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Title:
PROCESS FOR PRODUCING QUATERNARY SALT OF DIALKYLAMINOALKYL (METH)ACRYLATE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/090791
Kind Code:
A1
Abstract:
A process for continuously producing a quaternary salt of a dialkylaminoalkyl (meth)acrylate by reacting a dialkylaminoalkyl (meth)acrylate with a gaseous quaternizing agent in an aqueous solution of a quaternary salt of a dialkylaminoalkyl (meth)acrylate. The process attains an improvement in the efficiency of the reaction of the gaseous quaternizing agent and inhibits acrylic acid from generating as a by-product. A dialkylaminoalkyl (meth)acrylate, a gaseous quaternizing agent, and water are fed to an aqueous solution of a quaternary salt of a dialkylaminoalkyl (meth)acrylate held in a reactor (11) to thereby react the dialkylaminoalkyl (meth)acrylate with the quaternizing agent. In this operation, the quaternizing agent is continuously supplied in the form of bubbles (2) having an average diameter of 100 µm or smaller.

Inventors:
AOYAMA TAKETSUGU (JP)
TSUIKI TOSHIHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070429
Publication Date:
July 23, 2009
Filing Date:
November 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOAGOSEI CO LTD (JP)
AOYAMA TAKETSUGU (JP)
TSUIKI TOSHIHIKO (JP)
International Classes:
C07C213/02; C07C219/08
Foreign References:
JPH0495053A1992-03-27
JP2002363144A2002-12-18
JP2008081443A2008-04-10
JPH01249749A1989-10-05
Attorney, Agent or Firm:
KOJIMA, Seiji (8-20 Jingu 3-chome,Atsuta-k, Nagoya-shi Aichi 31, JP)
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Claims:
 反応器に収容されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水溶液に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートと、気体の4級化剤と、水とを供給し、該ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及び該4級化剤を反応させてジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩を製造する方法において、
 上記4級化剤を、平均径が100μm以下の泡状体として連続的に供給し、且つ、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの使用量に対する上記4級化剤の使用量のモル比が1~1.2であることを特徴とするジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
 上記反応器に収容されている上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水溶液中のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の濃度が、30~90質量%である請求項1に記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
 上記反応器内の圧力が、大気圧から1MPaGまでの範囲にある請求項1又は2に記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
 副生物であるアクリル酸の含有量が、1,000質量ppm未満である請求項1乃至3のいずれかに記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
 上記4級化剤がメチルクロライドであり、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートがジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートであり、且つ、上記反応器に収容されている上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水溶液中のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩が塩化物であり、該塩化物の濃度が60~85質量%であり、且つ、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの使用量に対する上記4級化剤の使用量のモル比が1~1.1である請求項1に記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
 上記4級化剤がメチルクロライドであり、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートがジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートであり、且つ、上記泡状体の平均径が80μm以下であり、且つ、上記反応器に収容されている上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水溶液中のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩が塩化物であり、該塩化物の濃度が70~85質量%であり、且つ、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの使用量に対する上記4級化剤の使用量のモル比が1~1.05であり、且つ、製造されたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の濃度が、反応前に収容された該ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の濃度より低く且つ50~82質量%である請求項1に記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
Description:
ジアルキルアミノアルキル(メタ )アクリレート4級塩の製造方法

 本発明は、生産性に優れたジアルキルア ノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の連続 造方法に関する。

 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ ート4級塩は、ジアルキルアミノアルキル(メ タ)アクリレートと、塩化メチル等の4級化剤 を反応させて製造されている。その製造方 としては、下記の特許文献1~5に開示された 法が知られている。

 従来の製造方法においては、原料の供給 法等、使用方法が工夫されており、例えば 特許文献1に開示された方法では、ジアルキ ルアミノアルキル(メタ)アクリレート単独、 は、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レートを含む混合溶液中に、内径6mmのガラ 製導入管を通してハロゲン化アルキルを直 導入し、反応の進行に伴い導入管から水を 入している。この方法によると、導入され ハロゲン化アルキルの気泡が大きく、反応 ることなく、気相に放出される可能性があ 。

