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Title:
RADIO RECEIVER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/113226
Kind Code:
A1
Abstract:
A radio receiver (FM radio receiver) comprises an amplitude detecting section (13) for detecting the amplitude level of received air, a multipath occurrence status detecting section (14) for monitoring the amplitude level to detect the degree of multipath occurrence status, a multipath occurrence status determining section (15) for determining the operation restriction level of the amplitude correction on the basis of the degree of the multipath occurrence status, a reception status determining section (20) for determining the reception status of the air, and a restriction level determining section (21) for adjusting the operation restriction level of the amplitude correction outputted by the multipath occurrence status determining section (15) according to the result of the determination of the reception status outputted from the reception status determining section (20), and puts an operation restriction on the amplitude correction of an FM demodulator (9) to perform the suppression of a multipath noise.

Inventors:
TAURA KENICHI (JP)
MATSUDA YUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/000180
Publication Date:
September 17, 2009
Filing Date:
January 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
TAURA KENICHI (JP)
MATSUDA YUJI (JP)
International Classes:
H04B1/10
Foreign References:
JP3733937B22006-01-11
JP2003069436A2003-03-07
JP2002335129A2002-11-22
Attorney, Agent or Firm:
TAZAWA, Hideaki et al. (JP)
Hideaki Tazawa (JP)
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Claims:
 復調器の振幅補正に動作制限を設けてマルチパスノイズの抑制を行なう無線受信装置であって、
 受信した電波の振幅レベルを検出する振幅検出部と、
 前記振幅検出部により出力される振幅レベルを監視してマルチパスの発生状況の程度を検出するマルチパス発生状況検出部と、
 前記マルチパス発生状況検出部により検出されたマルチパス発生状況の程度に基づき前記振幅補正の動作制限レベルの判定を行うマルチパス発生状況判定部と、
 受信電界レベルと変調信号レベルの一方、もしくは両方により前記電波の受信状況を判定する受信状況判定部と、
 前記受信状況判定部から出力される受信状況判定結果に基づき前記マルチパス発生状況判定部により出力される振幅補正動作制限レベルの調整を行う制限レベル判定部と、
 を備えたことを特徴とする無線受信装置。
 前記マルチパス発生状況検出部は、
 前記振幅レベルの瞬時の落ち込みを検出し、正規化して得られる検出レベルの大小によりマルチパス発生の程度を判定して前記マルチパスの発生状況を検出することを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。
 前記マルチパス発生状況判定部は、
 前記振幅補正の動作制限レベルを判定する際、前記マルチパス発生状況検出部により検出されるマルチパス発生の程度が強い場合に判定出力を大きい方向に、マルチパス発生の程度が弱い場合に判定出力を小さい方向に設定することを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。
 前記受信電界レベルに基づき受信状況を検出する受信電界レベル検出部を備え、
 前記制限レベル判定部は、
 前記マルチパス発生状況検出部で検出されたマルチパスの発生状況と、前記受信電界レベル検出部で検出された受信電界レベルとに基づき、前記振幅補正動作制限レベルの調整を行うことを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。
 前記復調器の変調信号レベルに基づき受信状況を検出する変調信号レベル検出部を備え、
 前記制限レベル判定部は、
 前記マルチパス発生状況検出部で検出されたマルチパスの発生状況と、前記変調信号レベル判定部で検出された変調信号レベルに基づき、前記振幅補正動作制限レベルの調整を行うことを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。
 前記受信電界レベルに基づき受信状況を検出する受信電界レベル検出部と、
 前記変調信号レベルに基づき受信状況を検出する変調信号レベル検出部を備え、
 前記制限レベル判定部は、
 前記マルチパス発生状況検出部で検出されたマルチパスの発生状況と、前記受信電界レベル検出部で検出された受信電界レベルと、前記変調信号レベル検出部で検出された変調信号レベルとに基づき、前記振幅補正動作制限レベルの調整を行うことを特徴とする請求項1記載の無線受信装置。
Description:
無線受信装置

 この発明は、例えば、FM(Frequency Modulation) 変調された搬送波を受信し、デジタル信号処 理を用いて復調する、特に、車載用FMラジオ 信機に用いて好適な、無線受信装置に関す ものである。

