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Patent Searching and Data


Title:
TEST DEVICE AND TEST DEVICE CONTROL METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069449
Kind Code:
A1
Abstract:
A test device which has a micropump for sending out a liquid by varying pressure inside a pump chamber by use of an actuator pours the liquid from the micropump to a microchip to make a chemical reagent and a specimen react with each other and measures the result of the reaction. The test device is characterized in that the device has a flow rate measurement means which outputs a signal according to the flow rate in the channel of the liquid, a flow rate judgment means which judges the flow rate by comparing the value of the signal with a reference signal value, a pump drive means which drives the micropump, and a pump drive control means which controls the drive means and that the pump drive control means controls the pump drive means on the basis of the judgment result obtained by the flow rate judgment means.

Inventors:
HARADA SHINJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070285
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KONICA MINOLTA MED & GRAPHIC (JP)
HARADA SHINJI (JP)
International Classes:
F04B43/02; F04B49/10; G01F1/00; G01F1/696; G01N35/00; G01N35/10; G01N37/00
Foreign References:
JP2006149379A2006-06-15
JPH08326681A1996-12-10
JP2002533619A2002-10-08
JPH0486389A1992-03-18
JP2006090155A2006-04-06
JP2006063906A2006-03-09
JP2007533902A2007-11-22
JPH03168373A1991-07-22
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Claims:
ポンプ室の内部の圧力をアクチュエータで変化させて液体を送出するマイクロポンプを有し、前記マイクロポンプから前記液体をマイクロチップに注入し、試薬と検体とを反応させて反応結果を測定する検査装置において、前記液体が流れる流路の流量に応じて信号を出力する流量測定手段と、前記信号の値と基準信号値とを比較し判定する流量判定手段と、前記マイクロポンプを駆動するポンプ駆動手段と、前記ポンプ駆動手段を制御するポンプ駆動制御手段と、を有し、前記ポンプ駆動制御手段は、前記流量判定手段の判定結果に基づいて前記ポンプ駆動手段を制御することを特徴とする検査装置。
前記ポンプ駆動制御手段は、前記ポンプ駆動手段が発生する前記アクチュエータを駆動する駆動電圧の周波数またはデューティ比のいずれか一方、または両方を変化させることにより前記流量を制御することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の検査装置。
前記ポンプ駆動制御手段は、周期的に前記流量判定手段から前記判定結果を取得し、前記判定結果に基づいて前記ポンプ駆動手段を制御することにより前記流量を一定にすることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の検査装置。
ポンプ室の内部の圧力をアクチュエータで変化させて液体を送出するマイクロポンプを有し、前記マイクロポンプから前記液体をマイクロチップに注入し、試薬と検体とを反応させて反応結果を測定する検査装置の制御方法において、前記液体が流れる流路の流量に応じて信号を出力する流量測定工程と、前記信号の値と基準信号値とを比較し判定する流量判定工程と、前記マイクロポンプを駆動する条件を設定するポンプ駆動工程と、を有し、前記流量判定工程の判定結果に基づいて前記ポンプ駆動工程の前記条件を変更することを特徴とする検査装置の制御方法。
前記条件は、前記マイクロポンプを駆動する周波数またはデューティ比のいずれか一方、または両方であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の検査装置の制御方法。
前記流量測定工程と、前記流量判定工程と、前記ポンプ駆動工程と、をこの順に周期的に繰り返すことにより前記流量を一定にすることを特徴とする請求の範囲第4項または第5項に記載の検査装置の制御方法。
Description:
検査装置、検査装置の制御方法

 本発明は、検査装置、検査装置の制御方 に関する。

 近年、マイクロマシン技術および超微細 工技術を駆使することにより、従来の試料 製、化学分析、化学合成などを行うための 置、手段(例えばポンプ、バルブ、流路、セ ンサなど)を微細化して1チップ上に集積化し システムが開発されている(例えば、特許文 献1参照)。これは、μ-TAS(Micro Total Analysis Sys tem:マイクロ総合分析システム)、バイオリア タ、ラボ・オン・チップ(Lab-on-chips)、バイ チップとも呼ばれ、医療検査・診断分野、 境測定分野、農産製造分野でその応用が期 されている。現実には遺伝子検査に見られ ように、煩雑な工程、熟練した手技、機器 の操作が必要とされる場合には、自動化、 速化および簡便化されたミクロ化分析シス ムは、コスト、必要試料量、所要時間のみ らず、時間および場所を選ばない分析を可 とすることによる恩恵は多大と言える。

 各種の分析、検査ではこれらの分析用チ プ(マイクロチップ)における分析の定量性 解析の精度、経済性などが重要視される。 のためにはシンプルな構成で、高い信頼性 送液システムを確立することが課題であり 精度が高く、信頼性に優れるマイクロ流体 御素子が求められている。本出願人はこの うな用途に好適なマイクロポンプの動作原 と制御方法を例えば特許文献2に開示してい 。

 また、本出願人は、マイクロチップの微 流路内に試薬などを封入し、マイクロポン によって微細流路に液体を注入して試薬な を移動させ、反応部を構成する流路、次い 検出部を構成する流路へ流すことにより、 応結果を測定することができる検査装置を 案している(例えば、特許文献3参照)。

 このような用途では、マイクロチップ内 流路に蓄えられた微少量の試薬や検体を精 良く送液する必要があり、マイクロポンプ 送液制御を高精度に行う必要がある。しか ながら、マイクロポンプによって流体を流 に送出すると、流路抵抗値が変化するため 標の流量に制御することが難しい。

 このような問題を解決するため、本出願 はマイクロポンプの作動による流路中の流 の量の変化に基づく流路抵抗の変化の予測 に関する情報を取得し、取得した情報に基 いてマイクロポンプを駆動するための電気 号を制御する方法を提案している(特許文献 4参照)。特許文献4では、マイクロポンプを駆 動するための電気信号は一定周期で繰り返す 台形波電圧であり、台形波電圧のピーク電圧 を制御する方法を開示している。

