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Title:
REACTION-CURABLE POLYURETHANE RESIN COMPOSITION AND TWO-PART REACTION-CURABLE POLYURETHANE ADHESIVE MADE BY USING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057310
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a reaction-curable polyurethane resin composition which is extremely excellent in liquid storage stability (both homogeneity and reactivity) and in reactivity (uniformity of reaction) and a solventless, two-pack, reaction-curable polyurethane adhesive composed of “a base resin” and “a curing agent” which are based on the constituents of the composition. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The above problems can be solved by selecting and using a specific catalyst, by selecting and using a polymeric MDI having an acidity above a specific level as the organic polyisocyanate, and by specifying the equivalent ratio of isocyanato of the organic polyisocyanate to hydroxyl of castor oil polyol (A).

Inventors:
NISHIMURA HIROAKI (JP)
KAWAGUCHI TADAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/003115
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON POLYURETHANE KOGYO KK (JP)
NISHIMURA HIROAKI (JP)
KAWAGUCHI TADAYUKI (JP)
International Classes:
C08G18/64; C09J11/04; C09J175/04
Domestic Patent References:
WO2007116761A12007-10-18
Foreign References:
JP2002003812A2002-01-09
JP2005089527A2005-04-07
JP2006282922A2006-10-19
JPS6469671A1989-03-15
JP2004189816A2004-07-08
JP2002322232A2002-11-08
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Claims:
ヒマシ油系ポリオール(A)、充填材(B)、抑泡材(C)、触媒(D)、増粘剤(E)、及び有機ポリイソシアネート(F)より構成される反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、触媒(D)が分子内に錫を含有するウレタン化触媒であり、有機ポリイソシアネート(F)が、ジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物(fd)を20~80質量%、3核体以上のジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体(fp)が80~20質量%(但し、(fd)+(fp)=イソシアネート基含有成分(f)として100質量%)である、0.03質量%以上の酸度を含有するポリメリックMDI(f)であり、かつ、有機ポリイソシアネート(F)におけるイソシアネート基とヒマシ油系ポリオール(A)における水酸基との当量比が、イソシアネート基/水酸基=1.0以上であることを特徴とする、反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
前記の充填材(B)が炭酸カルシウムであり、かつ、前記の抑泡材(C)が0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 mの細孔径を有する合成ゼオライト(c1)及び/または活性アルミナ(c2)であることを特徴とする、請求項1に記載の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物。
ヒマシ油系ポリオール(A)、充填材(B)、抑泡材(C)、触媒(D)、並びに増粘剤(E)より構成される主剤と、及び有機ポリイソシアネート(F)より構成される硬化剤からなる二液反応硬化型ポリウレタン接着剤であって、触媒(D)が分子内に錫を含有するウレタン化触媒であり、有機ポリイソシアネート(F)が、ジフェニルメタンジイソシアネート異性体混合物(fd)を20~80質量%、3核体以上のジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体(fp)が80~20質量%(但し、(fd)+(fp)=イソシアネート基含有成分(f)として100質量%)である、0.03質量%以上の酸度を含有するポリメリックMDI(f)であり、かつ、有機ポリイソシアネート(F)におけるイソシアネート基とヒマシ油系ポリオール(A)における水酸基との当量比が、イソシアネート基/水酸基=1.0以上であることを特徴とする、二液反応硬化型ポリウレタン接着剤。
前記の充填材(B)が炭酸カルシウムであり、かつ、前記の抑泡材(C)が0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 mの細孔径を有する合成ゼオライト(c1)及び/または活性アルミナ(c2)であることを特徴とする、請求項3に記載の二液反応硬化型ポリウレタン接着剤。 
Description:
反応硬化型ポリウレタン樹脂組 物、及び該組成物を用いた二液反応硬化型 リウレタン接着剤

本発明は、無溶剤タイプの反応硬化型ポリ ウレタン樹脂組成物、及び該組成物を構成す る成分を基とした「主剤」と「硬化剤」から なる二液反応硬化型として供されるポリウレ タン接着剤(具体的には、前記の「主剤」並 に「硬化剤」ともに常温(例えば25℃)下で液 である、無溶剤タイプの二液混合・加熱反 硬化型のポリウレタン接着剤)に関する。

ポリウレタン樹脂が接着剤として好適であ ることは周知であり、多くの用途において使 用されている。一般に、ポリオールを主たる 成分とする「主剤(第1液)」と、有機ポリイソ シアネートを主たる成分とする「硬化剤(第2 )」とを均一混合して、この混合物を被着体 に塗布、加熱・硬化させて接着剤として用い る、いわゆる二液硬化の形態が、現在でも多 くの分野で行われている。 

被着体への塗布、次いで加熱・硬化させる 二液硬化形態の接着剤については、常温(例 ば30℃)雰囲気下での長時間の可使時間の確 、また、高温(例えば80℃)雰囲気下での速や な固化(接着)といった、いわゆるポットラ フが求められる。このポットライフについ は、より安定した性能(反応速度のばらつき 生じない)が求められている。 

