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Patent Searching and Data


Title:
POWER SATURATOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028194
Kind Code:
A1
Abstract:
The rate of yielding a saturated sodium fluoride solution can be improved. A power saturator is provided which is characterized by comprising: a stirring tank (3) which accepts water and dry sodium fluoride upon the continuous feeding of these and in which the water and dry sodium fluoride are stirred by the stirring movement of a main stirring blade (45) and bottom stirring blades (59); a circulation tank (67), a preliminary settling tank (69), and a settling tank (71) which receive a solution including a supersaturated sodium fluoride solution from the stirring tank (3) through a transfer opening (35) located in a middle part and which settle undissolved sodium fluoride; and a circulating connection part (39) through which an unsaturated solution is circulated from a separation tank (5) to the stirring tank (3). It is further characterized by having: a bottom return opening (7) which is disposed in a bottom part ranging from the stirring tank (3) to the circulation tank (67), preliminary settling tank (69), and settling tank (71) and which is for returning the undissolved sodium fluoride which has been settled to a bottom-side part in the stirring tank (3); and a recovery opening (9) through which a supernatant in the settling tank (71) is continuously recovered.

Inventors:
KOBAYASHI SEIGO (JP)
TAGUCHI CHIEKO (JP)
YAMAUCHI RIO (JP)
TAKASE AKIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002345
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
August 28, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UNIV NIHON (JP)
KOBAYASHI SEIGO (JP)
TAGUCHI CHIEKO (JP)
YAMAUCHI RIO (JP)
TAKASE AKIHIRO (JP)
International Classes:
B01F7/16; B01F1/00
Foreign References:
JPS5484669U1979-06-15
JPH03229628A1991-10-11
JP2002058908A2002-02-26
JPH06296980A1994-10-25
Attorney, Agent or Firm:
SUDO, Yuichi (Atago Minato-k, Tokyo 02, JP)
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Claims:
 溶媒及び該溶媒に溶解させる物質の供給を受けて収容し攪拌部材の撹拌駆動により前記溶媒及び物質を撹拌する撹拌槽と、
 前記撹拌槽内の溶液を中間部の移行口から受け入れ且つ未溶解の物質を沈降させる分離槽と、
 前記撹拌槽及び分離槽の底部間に設けられ前記沈降した未溶解の物質を前記撹拌槽内底部側へ戻すための底部戻し口と、
 前記分離槽の上澄み液を回収する回収口と、
 を備えたことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1記載のパワーサチュレータであって、
 前記分離槽は、前記撹拌槽の周囲を囲むように形成された、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1又は2記載のパワーサチュレータであって、
 前記攪拌部材は、前記撹拌駆動により前記撹拌槽内に上下流及び旋回流を形成する、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項3記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌部材は、前記撹拌槽の下部に備えられ上昇流及び旋回流を形成する攪拌羽根を備えた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項4記載のパワーサチュレータであって、
 前記攪拌羽根は、前記撹拌槽内に上部から挿入され撹拌槽外の電動モータにより駆動される撹拌駆動軸に取り付けられた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~5の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌槽の内面に、前記移行口を撹拌槽の下部側に連通開口させるための撹拌槽カバーを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~6の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌槽及び分離槽間に、分離槽の上澄み液を撹拌槽へ循環させる循環連通部を設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~7の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記分離槽の上部から下部に渡る中間周壁を設け該分離槽内を少なくとも下部側が連通する内外の循環槽及び静置槽に分割する、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項8記載のパワーサチュレータであって、
 前記中間周壁は、前記循環槽及び静置槽を上下部で連通させる内中間周壁と前記静置槽を前記循環槽側に下部で連通させる外中間周壁とからなり、
 前記循環槽を、前記内中間周壁の内周側に配置すると共に、前記静置槽を、前記外中間周壁の外周側に配置し、
 前記循環槽及び静置槽間に、予備静置槽を設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項9記載のパワーサチュレータであって、
 前記内外中間周壁間に、補助中間壁を配置して前記予備静置槽を内外の上方移動予備静置槽及び下方移動予備静置槽とし、
 前記上方移動予備静置槽の下部側を、前記循環槽の下部側に連通させ、
 前記下方移動予備静置槽の上部側を上方移動予備静置槽の上部側に連通させると共に同下部を静置槽の下部側に連通させた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~10の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記分離槽の底部に、前記撹拌槽の底部側へ下降傾斜して未溶解の物質の移動をガイドする傾斜ガイド部材を設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項11記載のパワーサチュレータであって、
 前記傾斜ガイド部材の上部に、多数の小孔を有する斜面カバーが隙間をもって周回状に併設された、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~12の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記攪拌部材は、前記未溶解の物質を前記底部戻し口から撹拌槽内底部側へ戻すための撹拌を行う底部撹拌羽根を備えた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~13の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌槽の底部に、前記未溶解の物質を前記底部戻し口から撹拌槽内へ旋回上昇ガイドしつつ戻すための底部戻し口カバーを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項14記載のパワーサチュレータであって、
 前記底部戻し口カバーは、前記底部戻し口から引き込まれた未溶解の物質を旋回方向へ整流しながら内周側へガイドする整流部及び該整流部の上部側に配置され整流部でガイドされた未溶解の物質を旋回上昇ガイドする底部固定翼を備えた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項14又は15記載のパワーサチュレータであって、
 前記底部戻し口カバーの下部に、旋回上昇ガイドされなかった未溶解の物質を一端集積させる集積凹部を設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~16の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記溶媒及び物質を、前記撹拌槽に連続的に供給し、
 前記回収口から前記分離槽の上澄み液を連続的に回収する、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項8記載のパワーサチュレータであって、
 前記溶媒を、前記撹拌槽に連続的に供給すると共に、前記物質を、前記循環槽に供給し、
 前記回収口から前記分離槽の上澄み液を連続的に回収する、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項6記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌槽の内面と攪拌槽カバーとの間に、撹拌槽内から分離槽への未溶解の物質の移行を遅延ガイドする移行遅延カバーを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項18又は19記載のパワーサチュレータであって、
 前記循環槽に、前記供給された物質の沈降を遅延ガイドする循環誘導カバーを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項18~20の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記静置槽に、循環槽から移行した溶液の静置を促進させる静置誘導カバーを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項6又は19記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌槽の内面と攪拌槽カバーの下端との間に、撹拌槽からの溶液の移行を整流する整流リングを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項18記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌槽の上部側内面に、集中供給された溶媒を周方向に分散させる分散リングを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1又は2記載のパワーサチュレータであって、
 前記攪拌部材は、前記撹拌槽の中心部に上下に沿って配置された中空の撹拌駆動軸と、この撹拌駆動軸の上部側に取り付けられ撹拌駆動軸の下端から吸い込ませた前記溶媒及び物質を前記撹拌槽の上部側へ吐き出す回転ポンプと、前記撹拌駆動軸の下部側に取り付けられ上昇流を形成する主撹拌羽根と、前記撹拌駆動軸の上部側に取り付けられ前記上昇流
に衝突させる下降流を形成する副撹拌羽根とを備えた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項24記載のパワーサチュレータであって、
 前記撹拌槽の底部に、前記分離槽から底部戻し口を経て撹拌槽内へ戻された溶媒及び物質を前記撹拌駆動軸の下部側へガイドするテーパー筒形状の延長カバーを設けた、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
 請求項1~25の何れかに記載のパワーサチュレータであって、
 前記溶媒は、軟水であり、
 前記物質は、フッ化ナトリウムである、
 ことを特徴とするパワーサチュレータ。
Description:
パワーサチュレータ

