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Patent Searching and Data


Title:
SAMPLE IDENTIFICATION DEVICE AND SAMPLE IDENTIFICATION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/081661
Kind Code:
A1
Abstract:
A cell stethoscope (1) is equipped with a sample image input section (31) which inputs image information relative to cells, an image display part (50) which displays the image information to an observer, an area designation part (40) which designates a certain area included in the image information according to the observer's operation performed on the basis of the image information displayed by the image display part (50), a frequency conversion section (32) which performs frequency conversion of vibration information relative to the cells in the certain area designated by the area designation part (40) to sound information, and a sound output part (60) which outputs the sound information subjected to the frequency conversion by the frequency conversion section (32) to the observer.

Inventors:
IKEDA TAKAHIRO (JP)
IWAI HIDENAO (JP)
YAMAUCHI TOYOHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070331
Publication Date:
July 02, 2009
Filing Date:
November 07, 2008
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Assignee:
HAMAMATSU PHOTONICS KK (JP)
IKEDA TAKAHIRO (JP)
IWAI HIDENAO (JP)
YAMAUCHI TOYOHIKO (JP)
International Classes:
C12M1/34; G01N33/48; G02B21/00; G06T1/00; H04N7/18; C12M1/00; C12Q1/02
Domestic Patent References:
WO2006112210A12006-10-26
Foreign References:
JPH04504055A1992-07-23
JP2004000046A2004-01-08
JP2006071430A2006-03-16
JPH10321179A1998-12-04
JP2002078995A2002-03-19
JPH11219130A1999-08-10
Other References:
MATSUHASHI, M. ET AL.: "Production of sound waves by bacterial cells and the response of bacterial cells to sound", J. GEN. APPL. MICROBIOL., vol. 44, no. 1, 1998, pages 49 - 55
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoshiki et al. (Ginza First Bldg. 10-6,Ginza 1-chome,Chuo-k, Tokyo 61, JP)
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Claims:
 試料の画像情報を入力する画像入力手段と、
 前記画像情報を観察者に表示する画像表示手段と、
 前記画像表示手段が表示した前記画像情報を元に行われた前記観察者の操作に応じ、前記画像情報のうちの一定領域を指定する領域指定手段と、
 前記領域指定手段が指定した前記一定領域における前記試料の振動情報を音情報に周波数変換する変換手段と、
 前記変換手段が周波数変換した前記音情報を前記観察者に出力する音出力手段と、
 を備えることを特徴とする試料同定装置。
 前記変換手段は、少なくとも1つの乗算器を含んで構成される周波数変換器を備え、
 前記周波数変換器における前記乗算器の前段または後段には、微分器が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の試料同定装置。
 前記変換手段は、複数の前記周波数変換器と、前記複数の周波数変換器からの出力を加算する加算器とを備えることを特徴とする請求項2に記載の試料同定装置。
 前記変換手段は、周波数変換した前記音情報における強弱の程度を当該音情報における高低の程度に変換する手段を更に備えることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の試料同定装置。
 前記音出力手段は、前記観察者に出力する音が所定の時間間隔以内で変化する場合に、当該変化前の音を前記所定の時間間隔の間で残響音として出力し続けることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の試料同定装置。
 前記所定の時間間隔は、2msであることを特徴とする請求項5に記載の試料同定装置。
 前記画像入力手段は、位相差顕微鏡および二次元フォトダイオードアレイより、前記試料の前記画像情報を入力することを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の試料同定装置。
 前記画像入力手段は、前記試料の前記画像情報が予め格納されたデータベースより、前記試料の前記画像情報を入力することを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の試料同定装置。
 画像入力手段が、試料の画像情報を入力する画像入力ステップと、
 画像表示手段が、前記画像情報を観察者に表示する画像表示ステップと、
 領域指定手段が、前記画像表示手段が表示した前記画像情報を元に行われた前記観察者の操作に応じ、前記画像情報のうちの一定領域を指定する領域指定ステップと、
 変換手段が、前記領域指定手段が指定した前記一定領域における前記試料の振動情報を音情報に周波数変換する変換ステップと、
 音出力手段が、前記変換手段が周波数変換した前記音情報を前記観察者に出力する音出力ステップと、
 を備えることを特徴とする試料同定方法。
Description:
試料同定装置および試料同定方

 本発明は、試料同定装置および試料同定 法に関するものである。

 近年のバイオテクノロジーの発展により 人工授精や再生医療が臨床で日常的に行わ ている。このような現場では、いわゆる「 きの良い」細胞を迅速に効率よく同定する とが好ましい。通常、上記の同定は、細胞 撮像または計測した結果を観察者が肉眼で 認し、例えば単位時間当たりの振動数が多 細胞を「生きの良い」細胞として選ぶこと より行われる。