 一方、一般的な手法として、流路毎に流 センサを配置して流量を測定し、マイクロ ンプの制御にフィードバックする方法があ 。

 流路毎に配置する流量センサとして、複数 流路が形成されているガラス基板の上に流 の蓋としてシリコン基板を形成し、その上 流体流量検出用の2つのヒータを形成し、上 流側のヒータと下流側のヒータの抵抗比から 流量を検出する熱式流量センサが提案されて いる(例えば、特許文献5参照)。

特開2004-28589号公報

特開2001-322099号公報

特開2006-149379号公報

特開2004-270537号公報

特開平7-159215号公報

 しかしながら、特許文献5に開示されてい るような熱式流量センサの出力電圧は、キン グの法則により流量の平方根の関数になるた め出力電圧をそのままフィードバックすると マイクロポンプの制御が安定しない。

 そのため、熱式流量センサの出力電圧か 流量の1次関数に比例する電圧に変換して、 マイクロポンプを駆動する台形波電圧の例え ばピーク電圧を制御する必要がある。このよ うに熱式流量センサの出力電圧から流量の1 関数に比例する電圧に変換するには、例え 熱式流量センサの出力電圧をA/D変換し、ル クアップテーブルを用いて流量に比例する 力データに変換し、該出力データをD/A変換 て制御電圧を得る必要がある。このような 法を用いて高い制御精度でマイクロポンプ 駆動するためには分解能の高いA/D変換器とD/ A変換器が必要であり、高価な部品が多い複 な回路になってしまう。

 本発明は、上記課題に鑑みてなされたも であって、簡単な回路構成で精度良く送液 御を行うことができる検査装置、検査装置 制御方法を提供することを目的とする。

 本発明の目的は、下記構成により達成す ことができる。

 1.
ポンプ室の内部の圧力をアクチュエータで変 化させて液体を送出するマイクロポンプを有 し、前記マイクロポンプから前記液体をマイ クロチップに注入し、試薬と検体とを反応さ せて反応結果を測定する検査装置において、 前記液体が流れる流路の流量に応じて信号を 出力する流量測定手段と、前記信号の値と基 準信号値とを比較し判定する流量判定手段と 、前記マイクロポンプを駆動するポンプ駆動 手段と、前記ポンプ駆動手段を制御するポン プ駆動制御手段と、を有し、前記ポンプ駆動 制御手段は、前記流量判定手段の判定結果に 基づいて前記ポンプ駆動手段を制御すること を特徴とする検査装置。

 2.
前記ポンプ駆動制御手段は、前記ポンプ駆動 手段が発生する前記アクチュエータを駆動す る駆動電圧の周波数またはデューティ比のい ずれか一方、または両方を変化させることに より前記流量を制御することを特徴とする1 記載の検査装置。

 3.
前記ポンプ駆動制御手段は、周期的に前記流 量判定手段から前記判定結果を取得し、前記 判定結果に基づいて前記ポンプ駆動手段を制 御することにより前記流量を一定にすること を特徴とする1または2に記載の検査装置。

 4.
ポンプ室の内部の圧力をアクチュエータで変 化させて液体を送出するマイクロポンプを有 し、前記マイクロポンプから前記液体をマイ クロチップに注入し、試薬と検体とを反応さ せて反応結果を測定する検査装置の制御方法 において、前記液体が流れる流路の流量に応 じて信号を出力する流量測定工程と、前記信 号の値と基準信号値とを比較し判定する流量 判定工程と、前記マイクロポンプを駆動する 条件を設定するポンプ駆動工程と、を有し、 前記流量判定工程の判定結果に基づいて前記 ポンプ駆動工程の前記条件を変更することを 特徴とする検査装置の制御方法。

 5.
前記条件は、前記マイクロポンプを駆動する 周波数またはデューティ比のいずれか一方、 または両方であることを特徴とする4に記載 検査装置の制御方法。

 6.
前記流量測定工程と、前記流量判定工程と、 前記ポンプ駆動工程と、をこの順に周期的に 繰り返すことにより前記流量を一定にするこ とを特徴とする4または5に記載の検査装置の 御方法。

 本発明によれば、流量測定手段の出力値 基準値と比較し、判定結果に基づいてポン を駆動する駆動電圧の周波数および/または デューティ比を変更するので、簡単な回路構 成で精度良く送液制御を行うことができる。

本発明の実施形態における検査装置82 外観図である。 本発明の実施形態に係わるマイクロポ プユニット5の一例についての説明図である 。 アクチュエータ112に供給する駆動電圧E と流量Qの関係を示す説明図である。 本発明の実施形態に係わるマイクロチ プ1の一例についての説明図である。 本発明のの実施形態における検査装置8 2の内部構成の一例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における検査装 置82の回路ブロック図である。 タイミング信号発生部21の発生するタ ミング信号S1とアクチュエータ112に供給する 駆動電圧Eの関係を示すタイミングチャート ある。 駆動電圧Eの駆動周波数fとマイクロポ プMPの流量Qとの関係の一例を説明するため グラフである。 駆動周波数fを変えて送液したときの、 経過時間tと送液量Uの関係を示すグラフであ 。 流量Qとアンプ306の出力電圧Eとの関係 示すグラフである。 本発明の第1の実施形態における流量 御ルーチンのフローチャートである。 第2の実施形態における検査装置82の回 路ブロック図である。 本発明の第2の実施形態における反応 出装置82の回路ブロック図である。 本発明の第2の実施形態における流量 御ルーチンのフローチャートである。

符号の説明

 1 マイクロチップ
 4 駆動液
 5 マイクロポンプユニット
 21 タイミング信号発生部
 23 台形波発生部
 26 アンプ
 80 マイクロチップ検査システム
 82 検査装置
 83 挿入口
 84 表示部
 90 パッキン
 91 駆動液タンク
 110 駆動液注入部
 111 検出部
 112 アクチュエータ
 150a 発光部
 150b 受光部
 213 検体注入部
 410 流量判定部
 412 ポンプ駆動制御部
 500 ポンプ駆動部
 510 流量測定部
 MP マイクロポンプ

 以下、図面に基づき本発明の実施形態を 明する。

 図1は、本発明の実施形態における検査装 置82の外観図である。

 検査システム80は検査装置82とマイクロチ ップ1から構成される。検査装置82はマイクロ チップ1に予め注入された検体と、試薬との 応を自動的に検出し、表示部84に結果を表示 する装置である。検査装置82には挿入口83が り、マイクロチップ1を挿入口83に差し込ん 検査装置82の内部にセットするようになって いる。

