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Patent Searching and Data


Title:
SOLID-STATE IMAGING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/031585
Kind Code:
A1
Abstract:
A solid-state imaging device (1) is provided with a light receiving section (10), a signal readout section (20), a control section (30) and a correction processing section (40). In the light receiving section (10), MŒN pixel sections (P1,1-PM,N), which include a photodiode generating charges of a quantity corresponding to incoming light intensity, and a readout switch connected to the photodiode, are two-dimensionally arranged in M rows and N columns. The charges generated at each pixel section (Pm,n)are inputted to an integration circuit (Sn) through a readout wiring (LO,n), and a voltage value outputted from the integration circuit (Sn) corresponding to the charge quantity is outputted to an output wiring (Lout) through a holding circuit (Hn). In a correction processing section (40), correction processing is performed for each of frame data repeatedly outputted from a signal readout section (20), and the frame data after the correction processing is outputted.

Inventors:
KYUSHIMA RYUJI (JP)
MORI HARUMICHI (JP)
SAWADA JUNICHI (JP)
FUJITA KAZUKI (JP)
HONDA MASAHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/065893
Publication Date:
March 12, 2009
Filing Date:
September 03, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HAMAMATSU PHOTONICS KK (JP)
KYUSHIMA RYUJI (JP)
MORI HARUMICHI (JP)
SAWADA JUNICHI (JP)
FUJITA KAZUKI (JP)
HONDA MASAHIKO (JP)
International Classes:
A61B6/03; H01L27/146; H04N5/32; H04N5/335; H04N5/367; H04N5/369; H04N5/374
Foreign References:
JP2000046645A2000-02-18
JP2005210164A2005-08-04
JP2006211069A2006-08-10
JP2006234557A2006-09-07
JP2003296722A2003-10-17
US6792159B12004-09-14
Other References:
See also references of EP 2190186A4
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoshiki et al. (Ginza First Bldg.10-6, Ginza 1-chom, Chuo-ku Tokyo 61, JP)
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Claims:
M,Nは2以上の整数、mは1以上M以下の各整数、nは1以上N以下の各整数、m1は1以上M以下の整数、n1,n2は1以上N以下の整数、kは整数とし、
 入射光強度に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードと、このフォトダイオードと接続された読出用スイッチと、を各々含むM×N個の画素部P 1,1 ~P M,N がM行N列に2次元配列された受光部と、
 前記受光部における第n列のM個の画素部P 1,n ~P M,n それぞれに含まれる読出用スイッチと接続され、前記M個の画素部P 1,n ~P M,n のうちの何れかの画素部に含まれるフォトダイオードで発生した電荷を、該画素部に含まれる読出用スイッチを介して読み出す読出用配線L O,n と、
 前記読出用配線L O,1 ~L O,N それぞれと接続され、前記読出用配線L O,n を経て入力された電荷の量に応じた電圧値を保持し、その保持した電圧値を順次に出力する信号読出部と、
 前記受光部における第m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチの開閉動作を制御するとともに、前記信号読出部における電圧値の出力動作を制御して、前記受光部におけるM×N個の画素部P 1,1 ~P M,N それぞれに含まれるフォトダイオードで発生した電荷の量に応じた電圧値をフレームデータとして前記信号読出部から繰り返し出力させる制御部と、
 前記信号読出部から繰り返し出力される各フレームデータを取得して補正処理を行う補正処理部と、
 を備え、
 前記補正処理部が、
 前記読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの第n1列の読出用配線L O,n1 が断線しているときに、第n1列のM個の画素部P 1,n1 ~P M,n1 のうち前記読出用配線L O,n1 の断線に因り前記信号読出部に接続されない画素部を画素部P m1,n1 とし、第n1列の隣の第n2列にあって画素部P m1,n1 に隣接する画素部を画素部P m1,n2 として、
 前記信号読出部から第k番目に出力されるフレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を、該フレームデータF k および直前の少なくとも2つのフレームデータF k-1 ,F k-2 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 に基づいて補正するとともに、
 フレームデータF k のうち画素部P m1,n1 に対応する電圧値を、画素部P m1,n2 に対応する電圧値の補正後の値に基づいて決定する、
ことを特徴とする固体撮像装置。
前記補正処理部が、フレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する際の処理として、前記電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 それぞれに係数を乗じて得られる値を前記電圧値V k から差し引く処理を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
前記補正処理部が、前記読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの複数の読出用配線が断線しているときに、その断線している複数の読出用配線それぞれに応じて前記係数を設定して、フレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する、
 ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
複数組の前記受光部および前記信号読出部を備え、
 前記補正処理部が、複数の前記受光部のうちの何れかの受光部に含まれる何れかの列の読出用配線が断線しているときに、その受光部に対応するフレームデータの電圧値に基づいて前記係数を求める、
 ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像装置。
被写体に向けてX線を出力するX線出力部と、
 前記X線出力部から出力されて前記被写体を経て到達したX線を受光し撮像する請求項1に記載の固体撮像装置と、
 前記X線出力部および前記固体撮像装置を前記被写体に対して相対移動させる移動手段と、
 前記固体撮像装置から出力される補正処理後のフレームデータを入力し、そのフレームデータに基づいて前記被写体の断層画像を生成する画像解析部と、
を備えることを特徴とするX線CT装置。
M,Nは2以上の整数、mは1以上M以下の各整数、nは1以上N以下の各整数、m1は1以上M以下の整数、n1,n2は1以上N以下の整数、kは整数とし、
 入射光強度に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードと、このフォトダイオードと接続された読出用スイッチと、を各々含むM×N個の画素部P 1,1 ~P M,N がM行N列に2次元配列された受光部と、
 前記受光部における第n列のM個の画素部P 1,n ~P M,n それぞれに含まれる読出用スイッチと接続され、前記M個の画素部P 1,n ~P M,n のうちの何れかの画素部に含まれるフォトダイオードで発生した電荷を、該画素部に含まれる読出用スイッチを介して読み出す読出用配線L O,n と、
 前記読出用配線L O,1 ~L O,N それぞれと接続され、前記読出用配線L O,n を経て入力された電荷の量に応じた電圧値を保持し、その保持した電圧値を順次に出力する信号読出部と、
 前記受光部における第m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチの開閉動作を制御するとともに、前記信号読出部における電圧値の出力動作を制御して、前記受光部におけるM×N個の画素部P 1,1 ~P M,N それぞれに含まれるフォトダイオードで発生した電荷の量に応じた電圧値をフレームデータとして前記信号読出部から繰り返し出力させる制御部と、
 を備える固体撮像装置から出力されるフレームデータを補正する方法であって、
 前記読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの第n1列の読出用配線L O,n1 が断線しているときに、第n1列のM個の画素部P 1,n1 ~P M,n1 のうち前記読出用配線L O,n1 の断線に因り前記信号読出部に接続されない画素部を画素部P m1,n1 とし、第n1列の隣の第n2列にあって画素部P m1,n1 に隣接する画素部を画素部P m1,n2 として、
 前記信号読出部から第k番目に出力されるフレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を、該フレームデータF k および直前の少なくとも2つのフレームデータF k-1 ,F k-2 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 に基づいて補正するとともに、
 フレームデータF k のうち画素部P m1,n1 に対応する電圧値を、画素部P m1,n2 に対応する電圧値の補正後の値に基づいて決定する、
 ことを特徴とするフレームデータ補正方法。
フレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する際の処理として、前記電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 それぞれに係数を乗じて得られる値を前記電圧値V k から差し引く処理を行う、
ことを特徴とする請求項6記載のフレームデータ補正方法。
前記読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの複数の読出用配線が断線しているときに、その断線している複数の読出用配線それぞれに応じて前記係数を設定して、フレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する、
ことを特徴とする請求項7記載のフレームデータ補正方法。
前記固体撮像装置が複数組の前記受光部および前記信号読出部を備え、
 複数の前記受光部のうちの何れかの受光部に含まれる何れかの列の読出用配線が断線しているときに、その受光部に対応するフレームデータの電圧値に基づいて前記係数を求める、ことを特徴とする請求項7記載のフレームデータ補正方法。
Description:
固体撮像装置

