Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
PROTECTOR STRUCTURE OF POWER SUPPLY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/113636
Kind Code:
A1
Abstract:
On one wall portion (34) of an upward guide tube (4) of a protector (2), a curved wall portion (31) is provided along the upper opening (30) of a guide tube and led out while being bent along the curved wall portion of a wire harness (6), and a side opening (32) for discharging foreign matters is provided on the curved wall portion. A side opening (32') for discharging foreign matters is provided on the other wall portion (34') of a guide tube facing the curved wall portion near the upper opening (30). A protrusion (12) is provided on the inside of a guide tube (4') and on the underside of a side opening (9) on the other wall portion (8) such that the upward slope (12b) of the protrusion continues to the side opening. A protrusion (55) is provided on the inside of a guide tube (48) and on the upper side of a side opening (53) on the other wall portion (50) such that the protrusion traverses the inside of the guide tube. A protector (47) is split, a protrusion (55) is provided on one split protector (47a) and extended toward the other split protector (47b) to cover the split joint (57) of protector.

Inventors:
SEKINO TSUKASA (JP)
IWAHARA SEIJI (JP)
NAGASAKI MAKOTO (JP)
KOUKETSU AKIHITO (JP)
WAKAMATSU HIROYUKI (JP)
ISHIMARU RYUUYA (JP)
NAKAHAMA YOSHIHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054804
Publication Date:
September 17, 2009
Filing Date:
March 12, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
YAZAKI CORP (JP)
TOYOTA AUTO BODY CO LTD (JP)
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
SEKINO TSUKASA (JP)
IWAHARA SEIJI (JP)
NAGASAKI MAKOTO (JP)
KOUKETSU AKIHITO (JP)
WAKAMATSU HIROYUKI (JP)
ISHIMARU RYUUYA (JP)
NAKAHAMA YOSHIHIKO (JP)
International Classes:
H01R13/46; B60R16/02; H02G11/00
Foreign References:
JP2002112444A2002-04-12
JP2005059745A2005-03-10
JP2006015981A2006-01-19
JP2000108674A2000-04-18
Attorney, Agent or Firm:
TAKINO, Hideo et al. (JP)
Hideo Takino (JP)
Download PDF:
Claims:
 プロテクタの上向きのガイド筒の一方の壁部に、該ガイド筒の上部開口に沿う湾曲状の壁部が設けられ、ワイヤハーネスが該湾曲状の壁部に沿って屈曲しつつ導出され、該湾曲状の壁部に異物排出用の側部開口が設けられたことを特徴とする給電装置のプロテクタ構造。
 プロテクタの上向きのガイド筒の一方の壁部に、該ガイド筒の上部開口に沿う湾曲状の壁部が設けられ、ワイヤハーネスが該湾曲状の壁部に沿って屈曲しつつ導出され、該上部開口の近傍で、該湾曲状の壁部に対向する該ガイド筒の他方の壁部に異物排出用の側部開口が設けられたことを特徴とする給電装置のプロテクタ構造。
 前記上部開口の近傍で、前記湾曲状の壁部に対向する前記ガイド筒の他方の壁部に異物排出用の側部開口が設けられたことを特徴とする請求項1記載の給電装置のプロテクタ構造。
 前記ガイド筒の内側で前記他方の壁部の側部開口の下側に突部が設けられ、該突部の上向き傾斜面が該側部開口に続いたことを特徴とする請求項2又は3記載の給電装置のプロテクタ構造。
 前記ガイド筒の内側で前記他方の壁部の側部開口の上側に突部が設けられ、該突部が該ガイド筒内を横断したことを特徴とする請求項2又は3記載の給電装置のプロテクタ構造。
 前記プロテクタが分割され、一方の分割プロテクタに前記突部が設けられ、該突部が他方の分割プロテクタに向けて延長され、該プロテクタの分割接合部を覆ったことを特徴とする請求項5記載の給電装置のプロテクタ構造。
Description:
給電装置のプロテクタ構造

 本発明は、プロテクタ内に収容したワイ ハーネスをプロテクタから自動車のルーフ の可動構造体の各移動方向に導出させる給 装置のプロテクタ構造に関するものである

 図12~図13は、従来の給電装置のプロテク 構造の一形態を示すものである(例えば特許 献1参照)。

 図12の如く、この給電装置61は、円形のボ ディ部65と上向きの長形のガイド筒66とで成 合成樹脂製のプロテクタ62と、プロテクタ内 に回動自在に配置されたドラム63と、ドラム6 3を一回動方向に付勢するぜんまいばね64とを 備えたハーネス巻取式のものであり、異物排 出構造として、プロテクタ62のガイド筒66の け根側に孔部70を設けると共に、ボディ部の 最下部にサブの孔部71を設けて、ガイド筒の 端の開口から侵入したごみやチリ等の異物 孔部70,71から外部に排出させるようにして る。

 ボディ部65とガイド筒66とは一体に形成され 、ガイド筒66は横断面矩形状に形成
されて、ボディ部65の上部側から大きな半径 円弧状に湾曲しつつ上向きに突出している

 図13の如くボディ部65内にドラム63とぜん いばね64が収容され、ドラム63は軸部67で回 自在に支持され、ドラム63の外周にワイヤ ーネス68が巻回され、図12の如くワイヤハー ス68の一方の部分68aがガイド筒66を通って外 部に導出されている。

 図13の如くワイヤハーネス68の他方の部分 68bはドラム63の側方でハーネス余長部として かれてボディ部内に収容され、ハーネス余 部68bに続くハーネス部分68cがボディ部65か 外側に導出されて、電源(バッテリ)側に接続 されている。ハーネス余長部68bはドラム63の 転を吸収するためのものである。

 プロテクタ62はプロテクタベース62aとプ テクタカバー62bとで構成され、プロテクタ バー62bを外した状態でプロテクタベース内 ワイヤハーネス68が装着され、プロテクタカ バー62bを閉めてプロテクタベース62aに係止す る。ワイヤハーネス68は複数本の絶縁被覆電 で構成されている。複数本の電線(68)はテー プを粗巻きしたり、柔軟な保護チューブで覆 って収束させる。

 ワイヤハーネス68の先端にはコネクタ69が配 設され、コネクタ69は例えば自動車
の給電側の可動構造体であるサンルーフやル ーフ格納用のラゲージドア等(図示せず)に固 されて相手側のワイヤハーネス(図示せず) コネクタ接続される。

 例えばルーフの開き時に、図12の実線の くワイヤハーネス68がプロテクタ62から上向 に長く引き出され、この際、ドラム63がば 64の力に抗して回転してワイヤハーネス68が ラム63から解き出され、ルーフの閉じ時に 図12の鎖線の如くワイヤハーネス68がばね64 力でプロテクタ内に巻き戻されつつ、ガイ 筒66の開口66aから交差する方向に屈曲する。

