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Patent Searching and Data


Title:
PULVERIZER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093839
Kind Code:
A1
Abstract:
A pulverizer simplified in structure for easy maintenance and suppressed in cost. The pulverizer has a hopper (2) provided on one side thereof, a product discharge hole (4) provided on the other side thereof, and a raw material crushing chamber (3) for crushing raw material that is fed from the hopper (2) and discharging the crushed material from the product discharge hole (4). The pulverizer further has at least one thin plate-like rotor (8) disposed on the upstream side inside the raw material crushing chamber (3), a hollow circular cylindrical space (S1) in which the rotor is placed, a classifying space (C) disposed on the downstream side of the hollow circular cylindrical space (S1) and formed in a hollow circular cylindrical shape having an inner diameter smaller than the hollow cylindrical space (S1), and a product discharge hole (4) which is coaxially disposed on the downstream side of the classifying space (C) having an inner diameter smaller than the classifying space (C). Airflow produced by the rotation of the rotor (8) causes raw materials to collide with each other to crush them or causes raw materials to collide with the inner wall surface of the raw material crushing chamber to crush them.

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Inventors:
HASEGAWA TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051661
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
February 01, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MICROPOWTEC CORP (JP)
HASEGAWA TAKASHI (JP)
International Classes:
B02C13/08; B02C13/26; B02C13/28; B02C13/282
Foreign References:
JPH03109650U1991-11-11
JPH03115046U1991-11-27
JPS61283361A1986-12-13
Attorney, Agent or Firm:
UNIUS PATENT ATTORNEYS OFFICE (13-9 Nishinakajima 5-chome, Yodogawa-ku, Osaka-sh, Osaka 11, JP)
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Claims:
 一端側に設けられる原料供給口と、他方側に設けられる製品排出口と、原料供給口から供給された原料を粉砕して製品排出口から排出させるための原料粉砕室とを備えた微粉砕装置であって、
 原料粉砕室内の上流側に配置される少なくとも1枚の薄板で形成されるロータと、
 このロータが収容される円筒空間と、
 この円筒空間よりも下流側に配置され、円筒空間よりも内径が小さく設定された円筒形状を有する分級空間と、
 この分級空間の下流側に配置された前記製品排出口と、を備え、前記ロータの回転により生じる気流により、原料同士もしくは原料と原料粉砕室の内壁面とを衝突させて粉砕を行うことを特徴とする微粉砕装置。
 前記ロータは、複数枚が回転軸方向に沿って並べて配置されるものであり、このロータの配置間隔を調整可能に構成することで、製品の粒度を調整することを特徴とする請求項1に記載の微粉砕装置。
 前記分級空間は、少なくとも2つの内径が異なる分級空間部を有しており、下流側にいくほど内径が小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の微粉砕装置。
 分級空間は、前記円筒空間に隣接して、円筒空間から離れるに従い内径が徐々に小さくなるようなテーパ空間部を備えたことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の微粉砕装置。
 前記分級空間の外部に配置され、分級空間の上流側から分級空間の先端側をバイパスさせるバイパス経路と、
 分級空間の内部に配置され、分級空間の前記先端側から前記分級空間の上流側へとつながる内部経路と、を設け、粉砕された原料のうち、バイパス経路側に排出された粗粉を前記内部経路を経由して、再び、分級空間内へ戻すように構成したことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の微粉砕装置。
 前記分級空間の外部に、複数のバイパス経路接続用の接続部を設け、原料のグレードに応じて選択可能に構成したことを特徴とする請求項5に記載の微粉砕装置。
Description:
微粉砕装置

 本発明は、一端側に設けられる原料供給 と、他方側に設けられる製品排出口と、原 供給口から供給された原料を粉砕して製品 出口から排出させるための原料粉砕室とを えた微粉砕装置に関するものである。

 食品(緑茶、大豆、紅茶、海苔など)を扱 食品産業やその他の医薬・有機化学工業等 各産業分野においては、より均一化された 粉末が要求されており、種々の微粉砕装置 開発されている。

