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Title:
SCREW FASTENER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/022420
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a screw fastener (100) which is characterized by comprising a driver (120) having a sleeve (140) with a suction hole (145), a bit (130) joined to and integrally rotated with the sleeve (140), a sleeve holder (150) having a central through hole (154) communicated with the suction hole (145) and housing the sleeve (140), and a suction plug (170) provided on a lateral through hole (153b), which is provided on a lateral surface (153a) of the sleeve holder (150) and communicated with the central through hole (154), for evacuation.

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Inventors:
KUBOYAMA MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/065933
Publication Date:
February 19, 2009
Filing Date:
August 16, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
KUBOYAMA MAKOTO (JP)
International Classes:
B25B23/10; B23P19/06
Foreign References:
JPH03277431A1991-12-09
JPH10328946A1998-12-15
JPS61192424A1986-08-27
JPS4625505Y11971-09-02
JP2002036132A2002-02-05
Attorney, Agent or Firm:
FUJIMOTO, Ryosuke (Yaesu Nagoya Building 6th Floor2-10, Yaesu 2-chome,Chuo-ku, Tokyo 28, JP)
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Claims:
 吸着孔を有するスリーブと、
 前記スリーブに結合されて当該スリーブと一体的に回転するビットと、
 前記スリーブを収納すると共に前記吸着孔に接続する中央貫通孔を有するスリーブホルダと、
 前記スリーブホルダの側面に設けられて前記中央貫通孔に接続する側面貫通孔に設けられて真空引きする吸引プラグと、
を有することを特徴とするドライバ。
 前記ドライバは、モータにより駆動されるシャフトと前記ビットの係合部を収納する別のスリーブを更に有し、
 前記スリーブホルダの前記中央貫通孔は、第1の径を有して前記別のスリーブに収納される第1の穴部と、第1の径よりも大きい第2の径を有する第2の穴部を有し、
 前記スリーブは、前記第1の径よりも大きい径を有し、前記第2の穴部に挿入されて前記スリーブホルダの内面と接触する中央部を有することを特徴とするドライバ。
 前記スリーブはフランジを有し、
 前記ドライバは、
 前記スリーブホルダの一部を収納する円筒形状を有し、当該円筒形状の底部に前記スリーブの一部を突出させる貫通孔を有するカバーと、
 前記スリーブの前記フランジを前記カバーの前記貫通孔の周りの底部の内面に前記ビットの長手方向に沿って付勢する圧縮バネと、
 前記カバーの前記スリーブホルダに対する前記ビットの前記長手方向に平行な位置を調節すると共に前記カバーと前記スリーブホルダを固定する固定機構と、
を更に有することを特徴とする請求項1に記載のドライバ。
 前記ビットと前記スリーブの一方には突起が形成され、他方には前記突起が係合する溝が形成されることを特徴とする請求項1に記載のドライバ。
 前記ビットは前記スリーブと一体であることを特徴とする請求項1に記載のドライバ。
 前記スリーブと前記スリーブホルダの境界が外部に露出していることを特徴とする請求項1に記載のドライバ。
 前記吸着孔の径は前記ビットが係合するネジのネジ頭の径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のドライバ。
 前記スリーブは制電樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のドライバ。
 真空吸着孔を有するスリーブと、
 前記スリーブに結合されて当該スリーブと一体的に回転するビットと、
を有することを特徴とするドライバ。
 ネジを収納する収納部から前記ネジをピックアップし、被締結物に部品を前記ネジで固定するネジ締め装置であって、
 請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載のドライバと、
 前記収納部と前記被締結物との間で前記ドライバを移動する移動部とを有することを特徴とするネジ締め装置。
 
 
 
 
 
 
Description:
ネジ締め装置

 本発明は、一般に、ネジを締め付けるネ 締め装置に係り、特に、ネジを真空吸着す ネジ締め装置に関する。

技術背景

 近年、スリーブの吸着孔に吸着してネジ め箇所まで搬送し、スリーブに収納されて るビットでネジを締め付けるネジ締め装置 提案されている。ネジ締めにおいては、発 を防止することが重要である。例えば、ハ ドディスク装置(Hard Disk Drive:HDD)のディス を固定するクランプリングのネジ締めにお ては、塵埃がディスクを傷つけて記録再生 不能にする場合がある。また、電子機器の 路基板上に金属磨耗粉が落下すれば短絡す 可能性もある。