 特許文献2には、ジメチルアミノアルキル( タ)アクリレート4級塩水溶液を含む反応器に 、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリレー 、4級化剤及び水を連続して供給するととも に、反応器中の反応液を連続して抜き出すこ とを特徴とする、ジメチルアミノアルキル( タ)アクリレート4級塩の製造方法が開示され ている。
 特許文献3には、ジアルキルアミノアルキル (メタ)アクリレート4級塩水溶液を含む反応器 に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ ート、沸点が25℃以下の4級化剤及び水を供 してジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レート4級塩を製造するに際し、反応器内の 応液の質量に対して0.06~1.1質量%の供給速度 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ トを反応器に供給し、且つ、水を使用して 定された物質移動容量係数が10(1/h)以上とな 条件で反応を行うことを特徴とする製造方 が開示されている。
 これらの方法においては、4級化剤の滞留量 を低下させないように反応器内を加圧してい るが、未反応の4級化剤が水溶液から放出さ ることを防止するために、反応槽の後に仕 槽を配設し、これにより、未反応の4級化剤 反応を進め、4級化剤のロスを低減している 。

 特許文献4には、供給される4級化剤の使用 及び供給速度を特定の条件として、ジアル ルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩 製造し、未反応の4級化剤を回収、除去する 術が開示されている。
 また、特許文献5には、4級化剤の中に、ジ ルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等 のビニルモノマーと、水とを別々に添加して 、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ ト4級塩を製造するに際して、水の添加条件 を限定した方法が開示されている。

特開2005-220111号公報

特開2003-342244号公報

特開2004-10508号公報

特開昭63-5064号公報

特開平3-135945号公報

 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ ート4級塩の製造に際しては、その収率を低 させないために、通常、4級化剤が、ジアル キルアミノアルキル(メタ)アクリレートに対 て過剰に用いられている。しかしながら、4 級化剤として、汎用的に用いられるメチルク ロライドは、PRTR法(特定化学物質の環境への 出量の把握等及び管理の改善の促進に関す 法律)対象物質であり、気相に大量に放出さ れることは、環境汚染、作業上の安全性等の 観点から好ましくない。また、再利用を目的 として、4級化剤の回収工程を備えた場合に 、その濃度管理等、余計な操作が必要とな てしまうといった問題がある。更に、特許 献2及び3に開示された製造方法のように、ジ アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4 級塩の水溶液中で製造する場合には、4級化 が気相に移動する一方で、ジアルキルアミ アルキル(メタ)アクリレートが水溶液中で加 水分解し、アクリル酸を多量に生成するとい った問題もある。

 本発明の目的は、ジアルキルアミノアル ル(メタ)アクリレート4級塩水溶液中、ジア キルアミノアルキル(メタ)アクリレート、 び、PRTR法の対象化学物質になっているメチ クロライド等の気体の4級化剤を反応させて ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー 4級塩を製造するに際して、4級化剤の反応 率を向上させ、アクリル酸の副生を抑制し 生産性に優れた、ジアルキルアミノアルキ (メタ)アクリレート4級塩を連続的に製造す 方法を提供することにある。

 本発明は、以下に示される。
1.反応器に収容されたジアルキルアミノアル ル(メタ)アクリレート4級塩水溶液に、ジア キルアミノアルキル(メタ)アクリレートと 気体の4級化剤と、水とを供給し、ジアルキ アミノアルキル(メタ)アクリレート及び4級 剤を反応させてジアルキルアミノアルキル( メタ)アクリレート4級塩を製造する方法にお て、
 上記4級化剤を、平均径が100μm以下の泡状体 として連続的に供給し、且つ、上記ジアルキ ルアミノアルキル(メタ)アクリレートの使用 に対する上記4級化剤の使用量のモル比が1~1 .2であることを特徴とするジアルキルアミノ ルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法
2.上記反応器に収容されている上記ジアルキ アミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水 液中のジアルキルアミノアルキル(メタ)ア リレート4級塩の濃度が、30~90質量%である上 1に記載のジアルキルアミノアルキル(メタ) クリレート4級塩の製造方法。
3.上記反応器内の圧力が、大気圧から1MPaGま の範囲にある上記1又は2に記載のジアルキル アミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製 造方法。
4.副生物であるアクリル酸の含有量が、1,000 量ppm未満である上記1乃至3のいずれかに記載 のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ ト4級塩の製造方法。
5.上記4級化剤がメチルクロライドであり、上 記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ トがジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ トであり、且つ、上記反応器に収容されて る上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク リレート4級塩水溶液中のジアルキルアミノ ルキル(メタ)アクリレート4級塩が塩化物で り、この塩化物の濃度が60~85質量%であり、 つ、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア クリレートの使用量に対する上記4級化剤の 用量のモル比が1~1.1である上記1に記載のジ ルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4 塩の製造方法。
6.上記4級化剤がメチルクロライドであり、上 記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ トがジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ トであり、且つ、上記泡状体の平均径が80μm 以下であり、且つ、上記反応器に収容されて いる上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア リレート4級塩水溶液中のジアルキルアミノ アルキル(メタ)アクリレート4級塩が塩化物で あり、この塩化物の濃度が70~85質量%であり、 且つ、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ) クリレートの使用量に対する上記4級化剤の 使用量のモル比が1~1.05であり、且つ、製造さ れたジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ ート4級塩の濃度が、反応前に収容されたジ アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4 級塩の濃度より低く且つ50~82質量%である上記 1に記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)ア クリレート4級塩の製造方法。

