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Patent Searching and Data


Title:
TISSUE PAPER FOR DOMESTIC USE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/122986
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a tissue paper for domestic use, which is soft, is comfortable to the touch, and has excellent strength. The tissue paper for domestic use is characterized by containing a pulp obtained by applying, to pulp fibers, an impact force generating upon the collapse of bubbles generated by cavitation. Also provided is the tissue paper for domestic use which is composed of two or more paper layers and is characterized in that at least one of the paper layers contains a pulp obtained by applying, to pulp fibers, an impact force generating upon the collapse of bubbles generated by cavitation.

Inventors:
NODA TAKAHARU (JP)
OGIMOTO MASATO (JP)
ONO KATSUMASA (JP)
SASAKI KEN (JP)
TAKAHASHI TAKESHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055988
Publication Date:
October 08, 2009
Filing Date:
March 25, 2009
Export Citation:
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Assignee:
JUJO PAPER CO LTD (JP)
NODA TAKAHARU (JP)
OGIMOTO MASATO (JP)
ONO KATSUMASA (JP)
SASAKI KEN (JP)
TAKAHASHI TAKESHI (JP)
International Classes:
D21D1/00; A47K10/16; D21H11/16; D21H27/00
Domestic Patent References:
WO2007123229A12007-11-01
WO2005012632A12005-02-10
WO2005012632A12005-02-10
WO2006085598A12006-08-17
Foreign References:
JPH01213491A1989-08-28
JPS4955908A1974-05-30
JPS4913403A1974-02-05
US3296065A1967-01-03
JPS4822701B11973-07-07
JPS60139897A1985-07-24
JPH0299690A1990-04-11
JPH0299691A1990-04-11
JPH0236288A1990-02-06
JPH02224626A1990-09-06
JPH03900A1991-01-07
JPH0523262A1993-02-02
JPH0614848A1994-01-25
Other References:
"Cavitation: Basics and Recent Advance", 1999, MAKISHOTEN
H. SOYAMA, J. SOC. MAT. SCI. JAPAN, vol. 47, no. 4, 1998, pages 381
AKIRA ISOGAI: "Materials Chemistry of Cellulose", 2001, THE UNIVERSITY OF TOKYO PRESS, pages: 68
KEN SHIMAJI ET AL.: "Wood Tissue", 1976, MORIKITA PUBLISHING, pages: 55
F.L. SIMONS, TAPPI JOURNAL, vol. 33, no. 7, 1950, pages 312
Y. XIAOCHUN ET AL., TAPPI JOURNAL, vol. 78, no. 6, 1995, pages 175
Attorney, Agent or Firm:
ONO, Shinjiro et al. (JP)
Ono Shinjiro (JP)
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Claims:
キャビテーションによって生ずる気泡が崩壊する際に生じる衝撃力をパルプ繊維に与えて得られるパルプを含有することを特徴とする家庭用薄葉紙。
2層以上の紙層から成る家庭用薄葉紙において、少なくとも1層の紙層にキャビテーションによって生ずる気泡が崩壊する際に生じる衝撃力をパルプ繊維に与えて得られるパルプを含有することを特徴とする家庭用薄葉紙。
キャビテーションによって生ずる気泡が崩壊する際に生じる衝撃力をパルプ繊維に与えて得られるパルプが、鱗片状の外部フィブリルを有することを特徴とする請求項1又は2記載の家庭用薄葉紙。
キャビテーションによって生ずる気泡が崩壊する際に生じる衝撃力をパルプ繊維に与えて得られるパルプの含有率が、全パルプの絶乾重量を基準として30~100重量%である請求項1~3のいずれかに記載の家庭用薄葉紙。
Description:
家庭用薄葉紙

 本発明は、トイレットペーパーフェイシ ルティシュなどのティシュペーパー、紙タ ルなどの家庭用薄葉紙に関するものであっ 、更に詳しくは柔らかく手触り感に優れ、 かも強度が強い家庭用薄葉紙に関する。

 従来、トイレットペーパーやフェイシャ ティシュなどのティシュペーパー、紙タオ などの所謂家庭用薄葉紙に使用するパルプ しては、広葉樹、針葉樹からの木材チップ 蒸解して得られた化学パルプから製造され スラリー状態のままのスラッシュパルプ(slu shed pulp)、このスラッシュパルプを脱水、乾 させて得られるドライパルプ(dry pulp)、又 古紙を脱墨処理して得られる脱墨古紙パル が使用されており、これらのパルプは未漂 パルプ、漂白パルプの状態で、あるいは未 解、叩解パルプの状態で品質設計に応じて 独又は混合して使用されている。