 従来、図10に示すように、スリーブ20の真 空吸着孔22がネジ10のネジ頭12の径よりも大き く、ネジ10のネジ頭12を真空吸着孔22内で吸着 保持するネジ締め装置が知られている(特許 献1参照。)ネジ10のリセス13にはビット30が係 合する。真空吸着孔22は吸引プラグ40から真 引きされる。

 また、スリーブの吸着孔がネジ頭の径より 小さく、ネジ頭の上面の一部を真空吸着す ネジ締め装置も知られている(特許文献2参 。)
 更に、図11に示すように、スリーブ5の外径 ネジSのネジ頭の径よりも小さく、ネジ頭上 面の一部を磁化部材3により磁気吸着するネ 締め装置1も知られている(特許文献3参照)。 ット2の先端2aがネジSのリセスに嵌合し、ビ ット2に設けられたピン6がスリーブ5の溝5aに 合する。4は付勢用磁化部材である。

 その他の従来技術としては特許文献4がある 。

特開平2-237775号公報(第3頁左上欄第2段落 第1図)

特開2001-121440号公報(段落0048、図6)

特開2001-71277号公報(図1、図3、要約)

実開平9-131668号公報

 特許文献3のような磁気吸着は非磁性ネジ を使用することができないため、ネジの種類 が限定されてしまう。このため、真空吸着が 好ましい。しかし、従来の真空吸着では発塵 の問題があった。

 図12は、図10に示す特許文献1に記載された ジ締め装置において、ネジ10を真空吸着して いるスリーブ20の部分拡大断面図である。同 に示すように、ネジ10はスリーブ20の吸着孔 22にZ 2 方向に真空吸着された状態で、ビット30がネ 10のネジ頭12のリセス13に係合して回転する ビット30は回転するが、スリーブ20は固定で あるため、ネジ10のネジ頭12の側面18は、スリ ーブ20と接触しやすい状態でビット30により 転される。この結果、回転中に側面18が磨耗 して磨耗粉を発生し易い。

 一方、磁気吸着に係る特許文献3において は、ビット2とスリーブ5とをピン6と溝5aを介 て結合して一体として回転している。この 果、ネジSとスリーブ5とは相対移動しない で磨耗粉が発生しない。しかし、かかる構 を図10に示す真空吸着に適用する場合、ビッ ト30をスリーブ20と共に回転させようとする 、吸引プラグ40がスリーブ20に固定されてい から吸引プラグ40も回転することになる。 かし、吸引プラグ40には図示しない真空引き 用のホースや配管が取り付けられるため、回 転させることはできない。また、スリーブ50 スリーブ20と一体なので一回転できない。

 本発明は、ネジを真空吸着すると共に発 を防止するネジ締め装置に関する。

 本発明の一側面としてのドライバは、吸 孔を有するスリーブと、前記スリーブに結 されて当該スリーブと一体的に回転するビ トと、前記スリーブを収納すると共に前記 着孔に接続する中央貫通孔を有するスリー ホルダと、前記スリーブホルダの側面に設 られて前記中央貫通孔に接続する側面貫通 に設けられて真空引きする吸引プラグと、 有することを特徴とする。かかるドライバ 、吸引プラグがスリーブではなくスリーブ ルダに設けられており、スリーブはスリー ホルダに対して移動可能(回転可能)に構成 れる。このため、吸着孔内部の減圧環境を 持したまま(即ち、吸引プラグを固定した状 で)ビットとスリーブを回転することができ る。また、ネジと係合するビットとスリーブ が一体として回転するのでネジとスリーブと の間で相対移動がなくなる。このため、スリ ーブとネジとの間で磨耗粉が発生することを 防止することができる。

 前記ドライバは、モータにより駆動され シャフトと前記ビットの係合部を収納する のスリーブを更に有し、前記スリーブホル の前記中央貫通孔は、第1の径を有して前記 別のスリーブに収納される第1の穴部と、第1 径よりも大きい第2の径を有する第2の穴部 有し、前記スリーブは、前記第1の径よりも きい径を有し、前記第2の穴部に挿入されて 前記スリーブホルダの内面と接触する中央部 を有してもよい。かかる構造は、前記別のス リーブから上の従来のドライバの主要部をそ のまま転用することができるので便宜である 。この場合、スリーブはスリーブホルダの第 2の穴部から挿入され、中央部はスリーブホ ダの内面に接触した状態でビットと共に回 する。

