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Patent Searching and Data


Title:
TIRE RUNNING TEST APPARATUS AND METHOD FOR TESTING RUNNING OF TIRE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/104697
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a compact tire running test apparatus in which a belt can be surely supported; and a method for testing the running of a tire in which the supply amount of a liquid can be reduced. A liquid supply part (22) is so configured as to be capable of further reducing the supply amount of a support liquid to a tire downstream part (D) than the supply amounts thereof to a tire contact part (E) and a tire upstream part (U).

Inventors:
OKADA TORU
MURAKAMI MASAO
Application Number:
PCT/JP2009/052929
Publication Date:
August 27, 2009
Filing Date:
February 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KOBE STEEL LTD (JP)
OKADA TORU
MURAKAMI MASAO
International Classes:
G01M17/02; B60C19/00
Foreign References:
JPH04109349U1992-09-22
JPH03152435A1991-06-28
US4458527A1984-07-10
Attorney, Agent or Firm:
KOTANI, Etsuji et al. (JP)
Etsuji Kotani (JP)
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Claims:
 タイヤを試験するためのタイヤ走行試験装置であって、
 水平方向に並ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡された無端状のベルトと、
 前記各ドラム間に位置するベルトのうち上に位置するベルトの試験用部分を下から支持するための荷重支持装置とを備え、
 前記荷重支持装置は、
 前記試験用部分の下方に設けられた支持部と、
 前記支持部と前記試験用部分との間に液体を供給する給液部とを有し、
 前記支持部は、前記ベルトの流れ方向において、前記試験用部分とタイヤとが接触する位置を含む範囲に設けられたタイヤ接触部と、前記タイヤ接触部の上流側に位置するタイヤ上流部と、前記タイヤ接触部の下流側に位置するタイヤ下流部とを有し、
 前記給液部は、前記タイヤ下流部に対する液体の供給量を、前記タイヤ接触部及びタイヤ上流部に対する液体の供給量よりも少なくすることが可能に構成されていることを特徴とするタイヤ走行試験装置。
 前記給液部は、前記タイヤ上流部、前記タイヤ接触部、及び前記タイヤ下流部に対する液体の供給量をそれぞれ独立して変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記給液部は、
 前記タイヤ上流部に導かれる前記液体の供給圧力を調整可能な上流調整部と、
 前記タイヤ接触部に導かれる前記液体の供給圧力を調整可能な接触調整部と、
 前記タイヤ下流部に導かれる前記液体の供給圧力を調整可能な下流調整部とをそれぞれ有し、
 前記上流調整部、前記接触調整部、及び前記下流調整部のそれぞれが独立して作動可能となっていることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記ベルトの循環速度を検出する検出部と、
 前記検出部により検出された検出結果に応じて前記液体の供給量を変化させるように前記給液部を制御する制御部とをさらに備え、
 前記制御部は、前記検出部により検出された循環速度が所定の速度未満である場合に、前記循環速度が所定の速度以上である場合と比較して前記タイヤ接触部に供給される液体の供給量を増加させる方向に前記給液部を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記試験用部分と対向する前記支持部の上面には、上方に開口するとともに前記流れ方向及び上下方向と直交する方向に延びる複数の長溝が形成され、
 前記給液部は、前記長溝内に液体を供給可能に構成されていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記試験用部分と対向する前記支持部の上面には、上方に開口する複数の供給孔が形成され、
 前記給液部は、前記供給孔内に液体を供給可能に構成されていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記給液部は、液体の供給量を前記流れ方向及び上下方向と直交する方向について調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載のタイヤ走行試験装置。
 タイヤを試験するためのタイヤ走行試験方法であって、
 水平方向に並ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡された無端状のベルトのうち上に位置するベルトの試験用部分上にタイヤを載せる工程と、
 前記試験用部分の下方に設けられた荷重支持装置の支持部と前記試験用部分との間に液体を供給する工程と、
 前記ベルトの循環速度を検出する工程と、
 検出されたベルトの循環速度に応じて液体の供給圧を変化させる工程とを含み、
 前記液体を供給する工程では、前記ベルトの流れ方向において前記試験用部分とタイヤとが接触する位置を含む範囲に設けられた前記支持部のタイヤ接触部の下流側の位置であるタイヤ下流部に対する液体の供給量を、前記タイヤ接触部に対する液体の供給量よりも少なくし、
 前記液体の供給圧を変化させる工程では、検出された前記ベルトの循環速度が所定の速度未満である場合に、前記循環速度が所定の速度以上である場合と比較して前記タイヤ接触部に供給される液体の供給圧を増加させることを特徴とするタイヤ走行試験方法。
Description:
タイヤ走行試験装置及びタイヤ 行試験方法

 本発明は、路面を模擬した走行ベルトを いるタイヤ走行試験装置と、走行ベルトを いたタイヤ走行試験方法とに関する。

 従来から、タイヤの走行特性を評価する イヤ走行試験装置として、平坦な路面を模 した無端平ベルト(以下、ベルトと呼ぶ)を いたものが知られている。この走行試験装 では、2つのドラムの間にベルトが架け渡さ ていて、両ドラム間に位置するベルトの上 である平坦面を、タイヤを接地するための として利用している。係る試験路面の裏面 (ベルトの下面)には、ベルトが撓むのを防 と共にタイヤ荷重を支える荷重支持装置が けられている。

 荷重支持装置は、ベルトの走行を円滑に 持するために、加圧された水や油等の支持 を、ベルト下面と荷重支持装置の上面(ベル ト支持面)との間に供給するように構成され いる。つまり、荷重支持装置は、ベルト支 面に支持液を給液することにより、ベルト 持面の上方にベルトを浮かせた状態でベル を支持する機能を備えている。

 このように、加圧された支持液を用いて ベルトをベルト支持面の上方に浮上させる 術は、例えば、特許文献1~特許文献3などに 示されている。

 特許文献1に係る支持ベッドの上面には、 ベルト走行方向と直角な方向(幅方向)に延び とともに前記走行方向に並ぶ複数の長溝が けられている。また、前記支持ベッドには 各長溝の中央部に水を噴射する給水孔が設 られている。前記支持ベッドは、長溝が設 られていることにより、少ない給水量でベ トの幅方向全体に水を供給することができ 。