 本発明は、動力源により連続駆動される チュレータであり、フロリデーションに供 れるパワーサチュレータに関する。

 従来よりフッ素がむし歯予防に役立つこ が知られ、米国を始め多くの先進国では水 水に天然に含まれるフッ素を適正濃度とな ように調整する手法(フロリデーション「Flu oridation」)が用いられている。

 このフロリデーションによる水道水フッ 物イオン濃度の調整により口腔内健康に大 な効果を奏し、日本国内でもその普及が望 れている。

 フロリデーションに用いられるサチュレー (飽和装置)は、4%の理想的な飽和溶液を作り 出す装置である。この装置により作られた飽 和フッ化ナトリウム溶液は、小さなポンプに よって浄水場設備に送られる。 
 かかる従来のサチュレータには、上昇方式 (アップフロー方式)、下降方式 (ダウンフロ ー方式 )、心室方式 (ベンチュリ方式) の三 種類がある。

 しかし、装置の原理は、軟水がフッ化ナ リウム(NaF)を含む大きな槽を少しずつ通り けることで飽和したフッ化ナトリウム溶液 作るものであり、溶液の生成速度が極めて く、数千人規模の人口にしか対応できない のであった。

http://www.f-take.com/09.HTM

 解決しようとする問題点は、飽和溶液の 成速度が極めて遅い点である。

 本発明は、飽和溶液の生成速度を向上す ため、溶媒及び該溶媒に溶解させる物質の 給を受けて収容し攪拌部材の撹拌駆動によ 前記溶媒及び物質を撹拌する撹拌槽と、前 撹拌槽内の溶液を中間部の移行口から受け れ且つ未溶解の物質を沈降させる分離槽と 前記撹拌槽及び分離槽の底部間に設けられ 記沈降した未溶解の物質を前記撹拌槽内底 側へ戻すための底部戻し口と、前記分離槽 上澄み液を回収する回収口とを備えたこと 最も主要な特徴とする。

 本発明のサチュレータでは、溶媒及び該 媒に溶解させる物質の供給を受けて収容し 拌部材の撹拌駆動により前記溶媒及び物質 撹拌する撹拌槽と、前記撹拌槽内の溶液を 間部の移行口から受け入れ且つ未溶解の物 を沈降させる分離槽と、前記撹拌槽及び分 槽の底部間に設けられ前記沈降した未溶解 物質を前記撹拌槽内底部側へ戻すための底 戻し口と、前記分離槽の上澄み液を回収す 回収口とを備えた。

 このため、撹拌槽内での撹拌による溶解 進と分離槽内での未溶解の物質の沈降促進 により、上澄み液として生成される飽和溶 を取り出すことができる。

 飽和したフッ化ナトリウム溶液の生成速 を向上するという目的を、撹拌部材を備え 撹拌槽と未溶解の物質と飽和溶液とを分離 る分離槽とにより実現した。

 [パワーサチュレータ]
 図1は、本発明の実施例1に係るパワーサチ レータの概略構成図である。

 図1のように、パワーサチュレータ1は、 和フッ化ナトリウム溶液を生成するもので り、撹拌槽3、分離槽5、底部戻し口7、及び 収口9を備えている。

 前記撹拌槽3及び分離槽5は、共通の底壁11 に内周壁13及び外周壁15を設けることで形成 れ、分離槽5が撹拌槽3の周囲を囲むようにし て全体的に有底円筒状に形成されている。

 撹拌槽3は、溶媒としての軟水及び溶媒に 溶解させるべき物質としてのフッ化ナトリウ ムの粉末(乾燥フッ化ナトリウム)の連続的な 給を受けて収容し攪拌部材17の撹拌駆動に り軟水及び乾燥フッ化ナトリウムを撹拌す ものである。

 撹拌槽3への軟水及び乾燥フッ化ナトリウ ムの連続的な供給は、水供給装置19及び自動 ィーダ21により行われる。

 水供給装置19は、水位差調節タンク23及び ソフトナー25を備えている。水位差調節タン 23には、水供給管27及び連結管29の一端が接 されている。水供給管27の他端は撹拌槽3の 部に臨まされている。連結管29の他端は、 フトナー25に接続されている。ソフトナー25 、水道31に接続されている。

 従って、水道31からの水道水をソフトナ 25により軟水化し、この軟水は、連結管29を し水位差調節タンク23へ移送される。水位 調節タンク23からは、水供給管27を介し撹拌 3の上部へ水位差を利用して一定速度で軟水 を供給させることができる。

 自動フィーダ21には、粉末供給管33の一端 が接続され、粉末供給管33の他端は撹拌槽3の 上部に臨まされている。

 従って、自動フィーダ21に収容されてい フッ化ナトリウムの粉末(乾燥フッ化ナトリ ム)を、自動フィーダ21の駆動により粉末供 管33を介して撹拌槽3の上部へ一定速度で供 させることができる。