このポットライフへの要求を満たす方法と して、例えば、ヒマシ油ポリオール、カルシ ウム型ゼオライト、並びに1,8-ジアザビシク (5,4,0)ウンデセンのフェノール塩を含有する 1液(主剤)を用いる方法が提案されている(特 許文献1参照)。しかし、組成の微妙な配合比 ズレによる反応速度のばらつきの発生まで 解決するに至っていない。 

一方で近年、これらの分野において環境・ 人体への配慮の高まりから、無溶剤タイプの 製品の開発要望がより一層強くなってきてい る。また、二酸化炭素の排出量削減の観点か ら、合成樹脂の使用から、天然物由来の素材 の使用といった環境への配慮がなされた製品 の開発要望も併せて強くなってきている。し かし、特に天然物由来の素材を用いた製品に おいて、従来品に所望されていた接着性能( 着力)を確保するには困難を要することが多 。 

接着性能(接着力)を向上させる一般的な手 として、硬化剤たる有機ポリイソシアネー の多用による、樹脂中におけるウレア結合 形成を促す方法がある。しかし、主剤にお る使用原料中の水分の量次第では、ウレア 反応に伴い発生する二酸化炭素に起因する 脂の発泡(ひいては接着性能の低下)といっ 不具合が生じる場合が多い。 

接着性能を確保し、かつ、前記の発泡とい った問題を解決する方法として、例えば、ポ リオール成分として、多官能ポリエーテルポ リオールと、ヒマシ油または変成ヒマシ油ポ リオールを併せ用いた主剤を用いる方法が提 案されている(特許文献2参照)。しかし、ポリ オール成分として天然物由来の素材であるヒ マシ油系ポリオールのみを用いるまでには至 っていない。 

特開2005-89527号公報

特開2006-282922号公報

本発明は以上のような背景に基づいてなさ れたものである。 

本発明の第1の目的は、優れたポットライ (常温(例えば30℃)雰囲気下における長時間の 可使時間の確保)と、高温(例えば80℃)雰囲気 における速やかな固化(接着)を安定的にか 確実に確保できる、接着強度についても極 て優れた反応硬化型ポリウレタン樹脂組成 、及び該組成物を構成する成分を基とした 主剤」と「硬化剤」からなる無溶剤タイプ 二液反応硬化型ポリウレタン接着剤提供す ことにある。 

本発明の第2の目的は、前記のポットライ が、組成の微妙な配合比のズレ(特に触媒の 入量の微妙なばらつき)に過度に左右されな い、接着強度についても極めて優れた反応硬 化型ポリウレタン樹脂組成物、及び該組成物 を構成する成分を基とした「主剤」と「硬化 剤」からなる無溶剤タイプの二液反応硬化型 ポリウレタン接着剤提供することにある。 

本発明の第3の目的は、前記の第1の目的並 に第2の目的に併せて、ポリウレタン樹脂自 体の接着性能、とりわけ、優れた接着強度も 経時に関わらず確保できる(とりわけ、主剤 おける貯蔵安定性(具体的には、液分離の発 の抑制と、経時に伴う反応性遅延化の抑制 双方))ことが可能な無溶剤タイプの二液反 硬化型ポリウレタン接着剤を提供すること ある。 

なお、これら一連の本発明の目的は、天然 物由来の素材としてヒマシ油系ポリオールの みをポリオールとして用いることを前提とし ている。

これらの一連の課題を解決する(目的を達 する)ために、本発明者らが鋭意検討を重ね 結果、特定の触媒を選択して用い、また、 機ポリイソシアネートとして一定以上の酸 を有するポリメリックMDIを選択して用い、 つ、該有機ポリイソシアネートにおけるイ シアネート基とヒマシ油系ポリオール(A)に ける水酸基との当量比を特定することが、 決する手段として非常に有効であることを 出し、本発明に至った。 

すなわち、本発明は次の(1)~(4)のとおりで る。 

(1) ヒマシ油系ポリオール(A)、充填材(B)、 泡材(C)、触媒(D)、増粘剤(E)、及び有機ポリ ソシアネート(F)より構成される反応硬化型 リウレタン樹脂組成物であって、触媒(D)が 子内に錫を含有するウレタン化触媒であり 有機ポリイソシアネート(F)が、ジフェニル タンジイソシアネート異性体混合物(fd)を20~ 80質量%、3核体以上のジフェニルメタンジイ シアネート系多核縮合体(fp)が80~20質量%(但し 、(fd)+(fp)=イソシアネート基含有成分(f)とし 100質量%)である、0.03質量%以上の酸度を含有 るポリメリックMDI(f)であり、かつ、有機ポ イソシアネート(F)におけるイソシアネート とヒマシ油系ポリオール(A)における水酸基 の当量比が、イソシアネート基/水酸基=1.0 上であることを特徴とする、反応硬化型ポ ウレタン樹脂組成物。 

