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Title:
RETRANSMISSION CONTROL METHOD IN RADIO RELAY SYSTEM, RADIO RELAY STATION, AND RADIO BASE STATION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129677
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a retransmission control technique to be used in a radio relay system so as to suppress a retransmission process delay in the radio relay system. In an RS (2), if a reception result from an MS (3) for past transmission data is reception failure (NAK), second allocation information is generated for retransmitting the past transmission data (#1) according to the radio resource allocation information for transmitting new data (#2). The second allocation information and the past transmission data (#1) are transmitted to the MS (3) (A13, A14) and the new data (#2) is buffered.

Inventors:
SUGA JUNICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/058464
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
April 18, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
SUGA JUNICHI (JP)
International Classes:
H04L1/16; H04B7/15; H04B7/26; H04L1/00; H04L29/08; H04W16/26; H04W28/04; H04W72/04; H04W84/04
Foreign References:
JP2006074325A2006-03-16
Other References:
VISOTSKY E. ET AL.: "Proposal for Centralized HARQ Retransmission Scheduling", IEEE 802.16J-07/226R1, 5 March 2007 (2007-03-05), XP003023910, Retrieved from the Internet
KANCHEI LOA ET AL.: "HARQ in Multi-hop Relay System", IEEE 802.16J-07/185R3, 12 April 2007 (2007-04-12), XP003023911, Retrieved from the Internet
IEEE STD 802.16E, 28 February 2006 (2006-02-28), pages 403 - 410, 485 - 489, XP003023912
Attorney, Agent or Firm:
SANADA, Tamotsu (10-31 Kichijoji-honcho 1-chome, Musashino-sh, Tokyo 04, JP)
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Claims:
 無線基地局から1又は複数の無線中継局を介して無線端末へデータを中継する無線中継システムにおける再送制御方法であって、
 前記無線基地局又は当該無線基地局よりも前記無線端末に近い側の無線中継局は、
 自局よりも下位の無線中継局から前記無線端末に至る経路の無線リンクにおいて新規データを送信するための無線リソースの第1の割当情報と、前記新規データとを送信し、
 前記第1の割当情報と前記新規データとを受信する無線中継局である着目中継局は、
 前記第1の割当情報を基に受信データを前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信するための第2の割当情報を生成する過程において、過去の送信データに対する前記下位の無線中継局又は前記無線端末からの受信結果を確認し、
 前記受信結果が受信失敗であると、前記第1の割当情報を基に前記過去の送信データを再送するための第2の割当情報を生成し、
 当該第2の割当情報と前記過去の送信データとを前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信するとともに、前記新規データをバッファする
ことを特徴とする、無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記受信結果が受信成功であると、前記第1の割当情報を基に前記新規データを前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信するための第2の割当情報を生成し、
 当該第2の割当情報と前記新規データとを前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する
ことを特徴とする、請求項1記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記新規データをバッファしている場合において、新たに前記第1の割当情報を受信すると、当該第1の割当情報を基に前記第2の割当情報を生成する過程において、過去の送信データに対する前記下位の無線中継局又は前記無線端末からの受信結果を確認し、
 前記受信結果が受信成功であると、前記バッファしている新規データを送信するための第2の割当情報を生成し、
 当該第2の割当情報と前記バッファしている新規データとを前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記新規データに誤りがある場合は、前記過去の送信データに対する受信結果が受信成功であるか受信失敗であるかに関わらず、前記過去の送信データを再送するための第2の割当情報を生成し、
 当該第2の割当情報を前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する
ことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記過去の送信データに対する受信結果が受信失敗である場合に限り、前記第2の割当情報と前記過去の送信データとを前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する
ことを特徴とする、請求項4記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記第1の割当情報を基に前記第2の割当情報を生成する過程において、前記第1の割当情報におけるデータ送信の新規あるいは再送を示すフラグ情報を更新して前記第2の割当情報を生成する
ことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記無線基地局は、
 前記過去の送信データに対する受信結果の前記下位の無線基地局又は前記無線端末からの受信を待たずに、新規データを送信するための第1の割当情報と、当該新規データとを送信する
ことを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記無線基地局は、
 前記過去の送信データに対する受信結果を受信したときに、当該受信結果が受信失敗であると、前記無線中継局から前記過去の送信データの再送を行なわせるための第1の割当情報を生成し、前記無線中継局へ送信する
ことを特徴とする、請求項7記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記無線基地局は、
 前記受信結果が受信失敗であると、前記新規データの送信を停止することを特徴とする、請求項8記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 無線端末から1又は複数の無線中継局を介してデータを無線基地局へ送信する無線中継システムにおける再送制御方法であって、
 前記無線基地局又は当該無線基地局よりも前記無線端末に近い側の無線中継局は、
 自局よりも下位の無線中継局から前記無線端末に至る経路の無線リンクにおいて前記無線端末からのデータを送信させるための無線リソースの第1の割当情報を前記下位の無線基地局へ送信し、
 前記第1の割当情報を受信する無線中継局である着目中継局は、
 前記第1の割当情報を基に自局よりも下位の無線中継局又は前記無線端末に送信する第2の割当情報を生成する過程において、前記下位の無線中継局又は前記無線端末から過去に受信したデータの受信結果を確認し、
 前記受信結果が受信失敗であると、前記過去に受信したデータの再送を行なわせるための第2の割当情報を生成して前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する
ことを特徴とする、無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記受信結果が受信成功であると、新規データを送信させるための第2の割当情報を生成し送信して前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する
ことを特徴とする、請求項10記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記受信結果を前記下位の無線中継局又は前記無線基地局に送信する
ことを特徴とする、請求項10又は11に記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記下位の無線中継局又は前記無線端末から新規データを受信した場合に、上位の無線中継局又は前記無線基地局から、前記下位の無線中継局又は前記無線端末から受信した過去のデータの再送を要求されると、前記新規データをバッファするとともに、前記過去のデータを前記上位の無線中継局又は前記無線基地局に送信する
ことを特徴とする、請求項10~13のいずれか1項に記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記新規データをバッファしている場合において、前記上位の無線中継局又は前記無線基地局から過去のデータの再送を要求されると、前記第1の割当情報を基に前記下位の無線中継局又は前記無線端末に対してバッファしている前記新規データを再送させるための第2の割当情報を生成して前記下位の無線中継局又は前記無線端末に送信する
ことを特徴とする、請求項13記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 前記着目中継局は、
 前記第1の割当情報を基に前記第2の割当情報を生成する過程において、前記第1の割当情報におけるデータ送信の新規あるいは再送を示すフラグ情報を更新して前記第2の割当情報を生成する
ことを特徴とする、請求項10~14のいずれか1項に記載の無線中継システムにおける再送制御方法。
 無線基地局から1又は複数の無線中継局を介して無線端末へデータを中継する無線中継システムにおける前記無線中継局であって、
 自局から前記無線端末に至る経路の無線リンクにおいて新規データを送信するための無線リソースの第1の割当情報と、前記新規データとを、前記無線基地局又は自局よりも前記無線基地局に近い側の上位の無線中継局から受信しうる受信手段と、
 前記新規データと前記過去の送信データとをバッファしうるバッファと、
 前記第1の割当情報を基に受信データを自局よりも前記無線端末に近い側の下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信するための第2の割当情報を生成する割当情報生成手段と、
 過去の送信データに対する、前記下位の無線中継局又は前記無線端末からの受信結果が受信失敗であると、前記第1の割当情報を基に前記過去の送信データを再送するための第2の割当情報を生成するよう前記割当情報生成手段を制御するとともに、前記新規データを前記バッファにバッファさせる制御手段と、
 前記第2の割当情報と前記過去の送信データとを前記下位の無線中継局又は前記無線端末に送信する送信手段と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継システムにおける無線中継局。
 無線基地局から1又は複数の無線中継局を介して無線端末へデータを中継する無線中継システムにおける前記無線基地局であって、
 自局よりも下位の無線中継局から前記無線端末に至る経路の無線リンクにおいて新規データを送信するための無線リソースの第1の割当情報を生成する割当情報生成手段と、
 過去の送信データに対する受信結果の前記下位の無線中継局又は前記無線端末からの受信を待たずに、前記第1の割当情報と前記新規データとを前記前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する送信手段と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継システムにおける無線基地局。
 無線端末から1又は複数の無線中継局を介してデータを無線基地局へ送信する無線中継システムにおける前記無線中継局であって、
 自局から前記無線端末に至る経路の無線リンクにおいて前記無線端末からのデータを送信させるための無線リソースの第1の割当情報を自局よりも前記無線基地局に近い側の上位の無線基地局又は前記無線基地局から受信する受信手段と、
 前記第1の割当情報を基に自局よりも前記無線端末に近い側の下位の無線中継局又は前記無線端末に送信する第2の割当情報を生成する割当情報生成手段と、
 前記下位の無線中継局又は前記無線端末から過去に受信したデータの受信結果が受信失敗であると、前記過去に受信したデータの再送を行なわせるための第2の割当情報を生成するよう前記割当情報生成手段を制御する制御手段と、
 前記第2の割当情報を前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ送信する送信手段と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継システムにおける無線中継局。
 無線基地局から受信した、無線端末宛のデータを前記無線端末に対して送信する無線中継局であって、
 前記無線端末宛の第1データ及び前記無線端末へのデータ送信のための無線リソースの第1割当情報を前記無線基地局側から受信する受信部と、
 前記第1割当て情報に従って生成した無線リソースの割当情報と、前記第1データとを、前記第1割当情報により割り当てられた無線リソースを用いて前記無線端末に送信する送信部と、
を備え、
 前記受信部が、前記無線端末宛の第2データ及び前記無線端末へのデータ送信のための無線リソースの第2割当情報を前記無線基地局側から受信した場合であって、前記第1データの送信が失敗したことを検出した場合に、前記送信部は、前記第2割当情報に従って生成した無線リソースの割当情報と、前記第1データとを、前記第2割当情報により割り当てられた無線リソースを用いて前記無線端末に送信することで、前記第1データの再送信を実行する、
ことを特徴とする、無線中継局。
 無線端末から1又は複数の無線中継局を介してデータを無線基地局へ送信する無線中継システムにおける前記無線基地局であって、
 自局から前記無線端末に至る経路の無線リンクにおいて前記無線端末からのデータを送信させるための無線リソースの第1の割当情報を生成する割当情報生成手段と、
 下位の無線中継局又は前記無線端末からのデータ受信の有無に関わらず、前記第1の割当情報を前記下位の無線中継局又は前記無線端末に送信する送信手段と、
をそなえたことを特徴とする、無線中継システムにおける無線基地局。
Description:
無線中継システムにおける再送 御方法並びに無線中継局及び無線基地局

 本発明は、無線中継システムにおける再 制御方法並びに無線中継局及び無線基地局 関する。

 IEEE802.16 WG(Working Group)では、無線基地局( BS:Base Station)に複数の無線端末(MS:Mobile Station )が接続可能なPoint-to-Multipoint(P-MP)型通信方式 規定している。IEEE802.16 WG(ワーキンググル プ)では、主に固定通信用途向けのIEEE802.16d 様(802.16-2004)と移動通信用途向けのIEEE802.16e 様(IEEE802.16e-2005)の2種類を規定している(後 非特許文献1,2参照)。これらの仕様では、複 の物理層が規定されているが、直交周波数 割多重(OFDMやOFDMAなど)の技術が主に使用さ る。

