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Title:
TIRE RUNNING TEST APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/104734
Kind Code:
A1
Abstract:
A tire running test apparatus formed compact and suitable for supporting a tire by a dynamic pressure system. A support part (10) is so positioned as to be opposed to the lower surface of a belt (6). The support part comprises upstream side elongated grooves (12) each extending in the direction in which a component in the direction parallel to the running direction of the belt (6) is included and a supporting surface (39) positioned adjacent to the downstream side of the ends of the upstream side elongated grooves (12) in the running direction and higher than the bottom surfaces of the upstream side elongated grooves (12). The supporting surface (39) is disposed further on the upstream side than a tire contact area (e) where the tire (2) is brought into contact with the belt (6) in the running direction.

Inventors:
OKADA TORU
MURAKAMI MASAO
Application Number:
PCT/JP2009/053024
Publication Date:
August 27, 2009
Filing Date:
February 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KOBE STEEL LTD (JP)
OKADA TORU
MURAKAMI MASAO
International Classes:
G01M17/02; B60C19/00
Foreign References:
JPS56129836A1981-10-12
JPH02251733A1990-10-09
JPH03152435A1991-06-28
US4458527A1984-07-10
Attorney, Agent or Firm:
KOTANI, Etsuji et al. (JP)
Etsuji Kotani (JP)
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Claims:
 タイヤを試験するためのタイヤ走行試験装置であって、
 水平方向に並ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡された無端状のベルトと、
 前記各ドラム間に位置するベルトのうち上に位置するベルトの試験用部分を下から支持するための荷重支持装置とを備え、
 前記荷重支持装置は、
 前記試験用部分の下方に設けられた支持部と、
 前記支持部と前記試験用部分との間に液体を供給する給液部とを有し、
 前記支持部は、前記試験用部分と相対向する位置に設けられ、前記ベルトの流れ方向と平行する向きの成分を含む方向に延びる上流側長溝と、前記上流側長溝の端部に対し前記流れ方向の下流側に隣接するとともに前記上流側長溝の底面よりも高い面である支持面とを有し、
 前記給液部は、前記上流側長溝に液体を供給するように構成され、
 前記支持面は、前記流れ方向において前記タイヤと試験用部分との接触位置よりも上流側に配置されていることを特徴とするタイヤ走行試験装置。
 前記流れ方向において、前記支持面は、前記タイヤと試験用部分との接触位置の近傍に位置していることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記支持部は、タイヤと試験用部分との接触位置における前記試験用部分と対向する位置に設けられ、前記流れ方向と平行する向きの成分を含む方向に延びる中央長溝をさらに備え、
 前記給液部は、前記中央長溝に液体を供給するように構成され、
 前記中央長溝と前記上流側長溝との間には、前記支持面が介在していることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記支持部は、タイヤと試験用部分との接触位置における前記試験用部分と対向する位置に設けられた供給孔をさらに備え、
 前記給液部は、前記供給孔を通して試験用部分と支持部との間に液体を吐出可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記上流側長溝は、前記流れ方向及び上下方向と直交する幅方向において、前記流れ方向の下流側に向かうにつれて前記試験用部分とタイヤとの接触位置に近接する斜め方向に延びる溝であることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記支持部は、前記タイヤと試験用部分との接触位置を含む前記流れ方向の一部の範囲であるタイヤ接触部と、前記タイヤ接触部の上流側に位置するタイヤ上流部と、前記タイヤ接触部の下流側に位置するタイヤ下流部とを備え、
 前記給液部は、前記タイヤ上流部、タイヤ接触部、及びタイヤ下流部に対する液体の給液量がそれぞれ独立して変更可能となるように、前記タイヤ上流部、タイヤ接触部及びタイヤ下流部に対して液体を供給可能に構成されていることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のタイヤ走行試験装置。
 前記給液部は、前記流れ方向及び上下方向と直交する幅方向における前記試験用部分とタイヤとの接触位置の両側に対する液体の供給量が前記接触位置に対する液体の供給量よりも少なくなるように、前記幅方向における液体の供給量を調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のタイヤ走行試験装置。
Description:
タイヤ走行試験装置

 本発明は、路面を模擬した走行ベルトを いるタイヤ走行試験装置に関する。

 従来から、タイヤの走行特性を評価する イヤ走行試験装置として、平坦な路面を模 した無端平ベルト(以下、ベルトと呼ぶ)を いたものが知られている。この走行試験装 では、2つのドラムの間にベルトが架け渡さ ていて、両ドラム間に位置するベルトの上 である平坦面を、タイヤを接地するための として利用している。係る試験路面の裏面 (ベルトの下面)には、ベルトが撓むのを防 と共にタイヤ荷重を支える荷重支持装置が けられている。

 荷重支持装置は、ベルトの走行を円滑に 持するために、加圧された水や油等の支持 を、ベルト下面と荷重支持装置の上面(ベル ト支持面)との間に供給するように構成され いる。つまり、荷重支持装置は、ベルト支 面に支持液を給液することにより、ベルト 持面の上方にベルトを浮かせた状態でベル を支持する機能を備えている。

 このように、加圧された支持液を用いて ベルトをベルト支持面の上方に浮上させる 術は、例えば、特許文献1~特許文献3などに 示されている。

 特許文献1に係る支持ベッドの上面には、 ベルト走行方向と直角な方向(幅方向)に延び とともに前記走行方向に並ぶ複数の長溝が けられている。また、前記支持ベッドには 各長溝の中央部に水を噴射する給水孔が設 られている。前記支持ベッドは、長溝が設 られていることにより、少ない給水量でベ トの幅方向全体に水を供給することができ 。

