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Title:
FOOD/BEVERAGE PRODUCT, OFF-FLAVOR MASKING AGENT FOR FOOD/BEVERAGE PRODUCT, AND OFF-FLAVOR MASKING METHOD FOR FOOD/BEVERAGE PRODUCT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175274
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a food/beverage product that contains dietary fiber, vitamins, and a source of calcium but ameliorates the off flavors that arise from said nutritional components. Also provided are an off-flavor masking agent for the food/beverage product and an off-flavor masking method for the food/beverage product. A food/beverage product that contains stevia, dietary fiber, vitamins, and a source of calcium. An off-flavor masking agent for a food/beverage product that contains dietary fiber, vitamins, and a source of calcium, the off-flavor masking agent containing stevia as an active ingredient. An off-flavor masking method for a food/beverage product that contains dietary fiber, vitamins, and a source of calcium, the off-flavor masking method involving adding stevia to the food/beverage product. The food/beverage product is preferably an acidic milk beverage.

Inventors:
MIIDA SATOSHI (JP)
NIHEI DAICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/006528
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 19, 2020
Export Citation:
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Assignee:
YAKULT HONSHA KK (JP)
International Classes:
A23C9/13; A23L27/00; A23L33/10; A23L33/15; A23L33/16; A23L33/26
Domestic Patent References:
WO2005084461A12005-09-15
WO2005027662A12005-03-31
WO2007055089A12007-05-18
Foreign References:
CN106359602A2017-02-01
JPH0591854A1993-04-16
JP2000300190A2000-10-31
JPH09205991A1997-08-12
CN105077270A2015-11-25
JP2019176751A2019-10-17
JP2002060339A2002-02-26
JP2003231647A2003-08-19
JPH10215793A1998-08-18
US20160143333A12016-05-26
JP2008099681A2008-05-01
JP2015130893A2015-07-23
JP2011505165A2011-02-24
JP2005336078A2005-12-08
JP2006061160A2006-03-09
JP2011115142A2011-06-16
Other References:
DATABASE GNPD 1 November 2017 (2017-11-01), "Drinking Yogurt", XP055734177, retrieved from MINTEL Database accession no. 5216943
DATABASE 2816231 24 December 2014 (2014-12-24), "Blackberry Yogurt with Probiotic Cultures", XP055734184, retrieved from MINTEL Database accession no. GNPD
DATABASE GNPD 15 May 2019 (2019-05-15), "Lactic Acid Drink", XP055734187, retrieved from MINTEL Database accession no. 6557741
Attorney, Agent or Firm:
SATO & ASSOCIATES (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175274 18 卩(:17 2020 /006528

請求の範囲

[請求項 1 ] ステビア、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を含有する飲食 品。

[請求項 2] 前記飲食品が酸性乳飲料である、 請求項 1記載の飲食品。

[請求項 3] 前記食物繊維がポリデキストロースである、 請求項 1又は 2記載の 飲食品。

[請求項 4] 前記ビタミンがビタミン 0、 ビタミン 0、 及びビタミン巳からなる 群から選ばれた 1種又は 2種以上である、 請求項 1〜 3のいずれか 1 項に記載の飲食品。

[請求項 5] 前記カルシウム源が乳酸カルシウムである、 請求項 1〜 4のいずれ か 1項に記載の飲食品。

[請求項 6] 甘味成分として、 前記ステビア以外に、 少なくともシヨ糖及び果糖 を含有する、 請求項 1〜 5のいずれか 1項に記載の飲食品。

[請求項 7] 固形分含量が 5質量%以上 2 5質量%以下である、 請求項 1〜 6の いずれか 1項に記載の飲食品。

[請求項 8] 前記ステビアを〇. 0 0 1質量%以上〇. 0 5質量%以下含有し、 前記食物繊維を 1質量%以上 1 〇質量%以下含有し、 前記カルシウム 源を〇. 1質量%以上 1質量%以下含有し、 前記ビタミンを〇. 〇 1 質量%以上 5質量%以下含有する、 請求項 1〜 7のいずれか 1項に記 載の飲食品。

[請求項 9] シヨ糖及び果糖をそれらの合計量で 1質量%以上 2 0質量%以下含 有する、 請求項 8記載の飲食品。

[請求項 10] ステビアを有効成分とする、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム 源を含有する飲食品の雑味マスキング剤。