 図19に、IEEE802.16d/e準拠のサービスイメー (無線通信システム構成例)を示す。この図19 に示すように、IEE E802.16d/e準拠のシステムで は、1台のBSに複数のMSが接続するポイントツ マルチポイント(P-MP)型接続を基本とする。

 しかしながら、このようなBSとMSとがP-MP 接続するサービス形態では、サービスエリ がBSのカバーエリア(セル)に制限され、セル ッジでは通信レートが低くなる。

 そこで、IEEE802.16 WGでは、BSとMSとの間の 信を中継する無線中継局(Relay Station:RS)の検 討を行なうタスクグループ(IEEE802.16j)を立ち げ、検討を開始している。図20に、RSを導入 た場合のシステム構成例を示す。この図20 示すように、BSがカバーできないエリアに存 在するMSとの通信を、RSを介して行なうこと より、BSのサービスエリアを拡大することが 可能である。

 一方、後記特許文献1に記載された技術では 、RSを介した中継システムにおいて、BSがRSと MSとの間の通信のスケジューリングを決定す 。RSは、BSからRSとMSとの間についてのスケ ューリング情報〔無線フレームの構成に関 る情報や無線リソースの割当情報(OFDM方式や OFDMA方式におけるDL/UL MAP)などが含まれる〕 受信し、そのスケジューリング情報に基づ て、RSとMSとの間の通信制御を実行する。こ 場合、スケジューリング処理をBSが集中的 実行するため、RSは簡易な構成にすることが できる。

特開2006-74325号公報 IEEE Std 802.16(TM)-2004 IEEE Std 802.16e(TM)-2005 Eugene Visotsky, et al.,“P roposal for Central ized HARQ Retransmission Scheduling”,IEEE C80216j-07_2 26,2007-03-05

 前記特許文献1が示すように、BSがRSとの の通信やRSとMSとの間の通信のスケジューリ グを全て行なう場合、RSは、他のRSとの間お よびRSとMSとの間の通信状況や無線状況など 情報をBSに逐次報告する必要がある。そして 、BSは、RSから送信されてくる情報を基に、RS 間およびRSとMSとの間のスケジューリングを ない、それらのリンクに対するスケジュー ング情報を生成する。

 ところで、無線通信において、データ伝 の信頼性を上げるために、HARQ(Hybrid Automatic  Repeat reQuest)と呼ばれる技術が提案されてい る。HARQは、データが誤った場合のデータの 送に加え、データの誤り訂正を組み合わせ 技術である。受信局は、HARQデータを受信し ときに誤り訂正用の冗長ビットを用いて誤 訂正を行なう。誤りが訂正できなかった場 は、そのHARQデータをメモリに蓄積し、送信 局からの再送を要請する。そして、再送され てくるデータとメモリに蓄積されているデー タとを信号レベルで最大比合成を行ない、再 度誤り訂正を行なうことにより、誤り訂正の 効率を上げる。この技術により、効率的にデ ータ伝送の信頼性を上げることが可能である 。

 ここで、HARQを図20に示すようなRSを導入 たシステムに適用する場合、HARQデータの中 を行なっている途中でHARQデータに誤りが発 生し、訂正できない場合、そのときに送信し たRS、つまりHARQデータを正常に保持している RSからHARQデータの再送を行なう方が、無線リ ソースを有効利用することができる。

 しかしながら、BSがRSを介した通信区間の 全リンクのスケジューリング情報を集中的に 管理、生成することを前提とするシステムに おいては、前述のRSからHARQデータの再送を行 なうためには、HARQデータに誤りが発生した ンクの情報をBSに通知し、BSは当該通知を受 てから、HARQデータの再送のためのスケジュ ーリング情報を生成することになる。

 例えば図21に、2ホップシステムのダウン ンク(DL)のデータ伝送において、RSとMSとの でHARQデータの誤りが発生し、RSからMSにHARQ ータの再送を行なう場合の例を示す。なお BSからRSを介したMSへの方向がダウンリンク あり、その逆方向がアップリンク(UL)である

 BSは、DL/UL MAPと、RSとMSとの間の無線リン ク(RS-MS間DL)についてのスケジューリング(SCH) 報とをRS宛に送信するとともに(ステップA101 ,A102)、HARQデータ#1を当該RS宛に送信する(ステ ップA103)。

 ここで、前記スケジューリング情報には 送信データ(HARQデータ)の中継に関する情報 即ち、RSとMSとの間の無線リンク(無線フレ ム)においてRS及びMSが通信に用いるべき領域 (バーストと呼ばれる無線リソース)の割当情 、より詳細には、RSが当該HARQデータをMSへ 信するのに用いるべきDLバースト、当該HARQ ータ#1を受信したMSがその受信結果(受信成功 を示すACK及び受信失敗を示すNAK)をRSへ送信( 信)するのに用いるべきULバーストの割当情 が含まれる。

 また、前記DL/UL MAPには、BSとRSとの間の 線リンク(BS-RS間DL)においてスケジューリン 情報及びHARQデータをそれぞれどの領域(DLバ スト)にてRSに送信するかを示す情報や、HARQ データのRSでの受信結果(受信成功を示すACK及 び受信失敗を示すNAK)をどの領域(UL ACK Channel 領域)にてBSへ送信(返信)すべきかを示す情報 含まれる。なお、MSおよびRSからのACK/NAKは UL ACK Channel Regionと呼ばれる特別な領域に 送信される。

 したがって、RSは、BSから受信したDL/UL MA Pが示すDLバーストを受信処理することにより 、BSからのスケジューリング情報及びHARQデー タを受信することができ、また、MSから受信 たHARQデータの受信結果を当該DL/UL MAPが示 UL ACK Channel領域にてBSへ送信することがで 、さらには、受信したスケジューリング情 に基づいてMSとの間の通信(バースト割当)を 御することができるようになる。

 さて、RSは、前記のようにBSから受信した スケジューリング情報を基にRS-MS間について DL/UL MAP(HARQデータ#1をどのDLバーストにてMS 送信するかを示す情報、HARQデータ#1の受信 果をMSがどのUL ACK Channel領域にて送信すべ かを示す情報)を生成してMS宛へ送信すると もに、BSから受信したHARQデータ#1を当該DL/UL  MAPが示すDLバーストにてMSに送信する(ステ プA104,A105)。また、RSは、BSからのHARQデータ#1 を正常に受信(デコード)できたこと(受信成功 )を示す情報(ACK)を、BSから受信した前記DL/UL  MAPが示すUL ACK Channel領域にて、BSに送信する (ステップA107)。

 そして、MSでは、RSからの前記DL/UL MAPが すDLバーストを受信処理することにより、HAR Qデータ#1を受信するが、当該HARQデータ#1に誤 りが発生して正常に受信(デコード)できなか た場合(ステップA106)、MSは、その旨(受信失 )を示す情報(NAK)を、RSから受信した前記DL/UL  MAPが示すUL ACK Channel領域にて、BSに送信す (ステップA108)。

 このNAKはRSを介してBSへ中継され(ステッ A109)、当該NAKを受信したBSは、RSからHARQデー #1を再送させるためのDL/UL MAP及びスケジュ リング情報を生成してRSに送信する(ステッ A110,A111)。

 RSは、BSから前記HARQデータ#1の再送のため のDL/UL MAPを受信して当該DL/UL MAPが示すDLバ スト(スケジューリング情報)を受信すると、 その受信スケジューリング情報を基にRS-MS間 ついてのDL/UL MAPを生成してMSに送信すると もに、HARQデータ#1を再送する(ステップA112,A 113)。

 一方、図22に、2ホップシステムのULのデ タ伝送において、MSとRSとの間でHARQデータに 誤りが発生し、MSからHARQデータの再送を行な う場合の例を示す。

 BSは、DL/UL MAPと、MSからの送信データ(HARQ データ)#1をRSにて中継するための情報として RSとMSとの間の無線リンクについてのスケジ ューリング(SCH)情報とをRS宛に送信する(ステ プB121,B122)。

 ここで、当該スケジューリング情報には MSからの送信データ(HARQデータ)の中継に関 る情報、即ち、RSとMSとの間の無線リンク(無 線フレーム)においてRS及びMSが通信に用いる きバーストの割当情報、より詳細には、MS HARQデータをRSへ送信するのに用いるべきULバ ーストの割当情報が含まれる。また、DL/UL MA Pには、BSとRSとの間の無線リンクにおいて当 スケジューリング情報をどの領域(DLバース )にて送信するかを示す情報が含まれる。

 したがって、RSは、当該DL/UL MAPが示すDLバ ストを受信処理することにより、前記スケ ューリング情報を受信することができ、ま 、そのスケジューリング情報に基づいてMSと の間の通信(バースト割当)を制御することが きるようになる。
 即ち、RSは、このようにBSから受信したスケ ジューリング情報を基にRS-MS間についてのDL/U L MAP(MSはHARQデータ#1をどのULバーストを用い 送信すべきかを示す情報)を生成してMS宛へ 信する(ステップB123)。

 MSは、RSから当該DL/UL MAPを受信すると、 のDL/UL MAPが示すULバーストにてHARQデータ#1 BS宛に送信する(ステップB125)。

 RSは、MSからHARQデータ#1を正常受信すれば 、BSに対してHARQデータ#1の受信成功(ACK)を通 するが、HARQデータ#1に誤りが生じて正常受 できなければ(ステップB126)、BSに対してMSか のHARQデータ#1の受信失敗(NAK)を通知する(ス ップB128)。

 なお、この間、BSは、RSがMSから受信したH ARQデータ#1をBSへ中継(送信)するための領域(UL バースト)をDL/UL MAPにより割り当てるが(ステ ップB124,B127)、RSはMSからのHARQデータ#1を正常 受信していないため、当該領域にてHARQデー タ#1を受信することはない。

 BSは、RSから前記NAKを受信すると、MSから HARQデータ#1の再送のためのスケジューリン 情報を生成するとともに、当該スケジュー ング情報をBS-RS間DLのどのDLバーストにて送 するかを示す情報(DL/UL MAP)を生成してRS宛 送信する(ステップB129,B130)。

 RSは、BSから受信したDL/UL MAPが示すDLバー ストを受信処理してスケジューリング情報を 取得すると、当該スケジューリング情報を基 にRS-MS間ULについてのDL/UL MAPを生成してMS宛 送信することにより(ステップB131)、MSにHARQ ータ#1の再送を要求する。そして、MSは、当 再送要求(DL/UL MAP)を受信すると、そのDL/UL  MAPが示すULバーストにてHARQデータ#1の再送を なう(ステップB132)。

 以上のように、従来技術においては、DL おいてRSがMSにHARQデータの再送を行なう状況 や、ULにおいてMSがRSにHARQデータの再送を行 う状況において、RSとMSとの間のHARQデータの 送信結果を一旦BSに通知し、BSがこの通知を けてからスケジューリング情報を生成してRS に通知することで、HARQデータの再送を行な せるため、HARQデータの受信失敗が発生して らそのHARQデータの再送までに長時間を要し 、BSとMSとの間のデータ伝送に大きな遅延が 生してしまうという課題がある。当該遅延 、BSとMSとの間の通信を中継するRS数が増え ほど当然に増加することになる。

 なお、前記非特許文献3では、BSが、RSお びMSからの再送が要求される場合において、 即時の再送が可能なように、再送の帯域を予 め割り当てることが記述されているが、BSお びRSにおける具体的な処理方法については 述されていない。

 本発明は、前記課題に鑑み創案されたも で、その目的の一つは、BSとMSとの間の通信 を1又は複数のRSが中継する無線中継システム における再送処理の遅延を抑制できるように することにある。