 本発明によれば、アクリル酸の副生を抑制 た、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レート4級塩を連続的に製造することができ 。特に、副生するアクリル酸の含有量を1,00 0質量ppm未満とすることができ、気体の4級化 の反応効率を向上させることができるので ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ ト4級塩の生産性に優れる。また、汎用的に いられるメチルクロライド等の気体の4級化 剤は、PRTR法対象物質であるが、本発明の製 方法により、気相への放出量を大幅に低減 更には、抑制することができ、環境汚染、 業上の安全性等の点で有用である。
 上記反応器に収容されている上記ジアルキ アミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水 液中のジアルキルアミノアルキル(メタ)ア リレート4級塩の濃度が、30~90質量%である場 には、気体の4級化剤の反応効率を向上させ ることができ、ジアルキルアミノアルキル( タ)アクリレート4級塩の連続製造に好適であ る。
 上記反応器内の圧力が、大気圧から1MPaGま (大気圧以上1MPaG以下)の加圧状態にある場合 は、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ) クリレート4級塩水溶液中への4級化剤の溶解 量が増加するとともに液中への滞留をより長 期化することができ、気相への放出を抑制す ることができ、ジアルキルアミノアルキル( タ)アクリレートと4級化剤との反応が促進さ れて、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レート4級塩水溶液中に供給した4級化剤の とんど全てをジアルキルアミノアルキル(メ )アクリレートとの反応に用いることができ る。
 上記4級化剤がメチルクロライドであり、上 記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ トがジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ トであり、且つ、上記反応器に収容されて る上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク リレート4級塩水溶液中のジアルキルアミノ ルキル(メタ)アクリレート4級塩が塩化物で り、この塩化物の濃度が、60~85質量%であり 且つ、上記4級化剤の使用量が、上記ジアル ルアミノアルキル(メタ)アクリレートの使 量に対して、1~1.1倍(モル比)である場合には 4級化剤の反応効率を向上させ、アクリル酸 の副生を抑制し、生産性に優れた、ジアルキ ルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩を 連続的に製造することができる。
 上記4級化剤がメチルクロライドであり、上 記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ トがジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ トであり、且つ、上記泡状体の平均径が、80 μm以下であり、且つ、上記反応器に収容され ている上記ジアルキルアミノアルキル(メタ) クリレート4級塩水溶液中のジアルキルアミ ノアルキル(メタ)アクリレート4級塩が塩化物 であり、この塩化物の濃度が、70~85質量%であ り、且つ、上記4級化剤の使用量が、上記ジ ルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの 使用量に対して、1~1.05倍(モル比)であり、且 、製造されたジアルキルアミノアルキル(メ タ)アクリレート4級塩の濃度が、反応前に収 されたジアルキルアミノアルキル(メタ)ア リレート4級塩の濃度より低く且つ50~82質量% ある場合には、4級化剤の反応効率を向上さ せ、アクリル酸の副生を抑制し、生産性に優 れた、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レート4級塩を連続的に製造することができ る。

本発明の製造方法に係る製造装置の一 を示す模式図である。

符号の説明

1;製造装置
11;反応器
12;微細気泡発生機
13;4級化剤貯蔵部
15;ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ ト供給管
16;水供給管
17;攪拌機
19;DAM水溶液移送管
2;泡状体(4級化剤)

 本発明の、ジアルキルアミノアルキル(メタ )アクリレート4級塩(以下、「DAM」ともいう。 )の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と う。)は、反応器に収容されたジアルキルア ミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水溶液 (以下、「DAM水溶液」ともいう。)に、ジアル ルアミノアルキル(メタ)アクリレートと、 体の4級化剤と、水とを供給し、ジアルキル ミノアルキル(メタ)アクリレート及び4級化 を反応させてジアルキルアミノアルキル(メ タ)アクリレート4級塩を製造する方法におい 、上記4級化剤を、平均径が100μm以下の泡状 体として連続的に供給し、且つ、上記ジアル キルアミノアルキル(メタ)アクリレートの使 量に対する上記4級化剤の使用量のモル比が 1~1.2であることを特徴とする。
 尚、本明細書において、「(メタ)アクリル は、アクリル及びメタクリルを意味し、「( タ)アクリレート」は、アクリレート及びメ タクリレートを意味する。

