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Patent Searching and Data


Title:
PROJECTOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/088080
Kind Code:
A1
Abstract:
A projector includes: an image formation unit which forms a projection image; a detection unit which detects a state of a projection surface onto which the projection image is projected; a correction unit which corrects an original image to the projection image according to the state of the projection surface; and a projection unit which projects the projection image.

Inventors:
UCHIYAMA TAKAYUKI (JP)
FUJINAWA NOBUHIRO (JP)
KOISHI ERIKA (JP)
OHMURA AKIRA (JP)
SUGA TAKAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050241
Publication Date:
July 16, 2009
Filing Date:
January 09, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NIKON CORP (JP)
UCHIYAMA TAKAYUKI (JP)
FUJINAWA NOBUHIRO (JP)
KOISHI ERIKA (JP)
OHMURA AKIRA (JP)
SUGA TAKAYUKI (JP)
International Classes:
H04N5/74; G03B21/00; H04N9/31
Foreign References:
JP2005151310A2005-06-09
JP2007304284A2007-11-22
JP2004222180A2004-08-05
JP2007208698A2007-08-16
JP2006287294A2006-10-19
Attorney, Agent or Firm:
NAGAI, Fuyuki et al. (1-1-3 Nishishinbash, Minato-ku Tokyo 03, JP)
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Claims:
 プロジェクタであって、
 投影画像を形成する画像形成部と、
 前記投影画像が投影された投影面の状態を検出する検出部と、
 前記投影面の状態に基づいて原画像を前記投影画像に補正する補正部と、
 前記投影画像を投影する投影部とを備えるプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 投影画像を投影する投影部と、
 前記投影部により所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、前記投影面の状態を検出する検出部と、
 前記投影面の状態に基づいて、前記投影面が投影に適しているか否かを判定する判定部と、
 前記判定部で判定した結果をユーザに通知する判定通知部とを備えるプロジェクタ。
 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
 前記判定部は、前記撮影画像の画素の中から、前記撮影画像の中の最大輝度値と所定の最低反射率とを乗算した値より小さい輝度を有する画素を抽出し、前記撮影画像の画素に対する前記抽出された画素の割合が所定割合未満である場合、前記投影面が投影に適していると判定するプロジェクタ。
 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
 前記判定部は、複数の予め定めた反射率閾値R i (i=1,2,・・・,N)と画素割合閾値C i (i=1,2,・・・,N)とを用いて、
 前記撮影画像の画素の中から、前記撮影画像の中の最大輝度値と前記反射率閾値R i とを乗算した値より小さい輝度を有する画素を抽出し、前記撮影画像の画素に対する前記抽出された画素の割合が前記画素割合閾値C i 未満である条件を、i=1,2,・・・、Nについて全て満たす場合、前記投影面が投影に適していると判定し、
 i=jのときの反射率閾値R j は、i=j+1のときの反射率閾値R j+1 より小さく(j=1,2,・・・,N-1)、i=jのときの画素割合閾値C j は、i=j+1のときの画素割合閾値C j+1 より小さい(j=1,2,・・・,N-1)プロジェクタ。
 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
 前記判定部は、前記撮影画像の画素の中から、前記撮影画像の中の最大輝度値と、所定の最低反射率とを乗算した値より小さい輝度を有する連続した複数の画素を抽出し、前記撮影画像の画素に対する前記抽出した画素の割合が所定割合未満である場合、前記投影面が投影に適していると判定するプロジェクタ。
 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
 前記判定部は、
 前記プロジェクタの画素原色画像を単色毎に投影された投影面を撮影して得られる各撮影画像の画素の中から、前記各撮影画像の全画素の中の最大輝度値と、所定の最低反射率とを乗算した値より小さい輝度を有する画素を抽出し、全ての画素原色画像について、前記撮影画像の画素に対する前記抽出した画素の割合が所定割合未満である場合、前記投影面が投影に適していると判定するプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部によって補正された投影画像を投影する投影部と、
 前記撮影画像に基づいて、前記投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分を検出する検出部と、
 前記検出した投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分をユーザに報知する報知部とを備えるプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部によって補正された投影画像を投影する投影部と、
 前記撮影画像に基づいて、前記投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分を検出する検出部と、
 前記検出した投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分に前記投影画像が重畳しないように、前記投影面に投影する投影画像の大きさを制御する制御部とを備えるプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部によって補正された投影画像を投影する投影部と、
 前記撮影画像に基づいて、前記投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分を検出する検出部と、
 前記検出した投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分に前記投影画像が重畳しないように、前記投影面に投影する投影画像の投影位置および大きさを制御する制御部とを備えるプロジェクタ。
 請求項8または9に記載のプロジェクタであって、
 前記制御部により前記投影画像の大きさを所定の大きさより小さくしても前記検出した投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分に、前記投影面に投影する投影画像が重畳する場合、前記検出した投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分をユーザに報知する報知部とを備えるプロジェクタ。
 請求項7または10に記載のプロジェクタにおいて、
 前記暗い部分、または前記彩度の高い部分を投影面から除去したことをユーザが入力する入力部を備え、
 前記補正部は、前記入力部により前記暗い部分、または前記彩度の高い部分が投影面から除去されたことが入力されたとき、前記暗い部分または彩度の高い部分が除去された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部によって補正された投影画像を投影する投影部と、
 前記撮影画像に基づいて、前記投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分を検出する検出部とを備え、
 前記投影部は、前記検出部により前記投影面の輝度が暗い部分、または前記投影面の彩度の高い部分が検出されたとき、前記投影画像を投影する光源の明るさを明るくするプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部とを備え、
 前記補正部は、前記補正係数算出部により前記投影面における補正係数が算出されるまで、所定の補正係数を用いて投影画像を補正し、前記補正係数算出部により前記投影面における補正係数が算出されると、前記補正係数算出部により算出された補正係数を用いて投影画像を補正するプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部とを備え、
 前記補正部は、投影画像の補正に使用する補正係数を、所定の補正係数から前記補正係数算出部により算出された補正係数まで、段階的に変更するプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 複数の所定の投影画像がそれぞれ投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部とを備え、
 前記補正係数算出部は、前記投影部により投影される投影画像が切り替わる間を利用して、前記複数の所定の投影画像がそれぞれ投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出し、
 前記補正部は、前記補正係数算出部により前記投影面における補正係数が算出されるまで、所定の補正係数を用いて投影画像を補正し、前記補正係数算出部により前記投影面における補正係数が算出されると、前記補正係数算出部により算出された補正係数を用いて投影画像を補正するプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 壁の模様と関連付けて前記壁の投影特性を記憶する記憶部と、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を、前記記憶部により記憶している壁の模様と照合して補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部とを備えるプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 閃光を発生させる閃光発生部と、
 前記閃光発生部により発生した閃光が照射された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部とを備えるプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部とを備え、
 前記補正係数算出部は、所定の投影画像が投影された投影面を複数回撮影して複数の補正係数を算出し、その複数の補正係数の中央値または平均値を補正係数とするプロジェクタ。
 請求項18に記載のプロジェクタにおいて、
 前記補正係数算出部は、中央値または平均値を算出するための複数の補正係数の中から、異常値を除くプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部とを備え、
 前記補正係数算出部は、前記投影部により投影される投影画像が切り替わる間を利用して撮影した、前記所定の投影画像を投影した投影面の撮影画像が変化した場合、補正係数を算出し直すプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部と、
 投影面のずれを検出するずれ検出部とを備え、
 前記補正係数算出部は、前記ずれ検出部により投影面のずれを検出すると、改めて補正係数を算出し、
 前記補正部は、改めて補正係数が算出されるまで、所定の補正係数を用いて投影画像を補正し、改めて補正係数が算出されると、前記補正係数算出部により改めて算出された補正係数を用いて投影画像を補正するプロジェクタ。
 請求項21に記載のプロジェクタにおいて、
 前記補正係数算出部は、前記投影部により投影される投影画像が切り替わる間を利用して、前記所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、改めて補正係数を算出するプロジェクタ。
 請求項21または22に記載のプロジェクタにおいて、
 前記ずれ検出部は、前記プロジェクタが動いたことを検出することによってずれを検出するプロジェクタ。
 請求項21または22に記載のプロジェクタにおいて、
 前記補正部により補正された投影画像を投影した投影面を撮像して得られる撮影画像を算出する撮影画像算出部とを備え、
 前記ずれ検出部は、前記補正部により補正された投影画像を投影した投影面を撮像して得られる撮影画像と、前記撮影画像算出部により算出された撮影画像とに基づいて、ずれを検出するプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部と、
 本体が動いたことを検出する動き検出部とを備え、
 前記投影部は、前記動き検出部により本体が動いたことを検出すると、前記補正部による補正を行わないで投影画像を投影するプロジェクタ。
 請求項25に記載のプロジェクタにおいて、
 前記投影部は、前記動き検出部により本体が動いたことを連続して検出した場合に、前記補正部による補正を行わないで投影画像を投影するプロジェクタ。
 プロジェクタであって、
 所定の投影画像が投影された投影面を撮影して得られる撮影画像を用いて、投影画像を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、
 前記補正係数算出部によって算出された補正係数を用いて投影画像を補正する補正部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影する投影部と、
 前記補正部により補正された投影画像を投影した投影面を撮像して得られる撮影画像を算出する撮影画像算出部とを備え、
 前記補正係数算出部は、前記補正部により補正された投影画像を投影した投影面を撮像して得られる撮影画像と、前記撮影画像算出部により算出された撮影画像とに基づいて、改めて補正係数を算出するプロジェクタ。
Description:
プロジェクタ

 本発明は、プロジェクタに関する。

 プロジェクタで画像を投影するとき、投 面に模様や反射率のムラがある場合、プロ ェクタに照明ムラがある場合、または投影 像に対して周囲の照明環境の影響が無視で ない場合がある。このような場合、投影面 模様やムラなどが投影画像に重なるため、 影画像は正確に表示されない。このような 様の影響などを相殺して投影画像を正確に 示するために、所定の投影画像を投影した 影面を撮影し、撮影画像の投影面内におけ 各画素の最小輝度の中の最大値と、各画素 最大輝度の中の最小値との間に投影画像の イナミックレンジが収まるように投影画像 補正する技術が特許文献1に開示されている 。

日本国特開2004-158941号公報

 投影面が画像の投影に適していない場合 視認性が劣化するという問題がある。しか ながら、ユーザは、事前に投影面が画像の 影に適しているか否かを評価できない。投 面の一部に非常に暗い(輝度の低い)部分や 彩度の高い部分がある場合、その部分の影 で、投影画像全体のダイナミックレンジが 端に狭く補正されてしまい、視認性が悪く る。投影画像を補正するための補正係数の 出に時間がかかるため、投影を開始するま の時間がかかる。投影中に何らかの原因で ロジェクタが動いてしまう場合、投影画像 投影する投影面と、投影画像を補正するた に撮影した投影面とが異なることになる。 のような場合、投影画像を補正しても投影 の模様などの影響を相殺できない。