 なお、前記目的に限らず、後述する発明 実施するための最良の形態に示す各構成に り導かれる作用効果であって、従来の技術 よっては得られない作用効果を奏すること 本発明の他の目的の一つとして位置付ける とができる。

 前記目的を達成するために、本発明では、 下に示す無線中継システムにおける再送制 方法並びに無線中継局及び無線基地局を用 ることを要旨としている。即ち、
 (1)本発明の無線中継システムにおける再送 御方法は、無線基地局から1又は複数の無線 中継局を介して無線端末へデータを中継する 無線中継システムにおける再送制御方法であ って、前記無線基地局又は当該無線基地局よ りも前記無線端末に近い側の無線中継局は、 自局よりも下位の無線中継局から前記無線端 末に至る経路の無線リンクにおいて新規デー タを送信するための無線リソースの第1の割 情報と、前記新規データとを送信し、前記 1の割当情報と前記新規データとを受信する 線中継局である着目中継局は、前記第1の割 当情報を基に受信データを前記下位の無線中 継局又は前記無線端末へ送信するための第2 割当情報を生成する過程において、過去の 信データに対する前記下位の無線中継局又 前記無線端末からの受信結果を確認し、前 受信結果が受信失敗であると、前記第1の割 情報を基に前記過去の送信データを再送す ための第2の割当情報を生成し、当該第2の 当情報と前記過去の送信データとを前記下 の無線中継局又は前記無線端末へ送信する ともに、前記新規データをバッファするこ を要旨としている。

 (2)ここで、前記着目中継局は、前記受信 果が受信成功であると、前記第1の割当情報 を基に前記新規データを前記下位の無線中継 局又は前記無線端末へ送信するための第2の 当情報を生成し、当該第2の割当情報と前記 規データとを前記下位の無線中継局又は前 無線端末へ送信してもよい。

 (3)また、前記着目中継局は、前記新規デ タをバッファしている場合において、新た 前記第1の割当情報を受信すると、当該第1 割当情報を基に前記第2の割当情報を生成す 過程において、過去の送信データに対する 記下位の無線中継局又は前記無線端末から 受信結果を確認し、前記受信結果が受信成 であると、前記バッファしている新規デー を送信するための第2の割当情報を生成し、 当該第2の割当情報と前記バッファしている 規データとを前記下位の無線中継局又は前 無線端末へ送信してもよい。

 (4)さらに、前記着目中継局は、前記新規 ータに誤りがある場合は、前記過去の送信 ータに対する受信結果が受信成功であるか 信失敗であるかに関わらず、前記過去の送 データを再送するための第2の割当情報を生 成し、当該第2の割当情報を前記下位の無線 継局又は前記無線端末へ送信してもよい。

 (5)また、前記着目中継局は、前記過去の 信データに対する受信結果が受信失敗であ 場合に限り、前記第2の割当情報と前記過去 の送信データとを前記下位の無線中継局又は 前記無線端末へ送信してもよい。

 (6)さらに、前記着目中継局は、前記第1の 割当情報を基に前記第2の割当情報を生成す 過程において、前記第1の割当情報における ータ送信の新規あるいは再送を示すフラグ 報を更新して前記第2の割当情報を生成して もよい。

 (7)また、前記無線基地局は、前記過去の 信データに対する受信結果の前記下位の無 基地局又は前記無線端末からの受信を待た に、新規データを送信するための第1の割当 情報と、当該新規データとを送信してもよい 。

 (8)さらに、前記無線基地局は、前記過去 送信データに対する受信結果を受信したと に、当該受信結果が受信失敗であると、前 無線中継局から前記過去の送信データの再 を行なわせるための第1の割当情報を生成し 、前記無線中継局へ送信してもよい。

 (9)また、前記無線基地局は、前記受信結 が受信失敗であると、前記新規データの送 を停止してもよい。

 (10)さらに、本発明の無線中継システムに おける再送制御方法は、無線端末から1又は 数の無線中継局を介してデータを無線基地 へ送信する無線中継システムにおける再送 御方法であって、前記無線基地局又は当該 線基地局よりも前記無線端末に近い側の無 中継局は、自局よりも下位の無線中継局か 前記無線端末に至る経路の無線リンクにお て前記無線端末からのデータを送信させる めの無線リソースの第1の割当情報を前記下 の無線基地局へ送信し、前記第1の割当情報 を受信する無線中継局である着目中継局は、 前記第1の割当情報を基に自局よりも下位の 線中継局又は前記無線端末に送信する第2の 当情報を生成する過程において、前記下位 無線中継局又は前記無線端末から過去に受 したデータの受信結果を確認し、前記受信 果が受信失敗であると、前記過去に受信し データの再送を行なわせるための第2の割当 情報を生成して前記下位の無線中継局又は前 記無線端末へ送信することを要旨としている 。

 (11)ここで、前記着目中継局は、前記受信 結果が受信成功であると、新規データを送信 させるための第2の割当情報を生成し送信し 前記下位の無線中継局又は前記無線端末へ 信してもよい。

 (12)また、前記着目中継局は、前記受信結 果を前記下位の無線中継局又は前記無線基地 局に送信してもよい。

 (13)さらに、前記着目中継局は、前記下位 の無線中継局又は前記無線端末から新規デー タを受信した場合に、上位の無線中継局又は 前記無線基地局から、前記下位の無線中継局 又は前記無線端末から受信した過去のデータ の再送を要求されると、前記新規データをバ ッファするとともに、前記過去のデータを前 記上位の無線中継局又は前記無線基地局に送 信してもよい。

 (14)また、前記着目中継局は、前記新規デ ータをバッファしている場合において、前記 上位の無線中継局又は前記無線基地局から過 去のデータの再送を要求されると、前記第1 割当情報を基に前記下位の無線中継局又は 記無線端末に対してバッファしている前記 規データを再送させるための第2の割当情報 生成して前記下位の無線中継局又は前記無 端末に送信してもよい。

 (15)さらに、前記着目中継局は、前記第1 割当情報を基に前記第2の割当情報を生成す 過程において、前記第1の割当情報における データ送信の新規あるいは再送を示すフラグ 情報を更新して前記第2の割当情報を生成し もよい。

 (16)また、本発明の無線中継システムにお ける無線中継局は、無線基地局から1又は複 の無線中継局を介して無線端末へデータを 継する無線中継システムにおける前記無線 継局であって、自局から前記無線端末に至 経路の無線リンクにおいて新規データを送 するための無線リソースの第1の割当情報と 前記新規データとを、前記無線基地局又は 局よりも前記無線基地局に近い側の上位の 線中継局から受信しうる受信手段と、前記 規データと前記過去の送信データとをバッ ァしうるバッファと、前記第1の割当情報を 基に受信データを自局よりも前記無線端末に 近い側の下位の無線中継局又は前記無線端末 へ送信するための第2の割当情報を生成する 当情報生成手段と、過去の送信データに対 る、前記下位の無線中継局又は前記無線端 からの受信結果が受信失敗であると、前記 1の割当情報を基に前記過去の送信データを 送するための第2の割当情報を生成するよう 前記割当情報生成手段を制御するとともに、 前記新規データを前記バッファにバッファさ せる制御手段と、前記第2の割当情報と前記 去の送信データとを前記下位の無線中継局 は前記無線端末に送信する送信手段と、を なえたことを要旨としている。

 (17)さらに、本発明の無線中継システムに おける無線基地局は、無線基地局から1又は 数の無線中継局を介して無線端末へデータ 中継する無線中継システムにおける前記無 基地局であって、自局よりも下位の無線中 局から前記無線端末に至る経路の無線リン において新規データを送信するための無線 ソースの第1の割当情報を生成する割当情報 成手段と、過去の送信データに対する受信 果の前記下位の無線中継局又は前記無線端 からの受信を待たずに、前記第1の割当情報 と前記新規データとを前記前記下位の無線中 継局又は前記無線端末へ送信する送信手段と 、をそなえたことを要旨としている。

 (18)また、本発明の無線中継システムにお ける無線中継局は、無線端末から1又は複数 無線中継局を介してデータを無線基地局へ 信する無線中継システムにおける前記無線 継局であって、自局から前記無線端末に至 経路の無線リンクにおいて前記無線端末か のデータを送信させるための無線リソース 第1の割当情報を自局よりも前記無線基地局 近い側の上位の無線基地局又は前記無線基 局から受信する受信手段と、前記第1の割当 情報を基に自局よりも前記無線端末に近い側 の下位の無線中継局又は前記無線端末に送信 する第2の割当情報を生成する割当情報生成 段と、前記下位の無線中継局又は前記無線 末から過去に受信したデータの受信結果が 信失敗であると、前記過去に受信したデー の再送を行なわせるための第2の割当情報を 成するよう前記割当情報生成手段を制御す 制御手段と、前記第2の割当情報を前記下位 の無線中継局又は前記無線端末へ送信する送 信手段と、をそなえたことを要旨としている 。

 (19)さらに、本発明の無線中継局は、無線 基地局から受信した、無線端末宛のデータを 前記無線端末に対して送信する無線中継局で あって、前記無線端末宛の第1データ及び前 無線端末へのデータ送信のための無線リソ スの第1割当情報を前記無線基地局側から受 する受信部と、前記第1割当て情報に従って 生成した無線リソースの割当情報と、前記第 1データとを、前記第1割当情報により割り当 られた無線リソースを用いて前記無線端末 送信する送信部と、を備え、前記受信部が 前記無線端末宛の第2データ及び前記無線端 末へのデータ送信のための無線リソースの第 2割当情報を前記無線基地局側から受信した 合であって、前記第1データの送信が失敗し ことを検出した場合に、前記送信部は、前 第2割当情報に従って生成した無線リソース の割当情報と、前記第1データとを、前記第2 当情報により割り当てられた無線リソース 用いて前記無線端末に送信することで、前 第1データの再送信を実行する、ことを要旨 としている。


 (20)また、本発明の無線中継システムにおけ る無線基地局は、無線端末から1又は複数の 線中継局を介してデータを無線基地局へ送 する無線中継システムにおける前記無線基 局であって、自局から前記無線端末に至る 路の無線リンクにおいて前記無線端末から データを送信させるための無線リソースの 1の割当情報を生成する割当情報生成手段と 下位の無線中継局又は前記無線端末からの ータ受信の有無に関わらず、前記第1の割当 情報を前記下位の無線中継局又は前記無線端 末に送信する送信手段と、をそなえたことを 要旨としている。

 前記本発明によれば、少なくとも以下に示 いずれかの効果ないし利点が得られる。
 (1)無線基地局(BS)は、下位の無線中継局(RS) るいは無線端末(MS)からのデータの受信結果 待たずに、新規データを送信することで、 線端末に対して連続したデータ送信を行な ことができる。

 (2)また、BSからMSへの方向(ダウンリンク) 経路において、データに誤りが発生した場 でも、RSが、BSから受信する新規データの送 信(中継)のための無線リソースの割当情報(第 1の割当情報)を基に、過去に送信したデータ 再送を行なうための無線リソースの割当情 (第2の割当情報)を生成して過去のデータを 送することができるので、RSあるいはMSから 要求されているデータの再送に対して、即時 に対応することが可能となる。したがって、 BSとMSとの間のRS数によらず再送処理の遅延を 抑制することが可能となる。

 (3)一方、ULにおいては、BSは、RS及びMSか のデータ受信の有無によらずに、RSに対して データ送信のための無線リソースの割当情報 (第1の割当情報)を送信するので、RSは、配下 RSあるいはMSからのデータ受信結果を基にデ ータの再送あるいは新規データの送信を要求 することで、連続したデータ中継が可能とな る。