 ティシュペーパーの重要な品質である柔 かさや手触り感の向上を図る技術に関して 従来より研究がなされており、例えば積層 抄紙するパルプの種類やその使用比率が調 された積層ティシュペーパー及びその製造 法(特許文献1、特許文献2)、長網、短網、ツ インワイヤー、円網ヤンキーマシン等の抄紙 機を適宜選択することにより、または紙用柔 軟剤、例えば脂肪酸エステル系柔軟化剤(特 文献3)、第4級アンモニウム塩型カチオン界 活性剤(特許文献4)、ウレタンアルコール若 くはその塩、又はカチオン化物(特許文献5) 非陽イオン系界面活性剤(特許文献6、特許文 献7)、ポリリン酸塩(特許文献8)、ポリシロキ ン(特許文献9、特許文献10)等の添加薬品を ラッシュパルプに添加してスラッシュパル 自体の滑りを改善することにより手触りを くして柔らかくする方法、またパルプを一 濃縮後、機械的混練処理を加えることで繊 を屈曲させる(特許文献11、特許文献12)等各 提案されている。

 前記添加薬品を用いる方法は、良好な柔 効果が得られる場合があるが、起泡性が大 いために、抄紙作業そのものに支障を来す があり、場合によっては紙力と吸水性の低 を招くという問題があった。また、機械的 理により繊維を屈曲させる場合には、原料 濃縮工程が余計に増えるため、エネルギー に不利であるなどの問題点があった。

 また、ティシュペーパーの湿潤強度を向 させるために、ポリアマイド、ポリアミン エポキシ樹脂等の湿潤紙力向上剤が主とし 用いられているが、ティシュペーパー自体 剛直になり、柔らかさ、手触り感の点でマ ナスになるという問題があった。

 また、従来、表面の平滑性を良くするため 、ティシュ抄紙機の後に上下各1本の一対の 十分に研摩されたチルドロール、金属ロール からなるカレンダーを1組又は2組使用してい 。しかし、このカレンダーで平滑性を向上 るために線圧を高くすると、厚みも薄く剛 となり手触り感も堅くなるという問題があ た。

特開昭54-46914号公報

実開平4-66992号公報

米国特許3,296,065号公報

特開昭48-22701号公報

特開昭60-139897号公報

特開平2-99690号公報

特開平2-99691号公報

特開平2-36288号公報

特開平2-224626号公報

特開平3-900号公報

特開平5-23262号公報

特開平6-14848号公報

 本発明の課題は、柔らかく手触り感が良 、しかも強度に優れた家庭用薄葉紙を提供 ることである。

 本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、 ャビテーションによって生ずる気泡が崩壊 る際に生じる衝撃力をパルプ繊維に与えて られるパルプを含有させることにより、柔 かく手触り感が良く、しかも強度に優れた 庭用薄葉紙が得られることを見出し、本発 を完成するに至った。

 本発明によれば、柔らかくて、手触り感 優れ、かつ強度にも優れた家庭用薄葉紙を ることが可能である。

実施例で使用したキャビテーション噴 式処理装置の概略図である。

符号の説明

1:試料タンク
2:ノズル
3:キャビテーション噴流セル
4:プランジャポンプ
5:上流側圧力制御弁
6:下流側圧力制御弁
7:上流側圧力計
8:下流側圧力計
9:給水弁
10:循環弁
11:排水弁
12:温度センサー
13:ミキサー

 本発明の家庭用薄葉紙は、キャビテーシ ンによって生ずる気泡が崩壊する際に生じ 衝撃力をパルプ繊維に与えて得られるパル を含有することが特徴である。以下、キャ テーションによって生ずる気泡が崩壊する に生じる衝撃力をパルプ繊維に与えること キャビテーション処理という。

 本発明のキャビテーション処理の対象と るパルプとしては、特に限定されるもので なく、リグノセルロース材料をアルカリ性 解薬液によって蒸解して得られる化学パル (針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)または未晒 クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパ ルプ(LBKP))、機械パルプ(グラウンドウッドパ プ(GP)、リファイナーメカニカルパルプ(RGP) サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモ カニカルパルプ(CTMP)等)、脱墨パルプ(DIP)等 用いることができる。化学パルプとしては クラフトパルプ、ポリサルファイドパルプ ソーダパルプ、アルカリ性亜硫酸塩パルプ 炭酸ソーダパルプ、および酸素-ソーダパル 等を用いることができる。

 前記化学パルプは前記した蒸解薬液に蒸 助剤として環状ケト化合物(例えば、アント ラキノン、1,4-ジヒドロ-9,10-ジケトアントラ ン等)を添加して蒸解されたものであっても い。また、上記化学パルプとして本発明に 適なものはクラフトパルプであり、このク フトパルプは、蒸解液の分割添加と、ダイ ェスター内部での並流蒸解と向流蒸解から る、所謂修正アルカリ性蒸解法によって得 れたパルプであってもよい。これらの化学 ルプとしては、未晒パルプ、晒パルプの状 で或いは未叩解、叩解パルプの状態で、適 単独でまたは混合して使用することができ 。