 前記スリーブはフランジを有し、前記ド イバは、前記スリーブホルダの一部を収納 る円筒形状を有し、当該円筒形状の底部に 記スリーブの一部を突出させる貫通孔を有 るカバーと、前記スリーブの前記フランジ 前記カバーの前記貫通孔の周りの底部の内 に前記ビットの長手方向に沿って付勢する 縮バネと、前記カバーの前記スリーブホル に対する前記ビットの前記長手方向に平行 位置を調節すると共に前記カバーと前記ス ーブホルダを固定する固定機構と、を更に してもよい。圧縮バネによってスリーブが バーの底部の貫通孔近傍の内面に押圧され ことによって、スリーブの位置が決定され 。また、フランジとカバー底部の内面が接 することによって、吸着孔における減圧環 を維持することもできる。固定機構が、ビ トの長手方向に平行なカバーの位置を調節 ることによってビットがネジのリセスに接 する位置を調節することができる。

 前記ビットと前記スリーブの一方には突 が形成され、他方には前記突起が係合する が形成されてもよい。このようにビットと リーブは分離可能でもよい。あるいは、前 ビットは前記スリーブと一体で分離不可能 もよい。また、後者の場合、スリーブとス ーブホルダの境界が外部に露出すれば、カ ーを設けなくてもよいので部品点数の削減 なる。

 前記吸着孔の径は前記ビットが係合する ジのネジ頭の径よりも小さくてもよい。こ 場合に、従来は磨耗粉の発生が多かったか である。前記スリーブは制電樹脂からなる とが好ましい。樹脂により、スリーブのス ーブホルダに対する回転が円滑になり、制 材料により電荷によるスリーブの破壊を防 することができる。

 本発明の別の側面としてのドライバは、 空吸着孔を有するスリーブと、前記スリー に結合されて当該スリーブと一体的に回転 るビットと、を有することを特徴とする。 かるドライバは、真空吸着によりネジを吸 し、ネジに係合されるビットとスリーブが 体として回転するのでネジとスリーブとの の相対移動がなくなる。このため、スリー とネジとの間で磨耗粉が発生することを防 することができる。

 本発明の別の側面としてのネジ締め装置 、ネジを収納する収納部から前記ネジをピ クアップし、被締結物に部品を前記ネジで 定するネジ締め装置であって、上述のドラ バと、前記収納部と前記被締結物との間で 記ドライバを移動する移動部とを有するこ を特徴とする。かかるネジ締め装置も上述 ドライバの作用を奏することができる。

 本発明の更なる目的又はその他の特徴は 以下、添付図面を参照して説明される好ま い実施例によって明らかにされるであろう

本発明の一側面としてのネジ締め装置 ブロック図である。 図1に示す収納部に収納されたネジの断 面図である。 図1に示すネジ締め装置のドライバの概 略断面図である。 図3に示す部分拡大断面図である。 図4に示す構造の要部の分解斜視図であ る。 図5に示すビットの変形例の斜視図であ る。 図6に示すビットを搭載したドライバの 部分断面図である。 図8(a)及び図8(b)は、図4に示すドライバ ネジ締め前後の状態を説明する部分断面図 ある。 図1に示すネジ締め装置の動作を説明す るためのフローチャートである。 従来のネジ締め装置の概略部分断面図 である。 別の従来のネジ締め装置の概略部分断 面図である。 図12は従来技術の問題点を説明するた の部分拡大断面図である。

 以下、添付図面を参照して、ネジ締め装 100について説明する。ネジ締め装置100は、 ジをピックアップして被締結物としてのワ クに部品を締結する機能を有し、収納部110 、ドライバ120と、移動機構180とを有する。 1は、ネジ締め装置100の概略ブロック図であ り、図2は、収納部110の部分拡大断面図であ 。

 収納部110は図示しない作業台に載置され ネジ供給機または、一又は複数のネジ10を 納するトレイである。ネジ10はドライバのビ ットが係合されるリセス13を有する。リセス1 3の形状は、マイナス、十字、星型の凹部な 限定されない。トレイ供給の場合は、図2に すように、ネジ10のネジ部15が挿入される穴 112を有する。穴112はネジ切りされておらず、 ネジ10は穴112に固定されていない。この結果 ネジ10は、穴112に挿入された状態で回転可 である。ビットとネジリセスの勘合はピッ アップ時ビットを1~2回転させることで行う

 本実施例において、ワークWは、携帯電話 の筐体の下型(ベース)であり、ネジ締め装置1 00は携帯電話の他の部品である筐体の上型(カ バー)Pを下型にネジ止めする。別の実施例で 、ワークWはHDDで、ネジ締め装置100はHDDのス ピンドルハブに部品としてのクランプリング をネジ止めする。クランプリングは、複数の ネジ穴を有して一定の押圧力でスピンドルハ ブの周りに取り付けられたディスクを固定す る。