 内周壁13には、中間部に移行口35が設けら れている。移行口35は、周方向一定間隔で設 られた小穴或いはスリットなどで構成され いる。内周壁13の内周側には、撹拌槽カバ 37が取り付けられ、移送路38形成されている この移送路38により移行口35が撹拌槽3の下 側に開口連通するように構成されている。

 撹拌槽カバー37の下端内周側には、端部 バー40が間隔を空けて配置されている。端部 カバー40は、撹拌槽カバー37或いは内周壁13に 図示しないブラケットを介して取り付けられ ている。この端部カバー40は、撹拌槽3内の未 溶解のフッ化ナトリウムが移送路38側へ移動 るのを抑制するためのものである。

 内周壁13には、上部に循環連通部39が設け られている。循環連通部39は、撹拌槽3の周方 向所定間隔で複数設けられた小穴或いはスリ ットなどで構成されている。循環連通部39に り分離槽5から撹拌槽3へ未飽和フッ化ナト ウム溶液を含む上澄み液を循環させること できる。

 前記底部戻し口7は、内周壁13の下端に形 されている。底部戻し口7は、内周壁13の下 に周方向所定間隔で複数設けられた切欠で 成されている。なお、底部戻し口7を、小穴 或いはスリットなどで構成することもできる 。底部戻し口7により、分離槽5内で沈降した 溶解のフッ化ナトリウムを撹拌槽3内底部側 へ戻すことができる。

 前記内周壁13の下端に、ガイド壁43が周回 状に形成されている。このガイド壁43は、端 カバー40の下端に対応する位置まで延びて る。ガイド壁43により、底部戻し口7から撹 槽3内へ戻る未溶解のフッ化ナトリウムを撹 槽3の中心側へ案内し、底部戻し口7におけ 乱流を抑制する。

 前記撹拌部材17は、撹拌駆動により軟水 び乾燥フッ化ナトリウムを撹拌すると共に 拌槽3内に上昇流及び旋回流を形成する。こ ため、撹拌部材17は、撹拌槽3の下部に備え れた主攪拌羽根45を備えている。

 主攪拌羽根45は、上下を開放した中空の 筒部47の回りに傾斜した側翼49を備えたもの ある。円筒部47の下縁は、前記端部カバー40 の上縁よりも若干上位に位置している。

 この主攪拌羽根45は、円筒部47が撹拌槽3 の中心部に挿入された撹拌駆動軸51に径方向 のスポーク状部材により取り付けられ、回転 駆動可能となっている。撹拌駆動軸51は、電 モータ53により駆動され、この駆動により 転する主攪拌羽根45により撹拌槽3内に上昇 及び旋回流を形成する。

 前記攪拌部材17には、主攪拌羽根45の下側 に底部攪拌羽根59が設けられている。底部攪 羽根59は、撹拌駆動軸51の下端に取り付けら れ、複数枚の螺旋状の羽根部61により構成さ ている。底部攪拌羽根59は、撹拌駆動軸51の 回転により未溶解のフッ化ナトリウムを前記 底部戻し口7から撹拌槽3内底部側へ戻すため 撹拌を行う。

 前記分離槽5は、前記撹拌槽3内の過飽和 ッ化ナトリウム溶液を含む溶液を中間部の 行口35から受け入れ且つ未溶解のフッ化ナト リウムを沈降させるものである。分離槽5に 、上部から下部に渡る中間周壁として2枚の 外中間周壁63,65が内外周壁13,15と同心状に設 けられている。これら内外中間周壁63,65によ 分離槽5内が循環槽67、予備静置槽69、静置 71に分割されている。

 内中間周壁63は、循環槽67及び予備静置槽 69を上下部で連通させ、その上端は、循環連 部39よりも低く、内中間周壁63の下端は、外 中間周壁65の下端よりも高く設定されている

 外中間周壁65は、静置槽71を前記循環槽67 に下部で連通させ、その上端は、循環連通 39よりも高く、外周壁15と同程度に設定され ている。

 循環槽67は、内中間周壁63の内周側に配置 され、静置槽71は、外中間周壁65の外周側に 置され、予備静置槽69は、循環槽67及び静置 71間に形成されている。

 内外周壁13,15間の上端側には、循環槽67、 予備静置槽69、及び静置槽71の上部を覆う天 72が設けられている。

 前記分離槽5の底部に、傾斜ガイド部材73 内外周壁13,15間で周回状に設けられている 傾斜ガイド部材73は、前記撹拌槽3の底部側 下降傾斜して分離槽5底部から未溶解のフッ ナトリウムの移動をガイドするものである 傾斜ガイド部材73と内周壁13との間には、ス ペーサ75が介設されている。スペーサ75は、 周壁13の外周面に沿って所定間隔で複数備え られている。傾斜ガイド部材73の下端部77は 底部戻し口7内に差し込まれ、撹拌槽3内の底 部に臨んでいる。

 前記回収口9は、外周壁15に設けられ、分 槽5における静置槽71の上澄み液を連続回収 るものである。回収口9は、循環連通部39よ も僅かに高い位置に形成されている。回収 9には、延長用のホース79が取り付けられて る。

 [4%飽和フッ化ナトリウム溶液の連続生成]
 図2は、パワーサチュレータ1の動作説明図 ある。

 図2において、白抜き矢印は、水、破線矢 印は、フッ化ナトリウム粒子、実線矢印は、 フッ化ナトリウム溶液を示す。

 図1,図2において、装置の始動に際し、撹 槽3及び分離槽5に飽和フッ化ナトリウム溶 を満たす。なお、始動に際し、飽和フッ化 トリウム溶液に代えて軟水を撹拌槽3及び分 槽5に満たし、軟水から開始することも可能 である。

 次いで、乾燥フッ化ナトリウム及び軟水 撹拌槽3の上部から供給する。

 乾燥フッ化ナトリウムは、自動フィーダ2 1の駆動により行われ、撹拌槽3に供給された 燥フッ化ナトリウムは、撹拌槽3内底部側へ 沈降する。このとき撹拌槽3内の液面は、乾 フッ化ナトリウムの供給による粘度上昇で 干下降傾向となり、循環連通部39の下縁より も下がる。

 軟水の供給は、水供給装置19により行われ 。水供給装置19は、前記のように水道水を軟 水化し、水位差を利用して一定速度で撹拌槽 3の上部から供給される。水道水を軟水化す のは、硬水であると、カルシウムCa、マグネ シウムMgがフッ化物イオン(F - )と結合し、濃度が下がるため、これを防止 るためである。因みに、水道水が硬度5
0ppm以上のときは、軟水化する必要がある。

