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Title:
PROCESS FOR PRODUCING HYDROGEN-CONTAINING DRINKING WATER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/066766
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] Provided is a process for producing a hydrogen-containing drinking water which is suitable for mass production, is reduced in fluctuations of the content of dissolved hydrogen, and has a high hydrogen concentration. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] Raw water is fed to the raw-water flow part of a module for hydrogen gas dissolution which has been partitioned into a raw-water flow part and a hydrogen-gas flow part with a gas-permeable membrane made of a hydrophobic material. Simultaneously therewith, pressurized hydrogen gas is supplied to the hydrogen-gas flow part of the hydrogen gas dissolution module to dissolve hydrogen in the raw water. Thereafter, the raw water discharged from the raw-water flow part of the hydrogen gas dissolution module and containing hydrogen gas dissolved therein is packed in a container. The container is sealed and the contents are sterilized.

Inventors:
KATO AKIRA (JP)
YOSHIZAWA MICHIO (JP)
KINNO KOSUKE (JP)
YUZAKI TOMONORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071234
Publication Date:
May 28, 2009
Filing Date:
November 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BIO RES INC (JP)
ORGANO CORP (JP)
KATO AKIRA (JP)
YOSHIZAWA MICHIO (JP)
KINNO KOSUKE (JP)
YUZAKI TOMONORI (JP)
International Classes:
C02F1/68; A23L2/52; A61K33/00; B01D19/00; B01D61/04; B01D61/16; B01F1/00; B01F3/04; C02F1/20; C02F1/32; C02F1/44; C02F1/46; C02F9/00
Foreign References:
JP2005296794A2005-10-27
JP2000051606A2000-02-22
JP2001086963A2001-04-03
JP2004230370A2004-08-19
JP2002172317A2002-06-18
JP2005046723A2005-02-24
Attorney, Agent or Firm:
MATSUI, Shigeru (Ginza Todoroki Bldg.16-5, Ginza 8-chom, Chuo-ku Tokyo 61, JP)
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Claims:
 原料水を、疎水性材料からなるガス透過膜により原料水流通部と水素ガス流通部とに区画された水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通部に供給すると共に、前記水素ガス溶解モジュールの前記水素ガス流通部に加圧した水素ガスを供給して、前記原料水に水素を溶解させ、前記水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通部から吐出される水素ガスが溶解した原料水を容器に充填して密封し、殺菌処理することを特徴とする飲料用水素含有水の製造方法。
 前記水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通部に供給する前記原料水として、金属イオンを含有するものを用いる、請求項1に記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュールに供給する前に、ナノフィルターに通水して電気伝導率を5~2,000μs/cmに調整する、請求項1又は2に記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュールに供給する前に、RO膜に通水させ、次いで、金属イオンを添加して電気伝導率を5~2,000μs/cmに調整する、請求項1又は2に記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 前記原料水として、ナノフィルター又はRO膜に通水させたものを用い、前記水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通部から吐出される水素ガスが溶解した原料水に、果汁、野菜抽出物、カカオ抽出物、コーヒー抽出物、茶抽出物、生薬抽出物、蜂蜜、甘味料及び乳酸菌から選ばれる1種以上を添加する、請求項1に記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュールに供給する前に、脱気処理する、請求項1~5のいずれか一つに記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュールに供給する前に、電解処理して電解酸性水と電解アルカリ性水とを生成させ、得られた電解アルカリ性水を前記水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通部に供給する、請求項1~6のいずれか一つに記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 前記電解処理は、前記原料水を脱気処理後に行う、請求項7に記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 原料水の一部を電気分解し、得られた水素ガスを前記水素ガス溶解モジュールの前記水素ガス流通部に加圧供給して、水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通部に供給された前記原料水に水素ガスを溶解させる、請求項1~8のいずれか一つに記載の飲料用水素含
有水の製造方法。
 水を電気分解し、得られた水素ガスを前記水素ガス溶解モジュールの前記水素ガス流通部に加圧供給して、水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通部に供給された前記原料水に水素ガスを溶解させる、請求項1~8のいずれか一つに記載の飲料用水素含有水の製造方法。
 前記飲料用水素含有水が嗜好飲料である、請求項1~10のいずれか一つに記載の飲料用水素含有水の製造方法。
Description:
飲料用水素含有水の製造方法