 また、ベルトと支持ベッドの上面との間 は、上流側から流れ込んできた水により、 さび状の隙間が形成され、動圧効果によっ 、ベルトが水の層上に支持される。

 特許文献2に係る荷重支持装置は、ベルト の走行方向に間隔を有すると共に幅方向にも 間隔を持って配備された複数の凹状のポケッ トと、各ポケットに水を供給する給液孔とを 備えている。ポケットは、平面視で矩形状と され、ベルト走行方向と直交する方向の側面 断面が円弧状とされた凹部である。ポケット は、幅方向に短い溝である。

 特許文献2に係る加重支持装置は、水の静 圧と動圧を利用して、ベルトを浮かせて支持 するものである。すなわち、幅方向および走 行方向に複数個のポケットが独立して設けら れているため、ポケット内に高い圧が維持さ れ、静圧によるタイヤ支持力を確保すること ができ、大きなタイヤ荷重にも耐えられるよ うになっている。一方、ベルトの走行速度が 上昇し、動圧効果による浮上力が高まると、 水の供給量を下げるように水の供給圧を減ら すようになっている。

 なお、供給孔の形状としては、例えば、 許文献3に示されるような平面視円形のポケ ットも挙げられる。

 しかしながら、特許文献1~特許文献3に係 技術では、ベルトの低速走行時に「動圧効 によるベルト支持」の作用が得難く、支持 によるベルトの浮上効果は、非常に小さい が現状である。この状況を回避するために 、高圧の支持液を大量に供給する必要があ 。一方、ベルトの高速走行時には、「動圧 よるベルト支持」により十分な支持荷重を る為には、加圧された多量の支持液の供給 必要となる。

 このように、従来のタイヤ走行試験装置に る荷重支持装置では、多量の支持液の供給 必要となるため、タイヤ走行試験装置全体 対する支持液供給手段の占める割合が大き なることを避けることが困難であった。そ ため、支持液供給手段を出来る限り小さく ることが切望されているのが現状である。

特開昭56-129836号公報

特開平2-238342号公報

特開平11-173953号公報

 発明者は、タイヤ走行試験装置の給液部 大がかりになる原因に関し鋭意研究を重ね ベルトを荷重支持装置から浮上させる為に 、必ずしも荷重支持装置の上面全体に同一 性(圧力、流量)の支持液を供給する必要が いことを知見するに至った。

 すなわち、発明者らは、タイヤがベルト 接触するタイヤ接触部には常に多量の液体 供給する必要がある一方で、タイヤ接触部 下流側には液体の供給量が少量で済むこと 知見した。

 そこで、本発明は、タイヤを試験するた のタイヤ走行試験装置であって、水平方向 並ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡された 無端状のベルトと、前記各ドラム間に位置す るベルトのうち上に位置するベルトの試験用 部分を下から支持するための荷重支持装置と を備え、前記荷重支持装置は、前記試験用部 分の下方に設けられた支持部と、前記支持部 と前記試験用部分との間に液体を供給する給 液部とを有し、前記支持部は、前記ベルトの 流れ方向において、前記試験用部分とタイヤ とが接触する位置を含む範囲に設けられたタ イヤ接触部と、前記タイヤ接触部の上流側に 位置するタイヤ上流部と、前記タイヤ接触部 の下流側に位置するタイヤ下流部とを有し、 前記給液部は、前記タイヤ下流部に対する液 体の供給量を、前記タイヤ接触部及びタイヤ 上流部に対する液体の供給量よりも少なくす ることが可能に構成されていることを特徴と するタイヤ走行試験装置を提供する。

 また、本発明は、タイヤを試験するため タイヤ走行試験方法であって、水平方向に ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡された無 端状のベルトのうち上に位置するベルトの試 験用部分上にタイヤを載せる工程と、前記試 験用部分の下方に設けられた荷重支持装置の 支持部と前記試験用部分との間に液体を供給 する工程と、前記ベルトの循環速度を検出す る工程と、検出されたベルトの循環速度に応 じて液体の供給圧を変化させる工程とを含み 、前記液体を供給する工程では、前記ベルト の流れ方向において前記試験用部分とタイヤ とが接触する位置を含む範囲に設けられた前 記支持部のタイヤ接触部の下流側の位置であ るタイヤ下流部に対する液体の供給量を、前 記タイヤ接触部に対する液体の供給量よりも 少なくし、前記液体の供給圧を変化させる工 程では、検出された前記ベルトの循環速度が 所定の速度未満である場合に、前記循環速度 が所定の速度以上である場合と比較して前記 タイヤ接触部に供給される液体の供給圧を増 加させることを特徴とするタイヤ走行試験方 法を提供する。

 本発明によれば、ベルトを確実に支持す ことができるコンパクトなタイヤ走行試験 置、及び液体の供給量を低減することがで るタイヤ走行試験方法を提供することがで る。

本発明の第1実施形態に係るタイヤ走行 試験装置1の全体構成を示す側面図である。 図1の支持部10を拡大して示す平面図で る。 図2のIII-III線断面図である。 本発明の第2実施形態に係るタイヤ試験 装置の図3相当図である。 本発明の第3実施形態に係るタイヤ走行 試験装置を示す図3相当図である。 本発明の第4実施形態に係るタイヤ走行 試験装置を示す図2相当図である。 本発明の第5実施形態に係るタイヤ走行 試験装置を示す図6相当図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 本発明の第6実施形態に係るタイヤ走行 試験装置を示す平面図である。 本発明の第6実施形態に係るタイヤ走 試験装置の変形例である。

[第1実施形態]
 以下、本発明に係るタイヤ走行試験装置を 面に基づき詳しく説明する。図1は、本発明 の第1実施形態に係るタイヤ走行試験装置1の 体構成を示す側面図である。