 ガイド筒66の先端の開口66aが上向きである で、ルーフの開き時に開口66aか
らごみ等の異物がガイド筒内に入りやすいが 、入った異物はガイド筒66の付け根側の孔部7 0から外部に排出され、付け根側の孔部70を通 過してしまった異物はボディ部65の底部側の 部71から外部に排出される。

 従来の自動車の格納式ルーフの開閉機構の 形態(図示せず)としては、例えば特許文献2 記載されたものが挙げられる。このルーフ 開閉機構は、車両ボディに回動自在に連結 れた前後一対の回動リンクと、前側の回動 ンクに連結された中間上部固定リンクと、 側の回動リンクに連結された前側上部固定 ンクと、前側上部固定リンクに固定された フトトップのルーフとを備えるものである ルーフの格納状態(開き状態)で、各回動リ クがほぼ水平に倒れつつ、回動リンクの上 に各固定リンクが折り畳まれて位置し、ル フは車両ボディのリアラゲージスペースに 納される。

特開2002-112444号公報(図1~図4)

特開2000-108674号公報(図1~図5)

 上記従来の給電装置61にあっては、図12の 矢印Bの如くワイヤハーネス68が交差方向に引 っ張られた際に、ガイド筒66の先端(上部)の 口66aで擦られて摩耗したり、ワイヤハーネ 68が開口66aから浮き上がりつつ屈曲し、屈曲 部68dに大きな応力がかかるという問題を生じ てしまう。

 そこで、図14に示す給電装置44の如く、プ ロテクタ45のガイド筒41の上部開口42をラッパ 状(末広がり)に拡げる必要があった。しかし がら、その場合には、図14の如く広い上部 口42からごみ等の異物10がガイド筒41内に入 やすくなるという心配があった。

 例えばルーフの開き時に鎖線の如く上部 口42内に入って留まった異物10は、図14のル フの閉じ時に屈曲したワイヤハーネス43と イド筒41の内壁面41aとの間に挟まれて、ワイ ヤハーネス43の伸縮動作がスムーズに行われ くなったり、ワイヤハーネス43に傷が付く いった懸念があった。図14で矢印はワイヤハ ーネス43の伸長方向を示す。

 また、図12のガイド筒66の開口66から矢印B の如くワイヤハーネス66が交差方向に屈曲し 勢いよく導出された際に、ワイヤハーネス6 6が開口66側で上下に振れたりして、近傍の他 部品や補機等の構造物(図示せず)に干渉して むという懸念もあった。

 また、図15(a)(b)に示す如く、プロテクタ45 を分割式に形成して、上部開口42の狭い側の 部41bに分割接合部46を配置した場合は、ワ ヤハーネス43が斜め上向きに導出された際に 、開口42側の分割接合部46に接触して異音や 耗を生じ、スムーズなワイヤハーネスの摺 (伸縮動作)を阻害し兼ねないという懸念があ った。

 本発明は、上記した点に鑑み、ワイヤハ ネスの屈曲動作に対応してプロテクタのガ ド筒の上部開口を拡げたことに伴い、広い 部開口内に異物が侵入した際に、上部開口 らガイド筒内への異物の侵入やガイド筒内 の異物の詰まりを防止することができ、そ に加えて、プロテクタを分割式とした場合 、分割接合部に起因するワイヤハーネスの 動性の低下を防止することのできる給電装 のプロテクタ構造を提供することを目的と る。

 上記目的を達成するために、本発明の請 項1に係る給電装置のプロテクタ構造は、プ ロテクタの上向きのガイド筒の一方の壁部に 、該ガイド筒の上部開口に沿う湾曲状の壁部 が設けられ、ワイヤハーネスが該湾曲状の壁 部に沿って屈曲しつつ導出され、該湾曲状の 壁部に異物排出用の側部開口が設けられたこ とを特徴とする。

 上記構成により、ワイヤハーネスが上部 口から上向きに導出された状態で、湾曲状 壁部の上方から上部開口内に侵入した異物 、湾曲状の壁部の側部開口から外部に落下 出される。また、ワイヤハーネスが他方の 部側に少し屈曲しつつ上部開口から上向き 導出された状態で、上部開口内に侵入した 物は、ワイヤハーネスの屈曲部外面に当た て跳ね返って側部開口から外部に排出され 。

 請求項2に係る給電装置のプロテクタ構造 は、プロテクタの上向きのガイド筒の一方の 壁部に、該ガイド筒の上部開口に沿う湾曲状 の壁部が設けられ、ワイヤハーネスが該湾曲 状の壁部に沿って屈曲しつつ導出され、該上 部開口の近傍で、該湾曲状の壁部に対向する 該ガイド筒の他方の壁部に異物排出用の側部 開口が設けられたことを特徴とする。

 上記構成により、ワイヤハーネスが湾曲 の壁部に沿って屈曲した状態で、上部開口 に侵入した異物は、ワイヤハーネスの屈曲 の外面に当たって跳ね返って他方の壁部の 部開口から外部に排出される。

 請求項3に係る給電装置のプロテクタ構造 は、請求項1記載の給電装置のプロテクタ構 において、前記上部開口の近傍で、前記湾 状の壁部に対向する前記ガイド筒の他方の 部に異物排出用の側部開口が設けられたこ を特徴とする。

 上記構成により、ワイヤハーネスが湾曲 の壁部に沿って屈曲した状態で、上部開口 に侵入した異物は、ワイヤハーネスの屈曲 の外面に当たって跳ね返って他方の壁部の 部開口から外部に排出される。

 請求項4に係る給電装置のプロテクタ構造 は、請求項2又は3記載の給電装置のプロテク 構造において、前記ガイド筒の内側で前記 方の壁部の側部開口の下側に突部が設けら 、該突部の上向き傾斜面が該側部開口に続 たことを特徴とする。

 上記構成により、上部開口に侵入した異 が他方の壁部側で突部に落下し、突部の上 き傾斜面に沿って側部開口から外部に排出 れる。

 請求項5に係る給電装置のプロテクタ構造 は、請求項2又は3記載の給電装置のプロテク 構造において、前記ガイド筒の内側で前記 方の壁部の側部開口の上側に突部が設けら 、該突部が該ガイド筒内を横断したことを 徴とする。

 上記構成により、突部が上部開口のすぐ (直近)に位置し、突部で上部開口が狭めら てガイド筒内への異物の侵入が防止(抑止)さ れる。また、ワイヤハーネスが上部開口から 他方の壁部側に反った(少し屈曲した)状態で き出された際に、ワイヤハーネスが突部に 接して、上部開口の例えばエッジ状の端縁 の摺接やそれに伴う摩耗等の発生が防止さ る。突部は断面半円形であることが好まし 。

 請求項6に係る給電装置のプロテクタ構造 は、請求項5記載の給電装置のプロテクタ構 において、前記プロテクタが分割され、一 の分割プロテクタに前記突部が設けられ、 突部が他方の分割プロテクタに向けて延長 れ、該プロテクタの分割接合部を覆ったこ を特徴とする。