 本発明の製造方法では、好ましくは、反応 内のDAM水溶液に、気体の4級化剤を連続して 供給し、ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア リレート及び水を連続又は分割して供給す 。
 上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レートとしては、ジメチルアミノエチル(メ )アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ )アクリレート、ジn-プロピルアミノエチル( タ)アクリレート、ジイソプロピルアミノエ チル(メタ)アクリレート等が挙げられる。こ らは、1種単独であるいは2種以上を組み合 せて用いることができる。本発明において 、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート が好ましい。
 上記4級化剤としては、1気圧における沸点 50℃以下の化合物が好ましく、より好ましく は-30℃~30℃の化合物である。沸点が50℃以下 化合物としては、メチルクロライド(沸点-24 .2℃)、エチルクロライド(沸点12.3℃)、n-プロ ルクロライド(沸点46.6℃)、イソプロピルク ライド(沸点38.8℃)等が挙げられる。これら 、1種単独であるいは2種以上を組み合わせ 用いることができる。本発明においては、 温で気体であるメチルクロライドが好まし 。
 また、上記水は、金属成分の含有が抑制さ たものを用いることが好ましく、通常、蒸 水、イオン交換水等が用いられる。

 上記DAM水溶液中に含まれているDAMの種類は 特に限定されないが、通常、製造しようと るDAMと同一のDAMが用いられる。即ち、製造 ようとするDAMが、ジメチルアミノエチルア リレートのメチルクロライド4級アンモニウ ム塩である場合、上記DAM水溶液中に含まれて いるDAMも同じ化合物(ジメチルアミノエチル クリレートのメチルクロライド4級アンモニ ム塩)である。この場合の製造原料は、上記 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー としてジメチルアミノエチル(メタ)アクリ ートが用いられ、上記4級化剤としてメチル ロライドが用いられる。
 また、上記DAM水溶液中のDAMの濃度は、特に 定されないが、好ましくは30~90質量%、より ましくは60~85質量%、更に好ましくは70~85質 %である。上記DAM濃度がこの範囲にあると、 い反応効率でDAMを製造することができる。

 本発明の製造方法において、上記DAM水溶液 、予め、反応器に収容されている。反応が 始してから、即ち、ジアルキルアミノアル ル(メタ)アクリレート、気体の4級化剤及び の供給が始まってから、別途、DAM水溶液を 反応器内のDAM濃度が上記好ましい範囲に維 させながら、連続的に又は分割して添加し もよい。このとき用いるDAM水溶液は、予め 収容されたDAM水溶液と同一の水溶液(同一種 類のDAMを含む水溶液)、又は、それより高濃 の水溶液(同一種類のDAMを含む水溶液)である ことが好ましい。
 尚、上記反応器に、予め、DAM水溶液が収容 れていない状態で、ジアルキルアミノアル ル(メタ)アクリレート、気体の4級化剤及び を供給し、反応を行った場合、ジメチルア ノアクリル(メタ)アクリレートが加水分解 ることにより、(メタ)アクリル酸が生成され 、得られる反応液中のDAMの純度が低下するお それがある。

 上記反応器としては、耐熱性、耐腐食性を するものであれば、特に限定されず、その 質、構造及び大きさも、特に限定されない 好ましい反応器は、その内面がガラス等で ーティング及び/又はライニングされた反応 器である。また、気体の4級化剤を用いるこ から、気密性に優れた構造、更には、加圧 能な構造を有する反応器を用いることが好 しく、例えば、オートクレーブ等が挙げら る。
 上記反応器には、後述するように、原料成 等を攪拌するための攪拌機、気体の4級化剤 を供給するための微細気泡発生機等を配設す ることができる。

 本発明の製造方法において、上記4級化剤 は、平均径が100μm以下、好ましくは95μm以下 より好ましくは90μm以下、更に好ましくは80 μm以下の泡状体として、上記DAM水溶液中に連 続的に供給される。この泡状体の平均径の下 限値は、通常、1μmである。上記平均径を有 る4級化剤であると、DAM水溶液中において、 状体の上昇速度が遅くなり、上記4級化剤が 気相に放出されにくくなる。その結果、上記 DAM水溶液中における4級化剤の滞留時間をよ 長くすることができ、高い反応効率でDAMを 造することができる。尚、上記平均径は、 視、レーザー等を用いた光散乱法等により 定することができる。