(2) 前記の充填材(B)が炭酸カルシウムであり かつ、前記の抑泡材(C)が0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 mの細孔径を有する合成ゼオライト(c1)及び/ま たは活性アルミナ(c2)であることを特徴とす 、(1)に記載の反応硬化型ポリウレタン樹脂 成物。 

(3) ヒマシ油系ポリオール(A)、充填材(B)、 泡材(C)、触媒(D)、並びに増粘剤(E)より構成 れる主剤と、及び有機ポリイソシアネート( F)より構成される硬化剤からなる二液反応硬 型ポリウレタン接着剤であって、触媒(D)が 子内に錫を含有するウレタン化触媒であり 有機ポリイソシアネート(F)が、ジフェニル タンジイソシアネート異性体混合物(fd)を20~ 80質量%、3核体以上のジフェニルメタンジイ シアネート系多核縮合体(fp)が80~20質量%(但し 、(fd)+(fp)=イソシアネート基含有成分(f)とし 100質量%)である、0.03質量%以上の酸度を含有 るポリメリックMDI(f)であり、かつ、有機ポ イソシアネート(F)におけるイソシアネート とヒマシ油系ポリオール(A)における水酸基 の当量比が、イソシアネート基/水酸基=1.0 上であることを特徴とする、二液反応硬化 ポリウレタン接着剤。 

(4) 前記の充填材(B)が炭酸カルシウムであり かつ、前記の抑泡材(C)が0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 mの細孔径を有する合成ゼオライト(c1)及び/ま たは活性アルミナ(c2)であることを特徴とす 、(3)に記載の二液反応硬化型ポリウレタン 着剤。

本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成 物、及び該組成物を構成する成分を基とした 「主剤」と「硬化剤」からなる無溶剤タイプ の二液反応硬化型ポリウレタン接着剤は、優 れたポットライフ(常温雰囲気下における長 間の可使時間の確保と、高温雰囲気下にお る速やかな固化(接着))を安定的にかつ確実 確保できる。また、接着剤として供された 合、極めて優れた接着強度を得ることが可 である。 

また、本発明の反応硬化型ポリウレタン樹 脂組成物、及び該組成物を構成する成分を基 とした「主剤」と「硬化剤」からなる無溶剤 タイプの二液反応硬化型ポリウレタン接着剤 は、前記のポットライフが組成の微妙な配合 比のズレ(特に触媒の導入量の微妙なばらつ )に過度に左右されないことから、品質的に 定した製品(特に所望されるポットライフを 有する接着剤)を常に供給することが可能で る。 

併せて、本発明の反応硬化型ポリウレタン 樹脂組成物、及び該組成物を構成する成分を 基とした「主剤」と「硬化剤」からなる無溶 剤タイプの二液反応硬化型ポリウレタン接着 剤は、反応硬化時における発泡現象や、経時 に伴う反応性の遅延化を抑制できる。

本発明をさらに詳細に説明する。 

本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物 は、ヒマシ油系ポリオール(A)、充填材(B)、抑 泡材(C)、触
媒(D)、増粘剤(E)、及び有機ポリイソシアネー ト(F)より構成される反応硬化型ポリウレタン 樹脂組成物であって、触媒(D)が分子内に錫を 含有するウレタン化触媒であり、有機ポリイ ソシアネート(F)が、ジフェニルメタンジイソ シアネート異性体混合物(fd)を20~80質量%、3核 以上のジフェニルメタンジイソシアネート 多核縮合体(fp)が80~20質量%(但し、(fd)+(fp)=イ シアネート基含有成分(f)として100質量%)で る、0.03質量%以上の酸度を含有するポリメリ ックMDI(f)であり、かつ、有機ポリイソシアネ ート(F)におけるイソシアネート基とヒマシ油 系ポリオール(A)における水酸基との当量比が 、イソシアネート基/水酸基=1.0以上を満たす 成からなるものである。 

<ヒマシ油系ポリオール(A)> 本発明の 応硬化型ポリウレタン樹脂組成物を構成す ヒマシ油系ポリオール(A)としては、ヒマシ (ヒマシ油脂肪酸のトリグリセライド);ヒマ 油脂肪酸(水添ヒマシ油脂肪酸を含める)とポ リオール(上記低分子ポリオール及び/又はポ エーテルポリオール)との反応により得られ る線状または分岐状ポリエステル、例えばヒ マシ油脂肪酸のジグリセライド、モノグリセ ライド、ヒマシ油脂肪酸とトリメチロールア ルカンとのモノ、ジ、またはトリエステル、 ヒマシ油脂肪酸とポリプロピレングリコール とのモノ、ジ、またはトリエステル等が挙げ られる。 