 上記構成により、ワイヤハーネスが上部 口から他方の壁部側に反った(少し屈曲した )状態で引き出された際に、ワイヤハーネス 突部に摺接して、上部開口の分割接合部と 摺接とそれに伴う摩耗や異音やハーネス引 出し・引き込み力の増加が防止される。

 請求項1記載の発明によれば、上部開口が 拡がったことにより、異物が入りやすくなっ ても、湾曲状の壁部の側部開口から異物が外 部に自然落下で排出されることで、ガイド筒 内への異物の侵入や詰まりが防止され、ガイ ド筒に沿うワイヤハーネスの引き出し及び引 き込みが常にスムーズに行われて、常時給電 の信頼性が向上する。

 請求項2,3記載の発明によれば、ワイヤハ ネスの屈曲時にワイヤハーネスの屈曲部に たって跳ね返った異物が他方の壁部の側部 口から外部に排出されることで、ガイド筒 への異物の侵入や詰まりが防止され、ガイ 筒に沿うワイヤハーネスの引き出し及び引 込みが常にスムーズに行われて、常時給電 信頼性が向上する。

 請求項4記載の発明によれば、上部開口か ら他方の壁部側の突部上に落下した異物が突 部の上向き傾斜面に沿って側部開口から外部 に排出されることで、ガイド筒内への異物の 侵入や詰まりが防止され、ガイド筒に沿うワ イヤハーネスの引き出し及び引き込みが常に スムーズに行われて、常時給電の信頼性が向 上する。

 請求項5記載の発明によれば、突部で上部 開口が狭められて異物の侵入が抑止される。 また、突部に沿ってワイヤハーネスが摺接す ることで、上部開口のエッジ状の端縁との摺 接によるワイヤハーネスの摩耗等が防止され て、常時給電の信頼性が高まる。

 請求項6記載の発明によれば、突部に沿っ てワイヤハーネスが摺接することで、上部開 口の端縁の分割接合部との摺接によるワイヤ ハーネスの摩耗や異音の発生が防止され、且 つワイヤハーネスが引っ掛かりなくスムーズ に引き出し・引き込みされて、常時給電の信 頼性とハーネス導出(接続)側の可動構造体の 閉操作性が高まる。

本発明に係る給電装置のプロテクタ構 の第一の実施形態を示す正面図(円内は要部 拡大断面図)である。 (a)(b)は給電装置のガイド筒から異なる 向にワイヤハーネスを導出させた状態を示 縦断面図である。 給電装置のボディ側の内部構造を示す 1とは90°反転させた状態の縦断面図である (a)(b)は、本発明に係る給電装置のプロ クタ構造の第二の実施形態を示す要部縦断 図である。 本発明に係る給電装置のプロテクタ構 の第三の実施形態を示す縦断面図である。 同じく給電装置を示す一部を縦断面と た正面図である。 本発明に係る給電装置のプロテクタ構 の第四の実施形態の内部を示す正面図であ 。 同じくプロテクタ構造を示す斜視図で る。 本発明に係る給電装置のプロテクタ構 の第五の実施形態を示す正面図(円内は要部 拡大断面図)である。 同じくプロテクタ構造を示す、(a)は斜 視図、(b)は平面図である。 同じくプロテクタ構造を示す分解斜視 図である。 従来の給電装置のプロテクタ構造の一 形態を示す正面図である。 同じく従来の給電装置のボディ側の内 部構造を示す図12とは90°反転させた状態の縦 断面図である。 従来の給電装置の他の形態とその課題 を示す要部を断面とした正面図である。 従来の給電装置のその他の形態とその 課題を示す、(a)は要部縦断面図、(b)は平面図 である。

符号の説明

 1,1’,21,51 給電装置
 2,2’,24,28,47 プロテクタ
 4,4’,24,48 ガイド筒
 6 ワイヤハーネス
 7,31,54 湾曲状の壁部
 8,25,34’,50 他方の壁部
 9,22,32,32’,52,53 側部開口
 12,55 突部
 12b 上向き傾斜面
 14,34,49 一方の壁部
 30 上部開口
 47a 一方の分割プロテクタ
 47b 他方の分割プロテクタ
 57 分割接合部

 図1~図3は、本発明に係る給電装置のプロ クタ構造の第一の実施形態を示すものであ 。

 図1の如く、この給電装置1は、略円形の ディ部3と上向きの真直な長形のガイド筒4と で成る合成樹脂製のプロテクタ2と、ボディ 3内で環状に巻かれ、ガイド筒4に沿って導出 されたワイヤハーネス6とを備え、ガイド筒4 先端(上端)の開口30がガイド筒4と直交する 方向に拡げられて、ワイヤハーネス6を矢印B の如く交差方向に屈曲させて開口端30との擦 なくスムーズに導出させることができるも である。

 そして、給電装置1の異物排出構造として、 ガイド筒4の拡がった開口30をなすガイ
ド筒先端側(開口30の下側)の湾曲状の壁部31に 、開口30に連通する下向きの側部開口32を設 、開口30に入ったごみ等の異物10を矢印Cの如 く側部開口32から速やかに外部に排出させる うにしている。

 側部開口32は湾曲状の壁部31に沿って縦断 面円弧状に形成され、本例で側部開口32の内 端32aの内径(内幅)は外側端32bの内径(内幅)よ りも大きく、側部開口32の下端32cは湾曲状の 部31とガイド筒4の垂直な壁部(一方の壁部)34 との境に水平面をなし、側部開口32の上端32d 湾曲状の壁部31の先端部分35との境に垂直面 をなしている。

 側部開口32の正面形状は横断面矩形状の イド筒4の一方の壁部34に矩形状に形成され ことが好ましい。例えばガイド筒4の横断面 状が円形等である場合は、側部開口32の正 形状を円形等とすることも可能である。側 開口32によってガイド筒4内への異物10の侵入 が防止されるのは勿論のこと、側部開口32に ってプロテクタ2が軽量化される。側部開口 32を孔部と呼称してもよい。

 湾曲状の壁部の先端部分35は水平に突出 、車体側(取付側)の水平なトリム(構造物)36 端部に狭い隙間39を存して対向して位置して いる。先端部分35はトリム36と同じ高さに位 し、湾曲状の壁部31の近傍でトリム36の下側 は補器(構造物)37が位置している。

 ガイド筒4の開口30から矢印B方向に導出さ れたワイヤハーネス6は、湾曲状の壁部31に沿 って滑らかに屈曲し、且つ壁部31の先端部分3 5に沿ってトリム36や補器37等の構造物に干渉 ることなく安全に導出される。これにより ワイヤハーネス6の給電の信頼性が確保され る。

 ワイヤハーネス6の先端側にはコネクタ33 配設されている。コネクタ33は絶縁樹脂製 コネクタハウジング(符号33で代用)とその内 に収容係止された各端子(図示せず)とで構 され、各端子はワイヤハーネス6の各電線に 続されている。コネクタ33はラゲージドア いしルーフ側の補器ないし回路のコネクタ( 示せず)に接続される。ワイヤハーネス(複 本の電線)6は例えば柔軟な網状チューブ等で 屈曲自在に覆われて保護されることが好まし い。