 撹拌槽3において撹拌部材17の電動モータ5 3を始動させると、撹拌駆動軸51を介して主攪 拌羽根45及び底部攪拌羽根59が回転する。

 この回転により主攪拌羽根45が撹拌槽3内 上昇流及び旋回流を形成する。底部攪拌羽 59は、中心部側が上昇流となる渦流を形成 る。

 従って、撹拌槽3内の過飽和フッ化ナトリ ウム溶液を含む溶液は、主攪拌羽根45の回転 より撹拌されると共に上昇流との衝突によ さらに撹拌される。

 従って、供給された乾燥フッ化ナトリウ 及び軟水は、既存の飽和フッ化ナトリウム 液に混和すると共に、乾燥フッ化ナトリウ が次第に溶解する。この溶解により撹拌槽3 では、飽和フッ化ナトリウム溶液が能動的に 生成される。

 ちなみに、飽和濃度4%理論値の3倍以上の ッ化ナトリウムが存在すると飽和溶液の生 が可能となる。

 新たに供給された乾燥フッ化ナトリウム び軟水により撹拌槽3内の増加分は、撹拌槽 カバー37の下端から移送路38を上昇し、移行 35から循環槽67に至る。

 循環槽67内では、未溶解のフッ化ナトリ ムが沈降すると共に未飽和を含む溶液が循 連通部39から撹拌槽3内へ戻される。

 撹拌槽3内へ戻された未飽和を含む溶液は 、撹拌槽3内で再度撹拌作用を受け、撹拌槽3 の溶液が移行口35を通り再度循環槽67内へ移 行する。撹拌槽3及び循環槽67間の溶液の循環 を経て、循環槽67から予備静置槽69へ過飽和 ッ化ナトリウム溶液が次第に移行する。

 予備静置槽69内においては、多少の未溶 のフッ化ナトリウムが沈降し、未飽和フッ ナトリウム溶液が上昇し上澄みとなる。予 静置槽69内の上澄みは、循環槽67側へ移動し 循環連通部39から撹拌槽3内へ戻される。

 さらに、過飽和フッ化ナトリウム溶液が 備静置槽69から静置槽71側へ移行し、静置槽 71での上澄み液として4%飽和フッ化ナトリウ 溶液(4%NaF)に純化させることができる。

 この4%飽和フッ化ナトリウム溶液は、静 槽71の回収口9からホース  79を介して連続 に取り出され、浄水場設備に送られる。

 分離槽5内底部へ沈降した未溶解のフッ化 ナトリウムは、傾斜ガイド部材73の傾斜によ 下降ガイドされ、底部戻し口7を通り撹拌槽 3内へ戻される。このとき、底部攪拌羽根59の 回転で形成される渦流により未溶解のフッ化 ナトリウムが分離槽5内から撹拌槽3内へ積極 に引き込まれ、且つ渦流の上昇力により撹 槽3内上部側へ移動し、前記撹拌により再度 混和される。

 [実施例の効果]
 本発明実施例のサチュレータ1では、水及び 乾燥フッ化ナトリウムの連続的な供給を受け て収容し主攪拌羽根45及び底部攪拌羽根59の 拌駆動により水及び乾燥フッ化ナトリウム 撹拌する撹拌槽3と、前記撹拌槽3内の過飽和 フッ化ナトリウム溶液を含む溶液を中間部の 移行口35から受け入れ且つ未溶解のフッ化ナ リウムを沈降させる循環槽67及び予備静置 69、静置槽71と、前記撹拌槽3及び循環槽67、 備静置槽69、静置槽71の底部間に設けられ前 記沈降した未溶解のフッ化ナトリウムを撹拌 槽3内底部側へ戻すための底部戻し口7と、前 静置槽71の上澄み液を連続回収する回収口9 を備えた。

 このため、撹拌槽3内での撹拌による溶解 促進と循環槽67及び予備静置槽69、静置槽71内 での未溶解のフッ化ナトリウムの沈降促進と により、上澄み液として連続生成される4%飽 フッ化ナトリウム溶液を大量且つ連続的に り出すことができる。

 このため、従来数千人規模でしか対応で なかった人口を、数千人~数万人、さらには 数十万人規模にまで拡大することができ、フ ロリデーションによる水道水フッ化物濃度の 調整を大規模に実施させることができる。

 さらに、中性のフッ化ナトリウム(NaF)を いるため、安全管理が比較的容易で、より 密な水道水基準にも容易に対応でき、我国 道水事業に、より適したシステムの提供が きる。

 分離槽5は、撹拌槽3の周囲を囲むように 成された。このため、分離槽5及び撹拌槽3間 での溶液の循環を容易且つ円滑に行わせるこ とができる。

 攪拌部材17は、撹拌駆動により前記撹拌 3内に上下流及び旋回流を形成する。このた 、軟水及び乾燥フッ化ナトリウムの混和を 実に行わせることができる。

 撹拌部材17は、前記撹拌槽3の下部に備え れ、側翼49を付属させた主撹拌羽根45と底部 攪拌羽根59とからなり、前記撹拌槽3内に挿入 された電動モータ53により駆動される撹拌駆 軸51に取り付けられた。

 このため、電動モータ53の回転制御によ 主撹拌羽根45及び底部攪拌羽根59の回転を適 に制御し、撹拌槽3内での混和をより的確に 行わせることができる。

 撹拌槽3の内面に、前記移行口35を撹拌槽3 の下部側に連通開口させるための撹拌槽カバ ー37を設けた。

 このため、撹拌槽3の下部側から循環槽67 へ混和の進んだ溶液を移行させることがで る。

 撹拌槽3及び分離槽5間に、循環連通部39を 設けて分離槽5の上部に浮上する未飽和溶液 飽和フッ化ナトリウム溶液の一部を撹拌槽3 循環させる。このため、分離槽5で未溶解の フッ化ナトリウムを沈降分離させ、分離槽5 の未飽和フッ化ナトリウム溶液を循環連通 39から撹拌槽3へ一部循環させることができ 4%飽和フッ化ナトリウム溶液(4%NaF)に純化さ ることが容易となる。