 キャビテーション処理について、さらに 細に述べると、キャビテーションによって 生する気泡が崩壊する際に生じる衝撃力を ルプ繊維に与えて、パルプの外部フィブリ 化を促進する一方、内部フィブリル化を抑 して濾水度を調整するものである。キャビ ーション処理としては、WO2005/012632号公報に 記載されているようなキャビテーション噴流 処理が好適である。

 なお、キャビテーション処理と機械的な 解処理を組み合わせて、パルプ繊維を外部 ィブリル化してもよい。パルプ懸濁液には パルプ繊維以外に古紙やブロークに含まれ いた填料や顔料に由来する無機微粒子が含 されていても構わない。キャビテーション 理は、パルプ繊維の外部フィブリル化を促 する一方、内部フィブリル化を抑制するの 、従来の方法であるリファイナー等の装置 用いた機械力によって叩解処理したパルプ 比較すると、同一の濾水度では、より嵩高 、強度的にも優れたパルプが得られる。こ キャビテーション処理で得られた外部フィ リルを有するパルプを含有する家庭用薄葉 は、より柔軟であり、さらに強度的にも優 るものである。

 キャビテーション処理によって調製した ルプのカナダ標準濾水度としては、化学パ プの場合、50~650mlが好ましく、機械パルプ たは古紙(脱墨)パルプの場合は、50~400mlの範 であることが好ましい。また、上記のパル を混合した場合、トータルのカナダ標準濾 度としては、100~550mlの範囲であることが好 しい。

 次に、キャビテーション処理について詳 に説明する。キャビテーションは、加藤の 書(加藤洋治編著、新版キャビテーション基 礎と最近の進歩、槙書店、1999)に記載されて るように、キャビテーション気泡の崩壊時 数μmオーダーの局所的な領域に数GPaにおよ 高衝撃力を発生し、また気泡崩壊時に断熱 縮により微視的にみると数千℃に温度が上 する。その結果、キャビテーションを発生 た場合には温度上昇が伴う。これらのこと ら、キャビテーションは流体機械に損傷、 動、性能低下などの害をもたらす面があり 発生しないよう制御する必要のある技術課 とされてきた。近年、キャビテーションに いて研究が急速に進み、キャビテーション 流の流体力学的パラメーターを操作因子と てキャビテーションの発生領域や衝撃力ま 高精度に制御できるようになった。その結 、気泡の崩壊衝撃力を制御することにより その強力なエネルギーを有効活用すること 期待されている。従って、流体力学的パラ ーターに基づく操作・調整を行うことでキ ビテーションを高精度に制御することが可 となった。これは技術的作用効果の安定性 保持することが可能であることを示してお 、従来のように流体機械で自然発生的に生 る制御不能の害をもたらすキャビテーショ ではなく、制御されたキャビテーションに って発生する気泡を積極的にパルプ懸濁液 導入し、そのエネルギーを有効利用するこ が本発明の特徴である。

 本発明におけるキャビテーションの発生 段としては、液体噴流による方法、超音波 動子を用いる方法、超音波振動子とホーン の増幅器を用いる方法、レーザー照射によ 方法などが挙げられるが、これらに限定す ものではない。好ましくは、液体噴流を用 る方法が、キャビテーション気泡の発生効 が高く、より強力な崩壊衝撃力を持つキャ テーション気泡雲を形成するためパルプ繊 に対する作用効果が大きい。上記の方法に って発生するキャビテーションは、従来の 体機械に自然発生的に生じる制御不能の害 もたらすキャビテーションと明らかに異な ものである。

 上述したように、キャビテーション処理 しては、WO2005/012632号公報に記載されている ような液体噴流によるキャビテーション噴流 処理が好適であり、以下に詳細に説明する。

 液体噴流とは、液体または液体の中に固 粒子や気体が分散あるいは混在する流体の 流であり、パルプや無機物粒子のスラリー 気泡を含む液体噴流をいう。ここでいう気 は、キャビテーションによる気泡を含んで てもよい。

 キャビテーションは液体が加速され、局 的な圧力がその液体の蒸気圧より低くなっ ときに発生するため、流速及び圧力が特に 要となる。このことから、キャビテーショ 状態を表わす基本的な無次元数、キャビテ ション数(Cavitation Number)σは次のように定義 される(加藤洋治編著、新版キャビテーショ 基礎と最近の進歩、槙書店、1999)。