 本発明の第1の態様によると、プロジェクタ は、投影画像を形成する画像形成部と、投影 画像が投影された投影面の状態を検出する検 出部と、投影面の状態に基づいて原画像を投 影画像に補正する補正部と、投影画像を投影 する投影部とを備える。
 本発明の第2の態様によると、プロジェクタ は、投影画像を投影する投影部と、投影部に より所定の投影画像が投影された投影面を撮 影して得られる撮影画像を用いて、投影面の 状態を検出する検出部と、投影面の状態に基 づいて、投影面が投影に適しているか否かを 判定する判定部と、判定部で判定した結果を ユーザに通知する判定通知部とを備える。
 本発明の第3の態様によると、第2の態様の ロジェクタにおいて、判定部は、撮影画像 画素の中から、撮影画像の中の最大輝度値 所定の最低反射率とを乗算した値より小さ 輝度を有する画素を抽出し、撮影画像の画 に対する抽出された画素の割合が所定割合 満である場合、投影面が投影に適している 判定するのが好ましい。
 本発明の第4の態様によると、第2の態様の ロジェクタにおいて、判定部は、複数の予 定めた反射率閾値R i (i=1,2,・・・,N)と画素割合閾値C i (i=1,2,・・・,N)とを用いて、撮影画像の画素 中から、撮影画像の中の最大輝度値と反射 閾値R i とを乗算した値より小さい輝度を有する画素 を抽出し、撮影画像の画素に対する抽出され た画素の割合が画素割合閾値C i 未満である条件を、i=1,2,・・・、Nについて て満たす場合、投影面が投影に適している 判定し、i=jのときの反射率閾値R j は、i=j+1のときの反射率閾値R j+1 より小さく(j=1,2,・・・,N-1)、i=jのときの画素 割合閾値C j は、i=j+1のときの画素割合閾値C j+1 より小さい(j=1,2,・・・,N-1)のが好ましい。
 本発明の第5の態様によると、第2の態様の ロジェクタにおいて、判定部は、撮影画像 画素の中から、撮影画像の中の最大輝度値 、所定の最低反射率とを乗算した値より小 い輝度を有する連続した複数の画素を抽出 、撮影画像の画素に対する抽出した画素の 合が所定割合未満である場合、投影面が投 に適していると判定するのが好ましい。
 本発明の第6の態様によると、第2の態様の ロジェクタにおいて、判定部は、プロジェ タの画素原色画像を単色毎に投影された投 面を撮影して得られる各撮影画像の画素の から、各撮影画像の全画素の中の最大輝度 と、所定の最低反射率とを乗算した値より さい輝度を有する画素を抽出し、全ての画 原色画像について、撮影画像の画素に対す 抽出した画素の割合が所定割合未満である 合、投影面が投影に適していると判定する が好ましい。
 本発明の第7の態様によると、プロジェクタ は、所定の投影画像が投影された投影面を撮 影して得られる撮影画像を用いて、投影画像 を補正する補正部と、補正部によって補正さ れた投影画像を投影する投影部と、撮影画像 に基づいて、投影面の輝度が暗い部分、また は投影面の彩度の高い部分を検出する検出部 と、検出した投影面の輝度が暗い部分、また は投影面の彩度の高い部分をユーザに報知す る報知部とを備える。
 本発明の第8の態様によると、プロジェクタ は、所定の投影画像が投影された投影面を撮 影して得られる撮影画像を用いて、投影画像 を補正する補正部と、補正部によって補正さ れた投影画像を投影する投影部と、撮影画像 に基づいて、投影面の輝度が暗い部分、また は投影面の彩度の高い部分を検出する検出部 と、検出した投影面の輝度が暗い部分、また は投影面の彩度の高い部分に投影画像が重畳 しないように、投影面に投影する投影画像の 大きさを制御する制御部とを備える。
 本発明の第9の態様によると、プロジェクタ は、所定の投影画像が投影された投影面を撮 影して得られる撮影画像を用いて、投影画像 を補正する補正部と、補正部によって補正さ れた投影画像を投影する投影部と、撮影画像 に基づいて、投影面の輝度が暗い部分、また は投影面の彩度の高い部分を検出する検出部 と、検出した投影面の輝度が暗い部分、また は投影面の彩度の高い部分に投影画像が重畳 しないように、投影面に投影する投影画像の 投影位置および大きさを制御する制御部とを 備える。
 本発明の第10の態様によると、第8または第9 の態様のプロジェクタであって、制御部によ り投影画像の大きさを所定の大きさより小さ くしても検出した投影面の輝度が暗い部分、 または投影面の彩度の高い部分に、投影面に 投影する投影画像が重畳する場合、検出した 投影面の輝度が暗い部分、または投影面の彩 度の高い部分をユーザに報知する報知部とを 備えるのが好ましい。
 本発明の第11の態様によると、第7または第1 0の態様のプロジェクタにおいて、暗い部分 または彩度の高い部分を投影面から除去し ことをユーザが入力する入力部を備え、補 部は、入力部により暗い部分、または彩度 高い部分が投影面から除去されたことが入 されたとき、暗い部分または彩度の高い部 が除去された投影面を撮影して得られる撮 画像を用いて、投影画像を補正するのが好 しい。
 本発明の第12の態様によると、所定の投影 像が投影された投影面を撮影して得られる 影画像を用いて、投影画像を補正する補正 と、補正部によって補正された投影画像を 影する投影部と、撮影画像に基づいて、投 面の輝度が暗い部分、または投影面の彩度 高い部分を検出する検出部とを備え、投影 は、検出部により投影面の輝度が暗い部分 または投影面の彩度の高い部分が検出され とき、投影画像を投影する光源の明るさを るくする。
 本発明の第13の態様によると、プロジェク は、所定の投影画像が投影された投影面を 影して得られる撮影画像を用いて、投影画 を補正するための補正係数を算出する補正 数算出部と、補正係数算出部によって算出 れた補正係数を用いて投影画像を補正する 正部と、補正部により補正された投影画像 投影する投影部とを備え、補正部は、補正 数算出部により投影面における補正係数が 出されるまで、所定の補正係数を用いて投 画像を補正し、補正係数算出部により投影 における補正係数が算出されると、補正係 算出部により算出された補正係数を用いて 影画像を補正する。
 本発明の第14の態様によると、プロジェク は、所定の投影画像が投影された投影面を 影して得られる撮影画像を用いて、投影画 を補正するための補正係数を算出する補正 数算出部と、補正係数算出部によって算出 れた補正係数を用いて投影画像を補正する 正部と、補正部により補正された投影画像 投影する投影部とを備え、補正部は、投影 像の補正に使用する補正係数を、所定の補 係数から補正係数算出部により算出された 正係数まで、段階的に変更する。
 本発明の第15の態様によると、プロジェク は、複数の所定の投影画像がそれぞれ投影 れた投影面を撮影して得られる撮影画像を いて、投影画像を補正するための補正係数 算出する補正係数算出部と、補正係数算出 によって算出された補正係数を用いて投影 像を補正する補正部と、補正部により補正 れた投影画像を投影する投影部とを備え、 正係数算出部は、投影部により投影される 影画像が切り替わる間を利用して、複数の 定の投影画像がそれぞれ投影された投影面 撮影して得られる撮影画像を用いて、投影 像を補正するための補正係数を算出し、補 部は、補正係数算出部により投影面におけ 補正係数が算出されるまで、所定の補正係 を用いて投影画像を補正し、補正係数算出 により投影面における補正係数が算出され と、補正係数算出部により算出された補正 数を用いて投影画像を補正する。
 本発明の第16の態様によると、プロジェク は、壁の模様と関連付けて壁の投影特性を 憶する記憶部と、所定の投影画像が投影さ た投影面を撮影して得られる撮影画像を、 憶部により記憶している壁の模様と照合し 補正係数を算出する補正係数算出部と、補 係数算出部によって算出された補正係数を いて投影画像を補正する補正部と、補正部 より補正された投影画像を投影する投影部 を備える。
 本発明の第17の態様によると、プロジェク は、閃光を発生させる閃光発生部と、閃光 生部により発生した閃光が照射された投影 を撮影して得られる撮影画像を用いて、投 画像を補正するための補正係数を算出する 正係数算出部と、補正係数算出部によって 出された補正係数を用いて投影画像を補正 る補正部と、補正部により補正された投影 像を投影する投影部とを備える。
 本発明の第18の態様によると、プロジェク は、所定の投影画像が投影された投影面を 影して得られる撮影画像を用いて、投影画 を補正するための補正係数を算出する補正 数算出部と、補正係数算出部によって算出 れた補正係数を用いて投影画像を補正する 正部と、補正部により補正された投影画像 投影する投影部とを備え、補正係数算出部 、所定の投影画像が投影された投影面を複 回撮影して複数の補正係数を算出し、その 数の補正係数の中央値または平均値を補正 数とする。
 本発明の第19の態様によると、第18の態様の プロジェクタにおいて、補正係数算出部は、 中央値または平均値を算出するための複数の 補正係数の中から、異常値を除くことを特徴 とするのが好ましい。
 本発明の第20の態様によると、プロジェク は、所定の投影画像が投影された投影面を 影して得られる撮影画像を用いて、投影画 を補正するための補正係数を算出する補正 数算出部と、補正係数算出部によって算出 れた補正係数を用いて投影画像を補正する 正部と、補正部により補正された投影画像 投影する投影部とを備え、補正係数算出部 、投影部により投影される投影画像が切り わる間を利用して撮影した、所定の投影画 を投影した投影面の撮影画像が変化した場 、補正係数を算出し直す。
 本発明の第21の態様によると、プロジェク は、所定の投影画像が投影された投影面を 影して得られる撮影画像を用いて、投影画 を補正するための補正係数を算出する補正 数算出部と、補正係数算出部によって算出 れた補正係数を用いて投影画像を補正する 正部と、補正部により補正された投影画像 投影する投影部と、投影面のずれを検出す ずれ検出部とを備え、補正係数算出部は、 れ検出部により投影面のずれを検出すると 改めて補正係数を算出し、補正部は、改め 補正係数が算出されるまで、所定の補正係 を用いて投影画像を補正し、改めて補正係 が算出されると、補正係数算出部により改 て算出された補正係数を用いて投影画像を 正する。
 本発明の第22の態様によると、第21の態様の プロジェクタにおいて、補正係数算出部は、 投影部により投影される投影画像が切り替わ る間を利用して、所定の投影画像が投影され た投影面を撮影して得られる撮影画像を用い て、改めて補正係数を算出するのが好ましい 。
 本発明の第23の態様によると、第21または第 22の態様のプロジェクタにおいて、ずれ検出 は、プロジェクタが動いたことを検出する とによってずれを検出するのが好ましい。
 本発明の第24の態様によると、、第21または 第22の態様のプロジェクタにおいて、補正部 より補正された投影画像を投影した投影面 撮像して得られる撮影画像を算出する撮影 像算出部とを備え、ずれ検出部は、補正部 より補正された投影画像を投影した投影面 撮像して得られる撮影画像と、撮影画像算 部により算出された撮影画像とに基づいて ずれを検出するのが好ましい。
 本発明の第25の態様によると、プロジェク は、所定の投影画像が投影された投影面を 影して得られる撮影画像を用いて、投影画 を補正するための補正係数を算出する補正 数算出部と、補正係数算出部によって算出 れた補正係数を用いて投影画像を補正する 正部と、補正部により補正された投影画像 投影する投影部と、本体が動いたことを検 する動き検出部とを備え、投影部は、動き 出部により本体が動いたことを検出すると 補正部による補正を行わないで投影画像を 影する。
 本発明の第26の態様によると、第25の態様の プロジェクタにおいて、投影部は、動き検出 部により本体が動いたことを連続して検出し た場合に、補正部による補正を行わないで投 影画像を投影するのが好ましい。
 本発明の第27の態様によると、所定の投影 像が投影された投影面を撮影して得られる 影画像を用いて、投影画像を補正するため 補正係数を算出する補正係数算出部と、補 係数算出部によって算出された補正係数を いて投影画像を補正する補正部と、補正部 より補正された投影画像を投影する投影部 、補正部により補正された投影画像を投影 た投影面を撮像して得られる撮影画像を算 する撮影画像算出部とを備え、補正係数算 部は、補正部により補正された投影画像を 影した投影面を撮像して得られる撮影画像 、撮影画像算出部により算出された撮影画 とに基づいて、改めて補正係数を算出する

 本発明によれば、視認性に関して好適な投 画像が得られる。

本発明の実施の形態によるプロジェク の外観図である。 本発明の実施の形態におけるプロジェ タの構成を説明するブロック図である。 画像処理部で行う画像処理を説明する めのフローチャートである。 本発明の実施の形態における投影面判 処理を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における投影 面判断処理を説明するためのフローチャート である。 投影画像を補正する補正量を緩和する き第2の実施の形態の投影面判断処理を説明 するためのフローチャートである。 複数のR * _min_thおよびC_thの組み合わせに基づく第3の実 施の形態の投影面判断処理を説明するための フローチャートである。 連続した画素に基づく第4の実施の形態 の投影面判断処理を説明するためのフローチ ャートである。 投影面の彩度に基づく第5の実施の形態 の投影面判断処理を説明するためのフローチ ャートである。 図9の処理に続くフローチャートであ 。 図10の処理に続くフローチャートであ 。 本発明の第6の実施の形態における画 処理によって処理された投影画像を投影し ときに視認される投影画像について説明す 図である。 本発明の第6の実施の形態における画 処理を説明するためのフローチャートであ 。 白画像投影時の輝度の分布を示す図で ある。 本発明の第7の実施の形態における投 画面の投影サイズを小さくすることによっ 投影面の輝度が極端に暗い部分を投影面か 除去する画像処理を説明するための図であ 。 本発明の第7の実施の形態における投 画面の投影サイズを小さくすることによっ 投影面の輝度が極端に暗い部分を投影面か 除去する画像処理を説明するためのフロー ャートである。 本発明の第8の実施の形態における投 画像の投影位置を移動するとともに投影サ ズを小さくすることによって投影面の輝度 極端に暗い部分を投影面から除去する画像 理を説明するための図である。 本発明の第8の実施の形態における投 画像の投影位置を移動するとともに投影サ ズを小さくすることによって投影面の輝度 極端に暗い部分を投影面から除去する画像 理を説明するためのフローチャートである 本発明の第9の実施の形態における画 処理について説明する図である。 第9の実施の形態における画像処理を 明するためのフローチャートである。 少しずつ補正係数を切り替える場合の 投影画像の画像処理を説明するための図であ る。 少しずつ補正係数を切り替える場合の 投影画像の画像処理を説明するためのフロー チャートである。 投影する投影画像が切り替わる間を利 用して行う投影面の撮影を説明するための図 である。 壁データを利用した投影画像の補正係 数決定を説明するための図である。 本発明の第11の実施の形態による投射 能付きカメラの外観図である。 本発明の第11の実施の形態における投 機能付きカメラの構成を説明するブロック である。 投影面と投影画像を説明するための図 である。 本発明の第11の実施形態における画像 理によって処理された投影画像を投影した きに視認される投影画像について説明する である。 本発明の第11の実施の形態における画 処理を説明するためのフローチャートであ 。 本発明の第12の実施の形態における投 画像が切り替わる間に、所定の投影画像を 影し、その投影画像を投影した投影面を撮 する処理を説明するための図である。 本発明の第13の実施の形態における撮 画像と推定撮影画像との比較を説明するた の図である。 本発明の第14の実施の形態における広 領域と投影面との間の関係を説明するため 図である。 本発明の第14の実施の形態における撮 画像と推定撮影画像とを比較することによ 投影面のずれの方向やずれの程度の検出を 明するための図である。 本発明の第15の実施の形態における投 面のずれを検出した場合、投影画像の補正 行わない画像処理を説明するためのフロー ャートである。

-第1の実施の形態-
 以下、図面を参照して本発明を実施するた の第1の実施の形態について説明する。本発 明によるプロジェクタは、投影面の状態に応 じて投影画像の見栄えや視認性を向上させる ため、投影面に投影するために使用する入力 画像を補正する。投影に先だって、投影面上 に投影された画像を撮影し、その撮影画像に 基づいて、投影面が投影に適切か否かを判定 し、ユーザに報知するようにしたものである 。

 図1は、本発明の実施形態によるプロジェ クタ1を前方から見た図である。図1に示すよ に、プロジェクタ1の正面には、投影光学系 111(図2参照)を構成する投影レンズ111Aと、撮 光学系121(図2参照)を構成する撮影レンズ121A 設けられている。プロジェクタ1は、机上な どに載置された状態で前方のスクリーンなど に向けて、内蔵する投射ユニット110(図2参照) によって画像などの投影情報を投影する。

 図2は、プロジェクタ1の構成を説明する ロック図である。図2においてプロジェクタ1 は、投射ユニット110と、撮像ユニット120と、 制御回路101と、メモリ102と、操作部103と、外 部インターフェイス(I/F)回路104と、メモリカ ドインターフェイス(I/F)105とを備え、メモ カードインターフェイス105にはメモリカー 150が接続される。

 制御回路101は、マイクロプロセッサ及び の周辺回路からなる。制御回路101は、制御 ログラムに従って、プロジェクタ1内の各部 から入力される信号を用いて所定の演算を行 う。制御回路101は、演算によって得られる制 御信号をプロジェクタ1内の各部に送出する このようにして、制御回路101は、プロジェ タ1の投影動作および撮影動作を制御する。 御プログラムは制御回路101内の不図示のROM 格納される。

 制御回路101は画像処理部101Aを有する。画 像処理部101Aでは、制御回路101が外部インタ フェイス104を介して取得した画像データま はメモリカード150より取得した画像データ 対して、画像処理が行われる。画像処理部10 1Aで行われる画像処理の詳細については後述 る。

 メモリ102は制御回路101の作業用メモリと て使用される。操作部103はボタンやスイッ などで構成され、操作されたボタンやスイ チに対応する操作信号は制御回路101へ送出 れる。メモリカード150では、制御回路101の 示によるデータの書き込み、保存および読 出しが可能である。

 投射ユニット110は、投影光学系111、液晶 ネル112、LED光源113、および投射制御回路114 含む。LED光源113は、供給電流に応じた明る で液晶パネル112を照明する。液晶パネル112 、投射制御回路114からの駆動信号に応じて 像を生成する。投影光学系111は、液晶パネ 112から射出される光像を投射する。投射制 回路114は、制御回路101からの指示により、L ED光源113および液晶パネル112へ制御信号を送 する。

 投射ユニット110は、制御回路101からの指 に基づき、メモリカード150内に保存されて る画像データによる画像、または外部イン ーフェイス回路104を介して外部機器から供 される画像データによる画像を投影可能に 成される。メモリカード150内に保存されて る画像データによる画像、または、外部イ ターフェイス回路104を介して外部機器から 給される画像データによる画像を、以下、 影原画像と呼ぶ。投射ユニット110が投影す 画像(以下、投影画像と呼ぶ)は、制御回路10 1の画像処理部101Aによる投影原画像に対する 像処理が行われた結果として出力される。

 撮像ユニット120は撮像光学系121、撮像素 122および撮像制御回路123を有し、制御回路1 01からの指示に応じて投影面の撮像を行う。 像光学系121は、撮像素子122の撮像面上に被 体像を結像させる。撮像素子122としては、 とえば、CCD撮像素子、またはCMOS撮像素子が 用いられる。撮像制御回路123は、制御回路101 からの指示により撮像素子122を駆動制御する とともに、撮像素子122から出力される画像信 号に対して所定の信号処理を行う。信号処理 後の画像データは、所定形式の画像ファイル としてメモリカード150に記録される。

 制御回路101の画像処理部101Aで行われる画 像処理を説明する。本発明の実施形態の画像 処理では、投影原画像を投影面に投射したと きに投影面の模様及び汚れが目立たなくなる ように、撮像ユニット120により撮影した投影 面の画像に基づいて、投影原画像の色補正を 行う。画像処理部101Aは、投射光学系111の光 と撮像光学系121の光軸とが一致していない とによる投影画像の歪、及び投影光学系111 光軸が投影面に対して垂直でないことに起 する投影画像のあおり及び歪などを解消す ための幾何補正も行うことができる。本発 の第1の実施の形態の画像処理は、上述の色 正に特徴を有する。色補正について主に説 する。

 図3のフローチャートを参照して、制御回 路101が行う投影画像の投影制御、およびその 投影画像を生成するために、制御回路101の画 像処理部101Aが行う画像処理について説明す 。図3に示す処理は、プロジェクタ1が、投影 を開始するための処理を開始するとスタート するプログラムにより画像処理部101Aにおい 実行される。

 ステップS1では、投影原画像の幾何補正 行うための幾何補正係数を算出する。幾何 正係数の算出方法は従来技術であるので、 明を省略する。

 ここで、制御回路101の画像処理部101Aは、 投影原画像の画像数がプロジェクタ1の解像 に一致するように補間処理を行う。さらに 画像処理部101Aは、撮像ユニット120により撮 された投影面の撮影画像(以下、投影面撮影 画像と呼ぶ)を、プロジェクタ1の解像度と一 するように補間処理を行う。この補間処理 行った撮影画像を使用して上述の補間処理 行った投影原画像を以下のように補正し、 正した画像を投影するものとする。投影原 像の画素と撮影画像の画素との間の対応関 を明確にし、処理速度を速くするためであ 。

