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Patent Searching and Data


Title:
SYNTHETIC RESIN CAP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084292
Kind Code:
A1
Abstract:
A synthetic resin cap having excellent tamper evidence properties, simultaneously achieving both good sealing ability and easiness of opening of the cap, and capable of reliably preventing leakage of container contents before a bridge is cut. The synthetic resin cap has a top wall, a skirt wall, and a tamper evidence band connected to the skirt wall via the bridge. A middle leg, an annular protrusion, and an outer leg are formed integrally with the inner surface of the top wall. The thickness in lateral cross sections of an intermediate section of the middle leg is substantially constant in the vertical direction. The inner and outer peripheral surfaces of the intermediate section are circular arc curved surfaces protruding radially inward so as to have substantially the same curvature in a vertical cross section of intermediate section. A guide surface for guiding a container mouth section is provided on the outer peripheral surface of the tip of the middle leg. The intermediate section is tilted radially outward so that, when the middle leg is inserted into the container mouth section, the upper end of the guide surface moves radially inward by 0.1 - 0.6 mm.

Inventors:
HAMANA HIROSHI (JP)
MIYAGI ATSUSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067395
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
September 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIHON YAMAMURA GLASS CO LTD (JP)
HAMANA HIROSHI (JP)
MIYAGI ATSUSHI (JP)
International Classes:
B65D41/04; B65D41/34
Foreign References:
JP2002173157A2002-06-18
US6695161B22004-02-24
FR2900908A12007-11-16
JP2004331137A2004-11-25
JPH0633098B21994-05-02
Other References:
See also references of EP 2226264A4
Attorney, Agent or Firm:
FUJIMOTO, Hideo (2-40 Katamachi 2-chome, Miyakojima-ku, Osaka-sh, Osaka 25, JP)
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Claims:
 天壁と、この天壁の外周部から垂下し容器口部の雄ねじに螺合する雌ねじを有するスカート壁と、このスカート壁の下部に破断可能なブリッジを介して連結されたタンパーエビデンスバンドとを備え、前記天壁の内面には、前記容器口部の内周面に密着する環状の中足と、前記容器口部の先端面に密着する環状突起と、前記容器口部の外周面に密着する環状の外足とを一体的に形成してあり、前記中足は、基端から中間部に向かって横断面の厚みが減少し、中間部の横断面の厚みは上下にわたってほぼ一定であり、中間部から先端に向かって横断面の厚みが減少するとともに、前記中間部の内周面と外周面は、縦断面がほぼ同じ曲率で径内方向に凸の円弧状である曲面としてあり、また、前記中足の先端部の外周面には容器口部をガイドするガイド面を設けてあり、このガイド面の上端が、中足を容器口部に挿入すると径内方向に0.1~0.6mm移動するように前記中間部を径外方向に傾斜させて設けたことを特徴とする合成樹脂製キャップ。
 前記外足の先端部の内周面に前記容器口部をガイドするガイド面を設けてあり、このガイド面の上端が、外足内に容器口部を挿入すると径外方向に0.05~0.5mm移動するように外足を構成してある請求項1に記載の合成樹脂製キャップ。
 前記天壁内面において、前記外足に対してその外周側に連なる部分が内周側に連なる部分よりも下方に位置している請求項1または2に記載の合成樹脂製キャップ。
 前記タンパーエビデンスバンドの下部から内向き上方に向かって延びる係止片をタンパーエビデンスバンドに連設してあるとともに、前記容器口部における前記雄ねじの下側に、容器口部に対する装着時に前記係止片が弾性変形して乗り越え装着後は弾性復帰した係止片が係止するストッパを設けてあり、前記装着後未開封状態において、前記係止片の上端からその直上に位置するストッパの下面部分までの鉛直方向の距離が0.05~0.4mmとなるように構成してある請求項1~3の何れかに記載の合成樹脂製キャップ。
 前記容器口部の雄ねじに前記スカート壁の雌ねじが螺着した状態において、前記雄ねじの外周面から前記スカート壁の内周面までの距離が0.01~0.1mmとなるように構成してある請求項1~4の何れかに記載の合成樹脂製キャップ。
Description:
合成樹脂製キャップ

 この発明は、例えば、飲料水、アルコー 等の内容物を収容する容器の口部に対して 着により着脱自在に取り付けられるワンピ ス構造の合成樹脂製キャップに関し、特に 未開封(開栓が一度もされていないこと)を 明する機能を有するピルファープルーフキ ップに関する。