 (p∞ :一般流の圧力(絶対圧)、U∞ :一般流 流速、p v :流体の蒸気圧(絶対圧)、ρ:密度)
 ここで、キャビテーション数が大きいとい ことは、その流れ場がキャビテーションを 生し難い状態にあるということを示す。特 キャビテーション噴流のようなノズルある はオリフィス管を通してキャビテーション 発生させる場合は、ノズル上流側圧力p 1 (絶対圧)、ノズル下流側圧力p  2 (絶対圧)、試料水の飽和蒸気圧p  (絶対圧)から、キャビテーション数σは下記 (2)のように書きかえることができ、キャビ ーション噴流では、p 1  、p 2 、p v 間の圧力差が大きく、p 1  ≫p 2 ≫p v  となることから、キャビテーション数σは らに以下のように近似することができる(H.So yama, J. Soc. Mat. Sci. Japan,47(4), 381 1998)。

 このように、キャビテーション数σはノズ の上流側圧力と下流側圧力の2つの値によっ 表現される。なお、本発明の実施例におい 計測される圧力は、全てゲージ圧でであり 本発明におけるキャビテーション数σは下 式(3)のように表される。

 (ただし、p3:ノズル上流側圧力(ゲージ圧)、p 4:ノズル下流側圧力(ゲージ圧))
 本発明におけるキャビテーションの条件は 上述したキャビテーション数σが0.001以上0.5 以下であることが望ましく、さらに0.003以上0 .2以下であることが好ましく、0.01以上0.1以下 であることが特に好ましい。キャビテーショ ン数σが0.001未満である場合、キャビテーシ ン気泡が崩壊する時の周囲との圧力差が低 ため効果が小さくなり、0.5より大である場 は、流れの圧力差が低くキャビテーション 発生し難くなる。

 また、ノズルまたはオフィリス管を通じ 噴射液を噴射してキャビテーションを発生 せる際には、噴射液の圧力(ノズル上流側圧 力)は0.01MPa(ゲージ圧)以上60MPa(ゲージ圧)以下 あることが望ましく、0.7MPa(ゲージ圧)以上30 MPa(ゲージ圧)以下であることが好ましく、2MPa (ゲージ圧)以上15MPa(ゲージ圧)以下であること が特に好ましい。ノズル上流側圧力が0.01MPa( ージ圧)未満ではノズル下流側圧力との間で 圧力差を生じ難く作用効果は小さい。また、 ノズル上流側圧力が60MPa(ゲージ圧)より高い 合、特殊なポンプ及び圧力容器を必要とし 消費エネルギーが大きくなることからコス 的に不利であり、また、パルプ繊維が過度 損傷を受け、製紙原料として使用するには 適ではない。一方、容器内の圧力(ノズル下 側圧力)は静圧で0.05MPa(ゲージ圧)以上2.6MPa( ージ圧)以下が好ましい。下流側にも圧力を けるのは、被噴射液(パルプ懸濁液)を収め 容器を加圧することで、キャビテーション 泡が崩壊する領域の圧力が高くなり、気泡 周囲の圧力差が大きくなるため気泡がより しく崩壊することにより衝撃力が大きくな からである。なお、容器内の圧力が高くな すぎると、キャビテーション自体が発生し らくなる。また、容器内の圧力と噴射液の 力との圧力比((ゲージ圧)/(ゲージ圧))は0.001~0 .5の範囲が好ましい。

 また、噴射液の噴流の速度は1m/秒以上200m /秒以下の範囲であることが望ましく、20m/秒 上100m/秒以下の範囲であることがより好ま い。噴流の速度が1m/秒未満である場合、圧 低下が低く、キャビテーションが発生し難 ため、その効果は弱い。一方、200m/秒より大 きい場合、高圧を要し特別な装置が必要であ り、コスト的に不利である。

 本発明におけるキャビテーション処理は ンクなど任意の容器内若しくは配管内を選 ことができるが、これらに限定するもので ない。また、ワンパスで処理することも可 であるが、必要回数だけ循環させることに って更に効果を増大できる。さらに複数の 生手段を用いて並列で、あるいは、順列で 理することができる。

 キャビテーションを発生させるための噴 は、パルパーのような大気開放の容器の中 なされてもよいが、キャビテーションをコ トロールするために圧力容器の中でなされ のが好ましい。

 本発明において、例えば液体噴流による ャビテーションの発生方法では、パルプ懸 液に対して、噴射液体として、例えば、蒸 水、水道水、工業用水、製紙工程で回収さ る再用水、パルプ搾水、白水、パルプ懸濁 、アルコールなどを噴射することができる 、これらに限定するものではない。好まし は、パルプ懸濁液自体を噴射することで、 流周りに発生するキャビテーションによる 用効果に加え、高圧でオリフィスから噴射 る際の流体力学的剪断力が得られるため、 り大きな作用効果を発揮する。なお、噴射 体としてパルプ懸濁液を用いる場合、処理 象とする全量を循環させて処理することも 能である。

 液体噴流によってキャビテーションを発 させて処理する場合、処理対象であるパル 懸濁液の固形分濃度は5重量%以下であるこ が好ましく、より好ましくは3重量%以下、さ らに好ましくは0.1~1.5重量%の範囲であること 気泡の発生効率の点から好ましい。

