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Title:
THERMAL TRANSFER SHEET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175082
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] Provided is a thermal transfer sheet having a low release strength both when heated and cooled. [Solution] This thermal transfer sheet is characterized by being provided with a base material and a transfer layer, wherein the transfer layer is at least provided with a release layer, and the release layer contains a vinyl resin, and an alcohol alkoxylate and/or an alcohol having 18-80 carbon atoms.

Inventors:
MATSUBA EMI (JP)
OOTA MITSUHIRO (JP)
EGUCHI HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/004678
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 06, 2020
Export Citation:
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Assignee:
DAINIPPON PRINTING CO LTD (JP)
International Classes:
B32B27/30; B41M5/42; B41M5/44
Domestic Patent References:
WO2018061741A12018-04-05
Foreign References:
JPH0199884A1989-04-18
JPS63302090A1988-12-08
JPH08118814A1996-05-14
JP2018043417A2018-03-22
JPH0911652A1997-01-14
JP2012091459A2012-05-17
JPH11277923A1999-10-12
JP2002103829A2002-04-09
Other References:
See also references of EP 3932667A4
Attorney, Agent or Firm:
NAKAMURA Yukitaka et al. (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175082 28 卩(:17 2020 /004678

請求の範囲

[請求項 1 ] 基材と、 転写層と、 を備え、

前記転写層は、 少なくとも剥離層を備え、

前記剥離層が、 ビニル樹脂と、 アルコールアルコキシレート及び炭 素数 1 8以上 8 0以下のアルコールの少なくとも一方とを含む、 熱転 写シート。

[請求項 2] 前記ビニル樹脂が、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体である、 請求 項 1 に記載の熱転写シート。

[請求項 3] 前記剥離層が、 前記アルコールアルコキシレートを含み、

前記アルコールアルコキシレートが、 アルコールエトキシレート又 はアルコールブトキシレートである、 請求項 1又は 2に記載の熱転写 シート。

[請求項 4] 前記アルコールアルコキシレートが、 アルコールエトキシレートで あり、 下記一般式 (1) で示される、 請求項 3に記載の熱転写シート

[化 1 ] 匸 〇!+1 -〇-((:¾0120)门-^1 (1)

(上記一般式 (1) 中、 は、 2 0以上 6 0以下の整数であり、 nは 、 2以上 1 0 0以下の整数であり、 n / mが、 3 . 0以下である。 ) [請求項 5] 前記剥離層における前記アルコールアルコキシレートの含有量が、

1質量%以上 4 5質量%以下である、 請求項 3又は 4に記載の熱転写 シート。

[請求項 6] 前記剥離層が、 前記炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールを含み、 前記炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールが、 直鎖状脂肪族アルコ —ルである、 請求項 1〜 5のいずれか _項に記載の熱転写シ _卜。

[請求項 7] 前記剥離層における前記炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールの含 有量が、 1質量%以上 4 5質量%以下である、 請求項 6に記載の熱転 〇 2020/175082 29 卩(:171? 2020 /004678

写シート。

[請求項 8] 前記剥離層におけるビニル樹脂の含有量の、 前記剥離層におけるア ルコールアルコキシレートの含有量及び前記炭素数 1 8以上 80以下 のアルコールの含有量の和に対する比が、 質量基準で、 60/40以 上 99. 5/0. 5以下である、 請求項 1〜 7のいずれか一項に記載 の熱転写シート。

Description:
\¥0 2020/175082 1 卩(:17 2020 /004678 明 細 書

発明の名称 : 熱転写シート

技術分野

[0001 ] 本開示は、 熱転写シートに関する。

背景技術

[0002] 従来、 基材と、 転写層と、 を備える熱転写シートに対して、 サーマルへツ ド等を用いてエネルギーを印加し、 紙やプラスチツクシート等の被転写体上 に、 転写層を転写し、 画像や保護層を形成する、 熱溶融転写方式が知られて いる。

熱溶融転写方式により形成される画像は、 高濃度で鮮鋭性に優れているた め、 該方式は、 文字、 線画等の 2値画像の記録に適している。 また、 熱溶融 転写方式によれば、 宛名、 顧客情報、 番号、 バーコード等の可変情報を、 被 転写体に記録できる。

[0003] 熱溶融転写方式の一実施形態として、 受容層を含む転写層を備える熱転写 シート (いわゆる、 中間転写媒体) に画像を形成した後に、 被転写体上に転 写層を転写する方法が知られている。

[0004] 上記した熱転写シートが備える転写層は、 加熱直後に剥離することを想定 して設計された熱時剥離タイプと、 加熱して一定時間経過後に剥離すること を想定して設計された冷時剥離タイプと、 があり、 使用するプリンターに応 じ、 適宜選択され、 使用されている。

例えば、 特開平 1 1 _ 2 7 7 9 2 3公報 (特許文献 1) には、 熱時剥離夕 イプの転写層を備える熱転写シートが提案さ れている。

また、 特開 2 0 0 2 _ 1 0 3 8 2 9号公報 (特許文献 2) には、 冷時剥離 タイプの転写層を備える熱転写シートが提案 されている。

[0005] しかしながら、 熱時剥離タイプの転写層を備える熱転写シー トと、 冷時剥 離タイプの転写層を備える熱転写シートとを 、 使い分けることはコスト削減 の観点からは好ましくなく、 加熱直後の剥離力 (以下、 熱時剥離力という。 〇 2020/175082 2 卩(:171? 2020 /004678

) 及び加熱して一定期間経過後の剥離力 (以下、 冷時剥離力という。 ) のい ずれもが低い、 熱転写シートが求められていた。

先行技術文献

特許文献

[0006] 特許文献 1 :特開平 1 1 —2 7 7 9 2 3号公報

特許文献 2 :特開 2 0 0 2 _ 1 0 3 8 2 9号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007] 本開示が解決しようとする課題は、 熱時剥離力及び冷時剥離力が共に低い 、 熱転写シートを提供することである。