 図1に示すように、タイヤ走行試験装置1 、タイヤ2を装着するスピンドル軸3と、正逆 に回転自在とされた駆動ドラム4と、駆動ド ム4に対して距離をあけて設けられる従動ド ム5と、駆動ドラム4と従動ドラム5との間に け渡された無端の金属板の走行ベルト(以降 、ベルト6と呼ぶ)とを有している。前記駆動 ラム4及び従動ドラム5の軸線は、同一の水 面上で互いに平行となるように配置されて る。また、駆動ドラム4と従動ドラム5とは、 それぞれ同一の直径寸法を有している。

 駆動ドラム4と従動ドラム5との間で上下 位置するベルト6の一部は、それぞれ略水平 配置された2つの平坦面とされている。これ ら平坦面のうちベルト6の上側の平坦面の一 である試験路面にタイヤ2を接触させること より、試験路面上を転動するタイヤ2の走行 特性が評価可能となっている。前記試験路面 に対応するベルト6の裏面は、荷重支持装置7 よって支持されている。荷重支持装置7は、 タイヤ荷重が付与されたベルト6を支持する

 荷重支持装置7は、ベルト6の下方に設け れた支持部10と、この支持部10とベルト6との 間に加圧された水や油等の支持液を噴射する 給液部22(図3参照)とを備えている。

 具体的に、支持部10の上面(以降、タイヤ 持面11(図2参照)と呼ぶこともある)は、概ね 面となっており、このタイヤ支持面11上を ルト6が走行する。前記給液部22から供給さ た支持液は、タイヤ支持面11からベルト6の 面に対して噴射される。この支持液の静圧 びベルト6の走行に伴う動圧効果によって、 ルト6は、支持部10の上方へ浮かされて、ベ ト6とタイヤ支持面11との接触が防止される

 図2は、図1の支持部10を拡大して示す平面 図である。図2においては、ベルトは左(上流 )から右(下流側)に走行するものとする。

 支持部10のタイヤ支持面11に関しては、ベ ルト走行方向に直角方向(以降、幅方向)の長 W1は、ベルト6の幅W2より若干大きなものと っている。

 タイヤ支持面11の表面には、ベルト6の走 方向に複数本(図2では11本)配置された長溝12 が設けられている。これら長溝12は、それぞ 幅方向に延びるとともに上方に開く凹溝で る。各長溝12の底部には、それぞれ当該各 溝12内に支持液を供給するための給液孔13が けられている。給液孔13は、幅方向の略中 位置とこの中央部を挟んだ幅方向の両側位 の3箇所、長溝12ごとに設けられている。給 部22から供給された支持液は、各給液孔13を って長溝12内に導かれ、ベルト6の裏面に供 される。

 図3は、図2のIII-III線断面図である。

 図3に示すように、支持部10の内部には、 長溝12の下側で当該長溝12に沿うように配置 された複数の給液路14が形成されている。給 路14の一端側は、給液部22からの支持液を受 けることが可能となっており、給液路14の他 側は、閉塞されている。本実施形態の場合 11本の長溝12のそれぞれに対応して11本の給 路14が設けられている。

 また、支持部10には、給液路14の中途部か ら上方へ延びて前記各長溝12に連通する給液 管15が形成されている。つまり、この給液 管15の開放端が前述の給液孔13となっている

 さらに、支持部10は、当該支持部10の内部 に形成された排水室17と、タイヤ支持面11上 支持液を排水室17に戻すための復水溝16と、 記排水室17内の支持液を排出するための排 孔18とを備えている。図2及び図3に示すよう 、復水溝16は、平面視で各長溝12を囲むよう にタイヤ支持面11の周縁近傍に形成されてい とともに、上方に開く凹溝である。この復 溝16は、排水室17に連通し、排水室17内の支 液は、排出孔18を介して後述のタンク19へ返 還されるようになっている。

 タイヤ支持面11上には、平面視で当該タ ヤ支持面11の周縁部と復水溝16との間に水切 シール20が環状に設けられている。この水 りシール20は、支持液が荷重支持装置7から 部に漏れ出ることを防ぐためのものである 水切りシール20の厚み寸法は、タイヤ走行試 験中に支持液が漏れ出ることを抑制するよう に、当該水切りシール20とベルト6の裏面とが 摺接可能となる寸法に設定されている。

 給液部22は、ベルト6の走行速度、走行方 、ベルト6に対するタイヤ2の接触位置に応 て、その作動状態を切り換え可能となって る。

 給液部22は、加圧前の支持液を貯蔵して るタンク19と、タンク19内の支持液を加圧す 1つのポンプ23と、このポンプ23を駆動する ータ24と、ポンプ23で加圧された支持液を各 液路14に導く導入路25とを有している。導入 路25は、各給液路14に対応して11本の導入路25a ~25kを備えている。各導入路25a~25kには、電磁 等で構成された切換弁26がそれぞれ設けら て、各切換弁26を操作することにより、各長 溝12に対して支持液を供給又は遮断すること できる。

 切換弁26が開の場合、ポンプ23で加圧され た支持液は、切換弁26を通って給液路14内に 入される。給液路14内は、ポンプ23の供給圧 に近い圧力状態となっている。給液路14内 支持液は、給液支管15を通って給液孔13から イヤ支持面11上に噴射される。この際、給 孔13は、給液路14に比べて径の小さいオリフ ス状となっているため、高速の支持液がベ ト6の裏面に噴射される。

 給液孔13から噴射された支持液は、ベル 6とタイヤ支持面11との隙間を流れ、水切り ール20で堰き止められ、復水溝16を通ってタ ク19に戻る。

 なお、図3に示す例では、支持液を供給し ない長溝12(例えば、下流側の長溝12)に対応す る切換弁26を閉として、導入路25h~25kを遮断し ているが、導入路25h~25kと給液路14とを遮断し つつ、この給液路14とタンク19とを連通させ ように切換弁を構成することもできる。こ とき、給液孔13は、大気圧状態となっている 。こうすることで、支持液は、復水溝16を通 ことなく給液孔13を介して直接タンク19に戻 るようになるため、荷重支持装置7の外部へ れ出る支持液の量を減らすことができる。