 また、処理時のパルプ懸濁液のpHは、好 しくはpH1~13、より好ましくはpH3~12、更に好 しくはpH4~11である。pHが1未満であると装置 腐食などが問題となり、材質及び保守等の 点から不利である。一方、pHが13を超えると パルプ繊維のアルカリ焼けが生じ、白色度 低下するので好ましくない。アルカリ条件 ある方がパルプ繊維の膨潤性が良好で、OH 性ラジカルの生成量が増加することから望 しい。

 本発明では、液体の噴射圧力を高めるこ で、噴射液の流速が増大し、より強力なキ ビテーションが発生する。更に被噴射液を める容器を加圧することで、キャビテーシ ン気泡が崩壊する領域の圧力が高くなり、 泡と周囲の圧力差が大きくなるため気泡は しく崩壊し衝撃力も大きくなる。ここで、 射液とは、高圧でオリフィスから噴射する 体を指し、被噴射液とは容器内もしくは配 内で噴射される液体を指す。キャビテーシ ンは液体中の気体の量に影響され、気体が 過ぎる場合は気泡同士の衝突と合一が起こ ため崩壊衝撃力が他の気泡に吸収されるク ション効果を生じるため衝撃力が弱まる。 って、溶存気体と蒸気圧の影響を受けるた 、その処理温度は融点以上沸点以下でなけ ばならない。液体が水を媒質とする場合、 ましくは0~80℃、更に好ましくは10℃~60℃の 囲とすることで高い効果を得ることができ 。一般には、融点と沸点の中間点で衝撃力 最大となると考えられることから、水溶液 場合、50℃前後が最適であるが、それ以下 温度であっても、蒸気圧の影響を受けない め、上記の範囲であれば高い効果が得られ 。80℃よりも高い温度では、キャビテーショ ンを発生するための圧力容器の耐圧性が著し く低下し、容器の損壊を生じ易いため不適で ある。

 本発明においては、界面活性剤などの液 の表面張力を低下させる物質を添加するこ で、キャビテーションを発生させるために 要なエネルギーを低減することができる。 加する物質としては、公知または新規の界 活性剤、例えば、脂肪酸塩、高級アルキル 酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高 アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸 どのアルキレンオキシド付加物などの非イ ン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イ ン界面活性剤、両性界面活性剤、あるいは 有機溶剤などが挙げられるが、これらに限 されるものではない。これらの単一成分か なるものでも2種以上の成分の混合物でも良 い。添加量は噴射液及び/または被噴射液の 面張力を低下させるために必要な量であれ よい。また、添加場所としてはキャビテー ョンを発生させる場所よりも前の工程のい なる場所でもよく、液体を循環させる場合 、キャビテーションを発生させる場所以降 あっても構わない。

 本発明において、全パルプ分に対するキ ビテーション処理したパルプの配合率は特 限定は無いが、配合率が高いほど、より強 が高く柔軟な家庭用薄葉紙が得られる。そ 観点から、全パルプの絶乾重量に対して5重 量%以上が好ましく、30~100重量%がより好まし 、60~100重量%が更に好ましい。配合率が5重 %未満では柔らかさ、手触り感に変化が見ら ず、強度を向上させることができない。

 家庭用薄葉紙は1層もしくは複数層にて構 成されるが、1層もしくは複数層をキャビテ ション処理パルプを単独で抄紙してもよく また2種以上のキャビテーション処理パルプ 混合して抄紙してもよく、更にはキャビテ ション処理したパルプに従来のスラッシュ ルプ、ドライパルプ、脱墨パルプ(DIP)を混 して抄紙してもよい。

 複数層からなる家庭用薄葉紙を2枚重ね合 わせて積層する場合、キャビテーション処理 パルプを含む層が外側になるように重ね合わ せると、手に触れる層がキャビテーション処 理パルプを含む層となるので、手触り感が一 層向上する。また、キャビテーション処理パ ルプを含む層がヤンキードライヤーに圧接し て乾燥され、この面が2枚重ね合わせした家 用薄葉紙の外側になるように配置すると、 り一層手触り感が向上する。

 また、キャビテーション処理したパルプ 外のパルプとして、化学パルプ(針葉樹の晒 クラフトパルプ(NBKP)または未晒クラフトパル プ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP))ま は未晒クラフトパルプ(LUKP)等)、機械パルプ( グラウンドウッドパルプ(GP)、リファイナー カニカルパルプ(RGP)、サーモメカニカルパル プ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等) 、脱墨パルプ(DIP)などのパルプを任意の割合 混合して使用してもよい。

 キャビテーション処理したパルプは外部 ィブリル化が促進されたパルプであるが、 片状の外部フィブリルを有するパルプが得 れる場合があり、これについて以下に説明 る。

