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Title:
TRAVELING SYSTEM FOR WORK MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/022514
Kind Code:
A1
Abstract:
A traveling system for a working machine in which the maximum traveling speed can be limited without an decrease in both working efficiency and acceleration performance at the time of starting traveling and in which fuel consumption is improved by suppressing loss of engine output horse power when the maximum traveling speed is limited. In processing of fourth gear shift control, the capacities of first and second hydraulic motors (23, 24) are controlled in a manner associated with each other, and the minimum tilt amount of the second hydraulic motor (24) is limited to a limited tilt amount q2cmin. When the tilt amount of the first hydraulic motor (23) reaches the minimum tilt amount q1min, the maximum rotational speed of the engine (10) is limited to a first limited rotational speed Ncmax1 (for example, 1800 rpm).

Inventors:
TSUKADA HIDENOBU (JP)
NAKAMURA KAZUNORI (JP)
NAKAMURA TSUYOSHI (JP)
YAMAZAKI YASUO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062722
Publication Date:
February 19, 2009
Filing Date:
July 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI CONSTRUCTION MACHINERY (JP)
TCM CORP (JP)
TSUKADA HIDENOBU (JP)
NAKAMURA KAZUNORI (JP)
NAKAMURA TSUYOSHI (JP)
YAMAZAKI YASUO (JP)
International Classes:
F02D29/02; B60K31/00; E02F9/22; F02D29/00; F02D29/04
Foreign References:
JPH06144078A1994-05-24
JPH11166623A1999-06-22
JPH11230333A1999-08-27
Other References:
See also references of EP 2187027A4
Attorney, Agent or Firm:
KASUGA, Yuzuru (4-1 Nihonbashi-honcho,3-chome, Chuo-k, Tokyo 23, JP)
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Claims:
 エンジン(10)と、前記エンジンにより駆動される走行装置(15)と、前記走行装置に設けられ、複数の速度段を有する動力伝達装置(13)と、前記動力伝達装置の速度段を選択する速度段選択手段(52)とを備えた作業機械の走行システムにおいて、
 車速検出手段(55,56b,56c)と、
 前記速度段選択手段(52)が最も高い速度段かその次に高い速度段のいずれかの所定の速度段を選択しているときに前記車速検出手段(55,56b,56c)により検出された実車速が予め設定した制限車速(Scmax)に近づくと、前記エンジンの最高回転数を定格最高回転数よりも低い予め設定した第1制限回転数(Ncmax1)に制限するエンジン制御手段(562,57)を備えることを特徴とする作業機械の走行システム。
 エンジン(10)と、前記エンジンにより駆動される走行装置(15)と、前記走行装置に設けられ、複数の速度段を有する動力伝達装置(13)と、前記動力伝達装置の速度段を選択する速度段選択手段(52)とを備え、前記動力伝達装置が、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプ(20)及びこの油圧ポンプに閉回路接続され可変容量型の少なくとも1つの油圧モータ(24)を有するHST(13)を有する作業機械の走行システムにおいて、
 車速検出手段(55,56b,56c)と、
 前記車速検出手段(55,56b,56c)により検出された実車速に応じて前記油圧モータ(24)の容量を制御し、かつ前記速度段選択手段(52)が最も高い速度段かその次に高い速度段のいずれかの所定の速度段を選択しているときに前記実車速が予め設定した制限車速(Scmax)に達すると、前記油圧モータ(24)の最小容量を予め設定した制限容量(q2cmin)に制限するモータ制御手段(561a)と、
 前記速度段選択手段(52)が前記所定の速度段を選択しているときに前記実車速が前記制限車速(Scmax)に近づくと、前記エンジンの最高回転数を定格最高回転数よりも低い予め設定した第1制限回転数(Ncmax1)に制限するエンジン制御手段(562,57)とを備えることを特徴とする作業機械の走行システム。
 請求項1又は2記載の作業機械の走行システムにおいて、
 前記エンジンの基本目標回転数を指示するアクセルペダル(50)と、
 前記エンジンの燃料噴射量を制御する電子制御ガバナと(10a)を更に備え、
 前記エンジン制御手段(562,57)は、前記アクセルペダル(50)が前記第1制限回転数よりも高い目標回転数を指示しているとき、前記実車速が前記制限車速に近づくにしたがって前記目標回転数から前記第1制限回転数へと減少する制御目標回転数を演算し、この制御目標回転数を前記電子制御ガバナ(10a)に出力することを特徴とする作業機械の走行システム。
 請求項3記載の作業機械の走行システムにおいて、
 前記エンジン制御手段(562,57)は、前記実車速と前記制限車速との偏差を求め、この車速偏差が所定の値より小さくなると、前記車速偏差が小さくなるにしたがって前記定格最大回転数から前記第1制限回転数へと減少する制御制限回転数を演算する第1手段(562)と、前記アクセルペダル(50)が指示する目標回転数が前記制御制限回転数より高いときに、前記制御制限回転数を前記制御目標回転数として出力する第2手段(57)とを有することを特徴とする作業機械の走行システム。
 請求項2記載の作業機械の走行システムにおいて、
 前記HST(13)は、前記油圧ポンプに閉回路接続されかつ互いに並列に接続された可変容量型の第1及び第2の2つの油圧モータ(23,24)を有し、
 前記モータ制御手段(561a)は、前記速度段選択手段(52)が前記所定の速度段を選択しているとき、前記車速検出手段(55,56b,56c)により検出された実車速が増加するにしたがって、前記第1油圧モータ(23)の容量が徐々に減少しかつ前記第2油圧モータ(24)を最大容量に固定し、前記第1油圧モータ(23)の容量が最小容量に達すると、前記第2油圧モータ(24)の容量が徐々に減少しかつ前記第1油圧モータ(23)を最小容量に固定するよう前記第1及び第2油圧モータ(23,24)の容量を制御するとともに、前記実車速が前記制限車速に達すると前記第2油圧モータの容量を前記制限容量(q2cmin)を超えないように制御することを特徴とする作業機械の走行システム。
Description:
作業機械の走行システム