 本発明は、固体撮像装置に関するもので る。

 固体撮像装置として、CMOS技術を用いたも のが知られており、その中でもパッシブピク セルセンサ(PPS: Passive Pixel Sensor)方式のもの が知られている(特許文献1を参照)。PPS方式の 固体撮像装置は、入射光強度に応じた量の電 荷を発生するフォトダイオードを含むPPS型の 画素部がM行N列に2次元配列されていて、各画 素部において光入射に応じてフォトダイオー ドで発生した電荷を、積分回路において容量 素子に蓄積し、その蓄積電荷量に応じた電圧 値を出力するものである。

 一般に、各列のM個の画素部それぞれの出 力端は、その列に対応して設けられている読 出用配線を介して、その列に対応して設けら れている積分回路の入力端と接続されている 。そして、第1行から第M行まで順次に行毎に 画素部のフォトダイオードで発生した電荷 、対応する読出用配線を通って、対応する 分回路に入力されて、その積分回路から電 量に応じた電圧値が出力される。

 PPS方式の固体撮像装置は、様々な用途で用 られ、例えば、シンチレータパネルと組み わされてX線フラットパネルとして医療用途 や工業用途でも用いられ、更に具体的にはX CT装置やマイクロフォーカスX線検査装置等 おいても用いられる。このような用途で用 られる固体撮像装置は、M×N個の画素部が2次 元配列される受光部が大面積であり、各辺の 長さが10cmを超える大きさの半導体基板に集 化される場合がある。したがって、1枚の半 体ウェハから1個の固体撮像装置しか製造さ れ得ない場合がある。

特開2006-234557号公報

 上記のような固体撮像装置において、何 かの列に対応する読出用配線が製造途中で 線した場合、その列のM個の画素部のうち、 積分回路に対し断線位置より近いところにあ る画素部は読出用配線により積分回路と接続 されているが、積分回路に対し断線位置より 遠いところにある画素部は積分回路と接続さ れていない。したがって、積分回路に対し断 線位置より遠いところにある画素部において 光入射に応じてフォトダイオードで発生した 電荷は、積分回路へ読み出されることがなく 、該フォトダイオードの接合容量部に蓄積さ れていく一方である。

 フォトダイオードの接合容量部に蓄積さ る電荷の量が飽和レベルを越えると、飽和 ベルを越えた分の電荷が隣の画素部へ溢れ す。したがって、1本の読出用配線が断線す ると、その影響は、その読出用配線と接続さ れた列の画素部に及ぶだけでなく、両隣の列 の画素部にも及び、結局、連続した3列の画 部について欠陥ラインが生じることになる

 欠陥ラインが連続しておらず、1本の欠陥 ラインの両隣が正常ラインであれば、これら 両隣の正常ラインの各画素データを用いて欠 陥ラインの画素データを補間することも可能 である。しかし、連続した3列の画素部につ て欠陥ラインが生じた場合には、上記のよ な補間をすることが困難である。特に、上 したように大面積の受光部を有する固体撮 装置は、読出用配線が長いことから断線が じる確率が高くなる。

 特許文献1には、このような問題点を解消 することを意図した発明が提案されている。 この発明では、欠陥ラインの隣にある隣接ラ インの全画素データの平均値を求めるととも に、更に隣にある正常な数ライン分の全画素 データの平均値をも求め、これら2つの平均 の差が一定値以上であれば隣接ラインも欠 であると判定して、該隣接ラインの画素デ タを補正し、さらに、該隣接ラインの画素 ータの補正後の値に基づいて欠陥ラインの 素データを補正する。

 特許文献1に記載された発明では、欠陥で あると判定された隣接ラインの画素データの 補正の際には、該隣接ラインに対して両側の 直近の正常ライン上の2つの画素データの平 値を求め、その平均値を該隣接ラインの画 データとする。また、欠陥ラインの画素デ タの補正の際には、該欠陥ラインに対して 側の隣接ライン上の2つの画素データの平均 を求め、その平均値を該欠陥ラインの画素 ータとする。

 しかし、特許文献1に記載された発明では 、欠陥ライン(および、欠陥ラインの近傍に る欠陥と判定されたライン)の画素データを 正するために、2つの画素データの平均を求 めるという処理を複数回繰り返すことになる ので、補正後の画像において欠陥ライン近傍 では解像度が低くなる。

 本発明は、上記問題点を解消する為にな れたものであり、何れかの読出用配線が断 している場合に画素データを補正して解像 が高い画像を得ることができる固体撮像装 を提供することを目的とする。

 本発明に係る固体撮像装置は、(1)入射光強 に応じた量の電荷を発生するフォトダイオ ドと、このフォトダイオードと接続された 出用スイッチと、を各々含むM×N個の画素部 P 1,1 ~P M,N がM行N列に2次元配列された受光部と、(2)受光 部における第n列のM個の画素部P 1,n ~P M,n それぞれに含まれる読出用スイッチと接続さ れ、M個の画素部P 1,n ~P M,n のうちの何れかの画素部に含まれるフォトダ イオードで発生した電荷を、該画素部に含ま れる読出用スイッチを介して読み出す読出用 配線L O,n と、(3)読出用配線L O,1 ~L O,N それぞれと接続され、読出用配線L O,n を経て入力された電荷の量に応じた電圧値を 保持し、その保持した電圧値を順次に出力す る信号読出部と、(4)受光部における第m行のN の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチの開閉動 作を制御するとともに、信号読出部における 電圧値の出力動作を制御して、受光部におけ るM×N個の画素部P 1,1 ~P M,N それぞれに含まれるフォトダイオードで発生 した電荷の量に応じた電圧値をフレームデー タとして信号読出部から繰り返し出力させる 制御部と、を備える。ただし、M,Nは2以上の 数であり、mは1以上M以下の各整数であり、n 1以上N以下の各整数である。

 本発明に係る固体撮像装置は、上記の受光 ,読出用配線L O,n ,信号読出部および制御部に加えて、信号読 部から繰り返し出力される各フレームデー を取得して補正処理を行う補正処理部を更 備える。また、本発明に係るフレームデー 補正方法は、上記の受光部,読出用配線L O,n ,信号読出部および制御部を備える固体撮像 置から出力されるフレームデータを補正す 方法である。