課題を解決するための手段

[0008] 本開示の熱転写シートは、 基材と、 転写層と、 を備え、

転写層が、 少なくとも剥離層を備え、

剥離層が、 ビニル樹脂と、 アルコールアルコキシレート及び炭素数 1 8以 上 8 0以下のアルコールの少なくとも一方とを含 ことを特徴とする。

発明の効果

[0009] 本開示によれば、 熱時剥離力及び冷時剥離力が共に低い、 熱転写シートを 提供できる。

図面の簡単な説明

[0010] [図 1]本開示の熱転写シートの一実施形態を示 概略断面図である。

[図 2]本開示の熱転写シートの一実施形態を示 概略断面図である。

[図 3]本開示の熱転写シートの一実施形態を示 概略断面図である。

[図 4]本開示の熱転写シートの一実施形態を示 概略断面図である。

[図 5]本開示の熱転写シートの一実施形態を示 概略断面図である。

[図 6]本開示の熱転写シートの一実施形態を示 概略断面図である。

[図 7]本開示の熱転写シートの一実施形態を示 概略断面図である。

[図 8]実施例の細線印字性評価において、 被転写体上に形成した画像の正面図 \¥0 2020/175082 3 卩(:171? 2020 /004678

である。

発明を実施するための形態

[001 1 ] (熱転写シート)

本開示による熱転写シート 1 0は、 図 1 に示すように、 基材 1 1 と、 少な くとも剥離層 1 2を備える転写層 1 3とを備える。

また、 一実施形態において、 転写層 1 3は、 図 2に示すように、 剥離層 1 2上に着色層 1 4を備える。 また、 一実施形態において、 図 3に示すように 、 転写層 1 3は、 剥離層 1 2と着色層 1 4との間に、 保護層 1 5を備える。 また、 一実施形態において、 転写層 1 3は、 図 4に示すように、 剥離層 1 2上に保護層 1 5を備える。

また、 一実施形態において、 転写層 1 3は、 図 5に示すように、 再表面に 、 接着層 1 6を備える。

また、 一実施形態において、 転写層 1 3は、 図 6に示すように、 剥離層 1 2上に受容層 1 7を備える。 また、 転写層 1 3は、 図 7に示すように、 剥離 層 1 2と受容層 1 7との間に、 保護層 1 5を備える。

また、 一実施形態において、 図 1〜 7に示すように、 熱転写シート 1 〇は 、 基材 1 1の、 転写層 1 3が設けられた面とは反対の面に背面層 1 8を備え る。

さらに、 一実施形態において、 本開示の熱転写シート 1 〇は、 基材上に離 型層やプライマー層をさらに備えていてもよ い (図示せず) 。

以下、 本開示による熱転写シートが備える各層につ いて説明する。

[0012] (基材)

基材は、 熱転写時に加えられる熱エネルギーへの耐熱 性を有し、 基材上に 設けられる転写層等を支持できる機械的強度 や耐溶剤性を有するものであれ ば、 制限なく使用できる。

[0013] 基材として、 樹脂材料から構成されるフィルム (以下、 単に 「樹脂フィル ム」 という。 ) を使用することができる。 樹脂材料としては、 例えば、 ポリ エチレンテレフタレート ( 巳丁) 、 ポリプチレンテレフタレート ( 巳丁 〇 2020/175082 4 卩(:171? 2020 /004678

) 、 ポリエチレンナフタレート ( 巳 1\1) 、 1 , 4—ポリシクロヘキシレン ジメチレンテレフタレート及びテレフタル酸 ーシクロへキサンジメタノール —エチレングリコール共重合体等のポリエス テル、 ナイロン 6及びナイロン 6 , 6等のポリアミ ド、 ポリエチレン ( 巳) 、 ポリプロピレン ( ) 及 びポリメチルペンテン等のポリオレフィン、 ポリ塩化ビニル、 ポリビニルア ルコール ( \/ ) 、 ポリ酢酸ビニル、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、 ポリビニルプチラール及びポリビニルピロリ ドン ( V ) 等のビニル樹脂 、 ポリアクリレート及びポリメタクリレート等 の (メタ) アクリル樹脂、 ポ リイミ ド及びポリエーテルイミ ド等のイミ ド樹脂、 セロフアン、 セルロース アセテート、 二トロセルロ _ ス、 セルロ _ スアセテートプロピオネート (〇 A P) 及びセルロースアセテートプチレート (〇八巳) 等のセルロース樹脂 、 ポリスチレン ( 3) 等のスチレン樹脂、 ポリカーボネート、 並びにアイ オノマー樹脂等が挙げられる。

上記した樹脂材料の中でも、 耐熱性及び機械的強度という観点から、 ポリ エステルが好ましく、 巳丁又は 巳 1\1がより好ましく、 巳丁が特に好ま しい。

なお、 本開示において、 「 (メタ) アクリル」 とは 「アクリル」 と 「メタ クリル」 の両方を包含する。 また、 「 (メタ) アクリレート」 とは 「アクリ レート」 と 「メタクリレート」 の両方を包含する。

[0014] 上記した樹脂フィルムの積層体も基材として 使用できる。 樹脂フィルムの 積層体は、 ドライラミネーション法、 ウエッ トラミネーション法又はエクス トリュージョン法等を利用して作製できる。

[0015] 基材が樹脂フィルムである場合、 該樹脂フィルムは、 延伸フィルムでも、 未延伸フィルムでもよい。 強度の観点からは、 一軸方向又は二軸方向に延伸 された延伸フィルムが好ましい。