 ガイド筒4の開口端の壁部は、符号31の如 トリム36の方向に大きく湾曲し、符号38の如 くトリム36とは反対方向に小さく湾曲ないし 斜している。小さな湾曲部38は、ワイヤハ ネス6が引き出し時にトリム36とは反対側に 少し屈曲する場合に形成される。図1の実線 如くワイヤハーネス6が垂直に引き出される 場合、湾曲部38は真直に形成される。

 図2(a)はルーフ開時のワイヤハーネス6の 引き出し(伸長)状態、図2(b)はルーフ閉時の イヤハーネス6の最引き込み状態をそれぞれ している。図2~図3の如く、ガイド筒6の先端 開口30はガイド筒内の真直な長形の孔状の空 14に連通し、長形な空間14はボディ部3内の 形の空間15(図3)に連通している。

 図2(b)の如く、ルーフの閉じ時にワイヤハ ーネス6はガイド筒4内に引き込まれつつ、ガ ド筒4の湾曲状の壁部31に沿ってほぼ90°方向 に滑らかに湾曲する。このように、図1の矢 Aの如くワイヤハーネス6がルーフやラゲージ ドア等の可動構造体(図示せず)の回転軌跡に 応して移動する。

 図2(a)のワイヤハーネス6の引き出し時に、 曲状の壁部31に続く広い開口30
が上側に露出されるので、開口内に異物10(図 1)が入りやすいが、開口30に入った
異物は開口30の下側に続く側部開口32からす に外部に排出されるので、図2(b)のワイヤハ ネス6の屈曲時にガイド筒4の内壁面34aとワ ヤハーネス6の外面との間に異物10が挟み込 れる心配がなく、ワイヤハーネス6の伸縮動 が常に引っ掛かり等なくスムーズに行われ 。なお、湾曲状の壁部31とは反対側の開口 分から侵入する細かい異物に対しては従来 様にボディ部3(図3)の最下部(底部)に排出用 孔部(図示せず)を設けておくことが好ましい 。

 図3の如く、プロテクタ2のガイド筒4に続 円形のボディ部3の内側空間15の中央に円柱 の太めの軸部5が設けられ、ワイヤハーネス 6の収容時に、軸部5の周囲にワイヤハーネス6 がループ状に巻かれて収容され、このループ 状部(余長部ないし巻き部)6cが軸部5を中心に 縮可能となっている。

 ループ状部6cに続くハーネス部分6dはボデ ィ部3の小さな口部16から外部に導出され、且 つ口部16側で固定されて、電源(バッテリ)側 図示しない回路にコネクタ等で接続されて る。軸部5はループ状部6cの最小径を規制し 且つワイヤハーネス6の進退時にループ状部6 cをボディ部3内に安定に支持させる。ループ 部6cの各電線はテープによる粗巻きや柔軟 保護チューブでばらけなく収束させること 好ましい。

 本例のボディ部3内には従来の図12のハー ス巻回用のドラム63やドラム付勢用のばね64 は用いられておらず、内部構造が簡素化・薄 型化・軽量化されている。ワイヤハーネスは 自身のある程度の剛性(弾性反力)でループ状 なる。プロテクタ2内にワイヤハーネス6を ープ状ではなく波形状や屈曲状等に収容す ことも可能である。従来のようなドラム63や ばね64を用いることも無論可能である。また 図1の例ではボディ部3をワイヤハーネス6の 曲方向とは反対側に突出させたが、車両側 レイアウト等に応じてボディ部3をワイヤハ ーネス6の屈曲方向に突出させることも可能 ある。

 プロテクタ2はプロテクタベース2aとプロ クタカバー2bとで構成され、プロテクタカ ー2bはプロテクタベース2aに係止突起と係合 片等といった係止手段(図示せず)で係止さ る。軸部5の一端はプロテクタベース2a側の ディ部3の側壁17に固定され、軸部5の他端は ロテクタカバー2bの側壁18の凹部(図示せず) に位置決め係合することが好ましい。軸部5 は回転自在としてもよい。プロテクタカバー 2bを開けた状態でプロテクタベース2a内にワ ヤハーネス6が装着される。プロテクタ2をケ ース、プロテクタベース2aをケース本体、プ テクタカバー2bをカバーと呼称することも る。

 図4(a)(b)は、本発明に係る給電装置のプロ テクタ構造の第二の実施形態を示すものであ る。

 この構造は、上記図1~図3の実施形態にお るプロテクタ2のガイド筒4の他方の小さな 曲部38側の壁部(他方の壁部)34’に異物排出 の第二の側部開口32’を設けたことを特徴と するものである。

 この側部開口32’以外の構成は図1~図3の 施形態と同じであるので、同じ構成部分に 同じ符号を付して説明を省略する。図4にお ても図1における取付側の構造物としてのト リム36や補器37は配置され、これら取付側の 造物とワイヤハーネス6との干渉が防止され いることは言うまでもない。

 側部開口32’はガイド筒4の先端(上端)の 口30に近接して壁部34’の上端部に設けられ いる。小さな湾曲部38をストレートな垂直 真直部とすることも可能である。側部開口32 ’は一方の壁部34側の側部開口32と同程度の さで形成されている。側部開口32’の上端32d ’は開口30のすぐ下側に隣接し、下端32c’は 方の側部開口32の下端よりもやや下方に位 している。上端32d’は小さな湾曲部38にかか っていてもよい。側部開口32’の大きさや形 は適宜設定可能である。両側部開口32,32’ 水平な180°方向に対向して位置している。

 例えば図4(b)のルーフの閉じ状態で、屈曲し たワイヤハーネス6の上に開口30か
ら異物10が侵入した場合でも、矢印の如く異 10はワイヤハーネス6の屈曲部6aに
当たって側方に跳ね返って開口32’から外部 即時に排出される。

 万一、図4(b)の状態で異物が開口から排出 されずにワイヤハーネスの屈曲部6aと壁部34 との間に載った(挟まった)場合でも、図4(a) 如くルーフの開き動作でワイヤハーネス6が 向きに伸長するに伴って、異物10がワイヤ ーネス6の外面で側方に押されて側部開口32 から外部に排出される。これらの作用で、 ーフの閉じ時におけるプロテクタ2内への異 10の侵入も確実に防止される。

 以下にルーフ収納用のラゲージドアの開 に伴う給電装置1の作用の一例を参考までに 図面を用いずに簡単に説明する。

 ラゲージドア(可動構造体)はリンク機構 開閉し、ラゲージドアを上向きに開けて車 ボディ(固定構造体)のリアラゲージスペース の車両前側部分を開いた状態でルーフを格納 可能である。

 主リンクが軸部を中心にモータ(図示せず )で回動しつつ、主リンクに軸支された複数 副リンクの動作でラゲージドアが車両前後 向に開閉する。ボディ部3がブラケットで車 ボディに固定される。