 従来のワンピース構造の合成樹脂製キャ プとして、略円形状の頂板及び頂板の周縁 ら垂下するスカートをプラスチックで一体 形成して成り、該スカートの内周面に容器 のネジ等の締結用係合部を設けたプラスチ クキャップにおいて、該頂板とスカートの 側コーナー部に、容器口の上縁から外周縁 わたる部分とぴったり係合すべき非変形性 環状の受座と、この受座に環状の溝を介し 位置し且つ該受座の面を通る容器口の面よ も微小間隔だけ突出するように少なくとも1 個のシール用突起部とを設け、該キャップが 容器口に締結されるとき容器口と受座とが係 合する位置を限定としてシール用突起部が圧 縮変形され、シール用突起部のこの圧縮変形 に伴う圧力で密封が行われることを特徴とす るものがある(特許文献1参照)。

特公平6-33098号公報

 しかし、前記キャップでは、前記スカー の下部に破断可能なブリッジを介してタン ーエビデンスバンドを連結し、ピルファー ルーフキャップとして用いた場合、僅かな 度の開栓操作によりブリッジの切断に先立 て密封解除が行われてしまい、タンパーエ デンス性の点(若しくは未開封証明機能の点 )で不十分となるおそれがある。

 また、上記キャップに限らず、従来のワ ピース構造のキャップでは一般的に、密封 と開栓性能(開け易さ)の両立は困難であり 開栓に伴って密封部分も回動するので、ブ ッジが切断されるまでに内容物がリークし く、リークしないように密封部分の嵌合を めると開けにくくなって非実用的となると う問題があった。

 さらに、従来のワンピース構造のキャッ では、ブリッジの一部のみが切断された状 になるとリークし易くなる。すなわち、開 操作に伴って、ブリッジが全て切断された 態となる前に、一部のブリッジのみが切断 れ、若しくは伸びるとともに、他部のブリ ジは元のままである状態を経るのであり、 の状態のキャップは斜めになり易く、キャ プが斜めになるとリークし易いという問題 ある。

本発明は上述の実情に鑑みてなされたもの で、その目的は、優れたタンパーエビデンス 性能が得られるとともに、密封性と開栓性能 の両立と、ブリッジ切断前における容器内容 物のリーク防止の確実化とを図ることができ る合成樹脂製キャップを提供することにある 。

 上記目的を達成するために、本発明に係 合成樹脂製キャップは、天壁と、この天壁 外周部から垂下し容器口部の雄ねじに螺合 る雌ねじを有するスカート壁と、このスカ ト壁の下部に破断可能なブリッジを介して 結されたタンパーエビデンスバンドとを備 、前記天壁の内面には、前記容器口部の内 面に密着する環状の中足と、前記容器口部 先端面に密着する環状突起と、前記容器口 の外周面に密着する環状の外足とを一体的 形成してあり、前記中足は、基端から中間 に向かって横断面の厚みが減少し、中間部 横断面の厚みは上下にわたってほぼ一定で り、中間部から先端に向かって横断面の厚 が減少するとともに、前記中間部の内周面 外周面は、縦断面がほぼ同じ曲率で径内方 に凸の円弧状である曲面としてあり、また 前記中足の先端部の外周面には容器口部を イドするガイド面を設けてあり、このガイ 面の上端が、中足を容器口部に挿入すると 内方向に0.1~0.6mm移動するように前記中間部 径外方向に傾斜させて設けたことを特徴と ている(請求項1)。

 また、上記合成樹脂製キャップにおいて 前記外足の先端部の内周面に前記容器口部 ガイドするガイド面を設けてあり、このガ ド面の上端が、外足内に容器口部を挿入す と径外方向に0.05~0.5mm移動するように外足を 構成してあってもよい(請求項2)。

 さらに、前記天壁内面において、前記外 に対してその外周側に連なる部分が内周側 連なる部分よりも下方に位置していてもよ (請求項3)。

 また、上記合成樹脂製キャップにおいて 前記タンパーエビデンスバンドの下部から 向き上方に向かって延びる係止片をタンパ エビデンスバンドに連設してあるとともに 前記容器口部における前記雄ねじの下側に 容器口部に対する装着時に前記係止片が弾 変形して乗り越え装着後は弾性復帰した係 片が係止するストッパを設けてあり、前記 着後未開封状態において、前記係止片の上 からその直上に位置するストッパの下面部 までの鉛直方向の距離が0.05~0.4mmとなるよう に構成してあってもよい(請求項4)。