 ステップS2では、投射ユニット110の投影 性の算出を行う。投影特性とは、入力画像 画素値(R,G,B)と、投影面で再現される投影画 の測色値(X,Y,Z)との間の関係を示す特性であ る。測色値は、投射ユニット110の照明ムラ、 投影面の色や模様、周囲照明による投影面の 明るさに影響を受ける。そこで、投射ユニッ ト110から、既知の画素値(R,G,B)で表される所 の投影画像を投影して投影面上の投影画像 撮影ユニット120で撮影し、撮影画像から測 値(X,Y,Z)を検出して投影特性を算出する。所 の投影画像とは、後述するように、白画像 黒画像、R画像、G画像、またはB画像である 投影特性に基づいて決定する投影画像補正 数により投影原画像を補正して投影するこ により、投射ユニット110の照明ムラ、投影 の色や模様、周囲照明による投影面の明る に依存しない投影画像が得られる。投影特 の具体的な算出処理については後述する。

 ステップS3では、ステップS2で得られた投 影特性を用いて、投影面の状態や周囲照明環 境等に影響されることなく投影原画像が補正 されることによって投影画像が得られるよう に、投影原画像データに施す投影画像補正係 数を決定する。投影画像補正係数は、投影面 撮影画像に基づいて決定される。この処理の 詳細についても後述する。

 ステップS4は、投影面撮影画像に基づき 投影面が投影に適切であるか否かの投影面 断を行う。投影面撮影画像は、制御回路101 、投射ユニット110が投影面に所定の投影画 を投射し、撮像ユニット120がその投影面の 像を行うよう、投射制御回路114および撮像 御回路123を制御することによって得られる 投影面判断処理の詳細についても後述する

 ステップS40は、ステップS4における投影 判断処理において、投影面が投影に適切と 断され、後述する投影可マークが投影され いる場合、ステップS40は肯定判定され、ス ップS5に進む。投影面が投影に不適切と判断 され、後述する投影不可マークが投影されて いる場合、ステップS40は否定判定され、処理 を終了する。

 ステップS5では、投影原画像の画像デー が、外部インターフェイス回路104を介して またはメモリカード150より読み込まれる。 の画像データは、メモリ102に記憶される。 テップS6では、ステップS4で決定した投影画 補正係数が、ステップS5で読み込まれた投 原画像データに施され、さらにアナログ変 されることによって、投影画像が生成され 。ステップS7では、制御回路101は、投射ユニ ット110がステップS6で生成された投影画像を 影するように、投射制御回路114を制御する

 ステップS8では、補正されて投影画像と て投影されるために読み込まれる次の投影 画像があるか否かを判定する。次の投影原 像がある場合はステップS8が肯定判定され、 ステップS5に戻る。次の投影原画像がない場 はステップS8が否定判定され、処理を終了 る。

 次に、ステップS2、S3、S4,S6について、さ に詳細に説明する。

-投影特性の算出-
 ステップS2で行う投影特性の算出について 明する。
 i番目の画素値が(R,G,B) i で与えられる投影原画像データから投影画像 を生成して投射ユニット110で投影したとき、 i番目の画素値に対応する投影面の測色値(X,Y, Z) i は以下の式(1)で表される。
 ただし、式(2)、および式(3)に示す置き換え 用いている。

 γは投射ユニット110の階調特性を表す。M pi は、投射ユニット110の画素値(R γ ,G γ ,B γ ) i から投射ユニット110の照明の測色値へ変換す る色変換マトリックスを表す。(X kp ,Y kp ,Z kp ) i は、投射ユニット110で黒画像を投影した時の 周囲照明も含めた投影面の照明条件を表す。 R * i は、投影面の反射率特性を表す。

 添字iは次の意味を有している。プロジェ クタ1では、白画像あるいは黒画像のような 素値が既知の画像を投射して投影面を撮像 、その撮像画像に基づいて、投影面の模様 どによる反射率のムラだけではなく、投射 ニット110の照明ムラ、ならびに周囲照明お び黒点による面内ムラ(以下、これらのムラ 総称して単に「ムラ」と呼ぶ)も合わせて補 正する。したがって、投影面の各画素領域で 互いに異なる投影特性を表現するため、添え 字iを使用する。

 式(1)において、(X k ,Y k ,Z k ) i は、黒画像((R,G,B) i =(0,0,0) i )を投影した時の投影面撮影画像に基づいて 定する。投影面上の投影画像の測色値は、 影画像の画素値から予め決まった色変換処 を用いることで算出できる。撮影画像のプ ファイルがsRGBであれば、画素値に対して通 のsRGB変換処理を適用して(X k ,Y k ,Z k ) i を決定することができる。

 同様に、R画像((R,G,B) i =(255,0,0) i )、G画像((R,G,B) i =(0,255,0) i )、およびB画像((R,G,B) i =(0,0,255) i )をそれぞれ投影した投影面を撮影した各撮 画像から、色変換マトリックスM i の3×3のマトリックス係数を決定する。具体 には、R画像、G画像およびB画像をそれぞれ 影した投影面撮影画像の測色値をそれぞれ (X r ,Y r ,Z r ) i 、(X g ,Y g ,Z g ) i および(X b ,Y b ,Z b ) i とすると、色変換マトリックスM i は以下の式(4)で表される。

-投影画像補正係数の決定-
 ステップS3で行う投影画像補正係数の決定 ついて説明する。
 投影面にムラあるいは模様がある場合、投 面を撮影して得た撮像画像の画素値は均一 はなく、ムラや模様に応じた画素値となる め、各画素で最大表示可能な色域は変化す 。この最大表示可能な色域範囲を決定する 投影面での輝度Y i は、式(1)に基づき、式(5)に示されるようにし て求められる。

 表示可能な輝度範囲は、式(5)において、0≦ R i ≦255,0≦G i ≦255,および0≦B i ≦255に対しY i がとり得る範囲で決まる。通常、Y r >Y k ,Y g >Y k ,およびY b >Y k であるから、各画素の表示可能な輝度範囲は 、白画像((R,G,B) i =(255,255,255) i )を投影したときの表示輝度を表示可能な最 輝度Y MAX,i 、黒画像を投影したときの表示輝度をY MIN,i として求めることができる。

 投影面のムラや模様が投影画像の視認性に する影響を低減するためには、投影面撮影 像の投影面での最大輝度Y MAX がMIN(Y MAX,i )、最小輝度Y MIN がMAX(Y MIN,i )になるように投影原画像データを補正する 要がある。すなわち、補正対象投影原画像 投影したときの最大輝度Y MAX が、白画像投影時の撮影画像を構成する複数 画素の中で最小の輝度値MIN(Y MAX,i )になるように補正する必要がある。また、 正対象投影原画像を投影したときの最小輝 Y MIN が、黒画像投影時の撮影画像を構成する複数 画素の中で最大の輝度値MAX(Y MIN,i )になるように補正する必要がある。

 しかし、極端に暗い部分が投影面にある場 などに、上述した補正を全画素に対して行 と、ダイナミックレンジが非常に狭くなり 補正後の投影画像そのものの視認性が劣化 る。そこで、輝度閾値Y th を設定し、投影画像の画素のうち、投影した ときの輝度が輝度閾値Y th より低い輝度の画素に対しては、補正量を緩 和し、最大輝度Y MAX を以下の式(6)のように決定する。
Y th >MIN(Y MAX,i )が成り立つ場合、最大輝度Y MAX は、MIN(Y MAX,i )ではなく、閾値Y th となるように補正する。このようにして、低 輝度側の画素値の補正量を抑制する。

-投影画像の補正-
 ステップS6で行う投影原画像の補正による 影画像の生成について説明する。
 投影原画像の色空間がsRGBとすれば、投影原 画像の画素値(R 0 ,G 0 ,B 0 )に対して、投影面での測色値(X,Y,Z) i は以下の式(7)のようにして得られる。
 黒画像を投影したときの画素の最大輝度Y MIN =MAX(Y MIN,i )を有する画素を投影画面の黒点とし、その 点の画素値を投影画面の黒点(X k0 ,Y k0 ,Z k0 )とする。なお、M sRGB→XYZ はsRGB色空間からXYZ色空間への変換マトリッ スである。

 したがって、式(1)を用いて、補正後の投射 ニット110への入力画素値(R,G,B) i は、以下の式(8)で算出できる。

 式(7)は簡単のため、sRGBのγ=2.2として記述 した。しかし、線形関数とγ=2.4の組み合わせ で算出してもよい。

-投影面判断-
 図4を参照して、図3におけるステップS4での 投影面判断処理について説明する。図4(a)は 投影面30を説明するための図である。投影面 30は、星の模様が付されている壁である。投 画像を投影するに先立って、白画像を投影 30に投影する。投影面30が投影に不適切であ ると判定すると、図4(b)に示すように、投影 30が不適切であることを示すバツマーク31が ロジェクタ1から投影される。バツマーク31 見たユーザは、投影面が投影に不適切であ ことを認識する。ユーザは、投影原画像に る投影を開始する前に投影面を別の面に移 ことができる。

 図4(c)は、不適切と判断された投影面に、 仮に投影画像を投影した場合の投影画像の一 例を示す。投影原画像を補正しても投影面上 の投影画像32に星マークが重畳表示され、見 えが悪い。

 図5のフローチャートを参照して、制御回 路101が行う投影面判断処理について説明する 。図5の処理は、プロジェクタ1が、投影を開 するための処理を開始するとスタートする ログラムにより制御回路101において実行さ る。

 ステップS11では、投射ユニット110から白画 ((R,G,B) i =(255,255,255))を投影面に投影する。ステップS12 では、撮像ユニット120で投影面を撮影する。

 ステップS13では、撮影画像の画素値RGBか 輝度Yを算出する。輝度Yの算出は以下のよ にして行う。予め制御回路101に記憶したRGB 色系からXYZ表色系(CIE 1931 表色系)への変換 トリックスを用いて、撮影画像の画素値RGB 、XYZ表色系に変換し、各画素の輝度Yを算出 する。なお、変換マトリックスは、撮像ユニ ット120における撮像素子122の分光特性から決 定される。

 ステップS14では、制御回路101は、撮影画像 構成する複数画素の輝度の中で最大の輝度Y MAX を算出する。ただし、ステップS11からS14まで で行われる処理は、上述したように、図3に けるステップS3においても行われ、白画像を 投影した際の最大輝度Y MAX が取得されるので、それを以下の処理で用い ることとして、ステップS11からS14までで行わ れる処理を省略しても良い。ステップS15では 、撮影画像全体の画素の中から、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素を抽出し、 抽出した画素の割合、すなわち、撮影画像全 体の全画素数に対する抽出した画素数の割合 がC_th以上であるか否かを判定する。

 R * _min_thは反射率の閾値であり、次のように定 ることができる。投影原画像データの補正 は、投影面の反射率が低くなるほど多くな 。反射率が所定値以下になると、補正して 投影画像の視認性を改善することが難しく る。そこで、補正により視認性を改善する とができる最小の反射率をR * _min_thとして設定する。R * _min_thの値はたとえば0.02である。

 C_thは、たとえば0%であり、次のように定め ことができる。上述したように投影原画像 ータを補正しても、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素が多い場合 、補正不完全な画素が多くなり、投影画像の 視認性が劣化する。したがって、このような 劣化が生じない範囲で上記C_thの値を決定す ばよく、たとえばC_thは0%になる。

 輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素の割合がC_t h未満である場合は、ステップS15が否定判定 れ、ステップS16に進む。輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素の割合がC_t h以上である場合はステップS15が肯定判定さ 、ステップS17に進む。

 ステップS16では、制御回路101は、投射ユ ット110から、投影面が投影に適しているこ を示すマークである投射可マーク(マルマー ク)が投影面に投影されるように投射制御回 114を制御し、上述の方法で補正した画像を 影することになる。ステップS17では、制御 路101は、投射ユニット110から、投影面が投 に適していないことを示すマークである投 不可マーク(バツマーク)が投影面に投影され るように投射制御回路114を制御する。

 以上説明した実施形態によれば、次の作用 果が得られる。
(1)所定の投影画像、本例では白画像が投影さ れた投影面を撮影して得られる投影面撮影画 像に基づいて、投影面が投影に適しているか 否かを判定し、その判定結果をユーザに通知 するようにした。したがって、投影原画像デ ータを補正しても投影面のムラや模様などに よる画質低下を避けられないような投影面で 投影を行うのを防止することができる。

(2)投影面撮影画像の全画素の中で最大である 輝度Y MAX を検出し、輝度Y MAX に投影面の最小反射率R * _min_thを乗じた基準輝度値を設定する。この 準輝度値よりも小さい輝度を有する画素の 、すなわち、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素の数の全画 素数に対する割合を算出し、その割合が閾値 C_th以上であれば投影に適さない投影面であ と判定するようにした。換言すると、基準 度よりも暗い輝度で投影される画素の割合 所定値よりも少ないような投影面は、投影 適していると判断する。これにより、投影 撮影画像を構成する画素の輝度値を用いる けで投影面が投影に適しているか否かを適 に判定できる。

-第2の実施の形態-
 第2の実施形態によるプロジェクタでは、以 下の(a)~(c)の判定基準を採用して、投影面の 態に応じて投影原画像データの補正量を緩 するものである。
(a)投影面を撮影して得た投影面撮影画像の中 で基準値よりも輝度が低い画素(以下、低輝 画素と呼ぶ)の割合が所定値よりも少ない場
(b)投影面撮影画像内の低輝度画素の位置が投 影面の周辺の場合
(c)連続する低輝度画素の画素数が少ない場合

 すなわち、(a)~(c)の場合のように、投影面 の低輝度部分が投影面上での投影画像の画質 に影響を与えにくいときは、補正量を緩和す る。補正は以下の(8),(9)式により行う。

 補正後の投射ユニット110への入力画素値(R,G ,B) i は、Y MAX,i の大きさに基づいて、以下の式(9),(10)で算出 きる。
(1)Y MAX,i ≧Y MAX を満たす画素i;

(2)Y MAX,i <Y MAX を満たす画素i;

 (9),(10)式は簡単のため、sRGBのγ=2.2として 述した。しかし、定義どおり線形関数とγ=2 .4の組み合わせで算出してもよい。

 第1の実施の形態のプロジェクタでは、投影 面が画像投影に適しているか否かの判断基準 として最小反射率R * _min_thと閾値C_thを使用したが、第2の実施形態 では、補正量を緩和し、補正過剰による視認 性悪化を防ぐことで、以下に示す第2の判断 準を採用する。

 第2の判断基準は、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th1>Yという関係を満たす画素の数の全 素数に対する割合と、第2閾値C_th1との大小 係である。ただし、最小反射率R * _min_th1<最小反射率R * _min_th、閾値C_th1>閾値C_thである。最小反射 R * _min_th1はたとえば0.02であり、閾値C_th1はたと ば0.01(1%)である。

 図6のフローチャートを参照して、第2の 施の形態による投影面判断処理について説 する。図6の処理は、プロジェクタ1が、投影 を開始するための処理を開始するとスタート するプログラムにより制御回路101において実 行される。図5の処理と同じ処理には同じ符 を付し、図5の処理と異なる部分を主に説明 る。

 ステップS14の次にステップS21に進む。ステ プS21では、投影原画像データを補正する程 を少なくするか否か、言い換えると補正量 緩和するか否かを判定する。撮影画像全体 画素の中から、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th1>Yという関係を満たす画素を抽出し 抽出した画素数の全画素数に対する割合が 値C_th1以上であるか否かを判定する。最小反 射率R * _min_th1は、上述したとおり、予め定められた 影面の最低反射率であり、第1の実施の形態 における基準反射率R * _min_thより小さな値である。閾値C_th1は予め定 められた割合であり、上述したとおり、閾値 C_thより大きな値である。輝度YがY MAX ・R * _min_th1>Yの関係を満たす画素の割合がC_th1未 満である場合はステップS21が否定判定され、 ステップS16に進む。輝度YがY MAX ・R * _min_th1>Yの関係を満たす画素の割合が閾値C_ th1以上である場合はステップS21が肯定判定さ れ、ステップS17に進む。