 特許文献1は、観察者が細胞を観察して同定 を行うための装置の一例を示している。特許 文献1では、細胞の振動信号をスペクトルア ライザー等によって周波数変換し、その結 をオシロスコープに表示している。このた 、特許文献1に記載された装置を用いる観察 は、オシロスコープの出力画面を確認する とにより、いわゆる「生きの良い」細胞を 定することができる。

特表平4-504055号公報

 上記の特許文献1の装置を用いて所望の振 動状態を有する細胞を同定するために、観察 者は、まず、試料保持台に置かれた細胞に視 点を置きながら、細胞の位置調節を行い、観 察対象となる領域を決定する(ステップS001)。 次に、観察者は、オシロスコープに表示され た情報を確認し、所望の振動状態の細胞が存 在するかを確認する(ステップS002)。つまり、 観察者は、ステップS001の位置調節後に、視 をオシロスコープの表示画面に一旦移動さ なければならない。更に、ステップS002の確 にて所望の振動状態の細胞が存在しなかっ 場合には、視点を再び試料保持台に置かれ 細胞に戻してからステップS001の観察対象領 域決定手順を再び行わなければならない。一 方、ステップS002の確認にて所望の振動状態 細胞が見つかった場合にも、ステップS001か 始まる次なる細胞同定を再び行うためには 視点をまた試料保持台に置かれた細胞に戻 なければならない。このように、上記の特 文献1の装置による場合には、視点を頻繁に 変えることによって作業スピードが落ちてし まうなど、作業効率の低下が懸念される。

 そこで、本発明は上記に鑑みてなされた ので、所望の振動状態を有する試料を同定 る際に作業効率を高めることが可能な試料 定装置および試料同定方法を提供すること 目的とする。

 上記課題を解決するために、本発明の試 同定装置は、試料の画像情報を入力する画 入力手段と、前記画像情報を観察者に表示 る画像表示手段と、前記画像表示手段が表 した前記画像情報を元に行われた前記観察 の操作に応じ、前記画像情報のうちの一定 域を指定する領域指定手段と、前記領域指 手段が指定した前記一定領域における前記 料の振動情報を音情報に周波数変換する変 手段と、前記変換手段が周波数変換した前 音情報を前記観察者に出力する音出力手段 、を備える。

 また、本発明の試料同定方法は、画像入 手段が、試料の画像情報を入力する画像入 ステップと、画像表示手段が、前記画像情 を観察者に表示する画像表示ステップと、 域指定手段が、前記画像表示手段が表示し 前記画像情報を元に行われた前記観察者の 作に応じ、前記画像情報のうちの一定領域 指定する領域指定ステップと、変換手段が 前記領域指定手段が指定した前記一定領域 おける前記試料の振動情報を音情報に周波 変換する変換ステップと、音出力手段が、 記変換手段が周波数変換した前記音情報を 記観察者に出力する音出力ステップと、を える。

 このような本発明の試料同定装置および 料同定方法によれば、観察者は、画像表示 段に視点を置きながら同定対象となる領域 指定することができ、且つ音出力手段の出 する音を聞きながら試料の同定を行うこと できる。つまり、観察者は、同定対象を指 する時と同定を行う時とで視点を移動する となく、音出力手段からの出力音に基づい 試料の同定を行うことができる。したがっ 、試料同定手順における頻繁な視点移動を ぐことから、本発明によれば、所望の振動 態を有する試料を同定する際に作業効率を めることが可能となる。

 また、本発明においては、観察者は、画 表示手段の表示画像を見ながら、同定対象 なる領域を指定することができる。つまり 観察者は、試料同定時と同じ視点において 試料自体を動かすことなく、試料を表す領 中の一部の領域を指定することができる。 のことにより、操作性およびスループット 増大し、作業効率を更に高めることができ 。

 また、本発明においては、前記変換手段 、少なくとも1つの乗算器を含んで構成され る周波数変換器を備え、前記周波数変換器に おける前記乗算器の前段または後段には、微 分器が備えられていても良い。

 この発明によれば、乗算器の前段または 段には微分器が備えられている。直流成分 抑圧すると共に変化分を強調するとの作用 ある微分器を本発明の変換手段に含ませる とにより、観察者には、細胞の振動変化が しいときに音量が大きく聞こえることとな 。その結果、観察者は試料の振動速度に関 る情報をより効率的に得ることができ、作 効率が高まる。

 また、本発明においては、前記変換手段 、複数の前記周波数変換器と、前記複数の 波数変換器からの出力を加算する加算器と 備えても良い。

 この発明によれば、変換手段に含まれた 数の周波数変換器のそれぞれが並列的に周 数変換処理を行うことができ、加算器が当 複数の周波数変換器からの出力を加算する このことにより、変換手段は複数の周波数 域に対しても迅速に効率よく試料の振動情 を音情報に変換することができる。