本発明の第1実施形態に係る無線中継シ ステムの構成を示すブロック図である。 図1に示す無線基地局(BS)の要部に着目 た構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す無線中継局(RS)の要部に着目 た構成を示す機能ブロック図である。 図2に示すBSにおけるダウンリンク(DL)処 理を説明すべく状態管理テーブルの一例を示 す図である。 図3に示すRSにおけるダウンリンク(DL)処 理を説明すべく状態管理テーブルの一例を示 す図である。 図3に示すRSのDL処理におけるフラグ情 (AI_SN)の更新を説明すべくDL/UL MAPのフォーマ ットを示す図である。 図1に示す無線中継システムにおけるDL 再送処理(2ホップシステムの場合)を説明す シーケンス図である。 図2に示すBSにおけるアップリンク(UL)処 理を説明すべく状態管理テーブルの一例を示 す図である。 図3に示すRSにおけるUL処理を説明すべ 状態管理テーブルの一例を示す図である。 図3に示すRSのDL処理におけるフラグ情 (AI_SN)の更新を説明すべくDL/UL MAPのフォー ットを示す図である。 図1に示す無線中継システムにおけるUL の再送処理(2ホップシステムの場合)を説明す るシーケンス図である。 図1に示す無線中継システムにおけるUL の再送処理(2ホップシステムの場合)を説明す るシーケンス図である。 図2に示すBSにおけるDL処理(3ホップシ テムの場合)を説明すべく状態管理テーブル 一例を示す図である。 図3に示すRSにおけるDL処理(3ホップシ テムの場合)を説明すべく状態管理テーブル 一例を示す図である。 図1に示す無線中継システムにおけるDL の再送処理(3ホップシステムの場合)を説明す るシーケンス図である。 図2に示すBSにおけるUL処理(3ホップシ テムの場合)を説明すべく状態管理テーブル 一例を示す図である。 図3に示すRSにおけるUL処理(3ホップシ テムの場合)を説明すべく状態管理テーブル 一例を示す図である。 図1に示す無線中継システムにおけるUL の再送処理(3ホップシステムの場合)を説明す るシーケンス図である。 IEEE802.16d/e準拠の無線通信システム構 例を示す図である。 図19に示すシステムに無線中継局(RS)を 導入した構成例を示す図である。 図20に示すシステムにおけるDLの再送 理を説明するシーケンス図である。 図20に示すシステムにおけるULの再送 理を説明するシーケンス図である。

符号の説明

 1 無線基地局(BS:Base Station)
 10 受信アンテナ
 11 受信部
 111 無線(RF)受信機(Rx)
 112 信号処理部
 12 送信部
 121 信号処理部
 122 RF送信機(Tx)
 13 送信アンテナ
 14 HARQバッファ
 15 BS制御部
 151 スケジューリング(SCH)情報生成部
 152 DL/UL MAP生成部
 153 BS状態管理部
 2(2-1,2-2) 無線中継局(RS:Relay Station)
 20 受信アンテナ
 21 受信部
 211 RF受信機(Rx)
 212 信号処理部
 22 送信部
 221 信号処理部
 222 RF送信機(Tx)
 23 送信アンテナ
 24 HARQバッファ
 25 RS制御部
 251 スケジューリング(SCH)情報生成部
 252 DL/UL MAP生成部
 253 RS状態管理部
 254 受信結果(応答:ACK/NAK)生成部
 3(3-1,3-2,3-3) 無線端末(MS:Mobile Station)

 以下、図面を参照して本発明の実施の形 を説明する。ただし、以下に示す実施形態 、あくまでも本発明の要旨の理解を助ける めの例示に過ぎず、以下に示す実施形態で 示しない種々の変形や技術の適用を排除す 意図はない。即ち、各実施形態の変形(実施 例を組み合わせる等)を行なうこともできる

 〔A〕第1実施形態の説明
 図1は本発明の第1実施形態に係る無線中継 ステムの構成を示すブロック図で、この図1 示すシステムは、無線基地局(BS)1と、複数( こでは2台)の無線中継局(RS)2〔2-1(#1),2-2(#2)〕 と、複数(ここでは3台)の無線端末(MS)3〔3-1(#1) ,3-2(#2),3-3(#3)〕とをそなえて構成され、MS3は BS1と直接あるいは1又は複数のRS2を介して通 することができるようになっている。即ち この図1においては、MS3-1はBS1と直接通信で 、BS1のサービスエリア(無線エリア)の境界 傍に位置するMS3-2はRS2-1を介してBS1と通信で 、BS1のサービスエリア外に位置するMS3-3はRS 2-1及び2-2を介してBS1と通信(マルチホップ接 )できる様子が示されている。

 また、当該無線中継システムは、WiMAX規 準拠の無線フレーム、即ち、OFDMあるいはOFDM Aのフレームにより、BS1とMS3との間、BS1とRS2 の間、RS2間、RS2とMS3との間の通信がそれぞ 行なわれることを前提とし、これらすべて 区間の無線リンク(BS-MSリンク、BS-RSリンク、 RS-RSリンク、RS-MSリンク)における通信をBS1が 中的に管理、制御するようになっている。

 即ち、BS1は、前記の各無線リンクに無線 ソース(バーストと呼ばれる前記無線フレー ムの通信領域)を割り当てるためのスケジュ リング情報を一括管理(生成)し、対象のRS2に 必要なスケジューリング情報を送信すること で、対象無線リンクにおける通信を制御する ようになっている。

 (BS構成)
 図2は前記BS1の要部に着目した構成を示す機 能ブロック図で、この図2に示すBS1は、例え 、受信アンテナ10、受信部11、送信部12、送 アンテナ13、HARQバッファ14及びBS制御部15を なえて構成されている。

 ここで、受信アンテナ10は、RS2又はMS3か のRF信号(メッセージやデータなど)を受信す ものであり、受信部11は、この受信アンテ 10で受信されたRF信号について所要の受信処 を施すものである。このため、当該受信部1 1は、例えば、無線(RF)受信機(Rx)111と信号処理 部112とをそなえて構成され、RF受信機111は、 信アンテナ10で受信されたRF信号について、 ベースバンド周波数への周波数変換(ダウン ンバート)やディジタル信号処理のためのデ ジタル信号へのAD(Analog to Digital)変換など 含む所要の無線受信処理を施すものであり 信号処理部112は、このRF受信機111により得ら れたベースバンドディジタル信号について、 少なくとも復調処理や復号処理を含む所要の ディジタル信号処理を施すものである。

 また、送信部12は、MS3宛のダウンリンク(D L)の送信信号を生成するもので、例えば、信 処理部121と無線(RF)送信機(Tx)122とをそなえ 構成され、信号処理部121は、MS3へ送信すべ 信号(メッセージやデータなど)の符号化(畳 み符号やターボ符号等の誤り訂正符号化)処 、所定フォーマットの送信フレーム(OFDMフ ームやOFDMAフレーム)の生成処理、QPSKや16QAM による変調処理などを含む所要のディジタ 信号処理を行なうものであり、RF送信機122は 、この信号処理部121により得られた送信信号 (ディジタルベースバンド信号)について、ア ログ信号へのDA(Digital to Analog)変換や送信RF 信号への周波数変換(アップコンバート)など 含む所要の無線送信処理を施すものである

 送信アンテナ13は、この送信部12にて得ら れた送信信号をRS2又はMS3に向けて空間に放射 するものである。

 HARQバッファ14は、MS3宛に送信したデータ 後の再送に備えて、逐次、一時的にバッフ しておくものであり、BS制御部15は、前述し たように、BS1とMS3との間、BS1とRS2との間、RS2 間、RS2とMS3との間の各無線リンクにおける通 信を集中的に制御する機能を具備するもので 、例えば、スケジューリング(SCH)情報生成部1 51と、DL/UL MAP生成部152と、BS状態管理部153と そなえて構成される。

 ここで、スケジューリング情報生成部151 、BS1からMS3に至る各無線リンクにおけるス ジューリング情報を生成することができる のであり、DL/UL MAP生成部152は、次ホップ先 ノードであるRS2又はMS3との間の無線リンクに おけるバースト割当情報を含むDL/UL MAPを生 することができるものである。

 BS状態管理部153は、DLについては図4に示 ような状態管理テーブルにより4つの状態S0,S 1,S2,S3を管理し、ULについては図8に示すよう 状態管理テーブルにより3つの状態S0,S1,S2を 理するもので、BS制御部15は、当該状態に応 たDL及びULについての処理を実行するように なっている。なお、その詳細については後述 する。

 (RS構成)
 一方、前記RS2は、その要部の機能に着目す と、例えば図3に示すように、受信アンテナ 20、受信部21、送信部22、送信アンテナ23、HARQ バッファ24及びRS制御部25をそなえて構成され る。

 ここで、受信アンテナ20は、BS1又はMS3若 くは他のRS2からのRF信号を受信するものであ り、受信部21は、この受信アンテナ20で受信 れたRF信号について所要の受信処理を施すも のである。

 このため、当該受信部21は、例えば、RF受 信機(Rx)211と信号処理部212とをそなえて構成 れ、BS1におけるものと同様に、RF受信機211は 、受信アンテナ20で受信されたRF信号につい 、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウ コンバート)やディジタル信号処理のための ディジタル信号へのAD変換などを含む所要の 線受信処理を施すものである。

 信号処理部212は、このRF受信機211により られたベースバンドディジタル信号につい 、少なくとも復調処理や復号処理を含む所 のディジタル信号処理を施すもので、当該 号処理後の信号はMS3へのリレーのために送 部22(信号処理部221)に入力されるようになっ いる。

 また、送信部22は、MS3又はBS1若しくは他 RS2宛の送信信号を生成するもので、例えば 信号処理部221とRF送信機(Tx)222とをそなえて 成され、信号処理部221は、MS3又はBS1へ送信 べき信号(メッセージやデータなど)の符号化 (畳込み符号やターボ符号等の誤り訂正符号 )処理、所定フォーマットの送信フレーム(OFD MフレームやOFDMAフレーム)の生成処理、QPSKや1 6QAM等による変調処理などを含む所要のディ タル信号処理を行なうものであり、RF送信機 222は、この信号処理部221により得られた送信 信号(ディジタルベースバンド信号)について アナログ信号へのDA(Digital to Analog)変換や 信RF信号への周波数変換(アップコンバート) どを含む所要の無線送信処理を施すもので る。

 送信アンテナ23は、この送信部22にて得ら れた送信信号をMS3又はBS1若しくは他のRS2に向 けて空間に放射するものである。

 HARQバッファ24は、MS3又はBS1若しくは他のR S2に送信したデータを後の再送に備えて、逐 、一時的に保持しておくものである。ただ 、当該HARQバッファ24には、後述するように RS制御部25の制御の下、BS1又はMS3若しくは他 のRS2から受信した新規のデータ(次ホップ先 ードに未送信のデータ)も格納されるように っている。

 そして、RS制御部25は、BS1から直接あるい は上位のRS2を介して受信したスケジューリン グ情報に基づいて自局2とMS3又は下位のRS2と 間の無線リンクにおける通信(バースト割当 データ送受信処理)を制御する機能を具備す るもので、例えば、スケジューリング(SCH)情 生成部251と、DL/UL MAP生成部252と、RS状態管 部253と、受信結果(応答:ACK/NAK)生成部254とを そなえて構成される。