 本発明に係る固体撮像装置に含まれる補正 理部、または、本発明に係るフレームデー 補正方法は、(a)読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの第n1列の読出用配線L O,n1 が断線しているときに、第n1列のM個の画素部 P 1,n1 ~P M,n1 のうち読出用配線L O,n1 の断線に因り信号読出部に接続されない画素 部を画素部P m1,n1 とし、第n1列の隣の第n2列にあって画素部P m1,n1 に隣接する画素部を画素部P m1,n2 として、(b) 信号読出部から第k番目に出力さ れるフレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を、該フレームデータF k および直前の少なくとも2つのフレームデー F k-1 ,F k-2 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 に基づいて補正するとともに、(c) フレーム ータF k のうち画素部P m1,n1 に対応する電圧値を、画素部P m1,n2 に対応する電圧値の補正後の値に基づいて決 定する、ことを特徴とする。ただし、m1は1以 上M以下の整数であり、n1,n2は1以上N以下の整 であり、kは整数である。

 本発明によれば、読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの第n1列の読出用配線L O,n1 が断線しているときに、第n1列のM個の画素部 P 1,n1 ~P M,n1 のうち読出用配線L O,n1 の断線に因り信号読出部に接続されない画素 部が画素部P m1,n1 とされ、また、第n1列の隣の第n2列にあって 素部P m1,n1 に隣接する画素部が画素部P m1,n2 とされる。そして、信号読出部から第k番目 出力されるフレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k は、該フレームデータF k および直前の少なくとも2つのフレームデー F k-1 ,F k-2 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 に基づいて補正される。その後、フレームデ ータF k のうち画素部P m1,n1 に対応する電圧値は、画素部P m1,n2 に対応する電圧値の補正後の値に基づいて決 定される。

 このように、断線している第n1列の読出用 線L O,n1 に隣接する第n2列の読出用配線L O,n2 上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する際に、正常ライン上の画素部に対 応する電圧値を用いる必要がない。したがっ て、特許文献1に記載された発明と比較して 本発明では、補正後の画像において欠陥ラ ン近傍における解像度が高くなる。

 本発明に係る固体撮像装置に含まれる補正 理部、または、本発明に係るフレームデー 補正方法は、フレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する際の処理として、電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 それぞれに係数を乗じて得られる値を電圧値 V k から差し引く処理を行うのが好ましい。

 本発明に係る固体撮像装置に含まれる補正 理部、または、本発明に係るフレームデー 補正方法は、読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの複数の読出用配線が断線して いるときに、その断線している複数の読出用 配線それぞれに応じて係数を設定して、フレ ームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正するのが好ましい。

 固体撮像装置が複数組の受光部および信 読出部を備える場合に、本発明に係る固体 像装置に含まれる補正処理部、または、本 明に係るフレームデータ補正方法は、複数 受光部のうちの何れかの受光部に含まれる れかの列の読出用配線が断線しているとき 、その受光部に対応するフレームデータの 圧値に基づいて係数を求めるのが好ましい

 また、本発明に係るX線CT装置は、(1) 被 体に向けてX線を出力するX線出力部と、(2)X 出力部から出力されて被写体を経て到達し X線を受光し撮像する上記の本発明に係る固 撮像装置と、(3)X線出力部および固体撮像装 置を被写体に対して相対移動させる移動手段 と、(4) 固体撮像装置から出力される補正処 後のフレームデータを入力し、そのフレー データに基づいて被写体の断層画像を生成 る画像解析部と、を備えることを特徴とす 。

 本発明によれば、何れかの読出用配線が 線している場合に画素データを補正して解 度が高い画像を得ることができる。

図1は本実施形態に係る固体撮像装置1 概略構成図である。 図2は本実施形態に係る固体撮像装置1に含ま る画素部P m,n ,積分回路S n および保持回路H n それぞれの回路図である。 図3は本実施形態に係る固体撮像装置1 動作を説明するタイミングチャートである 図4は信号読出部20から出力されるフレ ムデータのうち正常ラインおよび隣接ライ それぞれの画素部に対応する電圧値の時間 変化を模式的に示す図である。 図5は信号読出部20から出力されるフレ ムデータのうち隣接ライン上の画素部に対 する電圧値の変化量と時刻との関係を示す である。 図6は他の実施形態に係る固体撮像装置 2の構成図である。 図7は本実施形態に係るX線CT装置100の構 成図である。

符号の説明

1,2 固体撮像装置
10,10A,10B 受光部
20,20A,20B 信号読出部
30 制御部
40 補正処理部
P 1,1 ~P M,N  画素部
PD フォトダイオード
SW 1  読出用スイッチ
S 1 ~S N  積分回路
C 2  積分用容量素子
SW 2  放電用スイッチ
A 2  アンプ
H 1 ~H N  保持回路
C 3  保持用容量素子
SW 31  入力用スイッチ
SW 32  出力用スイッチ
L V,m  第m行選択用配線
L H,n  第n列選択用配線
L O,n  第n列読出用配線
L R  放電用配線
L H  保持用配線
L out  電圧出力用配線

 以下、添付図面を参照して、本発明を実 するための最良の形態を詳細に説明する。 お、図面の説明において同一の要素には同 の符号を付し、重複する説明を省略する。

 図1は、本実施形態に係る固体撮像装置1 概略構成図である。本実施形態に係る固体 像装置1は、受光部10、信号読出部20、制御部 30および補正処理部40を備える。また、X線フ ットパネルとして用いられる場合、固体撮 装置1の受光面10の上にシンチレータパネル 重ねられる。

 受光部10は、M×N個の画素部P 1,1 ~P M,N がM行N列に2次元配列されたものである。画素 部P m,n は第m行第n列に位置する。ここで、M,Nそれぞ は2以上の整数であり、mは1以上M以下の各整 数であり、nは1以上N以下の各整数である。各 画素部P m,n は、PPS方式のものであって、共通の構成を有 している。

 第m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれは、第m行選択用配線L V,m により制御部30と接続されている。第n列のM の画素部P 1,n ~P M,n それぞれの出力端は、第n列読出用配線L O,n により、信号読出部20に含まれる積分回路S n と接続されている。

 信号読出部20は、N個の積分回路S 1 ~S N およびN個の保持回路H 1 ~H N を含む。各積分回路S n は共通の構成を有している。また、各保持回 路H n は共通の構成を有している。

 各積分回路S n は、読出用配線L O,n と接続された入力端を有し、この入力端に入 力された電荷を蓄積して、その蓄積電荷量に 応じた電圧値を出力端から保持回路H n へ出力する。N個の積分回路S 1 ~S N それぞれは、放電用配線L R により制御部30と接続されている。

 各保持回路H n は、積分回路S n の出力端と接続された入力端を有し、この入 力端に入力される電圧値を保持し、その保持 した電圧値を出力端から出力用配線L out へ出力する。N個の保持回路H 1 ~H N それぞれは、保持用配線L H により制御部30と接続されている。また、各 持回路H n は、第n列選択用配線L H,n により制御部30と接続されている。

