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Patent Searching and Data


Title:
SPRAY DAMPENER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/041582
Kind Code:
A1
Abstract:
Intended is to provide a spray dampener, which protects its inside against the infiltration of a foreign substance such as ink mist from the outside and which prevents the mist of the wetting water on the inside of the spray dampener from leaking out to the outside. A pair of partition spaces are formed along the edges of a housing, and air nozzles are housed in the individual partition spaces and are arranged at a spacing in the longitudinal direction of wetting water rollers, thereby to blow compressed air towards the surfaces of the wetting water rollers.

Inventors:
AOYAMA MOTOSHI (JP)
WATANABE WATARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067433
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
September 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BALDWIN NIPPON KK (JP)
AOYAMA MOTOSHI (JP)
WATANABE WATARU (JP)
International Classes:
B41F7/30
Foreign References:
EP0956949A21999-11-17
JP2001301116A2001-10-30
JPH06115057A1994-04-26
JP2005525954A2005-09-02
JPS5594834U1980-07-01
JP2005153513A2005-06-16
JPH06115057A1994-04-26
Other References:
See also references of EP 2193917A4
Attorney, Agent or Firm:
MINORI Patent Profession Corporation (200 Takamiya-cho, Oike-dori,Takakura Nishi-iru, Nakagyo-ku,Kyoto-sh, Kyoto 35, JP)
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Claims:
 湿し水ローラの長さ方向にのび、前記湿し水ローラの周方向に間隔を置いて配置され、前記湿し水ローラの表面に近接する一対のエッジ、および前記各エッジ間に形成され、前記湿し水ローラの表面に対向する開口を有するハウジングと、
 前記ハウジングに収容され、前記湿し水ローラの長さ方向に間隔を置いて配置され、前記湿し水ローラの表面に湿し水をスプレーする複数のスプレーノズルと、
 前記各エッジに沿って形成され、前記湿し水ローラの表面に対向する開口を有する一対の隔壁空間と、
 前記各隔壁空間に収容され、前記湿し水ローラの長さ方向に間隔を置いて配置され、圧縮空気を前記湿し水ローラの表面に向かって噴出する複数の空気ノズルと、
 前記各エッジに沿ってのび、前記各空気ノズルに連通し、前記各空気ノズルに圧縮空気を供給する少なくとも一対の空気供給路とを具備したことを特徴とするスプレーダンプナ。
 前記空気供給路は前記隔壁空間に収容されたエアチューブからなり、前記空気ノズルは前記エアチューブに形成された孔からなることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記空気供給路は前記隔壁空間の構成部材で構成された空気ダクトからなり、前記空気ノズルは前記空気ダクトに形成された孔からなることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記各エッジに沿ってぞれぞれ2つ以上の前記空気供給路が設けられ、圧縮空気が前記各空気供給路から供給され、前記各空気ノズルから噴出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記各隔壁空間がそれぞれ2つ以上の小区画に区切られ、前記各小区画にそれぞれ複数の前記空気ノズルが収容されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記空気供給路は区切られた小区画に共通の共通供給路からなり、圧縮空気が前記共通供給路から供給され、前記各空気ノズルから噴出するようにしたことを特徴とする請求項5に記載のスプレーダンプナ。
 前記空気供給路は前記隔壁空間の外側に設けられ、複数の空気管が前記空気供給路に接続され、前記隔壁空間の壁を貫通し、前記隔壁空間の内部に達し、前記各空気管によって前記各空気ノズルが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記隔壁空間が前記ハウジングの内側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記隔壁空間が前記ハウジングの外側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記湿し水ローラの表面と前記各エッジ間の距離が5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
 前記隔壁空間に余剰湿し水の排水路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスプレーダンプナ。
Description:
スプレーダンプナ

 本発明はオフセット印刷機におけるスプ ー方式の湿し水供給装置(以下、”スプレー ダンプナ”と言う)に関し、特に印刷機本体 発生したインキミストが湿し水ローラの高 回転によってスプレーダンプナ本体内部に きずられて侵入し、スプレーノズルにイン 汚れを発生させ、或いはスプレーダンプナ に存在する余剰な湿し水ミストが外部へ漏 て飛散し、不良の印刷紙の発生を防止する うにしたスプレーダンプナに関する。