 ここで、スケジューリング情報生成部251 、MS3宛のデータの次ホップ先ノードが他のR S2である場合に、BS1から直接あるいは上位のR S2を介して受信されたスケジューリング情報 基に次ホップ先ノードである下位のRS2に送 すべきスケジューリング情報を生成するた のものである。なお、上位のRS2とはBS1に近 側のRS2を意味し、下位(配下)のRS2とはMS3に い側のRS2を意味する。

 また、DL/UL MAP生成部252は、BS1から直接あ るいは上位のRS2を介して受信されたスケジュ ーリング情報を基に次ホップ先ノードである MS3又は他のRS2との間の無線リンクにおけるバ ースト割当情報を含むDL/UL MAPを生成するこ ができるものであり、受信結果(応答)生成部 254は、BS1宛に送信(応答)すべき受信結果情報( ACK又はNAK)を生成することができるものであ 。

 そして、RS状態管理部253は、DLについては 図5に示すような状態管理テーブルにより5つ 状態S0,S1,S2,S3,S4を管理し、ULについては図9 示すような状態管理テーブルにより2つの状 S0,S1を管理するもので、RS制御部25は、当該 態に応じたDL及びULについての処理を実行す るようになっている。なお、その詳細につい ては後述する。

 (BS1及びRS2の基本動作)
 上述のごとく構成された本例におけるBS1及 RS2の基本的な動作(DL処理及びUL処理)につい 説明すると、以下のとおりである。

 (DL処理)
 (1)OLE_LINK3DLに関して、RS2は、BSOLE_LINK31又は 位のRS2から、自局2と下位のRS2との間、ある は自局2とMS3との間のスケジューリング情報 (第1の割当情報)と、新規HARQデータとを受信 ると、その時点で下位のRS2あるいはMS3に対 る過去(前回)のHARQデータの送信が完了して た場合は、受信した新規HARQデータを次ホッ 先ノードである下位のRS2又はMS3へ送信(中継 )するためのDL/UL MAP(第2の割当情報)を生成し 次ホップ先ノードへ送信するとともに、当 新規HARQデータを次ホップ先ノードへ送信す る。

 (2)一方、過去のHARQデータの送信が失敗し ていた場合は、受信した新規HARQデータは自 2のHARQバッファ24にバッファし、当該過去のH ARQデータの再送を行なう。その際、BS1又は上 位のRS2から受信した新規HARQデータの送信の めのスケジューリング情報(第1の割当情報) 基に、過去のHARQデータの再送のためのDL/UL  MAP(第2の割当情報)を生成して送信する。

 (3)また、RS2からのバッファしているHARQデ ータの送信は、BS1あるいは上位のRS2から送信 されてくるスケジューリング情報(スケジュ リング情報には、HARQデータの送信の情報が 述されている)からHARQデータの送信のため DL/UL MAPを生成し、その送信とともに、バッ ァしているHARQデータを送信する。

 (4)さらに、RS2は、BS1あるいは上位のRS2か HARQデータと、そのHARQデータの送信(中継)に 関するスケジューリング情報とを受信した時 に、HARQデータに誤りがある場合は、次ホッ 先ノードである下位のRS2あるいはMS3に対し 、前回送信したHARQデータを再送する。つま 、次ホップ先ノードから前回のHARQデータに 対する応答がACK(受信成功)であった場合でも NACK(受信失敗)であった場合でも、前回のHARQ データを送信するようにDL/UL MAPを生成して 信する。あるいは、この状況において、配 のRS2あるいはMS3から1つ前のHARQデータに対す る応答がACK(受信成功)であった場合は、HARQデ ータは送信しないことも可能である。

 (5)ところで、RS2は、BS1あるいは上位のRS2 らスケジューリング情報を受信して、当該 ケジューリング情報に含まれるHARQデータの 送信(中継)に関する情報を基にDL/UL MAPを生成 する際に、新規送信か再送かを表すフラグ情 報(図6により後述するAI_SNの値)を操作(更新) る。つまり、RS2は、新規あるいは再送のHARQ ータの送信に合わせて、DL/UL MAPにおけるHAR Qデータ送信のフラグ情報を更新する。

 (6)一方、DLに関して、BS1は、下位のRS2あ いはMS3からのHARQデータの受信結果(ACK又はNAK )の受信を待たずに、新規HARQデータの送信と そのHARQデータを中継するためのスケジュー リング情報の送信とを実行する。

 (7)また、BS1は、下位のRS2あるいはMS3から 受信結果を受信し、いずれかの区間でHARQデ ータの伝送に失敗していた場合は、その区間 でHARQデータを再送するためのスケジューリ グ情報を生成して、RS2に送信する。また、 の際、新規HARQデータの送信は行なってもよ し停止してもよい。

 (UL処理)
 (8)一方、ULに関して、RS2は、BS1又は上位のRS 2から受信する、下位のRS2あるいはMS3からのHA RQデータの送信(中継)のためのスケジューリ グ情報を基に下位のRS2あるいはMS3へのDL/UL M APを生成する。このとき、過去(1つ前)に受信 たHARQデータの受信状況によって、下位のRS2 あるいはMS3に、再送を行なわせるか新規HARQ ータの送信を行なわせるかを決定する。即 、1つ前のHARQデータの受信が成功していれば 、新規HARQデータを送信させ、1つ前のHARQデー タの受信に失敗していれば、そのHARQデータ 再送を行なわせる。

 (9)ところで、RS2は、下位のRS2あるいはMS3 らHARQデータを受信したときに、受信した結 果を上位のRS2あるいはBS1に送信する。これは 、BS1あるいは上位のRS2は、下位のRS2の受信結 果を認識せずに次の新規HARQデータの送信の めの割り当てを行なうため、RS2にて受信に 敗していた場合に、上位のRS2あるいはBS1に して、HARQデータの受信を行なわないように 知するためである。

 (10)さらに、RS2は、下位のRS2あるいはMS3か らHARQデータを正常に受信したが、上位のRS2 るいはBS1からは、その1つ前のHARQデータの再 送を要求された場合は、受信したHARQデータ HARQバッファ24にバッファし、上位のRS2ある はBS1に対して、1つ前のHARQデータの再送を行 なう。

 (11)また、RS2にて、配下のRS2あるいはMS3か らのHARQデータをバッファしている状態にお て、上位のRS2あるいはBS1から、1つ前のHARQデ ータの再送を要求された場合は、配下のRS2あ るいはMS3に対しては、バッファしているHARQ ータの再送を要求する。この処理を行なう とにより、配下のRS2あるいはMS3から新規HARQ ータの送信あるいは中継を抑制して、RS2のH ARQバッファ24のバッファ溢れを防止すること 可能である。

 (12)ところで、RS2において、配下のRS2ある いはMS3に対する、新規HARQデータの送信ある は1つ前のHARQデータの再送は、配下のRS2ある いはMS3に送信するDL/UL MAPにおけるHARQデータ 新規送信もしくは再送を示すフラグ情報(図 10により後述するAI_SNの値)を更新することに って行なう。

 (13)ここで、このDL/UL MAPの生成は、BS1か 直接または上位のRS2を介して受信するスケ ューリング情報を基に行なう。

 (14)また、ULに関して、BS1は、下位のRS2とM S3に対して、連続したHARQデータの送信を行な わせるために、HARQデータの送信のためのス ジューリング情報を連続して送信する。こ により、RS2が配下のRS2あるいはMS3からのHARQ ータの受信結果や、上位ノードからのHARQデ ータの中継要求を基に、新規HARQデータの送 あるいはHARQデータの再送を制御することで 連続したHARQデータの送信を行なわせること が可能になる。

 以上のとおり、DLに関して、BS1は、下位 RS2あるいはMS3からのHARQデータの受信結果の 答を待たずに、新規HARQデータを送信するこ とで、マルチホップに関係なく、MS3に対して 、連続したHARQデータの送信を行なうことが 能になる。

 また、DLの経路において、HARQデータに誤 が発生した場合でも、RS2が、BS1から受信す 新規HARQデータの中継のためのスケジューリ ング情報を基に1つ前のHARQデータの再送を行 うようにDL/UL MAPを生成(更新)し、前のHARQデ ータを再送することで、配下のRS2あるいはMS3 から要求されているHARQデータの再送に対し 、即時に対応することが可能となる。

 一方、ULに関しては、BS1は、随時、配下 RS2およびMS3に対してHARQデータを送信させる めのスケジューリング情報を送信し、RS2は 配下のRS2あるいはMS3からのHARQデータの受信 結果からHARQデータの再送あるいは新規HARQデ タの送信を要求することで、連続したHARQデ ータの中継が可能となる。

 (DL処理の詳細例)
 次に、BS1とMS3との間の通信を1台のRS2が中継 する場合(2ホップシステム)のDL処理の詳細に いて、図4~図7を用いて説明する。

 (BS1での処理)
 図4は、RS2に対してHARQデータの送信機会が えられたときのBS1(BS制御部15)における処理 作例を示している。

 BS1では、RS2及びMS3におけるHARQデータの受 信状況(ACK及びNAK)を把握、管理し、その状況 基に次の新規HARQデータの送信や当該HARQデ タの送信(中継)に関する情報を含むスケジュ ーリング情報の送信を決定する。

 即ち、本例におけるBS1(BS制御部15)は、RS2 ら受信した1つ前のHARQデータに対する受信 果(以下、応答ともいう)と、MS3からRS2を介し て受信した2つ前のHARQデータに対する受信結 とに基づいて、以下の状態S0,S1,S2,S3をBS状態 管理部153(状態管理テーブル)にて管理し、そ 状態に応じた処理を行なう。

 (状態S0)RS2からの1つ前のHARQデータに対す 応答がACK(受信成功)であり、MS3からの2つ前 HARQデータに対する応答がACK(受信成功)の場 は、BS1は新しいHARQデータの送信とともに、 そのHARQデータの中継に関する情報を含むス ジューリング情報をRS2に送信する。

 (状態S1)RS2からの1つ前のHARQデータに対す 応答がACK(受信成功)であり、MS3からの2つ前 HARQデータに対する応答がNACK(再送要求)の場 合は、RS2にて1つ前のHARQデータがHARQバッファ 24にバッファされている状況であるため、BS1 、そのバッファされているHARQデータをRS2か らMS3に送信させるためのスケジューリング情 報をRS2に送信する。このとき、新規HARQデー の送信は行なわない。

 (状態S2)一方、RS2からの1つ前のHARQデータ 対する応答がNACK(再送要求)であり、MS3から 2つ前のHARQデータに対する応答がACK(受信成 )の場合、BS1は、RS2に対して1つ前のHARQデー の再送を行なう。このとき、そのHARQデータ の中継に関するスケジューリング情報も送信 する。

 (状態S3)RS2からの1つ前のHARQデータに対す 応答がNACK(再送要求)であり、MS3からの2つ前 のHARQデータに対する応答がNACK(再送要求)の 合も状態S2と同じ処理を行なう。

 (RS2での処理)
 一方、図5は、BS1からスケジューリング情報 を受信、あるいはスケジューリング情報及び HARQデータを受信したときのRS2(RS制御部25)に けるMS3に対する処理動作例を示している。

 即ち、RS2では、MS3からの1つ前のHARQデー に対する応答と、自局2のHARQバッファ24内のH ARQデータの有無及びBS1からのHARQデータの受 状況とに基づいて、5つの状態S0,S1,S2,S3,S4をRS 状態管理部253(状態管理テーブル)にて管理し これらの状態に応じた処理(MS3に送信するHAR Qデータの決定やDL/UL MAPに設定するAI_SNの更 )を行なう。