 なお、挿入口83はマイクロチップ1を挿入 に接触しないように、マイクロチップ1の厚 みより十分高さがある。85はメモリカードス ット、86はプリント出力口、87は操作パネル 、88は入出力端子である。

 検査担当者は図1の矢印方向にマイクロチ ップ1を挿入し、操作パネル87を操作して検査 を開始させる。検査装置82の内部では、制御 段の指令により図1には図示せぬマイクロポ ンプユニット5がマイクロチップ1に駆動液等 液体を注入し、マイクロチップ1内の反応の 検査が自動的に行われる。検査が終了すると 液晶パネルなどで構成される表示部84に結果 表示される。検査結果は操作パネル87の操 により、プリント出力口86よりプリントを出 力したり、メモリカードスロット85に挿入さ たメモリカードに記憶することができる。 た、外部入出力端子88から例えばLANケーブ を使って、パソコンなどにデータを保存す ことができる。

 検査担当者は、検査終了後、マイクロチ プ1を挿入口83から取り出す。

 次に、本発明の実施形態に係わるマイク ポンプユニット5の一例について、図2を用 て説明する。

 図2(a)は本発明に係わるマイクロポンプユ ニット5の平面図であり、図2(b)は左側面図、 2(c)は右側面図である。また、図2(d)は図2(a) A-Aで示す部分の断面図である。

 図2に示すようにマイクロポンプユニット 5は、第1の基板11、第2の基板12から成る。な 、図2(a)において、第1の基板11に設けられた 部を点線で図示している。

 図2(a)のA-Aで示す部分が一つのマイクロポ ンプMPを構成しており、後に説明するマイク ポンプ機構によって、例えば入出力口145か 吸入した液体を入出力口146から吐出する。 るいは、逆方向に入出力口146から吸入した 体を入出力口145から吐出することもできる 図2(a)の例では、第1の基板11に8つのマイク ポンプMPが形成されている。これらのマイク ロポンプMPは互いに同じ構造であるから、以 においては図2(d)を用いてその構造を説明す る。

 第1の基板11は、例えば幅17mm、奥行き35mm 厚み0.2mmの大きさの長方形のシート状である 。図2(d)に示すように、第1の基板11に形成さ た各マイクロポンプMPは、ポンプ室121、ダイ ヤフラム122、第1絞り流路123、第1流路124、第2 絞り流路125、および第2流路126を有する。

 マイクロポンプユニット5は、上に述べた マイクロポンプMPの作動によって、一方の入 力口145から液体を吸い込み、他方の入出力 146から液体を吐出する。また、アクチュエ タ112に印加する駆動電圧を制御することに って、液体の吸入と吐出の方向を逆にする とができる。なお、第1の基板11それ自体の 造については、従来の技術の項で述べた特 2001-322099号を参照することができる。

 次にマイクロポンプユニット5の動作原理 について説明する。

 第2絞り流路125は、その流入側と流出側と の差圧が零に近いときは流路抵抗が低いが、 差圧が大きくなると流路抵抗が大きくなる。 つまり圧力依存性が大きい。第1絞り流路123 、差圧が零に近いときの流路抵抗は第2絞り 路125の場合よりも大きいが、圧力依存性が とんどなく、差圧が大きくなっても流路抵 は余り変化せず、差圧が大きい場合に流路 抗が第2絞り流路125よりも小さくなる。

 このような流路抵抗特性は、流路を流れ 液体(流体)が、差圧の大きさに応じて乱流 なるようにするか、または差圧にかかわり く常に層流となるようにするか、によって ることが可能である。具体的には、例えば 第2絞り流路125を流路長の短いオリフィスと 、第1絞り流路123を第2絞り流路125と内径が じで流路長の長いノズルとすることによっ 実現することが可能である。

 第1絞り流路123と第2絞り流路125のこのよ な流路抵抗特性を利用して、ポンプ室121に 力を発生させるとともに、その圧力の変化 割合を制御することによって、流路抵抗の い方に液体を吐出するようなポンプ作用を 現することができる。

 つまり、ポンプ室121の圧力を上昇させる ともに、その変化の割合を大きくしておけ 、差圧が大きくなって第2絞り流路125の流路 抵抗の方が第1絞り流路123の流路抵抗よりも きくなり、ポンプ室121内の液体は第1絞り流 123から吐出する(吐出工程)。そして、ポン 室121の圧力を下降させるとともに、その変 の割合を小さくすれば、差圧が小さく維持 れて第1絞り流路123の流路抵抗の方が第2絞り 流路125の流路抵抗よりも大きくなり、第2絞 流路125からポンプ室121内に液体が流入する( 入工程)。

 これとは逆に、ポンプ室121の圧力を上昇 せるとともに、その変化の割合を小さくす ば、差圧が小さく維持されて第1絞り流路123 の流路抵抗の方が第2絞り流路125の流路抵抗 りも大きくなり、ポンプ室121内の液体は第2 り流路125から吐出する(吐出工程)。そして ポンプ室121の圧力を下降させるとともに、 の変化の割合を大きくすれば、差圧が大き なって第1絞り流路123の流路抵抗の方が第2絞 り流路125の流路抵抗よりも小さくなり、第1 り流路123からポンプ室121内に液体が流入す (吸入工程)。

 このようなポンプ室121の圧力制御は、ア チュエータ112に供給する駆動電圧を制御し ダイヤフラム122の変形の量およびタイミン を制御することによって実現される。

 図3はアクチュエータ112に供給する駆動電 圧Eと流量Qの関係を示す説明図である。アク ュエータ112に高い駆動電圧を印加するとポ プ室121の圧力が高まるものとする。

 図3(a-1)に示す波形ではT1<T3なので、ポ プ室121の圧力が上昇するときの変化の割合 、ポンプ室121の圧力が下降するときの変化 割合より大きい。したがって、前述の様に ンプ室121内の液体は第1絞り流路123から吐出 る。