 また、上記合成樹脂製キャップにおいて 前記容器口部の雄ねじに前記スカート壁の ねじが螺着した状態において、前記雄ねじ 外周面から前記スカート壁の内周面までの 離が0.01~0.1mmとなるように構成してあっても よい(請求項5)。

 請求項1~5に係る発明では、優れたタンパ エビデンス性能が得られるとともに、密封 と開栓性能の両立と、ブリッジ切断前にお る容器内容物のリーク防止の確実化とを図 ことができる合成樹脂製キャップが得られ 。

 すなわち、従来のキャップでは、キャッ の開栓時には天壁やスカート壁のみでなく 中足における容器口部に接触する部分(密封 部)も同様に回転し、その開栓操作が完了す までの間に容器口部が円形状から楕円形状 の歪な形状に弾性変形することがある。そ て、このような変形が生じると、中足と容 口部との間に隙間が形成され、これがリー の原因となる。しかし、請求項1に係る発明 キャップでは、構造的に撓み易い中足が容 口部の変形に追従し易くなっているので、 足と容器口部との間に隙間が形成され難く よって、中足が容器口部から完全に抜けき までリークが生じ難い。

 また、従来のキャップでは、キャップの 初の開栓時に、ブリッジの一部のみが切断 いし伸長した状態となったときに、元のま 残ったブリッジがスカート壁をバンドにつ ぎ止める働きをする結果、キャップが傾斜 易くなる不安定な状態になる。しかし、請 項1に係る発明のキャップでは、中足を上記 のように湾曲させたことにより、中足が容器 口部内面の全周にわたって略一定の力で当接 するので、キャップは傾斜し難く、略水平な 状態(天壁とバンドとが略平行な状態)を保っ まま螺脱される。

 その上、請求項1に係る発明では、中足を 上記のような形状に湾曲させて構造的に撓み 易くしたことにより、容器口部に対するキャ ップの螺着時に、中足はガイド面により容器 口部をガイドしつつ容器口部を回避するよう に確実に変形するので、その閉栓性能が良好 に発揮され、また、中足の中間部を径外方向 に大きく傾斜させて中足の密封部の容器口部 に対する嵌合を強める(中足と外足とによる 器口部の頬張り力を大とする)ことができる で、これにより十分な密封性も得られる。

 請求項2に係る発明では、容器口部に対す る外足の嵌合を一層強める(中足と外足とに る容器口部の頬張り力をより大とする)こと できるので、密封性の向上を図ることがで る。

 請求項3に係る発明では、天壁内面に上述 のような高低差を設けて外足が径外方向に変 形し難くしてあるので、これによって密封性 の向上を図ることができる。

 請求項4に係る発明では、ストッパから係 止片までの距離を小さくする(0.05~0.4mmとする) ので、開封(最初の開栓)のために行われる容 口部からのキャップの螺脱作業を開始して ら間もなく、ストッパに対して係止片が当 することになる。したがって、タンパーエ デンスバンドが早く切れ、ブリッジが切断 れてからリークが発生するまでのキャップ 回転量を増やすことができるため、タンパ エビデンス性能を向上させることができる

 請求項5に係る発明では、容器口部の雄ね じとスカート壁の雌ねじの遊びを小さくする (0.01~0.1mmとする)ことにより、キャップが傾斜 してしまう可能性が極めて低くなり、キャッ プが傾斜したとしてもその傾斜角度が大きく なることもないので、キャップの開封時にお いてタンパーエビデンスバンドが切断される までの間におけるキャップの振れ(特に水平 向の振れ)や傾斜をしっかりと抑えることが きる。

(A)及び(B)は本発明の一実施の形態に係 キャップ及びこれを装着する容器の要部の 成を概略的に示す斜視図である。 前記キャップの構成を概略的に示す部 透視側面図である。 前記容器に装着した状態の前記キャッ の左半分の構成を概略的に示す縦断面図で る。 前記キャップの要部の構成を概略的に す部分拡大縦断面図である。

符号の説明

  1  キャップ
  2  容器口部
  3  天壁
  4  スカート壁
  6  雌ねじ
  7  雄ねじ
  9  ブリッジ
 10  タンパーエビデンスバンド
 11  係止片
 14  中足
 15  環状突起
 16  外足
 17  基端部
 18  中間部
 19  先端部
 20  内周面
 21  外周面
 22  ガイド面