 ワイヤハーネス6の先端のコネクタ33がラ ージドア側に固定される。ラゲージドアの き状態から主リンクを下向きに回動させて ゲージドアを閉じることで、ラゲージドア に固定されたコネクタ33が車両前方向にほ 水平に倒れつつ、ワイヤハーネス6がガイド 4内に押し込まれ、ガイド筒4の先端側でワ ヤハーネス6が90゜程度の角度で車両前方向 屈曲する。

 なお、上記実施形態においては、ルーフ 納用のラゲージドアの開閉に適用した例を したが、本発明の給電装置1とその異物排出 構造は、ラゲージドアに限らず、自動車の上 下回動式のバックドア等にも適用可能である 。

 上記した第一,第二の実施形態の給電装置 のプロテクタ構造の特徴をまとめると以下の ようになる。

 この給電装置1のプロテクタ構造は、第一 に、プロテクタ2のガイド筒3の上部の開口30 らワイヤハーネス6が屈曲自在に導出され、 イヤハーネス6の屈曲方向に突出した湾曲状 の壁部31が開口30に沿ってガイド筒4に形成さ 、開口30の下側に連通する異物排出用の側 開口32が壁部31に設けられたことを特徴とし いる。

 この構成により、ワイヤハーネス6が真直 な状態からガイド筒4の開口側の湾曲状の壁 31に沿って滑らかに屈曲する。例えばワイヤ ハーネス6が真直に伸びた状態で、湾曲状の 部31によって拡げられた開口30に異物が入っ 場合でも、開口30に続く側部開口32からすぐ に異物10が外部に排出される。これにより、 イヤハーネス6が壁部31に沿って引っ掛かり なくスムーズに屈曲しつつ摺動する。

 これにより、ガイド筒4の湾曲状の壁部31 ワイヤハーネス6の摺動時の傷みが防止され て給電の信頼性が高まるのは勿論のこと、湾 曲状の壁部31を設けたことに起因する開口30 拡がりによって開口内に異物10が侵入した場 合でも、すぐに側部開口32から異物10が外部 排出されるから、ワイヤハーネス6がガイド 4に対して引っ掛かり等なく常にスムーズに 摺動して、導出性や導入性が常に良好に確保 され、給電の信頼性が高まる。

 第二に、上記第一の給電装置のプロテク 構造において、前記開口30の近傍でガイド 4の湾曲状の壁部31とは反対側の壁部34’に異 物排出用の第二の側部開口32’が設けられた とを特徴としている。

 この構成により、ワイヤハーネス6が湾曲 状の壁部31に沿って屈曲した状態で、異物10 開口30内に侵入した場合でも、異物10はワイ ハーネス6の屈曲部6aに当たって第二の側部 口32’から外部に排出される。

 湾曲状の壁部31に沿ってワイヤハーネス6 屈曲した状態で異物10が侵入した場合でも 第二の開口32’から異物10が外部に排出され から、ワイヤハーネス6がガイド筒4に対し 引っ掛かり等なく常にスムーズに摺動して 導出性や導入性が常に良好に確保され、給 の信頼性が高まる。

 第三に、上記第一又は第二の給電装置の ロテクタ構造において、湾曲状の壁部31の 端部分35が同じ高さないしそれ以下の高さの 取付側の構造物36に隣接して配置され、壁部3 1に沿って屈曲しつつ導出されたワイヤハー ス6と構造物36との干渉が防止されることを 徴としている。

 この構成により、ワイヤハーネス6が湾曲 状の壁部31に沿って湾曲状に屈曲しつつ開口3 0から導出され、壁部31の先端部分35から取付 の構造物36の上側を通って取付側に配索さ る。これにより、ワイヤハーネス6と構造物3 6との干渉が防止される。

 ガイド筒4の湾曲状の壁部31に案内されて イヤハーネス6が取付側の構造物36と干渉す ことなくスムーズに屈曲しつつ導出される ら、ワイヤハーネス6の傷みが防止されて、 給電の信頼性が向上する。

 図5~図6は、本発明に係る給電装置のプロ クタ構造の第三の実施形態を示すものであ 。

 この給電装置1’は、略円形のボディ部( ーネス巻取部)3と上向きの真直な長形のガイ ド筒(ハーネス導出部)4’とで成る合成樹脂製 のプロテクタ2と、ボディ部3’内で環状に巻 れ、ガイド筒4’に沿って導出されたワイヤ ハーネス6とを備え、ガイド筒4’の先端(上端 )の上部開口30がガイド筒4’と直交する一方 に拡げられて、ワイヤハーネス6を交差方向 屈曲させて上部開口端30との擦れなくスム ズに導出させることができるものである。

 そして、給電装置1’の異物排出構造とし て、ガイド筒4’における拡がった上部開口30 をなす先端側の湾曲状の壁部7とは180°反対側 の筒壁(他方の壁部)8に、貫通した側部開口9 上部開口30の近傍において切欠形成し、上部 開口30に入ったごみ等の異物10を矢印Cの如く 部開口9から速やかに外部に排出させるよう にしたものである。

 側部開口9は孔部と称してもよい。側部開 口9は短い上壁部11を介して上部開口30に連通 ている。ガイド筒4’の上部の強度が確保さ れれば、上壁部11をなくして上部開口30と側 開口9を一体に連通形成することも可能であ 。

 図5のワイヤハーネス6の屈曲時における 部開口9の垂直方向長さBは上部開口30の水平 向長さAよりも大きく、すなわち、側部開口 9は上部開口30よりも広く設定されることが好 ましく、上部開口30から入った異物10は側部 口9から確実に外部に導出される。本例の垂 方向長さBはガイド筒4’の上端から側部開 9の下端9aまでの距離であるが、上壁部11の下 端(側部開口9の上端9b)から側部開口9の下端9a での距離としてもよい。水平方向長さAは筒 壁8の外面からワイヤハーネス6の屈曲部6aの 面までの距離であるが、筒壁8の内面からワ ヤハーネス6の屈曲部6aの外面までの距離と てもよい。

 側部開口9の正面形状は例えば横断面矩形 状のガイド筒4’の一方の壁部(筒壁)8に矩形 に形成される。ガイド筒4’の横断面形状が 形等である場合は、側部開口9の正面形状を 円形等とすることも可能である。側部開口9 よってガイド筒4’内への異物10の侵入が防 されるのは勿論のこと、側部開口9によって ロテクタ2が軽量化される。

 側部開口9の下端において筒壁8の内面に め上向きの突部12が一体に突出形成されてい る。突部12の先端(上端)12aはワイヤハーネス6 外面との間に若干の隙間13を存するように イド筒4’内に突出している。

 突部12の先端12aはエッジ状ではなく円弧 に丸く形成されている。たとえワイヤハー ス6が突部12と摺接しても、ワイヤハーネス6 他方の外面と他方の筒壁14との間に隙間15が あれば実使用上の問題はない。突部12は、ワ ヤハーネス6の屈曲方向とは反対側に配置さ れてワイヤハーネス6の屈曲方向に突出して るので、少なくとも図5のワイヤハーネス6の 屈曲動作時にワイヤハーネス6に干渉するこ が少なく、ワイヤハーネス6の伸縮動作に何 悪影響を与えることがない。

