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Patent Searching and Data


Title:
RADIO TAG, RADIO TAG READER, PULSE ENCODING KEY DETECTION CIRCUIT, AND RADIO TAG SYSTEM USING THEM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111435
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a method for easily returning an MPSK modulation subcarrier signal at the radio tag side. Also provided is a radio tag system which can implement a communication protocol and a circuit method for accurately demodulating a modulation wave at a radio tag reader side, which can increase the distance and the speed of the data transmission from a radio tag to a radio tag reader, and which can increase the service life of the radio tag. The radio tag system performs communication between a radio tag reader (40) and radio tags (20, 30). The radio tags (20, 30) include resonance type boosting circuits (23, 33) and superimpose return information on a subcarrier signal which has been frequency-offset by fs from an inquiry carrier frequency fo from the radio tag reader (40). The radio tag reader (40) includes an orthogonal detection compensation circuit (54) and a transmission circuit (55) of sampling frequency 4 fs, which increases the distance and the speed of the data transmission from the radio tag to the radio tag reader. Moreover, the radio tag has: a pulse encoding key detection circuit (34), at least two sets of charge/discharge time constant circuits, two sets of comparators respectively connected to them, and a pulse width detection circuit which judges whether an input pulse width is within a predetermined range by using only a logical AND between the input signal and the outputs of the two sets of comparators, i.e., only by using an input signal power μW from outside without using other power source. This increases the service life of the radio tag.

Inventors:
KITAYOSHI HITOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053871
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KITAYOSHI HITOSHI (JP)
International Classes:
H04B1/59; G06K17/00; G06K19/07; H04B5/02
Foreign References:
JP2005038037A2005-02-10
JP2006085573A2006-03-30
JP2005278139A2005-10-06
JP2001006061A2001-01-12
JP2005038037A2005-02-10
Other References:
See also references of EP 2124348A4
Attorney, Agent or Firm:
FUKUMORI, Hisao (5-11 Kudanminami 4-chom, Chiyoda-ku Tokyo 74, JP)
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Claims:
 無線タグリーダと無線タグとの間で無線通信を行う際に使用される無線タグであって、 共振型昇圧回路及びパルス符号化鍵検出回路を備えていることを特徴とする無線タグ。
 無線タグリーダと無線タグとの間で無線通信を行う際に使用される無線タグであって、 共振型昇圧回路及びタイマ定期駆動される復調回路を備えていることを特徴とする無線タグ。
 無線タグリーダと無線タグとの間で無線通信を行う際に使用される無線タグリーダであって、
 無線タグは無線タグリーダからの質問キャリア周波数foからfsだけ周波数オフセットしたサブキャリア信号に返送情報を乗せるものとし、無線タグリーダには直交検波補償回路を有し、かつサンプリング周波数4fsを得るための発信回路を備えていることを特徴とする無線タグリーダ。
 前記パルス符号化鍵検出回路は、少なくとも2組の充放電時定数回路と、それぞれに接続する2組のコンパレータ及び入力信号と、これら2組のコンパレータ出力の論理積によって外部からの入力パルス幅が一定範囲内であるか否かを外部からの入力信号電力数μWのみで他の電源を用いることなく判定するパルス幅検出回路であることを特徴とするパルス符号化鍵検出回路。
 コンパレータ及び論理積の駆動電源を外部から供給することによって、入力信号電力0.1μW以下の外部入力パルス幅が一定範囲内であるか否かを判定するパルス幅検出回路であることを特徴とするパルス符号化鍵検出回路。
 無線タグリーダと無線タグとの間で無線通信を行う無線タグシステムであって、
 前記無線タグ側においては共振型昇圧回路及びパルス符号化鍵検出回路を備え、かつ無線タグリーダからの質問キャリア周波数foからfsだけ周波数オフセットしたサブキャリア信号に返送情報を乗せるものとし、無線タグリーダ側においては直交検波補償回路を有し、かつサンプリング周波数4fsを得るための発信回路を備えていることを特徴とする無線タグシステム。
 前記無線タグリーダの前記直交検波補償回路に4倍サンプリングDFT回路を用いると共に、その4倍サンプリングDFT回路をサブキャリア直交検波周波数帯においてI(t)信号又はQ(t)信号の何れか一方づつに対してそれぞれスケーリングと回転操作を行うことを特徴とする請求項6に記載の無線タグシステム。
 前記無線タグから前記無線タグリーダへのMPSK変調応答を、サブキャリア信号の停止区間と0°基準位相区間とを有する短時間のパケット応答の繰り返すことを特徴とする請求項6又は7に記載の無線タグシステム。
 前記無線タグから前記無線タグリーダへのMPSK変調応答信号の発生を、制御回路の応答データビット列に対応した異なる位相の矩形波数サイクルを出力するサブルーチンの呼び出しを繰り返すことを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載の無線タグシステム。
 前記無線タグリーダは、その受信状況に応じて前記無線タグに対する応答信号伝送ビットレートの指定コマンドを送信し、前記無線タグは、その応答信号のビットレートを選択することと特徴とする請求項6乃至9の何れか1項に記載の無線タグシステム。
 前記無線タグリーダからのコマンド・ID指定及び書き込みデータの受信復調回路を、前記共振型昇圧回路出力から容量性カップリングで駆動される僅かに順バイアスされたダイオードと同じ特性で共振型昇圧回路出力から絶緑された僅かに順バイアスされたダイオードとのそれぞれに生じる電圧の差によって共振型昇圧回路に誘起するタグアンテナ受信RF信号の有無を高感度で検出してASK復調するレベル比較器を有する受信回路を備えていることを特徴とする請求項6乃至10の何れか1項に記載の無線タグシステム。
Description:
無線タグ、無線タグリーダ及び ルス符号化鍵検出回路とそれらを用いた無 タグシステム

 本発明は、無線タグ及び無線タグリーダ びにこれら無線タグと無線タグリーダとを えた無線ダグシステムに関し、特に同一周 数帯で定期起動型セミパッシブタグとリモ ト起動型セミパッシブタグの共存を可能と 、かつ長寿命で高速データ伝送を可能とす 異種タグ複合無線リード・ライトシステム 関する。

特開2001-006061号公報

特開2005-038037号公報

2006年電子情報通信学会総合大会予稿(CBS- 1-6 UHF Band RF Circuits for RFID Tag with Battery Supply,Mar.2006)