 また、本発明においては、前記変換手段 、周波数変換した前記音情報における強弱 程度を当該音情報における高低の程度に変 する手段を更に備えても良い。

 この発明によれば、音出力手段は、変換 段が音情報における強弱の程度を高低の程 に変換したものを、観察者に提供できる。 の結果、観察者は試料の振動速度に関する 報をより効率的に得ることができ、作業効 が向上する。

 また、本発明においては、前記音出力手 は、前記観察者に出力する音が所定の時間 隔以内で変化する場合に、当該変化前の音 前記所定の時間間隔の間で残響音として出 し続けても良い。

 また、本発明において、前記所定の時間 隔は、2msであっても良い。

 これらの発明によれば、音出力手段の出 音が、例えば、人間の聴覚の時間分解能に 当する時間間隔よりも短い間隔で変化した 合に、つまり音出力手段の出力音の変化を 察者が認識できない場合に、音出力手段は 該変化前の出力音を人間の聴覚の時間分解 に相当する時間間隔の間で残響音として出 し続ける。このことにより、音出力手段は 人間の聴覚の時間分解能に相当する時間間 よりも短い間隔で変化した出力音であって 、観察者に認識させることができる。これ 、人間の聴覚の時間分解能に相当する時間 隔を2msと設定した場合に、特に有用である

 また、本発明においては、前記画像入力 段は、位相差顕微鏡および二次元フォトダ オードアレイより、前記試料の前記画像情 を入力しても良い。

 この発明によれば、高周波数の、かつ微 な振動状態の試料同定を行うことができる

 また、本発明においては、前記画像入力 段は、前記試料の前記画像情報が予め格納 れたデータベースより、前記試料の前記画 情報を入力しても良い。

 この発明によれば、予め取得した試料の 動情報を元に、オフラインでも、試料同定 行うことができる。

 本発明によれば、所望の振動状態を有す 試料を同定する際に作業効率を高めること 可能な試料同定装置および試料同定方法を 供することができる。

本発明の第1実施形態にかかる細胞聴診 器1の構成をイメージした機能ブロック図で る。 本発明の第1実施形態にかかる細胞聴診 器1の構成をイメージした機能ブロック図で る。 領域指定部40により一定領域が指定さ た様子をイメージした図である。 周波数変換回路322の回路構成図の一例 ある。 周波数変換回路322の別の形態における 路構成図である。 周波数変換回路322の更に別の形態にお る回路構成図である。 VFコンバータ323の回路構成図の一例で る。 細胞聴診器1に基づいて行われる動作を 示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる細胞聴診 器2の構成をイメージした機能ブロック図で る。

符号の説明

1,2…細胞聴診器、10…位相差顕微鏡、20…CC Dカメラ、30…計算部、31…試料画像入力部、3 2…周波数変換部、321…時系列データ作成部 322…周波数変換回路、323…VFコンバータ、40 領域指定部、50…画像表示部、60…音出力部 、701,707,711…ハイパスフィルタ、702,705,708,713 アンプ、703,706…乗算器、704…ローパスフィ ルタ、709…微分器、710…加算器、712…コンバ ータ素子、80…二次元PDアレイ、90…画像デー タベース。

 以下、添付図面を参照して本発明にかか 試料同定装置および試料同定方法の好適な 施形態を詳細に説明する。なお、図面の説 において同一の要素には同一の符号を付し 重複する説明を省略する。

 [第1実施形態]
 (細胞聴診器1の全体構成)
 まず、本発明の第1実施形態に係る細胞聴診 器1(試料同定装置)の構成について、図1およ 図2を参照しながら説明する。図1および図2 、細胞聴診器1の構成をイメージしている。 1および図2に示すように、細胞聴診器1は、 相差顕微鏡10、CCDカメラ20、計算部30、領域 定部40(領域指定手段)、画像表示部50(画像表 示手段)、および音出力部60(音出力手段)から 成される。CCDカメラ20、領域指定部40、画像 表示部50、および音出力部60は、それぞれ、 算部30と通信可能に接続されている。以下、 細胞聴診器1の各構成要素について詳細に説 する。

 (位相差顕微鏡10)
 位相差顕微鏡10は、細胞(試料)の形状を二次 元で観察者に提供するものである。位相差顕 微鏡10は、細胞の光学的厚みを近似的にて光 度に変換する原理を用いることができる。 相差顕微鏡10の動作原理を数式で表現する 、例えば下記の式(1)となる。

 I=∥exp(iφ)∥~φ…(1)
 ただし、上記の式(1)において、Iは輝度値を 表し、iは虚数単位を表し、φは位相差を表す 。また∥は絶対値を表す。観察者は、上記の 式(1)に基づく位相差顕微鏡10を用いることに り、細胞における屈折率の変化や物理的な みの変化を輝度情報として観察することが きる。

 (CCDカメラ20)
 CCDカメラ20は、位相差顕微鏡10により表示さ れる細胞の形状を撮像するものである。CCDカ メラ20は、撮像により得た画像情報を計算部3 0に出力する。