 分離槽5の上部から下部に渡る内外中間周 壁63,65を設け該分離槽5内を下部側が連通する 内外の循環槽67、予備静置槽69、静置槽71に分 割した。

 このため、循環槽67で未溶解のフッ化ナ リウムを沈降分離させ、循環槽67内の上澄み 液を循環連通部39から撹拌槽3へ循環させるこ とができ、飽和に近づいた過飽和フッ化ナト リウム溶液を予備静置槽69、静置槽71へと順 移行させることができる。従って、4%飽和フ ッ化ナトリウム溶液(4%NaF)に純化させること 確実且つ容易となる。

 分離槽5の底部に、前記撹拌槽3の底部側 下降傾斜して未溶解のフッ化ナトリウムの 動をガイドする傾斜ガイド部材73を設けた。

 このため、未溶解のフッ化ナトリウムを 拌槽3へ確実に戻し、溶解を促進させること ができる。

 攪拌部材17は、前記未溶解のフッ化ナト ウムを前記底部戻し口7から撹拌槽3内底部側 へ戻し、また撹拌槽3中央底部に集まるフッ ナトリウムを上昇撹拌するための底部撹拌 根59を備えた。

 このため、未溶解のフッ化ナトリウムを 拌槽3へより確実に戻し、溶解をより促進さ せることができる。

 図3~図10は、本発明の実施例2に係り、図3 、パワーサチュレータの概略構成図、図4は 、撹拌羽根の配置を示す拡大図、図5は、撹 羽根を中心として示す図4のV部の拡大図、図 6は、撹拌羽根を示す断面図、図7は、攪拌羽 を示す平面図、図8は、短絡路の配置を示す 拡大図、図9は、短絡路を示す図8のIX部の拡 図、図10は、パワーサチュレータの動作説明 図である。

 なお、基本的な構成は図1と同様であり、 同一又は対応する構成部分には同符号又は同 符号にAを付し、重複した説明は省略する。

 図3のように、本実施例2のパワーサチュ ータ1Aでは、撹拌槽3の底壁11にガイド山部81 設けると共に、撹拌部材17Aの構造を変更し 且つ移送路38の途中、及び循環槽67の下部に 、短絡路83,85を設けた。

 図3のように、前記ガイド山部81は、裁頭 錐形状に形成され、中心が撹拌部材17Aの回 中心と一致するように形成されている。

 図4~図7のように、前記撹拌部材17Aは、主 拌羽根45A及び副攪拌羽根59Aを備えている。 撹拌羽根45A及び副攪拌羽根59Aは、螺旋状の クリュウで構成されている。撹拌駆動軸51 下端に内円筒部47Aaが取り付けられ、内円筒 47Aaに主攪拌羽根45Aと副攪拌羽根59Aとが取り 付けられている。

 主攪拌羽根45Aの外周には、外円筒部47Abが 取り付けられ、外円筒部47Abには、リング部87 が設けられている。

 図8,図9のように、前記短絡路83,85は、そ ぞれ周方向に所定間隔複数取り付けられて る。短絡路83,85は、屈曲したパイプで形成さ れている。

 図10のように、パワーサチュレータ1Aの基 本的な動作は、図2のパワーサチュレータ1の 作と同様である。

 一方、本実施例2では、底部戻し口7から 拌槽3内に戻された未溶解のフッ化ナトリウ は、主撹拌羽根45Aの回転による旋回上昇流 よりガイド山部81にガイドされつつ円滑に き上げられ、主撹拌羽根45Aの回転により撹 されると共に、主撹拌羽根45Aを過ぎて上昇 ると副攪拌羽根59Aにより撹拌される。

 撹拌部材17Aは、主撹拌羽根45Aによる撹拌 、副攪拌羽根59Aによる上部側の撹拌とを行 せることができる。従って、主撹拌羽根45A び副攪拌羽根59Aにより、より効率の良い撹 を行わせることができる。

 撹拌部材17Aの回転時には、リング部87が一 に回転し、回転のぶれを規制してよ
り確実な撹拌を行わせることができる。

 移送路38を上昇する溶液中の未溶解粒子は 短絡路83近辺で下降し始める。この未溶解粒 子は、短絡路83から循環路67側へ移行させる とができる。このため、未溶解粒子を循環 67の下部側から底部戻し口7を介し撹拌槽3内 円滑に戻すことができる

 循環槽67の下方では、底部戻し口7から撹 槽3内への引き込み力により乱流が起ころう とする。この乱流は、静置槽71側の溶液に影 を及ぼし、静置槽71内のフッ化ナトリウム 液の濃度を薄める恐れがある。

 この場合、底部戻し口7から撹拌槽3内へ 引き込み力が作用したとき、短絡路85を介し 循環槽67下部から予備静置槽69への溶液の移 を可能とし、循環槽67下部側での乱流が予備 静置槽69まで波及することを抑制又は防止す ことができる。

 従って、本実施例2でも、実施例1と同様 作用効果を奏することができる。また、本 施例では、主撹拌羽根45A及び副攪拌羽根59A よる、より効率の良い撹拌、短絡路83を介し た未溶解粒子の円滑な移動、短絡路85による 流の抑制又は防止により、より効率よく4% 和フッ化ナトリウム溶液の生成を行わせる とができる。

 図11~図14は、本発明の実施例3に係り、図1 1は、パワーサチュレータの概略構成図、図12 は、底部戻し口カバーの斜視図、図13は、底 戻し口カバーの断面図、図14は、パワーサ ュレータの動作説明図である。

 なお、基本的な構成は実施例2と同様であ り、同一又は対応する構成部分には同符号又 は同符号にBを付し、或いは同符号のAをBに代 えて説明し、重複した説明は省略する。

 図11のように、本実施例3のパワーサチュ ータ1Bでは、内外中間周壁63,65B間に、補助 間壁89を配置し、循環槽67の及び静置槽71間 、予備静置槽として内外の上方移動予備静 槽69Ba及び下方移動予備静置槽69Bbを形成した 。

 上方移動予備静置槽69Baの下部側は、前記 循環槽67の下部側に連通され、下方移動予備 置槽69Bbの上部側は、上方移動予備静置槽69B aの上部側に連通されている。下方移動予備 置槽69Bbの下部側は、静置槽71の下部側に連 されている。