 以下、本発明の実施の形態について図面 参照しながら説明する。ここで、図1(A)及び (B)は本発明の一実施の形態に係る合成樹脂製 キャップ(以下、単に「キャップ」という)1及 びこれを装着する容器の要部の構成を概略的 に示す斜視図、図2は前記キャップ1の構成を 略的に示す部分透視側面図、図3は前記容器 に装着した状態の前記キャップ1の左半分の 成を概略的に示す縦断面図、図4は前記キャ プ1の要部の構成を概略的に示す部分拡大縦 断面図である。

 この実施の形態に係るキャップ1は、これ とは別個に製造される容器(例えばペットボ ル)の口部2(図1(B)参照)に装着されるもので、 インジェクション成形またはコンプレッショ ン成形により成形してある。

 また、キャップ1の素材は、柔軟性に優れ るとともに摩擦抵抗が小さい合成樹脂として 例えば高密度ポリエチレン(HDPE)若しくはポリ プロピレン(PP)からなるベース樹脂を採用し いる。

 そして、キャップ1は、図1(A)及び図2に示 ように、平面視において円形状の天壁3と、 この天壁3の外周部から垂下するスカート壁4 を備えている。ここで、スカート壁4の外周 面にはローレット溝5を、内周面には雌ねじ6( 図2参照)を設けてあり、この雌ねじ6は前記容 器口部2の雄ねじ7に螺合する。尚、雌ねじ6、 雄ねじ7のそれぞれ適宜の位置(両者6,7の螺着 螺脱操作に支障を来すことのない位置)には 縦断溝8を設けてある。

 ここで、本実施形態では、図3に示すよう に、前記容器口部2の雄ねじ7に前記スカート 4の雌ねじ6が螺着した状態において、前記 ねじ7の外周面7aから前記スカート壁4の内周 4aまでの距離(遊び)d1が小さくなるように構 してある。なお、上記距離d1は、0.01~0.1mmが ましく、0.03~0.07mmが特に好ましい。

 また、スカート壁4の下部には、図1(A)及 図2に示すように、周方向に所定間隔をおい 設けた破断可能な複数のブリッジ9(図2参照) を介してタンパーエビデンスバンド(以下、 に「バンド」という)10を連設してあり、こ バンド10の内側には、図2に示すように、バ ド10の下部から内向き上方に向かって延びる 複数の係止片11を設けてある。

 これに対して、容器口部2には、図1(B)に すように、容器口部2に対するキャップ1の装 着時に前記バンド10が乗り越え、かつその後 バンド10の係止片11が係止してバンド10の抜 を防止するストッパ12と、このストッパ12の 下方に位置し、ストッパ12を乗り越えたバン 10をストッパ12とで保持するフランジ13とを けてある。

 一方、前記天壁3の内面(下面)には、図2及 び図4に示すように、前記容器口部2の内周面2 a(図1(B)参照)に密着可能な環状の中足14と、容 器口部2の先端面2b(図1(B)参照)に密着可能な環 状突起15と、容器口部2の外周面2c(図1(B)参照) 密着可能な環状の外足16とを一体的に形成 てある。

 そして、本実施形態では、前記容器口部2 に対してキャップ1を装着するために、キャ プ1の雌ねじ6(図2参照)を容器口部2の雄ねじ7( 図1(B)参照)に螺合させた上で、キャップ1に図 1(A)の矢印T方向の回転力を加える。この際、 ャップ1は図1(A)において下向きに螺進し、 がてバンド10の各係止片11(図2参照)は、容器 部2の雄ねじ7の下方のストッパ12(図1(B)参照) に当接し、ストッパ12により拡径方向に弾性 形するようにガイドされることによりスト パ12を乗り越え、その後、係止片11は初期の 状態に弾性復帰する。以上により、キャップ 1の装着は完了する。

 この装着状態においては、図3に示すよう に、キャップ1の中足14は容器口部2の内周面2a に密着し、キャップ1の環状突起15は容器口部 2の先端面2bに密着し、キャップ1の外足16は容 器口部2の外周面2cに密着する。尚、図3では 容器口部2に未装着時のキャップ1における中 足14を二点鎖線で示すとともに外足16を破線 示し、容器口部2に装着した状態のキャップ1 における中足14及び外足16をそれぞれ実線で してある。

 また、この装着(未開封)状態では、図3に すように、各係止片11の上端11aからその直 に位置するストッパ12の下面部分12aまでの鉛 直方向d2の距離が小さくなるように構成して る。尚、この構成は、例えば容器口部2の先 端面2bに当接するキャップ1の環状突起15の鉛 方向の長さを調整することにより容易に得 れる。ここで、上記距離d2は、0.05~0.4mmが好 しく、0.1~0.3mmが特に好ましい。