[請求項 1 1 ] ステビアを、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を含有する飲 食品に含有させる、 前記飲食品の雑味マスキング方法。

Description:
\¥0 2020/175274 1 ?01/^2020/006528

明 細 書

発明の名称 :

飲食品、 飲食品の雑味マスキング剤、 及び飲食品の雑味マスキング方法 技術分野

[0001 ] 本発明は、 特定の栄養成分の配合が強化され、 なお且つ、 その栄養成分に 起因して生じる雑味を改善してなる飲食品、 該飲食品の雑味マスキング剤、 及び該飲食品の雑味マスキング方法に関する 。

背景技術

[0002] 近年、 健康志向の高まりのなかで、 通常の食事では不足しがちな栄養素を 補ったり、 特定の栄養機能性を享受したりするなどの目 的で、 そのための栄 養成分の配合を強化した飲食品の提供が様々 に提案されている。 例えば、 難 消化性デキストリンやポリデキストロース等 の食物繊維には、 おなかの調子 を整えたり、 糖の吸収を抑えたりする機能性が知られてい る。 また、 ビタミ ン類としては、 例えば、 ビタミン 0は、 皮膚や粘膜の健康維持を助けるとと もに、 抗酸化作用を持つ栄養素であることが知られ ている。 また、 例えば、 ビタミンロは、 腸管でのカルシウムの吸収を促進し、 骨の形成を助ける栄養 素であることが知られている。 更に、 例えば、 ビタミン巳は、 抗酸化作用に より、 体内の脂質を酸化から守り、 細胞の健康維持を助ける栄養素であるこ とが知られている。 一方、 カルシウムは、 骨や歯の形成に必要な栄養素であ ることが知られている。

[0003] しかしながら、 これらを飲食品に配合する際には、 飲食品の元来の風味へ の影響が無視できないという側面があった。

[0004] 例えば、 特許文献 1では、 ポリデキストロース等の食物繊維には一定の 不 快味があり、 これを高甘味度甘味料として知られるスクラ ロースで改善する ことが試みられている。 また、 特許文献 2では、 ビタミン臭を同様にスクラ 口ースで改善することが試みられている。 更に、 特許文献 3では、 乳酸カル シウムの苦い後味を、 製品を味わう又は消費する際に最初に感知さ れる香味 〇 2020/175274 2 卩(:170? 2020 /006528

であるトツプノート香味により、 マスキングすることが試みられている。

[0005] —方、 特許文献 4には、 分岐アミノ酸または分岐アミノ酸を含むペプ チド の苦味を、 高甘味度甘味料として知られるステビアでマ スキングすることが 試みられている。 また、 特許文献 5には、 各種の最終製品における過剰な渋 味を、 ステビアにより減少又は緩和することが試み られている。 更に、 特許 文献 6には、 低塩化した醤油様調味料において、 塩味代替作用を有するアン モニウムイオンの異味を、 ステビアにより抑制することが試みられてい る。 先行技術文献

特許文献

[0006] 特許文献 1 :特開 2 0 0 8 _ 0 9 9 6 8 1号公報

特許文献 2 :特開 2 0 1 5 _ 1 3 0 8 9 3号公報

特許文献 3 :特表 2 0 1 1 - 5 0 5 1 6 5号公報

特許文献 4 :特開 2 0 0 5 _ 3 3 6 0 7 8号公報

特許文献 5 :特開 2 0 0 6 _ 6 1 1 6 0号公報

特許文献 6 :特開 2 0 1 1 — 1 1 5 1 4 2号公報 発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007] しかしながら、 本発明者らの研究によると、 食物繊維、 ビタミン、 及び力 ルシウム源を配合した飲食品では、 それらの個々の栄養成分に起因した異味 が相交り合い、 総じて特有の雑味が生じる場合があった。 この点、 上記特許 文献 1〜 2に記載のスクラロースでは、 その雑味を改善する効果は不充分で あった。 また、 上記特許文献 3に記載のトツプノート香料では、 飲食品に余 計な風味が付与されることが避けられなかっ た。 また、 上記特許文献 4〜 6 では、 特定成分の異味をステビアにより改善するこ とが試みられたが、 食物 繊維、 ビタミン、 カルシウム等の栄養成分に対する効果ではな かった。 更に は、 それらが相交り合って、 総じて生じる雑味の改善効果ではなかった。