 磯貝らの成書(磯貝 明著「セルロースの 料化学」、東京大学出版会、p68、2001)によ とパルプの叩解とは、含水状態のパルプ繊 に機械的なずり応力を与え、パルプ繊維内 のミクロフィブリル間に空隙を作り(内部フ ブリル化)、パルプ繊維の外側のフィブリル を毛羽立たせ(外部フィブリル化)、比表面積 増大させてパルプ繊維の水に対する膨潤性 向上させることであり、同時に繊維の部分 な切断と、繊維の外周面が剥離された微細 維が発生する。

 パルプの叩解処理により、紙を製造する に形成される繊維間結合面積が増加し、さ ざまな力学物性、光学物性、液体吸収性が 化する。しかしながら、パルプ繊維を分子 ベルで見ると、叩解処理の過程ではセルロ スの分子量の低下は僅かで、結晶化度はほ んど変化しない。これは非晶性で親水性の ミセルロース部分が機械的エネルギーをク ションのように吸収するためと考えられて る。

 また、島地らの成書(島地 謙ら 共著、 木材の組織」、森北出版、p55、1976)によると 、通常方法で叩解した木材パルプで見られる 外部フィブリルとは光学顕微鏡で見られる幅 0.4~1μm程度の糸状の構造物を指し、ミクロフ ブリルとは細胞壁中に存在している要素的 造単位であり9~37nm程度の幅を持つセルロー 分子の集合体である。本発明で使用する鱗 状の形態の外部フィブリルを有するパルプ おいて特徴的な鱗片状の形態の外部フィブ ルとは、幅が3μm以上で、好ましくはパルプ 繊維の幅と同程度までの大きさを持つ繊維表 面の剥離または毛羽立ちのことであり、前述 のミクロフィブリルが横に連なって集合体を 形成し幅広い層をなしているもので、繊維壁 表面のミクロフィブリルが層構造を保った状 態で剥離しているものである。また、厚さが 9nmから2μmの範囲であることを特徴とする。 お、繊維を電子顕微鏡にて観察する際は、 素結合を阻害して乾燥した状態にて測定す ことが望ましいが、これは、単純に繊維を 燥した場合、毛管現象により外部フィブリ が繊維表面に引付けられ、判別が困難にな ため、このようなフィブリルを精度良く観 することは困難である。

 本発明における鱗片状の外部フィブリル 分子量1万以上の高分子量の染料で染色され ることが特徴である。即ち、外部フィブリル とは、分子量1万以上の高分子量の染料が吸 可能なミクロフィブリル集合体をいう。分 量1万以上の染料としては、Simonらの文献(F.L.  Simons, Tappi, 33(7), 312(1950))、及びXiaochunらの 文献(Y. Xiaochun et al., Tappi Journal, 78(6), 175 (1995).)に記載されているようなDirect Orange 15 (old Color Index (CI) no, 621、またはCI Constituti on no. 40002/3)を含むCI Constitution no.40000~40006 のオレンジ染料が挙げられるが、セルロー を主体とする繊維を染色できる物質であれ 、特に限定されない。

 上記分子量1万以上の染料は、Xiaochunらの 献によると光散乱測定より流体力学的な大 さが5nm以上の分子であり、パルプ繊維表面 存在する5nm未満の細孔に浸透することはで ない。一方、パルプ繊維表面のミクロフィ リルの集合体からなるフィブリルは、パル 繊維の外側に露出しているため、上記分子 1万以上の染料分子が容易に接近することが できるので、吸着することによってフィブリ ル部分を選択的に染色することができる。

 光学的にフィブリル部分を強調して観察 るためには、上記文献に記載されているよ にDirect Blue 1(old Color Index(CI)no.518、または CI Constitution no.24410)やDirect Blue 4、Direct Blue  15、Direct Blue 22、Direct Blue 151などの低分 の染料を用いて繊維全体を染めることで、 りコントラストをつけて観察できる。低分 の染料は繊維全体に吸着するものの、高分 の染料の方が吸着力は強いため、低分子の 料を置換する。結果として、高分子の染料( レンジ染料)が吸着できるフィブリル部分を オレンジ色に染色し、高分子の染料が吸着で きない繊維細孔部分を低分子の染料(青色染 )で染色することが可能となるためフィブリ 部分を強調することができる。低分子の染 としては、分子量が10000未満、好ましくは20 00未満、更に好ましくは300~1500の分子を51%以 含むものである。

 本発明の鱗片状の外部フィブリルを有する ルプは、その繊維1本単位においては、下記 式4で表される外部フィブリル部分の面積率 20%以上で、かつ下記式5に示される外部フィ リル部分の周囲長率が1.5以上であることが ましい。本発明のパルプの鱗片状の外部フ ブリルは通常のフィブリルに比較して表面 が大きいので、これらの値が大きくなる。
外部フィブリル部分の面積率(%)=[(外部フィブ リル部分の面積)/(外部フィブリル部分の面積 +パルプ繊維の全表面積)]×100  (式4)
外部フィブリル部分の周囲長率=(外部フィブ ル部分の周囲長+パルプ繊維の全周囲長)/(パ ルプ繊維の全周囲長)  (式5)
[作用]
 キャビテーション処理したパルプを含有す ティシュペーパーの手触り感と強度が、と に優れたものになる理由としては以下のよ に考えられる。