なお、主にヒマシ油を触媒の存在下で加熱 して脱水反応を経て得られる、いわゆる“脱 水ヒマシ油”または“部分脱水ヒマシ油”を 本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物 を構成するヒマシ油系ポリオール(A)として適 用した場合、接着剤として供された際に反応 硬化時において不必要な発泡をもたらす場合 がある。このような観点から、本発明の反応 硬化型ポリウレタン樹脂組成物を構成するヒ マシ油系ポリオール(A)として、この“脱水ヒ マシ油”または“部分脱水ヒマシ油”は用い ない方が好ましい。 

本発明に用いられるヒマシ油系ポリオール (A)における数平均分子量は、400~2,100の範囲内 であれば適用可能であるが、好ましくは400~1, 500の範囲内、中でも、優れたレベリング(塗 された接着剤の平滑化)性や接着強度が得ら るとの観点から、600~1,000の範囲内であるこ がより好ましい。 

また、本発明に用いられるヒマシ油系ポリ オール(A)における平均官能基(水酸基)数は、2 .0~6.0の範囲内であれば適用可能であるが、好 ましくは2.5~4.0の範囲内、中でも、接着剤と て使用する時の反応硬化性や接着強度の点 優れるとの観点から、2.7~3.0の範囲内である とがより好ましい。 

<充填材(B)> 本発明では、反応硬化型 リウレタン樹脂組成物を構成する充填材(B) して、接着剤として供される場合に不具合 なる発泡現象が抑えることが可能であると 観点から、炭酸カルシウム(b1)を選択して用 るのが好ましい。 

前記の炭酸カルシウム(b1)としては、接着 として用いた場合に好適な粘度を付与でき かつ、沈降などの不具合が生じないとの観 から、粒子径が0.5~8.0μmのものを選択して用 るのが好ましい。 

また、炭酸カルシウム(b1)としては、接着 として用いた場合に不具合となる発泡現象 回避するとの観点から、発泡現象の原因と る水分が極力含まれていない(好適には、水 含有量が1.0質量%以下(1.0質量%を含む))炭酸 ルシウムを用いるのが好ましい。なお、水 が前記の好ましい量を超えて含まれるもの も、減圧脱水工程を経たうえで導入するこ も可能である。 

なお、本発明の反応硬化型ポリウレタン樹 脂組成物に所望される諸性能を保持出来るレ ベルであれば、充填材(B)として、前記の炭酸 カルシウム(b1)以外に、充填材として用いら る従来公知の物質(例えば硅砂、カオリン、 オライト(後記の抑泡材(C)に該当する合成ゼ オライトを除く)、ベントナイト、クルー、 ルク、グラファイト、石綿、炭素繊維、無 ケイ酸、炭酸マグネシウム、酸化チタン、 ラスバルーン、ガラスバルーン等)を併せ用 ることができる。 

<抑泡材(C)> 本発明では、反応硬化型ポ ウレタン樹脂組成物を構成する抑泡材(C)と て、0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 m(=0.5~6.0Å(オングストローム))の細孔径を有 る合成ゼオライト(c1)及び/または活性アルミ ナ(c2)を選択して用いるのが好ましい。 

この場合、合成ゼオライトとしては、前記の 0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 mの範囲を外れる細孔径を有するものも存在 るが、0.5×10 -10 m未満の細孔径を有するものを用いた場合、 るいは、6.0×10 -10 mを超える細孔径を有するものを用いた場合 ともに本発明に所望される抑泡性が劣ると った不具合を生じる可能性がある。このた 、本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組 物を構成する合成ゼオライトとしては、0.5× 10 -10 m~6.0×10 -10 mの範囲を外れる細孔径を有するものは除外 るのが適当である。 

前記の0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 mの細孔径を有する合成ゼオライト(c1)におい も、前記の炭酸カルシウム(b1)と同様、接着 剤として用いた場合に不具合となる発泡現象 を回避するとの観点から、発泡現象の原因と なる水分が極力含まれていない(好適には、 分含有量が5.0質量%以下(5.0質量%を含む))合成 ゼオライトを用いるのが好ましい。 

なお、本発明に用いる0.5×10 -10 m~6.0×10 -10 mの細孔径を有する合成ゼオライト(c1)は、強 減量処理が施されたものを使用するのが好 しい。 

前記の活性アルミナ(c2)を用いる場合は、水 の吸着に優れるとの観点から、細孔径が0.5× 10 -10 m~6.0×10 -10 mの範囲内のものを選択して用いるのが好ま い。 

また、前記の活性アルミナ(c2)においても 前記の炭酸カルシウム(b1)や前記の合成ゼオ イト(c1)と同様、接着剤として用いた場合に 不具合となる発泡現象を回避するとの観点か ら、発泡現象の原因となる水分が極力含まれ ていない(好適には、水分含有量が1.0質量%以 (1.0質量%を含む))活性アルミナを用いるのが 好ましい。 

なお、本発明に活性アルミナ(c2)を用いる 合は、水分の吸着に優れるとの観点から、 表面積の大きい活性アルミナを使用するの 好ましい。 

<充填材(B)と抑泡材(C)の使用比率> 前 の充填材(B)並びに抑泡材(C)の導入質量比は 充填材(B)を1とした場合、抑泡材(C)が0.05以上 であるのが好ましい。 