 (計算部30)
 計算部30は、細胞聴診器1における各種計算 行うものである。計算部30は、図示はしな が、物理的には、CPU、ROM及びRAM等の主記憶 置、他の構成要素との間でデータの送受信 行うためのネットワークカード等の通信モ ュール、ハードディスク等の補助記憶装置 どを含む通常のコンピュータシステムとし 構成される。後述する計算部30の各機能は、 CPU、ROM、RAM等のハードウェア上に所定のコン ピュータソフトウェアを読み込ませることに より、CPUの制御の元で通信モジュール等を動 作させると共に、主記憶装置や補助記憶装置 におけるデータの読み出し及び書き込みを行 うことで実現される。

 計算部30は、機能的には、図1および図2に 示すように、試料画像入力部31(画像入力手段 )、および周波数変換部32(変換手段)を備えて 成される。

 (試料画像入力部31)
 試料画像入力部31は、CCDカメラ20が撮像した 画像情報を入力するものである。計算部30に 通信モジュールとしてフレームグラバーカ ドが備えられていても良く、この場合に試 画像入力部31はフレームグラバーカードを じてCCDカメラ20が撮像した画像情報を入力す ることができる。試料画像入力部31は、入力 た画像情報を周波数変換部32および画像表 部50に出力する。

 (画像表示部50)
 説明の便宜上、画像表示部50について先に 明する。画像表示部50は、図1に示すように 例えばモニター等のディスプレイ装置であ 、計算部30の試料画像入力部31より入力した 胞の画像情報を観察者に見えるように表示 るものである。

 (領域指定部40)
 次に、領域指定部40について説明する。領 指定部40は、例えばマウスやポインター等の 入力装置であり、画像表示部50の表示画面に 示された細胞の画像情報を見ながら行われ 観察者の操作に応じ、当該画像情報のうち 一定領域を指定するものである。図3は、領 域指定部40により、細胞Cの画像情報のうちの 一定の領域Aが指定された様子をイメージし 図である。なお、図3には5つの細胞が模式的 に描画されており、1つの細胞中の丸印は細 核を表現している。図3に示すように、画像 示部50の表示画面には細胞Cの画像情報が単 時間(t0、t1、…、tn)毎のフレーム(xy座標を するフレームF0、F1、…、Fn)にて表示されて る。観察者は、マウスやポインターを操作 て、表示画面中の矢印Pを自在に動かすこと ができる。矢印Pは、表示画面中の位相差像( レームF0、F1、…、Fn)にて重なって表示され ている。図3は、観察者により位相差像中の 定の領域である領域Aが指定されたことがイ ージされている。観察者はマウスを用いて 印Pをドラックすることにより領域Aを指定 ることができる。また、図示はしないが、 察者は、一定の領域に限らずに、観察した 細胞の一点のみを例えばマウスをクリック ることにより指定することができる。領域 定部40は、上記のように指定した一定領域( たは一点)を特定する情報、例えばフレームF 0、F1、…、Fnにおけるそれぞれのxy座標群ま は座標を表す情報を周波数変換部32に出力す る。

 (周波数変換部32)
 続いて、図1および図2を再び参照しながら 算部30の説明に戻る。周波数変換部32は、画 情報を試料画像入力部31より入力され、且 観察者により指定された一定領域を特定す 情報を領域指定部40より入力されると、当該 画像情報中の当該一定領域における細胞の振 動情報を音情報に周波数変換するものである 。周波数変換部32は、機能的には、図2に示す ように、時系列データ作成部321、周波数変換 回路322、およびVFコンバータ323を備えている

 (時系列データ作成部321)
 時系列データ作成部321は、試料画像入力部3 1および領域指定部40より上記の入力を受ける と、指定された一定領域における座標または 座標群における輝度値Iiを元に時系列データS (tn)を作成するものである。時系列データ作 部321が作成した時系列データS(tn)を数式で表 現すると、例えば下記の式(2)または式(3)とな る。

 式(2)は、領域指定部40が細胞の一点のみを 定した場合の時系列データS(tn)を表す。
S(tn)=αIi(tn)+β…(2)
 ただし、上記の式(2)において、添え字iは画 像情報における座標位置(Xi,Yi)を表し、αは増 倍率を表し、βはオフセット値を表し、tnは 刻のパラメータである。なお、αはオシロス コープにおける縦軸調整つまみ、つまり信号 強度の増倍率に相当するパラメータである。 なお、細胞の大きさの1/10000程度の振動を観 したい場合には、DC成分が0となるように、β の値を設定することが好ましい。

 式(3)は、領域指定部40が細胞の一定領域を 定した場合の時系列データS(tn)を表す。
S(tn)=σ[αiIi(tn)+βi]…(3)
 ただし、上記の式(3)においても、上記の式( 2)の場合と同様に、添え字iは画像情報におけ る座標位置(Xi,Yi)を表し、αiは座標位置(Xi,Yi) 増倍率を表し、βiは座標位置(Xi,Yi)のオフセ ット値を表し、tnは時刻のパラメータである