 ところで、図2の一点破線部で示す範囲は 、タイヤ走行試験時にタイヤ2がベルト6に接 する位置を含み、タイヤ2の荷重が付与され るタイヤ接触領域eである。また、図3のEで示 す部分は、ベルト6の走行方向において前記 イヤ接触領域eに対応する範囲として支持部1 0に設定されたタイヤ接触部Eである。

 タイヤ接触領域eの具体的な幅や長さ(ベ ト走行方向に沿った長さ)は、試験するタイ 2のサイズや接触荷重等の条件により異なる ものの、試験され得る最大タイヤ2の径や最 荷重から予め決定することができる。例え 、最大タイヤ径、最大荷重、最大スリップ 、最大キャンバ角からタイヤ接触領域eを算 し、当該タイヤ接触領域eの0.8~1.2倍の長さ 囲を「タイヤ接触部E」とすることができる タイヤ接触部Eの中心位置は、タイヤ2を保 するスピンドル軸3の直下に位置づけるとよ 。

 前記支持部10のうち、ベルト走行方向に いてタイヤ接触部Eより上流側の範囲をタイ 上流部Uとし、タイヤ接触部Eより下流側の 囲をタイヤ下流部Dとしている。

 図3に示すように、本実施形態の場合、タ イヤ上流部U内に位置する導入路25a~25dを一纏 とし「上流導入路27」と考え、上流導入路27 に接続された切換弁26(上流調整部)を一纏め 開閉することで、上流導入路27を通した支持 液の供給量を独立して制御するようにしてい る。

 同様に、タイヤ接触部Eに位置する導入路 25e~25gを一纏めとし「接触導入路28」と考え、 接触導入路28に接続された切換弁26(接続調整 )を一纏めで開閉することで、接触導入路28 通した支持液の供給量を独立して制御する うにしている。タイヤ下流部Dに対応する導 入路25h~25kを一纏めとし「下流導入路29」と考 え、下流導入路29に接続された切換弁26(下流 整部)を一纏めで開閉することで、下流導入 路29を通した支持液の供給量を独立して制御 るようにしている。

 以上述べたタイヤ走行試験装置1を用いて 、タイヤ2試験を実施するに際しては、まず スピンドル軸3のリムにタイヤ2を装着する。 スピンドル軸3に装着されたタイヤ2を、荷重 持装置7の上部を移動しているベルト6の上 に押し付けて所定の荷重を付与する。タイ 2とベルト6とのタイヤ接触領域eに基づいて 前述した手法で前記タイヤ接触部Eの長さを め算出しておく。タイヤ2がベルト6に接触 ている状態で、ステアリング角やキャンバ を付与しつつ、タイヤ2の鉛直荷重(荷重反力 )や転がり抵抗を求める。タイヤ試験中にお ては、切換弁26を開閉させることにより、上 流導入路27、接触導入路28、下流導入路29を通 した支持液の供給量を個別に調整することが できる。

 そして、図3に示すように、本実施形態に 係るタイヤ走行試験装置1では、上流導入路27 及び接触導入路28に接続された切換弁26を開 置とし、下流導入路29に接続された切換弁26 閉位置とした状態で、タイヤ2の試験を行う こととしている。つまり、タイヤ下流部Dに する支持液の供給量を、タイヤ接触部E及び イヤ上流部Uに対する支持液の供給量よりも 少なくするようになっている。

 これにより、上流導入路27、接触導入路28 及び下流導入路29に接続された切換弁26の全 を開位置として試験を行う場合と比較して 持液の供給量を少なくできるため、給液部22 をコンパクトなものとすることができる。ま た、荷重支持装置7に対する支持液を少なく ながら、タイヤ接触部E及びタイヤ上流部Uに 対する支持液の供給量を確保することにより 、荷重支持装置7上を走行するベルト6を確実 支持することができるので、荷重支持装置7 やベルト6の磨耗を可能な限り抑えつつタイ 2の走行試験を行うことができる。

 なお、試験時におけるタイヤ2の回転方向 を反転させた場合、上述したタイヤ下流部D タイヤ上流部Uとなり、上述したタイヤ上流 Uがタイヤ下流部Dとなる。この場合には、 述した上流導入路27を下流導入路29と考え、 の下流導入路29に接続された切換弁26を閉と し支持液の供給を停止することになる。

 タイヤ反転時におけるタイヤ上流部U及び タイヤ接触部Eへの支持液の供給量は、タイ 正転時と同様に設定することができる。

[第2実施形態]
 次に、本発明に係るタイヤ走行試験装置の 2実施形態について説明する。図4は、本発 の第2実施形態に係るタイヤ試験装置の図3相 当図である。本実施形態では、給液部22の構 が第1実施形態と大きく異なっている。他の 点は第1実施形態と略同様である。

 図4に示すように、本実施形態の給液部22 、加圧前の支持液を貯蔵しているタンク19 、タンク19内の支持液を加圧する1つのポン 23と、ポンプ23で加圧された支持液を各給液 14に導く導入路25と、この導入路25に設けら た切換弁43とを有している。

 導入路25は、前記タイヤ上流部Uに対応す 導入路25a~25dと、タイヤ接触部Eに対応する 入路25e~25gと、タイヤ下流部Dに対応する導入 路25h~25kと、前記ポンプ23に接続された導入路 25nと、この導入路25nの途中部から分岐する導 入路25mとを備えている。

 導入路25nは、ポンプ23と接触導入路28との 間に設けられている。導入路25mは、導入路25n から分岐して切換弁43に接続されている。こ 切換弁43は、上流導入路27に接続される切換 位置と、下流導入路29に接続される切換位置 の間で切換可能に構成されている。

 この機構を有する荷重支持装置7を用いて タイヤ走行試験を行う場合においても、第1 施形態と同様にタイヤ下流部Dに対する支持 の供給量を、タイヤ接触部E及びタイヤ上流 部Uに対する供給量よりも少なくすることが きる。