 また、ベルトと支持ベッドの上面との間 は、くさび状の隙間が形成されている。く び状の隙間に上流側から流れ込んできた水 よるくさび効果によって、水に動圧が生じ ベルトが水の層上に支持される。

 特許文献2に係る荷重支持装置は、ベルト の走行方向に間隔を有すると共に幅方向にも 間隔を持って配備された複数の凹状のポケッ トと、各ポケットに水を供給する給液孔とを 備えている。ポケットは、平面視で矩形状と され、ベルト走行方向と直交する方向の側面 断面が円弧状とされた凹部である。ポケット は、幅方向に短い溝である。

 特許文献2に係る加重支持装置は、水の静 圧と動圧を利用して、ベルトを浮かせて支持 するものである。すなわち、幅方向および走 行方向に複数個のポケットが独立して設けら れているため、高圧の水が逃げることがなく 、静圧によるタイヤ支持力を確保することが でき、大きなタイヤ荷重にも耐えられるよう になっている。一方、ベルトの走行速度が上 昇し、水のせん断による応力が発生する速度 域に達すると、水の供給圧力を下げるように 水の供給量を減らすようになっている。

 なお、供給孔の形状としては、例えば、 許文献3に示されるような平面視円形のポケ ットも挙げられる。

 しかしながら、特許文献1~特許文献3に係 技術では、ベルトの低速走行時に「動圧に るベルト支持」の作用が得難く、支持液に るベルトの浮上効果は、非常に小さいのが 状である。この状況を回避するためには、 量且つ高圧の支持液を供給する必要がある 一方、ベルトの高速走行時には、「動圧に るベルト支持」により十分な支持荷重を得 為には、加圧された多量の支持液の供給が 要となる。

 このように、従来のタイヤ走行試験装置に る荷重支持装置では、動圧による支持を確 に行うために、多量の支持液の供給が必要 なるため、タイヤ走行試験装置全体に対す 支持液供給手段の占める割合が大きくなる とを避けることが困難であった。そのため この支持液供給手段を出来る限り小さくす ことが切望されているのが現状である。

特開昭56-129836号公報

特開平2-238342号公報

特開平11-173953号公報

 本発明は、上述の問題に鑑みてなされた のであり、コンパクトで、かつ、動圧方式 よるタイヤ支持に適したタイヤ走行試験装 を提供することを目的とする。

 上記課題を解決するために、本発明は、 イヤを試験するためのタイヤ走行試験装置 あって、水平方向に並ぶ2つのドラムに循環 可能に架け渡された無端状のベルトと、前記 各ドラム間に位置するベルトのうち上に位置 するベルトの試験用部分を下から支持するた めの荷重支持装置とを備え、前記荷重支持装 置は、前記試験用部分の下方に設けられた支 持部と、前記支持部と前記試験用部分との間 に液体を供給する給液部とを有し、前記支持 部は、前記試験用部分の下面と略平行する支 持面と、前記支持面から窪んで形成され、前 記ベルトの流れ方向と平行する向きの成分を 含む方向に延びるとともに前記給液部から液 体が供給される上流側長溝とを有し、前記上 流側長溝は、前記試験用部分とタイヤとの接 触位置を含む前記支持部の前記流れ方向の一 部の範囲であるタイヤ接触部の上流側に位置 するタイヤ上流部に設けられ、前記タイヤ接 触部とタイヤ上流部との境界部分には、前記 支持面が設けられていることを特徴とするタ イヤ走行試験装置を提供する。

 本発明によれば、給液部がコンパクトで りながらも、動圧方式によるタイヤ支持に した液体の供給を行うことができる。その め、本タイヤ走行試験装置では、支持部及 /又はベルトの摩耗を低減しつつ確実にタイ ヤの走行試験を行うことができる。

図1は、本発明の第1実施形態に係るタ ヤ走行試験装置の全体構成を示す側面図で る。 図2は、図1の支持部を拡大して示す平 図である。 図3は、図2のIII-III線断面図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係るタ ヤ走行試験装置の平面図である。 図5は、図4のV-V線断面図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係るタ ヤ走行試験装置の平面図である。 図7は、本発明の第4実施形態に係るタ ヤ試験装置を示す平面図である。 図8は、本発明に係る第5実施形態に係 タイヤ走行試験装置を示す平面図である。

[第1実施形態]
 以下、本発明に係るタイヤ走行試験装置を 図面に基づき詳しく説明する。図1は、本発 明の第1実施形態に係るタイヤ走行試験装置1 全体構成を示す側面図である。

 図1に示すように、タイヤ走行試験装置1 、タイヤ2を装着するスピンドル軸3と、正逆 に回転自在とされた駆動ドラム4と、駆動ド ム4に対して距離をあけて設けられる従動ド ム5と、駆動ドラム4と従動ドラム5との間に け渡された無端の金属板の走行ベルト(以降 、ベルト6と呼ぶ)とを有している。前記駆動 ラム4及び従動ドラム5の軸線は、同一の水 面上で互いに平行となるように配置されて る。また、駆動ドラム4と従動ドラム5とは、 それぞれ同一の直径寸法を有している。

 駆動ドラム4と従動ドラム5との間で上下 位置するベルト6の一部は、それぞれ略水平 配置された2つの平坦面とされている。これ ら平坦面のうちベルト6の上側の平坦面の一 である試験路面にタイヤ2を接触させること より、試験路面上を転動するタイヤ2の走行 特性が評価可能となっている。前記試験路面 に対応するベルト6の裏面は、荷重支持装置7 よって支持されている。荷重支持装置7は、 タイヤ荷重が付与されたベルト6を支持する