 オフセット印刷機は、版面の画線部にイ キを付着させ、非画線部に湿し水を付着さ ることにより印刷を行う。版面に湿し水を 着させる装置は、ダンプナと呼ばれる。ダ プナには、動作原理の違いによって、いく かの種類が存在する。代表的な種類は、湿 水スプレーを使用したスプレーダンプナで る。スプレーダンプナは、スプレーノズル 備えており、スプレーノズルから湿し水を プレー状に水滴として噴射し、湿し水ロー に対して湿し水を供給する。

 図7は従来のスプレーダンプナの構成を模 式的に示したものである。3は湿し水ローラ( ロームローラ)である。湿し水ローラ3は、 さが約1600mm程度の円筒形のローラであって 矢印110に示す方向に回転する。111は、ハウ ングである。ハウジング111のおおよその断 は、一方に開口112を備えたアルファベット 文字の”U”の形状をしている。ハウジング1 11の長さは、湿し水ローラ3とほぼ同一の長さ がある。ハウジング111は、開口112に近接した 湿し水ローラ3の表面114とともにスプレー室11 5を形成する。ハウジング111は、開口112の反 側にスプレーノズル取り付け部113を備えて る。図1に示すスプレーバー5は、スプレーノ ズル取り付け部113に取り付けられている。図 1に示すスプレーバー5に取り付けられたスプ ーノズル4のスプレー吹き出し口は、スプレ ー室115内にあって、開口112を通して、湿し水 ローラ3の表面114に湿し水を供給する。ハウ ング111とスプレーノズル4を組み合わせた構 がスプレーダンプナ装置100である。

 さらに、図1は、スプレーダンプナ装置にお けるスプレーと版胴の関係を示した模式図で ある。1は版胴であり、3は湿し水ローラであ 。版胴1と湿し水ローラ3の間には中間ロー 2がある。中間ローラ2は、湿し水ローラ3に 達した湿し水を均一化して版胴1に移動させ 。
 図7において、ハウジング111は、開口112を形 成するエッジ116及び117を備える。エッジ116と 湿し水ローラ3の表面114の間には、間隙118が 成され、エッジ117と湿し水ローラ3の表面114 間には、間隙119が形成される。

 図7に示した従来のスプレーダンプナ装置100 は、主として2つの問題を抱えている。一つ 、スプレー室115からの湿し水の流出である スプレー室115の中でスプレーノズル4から噴 された湿し水は、すべてが湿し水ローラ3に 到達するわけではない。一部は、スプレー室 115内でミストとなって浮遊する。そうすると 、例えば間隙119からスプレー室115の外部に洩 れだす。スプレー室115の外に洩れた湿し水ミ ストは、水滴となって印刷機に付着したり、 版胴1の上に滴下して、印刷不良(白抜け)を発 生させる。
 他の一つの問題は、スプレー室115内へのイ キミストで代表される異物の侵入である。 ンキミストは、乳化したインキが印刷機の 程で空中に霧状に浮遊したものである。ス レー室115内に設置されたスプレーノズル4は 、精密に加工された部品である。スプレーノ ズル4は、設計通りのスプレーパターンで湿 水を噴射するように加工されている。ノズ 4が、外部から侵入したインキミストなどで 染されると、スプレーノズルの形状の精度 低下し、正しいスプレーパターンが得られ い。それを防ぐために、印刷機のオペレー は、定期的にスプレーノズル4の清掃あるい は交換を行う必要がある。また、スプレー室 115に侵入したインキミストは、スプレーノズ ル4だけではなく、スプレー室115の内部も汚 する。