 図3(a-2)は流路123から吐出された液体の、 路124における流量Qの一例を示している。T1 期間、ポンプ室121の圧力が急に上昇するの 流路124を流れる流量Qも急に上昇する。T2の 止期間の後、T3の期間はポンプ室121の圧力 緩やかに下降すると、おもに第2絞り流路125 らポンプ室121内に液体が流入し、一部が第1 絞り流路123からポンプ室121内に流入する。そ のため、流量Qは緩やかに減少する。しかし T3の期間に減少する流量QはT1の期間に流入し た流量Qより少なく、T4の休止期間においては 、初期状態よりも流量Qが増加している。こ ようにT1からT4のサイクルを繰り返すことに り流量Qは増加していく。

 一方、図3(b-1)に示す波形ではT7<T5なの 、ポンプ室121の圧力が上昇するときの変化 割合は、ポンプ室121の圧力が下降するとき 変化の割合より小さい。したがって、前述 様に第1絞り流路123からポンプ室121内に液体 流入する。

 図3(b-2)は流路123から吸入された液体の、 路124における流量Qの一例を示している。T5 期間、ポンプ室121の圧力が緩やかに上昇す と、おもに第2絞り流路125から液体が吐出し 、一部が第1絞り流路123から吐出する。その め、流量Qは緩やかに増加する。一方、T6の 止期間の後、T7の期間においてポンプ室121の 圧力が急に下降すると、第1絞り流路123から ンプ室121内に液体が流入する。そのため、 量Qは急に減少する。しかし、T5の期間に増 する流量QはT7の期間に吐出した流量Qより少 く、T8の休止期間においては、初期状態よ も流量Qが減少している。このようにT5からT8 のサイクルを繰り返すことにより流量Qは減 していく。

 図3において、アクチュエータ112に印加す る最大電圧e1は、数ボルトから数十ボルト程 、最大で100ボルト程度である。また、時間T 1,T7は20μs程度、時間T2,T6は0~数μs程度、時間T3 ,T5は60μs程度である。時間T4,T8は0であっても い。駆動電圧Eの周波数は11kHz程度である。 3(a-1)および(b-1)に示す駆動電圧Eによって、 路23には、例えば図3(a-2)および図3(b-2)に示 ような流量が得られる。なお、図3(a-2)およ 図3(b-2)における流量曲線は、ポンプ動作に って得られる流量を模式的に示したもので 実際には流体の慣性振動が重畳する。した って、これら図に示された流量曲線に振動 分が重畳された曲線が実際に得られる流量 示すこととなる。

 次に、本発明の実施形態に係わるマイク チップ1の一例について、図4を用いて説明 る。

 図4(a)、図4(b)はマイクロチップ1の外観図 ある。図4(a)において矢印は、後述する検査 装置82にマイクロチップ1を挿入する挿入方向 であり、図4(a)は挿入時にマイクロチップ1の 面となる面を図示している。図4(b)はマイク ロチップ1の側面図である。

 図4(a)の検出部の窓111aと検出部の流路111b 検体と試薬の反応を光学的に検出するため 設けられており、ガラスや樹脂などの透明 部材で構成されている。110a、110b、110c、110d 、110eは内部の微細流路に連通する駆動液注 部であり、各駆動液注入部110から駆動液50を 注入し内部の試薬等を駆動する。213はマイク ロチップ1に検体を注入するための検体注入 である。

 図4(b)に示すように、マイクロチップ1は 形成基板108と、溝形成基板108を覆う被覆基 109から構成されている。次に、マイクロチ プ1を構成する溝形成基板108と被覆基板109に いる材料について説明する。

 マイクロチップ1は、加工成形性、非吸水 性、耐薬品性、耐候性、コストなどに優れて いることが望まれており、マイクロチップ1 構造、用途、検出方法などを考慮して、マ クロチップ1の材料を選択する。その材料と ては従来公知の様々なものが使用可能であ 、個々の材料特性に応じて通常は1以上の材 料を適宜組み合わせて、基板および流路エレ メントが成形される。

 特に、多数の測定検体、とりわけ汚染、 染のリスクのある臨床検体を対象とするチ プは、ディスポーサブルタイプであること 望ましい。そのため、量産可能であり、軽 で衝撃に強く、焼却廃棄が容易なプラステ ク樹脂、例えば、透明性、機械的特性およ 成型性に優れて微細加工がしやすいポリス レンが好ましい。また、例えば分析におい チップを100℃近くまで加熱する必要がある 合には、耐熱性に優れる樹脂(例えばポリカ ーボネートなど)を用いることが好ましい。 た、タンパク質の吸着が問題となる場合に ポリプロピレンを用いることが好ましい。 脂やガラスなどは熱伝導率が小さく、マイ ロチップの局所的に加熱される領域に、こ らの材料を用いることにより、面方向への 伝導が抑制され、加熱領域のみ選択的に加 することができる。

 検出部111において、呈色反応の生成物や 光物質などの検出を光学的に行う場合は、 なくともこの部位の基板は光透過性の材料( 例えばアルカリガラス、石英ガラス、透明プ ラスチック類)を用い、光が透過するように る必要がある。本実施形態においては、検 部の窓111aと、少なくとも検出部の流路111bを 形成する溝形成基板は、光透過性の材料が用 いられていて、検出部111を光が透過するよう になっている。

 本発明の実施形態に係わるマイクロチッ 1には、検査、試料の処理などを行うための 、微小な溝状の流路(微細流路)および機能部 (流路エレメント)が、用途に応じた適当な 様で配設されている。本実施形態では、こ らの微細流路および流路エレメントによっ マイクロチップ1内で行われる特定の遺伝子 増幅およびその検出を行う処理の一例を図4 (c)を用いて説明する。なお、本発明の適用は 図4(c)で説明するマイクロチップ1の例に限定 れるものでは無く、様々な用途のマイクロ ップ1に適用できる。

 図4(c)はマイクロチップ1内部の微細流路 よび流路エレメントの機能を説明するため 説明図である。

 微細流路には、例えば検体液を収容する 体収容部221、試薬類を収容する試薬収容部2 20などが設けられており、場所や時間を問わ 迅速に検査ができるよう、試薬収容部220に 必要とされる試薬類、洗浄液、変性処理液 どがあらかじめ収容されている。図4(c)にお いて、試薬収容部220、検体収容部221および流 路エレメントは四角形で表し、その間の微細 流路は実線と矢印で表す。