[0016] 基材の厚さは、 2 〇!以上 2 5 〇!以下が好ましく、

以下がより好ましい。 これにより、 基材の機械的強度及び熱転写時の熱エネ ルギーの伝達を良好にできる。 〇 2020/175082 5 卩(:171? 2020 /004678

[0017] (転写層)

本開示の熱転写シートは、 転写層を備え、 該転写層は、 少なくとも剥離層 を備える。

また、 一実施形態において、 転写層は、 剥離層上に、 着色層を備える。 また、 一実施形態において、 転写層は、 剥離層上に保護層を備える。 転写 層が、 着色層及び保護層を備える場合、 保護層は、 剥離層と着色層との間に 設けられる。 転写層が、 受容層及び保護層を設ける場合、 保護層は、 剥離層 と受容層との間に設けられる。

また、 一実施形態において、 転写層は、 最表面に接着層を備える。

また、 一実施形態において、 転写層は、 剥離層上に受容層を備える。

[0018] (剥離層)

剥離層は、 ビニル樹脂と、 アルコールアルコキシレート及び炭素数 1 8以 上 8 0以下のアルコールの少なくとも一方とを含 。 これにより、 熱転写シ —卜の熱時剥離力及び冷時剥離力を共に低く できる。

[001 9] 本開示において、 ビニル樹脂としては、 ポリ塩化ビニル、 ポリ酢酸ビニル 、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体及びポリビ ニルピロリ ドン等が挙げられ る。

なお、 本開示の熱転写シートが備える剥離層におい て、 ポリビニルアルコ —ルは、 ビニル樹脂には含まれない。 これらの中でも、 塩化ビニルー酢酸ビ ニル共重合体が好ましい。 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体を使用する こと により、 熱転写シートの熱時剥離力及び冷時剥離力を 共に低くできる。

[0020] 本開示において、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体とは、 塩化ビニルと、 酢酸ビニルとの共重合体を意味する。

また、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体は、 塩化ビニル及び酢酸ビニル以 外の化合物を共重合成分として含んでいても よい。 塩化ビニルー酢酸ビニル 共重合体における、 その他の化合物由来の構成単位の割合は、 1 〇質量%以 下が好ましく、 5質量%以下がより好ましく、 3質量%以下がさらに好まし い。 〇 2020/175082 6 卩(:171? 2020 /004678

[0021 ] 剥離層におけるビニル樹脂の含有量は、 4 0質量%以上 9 9質量%以下が 好ましく、 5 0質量%以上 9 5質量%以下がより好ましい。 これにより、 熱 転写シートの熱時剥離力及び冷時剥離力を共 に低くできる。 また、 熱転写シ —卜の、 剥離層と基材との密着性を向上できる。

さらに、 本開示の熱転写シートの転写層を、 中間転写媒体が備える中間転 写媒体転写層上に転写した後、 転写層及び中間転写媒体転写層を、 被転写体 上に転写するときの転写性 (以下、 再転写性という) を向上できる。

また、 被転写体と、 転写層が備える剥離層との密着性を向上でき 、 印画物 の耐久性を向上できる。

[0022] アルコールアルコキシレートとしては、 アルコールメ トキシレート、 アル コールエトキシレート、 アルコールプロポキシレート及びアルコール ブトキ シレート等が挙げられる。 これらの中でも、 アルコールエトキシレート又は アルコールブトキシレートが好ましく、 アルコールエトキシレートがより好 ましい。 これらを使用することにより、 熱転写シートの熱時剥離力及び冷時 剥離力を共に更に低くできる。

[0023] アルコールエトキシレートの中でも、 下記一般式 (1) を満たすアルコー ルエトキシレートが特に好ましい。 これにより、 熱転写シートの熱時剥離力 及び冷時剥離力を共に更に低くできる。

[化 1 ] 一般式 (1) 中において、 は、 2 0以上 6 0以下の整数である。 熱時剥 離力、 冷時剥離力及び細線印字性の観点から、 は、 2 3以上 5 5以下の整 数が好ましく、 3 0以上 5 3以下がより好ましい。

また、 一般式 (1) 中において、 は、 2以上 1 0 0以下の整数である。 熱時剥離力、 冷時剥離力及び細線印字性の観点から、 〇は、 2以上 9 0以下 の整数が好ましく、 门は、 3以上 5 0以下がより好ましく、 nは、 3以上 7 以下がより好ましい。 \¥0 2020/175082 7 卩(:17 2020 /004678

さらに、 一般式 (1) 中における と门との比 (门/ ) は、 3 . 0以下 である。 熱時剥離力、 冷時剥離力及び細線印字性の観点から、 は、 〇 . 〇 1以上 2 . 5以下が好ましく、 〇. 0 3以上〇. 3以下がより好ましい

[0024] 剥離層におけるアルコールアルコキシレート の含有量は、 1質量%以上 4

5質量%以下が好ましく、 2質量%以上 3 0質量%以下がより好ましく、 3 質量%以上 2 5質量%以下がさらに好ましい。 これにより、 熱時剥離力及び 冷時剥離力を共に更に低くできると共に、 細線印字性をより向上できる。 ま た、 基材密着性、 再転写性及び印画物の耐久性を向上できる。

[0025] また、 剥離層は、 炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールを含む。 熱転写シ —卜の冷時剥離力の観点から、 アルコールの炭素数は、 2 0以上 3 0以下が 好ましい。

[0026] 炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールは、 直鎖状でも、 分岐鎖状でも良い 。 また、 脂肪族アルコールでも、 環状脂肪族アルコールでも、 芳香族アルコ _ルでもよい。

これらの中でも、 直鎖状脂肪族アルコールが好ましい。 これにより、 熱時 剥離力及び冷時剥離力を共に更に低くできる

[0027] 剥離層における炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールの含有量は、 1質量 %以上 4 5質量%以下が好ましく、 2質量%以上 3 0質量%以下がより好ま しく、 3質量%以上 2 5質量%以下がさらに好ましい。 これにより、 熱時剥 離力及び冷時剥離力を共に更に低くできると 共に、 細線印字性をより向上で きる。 また、 基材密着性、 再転写性及び印画物の耐久性を向上できる。

[0028] 剥離層におけるビニル樹脂の含有量 (八) と、 剥離層におけるアルコール アルコキシレート及び炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールの含有量の和 ( 巳) に対する比 ( /巳) は、 質量基準で、 6 0 / 4 0以上 9 9 . 5 / 0 .