 本発明はホイールローダ等の作業機械の 行システムに係わり、特に、最高走行速度 制限がある状況下で用いるのに好適な作業 械の走行システムに関する。

 ホイールローダ等の作業機械の走行シス ムとして、特許文献1に記載されているもの がある。この走行システムは、ディーゼルエ ンジンと、このエンジンにより駆動される、 HST(Hydro-Static Transmission)と呼ばれる油圧動力 達装置を備えた走行装置とを有している。HS Tとは、エンジンにより駆動される油圧ポン と、この油圧ポンプに閉回路接続され可変 量型の少なくとも1つの油圧モータと、この 圧モータの出力軸に連結されるクラッチ装 とを有し、エンジンの動力を油圧機械的に 輪の車軸に伝えるものである。

 また、ホイールローダ等の作業機械の走 システムとして実用に供されているものと て、トルクコンバータとトランスミッショ とを有し、エンジンの動力をトルクコンバ タとトランスミッションとを介して車輪の 軸に伝えるものがある。

特開平11-230333号公報

 現場や国によって、作業機械の持つ走行 最高速度に制限を設けて使用される場合が る。

 ホイールローダ等の作業機械に用いられ ディーゼルエンジンはメカニカル制御ガバ 方式のエンジンが主流であったが、近年、 気ガス等の規制が厳しくなり、電子制御ガ ナ方式のエンジンに取って代わられつつあ 。

 エンジンがメカニカル制御ガバナ方式で り、走行装置がトルクコンバータとトラン ミッションを備えるものである場合、作業 械の持つ走行の最高速度に制限を設ける方 として、アクセルペダルやガバナレバーに 械的なストッパを設けてエンジンの最高回 数を機械的に制限することで、最高走行速 を制限する方法がある。しかし、この場合 、走行時だけでなく作業時にもエンジンの 高回転数が制限されるため、作業時にエン ンの出力馬力をフルに利用できなくなり、 業効率が低下する。また、走行速度に係わ ずエンジンの最高回転数が制限されるため 走行始動時に定格最高回転数が得られず、 行始動時の加速性能が低下する。

 特許文献1記載のように走行装置がHSTを備 える場合は、最高走行速度に制限を設ける方 法として、油圧モータの傾転機構(斜板)に機 的ストッパを設けて油圧モータの最小傾転 制限し、油圧モータの出力回転数を制限す 方法がある。しかし、この場合は、エンジ の最高回転数は制限されないため、オペレ タがアクセルペダルをフルに踏み込んだ場 は、最高走行速度の制限時に制限した車速 応じてエンジン出力馬力のロスが生じる。