 補助中間壁89の下部89aは、内周側へ若干 降傾斜するように形成され、下降する未溶 のフッ化ナトリウム粒子を底部戻し口7側へ イドする構成となっている。

 外中間周壁65Bは、下端部が傾斜ガイド部 73に近接するように形成され、下部側に開 65Baが設けられている。

 本実施例3では、実施例2の短絡路83,85及び ガイド壁43は、形成していない。

 本実施例3では、実施例2のガイド山部81に 代えて、撹拌槽3の底部に、前記未溶解の物 であるフッ化ナトリウム粒子を前記底部戻 口7から撹拌槽3内へ旋回上昇ガイドしつつ戻 すための底部戻し口カバー91を設けた。底部 し口カバー91は、底壁11に対して隙間を有し て配置されている。

 底部戻し口カバー91は、図12,図13のように 、リング部93を備え、このリング部93は、内 壁13下部に嵌合固定されている。リング部93 下部に、整流部95を備え、その上側に底部 定翼97を備えている。

 整流部95は、底部戻し口7から引き込まれ 未溶解のフッ化ナトリウム粒子を旋回方向 整流しながら内周側へガイドするものであ 。この整流部95は、複数の整流板99で構成さ れ、整流板99は、内周側へ下降傾斜するよう 周方向へ連設されている。各整流板99間に 、三角形状の開口101が形成され、撹拌部材17 Bの旋回方向へ指向している。

 底部固定翼97は、整流部95でガイドされた 未溶解のフッ化ナトリウム粒子を旋回上昇ガ イドするものである。この底部固定翼97は、 ング部93の内周に周方向複数取り付けられ 中央に固定筒103を備えている。この各底部 定翼97は、整流板99の開口101からリング部93 へ移行したフッ化ナトリウム粒子を旋回且 上方へガイドする。

 パワーサチュレータ1Bの動作は、図14のよう になっている。図14において、波線の破線矢 は、未飽和フッ化ナトリウム溶液、細線で まれた太線矢印は、過飽和フッ化ナトリウ 溶液を示す。本実施例3においても、基本的 には、実施例1、実施例2と同様な作用効果を すること
ができる。

 一方、本実施例3において、飽和フッ化ナ トリウム溶液は、循環槽67から上方移動予備 置槽69Baを上昇し、下方移動予備静置槽69Bb 下降して開口65Baから静置槽71へ移行する。

 この結果、底部戻し口7における乱流をよ り確実に抑制し、静置機能を強化することが できた。

 なお、未溶解のフッ化ナトリウム粒子の 降は、破線のように底部戻し口7側へ向かっ て行われる。

 底部戻し口7から撹拌槽3内へ引き込まれ フッ化ナトリウム粒子は、整流部95により開 口101から整流されつつリング部93内へ移行し 各底部固定翼97により、旋回且つ上方へガ ドされる。

 この結果、底部戻し口7においてフッ化ナ トリウム粒子が撹拌槽3から循環槽67側へ逆流 することを効率よく押さえることができた。

 また、底部固定翼97により未溶解のフッ ナトリウム粒子を底部戻し口7を介して循環 67側から撹拌槽3へ引き込む力を強化できた

 さらに、底部固定翼97により撹拌槽3底部 おける溶液が上方に広がる渦を作ることに り、撹拌槽3から移送路38を通って循環槽67 移行するより安定した溶液の流れを作るこ ができた。

 図15、図16は、本発明の実施例4に係り、 15は、パワーサチュレータの概略構成図、図 16は、パワーサチュレータの動作説明図であ 。

 なお、基本的な構成は実施例3と同様であ り、同一又は対応する構成部分には同符号又 は同符号にCを付し、或いは同符号のBをCに代 えて説明し、重複した説明は省略する。

 図15のように、本実施例4のパワーサチュ ータ1Cでは、底壁11Cに低部11Caを形成して撹 槽3の下部に集積凹部3aを形成した。底部戻 口カバー91Cの固定筒103Cは、下端が延長され 、この下端が集積凹部3a内に臨まされている

 従って、底部戻し口7から撹拌槽3内へ引 込まれたフッ化ナトリウム粒子は、実施例3 同様に整流部95Cにより開口101(図2,図13参照) ら整流されつつリング部93内へ移行し、各 部固定翼97により、旋回且つ上方へガイドさ れる。

 底部戻し口カバー91Cにおいて上方へガイ されなかったフッ化ナトリウム粒子は、図1 6のように、一端、集積凹部3a内に集積される 。

 傾斜ガイド部材73の上部には、多数の小 を有する斜面カバー74が隙間をもって周回状 に併設されている。

 分離槽5から攪拌槽3へ引き込まれる力は この傾斜ガイド部材73及び斜面カバー74間の 間において作用し、上部への波及が抑制さ る。

 一方、分離槽5底部に沈降した未溶解フッ 化ナトリウム粒子は、斜面カバー74の小孔を 過し、斜面ガイド部材73と斜面カバー74との 間の隙間を通り、底部戻し口7から攪拌槽3へ ムーズに引き込まれることとなり、分離槽5 底部での乱流を封ずることができる。

 従って、本実施例においても、実施例3と 同様な効果を奏することができ、且つ集積凹 部3aを設けたことにより、整流部95Cでのフッ ナトリウム粒子の集積と上方向への旋回運 がスムーズに行われ、循環槽67から攪拌槽3 引き込む力がいっそう強化され、攪拌槽3底 部における過飽和度をより容易に高めること ができた。また、斜面カバー74を形成するこ により分離槽5底部での乱流を確実に封ずる ことができた。

 図17、図18は、本発明の実施例5に係り、 17は、パワーサチュレータの概略構成図、図 18は、パワーサチュレータの動作説明図であ 。

 なお、基本的な構成は実施例4と同様であ り、同一又は対応する構成部分には同符号又 は同符号にDを付し、或いは同符号のCをDに代 えて説明し、重複した説明は省略する。

 図17,図18のように、本実施例5のパワーサ ュレータ1Dでは、分離槽5の上部から下部側 渡る中間周壁63を設け、該分離槽5内を内外 循環槽67、静置槽71に分割した。中間周壁63 下部63a側は、下側へ末広がりのテーパー形 に形成されている。

 なお、本実施例では、内周壁13に前記循 連通部39に相当するものは形成されていない 。このため、撹拌槽3及び分離槽5間に水位差 ない状態でも、分離槽5から撹拌槽3へ溶液 逆流するのを防止できる。撹拌槽3及び分離 5間で前者側が低くなる水位差ができ易くな る。