 ラジオ、テレビ、あるいは携帯電話等の無 受信装置において、放送局あるいは基地局 ら送信された電波が、建物や地形等の障害 よって反射、回折し、複数の経路から同じ 波(遅延波)を受信するマルチパスノイズに る受信品質の劣化が問題となる。
 特に、車載用FMラジオ受信機は、車両に搭 され移動を伴うため、マルチパス発生を伴 受信状況が時々刻々と変化し、このため、 信状況に応じて適切な制御を行い、マルチ スノイズを抑制することが重要設計事項に る。

 上記した受信状況に応じて適切な制御を い、マルチパスノイズを抑制する方法につ ては従来から多数の出願がなされている。 えば、マルチパスが発生すると、音声信号 の高周波成分が増加して耳障りなノイズ音( 歪)となるが、この高周波成分のノイズに対 高周波成分を減衰させる方法が知られてい 。また、マルチパスが発生すると、ステレ パイロット信号が歪みの影響を受けて、ス レオ分離が正しく行われないステレオ歪み 呼ばれる弊害が発生するが、このステレオ みに対してはモノラル信号化する方法が知 れている(いずれも特許文献1参照)。

特開2003-69436号公報(段落[0006]~[0007])

 図13に従来の代表的なFMラジオ受信機の内 部構成の一例が示されている。図13において アンテナ1で受信されたFM波は、高周波増幅 2(RF)で増幅された後、周波数変換器3(MIX)で 波数変換され、中間周波フィルタ5(BPF)で隣 チャンネル波などの不要成分が除去される 中間周波フィルタ5を通過したFM波は、リミ タ中間周波数増幅器6(IF-AGC)で増幅振幅制限 れた後、前置フィルタ7(LPF)で中間周波数の 周波成分が除去され、アナログ・デジタル 換器8(A/D)でデジタル信号に変換される。そ て、デジタル信号に変換されたFM波はFM復調 9で復調された後、デジタル・アナログ変換 器10(D/A)でアナログ音声信号に変換され、音 増幅器11を介してスピーカ12へ出力される。

 上記構成において、マルチパスが発生す と、音声信号上の高周波成分が増加して耳 りなノイズ音(歪)となるが、この高周波成 のノイズに対し、周波数特性設定部23(HCC)に り高周波成分を減衰させている。また、ス レオパイロット信号が歪みの影響を受けて ステレオ分離が正しく行われないステレオ みと呼ばれる弊害が発生するが、このステ オ歪みに対してはセパレーション設定部22(S RC)においてモノラル信号化することにより受 信状況に応じて適切な制御を行い、マルチパ スノイズを抑制している。

 そのため、帯域通過フィルタ16(BPF)の出力に 基づいて、セパレーション設定部22と周波数 性設定部23をノイズの発生状況に合わせて 御している。また、マルチパスノイズの発 そのものを抑制するために、FM復調器9にお る振幅補正に動作制限を設けている。
 この振幅補正動作制限の制御用パラメータ して、受信電界レベルと変調信号レベルに づく受信状況を用い、受信電界レベル検出 18と変調信号レベル検出部19の出力から、受 信状況判定部20によって受信状況を判定し、 の受信状況に応じて上記した動作制限レベ の制御を行っている。

 上記したように、従来のFMラジオ受信機に れば、FM復調器における振幅補正に動作制限 を設けることでマルチパスノイズの抑制を行 なっており、また、この振幅補正動作制限の 制御用パラメータとして、受信電界レベル、 変調信号レベルの少なくとも一方、もしくは 両方に基づく受信状況を用いていた。
 しかしながら、上記した制御用パラメータ マルチパスの発生状況が加味されておらず したがって、例えば、強いマルチパス発生 況においては振幅補正動作制限レベルが不 してマルチパス歪みが発生し、逆に、弱い ルチパス発生状況においては振幅補正動作 限レベルが過大となり、音声歪みが発生す という問題があった。

 この発明は上記した課題を解決するため なされたものであり、マルチパスの発生状 を加味して受信状況に応じた適切な制御を い、マルチパスノイズを抑制することによ 、一層の受信品質の向上をはかる無線受信 置を提供することを目的とする。