 投射ユニット110における液晶パネル112の 素欠陥数の許容範囲を考慮して、C_thやC_th1 決定してもよい。ステップS21では、上述(a) 判定基準を用いたが、(b)、(c)などの判定基 を代りに用いたり、併用したりしてもよい

 -第3の実施の形態-
 第1の実施の形態のプロジェクタでは、投影 面が画像投影に適しているか否かの判断基準 として最小反射率R * _min_thと閾値C_thとの積で表したひとつの判断 準値を使用した。第3の実施形態によるプロ ジェクタでは、投影面が画像投影に適してい るか否かの判断基準としてそれぞれ異なる大 中小3つの最小反射率R * _min_th2、R * _min_th3、およびR * _min_th4と、大中小3つの閾値C_th2、C_th3、およ C_th4とを定め、それらの積で表した第1判断 準値R * _min_th2×C_th2と、第2判断基準値R * _min_th3×C_th3と、第3判断基準値R * _min_th4×C_th4を使用する。

 第3の実施形態では、投影面においてムラが それほど目立たない場合でも、そのムラの面 積の割合が大きい場合は投影画像の視認性が 悪くなることを考慮して、上述した3つの判 基準値、第1判断基準値R * _min_th2×C_th2(たとえば、0.002×0.001)と、第2判断 基準値R * _min_th3×C_th3(たとえば、0.02×0.01)と、第3判断 準値R * _min_th4×C_th4(たとえば、0.2×0.1)を使用する。

 図7のフローチャートを参照して、第3の実 の形態による投影面判断処理について説明 る。図7の処理は、プロジェクタ1が、投影を 開始するための処理を開始するとスタートす るプログラムにより制御回路101において実行 される。図5の処理と同じ処理には同じ符号 付し、図5の処理と異なる部分を主に説明す 。R * _min_th2はR * _min_th3より小さく、R * _min_th3はR * _min_th4より小さいものとする。また、C_th2はC_ th3より小さく、C_th3はC_th4より小さいものと る。

 ステップS14の次にステップS31に進む。ステ プS31では、撮影画像全体の画素の中から、 度Yが、Y MAX ・R * _min_th2>Yという関係を満たす画素を抽出し 全画素数に対する抽出した画素数の割合がC_ th2以上であるか否かを判定する。たとえば、 R * _min_th2は0.002であり、C_th2は0.1%である。抽出 た画素数の全画素数に対する割合がC_th2未満 である場合はステップS31が否定判定され、ス テップS32に進む。抽出した画素数の全画素数 に対する割合がC_th2以上である場合はステッ S31が肯定判定され、ステップS17に進む。

 ステップS32では、撮影画像全体の画素の中 ら、輝度YがY MAX ・R * _min_th3>Yという関係を満たす画素を抽出し 抽出した画素数の全画素数に対する割合がC_ th3以上であるか否かを判定する。たとえば、 R * _min_th3は0.02であり、C_th3は1%である。抽出し 画素数の全画素数に対する割合がC_th3未満で ある場合はステップS32が否定判定され、ステ ップS33に進む。抽出した画素数の全画素数に 対する割合がC_th3以上である場合はステップS 32が肯定判定され、ステップS17に進む。

 ステップS33では、撮影画像全体の画素の中 ら、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th4>Yの関係を満たす画素を抽出し、抽 した画素数の全画素数に対する割合がC_th4以 上であるか否かを判定する。たとえば、R * _min_th4は0.2であり、C_th4は10%である。抽出し 画素数の全画素数に対する割合がC_th4未満で ある場合はステップS33が否定判定され、ステ ップS16に進む。抽出した画素数の全画素数に 対する割合がC_th4以上である場合はステップS 33が肯定判定され、ステップS17に進む。

 複数のR * _min_thおよびC_thの組み合わせは、ユーザ、撮 画像、撮影条件などにより加減可能にして よい。

-第4の実施の形態-
 第1の実施の形態のプロジェクタでは、輝度 Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素であれば、 単独の画素でも、連続した画素でも全て画素 数として加算した。第4の実施の形態のプロ ェクタでは、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素が少なくと も2つ以上連続している場合、それらの画素 加算し、加算結果の全画素数に対する割合 算出する。すなわち、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たすが連続せずに分 散して存在する画素を除外して投影面の評価 を行うようにする。

 図8のフローチャートを参照して、第4の 施の形態による投影面判断処理について説 する。図8の処理は、プロジェクタ1が、投影 を開始するための処理を開始するとスタート するプログラムにより制御回路101において実 行される。図5の処理と同じ処理には同じ符 を付し、図5の処理と異なる部分を主に説明 る。

 ステップS14からステップS41に進むと、撮影 像の画素の中から、輝度Yが、Y MAX ・R * _min_th>Yという関係を満たす画素であって連 続した画素を抽出する。ステップS42では、ス テップS41で抽出した画素数の全画素数に対す る割合がC_th以上であるか否かを判定する。 出した画素数の全画素数に対する割合がC_th 満である場合はステップS42が否定判定され ステップS16に進む。抽出した画素数の全画 数に対する割合がC_th以上である場合はステ ップS42が肯定判定され、ステップS17に進む。

 この場合、図6と同様に、(a)投影面を撮影 して得た投影面撮影画像の中で基準値よりも 輝度が低い画素(以下、低輝度画素と呼ぶ)の 合が少ない場合、(b)投影面撮影画像内の低 度画素の位置が周辺の場合、(c)低輝度画素 連続する場合の画素数が少ない場合に補正 を緩和するようにしてもよい。そして、補 量を緩和した場合は、図6で説明した第2判 基準値を使用すればよい。

-第5の実施の形態-
 第1の実施の形態のプロジェクタでは、投射 ユニット110から白画像((R,G,B)i=(255,255,255))を投 影面に投影して、モノクロ画像により投影面 が投影に適しているか否かを判定した。しか し、R画像((R,G,B) i =(255,0,0))、G画像((R,G,B) i =(0,255,0))およびB画像((R,G,B) i =(0,0,255))を投影面に投影し、色彩を有する画 を投影面に投影して投影面を評価してもよ 。たとえば、投影面の一部に彩度の高い部 がある場合、その投影面は投影に適してい いと判定することができる。

 図9~図11のフローチャートを参照して、第 5の実施の形態による投影面判断処理につい 説明する。図9~図11の処理は、プロジェクタ1 が、投影を開始するための処理を開始すると スタートするプログラムにより制御回路101に おいて実行される。

 図9のステップS501では、投射ユニット110か R画像((R,G,B) i =(255,0,0))を投影面に投影する。ステップS502で は、撮像ユニット120で投影面を撮影する。ス テップS503では、撮影画像の画素値RGBから、 度YRを算出する。ステップS504では、撮影画 内の輝度YRの最大値であるYR * _maxを算出する。

 ステップS505では、撮影画像全体の画素の中 から、輝度YRが、YR * _max・R * _min_th>YRという関係を満たす画素を抽出し 抽出した画素数の全画素数に対する割合がC_ th以上であるか否かを判定する。抽出した画 数の全画素数に対する割合がC_th未満である 場合はステップS505が否定判定され、ステッ S506に進む。抽出した画素数の全画素数に対 る割合がC_th以上である場合はステップS505 肯定判定され、ステップS517に進む。

 図10のステップS506では、投射ユニット110か G画像((R,G,B) i =(0,255,0))を投影面に投影する。ステップS507で は、撮像ユニット120で投影面を撮影する。ス テップS508では、撮影画像の画素値RGBから、 度YGを算出する。ステップS509では、撮影画 内の輝度YGの最大値であるYG_maxを算出する。

 ステップS510では、撮影画像全体の画素の中 から、輝度YGが、YG_max・R * _min_th>YGという関係を満たす画素を抽出し 抽出した画素数の全画素数に対する割合がC_ th以上であるか否かを判定する。抽出した画 数の全画素数に対する割合がC_th未満である 場合はステップS510が否定判定され、ステッ S511に進む。抽出した画素数の全画素数に対 る割合がC_th以上である場合はステップS510 肯定判定され、ステップS517に進む。

 図11のステップS511では、投射ユニット110か B画像((R,G,B) i =(0,0,255))を投影面に投影する。ステップS512で は、撮像ユニット120で投影面を撮影する。ス テップS513では、撮影画像の画素値RGBから、 度YBを算出する。ステップS514では、撮影画 内の輝度YBの最大値であるYB_maxを算出する。

 ステップS515では、撮影画像全体の画素の中 から、輝度YBがYB_max・R * _min_th>YBの関係を満たす画素を抽出し、抽 した画素数の全画素数に対する割合がC_th以 であるか否かを判定する。抽出した画素数 全画素数に対する割合がC_th未満である場合 はステップS515が否定判定され、ステップS516 進む。抽出した画素数の全画素数に対する 合がC_th以上である場合はステップS515が肯 判定され、ステップS517に進む。

 ステップS516では、投射ユニット110から、 投影面が投影に適していることを示すマーク である投射可マーク(マルマーク)を投影面に 影する。ステップS517では、投射ユニット110 から、投影面が投影に適していないことを示 すマークである投射不可マーク(バツマーク) 投影面に投影する。

 この場合も図7で説明した第3の実施の形態 同様に、複数のR * _min_thおよびC_thの組み合わせにおいて、各輝 Y(R,G,B)がY(R,G,B)_max・R * _min_th>Y(R,G,B)の関係を満たす画素の割合がC_ th未満である場合、投影面が投影に適してい と判定するようにしてもよい。

 以上の実施の形態を次のように変形するこ ができる。
(1)投影面が投影に適しているか否かの2段階 投影面を評価したが、(i)投影面が投影に適 ている、(ii)投影面の一部に投影に適してい い部分があるが、その他の部分は投影に適 ている、(iii)投影面が投影に適していない の3段階で投影面を評価するようにしてもよ 。このとき、投影面が投影に適している場 、丸マークが投影され、投影面の一部に投 に適していないがその他の部分は投影に適 ている場合、三角マーク印が投影され、投 面が投影に適していない場合、バツマーク 投影される。投影面の一部に投影に適して ない部分がある場合、その投影面で投影す か否かをユーザが判断することができ、プ ジェクタの利便性が向上する。投影画像に っては、投影画像の一部が見づらくてもよ 場合があるからである。

(2)投影面撮影画像内の輝度Yの最大値(Y MAX )に基づいて、投影面が投影に適しているか かを判定するようにした。しかし、投影面 影画像の平均輝度から投影面が投影に適し いるか否かを判定するようにしてもよい。 の場合、投影面撮影画像の平均輝度が所定 より大きい場合は投影面が投影に適してい と判定し、投影面撮影画像の平均輝度が所 値以下の場合は投影面が投影に適していな と判定する。

(3)彩度の観点から投影面が投影に適している か否かを判定するとき、投影面撮影画像の画 素値RGBを、XYZ表色系に変換し、さらにCIELABに 変換し、彩度C=√(a 2 +b 2 )の値を用いて判定するようにしてもよい。 の場合は、予め明度L毎にCの閾値を記憶して おく。Cの閾値は明度Lに依存するので、Cの閾 値を一定値とできないからである。

(4)以上の実施形態のR * _min_thやC_thの数値は一例であり、実施形態の に限定されない。R * _min_thやC_thの数値は、プロジェクタ1の特性( 明ムラ、欠陥などの許容範囲)や投影画像の 正方法などによって変わるからである。た えば、LED光源113の駆動量をx倍に大きくでき るとすれば、R * _min_thの値を実施形態の約1/x倍にすることが 能となる。

(5)投影面が投影に適しているか否かを判定 した結果をユーザに通知する方法は、バツマ ーク31を投影面30に投影する方法に限定され い。たとえば、プロジェクタに表示部が設 られている場合、表示部に投影面適表示お び投影面不適表示を行うことにより、投影 の状態をユーザに通知してもよい。

(6)投影画像を考慮に入れて、投影面が投影 に適しているか否かを判定するようにしても よい。たとえば、投影画像が青空を撮影した ものである場合、投影面の模様などが目立つ ので、投影面が投影に適しているか否かを判 定する判定基準を高くする。つまり、投影面 に目立つ模様などが少しでもあれば、投影に 適していないと判定する。一方、投影画像が ジャングルを撮影したものである場合、投影 画像が複雑であるために投影面の模様は目立 たないので、投影面が投影に適しているか否 かを判定する判定基準を低くする。つまり、 多少目立つ模様などが投影面にあっても、投 影に適していると判定する。

 このように、投影面における投影の適否を 定するための判定基準に影響を与える投影 像の評価は以下の(A),(B)ようにして行う。
(A)投影画像データの周波数成分の分布を調べ 、高周波成分が多い場合、投影画像はジャン グルの画像のように構造の細かい画像である ので、投影面における投影の適否の判定基準 を低くする。一方、高周波成分が少ない場合 、投影画面は青空の画像のように構造が粗い 画像であるので、投影面における投影の適否 の判定基準を高くする。

 たとえば、ラプシアンフィルタなどを用 て、投影画像を所定のエッジ強度の閾値で 値化する。この二値化した画像に基づいて 投影画像は構造の細かい画像であるか、構 の粗い画像であるかを判定する。たとえば 投影画像全体の画素数に対する、エッジ強 が閾値より大きい画素の画素数の割合が所 値以上の場合、構造の細かい画像であると 定するようにする。

(B)投影画像と、投影画像の縮小・拡大を繰 り返した画像との差分を利用して、構造の細 かい画像であるか、構造の粗い画像であるか を判定するようにしてもよい。たとえば以下 のようなラプラシアン・ピラミッドを使用し てもよい。

 すなわち、投影画像から1/2倍の縮小画像 作成する。この1/2倍の縮小画像を2倍の拡大 画像とし、投影画像と拡大画像との差分をと る。この差分が高周波成分となる。さらに、 1/2倍の縮小と2倍の拡大を繰り返した画像と 影画像との差分画像取得を繰り返すことで 波数成分に分けることができる。投影画像 、投影画像から所定の回数の1/2倍の縮小と2 の拡大を繰り返した画像との間の差分をと た画像を所定の閾値で二値化する。この二 化した画像に基づいて、投影画像が構造の かい画像であるか、構造の粗い画像である を判定するようにしてもよい。

 二値化するための閾値は、どの程度エッ を抽出するか、また、投影画像のノイズレ ル(投影面撮影時の明るさなどに依存)によ 変わる。たとえば、8bit階調であれば、10程 にしてもよい。

 上述のエッジを強調した画像より、投影 像を構造の細かい領域と構造の粗い領域と 分割し、構造の細かい領域では投影画像の 正を行わず、構造の粗い領域では投影画像 補正を行うようにしてもよい。

(7)第3の実施の形態によるプロジェクタでは それぞれ異なる3つの最小反射率R * _min_th2、R * _min_th3、およびR * _min_th4と、3つの閾値C_th2、C_th3、およびC_th4と を定め、それらの積で表した3つの第1判断基 値R * _min_th2×C_th2と、第2判断基準値R * _min_th3×C_th3と、第3判断基準値R * _min_th4×C_th4とを、投影面が画像投影に適して いるか否かの判断基準として使用したが、判 断基準の数は3つに限定されない。それぞれ なるN個(Nは3以上の自然数)の最小反射率R i (i=1,2,・・・,N)と閾値C i (i=1,2,・・・,N)とを定め、N個のそれらの積で したR i ×C i (i=1,2,・・・,N)を投影面が画像投影に適して るか否かの判断基準として使用してもよい ここで、i=jのときの最小反射率R j は、i=j+1のときの最小反射率R j+1 より小さくし、i=jのときの閾値C j は、i=j+1のときの閾値C j+1 より小さくする(j=1,2,・・・,N-1)。

(8)第5の実施形態によるプロジェクタでは、R 像((R,G,B) i =(255,0,0))、G画像((R,G,B) i =(0,255,0))およびB画像((R,G,B) i =(0,0,255))を投影面に投影して投影面を評価し 。しかし、プロジェクタの画素原色画像を 影面に投影して投影面を評価するものであ ば、投影面に投影するプロジェクタの画素 色画像は、R画像、G画像およびB画像に限定 れない。