 近年、ユビキタスネットワークやユビキ スサービス或いはセンサフュージョン等の うに、利用者が特に意識することなく、全 の人や物があらゆる場所でのコンピュータ ットワークへの接続を可能とすると共に、 報の提供や検索・統合解析による安全・安 で便利な社会を実現するためには、長寿命 無線接続可能な様々な種類のセンサタグや 能タグがインクラストラクチャとして配備 利用できる環境を整備しなければならない 考えられる。

 この際、無線接続技術の分野では、多く タグを読み取るために、長距離化と高速伝 化とが不可欠となっており、長寿命化を考 すると定期起動型セミパッシブタグとリモ ト起動型セミパッシブタグの利用が好まし と考えられている。

 定期起動型セミパッシブタグは、起動用 内蔵電池の消耗を少なくするために、通常 消費電力の小さいタイマ待ち状態とし、定 的に受信及び応答動作を行う方式であるが リアルタイム応答性に欠けるという欠点を している。

 一方、リモート起動型セミパッシブタグ 、同じく起動用の内蔵電池の消耗を少なく るために、通常は電源をOFF状態にし、無線 グリーダ側からの無線電力供給があった場 のみ、その電力供給を利用してリモート起 (電源をON状態に)する方式であるが、リアル タイム応答性は良いものの、同一周波数帯域 内で別のシステム(無線LANや定期起動型セミ ッシブタグリーダ等)と共存した場合に、こ らのシステム起動に関連して必要のないリ ート起動を繰り返してしまい、内蔵電池の 耗を早めてしまうという欠点を有している( 例えば、特許文献1,2参照)。

 そこで、同一周波数帯域内で利用される 線LANや定期起動型セミパッシブタグ用リー 、或いはリモート起動型セミパッシブタグ リーダやパッシブタグ用リーダ等が混在し いる環境下においてこれらの何れかのシス ムが同時使用されている状態でも内臓電池 消耗を少なくすることができるリモート起 型セミパッシブタグが望まれている。また 伝送レートの高い無線通信方式の実現や、 々な組み合わせのセンサタグシステムやユ キタスサービスの実現が望まれている。

 一方、従来の無線タグとしては、図1(A)に 示すように(例えば、特許文献3参照)、入力(Pi n)1に送信変調回路2を介して接続された通常 信切替スイッチ3を、整合回路4aとDC検波回路 4bとを備えたウェイクアップ用検波回路4に接 続し、そのDC検波回路4bの出力電圧をウェイ アップ側A/D変換機5で読み取ることで図示を する無線タグリーダからのRF電力供給の有 を監視し、その無線タグリーダからのRF電力 供給があった場合には、受信切替スイッチ3 ASK変調波受信回路6側に切替接続すると共に 線タグリーダからの送信コマンドを復調し ASK変調波受信回路側A/D変換機7で読み取った うえでデジタル信号処理回路8で解析して応 信号を送信変調回路2の送信スイッチ2aのON/OF F繰り返しによって返送している。

 尚、ここで使用されているDC検波回路4bは 、図1(B)に示すように、8段の積層形ダイオー 検波回路が用いられている。また、ASK変調 受信回路6は、整合回路6a、受信検波回路6b リミッタ6c、オペアンプ6dを備えている。

 このような起動方式では、無線タグリー からの応答要求(無線タグリーダからのRF電 供給)がない場合であっても常にウェイクア ップ側A/D変換機5を動作させておく必要があ ことから、内臓電池(図示せず)の消耗が早い と考えられる。

 また、ウェイクアップ用検波回路4の出力 電圧は、RF入力電力-15.3dBmにおいて1V(負荷抵 1Mω)を出力するものであるために、容易にこ の出力を用いてタグ回路全体の電源供給のた めのスイッチ(図示せず)のON/OFF制御も可能で ると想定される。

 しかしながら、これら上述した各種無線 グ及び無線タグシステムでは、以下に示す うな欠点がある。

 (1)積層形ダイオード検波回路では、昇圧 (ダイオードの段数)を増やすことによる出 インピーダンスの増加量が極めて大きく、CR 時定数の効果によって高速データの受信がで きなくなる。例えば、上述したDC検波回路、 1(B)のような8倍昇圧整流回路の場合、従来 式の出力インピーダンスが約200kωである。

 そこで、本発明のスタブ共振型昇圧整流 式の出力インピーダンスを約5kωとし、同一 感度かつ同一容量性負荷のASK復調器に用いた 場合には、上述した方式に対して約40倍の高 データ受信を可能とすることで無線タグリ ダから無線タグへのデータ伝送の高速化を 現しようとするものである。

 (2)上述したウェイクアップ回路として、 述した特許文献1に開示の発明では、電磁誘 導電力供給の有無しか監視することができな いため、他のシステムからの外部電力供給が ある度にウェイクアップ動作を繰り返してし まい、必要のない電源立ち上げを繰り返すこ とによる内蔵電池の消耗を早めてしまうとい う欠点がある。

 また、上述した特許文献2に開示の発明で は、ウェイクアップ回路の高感度化のための 共振昇圧方法に関する技術が開示されている 。この特許文献2に開示の通信起動監視回路 、エネルギー捕捉用アンテナ、コイル、2個 コンデンサ、2個の抵抗、ダイオード、ツェ ナーダイオードを有し、エネルギー捕捉用ア ンテナを用いて互いに並列に配置されたコイ ルと1つのコンデンサとが並列共振し、一つ 抵抗に対してエネルギー捕捉用アンテナの 放電圧を与えることで非昇圧動作(チューニ グ効果のみあり)となり、エネルギー捕捉用 アンテナを外してコイルをアンテナとして用 いれば、コイルと1つのコンデンサとは直列 振して抵抗に対して昇圧動作するものであ 。

 そして、このようなエネルギー捕捉用ア テナを用いた方式を採用することにより、 径3mの送信アンテナに1Aの電流を流しても7.5 m程度の制御を可能としている。

 これに対し、本発明では、2.45GHz帯で20cm× 20cm程度の平面アンテナから300mW程度の電磁波 を送信することで上記と同程度の制御を可能 とし、しかも、不要なウェイクアップ動作を 阻止するために外部からの電力供給パターン を監視するための具体的な機能を提供するこ とにより、例えば、外部供給電力のみで実現 する方法として市販されているパッシブ型無 線タグとして2.45GHz帯のARIB STD-T66規格動作(前 者規格動作)のタグで動作距離1m程度、900MHz帯 のARIB STD-T89規格動作(後者規格動作)のタグで 動作距離5m程度であるのに対し、本発明のパ ス符号化鍵検出回路を用いることで外部供 電力のみでの動作距離を消費電力の低減と 信昇圧効果によって、前者規格動作で5m程 、後者規格動作で30m程度と長距離化するこ ができる無線タグシステムを提供すること 目的とする。