 荷重支持装置7は、ベルト6の下方に設け れた支持部10と、この支持部10とベルト6との 間に加圧された水や油等の支持液を噴射する 給液部22(図3参照)とを備えている。

 具体的に、支持部10の上面(以降、タイヤ 持面11(図2参照)と呼ぶこともある)は、ベル 6の下面と略平行する平面となっており、こ のタイヤ支持面11上をベルト6が走行する。

 図2は、図1の支持部10を拡大して示す平面 図である。図3は、図2のIII-III線断面図である 。図2及び図3においては、ベルト6は、左(上 側)から右(下流側)に走行するものとする。

 図2及び図3を参照して、ベルト走行方向 び上下方向と直交する方向(以降、幅方向)の タイヤ支持面11の長さW1は、ベルト6の幅W2よ 若干大きなものとなっている。前記給液部22 から供給された支持液は、タイヤ支持面11か ベルト6の裏面に対して噴射される。この支 持液の静圧や動圧によって、ベルト6は、支 部10の上方へ浮かされて、ベルト6とタイヤ 持面11との接触が防止される。

 ところで、図2の一点破線で示す範囲は、 タイヤ走行試験時にタイヤ2がベルト6に接触 る位置であり、タイヤ2の荷重が付与される タイヤ接触領域(接触位置)eである。また、図 2のEで示す部分は、ベルト6の走行方向におい て前記タイヤ接触領域eに対応する範囲とし 支持部10に設定されたタイヤ接触部Eである

 タイヤ接触領域eの具体的な幅や長さ(ベ ト走行方向に沿った長さ)は、試験するタイ 2のサイズや接触荷重等の条件により異なる ものの、試験され得る最大タイヤ2の径や最 荷重から予め決定することができる。例え 、最大タイヤ径、最大荷重、最大スリップ 、最大キャンバ角からタイヤ接触領域eを算 し、当該タイヤ接触領域eの0.8~1.2倍の長さ 囲を「タイヤ接触部E」とすることができる タイヤ接触部Eの中心位置は、タイヤ2を保 するスピンドル軸3の直下に位置付けるとよ 。

 前記支持部10のうち、ベルト走行方向に いてタイヤ接触部Eより上流側の範囲をタイ 上流部Uとし、タイヤ接触部Eより下流側の 囲をタイヤ下流部Dとしている。

 支持部10は、前記タイヤ接触領域eの上流 の位置において幅方向に並んで設けられた5 本の上流側長溝12と、前記タイヤ接触領域eの 下流側の位置において幅方向に並んで設けら れた5本の下流側長溝40とを備えている。

 上流側長溝12は、前記タイヤ支持面11から 窪むとともに、ベルト6の走行方向と平行す 向きの成分を含む方向(本実施形態ではベル 6の走行方向と平行な方向)に延びて形成さ ている。この上流側長溝12は、前記給液部22 ら液体の供給を受けるようになっている。 た、上流側長溝12の端部に対しベルト6の走 方向の下流側に隣接するとともに上流側長 12の底面より高い面である支持面(タイヤ支 面11の一部)39は、タイヤ接触領域eよりも上 側に配置されている。

 同様に、下流側長溝40は、タイヤ支持面11 から窪むとともに、ベルト6の走行方向と平 する方向に延びて形成されている。この下 側長溝40は、前記給液部22から液体の供給を けるようになっている。また、下流側長溝4 0の端部に対しベルト6の走行方向の下流側に 接するとともに上流側長溝12の底面より高 面である支持面41は、タイヤ接触領域eより 下流側に配置されている。以下、上流側長 12と下流側長溝40とを長溝12、40と総称するこ とがある。

 より具体的に、長溝12、40は、タイヤ接触 領域eの幅方向の範囲内に3本、タイヤ接触領 eの幅方向の両側(タイヤ接触領域eの両外側) に1本ずつ設けられている。

 上記支持面39は、上流側長溝12とタイヤ接 触領域eとの間に設けられている。つまり、 流側長溝12は、タイヤ上流部Uにおいてベル 走行方向に延びて形成されているが、タイ 接触領域e内へは達しないものとなっている 本実施形態において、支持面39は、タイヤ 触領域eから上流側長溝12までの範囲にわた 形成されているが、タイヤ接触領域eの近傍( 例えば、タイヤ上流部Uとタイヤ接触部Eとの 界の近傍(約5mm))の位置にのみ形成してもよ 。

 同様に、支持面41は、下流側長溝40とタイ ヤ接触領域eとの間に設けられている。つま 、下流側長溝40は、タイヤ下流部Dにベルト 行方向に延びて形成されているが、タイヤ 触領域e内へは達していないものとなってい 。

 なお、本実施形態において、タイヤ接触 Eには、長溝が形成されておらず、当該タイ ヤ接触部Eに対する支持液の供給は直接行わ ないようになっている。

 また、本実施形態では、下流側長溝40が けられているが、この下流側長溝40は、上述 したように図2及び図3の左から右にベルト6を 走行させる場合においては使用せず、反対向 きにベルト6を走行させる際に、前記上流側 溝12の役割を果たすものである。

 各長溝12、40の底部には、それぞれ当該各 長溝12、40に支持液を供給するための給液孔13 が設けられている。給液孔13は、各長溝12、40 ごとにベルト長手方向に沿って4個ずつ設け れている。前記給液部22から供給された支持 液は、各給液孔13を通って長溝12、40内に導か れ、ベルト6の裏面に供給される。

 図3に示すように、支持部10の内部には、 長溝12、40の下側で長溝12同士及び長溝40同 を跨ぐように幅方向に延びる複数の給液路14 が設けられている。給液路14は、長溝12、40に 連通する給液孔13同士を連通させるように幅 向に延び、上流側長溝12に対応して4本、下 側長溝40に対応して4本それぞれ設けられて る。給液路14の一端側は、給液部22からの支 持液を受けることが可能となっており、給液 路14の他端側は、閉塞されている。