 本発明は、飲料用に適した水素含有水の 造方法に関する。

 酸化還元電位がマイナス値を示す還元水 、老化や病気の原因物質とされる体内の活 酸素を除去でき、花粉症、アトピー、喘息 どのアレルギー性疾患、胃腸などの消化器 疾患、並びに高血圧症といった健康障害も 善できることが報告されている。

 水素は、還元力が強いため、井戸水や水 水などに水素を含有させることで、還元性 高めることができる。

 飲料用水素含有水は、例えば、原料水中 水素ガスを散気して製造できる。しかしな ら、水素ガスは大気圧では水にほとんど溶 しなので、従来より、圧力容器内の原料水 、密閉状態で水素ガスを加圧しながら含有 せて製造している。

 例えば、下記特許文献1には、空気を除去し た圧力容器内に水素ガスを充填し、前記圧力 容器内における水素ガスの圧力を2~10気圧に ったまま、その圧力容器内にミネラルを含 原水をシャワー状に散水して水素ガスと接 させることにより、該原水中に前記圧力容 内の水素ガスを溶解せしめた後、これを高 密性容器に充填して密閉し、その状態で加 殺菌処理を施して水素含有水を製造するこ が開示されている。

特許第3606466号公報

 上記特許文献1に開示された製造方法は、 バッチ式であるので、生産性が悪く、水素含 有水を大量に生産するには、製造装置が大型 化する問題があった。また、原料水に水素を 効率よく溶解させることができず、水素の消 費量が嵩むばかりか、ロット毎に水素濃度が ばらつき易い問題があった。