 例えば、下記特許文献1に開示される微粉 砕装置は、回転軸を貫通する粉砕室を有し一 端に原料供給口、他端に製品排出口を設けて いる。回転軸には先端にブレードを備える回 転子を取り付け、ブレードに対向してライナ ーを装着し回転子間には仕切板を設ける。粉 砕室の製品排出口側には回転砥石と固定砥石 を取り付け、両砥石の間隙が分級隙間を形成 し、この距離を調整することで、隙間内に導 入し得る微粉粒体の大きさを制限する。分級 隙間を通過する微粉粒体は、摩砕面に衝突し ながらより微細化され吐出側に搬送されるよ うに構成されている。

特開2000-42438号公報

 しかしながら、かかる微粉砕装置は、粉 室内に種々の部品が必要で設けられている め構造が複雑であり、メンテナンスやコス の面で問題があった。

 本発明は上記実情に鑑みてなされたもの あり、その課題は、構成を簡素化してメン ナンスを行いやすくすると共にコストを抑 した微粉砕装置を提供することである。

 上記課題を解決するため本発明に係る微粉 装置は、
 一端側に設けられる原料供給口と、他方側 設けられる製品排出口と、原料供給口から 給された原料を粉砕して製品排出口から排 させるための原料粉砕室とを備えた微粉砕 置であって、
 原料粉砕室内の上流側に配置される少なく も1枚の薄板で形成されるロータと、
 このロータが収容される円筒空間と、
 この円筒空間よりも下流側に配置され、円 空間よりも内径が小さく設定された円筒形 を有する分級空間と、
 この分級空間の下流側に配置された前記製 排出口と、を備え、前記ロータの回転によ 生じる気流により、原料同士もしくは原料 原料粉砕室の内壁面とを衝突させて粉砕を うことを特徴とする。

 かかる構成による微粉砕装置の作用・効 を説明する。この微粉砕装置の原料粉砕室 、上流側に薄板で形成されるロータが配置 れており、これを回転させることで高速気 を発生させる。この気流により、原料同士 しくは原料と原料粉砕室の内壁面とを衝突 せることで粉砕を行うものであり、いわゆ 気流粉砕を主としているものである。ロー が収容される円筒空間の下流側には、分級 間が設けられており、分級空間の内径は円 空間よりも小さく設定されている。また、 の分級空間の下流側に、製品排出口が設け れている。従って、所定の粒度にまで小さ なっていない粉末は、所定の粒度になるま 粉砕が行われる。これにより、所望の粒度 まで分級された製品が取り出される。また 原料粉砕室内に配置される主な部品は、ロ タのみであり、分級機能などについては分 空間の形状などにより対応することができ 。すなわち、原料粉砕室の内壁面形状を工 することで、所望の微粉砕を行うことがで るようになっている。その結果、構成を簡 化してメンテナンスを行いやすくすると共 コストを抑制した微粉砕装置を提供するこ ができる。

 本発明において、前記ロータは、複数枚 回転軸方向に沿って並べて配置されるもの あり、このロータの配置間隔を調整可能に 成することで、製品の粒度を調整すること 好ましい。

 ロータの配置間隔を変えるだけで粒度を 整することができ、粒度調整のための特別 部品も必要としない。よって、簡素な構成 することができる。

 本発明に係る分級空間は、少なくとも2つ の内径が異なる分級空間部を有しており、下 流側にいくほど内径が小さくなるように設定 されていることが好ましい。

 このように段階的に内径の異なる分級空 部を設けることで、所定の粒度にまで粉砕 れていない製品が製品排出口から排出され ことを確実に防止することができ、より均 な粒度の製品を得ることができる。

 本発明において、分級空間は、円筒空間 隣接して、円筒空間から離れるに従い内径 徐々に小さくなるようなテーパ空間部を備 たことが好ましい。

 このように構成することで、ロータの位 で粉砕された原料を分級空間の方向に送り しやすくなる。

 本発明において、前記分級空間の外部に 置され、分級空間の上流側から分級空間の 端側をバイパスさせるバイパス経路と、分 空間の内部に配置され、分級空間の前記先 側から前記分級空間の上流側へとつながる 部経路と、を設け、粉砕された原料のうち バイパス経路側に排出された粗粉を前記内 経路を経由して、再び、分級空間内へ戻す うに構成することが好ましい。