[0008] よって、 本発明の目的は、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を含有 〇 2020/175274 3 卩(:170? 2020 /006528

する飲食品であって、 それらの栄養成分に起因して生じる雑味を改 善してな る飲食品、 該飲食品の雑味マスキング剤、 及び該飲食品の雑味マスキング方 法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0009] 本発明者らは、 鋭意研究した結果、 高甘味度甘味料として知られるステビ アにより、 上記課題を解決できることを見出し、 本発明を完成するに至った

[0010] すなわち、 本発明は、 その第 1の観点では、 ステビア、 食物繊維、 ビタミ ン、 及びカルシウム源を含有する飲食品を提供す るものである。

[001 1 ] 上記飲食品においては、 該飲食品が酸性乳飲料であることが好ましい 。

[0012] 上記飲食品においては、 前記食物繊維がポリデキストロースであるこ とが 好ましい。

[0013] 上記飲食品においては、 前記ビタミンがビタミン〇、 ビタミン 0、 及びビ タミン巳からなる群から選ばれた 1種又は 2種以上であることが好ましい。

[0014] 上記飲食品においては、 前記カルシウム源が乳酸カルシウムであるこ とが 好ましい。

[0015] 上記飲食品においては、 甘味成分として、 前記ステビア以外に、 少なくと もシヨ糖及び果糖を含有することが好ましい 。

[0016] 上記飲食品においては、 固形分含量が 5質量%以上 2 5質量%以下である ことが好ましい。

[0017] 上記飲食品においては、 前記ステビアを〇. 0 0 1質量%以上〇. 0 5質 量%以下含有し、 前記食物繊維を 1質量%以上 1 〇質量%以下含有し、 前記 カルシウム源を〇. 1質量%以上 1質量%以下含有し、 前記ビタミンを〇. 0 1質量%以上 5質量%以下含有することが好ましい。

[0018] 上記飲食品においては、 シヨ糖及び果糖をそれらの合計量で 1質量%以上

2 0質量%以下含有することが好ましい。

[0019] —方、 本発明は、 その第 2の観点では、 ステビアを有効成分とする、 食物 繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を含有する飲食品の雑味マ スキング剤を 〇 2020/175274 4 卩(:170? 2020 /006528

提供するものである。

[0020] また、 本発明は、 その第 3の観点では、 ステビアを、 食物繊維、 ビタミン 、 及びカルシウム源を含有する飲食品に含有さ せる、 前記飲食品の雑味マス キング方法を提供するものである。

発明の効果

[0021 ] 本発明によれば、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を配合した飲食 品では、 それらの個々の栄養成分に起因した異味が相 交り合い、 総じて特有 の雑味が生じる場合があったが、 これをステビアにより改善して、 それらの 栄養成分の配合が強化され、 なお且つ、 風味の良好な飲食品を提供すること ができる。

発明を実施するための形態

[0022] 本発明にかかる飲食品は、 ステビア、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウ ム源を含有するものである。

[0023] ステビアとしては、 飲食品の甘味料として知られているので、 そのように 飲食品に使用可能な素材を用いればよい。 具体的には、 キク科の多年草であ るステビア (学名 : 3 6¥ _13 の植物体、 特にはその葉部に含まれ る、 ステピオサイ ド、 レバウデイオサイ ド八などのステピオール配糖体を甘 味の主成分とするものを用いればよい。 好ましくは、 ステビアの植物体の葉 部からの抽出物であって、 ステビア甘味成分であるステピオール配糖体 を固 形分中に 5 0質量%以上含むものを用いることが好まし 、 7 0質量%以上 含むものを用いることがより好ましく、 8 0質量%以上含むものを用いるこ とが更により好ましい。 また、 上記ステビア抽出物の場合、 ステビア甘味成 分であるステピオール配糖体以外の成分を、 好ましくは 5 0質量%を超えな い範囲で含んでもよく、 より好ましくは 3 0質量%を超えない範囲で含んで もよく、 更により好ましくは 2 0質量%を超えない範囲で含んでいてもよい 。 更に、 上記ステビア抽出物の場合、 甘味の質を改良するため、 任意に グルコシル糖転移酵素を用いて糖を転移させ る酵素処理を施したうえで用い てもよい。 飲食品の甘味料として使用可能なステビアと しては、 商品名 「レ 〇 2020/175274 5 卩(:170? 2020 /006528