 時系列データ作成部321は、上記の式(2)ま は式(3)に示すような時系列信号S(tn)を作成 た後に、当該作成した時系列信号S(tn)を時系 列信号S1(tn)として周波数変換回路322に入力す る。

 (周波数変換回路322、その1)
 周波数変換回路322は、時系列データ作成部3 21より入力した時系列信号S1(tn)を時系列信号S 2(tn)に周波数変換するものである。時系列信 S1(tn)は周波数帯域がf1であり、観察者が観 したい周波数帯域の信号ではあるが、人間 とって非可聴の周波数帯域の信号である。 た、時系列信号S2(tn)は周波数帯域がf2であり 、人間にとって可聴の周波数帯域の信号であ る。つまり、周波数変換回路322は、人間にと って非可聴の信号を時系列データ作成部321よ り入力して、可聴の信号に周波数変換するも のである。

 図4は、周波数変換回路322の回路構成の一 例を示す。図4に示すように、周波数変換回 322は、ハイパスフィルタ701、アンプ702、乗 器703、ローパスフィルタ704、アンプ705、乗 器706、ハイパスフィルタ707、およびアンプ70 8を備えて構成される。周波数変換回路322は 図4に示す構成を備えることにより、時系列 号S1(tn)を時系列信号S2(tn)に周波数変換する なお、周波数変換回路322において、fcは周 数帯域f1の中心周波数を表し、fsは観察者の 聴域における所望の周波数帯域f2の中心周 数を表す。したがって、f1の帯域幅がfcwであ る場合に、f1の上限はfc+(fcw/2)であり、f1の下 はfc―(fcw/2)である。また、f2の帯域幅がfsw ある場合に、f2の上限はfs+(fsw/2)であり、f2の 下限はfs―(fsw/2)である。

 図4に示すように、周波数変換回路322に入 力された時系列信号S1(tn)は、まず、ハイパス フィルタ701にてfc―(fcw/2)以上の周波数成分の みが通過される。次に、アンプ702により所望 の信号強度に増幅されると、乗算器703により 周波数fc―(fcw/2)のローカルオシレータ信号と 乗算される。乗算器703による以上の動作をダ ウンコンバートともいう。ここで、観察者が ローカルオシレータ信号の周波数fc―(fcw/2)を 領域指定部40を用いて自在に選択できるよう しても良い。例えば領域指定部40がマウス ある場合に、観察者がマウスのホイールを 転させることにより上記選択を行えるよう しても良い。また、この場合に、帯域幅fcw 予め固定的に設定しておいても良い。以上 構成により、元信号S1(tn)が人間の可聴域を えた周波数であっても、人間の可聴域に周 数変換することができる。

 次に、乗算器703から出力された信号には 周波数と和周波数とが含まれているため、 ーパスフィルタ704を用いて和周波数をカッ すると共に差周波数を出力する。次に、ア プ705により所望の信号強度に増幅する。

 次に、アンプ705から出力された信号には 間にとって非可聴な低域の周波数(一般に20H z以下)が含まれているため、乗算器706を用い 観察者の聴力にとって最も感度の良い周波 帯域に周波数変換する。これは、乗算器706 より、アンプ705から出力された信号と周波 fs―(fsw/2)のローカルオシレータ信号とを乗 させることにより行われる。乗算器706によ 以上の動作をアップコンバートともいう。 のアップコンバートは、20Hz以下の非可聴音 域を避けるという効果があり、更には、観察 者にとって最も感度の良い周波数帯域に信号 周波数を変換するという効果がある。アップ コンバートにおけるfsを選択する方法として 、例えば領域指定部40がマウスである場合 、観察者がマウスのホイールを左右にチル させることにより自在にfsを選択させる方法 が好適である。

 次に、ハイパスフィルタ707が乗算器706か 出力される和周波数と差周波数のうちで和 波数のみを取り出す。その後、アンプ708に り所望の強度に増幅されると、周波数変換 の時系列信号S2(tn)が得られる。周波数変換 路322は、当該得られた時系列信号S2(tn)をVF ンバータ323に出力する。なお、周波数変換 路322に関する以上の説明では、乗算器703お び乗算器706の二つの乗算器を用いているが 周波数fc―(fcw/2)の信号と周波数fs―(fsw/2)の 号とを一回の乗算で乗算させる場合には、 つの乗算器を用いても周波数変換回路322を 成することができる。

 (周波数変換回路322、その2)
 続いて、図5を参照しながら、周波数変換回 路322の別の形態について説明する。図5は、 波数変換回路322の別の形態における回路構 図である。図5に示すように、別の形態にお る周波数変換回路322は、図4の周波数変換回 路322の構成を全て有している上で、微分器709 を更に有している。