 つまり、タイヤ正転時には、ポンプ23か 吐出された支持液は、導入路25nを介してそ まま接触導入路28に導かれるとともに、切換 弁43を図4に示す切換位置とすることにより当 該切換弁43を介して上流導入路27に導かれる このとき、切換弁43のスプールによって、下 流導入路29に対する支持液の供給は停止され 。

 一方、タイヤ反転時には、切換弁43を反 の切換位置に作動させることにより、上述 た下流導入路29に支持液を導くとともに、上 流導入路27に対する支持液の供給を停止させ 。なお、支持液の供給を停止するための手 としては、配管の接続状況を変更し、支持 が大気圧下でタンク19に返還されるように てもよい。

[第3実施形態]
 本発明に係るタイヤ走行試験装置の第3実施 形態について説明する。図5は、本発明の第3 施形態に係るタイヤ走行試験装置を示す図3 相当図である。本実施形態では、給液部22の 成が第2実施形態と一部異なっている。他の 点は第2実施形態と略同様である。

 図5に示すように、本実施形態の給液部22 、タンク19内の支持液を加圧する2つの可変 量式のポンプ23A,23Bと、ポンプ23Aの吐出圧を 調整するための調整部41と、ベルト6の走行速 度を検出する速度センサ40と、この速度セン 40の検出結果に応じて前記調整部41を制御す る制御部42とを有している。

 第1のポンプ23Aは、第2のポンプ23Bと比較 て高圧のポンプであり、前記導入路25nを介 て接触導入路28に直接連結されている。つま り、第1のポンプ23Aの傾転角を調整すること より、タイヤ接触部Eに対する支持液の圧力 変更することができる。第2のポンプ23Bは、 第1ポンプ23Aに比して低圧のポンプであり、 記切換弁43に接続されている。したがって、 第2のポンプ23Bから吐出された支持液は、切 弁43の切換位置に応じて上流導入路27又は下 導入路29に導かれる。また、第2のポンプ23B 傾転角を調整することにより、タイヤ上流 U又はタイヤ下流部Dに対する支持液の供給 を変更することができる。

 第1のポンプ23Aを制御することにより支持 液の供給圧を高めることができ、静圧により ベルト6の支持を確実に行えるようになる。

 特に、本実施形態では、速度センサ40に り検出されたベルト6の速度に応じてタイヤ 触部Eに対する支持液の供給圧を調整するこ とができるので、支持液の供給圧を増加させ ることによりベルト6とタイヤ支持面11との間 に存在する支持液の量を増加させて、ベルト 6の循環速度が低い場合であっても確実にタ ヤ2を支持することができる。その理由は以 の通りである。

 ベルト6と支持部10のタイヤ支持面11との に存在する支持液のうち、前記タイヤ接触 Eに位置する支持液は、タイヤ2からの荷重が 与えられている一方、タイヤ接触部E以外の イヤ上流部U及びタイヤ下流部Dに位置する支 持液は、上からの荷重を受けていないため大 気圧に近い状態となっている。そのため、タ イヤ接触部Eに位置する支持液は、タイヤ上 部U及びタイヤ下流部Dに逃げようとする。こ のような背景からタイヤ2を支持するために 、タイヤ接触部Eにおいて所定量の支持液が 在していることが前提となる。

 ここで、ベルト6の循環移動に伴い、タイ ヤ上流部Uからタイヤ接触部Eへの支持液の流 が期待されるところ、ベルト6の移動速度が 低い場合には、この流入量もあまり期待でき ない。したがって、本実施形態では、ベルト 6の移動速度が所定の速度(例えば、30km/h以上6 0km/h以下の速度)以下である場合に、当該所定 の速度を超える速度でベルト6が移動してい 場合と比較して、タイヤ接触部Eに対する支 液の供給量が増加する方向に、つまり、前 第1のポンプ23Aの吐出圧を上げる方向に、前 記調整部41を制御するようになっている。こ により、ベルト6が低速で移動している場合 であっても、タイヤ2を確実に支持すること できる。

 また、本実施形態では、以下のように第1 及び第2のポンプ23A,23Bの吐出圧を調整するこ もできる。

 例えば、ベルト停止時、又はベルト6の走 行速度が低速時(30km/h以上60km/h以下の所定の 度以下での走行時)には、第1のポンプ23Aから 吐出される支持液の圧力を、上流導入路27に して第2のポンプ23Bから吐出される支持液の 圧力より高圧としている。なぜならば、ベル ト6が低速走行しているときには、タイヤ上 部Uからタイヤ接触部Eにおけるベルト6とタ ヤ支持面11との間又は長溝12へ入り込む支持 の量が少なくなり、支持液の動圧効果によ タイヤ支持力が得られないため、タイヤ接 部Eを静圧によって支持する必要があるから である。

 このとき、タイヤ荷重が付与されないタ ヤ下流部D、すなわち下流導入路29では、そ に連通する切換弁43を閉とし支持液を供給 ないようにすることが好ましい。こうする とで、使用する支持液の量を減らすことが きる。

 一方、ベルト6の走行速度が高速時(30km/h 上60km/h以下の所定の速度を超える速度での 行時)には、タイヤ上流部Uに供給された支持 液の多くが、タイヤ接触部Eにおいてベルト6 面とタイヤ支持面11との間又は長溝12に入り 込むようになり、支持液の動圧によるタイヤ 支持力が大きくなる。ゆえに、第1のポンプ23 Aによる支持液の吐出圧を、第2のポンプ23Bに る支持液の吐出圧と略同じ又はこれよりも 圧としつつタイヤ2の走行試験を行うことが できる。このとき、タイヤ荷重が付与されな いタイヤ下流部D、すなわち下流導入路29では 、それに連通する切換弁43を閉とし支持液を 給しないようにすることが好ましい。これ より、使用する支持液の量を減らすことが きる。

[第4実施形態]
 本発明に係るタイヤ走行試験装置の第4実施 形態について説明する。図6は、本発明の第4 施形態に係るタイヤ走行試験装置を示す図2 相当図である。本実施形態では、前記実施形 態の長溝12に代えて支持部10の上面にポケッ (供給孔)31が設けられている点で、第1実施形 態と異なっている。他の点は第1実施形態と 同様である。