 マイクロチップ1は、微細流路を形成した 溝形成基板108と溝状の流路を覆う被覆基板109 から構成されている。微細流路はマイクロメ ーターオーダーで形成されており、例えば幅 は数μm~数百μm、好ましくは10~200μmで、深さ 25~500μm程度、好ましくは25~250μmである。

 少なくともマイクロチップ1の溝形成基板 108には、上記の微細流路が形成されている。 被覆基板109は、少なくとも溝形成基板の微細 流路を密着して覆う必要があり、溝形成基板 の全面を覆っていても良い。なお、マイクロ チップ1の微細流路には、例えば、図示せぬ 液制御部、逆流防止部(逆止弁、能動弁など) などの送液を制御するための部位が設けられ 、逆流を防止し、所定の手順で送液が行われ るようになっている。

 検体注入部213はマイクロチップ1に検体を 注入するための注入部、駆動液注入部110はマ イクロチップ1に駆動液50を注入するための注 入部である。マイクロチップ1による検査を うに先立って、検査担当者は検体を検体注 部213から注射器などを用いて注入する。図4( c)に示すように、検体注入部213から注入され 検体は、連通する微細流路を通って検体収 部221に収容される。

 次に、駆動液注入部110aから駆動液50を注 すると、駆動液50は連通する微細流路を通 て検体収容部221に収容されている検体を押 出し、増幅部222に検体を送り込む。

 一方、駆動液注入部110bから注入された駆 動液50は、連通する微細流路を通って試薬収 部220aに収容されている試薬aを押し出す。 薬収容部220aから押し出された試薬aは増幅部 222に駆動液50によって送り込まれる。このと の反応条件によっては、増幅部222の部分を 定の温度にする必要があり、後で説明する うに検査装置82の内部で加熱または吸熱し 所定の温度で反応させる。

 所定の反応時間の後、さらに駆動液50に り増幅部222から送り出された反応後の検体 含む溶液は、検出部111に注入される。注入 れた溶液は検出部111の流路壁に担持されて る反応物質と反応し流路壁に固定化する。

 次に、駆動液注入部110cから駆動液50を注 すると、駆動液50は連通する微細流路を通 て試薬収容部220bに収容されている試薬bを押 し出し、微細流路から検出部111に注入する。

 同様に、駆動液注入部110dから駆動液50を 入すると、駆動液50は連通する微細流路を って試薬収容部220cに収容されている試薬を し出し、微細流路から検出部111に注入する

 最後に、駆動液注入部110eから駆動液50を 入して、洗浄液収容部223から洗浄液を押し し、検出部111に注入する。洗浄液によって 出部111内に残留している未反応の溶液41を 浄する。

 洗浄後、検出部111の流路壁に吸着した反 物の濃度を光学的に測定することによって 増幅した遺伝子など被検出物を検出する。 のように、駆動液注入部110から駆動液50を 次注入することにより、マイクロチップ1の 部で所定の処理が行われる。

 図5は、マイクロチップ1の上面を温度調 ユニット152とマイクロポンプユニット5に密 させている状態である。マイクロチップ1は 図示せぬ駆動部材により駆動され、紙面上下 方向に移動可能である。

 初期状態において、マイクロチップ1は図 5の紙面左右方向に挿抜可能であり、検査担 者は挿入口83から図示せぬ規制部材に当接す るまでマイクロチップ1を挿入する。所定の 置までマイクロチップ1を挿入するとフォト ンタラプタなどを用いたチップ検知部95が イクロチップ1を検知し、オンになる。

 温度調節ユニット152は、ペルチェ素子、 源装置、温度制御装置などを内蔵し、発熱 たは吸熱を行ってマイクロチップ1を所定の 温度に調整するユニットである。

 図示せぬ制御部が、チップ検知部95がオ になった信号を受信すると、駆動部材によ マイクロチップ1を下降させて、マイクロチ プ1の下面を温度調節ユニット152とパッキン 92を介して中間流路部180に押しつけて密着さ る。

 マイクロチップ1の駆動液注入部110は、マ イクロチップ1とパッキン92を密着させたとき に、中間流路部180に設けられた対応する開口 185とそれぞれ連通する位置に設けられている 。中間流路部180は、中間流路182の溝を設けた 透明な第1基板184と、第1基板184を覆う透明な 2基板183から構成され、中間流路182の両端に は開口185と開口186が設けられている。開口186 はパッキン90bを介してマイクロポンプユニッ ト5の入出力口146と連通している。

 マイクロポンプユニット5の吸込側には、 パッキン90aを介して駆動液タンク91が接続さ 、駆動液タンク91に充填された駆動液をパ キン90aを介して吸い込むようになっている 一方、マイクロポンプユニット5の吐出側の 面に設けられた入出力口146は中間流路182を してマイクロチップ1の駆動液注入部110と連 通しているので、マイクロポンプユニット5 ら送り出された駆動液は、マイクロチップ1 駆動液注入部110からマイクロチップ1内に形 成された流路250に注入される。このようにし て、マイクロポンプユニット5から駆動液注 部110に駆動液を注入する。

 中間流路部180には中間流路182を流れる駆 液50の流速を測定するため例えば液温参照 抗体59と発熱抵抗体52が設けられている。

 第2基板183には例えばガラスエポキシ基板 などをパターンニングして用いることもでき るが、低温焼結セラミックスを用いると厚膜 印刷により液温参照抵抗体59と発熱抵抗体52 形成できるので工程を簡略にすることがで る。

 図5の流路182に沿った断面図のように、第 2基板183に形成された液温参照抵抗体59、発熱 抵抗体52は流路182に沿うように配置されてお 、流路182を流れる駆動液50に接するように っている。駆動液50は開口186から注入し、流 路182を通って開口185から吐出する。後で詳し く説明するように、上流側に設けられた液温 参照抵抗体59と、下流側に設けられた発熱抵 体52の抵抗値の変化をブリッジ回路で検出 て流量に応じた電圧を出力する。