 上記4級化剤を泡状体とする方法は、特に限 定されず、この4級化剤のみを用いてよいし この4級化剤と、水とを用いて泡状体として よい。上記微細気泡発生機の気泡発生方式 しては、気液2相流旋回方式、エジェクター 方式等が挙げられる。
 上記泡状体の供給は、どの方向から行って よい。即ち、上記反応器に収容されたDAM水 液の上方から、側方から、及び、下方から のうちのいずれの方向から供給してもよい 従って、上記微細気泡発生機は、反応器に けるいずれの位置に配設されていてもよい

 上記4級化剤の供給速度は、反応器に収容 されたDAM水溶液の濃度及びその量、反応器の 容積等により、適宜、選択されるが、上記DAM 水溶液又は製造される反応液1リットルに対 、通常、毎時25~400g、好ましくは毎時100~200g ある。この範囲にあると、上記4級化剤が気 に放出されにくく、高い反応効率でDAMを製 することができる。

 上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レート及び水の供給は、経時により、反応 の組成が不安定となるのを抑制するために 一括して行うよりも、連続的に、又は、分 して行うことが好ましい。
 上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レート及び水の供給速度は、特に限定され い。上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア クリレートの供給速度は、上記DAM水溶液又は 製造される反応液1リットルに対し、通常、 時50~1,200g、好ましくは毎時200~600gである。尚 、DAMを製造するために用いられるジアルキル アミノアルキル(メタ)アクリレート及び4級化 剤の反応は等モル反応である。しかしながら 、より高い反応効率でこれらの反応を進め、 更に、反応液から気相への一部の4級化剤の 出があっても反応液中に高濃度の4級化剤が 在するように、上記4級化剤の使用量(積算 給量)が、ジアルキルアミノアルキル(メタ) クリレートの使用量(積算供給量)に比べて、 モル比で同一であるか又はそれより多くし、 モル比を1~1.2、好ましくは1~1.1、より好まし は1~1.05とする。この範囲とすることにより 生産性、品質及び安全性に優れる。
 また、水の供給速度は、上記DAM水溶液又は 造される反応液1リットルに対して、通常、 毎時25~400g、好ましくは毎時100~200gである。反 応が進行し、DAMが製造されると、反応液中の DAM濃度が変化するが、水の供給によって、目 的、用途等に応じたDAM濃度に調整することが できる。
 本発明の製造方法においては、得られる反 液中のDAM濃度が、反応前に、予め、収容さ たDAM水溶液中のDAM濃度と同一であるか、又 、それよりも、好ましくは1~5質量%、より好 ましくは2~4質量%低くなるように、上記ジア キルアミノアルキル(メタ)アクリレート、4 化剤及び水を供給することが好ましい。こ により、副生するアクリル酸の含有が抑制 れたDAM水溶液を製造することができる。

 本発明の製造方法において、反応温度は、D AMを製造するために用いられるジアルキルア ノアルキル(メタ)アクリレートの種類、4級 剤の種類等により、適宜、選択されるが、 常、30℃~60℃、好ましくは40℃~60℃である。 尚、予め、反応器に収容されたDAM水溶液、並 びに、原料成分であるジアルキルアミノアル キル(メタ)アクリレート及び水は、使用に際 て、上記温度に加温されていてもよい。
 また、上記反応器内の圧力は、大気圧から1 MPaGまでの範囲にあることが好ましい。これ より、上記DAM水溶液中に、4級化剤の滞留を り長期化することができ、また、気相への 出を抑制することができる。上記圧力は、 り好ましくは0.05~0.7MPaG、更に好ましくは0.1~ 0.5MPaGである。

 本発明の製造方法により、アクリル酸の 生が抑制されるので、得られるDAM水溶液に 、アクリル酸の含有量は、通常、1,000質量pp m未満、好ましくは900質量ppm未満、より好ま くは700質量ppm未満である。尚、原料成分で る4級化剤の残留がほとんどないので、本発 の製造方法によって、DAM以外の成分の含有 の少ない、高純度のDAM水溶液を得ることが きる。得られるDAM水溶液中のDAM濃度は、通 、50~85質量%、好ましくは、50~82質量%である