 したがって、本発明の目的は、大量生産 適し、水素濃度のばらつきが少なく、水素 度の高い飲料用水素含有水の製造方法を提 することにある。

 上記目的を達成するにあたり、本発明の 料用水素含有水の製造方法は、原料水を、 水性材料からなるガス透過膜により原料水 通部と水素ガス流通部とに区画された水素 ス溶解モジュールの前記原料水流通部に供 すると共に、前記水素ガス溶解モジュール 前記水素ガス流通部に加圧した水素ガスを 給して、前記原料水に水素を溶解させ、前 水素ガス溶解モジュールの前記原料水流通 から吐出される水素ガスが溶解した原料水 容器に充填して密封し、殺菌処理すること 特徴とする。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法に れば、水素ガス溶解モジュールの原料水流 部に原料水を供給すると共に、水素ガス溶 モジュールの水素ガス流通部に加圧した水 ガスを供給することで、水素ガス流通部に 給された水素ガスは、分圧差により、ガス 過膜を通過して原料水流通部を流通する原 水中に溶解する。このため、水素ガス溶解 ジュールの原料水流通部から吐出された原 水には、水素ガスが多量に溶解している。 のように、本発明によれば、効率よく、短 間で原料水に水素を含有させることができ ので、安定した品質の飲料用水素含有水を 産性よく製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記水素ガス溶解モジュールの前記原料水 通部に供給する前記原料水として、金属イ ンを含有するものを用いることが好ましい 純水や超純水などの金属イオンを含まない は、飲用した場合、浸透圧の関係で下痢な の症状が生じる恐れがある。また、飲料用 素含有水の還元力を増加させる(酸化還元電 位を下げる)方法として、pHを上げる(アルカ 性にする)ということが考えられる。そして pHを上げるため、電解処理を行って電解ア カリ性水を生成する方法がある。しかしな ら、金属イオンを含まない水では、電解処 により電解アルカリ性水を生成することが きず、より還元性の高い飲料用水素含有水 製造することが困難である。原料水として 属イオンを含有するものを用いることで、 用に適し、より還元力の強い飲料用水素含 水を効率よく製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュー に供給する前に、ナノフィルターに通水し 電気伝導率を5~2,000μs/cmに調整することが好 ましい。原料水をナノフィルターに通水させ ることで、ナトリウムイオンやカリウムイオ ンなどのミネラル成分以外をナノフィルター で捕捉できるので、飲用に適し、より還元力 の高い飲料用水素含有水を製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュー に供給する前に、RO膜に通水させ、次いで 金属イオンを添加して電気伝導率を5~2,000μs/ cmに調整することが好ましい。RO膜によるろ 処理では、原料水中の不純物を効果的に除 できるものの、金属イオンまでもがRO膜によ り除去されてしまう。このため、原料水をRO に通水させた後、金属イオンを添加して電 伝導率を5~2,000μs/cmに調整することで、飲用 に適し、より還元力の高い飲料用水素含有水 を製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記原料水として、ナノフィルター又はRO に通水させたものを用い、前記水素ガス溶 モジュールの前記原料水流通部から吐出さ る水素ガスが溶解した原料水に、果汁、野 抽出物、カカオ抽出物、コーヒー抽出物、 抽出物、生薬抽出物、蜂蜜、甘味料及び乳 菌から選ばれる1種以上を添加することが好 しい。この態様によれば、還元力の高い嗜 飲料を製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュー に供給する前に、脱気処理することが好ま い。原料水を脱気処理することで、水素ガ を原料水に溶解させやすくなり、水素濃度 高い飲料用水素含有水を効率よく、かつ、 時間で製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記原料水を、前記水素ガス溶解モジュー に供給する前に、電解処理して電解酸性水 電解アルカリ性水とを生成させ、得られた 解アルカリ性水を前記水素ガス溶解モジュ ルの前記原料水流通部に供給することが好 しい。pHと酸化還元電位とは相関関係があ 、pHを上昇させることで、酸化還元電位は低 下する。よって、この態様によれば、薬剤な どを使用しなくても水素含有水のpHを上昇で るので、より還元性の高い飲料用水素含有 を効率よく製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記電解処理は、前記原料水を脱気処理後 行うことが好ましい。この態様によれば、 元性の高い飲料用水素含有水を効率よく製 できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は、 料水の一部を電気分解し、得られた水素ガ を前記水素ガス溶解モジュールの前記水素 ス流通部に加圧供給して、水素ガス溶解モ
ジュールの前記原料水流通部に供給された前 記原料水に水素ガスを溶解させるか、あるい は、水を電気分解し、得られた水素ガスを前 記水素ガス溶解モジュールの前記水素ガス流 通部に加圧供給して、水素ガス溶解モジュー ルの前記原料水流通部に供給された前記原料 水に水素ガスを溶解させることが好ましい。 この態様によれば、水素ガスボンベなどの用 意・交換、水素ガスの残量管理といった手間 を省くことができる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法は 前記飲料用水素含有水が嗜好飲料である、 とが好ましい。

 本発明によれば、安定した品質の飲料用 素含有水を生産性よく製造できる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法に いることができる飲料用水素含有水の製造 置の一実施形態について、図1を用いて説明 する。

 この製造装置20は、活性炭素槽1と、膜ろ 装置2と、脱気装置3と、水素ガス溶解モジ ール4と、UV殺菌装置5と、充填装置6とで主に 構成されている。

 活性炭素槽1では、槽内に供給された原料 水を脱塩素処理する。活性炭素槽1の上流に 、外部の原料水源から伸びた配管L1が接続し ている。また、活性炭素槽1の下流からは配 L2が伸びて膜ろ過装置2に接続している。

 膜ろ過装置2では、活性炭素槽1で脱塩素 理された原料水(以下、「脱塩素水」と記す) をろ過処理する。膜ろ過装置2に用いるろ過 としては、ナノフィルター(NF膜)が好ましく いられる。また、RO膜を用いることもでき 。膜ろ過装置2の下流からは配管L3が伸びて 気装置3に接続している。また、この配管L3 、途中で分岐して電気分解装置7に接続する 管L4が伸びている。