 上記のスプレー室115から外部への湿し水ミ トの流出を防ぎ、外部からスプレー室115へ 異物の侵入を防止するのに役に立つ先行技 が知られている。
 特許文献1には、超音波によって湿し水の霧 を作り、霧化した湿し水を湿し水ローラに付 着させるダンプナ装置が示されている。ここ に示されたダンプナ装置は、湿し水の霧を湿 し水ローラに接触させる部分の前後に、エア カーテンを備えている。エアカーテンは、外 部に出て行こうとする霧を遮る。さらに、こ こに示されたダンプナ装置は、余分な霧を、 排気ダクトを通して再度水の供給源に戻すメ カニズムを備えている。しかし、ここに示さ れた構成は、高速印刷機に対応できない。湿 し水ローラの回転数が高くなると湿し水ロー ラの表面の高速移動に引きずられる空気によ って湿し水の霧が外部に引き出される。また 、外部からの異物の侵入に対しては当初から 考慮されていない。
特許文献1に記載されたダンプナ装置は、エ カーテンのための空気の発生源及び供給源 、ダンプナ装置に一体に組み込まれている さらに空気の供給源とスリットの出口の距 が離れており、空気の供給源から供給され 空気は、直ちにスリットを構成するダクト 体に拡散する。従って、特許文献1に示され ような構成によるエアカーテンでは、湿し ローラの長さ(約1600mm)の全長にわたる十分 強度のあるエアカーテンを作ることができ い。
 特許文献2には、スプレーダンプナ装置のス プレーノズルにインキミストなどの異物を付 着させない技術が示されている。ここに示さ れたスプレーノズルは、スプレーノズル先端 の吹き出し口を壁で保護している。このこと により、スプレーノズル先端の汚染をきわめ て効果的に防ぐことができる。しかし、特許 文献2には、スプレーダンプナ装置からの湿 水の流出を防ぐ技術は示されていない。
 特許文献3には、印刷機に使用するためのブ ラシ式の洗浄装置が示されている。ここに示 された装置は、ダンプナ装置ではないが、ブ ラシで除去した異物を、洗浄装置の外部にも らさないようにするための構成を備えている 。ここに示された装置は、ブラシの両側にエ アカーテンを備えている。このことにより、 ブラシで浮き上がった異物は、洗浄装置の外 部に洩れない。しかし、ここに示された構成 のエアカーテンは、単なる空気ダクトが示さ れているのみで、湿し水ローラの全長(約1600m m)にわたって均一に空気の吹き出し強さが強 エアカーテンを作る構成は記載されていな 。また、外部からの異物の侵入に対しても 慮されていない。

実開昭55-94834号

特開2005-153513号

特開平6-115057号

 本発明の目的は、外部からスプレーダン ナの内部にインキミストなどの異物が侵入 るのを防止し、同時にスプレーダンプナの 部の湿し水のミストが外部に漏れ出すのを 止することにある。

 本発明によれば、湿し水ローラの長さ方向 のび、前記湿し水ローラの周方向に間隔を いて配置され、前記湿し水ローラの表面に 接する一対のエッジ、および前記各エッジ に形成され、前記湿し水ローラの表面に対 する開口を有するハウジングと、
 前記ハウジングに収容され、前記湿し水ロ ラの長さ方向に間隔を置いて配置され、前 湿し水ローラの表面に湿し水をスプレーす 複数のスプレーノズルと、
 前記各エッジに沿って形成され、前記湿し ローラの表面に対向する開口を有する一対 隔壁空間と、
 前記各隔壁空間に収容され、前記湿し水ロ ラの長さ方向に間隔を置いて配置され、圧 空気を前記湿し水ローラの表面に向かって 出する複数の空気ノズルと、
 前記各エッジに沿ってのび、前記各空気ノ ルに連通し、前記各空気ノズルに圧縮空気 供給する少なくとも一対の空気供給路とを 備したことを特徴とするスプレーダンプナ 提供される。

 請求項2の発明は、前記空気供給路は前記 隔壁空間に収容されたエアチューブからなり 、前記空気ノズルは前記エアチューブに形成 された孔からなることを特徴とする。

 請求項3の発明は、前記空気供給路は前記 隔壁空間の構成部材で構成された空気ダクト からなり、前記空気ノズルは前記空気ダクト に形成された孔からなることを特徴とする。

 請求項4の発明は、前記各エッジに沿って ぞれぞれ2つ以上の前記空気供給路が設けら 、圧縮空気が前記各空気供給路から供給さ 、前記各空気ノズルから噴出するようにし ことを特徴とする。

 請求項5の発明は、前記各隔壁空間がそれ ぞれ2つ以上の小区画に区切られ、前記各小 画にそれぞれ複数の前記空気ノズルが収容 れていることを特徴とする。

 請求項6の発明は、前記空気供給路は区切 られた小区画に共通の共通供給路からなり、 圧縮空気が前記共通供給路から供給され、前 記各空気ノズルから噴出するようにしたこと を特徴とする。