 上記した課題を解決するためにこの発明 無線受信装置は、受信した電波の振幅レベ を検出する振幅検出部と、前記振幅検出部 より出力される振幅レベルを監視してマル パスの発生状況の程度を検出するマルチパ 発生状況検出部と、前記マルチパス発生状 検出部により検出されたマルチパス発生状 の程度に基づき前記振幅補正の動作制限レ ルの判定を行うマルチパス発生状況判定部 、受信電界レベルと変調信号レベルの一方 もしくは両方により前記電波の受信状況を 定する受信状況判定部と、前記受信状況判 部から出力される受信状況判定結果に基づ 前記マルチパス発生状況判定部により出力 れる振幅補正動作制限レベルの調整を行う 限レベル判定部と、を備え、復調器の振幅 正に動作制限を設けてマルチパスノイズの 制を行なうものである。

 この発明の無線受信装置によれば、マル パスの発生状況を加味して受信状況に応じ 適切な制御を行い、マルチパスノイズを抑 することにより、一層の受信品質の向上が かれる。

この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置の内部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置が有するマルチパス発生状況検出部の内 部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置が有するマルチパス発生状況判定部の内 部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置が有するマルチパス発生状況判定部の動 作を説明するために示した図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置が有する受信状況判定部の内部構成を示 すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置が有する受信状況判定部の動作(動作a)を 説明するために示した図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置が有する受信状況判定部の動作(動作b)を 説明するために示した図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置が有する制限レベル判定部の内部構成を 示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る無線受信 装置の動作を説明するために示したFM復調器 らびにその周辺の回路構成を示すブロック である。 この発明の実施の形態2に係る無線受 装置の動作を説明するために示したFM復調器 ならびにその周辺の回路構成を示すブロック 図である。 この発明の実施の形態3に係る無線受 装置の動作を説明するために示したFM復調器 ならびにその周辺の回路構成を示すブロック 図である。 この発明の実施の形態4に係る無線受 装置の動作を説明するために示したFM復調器 ならびにその周辺の回路構成を示すブロック 図である。 従来のFMラジオ受信機の内部構成の一 を示すブロック図である。

 以下、この発明をより詳細に説明するため 、この発明を実施するための最良の形態に いて、添付の図面にしたがって説明する。
実施の形態1.
 図1は、この発明の実施の形態1に係る無線 信装置の内部構成を示すブロック図である ここでは、無線受信装置として、FMラジオ受 信機が例示されている。

 図1に示されるように、FMラジオ受信機は アンテナ1と、高周波増幅器2(RF)と、周波数 換器3(MIX)と、局部発信器4(LO)と、中間周波 ィルタ5(BPF)と、リミッタ中間周波数増幅器6( IF-AGC)と、前置フィルタ7(LPF)と、アナログ・ ジタル変換器8(A/D)と、FM復調器9と、デジタ ・アナログ変換器10(D/A)と、音声増幅器11と スピーカ12と、振幅検出部13と、マルチパス 生状況検出部14と、マルチパス発生状況判 部15と、帯域通過フィルタ16(BPF)と、マルチ ス低減部17と、受信電界レベル検出部18と、 調信号レベル検出部19と、受信状況判定部20 と、制限レベル判定部21と、セパレーション 定部22(SRC)と、周波数特性設定部23(HCC)と、 より構成される。

 図13に示す従来例と対比して明確なように この発明の実施の形態1に係る無線受信装置 あるFMラジオ受信機は、従来のFMラジオ受信 機が有する構成に、マルチパス発生状況検出 部14と、マルチパス発生状況判定部15と、制 レベル判定部21とを付加したものである。
 すなわち、マルチパス発生状況検出部14は 振幅検出部13により出力される振幅レベルを 監視してマルチパスの発生状況の程度を検出 してマルチパス発生状況判定部15へ出力し、 ルチパス発生状況判定部15は、マルチパス 生状況検出部14により検出されたマルチパス 発生状況の程度に基づき振幅補正動作制限レ ベルの判定を行い、制限レベル判定部21へ出 する。制限レベル判定部21へは、他に、受 状況判定部20から、受信電界レベルと変調信 号レベルの一方、もしくは両方により前記電 波の受信状況が入力されている。制限レベル 判定部21は、受信状況判定部20から出力され 受信状況判定結果に基づきマルチパス発生 況判定部15により出力される振幅補正動作制 限レベルの調整を行ってFM復調器9に供給し、 FM復調器9の振幅補正に動作制限を設けてマル チパスノイズの抑制を行なう。

