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Patent Searching and Data


Title:
RUBBER COMPOSITION AND PNEUMATIC TIRE COMPRISING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054336
Kind Code:
A1
Abstract:
The object is to provide a pneumatic tire improved in comprehensive properties including wet grip properties, rolling resistance, wear resistance and controllability/stability, by improving the processability of a rubber composition having a silica filled therein and using the rubber composition in a tread part of the tire. Disclosed is a rubber composition comprising: 100 parts by mass of a rubber component; 15 to 150 parts by mass of a silica; and a silane coupling agent having a binding unit (1) represented by the formula (1) and a binding unit (2) represented by the formula (2) in its molecular structure in an amount of 1 to 20% by mass relative to the amount of the silica contained in the rubber composition. Formula (1) Formula (2) wherein x represents a percentage by mole of the binding unit (1) contained in the silane coupling agent and y represents a percentage by mole of the binding unit (2) contained in the silane coupling agent, provided that the sum total of x and y is 100 and y is more than 1 and less than 70; and R1 and R2 independently represents a hydrogen, a hydroxy group, a halogen element, an alkyl group, an aryl group, an alkenyl group or a thiol group.

Inventors:
UESAKA KENICHI (JP)
IMOTO YOJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068940
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
October 20, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO RUBBER IND (JP)
UESAKA KENICHI (JP)
IMOTO YOJI (JP)
International Classes:
C08L9/00; B60C1/00; C08K3/36; C08K5/54
Domestic Patent References:
WO2008123306A12008-10-16
WO2006102518A12006-09-28
Foreign References:
JP2008260517A2008-10-30
JP2008231417A2008-10-02
JP2008231416A2008-10-02
JP2005263127A2005-09-29
JP2007154130A2007-06-21
Attorney, Agent or Firm:
FUKAMI, Hisao et al. (Nakanoshima Central Tower 22nd Floor,2-7, Nakanoshima 2-chome,Kita-ku, Osaka-shi, Osaka 05, JP)
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Claims:
 ゴム成分100質量部に、シリカを15~150質量部と、以下の式(1)に示す結合ユニット(1)と式(2)で示す結合ユニット(2)を分子構造に含むシランカップリング剤をシリカの配合量の1質量%以上で20質量%以下配合したゴム組成物。
 ここで、xはシランカップリング剤中に含まれる結合ユニット(1)のモル%、yはシランカップリング剤中に含まれる結合ユニット(2)のモル%を示す。x+y=100であり、1<y<70であり、R 1 、R 2 は、水素、水酸基、ハロゲン元素、アルキル基、アリル基、アルケニル基、チオール基を示す。
 ゴム成分は、スチレン-ブタジエンゴムをゴム成分中30質量%以上含む請求の範囲1記載のゴム組成物。
 請求の範囲1に記載のゴム組成物をトレッド部に用いた空気入りタイヤ。
Description:
ゴム組成物およびそれを用いた 気入りタイヤ

 本発明は加工性に優れたゴム組成物、特 該ゴム組成物をタイヤのトレッド部に適用 転がり抵抗、ウェットグリップ性能、耐摩 性および操縦安定性に優れた空気入りタイ に関する。

 一般に、空気入りタイヤの転がり抵抗と もにウェットグリップ性能(湿潤路面でのグ リップ性または制動距離)を向上させるには 一般に、トレッドゴム組成物に充填剤とし シリカを用いるとともに、低温でのゴム組 物のヒステリシスを増加させる方法が知ら ている。低温でのヒステリシスを増加させ 方法として、ガラス転移温度の高いゴム組 物を使用する方法がある。しかし、ガラス 移温度の高いゴム組成物はウェット性能を 上させることができるが、同時に高温での ステリシスも増加して転がり抵抗が増大す という問題があり、耐摩耗性能も低下する 向にある。

 この問題を解決するため、例えばゴム成 にスチレン-イソプレン-ブタジエン共重合 ム(SIBR)等の共重合体を使用する技術がある この技術では転がり抵抗、ウェットグリッ 性および耐摩耗性能を改善することができ が、ウェットグリップ性能と転がり抵抗と 高次元での両立は困難である。またゴム組 にシリカを配合する場合、シリカは混練り に高温になると凝集を起こし粘度が高くな 、また練り生地がわるく加工性に問題があ 。

 一方、ゴム組成物の低発熱性を向上させ がり抵抗性能を改善するために、補強用充 剤の配合量を軽減する方法もあるが、この 合、ゴム組成物の硬度が低下し、これをト ッド部に用いると、タイヤが軟化し操縦安 性およびウェットグリップ性が低下すると う問題がある。

