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Title:
PROCESS FOR PRODUCING POLYCRYSTALLINE TRANSPARENT CERAMIC SUBSTRATE AND PROCESS FOR PRODUCING SPINEL SUBSTRATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069553
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a process for producing a polycrystalline transparent ceramic substrate for use, for example, in a transparent substrate for a liquid crystal projector. The production process is characterized by comprising the steps of sintering a ceramic body molded in a predetermined form to prepare a sintered compact of the polycrystalline transparent ceramic body, cutting the sintered compact of the polycrystalline transparent ceramic body to prepare a plurality of cut polycrystalline transparent ceramic bodies, polishing the cut surface of the cut polycrystalline transparent ceramic bodies to prepare polished polycrystalline transparent ceramic bodies, and coating the polished polycrystalline transparent ceramic bodies with AR to prepare coated polycrystalline transparent ceramic bodies.

Inventors:
YOSHIMURA MASASHI (JP)
FUJII AKIHITO (JP)
NAKAYAMA SHIGERU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/071235
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO ELECTRIC INDUSTRIES (JP)
SEI HYBRID PRODUCTS INC (JP)
YOSHIMURA MASASHI (JP)
FUJII AKIHITO (JP)
NAKAYAMA SHIGERU (JP)
International Classes:
C04B35/622; C04B35/443; C04B41/87; G02F1/1333
Domestic Patent References:
WO2007069644A12007-06-21
Foreign References:
JPS59121158A1984-07-13
JP2005029462A2005-02-03
Attorney, Agent or Firm:
JODAI, Tetsuji et al. (3-32 Higashikoraibashi,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 39, JP)
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Claims:
 所定の形状に成形されたセラミックス体を焼結して、多結晶透明セラミックス焼結体を作製する工程、
 前記多結晶透明セラミックス焼結体を切断して、複数の多結晶透明セラミックス切断体を作製する工程、
 前記多結晶透明セラミックス切断体の切断面を研磨して、多結晶透明セラミックス研磨体を作製する工程、
 前記多結晶透明セラミックス研磨体にARコーティングを施し、多結晶透明セラミックスコーティング体を作製する工程、
を含むことを特徴とする多結晶透明セラミックス基板の製造方法。
 所定の形状に成形されたスピネル成形体を焼結して、スピネル焼結体を作製する工程、
 前記スピネル焼結体を切断して、複数のスピネル切断体を作製する工程、
 前記スピネル切断体の切断面を研磨して、スピネル研磨体を作製する工程、
 前記スピネル研磨体にARコーティングを施し、スピネルコーティング体を作製する工程、
を含むことを特徴とするスピネル基板の製造方法。
 前記スピネル成形体が、通常プレスおよび/または冷間等方圧プレスを用いて成形されていることを特徴とする請求項2に記載のスピネル基板の製造方法。
 前記スピネル焼結体を作製する工程が、真空焼結、大気焼結、雰囲気焼結のいずれかの方法により作製する工程であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のスピネル基板の製造方法。
 前記複数のスピネル切断体を作製する工程が、スピネル焼結体の外形を研削により調整した後に、ワイヤソーまたはブレードソーを用いて作製する工程であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のスピネル基板の製造方法。
 前記スピネル研磨体を作製する工程が、ラップ板を用いて作製する工程であることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載のスピネル基板の製造方法。
Description:
多結晶透明セラミックス基板の 造方法およびスピネル基板の製造方法

 本発明は、多結晶透明セラミックス基板 製造方法およびスピネル基板の製造方法に し、エレクトロニクス用途の光学製品、特 、液晶プロジェクターの透明基板などに用 られる多結晶透明セラミックス基板の製造 法およびスピネル基板の製造方法に関する

 近年、液晶画面の表裏を透明化し、液晶 ネルとして一方から光を当て、レンズ等で 過光を調整した液晶プロジェクターが市販 れている。このような液晶プロジェクター おける液晶画面を保護する透明基板には、 に液晶画面の汚れや外気からの保護だけで く、近接する光源からの熱保護と、該光源 らの光により、液晶画面に発生する吸熱現 に伴う昇温とを放熱すること等が求められ いる。