 本発明の目的は、作業時の作業効率や走 始動時の加速性能を低下させずに最高走行 度を制限することができ、かつ最高走行速 の制限時のエンジン出力馬力のロスを抑え 燃費の向上を図れる作業機械の走行システ を提供することである。

 (1)上記目的を達成するために、本発明は エンジンと、前記エンジンにより駆動され 走行装置と、前記走行装置に設けられ、複 の速度段を有する動力伝達装置と、前記動 伝達装置の速度段を選択する速度段選択手 とを備えた作業機械の走行システムにおい 、車速検出手段と、前記速度段選択手段が も高い速度段かその次に高い速度段のいず かの所定の速度段を選択しているときに前 車速検出手段により検出された実車速が予 設定した制限車速に近づくと、前記エンジ の最高回転数を定格最高回転数よりも低い め設定した第1制限回転数に制限するエンジ ン制御手段を備えるものとする。

 このように速度段選択手段が最も高い速 段かその次に高い速度段のいずれかの所定 速度段を選択しているときに実車速が制限 速に近づいた場合にエンジンの最高回転数 第1制限回転数に制限することにより、走行 速度はエンジン回転数に応じた速度となるた め、最高走行速度を制限することができる。

 また、作業時は、通常、低めの速度段を 択して作業を行うことが多く、制御上エン ンの最高回転数は制限回転数に制限されな 。また、高めの速度段(最も高い速度段かそ の次に高い速度段のいずれか)を選択した場 でも、作業時の走行速度は遅く、実車速は 限車速から離れていることが多いため、や り、エンジンの最高回転数は制限回転数に 限されない。このためアクセルペダルをフ に踏み込むとエンジン回転数は定格最高回 数まで上昇し、作業効率を低下させること ない。

 更に、走行始動時も実車速は制限車速か 離れており、エンジンの最高回転数は第1制 限回転数に制限されないため、アクセルペダ ルをフルに踏み込むと定格最高回転数が得ら れ、加速性能は低下しない。

 また、オペレータがアクセルペダルをフ に踏み込んでも、実車速が制限車速に近づ とエンジンの最高回転数は第1制限回転数に 制限されるため、最高走行速度の制限時のエ ンジン出力馬力のロスを抑え、燃費の向上が 図れる。

 (2)また、上記目的を達成するために、本 明は、エンジンと、前記エンジンにより駆 される走行装置と、前記走行装置に設けら 、複数の速度段を有する動力伝達装置と、 記動力伝達装置の速度段を選択する速度段 択手段とを備え、前記動力伝達装置が、前 エンジンにより駆動される油圧ポンプ及び の油圧ポンプに閉回路接続され可変容量型 少なくとも1つの油圧モータを有するHSTを有 する作業機械の走行システムにおいて、車速 検出手段と、前記車速検出手段により検出さ れた実車速に応じて前記油圧モータの容量を 制御し、かつ前記速度段選択手段が最も高い 速度段かその次に高い速度段のいずれかの所 定の速度段を選択しているときに前記実車速 が予め設定した制限車速に達すると、前記油 圧モータの最小容量を予め設定した制限容量 に制限するモータ制御手段と、前記速度段選 択手段が前記所定の速度段を選択していると きに前記実車速が前記制限車速に近づくと、 前記エンジンの最高回転数を定格最高回転数 よりも低い予め設定した第1制限回転数に制 するエンジン制御手段とを備えるものとす 。

 このように速度段選択手段が最も高い速 段かその次に高い速度段のいずれかの所定 速度段を選択しているときに実車速が制限 速に達した場合に油圧モータの最小容量を 限容量に制限するとともに、実車速が制限 速に近づくとエンジンの最高回転数を第1制 限回転数に制限することにより、エンジンの 最高回転数だけを制限した場合よりも精度良 く確実に最高走行速度を制限することができ る。