 また、図6に、RS2からMS3に送信するDL/UL MAP 一例を示す。
 DL/UL MAPには、無線フレームにおけるHARQデ タの送信情報であるHARQ DL MAP IE(Information E lement)が含まれる。このHARQ DL MAP IEの中には 、MS3の識別情報(RCID_IE)やHARQデータのチャネ 番号を示す情報(ACID),新規送信か再送かを示 情報(AI_SN)などを含むDL HARQ xxx sub-burst IE 含まれている。なお、xxxには、例えば、Chase ,IR CTCなどのHARQのパターンが記述される。

 RS2は、BS1からスケジューリング情報を受 し、DL/UL MAPを生成する場合、MS3のHARQデー の受信状況に応じて、HARQデータに関するIE 情報を更新する。具体的には、HARQデータの 規送信か再送かを示すフラグ情報(AI_SN)を更 新する。このAI_SNのとり得る値は、“0”か“ 1”であり、前のHARQデータの送信時と同じ値 ある場合は再送を示し、異なる値の場合は 規HARQデータの送信を示す。

 例えば、図5における状態S0の場合はMS3に してHARQデータの送信を行なっていない状況 であり、RS2は、BS1から新規HARQデータを正常 信した場合に、そのHARQデータをMS3に中継す が、このとき、RS2からMS3に送信するDL/UL MAP におけるAI_SNは、BS1から受信したスケジュー ング情報に設定されている値と一致させる( AI_SN反転なし)。

 一方、状態S0において、RS2がBS1からのHARQ ータの受信に失敗した場合、RS2は、HARQデー タの中継は行なわない。AI_SNは、スケジュー ング情報とは異なる値にする(AI_SN反転あり) 。このとき、MS3は、正常にHARQデータを受信 きないため、RS2に対してNAK(再送要求)を通知 することになる。そして、RS2は、その後にBS1 から正常に受信したHARQデータをMS3に中継す 際に、RS2からMS3に送信するDL/UL MAPにおけるA I_SNをスケジューリング情報と一致したAI_SN値 に設定する。この場合、MS3は、それより前の HARQデータを破棄し、新規HARQデータの受信を なう。

 また、状態S1は、先に送信したHARQデータ 対するMS3からの応答がACK(受信成功)で、RS2 HARQバッファ24には、HARQデータが格納されて ない状態であり、この状態において、BS1か HARQデータを正常受信した場合には、RS2は、 MS3に受信HARQデータを中継する。このとき、RS 2からMS3に送信するDL/UL MAPのAI_SNは、BS1から 信したスケジューリング情報に設定されて る値と異なる値に設定する(AI_SN反転あり)。

 一方、BS1からのHARQデータの受信に失敗し た場合には、RS2は、MS3に送信するDL/UL MAPのAI _SNを、前に送信したDL/UL MAPのAI_ SNと同じ値 設定し(AI_SN反転なし)、前のHARQデータの送 (再送)を行なう(あるいは、HARQデータの送信 行なわない)。MS3は、このDL/UL MAPを参照す ことにより、前のHARQデータの再送と判断す が、そのHARQデータは既に受信済みであるた め、RS2に対して、ACK(受信成功)を送信する。

 さらに、状態S2は、先に送信したHARQデー に対するMS3からの応答がNAK(再送要求)であ 、RS2のHARQバッファ24には、HARQデータが格納 れていない状態であり、この状態において BS1からのHARQデータを正常に受信した場合、 RS2は、そのHARQデータをHARQバッファ24に格納 、MS3に送信するDL/UL MAPのAI_SNを前に送信し DL/UL MAPのAI_SNと同じ値に設定する(AI_SNの反 なし)。そして、RS2は、MS3に前のHARQデータを 再送する。一方、BS1からのHARQデータの受信 失敗した場合も、DL/UL MAPのAI_SNの値はその まに、MS3に前のHARQデータを再送する。ただ 、BS1からのHARQデータはHARQバッファ24に格納 しない。

 また、状態S3及び状態S4は、RS2のHARQバッ ァ24にBS1からのHARQデータが格納されている 態であり、このときRS2は、BS1からHARQデータ 再送を記述したスケジューリング情報のみ 受信する。

 そして、状態S3は、先に送信したHARQデー に対するMS3からの応答がACK(受信成功)の場 であるので、HARQバッファ24にバッファされ いるHARQデータをMS3に送信する。このとき、D L/UL MAPのAI_SNは反転する。一方、状態S4は、 に送信したHARQデータに対するMS3からの応答 NACK(再送要求)の場合であるので、MS3に前のH ARQデータを再送する。この場合のDL/UL MAPのAI _SNは前回送信時のAI_SNと同じ値に設定する(AI_ SN反転なし)。

 (2ホップシステムにおけるDLの再送制御シー ケンス)
 次に、上述したBS1及びRS2の動作(DL処理)を前 提として、BS1とMS3との間の通信を1台のRS2が 継する場合のDLの再送処理について、図7に すシーケンス図を参照しながら説明する。 の図7は、RS2からMS3へのHARQデータの伝送に誤 りが生じて、RS2からMS3へ再送を行なう場合の 処理について示している。

 BS1は、RS2とMS3との間の無線リンクにおい HARQデータ#1を送信(中継)するためのスケジ ーリング(SCH)情報を、DL/UL MAPで指定するDLバ ーストにてRS2に送信するとともに(ステップA1 ,A2)、HARQデータ#1を当該DL/UL MAPで指定するDL ーストにてRS2宛に送信する(ステップA3)。

 ここで、前記スケジューリング情報には 送信データ(HARQデータ)の中継に関する情報 即ち、RS2とMS3との間の無線リンク(無線フレ ーム)においてBS1及びRS2が通信に用いるべき 域(バースト)の割当情報が少なくとも含まれ る。

 また、前記DL/UL MAPには、BS1とRS2との間の 無線リンク(無線フレーム)においてスケジュ リング情報及びHARQデータをそれぞれどの領 域(DLバースト)にて送信するかを示す情報が なくとも含まれる。

 したがって、RS2は、BS1から受信したDL/UL  MAPが示すDLバーストの受信処理をすることに り、BS1からのスケジューリング情報及びHARQ データを受信することができ、また、受信し たスケジューリング情報に基づいてMS3との間 の通信(バースト割当、つまりはMS3へのDL/UL M APの生成)を制御することができるようになる 。

 さて、RS2は、BS1から受信した前記DL/UL MAP に基づいて、BS1からHARQデータを受信すると もに、RS2とMS3との間におけるスケジューリ グ情報を取得すると、当該スケジューリン 情報を基にRS2-MS3間についてのDL/UL MAPを生成 してMS3へ送信するとともに、BS1から受信した HARQデータ#1を当該DL/UL MAPが示すDLバーストに てMS3に送信する(ステップA4,A5)。また、RS2は BS1からのHARQデータ#1を正常に受信(デコード) できたこと(受信成功)を示す情報(ACK)を、HARQ ータ#1の送信元であるBS1に送信する(ステッ A7)。

 MS3は、RS2から受信したDL/UL MAPが示すDLバ ストを受信処理することにより、HARQデータ #1を受信するが、当該HARQデータ#1に訂正可能 範囲を超える誤りが発生して正常に受信(デ コード)できなかった場合(ステップA6)、MS3は その旨(受信失敗)を示す情報(NAK)をBS1宛に送 信する(ステップA8)。

 一方、BS1は、HARQデータ#1をRS2へ送信した 、RS2からの前記ACK(受信完了)を受信すると 次のHARQデータ(新規データ)#2の送信を行なう 。即ち、BS1は、先のHARQデータ#1の送信と同様 に、そのHARQデータ#2を中継するためのスケジ ューリング情報と、当該スケジューリング情 報のバースト割当情報(DL/UL MAP)とを生成し、 これらとHARQデータ#2とをRS2へ送信する(ステ プA9,A10,A11)。ここで、BS1は、MS3からのHARQデ タ#1に対する応答(ACK又はNAK)の受信を待たず 送信を行なう。

 RS2は、BS1から受信したDL/UL MAPに基づいて 新規HARQデータ#2についてのスケジューリング 情報と当該HARQデータ#2とを受信するとともに 、MS3から送信された前記HARQデータ#1に対する NAK(再送要求)を受信すると、BS1から受信したH ARQデータ#2をMS3に中継する代わりに、1つ前の HARQデータ#1をMS3に送信(再送)し、BS1から新た 受信したHARQデータ#2はHARQバッファ24にバッ ァする。

 このとき、RS2は、BS1から受信したスケジ ーリング情報を基にMS3宛のDL/UL MAPを生成す るが、その際、HARQデータ#2の新規送信のため の情報ではなく、HARQデータ#1の再送のための 情報に更新(前記フラグ情報であるAI_SNの更新 )した上で、当該DL/UL MAPと1つ前のHARQデータ#1 とをMS3に送信する(ステップA13,A14)。これによ り、HARQデータ#1の再送を迅速に行なうことが 可能になる。

 MS3は、RS2から受信したDL/UL MAPが示すDLバ ストを受信処理することにより、HARQデータ #1を再受信し、正常に受信(デコード)できれ 、その旨(ACK)をRS2に送信する(ステップA16)。

 この間、RS2では、前記ステップA8におい MS3から受信したHARQデータ#1に対するNAKをBS1 送信(中継)し(ステップA12)、また、BS1から受 した新規HARQデータ#2の受信結果(本例ではACK )をBS1に送信(応答)している(ステップA15)。

 一方、BS1は、RS2からHARQデータ#1に対するM S3での受信結果(NAK)を受信すると、新規HARQデ タ#3の送信は行なわずに、1つ前のHARQデータ #2の中継のためのスケジューリング情報と、 該スケジューリング情報のRS2との間の無線 ンクにおけるバースト割当情報(DL/UL MAP)と 生成してRS2にそれぞれ送信する(ステップA17 ,A18)。

 RS2は、これらのDL/UL MAPとスケジューリン グ情報とを受信するが、この時点で、前記ス テップA16においてMS3が送信したHARQデータ#1に 対する受信結果(ACK)を既に受信しているため 当該ACKをBS1に送信(中継)するとともに(ステ プA19)、BS1から受信したスケジューリング情 報を基にHARQデータ#2のためのDL/UL MAPを生成 、当該DL/UL MAPが示すDLバーストにてHARQバッ ァ24にバッファしていたHARQデータ#2をMS3に 信する(ステップA20、A21)。

 なお、前記ステップA16においてMS3が送信 たHARQデータ#1に対する受信結果が再度NAKで った場合、RS2は、前記ステップS13及びS14と 様にして、HARQデータ#2のためのDL/UL MAPをHAR Qデータ#1のためのDL/UL MAPに更新した上で、 該DL/UL MAPとHARQデータ#1とをMS3に送信するこ になる。

 (UL処理の詳細例)
 次に、BS1とMS3との間の通信を1台のRS2が中継 する場合(2ホップシステム)のUL処理の詳細に いて、図8~図12を用いて説明する。

 (BS1での処理)
 図8は、BS1(BS制御部15)のRS2に対する処理動作 例を示している。
 即ち、BS1は、逐次、RS2に対して、MS3にHARQデ ータを送信させるためのスケジューリング情 報を送信する。これは、RS2での受信状況やBS1 での受信状況には関係なく、RS2に対してスケ ジューリング情報を送信する。

 また、RS2に対しては、1つ前のHARQデータ 正常受信した場合は、RS2から新規HARQデータ 中継を要求するが(状態S0)、1つ前のHARQデー がRS2にて正常受信できていない場合やBS1で 信に失敗した場合は、RS2に対して当該HARQデ ータの再送を要求する(状態S1、S2)。