 また、支持部10には、給液路14の中途部か ら上方へ延びて前記各長溝12、40に連通する 液支管15が形成されている。この給液支管15 開放端が前述の給液孔13となっている。

 さらに、支持部10は、当該支持部10の内部 に形成された排水室17と、タイヤ支持面11上 支持液を排水室17に戻すための復水溝16と、 記排水室17内の支持液を排出するための排 孔18とを備えている。図2及び図3に示すよう 、復水溝16は、平面視で各長溝12、40を囲む うにタイヤ支持面11の周縁近傍に形成され いるとともに、上方に開く凹溝である。こ 復水溝16は、排水室17に連通し、排水室17内 支持液は、排出孔18を介して後述のタンク19 返還されるようになっている。

 タイヤ支持面11上には、平面視で当該タ ヤ支持面11の周縁部と復水溝16との間に水切 シール20が環状に設けられている。この水 りシール20は、支持液が荷重支持装置7から 部に漏れ出ることを防ぐためのものである 水切りシール20の厚み寸法は、タイヤ走行試 験中に支持液が漏れ出ることを抑制するよう に、当該水切りシール20とベルト6の裏面とが 摺接状態となる寸法に設定されている。

 給液部22は、ベルト6の走行速度、走行方 、ベルト6に対するタイヤ2の接触位置に応 て、タイヤ上流部Uに対する支持液の供給量 、タイヤ下流部Dに対する支持液の供給量と を個別に調整することが可能とされている。

 具体的に、給液部22は、加圧前の支持液 貯蔵しているタンク19と、タンク19内の支持 を加圧する1つのポンプ23と、このポンプ23 駆動するモータ24と、ポンプ23で加圧された 持液を給液路14に導く導入路25と、導入路25 設けられた切換弁26とを有している。

 導入路25は、各給液路14にそれぞれ接続さ れた8本の導入路25a~25hを備えている。

 切換弁26は、電磁弁等で構成されており 導入路25a~25dを有する上流側導入路27とポン 23とを接続する切換位置と、導入路25e~25hを する下流側導入路29とポンプ23とを接続する 換位置との間で切換可能に構成されている この切換弁26を操作することにより、各長 12、40に対して支持液を供給し、又は各長溝1 2、40に対する支持液の供給を停止することが できる。

 具体的に、切換弁26が図3に示す切換位置 操作された場合、ポンプ23で加圧された支 液は、切換弁26及び上流側導入路27を通じて 給液路14内に導入される。給液路14内に導か れた支持液は、給液支管15を通って給液孔13 らタイヤ支持面11上に噴射される。

 給液孔13から噴射された支持液は、ベル 6とタイヤ支持面11との隙間を流れ、水切り ール20で堰き止められ、復水溝16を通ってタ ク19に戻るようになっている。

 一方、切換弁26が図3に示す切換位置とは 対の切換位置に操作された場合、上流側導 路27への支持液の供給が停止するとともに 下流側導入路29へ支持液を供給することがで きる。

 以上述べたタイヤ走行試験装置1を用いて タイヤ2の試験を実施するに際しては、まず スピンドル軸3のリムにタイヤ2を装着する。 スピンドル軸3に装着されたタイヤ2を、荷重 持装置7の上部を移動しているベルト6の上 に押し付けて所定の荷重を付与する。タイ 2とベルト6とのタイヤ接触領域eに基づいて 前述した手法で前記タイヤ接触部Eの長さを め算出しておく、タイヤ2がベルト6に接触 ている状態で、ステアリング角やキャンバ を付与しつつ、タイヤ2に作用する各種荷重 求める。

 タイヤ試験中においては、上流側導入路2 7、及び長溝12を介して支持液を供給すること により、ベルト6がタイヤ上流部Uから上方に かされた状態で、ベルト6がタイヤ支持面11 対して移動することとなる。

 さらに、上流側長溝12に供給された支持 は、ベルト6の移動に応じて上流側長溝12内 下流側に流れるため、効果的にタイヤ接触 域eに支持液を供給することができる。加え 、タイヤ接触領域eと上流側長溝12との間に 、支持面39が形成されているため、この支 面39によってベルト6と支持部10の上面との間 にくさび状の隙間が形成される。そして、こ のくさび状隙間に支持液が入り込むことによ り、支持液の動圧効果が生じてベルト6(タイ 2)を浮上させることができる。

 以上のように、前記実施形態によれば、 換弁26を作動させることにより、上流側導 路27を通じてタイヤ上流部Uのみに支持液を 給する場合であっても、動圧効果によるタ ヤ2の支持を確実に行うことができる。タイ 上流部Uのみに支持液を供給することにより 、少ない支持液でタイヤ2の支持を行うこと できるため、給液部22を小型化することがで きる。

 なお、上記の説明では、タイヤ下流部Dへ の支持液の供給は行わないこととしているが 、タイヤ2を反転させて試験を行う際には、 述のタイヤ下流部Dがタイヤ上流部Uとして機 能することとなる。したがって、この場合に は、下流側導入路29を上流側導入路と考え、 述のタイヤ下流部Dに支持液の給液を行うこ とにより上記と同様の効果を得ることができ る。タイヤ反転時における給液の条件は、タ イヤ正転時と同じとするとよい。

[第2実施形態]
 次に、本発明に係るタイヤ走行試験装置の 2実施形態について説明する。図4は、本発 の第2実施形態に係るタイヤ走行試験装置の 面図である。図5は、図4のV-V線断面図であ 。