 そして、最近では、このような透明基板と て、スピネル(MgO・nAl 2 O 3 ;n=1~3)を代表とする透光性に優れた多結晶透 セラミックス基板が用いられるようになっ いる。多結晶透明セラミックスとしては、 の他に、酸化マグネシウム(MgO)、窒化アルミ ニウム(AlN)、硫化亜鉛(ZnS)等を挙げることが きる。
 そして、透光性の良いスピネル基板やその 造方法が特許文献1~3などに開示されている

特公平6-72045号公報

特開2006-273679号公報

特表平4-502748号公報

 しかし、特許文献1~3に開示された従来のス ネル基板の製造方法は、所定の寸法で1枚ず つ作製したスピネル焼結体を研磨し、その後 、AR(反射防止)コーティングを施して、所定 スピネル基板とするものであり、安価にス ネル基板を提供できる製造方法ではなかっ 。
 そして、スピネル基板に限らず、安価に多 晶透明セラミックス基板を提供できる製造 法が求められていた。
 そこで、本発明は、液晶プロジェクターの 明基板などに用いられる多結晶透明セラミ クス基板の安価な製造方法を提供すること 課題とする。

 本発明者は、以下の請求項に示す製造方法 よれば、多結晶透明セラミックス基板を安 に製造できることを見出し、本発明を完成 せた。
 以下、各請求項の発明を説明する。

 請求項1に記載の発明は、
 所定の形状に成形されたセラミックス体を 結して、多結晶透明セラミックス焼結体を 製する工程、
 前記多結晶透明セラミックス焼結体を切断 て、複数の多結晶透明セラミックス切断体 作製する工程、
 前記多結晶透明セラミックス切断体の切断 を研磨して、多結晶透明セラミックス研磨 を作製する工程、
 前記多結晶透明セラミックス研磨体にARコ ティングを施し、多結晶透明セラミックス ーティング体を作製する工程、
を含むことを特徴とする多結晶透明セラミッ クス基板の製造方法である。

 請求項1の発明においては、所定の形状( えば、棒状、ブロック状)に作製した多結晶 明セラミックス焼結体を切断、研磨、ARコ ティングした後、所定の形状に切断して多 晶透明セラミックス基板とするため、従来 1枚ずつ作製する製造方法と異なり、多数の 結晶透明セラミックス基板を一度で製造で 、安価に多結晶透明セラミックス基板を製 することができる。

 請求項2に記載の発明は、
 所定の形状に成形されたスピネル成形体を 結して、スピネル焼結体を作製する工程、
 前記スピネル焼結体を切断して、複数のス ネル切断体を作製する工程、
 前記スピネル切断体の切断面を研磨して、 ピネル研磨体を作製する工程、
 前記スピネル研磨体にARコーティングを施 、スピネルコーティング体を作製する工程
を含むことを特徴とするスピネル基板の製造 方法である。

 請求項2の発明は、スピネル焼結体を用いた 多結晶透明セラミックス基板、即ちスピネル 基板の製造方法である。
 請求項2の発明においては、所定の形状(例 ば、棒状、ブロック状)に作製したスピネル 結体を切断、研磨、ARコーティングした後 所定の形状に切断してスピネル基板とする め、従来の1枚ずつ作製する製造方法と異な 、多数のスピネル基板を一度で製造でき、 価にスピネル基板を製造することができる

 以下に、請求項2に記載された各工程につい て説明する。
(スピネル焼結体を作製する工程)
 スピネル粉末を、プレス等にて所定の形状 成形した後、真空中または所定の雰囲気中 焼結を行い、スピネル焼結体を作製する。 お、この段階では、未だ焼結密度が十分で なく、透光性が不十分な場合がある。この うな場合には、さらに、ホットプレス法やH IP(熱間等方圧加圧法)を用いて、緻密化し、 光性に優れたスピネル焼結体にする。

 前記において、HIPを用いた場合、作製さ たスピネル焼結体は、1mm厚みで、波長450nm 可視光を84%以上透過し、ホットプレス法の 合よりも高い透過性を示すため、HIPを用い ことがより好ましい。なお、HIPの圧力とし は、100~200MPa程度が好ましい。また、HIPの温 としては、1700~1850℃が好ましい。