 そして、容器口部2に装着したキャップ1 対して図1(A)の矢印L方向の回転力を加えるこ とにより開栓することができ、このとき、容 器口部2のストッパ12に係止する係止片11を有 るバンド10は容器口部2に残留し、キャップ1 においてバンド10を除く部位のみが前記矢印L 方向の回転力により容器口部2から螺脱する したがって、最初の開栓時に前記バンド10と スカート壁4をつなぐブリッジ9が全て破断す ことになる。

 ここで、前記中足14は、図4に示すように 上から順に、基端部17と、中間部18と、先端 部19とを備え、基端17aから中間部18に向かっ 横断面の厚みが減少し、中間部18の横断面の 厚みは上下にわたってほぼ一定であり、中間 部18から先端19aに向かって横断面の厚みが減 するように構成してある。

 また、中間部18の内周面20と外周面21は、 4に示すように、キャップ1を容器口部2に装 していない状態で、縦断面がほぼ同じ曲率 径内方向(図4では右側)に凸の円弧状である 面となるように構成してある。すなわち、 4に示すように、内周面20と外周面21の縦断 は、ある点P1,P2を中心とする径R1,R2がほぼ同 の円弧となり、点P1,P2はともにキャップ1の カート壁4の側方(外方)に位置する。

 さらに、中足14の先端部19の外周面には、 図4に示すように、キャップ1を容器口部2に装 着する際に容器口部2をガイドするガイド面22 となるテーパ面を設けてあり、このガイド面 22の上端(前記外周面21とガイド面22の境界)が 中足14を容器口部2に挿入すると径内方向に0 .1~0.6mm(より好ましくは0.2~0.5mm)移動するよう 前記中間部18を径外方向(図4において左向き) に傾斜させて設けてある。

 ここで、本実施形態では、自然状態(図4 示す状態)における中足14の外径は最大とな 部位(前記ガイド面22の上端)で22mm以上であり 、容器口部2の内周面の径(内径)は21.74mmであ 。

 また、前記容器口部2が一般的なペットボ トル口部形状をしている場合、シール長さは 2.2~2.8mm、中足の中間部18の径R1,R2は6~15mm、容 との嵌合代は0.2~0.8mmとすることが望ましい

 一方、前記外足16は、図4に示すように、 から順に、基端部23と、先端部24とを備え、 先端部24の内周面に前記容器口部2をガイドす るガイド面25を設けてあり、このガイド面25 上端が、外足16内に容器口部2を挿入すると 外方向に0.05~0.5mm(より好ましくは0.1~0.3mm)移 するように外足16を構成してある。尚、この 構成は、例えば外足16の水平方向における肉 を内周側に大きくすることにより容易に得 れる。

 また、図4に示すように、前記天壁3の内 (下面)において、前記外足16に対してその外 側に連なる部分26が内周側に連なる部分27よ りも距離d3だけ下方に位置しており、距離d3 、例えば0.1~1.0mm(より好ましくは0.1~0.5mm)であ る。そして、この構成により、外足16が径外 向に弾性変形し難くなっている。

 前記キャップ1はその水はけが良好であり 、成形後のキャップ1を洗浄液によって殺菌 浄し、無菌水によって洗い流した際に洗浄 等がキャップ1内に残留したままになること ないので、内容物がアセプティック充填さ る容器に用いて好適である。しかし、アセ ティック充填されない容器に用いてもよい とは勿論である。

 前述のように構成したキャップ1では、閉 栓したときに容器口部2の内側に接触する中 14を上記のように湾曲させたことにより、中 足14が構造的に撓み易くなっており、その結 、内容物のリーク防止性能が向上する。す わち、従来のキャップでは、キャップ1の開 栓時には天壁3やスカート壁4のみでなく、中 14における容器口部2に接触する部分(密封部 )も同様に回転し、その開栓操作が完了する での間に容器口部2が円形状から楕円形状等 歪な形状に弾性変形することがある。そし 、このような変形が生じると、中足と容器 部との間に隙間が形成され、これがリーク 原因となる。しかし、本キャップ1では、構 造的に撓み易い中足14が容器口部2の変形に追 従し易くなっているので、中足14と容器口部2 との間に隙間が形成され難く、よって、中足 14が容器口部2から完全に抜けきるまでリーク が生じ難い。