 請求項7の発明は、前記空気供給路は前記 隔壁空間の外側に設けられ、複数の空気管が 前記空気供給路に接続され、前記隔壁空間の 壁を貫通し、前記隔壁空間の内部に達し、前 記各空気管によって前記各空気ノズルが形成 されていることを特徴とする。

 請求項8の発明は、前記隔壁空間が前記ハ ウジングの内側に形成されていることを特徴 とする。

 請求項9の発明は、前記隔壁空間が前記ハ ウジングの外側に形成されていることを特徴 とする。

 請求項10の発明は、前記湿し水ローラの 面と前記各エッジ間の距離が5mm以下である とを特徴とする。

 請求項11の発明は、前記隔壁空間に余剰 し水の排水路が形成されていることを特徴 する。

 本発明によれば、スプレーダンプナと湿 水ローラ間の隙間からインクミストが侵入 るのを防止し、同時にスプレーダンプナ内 おいて発生した余剰な湿し水ミストがスプ ーダンプナの外部に飛散して漏れ出すのを 止するスプレーダンプナのミスト飛散防止 汚れ防止装置を実現することができる。

 本発明は、請求項1に記載したように、スプ レーダンプナのスプレーノズルを収容するハ ウジングにおいて、一対の隔壁空間を一対の エッジに沿って形成し、その開口を湿し水ロ ーラの表面に対向させた。そして、隔壁空間 の内部で空気供給路から供給される圧縮空気 を、空気ノズルから吹き出すようにした。
 そうすると、空気ノズルから吹き出す圧縮 気は、無用に拡散されることなく効率よく し水ローラの表面に吹き付けられる。高速 転する湿し水ローラの表面付近に、空気の と一体となって付着しているインキミスト どの異物は、湿し水ローラの表面から引き され、スプレーノズルのあるスプレー空間 に引き込まれる前にスプレー空間の外で空 に舞い上がる。その結果、異物はスプレー 間内に侵入しない。
 一方スプレー空間内の湿し水のミストが外 に漏れ出すこともない。

 請求項2の発明によれば、空気供給路を市 販のエアチューブで実現したので、きわめて 安価である。空気ノズルはエアチューブに孔 として設けることで実現することができる。 従って、空気ノズルの加工が容易である。ま た、仮に空気ノズルが詰まったとしても容易 に交換可能である。

 請求項3の発明によれば、空気供給路を隔 壁空間の構成部材で構成したので、空気供給 路の断面は自由な形状が選択でき、また量産 時の構造的安定性が高い。

 請求項4の発明によれば、各エッジに沿っ てそれぞれ2つ以上の空気供給路を設けたた 、空気供給路の空気流通抵抗が少なくなり より大量の圧縮空気を吹き出すことができ 。

 請求項5の発明によれば、各隔壁空間をそ れぞれ2つ以上の小区画に区切ったので、幾 構造は複雑になる。しかし、隔壁空間を2つ 上の小区画の区切ると、隔壁空間及び空気 ズルの作用をより一層高めることができる

 請求項6の発明によれば、空気供給路とし て区切られた小区間に共通の共通供給路を設 け、圧縮空気を共通供給路から供給し、各空 気ノズルから噴出させるようにしたので、隔 壁空間を2つ以上の小区画に分割しても、構 が簡単である。

 請求項7の発明によれば、空気ノズルを細 い管とし、隔壁空間内には、管のみが露出す ようにし、空気供給路を、隔壁空間の外ある いはハウジングの外などに配置可能となる。 そのため、スプレーダンプナ装置の取り付け の自由度が増す。

 請求項8の発明によれば、隔壁空間をハウ ジングの内側に設けたため、本発明を実施す る前の既存のスプレーダンプと同一の外形寸 法のスプレーダンプナ装置を実現することが でき、従来のスプレーダンプナとの互換性が 優れる。そのため、容易に従来のスプレーダ ンプナとの置き換えが可能になり産業上の利 用価値が高い。