 一般的には、嵩が高く(密度が低く)、ま 表面が平滑な場合にティシュペーパーの手 り感は向上する。ところで、上述したよう 、キャビテーション処理したパルプは、外 フィブリル化が特異的に促進したパルプで る。すなわち、WO2006/085598にも記載されてい ように、繊維の剛直性が保たれたまま外部 ィブリル化が促進されているため、ダブル ィスクリファイナーなどの従来からの機械 処理と比べると、嵩が同等の場合には、強 が高くなり、強度が同等となるようにパル を調成すると、嵩が高くなる。

 また、キャビテーション処理したパルプ 用いると、金属ロールなどの平滑な面が転 されやすくなるため、紙は平滑になりやす 。

 これらの理由により、キャビテーション 理したパルプを含有するティシュペーパー 、手触り感と強度がともに優れたものにな 傾向になるものと考えられる。

 以下に実施例及び比較例を挙げて本発明 具体的に説明するが、勿論本発明はこれに って何ら限定されるものではない。尚、実 例、比較例中の%は特に断らない限り重量% 示す。以下の実施例及び比較例において調 したパルプを、ツインワイヤータイプの3層 のヤンキー抄紙機で抄紙した。クレープは ドライクレープをドライヤー及び巻取りリ ルとの速度差をとることにより付与した。 に断らない限り、このティシュペーパー原 のヤンキードライヤーと接触した面(YD面)が 外側(使用者の手に触れる側)になるよう2枚重 ねにし、この面が外側になるよう積層して、 ヤンキードライヤーに接して乾燥された面を ソフトカレンダー掛けした。パルプは、実施 例、比較例いずれの場合も、国内産広葉樹チ ップよりクラフトパルプ法を用いて製造し、 漂白されたハンター白色度84%の広葉樹漂白パ ルプを用いた。

 また、実施例および比較例において用いた 価法は下記の通りである。
<手触り感>
 パネラー10名により手の触感、及び肌触り 評価を行った。次の区分で表示した。
非常に良い;◎、良い;〇、普通;△、悪い;×
<引張り強さ(縦)の測定法>
 引張り強度:MD方向、CD方向において試料を15 mm幅にカットし、各方向の引張り強度を1プラ イにて測定し、次式により算出したものを引 張り強度とした。
引張り強度(g)=(MD引張り強さ×CD引張り強さ) 1/2
<嵩の測定法>
 試料を10プライ重ねたときの紙厚(mm)を嵩と た。
<坪量の測定>
 JIS P 8124:1998(ISO 536:1995)に従った。
<キャビテーション処理パルプの調整>
 キャビテーション処理は図1に示されるキャ ビテーション噴流式処理装置にて行った。図 1において、試料タンク1内に図示しないパル 懸濁液(濃度1.1%)が収容され、試料タンク1に は温度センサー12とミキサー13が挿入されて る。試料タンク1のパルプ懸濁液はプランジ ポンプ4を介した所定の配管によりキャビテ ーション噴流セル3に噴射液として導入され 。キャビテーション噴流セル3の下部にはノ ル2が設けられ、より詳細には試料タンク1 パルプ懸濁液はノズル2から噴流セル3内に噴 射される。さらに、試料タンク1の側部から 流セル3に向かう配管に給水弁9、循環弁10が けられ、試料タンク1内のパルプ懸濁液を噴 流セル3内に被噴射液として供給される。試 タンク1の側部からノズル2に向かう別の配管 には上流側圧力制御弁5が介装されている。 方、噴流セル3の上部から試料タンク1に向か う別の配管には下流側圧力制御弁6が介装さ 、各弁5、6を調整することで、ノズル2への ルプ懸濁液の噴射圧を調整可能になってい 。又、ノズル2の入側には上流側圧力計7が設 けられ、噴流セル3の上部には下流側圧力計8 設けられている。なお、噴流セル3の下部に は排水弁が11が設けられている。
[実施例1]
 3層のうち上層及び下層の原料については、 以下の通りに調製した。広葉樹晒クラフトパ ルプのパルプシートを低濃度パルパーで離解 し、任意の濃度に調整後、図1に示されるキ ビテーション噴流式処理装置(ノズル径1.5mm) 用いて、噴射液の圧力(ノズル上流側圧力) 8MPa(ゲージ圧、噴流の流速80m/秒)、被噴射容 内の圧力(ノズル下流側圧力)を0.4MPa(ゲージ )として、ワンパス処理した。なお、噴射液 として濃度3重量%のパルプ懸濁液を使用し、 器内のパルプ懸濁液(濃度3重量%)をキャビテ ーション処理し、カナダ標準濾水度を435mLと て、原料Aを得た。原料Aおよび中層原料B(広 葉樹晒クラフトパルプのパルプシートを低濃 度パルパーで離解、カナダ標準濾水度500mL)よ り、ティシュペーパーを製造した。抄紙した ティシュペーパーの坪量は16.6g/m 2 となるように調節した。
[比較例1]
 上層及び下層の原料を、キャビテーション 理の代わりにダブルディスクリファイナー 叩解処理し、カナダ標準濾水度を470mLとし 、原料Cを得た。原料Cおよび中層原料Bより ティシュペーパーを製造した。抄紙したテ シュペーパーの坪量は16.6g/m 2 となるように調節した。