 なお、上記したマルチパス発生状況検出 14と、マルチパス発生状況判定部15と、制限 レベル判定部21とは、具体的には、セパレー ョン設定部22(SRC)、周波数特性設定部23(HCC) ともに、DSP(Digital Signal Processor)、もしくはM PU(Micro Processor Unit)、あるいはその組み合わ により実現される。すなわち、DSPもしくはM PUに内蔵された、もしくは外付けのメモリに 録されたプログラムに基づき、周辺のLSI(FM 調器9等)と協働して動作することにより、 ルチパス発生状況検出部14、マルチパス発生 状況判定部15、制限レベル判定部21が有する 記した機能を実現するものである。以下に の詳細を説明する。

 図2は、図1に示すマルチパス発生状況検 部14の内部構成の一例を示す図である。図2 示されるように、マルチパス発生状況検出 14は、平滑処理部141,142と、逆数演算部143と 乗算部144により構成される。

 上記構成において、図1に示す振幅検出部13 検出された振幅レベルは、平滑処理部141,142 に入力される。マルチパスが発生した場合、 この振幅レベルに瞬時の落ち込みが発生する ことは周知の通りである。
 平滑処理部141では、振幅レベルが小さくな 方向に対しては遅い時定数を、逆に、振幅 ベルが大きくなる方向に対しては早い時定 を設定している。これによって、平滑処理 141では、瞬時の落ち込みには追随せず、振 のハイレベルを検出することができる。一 、平滑処理部142では、振幅レベルが小さく る方向に対しては早い時定数を、逆に振幅 ベルが大きくなる方向に対しては遅い時定 を設定している。これによって、瞬時の落 込みに追随し、振幅のローレベルを検出す ことができる。

 逆数演算部143、乗算部144では、平滑処理部1 41の出力の逆数と、平滑処理部142の出力を乗 している。これによって、振幅の落ち込み 正規化している。
 乗算部144による乗算出力は、振幅の落ち込 が大きい場合には小さくなり、逆に振幅の ち込みが小さい場合には大きくなる。その め、乗算出力が小さくなる方向で強いマル パス発生状況、逆に乗算出力が大きくなる 向では弱いマルチパス発生状況であること 分かる。このように、マルチパス発生状況 検出は、搬送波振幅レベルの瞬時の落ち込 を検出し、正規化することによって行う。 のことにより、検出値が大きい場合には強 マルチパス、検出値が小さい場合には弱い ルチパスといった判定が可能である。

 図3は、図1に示すマルチパス発生状況判 部15の内部構成の一例を示す図である。図3 示されるように、マルチパス発生状況判定 15は、加算部151と、乗算部152により構成され る。

 上記構成において、図1、図2に示すマル パス発生状況検出部14で検出されたマルチパ ス発生状況は、加算部151によってオフセット が加えられ、乗算部152によって傾きが乗算さ れ、図1に示す制限レベル判定部21に、振幅補 正動作制限レベルとして出力される。このオ フセットと傾きをパラメータとして設定する ことにより、検出されたマルチパス発生状況 に対する振幅補正動作制限レベルの調整が可 能である。

 図4に、上記したマルチパス発生状況判定部 15の動作の一例が示されている。図4は、横軸 にマルチパス発生状況検出部14の出力を、縦 にマルチパス発生状況判定部15の出力をそ ぞれ目盛ったグラフであり、このグラフ上 マルチパス発生状況判定部15の動作が模式的 に示されている。
 ここでは、マルチパス発生状況が小さい、 なわち、マルチパス発生の程度が強い場合 はマルチパス発生状況判定出力が大となる うにマルチパス発生状況判定部15を動作さ ている。逆に、マルチパス発生状況が大き 、すなわち、マルチパスの程度が弱い場合 はマルチパス発生状況判定出力が小となる うに、マルチパス発生状況判定部15を動作さ せている。ここで、マルチパス発生状況判定 出力が大であるということはマルチパス抑圧 効果が高く、マルチパス発生状況判定出力が 小であるということはマルチパス抑圧効果が 低いことを示している。

 図5は、図1に示す受信状況判定部20の内部 構成の一例を示す図である。図5に示される うに、受信状況判定部20は、受信電界比較部 201,203と、変調信号比較部202,204と、判定部205, 206とにより構成される。