 また、上記(1)で述べたように、作業時は エンジンの最高回転数は制限回転数に制限 れないため、アクセルペダルをフルに踏み むとエンジン回転数は定格最高回転数まで 昇し、作業効率を低下させることがない。 に、走行始動時も実車速は制限車速から離 ており、エンジンの最高回転数は第1制限回 転数に制限されないため、アクセルペダルを フルに踏み込むと定格最高回転数が得られ、 加速性能は低下しない。また、オペレータが アクセルペダルをフルに踏み込んでも、実車 速が制限車速に近づくとエンジンの最高回転 数は第1制限回転数に制限されるため、最高 行速度の制限時のエンジン出力馬力のロス 抑え、燃費の向上が図れる。

 (3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、 記エンジンの基本目標回転数を指示するア セルペダルと、前記エンジンの燃料噴射量 制御する電子制御ガバナとを更に備え、前 エンジン制御手段は、前記アクセルペダル 前記第1制限回転数よりも高い目標回転数を 指示しているとき、前記実車速が前記制限車 速に近づくにしたがって前記目標回転数から 前記第1制限回転数へと減少する制御目標回 数を演算し、この制御目標回転数を前記電 制御ガバナに出力する。

 これにより実車速が制限車速に近づくに たがってエンジン回転数は第1制限回転数に 徐々に下げ、エンジンの最高回転数を滑らか に第1制限回転数へと制限することができる

 (4)上記(3)において、好ましくは、前記エ ジン制御手段は、前記実車速と前記制限車 との偏差を求め、この車速偏差が所定の値 り小さくなると、前記車速偏差が小さくな にしたがって前記定格最大回転数から前記 1制限回転数へと減少する制御制限回転数を 演算する第1手段と、前記アクセルペダルが 示する目標回転数が前記制御制限回転数よ 高いときに、前記制御制限回転数を前記制 目標回転数として出力する第2手段とを有す 。

 これにより実車速が制限車速に近づくに たがってエンジン回転数は第1制限回転数に 徐々に下げ、エンジンの最高回転数を滑らか に第1制限回転数へと制限することができる

 (5)また、上記(2)において、好ましくは、 記HSTは、前記油圧ポンプに閉回路接続され つ互いに並列に接続された可変容量型の第1 及び第2の2つの油圧モータを有し、前記モー 制御手段は、前記速度段選択手段が前記所 の速度段を選択しているとき、前記車速検 手段により検出された実車速が増加するに たがって、前記第1油圧モータの容量が徐々 に減少しかつ前記第2油圧モータを最大容量 固定し、前記第1油圧モータの容量が最小容 に達すると、前記第2油圧モータの容量が徐 々に減少しかつ前記第1油圧モータを最小容 に固定するよう前記第1及び第2油圧モータの 容量を制御するとともに、前記実車速が前記 制限車速に達すると前記第2油圧モータの容 を前記制限容量を超えないように制御する

 これにより第1及び第2油圧モータの容量 連携して制御することができ、効率的で滑 かな車速制御が可能となる。

 (6)また、上記(1)又は(2)において、前記制 車速は外部設定手段により変更可能であっ もよく、この場合、前記エンジン制御手段 、前記第1制限回転数を前記制限車速に応じ て変更可能とするのが好ましい。

 これにより状況に応じて制限車速を外部か 最適の値に変更することがで、走行システ の汎用性を高めることができる。また、制 車速に応じて第1制限回転数を変更可能とす るので、制限車速に応じた最適の制限回転数 を設定できる。
きる。

 (7)更に、上記(2)において、好ましくは、 記モータ制御手段は、前記制限車速を最も い速度段の次に高い速度段の車速範囲内に 定し、かつ前記速度段選択手段が前記最も い速度段を選択しているときと、その次に い速度段を選択しているときのそれぞれで 前記実車速が予め設定した制限車速に達す と、前記油圧モータの最小容量を前記制限 量に制限し、前記エンジン制御手段は、前 速度段選択手段が前記最も高い速度段の次 高い速度段を選択しているときに前記実車 が前記制限車速に近づくと、前記エンジン 最高回転数を前記第1制限回転数に制限し、 前記速度段選択手段が前記最も高い速度段を 選択しているときに、前記エンジンの最高回 転数を前記第1制限回転数よりも低い第2制限 転数に制限する。