 この構成によると、所定の粒度まで粉砕 れていない粗粉は、バイパス経路と内部経 を経由して、再び分級空間の上流側に戻っ くる。所定の粒度にまで粉砕された微粉の が、製品排出口から排出されるので、より 一な粒度の製品を得ることができる。なお 分級空間の上流側は、分級空間の先端側よ も上流に位置していればよい。

 本発明において、前記分級空間の外部に 複数のバイパス経路接続用の接続部を設け 原料のグレードに応じて選択可能に構成し ことが好ましい。

 この構成によると、原料のグレードに応 て適切なバイパス経路を設定することがで る。グレードとしては、例えば、原料の比 があげられる。相対的に比重が大きいもの 、下流側に配置された接続部を利用してバ パス経路を構成する。これにより、より効 よく粉砕処理を行うことができる。

微粉砕装置の外観を示す斜視図 微粉砕装置の内部構成を示す断面図 ロータの形状を示す平面図 微粉砕装置内における原料の動きを示 図 粉砕実験の結果を示す図(ビタミンB2) 粉砕実験の結果を示す図(ビタミンC) 粉砕実験の結果を示す図(米粉) 粉砕実験の結果を示す図(茶) 第2実施形態に係る微粉砕装置の内部構 成を示す断面図 第2実施形態に係る微粉砕装置の外観 示す斜視図 粉砕実験の結果を示す図(抹茶) 粉砕実験の結果を示す図(米)

符号の説明

A    微粉砕装置
B    原料供給装置
C    分級空間
S1   円筒空間
S2   テーパ空間部
S3   第1分級空間部
S4   第2分級空間部
P    バイパス経路
Q    内部経路
1    土台
2    ホッパー
3    原料粉砕室
4    製品排出口
7    モータ
8    ロータ
8a   孔部
8b   刃部
10,11,12,13   内壁面
15   第1接続部
16   第2設定部
17   先端接続部

 本発明に係る微粉砕装置の好適な実施形 を図面を用いて説明する。図1は、微粉砕装 置の外観を示す斜視図であり、図2は微粉砕 置の内部構成を示す断面図である。

 <第1実施形態の構成>
 まず、第1実施形態に係る微粉砕装置Aの構 について説明する。微粉砕装置Aは、略L字形 の土台1の底部にコロ1aが設けられている。ま た、原料を供給する原料供給装置Bからの原 が供給されるホッパー2(原料供給口)と、ホ パー2から投入された原料を微粉末に粉砕す 原料粉砕室3と粉砕された原料を製品として 排出する製品排出口4とを備えている。製品 出口4から排出された製品は、ブロア21によ 吸引されて、チューブ5を通ってサイクロン 塵装置20により集積される。

 なお、サイクロン装置内の負圧を解消し 粉末を集積しやすくするため、正圧用のコ プレッサー又はリングブロアーを接続して よい。このコンプレッサーやリングブロア は、粉砕された微粉末の除熱作用を行うこ ができる。

 図2に示すように、土台1の上に駆動本体 6が設けられており、その内部にはモータ7が 設置されている。モータ7の回転軸7aは水平な 状態に設定され、この回転軸7aの先端側には3 枚のロータ8が取り付けられている。この3枚 ロータ8の配置間隔は調整することができ、 これにより、粉砕原料の特性に適した粉砕や 粒度の調整を行うことができる。ロータ8は 円筒形状を有する円筒空間S1に収容されてお り、円筒空間S1の内壁面10と、ロータ8の外周 との隙間はわずかな大きさになるように設 されている。

 図3は、ロータ8の形状を示す平面図であ 。ロータ8は、中心部に回転軸7aと連結する 部8aが形成されている。孔部8aには、結合用 キー溝が2箇所形成される。また、ロータ8 、小径の円板の周囲から幅細の刃部8bが放射 状に8箇所突出している。これらの刃部8bは、 円周方向に沿って等ピッチで配置されている 。なお、刃部8bの枚数などについては、適宜 定できるものである。