 図4及び図5を参照して、本実施形態では タイヤ接触領域eの上流側及び下流側に形成 れた長溝12、40の態様と、タイヤ接触領域e 中央長溝42が形成されている点と、給液部22 構成とが第1実施形態と異なっている。他の 点は第1実施形態と略同様である。

 まず、長溝12、40の態様について説明する 。詳しくは、図4に示すように、本実施形態 は、タイヤ接触領域eの幅方向の両外側にそ ぞれ位置する2本の長溝12、40(図2参照)を省 している代わりに、横溝37a、37bが設けられ いる。具体的に、タイヤ接触部Eには、タイ 接触領域eの幅方向の外側位置にそれぞれ2 ずつ合計4本の横溝37aが設けられている。一 、タイヤ下流部Dには、タイヤ接触領域eの 方向の外側位置にそれぞれ2本ずつ合計4本の 横溝37bが設けられている。

 これら横溝37a、37bには、それぞれ給液孔1 3が1つずつ設けられ、この給液孔13を介して 記給液部22から支持液が供給されるようにな っている。つまり、本実施形態では、幅方向 におけるタイヤ接触領域eの範囲内に、3本の 溝12、40の24個の給液孔13が存在するのに対 、幅方向におけるタイヤ接触領域eの両外側 範囲内に、各横溝37a、37bの8個の給液孔13が 在することになる。このように、本実施形 では、幅方向におけるタイヤ接触領域eの範 囲内に同範囲の外側よりも多くの給液孔13を 設することにより、タイヤ接触領域eの範囲 内の方が同範囲の外側よりも多くの支持液が 供給されるようになっている。

 ベルト6の走行方向における横溝37aの位置 は、長溝12に形成された最も上流側の給液孔1 3、及び最も下流側の給液孔13にそれぞれ対応 する位置である。また、前記走行方向におけ る横溝37bの位置は、長溝40に形成された最も 流側の給液孔13、及び最も下流側の給液孔13 にそれぞれ対応する位置である。

 係る横溝37aを通じて支持液を供給するこ により、支持液を幅方向に満遍なく供給す ことができるため、ベルト6とタイヤ支持面 11との摩擦抵抗を低減することにより、ベル 6及び/又はタイヤ支持面11の摩耗を抑制する ことが可能となる。

 以下、タイヤ接触領域eに設けられた中央 長溝42及び給液部22の構成について説明する

 前記支持部10のタイヤ接触領域eには、タ ヤ支持面11から窪むとともに、ベルト6の流 方向と平行する方向に延びる3本の中央長溝 42と、これら中央長溝42の底部に形成された 液孔13と、この給液孔13を通して前記ポンプ2 3からの支持液を供給するための給液路14とを 備えている。

 中央長溝42は、タイヤ接触領域eの範囲内 設けられている。各中央長溝42は、各長溝12 、40と幅方向で同じ位置に配設されているが これら各中央長溝42と長溝12、40との間には 記支持面39、41がそれぞれ設けられており、 これら支持面39、41によって中央長溝42と長溝 12、40とが分断されている。つまり、タイヤ 触領域eの上流側及び下流側の縁部は、中央 溝42が形成されていない部分(支持面39、41) なっている。

 また、各中央長溝42の底部には、ベルト6 走行方向に2つの給液孔13がそれぞれ形成さ ている。これら給液孔13のうち、ベルト6の 行方向の上流側に位置する給液孔13同士を 通させる給液路14と、下流側に位置する給液 孔13同士を連通させる給液路14とが、幅方向 沿って2本設けられている。これら2本の給液 路14に対しては、給液部22によって支持液が 給される。

 具体的に、給液部22は、前記2本の給液路1 4に接続された導入路25i及び導入路25jをさら 備えている。また、本実施形態に係る給液 22は、各導入路25a~25jのそれぞれに設けられ 切換弁43を備えているため、各導入路25a~25j 対する支持液の供給量を個別に調整するこ ができる。したがって、本実施形態では、 切換弁43を個別に操作することにより、タイ ヤ上流部U、タイヤ接触部E及びタイヤ下流部D のそれぞれに対する支持液の供給量を個別に 調整することが可能となる。

 具体的に、タイヤ上流部U内に位置する導 入路25a~25dを「上流側導入路27」とし、上流側 導入路27に接続された切換弁43を開閉するこ により、タイヤ上流部Uに対する支持液の供 量を独立して調整することができる。

 また、タイヤ接触部E内に位置する導入路 25i、25jを「接触導入路28」とし、接触導入路2 8に接続された切換弁43を開閉することにより 、タイヤ接触部Eに対する支持液の供給量を 立して調整することができる。

 さらに、タイヤ下流部D内に位置する導入 路25e~25hを「下流側導入路29」と考え、下流側 導入路29に接続された切換弁43を開閉するこ で、タイヤ下流部Dに対する支持液の供給量 独立して調整することができる。

 以上のように第2実施形態によれば、中央 長溝42を通じてタイヤ接触部Eに直接支持液を 供給することができるので、タイヤ2を静圧 よって支持することも可能となる。

 また、前記実施形態では、ベルト6の走行 方向と平行する方向に延びる中央長溝42につ て説明したが、延びる方向は、必ずしも走 方向と平行な方向に限定されることはなく 走行方向と平行する向きの成分を含む方向 延びていればよい。このようにすることに り、タイヤ接触領域eにおいてもベルト6の 行方向に沿った流れを積極的に形成するこ が可能となり、タイヤ上流部Uにおける液体 より有効に招き入れることが可能となる。 たがって、前記実施形態によれば、動圧効 によるタイヤ支持の能力も上昇することに る。