 これにより速度段選択手段が最も高い速 段かその次に高い速度段を選択していると はエンジンの最高回転数を第1又は第2制限 転数に制限するため、上記(2)で述べたよう 、作業時の作業効率や走行始動時の加速性 を低下させずに最高走行速度を制限するこ ができ、かつ最高走行速度の制限時のエン ン出力馬力のロスを抑え、燃費の向上を図 る。また、速度段選択手段が最も高い速度 を選択しているときは、エンジンの最高回 数を第1制限回転数よりも低い第2制限回転数 に制限するため、更に最高走行速度の制限時 のエンジン出力馬力のロスを抑え、燃費の向 上が図れる。

 (8)また、上記(7)において、前記制限車速 外部設定手段により変更可能であってもよ 、この場合、前記エンジン制御手段は、前 第1及び第2制限回転数をそれぞれ前記制限 速に応じて変更可能とするのが好ましい。

 これにより上記(5)で述べたように、状況 応じて制限車速を外部から最適の値に変更 ることがで、走行システムの汎用性を高め ことができるとともに、制限車速に応じて 1及び第2制限回転数のそれぞれを変更可能 するので、第1及び第2制限回転数のいずれも 制限車速に応じた最適の回転数に設定するこ とができる。

 本発明によれば、作業時の作業効率や走 始動時の加速性能を低下させずに最高走行 度を制限することができ、かつ最高走行速 の制限時のエンジン出力馬力のロスを抑え 燃費の向上を図ることができる。

本発明のHST走行システムが適用される 業機械の一例であるホイールローダの外観 示す図である。 本発明の一実施の形態に係わるホイー ローダ(作業車両)のHST走行システムの全体 成を概略的に示す図である。 HSTの詳細を示す図である。 HSTコントローラとエンジンコントロー の機能の詳細を示す図である。 HSTコントローラのHST制御部の処理概要 示す図である。 HST制御部のモータ制御部の演算処理の 体を示すフローチャートである。 HST制御部に記憶された、第1及び第2油 モータの目標傾転量の演算に用いる車速と 標傾転量との関係(目標傾転特性)を示す図で ある。 速度段変速スイッチが1速(速度段1)を選 択しているときの演算処理を示すフローチャ ートである。 速度段変速スイッチが2速(速度段2)を選 択しているときの演算処理を示すフローチャ ートである。 速度段変速スイッチが3速(速度段3)を 択しているときの演算処理を示すフローチ ートである。 速度段変速スイッチが4速(速度段4)を 択しているときの演算処理を示すフローチ ートである。 図5に示したHST制御部の制限回転数演 部の処理内容の詳細を示す図である。 エンジンコントローラのエンジン制御 部の処理内容の詳細を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における第1 び第2油圧モータの目標傾転特性を示す、図 7と同様な図である。 第2の実施の形態におけるHST制御部の ータ制御部の演算処理の全体を示すフロー ャートである。 速度段変速スイッチが3速(速度段3)を 択しているときの処理内容を示すフローチ ートである。 第2の実施の形態におけるHST制御部の 限回転数演算部の処理内容の詳細を示す図 ある。 本発明の第3の実施の形態に係わるHST ントローラとエンジンコントローラの機能 詳細を示す、図4と同様な図である。 第3の実施の形態におけるHST制御部の 限回転数演算部の処理内容の詳細を示す図 ある。 本発明の第4の実施の形態におけるHST 御部の制限回転数演算部の処理内容の詳細 示す図である。