-第6の実施の形態-
 以下、図面を参照して本発明を実施するた の第6の実施の形態について説明する。本発 明によるプロジェクタは、投影面の一部に非 常に暗い(輝度の低い)部分や、彩度の高い部 がある場合、その部分をユーザに報知する うにしたものである。

 図1に示されるプロジェクタ1を前方から た図、および図2に示されるプロジェクタ1の 構成を説明するブロック図については、本実 施の形態にも適用されるため、説明を省略す る。

 図12を参照して、画像処理を行った投影 像を投影して視認される投影画像について 明する。投影面30には、シミ121が付着してい るものとして説明する。投影面30にシミ121の うな輝度が極端に暗い部分が存在する場合 図12(a)に示すように、シミ121を囲う囲い枠12 2が表示されたり、シミ121を指示する矢印123 表示されたりして、警告表示が行われる。 の警告表示により、ユーザは、シミ121がホ イトボードの消し忘れの場合、シミ121を消 ようにすることができる。シミ121を消せな 場合、別の場所を投影面とすることができ 。その結果、図12(b)に示すように、投影面30 投影された投影画像124は、視認性が良好に る。一方、シミ121を消したり、別の場所を 影面としたりしない場合、シミ121が目立た くなるように投影原画像の画像処理が行わ る。その結果、図12(c)に示すように、投影 像125のダイナミックレンジは非常に狭くな 、投影画像125の視認性が非常に悪くなる。

 図13のフローチャートを参照して、本発 の実施形態における画像処理について説明 る。図13の処理は、プロジェクタ1が、投影 開始するための処理を開始するとスタート るプログラムにより制御回路101において実 される。

 ステップS101からでは、投影原画像の幾何 補正を行うための幾何補正係数を算出する。 幾何補正とは、投射ユニット110の光学系光軸 と、撮像ユニット120の光学系光軸とが一致し ていないことによる投影画像の歪や、投射ユ ニット110の光学系光軸が投射面に対して垂直 でないことに起因する投影画像のあおり、歪 などを解消するための補正である。幾何補正 係数の算出方法は従来技術であるので、説明 を省略する。

 制御回路101の画像処理部101Aは、投影原画 像の画像数がプロジェクタ1の解像度に一致 るように補間処理を行う。画像処理部101Aは 撮像ユニット120により撮影された画像を、 ロジェクタ1の解像度と一致するように補間 処理を行う。この補間処理を行った撮影画像 を使用して上述の補間処理を行った投影原画 像を以下のように補正し、補正した画像を投 影するものとする。投影画像の画素と撮影画 像の画素との間の対応関係を明確にし、処理 速度を速くするためである。

 ステップS102では、投射ユニット110の投影 特性の算出を行う。投影特性とは、入力画像 の画素値(R,G,B)と、投影面で再現される投影 像の測色値(X,Y,Z)との間の関係を示す特性で る。測色値は、投射ユニット110の照明ムラ 投影面の色や模様、周囲照明による投影面 明るさに影響を受ける。投射ユニット110か 、既知の画素値(R,G,B)で表される複数の所定 の投影画像をそれぞれ投影して投影面上の投 影画像を撮影ユニット120で撮影する。所定の 投影画像とは、後述するように、白画像、黒 画像、R画像、G画像、またはB画像である。撮 影した画像から測色値(X,Y,Z)を検出して投影 性を算出する。投影特性に基づいて算出さ る補正係数により入力画像を補正して投影 るようにする。その結果、投影画像は投射 ニット110の照明ムラ、投影面の色や模様、 囲照明による投影面の明るさに影響を受け ことがない。これにより、ユーザは入力画 の見た目が近くなるより表現された投影画 を鑑賞することができる。投影特性の具体 な処理については後述する。

 ステップS103では、投影面を解析する。投 射ユニット110から投影面に対し白画像を投射 し、投射した投影面を撮影ユニット120で撮影 する。撮影した画像を解析し、輝度が極端に 暗い部分を、警告表示する領域として抽出す る。具体的な処理については後述する。

 ステップS104では、投影面に輝度が極端に 暗い部分があるか否かを判定する。投影面に 輝度が極端に暗い部分がある場合はステップ S104が肯定判定され、ステップS110に進む。投 面に輝度が極端に暗い部分がない場合はス ップS104が否定判定され、ステップS105に進 。

 ステップS105では、投影画像の補正係数を 算出する。すなわち、ステップS102で得られ 投影特性を用いて、投影面の状態や周囲照 環境等に影響されることなく投影画像が投 原画像を再現するように、投影原画像に施 補正係数を算出する。投射ユニット110から 影された投影画像を撮影ユニット120で撮影 、撮影した画像を解析して投影画像の補正 数を算出する。この補正係数が投影原画像 補正量となる。この処理の詳細についても 述する。

 ステップS106では、投影原画像の画像デー タを、外部インターフェイス回路104を介して 、またはメモリカード150より読み込み、メモ リ102に記憶する。ステップS107では、ステッ S105で算出した補正係数で、ステップS106で読 み込んだ投影原画像データを補正する。ステ ップS108では、ステップS107で補正した投影原 像データをアナログ変換し、投影画像を投 する。

 ステップS109では、次に投影する投影原画 像データがあるか否かを判定する。次に投影 する投影原画像データがある場合はステップ S109が肯定判定され、ステップS106に戻る。次 投影する投影原画像データがない場合はス ップS109が否定判定され、処理を終了する。

 ステップS110では、ステップS103で抽出し 領域を囲む囲い枠や、抽出した領域を指示 る矢印表示したりすることによって警告表 を行う。

 ステップS111では、ユーザ補正の有無の判 定を行う。ユーザは、ステップS104で警告表 された輝度の暗い部分を投影面から除去す 対応をとると、操作部103を操作して、輝度 暗い部分を除去したことをプロジェクタ1に 力する。これにより、制御回路101は、ユー 補正の有無を判定することができる。投影 の輝度が極端に暗い部分を投影面から除去 る対応としては、上述したように、輝度が 端に暗い部分がホワイトボードの消し忘れ 場合はその消し忘れを消し、輝度が極端に い部分を消すことができない場合は別の場 を投影面とする。ユーザ補正有りの場合は テップS111が肯定判定され、ステップS101に る。ユーザ補正無しの場合はステップS111が 定判定され、ステップS110に戻る。

 次に、ステップS102、S103、S105について、 らに詳細に説明する。

-投影特性の算出-
 ステップS102で行う投影特性の算出について 説明する。
 i番目の画素値が(R,G,B) i で与えられる入力画像データにより投影画像 を生成して投射ユニット110で投影したとき、 i番目の画素値に対応する投影面の測色値(X,Y, Z) i は以下の式(11)で表される。
 ただし、式(12)、および式(13)に示す置き換 を用いている。

 γは投射ユニット110の階調特性を表す。M pi は、投射ユニット110の画素値(R γ ,G γ ,B γ ) i から投射ユニット110の照明の測色値へ変換す る色変換マトリックスを表す。(X kp ,Y kp ,Z kp ) i は、投射ユニット110で黒画像を投影した時の 周囲照明も含めた投影面の照明条件を表す。 R * i は、投影面の反射率特性を表す。

 添字iは次の意味を有している。この実施 の形態のプロジェクタでは、白画像や黒画像 など既知の画像を投射して投影面を撮像し、 その撮像画像に基づいて、投影面の模様など による反射率のムラだけではなく、投射ユニ ット110の照明ムラ、周囲照明や黒点の面内ム ラ(以下、これらのムラを総称して単に「ム 」と呼ぶ)も合わせて補正する。したがって 投影面の各画素領域に異なる投影特性を表 するため、添え字iを使用する。

 式(11)において、(X k ,Y k ,Z k )は、黒画像((R,G,B) i =(0,0,0) i )を投影した時の投影面撮影画像に基づいて 定する。なお、投影面上の投影画像の測色 は、撮影画像の画素値から予め決まった色 換処理を用いることで算出できる。すなわ 、撮影画像のプロファイルがsRGBであれば、 素値に対して通常のsRGB変換処理を適用して (X k ,Y k ,Z k ) i を決定することができる。

 同様に、R画像((R,G,B) i =(255,0,0) i )、G画像((R,G,B) i =(0,255,0) i )、およびB画像((R,G,B) i =(0,0,255) i )をそれぞれ投影した投影面を撮影した各撮 画像から、色変換マトリックスM i の3×3のマトリックス係数を決定する。具体 には、R画像、G画像およびB画像をそれぞれ 影した投影撮影画像の測色値をそれぞれ、(X r ,Y r ,Z r )、(X g ,Y g ,Z g )および(X b ,Y b ,Z b )とすると、色変換マトリックスM i は以下の式(14)で表される。

-投影面の解析-
 ステップS103で行う投影面の解析について説 明する。
 投影面にムラあるいは模様がある場合、投 面を撮影して得た撮像画像の画素値は均一 はなく、ムラあるいは模様に応じた画素値 なる。換言すると、各画素で最大表示可能 色域は変化する。この実施の形態では、ま この最大表示可能な色域範囲を決定する。 影面での輝度Y i は、式(11)に基づき、式(15)に示されるように て求められる。

 したがって、表示可能な輝度範囲は、式(14) において、0≦R i ≦255,0≦G i ≦255,および0≦B i ≦255に対しY i がとり得る値の範囲で決まる。通常、Y r >Y k ,Y g >Y k ,およびY b >Y k であるから 各画素の表示可能な輝度範囲は、白画像((R,G, B) i =(255,255,255) i )を投影したときの表示輝度を表示可能な最 輝度をY MAX,i 、黒画像を投影したときの表示輝度を表示可 能な最小輝度Y MIN,i として求めることができる。

 たとえば、投影面の模様が図12(a)のように 色面に一部暗い部分がある場合、Y MAX,i およびY MIN,i のヒストグラムを投影面内で算出すると、図 14(a)および図14(b)のヒストグラムになる。

 投影面のムラや模様が消えるように投影原 像を補正すると、投影後の画像の最大輝度Y MAX をMIN(Y MAX,i )、最小輝度Y MIN をMAX(Y MIN,i )になるように補正する必要がある。しかし この場合、ダイナミックレンジが非常に狭 なり、補正後の投影画像の視認性が悪くな (図12(c)参照)。

 そこで、投影面の輝度が、予め定めた最大 度の閾値Y th より低い領域を警告表示領域として抽出する 。最大輝度の閾値Y th は、画像によらず予め定めた値(白の輝度値Y= 1.0に対し、たとえば、Y th =0.2など)でもよいし、図14(a)のヒストグラム 輝度の低い方から数えて所定割合以上の画 数となる輝度値を用いたり、投影面投影画 面内の最大輝度Y MAX =MAX(Y MAX,i )の所定割合(たとえば20%など)として決定した りしてもよい。

-投影画像補正係数の算出-
 ステップS105で行う投影画像補正係数の算出 について説明する。
 投影原画像の色空間がsRGBとすれば、投影原 画像の画素値(R 0 ,G 0 ,B 0 )に対して、補正後の投射ユニット110への入 画素値(R,G,B) i を以下の式(16)のようにして得られる。

 ステップS102で算出したM i 、(X k ,Y k ,Z k ) i およびステップS103で算出したY MAX を用いて、式(16)により投影原画像の補正を うための補正係数を算出する。なお、投影 に黒画像を投影したときの輝度Y MIN,i =Y MIN となる画素位置iの画素値を投影画像の黒点(X k0 ,Y k0 ,Z k0 )とする。

 M sRGB→XYZ は、予め規格で決まっているsRGBからXYZへの 換マトリックスである。簡単のため、sRGBの =2.2として記述したが、規格どおり線形関数 γ=2.4の組み合わせで算出してもよい。

 なお、ステップS110で警告表示をした後、 ステップS111に進み、ユーザ補正があった場 ステップS111が肯定判定され、ステップS101に 戻ると説明したが、ステップS110で警告表示 した後、ステップS101に戻るようにしてもよ 。投影面に輝度の極端に暗い部分がある場 、プロジェクタ1の電源が入ってから、投影 原画像の信号入力がされるまでの間、制御回 路101は、ステップS101からステップS104、ステ プS110を繰り返す。しかし、ユーザの対応な どにより投影面に輝度の極端に暗い部分がな くなった場合、処理は、ステップS104からス ップS105へ進み、プロジェクタ1は自動的に投 影を開始するようになる。この場合、ユーザ は、操作部103を通じてユーザ補正を行ったこ とを入力する必要がないので、ユーザに対す る利便性が向上する。

 以上説明した実施形態によれば、次の作用 果が得られる。
 投影面に輝度が暗い部分が存在する場合、 度が暗い部分が存在すること、およびその 度の暗い部分を報知する警告表示を投影面 表示するようにした。これにより、ユーザ 、投影面から輝度が暗い部分を除去する対 をとることができ、輝度が暗い部分の影響 投影画像全体のダイナミックレンジが極端 狭く補正されてしまうことを防止すること できる。

 ユーザの投影面から輝度が暗い部分を除 する対応としては、警告表示された部分が ワイトボードの消し忘れの場合であれば、 の消し忘れを消すことができる。また、警 表示された暗い部分を消すことができない 合は、その暗い部分から投影面をずらすこ ができる。

 ユーザが、投影面から輝度が暗い部分を除 することにより、投影画像全体のダイナミ クレンジが極端に狭く補正されてしまうこ を防止することができるのは、以下の理由 よる。図12(a)に示す投影面30(白画像投影時 輝度分布が図14(a)、黒画像投影時の輝度分布 が図14(b))に画像を投影する場合、投影面の模 様が目立たないように補正しようとすると投 影画像の輝度の再現範囲は最大輝度Y MAX =MIN(Y MAX,i )=Y2から最小輝度Y MIN =MAX(Y MIN,i )=Y3となり、ダイナミックレンジが狭くなる しかし、図12(a)の右上の暗い領域121がユーザ 補正により投影面30から除去できた場合、白 像投影時の輝度分布は図14(a)から図14(c)によ うに改善され、再現可能な輝度範囲を最大輝 度Y MAX =MIN(Y MAX,i )=Y1から最小輝度Y MIN =MAX(Y MIN,i )=Y3のように広くできる。すなわち、輝度が く補正困難な領域121がある投影面30に対し、 補正困難領域121を簡単に抽出・警告122,123す ことにより、不要な過剰補正をなくして投 画像124の再現性を改善することができる。

-第7の実施の形態-
 第6の実施の形態では、ユーザが投影面の輝 度が極端に暗い部分を投影面から除去する対 応をとった。しかし、第7の実施の形態では プロジェクタが投射ユニット110で投射した 影画面の投影サイズを小さくすることによ て、投影面の輝度が極端に暗い部分を投影 から除去する。これにより、投影面の輝度 極端に暗い部分を投影面から除去する対応 自動化され、プロジェクタ1の利便性が向上 る。たとえば、図15(a)に示すように、投影 30に、シミ121が付着している場合、図15(b)に すように、シミ121に重ならないように投影 像126の投影サイズを小さくする。これによ 、シミ121を考慮した投影画像のダイナミッ レンジは非常に狭くなるような投影原画像 補正が行われないので、投影画像の視認性 悪くなるのを防止できる。

 図16のフローチャートを参照して、投影 像の投影サイズを小さくする画像処理につ て説明する。図16の処理は、プロジェクタ1 、投影を開始するための処理を開始すると タートするプログラムにより制御回路101に いて実行される。図13の処理と同じ処理には 同じ符号を付し、図13の処理と異なる部分を に説明する。

 ステップS104が肯定判定されると、ステッ プS121へ進む。ステップS121では、投影画像の 影サイズを所定の割合だけ小さくする。そ て、ステップS101に戻る。

 投影画像の投影サイズを所定のサイズま 小さくしても投影面の輝度が極端に暗い部 を投影面から除去することができない場合( たとえば、輝度が極端に暗い部分が投影面の 中央付近にある場合)、本発明の実施形態の うに、輝度が極端に暗い部分を警告表示し 投影面に輝度が極端に暗い部分が含まれな ようにする対応をユーザにとらせるように てもよい。