 制御部30は、第m行選択制御信号Vsel(m)を第m 選択用配線L V,m へ出力して、この第m行選択制御信号Vsel(m)を m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに与える。M個の行選択制御信号Vsel( 1)~Vsel(M)は順次に有意値とされる。制御部30は 、M個の行選択制御信号Vsel(1)~Vsel(M)を順次に 意値として出力するためにシフトレジスタ 含む。

 制御部30は、第n列選択制御信号Hsel(n)を第n 選択用配線L H,n へ出力して、この第n列選択制御信号Hsel(n)を 持回路H n に与える。N個の列選択制御信号Hsel(1)~Hsel(N) 順次に有意値とされる。制御部30は、N個の 選択制御信号Hsel(1)~Hsel(N)を順次に有意値と て出力するためにシフトレジスタを含む。

 また、制御部30は、放電制御信号Resetを放電 用配線L R へ出力して、この放電制御信号ResetをN個の積 分回路S 1 ~S N それぞれに与える。制御部30は、保持制御信 Holdを保持用配線L H へ出力して、この保持制御信号HoldをN個の保 回路H 1 ~H N それぞれに与える。

 制御部30は、以上のように、受光部10におけ る第m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 の開閉動作を制御するとともに、信号読出部 20における電圧値の保持動作および出力動作 制御する。これにより、制御部30は、受光 10におけるM×N個の画素部P 1,1 ~P M,N それぞれに含まれるフォトダイオードPDで発 した電荷の量に応じた電圧値をフレームデ タとして信号読出部20から繰り返し出力さ る。

 補正処理部40は、信号読出部20から繰り返 し出力される各フレームデータを取得して補 正処理を行い、その補正処理後のフレームデ ータを出力する。この補正処理部40における 正処理内容については後に詳述する。

 図2は、本実施形態に係る固体撮像装置1に まれる画素部P m,n ,積分回路S n および保持回路H n それぞれの回路図である。ここでは、M×N個 画素部P 1,1 ~P M,N を代表して画素部P m,n の回路図を示し、N個の積分回路S 1 ~S N を代表して積分回路S n の回路図を示し、また、N個の保持回路H 1 ~H N を代表して保持回路H n の回路図を示す。すなわち、第m行第n列の画 部P m,n および第n列読出用配線L O,n に関連する回路部分を示す。

 画素部P m,n は、フォトダイオードPDおよび読出用スイッ SW 1 を含む。フォトダイオードPDのアノード端子 接地され、フォトダイオードPDのカソード 子は読出用スイッチSW 1 を介して第n列読出用配線L O,n と接続されている。フォトダイオードPDは、 射光強度に応じた量の電荷を発生し、その 生した電荷を接合容量部に蓄積する。読出 スイッチSW 1 は、制御部30から第m行選択用配線L V,m を通った第m行選択制御信号が与えられる。 m行選択制御信号は、受光部10における第m行 N個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 の開閉動作を指示するものである。

 この画素部P m,n では、第m行選択制御信号Vsel(m)がローレベル あるときに、読出用スイッチSW 1 が開いて、フォトダイオードPDで発生した電 は、第n列読出用配線L O,n へ出力されることなく、接合容量部に蓄積さ れる。一方、第m行選択制御信号Vsel(m)がハイ ベルであるときに、読出用スイッチSW 1 が閉じて、それまでフォトダイオードPDで発 して接合容量部に蓄積されていた電荷は、 出用スイッチSW 1 を経て、第n列読出用配線L O,n へ出力される。

 第n列読出用配線L O,n は、受光部10における第n列のM個の画素部P 1,n ~P M,n それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 と接続されている。第n列読出用配線L O,n は、M個の画素部P 1,n ~P M,n のうちの何れかの画素部に含まれるフォトダ イオードPDで発生した電荷を、該画素部に含 れる読出用スイッチSW 1 を介して読み出して、積分回路S n へ転送する。

 積分回路S n は、アンプA 2 ,積分用容量素子C 2 および放電用スイッチSW 2 を含む。積分用容量素子C 2 および放電用スイッチSW 2 は、互いに並列的に接続されて、アンプA 2 の入力端子と出力端子との間に設けられてい る。アンプA 2 の入力端子は、第n列読出用配線L O,n と接続されている。放電用スイッチSW 2 は、制御部30から放電用配線L R を経た放電制御信号Resetが与えられる。放電 御信号Resetは、N個の積分回路S 1 ~S N それぞれに含まれる放電用スイッチSW 2 の開閉動作を指示するものである。

 この積分回路S n では、放電制御信号Resetがハイレベルである きに、放電用スイッチSW 2 が閉じて、積分用容量素子C 2 が放電され、積分回路S n から出力される電圧値が初期化される。放電 制御信号Resetがローレベルであるときに、放 用スイッチSW 2 が開いて、入力端に入力された電荷が積分用 容量素子C 2 に蓄積され、その蓄積電荷量に応じた電圧値 が積分回路S n から出力される。

 保持回路H n は、入力用スイッチSW 31 ,出力用スイッチSW 32 および保持用容量素子C 3 を含む。保持用容量素子C 3 の一端は接地されている。保持用容量素子C 3 の他端は、入力用スイッチSW 31 を介して積分回路S n の出力端と接続され、出力用スイッチSW 32 を介して電圧出力用配線L out と接続されている。入力用スイッチSW 31 は、制御部30から保持用配線L H を通った保持制御信号Holdが与えられる。保 制御信号Holdは、N個の保持回路H 1 ~H N それぞれに含まれる入力用スイッチSW 31 の開閉動作を指示するものである。出力用ス イッチSW 32 は、制御部30から第n列選択用配線L H,n を通った第n列選択制御信号Hsel(n)が与えられ 。第n列選択制御信号Hsel(n)は、保持回路H n に含まれる出力用スイッチSW 32 の開閉動作を指示するものである。

 この保持回路H n では、保持制御信号Holdがハイレベルからロ レベルに転じると、入力用スイッチSW 31 が閉状態から開状態に転じて、そのときに入 力端に入力されている電圧値が保持用容量素 子C 3 に保持される。また、第n列選択制御信号Hsel( n)がハイレベルであるときに、出力用スイッ SW 32 が閉じて、保持用容量素子C 3 に保持されている電圧値が電圧出力用配線L out へ出力される。

 制御部30は、受光部10における第m行のN個の 素部P m,1 ~P m,N それぞれの受光強度に応じた電圧値を出力す るに際して、放電制御信号Resetにより、N個の 積分回路S 1 ~S N それぞれに含まれる放電用スイッチSW 2 を一旦閉じた後に開くよう指示した後、第m 選択制御信号Vsel(m)により、受光部10におけ 第m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 を所定期間に亘り閉じるよう指示する。制御 部30は、その所定期間に、保持制御信号Holdに より、N個の保持回路H 1 ~H N それぞれに含まれる入力用スイッチSW 31 を閉状態から開状態に転じるよう指示する。 そして、制御部30は、その所定期間の後に、 選択制御信号Hsel(1)~Hsel(N)により、N個の保持 回路H 1 ~H N それぞれに含まれる出力用スイッチSW 32 を順次に一定期間だけ閉じるよう指示する。 制御部30は、以上のような制御を各行につい 順次に行う。