 本発明の製造方法において、DAMの製造に もなって、反応器内のDAM水溶液(反応液)を 出することが好ましい。このDAM水溶液の排 は、原料成分の供給開始と同時に開始して いし、原料成分を供給して、一定時間経過 た後、開始してもよい。これらの場合、排 方法及びその条件は、特に限定されないが 排出は、連続的に行ってよいし、間欠的に ってもよい。原料成分の供給量に合わせて DAM水溶液の排出量を調整することにより、 定速度で、DAMの製造及びその水溶液の排出 行うことができる。この場合、上記反応器 において、DAM濃度が終始安定し、副生物の 量が低減されたDAM水溶液を連続して製造す ことができる。

 排出されたDAM水溶液は、貯留槽等に収容さ 、必要に応じて、酸素含有気体による酸素 解処理が行われる。この処理によって、DAM 重合を防止することができる。また、DAM水 液中に未反応の4級化剤が残留していた場合 に、4級化剤を除去することができる。この 素含有気体は、貯留槽内の気相部に導入し もよく、DAM水溶液中にバブリングしてもよ 。また、両者を同時又は交互に行ってもよ 。DAM水溶液中に残留している4級化剤を効率 に除去するためには、DAM水溶液中に酸素含 気体をバブリングすることが好ましい。
 尚、上記酸素含有気体としては、通常、酸 ガス、又は、空気と、不活性ガス(窒素ガス 、アルゴンガス等)とからなる混合ガスが用 られる。上記酸素含有気体の導入条件(導入 、導入時間、DAM水溶液の温度等)は、特に限 定されない。
 上記貯留槽等の内部の圧力は、大気圧から0 .7MPaGまで(大気圧以上0.7MPaG以下)の範囲にある ことが好ましい。これにより、DAMの重合を防 止することができる。

 本発明において、好ましい製造方法は、 記4級化剤がメチルクロライドであり、上記 ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレー がジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー であり、且つ、上記反応器に収容されてい 上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ レート4級塩水溶液中のジアルキルアミノア キル(メタ)アクリレート4級塩が塩化物であ 、この塩化物の濃度が、60~85質量%であり、 つ、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア クリレートの使用量に対する上記4級化剤の 用量のモル比が1~1.1である条件を備える方法 である。この方法によれば、4級化剤(メチル ロライド)を必要以上に供給することなく、 その反応効率を向上させることができる。そ して、アクリル酸の含有量が1,000質量ppm未満 あるDAM水溶液を連続的に且つ安定的に製造 ることができる。反応器内におけるDAM水溶 (反応液)の排出を行った場合には、上記効 を更に高めることができる。従って、この 造方法は、4級化剤(メチルクロライド)の気 への放出を抑制し、安全性、品質に優れる ともに生産性に優れる。

 また、本発明において、好ましい製造方 は、上記4級化剤がメチルクロライドであり 、上記ジアルキルアミノアルキル(メタ)アク レートがジメチルアミノエチル(メタ)アク レートであり、且つ、上記泡状体の平均径 、80μm以下、好ましくは10~70μmであり、且つ 上記反応器に収容されている上記ジアルキ アミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水 液中のジアルキルアミノアルキル(メタ)ア リレート4級塩の濃度が塩化物であり、この 化物が、70~85質量%であり、且つ、上記ジア キルアミノアルキル(メタ)アクリレートの 用量に対する上記4級化剤の使用量のモル比 1~1.05であり、且つ、製造されたジアルキル ミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の濃 が、反応前に収容されたジアルキルアミノ ルキル(メタ)アクリレート4級塩の濃度より く且つ50~82質量%である条件を備える方法で る。この方法によれば、4級化剤(メチルク ライド)を必要以上に供給することなく、そ 反応効率を向上させることができる。そし 、アクリル酸の含有量が1,000質量ppm未満で るDAM水溶液を連続的に且つ安定的に製造す ことができる。反応器内におけるDAM水溶液( 応液)の排出を行った場合には、上記効果を 更に高めることができる。従って、この製造 方法は、4級化剤(メチルクロライド)の気相へ の放出を抑制し、安全性、品質に優れるとと もに生産性に優れる。

 本発明の製造方法において用いられる製 装置の一例を図1に示す。図1の製造装置1は 反応器11と、反応器11の内部底面付近に配設 された微細気泡発生機12と、ジアルキルアミ アルキル(メタ)アクリレート供給管15と、水 供給管16と、攪拌機17と、を備える。更に、 泡発生機12に4級化剤を供給するための4級化 貯蔵部13や、反応により得られたDAM水溶液 排出するためのDAM水溶液移送管19等を備える ことができる。