 ドライバ120は、駆動系によりビット130を 転してネジ10を締め付ける。図3は、ドライ 120の部分断面図である。駆動系は、図3に示 すように、サーボモータ121と、ギアボックス 122と、シャフト123と、ビットホルダ124と、を 有する。

 サーボモータ121はモータ軸を有し、図示 ないケーブルを介して電源が供給される。 ータ軸の周りにはギアボックス122のギアが り付けられ、モータ軸とギアとは一体とし 回転する。ギアボックス122は、モータ121の 力をシャフト123に伝達するトルク伝達機構 ある。サーボモータ121とギアボックス122に 、例えば、PCT/JP2007/052752に開示された技術 適用することができるが、これに限定され い。本実施例では、モータ軸とシャフト123( びビット130)とは同一直線上には配置されて おらず偏心している(平行である)が、本発明 両者が同一直線状に配置されることを妨げ ものではない。

 シャフト123は、サーボモータ121によって回 駆動されると共にZ 1 方向に付勢されている。シャフト123は、半円 筒形状を有する係合部123aを下端に有する。 た、上端にも円筒形状の切り欠きを形成し 、例えば、PCT/JP2007/052752に開示された回転位 置検出に使用されてもよい。

 ビットホルダ124は、シャフト123の周りに けられ、シャフト123の係合部123aとビット130 の係合部131aの付近を保持し、両者の係合を 持又は開放する。

 図4は、図3の部分拡大断面図である。図5 、図4に示す要部の分解斜視図である。図4 び図5を参照すると、ドライバ120は、スリー (別のスリーブ)126と、係止部材127と、ビッ 130と、スリーブ140と、スリーブホルダ150と カバー160と、吸引プラグ170と、を更に有す 。ビット130、スリーブ150、スリーブホルダ15 0、カバー160は同軸上に配置される。

 スリーブ126は、中空の薄肉円筒部材であ 、Z軸方向に延びる中央貫通孔126aと、径方 に延びる側面貫通孔126bと、環状底面126cと、 を有する。Z軸方向はビット130の長手方向に 致する方向である。スリーブ126は、図10に示 す従来のスリーブ50と同一径を有する。本実 例は、スリーブ126を後述するスリーブ140と 体に構成していないため、スリーブ140をビ ト130と共に回転してもスリーブ126は回転し い。スリーブ126乃至吸引プラグ170はユニッ 化されている。このため、本実施例のドラ バ120は、スリーブ126以下の部材を図10に示 スリーブ50以下の部材と交換するだけで、図 10に示すスリーブ50より上の構造をそのまま 用することができる。

 スリーブ126は、中央貫通孔126aにビット130 の基部133の一部を収納すると共にシャフト123 の係合部123aとビット130の端部131の係合部131a 収納する。スリーブ126の下部に形成された 面貫通孔126bには吸引プラグ170が装着される 。底面126cは、スリーブホルダ150のフランジ15 2が載置される。

 ビット130は、Z軸方向に延びる棒状部材で あり、端部131と、首部132と、基部133と、作用 部134とを有する。

 端部131には、シャフト123の係合部123aと係 合する係合部131aが上端に形成される。係合 123aと131aはそれぞれ半円筒形状を有し、係合 することにより円柱を形成する。係合部123a 131aにより、シャフト123にギアボックス122を して伝達されたサーボモータ121の駆動力がZ 軸周りの回転駆動力としてビット130に伝達さ れる。なお、本発明はシャフト123とビット130 とが一体である構造を排除するものではない 。

 首部132は、端部131と基部133との間に形成 れた括れであり、係止部材127を出し入れす ことによってビット130をZ軸方向に拘束した り、ビットの拘束を解除する。係止部材127は 、本実施例では、鋼球である。

 基部133は、首部132を介して端部131の下端 結合され、シャフト123と同一径を有する。 部133は作用部134の径よりも大きい。しかし 本発明はそれに限定されず、例えば、基部1 33をシャフト123と別の径にすることも可能で り、作用部134と同一径にすることも可能で る。基部133の周りには、圧縮バネ135が設け れ、側面133aの下部には一対の突起136が形成 される。