 (RS2での処理)
 図9は、RS2(RS制御部25)におけるMS3に対する処 理動作例を示している。
 即ち、RS2は、MS3からのHARQデータの受信状況 及びBS1へ中継したHARQデータに対するBS1から 再送要求の受信状況に応じて、MS3に対する 理を決定する(RS状態管理部253で管理してい 2つの状態S0及びS1に応じた処理を実行する)

 また、図10に、RS2からMS3に送信するDL/UL MAP 一例を示す。
 当該DL/UL MAPには、無線フレームにおけるUL HARQデータの送信要求情報であるHARQ UL MAP  IEが含まれる。このHARQ UL MAP IEの中には、MS 3の識別情報(RCID_ID)やHARQデータのチャネル番 を示す情報(ACID),新規送信か再送かを示す情 報(AI_SN)などを含むDL HARQ xxx sub-burstが含ま ている。なお、xxxには、例えば、Chase, IR CT CなどのHARQの方法が記述される。

 RS2は、BS1からスケジューリング情報を受 してDL/UL MAPを生成する場合、MS3からのHARQ ータの受信状況に応じて、HARQデータに関す IEの情報を更新する。具体的には、HARQデー の新規送信か再送かを示すAI_SNの値を更新 る。AI_SNのとり得る値は、“0”か“1”であ 、HARQデータの受信に成功し、新規のHARQデ タを送信させる場合は、前とは異なる値に 、HARQデータの受信に失敗して、再送を行な せる場合は、前と同じ値に設定する。

 したがって、RS2は、MS3からHARQデータを正 常受信している状態S0において、BS1から新規H ARQデータの中継を要求された場合は、MS3に対 して、新規HARQデータの送信を要求する(AI_SN 転あり)。一方、BS1から1つ前のHARQデータの 送を要求された場合は、MS3に対しては、既 正常受信しているが、1つ前のHARQデータの再 送を要求する。これは、RS2のHARQバッファ24で のHARQデータのバッファ溢れを制限するため ある。

 これに対し、RS2が、MS3からのHARQデータの 受信に失敗している状態S1では、RS2は、MS3に しては常にHARQデータの再送を要求する(AI_SN 反転なし)。なお、RS2からBS1への処理につい は、BS1からの要求どおりに行なう。つまり BS1から再送を要求された場合は、HARQデータ 再送を行ない、新規送信を要求された場合 、新規HARQデータを中継する。ここで、BS1に 対して送信するHARQデータがない場合、つま はRS2において、MS3からのHARQデータの受信に 敗している場合は、HARQデータの送信を行な わずに、MS3からのHARQデータ受信失敗をBS1に 知する。

 (2ホップシステムにおけるULの再送制御シー ケンス)
 次に、上述したBS1及びRS2の動作(UL処理)を前 提として、BS1とMS3との間の通信を1台のRS2が 継する場合のULの再送処理について、図11及 図12に示すシーケンス図を参照しながら説 する。なお、図11は、RS2とMS3との間のHARQデ タの伝送に誤りが生じて、MS3から再送を行 う場合の処理について示しており、図12は、 RS2とBS1との間でHARQデータに誤りが生じ、RS2 ら再送を行なう場合の処理について示して る。

 (RS2とMS3との間の伝送に誤りが発生した場合 )
 図11に示すように、BS1は、DL/UL MAPと、MS3か の送信データ(HARQデータ)#1をRS2にて中継す ための情報として、RS2とMS3との間の無線リ クについてのスケジューリング(SCH)情報とを RS2に送信する(ステップB1,B2)。

 ここで、当該スケジューリング情報には MS3からの送信データ(HARQデータ)の中継に関 る情報、即ち、RS2とMS3との間の無線リンク( 無線フレーム)においてRS2及びMS3が通信に用 るべきバーストの割当情報、より詳細には MS3がHARQデータをRS2へ送信するのに用いるべ ULバーストの割当情報が少なくとも含まれ 。また、前記DL/UL MAPには、BS1とRS2との間の 線リンクにおいて当該スケジューリング情 をどの領域(DLバースト)にて送信するかを示 す情報が少なくとも含まれている。

 したがって、RS2は、当該DL/UL MAPが示すDL ーストを受信処理することにより、前記ス ジューリング情報を受信することができ、 た、受信したスケジューリング情報に基づ てMS3との通信(ULバースト割当)を制御するこ とができるようになる。

 即ち、RS2は、BS1から受信したスケジュー ング情報を基に、MS3との間の無線リンクに いてHARQデータを送信させるためのDL/UL MAP(M S3はHARQデータ#1をどのULバーストを用いて送 すべきかを示す情報)を生成してMS3へ送信す (ステップB3)。

 MS3は、RS2から当該DL/UL MAPを受信すると、そ のDL/UL MAPで割り当てられたULバーストにてHAR Qデータ#1をRS2に送信する(ステップB5)。
 その一方で、BS1は、この間、DL/UL MAPにより RS2がHARQデータ#1をBS1へ中継するための領域(UL バースト)をRS2に割り当ててHARQデータ#1の中 (送信)を要求する(ステップB4)。

 RS2は、MS3からHARQデータ#1を受信すると、 り訂正復号を行なう。その結果、正しく復 できれば、RS2は、BS1に対してHARQデータ#1の 信成功(ACK)を通知するが、HARQデータ#1に訂 可能な範囲を超える誤りが生じていて正常 信できなければ(ステップB6)、BS1に対して、M S3からのHARQデータ#1の受信に失敗した旨の情 (NAK)を通知する(ステップB9)。

 一方、BS1は、この間、RS2におけるHARQデー タ#1の受信結果(ACK又はNAK)の受信を待たずに スケジューリング情報の次の送信機会にお て、HARQデータ#2の送信のためのスケジュー ング情報と、当該スケジューリング情報の ースト割当情報(DL/UL MAP)とを生成してRS2に 信する(ステップB7,B8)。

 RS2は、当該DL/UL MAPにより割り当てられた DLバースト(スケジューリング情報)を受信す と、本来は、そのスケジューリング情報を にHARQデータ#2の送信のためのDL/UL MAPを生成 て送信すべきところ、HARQデータ#1の受信に 敗しているため、新規HARQデータ#2の送信を 求する代わりに、過去(1つ前)のHARQデータ#1 再送を要求する。

 即ち、BS1からの新規HARQデータ#2の送信の めのスケジューリング情報を基に過去(1つ )のHARQデータ#1の再送を要求するDL/UL MAPを生 成し、当該DL/UL MAPをMS3に送信する(ステップB 10)。これにより、MS3は、当該DL/UL MAPにより 定されたULバーストにて、HARQデータ#1をRS2に 再送する(ステップB12)。

 なお、その間、BS1は、RS2がMS3からのHARQデ ータ#1の受信に失敗したことを前記NAKの受信( ステップB9)により認識しているため、新規HAR Qデータ#2ではなく1つ前のHARQデータ#1の中継 DL/UL MAPによりRS2に要求し(ステップB11)、新 HARQデータ#2の送信のためのDL/UL MAPにより割 当てた受信領域(ULバースト)についての受信 処理は行なわない。

 そして、RS2は、MS3から再送されたHARQデー タ#1を受信すると、当該HARQデータの誤り訂正 復号を行なう。その結果、正しく復号できれ ば、RS2は、BS1に対して、HARQデータ#1を送信( 継)するとともに、受信成功(ACK)を通知する( テップB15,B16)。なお、MS3から受信したHARQデ タ#1を再度正常受信できなかった場合は、 記ステップB9と同様に、RS2は、BS1に対してNAK を通知することになる。

 その一方で、この間、BS1は、RS2からのHARQ データ、その受信結果(ACK又はNAK)の受信を待 ずに、スケジューリング情報の次の送信機 (周期)において、スケジューリング情報を 成してDL/UL MAPで指定するDLバーストにてRS2 送信するが、その際、RS2がHARQデータ#1の受 に失敗していることを認識しているので、 規HARQデータ#3の送信ではなく1つ前のHARQデー タ#2の再送のためのスケジューリング情報をD L/UL MAPで指定するDLバーストにて送信する(ス テップB13,B14)。

 RS2は、当該DL/UL MAPにより指定されたDLバ ストにて受信したスケジューリング情報を に、1つ前のHARQデータ#2の送信を要求するDL/ UL MAPを生成し、これをMS3に送信する(ステッ B17)。これにより、MS3は、当該DL/UL MAPによ 指定されたULバーストにて、HARQデータ#2をRS2 に再送することになる。

 このように、BS1が、RS2からのHARQデータの 中継(受信結果の通知)を待たずに、次のHARQデ ータ送信のためのスケジューリング情報を周 期的な送信機会(図11では3フレーム毎の送信 会)において連続的にRS2に送信することによ (前記ステップB2,B8,B14参照)、MS3は、当該周 に応じて連続的にRS2からDL/UL MAPを受信する とができ、HARQデータを連続して送信するこ とが可能になる。

 また、MS3とRS2との間でHARQデータの伝送に 誤りが生じた場合は、RS2にて、BS1から受信さ れる、新規HARQデータの送信(中継)のためのス ケジューリング情報を基に、前のHARQデータ 再送のためのDL/UL MAPを生成するので(前記ス テップB10参照)、MS3は、前記伝送誤りの有無 関わらずDL/UL MAPを前記周期でRS2から受信す ことができ、その受信周期で即時にHARQデー タの再送を行なうことが可能となる。

 (BS1とRS2との間の伝送に誤りが発生した場合 )
 図12に示すように、RS2は、MS3からHARQデータ# 1を正常に受信し、BS1にHARQデータ#1の中継を なう。一方、BS1は、MS3からの新規HARQデータ# 2の送信のためのスケジューリング情報をDL/UL  MAPで指定する領域(DLバースト)にてRS2に送信 し(ステップB21,B22)、その後にRS2からHARQデー #1を受信するとともに(ステップB23)、MS3が送 したHARQデータ#1のRS2での受信結果(ACK)を受 する(ステップB25)。

 BS1は、RS2から受信したHARQデータ#1を誤り 正復号するが、訂正可能な範囲を超える誤 が生じていて正常にデコードできなければ( ステップB24)、HARQデータ#1の再送を要求するDL /UL MAPを生成してRS2に送信する(ステップB27)

 一方、BS1から新規HARQデータ#2を送信する めのスケジューリング情報を受信したRS2は 当該スケジューリング情報を基にMS3がHARQデ ータ#2を送信するためのバースト割当情報(DL/ UL MAP)を生成し、MS3に送信する(ステップB26) MS3は、当該DL/UL MAPを受信すると、HARQデータ #2をそのDL/UL MAPで指定されたULバーストにてH ARQデータ#2をRS2に送信する(ステップB28)。

 RS2は、当該HARQデータ#2を受信するが、BS1 ら1つ前のHARQデータ#1の再送要求を受信して いるため、BS1に対して、HARQデータ#2を送信す る代わりに、1つ前のHARQデータ#1を再送する( テップB31)。また、RS2は、MS3が送信したHARQ ータ#1のRS2での受信結果(ACK)もBS1に送信する( ステップB32)。

 その一方で、BS1は、RS2からのHARQデータの 受信、HARQデータのRS2での受信結果の受信を たずに、スケジューリング情報の次の送信 会(周期)で、DL/UL MAP及びスケジューリング 報をRS2に送信する。ただし、このときBS1は HARQデータ#1を正常に受信できていないため 新規HARQデータ#3ではなく1つ前のHARQデータ#2 送信のためのスケジューリング情報を生成 てDL/UL MAPで指定する領域(DLバースト)にてRS 2に送信する(ステップB29,B30)。