 脱気装置3では、膜ろ過装置2にてろ過処 した原料水(以下、「ろ過処理水」と記す)に 溶解している、酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガ スなどを除去する。脱気装置3としては、真 脱気装置やガス透過膜を用いた膜脱気装置 が挙げられる。脱気装置3の下流からは配管L 5が伸びて、後述する水素ガス溶解モジュー 4の原料水流通部4aに接続している。

 電気分解装置7では、ろ過処理水を電気分 解して水素ガスと酸素ガスとを生成する。電 気分解装置7は、カソード室7a、アノード室7b イオン交換膜7cを有しており、電気分解用 (ろ過処理した原料水)が、配管L4からカソー 室7a及びアノード室7bに供給される。そして 、電気分解装置7のカソード室7a(水素ガス発 側)からは、配管L6が伸びて、後述する水素 ス溶解モジュール4の水素ガス流通部4bに接 している。また、電気分解装置7のアノード 7b(酸素ガス発生側)からは、配管L7が伸びて 酸素貯留ホルダーなどに接続している。

 水素ガス溶解モジュール4は、疎水性材料 からなるガス透過膜4cによって、原料水流通 4aと、水素ガス流通部4bとに区画されている 。そして、原料水流通部4aには前述した配管L 5が接続しており、水素ガス流通部4bには前述 した配管L6が接続している。原料水流通部4a 下流からは、配管L8が伸びてUV殺菌装置5に接 続している。また、水素ガス流通部4bの下流 らは、配管L9が伸びて、系外に水素ガス流 部4b内の水素ガスを排出するように構成され ている。

 水素ガス溶解モジュール4に用いるガス透 過膜4cの材質としては、疎水性を有するもの あれば特に限定はなく、シリコン系樹脂、 リエチレンやポリプロピレンやポリ-4-メチ ぺンテン-1等のオレフィン系樹脂、ポリフ オロエチレン等のフッ素系樹脂などが挙げ れる。

 水素ガス溶解モジュール4に用いるガス透 過膜4cの形態としては、中空糸膜などが一例 して挙げられる。

 図2には、ガス透過膜4cとして中空糸膜を いた水素ガス溶解モジュールの一例を示す

 この水素ガス溶解モジュールは、容器41 内部に、ガス透過膜からなる中空糸膜42が配 置されている。この中空糸膜42には、中空糸 内部に原料水を導入するための原料水入口4 3と、中空糸内部の水を外部へ排出するため ガス溶解水出口44とが形成されている。そし て、原料水入口43には配管L5が接続している また、ガス溶解水出口44からは配管L8が伸び いる。

 また、容器41には、容器41の内部に水素ガ スを導入するための水素ガス入口45と、水素 スを系外に排出するための水素ガス出口46 形成されている。そして、水素ガス入口45に は配管L6が接続している。また、水素ガス出 46からは配管L9が伸びている。また、配管L9 は、容器41内部の圧力が所定の圧力となる うに弁47が設けられている。この弁47は、開 弁や減圧弁、さらに抵抗などガスを加圧状 に維持できれば何でもよい。弁47の開閉を 御することによって、容器41内の圧力を所定 値に制御できる。

 すなわち、図2では、中空糸膜内部が、本 発明の「原料水流通部」であり、容器41の内 と中空糸膜の外側の空間48が、本発明の「 素ガス流通部」である。

 なお、図2は、中空糸膜の内側に原料水を 流通させるような構成をしているが、中空糸 膜の外側に原料水を流通させ、中空糸膜の内 側に水素ガスを流通させるような構成にして もよい。

 UV殺菌装置5では、水素ガス溶解モジュー 4にて水素ガスを溶解させた原料水(以下、 ガス溶解水」と記す)にUV照射して雑菌や微 物などを死滅させる。UV殺菌装置5の下流か は、配管L10が伸びて充填装置6に接続してい 。