バウディオ八〇」 (守田化学工業株式会社製) 等の市販品もあるので、 そのよ うな市販品を用いてもよい。 また、 1種類を単独で用いてもよく、 2種類以 上を併用してもよい。

[0024] 食物繊維としては、 飲食品に使用可能であればよく、 特に制限はない。 水 溶性食物繊維であってもよく、 非水溶性食物繊維であってもよい。 例えば、 ポリデキストロース、 難消化性デキストリン、 大豆多糖類、 ぺクチン、 アル ギン酸ナトリウム、 グルコマンナン、 グアーガム、 アカシアガム、 イヌリン 、 へミセルロース、 セルロース、 キチン、 キトサン、 リグニン、 グルカン、 寒天、 コーンファイバー、 ビートファイバー、 サイリウム種皮由来食物繊維 、 小麦フスマ等であってよい。 食物繊維は、 1種類を単独で用いてもよく、

2種類以上を併用してもよい。 なかでも、 ステビアによる雑味のマスキング 効果の観点からはポリデキストロースを用い ることが好ましい。 ポリデキス トロースは、 ブドウ糖とソルビトールとクエン酸を高温高 圧下で重合させて 得られる多糖類であり、 通常、 単糖から分子量数万のものまで混在する組成 物である。 例えば、 商品名 「ライテス」 (〇八1\1 丨 3 0 0 〇11 1_丁〇[¾社 製:平均分子量 1 , 2 0 0) 等の市販品もあるので、 そのような市販品を用 いてもよい。

[0025] ビタミンとしては、 飲食品に使用可能であればよく、 特に制限はない。 水 溶性ビタミンであってもよく、 非水溶性ビタミンであってもよい。 例えば、 ビタミン八、 ビタミン巳 1、 ビタミン巳 2、 ビタミン巳 6、 ビタミン巳 1 2 、 ビタミン〇、 ビタミン 0、 ビタミン巳、 ナイアシン、 パントテン酸、 葉酸 、 ピオチン等であってよい。 ビタミンは、 1種類を単独で用いてもよく、 2 種類以上を併用してもよい。 ただし、 栄養補給の観点からは、 2種以上のビ タミンを組み合わせて用いることが好ましく 、 3種以上のビタミンを組み合 わせて用いることがより好ましい。

[0026] カルシウム源としては、 飲食品に使用可能であればよく、 特に制限はない 。 水溶性カルシウムであってもよく、 非水溶性カルシウムであってもよい。 例えば、 乳酸カルシウム、 グルコン酸カルシウム、 塩化カルシウム、 炭酸力 〇 2020/175274 6 卩(:170? 2020 /006528

ルシウム、 リン酸カルシウム、 貝殻焼成カルシウム、 卵殻焼成カルシウム等 であってよい。 なかでも、 ステビアによる雑味のマスキング効果の観点 から は乳酸カルシウムを用いることが好ましい。 なお、 本明細書において 「カル シウム源」 とは、 飲食品に配合する乳原料等に由来する原料に 含まれるもの を除いて、 付加的に含有せしめるそのようなカルシウム 源を意味するものと する。 カルシウム源は、 1種類を単独で用いてもよく、 2種類以上を併用し てもよい。

[0027] 本発明にかかる飲食品としては、 特に制限はないが、 例えば、 酸性乳飲料 、 ヨーグルト、 清涼飲料水等が挙げられる。

[0028] 本発明にかかる飲食品においては、 固形分含量が 5質量%以上 2 5質量% 以下であることが好ましく、 5質量%以上 2 0質量%以下であることがより 好ましく、 5質量%以上 1 5質量%以下であることが更により好ましい 更 に、 飲食品に要請される甘味の質等のためには、 所望により、 任意に、 ステ ビア以外に他の甘味成分を含有してもよい。 その甘味成分としては、 例えば 、 シヨ糖、 果糖、 グルコース、 トレハロース、 マルトース、 エリスリ トール 、 ソルビトール、 キシリ トール、 マルチトール、 ラクチトール、 パラチノー ス、 ガラクトオリゴ糖、 アスパルテーム、 ソーマチン、 スクラロース、 アセ スルファムカリウム等が挙げられる。 甘味の質の観点からは、 ステビア以外 に、 少なくともシヨ糖及び果糖を含有することが 好ましい。 また、 いわゆる 高甘味度甘味料であって、 より具体的には甘味度がシヨ糖の 5 0倍以上を呈 する甘味成分は含有しないことがより好まし い。