<触媒(D)> 本発明では、反応硬化型ポ ウレタン樹脂組成物を構成する触媒(D)とし 、反応性の面で経時変化を起こさない(経時 ともに反応性が遅延化しない)ものである必 要があるとの観点から、分子内に錫を含有す るウレタン化触媒(例えばジブチル錫ジアセ ート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチ 錫ジラウレート等)を選択して用いる。これ の触媒は、1種または2種以上併用して用い ことができる。 

本発明においては、前記の一連の効果を有 し、かつ、反応硬化性や発泡抑制にも優れる との観点から、ジオクチル錫ジラウレートを 選択して用いるのが好ましい。 

本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成 物を構成する触媒(D)の導入量は、ヒマシ油系 ポリオール(A)を100質量%とした場合、接着剤 して所望されるポットライフや反応硬化性 いった反応性によるが、0.0001~5質量%の範囲 であるのが好ましい。 

<増粘剤(E)> 本発明の反応硬化型ポリ レタン樹脂組成物を構成する増粘剤(E)とし は、無機系の増粘剤として、重曹、硼硝、 状微粉末シリカ(アエロジル)等、高分子系の 増粘剤として、カルボキシメチルセルロース 、ヒドロキシエチルセルロース、脂肪酸アマ イド、カルボキシビニルポリマー、ポリビニ ルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アク リル酸メタクリル酸アルキル共重合体等が挙 げられる。 

本発明においては、充填材の沈降防止とレ ベリング性向上という双方の性能に優れると の観点から、脂肪酸アマイド、または脂肪酸 アマイドを含む混合物を選択して用いるのが 好ましい。 

本発明において、反応硬化型ポリウレタン 樹脂組成物を構成する増粘剤(E)の導入量は、 ヒマシ油系ポリオール(A)を100質量%とした場 、0.001~10質量%の範囲内であるのが好ましく 中でも、過度の量を用いることなく充填材 沈降防止とレベリング性向上という双方の 能が得られるとの観点から、0.01~5.0質量%の 囲内であるのが特に好ましい。 

<有機ポリイソシアネート(F)> 本発明 は、反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物を 成する有機ポリイソシアネート(F)として、 発明の樹脂組成物が接着剤として供された 合、所望される十分な反応硬化性と接着強 の双方を併せ持つことが可能であるとの観 から、MDI(fd)が20~80質量%、MDI系多核縮合体(fp) が80~20質量%からなる混合物であるポリメリッ クMDI(f)を用いる。該ポリメリックMDI(f)は、別 称として「ポリフェニレンポリメチレンポリ イソシアネート」または「クルードMDI」とも 称される場合がある。なお、MDI(fd)とMDI系多 縮合体(fp)との合計は、ポリメリックMDI(f)と て100質量%である。 

ポリメリックMDI(f)は、アニリンとホルマリ ンとの縮合反応によって得られる縮合混合物 (ポリアミン)のアミノ基を、ホスゲン化等に りイソシアネート基に転化することによっ 得ることができ、縮合時の原料組成比や反 条件を変更することによって、最終的に得 れるポリメリックMDIの組成(核体分布や異性 体構成比)を制御することができる。 

本発明に用いられるポリメリックMDI(f)は、 イソシアネート基への転化後の反応液、反応 液から溶媒の除去、一部MDIを留出分離した缶 出液等の、反応条件や分離条件等の異なった 数種の混合物であってもよい。また、市販の ポリメリックMDIに前記のMDI(ed)を混合したも であってもよい。 

ポリメリックMDI(f)におけるMDI(fd)の割合は20 ~80質量%の範囲であり、好ましくは25~75質量% 範囲、中でも、ポリメリックMDI(f)における 状での貯蔵安定性の保持、また、本発明の 脂組成物が接着剤として供された場合、所 される十分な反応硬化性と接着強度の双方 併せ持つことが可能であるとの観点から、26 ~70質量%の範囲であることがとりわけ好まし 。ここで、MDI(fd)の割合はGPC(ゲルパーミエー ションクロマトグラフィー)によるMDIのピー 面積比から求める割合である。ポリメリッ MDI(f)におけるMDI(fd)の割合が80質量%を超えた 合、MDI(fd)に起因する結晶の析出が生じる等 、ポリメリックMDIの貯蔵安定性の面で不具合 が生じる可能性が高くなる傾向にある。一方 、この割合が20質量%未満である場合、ポリメ リックMDIの粘度が過度に高くなり、前記の(A) ~(E)との混合不良が生じる等作業性の面で不 合が生じる可能性が高くなる傾向にある。 