 さらに、前記実施形態のように、タイヤ 流部U、タイヤ接触部E及びタイヤ下流部Dに する支持液の供給量を独立して変更するこ ができる構成を採用することにより、タイ 下流部Dにおける支持液の供給量を他の部分 と比較して少なくすることができるので、支 持液の供給量の低減を図ることができる。ま た、荷重支持装置7全体に対する支持液の供 量を少なくしながら、タイヤ接触部E及びタ ヤ上流部Uに対する液体の供給量を確保する ことにより、荷重支持装置7上を走行するベ ト6を確実に支持することができるので、荷 支持装置7やベルト6の磨耗を可能な限り抑 つつタイヤ2の走行試験を行うことができる

 他の構成や奏する作用効果については、 1実施形態と略同様であるため、説明を省略 する。

[第3実施形態]
 本発明に係るタイヤ走行試験装置の第3実施 形態について説明する。図6は、本発明の第3 施形態に係るタイヤ走行試験装置の平面図 ある。

 図6を参照して、本実施形態では、第2実 形態の長溝42に代えて、タイヤ接触領域eの 囲内に、支持液を供給するためのポケット31 (供給孔)が複数個(本実施形態では4個)形成さ ている。

 各ポケット31は、それぞれ平面視で円形 形成され、且つ、上方に開く凹部である。 れらポケット31の底部には、それぞれ前記給 液孔13が形成されている。図示は省略してい が、支持部10には、各ポケット31の給液孔13 うちベルト6の走行方向の上流側に位置する 2つの給液孔13同士を連通させる給液路14と、 流側に位置する2つの給液孔13同士を連通さ る給液路14とが、幅方向に延びて形成され いる。各ポケット31は、ベルト6の走行方向 び前記幅方向に等間隔で配置されているた 、平面視で、格子状に配置されている。

 本実施形態によれば、前記動圧効果によ てタイヤ2を支持するとともにベルト6を浮 させることができるだけでなく、ポンプ23で 加圧された支持液をポケット31を介して供給 ることができるので、タイヤ2やベルト6を 圧方式で支持することができる。

 他の構成や奏する作用効果については、 2実施形態と略同様であるため、説明を省略 する。

[第4実施形態]
 本発明に係るタイヤ走行試験装置の第4実施 形態について説明する。図7は、本発明の第4 施形態に係るタイヤ試験装置を示す平面図 ある。

 図7に示すように、第4実施形態に係るタ ヤ試験装置では、第1~第3実施形態に係る長 12、40が支持部10上において幅方向で等間隔 複数本(図7では15本)形成されている。また、 本実施形態に係るタイヤ試験装置では、第2 施形態に係る長溝42が支持部10上において幅 向で等間隔に複数本(図7では15本)形成され いる。

 上流側長溝12と中央長溝42との間には、支 持面39が形成され、この支持面39によって上 側長溝12と中央長溝42とが分断されている。 た、中央長溝42と下流側長溝40との間には、 支持面41が形成され、この支持面41によって 央長溝42と下流側長溝40とが分断されている つまり、各長溝12、40、42は、それぞれ幅方 で同じ位置に並んで配置されているが、支 面39、41によって分断され、非連通である。

 このように、本実施形態では、支持部10 上面全体に長溝12、40、42が設けられている め、タイヤ支持面のどの場所においてもタ ヤ走行試験を行うことができ、複数本のタ ヤ2,2,・・・を幅方向に併設して試験を行う ともできる。

 また、図7の破線で示すように、各長孔12 40、42のそれぞれに対して個別に給液路14を 続し、これら給液路14に連通する導入路25( 5参照)のそれぞれに対して切換弁43(図5参照) 設けることとすれば、各長孔12、40、42のそ ぞれに対する支持液の供給量を調整するこ が可能となる。このようにすれば、タイヤ 流部U、タイヤ接触部E及びタイヤ下流部Dに する支持液の供給量を個別に調整すること できるだけでなく、幅方向について各長孔1 2、40、42に対する支持液の供給量を個別に調 することが可能となる。

 前記構成を採用した場合、タイヤ接触領 eの幅方向両外側における支持液の供給量を 、タイヤ接触領域eにおける支持液の供給量 りも少なくすることができる。タイヤ支持 タイヤ走行試験にさほど影響しない「タイ 接触領域eの幅方向両外側における支持液の 」を少なくすることにより、支持液の供給 を減らすことができ、給液部22の小型化す ことができる。

 他の構成や奏する作用効果については、 1実施形態と略同様であるため、説明を省略 する。

[第5実施形態]
 本発明に係るタイヤ走行試験装置の第5実施 形態について説明する。図8は、本発明に係 第5実施形態に係るタイヤ走行試験装置を示 平面図である。

 図8を参照して、本実施形態は、第1実施 態の長溝12、40の代わりに、支持部10上に長 38、44が形成されている。具体的に、タイヤ 流部Uには4本の上流側長溝38がベルト6の走 方向に等間隔に形成されている一方、タイ 下流部Dには4本の下流側長溝44が前記走行方 に等間隔に形成されている。

 上流側長溝38は、ベルト6の流れ方向の下 側に向かうにつれて前記タイヤ接触領域eに 近接する斜め方向に延びる溝である。具体的 に、上流側長溝38は、ベルト6の走行方向の下 流側に向いて支持部10の中央位置よりも左側 位置から前記中央位置まで延びる斜め溝38L 、前記中央位置よりも右側の位置から支持 10の幅方向の中央位置まで延びる斜め溝38R を有し、全体として走行方向の下流側を指 矢印形状とされている。斜め溝38L、38Rは、 れぞれ支持部10の幅方向の中央位置に対して 約45度の角度で傾斜して形成されている。