 充填装置6では、UV殺菌装置5で殺菌処理し たガス溶解水を、密封容器に充填して密封し 、殺菌処理する。

 次に、本発明の飲料用水素含有水の製造 法について、上記製造装置を用いた場合を として説明する。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法で いることができる原料水としては、飲料用 適した水源から得られる水であれば特に限 はなく、例えば水道水、地下水などが挙げ れる。

 まず、配管L1から活性炭素槽1に原料水を 給し、槽内に設置された活性炭と原料水を 触させて、原料水中の塩素等を活性炭に吸 して脱塩素処理する。

 次に、活性炭素槽1で脱塩素処理した原料 水(脱塩素水)を、配管L2から膜ろ過装置2に供 してろ過処理し、浮遊物などを除去する。

 ろ過膜としてナノフィルターを用いる場 、脱塩素水の電気伝導率が、5~2,000μs/cmとな るように調整してろ過することが好ましく、 100~1000μs/cmとすることがより好ましい。電気 導率が5μs/cm未満であると、ろ過処理後の水 は、金属イオンなどのミネラル成分がほとん ど含有していないので、飲料用としては不適 である。また、2,000μs/cmを超えるように処理 ると、ろ過処理による有機物除去などが不 分な場合があり、衛生面において問題が生 る。

 また、ろ過膜としてRO膜を用いる場合は RO膜によるろ過処理によって脱塩素水中の金 属イオンまでもがRO膜により除去されてしま ので、飲料用に適したものにするには、ろ 処理を行った後、ナトリウムイオン、カリ ムイオンなどの飲料に適した金属イオンを 加することが好ましく、それによって、ろ 処理水の電気伝導率が5~2,000μs/cmとなるよう に調製することがより好ましく、100~1000μs/cm なるように調製することが特に好ましい。 しくは、金属イオンを添加する代わりに、 述する水素ガス溶解モジュール4の原料水流 通部4aから吐出されたガス溶解水に、果汁、 菜抽出物、カカオ抽出物、コーヒー抽出物 茶抽出物、生薬抽出物、蜂蜜、甘味料及び 酸菌から選ばれる1種以上を添加してもよく 、これによって、飲料に適し、更には、嗜好 性の高い水素含有水を製造できる。

 次に、膜ろ過装置2でろ過処理した脱塩素 水(ろ過処理水)を、配管L3から脱気装置3に供 すると共に、配管L4から電気分解装置7に供 する。

 配管L3から脱気装置3に供給したろ過処理 (脱気水)は、ここで脱気処理して、ろ過処 水に溶解している酸素ガス、窒素ガス、炭 ガスなどを除去する。そして、配管L5から水 素ガス溶解モジュール4の原料水流通部4aに供 給する。ろ過処理水の脱気処理は、ろ過処理 水に溶存しているガス濃度が10ppm以下になる で行うことが好ましい。脱気処理すること 、水素ガス溶解モジュール4にて、水素ガス を多量にかつ短時間で溶解させ易くなり、水 素ガス濃度が高い飲料用水素含有水を効率よ く製造できる。

 また、配管L4から電気分解装置7に供給し ろ過処理水は、ここで水素ガスと酸素ガス に電気分解する。そして、電気分解装置7の カソード室7a側に発生した水素ガスを、水素 ス溶解モジュール4の水素ガス流通部4bに供 して、水素ガス溶解モジュール4の原料水流 通部4aを流通する原料水に溶解させる。また 電気分解装置7のアノード室7b側に発生した 素ガスは、配管L7から引き抜いて酸素ガス ルダーなどに供給する。

 水素ガス溶解モジュール4では、脱気水を 配管L5から原料水流通部4aに供給すると共に 水素ガスを配管L6から水素ガス流通部4bに供 して水素ガス流通部4b内を加圧する。水素 ス流通部4b内を水素ガスで加圧することで、 分圧差により、水素ガス流通部4b内の水素ガ が、ガス透過膜4cを透過して原料水流通部4a を流通する脱気水中に溶解する。このように 、本発明では、脱気水は原料水流通部4aを通 する際に水素ガスが溶解するので、短時間 、かつ、多量に脱気水に水素ガスを溶解さ ることができる。