[0029] 上記飲食品中における含有量としては、 ステビアにあっては〇. 0 0 1質 量%以上〇. 0 5質量%以下であることが好ましく、 〇. 0 0 5質量%以上 〇. 0 5質量%以下であることがより好ましく、 〇. 0 0 5質量%以上〇.

0 2質量%以下であることが更により好ましい 食物繊維にあっては 1質量 %以上 1 0質量%以下であることが好ましく、 1質量%以上 5質量%以下で あることがより好ましく、 1質量%以上 3質量%以下であることが更により 好ましい。 カルシウム源にあっては〇. 1質量%以上 1質量%以下であるこ 〇 2020/175274 7 卩(:170? 2020 /006528

とが好ましく、 0 . 1質量%以上 0 . 5質量%以下であることがより好まし く、 〇. 1質量%以上〇. 3質量%以下であることが更により好ましい ビ タミンにあっては 0 . 0 1質量%以上 5質量%以下であることが好ましく、 〇. 0 1質量%以上 1質量%以下であることがより好ましく、 〇. 0 3質量 %以上 0 . 5質量%以下であることが更により好ましい また、 所望により 任意にステビア以外の他の甘味成分として、 少なくともシヨ糖及び果糖を含 有する場合には、 それらの合計量の含有量が、 1質量%以上 2 0質量%以下 であることが好ましく、 3質量%以上 1 5質量%以下であることがより好ま しく、 5質量%以上 1 5質量%以下であることが更により好ましい

[0030] 本発明にかかる飲食品は、 上記したステビア、 食物繊維、 ビタミン、 及び カルシウム源を含有し、 そのステビアが甘味を呈するとともに、 そのステビ アにより、 栄養強化成分として配合された食物繊維、 ビタミン、 カルシウム 源に起因した異味が相交り合って総じて生じ る雑味が改善されてなる飲食品 である。 すなわち、 ステビアによって、 飲食品に栄養強化成分として配合さ れた食物繊維、 ビタミン、 カルシウム源に起因した異味が相交り合って 総じ て生じる雑味が改善される。 また、 本発明のもう 1つは、 ステビアを有効成 分とする、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を含有する飲食品の雑味 マスキング剤を提供するものである。 また、 本発明の更にもう 1つは、 ステ ビアを、 食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を含有する飲食品に含有さ せる、 前記飲食品の雑味マスキング方法を提供する ものである。 なお、 雑味 が改善されているかどうかは、 ステビアを配合せずに、 飲食品の呈する甘味 の程度をシヨ糖、 果糖等の他の甘味料で代替えして、 それ以外の配合を揃え て飲食品を調製し、 これと比較した官能評価などにより検定する ことができ る。

[0031 ] 以下には、 本発明を適用し得る飲食品について、 例えば酸性乳飲料を例に して更に具体的に説明する。 ただし、 本発明が適用される飲食品の範囲は、 特に、 以下に説明する酸性乳飲料の範囲に限定され るものではない。

[0032] 酸性乳飲料としては、 牛乳、 山羊乳、 羊乳、 豆乳等の動物および植物由来 〇 2020/175274 8 卩(:170? 2020 /006528

の液状乳、 脱脂粉乳、 全粉乳或いは粉乳、 濃縮乳から還元した乳等の原料乳 を、 そのまま、 あるいは水で希釈して乳酸菌やビフィ ドパクテリウム属細菌 等の微生物を用いて発酵処理して得られる、 生菌タイプの発酵乳や、 殺菌処 理の施された発酵乳を含有する乳性飲料や、 ケフィアの他、 乳成分に有機酸 、 果汁等の酸成分を加えて酸性にしたものなど 、 種々の形態であり得る。