符号の説明

10 エンジン
11 閉回路油圧駆動装置
12 クラッチ装置
13 HST
14 プロペラシャフト
15 走行装置
20 油圧ポンプ
21a,22a,21b,22b,21c,22c 主管路
23 第1油圧モータ
24 第2油圧モータ
25,26 傾転制御アクチュエータ
27,28 電磁比例弁
30 第1クラッチ(モータクラッチ)
31~34 第1~第4歯車
35 第2クラッチ(前進クラッチ)
36,37 第5及び第6歯車
38 第3クラッチ(後進クラッチ)
39,40 第7及び第8歯車
42,43,44 電磁切換弁
50 アクセルペダル
51 前後進切換スイッチ
52 速度段変速スイッチ
54 エンジン回転センサ
55 HST出力軸回転センサ
56 HSTコントローラ
56A HSTコントローラ
56a エンジン回転演算部
56b HST出力軸回転演算部
56c 車速演算部
56d 前後進スイッチ判定部
56e 速度段スイッチ判定部
56f センサ/スイッチエラー判定部
56g パラメータ記憶部
56h HST制御部
56j 通信部
56m 入力端子
57 エンジンコントローラ
58 通信ライン
61 外部設定装置
100 ホイルローダ
111 前輪
112 後輪
561 走行制御部
561a モータ制御部
561b 前後進制御部
562 制限回転数演算部
562a 制限車速取得部
562b 車速偏差演算部
562c 第1補正回転数演算部
562d 第1制限回転数取得部
562e 制限回転数補正部
562f 最大回転数取得部
562g 第1切換部
562j 第2補正回転数演算部
562k 第2切換部
562m 第2制限回転数取得部
562n 第3切換部
562p 第1制限回転数演算部
562q 第2制限回転数演算部
571 基本目標回転数演算部
572 目標回転数決定部
Scmax 制限車速
q2cmin 制限傾転量
Ncmax1 第1制限回転数
Ncmax2 第2制限回転数
Ncmaxb 制御用の制限回転数
Ncmaxa 補正制限回転数
δS 車速偏差
δNa 補正回転数

 以下、本発明の実施の形態を図面を用い 説明する。

 図1は、本発明のHST走行システムが適用さ れる作業機械の一例であるホイールローダの 外観を示す図である。図1において、ホイー ローダ100は相互に回動自在にピン結合され 車体前部101と車体後部102とを備え、車体前 101と車体後部102とで車体を構成している。 体前部101にはブーム104aとバケット104bとから なるフロント作業装置104が設けられ、車体後 部102には運転室(キャビン)106が設けられ、運 室106にはフロント操作装置104を操作するた の操作レバー装置107、車体の向きを変える めのハンドル108、エンジン回転数を制御す アクセルペダル50、後述する前後進切換ス ッチ51及び速度段変速スイッチ52(図3及び図4 照)等の操作手段が設けられている。また、 車体前部101及び車体後部102にはそれぞれ前輪 111及び後輪112が取り付けられている。

 図2は、本発明の一実施の形態に係わるホ イールローダ(作業車両)100のHST走行システム 全体構成を概略的に示す図である。

 図2において、ホイールローダ100のHST走行 システムは、エンジン10と、このエンジン10 より駆動される走行装置15とを備え、走行装 置15は、閉回路油圧駆動装置11及びクラッチ 置12を備えた油圧動力伝達装置(以下HSTとい )13と、プロペラシャフト14と、上記の前輪111 及び後輪112を有し、エンジン10の動力がHST13 伝えられ、更にHST13からプロペラシャフト14 介して前輪111及び後輪112へと伝えられる。

 図3はHST13の詳細を示す図である。

 図3において、HST13は閉回路油圧駆動装置1 1とクラッチ装置12を備えている。閉回路油圧 駆動装置11は、エンジン10により駆動される 傾転型の可変容量型油圧ポンプ20と、この油 圧ポンプ20に1対の主管路21a,22a及び21b,22bを介 て閉回路接続された可変容量型の第1油圧モ ータ23、油圧ポンプ10に1対の主管路21a,22a及び 21c,22cを介して閉回路接続されかつ第1油圧モ タ23に並列に接続された可変容量型の第2油 モータ24とを有している。第1及び第2油圧モ ータ23,24は、それぞれ、その傾転制御手段と て、傾転制御アクチュエータ25,26及び電磁 例弁27,28を備え、電磁比例弁27,28を制御する とにより傾転制御アクチュエータ25,26が制 され、第1及び第2油圧モータ23,24の傾転量(容 量)が制御される。

 クラッチ装置12は、第1油圧モータ23の出 軸に第1クラッチ30を介して連結された第1歯 31と、第2油圧モータ24に連結された第2歯車3 2と、第1及び第2歯車31,32にかみ合う第3歯車33 、第3歯車33の出力軸に連結された第4歯車34 、第4歯車34の出力軸に第2クラッチ35を介し 接続された第5歯車36と、第4歯車34にかみ合 第6歯車37と、第6歯車37に第3クラッチ38を介 て接続された第7歯車39と、第5歯車36と第7歯 車39とかみ合う第8歯車40とを有し、第8歯車40 出力軸がプロペラシャフト14に連結されて る。