(スピネル焼結体を切断する工程)
 作製されたスピネル焼結体を、所定の厚さ 切断して、複数のスピネル切断体を作製す 。複数のスピネル切断体を同時に作製でき ため、従来の製造方法に比べ、効率的であ 。

 なお、前記において所定の厚さとは、後工 における研磨代等を考慮した厚さである。
 また、切断する厚さは、同じ厚さである必 はなく、異なる厚さで切断しても良い。異 る厚さのスピネル切断体を作製できるため 厚さの異なるスピネル透明基板の要求に素 く対応することが可能となる。

(スピネル切断体を研磨する工程)
 スピネル切断体の切断面は、切断により、 面化しているため、そのままでは、切断面 向の透光性が悪化する。そこで、切断面を 磨し、平滑化することによって、透光性を 復させる。研磨方法は、従来の製造方法に ける研磨と同様の方法(例えば、遊離砥粒を 用いた研磨等)が使用できる。研磨面として 、表面粗さはRa≦0.01μm、平行度や反りは各 10μm以下であることが望ましい。

(スピネル研磨体にARコーティングする工程)
 スピネル研磨体の光透過性の向上と、表面 定性を向上させるために、表面(上下面ある いは片面)にARコーティング処理を施す。コー ティング材料ならびにコーティング方法とし ては、従来の製造方法において用いられてい たもの(例えば、コーティング材料では、MgF 2 、TiO 2 等、コーティング方法では、真空蒸着法やCVD 法等)をそのまま使用することができる。

 以上の工程を経て得られたスピネルコー ィング体が、スピネル基板として用いられ が、予め大きなサイズのスピネルコーティ グ体を作製し、ダイシングソー等を用いて 所定の寸法に切断することにより、所望の 法のスピネル基板を得ることもできる。こ とき、前記スピネルコーティング体は、既 上下面あるいは片面がコーティングされた ピネル焼結体であるため、切断と同時に、 数のスピネル基板を得ることができ、安価 、かつ効率的にスピネル基板を製造するこ ができる。

 請求項3に記載の発明は、
 前記スピネル成形体が、通常プレスおよび/ または冷間等方圧プレスを用いて成形されて いることを特徴とする請求項2に記載のスピ ル基板の製造方法である。

 請求項3の発明においては、スピネル粉末の 成形において、通常は所定の形状に合わせた プレス成形を、またより充填率を高める場合 にはCIP(冷間等方圧プレス)を用いることがで る。これにより、より均一なスピネル成形 を作製することができる。
 成形体における密度の均一性の面からは、C IPがより好ましい。CIPの圧力としては、100~200 MPa程度が好ましい。
 また、プレス成形によって1次成形した後に 、CIPで2次成形することも好ましい。

 請求項4に記載の発明は、
 前記スピネル焼結体を作製する工程が、真 焼結、大気焼結、雰囲気焼結のいずれかの 法により作製する工程であることを特徴と る請求項2または請求項3に記載のスピネル 板の製造方法である。

 請求項4の発明においては、スピネル成形体 を焼結するに際して、大気焼結あるいは真空 焼結が用いられる。これらの焼結法は、スピ ネル粉末内部の不純物量によって、適宜決定 することができる。例えば、有機バインダー が含まれている場合には、大気焼結が採用さ れる。
 さらに、大気焼結あるいは真空焼結の完了 、雰囲気焼結を用いて加圧焼結を行うと、 過特性をさらに向上させることができ好ま い。なお、雰囲気焼結においては、窒素、 ルゴン、酸素いずれかの雰囲気であること 好ましい。

 請求項5に記載の発明は、
 前記複数のスピネル切断体を作製する工程 、スピネル焼結体の外形を研削により調整 た後に、ワイヤソーまたはブレードソーを いて作製する工程であることを特徴とする 求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の ピネル基板の製造方法である。

 請求項5の発明においては、スピネル焼結 体の外形を研削により調整した後に、ワイヤ ソーまたはブレードソーを用いてスピネル切 断体を作製するため、効率の良い切断ができ る。