 上記構成において、受信電界比較部201は、 め設定された少なくとも1段階以上の閾値と 、入力される受信電界レベルとを比較し、そ の時点での受信電界レベルが閾値に対して如 何なる関係にあるかについて判定部205に出力 している。また、変調信号比較部202では、同 じく予め設定された少なくとも1段階以上の 値と、入力される変調信号レベルとを比較 、その時点での変調信号レベルが閾値に対 て如何なる関係にあるかについて判定部205 出力している。
 一方、受信電界比較部203では、予め設定さ た少なくとも1段階以上の閾値と入力される 受信電界レベルとを比較し、その時点での受 信電界レベルが閾値に対して如何なる関係に あるかについて判定部206に出力している。ま た、変調信号比較部204では、同じく予め設定 された少なくとも1段階以上の閾値と、入力 れる変調信号レベルとを比較し、その時点 の変調信号レベルが閾値に対して如何なる 係にあるかについて判定部206に出力してい 。

 図6は、上記した受信状況判定部20における 受信電界比較部201と変調信号比較部202と判 部205の動作(動作a)の一例をグラフ上に模式 に示した図である。
 ここでは、簡単化のために、変調信号レベ 、受信電界レベルともに3段階での判定を行 うものとして説明する。すなわち、変調信号 レベルに対してM1、M2の閾値を設け、低変調 ら高変調まで3つに区分し、受信電界レベル 対してもS1、S2の閾値を設け、弱電界から強 電界まで3つに区分している。図6中、1~3の数 はそれぞれ制限レベルであり、制限レベル1 が最も低い設定であり、このときマルチパス ノイズの抑圧効果は最も小さく、制限レベル 3が最も高い設定であり、このときマルチパ ノイズの抑圧効果は最も大きい。判定部205 、受信電界レベルと変調信号レベルによっ 決まる制限レベル1~3を受信状況判定結果#1と して制限レベル判定部21へ出力する。

 図7は、上記した受信状況判定部20における 受信電界比較部203と変調信号比較部204と判 部206の動作(動作b)の一例をグラフ上に模式 に示した図である。
 ここでは、簡単化のために、変調信号レベ 、受信電界レベルともに3段階での判定を行 うものとして説明する。すなわち、変調信号 レベルに対しM3、M4の閾値を設け、低変調か 高変調まで3つに区分し、受信電界レベルに してもS3、S4の閾値を設け、弱電界から強電 界まで3つに区分している。図7中、A~Cの英記 はそれぞれ制限レベル判定部21に入力され 係数であり、係数Aが最も低い設定であり、 のときマルチパスノイズの抑圧効果は最も さく、係数Cが最も高い設定であり、このと きマルチパスノイズの抑圧効果は最も大きい 。判定部206は、変調信号レベルと、受信電界 レベルとによって決まる制限レベルA~Cを受信 状況判定結果#2として制限レベル判定部21へ 力する。

 図8は、図1に示す制限レベル判定部21の内 部構成の一例を示す図である。図8に示され ように、制限レベル判定部21は、乗算部211と 、加算部212とにより構成されている。

 上記構成において、乗算部211は、図1に示 すマルチパス発生状況判定部15から出力され 判定出力に、受信状況判定部20(判定部206)か ら出力される受信状況判定結果#2を乗算して 算部212に出力する。加算部212は、乗算部211 よる乗算結果に、受信状況判定部20(判定部2 05)から出力される受信状況判定結果#1を加算 、この加算結果を振幅補正係数制限レベル 定結果(振幅補正動作制限レベル)として、FM 復調器9へ出力している。

 図9は、振幅補正動作制限制御用パラメータ としてマルチパス発生状況を用いた場合のFM 調器9ならびにその周辺の回路構成を示すブ ロック図である。
 以下、この発明の実施の形態1に係る無線受 信装置(FMラジオ受信機)の動作について、図9 参照しながら詳細に説明する。

 ここでは、FM復調器9によるFM復調の動作 理から簡単に説明する。FM波から復調信号を 取り出すためには、出力信号の振幅が入力さ れたFM信号の周波数変化に応答して変化する とと(条件#1)、出力信号の振幅が入力された FM信号の振幅変化に応答しないこと(条件#2)、 の2つの条件を満足するFM復調器9が必要にな 。なお、これら以外にもFM復調器9に求めら る条件は種々存在するが、簡単化のために 略する。