 第1クラッチ30は第1油圧モータ23とプロペ シャフト14との接続を切り替えるモータク ッチであり、第2クラッチ35は前進クラッチ あり、第3クラッチ38は後進クラッチである 第1~第3クラッチ30,35,38に対して、それぞれ、 電磁切換弁42,43,44が設けられ、電磁切換弁42,4 3,44のON/OFFにより第1~第3クラッチ30,35,38の接続 が切り替えられる。

 図2に戻り、ホイールローダ100のHST走行シ ステムは、上記エンジン10と閉回路油圧駆動 置11とクラッチ装置12の操作手段としてアク セルペダル50、前後進切換スイッチ51、速度 変速スイッチ52を備え、かつエンジン10と閉 路油圧駆動装置11とクラッチ装置12の制御手 段として、エンジン回転センサ54、HST出力軸 転センサ55、HSTコントローラ56、エンジンコ ントローラ57を備えている。HSTコントローラ5 6とエンジンコントローラ57は通信ライン58を して接続され、車体ネットワークを構成し いる。

 HSTコントローラ56は、前後進切換スイッ 51及び速度段変速スイッチ52からの操作信号 エンジン回転センサ54及びHST出力軸回転セ サ55からの検出信号を入力し、所定の演算処 理を行い、電磁比例弁27,28及び電磁切換弁42,4 3,44に制御信号を出力する。エンジンコント ーラ57は、アクセルペダル50の操作信号及びH STコントローラ56から指令信号を入力し、所 の演算処理を行い、エンジン10に備えられる 電子制御ガバナ10aを制御し、エンジン10の出 トルクと回転数を制御する。

 図4は、HSTコントローラ56とエンジンコン ローラ57の機能の詳細を示す図である。

 HSTコントローラ56は、その演算処理機能 して、エンジン回転演算部56a、HST出力軸回 演算部56b、車速演算部56c、前後進スイッチ 定部56d、速度段スイッチ判定部56e、センサ/ イッチエラー判定部56f、パラメータ記憶部5 6g、HST制御部56h、通信部56jを有している。

 エンジンコントローラ57は、その演算処 機能として、エンジン制御部57a及び通信部57 bを有している。

 HSTコントローラ56において、エンジン回 演算部56aはエンジン回転センサ54からの検出 信号を入力し、エンジン10の回転数(実回転数 )を演算する。HST出力軸回転演算部56bはHST出 軸回転センサ55からの検出信号を入力し、HST 出力軸の回転数を演算し、車速演算部56cはそ のHST出力軸の回転数に基づいて車速(ホイー ローダの走行速度)を演算する。前後進スイ チ判定部56dは前後進切換スイッチ51からの 作信号を入力し前後進切換スイッチ51の前後 進を判定し、速度段スイッチ判定部56eは速度 段変速スイッチ52からの操作信号を入力し速 段変速スイッチ52の速度段を判定する。エ ジン回転演算部56a、車速演算部56c、前後進 イッチ判定部56d、速度段スイッチ判定部56e その演算結果及び判定結果をセンサ/スイッ エラー判定部56f及びHST制御部56hに入力する センサ/スイッチエラー判定部56fは、エンジ ン回転演算部56a、車速演算部56c、前後進スイ ッチ判定部56d、速度段スイッチ判定部56eから の演算結果及び判定結果に基づいて前後進切 換スイッチ51、速度段変速スイッチ52、エン ン回転センサ54、HST出力軸回転センサ55のエ ー判定を行い、その判定結果をHST制御部56h 入力する。パラメータ記憶部56gは後述する 限車速Scmax、第1制限回転数Ncmax1やエンジン1 0の定格最大回転数Nmax等の制御演算に用いる ラメータを記憶している。通信部56jはエン ンコントローラ57の通信部57bと通信ライン58 を介して接続され、HST制御部56hからの情報を エンジンコントローラ57に送信したり、エン ンコントローラ57からの情報を受信してHST 御部56hに与える。

 図5はHST制御部56hの処理概要を示す図であ る。HST制御部56hは走行制御部561と制限回転数 演算部562の2部分から構成され、走行制御部56 1はモータ制御部561aと前後進制御部561bとを有 している。