5以下が好ましく、 8 0 / 2 0以上 9 5 / 5以下がより好ましい。

[0029] 剥離層は、 ビニル樹脂以外の樹脂材料を含んでもよく、 例えば、 (メタ) アクリル樹脂、 エポキシ樹脂、 セルロース樹脂、 ポリウレタン、 ポリオレフ 〇 2020/175082 8 卩(:171? 2020 /004678

ィン及びポリエステル等が挙げられる。

[0030] 剥離層は、 添加剤を含んでいてもよく、 例えば、 充填材、 可塑材、 帯電防 止材、 紫外線吸収材、 無機粒子、 有機粒子、 離型材及び分散材等が挙げられ る。

[0031 ] 剥離層の厚さは、 〇. 1 以上 2 〇!以下が好ましく、 〇. 5 〇!以上

1 . 3 以下がより好ましい。 これにより、 熱時剥離力及び冷時剥離力を 共に更に低くできると共に、 細線印字性をより向上できる。 また、 基材密着 性、 再転写性及び印画物の耐久性を向上できる。

[0032] 剥離層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記材料を 水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 基材等の上に塗布して塗膜 を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。 塗布手段としては、 口一 ルコート法、 リバースロールコート法、 グラビアコート法、 リバースグラビ アコート法、 バーコート法又はロッ ドコート法等の公知の手段を使用できる

[0033] (着色層)

着色層に含まれる着色材としては、 要求される色調等に応じ、 力ーボンブ ラック、 無機顔料、 有機顔料又は染料から適宜選択して使用でき る。

例えば、 バーコード印字の場合には、 特に十分な黒色濃度を有し、 光又は 熱等により変色、 褪色しないものが好ましい。 このような着色材としては、 例えば、 ランプブラック等の力ーボンブラック、 グラフアイ ト及びニグロシ ン染料等が挙げられる。 また、 カラー印字が要求される場合には、 他の有彩 色の染料又は顔料が用いられる。

さらに、 酸化チタン、 酸化亜鉛、 酸化鉄、 鉄黄、 群青、 ホログラム粉末、 アルミニウム粉末、 メタリック顔料又はパール顔料等を使用でき る。

[0034] 着色層における着色材の含有量は、 2 5質量%以上 9 5質量%以下が好ま しく、 3 0質量%以上 9 5質量%以下がより好ましい。 これにより、 被転写 体上に形成される画像濃度を向上できる。

[0035] —実施形態において、 着色層は上記樹脂材料を含む。 また、 着色層は上記 〇 2020/175082 9 卩(:171? 2020 /004678

添加材を含んでもよい。

[0036] 着色層の厚さは、 〇. 3 〇!以上 6 〇!以下が好ましく、 〇. 4 以上 4 以下がより好ましい。 これにより、 被転写体上に形成される画像濃度 を向上できる。

[0037] 着色層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記材料を 水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 上記塗布手段により、 剥離 層等の上に塗布して塗膜を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。

[0038] (保護層)

—実施形態において、 保護層は、 樹脂材料を含み、 例えば、 (メタ) アク リル樹脂、 ポリエステル、 セルロース樹脂、 ポリスチレン、 ポリアミ ド、 ポ リビニルアセタール、 ポリカーボネート、 熱硬化性樹脂及び活性光線硬化樹 脂等が挙げられる。

[0039] また、 保護層は、 上記添加材を含むことができる。

[0040] 保護層の厚さは、 特に限定されず、 例えば〇. 1 以上 5 0 以下で ある。

[0041 ] 保護層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記材料を 水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 上記塗布手段により、 剥離 層等の上に塗布して塗膜を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。

[0042] (接着層)

—実施形態において、 接着層は、 加熱することにより軟化し、 密着性を発 揮する熱可塑性樹脂を少なくとも 1種含む。

熱可塑性樹脂としては、 例えば、 ポリエステル、 ビニル樹脂、 (メタ) ア クリル樹脂、 (メタ) アクリル樹脂、 ポリウレタン、 セルロース樹脂、 ポリ アミ ド、 ポリオレフィン、 ポリスチレン及びこれらの塩素化樹脂等が挙 げら れる。

[0043] 接着層は、 上記添加材を含むことができる。

[0044] 接着層の厚さは、 例えば〇. 1 以上〇. 8 以下である。

[0045] 接着層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記材料を 〇 2020/175082 10 卩(:171? 2020 /004678

水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 上記塗布手段により、 着色 層等の上に塗布して塗膜を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。

[0046] (受容層)

受容層は、 昇華熱転写シートの染料層から移行してくる 昇華性染料を受容 し、 形成された画像を維持する層である。

[0047] 受容層は、 樹脂材料を含み、 例えば、 ポリプロピレン等のポリオレフィン 、 ポリ塩化ビニル及びポリ塩化ビニリデン等の ハロゲン化樹脂、 ポリ酢酸ビ ニル、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、 エチレンー酢酸ビニル共重合体及 びポリアクリル酸エステル等のビニル樹脂、 ポリエチレンテレフタレート及 びポリプチレンテレフタレート等のポリエス テル、 アクリルースチレン樹脂 、 ポリスチレン、 ポリアミ ド、 オレフィン (エチレン及びプロピレン等) と 他のビニルモノマーとの共重合体、 アイオノマー、 セルロースジアスターゼ 等のセルロース樹脂、 並びにポリカーボネート等が挙げられる。 これらの中 でも、 ポリ塩化ビニル、 アクリルースチレン樹脂又はポリエステルが 好まし い。