 圧縮バネ135は、一端135aがビットホルダ124の 下端124aに係止され、他端135bがスリーブ140の 端面141aに係止される。但し、本実施例では 、他端135bは、スリーブ140の上端面141aの上に 置されたワッシャ128に係止される。ワッシ 128を設けるべきかどうかは選択的である。 れにより、圧縮バネ135はスリーブ140をZ 1 方向に付勢する。圧縮バネ135はスリーブ140を カバー160の底部161の内面161aに押圧する。こ により、吸着孔145内の減圧時でも位置を維 することができる。

 一対の突起136は、基部133の側面133aに設け られる。突起136はスリーブ140の溝141bに係合 、端部131に伝達されたモータ121の駆動力を リーブ140に伝達する。突起136の数は問わな が、等角度間隔で形成されることが好まし 。本実施例では、一対の突起136が180°間隔で 設けられるが、n個の突起が(360/n)°間隔で設 られてもよい。一対の突起136の構造や固定 法は特に限定されない。本実施例では、基 133に側面133aをZ軸方向に垂直な方向に貫通す る貫通孔を形成して、ピンを挿入している。 但し、接着、成形、ネジ止めによって突起136 を形成してもよい。本実施例では、ビット130 に突起136を設け、スリーブ140に溝141aを設け いるが、ビットに溝を設けてスリーブに突 を設けてもよい。

 作用部134は、ネジ10のリセス13に係合する 係合部134aを先端に有する。係合部134aの形状 リセス13の形状に対応する。係合部134aがネ 10のリセス13と係合して回転することにより 、モータ121から加えられた駆動力でビット130 はネジ10をワークWに締結することができる。

 スリーブ140は、係合部141と、中央部142と フランジ143と、先端部144と、を有し、スリ ブホルダ150に対して移動可能にスリーブホ ダ150内に収納される。即ち、スリーブ140は スリーブホルダ150内でZ軸方向に移動するこ とができると共にZ軸周りに回転することが きる。

 係合部141は、中空円筒形状を有し、スリ ブ140の中で最上部に位置する。係合部141は Z軸に平行な上端面141aと、一対の同一形状 溝141bを有する。

 上端面141aは、圧縮バネ135に直接に又はワ ッシャ128を介して接する。

 各溝141bには突起136が挿入され、各溝141b Z軸方向に延びる。溝141bの延びる方向は限定 されないが、Z軸方向に延びればビット130が 計回りに回転しても反時計回りに回転して ビット130の回転がスリーブ140に伝達され易 。溝141bの数や間隔は突起136の数や間隔に対 する。溝141bの幅は突起136の幅(径)よりも多 広い。ビット130が回転すると、突起136が溝1 41bを規定する輪郭面141cに接触して押圧する この結果、ビット130と共にスリーブ140が回 する。

 中央部142は、外周側面142aを介してスリー ブホルダ150の第2の円筒部153の内面153aと接触 る。中央部142の外径はスリーブホルダ150の 2の円筒部153の内径と略等しく、第2の円筒 153に所定の嵌め合いで嵌合している。中央 142の外径はスリーブホルダ150の第1の円筒部1 51の内径よりも大きいので、図5では、スリー ブ140が第1の円筒部151側から挿入されるよう 描いているが、実際には、スリーブホルダ15 0の下側(第2の円筒部153)側からスリーブホル 150内に挿入される。

 フランジ143は、圧縮バネ135によってカバ 160の底部161の内面161a(貫通孔161b近傍)に押圧 される。押圧力は吸着孔145内の減圧時、スリ ーブ140がZ2方向に移動する力より僅かに大き ものとする。これにより、スリーブ140のZ軸 方向の位置が決定される。

 先端部144は、ネジ10の上面16の一部を真空 吸着するための吸着孔145を有する。吸着孔145 は、スリーブ140の中央貫通孔であり、径の違 う二種類の円筒を結合した形状を有する。し かし、本発明は上述したように基部133と作用 部134とを同一径にすることも可能なため、そ の場合、吸着孔145は同一径の円筒形状を有す る。吸着孔145は、基部133を収納可能な第1の 部145aと、作用部134は収納可能であるが基部1 33は収納不可能な第2の孔部145bを有する。本 施例では、先端部144の外形及び第2の孔部145b の径はビット130が係合するネジ10のネジ頭12 径よりも小さい。但し、本発明は、図10に示 すようなネジ頭12の径よりも大きい吸着孔を するスリーブにも適用可能である。

 本実施例のスリーブ140は制電樹脂から構 される。樹脂により、スリーブ140のスリー ホルダ150に対する回転が円滑になり、制電 料により電荷によるスリーブ140の破壊を防 することができる。