 図6に示すように、支持部10の上面には、 数のポケット31が形成されている。これら ケット31は、上方へ開く平面視で円形の孔で ある。各ポケット31は、幅方向に延びる給液 14の上部に等間隔に配置され、当該給液路14 と前記給液支管15(図3参照)を介して連通して る。したがて、前記給液部22から供給され 支持液は、各ポケット31を介してタイヤ支持 面11とベルト6との間に導かれる。また、ポケ ット31の配置ピッチは、ベルト6の走行方向及 び幅方向で同じであるため、上方から見ると 、ポケット31は、ベルト6の走行方向及び幅方 向に規則正しく格子状に配置されている。

 前記実施形態によれば、ベルト6の走行方 向及び幅方向に複数のポケット31が形成され いるため、タイヤ支持面11の上面に満遍な 支持液を供給することができる。

[第5実施形態]
 本発明に係るタイヤ走行試験装置の第5実施 形態について説明する。図7は、本発明の第5 施形態に係るタイヤ走行試験装置を示す図6 相当図である。図8は、図7のVIII-VIII線断面図 ある。本実施形態では、タイヤ上流部U、タ イヤ接触部E及びタイヤ下流部Dのそれぞれに 応して給液路14が形成されている点、及び 液路14が幅方向に複数設けられている点で、 前記実施形態と異なっている。この構成によ り、タイヤ支持面11の幅方向に沿って、支持 の供給量が変更することが可能となってい 。

 図7に示すように、支持部10の上面には、 数のポケット31が形成されている。これら ケット31は、上方へ開く平面視で円形の孔で あり、ベルト走行方向及び幅方向に規則正し く格子状に配置されている。支持部10に対す 各ポケット31の配置は、第4実施形態と略同 である。

 タイヤ上流部U内に存在するポケット31の 、ベルト走行方向に沿って並ぶポケット列3 2(本実施形態の場合は、4つのポケット31から る)の下方において、支持部10には、ベルト 行方向に沿って設けられた1つの給液路14が 成されている。この給液路14の長さとポケ ト列32の長さは略同じであり、支持部10には 給液路14から当該給液路14の上に位置する各 ポケット31にそれぞれ延びる給液支管15が設 られている。したがって、給液部22から供給 された支持液は、給液路14、給液支管15、そ 開口端である給液孔13を介してポケット31に かれる。

 そして、タイヤ上流部Uには、幅方向に複 数の給液路14(本実施形態の場合、11個の給液 14)が形成されている。

 また、タイヤ接触部E内に存在するポケッ ト31の内、ベルト走行方向に沿って並ぶポケ ト列32(本実施形態の場合は、3つのポケット 31から成る)の下方において、支持部10には、 ルト走行方向に沿って設けられた1つの給液 路14が形成されている。この給液路14の長さ ポケット列32の長さは略同じであり、支持部 10には、給液路14から当該給液路14の上に位置 する各ポケット31にそれぞれ延びる給液支管1 5が設けられている。したがって、給液部22か ら供給された支持液は、給液路14、給液支管1 5、その開口端である給液孔13を介してポケッ ト31に導かれる。

 そして、タイヤ接触部Eには、幅方向に複 数の給液路14(本実施形態の場合、11個の給液 14)が形成されている。

 さらに、タイヤ下流部Dにも、幅方向に複 数の給液路14及び給液支管15が設けられてい が、この構成は、前記タイヤ接触部Eを挟ん 対称の構成であるため、ここでは説明を省 する。

 本実施形態では、1つのポンプ23が前記各 液路14に接続されている。具体的に、ポン 23から延びる導入路25nは、そのままタイヤ接 触部Eに位置する複数の給液路14に接続されて いる。また、導入路25nの途中部から分岐した 導入路25mは、前記切換弁43に接続されている 切換弁43は、幅方向に並ぶ給液路14に対応し て複数個(本実施形態では11個)設けられ、各 液路14に一対一で接続されている。この切換 弁43は、タイヤ上流部Uに位置する各給液路14 接続する切換位置と、タイヤ下流部Dに位置 する各給液路14に接続する切換位置との間で 換可能に構成されている。

 図7の破線で示されている部分が給液路14 ある。各切換弁43を操作することにより、 イヤ上流部U及びタイヤ下流部Dにおける各給 液路14への支持液の供給をオンオフすること でき、幅方向において、支持液を供給する 域と供給しない領域とを実現できるように る。

 なお、前記実施形態では、タイヤ上流部U に対する接続位置とタイヤ下流部Dに対する 続位置とを切換可能な切換弁43を備えた構成 について説明したが、タイヤ上流部U、タイ 接触部E及びタイヤ下流部Dに位置する給液路 14に対する供給量をそれぞれ調整可能な流量 整弁を給液路14のそれぞれに接続すること できる。このようにすれば、タイヤ上流部U タイヤ接触部E及びタイヤ下流部Dのそれぞ について、支持液の供給量を幅方向に調整 ることができる。つまり、幅方向において 支持液を供給する部分と供給しない部分と 実現できるようになる。

 タイヤ上流部U、タイヤ接触部Eにおいて 幅方向での支持液の供給制御が行えること 、以下のメリットが生じる。

 タイヤ2とベルト6とが接触する部分であ タイヤ接触領域eは、タイヤ支持面11の幅よ 明らかに小さい。したがって、タイヤ支持 11の幅方向全体に支持液を供給する必要はな く、幅方向でタイヤ接触領域e以外の部分に 持液の供給を行わないように構成すること より、給液部22を小型化できるようになる。 この際に、タイヤ下流部Dにおいては、支持 を供給しないようにすることが好ましい。