 近年、充填剤としてシリカが使用される ム配合において、その補強効果を高めるた にスルフィドシランやメルカプトシランな のシランカップリング剤が使用されている 例えば、特開2002-363346号公報(特許文献1)で 、ビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)テト ラスルフィドなどのスルフィドシランが開示 されているが、ゴム組成物の加工の際の粘度 上昇が発生するという問題があった。

 また、特開2002-121327号公報(特許文献2)には ウェット性能と転がり抵抗を高次元で両立 せ、かつ混練り時の加工性を改善したトレ ド用ゴム組成物の製造方法に関し、ジエン ゴム、シリカおよびシランカップリング剤 130~140℃で混練する工程1、ポリエチレングリ コールを150~170℃で混練する工程2、および硫 および加硫促進剤を混練する工程3からなる 製造方法が開示されている。

特開2002-363346号公報

特開2002-121327号公報

 上記問題点に鑑み、本発明はシリカを充 したゴム組成物の加工性を改善し、該ゴム 成物をトレッド部に用いることでウェット リップ性能、転がり抵抗、耐摩耗性および 縦安定性の総合的な特性の改善を図った空 入りタイヤを提供する。

 本発明は、ゴム成分100質量部に、シリカ 15~150質量部と、以下の式(1)に示す結合ユニ ト(1)と式(2)で示す結合ユニット(2)を分子構 に含むシランカップリング剤をシリカの配 量の1質量%以上で20質量%以下配合したゴム 成物である。

 ここで、xはシランカップリング剤中に含ま れる結合ユニット(1)のモル%、yはシランカッ リング剤中に含まれる結合ユニット(2)のモ %を示す。x+y=100であり、1<y<70であり、R 1 、R 2 は、水素、水酸基、ハロゲン元素、アルキル 基、アリル基、アルケニル基、チオール基を 示す。

 前記ゴム成分は、スチレン-ブタジエンゴ ム(SBR)をゴム成分中30質量%以上含むことが望 しい。本発明は、さらに前記ゴム組成物を レッド部に用いた空気入りタイヤに関する

 本発明は、シリカ配合のゴム組成物におい 、式(1)に示す結合ユニット(1)と式(2)で示す 合ユニット(2)を含むシランカップリング剤 シリカの配合量の1質量%以上で20質量%以下 合したため、従来のテトラスルフィドやジ ルフィドのシランカップリング剤に比べて 熱的安定性に優れ、加工時のムーニー粘度 上昇を抑制でき、ユニット結合(1)に含まれ C 7 H 15 基が、立体構造的にユニット結合(2)に含まれ るメルカプトシランのゴム成分との反応性を 阻害するため、ゴム組成物のスコーチ時間は 適度に維持される。その結果、ゴム組成物の 加工性は改善され、該ゴム組成物をタイヤに 使用した場合の転がり抵抗性、ウェットグリ ップ性および耐摩耗性は向上する。

 本発明は、ゴム成分100質量部に、シリカ 15~150質量部と、前記式(1)に示す結合ユニッ (1)と前記式(2)で示す結合ユニット(2)を含む ランカップリング剤をシリカの配合量の1質 量%以上で20質量%以下配合したゴム組成物で る。

 <ゴム成分>
 本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてジ ン系ゴムを含む。前記ジエン系ゴムとして 、たとえばスチレン-ブタジエンゴム(SBR)、 チレン/イソプレン/ブタジエンゴム(SIBR)、 タジエンゴム(BR)、1,4シス-ポリイソプレンゴ ム(IR)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM) 、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル- タジエンゴム(NBR)、天然ゴム(NR)などがあげ れる。特に本発明では、シリカ配合ゴム組 物をトレッドゴムに適用しウェットグリッ 性、転がり抵抗性および耐摩耗性を改善す ことを目的とする観点からスチレン-ブタジ エンゴムをゴム成分の30質量%以上含むことが 好ましい。

 <シリカ>
 本発明のゴム組成物では、ゴム成分100質量 に対して充填剤としてシリカ15~150質量部、 ましくは45~120質量部を配合する。シリカの 合量が15質量部未満ではシリカを配合する 果、すなわちウェット性能と転がり抵抗の 善がみられず、150質量部を超えるとシリカ ゴム組成物中の分散が悪くなり、耐摩耗性 よび強度などの特性低下の傾向がある。