2核体であるMDI(fd)は、4,4″-MDIと、2,2″-MDIと 2,4″-MDIとの3種類の異性体により構成されて いる。本発明においては、これらの異性体の 構成比は特に限定はないが、例えば本発明の 樹脂組成物が接着剤として供された場合、所 望される十分な反応硬化性と接着強度の双方 を併せ持つことが可能であ
るとの観点から、4,4″-MDI含有割合が40~99%の 囲内であることが好ましい。なお、異性体 構成比はGC(ガスクロマトグラフィー)によっ 得られる各ピークの面積百分率を基に、検 線から求めることができる。 

本発明においては、ポリメリックMDI(f)の酸 度が0.04質量%以上含有するものを選択して用 る。一定以上の酸度を含有するポリメリッ MDI(f)を硬化剤として用いることにより、本 明において所望されるポットライフ(常温雰 囲気下における長時間の可使時間の確保と、 高温雰囲気下における速やかな固化(接着))を 確保でき、かつ、組成の微妙な配合比のズレ (特に触媒の導入量の微妙なばらつき)に過度 左右されないことが確保される。なお、「 度」とは、室温でアルコールと反応し遊離 る酸成分を塩化水素に換算して示した値を い、JIS K-1603によって測定される。 

ポリメリックMDI(f)の平均官能基数は、2.1以 上(2.1を含む)であることが好ましく、更に好 しくは2.2~3.1の範囲内とされる。 

ポリメリックMDI(f)のイソシアネート基含有 量は、30~33質量%の範囲内であることが好まし いが、更に好ましくは30.0~32.5質量%の範囲内 される。 

<その他のイソシアネート化合物> 本 明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物を 成する有機ポリイソシアネート(F)としては 前記のポリメリックMDI(f)が必須とされるが 必要に応じて、この必須であるポリメリッ MDI(f)以外のイソシアネート基含有化合物(以 「その他のイソシアネート化合物」と略記 )が含有されていてもよい。 

その他のイソシアネート化合物としては、 ポリメリックMDI(もしくはMDIのみ)と活性水素 含有化合物とを反応させて得られるウレタ 化物、ウレア化物、アロファネート化物、 ウレット化物、カルボジイミド化物、ウレ ンイミン化物、ウレトジオン化物、イソシ ヌレート化物;2,4-トリレンジイソシアネー 、2,6-トリレンジイソシアネート、キシレン- 1,4-ジイソシアネート、キシレン-1,3-ジイソシ アネート、テトラメチルキシレンジイソシア ネート、m-フェニレンジイソシアネート、p- ェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイ シアネート;テトラメチレンジイソシアネー 、ヘキサメチレンジイソシアネート、3-メ ル-1,5-ペンタンジイソシアネート、リジンジ イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート ;イソホロンジイソシアネート、水素添加ト レンジイソシアネート、水素添加キシレン イソシアネート、水素添加ジフェニルメタ ジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネ トなどを挙げることができる。また、これ のポリメリック体やこれらのイソシアネー と、活性水素基含有化合物とを反応させて られるウレタン化物、ウレア化物、アロフ ネート化物、ビウレット化物、カルボジイ ド化物、ウレトンイミン化物、ウレトジオ 化物、イソシアヌレート化物等が挙げられ 。なお、これらは単独でまたは2種以上を組 合わせて、必須であるポリメリックMDI(f)と せ用いることができる。 

<任意成分> 本発明の反応硬化型ポリ レタン樹脂組成物には、前記の(A)~(F)以外に 本発明の所望する効果が損なわれない範囲 において、各種の任意成分が含有されてい もよい。かかる任意成分としては、反応硬 型ポリウレタン樹脂として供される従来公 の物質(添加剤など)を全て使用することが きる。 

<反応硬化型ポリウレタン樹脂組成物> 本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成 においては、接着剤として用いた場合にお る反応硬化性、接着強度、並びに不要な発 の抑制のいずれにも優れるとの観点から、R 〔有機ポリイソシアネート(F)における全イ シアネート基のモル数/ヒマシ油系ポリオー ル(A)における全水酸基のモル数〕は1.0以上(1. 0を含める)とされるが、前記の一連の効果に り優れるとの観点から、1.1~5.0の範囲内であ るのが好ましく、中でも、とりわけ、接着強 度と不要な発泡の抑制の双方に極めて優れる との観点から、1.5~2.0の範囲内であるのが特 好ましい。R値が1.0未満の場合、接着強度が 下するといった不具合を生じる。なお、R値 が5.0を超える場合、接着剤として用いた場合 に不要な発泡が生じる可能性が高くなる。 

<二液反応硬化型ポリウレタン接着剤> 本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成 は、前記の(A)~(E)より構成される「主剤」と 前記の(F)より構成される「硬化剤」からな 、二液反応硬化型のポリウレタン接着剤と て好適に用いることができる。 

この場合、前記の「主剤」と前記の「硬化 剤」を均一混合して得られた時点(=本発明の 応硬化型ポリウレタン樹脂組成物)における 液の粘度(温度25℃、回転速度30rpm)は、充填材 (B)の沈降抑制、レベリング性の向上、並びに 塗工性のいずれにも優れるとの観点から2,000~ 30,000mPa・sの範囲内であることが好ましく、 でも、前記の優れた性能をいずれも確実に 備するとの観点から、7,000~15,000mPa・sの範囲 であることが特に好ましい。