 水素ガス流通部4b内の圧力は、大気圧以上 あれば特に限定はなく、1~5kgf/cm 3 が好ましい。1kgf/cm 3 未満であると、脱気水に水素ガスを十分溶解 させることができないことがある。また、5kg f/cm 3 を超えると、水素ガス溶解モジュールの各種 設備の耐圧性や気密性を高くしなくてはなら ないので、経済的に不利である。

 次に、水素ガス溶解モジュール4にて、水 素ガスを溶解させた原料水(ガス溶解水)を、U V殺菌装置5でUV照射して雑菌や微生物などを 滅させ、その後、限外ろ過膜などでろ過処 する。そして、必要に応じて、果汁、野菜 出物、カカオ抽出物、コーヒー抽出物、茶 出物、生薬抽出物、蜂蜜、甘味料及び乳酸 から選ばれる1種以上を添加した後、充填装 6にて、例えばアルミラミネートフィルムな どで作られた袋状容器、金属缶、特に好まし くは吸い口を有するスパウト付きアルミ袋、 アルミ缶などの各種容器に充填し、密封した 後、殺菌処理することで飲料用水素含有水を 製造できる。

 殺菌処理条件は、65~95℃で、10~30分とする ことが好ましい。この条件であれば、殺菌処 理による水素ガスの放散を低減でき、より水 素濃度の高い飲料用水素含有水が得られる。

 本発明の飲料用水素含有水の製造方法に れば、原料水に短時間で水素ガスを溶解さ ることができ、また、連続して製造するこ ができるので生産性に優れる。また、果汁 野菜抽出物、カカオ抽出物、コーヒー抽出 、茶抽出物、生薬抽出物、蜂蜜、甘味料及 乳酸菌から選ばれる1種以上を添加すること で、ジュース、コーヒー飲料、ココア飲料、 茶飲料、乳酸飲料などの嗜好飲料にできる。

 なお、この実施形態では、水素ガス溶解 ジュール4に供給した水素ガスは、原料水を 電気分解して発生した水素ガスを用いたが、 電気分解装置7の代わりに水素ガスボンベな を配置して、水素ガスボンベから水素ガス 解モジュール4に水素ガスを供給するように てもよい。

 飲料用水素含有水の製造装置の他の実施 態について、図3を用いて説明する。

 この製造装置は、上記実施形態の製造装 と基本的な構成は同一であるが、脱気装置3 と水素ガス溶解モジュール4との間に、脱気 を電解処理して電解酸性水と電解アルカリ 水とを生成させる電解装置8が配置されて点 相違する。電解装置8としては、例えば、陰 極と陽極との間にイオン透過性の隔膜を有す る隔膜型電解装置などが挙げられる。この実 施形態では、隔膜型電解装置を使用している 。そして、電解装置8の陰極室8a(電解アルカ 性水生成側)は、水素ガス溶解モジュール4の 原料水流通部4aに接続している。また、電解 置8の陽極室8b(電解酸性水生成側)には、ド フト配管L11が接続している。

 次に、この製造装置を用いた本発明の飲 用水素含有水の製造方法の他の実施形態に いて説明する。なお、上記実施形態と同一 所は、その説明は省略する。

 この実施形態では、脱気装置3で脱気処理 した原料水(脱気水)を電解装置8の陰極室8aと 極室8bとに分けて供給し、ここで電解処理 ることで、陽極室8b側から電解酸性水が生成 され、陰極室8a側から電解アルカリ性水が生 される。この場合、陰極室8aに供給する水 を、陽極室8bに供給する水量よりも多くする ことにより、電解酸性水よりも電解アルカリ 性水の生成量を高めることができる。また、 得られる電解アルカリ性水のpHは、電解装置8 での電解条件を変更することで適宜調整でき る。ただし、飲料水としてのpHは、およそ6.5~ 8.5の範囲であることが必要であるので、得ら れる電解アルカリ性水のpHが高すぎる場合は 原料水や電解酸性水などと混合して、pHを6. 5~8.5に調整することが好ましい。また、電解 置8に供給される原料水の電気伝導率が低す ぎると、電解処理時の印加電圧や印加電流が 大きくなるので、ナトリウムイオンやカリウ ムイオンなどを添加して電気伝導率を5~2,000μ s/cmに調製することが好ましく、100~1000μs/cmと なるように調製することがより好ましい。