 前記シリカのチッ素吸着比表面積(N 2 SA)は50~300m 2 /gが好ましい。N 2 SAが50m 2 /g未満のシリカでは分散性改良効果や補強効 が小さくなる傾向があり、300m 2 /gを超えるシリカでは分散性がわるく、タイ の発熱性が増大する傾向がある。

 シリカの種類は、乾式法シリカ(無水ケイ 酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などを使用す ることができ、湿式法シリカが好ましく用い られる。好適な湿式法シリカとしては、たと えば、デグッサ社製ウルトラシル(Ultrasil)VN3( 品名)、日本シリカ工業(株)製のニップシー VN3 AQ(商品名)などが挙げられる。

 <シランカップリング剤>
 本発明は、以下の式(1)に示す結合ユニット( 1)と、式(2)で示す結合ユニット(2)を分子構造 含むシランカップリング剤を配合する。

 ここで、xはシランカップリング剤中に含ま れる結合ユニット(1)のモル%、yはシランカッ リング剤中に含まれる結合ユニット(2)のモ %を示す。x+y=100であり、1<y<70であり、R 1 、R 2 は、水素、水酸基、ハロゲン元素、アルキル 基(好ましくは炭素数は5以下である)、アリル 基、アルケニル基、チオール基を示す。

 本発明の前記式で示されるシランカップ ング剤を使用することで、従来使用されて た、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テ トラスルフィド等のポリスルフィドシランに 比べて加工中の粘度上昇は抑制され、3-メル プトプロピルトリメトキシシラン等のメル プトシランに比べスコーチタイムは抑制さ る。

 前記ユニット結合(1)には、C-S-C結合を含む め、テトラスルフィドやジスルフィドのシ ンカップリング剤に比べて、熱的安定性に れ、加工時のムーニー粘度の上昇を抑制で る。さらにユニット結合(1)に含まれるバル ィーなC 7 H 15 基が、隣接するユニット結合(2)に含まれるメ ルカプトシランの立体構造的な障害となるた め、メルカプトシランがゴム成分と反応する のを阻害することになり、ゴム組成物のスコ ーチタイムは適度に維持される。

 前記シランカップリング剤は、式(1)およ 式(2)を満足する結合ユニットを有する1種類 もしくは2種類以上のシランカップリングの 合物として配合することができる。前記シ ンカップリング剤はシリカの配合量の1質量% 以上で20質量%以下の範囲、好ましくは2質量% 上で16質量%以下、特に3質量%以上で10質量% 下で配合される。前記シランカップリング の配合量が1質量%未満の場合、転がり抵抗が 悪化し、20質量%を超えると転がり抵抗および ウェットグリップ性など特性の向上は認めら れない。

 本発明のゴム組成物において、その他の ランカップリング剤を併用することもでき 。その他のシランカップリング剤としては たとえば、ビス(3-トリエトキシシリルプロ ル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシ シリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2- リエトキシシリルプロピル)テトラスルフィ 、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラ 、2-メルカプトエチルトリメトキシシランな どがあげられ、これらをそれぞれ単独で、ま たは任意に組み合わせて用いることができる 。なかでも、シランカップリング剤の補強性 効果と加工性という点から、ビス(3-トリエト キシシリルプロピル)テトラスルフィド、3-メ ルカプトプロピルトリエトキシシランを用い ることが好ましく、さらに、加工性という点 から、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル) トラスルフィドを用いることがとくに好ま い。

 これらのその他のシランカップリング剤 配合量は、シリカの配合量の0.5~10質量%で、 前記式(1)、式(2)を満足するシランカップリン グ剤の配合量よりも少ないことが望ましい。 特に加工性の低下を招来しない観点からも上 記範囲で配合することが望ましい。

 <加硫剤>
 本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質 部に対して加硫剤として硫黄を0.5~3.0質量部 、好ましくは1.0~2.0質量部配合する。硫黄の 合量が0.5質量部未満では加硫速度が遅くな 、加硫不足になる傾向があり、3.0質量部を えると逆に加硫速度が速くなり、スコーチ グする傾向がある。

 <加硫促進剤>
 本発明のゴム組成物では、グアニジン系、 ルデヒド-アミン系、アルデヒド-アンモニ 系、チアゾール系、スルフェンアミド系、 オ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメー 系、ザンデート系の化合物などの加硫促進 を配合する。これらは単独、または、2種以 を組み合わせて使用することができる。加 促進剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部 対して好ましくは1.0~4.0質量部、より好まし くは1.5~3.0質量部である。加硫促進剤の配合 が1.0質量部未満では加硫速度が遅くなり、 硫不足になる傾向があり、4.0質量部をこえ と加硫速度が速くなり、スコーチングする 向がある。