 突部12の先端12aは側部開口9の下端9aよりも 方に突出して位置し、且つ上部
開口30の湾曲状の壁部7に向けて突出し、突部 12の上側の上向きの傾斜面12bが側部開口9の下 端9aに続いている。突部12はガイド筒4’の内 (筒壁8の横幅)の範囲で板状に形成されてい ことが、異物10の拾い性を高める上で好ま い。

 図5の如く、上部開口30から侵入した異物1 0は傾斜状の突部12の上側の傾斜面12bに接して 傾斜面12bに沿って外向きに側部開口9を経て 印Cの如く外部に速やかにスムーズ且つ確実 排出される。突部12の下側の傾斜面12cはワ ヤハーネス6を上向きに引き出す際にワイヤ ーネス6を引っ掛かりなくスムーズに摺接さ せる作用をする。

 突部12を用いない場合は、ルーフ閉じ時 湾曲状の壁部7に沿って屈曲したワイヤハー ス6の屈曲面に異物10が当たって外向きに跳 返って側部開口9から外部に排出される。突 部12を用いた方が異物10の排出性が高まるの 言うまでもない。

 突部12を用いない場合や、突部12を用いても ルーフ閉時に突部12の先端12aと
ワイヤハーネス6との間の隙間13からガイド筒 内に侵入する細かな異物16は、図6の
如く、プロテクタ2のボディ部3’の底部側に けた下部開口(孔部)17,18から外部に排出され る。ガイド筒4’の上部開口30はガイド筒4’ の真直な長形の孔状の空間19(図5)に連通し、 長形な空間19はボディ部3’内の円形の空間20 連通している。

 下部開口17,18は本例で二つ設けられている 、一方の下部開口17のように、上
部開口30の鉛直方向にすなわち鉛直線上に貫 形成することが、異物16をプロテクタ2内で 下させつつ速やか且つ確実に排出する上で ましい。他方の下部開口18がボディ部3’の 下部に形成されており、さらに細かい異物 水滴等を確実に排出させる上で好ましい。 ーフ開時(ワイヤハーネス6を真直に伸ばし 状態)に側部開口9とは反対側の筒壁14(図5)に って侵入した異物16は他方の下部開口18から 排出される。

 図7~図8は、本発明に係る給電装置のプロ クタ構造の第四の実施形態を示すものであ 。

 この給電装置21の異物排出構造は、側部 口22を上記実施形態におけるよりも下側に配 置すると共に、側部開口22の下側において、 記実施形態の突部12に代えて傾斜状の厚肉 23をガイド筒24の筒壁25の内面側に一体に形 したものである。厚肉部23を突部と言うこと も可能である。

 側部開口22の上側の上壁部26には係止用の 枠片27が一体に形成されている。本例のプロ クタ28は前後に分割され(図では背面側の分 プロテクタ28を示している)、両分割プロテ タは枠片27と係止爪(図示せず)との係合で係 止される。側部開口22は縦長の長方形状に形 され、側部開口22の前後端(符号22で代用)は イド筒24の背壁29の内面まで達している。少 なくとも一方の分割プロテクタ28の筒壁25に 形状の側部開口22が切欠形成され、他方の分 割プロテクタ(図示せず)を合体することで、 イヤハーネス6が収容保護され、側部開口22 外部に露出される。側部開口22の垂直方向 さBは上部開口30の水平方向長さAよりも大き 設定されることが、異物10(図5)の排出性を める上で好ましい。

 厚肉部23の内面23aが上に向かうにつれてガ ド筒24の内幅を漸次狭めるように
傾斜し、厚肉部23の肉厚は側部開口22の下端( 肉部の上端面)23bで最大となり
、側部開口23の下端(厚肉部の上端面)23bから に向かうにつれて減少している。厚肉部23の 内面23aを傾斜状ではなく湾曲状とすることも 可能である。

 厚肉部23は前記実施形態の突部12に較べて 異物10を拾う効果は少ないものの、厚肉部23 上端面23bがガイド筒24の内側に突出している ので、異物10を上端面23bに沿って側部開口22 案内する作用は奏される。

 また、図7の如くルーフ閉時に、ワイヤハ ーネス6が厚肉部23の傾斜状の内面23aとガイド 筒24の湾曲状の壁部31とに沿って(接して)滑ら かに屈曲(湾曲)することで、上部開口30から 入した異物はワイヤハーネス6の屈曲部6aの 面に沿って厚肉部23の上端面(側部開口の下 面)23bに当接してそれ以上下方に侵入するこ なく側部開口22から確実に排出される。

 図8のルーフ開時において、ワイヤハーネ ス6は厚肉部23に接することなく、あるいは軽 く接して、ガイド筒24内に真直に配索されつ 上部開口30から最大に引き出される。プロ クタ28はブラケット32で車両ボディ等に固定 れる。図7のルーフ閉時にワイヤハーネス6 屈曲しながら引き込まれる。ワイヤハーネ 6はルーフやラゲージドア等の可動構造体(図 示せず)の回転軌跡に対応して移動する。

 図5の実施形態と同様に、ワイヤハーネス 6の先端側にはコネクタ33が配設されている。 コネクタ33は絶縁樹脂製のコネクタハウジン (符号33で代用)とその内側に収容係止された 各端子(図示せず)とで構成され、各端子はワ ヤハーネス6の各電線に接続されている。コ ネクタ33はラゲージドアないしルーフ側の補 ないし回路のコネクタ(図示せず)に接続さ る。ワイヤハーネス(複数本の電線)6は例え 柔軟な網状チューブ等で屈曲自在に覆われ 保護される。

 例えば、プロテクタ2’(図5)のボディ部3 の内側空間20の中央に円柱状の太めの軸部( 示せず)が設けられ、ワイヤハーネス6の収容 時に、軸部の周囲にワイヤハーネス6がルー 状に巻かれて収容され、このループ状部(余 部ないし巻き部)が軸部を中心に拡縮可能と なっている。

 ループ状部に続くハーネス部分はボディ 3’の小さな口部(図示せず)から外部に導出 れ、且つ口部側で固定されて、電源(バッテ リ)側の図示しない回路にコネクタ等で接続 れている。軸部はループ状部の最小径を規 し、且つワイヤハーネス6の進退時にループ 部をボディ部3’内に安定に支持させる。ル ープ状部の各電線はテープによる粗巻きや柔 軟な保護チューブでばらけなく収束させるこ とが好ましい。

 本例のボディ部3’内には従来の図12のハ ネス巻回用のドラム63やドラム付勢用のば 64は用いられておらず、内部構造が簡素化・ 薄型化・軽量化されている。ワイヤハーネス 6は自身のある程度の剛性(弾性反力)でループ 状になる。プロテクタ2’,28内にワイヤハー ス6をループ状ではなく波形状や屈曲状等に 容することも可能である。従来のようなド ム63やばね64を用いることも無論可能である 。また、図5の例ではボディ部3’をワイヤハ ネス6の屈曲方向に突出させたが、車両側の レイアウト等に応じてボディ部3’をワイヤ ーネス6の屈曲反対方向に突出させることも 能である。