 スリーブホルダ150は、断面凸形状を有し 本実施例ではステンレスによって構成され 。スリーブホルダ150は、第1の円筒部151と、 フランジ152と、第2の円筒部153と、中央貫通 154とを有する。

 第1の円筒部151は、スリーブ126の内部に挿 入され、スリーブ126の内径と略等しい外径を 有し、スリーブ126の内面に接触する。第1の 筒部151は、中空円筒形状を有し、側面151aに 方向に延びる側面貫通ネジ151bを有し、スリ ーブ126の側面貫通孔126b通して吸引プラグ170 ネジ部171が装着される。

 フランジ152は、スリーブ126の底面126cと接 触して位置決めする。

 第2の円筒部153は、第1の円筒部151よりも が大きい。第2の円筒部153にカバー160の側面1 62の内面162aが接触してカバー160が挿入される 。第2の円筒部153の径はスリーブ140の中央部14 2の径に略等しい。

 第2の円筒部153は、中空円筒形状を有し、 側面153aの上部に径方向に延びる側面貫通孔15 3bを有する。側面貫通孔153bは、カバー160の側 面162の側面貫通孔162bに位置合わせされるネ 孔である。但し、側面貫通孔162bはZ軸方向に 延びる長円である。側面貫通孔153bと162bには ネジ129のネジ部129aが装着されカバー160はス リーブホルダ150に固定される。第2の円筒部15 3は、スリーブ140をZ軸方向に移動可能に収納 るとともにZ軸周りに回転可能に収納する。

 中央貫通孔154は、断面凸形状を有し、ス ーブ140の吸着孔145に接続される。中央貫通 154は、第1の円筒部151に形成される第1の穴 154aと、第2の円筒部153に形成される第2の穴 154bとを有する。第1の穴部154a及び第2の穴部1 54bは円筒形状を有し、第2の穴部154bの径は第1 の穴部154aの径よりも大きい。第1の穴部154aは 、ビット130と圧縮バネ135を収納している。第 2の穴部154bは、ビット130、圧縮バネ135、ワッ ャ128、スリーブ140を収納している。

 カバー160は、上面が開口した中空円筒形 を有し、底部161と側面162とを有する。

 底部161は、内面161aにおいてスリーブ140の フランジ143に接触する。底部161の中央には中 央貫通孔161bが形成される。スリーブ140の中 部142の外周側面142aとスリーブホルダ150の第2 の円筒部153の内面153aの径が略等しいので、 の境界における空気の流入を少なくして減 環境を維持している。

 側面162の上部には、側面貫通孔162bが径方 向に形成される。側面貫通孔153bと162aにはネ 129のネジ部129aが挿入され、これによってカ バー160はZ軸方向においてスリーブホルダ150 固定される。但し、側面貫通孔162bはZ軸方向 に長円に形成されている。これによって、カ バー160のスリーブホルダ150のZ軸方向の位置 調節可能である。ネジ129と長円である側面 通孔162bは、カバー160のスリーブホルダ150に するZ軸方向の位置を調節すると共にカバー 160とスリーブホルダ150を固定する固定機構を 構成する。カバー160のスリーブホルダ150に対 するZ軸方向の位置を調節可能であることは 図4において、スリーブ140のZ方向位置調節が 可能であることを意味する。

 吸引プラグ170は、スリーブホルダ150の中 貫通孔154内を真空引きする。吸引プラグ170 、ネジ部171と、接続部172とを有する。ネジ 171は、側面貫通孔126bと151bにネジ止めされ 。接続部172には図示しないホースが接続さ 、かかるホースは図示しない真空ポンプが 続される。この結果、真空ポンプは吸引プ グ170を通じて吸着孔145内を減圧環境にする とができる。

 以下、図5に示す構造の組み立て方法につ いて説明する。まず、ビットホルダ124のビッ ト保持を解除しビット130の係合部131aとシャ ト123の係合部123aを係合させ、ビットホルダ1 24により、ビット130を保持する。なおビット1 30の周りには圧縮バネ135が取り付けられ、突 136と圧縮バネ135との間にワッシャ128を配置 る。