 以下、本発明について、実施例を挙げて 体的に説明するが、本発明は、これらの実 例に何ら制約されるものではない。

  実施例1
 使用した反応器は、反応器内の底側から液 方向に、メチルクロライドガスを微細な気 状態で発生させる微細気泡発生機と、攪拌 と、温度計と、圧力計と、温度調整用ジャ ットとを備える縦型のオートクレーブであ 。
 まず、オートクレーブに、濃度82質量%のジ チルアミノエチルアクリレートのメチルク ライド4級アンモニウム塩の水溶液517gを仕 み、密閉状態で加温した。
 その後、上記水溶液を、50℃に保持及び撹 させ、オートクレーブ内の圧力が、大気圧 維持することを確認しながら、メチルクロ イドガス、ジメチルアミノエチルアクリレ ト及び水を、それぞれ、毎時72.8g、毎時206.2g 及び毎時69.8gの供給速度で供給した。また、 時に、オートクレーブ内の水溶液を、毎時3 48.8gの排出速度で抜き出し、貯留槽へ送液し 。尚、気泡状態にあるメチルクロライドガ を含む水溶液をサンプリングし、レーザー ナノ粒子径分布測定装置により、気泡の平 径を測定したところ、39μmであった。反応 途中において、メチルクロライドガスがほ んど気相に放出されていないことを確認し 。
 上記各成分の供給開始から6時間経過したと きの、メチルクロライドガス、ジメチルアミ ノエチルアクリレート及び水の積算供給量は 、それぞれ、437g(8.66モル)、1,237g(8.64モル)及 419gであった。(ジメチルアミノエチルアクリ レートに対するメチルクロライドのモル比1.0 02)
 また、上記各成分の供給開始から6時間経過 した後、オートクレーブ内の水溶液を分析し たところ、ジメチルアミノエチルアクリレー トのメチルクロライド4級アンモニウム塩の 度は80.1質量%であった。また、副生したアク リル酸の濃度は676質量ppmであった。

  実施例2
 オートクレーブ内の圧力を0.5MPaGで維持した 以外は、実施例1と同様にして、6時間かけて メチルアミノエチルアクリレートのメチル ロライド4級アンモニウム塩を製造した。こ の生成物の濃度は80.4質量%であった。また、 生したアクリル酸の濃度は426質量ppmであっ 。

  実施例3
 メチルクロライドガスの反応液中の気泡の 均径を90μmとした以外は、実施例1と同様に て、6時間かけてジメチルアミノエチルアク リレートのメチルクロライド4級アンモニウ 塩を製造した。この生成物の濃度は80.2質量% であった。また、副生したアクリル酸の濃度 は933質量ppmであった

  比較例1
 実施例1と同じ製造装置を用い、オートクレ ーブに、濃度82質量%のジメチルアミノエチル アクリレートのメチルクロライド4級アンモ ウム塩の水溶液517gを仕込み、密閉状態で加 した。
 その後、上記水溶液を、50℃に保持及び撹 させ、オートクレーブ内の圧力が、大気圧 維持することを確認しながら、メチルクロ イドガス(気泡の平均径39μm)、ジメチルアミ エチルアクリレート及び水を、それぞれ、 時43.3g、毎時128.4g及び毎時40.3gの供給速度で 供給した。また、同時に、オートクレーブ内 の水溶液を、毎時212.0gの排出速度で抜き出し 、貯留槽へ送液した。反応の途中において、 メチルクロライドガスがほとんど気相に放出 されていないことを確認した。
 上記各成分の供給開始から6時間経過したと きの、メチルクロライドガス、ジメチルアミ ノエチルアクリレート及び水の積算供給量は 、それぞれ、260g(5.15モル)、770.2g(5.38モル)及 241.7gであった。(ジメチルアミノエチルアク レートに対するメチルクロライドのモル比0 .957)
 また、上記各成分の供給開始から6時間経過 した後、オートクレーブ内の水溶液を分析し たところ、ジメチルアミノエチルアクリレー トのメチルクロライド4級アンモニウム塩の 度は81.0質量%であった。また、副生したアク リル酸の濃度は4,489質量ppmであった。