 前記タイヤ上流部Uの幅方向の中央位置に は、5つの給液孔13がベルト6の走行方向に並 で形成されている。これら給液孔13のうち、 下流側の4つの給液孔13は、斜め溝38L、38Rの交 差位置において上流側長溝38内に支持液を供 するようになっている。また、各上流側長 38のうちの3つの上流側長溝38については、 め溝38L、38Rの途中部にも給液孔13が連通して いる。

 上流側長溝38とタイヤ接触領域eとの間に 、支持面39が形成されている。つまり、上 側長溝38は、タイヤ上流部Uからベルト走行 向に延びて形成されているが、タイヤ接触 域e内へは達しないものとなっている。

 このような上流側長溝38のそれぞれに支 液が供給されると、斜め溝38L、38Rに沿って 持液がタイヤ支持面11の幅方向の中央部へ集 まり、この支持液は、タイヤ接触領域eへと 給される。その結果、タイヤ接触領域eにお て生じる動圧効果によって、ベルト6を浮上 させタイヤ2を支持することが可能となる。

 一方、タイヤ下流部Dに形成された下流側 長溝44は、タイヤ接触領域eの中央位置を通る 幅方向に沿った仮想線に対して線対称なもの となっている。つまり、下流側長溝44は、ベ ト6の走行方向の上流側へ向かうにつれてタ イヤ接触領域eに近接する斜め方向に延びる である。具体的に、下流側長溝44は、ベルト 6の走行方向の下流側に向いて支持部10の中央 位置よりも左側の位置から前記中央位置まで 延びる斜め溝44Lと、前記中央位置よりも右側 の位置から支持部10の幅方向の中央位置まで びる斜め溝44Rとを有し、全体として走行方 の上流側を指す矢印形状とされている。

 下流側長溝44とタイヤ接触領域eとの間に 、支持面41が形成されている。つまり、下 側長溝44は、タイヤ下流部Dからベルト走行 向の反対向きに延びているが、タイヤ接触 域e内へは達しないものとなっている。

 下流側長溝44は、上述したように図8の左 ら右にベルト6を走行させる場合においては 使用せず、反対向きにベルト6を走行させる に、前記上流側長溝38の役割を果たすもので ある。

 前記実施形態によれば、タイヤ上流部Uに 存在する支持液を幅方向に集中させて、これ をタイヤ接触領域eに導くことが可能となる したがって、より多くの支持液をタイヤ接 領域eに集めることができるとともに当該タ ヤ接触領域eにおいて直進流を有効に生じさ せることができるので、動圧効果によるタイ ヤ支持の能力をより向上することができる。

 以上説明した本発明に係るタイヤ走行試 装置は、上述した実施の形態に限定される のではない。

 なお、上述した具体的実施形態には以下 構成を有する発明が主に含まれている。

 前記目的を達成するため、本発明におい は以下の技術的手段を講じた。

 すなわち、本発明は、タイヤを試験する めのタイヤ走行試験装置であって、水平方 に並ぶ2つのドラムに循環可能に架け渡され た無端状のベルトと、前記各ドラム間に位置 するベルトのうち上に位置するベルトの試験 用部分を下から支持するための荷重支持装置 とを備え、前記荷重支持装置は、前記試験用 部分の下方に設けられた支持部と、前記支持 部と前記試験用部分との間に液体を供給する 給液部とを有し、前記支持部は、前記試験用 部分と相対向する位置に設けられ、前記ベル トの流れ方向と平行する向きの成分を含む方 向に延びる上流側長溝と、前記上流側長溝の 端部に対し前記流れ方向の下流側に隣接する とともに前記上流側長溝の底面よりも高い面 である支持面とを有し、前記給液部は、前記 上流側長溝に液体を供給するように構成され 、前記支持面は、前記流れ方向において前記 タイヤと試験用部分との接触位置よりも上流 側に配置されていることを特徴とするタイヤ 走行試験装置を提供する。

 本発明によれば、給液部から液体が供給 れる上流側長溝がベルトの流れ方向に平行 る向きの成分を含む方向に延びて形成され いるとともに、上流側長溝の底面よりも高 面である支持面がタイヤと試験用部分との 触位置よりも上流側に形成されているので 動圧方式によりタイヤを支持するための液 の供給量を減少させることができるととも 、荷重支持装置をコンパクトなものとする とが可能となる。その理由は以下の通りで る。

 支持部上の範囲のうち、タイヤと試験用 分との接触位置における液体の圧力は、最 高いものとなるのに対し、当該接触位置の 囲における液体の圧力は、ベルト自体の可 性によりベルトと支持部との隙間が上下に がることに起因して、それほど高くはなら い。したがって、接触位置と当該接触位置 周辺とを繋ぐ溝が存在すると、接触位置の 力は、接触位置の周囲に逃げ、その結果、 触位置の圧力が低下して静圧により支持で る荷重が下がるなどの不都合が生じる。

 一方、動圧方式をもって確実なベルトの 上力、つまり、タイヤの支持力を得るため は、タイヤと試験用部分との接触位置より 流側の範囲から当該接触位置へ向けて多く 支持液を供給する必要がある。しかしなが 、接触位置におけるベルトと試験用部分と 隙間が狭い上に、前記接触位置に存在する 体がベルトから受ける面圧も高いことから 接触位置の上流側に多量の液体を供給した しても支持液の大半は、接触位置を迂回す ように流れることになる。

 そこで、本発明のように、液体が供給さ る上流側長溝をタイヤと試験用部分との接 位置の上流部に形成することにより、ベル の流れ方向に沿った液体の流れ(直進流)を やすことができるので、接触位置に対し液 を効果的に供給することができる。したが て、本発明によれば、接触位置における動 方式によるベルトの浮上、つまりタイヤの 持を少ない液体で確実に行うことができる