 また、本発明では特に、他のシステム(無 線LANや他方式のタグリーダ)との共存環境に いて無線タグ側での平均消費電流が2μA程度 極めて少なく、かつ動作距離が90m程度にも する無線タグの受信およびID検出方法を提 することを目的とする。

 (3)図1に示した無線タグでは、返送信号を作 るために送信スイッチ2aをON/OFFさせることに って直接ASK変調波にビット列情報を乗せる ととなるため、図2(A)に示すような無線タグ Tからの応答信号の復調方法において、(I 2 (t)+Q 2 (t))の強度変化として容易にタグ応答信号の 調が可能である反面、無線タグT以外の反射 Sによる受信スペクトルがタグ応答スペクト ル(図2(B)のグラフ図の斜線領域)と重なってし まうために、受信誤りの発生頻度が高いとい う問題が生じていた。

 また、タグ側応答信号をサブキャリアωs 位相に乗せて返送する方法も容易に考えら るが、I(t)及びQ(t)信号からの復調が難しい いう新たな問題が発生していた。また、一 の返送電力でより情報伝送効率の高い変調 式としてBPSK変調やQPS変調に一般化したMPSK変 調方式を利用することが考えられるが、タグ 応答信号をサブキャリアωsの位相に乗せる事 になり、I(t)信号とQ(t)信号の直交性や位相基 を検出する等、さらに復調を難しくすると う問題も生じていた。

 そこで、本発明では、無線タグ側で容易 MPSK変調サブキャリア信号を返送する方法に 加えて、無線タグリーダ側でその変調波を精 度良く復調するための通信プロトコルや回路 方式を実現することができ、無線タグから無 線ダグリーダへのデータ伝送の高速化を実現 しようとするものである。

 本発明の無線タグシステムは、無線タグ においては共振型昇圧回路及びパルス符号 鍵検出回路を用い、無線タグリーダ側にお ては直交検波補償回路を有する4倍サンプリ ングDFT回路を用いることにより、同一周波数 帯で定期起動型タグとリモート起動型タグの 共存を可能とすると共に高速データ伝送が可 能な異種タグ複合無線リード・ライトシステ ムを提供することができる。尚、無線タグは パッシブ型・セミパッシブ型・アクティブ型 等、特に限定されるものではない。

 また、本発明の無線タグシステムは、前 共振型昇圧回路には一定の周波数で高いQ値 のインダクティブインピーダンスを示す共振 器にCf=1pF・GHz以下の微小容量を経由して給電 することによって、GHz高周波帯でも高い昇圧 比を得ることができるうえ、共振器と給電系 微小容量の接続点から容量性の負荷を取るこ とで共振周波数の僅かな変化はあるものの負 荷による昇圧比の低下が極めて小さい共振型 昇圧回路とすることができる。この際、共振 器には、λg/4ショートスタブの他、同軸型誘 体共振器や空洞型共振器を用いることがで る。

 さらに、本発明の無線タグシステムは、 記パルス符号化鍵検出回路を入力信号に応 て動作することとし、具体的には、少なく も2組の充放電時定数回路と、それぞれに接 続する2組のコンパレータ及び入力信号とこ ら2組のコンパレータ出力の論理積によって 入力パルス幅が一定範囲内であるか否かを 定するパルス幅検出回路を利用する。尚、 の際の論理積は論理NOT回路をコンパレータ して利用しても良い。

 また、本発明の無線タグシステムは、前 パルス符号化鍵検出回路において、少なく もパルス幅検出範囲が異なる2組以上のパル ス幅検出回路・論理保持回路・時定数回路を 組み合わせて順序論理回路を構成し、2組以 のパルス幅で構成されるパルス列鍵を検出 ても良い。

 また、本発明の無線タグシステムは、前 無線タグリーダの前記直交検波補償回路と て4倍サンプリングDFT回路を用いると共に、 その4倍サンプリングDFT回路はサブキャリア 交検波fs周波数帯においてI(t)信号または、Q( t)信号いずれか一方づつに対してそれぞれス ーリングと回転操作を行うことにより、精 なMPSK復調が可能となるためにタグからリー ダへの高速データ伝送ができる。尚、このス ケーリングと回転操作は、DFT処理前であって も後であっても良く、スケーリングと回転操 作とを別々にDFT処理の前と後、I(t)信号とQ(t) 号のように分けることもできる。

 また、本発明の無線タグシステムは、前 無線タグから無線タグリーダへのMPSK変調応 答を、サブキャリア信号fsの停止区間と0°基 位相区間とを有する比較的短い時間のパケ ト応答の繰り返しとすることにより、パケ ト毎にサブキャリアfsの基準位相補正を行 ことができるばかりでなく、比較的高速で 動する無線タグからの応答信号でも精度の いMPSK復調を可能とすることができる。

 また、本発明の無線タグシステムは、前 無線タグから前記無線タグリーダへのMPSK変 調応答信号の発生は、制御回路の応答データ ビット列に対応した異なる位相のfs矩形波数 イクル出力サブルーチンの呼び出し繰り返 によって実現することにより、異なるサブ ャリア周波数fsに対するサブルーチンやfs矩 形波の発生サイクル数の異なるサブルーチン を用意することによって無線タグリーダ側か らのコマンドに応じて応答信号の伝送ビット レートを比較的容易に変更することができる 。

 ここで、例えば、8アレーPSK変調の場合、 0°→000、45°→001、90°→010、135°→011、180°→ 100、225°→101、270°→110、315°→111で出力サブ ルーチンを呼び出すようにする。

 また、本発明の無線タグシステムは、前 無線タグシステムにおいて、無線タグリー 側の受信状況(レベルや誤り検出)に応じて 線タグに対する応答信号伝送ビットレート 指定コマンドを送信し、無線タグ側では応 信号のビットレートを選択することにより 前記無線タグリーダ側でもサンプリング・ ロック周波数4fsを変更したり、DFT積分サイ ル数Mを変更したりすることによって、容易 タグ応答MPSK変調信号の復調を可能とするこ とができるうえ、無線タグリーダ側で受信復 調可能なタグ応答信号の伝送ビットレートが 無線タグリーダと無線タグとの離間距離に依 存して大きく変化することに対応することが できる。