-第8の実施の形態-
 第6の実施の形態では、ユーザが投影面の輝 度が極端に暗い部分を投影面から除去する対 応をとった。しかし、第8の実施の形態では プロジェクタが投射ユニット110で投射した 影画面の投影位置を移動するとともに投影 像の投影サイズを小さくすることによって 投影面の輝度が極端に暗い部分を投影面か 除去する。これにより、投影面の輝度が極 に暗い部分を投影面から除去する対応が自 化され、プロジェクタ1の利便性が向上する また、上述の第7の実施の形態に比べて、投 影画面の投影サイズを大きくすることができ る。たとえば、図17(a)に示すように、投影面3 0に、シミ121が付着している場合、図17(b)に示 すように、シミ121に重ならないように投影画 像127の投影位置を移動するとともに投影サイ ズを小さくする。これにより、投影画像のダ イナミックレンジが非常に狭くなり、投影画 像の視認性が悪くなるのを防止できる。この 場合、プロジェクタ1は投影画像の移動につ て考慮しなくてはならないので、撮像ユニ ト120は投影面30より広域の領域(以下、広域 影領域と呼ぶ)40を撮影して、輝度が極端に い部分を検出する。

 図18のフローチャートを参照して、投影 像の投影位置を移動するとともに投影サイ を小さくする画像処理について説明する。 18の処理は、プロジェクタ1が、投影を開始 るための処理を開始するとスタートするプ グラムにより制御回路101において実行され 。図18の処理と同じ処理には同じ符号を付し 、図18の処理と異なる部分を主に説明する。

 ステップS101の次にステップS131に進む。 テップS131では、広域投影領域における投影 性を算出する。投射ユニット110から投影さ た、通常より投影サイズが大きい投影画像 つまり広域投影領域におよぶ投影画像を、 影ユニット120で撮影し、撮影した画像から 色値を検出して、広域投影領域における投 特性を算出する。

 ステップS132では、広域投影領域の解析を 行う。投射ユニット110から広域投影領域に対 し、白画像を投射し、投射した広域投影領域 を撮影ユニット120で撮影する。撮影した画像 を解析し、広域投影領域の中から輝度が極端 に暗い部分を抽出する。

 ステップS133では、投影画面に輝度が極端 に暗い部分が含まれないような投影画面の投 影位置と投影サイズとを決定する。具体的に は、輝度が極端に暗い部分が含まれないよう に、広域投影領域の範囲内で、投影画面と同 じ縦横比の矩形形状の位置および大きさを変 えていく。そして、位置および大きさを変え た矩形形状の中で最も大きいものに投影画面 の位置および大きさが一致するように、投影 画像の投影位置と投影サイズとを決定する。 そして、ステップS102に進む。

 投影画面に輝度が極端に暗い部分が含ま ないように、投影画面の投影位置や投影サ ズが決定されているので、ステップS103の次 にステップS105に進む。

 この場合も、投影画像の投影サイズを所 のサイズまで小さくしても投影面の輝度が 端に暗い部分を投影面から除去することが きない場合、本発明の実施形態のように、 度が極端に暗い部分を示す警告表示を行い ユーザに対応をとらせるようにしてもよい

 以上の実施形態を次のように変形すること できる。
(1)第6、第7の実施の形態のステップS103、およ び第8の実施の形態のステップS132では、輝度 向の補正を考慮して、白画像を投影した投 面を撮影し、その撮影した画像を解析し、 度が極端に暗い部分を抽出した。しかし、R 画像(全画素値、R=255、G=B=0)、G画像(全画素値 G=255、R=B=0)およびB画像(全画素値、B=255、R=G= 0)のそれぞれの画像を投影し、それぞれの画 を投影した投影面を撮影した画像を解析し 輝度が極端に高い部分を抽出するようにし もよい。これにより、彩度が高く、補正困 な領域がある投影面に対し、そのような補 困難な領域を簡単に抽出することができる そして、彩度の補正が困難な領域から投影 を移動したりすることによって、彩度のダ ナミックレンジが狭くなるような過剰補正 なくし、投影画像の再現性を改善すること できる。

(2)第6の実施の形態では、投影面に輝度が 端に暗い部分が存在すると、警告表示する うにした。しかし、輝度が極端に暗い部分 面積および/または位置を考慮して警告表示 るようにしてもよい。輝度が極端に暗い部 の面積または位置によっては、投影画面に なって見えても気にならない場合がある。 のような場合、警告表示を行って輝度が極 に暗い部分をユーザに除去させなくても、 度が極端に暗い部分を無視して投影原画像 画像処理を行えば、投影画像のダイナミッ レンジが狭くなりすぎることはないからで る。

(3)第6から8の実施形態のステップS103の閾値Y th を、投射ユニット110の特性(照明ムラ、欠陥 どの許容範囲)や、補正方法(投影面の最も暗 い部分まで目立たなくなるように投影原画像 を補正するか、もしくは暗い部分の状況(大 さ、位置、量など)により補正量を緩和する 理が入っているか)などにより変更するよう にしてもよい。

(4)投影面の輝度が極端に暗い部分がある場 合、投射ユニット110のLED光源113に供給する電 力を大きくし、LED光源113の明るさを大きくす るようにしてもよい。輝度の極端に暗い部分 が目立たなくなるように投影原画像の画像処 理を行うと、上述したように、投影画像のダ イナミックレンジは狭くなる。しかし、この ような場合であってもLED光源113の明るさを大 きくすることによって、投影画像のダイナミ ックレンジを広くすることができ、投影画像 の視認性を良好にすることができる。

-第9の実施の形態-
 以下、図面を参照して本発明を実施するた の第9の実施の形態について説明する。本発 明によるプロジェクタは、投影を開始するま での時間を短縮するため、投影画像を補正す るための補正係数を算出する前に、所定の補 正係数で投影画像を補正し、補正した投影画 像を投影するものである。

 図1に示されるプロジェクタ1を前方から た図、および図2に示されるプロジェクタ1の 構成を説明するブロック図については、本実 施の形態にも適用されるため、説明を省略す る。

 図19を参照して、本発明の実施形態にお る投影画像の画像処理について説明する。 19(a)から図19(e)は、投影画像を投影面30に順 投影したときに視認される投影画像を示す である。投影面30には、シミ191が付着してい るものとして説明する。本発明の実施形態に おける投影画像の画像処理では、投影面に所 定の投影画像を投影して投影面を撮影し、撮 影した画像に基づいて補正係数を算出する。 そして、その補正係数を用いて、投影面30の ミ191が目立たなくなるように投影画像を補 する。この補正係数を算出する処理に時間 かかる。

 そこで、補正係数が算出されるまで、予 算出された補正係数の初期値を用いて投影 像を補正する。図19(a)から図19(c)に示すよう に、投影画像が投影されるとき、補正係数が 算出されていないので、補正係数の初期値を 使用して投影画像を補正し、補正した投影画 像を投影する。この場合、図19(a)から図19(c) 示すように、投影画像が投影された投影面30 ではシミ191が目立つ。しかし、投影開始時間 が早いので、ユーザは、なかなか投影が開始 されないことが原因でいらいらすることはな い。補正係数が算出された後は、図19(d)、図1 9(e)に示すように、算出された補正係数を使 して投影画像を補正し、補正された投影画 を投影する。これにより、投影画像が投影 れた投影面30ではシミ191が目立たない。

 図20のフローチャートを参照して、本発 の実施形態における画像処理について説明 る。図20の処理は、プロジェクタ1が、投影 開始するための処理を開始するとスタート るプログラムにより制御回路101において実 される。

 ステップS201では、投影画像の幾何補正を 行うための幾何補正係数を算出する。幾何補 正とは、投射ユニット110の光学系光軸と、撮 像ユニット120の光学系光軸とが一致していな いことによる投影画像の歪や、投射ユニット 110の光学系光軸が投射面に対して垂直でない ことに起因する投影画像のあおり、歪などを 解消するための補正である。幾何補正係数の 算出方法は従来技術であるので、説明を省略 する。

 ここで、制御回路101の画像処理部101Aは、 投影画像の画像数がプロジェクタ1の解像度 一致するように補間処理を行う。さらに、 像処理部101Aは、撮像ユニット120により撮影 れた画像を、プロジェクタ1の解像度と一致 するように補間処理を行う。この補間処理を 行った撮影画像を使用して上述の補間処理を 行った投影画像を以下のように補正し、補正 した画像を投影するものとする。投影画像の 画素と撮影画像の画素との間の対応関係を明 確にし、処理速度を速くするためである。

 ステップS202では、投影画像の補正係数の 算出を開始する。ここで、補正係数とは、投 影面の状態や周囲照明環境等に影響されるこ となく投影画像が入力画像(投影画像)を再現 るように、入力画像を補正するための補正 数である。投射ユニット110から投影された 定の投影画像を、撮影ユニット120で撮影し 撮影した画像を解析して投影画像の補正係 を算出する。この補正係数が投影画像の補 量となる。この補正係数を算出する処理は 投影画像を投影する処理と並行して行われ 。制御回路101に用いられるCPU(Central Processin g Unit)に、並列処理に有利なマルチコアタイ のものを使用してもよい。並行して行われ 処理が速くなるからである。投影画像の補 係数を算出方法については後述する。

 ステップS203では、投影画像の画像データ を、外部インターフェイス回路104を介して、 またはメモリカード150より読み込み、メモリ 102に記憶する。

 ステップS204では、投影画像の補正係数の 算出が完了したか否かを判定する。投影画像 の補正係数の算出が完了した場合はステップ S204が肯定判定され、ステップS205に進む。投 画像の補正係数がまだ算出されていない場 はステップS204が否定判定され、ステップS20 8に進む。

 ステップS205では、算出完了した補正係数 で、ステップS203で読み込んだ投影画像を補 する。投影画像の補正の詳細については後 する。

 ステップ206では、補正した投影画像をア ログ変換し、補正した投影画像を投影する

 ステップS207では、次に投影する投影画像 があるか否かを判定する。次に投影する投影 画像がある場合はステップS206が肯定判定さ 、ステップS203に戻る。次に投影する投影画 がない場合はステップS207が否定判定され、 処理を終了する。

 ステップS208では、補正係数の初期値を用 いて投影画像を補正し、ステップS206に進む 投影画像の補正の詳細については後述する

 次に、投影画像の補正係数の算出方法お び投影画像の補正方法について、さらに詳 に説明する。

-投影画像の補正係数の算出方法-
 最初に、投射ユニット110の投影特性の算出 行う。投影特性とは、投射ユニット110の照 ムラ、投影面の色や模様による影響、周囲 明による投影面への影響などを考慮した場 の、入力画像の画素値(R,G,B)と、投影面で再 現される測色値(X,Y,Z)との間の関係を示す特 である。投射ユニット110から投影された所 の投影画像を、撮影ユニット120で撮影し、 影した画像から測色値を検出して投影特性 算出する。

 たとえば、i番目の画素値が(R,G,B) i で与えられる入力画像データにより投影画像 を生成して投射ユニット110で投影したとき、 i番目の画素値に対応する投影面の測色値(X,Y, Z) i は以下の式(17)で表される。
 ただし、式(18)、および式(19)に示す置き換 を用いている。

 γは投射ユニット110の階調特性を表す。M pi は、投射ユニット110の画素値(R γ ,G γ ,B γ ) i から投射ユニット110の照明の測色値へ変換す る色変換マトリックスを表す。(X kp ,Y kp ,Z kp ) i は、投射ユニット110で黒画像を投影した時の 周囲照明も含めた投影面の照明条件を表す。 R * i は、投影面の反射率特性を表す。

 添字iは次の意味を有している。この実施 の形態のプロジェクタでは、白画像や黒画像 など既知の画像を投射して投影面を撮像し、 その撮像画像に基づいて、投影面の模様など による反射率のムラだけではなく、投射ユニ ット110の照明ムラ、周囲照明や黒点の面内ム ラ(以下、これらのムラを総称して単に「ム 」と呼ぶ)も合わせて補正する。したがって 投影面の各画素領域に異なる投影特性を表 するため、添え字iを使用する。

 式(17)において、(X k ,Y k ,Z k )は、黒画像((R,G,B) i =(0,0,0) i )を投影した時の投影面撮影画像に基づいて 定する。なお、投影面上の投影画像の測色 は、撮影画像の画素値から予め決まった色 換処理を用いることで算出できる。すなわ 、撮影画像のプロファイルがsRGBであれば、 素値に対して通常のsRGB変換処理を適用して (X k ,Y k ,Z k ) i を決定することができる。

 同様に、R画像((R,G,B) i =(255,0,0) i )、G画像((R,G,B) i =(0,255,0) i )、およびB画像((R,G,B) i =(0,0,255) i )をそれぞれ投影した投影面を撮影した各撮 画像から、色変換マトリックスM i の3×3のマトリックス係数を決定する。具体 には、R画像、G画像およびB画像をそれぞれ 影した投影面の撮像画像の測色値をそれぞ 、(X r ,Y r ,Z r )、(X g ,Y g ,Z g )および(X b ,Y b ,Z b )とすると、色変換マトリックスM i は以下の式(20)で表される。

 次に投影画像の補正係数の算出について説 する。
 投影面にムラあるいhあ模様がある場合、投 影面を撮影して得た撮像画像の画素値は均一 ではなく、ムラあるいは模様に応じた画素値 となる。換言すると、各画素で最大表示可能 な色域は変化する。この実施の形態では、ま ずこの最大表示可能な色域範囲を決定する。 投影面での輝度Y i は、式(17)に基づき、式(21)に示されるように て求められる。

 表示可能な輝度範囲は、式(21)において、0 R i ≦255,0≦G i ≦255,および0≦B i ≦255に対しY i がとり得る範囲で決まる。通常、Y r >Y k ,Y g >Y k ,およびY b >Y k であるから、各画素の表示可能な輝度範囲は 、白画像((R,G,B) i =(255,255,255) i )を投影したときの表示輝度を表示可能な最 輝度Y MAX,i 、黒画像を投影したときの表示輝度をY MIN,i として求めることができる。

-ステップS205における投影画像の補正-
 ステップS205で行う投影画像の補正について 説明する。
 投影原画像(入力画像)の色空間がsRGBとすれ 、投影画像の画素値(R 0 ,G 0 ,B 0 )に対して、投影面での測色値(X,Y,Z) i は以下の式(22)のようにして得られる。
 黒画像を投影したときの画素の最大輝度、 なわち、Y MIN =MAX(Y MIN,i )となる画素値を投影画面の黒点(X k0 ,Y k0 ,Z k0 )とする。なお、M sRGB→XYZ はsRGB色空間からXYZ色空間への変換マトリッ スである。

 したがって、式(17)を用いて、補正後の投射 ユニット110への入力画素値(R,G,B) i は、以下の式(23)で算出できる。

 式(23)は簡単のため、sRGBのγ=2.2として記 した。しかし、定義どおり線形関数とγ=2.4 組み合わせで算出してもよい。

-ステップS208における投影画像の補正-
 ステップS208で行う投影画像の補正について 説明する。
 式(17)に基づき、予め理想的な投影条件(投 面の反射率特性R i が一様な白色面、プロジェクタの照明ムラな し、暗室下)における投射ユニット110の階調 性γ、投射ユニット110のRGBから測色値XYZへの 色変換マトリックスM p 、投射ユニット110の黒点(X k ,Y k ,Z k )を、式(24)から(27)に示すようにして算出し、 制御回路101に記憶しておき、これらを初期値 として利用する。

 以上説明した実施形態によれば、次の作用 果が得られる。
 投影画像の補正係数が算出されるまで、補 係数の初期値を用いて投影画像を補正し、 影画像の補正係数が算出されると、算出さ た補正係数を用いて投影画像を補正するよ にした。したがって、補正係数が算出され 前に投影を開始することができるので、投 を開始するまでの時間を短縮することがで る。

-第10の実施の形態-
 第10の実施の形態では、投影画像を補正す ときに使用する補正係数を初期値から算出 た補正係数に切り替えるとき、補正係数の 期値から、算出した補正係数へ直接切り替 るのではなく、段階的に補正係数を切り替 る。これにより、投影画像の画質が急に変 しないので、投影画像を見ている者は違和 を覚えることがない。