 さらに、本発明では、上流側長溝の端部 対し流れ方向の下流側に隣接する支持面が 触位置よりも上流側に形成されていること より、ベルト(試験用部分)と支持部との間 くさび状の隙間が形成されているため、こ くさび状の隙間に液体が入り込むことによ 、液体の動圧効果が生じてベルトの浮上、 まり、タイヤ支持のための動圧が確実に発 する。

 ここで、「動圧」とは、所定の系内をベル が走行して隙間の液体が流れることにより じる圧力のことを意味し、前記系内に供給 れる液体によって生じる「静圧」と対応し 用いられる語である。また、「動圧」は、 際には荷重として作用することがない見か 上の圧力であり、前記流れを堰き止めた時 「静圧」に相当する。より具体的に、「動 」は、1/2×ρv 2 で表すことができ、液体の密度ρに比例する ともに、流速vの2乗に比例する。

 また、前記支持部が接触位置の下流側に 置する部分を有する場合には、その下流部 に給液部を設けないこととすることにより 荷重支持装置のさらなる小型化を図ること できる。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 れ方向において、前記支持面は、前記タイ と試験用部分との接触位置の近傍に位置し いることが好ましい。

 このようにすれば、前述した「くさび効 」を、タイヤと試験用部分との接触位置の 傍位置で確実に生じさせることができる。 こで、接触位置の近傍位置とは、接触位置 おける液体の圧力が上流側長溝を通じて接 位置の上流側に逃げることのない距離であ 。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 持部は、タイヤと試験用部分との接触位置 おける前記試験用部分と対向する位置に設 られ、前記流れ方向と平行する向きの成分 含む方向に延びる中央長溝をさらに備え、 記給液部は、前記中央長溝に液体を供給す ように構成され、前記中央長溝と前記上流 長溝との間には、前記支持面が介在してい ことが好ましい。

 このようにすれば、中央長溝を通じてタ ヤ接触部に直接液体を供給することができ ので、タイヤを静圧によって支持すること 可能となる。また、中央長溝は、流れ方向 平行する向きの成分を含む方向に延びてい ため、前記接触位置においてもベルトの流 方向に沿った流れを積極的に形成すること 可能となり、接触位置よりも上流側の位置 おける液体をより有効に招き入れることが 能となる。したがって、前記構成によれば 動圧によるタイヤ支持の能力も上昇する。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 持部は、タイヤと試験用部分との接触位置 おける前記試験用部分と対向する位置に設 られた供給孔をさらに備え、前記給液部は 前記供給孔を通して試験用部分と支持部と 間に液体を吐出可能に構成されていること 好ましい。

 このようにすれば、供給孔を通じて接触 置に直接液体を供給することができるので タイヤを静圧によって支持することも可能 なる。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 流側長溝は、前記流れ方向及び上下方向と 交する幅方向において、前記流れ方向の下 側に向かうにつれて前記試験用部分とタイ との接触位置に近接する斜め方向に延びる であることが好ましい。

 このようにすれば、タイヤ上流部に存在 る液体を幅方向に集中させて、これを試験 部分とタイヤとの接触位置に導くことが可 となる。したがって、より多くの液体をタ ヤ接触部に集めることができるとともに当 タイヤ接触部において前記直進流を有効に じさせることができるので、動圧によるタ ヤ支持の能力をより向上することができる

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 持部は、前記タイヤと試験用部分との接触 置を含む前記流れ方向の一部の範囲である イヤ接触部と、前記タイヤ接触部の上流側 位置するタイヤ上流部と、前記タイヤ接触 の下流側に位置するタイヤ下流部とを備え 前記給液部は、前記タイヤ上流部、タイヤ 触部、及びタイヤ下流部に対する液体の給 量がそれぞれ独立して変更可能となるよう 、前記タイヤ上流部、タイヤ接触部及びタ ヤ下流部に対して液体を供給可能に構成さ ていることが好ましい。

 このようにすれば、タイヤ下流部におけ 液体の供給量を他の部分と比較して少なく ることができるので、液体の供給量の低減 図ることができる。また、荷重支持装置全 に対する液体の供給量を少なくしながら、 イヤ接触部及びタイヤ上流部に対する液体 供給量を確保することにより、荷重支持装 上を走行するベルトを確実に支持すること できるので、荷重支持装置やベルトの磨耗 可能な限り抑えつつタイヤの走行試験を行 ことができる。

 前記タイヤ走行試験装置において、前記 液部は、前記流れ方向及び上下方向と直交 る幅方向における前記試験用部分とタイヤ の接触位置の両側に対する液体の供給量が 記接触位置に対する液体の供給量よりも少 くなるように、前記幅方向における液体の 給量を調整可能に構成されていることが好 しい。

 このようにすれば、荷重支持装置をより 型化することができる。その理由は以下の りである。

 タイヤ接触部の幅は、支持部の上面の幅 り小さいため、試験用部分とタイヤとの接 位置の幅方向の両側に対しては当該接触位 よりも少ない液体を供給すれば足りる。し がって、前記接触位置の幅方向両側に対す 液体の供給量をタイヤ接触部に対する液体 供給量よりも少なくすることにより、荷重 持装置の小型化を図ることができる。

 本発明に係るタイヤ走行試験装置は、コ パクトで、かつ、動圧方式によるタイヤ支 に適したタイヤ走行試験装置を提供するこ ができる。そのため、本タイヤ走行試験装 では、支持部及び/又はベルトの摩耗を低減 しつつ確実にタイヤの走行試験を行うことが できる。




 
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