 しかも、本発明の無線タグシステムは、 記無線タグリーダからのコマンドやID指定 び書き込みデータの受信復調回路において 前記共振型昇圧回路出力から容量性カップ ングで駆動される僅かに順バイアスされた イオードと同じ特性で共振型昇圧回路出力 ら絶緑された僅かに順バイアスされたダイ ードとのそれぞれに生じる電圧の差によっ 共振型昇圧回路に誘起するタグアンテナ受 RF信号の有無を高い感度で検出ASK復調するレ ベル比較器(コンパレータ)を備えた受信回路 備えている。

 本発明の無線タグシステムは、無線タグ で容易にMPSK変調サブキャリア信号を返送す る方法に加えて、無線タグリーダ側でその変 調波を精度良く復調するための通信プロトコ ルや回路方式を実現することができ、無線タ グから無線ダグリーダへのデータ伝送の高速 化を実現することができる。

従来のバッテリー駆動電子無線タグを し、(A)は無線タグの回路図、(B)は検波回路 回路図である。 従来の無線タグにおける応答信号の復 回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 を示すシステム回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 を示し、定期起動型セミパッシブ無線タグ 具体例を示す回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 を示し、定期起動型セミパッシブ無線タグ リード・ライト動作におけるシステム性能 実験評価結果である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 を示し、リモート起動型セミパッシブ無線 グの具体例を示す回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 を示し、リモート起動型セミパッシブ無線 グで使用するパルス符号化鍵検出部の具体 な動作例1の回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 を示し、リモート起動型セミパッシブ無線 グで使用するパルス符号化鍵検出部の具体 な動作例2の回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 を示し、図3に示した無線タグリーダにおけ る直交検波補償回路と無線タグ応答受信サブ キャリアfs信号の複素DFT処理回路の一例の回 図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 態を示し、図3に示した無線タグリーダにお る直交検波補償回路と無線タグ応答受信サ キャリアfs信号の複素DFT処理回路の他例の回 路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 態を示し、リモート起動型パッシブ無線タグ の他の形態の回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 態を示し、リモート起動型アクティブ無線タ グの他の形態の回路図である。 本発明の無線タグシステムの一実施形 態を示し、カウンタを用いたパルス符号化鍵 検出回路の回路図である。

符号の説明

 1  入力(Pin)
 2  送信変調回路
 2a 送信スイッチ
 3  通常受信切替スイッチ
 4  ウェイクアップ用検波回路
 4a 整合回路
 4b DC検波回路
 5  ウェイクアップ側A/D変換機
 6  ASK変調波受信回路
 6a 整合回路
 6b 受信検波回路
 6c リミッタ
 6d オペアンプ
 7  ASK変調波受信回路側A/D変換機
 8  デジタル信号処理回路
 20 定期起動型セミパッシブ無線タグ
 21 小型ボタン電池等の内蔵電池
 22 無線タグアンテナ
 23 スタブ共振型昇圧回路
 24 制御回路
 25 内蔵タイマ
 26 ASK復調回路
 27 スタブ
 30 リモート起動型セミパッシブ無線タグ
 31 小型ボタン電池等の内蔵電池
 32 無線タグアンテナ
 33 スタブ共振型昇圧整流回路
 34 パルス符号化鍵検出回路
 35 制御回路
 36 スタブ
 40 無線タグリーダ
 41 発振器
 42 パルス変調器
 43 バンドパスフィルタ
 44 パワーアンプ
 45 アンテナ(送受共用)
 46 方向性結合器(サーキュレータやハイブ ッド回路)
 47 バンドパスフィルタ
 48 低ノイズアンプ
 49 ミキサ
 50 ミキサ
 51 90°移相器
 52 LPF
 53 LPF
 54 直交検波補償回路
 55 サンプリング周波数発信回路(4倍サンプ ングDFT処理用クロック回路)
 56 AD変換機
 57 AD変換機
 58 fs複素DFT処理回路
 59 強度位相検出器
 60 MPSK復調回路
 61,62 k倍回路
 63~66 乗算回路
 71 アンテナ
 72 スタブ共振型昇圧回路
 73 整流回路
 74 パルス符号化鍵検出回路
 75 コッククロフト・ウォルトン昇圧整流回 路
 76 制御回路
 81 内蔵電池
 82 ASK復調回路
 83 パルス符号化鍵検出回路
 84 Rxアンテナ
 85 スタブ共振型昇圧回路
 86 制御回路
 87 発振器
 88 変調器
 89 アンプ
 90 Txアンテナ

 次に、本発明の一実施形態に係る無線タ システムについて、図面を参照して説明す 。

 図3は本発明の一実施形態に係わる無線タ グシステムの基本構成を示す。

 この無線タグシステムでは、長距離通信 は適しているがリアルタイム応答性に欠け 定期起動型セミパッシブ無線タグ20と、通 可能距離は比較的短いがリアルタイム応答 に優れているリモート起動型セミパッシブ 線タグ30とが混在した環境で共通してリード ・ライト可能な無線タグリーダ40を提供して る。

 この無線タグシステムにおける無線タグ ーダ40は、特定小電力無線局であるARIB STD-T 66規格動作(2.45GHz帯、送信電力23dBm、アンテナ 利動作利得12dBi)のものを用い、定期起動型セ ミパッシブ無線タグ20のリード・ライト通信 離が数十m、リモート起動型セミパッシブ無 線タグ30のリード・ライト通信距離が数mと比 較的長距離の通信が可能であり、しかも各無 線タグ20,30が、55×25×4mm程度のサイズで製作 能であり、リード・ライトのデータ伝送レ ト300Kbps程度を満足し、同一周波数帯域内に 線LAN等の他の通信システムが存在していて 各無線タグ20,30に小型ボタン電池等の内蔵 池21,31で数年の寿命を満足する。

 以下、図3の無線タグシステムの概要の動 作を説明する。尚、各機能ブロック毎の回路 構成及び詳細動作については後述する。

 無線タグリーダ40は、発振源41、パルス変 調器42、バンドパスフィルタ43、パワーアン 44により生成されたキャリア信号としての周 波数ホッピング方式のCW信号をパルスASK変調 ータに変調してアンテナ45から送信する。

 パルスASK変調データとしては、図3の各無 線タグ20,30の間に示したデータフォーマット ように、各無線タグ20,30からの応答待ちの めのCW(無変調波)、リモート起動型セミパッ ブ無線タグ30を起動させるためのパルス符 化鍵(鍵となる特別なパルス列)、各無線タグ 20,30に対して通信相手を特定・指定するため IDコードの全部又は一部及び特定・指定さ た無線タグに対するコマンドやライト情報 ある。尚、ここでの特定とは無線タグ20,30の 有無を探す動作を意味する。