 次に、本実施形態に係る固体撮像装置1の 動作について説明する。本実施形態に係る固 体撮像装置1では、制御部30による制御の下で 、M個の行選択制御信号Vsel(1)~Vsel(M),N個の列選 択制御信号Hsel(1)~Hsel(N),放電制御信号Resetおよ び保持制御信号Holdそれぞれが所定のタイミ グでレベル変化することにより、受光面10に 入射された光の像を撮像してフレームデータ を得ることができ、さらに、補正処理部40に りフレームデータを補正することができる

 図3は、本実施形態に係る固体撮像装置1の 作を説明するタイミングチャートである。 の図には、上から順に、(a) N個の積分回路S 1 ~S N それぞれに含まれる放電用スイッチSW 2 の開閉動作を指示する放電制御信号Reset、(b) 受光部10における第1行のN個の画素部P 1,1 ~P 1,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 の開閉動作を指示する第1行選択制御信号Vsel( 1)、(c) 受光部10における第2行のN個の画素部P 2,1 ~P 2,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 の開閉動作を指示する第2行選択制御信号Vsel( 2)、および、(d) N個の保持回路H 1 ~H N それぞれに含まれる入力用スイッチSW 31 の開閉動作を指示する保持制御信号Hold が示 されている。

 また、この図には、更に続いて順に、(e)  持回路H 1 に含まれる出力用スイッチSW 32 の開閉動作を指示する第1列選択制御信号Hsel( 1)、(f) 保持回路H 2 に含まれる出力用スイッチSW 32 の開閉動作を指示する第2列選択制御信号Hsel( 2)、(g) 保持回路H 3 に含まれる出力用スイッチSW 32 の開閉動作を指示する第3列選択制御信号Hsel( 3)、(h) 保持回路H n に含まれる出力用スイッチSW 32 の開閉動作を指示する第n列選択制御信号Hsel( n)、および、(i) 保持回路H N に含まれる出力用スイッチSW 32 の開閉動作を指示する第N列選択制御信号Hsel( N) が示されている。

 第1行のN個の画素部P 1,1 ~P 1,N それぞれに含まれるフォトダイオードPDで発 し接合容量部に蓄積された電荷の読出しは 以下のようにして行われる。時刻t 10 前には、M個の行選択制御信号Vsel(1)~Vsel(M),N個 の列選択制御信号Hsel(1)~Hsel(N),放電制御信号Re setおよび保持制御信号Holdそれぞれは、ロー ベルとされている。

 時刻t 10 から時刻t 11 までの期間、制御部30から放電用配線L R に出力される放電制御信号Resetがハイレベル なり、これにより、N個の積分回路S 1 ~S N それぞれにおいて、放電用スイッチSW 2 が閉じて、積分用容量素子C 2 が放電される。また、時刻t 11 より後の時刻t 12 から時刻t 15 までの期間、制御部30から第1行選択用配線L V,1 に出力される第1行選択制御信号Vsel(1)がハイ ベルとなり、これにより、受光部10におけ 第1行のN個の画素部P 1,1 ~P 1,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 が閉じる。

 この期間(t 12 ~t 15 )内において、時刻t 13 から時刻t 14 までの期間、制御部30から保持用配線L H へ出力される保持制御信号Holdがハイレベル なり、これにより、N個の保持回路H 1 ~H N それぞれにおいて入力用スイッチSW 31 が閉じる。

 期間(t 12 ~t 15 )内では、第1行の各画素部P 1,n に含まれる読出用スイッチSW 1 が閉じており、各積分回路S n の放電用スイッチSW 2 が開いているので、それまでに各画素部P 1,n のフォトダイオードPDで発生して接合容量部 蓄積されていた電荷は、その画素部P 1,n の読出用スイッチSW 1 および第n列読出用配線L O,n を通って、積分回路S n の積分用容量素子C 2 に転送されて蓄積される。そして、各積分回 路S n の積分用容量素子C 2 に蓄積されている電荷の量に応じた電圧値が 積分回路S n の出力端から出力される。

 その期間(t 12 ~t 15 )内の時刻t 14 に、保持制御信号Holdがハイレベルからロー ベルに転じることにより、N個の保持回路H 1 ~H N それぞれにおいて、入力用スイッチSW 31 が閉状態から開状態に転じ、そのときに積分 回路S n の出力端から出力されて保持回路H n の入力端に入力されている電圧値が保持用容 量素子C 3 に保持される。

 そして、期間(t 12 ~t 15 )の後に、制御部30から列選択用配線L H,1 ~L H,N に出力される列選択制御信号Hsel(1)~Hsel(N)が順 次に一定期間だけハイレベルとなり、これに より、N個の保持回路H 1 ~H N それぞれに含まれる出力用スイッチSW 32 が順次に一定期間だけ閉じて、各保持回路H n の保持用容量素子C 3 に保持されている電圧値は出力用スイッチSW 32 を経て電圧出力用配線L out へ順次に出力される。この電圧出力用配線L out へ出力される電圧値V out は、第1行のN個の画素部P 1,1 ~P 1,N それぞれに含まれるフォトダイオードPDにお る受光強度を表すものである。N個の保持回 路H 1 ~H N それぞれから電圧出力用配線L out へ出力される電圧値V out は、電圧出力用配線L out を通って補正処理部40に入力される。

 続いて、第2行のN個の画素部P 2,1 ~P 2,N それぞれに含まれるフォトダイオードPDで発 し接合容量部に蓄積された電荷の読出しが 下のようにして行われる。

 時刻t 20 から時刻t 21 までの期間、制御部30から放電用配線L R に出力される放電制御信号Resetがハイレベル なり、これにより、N個の積分回路S 1 ~S N それぞれにおいて、放電用スイッチSW 2 が閉じて、積分用容量素子C 2 が放電される。また、時刻t 21 より後の時刻t 22 から時刻t 25 までの期間、制御部30から第2行選択用配線L V,2 に出力される第2行選択制御信号Vsel(2)がハイ ベルとなり、これにより、受光部10におけ 第2行のN個の画素部P 2,1 ~P 2,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 が閉じる。

 この期間(t 22 ~t 25 )内において、時刻t 23 から時刻t 24 までの期間、制御部30から保持用配線L H へ出力される保持制御信号Holdがハイレベル なり、これにより、N個の保持回路H 1 ~H N それぞれにおいて入力用スイッチSW 31 が閉じる。

 そして、期間(t 22 ~t 25 )の後に、制御部30から列選択用配線L H,1 ~L H,N に出力される列選択制御信号Hsel(1)~Hsel(N)が順 次に一定期間だけハイレベルとなり、これに より、N個の保持回路H 1 ~H N それぞれに含まれる出力用スイッチSW 32 が順次に一定期間だけ閉じる。

 以上のようにして、第2行のN個の画素部P 2,1 ~P 2,N それぞれに含まれるフォトダイオードPDにお る受光強度を表す電圧値V out が電圧出力用配線L out へ出力される。N個の保持回路H 1 ~H N それぞれから電圧出力用配線L out へ出力される電圧値V out は、電圧出力用配線L out を通って補正処理部40に入力される。