 請求項9の発明によれば、隔壁空間をハウ ジングの外側に設けるようにしたため、ハウ ジング内のスプレー室の開口面積を広くする ことができる。

 請求項10の発明によれば、湿し水ローラ 表面と各エッジ間の距離を実験によって5mm 下が望ましいことを見出した。

 請求項11の発明によれば、隔壁空間に余 湿し水の排水路を設けたので、隔壁空間内 液化した余剰湿し水が不用意に空気ノズル 空気の流れを乱すことがない。

本発明にかかるスプレーダンプナを組 込んだオフセット印刷機の模式図である。 本発明の実施例を示す斜視図である。 図2のスプレーダンプナのI-I線に沿った 断面図である。 図3の隔壁空間の拡大図である。 他の実施例を示す断面図である。 他の実施例を示す断面図である。 従来のスプレーダンプナの模式図であ 。 他の実施例を示す断面図である。 他の実施例を示す説明図である。 他の実施例を示す断面図である。 他の実施例を示す断面図である。

符号の説明

3 湿し水ローラ
4 スプレーノズル
60A,60B 隔壁空間
71A,71B 空気供給路
72 空気ノズル
100 スプレーダンプナ
111 ハウジング
114 表面
116,117,543,544 エッジ

 図1は、オフセット印刷機に使用されるスプ レーダンプナの概念図である。1は版胴であ 。版胴1は、最終的に湿し水を供給すべき胴 ある。3は湿し水ローラである。2は中間ロ ラである。版胴1、中間ローラ2は、印刷機の 印刷速度に合わせて高速で回転する。4は湿 水を噴射するスプレーノズルである。5は、 プレーノズル4を支持するスプレーバーであ る。版胴1、中間ローラ2、湿し水ローラ3は、 印刷する紙の幅に合わせた長さがあり、新聞 印刷機の場合は、1600mm程度である。スプレー ノズル4は、湿し水ローラ3の表面114に均一に し水をスプレーするために、横一列に複数 が並んで設けてある。
 図2は、本発明のスプレーダンプナのミスト 飛散防止・汚れ防止装置を実施したスプレー ダンプナの斜視図である。スプレーダンプナ 100は、全体として2つの構造体から構成され 。ひとつは、スプレーバー本体部50及びプレ ート521であり、他のひとつはカバー部541であ る。スプレーバー本体部50及びプレート521と バー部541は、スプレーダンプナ100の保守作 のときは分離できるようになっている。ス レーバー本体部50には、図1に示したスプレ バー5及びスプレーノズル4が取り付けられ いる。カバー部541は、スプレーバー本体部50 及びプレート521と一体に組み合わさって、全 体としてハウジング111を構成する。

 図3は、図2に示したスプレーダンプナ100を 記号I-Iに沿って示した断面図である。
 3は、図1に示した湿し水ローラであり、図3 おいて時計方向に回転する。湿し水ローラ3 の反対側には、スプレーバー本体部50がある スプレーバー本体部50の両側にはプレート52 1、522が取り付けられている。さらに、プレ ト521、522には、それぞれカバー部541、542が り付けられている。カバー541、プレート521 スプレーバー本体部50、プレート522及びカバ ー部542は組み合わさったときにハウジング111 を形成する。また、エンドカバー58、エンド レート53は、ハウジング111の両端にあって ハウジング111の両側を略塞ぐ部材である。
 また、ハウジング111は、湿し水ローラ3の表 面114に向けて開口112を形成している。

 スプレーバー本体部50には、スプレーダ プナ組立体10が収容されている。スプレーダ ンプナ組立体10は、スプレーバー5が取り付け られている。スプレーバー5には、図2に示す 水管11が接続されている。さらにスプレー ー5には、ノズル基部6を介してノズルナット 7が取り付けられている。ノズルナット7には スプレーノズル4が収容されている。給水管 11から湿し水を供給すると、スプレーノズル4 から湿し水がスプレーされる。スプレーバー 本体部50とプレート521、522は、ネジ51によっ 接続されている。ネジ55は、カバー541とプレ ート521を固定し、ネジ57は、カバー542とプレ ト522を固定する。蝶番56はプレート522に対 てカバー542を開閉可能とする。