 定期起動型セミパッシブ無線タグ20は、 線タグアンテナ22で受信した無線タグリーダ 40からのRF信号をスタブ共振型昇圧回路23でイ ンピーダンス変換し、RF信号のまま約10倍の 圧に昇圧する。無線タグ20に内蔵された制御 回路24としてのマイクロプロセッサ(μ-CPU)は 内蔵タイマ25によって一定期間ごとにASK復調 回路26に電源供給して、昇圧された受信RF信 をASK復調する。

 そのASK復調された無線タグリーダ40から ID指定コードやコマンドをマイクロプロセッ サで解析し、必要な応答信号をマイクロプロ セッサで合成し、アンテナ45に装荷した可変 ンピーダンス素子(バラクタダイオード等) 駆動して、無線タグリーダ40からのCWキャリ 信号を変調・返送する。

 ここで、制御回路24で合成する応答信号 、周波数fsのMPSK変調波であって、データ返 前に必ず一定期間の出力OFF状態と基準位相0 出力を含む比較的短い(100μs程度)パケット構 成として、返送データを複数パケットに分け て作る事を特徴とする。

 この無線タグ20では、ASK復調回路26にアン プを用いることができるために高い受信感度 を得ることができ、長距離通信が可能である 反面、内蔵電池21の消耗を少なくするために イマ待ちと受信チェック動作を繰り返すシ ケンスが必要であるためにリアルタイム応 性能が犠牲になってしまう欠点がある。

 リモート起動型セミパッシブ無線タグ30 、無線タグアンテナ32で受信した無線タグリ ーダ40からのRF信号をスタブ共振型昇圧整流 路33で昇圧ASK復調し、この信号を電源として 動作するパルス符号化鍵検出回路34によって モート起動鍵のチェックを行い、無線タグ3 0の固有鍵と一致した場合のみ信号出力して 御回路35に電源供給する。

 一旦、電源供給された制御回路35は、自 の電源供給を維持するために、電源保持出 をONにして、パルス符号化鍵検出回路34の出 が無くなっても制御回路35の動作を継続し 、スタブ共振型昇圧整流回路33からのASK復調 受信信号を制御回路35で解析して、必要な応 信号を制御回路35で合成し無線タグアンテ 32に供給する。応答信号の返送方法は、前記 定期起動型セミパッシブ無線タグと同じであ る。制御回路は、応答信号の返送を終了した 後、自ら電源保持出力をOFFして電源供給を止 めるか、タイマ待ち状態を選択する。

 パルス符号化鍵検出回路34は、入力パル 幅と順序を検出する回路であり、無線タグ ンテナ32で受信したRF信号のみで動作させる めに定期起動型セミパッシブ無線タグ20よ も感度が悪く通信距離が短い欠点がある。

 尚、パルス符号化鍵検出回路34とその詳 動作に関しては、後述する。

 一方、無線タグリーダ40は、無線タグ20,30 からの返送信号をアンテナ(送受共用)45で受 て方向性結合器(サーキュレータやハイブリ ド回路)46,バンドパスフィルタ47,低ノイズア ンプ48で受信信号を選択し、ミキサ49,50で送 信号とミキシングしてI・Q検波信号を得る。

 そのI・Q検波信号は、90°移相器51の位相 れやミキサ49,50の特性によって利得バランス や直交性に誤差が生じてしまう。LPF52,53を通 して高周波成分を除去したI・Q信号は、直 検波補償回路54によって利得バランスや直交 性の補正が行われ、サンプリング周波数発信 回路55から出力された無線タグ応答信号サブ ャリア成分周波数fsの4倍のサンプリング周 数を用いてAD変換機56,57でAD変換され、fs複 DFT生成回路58で処理される。

 そのDFT処理されたRe(t)及びIm(t)は、強度位相 検出器59によって強度A(t)=Re 2 (t)+Im 2 (t)と、位相P(t)=tam -1 (Im(t)/Re(t))とに演算処理される。

 強度A(t)の立ち上がりからタグ応答0°の出 力区間におけるP(t)の平均値をPoとし、タグ応 答MPSKデータ区間におけるP(t)-PoからMPSK復調回 路60によってMPSK復調データを得る。

 この方式では、比較的速い速度で移動す 無線タグからの応答信号のMPSK復調が可能で あるばかりでなく、高周波帯で調整が難しい I・Q検波回路の利得バランスや直交性の補正 fs(低い周波数)で行う事ができるために精度 の高い位相検出(MPSK復調)が可能になる。

 次に、本発明を具現化するための具体的 回路構成や詳細動作について述べる。

 図4は本発明の定期起動型セミパッシブ無 線タグ回路の一例を示し、2.45GHz帯で55×25×4mm 程度のサイズに組み込みが可能であると共に 、ARIB STD-T66規格動作の無線タグリーダで90m 上離れてのリード・ライトを可能とし、1秒 たり3回の無線タグリーダ応答チェック動作 をさせた場合であっても、内臓電池21として 型ボタン電池CR1220(3V,35mAh)を用いて連続約2 間の動作寿命を実現することができる。

 図4に示した定期起動型セミパッシブ無線 タグ回路では、アンテナ22は受信及び応答共 のバラクタダイオードD1,D2を装荷した2分割 イクロストリップアンテナであり、動作利 は約4.5dBiである。アンテナ22の一方の端子 地板間で受信した無線タグリーダ40からの2.4 5GHz帯RF電力は、スタブ(λg/4short stub)27と微小 量コンデンサC1とを用いたスタブ共振型昇 回路23で昇圧する。

 この定期起動型セミパッシブ無線タグ回 は、高いQ値を示すスタブ27のインダクティ ・インピーダンスと微小容量によるキャパ ティブ・インピーダンスとを共振させるタ ク回路であり、50ω給電2.45GHz帯で10倍程度の 昇圧比を得ることができる。また、この定期 起動型セミパッシブ無線タグ回路の負荷イン ピーダンスは、コンデンサC2とショットキー リアダイオードD3の直列回路となり、容量 の負荷インピーダンスとなるが、スタブ27の 共振周波数を僅かに低下させる程度の効果で あり、定期起動型セミパッシブ無線タグ回路 の昇圧比に殆ど影響しないという利点がある 。