 なお、本実施形態では中間流路部180の流 を測定するように液温参照抵抗体59と発熱 抗体52を設けているが、これらを設ける場所 は中間流路部180に限定されるものではない。 また、中間流路部180は必ずしも必要ではなく 、例えば、マイクロポンプユニット5の第1流 124の流速を測定するように液温参照抵抗体5 9と発熱抵抗体52とを設けて良い。

 さらに、図2に図示したマイクロポンプユ ニット5の例ではマイクロポンプMPが8つ設け れているが、全てのマイクロポンプMPを使用 する必要はない。図3に図示したマイクロチ プ1の場合は、5つのマイクロポンプMPが連通 るよう駆動液注入部110を配置すれば良い。

 マイクロチップ1の検出部111では、検体と マイクロチップ1内に貯蔵された試薬が反応 て、例えば呈色、発光、蛍光、混濁などを こす。本実施形態では図4で説明したように 検出部111でおこる試薬の反応結果を光学的 検出する。発光部150aと受光部150bは、マイ ロチップ1の検出部111を透過する光を検出で るように配置されている。

 図6は、本発明の第1の実施形態における 応検出装置82の回路ブロック図である。図7 図8、図9、図10を参照しながら図6のブロック 図を説明する。

 図7はタイミング信号発生部21の発生するタ ミング信号S1とアクチュエータ112に供給す 駆動電圧Eの関係を示すタイミングチャート ある。図8は駆動電圧Eの駆動周波数f(kHz)と イクロポンプMPの流量Qとの関係の一例を説 するためのグラフ、図9は駆動周波数fを変え て送液したときの、経過時間t(Sec)と送液量U(m m 3 )の関係を示すグラフである。図10は、流量Q(m m 3 /s)とアンプ306の出力電圧E(V)との関係を示す ラフである。

 制御部99は、CPU98(中央処理装置)とRAM97(Rand om Access Memory),ROM96(Read Only Memory)等から構成 され、不揮発性の記憶部であるROM96に記憶さ ているプログラムをRAM97に読み出し、当該 ログラムに従って反応検出装置82の各部を集 中制御する。

 以下、いままでに説明した機能と同一機 を有する機能ブロックには同番号を付し、 明を省略する。

 チップ検知部95はマイクロチップ1が規制 材に当接すると検知信号をCPU98に送信する CPU98は検知信号を受信すると、機構駆動部32 指令し所定の手順でマイクロチップ1を下降 または上昇させる。

 CPU98は、流量判定部410とポンプ駆動制御 412を有している。

 ポンプ駆動部500は各マイクロポンプMPの クチュエータ112を駆動する駆動部である。 ンプ駆動部500は、タイミング信号発生部21、 電源部24、台形波発生部23、アンプ26から構成 される。

 ポンプ駆動制御部412はプログラムに基づ て、所定量の駆動液を注入または吸入する うにポンプ駆動部500を制御する。

 タイミング信号発生部21は、ポンプ駆動制 部412が指令したタイミングパルスS1が‘H’ 時間T H と、タイミングパルスS1が‘L’の時間T L に応じて、タイミングパルスS1を発生する。

 台形波発生部23はタイミングパルスS1が‘ H’のとき内部のコンデンサに定電流充電し タイミングパルスS1が‘L’のとき内部のコ デンサを定電流放電し台形波を発生する。 源部24は台形波発生部23に台形波のピーク電 e1になる定電圧を供給する。アンプ26は台形 波発生部23内部のコンデンサの電圧をインピ ダンス変換し、アクチュエータ112を駆動す 。

 このように、ポンプ駆動部500はポンプ駆 制御部412の指令を受けて、図7に示すような 波形の駆動電圧Eを発生してアクチュエータ11 2を駆動する。

 図7(a)、(c)はタイミング信号発生器21の出 するタイミング信号S1の波形、図7(b)、(d)は イミング信号S1を入力された台形波発生部23 が発生する台形波を、アンプ36を介してアク ュエータ112に供給する駆動電圧Eの波形であ る。

 タイミング信号S1は、図7(a)に示すT L の期間’L’、T H の期間’H’になる矩形パルスである。ポン 駆動制御部412は、図10で説明したステップS13 でタイミング信号発生器21にタイミング信号S 1が’L’になる期間T L と’H’になる期間T H の初期値を設定する。タイミング信号発生器 21は、設定された時間間隔でタイミング信号S 1のパルスを発生する。

 台形波発生部23は、タイミング信号S1が入 力されると、タイミング信号S1の立ち下がり らT1の期間、駆動電圧Eを電圧e0から電圧e1ま で増加させる。電圧e1は電源部24から供給さ る一定の電圧である。T2の期間、駆動電圧E 一定の電圧e1である。台形波発生部23は、タ ミング信号S1の立ち上がりからT3の期間、駆 動電圧Eを電圧e1から電圧e0まで減少させる。 にタイミング信号S1の立ち下がるまでの期 T4は駆動電圧Eは一定の電圧e0である。T1、T3 台形波発生部23の回路定数として予め設定さ れている。駆動電圧Eの周期はTwであり、駆動 周波数fは1/Twである。また、デューティ比DT (T1+T2+T3)/Twである。

 次に、図7(c)、(d)を用いて、タイミング信号 S1のT H の時間を変えてマイクロポンプMPの流量Qを制 御する例を説明する。

 図7(c)のように、例えばポンプ駆動制御部412 の指令により、タイミング信号発生器21の出 するタイミング信号S1の’H’になる期間は T増えT H ’になる。すると、駆動電圧Eの休止期間T4は 図7(d)のようにδTだけ長くなりT4’となる。こ のときの駆動周波数f’は1/Tw’であり、デュ ティ比DTは(T1+T2+T3)/Tw’である。この例では 動周波数fとデューティ比DTが低下するが、T H の時間を短くすれば駆動周波数fとデューテ 比DTを高めることができる。

 なお、この例では、タイミング信号S1のT H だけを変えているので、駆動周波数fおよび ューティ比DTが変わっているが、タイミング 信号S1のT H とT L の両方を変えることにより駆動周波数fまた デューティ比DTだけを可変にすることもでき る。