 自動フィーダ21の粉末供給管33を、循環槽 67の上部に接続している。したがって、溶媒 ある軟水は、水供給管27のメータリング・ ンプ27aの駆動で撹拌槽3へ連続的に供給され が、物質であるフッ化ナトリウムの粉末(粒 子)は、循環槽67へ供給される構成となってい る。

 フッ化ナトリウムの粉末を撹拌槽3側に供 給すると、投入時サラサラしていたフッ化ナ トリウムの粉末が長時間の稼働に伴い、ねば ついた性状となり傾斜ガイド部材73上で固ま 傾向があった。このような状態がさらに続 と循環回収の効率が低下する。

 そこで、循環槽67からフッ化ナトリウム 粉末を投入したところ、サラサラした性状 まま、傾斜ガイド部材73表面を移動し、傾斜 ガイド部材73の清掃さえ行わせることができ 。常に新しいフッ化ナトリウムの粉末を循 槽67から投入するので、傾斜ガイド部材73は 常に清掃される状態となり、長期の稼働が可 能となる。

 前記撹拌槽3の内面と攪拌槽カバー37との には、周回形状の移行遅延カバー105a,105bが けられている。この移行遅延カバー105a,105b 、撹拌槽3内から分離槽5の循環槽67への未溶 解のフッ化ナトリウムの移行を遅延ガイドす るものである。

 この移行遅延カバー105a,105bの遅延ガイド より、高い過飽和状態にある粒子は沈降し 移送路38内を上昇移行しづらく、移送路38内 での回収、撹拌槽3側への循環が効率よく行 れる。

 前記循環槽67には、循環誘導カバー107が 回状に設けられ、移行口35から循環誘導カバ ー107の上部側にかけて粒子誘導スロープ108が 設けられている。粒子誘導スロープ108は、内 周壁13の外面を湾曲しながら半周し、たすき け状に一対設けられている。なお、図面で 、たすき掛け状の一方のみ示している。

 循環誘導カバー107は、供給された未溶解 フッ化ナトリウムの沈降を遅延ガイドする のである。

 これら循環誘導カバー107及び粒子誘導ス ープ108により、循環槽67に投入されたフッ ナトリウムの粉末を循環槽67内全体に均一に 分布させることができる。

 前記静置槽71には、静置誘導カバー109a,109 bが周回状に設けられている。この静置誘導 バー109a,109bは、循環槽67から移行した溶液の 静置を促進させるものである。

 この静置誘導カバー109a,109bによる溶液の 置促進により、静置槽71での上澄み液とし 4%飽和フッ化ナトリウム溶液(4%NaF)に確実に 化させることができる。

 前記撹拌槽3の内面と攪拌槽カバー37の下 との間には、整流リング111が設けられてい 。この整流リング111は、外側のコイル111aと 内心側のスクリュウ状のリボン111bとからな ている。

 図19は、コイルの一部省略拡大平面図、 20は、リボンの一部省略拡大平面図である。 前記撹拌駆動軸51Dの回転が時計回りであると ころ、図19のように、外側のコイル111aの巻き 方向は反時計回り、図20のように、内心側の ボン111bのねじれ方向は時計回りとなってい る。

 この撹拌駆動軸51Dの回転方向とコイル111a の巻き方向及びリボン111bのねじれ方向との 係により、移送路38内での粒子の沈降及び攪 拌槽3内での上昇渦を的確に形成することが きる。

 なお、撹拌駆動軸51Dの回転方向を反時計 りに設定するときは、外側のコイル111aの巻 き方向を時計回り、内心側のリボン111bのね れ方向を反時計回りとするのがよい。

 前記整流リング111の存在により、攪拌槽3底 部における活発な回転攪拌の動きを生かした 上で、その動きが移送路38へ直接伝わること ないようにした。また移送路38の直下、す わち整流リング111の内部では、過飽和度の い状態を作ることができた

 こうして、整流リング111を通り抜けてき 溶液は飽和溶液により近いものとなり、ま 高い過飽和状態にある粒子は沈降し、移送 38内を上昇移行しづらく、移送路38内での回 収、撹拌槽3側への循環が効率よく行われる

 前記撹拌槽3の上部側内周面に、分散リン グ113が周回状に設けられている。この分散リ ング113は、集中供給された軟水を周方向に分 散させるものであり、断面が細い樋状に形成 されている。

 水供給管27により注水されると分散リン 113に受け入れられ、分散リング113の毛細管 象により直ちに周囲均一に分布する。水供 管27により注水が継続されると分散リング113 の全周で均等に溢れ、撹拌槽3上部に分散供 される。

 この分散供給により、撹拌槽3の液面上部 における結晶化が全体的に防止又は抑制する ことができる。

 前記攪拌部材17Dは、撹拌駆動軸51Dに主撹 羽根45Da,45Dbと副撹拌羽根59Dと回転ポンプ115 取り付けられたものである。

 図21は、撹拌駆動軸と主撹拌羽根及び副 拌羽根との関係を示す要部拡大斜視図であ 。

 撹拌駆動軸51Dは、中空に形成されて内部 溶液が上昇可能であり、前記撹拌槽3の中心 部に上下に沿って配置されている。撹拌駆動 軸51Dの下端部には、図21のように、切欠51Daが 形成され、溶液を取り込み易いようにしてい る。

 主撹拌羽根45Da,45Dbは、同一形状に形成さ 、図21において主撹拌羽根45Daを代表して説 すると、主撹拌羽根45Daは、複数枚の羽根部 45Daaの外周を円筒部45Dabで覆ったものである これら主撹拌羽根45Da,45Dbは、撹拌駆動軸51D 共に回転しながら溶液を撹拌駆動軸51Dに沿 て上昇させ、撹拌槽3内に対流を作る。

 副撹拌羽根59Dは、主撹拌羽根45Da,45Dbによ 上昇流に対向しこれに衝突させる下降流を 成する。この上昇流及び下降流の衝突によ て、一方向の対流に比較すると攪拌効率の 上を図ることができる。