以下に実施例および比較例を挙げて、本発 明をさらに具体的に説明する。但し、本発明 はこれらの例によってなんら限定して解釈さ れるものではない。なお、以下においては特 段の記載がない限り、「%」および「部」は それぞれ「質量%」および「質量部」を示す  

<「主剤」の調製(調製例1~24)> 下記の 1~表4に示す配合処方に従って、各成分を均 混合することにより、主剤として「OH-1」~「 OH-24」を調製した。 

前記の主剤「OH-1」~「OH-24」の各々につい 、200ml容量のガラス製サンプル瓶に200g仕込 、蓋で密封した後、50℃雰囲気下にて7日間 置した。7日経過後の外観を目視により観察 、下記の基準に基づいて評価した。結果を 1~表4に併せて示す。(評価基準) 「○」:結 析出や充填材等の沈降の発生等といった液 相分離は見られない。 「×」:結晶析出や充 填材等の沈降の発生等といった液の相分離、 またはこれらの前兆と思われる現象が見られ る。 なお、測定開始時における上記の主剤 OH-1」~「OH-24」は、各々全て「○」と判断さ れている。 

上記の表1~表4における化合物(成分)の詳細 、下記のとおりである。 

<ポリオール(A)>(A-1): ヒマシ油系ポリ ール、公称水酸基価=162、公称官能基数=2.7、 商品名「ヒマシ油LAV(伊藤製油(株)製)」 

<充填材(B)>(B-1): 炭酸カルシウム、水 含有量=0.2質量%、平均粒径=1.8μm、商品名「 フトン1200(備北粉化工業(株)製)」 

<抑泡材(C)>(C-1): A型の結晶構造を有する 成ゼオライト、強熱減量=1.5%、平均粒径=5μm 、細孔径=3×10 -10 m(=3Å(オングストローム))、商品名「ゼオラ A-3(東ソー(株)製)」(C-2):活性アルミナ、水分 有量=0.1質量%、平均粒径=14.3μm、商品名「水 硬性アルミナ(住友化学(株)製)」 

<触媒(D)>(D-1): ジオクチル錫ジラウレ ト、商品名「ニッカオクチックス錫(日本化 産業(株)製)」(D-2): 1-イソブチル-2-メチルイ ミダゾール、商品名「NC-IM(三共エアプロダク ツ(株)製)」 

<増粘剤(E)>(E-1): 脂肪酸アマイドと水 ヒマシ油との混合物、商品名「ディスパロ 4300(楠本化学(株)製)」 

<「硬化剤」(有機ポリイソシアネート(F)) > 前記の一連の主剤と併せ用いるための硬 化剤として「NCO-1」~「NCO-3」を用意した。「N CO-1」:  (i)GPCによるMDIのピーク面積比=46%(ポ メリックMDI)  (ii)MDI中の4,4’-MDIの割合=87%(G Cによる測定)  (iii)イソシアネート含量=31.6%  (iv)粘度(25℃)=161mPa・s  (v)酸度=0.04%「NCO-2 :  (i)GPCによるMDIのピーク面積比=40%(ポリメ ックMDI)  (ii)MDI中の4,4’-MDIの割合=99%(GCに る測定)  (iii)イソシアネート含量=30.5%  (iv )粘度(25℃)=259mPa・s  (v)酸度=0.14%「NCO-3」:   (i)GPCによるMDIのピーク面積比=40%(ポリメリッ MDI)  (ii)MDI中の4,4’-MDIの割合=99%(GCによる 定)  (iii)イソシアネート含量=31.1%  (iv)粘 (25℃)=163mPa・s  (v)酸度=0.01% 

<ポリウレタン樹脂の評価(主剤調製1日後 )>実施例1~12、比較例1~12 主剤として調製後 25℃雰囲気下にて1日間静置した前記の「OH-1 ~「OH-24」を、また、硬化剤として前記の「NC O-1」~「NCO-3」をそれぞれ用意し、各々液温を 25℃に調整した。これらを下記の表5~表8に示 組合せに従い、主剤/硬化剤=3/1(質量比)にて 、合計100gになるようにステンレス製容器に 込み、卓上ボール盤(リョービ販売(株)製)を いて、回転速度300rpmにて10秒間攪拌・均一 合することにより、混合物(本発明の組成物/ 比較用の組成物)を得た。 

<初期粘度の測定> 得られた各混合物 ついて、B型粘度計ピスメトロン(芝浦システ ム(株)製)を用いて、液温25℃、回転速度30rpm おける初期粘度の測定を行った。測定結果 表5~表8に併せて示す。 