[0048] —実施形態において、 受容層は、 離型材を含む。 これにより、 昇華熱転写 シートとの離型性を向上できる。

離型材としては、 例えば、 ポリエチレンワックス、 ポリアミ ドワックス、 テフロン (登録商標) パウダー等の固形ワックス類、 フッ素系及びリン酸エ ステル系界面活性材、 シリコーンオイル、 反応性シリコーンオイル、 硬化型 シリコーンオイル等の各種変性シリコーンオ イル、 並びにシリコーン樹脂等 が挙げられる。

上記シリコーンオイルとしては、 変性シリコーンオイルが好ましい。 変性 シリコーンオイルとしてはアミノ変性シリコ ーン、 エポキシ変性シリコーン 、 アラルキル変性シリコーン、 エポキシーアラルキル変性シリコーン、 アル コール変性シリコーン、 ビニル変性シリコーン及びウレタン変性シリ コーン 等が挙げられる。 これらの中でも、 エポキシ変性シリコーン、 アラルキル変 性シリコーン又はエポキシーアラルキル変性 シリコーンが特に好ましい。 〇 2020/175082 1 1 卩(:171? 2020 /004678

[0049] また、 受容層は、 上記添加材を含むことができる。

[0050] 受容層の厚さは、 特に限定されず、 例えば〇. 5 以上 2 0 以下で ある。

[0051 ] 受容層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記材料を 水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 上記塗布手段により、 剥離 層等の上に塗布して塗膜を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。

[0052] (背面層)

—実施形態において、 本開示の熱転写シートは、 基材の転写層が設けられ ていない面に、 背面層を備える。 これにより、 熱転写時の加熱によるスティ ツキングやシワの発生等を抑制できる。

[0053] —実施形態において、 背面層は、 樹脂材料を含む。 例えば、 セルロース樹 月旨、 スチレン樹脂、 ビニル樹脂、 ポリエステル、 ポリウレタン、 シリコーン 変性ポリウレタン、 フツ素変性ポリウレタン及び (メタ) アクリル樹脂等が 挙げられる。

[0054] また、 一実施形態において、 背面層は樹脂材料として、 イソシアネート化 合物等との併用により硬化する 2液硬化型の樹脂を含む。 このような樹脂と しては、 ポリビニルアセトアセタール及びポリビニル プチラール等のポリビ ニルアセタール等が挙げられる。

[0055] —実施形態において、 背面層は、 無機粒子又は有機粒子を含む。 これによ り、 熱転写時の加熱によるスティツキングやシワ の発生等をより抑制できる

[0056] 無機粒子としては、 例えば、 タルク及びカオリン等の粘土鉱物、 炭酸カル シウム及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩、 水酸化アルミニウム及び水酸化マ グネシウム等の水酸化物、 硫酸カルシウム等の硫酸塩、 シリカ等の酸化物、 グラファイ ト、 硝石、 並びに窒化ホウ素等が挙げられる。

有機粒子としては、 (メタ) アクリル樹脂、 テフロン (登録商標) 樹脂、 シリコーン樹脂、 ラウロイル樹脂、 フエノール樹脂、 アセタール樹脂、 スチ レン樹脂及びポリアミ ド等からなる有機樹脂粒子、 並びにこれらを架橋材と 〇 2020/175082 12 卩(:171? 2020 /004678

反応させた架橋樹脂粒子等が挙げられる。

[0057] 背面層の厚さは、 〇. 1 以上 2 以下が好ましく、 〇. 1 以上

1 以下がより好ましい。 これにより、 熱転写時の熱エネルギーの伝達性 を維持しつつ、 スティッキングやシワの発生等を抑制できる 。

[0058] 背面層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記材料を 水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 上記塗布手段により、 基材 上に塗布して塗膜を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。

[0059] (離型層)

—実施形態において、 本開示の熱転写シートは、 基材と、 転写層との間に 離型層を備える。 これにより、 熱転写シートの転写性を向上できる。

[0060] —実施形態において、 離型層は、 樹脂材料を含む。 例えば、 (メタ) アク リル樹脂、 ポリウレタン、 ポリアミ ド、 ポリエステル、 メラミン樹脂、 ポリ オール樹脂、 セルロース樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げ られる。

[0061 ] また、 一実施形態において、 離型層は、 離型材を含み、 例えば、 シリコー ンオイル、 リン酸エステル系可塑剤、 フッ素系化合物、 ワックス、 金属石鹸 及びフィラー等が挙げられる。

[0062] 離型層の厚さは、 例えば〇. 2 以上 2 以下である。

[0063] 離型層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記材料を 水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 上記塗布手段により、 基材 等の上に塗布して塗膜を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。

[0064] (プライマー層)

—実施形態において、 本開示の熱転写シートは、 基材の一方の面又は両面 にプライマー層を備える。 これにより、 基材と隣接する層との密着性を向上 できる。

[0065] —実施形態において、 プライマー層は、 樹脂材料を含み、 例えば、 ポリエ ステル、 ビニル樹脂、 ポリウレタン、 (メタ) アクリル樹脂、 ポリアミ ド、 エーテル樹脂及びセルロース樹脂等が挙げら れる。

[0066] プライマー層の厚さは、 例えば〇. 2 以上 2 以下である。 〇 2020/175082 13 卩(:171? 2020 /004678

[0067] プライマー層は、 上記材料を水又は適当な溶媒へ分散して、 あるいは上記 材料を水又は適当な溶媒へ溶解して、 塗工液を作成し、 上記塗布手段により 、 基材上に塗布して塗膜を形成し、 これを乾燥することにより形成できる。 実施例