 <軟化剤>
 本発明のゴム組成物は、パラフィン系、ア マ系、ナフテン系のプロセスオイルなどの 化剤;クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂 、シクロペンタジエン系樹脂などの粘着付与 剤;ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫助剤; 化防止剤などを、本発明の効果を損なわな 範囲で、必要に応じて適宜配合することが きる。

 <ゴム組成物およびタイヤの製造>
 本発明のゴム組成物は、バンバリー型ミキ ー、オープンロールなどを用いて一般的な 練技術により製造できる。例えば、最初の 程では、ゴム成分、シリカおよびシランカ プリング剤等の加硫剤、加硫促進剤以外の 合剤、130~160℃の混練り温度で、混練りされ る。次に、硫黄および加硫促進剤が混練りさ れるが、80~120℃の混練温度で混練される。混 練温度が80℃未満では薬品の分散がわるく加 不足になる傾向があり、120℃をこえると加 がはじまり、スコーチングする傾向がある そして得られた未加硫ゴムは、通常は150~190 ℃、さらに好ましくは160~180℃の温度で加硫 て加硫タイヤを得ることができる。

 本発明のゴム組成物は、タイヤのトレッド して用いることができる。タイヤは通常の 法によって製造される。すなわち、未加硫 段階でトレッド用部材に押し出し加工し、 イヤ成型機上で通常の方法により貼り付け 形して未加硫タイヤを成形する。この未加 タイヤを加硫機中で加熱・加圧してタイヤ 得る。このようにして得られたタイヤは、 ェットグリップ性能、転がり抵抗性能、耐 耗性および操縦安定性などに優れる。
<実施例>
 以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説 するが、本発明はこれらのみに限定される のではない。

 実施例1~9および比較例1~9
 表1に示す配合表に基づき、加硫剤および加 硫促進剤以外の配合成分をバンバリー型ミキ サーを用いて温度160℃で3分間混練した。そ 後、加硫剤および加硫促進剤を添加して、 度80℃で3分間、オープンロールを用いて混 した。なお表1の配合量はゴム成分100質量部 対する配合量を質量部として示している。

 混練したゴム組成物をシート状に押し出 タイヤのトレッド部に成形して、試作タイ (サイズ:195/65R15)を製造した。

SBR:旭化成(株)製「E15」(スチレン単位量23質量 %)。
NR:RSS#3。
BR:宇部興産社製「150B」。
シリカ:デグッサ社製「ウルトラシルVN3」(BET 表面積:175m 2 /g、DB
P吸油量:210ml/100g)。
テトラスルフィドシラン:デグッサ社製「Si69 。
メルカプトシラン:モメンティブ社製「A1891」 。
シランカップリング剤A:式(1)x=85モル%、;式(2) y=15モル%;、R 1 、R 2 は、いずれも-CH 2 CH 3 である。
シランカップリング剤B:式(1)x=70モル%、;式(2) y=30モル%;R 1 、R 2 は、いずれも-CH 2 CH 3 である。
シランカップリング剤C:式(1)x=55モル%、;式(2) y=45モル%;R 1 、R 2 は、いずれも-CH 2 CH 3 である。
シランカップリング剤D:式(1)x=20モル%、;式(2) y=80モル%;R 1 、R 2 は、いずれも-CH 2 CH 3 である。
アロマチックオイル:出光興産社製「ダイア プロセスAH-24」。
酸化亜鉛:三井金属鉱業社社製「酸化亜鉛」
ステアリン酸:日本油脂社製のステアリン酸 椿」。
老化防止剤:住友化学社製「アンチゲン6C」(N- (1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレ ンジアミン)。
ワックス:大内新興化学社製「サンノックN」
硫黄:軽井沢硫黄社製の粉末硫黄。
加硫促進剤CZ:大内新興化学社製「ノクセラー CZ」。
加硫促進剤DPG:大内新興化学社製「ノクセラ D」。

 本発明のゴム組成物の加工性およびタイヤ 性は以下の方法で評価した。
 <ムーニー粘度およびスコーチタイム>
 JIS K6301に基づき、(株)島津製作所製のMV202 用いて、130℃でムーニー粘度(ML 1+4 )およびスコーチタイムを測定した。比較例1 ムーニー粘度の値およびスコーチタイムの を100として、実施例1~9、比較例2~9の相対値 求めて指数表示をした。ムーニー粘度は指 値が小さいほど加工性に優れており、スコ チタイムは指数値が大きいほど加工性が優 ていることを示す。