 そして、電解装置8で生成された電解アル カリ性水は、水素ガス溶解モジュール4の原 水流通部4aに供給し、水素ガスを配管L6から 素ガス流通部4bに供給して水素ガス流通部4b 内を加圧して水素ガスを溶解させる。なお、 電解装置8で生成された電解酸性水は、その ま排水してもよく、洗浄水などとして使用 てもよく、電気分解装置7に供給して水素発 源として利用してもよい。

 そして、水素ガス溶解モジュール4にて、 水素ガスを溶解させた原料水(ガス溶解水)を UV殺菌装置5でUV照射して雑菌や微生物など 死滅させ、その後、限外ろ過膜などでろ過 理する。そして、必要に応じて、果汁、野 抽出物、カカオ抽出物、コーヒー抽出物、 抽出物、生薬抽出物、蜂蜜、甘味料及び乳 菌から選ばれる1種以上を添加した後、充填 置6にて、スパウト付きアルミ袋やアルミ缶 などの各種容器に充填し、密封した後、殺菌 処理することで飲料用水素含有水を製造でき る。

 この実施形態によれば、電解装置8にて原 料水を電解処理し、ここで生成した電解アル カリ性水に水素ガスを含有させるようにした ので、薬剤などを使用しなくとも、水素含有 水の酸化還元電位をより低下でき、より還元 性の高い飲料用水素含有水を製造できる。

 図1に示す製造装置を用い、図2に示す水 ガス溶解モジュールを用いて飲料用水素含 水を製造した。

 水道水を、活性炭素槽1に流量10l/minで供給 て脱塩素処理した。次に、脱塩素処理した 道水を、NFフィルターを備えるろ過装置2に 流量10l/minで供給してろ過処理した。この時 ろ過装置2から吐出された水道水の電気伝導 率は110μs/cmであった。次に、ろ過処理した水 道水を、脱気装置3にて脱気処理し、溶存し いるガス濃度を1ppm以下にした後、図2に示す 水素ガス溶解モジュールの原料水入口43から 空糸内部に供給すると共に、水素ガスを水 ガス入口45から容器41内に供給し、容器内の 圧力を水素ガスで1.0kgf/cm 3 に加圧した。この時、水素ガス溶解モジュー ルから吐出された水道水の水素濃度は2~2.5ppm あった。そして、UV殺菌を行い、スパウト きアルミ袋に充填し、密封した後、85℃、30 加熱殺菌して飲料用水素含有水を製造した

 製造直後のスパウト付きアルミ袋内に充 された飲料用水素含有水の水素濃度は、お そ1.0~1.5ppmであり、製品毎に水素濃度にばら つきがなく、水素が高濃度含有した飲料用水 素含有水を生産性よく製造できた。

本発明の飲料用水素含有水の製造方法 用いることができる飲料用水素含有水の製 装置の一実施形態である。 ガス透過膜として中空糸膜を用いた場 の水素ガス溶解モジュールの一例を示す概 図である。 本発明の飲料用水素含有水の製造方法 用いることができる飲料用水素含有水の製 装置の他の実施形態である。

符号の説明

1:活性炭素槽
2:ろ過装置
3:脱気装置
4:水素ガス溶解モジュール
4a:原料水流通部
4b:水素ガス流通部
4c:ガス透過膜
5:殺菌装置
6:充填装置
7:電気分解装置
7a:カソード室
7b:アノード室
7c:イオン交換膜
8:電解装置
8a:陰極室
8b:陽極室
20:製造装置
41:容器
42:中空糸膜
43:原料水入口
44:ガス溶解水出口
45:水素ガス入口
46:水素ガス出口
47:弁
L1~L11:配管