 スピネル焼結体の外形を研削することによ 、スピネル焼結体表面の凹凸が除去される め、切断時の無駄を低減することができる さらに、この工程で液晶プロジェクター用 スピネル基板として必要な寸法や平行度等 調整を図ることができる。
 また、ワイヤソーを用いて切断した場合、 数の枚数を一度に切断することが可能とな 、より効率的に、スピネル基板を得ること できる。

 請求項6に記載の発明は、
 前記スピネル研磨体を作製する工程が、ラ プ板を用いて作製する工程であることを特 とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項 記載のスピネル基板の製造方法である。

 請求項6の発明においては、ラップ板を用 いてスピネル切断体を研磨しているため、よ り平滑に切断面を研磨することができる。

 以上、請求項2~請求項6において、スピネル 結体によるスピネル基板の製造方法を述べ が、各請求項に示された製造方法は、スピ ル焼結体だけではなく、酸化マグネシウム 窒化アルミニウム、硫化亜鉛等、各種多結 透明セラミックス体に適用することが可能 ある。
 なお、この場合には、CIPの圧力としては、1 00~200MPa程度が好ましい。また、HIPの温度とし ては、1400~1900℃が好ましく、HIPを用いて作成 された多結晶透明セラミックス焼結体は、1mm 厚みで、波長450nmの可視光を80%以上透過する また、適宜片面または上下面に反射防止膜 コーティングすることにより直線透過性に れた透明多結晶セラミック焼結体を提供す ことができる。反射防止膜としては、MgF 2 、YF 3 、LaF 3 、CeF 3 、BaF 2 などの金属弗化物が好ましく使用できる。ま た、SiO 2 、TiO 2 、Al 2 O 3 、Y 2 O 3 、Ta 2 O 5 、ZrO 2 などの金属酸化物と複層させてもよい。反射 防止膜を設ける手段としては、物理蒸着法を 利用することができ、具体的には、例えば、 スパッタリング法、イオンプレーティング法 、真空蒸着法などが挙げられる。

 本発明にかかる多結晶透明セラミックス 板の製造方法を適用することにより、液晶 ロジェクターの透明基板などに用いられる 結晶透明セラミックス基板を安価に製造す ことができる。

 以下、本発明をその最良の実施の形態につ 、実施例に基づいて説明する。なお、本発 は、以下の実施の形態に限定されるもので ない。本発明と同一および均等の範囲内に いて、以下の実施の形態に対して種々の変 を加えることが可能である。
 なお、以下の実施例においては、スピネル 用いているが、酸化マグネシウム、窒化ア ミニウム、硫化亜鉛等、各種多結晶透明セ ミックス体にも適用することができる。

 実施例につき、以下に、工程毎に説明する
(スピネル焼結体の作製)
 スピネル粉末(MgO・nAl 2 O 3 ;n=1.05~1.30)を、プレスにて棒状に一次成形(成 条件:196MPa)し、さらにCIP(条件:196MPa)を用い 二次成形してスピネル成形体とした。
 次いで、このスピネル成形体を真空焼結(条 件:1650℃×4H)して、スピネル焼結体とした。 らにHIPを用いて加圧、加熱した(条件:1750℃× 2H、200MPa)後に、表面を研削して、凹凸を除去 して、最終的に、20×18×130mmの棒状スピネル 結体を得た。

(スピネル焼結体の切断)
 棒状スピネル焼結体を、マルチワイヤソー( ヤスナガ社製)を用いて、厚さ1.2mmに切断し、 80枚のスピネル切断体を作製した。

(スピネル切断体の研磨)
 各スピネル切断体の切断面を、ラップ板を いて研磨し、20×18×1mm厚みのスピネル研磨 を作製した。(条件:9、3、1μmのダイヤモンド 遊離砥粒使用)。ここで表面粗さはRa=0.007μm、 平行度は5.2μm、反りは2.3μmであった。

(反射防止膜のコーティング)
 研磨が完了したスピネル研磨体の片面に対 て、MgF 2 の単層コートを、真空蒸着の方法を用いて0.1 μm施した。
 コーティング後の透光性は、波長450nmの可 光において、91%以上であった。

 以上のように、本発明の製造方法を用い 場合には、多数のスピネル基板を一度で製 することができる。