 <転がり抵抗指数>
 転がり抵抗試験機を用いて、試作タイヤを1 5×6JJリムに装着し、230kPaの内圧で、3.43kNの荷 重、80km/hの速度で走行させたときの転がり抵 抗値を測定し、比較例1を100として実施例1~9 比較例2~9の相対値を求めて指数表示をした 指数が大きいほど転がり抵抗性能に優れて る。

 <ウェットグリップ指数>
 試作タイヤを装着したトラクション試験車 て、水が散布されているアスファルト路面 テストコースにおいて時速100km/hでブレーキ をかけたときの停止するまでの制動距離を測 定し、比較例1の距離を100として、実施例1~9 比較例2~9の結果を指数表示した。指数が大 いほどウェットグリップ性能に優れている

 <耐摩耗指数>
 試作タイヤを装着し、実車走行させ、30000km 走行時のトレッドパターンの溝深さの変化を 測定した。比較例1の摩耗量を100として、実 例1~9、比較例2~9の結果を指数表示した。指 が大きいほど耐摩耗性が優れている。

 <操縦安定指数>
 試作タイヤを国産FF2000ccの全輪に装着し、 ストコースを実車走行し、ドライバーの官 評価により、操縦安定性を評価した。評価 10点満点とし、比較例1を6点として相対評価 した。評点が大きいほど操縦安定性に優れ いる。

 <タイヤ特性の評価結果>
 実施例1~3、比較例1~3はゴム成分としてSBRを1 00質量%を含み、さらに実施例1はシランカッ リング剤Aを、実施例2はシランカップリング 剤Bを、実施例3はシランカップリング剤Cを、 比較例1はテトラスルフィドシランを、比較 2はメルカプトシランを、比較例3はシランカ ップリング剤Dをそれぞれ6質量部配合したゴ 組成物である。ここでシランカップリング Dは、y=80であり、本発明の範囲外である。 施例1~3は比較例3に比べ、ムーニー粘度が低 、スコーチタイムが同等以上となり、加工 に優れ、タイヤとしての特性である、転が 抵抗指数、ウェットグリップ指数、耐摩耗 数および操縦安定指数が総合的に向上して る。またシランカップリング剤にテトラス フィドシランを配合した比較例1、メルカプ トシランを配合した比較例2に比べるとその は顕著となる。

 実施例4~6、比較例4~6はゴム成分としてSBR7 0質量%およびNR30質量%を含み、さらに実施例4 シランカップリング剤Aを、実施例5はシラ カップリング剤Bを、実施例6はシランカップ リング剤Cを、比較例4はテトラスルフィドシ ンを、比較例5はメルカプトシランを、比較 例6はシランカップリング剤Dをそれぞれ6質量 部配合したゴム組成物である。実施例4~6は比 較例4~6に比べ、ムーニー粘度が同等以上で、 スコーチタイムに優れ、タイヤとしての特性 である、転がり抵抗指数、ウェットグリップ 指数、耐摩耗指数および操縦安定指数が総合 的に向上している。

 実施例7~9、比較例7~9はゴム成分としてSBR8 0質量%、BR20質量%を含み、さらに、実施例7は シランカップリング剤Aを、実施例8は、シ ンカップリング剤Bを、実施例9はシランカッ プリング剤Cを、比較例4はテトラスルフィド ランを、比較例5はメルカプトシランを、比 較例6はシランカップリング剤Dをそれぞれ6質 量部配合したゴム組成物である。実施例7~9は 比較例7~9に比べ、ムーニー粘度および、スコ ーチタイムに優れ加工性が向上している。さ らにタイヤとしての特性である、転がり抵抗 指数、ウェットグリップ指数、耐摩耗指数お よび操縦安定指数が総合的に向上している。

 今回開示された実施の形態および実施例 すべての点で例示であって制限的なもので ないと考えられるべきである。本発明の範 は上記した説明ではなくて請求の範囲によ て示され、請求の範囲と均等の意味および 囲内でのすべての変更が含まれることが意 される。

 本発明により加工性に優れたゴム組成物 得られ、該ゴム組成物をタイヤに用いた空 入りタイヤは転がり抵抗、ウェットグリッ 性能、耐摩耗性および操縦安定性に優れる 空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラ クバス用タイヤ、軽トラックタイヤなど各 のカテゴリーのタイヤに適用できる。