 次に、アクチュエータ112に駆動周波数f(kH z)の駆動電圧Eを加えたときの、マイクロポン プMPの流量Qについて一例を説明する。

 図8のグラフのように、例えば駆動周波数f 9.6KHz~10.8KHzの間は駆動周波数fとともに流量Q 増加し、図中Bで示す10.8KHzから11.2KHzの間で 量Qは約0.7(mm 3 /s)と最大になる。

 従来は、駆動周波数fは流量Qが最大にな ようBの範囲の何れかの周波数に設定し、台 波のピーク電圧e1を変化させることにより 量Q制御していた。

 本発明では、図中Aで示す駆動周波数fに 例して流量Qが増加する範囲、すなわち駆動 波数fを例えば10.3kHz±0.3KHzの範囲で可変する ことにより流量Qを制御する。このようにす と駆動周波数fの変化に対して流量Qがリニア に変化し、また変化量も少ないので目標流量 に対して高精度な制御が可能である。

 図9の図中bで示す直線は、駆動周波数fが 準周波数の場合であり、図8の例では駆動周 波数fは10.3kHzである。図中aで示す直線は、駆 動周波数fが基準周波数より高い場合であり 例えば駆動周波数fは10.6kHzである。図中cで す直線は、駆動周波数fが基準周波数より低 場合であり、例えば駆動周波数fは10.0kHzで る。グラフからわかるように、周波数に応 た割合で送液量Uが時間に比例して増加し、 れの場合も安定して送液できる。

 なお、駆動電圧Eのデューティ比DTを可変 する場合も同様に流量Qがリニアに変化する 領域があり、このような領域の中心値のデュ ーティ比DTを基準値に設定する。

 図6に示す流量測定部510は、所定の発熱温 度で平衡状態を保っている発熱抵抗体52と温 補償用の液温参照抵抗体59をそれぞれ抵抗R3 、R4と接続したブリッジ回路、アンプ306、定 流源305から構成されている。流量測定部510 、本発明の流量測定手段である。ブリッジ 路のブリッジ抵抗の電圧差を、アンプ306に って差動増幅し、A/D変換部310によりデジタ 値に変換し制御部99に入力される。

 図10に示すようにブリッジ回路の出力電 Eは流量Qの平方根に比例して増加する。目標 流量Qoの付近の出力電圧Eoの変化がリニアに くなるように各定数を設定することが望ま い。なお、本実施形態の流量測定部510は一 であり、例えば発熱抵抗体52の上流と下流の 液温をサーミスタなどで検知し、その温度差 から流量を求めても良い。

 流量判定部410は、アンプ306の出力値と基 値を比較し結果を判定する。

 図6に示すCPU98は所定のシーケンスで検査 行い、検査結果をRAM97に記憶する。検査結 は、操作部87の操作によりメモリカード501に 記憶したり、プリンタ503によってプリントす ることができる。

 図11は本発明の実施形態において、マイ ロチップ検査システム80による検査の手順を 説明するフローチャートである。

 なお、温度調節ユニット152は反応検出装 82の電源投入時に通電され、所定の温度に っているものとする。

 S11:マイクロチップ1を挿入するステップ ある。

 検査担当者は、挿入口83からマイクロチ プ1を図示せぬ規制部材に当接するまで挿入 る。

 S12:機構を下降させるステップである。

 挿入口83から挿入されたマイクロチップ1 図示せぬ規制部材に当接し、CPU98がチップ 知部95から検知信号を検知すると、CPU98は機 駆動部32を制御し、パッキン92と温度調節ユ ニット152に適当な圧力で密着するまで下降さ せる。

 S13:駆動液をマイクロチップ1に注入する テップである。

 ポンプ駆動制御部412は所定のシーケンス 従って、ポンプ駆動部500に指令してマイク ポンプMPを駆動し、マイクロチップ1の駆動 注入部110に駆動液を順次注入する。

 S14:駆動液の流量を制御するステップであ る。

 CPU98は後に詳しく述べる流量制御ルーチ をコールし、中間流路182を流れる駆動液の 量に基づいてポンプ駆動部500を制御し、流 を一定にする。

 S15:駆動液を注入する時間が終了したか、 否か判定するステップである。

 注入された駆動液がマイクロチップ1の流 路内の検体や試薬を所定のシーケンスで検出 部111まで送り込み、反応させる所定の時間が 経過したか、否か、を判定する。

 注入する時間が終了していない場合、(ス テップS15;No)、ステップS14に戻る。

 注入する時間が終了した場合、(ステップ S104;Yes)、ステップS16に進む。

 S16:検出部111の反応結果を検出するステッ プである。

 所定の反応時間経過後、CPU98は、発光部15 0aを発光させてマイクロチップ1の検出部111を 照明し、検出部111を透過した透過光を受光し た受光部150bからの入力信号をCPU98に内蔵する A/D変換器でデジタル値に変換し、測光値を得 る。

 S17:反応結果を表示するステップである。

 CPU98は、光検出部150が測光した結果から 算し、反応結果を表示部84に表示する。

 以上で検査の手順は終了である。

 次に、図12を用いて流量制御ルーチンの 順を説明する。図12は本発明の第1の実施形 における流量制御ルーチンのフローチャー である。

 S101:流量のデータを取得するステップで る。

 流量判定部410は、流量測定部510の出力し 信号電圧のデータDnを取得する。ステップS1 01は、本発明の流量測定工程である。

 S102:基準流量のデータD 0 と比較、判定するステップである。

 流量判定部410は、信号電圧のデータDnと基 流量のデータD 0 とを比較、判定する。ステップS102は、本発 の流量判定工程である。

 Dn>D 0 の場合、(ステップS102;Dn>D 0 )、ステップS103に進む。

 S103:T Hn =T Hn-1 +δTとするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、タイミング信号S1 ’H’になる期間T Hn が前回設定した期間T Hn-1 +δTとなるようタイミング信号発生器21を設定 し、メインルーチンに戻る。

 タイミング信号発生器21の発生するタイミ グ信号は、図7(c)のようにδT増えて’H’にな る期間がT H ’になる。すると、駆動電圧Eの休止期間T4は 図12(d)のようにδTだけ長くなりT4’となる。 のように流量測定部510の出力する信号電圧 データDnが基準流量のデータD 0 より多い場合は、休止期間T4を長くして流量Q を減少させる。