 図9に示されるように、FM復調器9は、FM復調 91と、振幅補正部92と、補正係数演算部93と 制限レベル制御部94とにより構成される。
 FM復調部91は、入力信号(FM信号)を復調して 幅補正部92へ出力するが、この出力は、上記 の条件#1を満たすが条件#2を満たさない。す わち、FM復調部91の出力には入力信号の振幅 化応答成分が含まれる。振幅補正部92は、 の振幅変化応答成分をFM復調部91の出力から り除く。また、補正係数演算部93は、入力 号の振幅を検出し、この振幅の逆数に比例 る振幅補正係数を生成して振幅補正部92へ出 力する。振幅補正部92では、FM復調部91の出力 信号と補正係数演算部93の出力である補正係 とを乗算することで、出力信号から振幅変 応答成分を取り除き、上記した条件#1と条 #2を満たす復調された音声信号を、図1に示 受信電界レベル検出部18、変調信号レベル検 出部19、BPF16、ならびにSRC22へ出力する。

 制限レベル制御部94は、制限レベル切替部94 1と、制限レベル切替制御部942とにより構成 れる。
 制限レベル切替部941は、制限レベル切替制 部942による制御の下、振幅検出部13により 出された振幅を基準値と比較して、例えば 振幅検出部13の出力が基準値より大きい場合 は、振幅検出部13出力をそのまま補正係数演 部93へ出力し、逆に小さい場合は、制限レ ル判定部21による判定結果を出力するように 動作する。なお、振幅検出部13の出力がその ま補正係数演算部93へ入力される場合にお るFM復調器9の動作は従来の動作と同様であ 。

 ところで、強いマルチパス状況下ではマル パス発生状況判定部15による出力が大きく り、且つ、変調信号レベル、受信電界レベ が低い場合には受信状況判定結果#1、#2がそ ぞれ大きくなるため、結果的に、制限レベ 判定部21により出力される振幅補正係数制 レベル判定結果は大きくなり、マルチパス イズ抑制効果は大きい。
 逆に、弱いマルチパス状況下ではマルチパ 発生状況判定出力が小さくなり、且つ変調 号レベル、受信電界レベルが高い場合には 信状況判定結果#1、#2がそれぞれ小さくなり 、結果的に、制限レベル判定部21により出力 れる振幅補正係数制限レベル判定結果が小 くなるため、マルチパスノイズ抑制効果は さい。

 上記したように実施の形態1によれば、振幅 補正動作制限制御用パラメータとして、マル チパス発生状況を用いることで、振幅補正動 作制限レベルの不足によるマルチパスノイズ の除去漏れ、振幅補正動作制限レベルの過大 による音声歪みの発生をそれぞれ抑えること ができる。
 すなわち、振幅検出部13の出力が基準値よ 小さい場合、FM復調器9の制限レベル制御部94 (制限レベル切替部941)が、補正係数演算部93 対してマルチパス発生状況判定部15による判 定結果を出力することで、マルチパス発生が 大の際にはマルチパスノイズを効果的に低減 し、マルチパス発生が小の際には振幅補正動 作制限の過大により音声歪みが発生するとい う弊害を防ぐことができる。

実施の形態2.
 図10は、振幅補正動作制限制御用パラメー としてマルチパス発生状況と受信電界レベ を用いた場合のFM復調器9ならびにその周辺 回路構成を示すブロック図である。
 以下、この発明の実施の形態2に係る無線受 信装置(FMラジオ受信機)の動作について、図10 を参照しながら詳細に説明する。

 図9に示す実施の形態1との構成上の差異は マルチパス発生状況判定部15によるマルチパ ス発生状況のみならず、このマルチパス発生 状況と受信電界レベル検出部18による受信電 レベルとに基づき振幅補正動作制限レベル 判定する制限レベル判定部21の出力を、FM復 調器9の制限レベル制御部94(の制限レベル切 制御部942)に供給したことにある。
 すなわち、受信電界レベルが低い場合には ルチパスノイズの発生頻度が高くなり、逆 受信電界が高い場合にはマルチパスノイズ 発生頻度は低くなる。このため、制限レベ 判定部21の出力により、マルチパス発生が であり、且つ、受信電界レベルが低くなる 向に対しては振幅補正動作制限を強め、ま 、マルチパス発生が小且つ受信電界レベル 高くなる方向に対しては振幅補正動作制限 弱めるように動作させることが可能である