 また、キャップ1の最初の開栓時にブリッ ジ9が全て切断されることは上述したとおり あり、その前にブリッジ9の一部のみが切断 いし伸長した状態となったときに、元のま 残ったブリッジ9がスカート壁4をバンド10に つなぎ止める働きをする結果、キャップ1が 斜し易くなる不安定な状態になる。しかし 本キャップ1では、中足14を上記のように湾 させたことにより、中足14が容器口部2内面 全周にわたって略一定の力で当接するので キャップ1は傾斜し難く、略水平な状態(天壁 3とバンド10とが略平行な状態)を保ったまま 脱される。

 さらに、本キャップ1では、中足14を上記 ような形状に湾曲させて構造的に撓み易く たことにより、容器口部2に対するキャップ 1の螺着時に、中足14はガイド面22により容器 部2をガイドしつつ容器口部2を回避するよ に確実に変形するので、その閉栓性能が良 に発揮され、また、中足14の中間部18を径外 向に大きく傾斜させて中足14の密封部の容 口部2に対する嵌合を強める(中足14と外足16 による容器口部2の頬張り力を大とする)こと ができるので、これにより十分な密封性も得 られる。

 加えて、本キャップ1では、外足16内に容 口部2を挿入すると外足16のガイド面25の上 が径外方向に移動し、その反作用として容 口部2に対して内周側に押す力が働くので、 器口部2に対する外足16の嵌合を一層強める( 中足14と外足16とによる容器口部2の頬張り力 より大とする)ことができ、密封性の向上を 図ることができる。

 その上、本キャップ1では、天壁3内面に 述のような高低差を設けて外足16が径外方向 に弾性変形し難くしてあるので、これによっ ても密封性が飛躍的に高まることになる。

 また、本キャップ1では、ストッパ12から 止片11までの距離が小さいので、開封のた の容器口部2からのキャップ1の螺脱作業を開 始してから間もなく、ストッパ12に対して係 片11が当接することになる。したがって、 ンド10が早く切れ、ブリッジ9が切断されて らリークが発生するまでのキャップ1の回転 を増やすことができるため、タンパーエビ ンス性能を向上させることができる。

 また、本キャップ1では、容器口部2の雄 じ7とスカート壁4の雌ねじ6の遊びを小さく てあることによっても、キャップ1が傾斜し しまう可能性が極めて低くなり、キャップ1 が傾斜したとしてもその傾斜角度が大きくな ることもないので、キャップ1の開封時にお てバンド10が切断されるまでの間におけるキ ャップ1の振れ(特に水平方向の振れ)や傾斜を しっかりと抑えることができる。

 そして、本キャップ1のタンパーエビデン ス性能が優れていることは、下記(1)~(4)の手 に従って行った試験により確認することが きた。

 (1)500ml用ペットボトル(以下、単に「ボト 」という)に水を常温充填し、このボトルに キャップを装着(キャッピング)してなるサン ルを用意する。(2)サンプルを20℃~24℃下で24 時間以上保存する(以下の工程でもサンプル 同じ温度下に置く)。(3)キャップを低速で回 させて開栓する。(4)開栓開始時からブリッ 切断時までのキャップの回転量(ブリッジ角 度)と、開栓開始時からリーク時までのキャ プの回転量(開栓角度)と、リーク時において 切断されているブリッジの本数とを確認する 。

 上記試験において、タンパーエビデンス 能の良否は、上記手順(4)で確認する開栓角 、ブリッジの切断本数及びブリッジ角度を 準にして評価することができる。すなわち 原則として、タンパーエビデンス性能は、 栓の際のリークがブリッジの切断と同時か れよりも後に生じることによって担保され ものであり、特に、リークの発生前に全ブ ッジが切断されれば(上記手順(4)でリーク時 において全ブリッジの切断が確認されれば) ンパーエビデンス性能が高いと評価するこ ができる。

 そして、現在市場に出回っている通常の ャップを備えたボトルについて上記試験を 数回行ったところ、リークの発生とブリッ 9の切断とがほぼ同時またはブリッジ9が全 切断される前にリークが発生することが多 った。しかし、本キャップ1を備えたボトル ついて上記試験を複数回行ったところ、本 ャップ1では毎回、ブリッジ9が全て切断さ た後にリークが発生したのであり、この結 から、本キャップ1が十分なタンパーエビデ ス性能を有していることが明らかとなった

 本発明に係る合成樹脂製キャップは、構 的に撓み易い中足が容器口部の変形に追従 易くなっているので、中足と容器口部との に隙間が形成され難く、よって中足が容器 部から完全に抜けきるまでリークが生じ難 、ピルファープルーフキャップに適用でき 。