 3枚のロータ8は、その刃部8bが同位相にな るように構成してもよいし、位相をずらしな がら結合してもよい。位相をずらせた方がよ り粒度を細かくすることができる。

 ロータ8と内壁面10の隙間寸法は、あまり すぎると発熱の原因となり、原料そのもの 大きい場合にトラブル発生の原因となる。 にあまり広すぎると粉砕効率が大幅に低下 るという問題があるので、目標とする粒度 応じた適切な寸法が設定される。

 この円筒空間S1の下流側に隣接して分級 間Cが配置され、テーパ空間部S2、第1分級空 部S3,第2分級空間部S4の順番に、円筒空間S1 同芯に配置される。テーパ空間部S2は、下流 側に行くほど内径が小さくなるようなテーパ 状の内壁面11を有している。

 第1分級空間部S3は、円筒空間S1よりも内 の小さな円筒形を有している。第1分級空間 S3の内壁面12と、円筒空間S1の内壁面10とが 続的につながるようにテーパ空間部S2の内壁 面11のテーパ面が形成される。第2分級空間部 S4は、第1分級空間部S3よりも内径の小さな円 形状を有している。この第2分級空間部S4の 端部に製品排出口4が設けられており、製品 排出口4の内径は第2分級空間部S4の内径より 小さくなっている。製品排出口4及び各分級 間部S3,S4と同芯になるように配置されてい 。ただし、製品排出口4は、必ずしも各分級 間部S3,S4と同芯に配置しなくてもよい。

 以上のように、分級空間Cは下流側にいく ほど内径が小さくなるように設定されており 、所定の粒度にまで粉砕された製品のみが製 品排出口4から排出可能に構成されている。

 <動作>
 次に、本発明に係る微粉砕装置Aの動作につ いて説明する。図4は、ホッパー2から投入さ た原料が製品排出口4から排出されるまでの 原料の動きを示す図である。製品排出口4に 続されたブロアにより吸引動作を行うと共 、ロータ8を高速回転させる。ロータ8の高速 回転に伴い負圧が発生し、モータ7側に引か ようとする力と、ブロア21による吸引力とが せめぎ合う形になるが、ブロア21の吸引力の が大きくなるように設定されている。

 これにより、投入された原料は、高速気 により原料同士の衝突と原料と内壁面10と 衝突を繰り返すことで、徐々に粉砕されて く。原料は、ロータ8と内壁面10の間の隙間 及び、ロータ8とロータ8の間を通って下流側 へと流れていく。

 ロータ8の下流側の分級空間Cにおいても 高速気流により渦流が発生し、この渦流に り生じる遠心力により、粉砕が不十分な原 は、内壁面11,12,13の方向に吹き飛ばされ、十 分に粉砕された原料のみが中央の製品排出口 4から排出される。内壁面12と内壁面13は、段 面となっており、粉砕不十分な原料が製品 出口4から不用意に排出されていかないよう にしている。これにより、所望の粒度にまで 粉砕された原料のみが製品として取り出され ることになり、均一な微粉末を得ることがで きる。

 <作用・効果>
 本発明の微粉砕装置Aによれば、気流式の粉 砕であるため、温度上昇を極力抑えることが できる。また、金属同士の衝突部がないため 金属粉が混入することがなく、故障が生じに くい構造となっている。

 粒度の調整は、前述のロータ8の間隔設定 のほかに、ロータ8の回転数、ブロア21の吸引 風量の調整などにより行うことができ、きわ めて簡単な作業で粒度の調整を行うことがで きる。また、ロータ8は厚さ数mm程度の薄板円 盤状に形成することができ、ロータ8を軽量 することができ、これを駆動するための動 設備も小型化することができる。

 本発明に係る微粉砕装置Aは、原料粉砕室 内の構造が簡単であり、分解清掃などのメン テナンスを容易に行うことができ、装置自体 のコストも抑制することができる。また、装 置全体の大きさもコンパクトであり、広い設 置場所を必要としない。

 本発明においては、気流式の粉砕であり 機械的粉砕が困難とされている大豆などの 較的油分を多く含んだ原料でも均一に粉砕 ることができる。また、投入された原料は 瞬時に粉砕されて製品排出口4から排出され るため、風味を損なうなどの原料の変質を起 こしにくいという利点も有している。