 上記実施形態においては、ルーフ格納用 ラゲージドアの開閉に適用した例を示した 、本発明の給電装置1’,21とその異物排出構 造は、ラゲージドアに限らず、自動車の上下 回動式のバックドア等にも適用可能である。

 上記した第三,第四の実施形態の給電装置 のプロテクタ構造の特徴をまとめると以下の ようになる。

 この給電装置1’のプロテクタ構造は、第 一に、プロテクタ2’の上向きのガイド筒4’ 上部開口30からワイヤハーネス6が一側方に 曲自在に導出され、上部開口30の下側でガ ド筒4’におけるワイヤハーネス6の屈曲方向 とは反対方向の壁部8に、異物排出用の側部 口9が上部開口30に連通して設けられ、ガイ 筒4’の内側で側部開口9の下側に上向き傾斜 面12bを有する突部12が設けられ、上向き傾斜 12bが側部開口9に続いたことを特徴としてい る。

 この構成により、ワイヤハーネス6の屈曲 状態で、上部開口30に侵入した異物は、ワイ ハーネス6の屈曲部6aに当たって外側に跳ね って側部開口9から外部に排出される。また 、ワイヤハーネス6の屈曲(伸縮)の有無に関係 なく、上部開口30に侵入した異物10は、突部12 の上向き傾斜面12bに当たって傾斜面12bに沿っ て側部開口9にスムーズに導かれる。これに り、ガイド筒4’内における異物10の詰まり 防止される。

 上部開口30から入った異物10が突部12の上 き傾斜面12bに沿って側部開口9に案内される から、異物10が確実に側部開口から外部に排 され、ガイド筒内における異物の詰まり等 防止されて、ワイヤハーネス6の伸縮性が良 好に確保されると共に、ワイヤハーネス6の 付きが防止され、給電装置1’による常時給 の信頼性が向上する。

 第二に、プロテクタ28の上向きのガイド 24の上部開口30からワイヤハーネス6が一側方 に屈曲自在に導出され、上部開口30の下側で イド筒24におけるワイヤハーネス6の屈曲方 とは反対方向の壁部25に、異物排出用の側 開口22が上部開口30に連通して設けられ、ガ ド筒24の内側で側部開口22の下端に続いて、 上に向かうにつれて漸次肉厚を増す傾斜状の 内面を有する厚肉部23が形成されたことを特 としている。

 この構成により、ワイヤハーネス6の屈曲 状態で、上部開口30に侵入した異物は、ワイ ハーネス6の屈曲部6aに当たって外側に跳ね って側部開口22から外部に排出される。ま 、ワイヤハーネス6の屈曲(伸縮)の有無に関 なく、上部開口30に侵入した異物10は、厚肉 23の上端面23bに当たって側部開口22に案内さ れる。厚肉部23の傾斜状の内面23aは屈曲状態 ワイヤハーネス6の外面に接してワイヤハー ネス6の屈曲をスムーズに行わせ、且つ傾斜 の内面23aに沿う異物10の侵入を阻止する。

 上部開口30から入った異物10が厚肉部23の 端面23bに沿って側部開口22に案内されるこ で、異物10が確実に側部開口22から外部に排 され、ガイド筒24内における異物10の詰まり 等が防止されて、ワイヤハーネス6の伸縮性 良好に確保されると共に、ワイヤハーネス6 傷付きが防止され、給電装置21による常時 電の信頼性が向上する。

 第三に、上記第一又は第二の給電装置1’ ,21のプロテクタ構造において、ワイヤハーネ ス6の屈曲時において上部開口30よりも側部開 口22が広く形成されたことを特徴としている この構成により、上部開口30に侵入した異 10が上部開口30よりも広い側部開口22から確 に排出される。

 第四に、上記第一~第三の何れかの給電装 置のプロテクタ構造において、ガイド筒4’ 続くプロテクタ2’のボディ部3’において、 上部開口30の鉛直線上に下部開口17が配設さ たことを特徴としている。

 この構成により、ワイヤハーネス6の屈曲 (伸縮)の有無に関係なく、上部開口30から侵 した細径の異物(側部開口から排出されなか た異物)16はガイド筒内を落下してそのまま 部開口17から外部に排出される。側部開口9, 32から排出されなかった細かい異物16を下部 口17から速やかに且つ確実に外部に排出する ことができる。

 図9~図11は、本発明に係る給電装置のプロ テクタ構造の第五の実施形態を示すものであ る。

 図9の如く、この給電装置51は、上記図8の 第四の実施形態のように、プロテクタ47を左 分割式に形成すると共に、上記図4の第二の 実施形態のように、プロテクタ47の垂直なガ ド筒48の前後の壁部49,50にそれぞれ側部開口 52,53を設けたものにおいて、後側(他方)の壁 50すなわち上部開口30側の湾曲状の壁部54の 出方向とは反対側の壁部50に、側部開口53の 側で、図5の第三の実施形態に類似する突部 55を設けたものである。

 突部55は断面半円形にすなわちフルR(アー ル)で形成され、上部開口30のすぐ下側すなわ ち後側の壁部50の上端の内側アール面取部56 すぐ下側に配置されている。突部55のすぐ下 側に後側の側部開口53が位置し、突部55に対 して斜め下側前方に前側の側部開口52が位置 している。前側の側部開口52は上部開口30の 側の湾曲状の壁部54から前側(一方)の垂直な 部49にかけて形成されている。なお、前後 右の方向性は説明の便宜上のものである。

 上部開口30のすぐ下側に突部55が配置され ていることで、上部開口30が狭められ、上か の異物10が突部55に当たってガイド筒48内に りにくくなっている。突部55の目的はそれ 外にプロテクタ47の分割接合部57(図10)にワイ ヤハーネス6を接触させないことにある。

 ワイヤハーネス6を突部55に接触させるこ で、分割接合部57との接触を防止するわけ あるが、ワイヤハーネス6が突部55に当たっ 際に、突部55がフルR(断面半円形)で形成され ているから、どのような角度でワイヤハーネ ス6が当たっても、常にワイヤハーネス6と突 55とのなす角度が一定となり、これにより 接時の干渉音を生じることがない。

 図9のプロテクタ47のボディ部58内の構造 図3又は図13におけると同様である(図3と図13 何れでもよい)。また、前側の側部開口52の 置は図1のように湾曲状の壁部54の短い先端 分(図1の符号35)からすぐに形成されていて よい(図9の例では比較的長い先端部分を有し ている)。