 図5を参照すると、周波数変換回路322に入 力された時系列信号S1(tn)は、まず、ハイパス フィルタ701にてfc―(fcw/2)以上の周波数成分の みが通過される。次に、ハイパスフィルタ701 からの出力信号は微分器709に入力される。微 分器709は、信号の直流成分を抑圧すると共に 、信号の時間的な変動を強調する役割を果た す。このため、微分器709を含む周波数変換回 路322は、直流成分が多く且つ変動分が少ない 場合に、特に有効な周波数変換回路である。 次に、微分器709からの出力信号はアンプ702に 入力される。アンプ702以後の動作については 、図4の周波数変換回路322と同じであるため 説明を省略する。なお、ハイパスフィルタ70 1からの出力信号を微分器709にてn回通過させ ことにより、当該出力信号に対してn次微分 を行うことができる。また、図には示さない が、微分器709を、図5中の乗算器703、706の後 、すなわち増幅器708の前段においてもよい

 (周波数変換回路322、その3)
 続いて、図6を参照しながら、周波数変換回 路322の更に別の形態について説明する。図6 、周波数変換回路322の更に別の形態におけ 回路構成図である。図6に示すように、更に の形態における周波数変換回路322は、図4を 参照しながら上記説明した周波数変換回路( 下、「周波数変換器」という。)を複数備え それぞれの周波数変換器からの出力が加算 710に入力されるように構成されている。加 器710は、複数の周波数変換器からの出力を 算して時系列信号S2(tn)を生成し、当該生成 た時系列信号S2(tn)をVFコンバータ323に出力 る。なお、図6においては、各周波数変換器 入力されるローカルオシレータ信号を1から nの添え字で区別している。また、図示はし いが、図5を参照しながら上記説明した周波 変換回路を「周波数変換器」としても良い

 (VFコンバータ323)
 VFコンバータ323は、周波数変換回路322より 力した時系列信号S2(tn)における強弱の程度 高低の程度に変換するものである。図7は、V Fコンバータ323の回路構成の一例を示す。図7 示すように、VFコンバータ323は、ハイパス ィルタ711、VFコンバータ素子712、およびアン プ713を備えて構成される。人間にとっては音 の強弱よりは音の高低の方が音に対する区別 が付きやすいため、図7に示した構成により 情報の強弱を高低に変換することは、観察 が当該音情報に基づいて細胞同定を行う際 作業効率を高めるとの効果を奏する。VFコン バータ323は、当該変換した結果となる信号を 音出力部60に出力する。

 なお、図示はしないが、時系列データ作 部321が作成した時系列信号S(tn)が既に人間 可聴域内に入っている場合には、時系列デ タ作成部321は周波数変換回路322を通さずに 系列信号S(tn)をそのままVFコンバータ323に出 しても良い。この場合には、図示はしない 、時系列信号S(tn)が人間の可聴域内に入っ いるか否かを判断する手段を更に設けても い。また、周波数変換部32に関する以上の説 明では、周波数変換回路322およびVFコンバー 323を電気回路で実現したが、これに限らず 、コンピュータ上での数値計算により周波 変換およびVF変換を行うようにしても良い

 (音出力部60)
 音出力部60は、人間の可聴域内の信号をVFコ ンバータ323より入力し、当該信号を音として 観察者に出力するものである。音出力部60は 例えばヘッドホンやスピーカで構成するこ ができる。また、音出力部60は、観察者に 力する音が例えば2msの所定の時間間隔以内 変化する場合に、当該変化前の音を上記の 定の時間間隔の間で残響音として出力し続 ても良い。この2msとの時間間隔は、人間の 覚の時間分解能に相当する時間間隔であり 適宜変更可能なものである。

 (細胞聴診器1の動作)
 続いて、細胞聴診器1に基づいて行われる動 作について、図8を参照しながら説明する。 8は、細胞聴診器1に基づいて行われる動作を 示すフローチャートである。

 最初に、試料である培養細胞が位相差顕 鏡10のステージ上にセットされる。観察者 、細胞が培養されたシャーレーを位相差顕 鏡10のステージ上に置いた後に、アイピース を覗きながら、フォーカスをあわせる(ステ プS1)。

 次に、CCDカメラ20が、位相差顕微鏡10によ り表示される培養細胞の形状を撮像する。CCD カメラ20は、撮像により得た画像情報を計算 30の試料画像入力部31に出力する(ステップS2 )。

 次に、試料画像入力部31が、CCDカメラ20が 撮像した画像情報を入力し、当該入力した画 像情報を周波数変換部32の時系列データ作成 321、および画像表示部50に出力する(ステッ S3、画像入力ステップ)。

 次に、画像表示部50が、計算部30の試料画 像入力部31よりステップS3にて入力した培養 胞の画像情報を観察者に見えるように表示 る(ステップS4、画像表示ステップ)。