 以上のような第1行および第2行についての 作に続いて、以降、第3行から第M行まで同様 の動作が行われて、1回の撮像に得られる画 を表すフレームデータが得られる。また、 M行について動作が終了すると、再び第1行か ら同様の動作が行われて、次の画像を表すフ レームデータが得られる。このように、一定 周期で同様の動作を繰り返すことで、受光部 10が受光した光の像の2次元強度分布を表す電 圧値V out が電圧出力用配線L out へ出力されて、繰り返してフレームデータが 得られる。これらのフレームデータは補正処 理部40に入力される。

 ところで、第m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 が閉じている期間において、第m行の各画素 P m,n のフォトダイオードPDで発生して接合容量部 蓄積されていた電荷は、その画素部P m,n の読出用スイッチSW 1 および第n列読出用配線L O,n を経て、積分回路S n の積分用容量素子C 2 に転送される。この際に、第m行の各画素部P m,n のフォトダイオードPDの接合容量部の蓄積電 が初期化される。

 しかし、或る第n列読出用配線L O,n が途中の位置で断線している場合には、その 第n列のM個の画素部P 1,n ~P M,n のうち、積分回路S n に対し断線位置より遠いところにある画素部 は、積分回路S n と接続されておらず、積分回路S n へ電荷を転送することができないので、この 電荷転送に因るフォトダイオードPDの接合容 部の蓄積電荷の初期化をすることができな 。このままでは、これらの画素部において 入射に応じてフォトダイオードで発生した 荷は、該フォトダイオードの接合容量部に 積されていく一方であり、飽和レベルを越 ると両隣の列の画素部へ溢れ出して、連続 た3列の画素部について欠陥ラインを生じさ せることになる。

 そこで、本実施形態に係る固体撮像装置1 では、補正処理部40は、信号読出部20から繰 返し出力される各フレームデータを取得し 、そのフレームデータに対して以下のよう 補正処理を行う。

 以下では、読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの第n1列の読出用配線L O,n1 が断線しているとする。そして、第n1列のM個 の画素部P 1,n1 ~P M,n1 のうち読出用配線L O,n1 の断線に因り信号読出部20に接続されない欠 ライン上の画素部を画素部P m1,n1 とする。また、第n1列の隣の第n2列にあって 素部P m1,n1 に隣接する隣接ライン上の画素部を画素部P m1,n2 とする。ここで、m1は1以上M以下の整数であ 、n1,n2は1以上N以下の整数であり、n1とn2との 差は1である。

 また、信号読出部20から第k番目に出力され フレームデータをF k と表す。すなわち、信号読出部20から出力さ て補正処理部40に入力されるフレームデー は、順に、…,F k-2 ,F k-1 ,F k ,F k+1 ,F k+2 ,… となる。ここで、kは整数である。

 補正処理部40は、フレームデータF k のうち隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を、該フレームデータF k および直前の少なくとも2つのフレームデー F k-1 ,F k-2 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 に基づいて補正する。

 このとき、補正処理部40は、フレームデー F k のうち隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する際の処理として、電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 それぞれを変数とする多項式等の関数を用い てもよいが、電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 それぞれに係数を乗じて得られる値を電圧値 V k から差し引く処理を行うのが好ましい。

 また、補正処理部40は、読出用配線L O,1 ~L O,N のうち何れかの複数の読出用配線が断線して いるときに、その断線している複数の読出用 配線それぞれに応じて上記の係数を設定して 、フレームデータF k のうち画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正するのも好ましい。

 さらに、補正処理部40は、フレームデータF k のうち欠陥ライン上の画素部P m1,n1 に対応する電圧値を、隣接ライン上の画素部 P m1,n2 に対応する電圧値の補正後の値に基づいて決 定する。この決定に際しては、両隣の隣接ラ イン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値に基づいて補間計算をして 決定するのが好ましい。

 そして、補正処理部40は、隣接ライン上の 素部P m1,n2 および欠陥ライン上の画素部P m1,n1 それぞれに対応する電圧値を上記のようにし て補正した後のフレームデータを出力する。

 隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k の補正処理について更に詳細に説明すると以 下のとおりである。

 図4は、信号読出部20から出力されるフレー データのうち正常ラインおよび隣接ライン れぞれの画素部に対応する電圧値の時間的 化を模式的に示す図である。ここでは、時 t 0 前では、受光部10の全体に一様な強度の光が 射しているものとする。また、時刻t 0 以降は、受光部10の全体に光が入射していな ものとする。なお、正常ラインとは、読出 配線が断線している欠陥ラインでもなく、 陥ライン上の画素部から電荷が流入してく 隣接ラインでもない。

 この図に示されるように、受光部10の全体 一様な強度の光が入射している時刻t 0 前では、信号読出部20から出力されるフレー データのうち、隣接ライン上の画素部に対 する電圧値は、正常ライン上の画素部に対 する電圧値Wより大きい。その理由は、欠陥 ライン上の画素部において光入射に応じてフ ォトダイオードで発生した電荷は、信号読出 部20へ読み出されることがなく、該フォトダ オードの接合容量部に蓄積されていく一方 あり、その蓄積電荷量が飽和レベルを越え と、飽和レベルを越えた分の電荷が隣接ラ ン上の画素部へ溢れ出すからである。

 受光部10の全体に光が入射していない時刻t 0 以降では、信号読出部20から出力されるフレ ムデータのうち正常ラインおよび隣接ライ それぞれの画素部に対応する電圧値は、何 も、減少していき、やがて初期値(光が入射 していないことを示す値)に収束する。しか 、正常ライン上の画素部に対応する電圧値 変化と対比して、隣接ライン上の画素部に 応する電圧値の変化は、時間遅れがあるだ でなく、減少速度が遅い。その理由は、欠 ライン上の画素部から隣接ライン上の画素 への電荷の漏れ出しに時間を要するからで ると考えられる。

 補正処理部40は、以上に説明したような現 についての本発明者の知見に基づいて、信 読出部20から出力されるフレームデータF k のうち隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を、該フレームデータF k および直前の少なくとも2つのフレームデー F k-1 ,F k-2 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 に基づいて補正するものである。

 図4に示されるように、信号読出部20から出 されるフレームデータのうち隣接ライン上 画素部に対応する電圧値は、時刻t 0 後の時刻t A から時刻t B までの期間の変化量がBであり、時刻t B から時刻t C までの期間の変化量がCであり、時刻t C から時刻t D までの期間の変化量がDであり、時刻t D から時刻t E までの期間の変化量がEであるとする。

 そして、下記(1)式に示されるように、これ 変化量B,C,D,Eを、受光部10の全体に一様な強 の光が入射している時刻t 0 前に信号読出部20から出力されるフレームデ タのうち正常ライン上の画素部に対応する 圧値Wで除して、係数b,c,d,eを得る。