 表1に示されるように、実施例1と比較例1で 手触り感が同等であるが、実施例1は比較例 1よりも引張り強度が約20%高かった。実施例1 比較例1よりも強度が大幅に上昇しているも のの、嵩の低下は僅かであった。
[実施例2]
 上層及び下層の原料を、実施例1と同様の処 理をし、カナダ標準濾水度を420mLとして、原 Dを得た。原料Dおよび中層原料Bに湿潤紙力 強剤0.1%(絶乾パルプ重量当り)を添加し、テ シュペーパーを製造した。抄紙したティシ ペーパーの坪量は13.0g/m 2 となるように調節した。
[比較例2]
 上層及び下層の原料を、比較例1と同様の処 理をし、カナダ標準濾水度を410mLとして、原 Eを得た。原料Eおよび中層原料Bに湿潤紙力 強剤0.1%(絶乾パルプ重量当り)を添加し、テ シュペーパーを製造した。抄紙したティシ ペーパーの坪量は13.0g/m 2 となるように調節した。

 表2に示されるように、実施例2は比較例2よ も手触り感が良好であり、引張り強度はほ 同等であった。さらに、実施例2は比較例2 りも嵩が約7%向上していた。
[実施例3]
 上層及び下層の原料を、キャビテーション 流式処理装置(ノズル径1.5mm)を用いて、噴射 液の圧力(ノズル上流側圧力)を8MPa(ゲージ圧 噴流の流速80m/秒)、被噴射容器内の圧力(ノ ル下流側圧力)を0.4MPa(ゲージ圧)として、2パ 処理を行った以外は実施例1と同様に処理を 行い、カナダ標準濾水度を390mLとして、原料F を得た。原料Fおよび中層原料Bに湿潤紙力増 剤0.1%(絶乾パルプ重量当り)を添加し、ティ ュペーパーを製造した。抄紙したティシュ ーパーの坪量は15.1g/m 2 となるように調節した。
[比較例3]
 上層及び下層の原料を、比較例1と同様の処 理をし、カナダ標準濾水度を470mLとして、原 Gを得た。原料Gおよび中層原料Bに湿潤紙力 強剤0.1%(絶乾パルプ重量当り)を添加し、テ シュペーパーを製造した。抄紙したティシ ペーパーの坪量は15.1g/m 2 となるように調節した。

表3に示されるように、実施例3は比較例3より も手触り感が良好であり、引張り強度が約20% 高かった。実施例3は比較例3よりも引張り強 が大幅に上昇しているものの、嵩の低下は かであった。
[実施例4]
 上層及び下層の原料として、強度は出やす ものの手触り感が劣る傾向のある広葉樹晒 ラフトパルプシート(パルプシートの水分率 が約50重量%(絶乾パルプ重量当り))を用いた以 外は、実施例1と同様の処理を行い、カナダ 準ろ水度を440mLとして、原料Hを得た。原料H よび中層原料Bに湿潤紙力増強剤0.1%(絶乾パ プ重量当り)を添加し、ティシュペーパーを 製造した。抄紙したティシュペーパーの坪量 は15.1g/m 2 となるように調節した。
[比較例4]
 上層及び下層の原料として、通常手触り感 良好となりやすい広葉樹晒クラフトパルプ ート(シートシートの水分率が約10重量%(絶 パルプ重量当り))を用いた以外は、比較例1 同様の処理を行い、カナダ標準濾水度を480mL として、原料Iを得た。原料Iおよび中層原料B に湿潤紙力増強剤0.1%(絶乾パルプ重量当り)を 添加し、ティシュペーパーを製造した。抄紙 したティシュペーパーの坪量は15.1g/m 2 となるように調節した。

 表4に示されるように、手触り感が劣る傾向 のある広葉樹晒クラフトパルプを用いた実施 例4は、手触り感が良好となりやすい広葉樹 クラフトパルプシート比較例4と比較しても 触り感がほぼ同等であった。また、実施例4 は比較例4よりも引張り強度が約40%向上して た。




 
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