[0068] 次に実施例を挙げて、 本開示をさらに詳細に説明するが、 本開示は、 これ ら実施例に限定されない。

[0069] 実施例 1

厚さ 4 . 5 の 巳丁フィルムの一方の面に、 下記組成の剥離層形成用 塗工液を塗布、 乾燥し、 厚さ〇. 7 5 の剥離層を形成した。

<剥離層形成用塗工液>

-塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 7 0質量部

(日信化学 (株) 製、 ソルバイン (登録商標) 表中、 塩酢ビと記 載)

アルコールアルコキシレート 3 3 0質量部

( _般式 (1) を満たすアルコールエトキシレート (以下、 八巳と記載)

、 01 = 2 5、 1^ = 8)

メチルエチルケトン (1\/1巳 [<) 8 0質量部 酢酸ノルマルプロピル ( 八〇 2 0質量部

[0070] 上記のようにして形成させた剥離層上に、 下記組成の着色層形成用塗工液 を塗布、 乾燥し、 厚さ 1 の着色層を形成した。 剥離層及び着色層を、 転 写層と呼称する。

<着色層形成用塗工液>

力ーボンブラック 4 0質量部 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 6 0質量部

- トルエン 1 0 0質量部

- M E K 1 0 0質量部

[0071 ] 巳丁フィルムの他方の面に、 下記組成の背面層形成用塗工液を、 塗布、 乾燥し、 厚さ〇. 3 の背面層を形成し、 熱転写シートを得た。 〇 2020/175082 14 卩(:171? 2020 /004678

<背面層用塗工液>

-ポリビニルプチラール 2. 0質量部

(積水化学工業 (株) 製、 エスレック (登録商標) 巳乂一 1)

-ポリイソシアネート 9. 2質量部

(〇 I 0 (株) 製、 パーノック (登録商標) 0750)

リン酸エステル系界面活性剤 1. 3質量部

(第一工業製薬 (株) 製、 プライサーフ (登録商標) 八2081\1)

-タルク 〇. 3質量部

(日本タルクエ業 (株) 製、 ミクロエース (登録商標) 一3)

- トルエン 43. 6質量部

43. 6質量部

[0072] 実施例 2〜 35及び比較例 1〜 9

剥離層の構成及び剥離層の厚さを表 1及び 2に示すように変更した以外は 、 実施例 1 と同様にして熱転写シートを作製した。

なお、 表 1及び 2中の各成分の詳細は以下の通りである。

八巳 9 : 〇1= 40、 1^ = 3、 1^/111 = 0. 08

八巳 1"1 : 111= 40、 1^ = 1 3、 /〇! = 0. 33

- 八巳 丨 : 〇1= 40、 1^ =4、 1^ /〇! = 0. 1

- 八巳」 : 〇1= 50、 1^ = 1 6、 ^ /〇! = 0. 32

- アルコール 3 :炭素数 20、 直鎖状脂肪族アルコール

- アルコール匕 :炭素数 40、 直鎖状脂肪族アルコール

アルコール〇 :炭素数 60、 直鎖状脂肪族アルコール

- アルコール〇! :炭素数 1 6、 直鎖状脂肪族アルコール 〇 2020/175082 15 卩(:171? 2020 /004678

ポリエステル:東洋紡 (株) 製、 バイロン (登録商標) 600 - (メタ) アクリル樹脂:三菱ケミカル (株) 製、 ダイヤナール (登録商標 ) 巳 83

- モノステアリン酸グリセロール :花王 (株) 製

[0073] 実施例 33

着色層形成用塗工液の組成を以下のように変 更し、 厚さ 3 の着色層を 形成した以外は、 実施例 1 6と同様にして、 熱転写シートを作成した。

<着色層形成用塗工液>

酸化チタン 89質量部

(石原産業 (株) 製、

- (メタ) アクリル樹脂 1 〇質量部

(三菱ケミカル (株) 製、 ダイヤナール (登録商標) 巳[¾-87) 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 〇. 99質量部

(日信化学工業 (株) 製、 ソルバイン (登録商標)

ポリエステル 〇. 0 1質量部

(東洋紡 (株) 製、 バイロン (登録商標) 200)

- トルエン 1 00質量部

1 00質量部

[0074] 実施例 34

着色層形成用塗工液の組成を以下のように変 更し、 厚さ 2 の着色層を 形成した以外は、 実施例 1 6と同様にして、 熱転写シートを作成した。

<着色層形成用塗工液>

パール顔料 30質量部

(日本光研工業 (株) 、 丁\^/ 1 1\1(31_巳 (登録商標) [¾乂〇 - 30)

-塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 30質量部

(日信化学工業 (株) 製、 ソルバイン (登録商標)

- トルエン 1 00質量部 〇 2020/175082 16 卩(:171? 2020 /004678

1 00質量部

[0075] 実施例 35

着色層形成用塗工液の組成を以下のように変 更し、 厚さ 2 の着色層を 形成した以外は、 実施例 1 6と同様にして、 熱転写シートを作成した。

<着色層形成用塗工液>

アルミニウム顔料 30質量部

(旭化成メタルズ (株) 製、 ノンリーフイング

-塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 30質量部

(日信化学工業 (株) 製、 ソルバイン (登録商標)

- トルエン 1 00質量部

- ME K 1 00質量部

[0076]

\¥0 2020/175082 17 卩(:17 2020 /004678

[0077]

灃 〔〕 ¾」鹊 ^ ¾窗八八》 0087' 〇 2020/175082 19 卩(:171? 2020 /004678

実施例及び比較例において得られた熱転写 シートを、 被転写体としての塩 ピカード (大日本印刷 (株) 製、 幅 5〇〇1 長さ 上に、 下記テスト プリンタ—を用いて密着させ、 熱転写シートの転写層側の面が、 被転写体と 密着した積層体を得た。

(テストプリンタ _)

-サーマルへッ ド:京セラ (株) 製、 <巳巳一57 - 1 2〇八 2 - 3丁八 -発熱体平均抵抗値 = 33030

-主走査方向解像度: 300〇1 1 (〇1〇 6 「

-副走査方向解像度: 300 ¢1 丨

ライン速度: 3.