 次に、領域指定部40が、例えば図3に示す うに、画像表示部50の表示画面に表示され 画像情報を見ながら行われた観察者の操作 応じ、当該画像情報のうちの一定領域を指 する。領域指定部40は、当該指定した一定領 域を特定する情報を周波数変換部32の時系列 ータ作成部321に出力する(ステップS5、領域 定ステップ)。

 次に、時系列データ作成部321が、試料画 入力部31および領域指定部40よりステップS3 よびステップS5における入力を受けると、 定された一定領域における座標または座標 における輝度値Iiを元に時系列データS(tn)を 成する。時系列データ作成部321は、当該作 した時系列信号S(tn)を時系列信号S1(tn)とし 周波数変換回路322に入力する(ステップS6)。

 次に、周波数変換回路322が、時系列デー 作成部321より入力した時系列信号S1(tn)を時 列信号S2(tn)に周波数変換する。時系列信号S 1(tn)は人間にとって非可聴の周波数帯域の信 であり、時系列信号S2(tn)は人間にとって可 の周波数帯域の信号である。周波数変換回 322は、当該周波数変換した時系列信号S2(tn) VFコンバータ323に出力する。(ステップS7、 換ステップ)。

 次に、VFコンバータ323が、周波数変換回 322より入力した時系列信号S2(tn)における強 の程度を高低の程度に変換して音出力部60に 出力する(ステップS8)。

 次に、音出力部60が、人間の可聴域内の 号をVFコンバータ323より入力し、当該信号を 音として観察者に出力する(ステップS9、音出 力ステップ)。

 次に、観察者が音出力部60からの出力音 元に、「生きの良い」培養細胞を同定する( テップS10)。

 (細胞聴診器1の作用及び効果)
 続いて、第1実施形態にかかる細胞聴診器1 作用及び効果について説明する。第1実施形 にかかる細胞聴診器1によれば、観察者は、 画像表示部50に視点を置きながら同定対象と る領域を指定することができ、且つ音出力 60の出力音を聞きながら細胞の同定を行う とができる。つまり、観察者は、同定対象 指定する時と同定を行う時とで視点を移動 ることなく、音出力部60からの出力音に基づ いて細胞の同定を行うことができる。したが って、細胞同定手順における頻繁な視点移動 を防ぐことから、第1実施形態によれば、所 の振動状態を有する細胞を同定する際に作 効率を高めることが可能となる。

 また、第1実施形態においては、観察者は 、画像表示部50の表示画像を見ながら、同定 象となる領域を指定することができる。つ り、観察者は、細胞同定時と同じ視点にお て、細胞自体を動かすことなく、細胞を表 領域中の一部の領域を指定することができ 。このことにより、操作性およびスループ トが増大し、作業効率を更に高めることが きる。

 また、第1実施形態によれば、乗算器703、 706の前段には微分器709が備えられている。直 流成分を抑圧すると共に変化分を強調すると の作用がある微分器709を周波数変換部32に含 せることにより、観察者には、細胞の振動 化が激しいときに音が高く聞こえることと る。その結果、観察者は細胞の振動速度に する情報をより効率的に得ることができ、 業効率が高まる。

 また、第1実施形態によれば、周波数変換 部32に含まれた複数の周波数変換器のそれぞ が並列的に周波数変換処理を行うことがで 、加算器710が当該複数の周波数変換器から 出力を加算する。このことにより、周波数 換部32は複数の周波数帯域に対しても迅速 効率よく細胞の振動情報を音情報に変換す ことができる。

 また、第1実施形態によれば、音出力部60 、周波数変換部32が音情報における強弱の 度を高低の程度に変換したものを、観察者 提供できる。その結果、観察者は細胞の振 速度に関する情報をより効率的に得ること でき、作業効率が向上する。

 また、第1実施形態によれば、音出力部60 出力音が、例えば、人間の聴覚の時間分解 に相当する時間間隔よりも短い間隔で変化 た場合に、つまり音出力部60の出力音の変 を観察者が認識できない場合に、音出力部60 は当該変化前の出力音を人間の聴覚の時間分 解能に相当する時間間隔の間で残響音として 出力し続ける。このことにより、音出力部60 、人間の聴覚の時間分解能に相当する時間 隔よりも短い間隔で変化した出力音であっ も、観察者に認識させることができる。こ は、人間の聴覚の時間分解能に相当する時 間隔を2msと設定した場合に、特に有用であ 。

 [第2実施形態]
 (細胞聴診器2の構成)
 続いて、本発明の第2実施形態にかかる細胞 聴診器2について説明する。図9は、細胞聴診 2の構成をイメージした機能ブロック図であ る。図9に示すように、細胞聴診器2は、図2に 示した細胞聴診器1の構成要素を全て含み、 次元PDアレイ80(二次元フォトダイオードアレ イ)、および画像データベース90を更に備えて いる。以下では、第1実施形態の細胞聴診器1 異なる点を中心に細胞聴診器2の構成要素に ついて説明する。