 このように、幅方向に沿って支持液の給 状況を可変にし、タイヤ2が接しているタイ ヤ接触領域e又は該タイヤ接触領域eより若干 い領域のみに支持液の給液を行うようにす ば、支持液の供給量をタイヤ走行試験に必 十分な量に抑えることができるため、支持 の給液部22をコンパクトなものとすること 可能となる。また、このように支持液の供 量を少なくしながら、タイヤ2が接触するタ ヤ接触領域eに対しては支持液の供給量を確 保することができるので、荷重支持装置7上 走行するベルト6を確実に支持でき、且つ荷 支持装置7やベルト6の摩耗を可能な限り抑 つつ、タイヤ2の走行試験を行えるようにな 。

[第6実施形態]
 本発明に係るタイヤ走行試験装置の第6実施 形態について説明する。図9は、本発明の第6 施形態に係るタイヤ走行試験装置を示す平 図である。図10は、本発明の第6実施形態に るタイヤ走行試験装置の変形例である。

 本実施形態では、第5実施形態で述べた支 持部10を利用して、より効果的に給液を行う くタイヤ接触領域eを検出する光学センサ36 さらに備えている。

 図9に示す如く、光学センサ36は、タイヤ2 の前方(上流側)に設けられた投光部34と、タ ヤ2の後方(下流側)に設けられた受光部35とを 有する透過型のセンサである。投光部34は、 イヤ支持面11の幅と略同じ長さを有し、赤 線等の検出光Lをベルト走行方向に沿って照 するようになっている。受光部35は、投光 34から照射された検出光Lを受光するように っている。

 図9に示す検出光Lの透過状況から判るよ に、タイヤ2が存在する部分では検出光Lが遮 られるため、受光部35で検出光Lの有無を検出 することにより、タイヤ支持面11上でのタイ 2の存在位置を特定することができる。特に 、上下方向において、タイヤ接触領域eの直 に検出光Lが通過するように投光部34の光路 設定することにより、タイヤ接触領域eの幅 光学センサ36により直接検知することが可 となる。

 光学センサ36により検出された情報を基 、タイヤ接触部Eの位置、幅を算出し(例えば 、タイヤ接触領域eの1.2倍)、得られたタイヤ 触部Eに対応するポケット31(タイヤ接触部E 上流側のポケット31も含む)に対して支持液 供給するよう切換弁43を作動させる。これに より、支持液の供給パターンを走行試験に最 適なものとすることができると共に、給液部 22をコンパクトなものとすることが可能とな 。

 タイヤ2のキャンバ角を大きく変える走行 試験においては、タイヤ接触部Eが大きく変 する場合があるが、本実施形態では、タイ 接触部Eが大きく変化しても、当該接触部Eに 確実に支持液を供給することができる。

 なお、投光部34と受光部35の位置関係は逆 であってもよい。また、図10に示す如く、投 部34及び受光部35を、それぞれタイヤ支持面 11の幅方向両側に配置することもできる。こ とき、投光部34及び受光部35の長手方向は、 ベルト走行方向に沿って配置することになる 。また、図9及び図10の構成の双方を備えてい てもよい。

 以上、本発明に係るタイヤ走行試験装置 、上述した実施の形態に限定されるもので ない。

 本発明に係るタイヤ走行試験装置は、荷 支持装置が非常にコンパクトでありながら 、給液部を適宜切り換えることにより、低 時、高速時に適した液体の供給ができるも となっている。そのため、本タイヤ走行試 装置では、荷重支持装置及び/又はベルトの 摩耗を低減しつつ確実にタイヤの走行試験が 行える。

 なお、上述した具体的実施形態には以下 構成を有する発明が主に含まれている。

 前記目的を達成するため、本発明におい は以下の技術的手段を講じた。

 すなわち、本発明は、タイヤを試験する めのタイヤ走行試験装置であって、水平方 に並ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡され た無端状のベルトと、前記各ドラム間に位置 するベルトのうち上に位置するベルトの試験 用部分を下から支持するための荷重支持装置 とを備え、前記荷重支持装置は、前記試験用 部分の下方に設けられた支持部と、前記支持 部と前記試験用部分との間に液体を供給する 給液部とを有し、前記支持部は、前記ベルト の流れ方向において、前記試験用部分とタイ ヤとが接触する位置を含む範囲に設けられた タイヤ接触部と、前記タイヤ接触部の上流側 に位置するタイヤ上流部と、前記タイヤ接触 部の下流側に位置するタイヤ下流部とを有し 、前記給液部は、前記タイヤ下流部に対する 液体の供給量を、前記タイヤ接触部及びタイ ヤ上流部に対する液体の供給量よりも少なく することが可能に構成されていることを特徴 とするタイヤ走行試験装置を提供する。

 本発明によれば、ベルトの走行方向に並 タイヤ上流部、タイヤ接触部及びタイヤ下 部のうち、タイヤ下流部に対する液体の供 量を、タイヤ上流部及びタイヤ接触部に対 る液体の供給量よりも少なくすることによ 、液体の供給量を少なくできるため、給液 をコンパクトなものとすることが可能とな 。また、荷重支持装置全体に対する液体を なくしながら、タイヤ接触部及びタイヤ上 部に対する液体の供給量を確保することに り、荷重支持装置上を走行するベルトを確 に支持することができるので、荷重支持装 やベルトの摩耗を可能な限り抑えつつタイ の走行試験を行うことができる。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 液部は、前記タイヤ上流部、前記タイヤ接 部、及び前記タイヤ下流部に対する液体の 給量をそれぞれ独立して変更可能に構成さ ていることが好ましい。

 この構成によれば、タイヤ上流部、タイ 接触部、及びタイヤ下流部のそれぞれで、 体の供給量を独立して変更可能に構成され いるので、タイヤの走行状態又は荷重状態 応じてタイヤ上流部、タイヤ接触部及びタ ヤ下流部の液体の供給量を調整することに り、タイヤの支持方法(静圧方式、動圧方式 )をより効果的に使い分けることができる。