 回転ポンプ115は、ケース115a内部に放射方 向の複数枚の羽根115bが設けられ、ケース115a 底部外周側に吐出口115cが設けられたもので ある。

 この回転ポンプ115は撹拌駆動軸51Dと共に 転し、羽根115bの回転による遠心力でケース 115a内部の溶液が外周側へ移動し、吐出口115c ら撹拌槽3の下方へ向けて吐出放射される。 この吐出によりケース115a内部の圧力が低下 、撹拌駆動軸51Dの下端から溶液が引き込ま 、上昇してケース115a内部側へ移動する。

 すなわち、回転ポンプ115,主撹拌羽根45Da,4 5Db,副撹拌羽根59Dにより撹拌槽3内に溶液の対 が形成されると共に撹拌を促進させること できる。

 特に、攪拌槽3の最下部に近いところ(撹 駆動軸51Dの最下端)から最上部側まで未溶解 粒子を持ち上げる対流を生じさせるから、 拌槽3内の攪拌の効率を高めることができる 。

 前記撹拌槽3の底部には、テーパー筒形状 の延長カバー117が設けられ、延長カバー117に は、複数の孔117aが設けられている。この延 カバー117は、前記分離槽5から底部戻し口7を 経て撹拌槽3内へ戻された溶液を前記撹拌駆 軸51Dの下部側へガイドするものであり、底 119により内周壁13に支持されている。

 底蓋119上面には、堤部119aが渦巻き形状に 形成されている。

 ここで、底蓋119の内側空間において、回 ポンプ115及び主撹拌羽根45Da,45Dbにより中央 方に引き上げられる力が働いている。一方 フッ化ナトリウムの粒子には、周辺に放散 る方向の遠心力と下方に沈澱する方向の重 が働いている。

 このことより、沈澱粒子の回収循環を効 よく行うためには、中央上方へ引き上げる を生かしたまま、遠心力と重力による動き 抑制することが必要となる。

 遠心力による粒子の放散は底蓋119によっ 止められ、また底蓋119に付属している堤部1 19aとテーパ形状の延長カバー117(孔117a付き)に よって下方への沈降が抑制される。よって、 沈澱粒子を回収循環する機能を強化すること ができる。

 さらに、延長カバー117の下端が末広がり 、それを上から取り囲むように傾斜ガイド 材73の下端部77Dが突出傾斜しているので、 部11Da側から傾斜ガイド部材73方向への吹き しを防止又は抑制することができる。

 その他本実施例においても、実施例4と同 様な作用効果を奏することができる。

 図22は、変形例の粒子誘導スロープ108を けたパワーサチュレータの概略構成図であ 。

 この図22のパワーサチュレータ1Dの粒子誘導 スロープ108は、図17のたすき掛けに対し、移 口35から循環誘導カバー107にかけて内周壁13 の外面に螺旋状に設けられたものである。粒 子誘導スロープ108の螺旋の巻き方向は、撹拌 駆動軸51Dの回転方向となっており、移行口35 ら循環誘導カバー107上へ粒子をより誘導し くしている。
[その他]
 循環槽67、予備静置槽69、静置槽71は、分離 5内を内外周壁63,65により分割形成するもの 限らず、撹拌槽の外周に循環槽を形成し、 環槽の外周に予備静置槽を形成し、予備静 槽の外周に静置槽を形成する構造にするこ もできる。

 予備静置槽69を省略することもできる。

 撹拌部材17は、撹拌槽3内でフッ化ナトリ ムを溶解させることができれば良く、攪拌 根の形状は任意である。また、撹拌混和が きるもので有れば、上下一対配置しても良 。

 撹拌部材による撹拌槽3内の溶液の流れを 、対流状態に設定することもできる。

 溶媒及び該溶媒に溶解させる物質として 水及びフッ化ナトリウム以外のものも適用 ることができる。

 移行遅延カバー105、循環誘導カバー107、 置誘導カバー109、整流リング111、分散リン 113は、実施例1~4に設けることもできる。

 フッ化ナトリウムの粉末を循環槽67へ供 する構成は、実施例1~4に適用することもで る。

パワーサチュレータの概略構成図であ (実施例1)。 パワーサチュレータの動作を示す説明 である(実施例1)。 パワーサチュレータの概略構成図であ (実施例2)。 撹拌羽根の配置を示す拡大図である(実 施例2)。 撹拌羽根を中心として示す図4のV部の 大図である(実施例2)。 撹拌羽根を示す断面図である(実施例2) 攪拌羽根を示す平面図である(実施例2) 短絡路の配置を示す拡大図である(実施 例2)。 短絡路を示す図8のIX部の拡大図である( 実施例2)。 パワーサチュレータの動作説明図であ る(実施例2)。 パワーサチュレータの概略構成図であ る(実施例3)。 底部戻し口カバーの斜視図である(実 例3)。 底部戻し口カバーの断面図である(実 例3)。 パワーサチュレータの動作説明図であ る(実施例3)。 パワーサチュレータの概略構成図であ る(実施例4)。 パワーサチュレータの動作説明図であ る(実施例4)。 パワーサチュレータの概略構成図であ る。(実施例5) パワーサチュレータの動作説明図であ る。(実施例5) コイルの一部省略拡大平面図である。 (実施例5) リボンの一部省略拡大平面図である。 (実施例5) 撹拌駆動軸と主撹拌羽根及び副撹拌羽 根との関係を示す要部拡大斜視図である。( 施例5) 変形例に係る粒子誘導スロープを設け たパワーサチュレータの概略構成図である。 (実施例5)

符号の説明

 1,1A,1B,1C,1D パワーサチュレータ
 3 撹拌槽
 5 分離槽
 7 底部戻し口
 9 回収口
 17,17A,17B,17C,17D 撹拌部材
 45,45A,45B,45C,45Da,45Db 主撹拌羽根
 51 撹拌駆動軸
 53 電動モータ
 59 底部攪拌羽根
 59A,59B,59C,59D 副攪拌羽根
 63 内中間周壁
 65 外中間周壁
 67 循環槽
 69 予備静置槽
 69Ba,69Ca 上方移動予備静置槽
 69Bb,69Cb 下方移動予備静置槽
 71 静置槽
 73 傾斜ガイド部材
 74 斜面カバー
 89 補助中間壁
 91,91C 底部戻し口カバー
105 移行遅延カバー
107 循環誘導カバー
109 静置誘導カバー
111 整流リング
113 分散リング
115 回転ポンプ
117 延長カバー