-印字開始温度: 35 ° 0

-パルスロリ ソ比: 70%

-印画画像:ベタ画像 (0/255画像諧調)

[0079] 剥離試験機 (協和界面科学 (株) 製、 を準備し、 剥離試験機 が備えるステージ上に、 上記の積層体 (幅 5〇 ) を、 被転写体側がステー ジに接するように配置した。 剥離試験機を以下の通りに設定し、 3分間静置 した。

(剥離試験機条件)

-剥離角度: 90°

-ステージ温度: 50 °

[0080] 次いで、 熱転写シートの基材を剥離し、 その剥離力を測定した。 剥離界面 は基材と剥離層との間であった。 測定した剥離力を、 下記評価基準に基づき 評価した。 評価結果を表 3に示す。

(評価基準)

八 :剥離力が、 1 1\1未満であった。

巳 :剥離力が、 1 1\!以上 2. 5 未満であった。

◦ - 1 :剥離力が、 2. 51\1以上 4 未満であった。

N◦— 2 :剥離力が、 4 !\1以上、 又は破断して測定不能であった。 〇 2020/175082 20 卩(:171? 2020 /004678

[0081] «冷時剥離力評価》

実施例及び比較例において得られた熱転写シ ートの転写層側の面を、 被転 写体としての塩ピカード (大日本印刷 (株) 製、 幅 5〇〇1 長さ 上 に、 下記テストプリンターを用いて密着させ、 積層体を得た。

(テストプリンタ _)

-サーマルへッ ド:京セラ (株) 製、 <巳巳一57 - 1 2〇八 2 - 3丁八 -発熱体平均抵抗値 = 33030

-主走査方向解像度: 300 ¢1 丨

-副走査方向解像度: 300 ¢1 丨

ライン速度: 3.

-印字開始温度: 35 ° 0

-パルスロリ ソ比: 70%

-印画画像:ベタ画像 (0/255画像諧調)

[0082] 上記の積層体を 22. 5 °〇、 相対湿度 50%環境下に 1時間静置した。

剥離試験機が備えるステージ上に、 静置後の積層体 (幅 5〇 ) を、 被 転写体側がステージに接するように配置した 。 剥離試験機を以下の通りに設 定し、 3分間静置した。

(剥離試験機条件)

-剥離角度: 90°

- ステージ温度: 25°〇

[0083] 次いで、 熱転写シートの基材を剥離し、 その剥離力を測定した。 剥離界面 は基材と剥離層との間であった。 測定した剥離力を、 下記評価基準に基づき 評価した。 評価結果を表 3に示す。

(評価基準)

八 :剥離力が、 1 1\1未満であった。

巳 :剥離力が、 1 1\!以上 2. 5 未満であった。

◦ - 1 :剥離力が、 2. 51\1以上 4 未満であった。

N◦— 2 :剥離力が、 4 !\1以上、 又は破断して測定不能であった。 [0084] «基材密着性評価》

実施例及び比較例において得られた熱転写シ ートが備える転写層に、 粘着 テープ (3 Mジャパン製、 S c o t c h (登録商標) 超透明テープ) を貼り 付け、 J I S K 6584-2 (1 999年発行) に準拠して、 1 80° 剥離試験を実施した。

剥離後、 粘着テープを目視により観察し、 下記評価基準に基づき評価した 。 評価結果を表 2に示す。

(評価基準)

A :粘着テープへの転写層の付着が観察されな った。

B :粘着テープの 1 0%未満の領域において転写層の付着が観察さ た。

C :粘着テープの 1 0%以上 50 %未満の領域において転写層の付着が観察 された。

D :粘着テープの 50%以上程度の領域において転写層の付着が観 察された

[0085] «細線印字性評価》

実施例及び比較例において得られた熱転写シ ートが備える転写層を、 H I D社純正の中間転写媒体 (型番 = 084053、 品名 : HDP Retransfer Fi lm for HDP5000 / HDPii - 1500 Images) の転写層上に転写することで、 1 d 〇 t分、 2 d〇 t分及び 3 d〇 t分の細線を含む画像 (図 8参照) を形成し た。 転写には、 力ードプリンター (H D P 5000、 H I D社製) を使用し た。

次いで、 同プリンターにより、 上記塩ピカード上に、 転写層及び中間転写 媒体の転写層を転写した。

(プリンター条件)

-中間転写媒体への転写:デフォルト値

-再転写温度: 1 75 ° C

-再転写速度: 2. O s e c. / i n c h

形成した画像を目視により観察し、 下記評価基準に基づいて評価した。 評価 結果を表 3に示す。

(評価基準)

A : 1 d o t分、 2 d〇 t分及び 3 d o t分の細線いずれにおいてもツブ レ及びカスレの発生が見られなかった。

B : 2 d〇 t分及び 3 d〇 t分の細線においては、 ツブレ及びカスレの発 生が見られなかったが、 1 d〇 t分の細線においては、 ツブレ及びカスレの 発生が見られた。

C : 3 d〇 t分の細線においては、 ツブレ及びカスレの発生が見られなか ったが、 1 d〇 t分及び 2 d〇 tの細線においては、 ツブレ及びカスレの発 生が見られた。