 図21を参照して、少しずつ補正係数を切 替える場合の投影画像の画像処理について 明する。図21(a)~図21(e)は、投影画像を投影面 30に順次投影したときに視認される投影画像 示す図である。投影面30には、シミ191が付 しているものとして説明する。また、投影 像を補正するとき使用する補正係数は既に 出されているものとして説明する。

 補正係数の初期値と算出した補正係数と 間を(n+1)等分して算出したn個の値を補正係 の補間値とする。ここで、n個の補間値を、 初期値から近い順序で、補間値1、補間値2、 ・・、補間値nとする。そして、投影画像が 切り替わるたびに、初期値から、補間値1、 間値2、・・・、補間値n、算出した補正係数 と、投影画像の補正に使用する補正係数を段 階的に変更する。

 3つの補間値を算出した場合、以下のよう に投影画像の補正に使用する補正係数を変更 する。図21(a)に示すように、初期値を使用し 投影画像を補正して、投影画像を投影する 次に、図21(b)に示すように、補間値1を使用 て投影画像を補正し、その次は、図21(c)に すように、補間値2を使用して投影画像を補 し、それぞれ投影画像を投影する。さらに 図21(d)に示すように、補間値3を使用して投 画像を補正し、その次は、算出した補正係 を使用して投影画像を補正し、それぞれ投 画像を投影する。以降の投影する投影画像 ついては、算出した補正係数を使用して投 画像を補正し、投影画像を投影する。

 図21(a)~図21(e)に示すように、投影画像を り替えるたびに、投影面におけるシミ191は 々に目立たなくなるので、投影画像を見て る者は違和感を覚えない。

 図22のフローチャートを参照して、少し つ補正係数を切り替える場合の投影画像の 像処理について説明する。図22の処理は、プ ロジェクタ1が、投影を開始するための処理 開始するとスタートするプログラムにより 御回路101において実行される。図20の処理と 同じ処理には同じ符号を付し、図20の処理と なる部分を主に説明する。

 ステップS201の次にステップS221に進む。ス ップS221では、投影画像を補正するときに使 する補間値を特定するフラグtの値を0にす 。n個の補間値を算出した場合、初期値に近 順序で、補間値1、補間値2、・・・、補間 nとする。フラグtの値がsのとき、投影画像 補正には、補間値sを使用する。ステップS221 では、投影画像補正係数およびn個の補間値 算出を開始する。補間値は、初期値と算出 た補正係数の間の値を(n+1)等分することによ り算出する。たとえば、初期値がp、算出し 補正係数がqの場合、補間値Hsは以下の式(28) ようになる。

 投影画像を補正するとき使用する式(23)にお いて、式(29)に示すM i の9個のパラメータの値(X r -X k の値など)、式(30)、および式(31)に関して、補 間値が使用され、処理はステップS203へ進む

 ステップS203の次にステップS223に進む。 テップS223では、投影画像の補正係数および 間値の算出が完了したか否かを判定する。 影画像の補正係数および補間値の算出が完 した場合はステップS223が肯定判定され、ス テップS224に進む。投影画像の補正係数およ 補間値の算出が完了していない場合はステ プS223が否定判定され、ステップS208に進む。 ステップS224では、tの値をt+1の値にする。

 ステップS225では、tの値がn以下であるか かを判定する。tの値がn以下である場合は テップS225が肯定判定され、ステップS226に進 む。tの値がnより大きい場合はステップS225が 否定判定され、ステップS205に進む。ステッ S226では、補間値tを使用して投影画像を補正 する。そして、ステップS206に進む。

 以上の実施形態を次のように変形すること できる。
(1)補正係数を算出するために、所定の投影画 像(白画像、黒画像、R画像、G画像およびB画 )を投影面に投影し、その投影面を撮影する 理を行う。この処理を、投影する投影画像 切り替わる間を利用して行うようにしても い。これにより、その処理が完了する前に 投影画像の投影を開始することができ、投 を開始するまでの時間をさらに短縮するこ ができる。

 たとえば、以下のように所定の投影画像 投影面に投影し、その投影面を撮影する処 を行う。図23に示すように、図23(b)に示す投 影画像を投影する前に、図23(a)に示す白画像 投影面に投影し、投影面を撮影する。次に 投影する投影画像を図23(b)に示す投影画像 ら図23(d)に示す投影画像に切り替える間を利 用して、図23(c)に示す黒画像を投影面に投影 、投影面を撮影する。次に、投影する投影 像を図23(d)に示す投影画像から図23(f)に示す 投影画像に切り替える間を利用して、図23(e) 示すR画像を投影面に投影し、投影面を撮影 する。次に、投影する投影画像を図23(f)に示 投影画像から図23(h)に示す投影画像に切り える間を利用して、図23(g)に示すG画像を投 面に投影し、投影面を撮影する。最後に、 影する投影画像を図23(h)に示す投影画像から 図23(j)に示す投影画像に切り替える間を利用 て、図23(i)に示すB画像を投影面に投影し、 影面を撮影する。以上のようにして、所定 投影画像(白画像、黒画像、R画像、G画像お びB画像)を投影面に投影し、その投影面を 影する処理を、投影画像を投影している間 完了する。

(2)投影面としてよく使用する特定の壁を事 前に広角のカメラで撮影しておくとともに、 補正係数を算出するとき使用する投影特性を 算出しておき、壁データとして撮影した壁の 画像データおよび投影特性を所定のメモリに 記憶しておく。そして、投影を行う壁を撮影 し、壁データと照合して、壁データの中に一 致する壁が存在するか判定を行う。壁データ の中に一致する壁が存在する場合は、投影面 がその壁のどの部分に相当するかを判断する 画像マッチングを行い、その壁の投影面に相 当する部分の投影特性を、補正係数の算出に 使用するようにしてもよい。これにより、最 初から補正係数の算出を開始する必要がない ので、速やかに補正係数を算出し、算出した 補正係数で投影画像を補正し、その投影画像 を投影することができる。

 たとえば、図24に示すように、投影面30の 星印の模様を壁データ40と照合する。壁デー 40に含まれている壁41~44のうち、投影面の模 様は壁42の模様と一致するので、壁42のデー を抽出する。さらに画像マッチングを行い 壁42のうちの領域42aが投影面30に相当するこ を検出する。壁42の領域42aに相当する部分 投影特性を壁データ40から抽出し、補正係数 の算出に使用する。算出した補正係数で補正 した投影画像32を投影面30に投影すると、壁 模様である星印が目立たなくなるようにす ことができる。

 また、投影面としてよく使用する特定の を事前に撮影しておくとともに、補正係数 算出しておき、壁データとして撮影した壁 画像データおよび補正係数を所定のメモリ 記憶しておく。そして、投影を行う壁を撮 し、壁データと照合して、壁データの中に 致する壁が存在するか判定を行う。壁デー の中に一致する壁が存在する場合は、その の補正係数を使用して投影画像を投影する うにしてもよい。これにより、補正係数の 出を開始する必要がないので、速やかに補 係数を算出し、算出した補正係数で投影画 を補正し、その投影画像を投影することが きる。

(3)補正係数を算出するために投影面を撮影 するとき、カメラのフラッシュに使用される 閃光装置から閃光を発生させて投影面を撮影 するようにしてもよい。閃光装置から発生す る閃光の色温度は予め知ることができるので 、閃光を発生させて撮影した投影面と、照明 光の下で撮影した投影面とを比較することに より、照明光の色温度を推測することができ る。これにより、補正係数の算出において照 明光の影響を考慮に入れることができる。ま た、暗い場所であるとき、模様、反射率、黒 点などの壁の状態を把握することができる。

 たとえば、壁が白色で、照明が黄色であ とき、壁が黄色であるのか、照明光の影響 黄色に見えるのかが分らない。そして、誤 て壁が黄色であるとして補正係数を算出す と、黄色から白色に補正するための補正量 大きくなりすぎてしまい、補正量の限界に してしまう可能性が高くなる。一方、閃光 置を発光させて壁を撮影することにより、 の色は白色であることを認識できる。閃光 置を発光させて投影面を撮影した撮影画像 使用して補正係数を算出することにより、 大な補正を防止することができる。

(4)補正係数を算出するために所定の投影画 像を投影面に投影して投影面を撮影するとき 、余計な光などが入らず、安定した照明条件 下であることが好ましい。しかし、実際の問 題として、安定した照明条件下で所定の投影 画像を投影面に投影し、投影面を撮影するこ とが困難な場合がある。そのような場合、外 乱の影響が含まれないように、数回補正係数 を算出し、その補正係数のメディアン(中央 )や平均値を補正係数とするようにしてもよ 。また、補正係数のメディアン(中央値)や 均値平均値を算出するときとき、他の値と しく異なる異常値を除くようにしてもよい これにより、補正係数を算出するための投 面撮影時に、投影面にポインタのレーザ光 ような異常光が当たっていたような場合で 、適切な補正係数を算出することができる

(5)投影画像が切り替わるときなど、所定の タイミングで所定の投影画像を投影面に投影 して、その投影面を撮影し、その撮影した画 像の画像が変化したら、改めて補正係数を算 出し直すようにしてもよい。投影開始から、 照明条件が一定であるとは限らないからであ る。

-第11の実施の形態-
 以下、図面を参照して本発明を実施するた の第11の実施の形態について説明する。図25 は、本発明の第1の実施の形態による投射機 付きカメラ2を前方から見た図である。図25 おいて、投射機能付きカメラ2の正面には、 像光学系121(図2参照)を構成する撮影レンズ1 21Aと、投影光学系111(図2参照)を構成する投影 レンズ111Aとが設けられている。投射機能付 カメラ2は、机上などに載置された状態、ま は手に持った状態で、前方のスクリーンな に向けて、内蔵する投射ユニット110によっ 画像などの投影情報を投影する。投射機能 きカメラ2の上面には、レリーズスイッチ103 Aが設けられている。投射機能付きカメラ2に いて、投射ユニット110の投影光学系111は縦 向に配設される。

 図26は、投射機能付きカメラ2の構成を説 するブロック図である。図26において投射 能付きカメラ2は、投射ユニット110と、撮像 ニット120と、制御回路101と、メモリ102と、 作部103と、外部インターフェイス(I/F)回路10 4と、メモリカードインターフェイス(I/F)105と 、加速度センサ106とを備え、メモリカードイ ンターフェイス105にはメモリカード150が接続 される。

 制御回路101は、マイクロプロセッサ及び の周辺回路からなる。制御回路101は、制御 ログラムに基づいて、投射機能付きカメラ2 内の各部から入力される信号を用いて所定の 演算を行う。制御回路101は、演算結果を制御 信号として投射機能付きカメラ内各部に送出 し、投射機能付きカメラ2の投影動作および 影動作を制御する。制御プログラムは制御10 1内の不図示のROMに格納される。

 制御回路101は画像処理部101Aを有する。画 像処理部101Aでは、外部インターフェイス104 介して取得した画像データまたはメモリカ ド150より取得した画像データに対して画像 理を行う。画像処理部101Aで行う画像処理の 細については後述する。

 メモリ102は制御回路101の作業用メモリと て使用される。操作部103はレリーズスイッ 103Aを含み、操作されたボタンやスイッチに 対応する操作信号を制御回路101へ送出する。 メモリカード150は、制御回路101の指示により データの書き込み、保存および読み出しが可 能である。

 投射ユニット110は、投影光学系111、液晶 ネル112、LED光源113、および投射制御回路114 含む。LED光源113は、供給電流に応じた明る で液晶パネル112を照明する。液晶パネル112 、投射制御回路114からの駆動信号に応じて 像を生成する。投影光学系111は、液晶パネ 112から射出される光像を投射する。投射制 回路114は、制御回路101からの指示により、L ED光源113および液晶パネル112へ制御信号を送 する。

 投射ユニット110は、メモリカード150内に 存されている画像データの他、外部インタ フェイス回路104を介して外部機器から供給 れる画像データによる画像を投影可能に構 され、制御回路101から指示された画像を投 する。

 撮像ユニット120は撮像光学系121、撮像素 122および撮像制御回路123を有し、制御回路1 01からの指示に応じて投影面の撮像を行う。 像光学系121は、撮像素子122の撮像面上に被 体像を結像させる。撮像素子122としては、C CDやCMOS撮像素子などが用いられる。撮像制御 回路123は、制御回路101からの指示により撮像 素子122を駆動制御するとともに、撮像素子122 から出力される画像信号に対して所定の信号 処理を行う。信号処理後の画像のデータは、 所定形式の画像ファイルとしてメモリカード 150に記録される。

 加速度センサ106は、投射機能付きカメラ2 の加速度を検出することができる。これによ り、投射機能付きカメラ2が動いたことを検 することができる。

 制御回路101の画像処理部101Aで行われる画 像処理を説明する。本発明の実施形態の画像 処理は、投影面を撮影した撮影画像に基づい て投影画像の色補正を行う。また、画像処理 部101Aは、投射光学系111の光軸と撮像光学系12 1の光軸とが一致していないことによる投影 像の歪や、投影光学系111の光軸が投影面に して垂直でないことに起因する投影画像の おりや歪に対する補正も行うことができる 本発明の実施形態の画像処理は、投影画像 色補正に特徴を有するので、色補正につい 主に説明する。

 図27および図28を参照して、本発明の実施 形態における画像処理によって投影画像の画 像処理を行い、その処理された投影画像を投 影したときに視認される投影画像について説 明する。図27(a)は、投影画像を投影する投影 30を説明するための図である。投影面30には 、丸いシミ271が付着しているものとして説明 する。図27(b)は、投影面30に投影する投影画 272を示す図である。

 図28(a)は、本発明の実施形態における画 処理によって投影画像272を処理した投影画 を投影面30に投影したときに視認される投影 画像273を示す図である。投影画像273には、シ ミ271が目立たたず、投影画像273の視認性も良 好である。図28(b)は、投影面がずれたときに 投影画像272を処理した投影画像を投影面30 投影したときに視認される投影画像274を示 図である。投影面30におけるシミ271の位置が ずれているので、投影画像274の一部274aでは シミ271が目立つように表示され、他の一部27 4bでは、シミ271がないにもかかわらず輝度が く補正されて表示される。このように投影 がずれた場合、本発明の第11の実施の形態 は、再び投影面を撮影し、投影画像を補正 るために使用する補正係数を算出し直す。 して、その補正係数を用いて投影画像272を 正し、図28(c)に示すように、シミ271が目立た たず、視認性が良好な投影画像275を再び表示 することができる。

 図29のフローチャートを参照して、本発 の第1の実施の形態における画像処理につい 説明する。この画像処理は、投影面である の模様やシミなどが目立たなくなるととも 、投影画像のダイナミックレンジが狭くな すぎない適切な補正量に調整することがで る。図29の処理は、投射機能付きカメラ2が 投影を開始するための処理を開始するとス ートするプログラムにより制御回路101にお て実行される。

 制御回路101は、投影画像の画像数が投射 能付きカメラ2の解像度に一致するように補 間処理を行い、撮像ユニット120により撮影さ れた画像を、投射機能付きカメラ2の解像度 一致するように補間処理を行う。補間処理 行った撮影画像を使用して、補間処理を行 た投影画像を以下のように補正し、補正し 画像を投影するものとする。投影画像の画 と撮影画像の画素との間の対応関係が明確 なるので、処理速度が速くなる。

 ステップS301では、投射ユニット110の投影 特性の算出を行う。投影特性とは、入力画像 の画素値(R,G,B)と、投影面で再現される投影 像の測色値(X,Y,Z)との間の関係を示す特性で る。測色値は、投射ユニット110の照明ムラ 投影面の色や模様、周囲照明による投影面 明るさに影響を受ける。そこで、投射ユニ ト110から、既知の画素値(R,G,B)で表される所 定の投影画像を投影して投影面上の投影画像 を撮影ユニット120で撮影し、撮影した画像か ら測色値(X,Y,Z)を検出して投影特性を算出す 。所定の投影画像とは、後述するように、 画像、黒画像、R画像、G画像、またはB画像 ある。投影特性に基づいて決定する補正係 により入力画像を補正して投影することに り、投射ユニット110の照明ムラ、投影面の や模様、周囲照明による投影面の明るさに 存することなく、入力画像の見た目が近く るより表現された投影画像を鑑賞すること できる。投影特性の具体的な処理について 後述する。