 この状態で、スリーブ126とスリーブホル 150を吸引プラグ170によって固定する。次に スリーブ140をスリーブホルダ150の下端から 勢で挿入する。次いで、スリーブホルダ150 カバー160に収納してネジ129で側面貫通孔162b 及び153bを固定する。その後、中央貫通孔126a ビット130を挿入しながらスリーブ126とカバ 160を含む構造体を、スリーブ126をシャフト1 23回りの構造物に係合することによって固定 る。この状態で、ネジ129を緩めてカバー160 Z軸方向の位置を調節する。これにより、ビ ット130の係合部134aに対するスリーブ140の先 部の位置調節を行うことができる。

 ビット130の交換作業はスリーブ126とカバ 160を含む一体となった構造体をネジ締め機 り外すことで行う。

 本実施例では、ネジ10の浮きを検出する めの光センサを設けている。かかるネジ浮 検出機構は、例えば、PCT/JP2007/052752に開示さ れた技術を適用することができる。

 本実施例では、ビット130とスリーブ140の 合は分離可能である。但し、ビット130とス ーブとが一体で分離不可能であってもよい 図6は、かかる実施例の概略斜視図である。 ビット130Aにはスリーブ140Aが一体化されてい 。一体化の方法は、接着、圧入、一体成形 ど限定されない。スリーブ140Aのビット130A の間には貫通孔145cが形成されている。

 図7は、図6に示すスリーブ付きビット130A 装着した場合の部分断面図である。図4では 、カバー160を設けないと圧縮バネ135によって 押圧されたスリーブ140が落下するが、図6に す構造ではビット130Aとスリーブ140Aが一体で あるのでカバー160を省略している。このよう に、スリーブ付きビット130Aにおいては、ス ーブ140Aとスリーブホルダ150との間の境界Bが 外部に露出してもよい。カバー160を設けなく てもよいので部品点数の削減になる。

 移動機構180は、収納部110とワークWとの間 でドライバ120を3次元的に移動する機能を有 、X軸ロボット182と、Y軸ロボット184と、Z軸 ボット186とを有する。X軸ロボット182は、図1 に示す横方向にドライバ120を移動させる。Y ロボット184は、図1に示す縦方向にドライバ1 20を移動させる。Z軸ロボット186は、図1の紙 に垂直な方向にドライバ120を移動させる。 れらのロボットには当業界で周知の構成を 用することができ、ここでは詳しい説明を 略する。

 以下、図8及び図9を参照して、ネジ締め 置100のネジ締め動作について説明する。携 電話の筐体の上型Pは下型(ワークW)に固定す 。上型Pには、複数のザグリ穴Paが設けられ おり、ザグリ穴Paにネジ10を通して上型Pを 型にネジ止めする。ザグリ穴Paは狭い空間で あるが、スリーブ140の先端部144はネジ10のネ 頭12の径よりも小さいので、先端部144はザ リ穴Paに挿脱可能である。図10に示す従来例 は、ザグリ穴Paにスリーブ144の先端部が挿 できないので、本実施例のドライバ120の構 は効果的である。

 図8(a)は、ネジ締め開始の状態を示すネジ 締め装置100のドライバ120の部分断面図である 。図8(b)は、ネジ締め終了時の状態を示すネ 締め装置100のドライバ120の部分断面図であ 。図9は、ネジ締め装置100の動作を説明する めのフローチャートである。図9に示す制御 は、ネジ締め装置100の図示しない制御部が行 う。

 なお、本実施例では、ネジ10を収納部110 同じ姿勢で配置し、ビット130の姿勢を制御 て無回転でビット130とネジ10のリセス13とを 合しているが、本発明はかかる実施例には 定されない。例えば、ビット130とネジ10の セス13とを係合する際、ビット130を押し込み ながら1~2回転させて係合させてもよい。この 場合、以下のステップ1002~1004、1008~1010が省略 され、ステップ1012においてビット130を押し みながら1~2回転させて係合させる。

 まず、初期作業としてビット位相調整又 ティーチングを行う(ステップ1002)。例えば センサが原点位置にあるビット130(シャフト 123)を検出できるように調整する作業である この場合、原点位置にあるビット130が無回 でリセス13に係合可能かどうかを実際にビッ ト130を下降することによって確認する。

 次に、リセス13が一定方向に揃ったネジ10 を収納する収納部110が図示しない作業台に載 置されたかどうかを判断する(ステップ1004)。 かかる判断は、図示しない作業台に設けられ た図示しない検出部の検出結果やカメラの画 像を利用することができる。また、同時に、 収納部110にネジがあるかどうかを判断する。 本実施例では、収納部110は一つのネジ10のみ 収納するが、本発明は複数のネジ10を同時 ピックアップしてワークWに取り付ける場合 も適用可能である。例えば、複数のネジを 数のドライバ120を使用して同時にピックア プする場合には、収納部110に複数のネジ10 収納されているかどうかを判断する。この 断は収納部110のネジ穴が塞がっているかど かを検出する検出部を収納部110に設けたり カメラを設けたりすればよい。これらの条 が満足されるまでネジ締め処理を待機し、 要に応じてエラー表示を行う。