 図3において、60Aは第1の隔壁空間であり 60Bは第2の隔壁空間である。71Aは第1の空気供 給路、71Bは第2の空気供給路である。図4は、 1の隔壁空間60A付近の部分拡大図である。な お、以後の説明では、第1の隔壁空間60Aと第2 隔壁空間60Bは、幾何学的に対称にすること 実現することが可能であるので、どちらか 方について詳細に説明し、他の一方の説明 省略することがある。ただし、幾何学的な 称は、本発明の実施に必要な要件ではない

 図4において、61はアルファベットの文字 L”の形をした壁部材である。壁部材61とカ ー542は、組み合わさって開口70を持った隔 空間60を形成する。71は、空気供給路として エアチューブである。エアチューブ71は、 2に示すように一端がハウジング111から外部 引き出されている。他の一端は、ハウジン 111の内部で閉じられている。外部に引き出 れたエアチューブ71には、圧縮空気が供給 れる。72は、空気ノズルである。62は、管固 金具である。管固定金具62は、エアチュー 71をカバー542に固定する。エアチューブ71は 市販の樹脂製のエアチューブでよい。圧縮 気ノズル72は、エアチューブ71にドリルで等 間隔に多数の穴をあけるだけでよい。

 545は、排水路である。排水路545は、隔壁 間60内に設けられた水路である。隔壁空間60 には、スプレーノズル4からスプレーされた し水の一部がミストとなって侵入する。隔 空間60に侵入したミストは、水滴となって壁 部材61などに付着する。また、水滴となった し水が、圧縮空気ノズル72を塞ぐ場合があ 。その場合は、排水路545によって、湿し水 排水する。排水路545によって回収した湿し は、ハウジング111内の他の余剰湿し水とと に、スプレーダンプナ100の外に排水される

 カバー542のエッジ543と湿し水ローラ3の表面 114の距離G1は、5mm以下がよく、望ましくは4mm 下がよい。また、壁部材61のエッジ544と湿 水ローラ3の表面114の距離G2は、5mm以下がよ 、望ましくは4mm以下がよい。
 実験は、図3及び図4の構成で、外部からハ ジング111の内部に侵入するインキミストに いて行った。エアチューブ71は、市販されて いて入手が容易な外径6mm、内径4mmの樹脂製の ものを使用した。空気ノズル72は、5mmピッチ 等間隔に直径0.2mmの穴を多数設けた。エア ューブ71に供給する空気の圧力は、0.15Mpa、0. 20Mpa、0.25Mpaと変化させた。評価は、スプレー ダンプナ100を実際に印刷機に取り付け、スプ レーノズル4の部分に20mm角の白紙を両面テー で貼り、インキミストの付着を目視で観察 た。
 空気の圧力を変えながら距離G1、G2を、6mm、 5mm、4mm、3mmの4通りで評価したところ、4mm以 では、紙片には、ほとんどインキミストの 着は起こらない。5mmでは、幾分インキミス の付着が認められ、6mmでは明らかに付着す インキミストが増加した。空気の圧力を変 させて同様の評価を行ったが、空気の圧力 よる影響はほとんど見られない。ただし、 気を供給しない場合は、距離に関係なく明 かにインキミストの付着が見られた。
 また、湿し水ミストの流出については、ス レーダンプナ100から排出される余剰湿し水 水量から推定可能であり、本発明の効果は 分に確認できた。

 次に本発明のほかの実施例及び変形例に いて、図面とともに説明する。本発明を実 するには、図4に示したエアチューブ71の材 は、樹脂であっても金属であってもよい。 様に、図4に示したカバー542と湿し水ローラ 114との距離G1及び壁部材61と湿し水ローラ3の 面との距離G2は、同じ距離であってもよく また違っていても良い。一方図3に示した第1 の隔壁空間60Aと第2の隔壁空間60Bの構造と寸 、空気供給路71A、71Bの寸法、構造、空気圧 ど、本発明を構成する要素は、図面上で左 対称にすることでも実現可能である。しか 、当然のことながら、左右対称であるとし のは発明の理解を助けるための仮定であっ 、実際に本発明を実施するために必要な要 ではない。それぞれの構成要素の構造、寸 、空気圧などが同じであっても異なってい も、本発明は実施可能である。