 上記したように、実施の形態2によれば、振 幅補正動作制限制御用パラメータとして、マ ルチパス発生状況と受信電界レベルとを検出 し、これらを用いることで、振幅補正動作制 限レベルの不足によるマルチパスノイズの除 去不足、振幅補正動作制限レベルの過大によ る音声歪みの発生をそれぞれ抑えることがで きる。
 すなわち、振幅検出部13の出力が基準値よ 小さい場合、FM復調器9の制限レベル制御部94 (制限レベル切替部941)が、補正係数演算部93 対して制限レベル判定部21による判定結果を 出力することで、マルチパス発生が大であり 、且つ、受信電界レベルが低くなる方向に対 しては振幅補正動作制限を強め、また、マル チパス発生が小且つ受信電界レベルが高くな る方向に対しては振幅補正動作制限を弱める ことができる。したがって、マルチパスノイ ズを効果的に低減し、また、マルチパス発生 が小且つ受信電界レベルが高くなる方向に対 しては振幅補正動作制限を弱め、振幅補正動 作制限の過大により音声歪みが発生するとい う弊害を防ぐことができる。

実施の形態3.
 図11は、振幅補正動作制限制御用パラメー としてマルチパス発生状況と変調信号レベ を用いた場合のFM復調器9ならびにその周辺 回路構成を示すブロック図である。
 以下、この発明の実施の形態3に係る無線受 信装置(FMラジオ受信機)の動作について、図11 を参照しながら詳細に説明する。

 図9に示す実施の形態1との構成上の差異は マルチパス発生状況判定部15によるマルチパ ス発生状況のみならず、このマルチパス発生 状況と変調信号レベル検出部19による変調信 レベルとに基づき振幅補正動作制限レベル 調整する制限レベル判定部21の出力を、FM復 調器9の制限レベル制御部94(の制限レベル切 制御部942)に供給したことにある。
 すなわち、変調信号レベルが低い場合には ルチパスノイズは目立ちやすく、振幅補正 作制限による音声歪等の違和感は目立ちに い傾向にある。逆に、変調信号レベルが高 場合にはマルチパスノイズは目立ちにくく 振幅補正動作制限による音声歪み等の違和 は目立ちやすい傾向にある。このため、制 レベル判定部21の出力により、マルチパス 生が大で、且つ、変調信号レベルが低くな 方向に対しては振幅補正動作制限を強め、 た、マルチパス発生が小且つ変調信号レベ が高くなる方向に対しては振幅補正動作制 を弱めることができる。

 上記したように、実施の形態3によれば、振 幅補正動作制限制御用パラメータとして、マ ルチパス発生状況と、変調信号レベルとを検 出し、これらを用いることで、振幅補正動作 制限レベルの不足によるマルチパスノイズの 除去不足、振幅補正動作制限レベルの過大に よる音声歪みの発生をそれぞれ抑えることが できる。
 すなわち、振幅検出部13の出力が基準値よ 小さい場合、FM復調器9の制限レベル制御部94 (制限レベル切替部941)が、補正係数演算部93 対して制限レベル判定部21による判定結果を 出力することで、マルチパス発生が大で、変 調信号レベルが低くなる方向に対しては振幅 補正動作制限を強めてマルチパスノイズを効 果的に低減し、また、マルチパス発生が小且 つ変調信号レベルが高くなる方向に対しては 振幅補正動作制限を弱めることにより、振幅 補正動作制限の過大により音声歪みが発生す るという弊害を防ぐことができる。

実施の形態4.
 図12は、振幅補正動作制限制御用パラメー として、マルチパス発生状況と受信電界レ ルと変調信号レベルとを用いた場合のFM復調 器9、ならびにその周辺の回路構成を示すブ ック図である。
 以下、この発明の実施の形態4に係る無線受 信装置(FMラジオ受信機)の動作について、図12 を参照しながら説明する。

 図9に示す実施の形態1との構成上の差異 、マルチパス発生状況判定部15によるマルチ パス発生状況のみならず、このマルチパス発 生状況と、受信電界レベル検出部18により検 される受信電界レベルと、変調信号レベル 出部19により検出される変調信号レベルと 基づき、FM復調器9の振幅補正動作制限レベ を調整する制限レベル判定部21の出力を、FM 調器9の制限レベル制御部94(の制限レベル切 替制御部942)に供給したことにある。