 制御回路24には、常時は内蔵電池21から電 源供給されているが、内臓電池21の消耗を少 くするために、平均約330msスリープさせた に約300μSだけ制御回路24のPoutから抵抗R9を介 してASK復調回路26に電源供給して、無線タグ ーダ40からの応答要求信号Dinをチェックす 動作を繰り返すようになっている。制御回 24及びASK復調回路26の動作時における消費電 は、それぞれ330μAと580μAであり、タイマ待 スリープ時の制御回路24の消費電流は約1μA 極めて小さい。上述した繰り返し動作にお る内蔵電池21からの平均供給電流は約2μAで り、35mAhの容量から計算すると約2年間連続 可能である。また、内蔵電池21にもう少し きいコイン型電池(例えば、CR2320(φ23.0×2mm)) 用いた場合には電池容量が130mAhであること ら、計算上の寿命は約7年間となる。

 図4の定期起動型セミパッシブ無線タグ回 路図において、ASK復調回路26の動作を説明す 。抵抗R9は、制御回路24のPoutからの電源供 電流を制限する目的で挿入されており、コ デンサC4はASK復調回路26の電源電圧を安定さ る目的で挿入されている。コンデンサC2を して受信昇圧RF信号が供給されるショットキ ーバリアダイオードD3及び同じ特性を有する ョットキーバリアダイオードD4には、それ れ抵抗R3,R4を介して順方向バイアス電流が印 加されるが、R3<R4としている為にコンデン C2を介して受信昇圧RF信号の供給が無い場合 には、ショットキーバリアダイオードD3のア ード端子電圧をVD3、ショットキーバリアダ オードD4のアノード端子電圧をVD4としたと VD3>VD4となり、コンパレータV1の出力はHigh ベルとなる。

 尚、抵抗R8はコンパレータ出力(オープン レクタ)をプルアップする目的で挿入してお り、抵抗R5はショットキーバリアダイオードD 3に供給されるRF信号とコンパレータU1入力端 の高周波結合を弱める目的で挿入しており 抵抗R6はコンパレータU1のもう一方の入力端 子が同じ条件で動作するように挿入している 。

 ショットキーバリアダイオードD3,D4のカ ード端子に接続されている抵抗R7及びコンデ ンサC3は、VD3,VD4共通のオフセット電圧を得る ために挿入されているが、これは、コンパレ ータU1の入力電圧許容範囲がコンパレータU1 電源電圧の1/2付近に限定される為である。 こで、コンデンサC2を介して受信昇圧RF信号 ショットキーバリアダイオードD3に供給さ た場合、VD3<VD4となり、コンパレータU1の 力レベルはLowとなる。また、コンパレータU1 の出力端子は制御回路24のDinに接続されてお 、無線タグリーダ40からの送信信号は、ASK 調回路26でASK復調されて負論理(信号なしでHi ghレベル、信号ありでLowレベル)で制御回路24 よって受信解析される。

 図5は、図4の無線タグ20と無線タグリーダ 40との間で伝送可能なビットレートを無線タ 20と無線タグリーダ40との離間距離をパラメ ータとして評価した結果である。

 この図を見て分かるように、無線タグリ ダ40側から90m範囲程度にある全ての無線タ 20を対象に無線タグ20の検出を行う場合、無 タグリーダ40側からは、無線タグ20側で受信 可能な伝送レートの最も低い値(50kbps)未満の ットレートで無線タグ20のID検索コマンドを 送信しなければならない。

 このコマンドを受信した全ての無線タグ2 0(30)では、自らがID検索の対象外(ID検索は無 タグIDビット列の上位バイト部分から下位バ イト部分に分けて複数回のコマンド送信と応 答受信によって行う)であった場合には、一 時間(例えば数秒間)スリープして受信データ のチェックを行わない。

 また、自らがID検索の対象である場合に 、無線タグリーダ40側で受信可能な応答伝送 レートの最も低い値(12.5kbps)のビットレート 無変調サブキャリアfsを未指定最上位バイト の自らのIDコードに対応したタイムスロット 応答出力する。

 例えば、検索コマンドが最上位バイト8の 指定であった場合、IDコード86XXは6番目のタ ムスロットに応答出力し、IDコード83XXは3番 のタイムスロットに応答出力する。次に検 指定が86に進んだ場合、IDコード867Xは7番目 タイムスロットにIDコード869Xは9番目のタイ ムスロットにそれぞれ応答出力する。

 無線タグリーダ40側では、fs=25kHzでDFT検波 を行い、無線タグ20の有無と下位バイトの推 を行う。ただし、ID検索の途中では、同一 指定済みバイトIDコードでの衝突が考える為 に、順次下位バイト指定検索コマンドの送信 と無線タグ応答チェックを行って最終的には 1個の無線タグ20からの応答のみを得てID検出 完了した後に無線タグ20の応答用DFT検波レ ルから無線タグ20側で受信可能な伝送レート 及び無線タグリーダ40側で受信可能な伝送レ トを決定し、無線タグ20側にこれらの条件 送信し、これ以降は、指定した伝送レート 無線タグ20・無線タグリーダ40間の通信を行 、無線タグ20からのデータ読み出しや無線 グ20へのデータ書き込みを行う。無線タグ20 ら無線タグリーダ40へのデータ伝送では、 述したように一定期間の出力OFF状態と基準 相0°出力期間を含むサブキャリア周波数fsの MPSK変調波を用いたパケット通信を行う。ま 、サブキャリア周波数fsのMPSK変調は、周波 fsに対応した方形波信号を発生する複数位相 のサブルーチンプログラムを制御回路24内に 意してデータビット列に対応した位相のfs 形波発生サブルーチンを順次実行し、制御 路24のDoutから出力させるようにする。

 ここで示した無線タグIDの検索方法はIDコ ードの上位バイトから始めて、バイト単位で 順次下位バイトを決定するものであったが、 逆順であっても良いし、バイト単位での検索 でなく任意のbit数単位での検索であっても良 い。また、すでに指定すべき無線タグ20のID ードが分っている場合には、検索コマンド 出時に一括全ビット指定を行っても良い。

 尚、図4の抵抗R1はバラクタダイオードD1,D 2のアノード端子をサブキャリア信号fsに対し て接地電位を与え、抵抗R2はバラクタダイオ ドD1,D2のカソード端子に対してサブキャリ 信号fsによる逆バイアス電圧を与えることで アンテナの共振周波数が変化し、無線タグリ ーダからの送信波に対する反射応答波を与え ている。

 また、コンデンサC5は内蔵電池21の出力抵 抗が比較的大きいために、負荷電流の変化に よる制御回路24電源電圧の変化を抑制する目 で挿入している。

 図6は本発明のリモート起動型セミパッシ ブ無線タグ回路の一例であり、2.45GHz帯で55×2 5×4mm程度のサイズに組み込みが可能であり、 ARIB STD-T66規格動作の無線タグリーダ40で5m離 てリモート起動し、無線タグ30内情報のリ ド・ライトが可能である。