 図5は、図3に示した空気供給路71に加えて 、空気供給路547を追加し、2列とした例であ 。空気供給路547には、空気ノズル72と同様な 空気ノズル548を設けてある。空気供給路を2 にすると、空気供給路全体の断面積を増加 せることができる。そのため、空気供給路 空気抵抗が低下する。また、空気供給路71、 547はスプレーダンプナ100の長さに合わせて、 約1600mmあるが、空気ノズル72、548から噴出す 空気は、その全長で均一であることが望ま い。空気供給路を2列にすることにより、1 あたりの空気ノズルの数量を半分にするこ ができるので、1列の場合より空気の噴出し 均一化することができる。

 図3及び図4に示した隔壁空間60は、ハウジ ング111に対して内側に設けている。オフセッ ト印刷機は、スプレーダンプナ100を取り付け る場合、十分なスペースがない場合がある。 特に、既存の印刷機に本発明を実施しようと するときは、本発明を実施する前の既存のス プレーダンプナと同じ寸法にするのが現実的 である。既存のスプレーダンプナと同じ外形 寸法であれば、既存のスプレーダンプナと置 き換えることが可能となる。隔壁空間60をハ ジング111の内側に設置すれば、スプレーダ プナ100の外形寸法が本発明を実施する前の 存のスプレーダンプナと変わらないので、 存の印刷機と最も互換性が高い。

 図6は、ハウジング111を構成するカバー542 に対して、隔壁空間60を外側に設けるように た例を示している。印刷機の機種によるが 既存の印刷機に本発明を実施する場合に、 プレーダンプナ100の周辺に余裕がある場合 、隔壁空間60は、ハウジング111の外側に設 るほうがよい場合がある。これは、内側に けると、図7に示す開口112の面積が隔壁空間6 0を設けた分小さくなるからである。隔壁空 60を、ハウジング60の外側に設けることがで れば、開口112の面積の変化を考慮する必要 なくなる。

 図8は、図4に示した空気供給路71を、空気ダ クト550としたものである。551は、アルファベ ットのL字型のダクト板金である。圧縮空気 クト550は、隔壁空間60を構成する壁部材61、 バー542、ダクト板金551によって、長方形に 成されている。72は、空気ノズルであり、 クト板金551に一列に等間隔に並んでいる。 のようにすると、隔壁空間60の断面積が、図 4に示した場合と同一であれば、圧縮空気ダ ト550の断面積は、チューブ71よりも広くする ことができる。
 なお、図8に示した圧縮空気ダクト550の形状 は例示したものであって、その断面は四角形 ではなく、三角形や五角形などその他の形状 でもよい。また、位置についても、図8に示 た位置に限る必要はなく、隔壁空間60を構成 する構造体の一部を含んでいれば、隔壁空間 60内のどの位置でもよい。

 図9は、隔壁空間60内に、空気ノズル552を け、空気供給路(空気ダクト)553を隔壁空間60 から離した例である。空気ノズル552の先端555 は、隔壁空間60内にある。この実施例では、 数の空気管が空気供給路553に接続され、支 金具554を貫通し、壁部材61を貫通して、隔 空間60の内部に達し、各空気管によって各空 気ノズル552が形成されている。このようにす ることにより、隔壁空間60と空気供給路553を 理的に引き離すことができる。図示はしな が、空気ノズル552を、カバー542を貫通する うにすれば、空気供給路553は、ハウジング1 11の外に設置することもできる。

 図10は、図4に示した隔壁空間60を560と561 2つの小区画に分離したものである。小区画5 60、561には、空気供給路ダクト562、563を設け 空気ノズル564、565を設けたものである。図4 に示したように、隔壁空間60は、ひとつであ ても十分な効果があるが、複数の小区画に けることにより、より一層効果がある。な 、図10では、小区画は560と561の2つの例を示 たが、図示はしないが3つ以上であってもよ い。

 図11は、図4に示した隔壁空間60を560と561 2つの小区画に分離したものである。小区画5 60、561には、その間にひとつの空気供給路566 設けた。空気供給路566には、小区画560のた の空気ノズル567及び小区画561のための空気 ズル568を設けた。なお、図11では、小区画 、560と561の2つの例を示したが、3つ以上の小 区画を設けても良い。