 上記したように、受信電界レベルが低い場 にはマルチパスノイズの発生頻度が高くな 、逆に受信電界が高い場合にはマルチパス イズの発生頻度は低くなる。また、変調信 レベルが低い場合にはマルチパスノイズは 立ちやすく、振幅補正動作制限による音声 み等の違和感は目立ちにくい傾向にある。 に、変調信号レベルが高い場合にはマルチ スノイズは目立ちにくく、振幅補正動作制 による音声歪み等の違和感は目立ちやすい 向にある。
 このため、制限レベル判定部21の出力によ 、マルチパス発生が大で、且つ、受信電界 ベルが低く、変調信号レベルが低くなる方 に対しては振幅補正動作制限を強め、また マルチパス発生が小で、且つ、受信電界レ ルが高く、変調信号レベルが高くなる方向 対しては、振幅補正動作制限を弱めること できる。

 上記したように、実施の形態4によれば、振 幅補正動作制限制御用パラメータとして、マ ルチパス発生状況と、受信電界レベルと、変 調信号レベルとを検出し、これらを用いるこ とで、振幅補正動作制限レベルの不足による マルチパスノイズの除去不足、振幅補正動作 制限レベルの過大による音声歪みの発生をそ れぞれ抑えることができる。
 すなわち、振幅検出部13の出力が基準値よ 小さい場合、FM復調器9の制限レベル制御部94 (制限レベル切替部941)が、補正係数演算部93 対して制限レベル判定部21による判定結果を 出力することで、制限レベル判定部21の出力 より、マルチパス発生が大で、且つ、受信 界レベルが低く、変調信号レベルが低くな 方向に対しては振幅補正動作制限を強め、 ルチパスノイズを効果的に低減することが きる。また、マルチパス発生が小で、且つ 受信電界レベルが高く、且つ、変調信号レ ルが高くなる方向に対しては振幅補正動作 限を弱めることにより、振幅補正動作制限 過大により音声歪みが発生するという弊害 防ぐことができる。

 以上説明のようにこの発明の無線受信装置 よれば、マルチパスの発生状況を加味して 信状況に応じた適切な制御を行い、マルチ スノイズを抑制することにより、一層の受 品質の向上をはかることができる。このた 、特に、車両に搭載されるため移動を伴い 受信状況が時々刻々と変化する車載用FMラ オ受信機に用いて顕著な効果が得られる。
 なお、上記したこの発明の実施の形態1~4に る無線受信装置として、FMラジオ受信機の 例示したが、FMラジオ受信機に制限されるこ となく、テレビや携帯電話等、放送局や基地 局を介して放送もしくは送信される電波を受 信する全ての無線受信装置について応用が可 能である。

 また、図1に示す、マルチパス発生状況検出 部14、マルチパス発生状況判定部15、制限レ ル判定部21が有する機能は、全てをソフトウ ェアによって実現しても、あるいはその少な くとも一部をハードウェアで実現してもよい 。
 例えば、マルチパス発生状況検出部14で検 されたマルチパスの発生状況に基づき、振 補正動作制限レベルを判定する制限レベル 定部21におけるデータ処理は、1または複数 プログラムによりコンピュータ上で実現し もよく、また、その少なくとも一部をハー ウェアで実現してもよい。

 以上のように、この発明にかかる無線受 装置は、マルチパスの発生状況を加味して 信状況に応じた適切な制御を行い、マルチ スノイズを抑制するため、受信した電波の 幅レベルを検出する振幅検出部と、前記振 検出部により出力される振幅レベルを監視 てマルチパスの発生状況の程度を検出する ルチパス発生状況検出部と、前記マルチパ 発生状況検出部により検出されたマルチパ 発生状況の程度に基づき前記振幅補正の動 制限レベルの判定を行うマルチパス発生状 判定部と、受信電界レベルと変調信号レベ の一方、もしくは両方により前記電波の受 状況を判定する受信状況判定部と、前記受 状況判定部から出力される受信状況判定結 に基づき前記マルチパス発生状況判定部に り出力される振幅補正動作制限レベルの調 を行う制限レベル判定部とを備え、復調器 振幅補正に動作制限を設けるように構成し ので、ラジオ、テレビ、あるいは携帯電話 の無線受信装置、特に、車両に搭載される め移動を伴い、受信状況が時々刻々と変化 る車載用FMラジオ受信機などに用いるのに している。