[0033] 酸性乳飲料の調製を、 微生物を乳原料に作用させてその発酵により 行う場 合、 その製造に用いられる微生物としては、 通常、 飲食品に使用可能な乳酸 菌やビフィ ドパクテリウム属細菌であれば特に限定され ず、 例えば、 ラクト バチルス ·カゼイ、 ラクトバチルス · アシドフィルス、 ラクトバチルス ·へ ルべティカス、 ラクトバチルス ·ガセリ、 ラクトバチルス ファーメンタム 、 ラクトバチルス ·サリバリウス、 ラクトバチルス ·ューグルティ、 ラクト バチルス デルプルッキィ サブスピーシーズ. ブルガリカス、 ラクトバチ ルス ·ジョンソニー等のラクトバチルス属細菌、 ストレプトコッカス ·サー モフィルス等のストレプトコッカス属細菌、 ラクトコッカス ラクチス サ ブスピーシーズ. ラクチス、 ラクトコッカス ラクチス サブスピーシーズ . クレモリス、 ラクトコッカス · プランタラム、 ラクトコッカス · ラフィノ ラクチス等のラクトコッカス属細菌、 エンテロコッカス フエカーリス、 エ ンテロコッカス · フエシウム等のエンテロコッカス属細菌、 ビフィ ドバクテ リウム · ブレーベ、 ビフィ ドバクテリウム · ロンガム、 ビフィ ドバクテリウ ム インファンテイス、 ビフイ ドバクテリウム アドレスセンテイス、 ビフ ィ ドパ ' クテリウム · ビフィダム、 ビフィ ドパ ' クテリウム ·カテヌラータム、 ビフィ ド/ クテリウム ·シュードカテヌラータム、 ビフィ ド/ クテリウム - アングラータム、 ビフィ ドバクテリウム ラクチス、 ビフィ ドバクテリウム - アニマリス等のビフィ ドバクテリウム属細菌を挙げることができる 。 なお 、 これらの乳酸菌やビフィ ドパクテリウム属細菌は、 1種類を単独で用いて もよく、 2種以上を併用してもよい。

[0034] また、 微生物発酵の際には乳酸菌やビフィ ドパクテリウム属細菌に加えて 他の微生物、 例えば、 サッカロミセス属、 キャンディダ属、 ロドトルーラ属 〇 2020/175274 9 卩(:170? 2020 /006528

、 ピチア属、 シゾサッカロミセス属、 トルラ属、 チゴサッカロミセス属等の 酵母類、 あるいは、 アスペルギルス属、 ぺニシリウム属、 ユウロチウム属、 モナスカス属、 ミコール属、 ニユウロスポラ属、 リゾープス属等の糸状菌等 を併用してもよい。

[0035] 微生物を乳原料に作用させるための条件や発 酵方法は、 通常の発酵乳の製 造に使用される条件および方法を適用すれば よく、 特に限定されない。 例え ば、 典型的な発酵条件としては、 3 0〜 4 0 ° 〇の温度で、 1 ~ 1が 3 . 0〜 4 . 0になるまで発酵させればよく、 発酵方法としては、 静置発酵、 攪拌発酵、 振盪発酵、 通気発酵等から適宜選択して発酵に用いる微 生物に適した方法を 用いればよい。

[0036] _方、 酸性乳飲料を酸味成分で調製する場合には、 各種酸味成分を添加し て 1 ~ 1を 3 . 0〜 4 . 0に調整すればよい。 ここで、 酸味成分として使用する ことができるものとしては、 クエン酸、 乳酸、 酢酸、 リンゴ酸、 酒石酸等の 有機酸や、 レモン、 グレープフルーツ、 ライム、 オレンジ、 ストロベリー、 ブル—ベリ—、 ピーチ、 グレープ、 アップル等の果汁などを好ましく例示す ることができる。 酸味成分は、 1種類を単独で用いてもよく、 2種以上を併 用してもよい。