 具体的に、前記給液部は、前記タイヤ上 部に導かれる前記液体の供給圧力を調整可 な上流調整部と、前記タイヤ接触部に導か る前記液体の供給圧力を調整可能な接触調 部と、前記タイヤ下流部に導かれる前記液 の供給圧力を調整可能な下流調整部とをそ ぞれ有し、前記上流調整部、前記接触調整 、及び前記下流調整部のそれぞれを独立し 作動可能に構成することができる。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 ルトの循環速度を検出する検出部と、前記 出部により検出された検出結果に応じて前 液体の供給量を変化させるように前記給液 を制御する制御部とをさらに備え、前記制 部は、前記検出部により検出された循環速 が所定の速度未満である場合に、前記循環 度が所定の速度以上である場合と比較して 記タイヤ接触部に供給される液体の供給量 増加させる方向に前記給液部を制御するこ が好ましい。

 この構成によれば、ベルトの循環速度が 定の速度未満である場合、つまり、タイヤ 支持するための液体の圧力のうち静圧の寄 する割合が所定の割合を超えた場合に、液 の供給量を増加させる方向に給液部を制御 ることにより、タイヤを支持するための流 を増加させることができるので、ベルトの 環速度が低い場合であっても確実にタイヤ 支持することができる。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 験用部分と対向する前記支持部の上面には 上方に開口するとともに前記流れ方向及び 下方向と直交する方向に延びる複数の長溝 形成され、前記給液部は、前記長溝内に液 を供給可能に構成されていることが好まし 。

 この構成によれば、前記流れ方向及び上 方向と直交する幅方向に満遍なく液体を供 することが可能となる。

 また、前記タイヤ走行試験装置において 前記試験用部分と対向する前記支持部の上 には、上方に開口する複数の供給孔が形成 れ、前記給液部は、前記供給孔内に液体を 給可能に構成されていることが好ましい。

 この構成においても、複数の供給孔が設 られている範囲内に満遍なく液体を供給す ことが可能となる。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 液部は、液体の供給量を前記流れ方向及び 下方向と直交する方向について調整可能に 成されていることが好ましい。

 タイヤとベルトとが接触する部分である イヤ接触部は、前記流れ方向及び上下方向 直交する幅方向について、タイヤ支持面の より小さい。したがって、タイヤ支持面の 方向全体に液体を供給する必要はなく、幅 向におけるタイヤ接触面以外の部分に液体 供給を行わないことにより、給液部を小型 できるようになる。

 上述の如く、ベルト走行方向及び上下方 と直交する方向に沿って、液体の供給量を 変に構成することにより、幅方向について 給量のコントロールを行うことが可能とな 、幅方向で必要な部分のみに給液を行える うになる。

 また、本発明は、タイヤを試験するため タイヤ走行試験方法であって、水平方向に ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡された無 端状のベルトのうち上に位置するベルトの試 験用部分上にタイヤを載せる工程と、前記試 験用部分の下方に設けられた荷重支持装置の 支持部と前記試験用部分との間に液体を供給 する工程と、前記ベルトの循環速度を検出す る工程と、検出されたベルトの循環速度に応 じて液体の供給圧を変化させる工程とを含み 、前記液体を供給する工程では、前記ベルト の流れ方向において前記試験用部分とタイヤ とが接触する位置を含む範囲に設けられた前 記支持部のタイヤ接触部の下流側の位置であ るタイヤ下流部に対する液体の供給量を、前 記タイヤ接触部に対する液体の供給量よりも 少なくし、前記液体の供給圧を変化させる工 程では、検出された前記ベルトの循環速度が 所定の速度未満である場合に、前記循環速度 が所定の速度以上である場合と比較して前記 タイヤ接触部に供給される液体の供給圧を増 加させることを特徴とするタイヤ走行試験方 法を提供する。

 本発明に係るタイヤ走行試験方法によれ 、タイヤ下流部に対する液体の供給量を、 イヤ上流部及びタイヤ接触部に対する液体 供給量よりも少なくすることができるので 給液部をコンパクトなものとすることが可 となる。また、荷重支持装置全体に対する 体を少なくしながら、タイヤ接触部及びタ ヤ下流部に対する液体の供給量を確保する とにより、荷重支持装置上を走行するベル を確実に支持することができるので、荷重 持装置やベルトの磨耗を可能な限り抑えつ タイヤの走行試験を行うことができる。

 さらに、本発明によれば、ベルトの循環 度が所定の速度未満である場合、つまり、 イヤを支持するための液体の圧力のうち静 の寄与する割合が所定の割合を超えた場合 、液体の供給量を増加させることにより、 イヤを支持するための圧力を上昇させるこ ができるので、ベルトの循環速度が低い場 であっても確実にタイヤを支持することが きる。

 なお、動圧を利用したタイヤ荷重の支持 おいては、タイヤよりも下流側での液体の 給は意味をなさない。また、静圧を利用し タイヤ荷重の支持では、タイヤ接触部のみ 供給圧力を高めればよい。

 一般にタイヤ走行試験装置に利用される ルト部材は薄く曲げ剛性が小さい為に、タ ヤ接触部の周囲にはタイヤ荷重はほとんど 用しない。また、タイヤ接触部の周辺にお て、ベルトと支持部との隙間に導かれる液 の供給圧を高めても、タイヤ荷重の支持に ほとんど貢献しない。実際には、タイヤ接 部の周辺には、荷重が作用しないことによ 、高圧の液体を供給するとベルトと支持部 の隙間が広がり、液体が無駄に流れ出るこ になる。下流側においては、液体を供給を ずとも、ベルト走行により上流から液体が れてくるため、液体による潤滑効果を期待 きる。

 このような観点から、上記したタイヤ走 試験装置を用いて、タイヤ走行試験を行う 際し、ベルト走行速度が低速時には、タイ 接触部に供給される支持液の圧力を、タイ 上流部に供給される支持液の圧力よりより 圧とするとよい。また、ベルト走行速度が 速時には、タイヤ接触部に供給される支持 の圧力を、タイヤ上流部に供給される支持 の圧力と略同圧又は低圧とするとよい。

 ベルトを確実に支持することができるコ パクトなタイヤ走行試験装置、及び液体の 給量を低減することができるタイヤ走行試 方法を提供することができる。




 
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