 ステップS302では、投影画像の補正係数を 決定する。すなわち、ステップS301で得られ 投影特性を用いて、投影面の状態や周囲照 環境等に影響されることなく投影画像が入 画像(投影画像)を再現するように、入力画像 に施す補正係数を決定する。投射ユニット110 から投影された投影画像を撮影ユニット120で 撮影し、撮影した画像を解析して投影画像の 補正係数を決定する。この補正係数が投影画 像の補正量となる。この処理の詳細について も後述する。

 ステップS303では、投影面のずれの有無を 判定する。投射機能付きカメラ2が動くと、 影面はずれる。したがって、投射機能付き メラ2の動きを検出することにより、投影面 ずれの有無を判定する。投射機能付きカメ 2の動きは加速度センサ106により検出される 。投射機能付きカメラ2が動いたことを検出 た場合、投影面はずれたと判定する。投射 能付きカメラ2が動いたことを検出しない場 、投影面はずれていないと判定する。投影 のずれがあった場合はステップS303が肯定判 定され、ステップS304に進む。投影面のずれ ない場合はステップS303が否定判定され、ス ップS301に戻る。これにより、投影画像の補 正係数の決定をやり直すことができる。

 ステップS304では、投影画像の画像データ を、外部インターフェイス回路104を介して、 またはメモリカード150より読み込み、メモリ 102に記憶する。ステップS305では、ステップS3 02で決定した補正係数で、ステップS304で読み 込んだ投影画像データを補正する。この処理 の詳細についても後述する。ステップS306で 、ステップS304で補正した投影画像データを ナログ変換し、投影画像を投影する。

 ステップS307では、次に投影する投影画像 データがあるか否かを判定する。次に投影す る投影画像データがある場合はステップS307 肯定判定され、ステップS303に戻る。次に投 する投影画像データがない場合はステップS 307が否定判定され、処理を終了する。

 次に、ステップS301、S302、S305について、 らに詳細に説明する。

-投影特性の算出-
 ステップS301で行う投影特性の算出について 説明する。
 i番目の画素値が(R,G,B) i で与えられる入力画像データにより投影画像 を生成して投射ユニット110で投影したとき、 i番目の画素値に対応する投影面の測色値(X,Y, Z) i は以下の式(32)で表される。
 ただし、式(33)、および式(34)に示す置き換 を用いている。

 γは投射ユニット110の階調特性を表す。M pi は、投射ユニット110の画素値(R γ ,G γ ,B γ ) i から投射ユニット110の照明の測色値へ変換す る色変換マトリックスを表す。(X kp ,Y kp ,Z kp ) i は、投射ユニット110で黒画像を投影した時の 周囲照明も含めた投影面の照明条件を表す。 R * i は、投影面の反射率特性を表す。

 添字iは次の意味を有している。この実施 の形態のプロジェクタでは、白画像や黒画像 など既知の画像を投射して投影面を撮像し、 その撮像画像に基づいて、投影面の模様など による反射率のムラだけではなく、投射ユニ ット110の照明ムラ、周囲照明や黒点の面内ム ラ(以下、これらのムラを総称して単に「ム 」と呼ぶ)も合わせて補正する。したがって 投影面の各画素領域に異なる投影特性を表 するため、添え字iを使用する。

 式(32)において、(X k ,Y k ,Z k )は、黒画像((R,G,B) i =(0,0,0) i )を投影した時の投影面撮影画像に基づいて 定する。なお、投影面上の投影画像の測色 は、撮影画像の画素値から予め決まった色 換処理を用いることで算出できる。すなわ 、撮影画像のプロファイルがsRGBであれば、 素値に対して通常のsRGB変換処理を適用して (X k ,Y k ,Z k ) i を決定することができる。

 同様に、R画像((R,G,B) i =(255,0,0) i )、G画像((R,G,B) i =(0,255,0) i )、およびB画像((R,G,B) i =(0,0,255) i )をそれぞれ投影した投影面を撮影した各撮 画像から、色変換マトリックスM i の3×3のマトリックス係数を決定する。具体 には、R画像、G画像およびB画像をそれぞれ 影した投影面の撮像画像(以下、投影面撮影 像と呼ぶ)の測色値をそれぞれ、(X r ,Y r ,Z r )、(X g ,Y g ,Z g )および(X b ,Y b ,Z b )とすると、色変換マトリックスM i は以下の式(35)で表される。

-投影画像補正係数の決定-
 ステップS302で行う投影画像補正係数の決定 について説明する。
 投影面にムラあるいは模様がある場合、投 面を撮影して得た撮像画像の画素値は均一 はなく、ムラあるいは模様に応じた画素値 なる。換言すると、各画素で最大表示可能 色域は変化する。この実施の形態では、ま この最大表示可能な色域範囲を決定する。 影面での輝度Y i は、式(32)に基づき、式(36)に示されるように て求められる。

 したがって、表示可能な輝度範囲は、式(36) において、0≦R i ≦255,0≦G i ≦255,および0≦B i ≦255に対しY i がとり得る範囲で決まる。通常、Y r >Y k ,Y g >Y k ,およびY b >Y k であるから、各画素の表示可能な輝度範囲は 、白画像((R,G,B) i =(255,255,255) i )を投影したときの表示輝度を表示可能な最 輝度Y MAX,i 、黒画像を投影したときの表示輝度をY MIN,i として求めることができる。

 投影面のムラや模様が投影画像の視認性に する影響を低減するためには、投影面撮影 像の投影面での最大輝度Y MAX がMIN(Y MAX,i )、最小輝度Y MIN がMAX(Y MIN,i )になるように投影画像データを補正する必 がある。すなわち、補正対象投影画像を投 したときの最大輝度Y MAX が、白画像投影時の撮影画像を構成する複数 画素の中で最小の輝度値MIN(Y MAX,i )になるように補正する必要がある。また、 正対象投影画像を投影したときの最小輝度Y MIN が、黒画像投影時の撮影画像を構成する複数 画素の中で最大の輝度値MAX(Y MIN,i )になるように補正する必要がある。

 しかし、極端に暗い部分が投影面にある場 などに、上述した補正を全画素に対して行 と、ダイナミックレンジが非常に狭くなり 補正後の投影画像そのものの視認性が悪く る。そこで、輝度閾値Y th を設定し、投影画像の画素のうち、投影した ときの輝度が輝度閾値Y th より低い輝度の画素に対しては、補正量を緩 和し、最大輝度Y MAX を以下の式(37)のように決定する。
 Y th >MIN(Y MAX,i )が成り立つ場合、最大輝度Y MAX はMIN(Y MAX,i )ではなく、閾値Y th となるように補正する。このようにして、低 輝度側の画素値の補正量を抑制する。

-投影画像の補正-
 ステップS305で行う投影画像の補正について 説明する。
 投影画像(入力画像)の色空間がsRGBとすれば 投影画像の画素値(R 0 ,G 0 ,B 0 )に対して、投影面での測色値(X,Y,Z) i は以下の式(38)のようにして得られる。
 黒画像を投影したときの画素の最大輝度、 なわち、Y MIN =MAX(Y MIN,i )となる画素値を投影画面の黒点(X k0 ,Y k0 ,Z k0 )とする。なお、M sRGB→XYZ はsRGB色空間からXYZ色空間への変換マトリッ スである。

 したがって、式(32)を用いて、補正後の投射 ユニット110への入力画素値(R,G,B) i は以下の式(39)で算出できる。

 式(39)は簡単のため、sRGBのγ=2.2として記 した。しかし、定義どおり線形関数とγ=2.4 組み合わせで算出してもよい。

 以上説明した第11の実施の形態によれば、 の作用効果が得られる。
(1)投影面30のずれを検出したとき、投影画像 補正係数の算出をやり直すようにした。し がって、投影中に何らかの原因で投射機能 きカメラ2が動いてしまっても、投影画像を 適切に補正することができる。

(2)加速度センサ106のように投射機能付きカ メラ2が動いたことを検出するセンサによっ 、投影面30のずれを検出したので、投影面30 ずれを確実に検出することができる。

-第12の実施の形態-
 第11の実施の形態では、投影画像の補正係 を算出するのに時間がかかる場合がある。 のような場合、投影画像の補正係数を算出 直してから投影を再開すると、投影が再開 れるまでの時間が長くなる。そこで、第12の 実施の形態では、投影画像が切り替わる間に 、所定の投影画像(白画像、黒画像、R画像、G 画像、B画像)を投影し、その投影画像を投影 た投影面を撮影する。これにより、ユーザ 、投影が再開されるまで長い時間待つ必要 ない。

 図30に示すように、投影面30に投影される 投影画像が投影画像275から投影画像277に切り 替わる間に、白画像276を投影して撮影する。 同様に、投影面30に投影される投影画像が切 替わる度に、黒画像、R画像、G画像およびB 像を投影し、投影面を撮影する。そして、 たな投影画像の補正係数が算出されたとき 新たな投影画像の補正係数で補正した投影 像を投影する。

-第13の実施の形態-
 第11の実施の形態では、投射機能付きカメ 2が動いたことを検出することによって、投 面のずれを検出した。第13の実施の形態で 、投影画像が投影面に投影されたときの投 面を撮影した撮影画像と、補正した投影画 を投影面に投影し、その投影した投影画像 撮影して得られるであろうと推定される推 撮影画像とを比較することにより、投影面 ずれを検出する。これにより、加速度セン 106などのセンサ類を設けなくても投影面の れを検出することができる。

 撮影画像と、推定撮影画像との間の比較 以下のように行う。図31に示すように推定 影画像48の輝度分布と撮影画像274の輝度分布 を比較する。その結果、撮影画像48には、推 撮影画像48には見られない輝度の低い部分27 4aや輝度の高い部分274bが検出される。このよ うな輝度の異常部分が検出された場合、投影 面30がずれたものと判定する。以上のように 撮影画像274と推定撮影画像48とを比較して 度の高い部分および輝度の低い部分を検出 ることにより、投影面30のずれを検出する。

 推定撮影画像は、たとえば、白画像など 投影して撮影した投影面の撮影画像に、補 した投影画像を合わせることにより算出す 。

 第13の実施の形態を次のように変形するこ ができる。
(1)投影面の模様が顕著で投影画像の補正を行 っても投影面の模様を完全に目立たないよう にすることができないと判断される場合、推 定撮影画像の代わりに、白画像で撮影された 投影面内の輝度の変化に応じて投影画像内の 輝度を変化させた画像を、撮影画像と比較し て投影面のずれを検出するようにしてもよい 。推定撮影画像を算出するよりも白画像で撮 影された投影面内の輝度の変化に応じて投影 画像内の輝度を変化させた画像を算出する方 が容易だからである。

(2)投影面の模様が目立たないため、投影画 像の補正により投影面の模様を完全に目立た ないようにすることができると判断される場 合、推定撮影画像の代わりに、補正を行わな い元の投影画像を、撮影画像と比較する画像 として使用してもよい。推定撮影画像は、補 正を行わない元の投影画像とほとんど変わら ないからである。

(3)撮影画像と推定撮影画像との比較は、対 応する各画素の差分や比を取るなど、2つの 像の違いを取得できる方法であれば上記の 較方法に限定されない。たとえば、各画素 輝度Y値について差分を算出し、その画像内 最大値が所定値(たとえば、最大輝度Y値の10 %)を超えた場合、投影面30のずれありと判定 てもよい。また、対応する各画素の差分の 均値が所定値を超えた場合、投影面30のずれ ありと判定してもよい。さらに、輝度Y値の りに画素値RGBの値を使用してもよい。また 投影面上で特徴的な模様がある部分を中心 した一部分において、撮影画像と推定撮影 像とを比較するようにしてもよい。

-第14の実施の形態-
 第13の実施の形態では、撮影画像と推定撮 画像とを比較することにより投影面のずれ 検出した。第14の実施の形態では、さらに、 撮影画像と推定撮影画像とを比較することに より投影面のずれの方向やずれの程度を検出 する。

 投影面のずれの方向やずれの程度の検出 、以下のように行う。まず、図32(a)に示す うに、投影特性の決定や投影画像の補正係 の決定を行うとき、投影画像と投影する投 面30よりも広い領域50(以下、広域領域と呼ぶ )に所定の投影画像(白画像、黒画像、R画像、 G画像、B画像)を投影し、撮影を行う。そして 、広域領域50の撮影画像うち、投影面30の部 の画像を用いて、投影特性の決定や投影画 の補正係数の決定を行う。

 次に、図31の撮影画像274と推定撮影画像48 とを比較して、図33(a)に示すように、輝度の い部分274aと輝度の明るい部分274bとを抽出 る。図33(b)に示すように、白画像を投射した ときの投影面30における撮影画像により輝度 暗い部分271を抽出する。

 撮影画像274の中で、投影面30がずれる前 暗い部分271が存在し、投影面30がずれた後、 暗い部分271が存在しなくなった部分の輝度は 、推定撮影画像の輝度に比べて高くなる。一 方、撮影画像274の中で、投影面30がずれる前 暗い部分271が存在せず、投影面30がずれた 、暗い部分271が存在するようになった部分 輝度は推定撮影画像の輝度に比べて低くな 。このような輝度の関係と、輝度の暗い部 271の形状とから、図33(c)に示すように、投影 面のずれに起因する投影面上における暗い部 分271の移動(矢印61)を検出することができる

 それに合わせて、図32(b)に示すように、 域領域50の中で投影特性の決定や投影画像の 補正係数の決定を行うため使用する画像の領 域を投影面30から投影面30Aに移動する(矢印51 方向)。そして、投影面30Aの部分の画像を用 いて投影特性の決定や投影画の像補正係数の 決定を行い、その投影画像の補正係数で投影 画像の補正を行う。

 これにより、再度、投影面に投影画像(白 画像、黒画像、R画像、G画像、B画像)を投影 、投影した投影面を撮影する必要がないの 、投影画像の補正係数を速やかに算出する とができる。

-第15の実施の形態-
 投影面のずれを検出したということは、投 機能付きカメラ2を手で持って投影している と考えられる。このような場合、再び投影面 がずれる可能性があるので、投影面を撮影し た撮影画像に基づいて投影画像を補正しない 方がよい。以上より、第15の実施の形態では 投影面のずれを検出した後は、投影画像の 正を行わない。

 図34のフローチャートを参照して、投影 のずれを検出した場合、投影画像の補正を わない画像処理について説明する。図34の処 理は、投射機能付きカメラ2が、投影を開始 るための処理を開始するとスタートするプ グラムにより制御回路101において実行され 。図29の画像処理に共通するステップには共 通の符号を付し、図29の画像処理と異なる部 を主に説明する。

 ステップS311では、投影面のずれの有無を 判断するためのフラグfの値を0にする。ここ 、フラグfの値が0のとき、投影面のずれな と判断し、フラグfの値が1のとき、投影面の ずれありと判断する。そして、ステップS301 進む。

 ステップS303が否定判定されるとステップ S312に進む。ステップS312では、フラグfの値を 1にする。そして、ステップS313に進む。また ステップS304の次もステップS313に進む。

 ステップS313では、フラグfの値が0である 否かを判定する。フラグfの値が0である場 はステップS313が肯定判定され、ステップS305 に進む。フラグfの値が1である場合はステッ S313が否定判定され、ステップS306に進む。 れにより投影画像は補正されない。なお、 射機能付きカメラ2の動きを連続して検出し 場合のみ、投影画像の補正を停止するよう してもよい。投射機能付きカメラ2を手で持 って投影していることを確実に検出するため である。

 上述の第11から第15の実施の形態は、プロ ジェクタであれば十分であり、投射機能付き カメラ2に限定されない。

 以上の説明はあくまで一例であり、本発 は上記実施形態の構成に何ら限定されるも ではない。

 次の優先権基礎出願の開示内容は引用文 してここに組み込まれる。日本国特許出願2 008年第4219号(2008年1月11日出願)、日本国特許 願2008年第4218号(2008年1月11日出願)、日本国特 許出願2008年第4220号(2008年1月11日出願)、およ 日本国特許出願2008年第4221号(2008年1月11日出 願)。