D : 1 d〇 t分、 2 d〇 t分及び 3 d〇 t分の細線いずれにおいても、 ツ ブレ及びカスレの発生が見られた。

[0086] «再転写性評価》

実施例及び比較例において得られた熱転写シ ートが備える転写層を、 H I D社純正の中間転写媒体 (型番 = 084053、 品名 : HDP Retransfer Fi lm for HDP5000 / HDPii - 1500 Images) の転写層上に転写することで、 ベタ 画像を形成した。 転写には力ードプリンター (H D P 5000、 H 丨 D社製 ) を使用した。

次いで、 同プリンターにより、 上記塩ピカード上に、 転写層及び中間転写 媒体の転写層を転写した。

(プリンター条件)

-中間転写媒体への転写:デフォルト値

-再転写温度: 1 60 ° C

-再転写速度: 2. O s e c. / i n c h

[0087] 塩ピカード上に転写された、 熱転写シートの転写層及び中間転写媒体の転 写層の転写率を測定し、 下記評価基準に基づいて、 評価した。 評価結果を表 3に示す。

(評価基準) A :転写率が 95 %以上であった。

B :転写率が 80 %以上 95 %未満であった。

C :転写率が 50 %以上 80 %未満であった。

D :転写率が 50 %未満であった。

[0088] なお、 転写率の測定は、 以下の方法により行った。

まず、 熱転写シートの転写層及び中間転写媒体の転 写層が転写された塩ビ 力ードを、 フラッ トベッ ドスキヤナー (エプソン製、 GT-X830) によ り、 以下の条件でデジタル化した。

(デジタル化条件)

-解像度: 600 d p i

256諧調のグレースケール

[0089] デジタル画像を画像解析ソフト 丨 m a g e J (米国国立衛生研究所) で 2 値化処理して、 暗部の面積を算出した。

算出された暗部の面積を、 以下の式に代入することにより、 転写率を算出 した。

転写率 (%) = (全体の面積 _暗部の面積) /全体の面積 X 1 00 [0090] «耐久性評価》

実施例及び比較例において得られた熱転写シ ートが備える転写層を、 H I D社純正の中間転写媒体 (型番 = 084053、 品名 : HDP Retransfer Fi lm for HDP5000 / HDPii - 1500 Images) の転写層上に転写することで、 ベタ 画像を形成した。 転写には力ードプリンター (H D P 5000、 H 丨 D社製 ) を使用した。

次いで、 同プリンターにより、 上記塩ピカード上に、 転写層及び中間転写 媒体の転写層を転写し、 印画物を作成した。

(プリンター条件)

-中間転写媒体への転写:デフォルト値

-再転写温度: 1 75 ° C

-再転写速度: 2. O s e c. / i n c h 印画物における画像の濃度を反射濃度計 ([¾0_9 1 8、 乂_[¾ 丨 1 6

) により測定した。

次いで、 形成した印画物について、 テーパー試験機 (摩耗輪 CS— 1 O F ) を用いて、 ANS I — I NC I TS 322— 2002、 5. 9 S u r f a c e A b r a s i o nに準拠するテーパー試験 (荷重 500 g f 、 60 サイクル/ m i n. ) を実施した。

50サイクル完了ごとに、 画像の濃度を上記同様測定し、 画像濃度が 30 %低下した際のサイクル数を確認した。 確認されたサイクル数を、 下記評価 基準に基づいて評価した。 評価結果を表 3に示す。

(評価基準)

A : 750サイクル以上

B : 500サイクル以上 750サイクル未満

C : 250サイクル以上 500サイクル未満

D : 250サイクル未満

[0091]

\¥0 2020/175082 25 卩(:17 2020 /004678

[表 3]

[0092] 以下に、 本開示の熱転写シートの一実施形態を示す。 なお、 本開示の熱転 写シートは、 これら実施形態に限定されるものではない。 〇 2020/175082 26 卩(:171? 2020 /004678

[0093] 本開示の熱転写シートは、 基材と、 転写層と、 を備え、

転写層が、 少なくとも剥離層を備え、

剥離層が、 ビニル樹脂と、 アルコールアルコキシレート及び炭素数 1 8以 上 8 0以下のアルコールの少なくとも一方とを含 ことを特徴とする。

[0094] —実施形態において、 ビニル樹脂は、 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体で ある。

[0095] —実施形態において、 剥離層は、 前記アルコールアルコキシレートを含み アルコールアルコキシレートは、 アルコールエトキシレート又はアルコー ルブトキシレートである。

[0096] —実施形態において、 アルコールアルコキシレートが、 アルコールエトキ シレートであり、 下記一般式 (1) で示される。

[化 2] (1)

(上記一般式 (1) 中、 は、 2 0以上 6 0以下の整数であり、 n は、 2以 上 1 0 0以下の整数であり、 n / mが、 3 . 0以下である。 )

[0097] —実施形態において、 剥離層におけるアルコールアルコキシレート の含有 量は、 1質量%以上 4 5質量%以下である。

[0098] —実施形態において、 剥離層は、 炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールを 含み、

炭素数 1 8以上 8 0以下のアルコールは、 直鎖状脂肪族アルコールである

[0099] —実施形態において、 剥離層における前記炭素数 1 8以上 8 0以下のアル コールの含有量は、 1質量%以上 4 5質量%以下である。

[0100] —実施形態において、 剥離層におけるビニル樹脂体の含有量と、 剥離層に おけるアルコールアルコキシレート及び炭素 数 1 8以上 8 0以下のアルコー ルの含有量の和に対する比は、 質量基準で、 6 0 / 4 0以上 9 9 . 5 / 0 . 〇 2020/175082 27 卩(:171? 2020 /004678

5以下である。

符号の説明

[0101 ] 1 〇 :熱転写シート、 1 1 :基材、 1 2 :剥離層、 1 3 :転写層、 1 4 :着 色層、 1 5 :保護層、 1 6 :接着層、 1 7 :受容層、 1 8 :背面層