 この無線タグ30の特徴は、リモート起動 ない限り内蔵電池31の消費電流は0.1μA以下で あり内臓電池31の自然放電と略同等である。 た、リモート起動コマンドによって特定の 線タグ30のみを選択起動して通信が始めら るためにリアルタイムでの読み取り及び書 込みアプリケーションに適している。

 受信ASK復調回路はパッシブ動作であるた に殆ど内蔵電池の消耗はなく、応答動作中 びコマンドの解析や情報の書き込み動作中 み制御回路35で330μAの電流消費がある。

 図6の回路では、アンテナ32は受信及び応 共用のバラクタダイオードD11,D12を装荷した 2分割マイクロストリップアンテナであり、 作利得は約4.5dBiである。アンテナ32の一方の 端子と地板間で受信した無線タグリーダから の2.45GHz帯RF電力はスタブ(λg/4 short stub)36と 小容量コンデンサC11を用いたタンク回路に って昇圧されてショットキーバリアダイオ ドD13で整流されてコンデンサC12を充電する

 コンデンサC12の電荷はショットキーバリ ダイオードD14を介してコンデンサC13を充電 、論理ゲート回路U13,U14,U15及びPulse gate circ uit(パルス符号化鍵検出回路34)に電源供給す 。

 抵抗R16はショットキーバリアダイオードD 14の逆方向リーク電流による電圧上昇を抑制 る目的で挿入されており、論理ゲート回路U 13の出力にはショットキーバリアダイオードD 13で検波された無線タグリーダからの受信信 のASK復調信号を得ることができる。

 論理ゲート回路U13の出力は、パルス符号 鍵検出回路34に入力されて特定鍵コードの 無が判定出力される。この判定出力信号は 論理ゲート回路U14,抵抗R14によってレベル変 されて論理ゲート回路U11に入力される。こ で論理ゲート回路U14,U15はオープンドレイン 出力の反転論理回路である。論理ゲート回路 U11の電源は内臓電池31から得ており、パルス 号化鍵検出回路から鍵有の判定出力が得ら た場合、論理ゲート回路U11の出力はHighレベ ルとなって制御回路35に電源供給する。制御 路35では、一旦電源が入ると鍵有の判定出 が無くなっても自ら電源を維持するためにPo n出力をHighにする。抵抗R15は、制御回路35に 源供給されていない状態でPon出力をLowレベ に確定させる目的で挿入されている。また 論理ゲート回路U13の出力である受信ASK復調 号は、論理ゲート回路U15,抵抗R13によってレ ル変換され制御回路35のDinに接続されて制 回路35によって受信解析される。この無線タ グでは、リモート起動の為に比較的大きな受 信電力(-15dBm以上)が必要であり、無線タグ・ 線タグリーダ間の距離が数m以内に制限され てしまう反面、無線タグ・無線タグリーダ間 でのデータ伝送レートを速く設定することが できる。

 一旦起動した無線タグでは、前記の定期 動型セミパッシブ無線タグと同様に無線タ IDの検索や無線タグリーダからのコマンド 対する応答動作を行い、終了後、自らPon出 をLowレベルにして電源供給を止める。

 尚、図6の抵抗R11は、バラクタダイオード D11,D12のアノード端子をサブキャリア信号fsに 対して接地電位を与え、抵抗R12はバラクタダ イオードD11,D12のカソード端子に対してサブ ャリア信号fsによる逆バイアス電圧を与える ことでアンテナの共振周波数が変化し、無線 タグリーダからの送信波に対する反射応答波 を与えている。また、コンデンサC15は内臓電 池31の出力抵抗が比較的大きいために、負荷 流の変化による論理ゲート回路U11電源電圧 変化を抑制する目的で挿入している。また ショットキーバリアダイオードD15とコンデ サC14とは、パルス符号化鍵検出回路34の判 出力が2μs幅程度のパルス出力となるために 制御回路35起動後Pon出力までの消費電力を ンデンサC14に蓄積して供給するようにして る。

 また、無線タグ30と無線タグリーダ40とが 近づき過ぎた場合、論理ゲート回路U13~U15及 パルス符号化鍵検出回路34に供給される電源 電圧が過大になる可能性がある。

 そこで、ショットキーバリアダイオードD 13のカソード端子とショットキーバリアダイ ードD14のアノード端子間に抵抗R17を挿入し かつショットキーバリアダイオードD14のア ード端子とGND間にツェナーダイオードD16を 入して過電圧保護を行っている。

 次に、図6を参照してパルス符号化鍵検出 回路34の具体的な回路構成例と動作について べる。図7及び図8は、それぞれ1パルス鍵検 回路及び2パルス鍵検出回路の例である。

 図7の回路では、負論理ASK変調パルス受信 RF信号に対して、パルス幅PWが120μs<PW<400 sの条件でのみ出力信号を得る回路である。 力に接続されたショットキーバリアダイオ ドD21,D22はInput端子がLowレベルのとき、抵抗R 21,R22を介してコンデンサC21,C22を放電させる 的で入っており、それぞれt2,t4の時定数を実 現する。また、Input端子がHighレベルでは、抵 抗R23,R24を介してコンデンサC21,C22が、それぞ 、t1,t3の時定数で充電される。ここで、回 中のA,B,C点におけるパルス入力応答をPW>t3, t1<PW<t3,PW<t1の3通りについて見ると、図 7に示す通り、t1<PW<t3の場合のみ出力パル ス信号を得ることによってパルス幅PWに対す 鍵の検出が可能であることが分かる。

 尚、図7では、少なくとも2組の充放電時 数回路としてのコンデンサC21,C22と、それぞ に接続する2組のコンパレータU22,U23及び入 信号とこれら2組のコンパレータU22,U23からの 出力の論理積を得るU24によって、入力パルス 幅が一定範囲内であるか否かを判定する。尚 、コンパレータU22,U23として論理NOT回路を利 した。

 図8は、図7の回路に対して、ショットキ バリアダイオードD21,D22をショットキーバリ ダイオードD31,D32及びショットキーバリアダ イオードD41,D42に対応させ、抵抗R21~R24を、そ ぞれ、抵抗R31~R34及び抵抗R41~R44に対応させ コンデンサC21,C22をコンデンサC31,C32及びコン デンサC41,C42に対応させ、論理ゲート回路U21 論理ゲート回路U31に、論理ゲート回路U22~U24 、それぞれ、論理ゲート回路U32~U34及び論理 ゲート回路U42~U44に対応させた同じ接続回路 ある。ただし、抵抗R43と抵抗R44は、抵抗R23,R 24よりも小さな抵抗値として、コンデンサC41, C42の充電時定数をコンデンサC21,C22の場合の1/ 4とした。