 本発明に係る微粉砕装置Aによれば、所望 の粒度の微粉末のみが排出される構造である から、1パスでシングルミクロンサイズ、サ ミクロンサイズの粉砕が可能である。

 <実験結果>
 次に、実際に粉砕実験を行なった結果を図5 ~図8に示す。図5はビタミンB2、図6はビタミン C、図7は米粉、図8は茶である。横軸は粉砕後 の粒子径を示し、左側縦軸は相対粒子量(%)、 右側縦軸は各粒子径の包含比率を示す。図5 図7は手動で原料を投入したため、ピークが2 箇所形成されているが、図6、図8は、原料供 装置Bにより自動供給したものである。

 ビタミンB2およびビタミンCは、共に200~300 μmの大きさのものを粉砕した結果である。粉 砕結果において、ビタミンB2は、メディアン が9.263μm、平均径が11.256μmであった。ビタ ンCは、メディアン径が10.212μm、平均径が9.17 6μmである。また、ビタミンは熱に弱いが、 発明の構成によれば温度上昇を抑制するこ ができ、所望の粒度まで粉砕することがで る。

 図7の米粉において、メディアン径は12.388 μm、平均径は11.579μm、図8の茶においては、 ディアン径は14.065μm、平均径は11.970μmであ た。

 <第2実施形態の構成>
 次に、第2実施形態に係る微粉砕装置Aの構 を説明する。第1実施形態と同じ機能をする 分には同じ図番を付している。第1実施形態 と異なる点を中心に説明する。図9は、第2実 形態にかかる微粉砕装置の内部構成を示す 面図であり、図10は、その外観の一部を示 斜視図である。

 第1分級空間部S3の外部には第1接続部15が けられ、第2分級空間部S4の外部には第2接続 部16が設けられる。また、第2分級空間部S4の 端部にも先端接続部17が設けられる。第1接 部15と先端接続部17の間にパイプ22が接続さ ており、このパイプ22によりバイパス経路P 構成される。

 図10に示すように第1・第2接続部15,16は、 級空間部S3,S4の外部に接線方向に向けて形 される。分級空間部S3,S4では、粉砕された原 料が回転しており、その回転方向に対応した 接線方向としている。

 また、分級空間Sの内部であって、先端接 続部17の内側に内部経路Qが取り付けられてい る。内部経路Qの左端部は、バイパス経路Pに 続しており、右端部は、開放されて分級空 Sにつながっている。

 原料を粉砕すると、所定の粒度にまで粉 された微粉と所定の粒度にまで粉砕されて ない粗粉が、分級空間S内に混在する。そこ で、上記のようなバイパス経路Pを設けると 重量の大きな粗粉は、バイパス経路P側へ移 し、内部経路Qを経由して再び分級空間S内 戻ってくるようにしている。これにより、 粉が製品排出口4から排出することを防止し 確実に粉砕された微粉のみが製品排出口4か ら排出されるようにする。内部経路Qの右端 は、テーパ空間部S2もしくは第1分級空間部S3 内に臨んでおり、これにより、内部空間Sへ して再度の粉砕を可能にしている。

 先端接続部17及び内部経路Qは、内部空間S の軸中心と同芯となるように配置される。こ れにより、戻ってきた粗粉を効率よく再粉砕 して微粉化することができる。また、製品排 出口4は、先端接続部17に隣接した周囲に配置 される。ただし、製品排出口4と、先端接続 17の配置については、これに限定されるもの ではない。先端接続部17及び内部経路Qは、内 部空間Sの軸中心と同芯に配置しなくてもよ 。

 第2接続部16には蓋16aが使用されており、 9、図10に示す態様では機能していない。バ パス経路Pを構成する場合には、第1接続部15 もしくは第2接続部16のうちのいずれかを選択 して使用することができる。いずれを選択す るかは、原料のグレードに従うものである。 例えば、相対的に比重が軽い原料の場合は、 下流側に位置する第2接続部16を使用し、相対 的に比重が重い原料の場合は、上流側に位置 する第1接続部15を使用する。