[0037] 酸性乳飲料の製造は、 上記したステビア、 食物繊維、 ビタミン、 及びカル シウム源、 あるいは任意に含有してもよいステビア以外 の甘味成分等を配合 する以外は、 通常の酸性乳飲料の製造方法に準じて行えば よい。 また、 配合 時期および配合方法は、 特に限定されるものではなく、 ベースとなるプレ原 料の製造工程のいずれかの任意の段階や、 ひいては酸性乳飲料の製造工程全 体のなかのいずれかの任意の段階で添加すれ ばよい。 例えば、 ポリデキスト ロース等の食物繊維とともに各種糖質と、 更にはステビア、 ビタミン、 カル シウム源等を所定の割合で含有するシロップ を予め調製しておき、 別途乳原 料に微生物を作用させて得た発酵乳を調製し ておき、 これらを混合して調製 したりしてもよい。 この場合、 シロップの調製は常法に従って行えばよく、 例えば、 典型的な調製法においては、 7 0 °〇以上に昇温した水に各原料を溶 〇 2020/175274 10 卩(:170? 2020 /006528

解し、 1 1 2 ° 〇で 1 0秒間プレート殺菌するなどして調製するこ ができる

[0038] かく して得られる酸性乳飲料には、 上記したステビア、 食物繊維、 ビタミ ン、 及びカルシウム源、 あるいは任意に含有してもよいステビア以外 の甘味 成分等以外に、 本発明により得られる効果を損なわない範囲 で通常各種飲食 品へ配合される食品素材を配合することが可 能である。 このような食品素材 としては、 シヨ糖脂肪酸エステル、 グリセリン脂肪酸エステル、 ポリグリセ リン脂肪酸エステル、 ソルビタン脂肪酸エステル、 レシチン等の乳化剤、 ク リーム、 バター、 サワークリーム等の乳脂肪、 クエン酸、 乳酸、 酢酸、 リン ゴ酸、 酒石酸、 グルコン酸等の酸味料、 レモン、 グレープフルーツ、 ライム 、 オレンジ、 ストロベリー、 ブルーベリー、 ピーチ、 グレープ、 アップル等 の果汁、 マグネシウム、 亜鉛、 鉄、 マンガン等のミネラル分、 ヨーグルト系 、 ベリー系、 オレンジ系、 花梨系、 シソ系、 シトラス系、 アップル系、 ミン 卜系、 グレープ系、 アプリコッ ト系、 ペア、 カスタードクリーム、 ピーチ、 メロン、 バナナ、 トロピカル、 ハーブ系、 紅茶、 コーヒー系等のフレーバー 類を挙げることができる。

[0039] かく して得られる酸性乳飲料は、 その固形分含量が典型的に 5質量%以上

2 5質量%以下であってよく、 より典型的には 5質量%以上 2 0質量%以下 であってよく、 更により典型的には 5質量%以上 1 5質量%以下であり得る 。 また、 その甘味度が、 シヨ糖 1 0質量%水溶液の甘味の程度を 1 0 0とし たときの相対値として、 典型的に 1 0 0 ~ 1 3 0であってよく、 より典型的 には 1 1 〇〜 1 2 0であってよく、 更により典型的には 1 1 2〜 1 1 8であ り得る。 そして、 上記した食物繊維、 ビタミン、 及びカルシウム源を含有す るにもかかわらず、 それらの異味が相交り合って、 総じて生じる雑味が低減 されて、 甘味の程度も程よいものとなる。

実施例

[0040] 以下実施例を挙げて本発明について更に具体 的に説明するが、 これらの実 施例は本発明の範囲を何ら限定するものでは ない。 〇 2020/175274 1 1 卩(:170? 2020 /006528

[0041 ] [試験例 1 ]

従来の酸性乳飲料の処方を基本配合として、 更に栄養成分として食物繊維 、 ビタミン、 及びカルシウムを強化した酸性乳飲料の提供 を試みた。 この場 合、 ポリデキストロース等の食物繊維素材を配合 すると、 その分の固形分が 増加して、 得られる風味に厚味が付与されるため、 従来の風味コンセプトか ら逸脱する問題があった。 そこで、 食物繊維による固形分の増加はシヨ糖や 果糖を低減することにより調整し、 それによる甘味の低下を高甘味度甘味料 で補完することとした。