 そして、HARQデータ#2のための前記スケジ ーリング情報を受信(ステップS30)したRS2は 当該スケジューリング情報を基にHARQデータ# 2の送信領域(ULバースト)を割り当てるバース 割当情報(DL/UL MAP)を生成してMS3に送信し(ス テップB33)、MS3からHARQデータ#2を当該ULバース トにて受信する(ステップB35)。

 このとき、RS2は、前記ステップS28におい HARQデータ#2を既に正常受信しているが、MS3 新規HARQデータ#3を送信させると、HARQバッフ ァ24のバッファ溢れが発生する可能性がある め、1つ前のHARQデータ#2を再送させることで 、これを防いでいる。

 そして、BS1は、HAQRデータ#2の送信(中継) DL/UL MAPによりRS2に要求し(ステップB34)、RS2 、BS1に対して、MS3から受信したHARQデータ#2 送信するとともに(ステップB38)、当該HARQデ タ#2の受信結果(ACK)を送信する(ステップB39)

 その一方で、BS1は、RS2からのHARQデータ#2 その受信結果の受信を待たずに、次の送信 会(周期)において、MS3からの新規HARQデータ# 3の送信のためのスケジューリング情報をDL/UL  MAPで指定する領域(DLバースト)にてRS2に送信 し(ステップB36,B37)、RS2は、当該スケジューリ ング情報を基にHARQデータ#3の送信領域(ULバー スト)の割当情報(DL/UL MAP)を生成してMS3に送 する(ステップB40)。これにより、MS3は、当該 DL/UL MAPで指定されたULバーストにて新規HARQ ータ#3をRS2に送信する。

 このように、BS1とRS2との間でULのHARQデー の伝送に誤りが生じた場合においても、BS1 、RS2へ送信するDL/UL MAPをHARQデータの受信 果に応じて更新(変更)してRS2へ送信するので 、MS3は、DL/UL MAPを前記周期に応じてRS2から 続的に受信することができ、その受信周期 即時にHARQデータの再送を行なうことが可能 なる。

 〔B〕第2実施形態の説明
 次に、以下の第2実施形態では、BS1からMS3( 1の場合はMS3-3)へ送信されるHARQデータを複数 台(例えば2台)のRS2-1(#1)及び2-2(#2)が中継する 合の処理(DL処理及びUL処理)について説明す 。

 (DL処理の詳細例)
 まず、BS1とMS3との間の通信を2台のRS2(#1,#2) 中継する場合(3ホップシステム)のDL処理の詳 細について、図13~図15を用いて説明する。

 (BS1での処理)
 図13は、RS2に対してHARQデータの送信機会が えられたときのBS1(BS制御部15)における処理 作例を示している。

 この図13に示すように、BS1(BS制御部15)は 8つの状態S0~S7をBS状態管理部153(状態管理テ ブル)にて管理し、当該状態S0~S7に応じたDL処 理を実行する。即ち、BS1は、RS2及びMS3におけ るHARQデータの受信状況(つまりは、RS2及びMS3 ら受信したHARQデータに対する応答の状況) 把握し、その状況から次の処理(新規HARQデー タの送信や、HARQデータの送信および中継の めのスケジューリング情報の送信)を決定す 。

 ここで、BS1は、BS1との通信に複数のRS2を するRS2およびMS3からのHARQデータに対する応 答受信に遅延が生じるため、次の処理の際に 参照する各RS2及びMS3の応答結果の対象は異な る。

 即ち、図13に示すように、HARQデータ#n+1を 送信する契機を与えられたときに参照するHAR Qデータの応答は、RS#1に対しては1つ前のHARQ ータ#nに対する応答、RS#2に対しては2つ前のH ARQデータ#n-1、MS#3に対しては3つ前のHARQデー #n-2に対する応答を確認する。

 ここで、BS1は、新規HARQデータ#n+1の送信 会を与えられたときに、各RS#1,#2,MS#3のHARQデ タ伝送に対する応答を参照し、全てがACK(受 信完了)の場合に限り、当該HARQデータ#n+1の伝 送を行なう。一方、RS#1,#2間及びRS#2とMS#3との 間においてHARQデータの伝送に失敗している 合は、失敗している区間に対して再送を行 うようにスケジューリング情報を生成し、 RS#1,#2に送信する。BS1とRS#1との間でHARQデー の伝送に失敗している場合においては、BS1 らHARQデータの再送を行なう。

 (RS2での処理)
 一方、図14は、BS1からスケジューリング情 を受信、あるいはスケジューリング情報及 HARQデータを受信したときのRS2(RS制御部25)のM S3に対する処理動作例を示している。

 この図14に示すように、RS2は、基本的に 1の形態と同様の処理を行なう。ここで、HARQ データの送信先がRS2(#2)の場合は、次のRS#2か の応答の結果を確認して処理を行なう。

(3ホップシステムにおけるDLの再送制御シー ンス)
 上述したBS1及びRS2の動作(DL処理)を前提とし て、BS1とMS3との間の通信を2台のRS#1,#2が中継 る場合のDLの再送処理のシーケンスを図15に 示す。この図15は、RS#2からMS#3へのHARQデータ 伝送に誤りが生じて、RS#2からMS#3へ再送を なう場合の処理シーケンス(ステップA31~A63) ついて示している。

 ここで、本例の要旨である処理に着目し 説明すると、BS1は、第1実施形態のDL処理と 様に、MS#3からのHARQデータ伝送に対する応 を受信する前に、新規HARQデータの伝送を開 する(ステップA45~A47,A59~A61)。

 MS#3は、RS#2からのHARQデータ#1の受信に失敗 (ステップA41)、RS#2に対してNAK(再送要求)を送 信する(ステップA42)。
 この間、BS1は、RS#1に対して、新規HARQデー #2の送信を行なっており(ステップA45~A47)、RS# 1は、RS#2に対して当該新規データ#2の中継を なっている(ステップA50~A52)。

 RS#2は、MS#3からNAK(再送要求)を受信したと きに(ステップA42)、MS#3に対して、RS#1から受 した新規HARQデータ♯2をMS#3に送信する代わ に、1つ前のHARQデータ#1の再送を行なう(ステ ップA55,A56)。そして、RS#2は、RS#1から受信し 新規HARQデータ#2をHARQバッファ24にバッファ る。

 その間に、BS1は、HARQデータ♯1に対するMS#3 NAK(再送要求)を受信する(ステップA43,A44)。 こで、BS1は、新規のHARQデータ♯4の送信機会 を与えられたときに、RS#1のHARQデータ#3の受 状況、RS#2のHARQデータ#2の受信状況、MS3のHARQ データ#1の受信状況を確認し、HARQデータ#4を 信するか否かを判断する。

 本例の場合、BS1は、RS#2において、HARQバ ファ24にバッファされているHARQデータが存 することを認識し、フレーム#n+9におけるHARQ データ#4の送信機会において、HARQデータ#4の 送を停止し、RS#2とMS#3との間におけるHARQデ タ#3の伝送のためのスケジューリング情報 送信する(ステップA59~A61)。そのスケジュー ング情報を受信(ステップA62,A63)したRS#2は、H ARQバッファ24にバッファしていたHARQデータ#2 送信する。

 (UL処理の詳細例)
 次に、BS1とMS3との間の通信を2台のRS2(#1,#2) 中継する場合(3ホップシステム)のUL処理の詳 細について、図16~図18を用いて説明する。

 (BS1での処理)
 図16は、BS1(BS制御部15)のRS2に対する処理動 例を示している。
 この図16に示すように、BS1(BS制御部15)は、 1実施形態におけるBS1のUL処理と同様に、3つ 状態S0,S1,S2をBS状態管理部153(状態管理テー ル)にて管理し、当該状態に応じた処理を行 う。即ち、この場合のBS1は、RS#1,#2間及びRS# 2とMS#3との間の誤り発生の状況に関係なく、 期的にHARQデータ送信のための割り当てを行 なう。

 (RS2での処理)
 一方、RS2(RS制御部25)は、例えば図17に示す うに、MS3からのHARQデータの受信状況(OK又はN G)と、BS1からの1つ前のHARQデータの再送要求 受信状況とに応じた2つの状態S0,S1をRS状態管 理部253(状態管理テーブル)にて管理し、その 態S0,S1に応じた処理を実行する。

 即ち、RS2は、周期的に割り当てられる次 RS2あるいはMS3に対するHARQデータの送信の割 り当てに対して、1つ前のHARQデータ受信状況 加味して、DL/UL MAPを生成する。例えば、1 前のHARQデータ受信の際に誤りが発生した場 は、生成するDL/UL MAPのAI_SNを1つ前のDL/UL MA PのAI_SNと同じ値にして、下位ノードに再送を 要求する。一方、1つ前のHARQデータの受信が 功している場合は、生成するDL/UL MAPのAI_SN 1つ前のDL/UL MAPのAI_SNを反転させた値にして 、下位ノードに新規HARQデータの送信を要求 る。

 (3ホップシステムにおけるULの再送制御シー ケンス)
 次に、上述したBS1及びRS2の動作(UL処理)を前 提として、BS1とMS3との間の通信を2台のRS#1,#2 中継する場合のULの再送処理のシーケンス 図18に示す。この図18は、RS#2とMS#3との間のHA RQデータの伝送に誤りが生じて、MS#3から再送 を行なう場合の処理(ステップB41~B67)について 示している。

 ここで、本例の要旨である処理に着目し 説明すると、RS#2は、上位のRS#1から受信し スケジューリング情報を基にMS3からのHARQデ タの送信を要求するDL/UL MAPを生成してMS#3 送信し、これにより、MS#3からHARQデータを受 信した場合(ステップB41~B44)、そのHARQデータ デコードし、デコード結果(図18ではNAK)をBS1 通知する(ステップB45,B54,B55)。

 BS1は、MS3及びRS2へのリソース割当に余裕 ある場合は、HARQデータの送信の割り当てを ほぼ等間隔で行なう(ステップB46~B49、B60,B61,B6 3,B64)。

 RS2は、BS1あるいは上位のRS2から受信した ケジューリング情報を基に下位の無線リン においてMS#3がHARQデータを送信するのため DL/UL MAPを生成、送信する(ステップB50、B52,B5 3,B62,B65,B66)。

 BS1は、スケジューリング情報の生成にあ っては、新規HARQデータの送信を想定する。 RS2は、隣接RS2あるいはMS3からのHARQデータの 信に対して、1つ前のHARQデータの送信の際に 誤りが発生している場合(ステップB45)は、HARQ データの再送を行なうために、上位側から周 期的に受信するスケジューリング情報を基に DL/UL MAPを更新する(1つ前のHARQデータの送信 要求する)。

 (補足)
 なお、上述した2ホップシステムと3ホップ ステムのそれぞれにおけるBS1及びRS2での処 は、基本的に同様であるが、以下の点で異 る。

 (DL)
 BS1:ホップ数が増えるにつれてHARQデータに する応答を参照する数が増える。
 RS1:ホップ数が増えるにつれてHARQデータを ッファする最大数が増える。

 (UL)
 RS2:ホップ数が増えるにつれてHARQデータを ッファする最大数が増える。

 以上詳述したように、本発明によれば、 線中継システムにおける再送処理の遅延を 制することができるので、無線通信技術分 において極めて有用であると考えられる。