 図5は、信号読出部20から出力されるフレー データのうち隣接ライン上の画素部に対応 る電圧値の変化量と時刻との関係を示す図 ある。この図に示されるように、係数b,c,d,e それぞれの対数値と、対応する時刻t B ,t C ,t D ,t E との関係は、略直線関係にある。このことを 利用して、時刻t A における係数aを外挿により求める。

 さらに、下記(2)式に示される関係式に従っ 係数a~eを係数a 1 ~e 1 へ変換する。すなわち、係数a 1 ~e 1 は、係数a~eに対して一定係数を乗じたもので あって、総和が値1である。

 また、時刻t 0 ,t A ~t E の間隔が、信号読出部20からフレームデータ 出力されるときの周期に等しいとする。こ とき係数a 1 ~e 1 の各値を求めると、これらの値の一例は下記 (3)式に示されるとおりである。

 また、下記(4)式に示される関係式に従って 数a 1 ~e 1 を係数a 2 ~e 2 へ変換する。(4f)式中のV ave1 は、受光部10の全体に一様な強度の光が入射 ている時刻t 0 前に信号読出部20から出力されるフレームデ タのうち隣接ライン上の画素部に対応する 圧値の平均値である。V ave2 は、そのフレームデータのうち正常ライン上 の画素部に対応する電圧値の平均値である。 すなわち、(4f)式のパラメータzは、正常ライ 上の画素部に対応する電圧値の平均値V ave2 に対する、隣接ライン上の画素部に対応する 電圧値の平均値V ave1 の増加割合を示す。

 そして、下記(5)式に示される関係式に従っ 、フレームデータF k のうち隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を、該フレームデータF k および直前の4つのフレームデータF k-1 ~F k-4 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ~V k-4 に基づいて補正する。すなわち、電圧値V k ~V k-4 それぞれに係数a 2 ~e 2 を乗じて得られる値を電圧値V k から差し引く。このようにして、電圧値V k を補正した後の電圧値V kc を求める。

 補正処理部40は、信号読出部20から出力され るフレームデータF k のうち、隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k の補正後の電圧値V kc を以上のようにして求めた後、この補正後の 電圧値V kc に基づいて、欠陥ライン上の画素部P m1,n1 に対応する電圧値を決定する。

 補正処理部40は、以上のような処理をする 際して、信号読出部20から出力されるフレー ムデータF k の各画素部に対応する電圧値に対してダーク 補正を予め行っておくのが好ましい。また、 補正処理部40は、以上のような処理をアナロ 処理で行ってもよいが、信号読出部20から 力されるフレームデータF k をデジタル変換した後にデジタル処理を行う のが好ましく、数フレーム分のフレームデー タをデジタル値として記憶するフレームメモ リを備えるのが好ましい。

 補正処理部40は、以上のような処理をする めに、読出用配線L O,1 ~L O,N のうちの断線している読出用配線、および、 その断線している読出用配線における断線位 置を、予め記憶する記憶部を備えるのが好ま しい。さらに、固体撮像装置1の製造途中ま は製造後の検査において得られた断線情報 外部から上記の記憶部に記憶させることが きるのが好ましい。

 また、補正処理部40は、受光部10,信号読 部20および制御部30とともに一体に設けられ いてもよい。この場合、固体撮像装置1の全 体が半導体基板上に集積化されているのが好 ましい。また、受光部10,信号読出部20および 御部30が一体とされているのに対して、こ らとは別に補正処理部40が設けられていても よい。この場合、補正処理部40は例えばコン ュータにより実現され得る。

 以上に説明したように、本実施形態に係る 体撮像装置1、または、固体撮像装置1の信 読出部20から出力されるフレームデータF k を補正する方法では、フレームデータF k のうち隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を、該フレームデータF k および直前の4つのフレームデータF k-1 ~F k-4 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ~V k-4 に基づいて補正する。すなわち、隣接ライン 上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する際に、正常ライン上の画素部に対 応する電圧値を用いる必要がない。したがっ て、特許文献1に記載された発明と比較して 本実施形態では、補正後の画像において欠 ライン近傍における解像度が高くなる。

 なお、上記実施形態では、フレームデータF k のうち隣接ライン上の画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k を補正する際に、該フレームデータF k および直前の4つのフレームデータF k-1 ~F k-4 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ~V k-4 を用いた。しかし、上記の(3)式および(4)式か ら解るように、係数a 2 ,b 2 ,c 2 ,d 2 ,e 2 の順に値が略半減していく。したがって、特 許文献1に記載された発明と対比して高い解 度を得るには、本実施形態において、補正 象のフレームデータF k および直前の少なくとも2つのフレームデー F k-1 ,F k-2 それぞれのうちの同一画素部P m1,n2 に対応する電圧値V k ,V k-1 ,V k-2 に基づいて補正すればよい。

 また、信号読出部20によるフレームデータ 出力動作と、補正処理部40による補正処理と は、交互に行われてもよいし、また、並列的 に行われてもよい。前者の場合、信号読出部 20によるフレームデータF k の出力動作の後、補正処理部40によるフレー データF k の補正処理が行われ、その補正処理が終了し た後、信号読出部20から次のフレームデータF k+1 が補正処理部40へ出力される。一方、後者の 合、信号読出部20によるフレームデータF k の出力動作の後、補正処理部40によるフレー データF k の補正処理が行われ、その補正処理の期間と 少なくとも一部が重なる期間において、信号 読出部20から次のフレームデータF k+1 が補正処理部40へ出力される。

 また、欠陥ライン上の画素部から隣接ラ ン上の画素部への電荷の漏れ出しは、欠陥 インの両側の隣接ライン上の画素部に対し 生じる。したがって、欠陥ラインの両側の 接ライン上の画素部に対して、以前のフレ ムデータの電圧値を利用した補正を行なう とが好ましい。ただし、欠陥ラインに対し 一方の側に隣接する隣接ライン上の画素部 電圧値と、同じ側で更に隣接する正常ライ 上の画素部の電圧値とを、ビニング(加算) て読み出す場合には、欠陥ラインに対して 方の側に隣接する隣接ライン上の画素部の 圧値に対してのみ、以前のフレームデータ 電圧値を利用した補正を行う。この場合に 、特許文献1に記載された発明と比較して、 い解像度が得られる。

 次に、本発明に係る固体撮像装置の他の 施形態について説明する。図6は、他の実施 形態に係る固体撮像装置2の構成図である。 の固体撮像装置2は、受光部10A,10B、信号読出 部20A,20B、制御部30、補正処理部40、および、 ッファ部50A,50Bを備える。また、X線フラッ パネルとして用いられる場合、固体撮像装 2の受光面10A,10Bの上にシンチレータパネルが 重ねられる。

 固体撮像装置2に含まれる受光部10A,10Bそ ぞれは、固体撮像装置1に含まれる受光部10 同様のものである。また、固体撮像装置2に まれる信号読出部20A,20Bそれぞれは、固体撮 像装置1に含まれる信号読出部20と同様のもの である。