 二次元PDアレイ80は、位相差顕微鏡10によ 表示される細胞の形状を光検出によって撮 するものである。一般的に二次元PDアレイ80 は、CCDカメラ20より高周波振動を高いダイナ ックレンジで、位相差顕微鏡10により表示 れる細胞の形状を撮像することができる。 次元PDアレイ80は、撮像により得た画像情報 計算部30の試料画像入力部31に出力する。

 画像データベース90は、細胞の画像情報 予め格納されたデータベースである。計算 30の試料画像入力部31は画像データベース90 接続して細胞の画像情報を読み出すことが きる。なお、図9では、画像データベース90 計算部30の外部に設置されているが、計算部 30の内部に設置されていてもかまわない。ま 、画像データベース90が例えばCDやDVDであっ ても良い。

 以上の説明のように、第2実施形態の細胞 聴診器2においては、計算部30の試料画像入力 部31に画像情報を入力する入力元が複数存在 ている。試料画像入力部31は、複数の入力 のうちの何れのものからでも画像情報を入 することができる。また、試料画像入力部31 は、複数の入力元のうちで何れか一つまたは 複数のものを作業状況に応じて適宜に選択す る手段を更に備えていても良い。

 (細胞聴診器2の作用及び効果)
 続いて、第2実施形態にかかる細胞聴診器2 作用及び効果について説明する。第2実施形 にかかる細胞聴診器2によれば、細胞の画像 情報を二次元PDアレイ80より入力することか 、所望の振動状態の細胞同定をリアルタイ および高検出感度で行うことができる。

 また、第2実施形態にかかる細胞聴診器2 よれば、細胞の画像情報を画像データベー 90より入力することから、予め取得した細胞 の振動情報を元に、オフラインでも、細胞同 定を行うことができる。

 以上、本発明の好適な実施形態について 明したが、本発明は上記実施形態に限定さ ないことは言うまでもない。

 例えば、領域指定部40が一つの細胞を完 に囲むような指定を行った場合には、一つ 細胞の全体の体積変動が出力音として出力 れるように構成しても良い。

 また、時系列データ作成部321が時系列デ タS(tn)の1フレーム毎に2次元フーリエ変換を 施すように構成しても良い。この場合には、 所望の空間周波数のみのパワースペクトル強 度の時間的変化を時系列データS(tn)として扱 ことが可能となる。

 また、上記実施形態ではVFコンバータ323 用いた場合について説明したが、周波数変 部32の構成においてVFコンバータ323を省略す ことも可能である。この場合の周波数変換 路322は時系列信号S2(tn)を音出力部60に直接 力する。VFコンバータ323を省略し、且つ微分 器709を周波数変換回路322の構成要素に含めた 場合には、観察者には、細胞の振動変化が激 しいときに音量が大きく聞こえる。一方、VF ンバータ323および微分器709の両方を構成要 に含めた場合には、観察者には、細胞の振 変化が激しいときに音が高く聞こえる。

 また、上記実施形態においては、位相差 微鏡10を顕微鏡として採用したが、これに られることなく、細胞の形状を2次元で観察 に提供できる機構を備えたものであれば、 んな顕微鏡でも位相差顕微鏡10の代わりに 用可能である。例えば、位相差顕微鏡に定 性を持たせた定量位相顕微鏡を使えば、上 の式(1)のような近似を使うことなく、位相 が輝度情報として得られる。この場合の定 位相顕微鏡は、マッハツェンダ型であって 良く、マイケルソン型であっても良く、Mirau 干渉計、Linnik干渉計、コモンパス干渉計であ っても良い。また、照明方法としては、透過 照明に限らず、反射照明(落射照明)を行って 良い。

 また、位相差顕微鏡10の代わりに微分干 顕微鏡を採用しても良い。この場合には、 次元平面の近傍同士の位相差像が得られる とから、屈折率変化や物理的厚みにおける り合う2点の差分情報を得ることができる。 の結果、コモンノイズが相殺され、ノイズ 強い計測を行うことができる。

 また、例えばFluorescenceCorrelation Spectroscopy に示されるように、蛍光強度の揺らぎを観察 する場合には、位相差顕微鏡10の代わりに蛍 顕微鏡を採用しても良い。

 また、位相差顕微鏡10の代わりにレーザ 走査型顕微鏡を採用しても良い。レーザー 査型顕微鏡は、照明用の光源としてレーザ 光ビームを用い、2次元方向に細胞をスキャ することで蛍光画像を得る手法を用いるも である。このレーザー走査型顕微鏡のレー ースキャニングの手法を用いる場合には、 察者が指し示すポインターの位置にレーザ ビームを照射する機構と、観察者に細胞の 体像が2次元的に観察できる第2の光源と、 イクロイックミラー等でレーザービームと 察用光源を合波および分離する光学系とを える。

 本発明は、所望の振動状態を有する試料 同定する際に作業効率を高めることができ 試料同定装置および試料同定方法を提供す 。