<ポットライフの測定> 得られた各混 物について、ブルックフィールド粘度計(ブ ックフィールド社製)を用いて、液温30℃で2 50,000mPa・sに到達する時間をポットライフ時 として、ポットライフの測定を行った。結 を表5~表8に併せて示す。 なお、他の成分組 成を変更せず、触媒(D)のみ0.03質量部ずつ導 量を増減した各実施例並びに各比較例につ て、ポットライフの時間差を算出した。結 を表5~表8に併せて示す。 

<ポットライフの測定(高温条件)> 得ら れた各混合物について、ブルックフィールド 粘度計(ブルックフィールド社製)を用いて、 温80℃で250,000mPa・sに到達する時間をポット ライフ時間として、ポットライフの測定を行 った。結果を表5~表8に併せて示す。 

<発泡の有無の確認> 得られた各混合 について、2mm厚の亜鉛鋼板に混合物を50μmに なるように塗布し、その上に2mm厚のPET板を0.2 5MPaで圧着して貼り合わせた。その後、25℃雰 囲気下で24時間静置した。静置後、下記の基 に基づいて、発泡の有無の目視確認を行っ 。結果を表5~表8に併せて示す。(評価基準)  「○」:硬化し終えた樹脂中において、泡の き込みは見られない。 「△」:硬化し終え 樹脂中において、僅かながら泡の巻き込み 見受けられる。 「×」:硬化し終えた樹脂中 において、泡の巻き込みが明確に見受けられ る。 

<引張せん断接着力の測定> 得られた各 合物について、2mm厚の亜鉛鋼板に混合物を50 μmになるように塗布し、その上に2mm厚の亜鉛 鋼板を貼り合わせた。25℃雰囲気下で24時間 ージング(静置)した。エージング後、25℃雰 気下でテンシロンを用いて、クロスヘッド ピード5mm/min.による引張せん断接着力の測 を行った。結果を表5~表8に
併せて示す。 

<ポリウレタン樹脂の評価(主剤14日間高 経時後)>実施例1~12、比較例1~12 主剤を調 後50℃雰囲気下にて14日間静置した前記の「O H-1」~「OH-24」を用いて、前記の主剤調製1日 における場合と同様の手法により、硬化剤 しての前記の「NCO-1」~「NCO-3」とからなる混 合物(本発明の組成物/比較用の組成物)を改め て得た。 

14日間経時後の主剤を用いて前記の方法に り得た混合物(本発明の組成物/比較用の組 物)につき各々、液温30℃でのポットライフ 測定について、前記と同じ方法により再度 った。これら一連の結果を表5~表8に併せて す。 

前記の表5並びに表6のとおり、実施例1~3、 施例4~6、実施例7~9、並びに実施例10~12にお る各々の実施例は、他の成分組成を変更せ 触媒(D)のみ0.03質量部ずつ導入量を増減(ポッ トライフ時間が20分になる量を中心として増 )しても、30℃におけるポットライフ時間の が2~4分の範囲内に留まっている。これに対 て、前記の表7のとおり、比較例1~3並びに比 較例4~6における各々の比較例は、同様に他の 成分組成を変更せず触媒(D)のみ同様に0.03質 部ずつ導入量を増減(ポットライフ時間が20 になる量を中心として増減)した場合、30℃ おけるポットライフ時間の差が11~12分の範囲 内と、差が大きくなっている。 

同様に、前記の表5並びに表6のとおり、実 例1~3、実施例4~6、実施例7~9、並びに実施例1 0~12における各々の実施例は、液温80℃(高温) おけるポットライフ時間が3~4分の範囲内に まっている。これに対して、前記の表7のと おり、比較例1~3並びに比較例4~6における各々 の比較例は、同様に液温80℃(高温)における ットライフ時間が6~8分の範囲内と、差が大 くなっている。 

また、表5並びに表6のとおり、実施例1~3、 施例4~6、実施例7~9、並びに実施例10~12にお る各々の実施例では、主剤を14日間高温雰囲 気下で経時した場合でも、30℃におけるポッ ライフ時間に変化は見られない。これに対 て、前記の表8のとおり、触媒の種類が違う 比較例7~9並びに比較例10~12における各々の比 例(30℃における初期のポットライフ時間が 施例と同じ20分程度になるように各々導入 を設定)は、主剤を14日間高温雰囲気下で経 した場合、30℃におけるポットライフ時間が 遅延化している。 

これら一連の実施例並びに比較例の30℃に けるポットライフ時間を一律に20分前後と ていることを鑑みれば、実施例は全て、可 時間の安定性(反応性のばらつきが少ないこ と、経時による変化がないことの双方)と、 加熱反応硬化性(硬化反応速度のばらつきが ないこと)の双方に優れていることが分かる

本発明の反応硬化型ポリウレタン樹脂組成 物は、前記のとおり、一連の優れた効果を奏 することから、例えば二液反応硬化型ポリウ レタン接着剤として、従来公知の被着体、例 えば金属、樹脂、木材、無機質材料、ガラス 、紙などに適用可能である。  




 
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