圧(Vhigh-Vlow)の範囲内 あれば、雑音等の影響がゲート端子に印加 れるゲート電圧には現れなくなる。

 以上のように、本実施の形態によれば、 力増幅器500は、増幅の対象であるRF信号の ンベロープ信号の大きさを、ヒステリシス を有する比較器511を用いて比較した結果に づいて、ハイパワーアンプ150のゲート端子 印加する電圧の大きさを調整するようにし 。これにより、エンベロープ信号の振幅レ ルが増加してドレイン電圧が増加する場合 、ゲート電圧をより低い電圧V2に切り換える ときの電圧閾値Vhighと、エンベロープ信号の 幅レベルが減少してドレイン電圧が減少す 場合に、ゲート電圧をより高い電圧V1に切 換えるときの電圧閾値Vlowとの間にヒステリ ス電圧(Vhigh-Vlow)が発生するので、エンベロ プ信号が雑音等の影響を受け微小に変動す ような場合においても、変動量がこのヒス リシス電圧の範囲内であれば、雑音等の影 を排除してエンベロープ信号の変動に伴っ ゲート電圧が瞬時に変化するのを回避する とができる。

 なお、上述した説明では、ハイパワーア プ150に電界効果トランジスタ(FET)型の増幅 を用いる場合について説明したが、FETに限 れず、バイポーラ型のトランジスタでもよ 。その場合、上述した説明において、ゲー 電圧はベース電圧に、ドレイン電圧はコレ タ電圧に対応させればよい。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、入 信号を増幅するパワーアンプと、前記入力 号のエンベロープを検波する包絡線検出手 と、前記エンベロープの振幅レベルに基づ て、前記パワーアンプの電源端子に印加す 電源電圧を形成する電圧変調手段と、前記 ンベロープの振幅レベルに基づいて、前記 力信号の電圧レベルを調整する電圧調整手 と、を具備する構成を採る。

 この構成によれば、入力信号のエンベロ プの振幅レベルが小さいときにのみ、パワ アンプに流れるアイドル電流を増やしてパ ーアンプの動作をAB級動作させ、入力信号 エンベロープの振幅レベルが大きいときは パワーアンプに流れるアイドル電流を絞っ パワーアンプの動作をC級動作させることが きるので、パワーアンプがAB級動作するこ により電力付加効率が劣化するのを最小限 抑えつつ、小入力時においても線形性を保 、非線形性による歪みの発生を低減するこ ができる。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、前 電圧調整手段は、前記エンベロープの振幅 ベルと所定の閾値とを比較すると共に、そ 出力側が前記パワーアンプの前記入力信号 入力する信号入力線路に接続された比較器 、具備する構成を採る。

 この構成によれば、入力信号のエンベロ プの振幅レベルと所定の閾値との比較結果 基づいて、前記入力信号の電圧レベルを調 することにより、パワーアンプに流れるア ドル電流を調整して、パワーアンプをAB級 作させたり、C級動作させたりすることがで る。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、前 電圧調整手段は、前記比較器の比較結果が 前記入力信号のエンベロープの振幅レベル 前記所定の閾値未満の場合、前記入力信号 電圧レベルを大きくし、前記比較器の比較 果が、前記エンベロープの振幅レベルが前 所定の閾値以上の場合、前記入力信号の電 レベルを小さくする構成を採る。

 この構成によれば、入力信号のエンベロ プの振幅レベルが所定の閾値電圧未満の場 、アイドル電流を増やし、入力信号のエン ロープの振幅レベルが所定の閾値電圧以上 場合、アイドル電流が絞ることができるの 、入力信号の振幅レベルが小さい場合にの 、パワーアンプをA級動作させ、必要以外の 場合には、パワーアンプがA級動作するのを 限することができるので、パワーアンプがA 動作することにより、電力付加効率が劣化 るのを最小限に抑えることができる。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、前 電圧調整手段は、前記エンベロープの振幅 ベルが大きいほど、前記入力信号の電圧レ ルを小さくし、前記エンベロープの振幅レ ルが小さいほど、前記入力信号の電圧レベ を大きくする構成を採る。

 この構成によれば、エンベロープの振幅 ベルが大きく、パワーアンプの電源端子に 加される電源電圧が大きいほど、アイドル 流を絞り、エンベロープの振幅レベルが小 く、パワーアンプの電源端子に印加される 源電圧が小さいほど、アイドル電流を増や ことができるので、パワーアンプの消費電 をある程度抑圧し、効率の劣化を防止する とができる。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、前 電圧調整手段は、前記エンベロープの振幅 ベルが第1の閾値以上の場合、当該振幅レベ ルを前記第1の閾値にクリッピングし、前記 ンベロープの振幅レベルが第2の閾値以下の 合、当該振幅レベルを前記第2の閾値にクリ ッピングするクリッピング手段を、さらに具 備する構成を採る。

 この構成によれば、パワーアンプが増幅 る入力信号の振幅レベルを、パワーアンプ 安定動作範囲内に抑えることができるため パワーアンプを安定動作させることができ 。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、前 電圧調整手段は、前記エンベロープを平滑 するフィルタを、さらに具備し、前記比較 は、前記フィルタ通過後の前記エンベロー の振幅レベルと前記所定の閾値とを比較す 構成を採る。

 この構成によれば、入力信号が雑音等の 響を受けて急激な変動を伴う場合に、フィ タにより、入力信号のエンベロープの振幅 ベルの変動を除去し、エンベロープの振幅 ベルの変動に基づいて、アイドル電流が急 に変動してパワーアンプの線形特性が急激 変化するのを回避することができので、線 特性の急激な変化に起因して発生する歪み 抑圧することができる。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、前 比較器は、第1の閾値と前記第1の閾値より さい第2の閾値との差分であるヒステリシス を有し、前記エンベロープの振幅レベルが 記第1の閾値以上の場合、前記入力信号の電 圧レベルを小さくし、前記エンベロープの振 幅レベルが前記第2の閾値未満の場合、前記 力信号の電圧レベルを大きくする構成を採 。

 この構成によれば、入力信号が雑音等の 響を受けてそのエンベロープが微小に変動 るような場合においても、変動量がヒステ シス電圧の範囲内であれば、雑音等の影響 排除してエンベロープの変動に伴ってアイ ル電流が瞬時に変動して、パワーアンプの 形特性が変化するのを回避することができ ので、線形特性の変化に起因して発生する みを抑圧することができる。

 本発明の電力増幅器の一つの態様は、前 パワーアンプは、電界効果型のトランジス 、又は、バイポーラ型のトランジスタであ 、前記電圧調整手段は、前記電界効果型の ランジスタのゲート端、又は、前記バイポ ラ型のトランジスタのベース端に印加する 記入力信号の電圧レベルを調整する構成を る。

 この構成によれば、入力信号のエンベロ プの振幅レベルに基づいて、ゲート電圧、 は、ベース電圧を調整することにより、ア ドル電流を調整することができるので、入 信号のエンベロープの振幅レベルが小さい きにのみ、パワーアンプをAB級動作させて 電力付加効率の劣化を最小限に抑えつつ、 入力時においても線形性を保ち、非線形性 よる歪みの発生を低減することができる。

 本発明の電力増幅器は、高効率を維持しつ 、小入力時においても非線形性歪みの発生 低減することができ、例えば、エンベロー トラッキング型増幅器に有用である。