  比較例2
 実施例1と同じ製造装置を用い、オートクレ ーブに、濃度82質量%のジメチルアミノエチル アクリレートのメチルクロライド4級アンモ ウム塩の水溶液517gを仕込み、密閉状態で加 した。
 その後、上記水溶液を、50℃に保持及び撹 させ、オートクレーブ内の圧力が、0.5MPaGを 持することを確認しながら、メチルクロラ ドガス(気泡の平均径39μm)、ジメチルアミノ エチルアクリレート及び水を、それぞれ、毎 時80g、毎時128.4g及び毎時43.4gの供給速度で供 した。また、同時に、オートクレーブ内の 溶液を、毎時251.8gの排出速度で抜き出し、 留槽へ送液した。反応の途中において、メ ルクロライドガスが気相に放出されたこと 確認した。
 上記各成分の供給開始から6時間経過したと きの、メチルクロライドガス、ジメチルアミ ノエチルアクリレート及び水の積算供給量は 、それぞれ、480g(9.51モル)、770.2g(5.38モル)及 260.5gであった。(ジメチルアミノエチルアク レートに対するメチルクロライドのモル比1 .768)
 また、上記各成分の供給開始から6時間経過 した後、オートクレーブ内の水溶液を分析し たところ、ジメチルアミノエチルアクリレー トのメチルクロライド4級アンモニウム塩の 度は79.8質量%であった。また、副生したアク リル酸の濃度は430質量ppmであった。

  比較例3
 内径約2mmのノズルからメチルクロライドガ を供給するガス供給装置と、攪拌機と、温 計と、圧力計と、温度調整用ジャケットと 備えるオートクレーブに、濃度82質量%のジ チルアミノエチルアクリレートのメチルク ライド4級アンモニウム塩の水溶液517gを仕 み、密閉状態で加温した。
 その後、上記水溶液を、50℃に保持及び撹 させ、オートクレーブ内の圧力が、0.5MPaGを 持することを確認しながら、メチルクロラ ドガス、ジメチルアミノエチルアクリレー 及び水を、それぞれ、毎時80g、毎時206.2g及 毎時69.7gの供給速度で供給した。また、同 に、オートクレーブ内の水溶液を、毎時355.9 gの排出速度で抜き出し、貯留槽へ送液した 尚、ノズルから供給されたメチルクロライ ガスの外径を目視したところ、約1mmであっ 。反応の途中において、メチルクロライド スが気相に放出されたことを確認した。
 上記各成分の供給開始から6時間経過したと きの、メチルクロライドガス、ジメチルアミ ノエチルアクリレート及び水の積算供給量は 、それぞれ、480g(9.51モル)、1,237g(8.64モル)及 418.3gであった。(ジメチルアミノエチルアク レートに対するメチルクロライドのモル比1 .101)
 また、上記各成分の供給開始から6時間経過 した後、オートクレーブ内の水溶液を分析し たところ、ジメチルアミノエチルアクリレー トのメチルクロライド4級アンモニウム塩の 度は80.1質量%であった。また、副生したアク リル酸の濃度は2,205質量ppmであった。

  比較例4
 実施例1と同じ製造装置を用い、オートクレ ーブに、ジメチルアミノエチルアクリレート 614.2g(4.29mol)を仕込み、密閉状態で50℃に加温 た。
 その後、上記液体を、50℃に保持及び撹拌 せ、メチルクロライドを、密閉したオート レーブに圧力が0.5MPaGとなるように加圧した
 メチルクロライドは、供給速度が毎分1.32g なるように3時間連続供給し、オートクレー 内の圧力を0.5MPaGで維持させながら、反応に より消費された分だけ供給した。
 メチルクロライドの供給を開始してから30 後、水を、毎分1.38gの供給速度で、2.5時間連 続的に供給を開始した。
 メチルクロライドの供給を開始してから3時 間後、オートクレーブ内のメチルクロライド を排気口から排出した。このときまでのメチ ルクロライドの積算供給量は、238.3g(4.72mol)で あった。
 次いで、オートクレーブ内に空気を3時間吹 き込み、反応液に溶存する過剰なメチルクロ ライドを除去し、ジメチルアミノエチルアク リレートのメチルクロライド4級アンモニウ 塩の水溶液を得た。この水溶液において、 メチルアミノエチルアクリレートのメチル ロライド4級アンモニウム塩の濃度は79.9質量 %であった。また、副生したアクリル酸の濃 は3,140質量ppmであった。

 本発明の方法により製造されたジアルキ アミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩は 繊維の染色性改良剤、プラスチックの帯電 止剤、塗料における顔料分散剤もしくは紫 線硬化助剤、繊維処理剤、トナー用樹脂、 料、潤滑油添加剤、紙力増強剤、接着剤、 オン交換樹脂、カチオン性高分子凝集剤等 製造するための単量体原料等に広く用いら る。




 
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