 従って、論理ゲート回路U34の出力は入力 ルス幅PW1として120μs<PW1<400μsのときだ 出力を得、論理ゲート回路U44の出力は入力 ルス幅PW2として、30μs<PW2<100μsのときだ 出力を得る。論理ゲート回路U34の出力は、 ョットキーバリアダイオードD33を介してコ デンサC33を充電するようにしており、一旦 理ゲート回路U34から正論理パルスが出力さ ると、τ=C33・R35・α1の時間だけHighレベルを 保持する。このレベルは論理ゲート回路U45に よって論理ゲート回路U44のPW2検出出力と論理 積を取っているので、PW1検出後、τ時間内にP W2を検出した場合のみ鍵検出判定出力を得る

 図9,図10は、図3に示した本発明の無線タグ ーダにおける直交検波補償回路とf
s無線タグ応答受信サブキャリア信号の複素DF T処理回路の例である。

 図9の例では、I・Q検波信号を周波数fsに いてアナログ的に直交検波補償し、ADCにて4f sサンプリング・クロックでデジタル化した 号をシフトレジスタDに取り込みながら、加 算処理によってfs信号1周期分づつの複素ス イディングDFT積分結果(Re(t)+jIm(t))を得てい 。図9の回路では、入力信号I(t)は固定して、 Q(t)信号のみスケーリングk及び回転θを与え いる。

 式1はQ(t)信号のスケーリング及び回転を表 ており、Rd=Rb/(k・cosθ)とし、△=(1-sinθ)/2とす れば良い。

 式2は、直交補償後の(I'(t)+jQ'(t))に対するfs 号1周期分のフーリエ積分処理によって得ら るDFT出力(Re(t)+jIm(t))を表す。

 この出力信号は、精密な直交検波信号で るために無線タグ応答のMPSK(M-ary phase shift keying)信号の位相を正確に復調しデータ化す ことができる。

 図10の例では、I・Q検波信号をADCにて4fsサ ンプリング・クロックでデジタル化した信号 を取り込みながら加減算処理によってI(t)信 とQ(t)信号をそれぞれfs信号M周期分づつ複素D FT積分して(Re{FI(fs)}+jIm{FI(fs)})と(Re{FQ(fs)}+jIm{FQ( fs)})を得ている。但し、この出力は直交検波 差を含んだ値で精密ではない。図10の点線 囲んだ回路は、直交検波誤差をデジタル的 補償する回路であり、式3に示すようにI(t)を 固定し、Q(t)のフーリエ変換のスケーリングk び回転θを与えることができる。

 この回路では、k倍回路61,62及び演算回路63~6 6による乗算演算が多いため高速化が難しい 、fs信号M周期に1回づつの演算処理となるた に比較的周波数の高いfsにも対応可能であ 。尚、図中の記号「-1」は符号反転演算回路 を示す。

 式4は、直交検波信号(I(t)+jQ(t))のフーリエ変 換が、I(t)信号及びQ(t)信号それぞれのフーリ 変換結果の合成で求められることを示して る。図10の回路では、Re{FQ(fs)}及びIm{FQ(fs)}の 代わりに直交検波補償を行ったRe'{FQ(fs)}及びI m'{FQ(fs)}を用いて、F(fs)=Re{FI(fs)}-Im’{FQ(fs)}+j(Im {FI(fs)}+Re'{FQ(fs)})から、精密な複素DFT出力(Re{F( fs)}+jIm{F(fs)})を得ている。

 この出力信号は、精密な直交検波信号であ とともに、fs信号一定で伝送ビットレート 遅い信号の復調に有利である。すなわち、fs 信号の積分周期Mを大きくすることによってS/ N比を大きくすることができるために受信感 の改善が可能である。
 (その他の形態)

 図11はリモート起動型パッシブ無線タグ 他の形態を示し、アンテナ71からの受信信号 をスタブ共振型昇圧回路72で共振昇圧したう で整流回路73で整流することでパルス符号 鍵検出回路74を駆動するものである。

 コッククロフト・ウォルトン昇圧整流回 75(具体的には、図1(B)など)は出力インピー ンスが高く、ゆっくりと電力蓄積コンデン C51にエネルギーを蓄積することができる。

 また、アンテナ71からの受信信号にパル 符号化鍵が含まれる場合のみパルス符号化 検出回路74の出力がHighレベルとなり制御回 76に電力蓄積コンデンサC51に蓄えられた電力 が供給される。

 すなわち、パルス符号化鍵検出回路74で ルス符号化鍵検出を行うことによって制御 路76の無駄な起動を抑制することによってパ ッシブ無線タグ内の電力蓄積を効率化するこ とができる。

 図12は、リモート起動型アクティブ無線 グの他の形態を示し、待ち受け状態では、 蔵電池81からはASK復調回路82とパルス符号化 検出回路83にのみ電源供給され、高い感度 パルス符号化鍵検出をすることができるよ になっている。

 また、Rxアンテナ84で受信した受信信号に パルス符号化鍵が含まれる場合のみ、パルス 符号化鍵検出回路83の出力がHighレベルとなり 制御回路86に内蔵電池81の電力を供給し、受 データの解析及びVpをHighレベル出力して発 器87、変調器88、アンプ89を経てTxアンテナ90 らデータの送信を行うことができる。

 すなわち、高感度のアクティブ無線タグ ありながら、リアルタイム応答が可能であ と共に、待ち受け時の内蔵電池81の消費電 を比較的少なくし得て、長寿命化に貢献す ことができる。

 図13は、カウンタを用いたパルス符号化 検出回路を示し、パルス幅PW0検出回路91で検 出されるPW0とPW0との間にパルス幅PW1検出回路 92で検出されるN回のPW1が含まれている場合に のみ検出判定を出力するものである。尚、抵 抗R61とコンデンサC61とはパルス遅延回路を構 成する。

 また、図7、図8及び図13に示したパルス符 号化鍵検出回路は図6に示したように外部か の入力信号電力数μWのみで他の電源を用い ことなく外部供給電力パターンを判定する とができるために、例えば電波のみでなく 波や光を用いたリモコンの受信機として利 することができる。

 本発明によれば、無線タグから無線タグ ーダへのデータ伝送の高速化が可能な無線 グシステムを提供することができる。