 Dn=D 0 の場合、(ステップS102;Dn=D 0 )、ステップS104に進む。

 S104:T Hn =T Hn-1 とするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、タイミング信号S1 ’H’になる期間T Hn が前回設定した期間T Hn-1 になるようタイミング信号発生器21を設定し インルーチンに戻る。

 Dn<D 0 の場合、(ステップS102;Dn<D 0 )、ステップS105に進む。

 S105:T Hn =T Hn-1 -δTとするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、タイミング信号S1 ’H’になる期間がT Hn =T Hn-1 -δTとなるようタイミング信号発生器21を設定 する。すると、駆動電圧Eの休止期間T4は図7(d )とは逆にδTだけ短くなる。このように流量 定部510の出力する信号電圧のデータDnが基準 流量のデータD 0 より少ない場合は、休止期間T4を短くして流 Qを増加させ、メインルーチンに戻る。

 ステップS103、S104、S105は本発明のポンプ 動工程である。

 流量制御ルーチンの説明は以上である。

 このように、本発明では流量の判定結果 応じてマイクロポンプMPを駆動する駆動電 Eを制御するので、簡単な回路構成で精度良 送液制御を行うことができる。

 なお、本実施形態では、駆動電圧Eの休止 期間T4を変更して駆動電圧Eの周波数とデュー ティ比をともに変更しているが、周波数また はデューティ比だけを変更しても良い。また 、立ち上がり期間T1や立ち下がり期間T3を変 しても良い。

 次に、本発明の第2の実施形態を説明する 。

 第2の実施形態では、ポンプ駆動制御部412 が駆動電圧Eの休止期間T4に加えてアクチュエ ータ112に印加する最大電圧e1を制御すること より流量の制御範囲を広げている。

 図13は本発明の第2の実施形態における反 検出装置82の回路ブロック図、図14は本発明 の第2の実施形態における流量制御ルーチン フローチャートである。

 図13の回路ブロック図に示すように、第2 実施形態ではD/A変換部27の出力電圧をアン 28を介して台形波発生部23に電源を供給して る。ポンプ駆動制御部412はD/A変換部27に電 データを出力し、アクチュエータ112に印加 る最大電圧e1を制御する。そのほかの構成要 素は図6の第1の実施形態と同じであり、同番 を付し説明を省略する。

 次に、図14のフローチャートを説明する 第1の実施形態と同じ処理を行うステップに 同番号を付し説明を省略する。

 S101:流量のデータを取得するステップで る。

 流量判定部410は、流量測定部510の出力し 信号電圧のデータDnを取得する。

 S201:基準流量のデータD 0 と比較、判定するステップである。

 流量判定部410は、信号電圧のデータDnと基 流量のデータD 0 とを比較、判定する。本ステップでは、信号 電圧のデータDnと基準流量のデータD 0 の差が一定範囲以内か、否かを判定する。第 2の実施形態では、基準流量との差が一定範 より大きくなると、アクチュエータ112に印 する最大電圧e1を変更し、基準流量に収束す るまでの時間を早める。

 Dn-D 0 <-Dxの場合、(ステップS201;Dn-D 0 <-Dx)、ステップS202に進む。

 S202:e1 n =e1 n-1 +δeとするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、最大電圧e1 n が前回設定したe1 n-1 +δeとなるようD/A変換部310を設定し、メイン ーチンに戻る。

 |Dn-D 0 |≦Dxの場合、(ステップS201;|Dn-D 0 |≦Dx)、ステップS203に進む。

 S203:e1 n =e1 n-1 とするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、最大電圧e1 n が前回設定したe1 n-1 となるようD/A変換部310を設定し、ステップS10 2に進む。

 Dn-D 0 >Dxの場合、(ステップS201;Dn-D 0 >Dx)、ステップS204に進む。

 S204:e1 n =e1 n-1 -δeとするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、最大電圧e1 n が前回設定したe1 n-1 -δeとなるようD/A変換部310を設定し、メイン ーチンに戻る。

 S102:基準流量のデータD 0 と比較、判定するステップである。

 流量判定部410は、信号電圧のデータDnと基 流量のデータD 0 とを比較、判定する。

 Dn>D 0 の場合、(ステップS102;Dn>D 0 )、ステップS103に進む。

 S103:T Hn =T Hn-1 +δTとするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、タイミング信号S1 ’H’になる期間T Hn が前回設定した期間T Hn-1 +δTとなるようタイミング信号発生器21を設定 し、メインルーチンに戻る。

 Dn=D 0 の場合、(ステップS102;Dn=D 0 )、ステップS104に進む。

 S104:T Hn =T Hn-1 とするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、タイミング信号S1 ’H’になる期間T Hn が前回設定した期間T Hn-1 になるようタイミング信号発生器21を設定し メインルーチンに戻る。

 Dn<D 0 の場合、(ステップS102;Dn<D 0 )、ステップS105に進む。

 S105:T Hn =T Hn-1 -δTとするステップである。

 ポンプ駆動制御部412は、タイミング信号S1 ’H’になる期間がT Hn =T Hn-1 -δTとなるようタイミング信号発生器21を設定 し、メインルーチンに戻る。

 第2の実施形態の流量制御ルーチンの説明 は以上である。

 このように、第2の実施形態では基準流量 との差が一定範囲を越えると最大電圧e1をδe 減させて制御し基準流量との差が一定範囲 では流量の判定結果に応じてマイクロポン MPを駆動する駆動周波数およびデューティ を増減させて制御する。第2の実施形態ではD /A変換部27が必要になるが、最大電圧e1の調整 はあまり精度を必要としないので、例えばマ イクロコンピュータに内蔵されているD/A変換 器を用いることもできる。このように、第2 実施形態では簡単な回路構成で第1の実施形 より広い制御範囲を精度良く送液制御を行 ことができる。なお、基準流量との差が一 範囲内では流量の判定結果に応じてマイク ポンプMPを駆動する駆動周波数またはデュ ティ比を増減させて制御しても良い。

 以上このように、本発明によれば、簡単 回路構成で精度良く送液制御を行うことが きる検査装置、検査装置の制御方法を提供 ることができる。