 図10に示すように、補助経路23が設けられ 、主経路24と合流点Dにおいて合流している。 主経路24はパイプ22と合わせてバイパス経路P して機能する。補助経路23には、不図示の ングブロアーが接続されており、矢印の方 にエアーを送り込んでいる。例えば、冷却 アーを送り込むことで温度の調節などを行 うことができる。なお、補助経路23は必ずし も必要なものではなく、設けなくてもよい。

 この構成によると、粗粉を確実に微粉砕 て排出することができ、所望の粒度の製品 確実に得ることができる。第1接続部15から イパス経路Pへと排出された粗粉は、負圧の 作用により図示の矢印方向に導かれ、確実に 分級空間S内へと戻される。上記のリングブ アーを用いれば、より確実に粗粉を戻すこ ができる。

 <実験結果>
 次に、第2実施形態の微粉砕装置により、実 際に粉砕実験を行なった結果を図11、図12に す。図11は抹茶、図12は米の粉砕結果である 横軸は粉砕後の粒子径(μm)を示し、左側縦 は頻度(%)、右側縦軸は累積頻度(%)を示す。 茶の場合、平均粒子径は9.313μm、米の場合、 平均粒子径は22.25μmであり、所望のレベルま 微粉砕することができた。

 <汚泥処理>
 本発明に係る微粉砕装置は、以下詳細に説 するように、汚泥処理にも応用することが きる。産業廃棄物のうち汚泥と呼ばれるも は、固形物と水分の混合廃棄物である。か る汚泥は、無機質などからなる無機質汚泥 生物化学的廃水処理に由来する有機質汚泥 ら構成されている。また、人間が生活して く上で出される汚水は、一般家庭排水と企 排水に分けられ、種々の方法で処理されて る。その処理過程において出される汚泥の 量が処理可能な有機物汚泥である。

 現在、上記汚泥は、脱水処理後埋め立て 分などが施されている。しかし、埋立地の き容量は年々減少する一方であり、余剰汚 の減容化が要求されている。

 汚泥菌は、その約90%が水分で構成されて り、丈夫な細胞膜で覆われているため、そ 破断が困難であるとされている。従って、 の表面を乾燥させて、埋め立てたり、炉で 却処分をすることが一般的である。

 余剰汚泥の減容化にあたっては、ビーズ ルやディスク式の粉砕による減容化も研究 れて来ている。しかしながら、水分を含む 泥の粉砕は困難な面が多く、実用化されて ないのが現状である。すなわち、汚泥菌が する細胞膜の性質上、押圧、加圧、打撃、 砕による粉砕は困難である。

 本発明による微粉砕装置は、通常のジョ トミルによる気流粉砕技術(粉砕室内に気流 を発生させて、高速渦流により粉砕対象物を ケーシングに衝突させ、あるいは、粉砕物同 士を衝突させ、または回転体に衝突させて粉 砕する技術)という機能のみならず、高速回 するローターを中心に前後に相反する負圧 態を作り出して、その高圧気流の中で粉砕 象物を破断する、という機能も併せ持つも である。これにより、本発明による微粉砕 置により汚泥の粉砕も行うことが可能にな た。

 なお、粉砕室内の温度については、およ 120℃以上に設定することが好ましい。加熱 るための熱源の構成としては、適宜のもの 採用することができる。例えば、ホッパー2 の位置から、原料を供給すると共に、所定温 度の熱風を粉砕室内に送り込むような構成を 採用することができる。また、その他のヒー ターを粉砕室内に設けてもよい。

 実際に汚泥を投入して実験してみたとこ 、1kgの汚泥が120gにまで減容することができ た。

 <別実施形態>
 本発明に係る微粉砕装置により粉砕される 料については、特に限定されるものではな が、緑茶、紅茶、コーヒー豆、大豆、小豆 米、海苔などの食品には特に好適である。

 ロータの枚数は、例えば、1枚から10枚ま 粉砕粒度や粉砕原料に応じて使い分けをす ことができる。

 本実施形態では、2つの分級空間部が形成 されているが、この設定個数については適宜 決めることができる。この個数に応じてバイ パス経路Pを形成するための接続部の設定個 も変更することができる。

 本実施形態において、製品排出口4を分級 空間部の円周方向の外部に設けてもよい。