 図10(a)(b)の如く、本例のプロテクタ47はガ イド筒48の上端に水平な鍔部59を有し(図9では 鍔部59は必須なものではないので図示を省略 ている)、後側の鍔部59aからガイド筒48の垂 な後側の壁部50の中央に分割接合部57すなわ ち分割面が配置されている。前側の壁部49の 側に続く湾曲状の壁部54においては中央で なく左右方向の一側寄りに分割接合部57aが 置されて、ワイヤハーネス6と分割接合部57a の接触が防止されている。

 図10で鎖線のハッチングを入れた部分が ロテクタカバー47bであり、ハッチングのな 部分がプロテクタベース47aである(プロテク カバー47bとプロテクタベース47aの呼び方は であってもよい)。合成樹脂製のプロテクタ ベース(一方の分割プロテクタ)47aと合成樹脂 のプロテクタカバー(他方の分割プロテクタ )47bとでプロテクタ47が構成されている。

 プロテクタベース47aに断面半円形の突部5 5が一体に設けられ、突部55はガイド筒48内を 右方向に横断してプロテクタカバー47b側に 長され、プロテクタカバー47bの内面に突部5 5の先端(自由端)55aが当接している。これによ り、突部55で後側の壁部50の分割接合部57が覆 われ、ワイヤハーネス6が突部55に接すること で、ワイヤハーネス6と分割接合部57との接触 が阻止されている。突部55の基端55bはプロテ タベース47aのガイド筒48の後部湾曲面48aに 差して続いている。

 湾曲状の壁部54もプロテクタベース47aに 体に設けられ、湾曲状の壁部54の下側(板厚 向)にプロテクタカバー47bの短く突出した湾 状の壁部54aが重なって、湾曲状の壁部54が 強され、且つ湾曲状の壁部54の一側端の分割 接合部57aがプロテクタカバー47bの湾曲状の壁 部54aで下側から覆われている。プロテクタベ ース47aとプロテクタカバー47bとは係止枠片と 係合爪といった係止手段60で相互に係止され いる。

 ワイヤハーネス6は図9の状態から前向き 屈曲して湾曲状の壁部54に沿って摺動しつつ プロテクタ47内に引き込まれる。図9のワイヤ ハーネス6の伸長状態でワイヤハーネス6はや 後方に反り返って突部55に当接し、突部55よ りも外側の分割接合部57との当接が阻止され (突部55がなければ分割接合部57に接してし う)。図10でワイヤハーネス6は断面長円形に 示しているが、断面円形であってもよい。 イヤハーネス6は複数本の電線をテープ巻き で束ねたり、柔軟な網状チューブ等で被覆し て構成されるものである。

 図11の如く、プロテクタベース47aとプロ クタカバー47bが左右に分割される。突部55は 中空で半環状に形成されている。突部55の先 側半部55aがプロテクタベース47aの分割面57 らプロテクタカバー47b側に突出している。 ロテクタカバー47bの後部には、突部55の外側 に進入係合する舌片72が突設され、プロテク カバー47bの前部には、湾曲状の壁部54の外 に係合する短い湾曲状の壁部54aが突設され いる。

 プロテクタベース47aの突部55の下側に切 された後側の側部開口53が続き、側部開口53 切欠部分はプロテクタカバー47bの側壁73で われて、縦長矩形状の後側の側部開口53が構 成される。また、プロテクタベース47aの湾曲 状の壁部54の下側に切欠された前側の側部開 52が続き、側部開口52の切欠部分はプロテク タカバー47bの側壁73で覆われて、上部が湾曲 た縦長矩形状の前側の側部開口52が構成さ る。プロテクタ47の前後左右の壁部49,50,73,74 ガイド筒48が構成される。ガイド筒48は必ず しも垂直に限らず、傾斜状に形成配置された ものであってもよい。

 上記した第五の実施形態の給電装置のプ テクタ構造の特徴をまとめると以下のよう なる。

 この給電装置51のプロテクタ構造は、第 に、プロテクタ47のガイド筒48の上部開口30 すぐ下側に突部55が設けられ、突部55はガイ 筒48内を横断し、突部55によって上部開口30 狭められたことを特徴としている。この構 によって、上部開口30からガイド筒48内へ異 物が侵入しにくくなる。

 第二に、上記第一の給電装置のプロテク 構造において、ガイド筒48の前側の壁部49及 び/又は後側の壁部50に側部開口52,53が設けら 、後側の壁部50の側部開口53のすぐ上側に突 部55が設けられ、前側の壁部49の上部の湾曲 の壁部54から前側の壁部49にかけて(少なくと も湾曲状の壁部54に)、前側の側部開口52が設 られたことを特徴としている。

 この構成により、ワイヤハーネス6が湾曲 状の壁部54に沿って屈曲した際に、上部開口3 0から進入した異物10はワイヤハーネス6の屈 部6a(図7)に当たって跳ね返って後側の側部開 口53から外部に排出される。ワイヤハーネス6 が真直に立ち上げられた状態で、上部開口30 ら進入した異物10は湾曲状の壁部54の側部開 口52を通って外部に落下排出される。ワイヤ ーネス6が後方に少し屈曲した状態で立ち上 げられた際に、上部開口30から進入した異物1 0はワイヤハーネス6の屈曲部6bに当たって跳 返って前側の側部開口52から外部に排出され る。

 第三に、上記第一又は第二の給電装置の ロテクタ構造において、プロテクタ47が左 に分割され、一方の分割プロテクタ47aに突 55が他方の分割プロテクタ47bに向けて延長形 成され、両分割プロテクタ47a,47bの分割接合 57を突部55が覆ったことを特徴としている。

 この構成により、ワイヤハーネス6が突部 55に接触することで、ワイヤハーネス6と分割 接合部57との接触が阻止され、ワイヤハーネ 6と分割接合部57との接触に起因する異音や 耗が防止され、プロテクタ47に対するワイ ハーネス6の伸縮動作(引き出し及び引き込み )が小さな力でスムーズに行われる。

 第四に、上記第一~第三の何れかの給電装 置のプロテクタ構造において、前記突部55が 面半円形に形成されたことを特徴とする。

 この構成により、ワイヤハーネス6と突部 55との接触角度(接線と突部55とのなす角度)が 常に一定となり、ワイヤハーネス6が突部55に スムーズに当接して、当接時の干渉音が防止 されると共に、ワイヤハーネス6が突部55にス ムーズに摺接して、ワイヤハーネス6の摩耗 摺動音が防止される。例えば突部55が鋭角的 に突出したもの(尖ったもの)である場合には 突部55の先端にワイヤハーネス6が当接した に当接音を生じたり、突部55の先端にワイ ハーネス6が摺接した際に摺動音やワイヤハ ネス6の摩耗を生じ兼ねないが、半円形(フ R)の突部でその心配が解消される。

 本発明は、自動車の開閉式のルーフへの 時給電や、自動車の回動式のバックドアや ランクへの常時給電等のように、可動構造 を開閉した際に、ワイヤハーネスが略90°方 向に大きく前方に屈曲しつつプロテクタ内に 引き込まれたり、プロテクタから真直にある いは後方に少し屈曲しつつ引き出されたりす るものにおいて利用することができる。