 次に、ステップ1004の条件が満足されたと 判断すると、ビット130がネジ10の上空に位置 るように移動機構180のX軸ロボット182とY軸 ボット184を介してドライバ120を移動する(ス ップ1006)。移動機構180には収納部110の穴112 中心位置の座標が予め入力されている。

 次に、ビット130が原点位置にあるかどう を判断する(ステップ1008)。上述したように 原点位置はビットが一定方向に揃ったリセ 13に無回転で挿入されて係合する回転位置 ある。

 ステップ1008でビット130が原点位置にない と判断した場合、モータ121を介してビット130 が原点位置に移動するまで、ビット130を回転 する(ステップ1010)。一方、ステップ1008でビ ト130が原点位置にあると判断した場合、移 機構180のZ軸ロボット186を介してドライバ120 下降させ、ビット130をネジ10に挿入して無 転で係合させる(ステップ1012)。同時に、吸 プラグ170から真空引きを開始する(ステップ1 014)。これにより、ビット130がネジ10のリセス 13に挿入された状態で吸着孔145からネジ10の ジ頭12が吸着される。

 ドライバ120のビット130がネジ10をピック ップする(ステップ1014)前に、ビット130が原 位置に移動するようにモータ121の回転と移 機構180の移動を制御する。ビット130がリセ 13と無回転で係合するのでビット130及び/又 リセス13の変形や損傷、磨耗粉の発生を防止 することができる。この結果、磨耗粉による 製品の汚染、電気的ショート、トルク伝達ロ スの発生、ビット130の短命化、ビット130の交 換による稼働率の低下などの問題を解決する ことができる。

 次に、移動機構180のZ軸ロボット186を介し てドライバ120を上昇させ、ネジ10をピックア プする(ステップ1016)。上述したように、ビ ト130は係合したネジ10を真空吸着によりピ クアップする。このため、ネジ10が非磁性体 から構成されていても安定して吸着すること ができる。

 次に、移動機構180のX軸ロボット182とY軸 ボット184を介してドライバ120をワークWと部 Pのザグリ穴Pa上空まで移動させる(ステップ 1018)。移動機構180にはザグリ穴Paの中心位置 座標が予め入力されている。次に、移動機 180のZ軸ロボット186を介してドライバ120を下 させ、図8(a)に示すように、ザグリ穴Paにネ 10を挿入する(ステップ1020)。このステップ10 20において、ザグリ穴Paにネジ10を挿入する際 、ネジ10を回転させながら挿入させても良い

 続いて、図8(b)に示すように、モータ121を 介してネジ10をザグリ穴Pa内のネジ穴に締結 る(ステップ1022)。ステップ1022においては、 ット130とスリーブ140がネジ10と共に回転し スリーブ126、スリーブホルダ150及びカバー16 0は停止している。スリーブ140とネジ頭12の上 面16とは相対移動しないので磨耗粉の発生を 止することができる。

 なお、締結は本締めを意味するが、その に必要に応じて仮締めを行ってもよい。仮 めはネジ10を着座させずに所定量だけ締め けることをいう。本締めは、ネジを完全に め付けて固定することをいう。しかし、ネ の本数が多い場合、部品のネジ孔と被締結 のネジ孔がずれてその後のネジ締めが困難 は不能になり易い。そこで、部品の取り付 位置を調整することができるように、ネジ 着座位置から浮かせる仮締めを行う場合が る。この場合は、仮締め終了後に全てのネ を本締めする。本締めは着座とトルクアッ を経る。着座は、ネジの座面がネジ穴の回 の面に接触することをいい、トルクアップ は着座したネジを所定のトルクで締め付け 固定することをいう。

 次に、全てのネジ穴にネジ10が締結され と判断すれば(ステップ1024)。ネジ締め処理 終了し、締結されていないと判断すればス ップ1004に帰還する。

 以上、本発明の好ましい実施例について 明したが、本発明はこれらの実施例に限定 れるものではなく、様々な変形及び変更が 能である。

産業上の利用の可能性

 本発明によれば、ネジを真空吸着すると に発塵を防止するネジ締め装置を提供する とができる。




 
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