 固体撮像装置2に含まれる制御部30は、第m行 選択制御信号Vsel(m)を第m行選択用配線L V,m へ出力して、この第m行選択制御信号Vsel(m)を 受光部10A,10Bそれぞれに含まれる第m行の画 部P m,1 ~P m,N に与える。制御部30は、信号読出部20Aに含ま る各保持回路H n に与えるべき第n列選択制御信号Hsel(n)を第n列 選択用配線L HA,n へ出力するとともに、信号読出部20Bに含まれ る各保持回路H n に与えるべき第n列選択制御信号Hsel(n)を第n列 選択用配線L HB,n へ出力する。

 また、制御部30は、信号読出部20A,20Bそれぞ に含まれる各積分回路S n に与えるべき放電制御信号Resetを放電用配線L R へ出力する。制御部30は、信号読出部20A,20Bそ れぞれに含まれる各保持回路H n に与えるべき保持制御信号Holdを保持用配線L H へ出力する。

 制御部30は、以上のように、受光部10A,10Bそ ぞれにおける第m行のN個の画素部P m,1 ~P m,N それぞれに含まれる読出用スイッチSW 1 の開閉動作を制御するとともに、信号読出部 20A,20Bにおける電圧値の保持動作および出力 作を制御する。これにより、制御部30は、受 光部10A,10BそれぞれにおけるM×N個の画素部P 1,1 ~P M,N それぞれに含まれるフォトダイオードPDで発 した電荷の量に応じた電圧値をフレームデ タとして信号読出部20A,20Bから繰り返し出力 させる。

 このように、固体撮像装置2は、複数組の 受光部および信号読出部を備えることにより 、受光領域を拡大することができ、或いは、 画素数を増加させることができる。また、複 数の信号読出部を互いに並列的に動作させる ことが可能であり、画素データの高速読出し が可能である。

 補正処理部40は、信号読出部20Aに含まれる 保持回路H n から順次に電圧出力用配線L out_A に出力されてバッファ部50Aを経た電圧値を入 力するとともに、信号読出部20Bに含まれる各 保持回路H n から順次に電圧出力用配線L out_B に出力されてバッファ部50Bを経た電圧値を入 力する。そして、補正処理部40は、信号読出 20A,20Bから繰り返し出力される各フレームデ ータを取得して補正処理を行い、その補正処 理後のフレームデータを出力する。

 この補正処理部40における処理内容は前述 たとおりである。ただし、バッファ部50Aと ッファ部50Bとは動作特性が必ずしも一致し おらず、入力電圧値が同一であっても出力 圧値が異なる場合がある。そこで、補正処 部40は、受光部20Aに含まれる何れかの列の読 出用配線が断線している場合には、その受光 部20Aに対応するフレームデータにおける隣接 ラインおよび正常ラインの電圧値に基づいて 係数a 2 ~e 2 を求めるのが好ましい。同様に、補正処理部 40は、受光部20Bに含まれる何れかの列の読出 配線が断線している場合には、その受光部2 0Bに対応するフレームデータにおける隣接ラ ンおよび正常ラインの電圧値に基づいて係 a 2 ~e 2 を求めるのが好ましい。

 本実施形態に係る固体撮像装置1、または 、固体撮像装置1の信号読出部20から出力され るフレームデータを補正する方法は、X線CT装 置において好適に用いられ得る。そこで、本 実施形態に係る固体撮像装置1を備えるX線CT 置の実施形態について次に説明する。

 図7は、本実施形態に係るX線CT装置100の構 成図である。この図に示されるX線CT装置100で は、X線源(X線出力部)106は被写体に向けてX線 発生する。X線源106から発生したX線の照射 は、1次スリット板106bによって制御される。 X線源106は、X線管が内蔵され、そのX線管の管 電圧、管電流および通電時間などの条件が調 整されることによって、被写体へのX線照射 が制御される。X線撮像器107は、2次元配列さ れた複数の画素部を有するCMOSの固体撮像装 を内蔵し、被写体を通過したX線像を検出す 。X線撮像器107の前方には、X線入射領域を 限する2次スリット板107aが設けられる。

 旋回アーム104は、X線源106およびX線撮像 107を対向させるように保持して、これらを ノラマ断層撮影の際に被写体の周りに旋回 せる。また、リニア断層撮影の際にはX線撮 器107を被写体に対して直線変位させるため スライド機構113が設けられる。旋回アーム1 04は、回転テーブルを構成するアームモータ1 10によって駆動され、その回転角度が角度セ サ112によって検出される。また、アームモ タ110は、XYテーブル114の可動部に搭載され XYテーブル114を水平面内で移動させることで 、回転中心が水平面内で任意に調整される。 アームモータ110及びXYテーブルは、回転駆動 置103を構成している。このように、X線源106 およびX線撮像器107に内蔵された固体撮像装 1,2は、各種の移動手段104,110,114、113によって 被写体に対して相対移動させられる。

 X線撮像器107から出力される画像信号は、 AD変換器120によって例えば10ビット(=1024レベ )のデジタルデータに変換され、CPU(中央処理 装置)121にいったん取り込まれた後、フレー メモリ122に格納される。フレームメモリ122 格納された画像データから、所定の演算処 によって任意の断層面に沿った断層画像が 生される。再生された断層画像は、ビデオ モリ124に出力され、DA変換器125によってアナ ログ信号に変換された後、CRT(陰極線管)など 画像表示部126によって表示され、各種診断 供される。

 CPU121には、信号処理に必要なワークメモ 123が接続され、さらにパネルスイッチやX線 照射スイッチ等を備えた操作パネル119が接続 されている。また、CPU121は、アームモータ110 を駆動するモータ駆動回路111、1次スリット 106bおよび2次スリット板107aの開口範囲を制 するスリット制御回路115,116、X線源106を制御 するX線制御回路118にそれぞれ接続され、さ に、X線撮像器107を駆動するためのクロック 号を出力する。

 X線制御回路118は、X線撮像器107により撮 された信号に基づいて、被写体へのX線照射 を帰還制御することが可能である。

 以上のように構成されるX線CT装置100にお て、X線撮像器107は、本実施形態に係る固体 撮像装置1の受光部10,信号読出部20および制御 部30に相当し、受光部10の前面にシンチレー パネルが設けられている。また、CPU121およ ワークメモリ123は、本実施形態に係る固体 像装置1の補正処理部40に相当する。

 X線CT装置100は、本実施形態に係る固体撮 装置1を備えるとともに、固体撮像装置から 出力される補正処理後のフレームデータに基 づいて被写体の断層画像を生成する画像解析 部としてCPU121を備えていることにより、欠陥 ライン近傍における解像度が高い断層画像を 得ることができる。このフレームデータを厚 み方向に重ねると三次元画像データを生成す ることができるが、フレームデータ中の輝度 に応じて、その輝度を有する特定の組織の色 をこの輝度を有する画素にあてはめることも できる。特に、X線CT装置では、短期間に多数 (例えば300)のフレームデータを連続的に取得 るとともに、固体撮像装置1の受光部10への 射光量がフレーム毎に変動するので、欠陥 イン上の画素部から隣接ライン上の画素部 溢れ出す電荷の量はフレーム毎に変動する このようなX線CT装置において、本実施形態 係る固体撮像装置1を備えることにより、フ レームデータに対して有効な補正をすること ができる。なお、X線CT装置100は、固体撮像装 置1に替えて固体撮像装置2を備えていてもよ 。