[0042] 具体的には、 表 1 に示す配合で、 乳酸菌発酵物からなる酸性乳飲料を調製 した。 乳酸菌発酵物は、 脱脂粉乳 1 5質量%及びブドウ糖果糖液糖 9質量% を溶解した水溶液を 1 2 1 °〇で 3秒間プレート殺菌後、 ラクトバチルス ·力 ゼイ (1_3〇1;〇630丨 1 1 0886 I) のスターターを接種し、 1 ~ 1 3 . 6になるまで 培養することにより調製した。 また、 シロップは、 表 1 に示す原料をあらか じめ混合しておき、 1 1 2 ° 〇で 1 0秒間プレート殺菌した後に使用した。 上 記乳酸菌発酵物に加水してプレ原料液とし、 その 7 7 3 . 1 9質量部に対し てシロップ 3 4 2 . 4 9質量部を合わせ、 さらに希釈水で希釈して、 調製例 1 _ 1〜 3の酸性乳飲料を得た。 なお、 この場合、 使用した甘味成分の既知 の甘味度に基づいた加重平均値により、 いずれの酸性乳飲料も甘味度が 1 1 8 (1 1 . 8質量%シヨ糖相当) となるように調製した。

[0043]

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[0044] 得られた調製例 1 - 1〜 3の酸性乳飲料について、 1 0 ° 〇で 2 6日間の保 存検査及び担当者による風味評価を実施した 。 その結果を表 2に示す。

[0045] 〇 2020/175274 13 卩(:170? 2020 /006528

[表 2]

[0046] その結果、 2 6日間の保存期間を通じて、 いずれの調製例ともに品質性状 に問題はなかった。 ただし、 栄養成分を強化した調製例 1 - 2、 1 - 3では 、 その栄養成分に由来する雑味を改善する必要 があると判断された。 一方、 シヨ糖を低減したタイプの調製例 1 _ 2と、 果糖を低減したタイプの調製例 1 _ 3との比較では、 果糖低減タイプのほうがほど良いボディー感 があり、 栄養成分由来の雑味が比較的感じにくい傾向 がみられた。

[0047] [試験例 2 ]

試験例 1 において、 高甘味度甘味料としてスクラロースを使用す ると、 雑 味を改善する必要があることが明らかとなっ たので、 高甘味度甘味料として スクラロースに代えてステビアを使用して、 その影響を調べた。

[0048] 試験では、 試験例 1 においてシヨ糖低減型よりも結果の良かった 果糖低減 型の配合において、 更に高甘味度甘味料としてスクラロースに代 えてステビ ア (ステビア抽出物) を用いて、 乳酸菌発酵物からなる酸性乳飲料を調製し た。 具体的には、 試験例 1 と同様にして表 3に示す配合で、 スクラロースを 使用した調製例 2 _ 1〜 3の酸性乳飲料と、 ステビアを使用した調製例 2— 4〜 6の酸性乳飲料を調製し、 比較した。 なお、 この場合、 使用した甘味成 分の既知の甘味度に基づいた加重平均値によ り、 調製例 2 _ 1、 4の酸性乳 飲料については甘味度が 1 1 0 (1 1 . 0質量%シヨ糖相当) となるように 調製し、 調製例 2— 2、 5の酸性乳飲料については甘味度が 1 1 5 (1 1 . 〇 2020/175274 14 卩(:170? 2020 /006528

5質量%シヨ糖相当) となるように調製し、 調製例 2 -3、 6の酸性乳飲料 については甘味度が 1 20 (1 2. 0質量%シヨ糖相当) となるように調製 した。

[0049]

※固形分:シヨ糖型液糖が 67%(« )、果糖が 100%(>«八)、ポリデキストロースが 96% 八)として算出した。なお、高甘味度甘味料 、カルシウム源、 ビタミン由来の固形分は含まない。

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1 1005 —— 411

※評価 〇:雑味を感じない、△:やや雑味を感じる( 容範囲内)、 X :雑味が目立つ(許容範囲外)

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[0052] その結果、 調製例 2 _ 1 と調製例 2 _ 4との比較や、 調製例 2 _ 2と調製 例 2 _ 5との比較や、 調製例 2 - 3と調製例 2 _ 6との比較にみられるよう に、 使用する高甘味度甘味料としては、 スクラロースよりもステビアを用い るほうが、 得られる酸性乳飲料の雑味が低減され、 甘味の程度も程よいもの が得られた。 さらに、 ステビアを使用し甘味度 1 1 5に調整した場合、 長期 保存後の官能も好ましかった。