 モータ制御部561aは、エンジン回転演算部 56aと車速演算部56cの演算結果、速度段スイッ チ判定部56eの判定結果、及びパラメータ記憶 部56gに記憶した制限車速Scmaxを入力し、所定 演算処理を行い、電磁比例弁27,28及び電磁 換弁42に制御信号を出力する。前後進制御部 561bは前後進スイッチ判定部56dの判定結果を 力し、その判定結果が前進である場合は、 進クラッチ用の電磁切換弁43に制御信号を出 力し、その判定結果が後進である場合は、後 進クラッチ用の電磁切換弁44に制御信号を出 する。制限回転数演算部562は、車速演算部5 6cの演算結果、速度段スイッチ判定部56eの判 結果及びパラメータ記憶部56gに記憶した制 車速Scmax及び第1制限回転数Ncmax1を入力し、 定の演算処理を行い、通信部56jに後述する 御用の制限回転数Ncmaxbを出力する。この制 回転数Ncmaxbは通信ライン58を介してエンジ コントローラ57に送信される。

 図4に戻り、エンジンコントローラ57にお てエンジン制御部57aは、アクセルペダル50 操作信号を入力し、エンジン10の目標回転数 を演算し、その目標回転数と通信ライン58を して通信部57bにより受信した制御用の制限 転数Ncmaxbとの小さい方の回転数を選択し、 の回転数を指令信号として電子制御ガバナ1 0aに出力する。

 図5に示したHST制御部56hにおけるモータ制 御部561aの演算処理の詳細を図6~図11を用いて 明する。

 図6はモータ制御部561aの演算処理の全体 示すフローチャートである。図6において、 ータ制御部561aは、まず、パラメータ記憶部 56gから制限車速Scmaxを読み出し(ステップS2)、 この制限車速Scmaxを図7に示した目標傾転特性 に参照して対応する第2油圧モータ24の制限傾 転量q2cminを算出し、その制限車速S2cmaxと制限 傾転量q2cminをRAM等の記憶部に保存する(ステ プS4)。制限車速は例えば32km/時である。

 次いで、モータ制御部561aは、速度段変速 スイッチ52が1速(速度段1)、2速(速度段2)、3速( 速度段3)、4速(速度段4)のいずれを選択してい るかを判定し(ステップS10~S40)、1速を選択し いる場合は図8に示す1速変速制御処理を行い (ステップS10→S50)、2速を選択している場合は 図9に示す2速変速制御処理を行い(ステップS20 →S60)、3速を選択している場合は図10に示す3 変速制御処理を行い(ステップS30→S70)、4速 選択している場合は図11に示す4速変速制御 理を行い(ステップS40→S80)、1速~4速のいず も選択していないと判定された場合はエラ 処理を行う(ステップS40→S90)。エラー処理で は例えば強制的に2速変速制御処理を行う。

 図7は、1速~4速変速制御処理において、第 1及び第2油圧モータ23,24の目標傾転量を演算 るのに用いる車速と目標傾転量との関係(以 、適宜目標傾転特性という)を示す図である 。図7において、車速と目標傾転量との関係 次のように設定されている。

 車速が所定の値S0以下のときは、第1及び 2油圧モータ23,24の目標傾転量q1,q2はともに 大傾転量q1max,q2maxで一定である。

 車速が所定の値S0を超えると、車速が増 するにしたがって第1油圧モータ23の目標傾 量q1が徐々に減少する。このとき第2油圧モ タ24の目標傾転量q2は依然と最大傾転量q2max 一定である。車速が更に増加し、第1油圧モ タ23の目標傾転量q1が最小傾転量q1min(0)に達 ると、その後の車速の増加に対して第1油圧 モータ23の目標傾転量q1は最小傾転量q1minに保 持され、第2油圧モータ24の目標傾転量q2は車 が増加するにしたがって最大傾転量q2maxか 徐々に減少する。

 1速変速制御処理では、図7中の矢印Aの範 内で第1及び第2油圧モータ23,24の目標傾転量 q1,q2を演算し、2速変速制御処理では、図7中 矢印Bの範囲内で第1及び第2油圧モータ23,24の 目標傾転量q1,q2を演算し、3速変速制御処理で は、図7中の矢印Cの範囲内で第1及び第2油圧 ータ23,24の目標傾転量q1,q2を演算し、4速変速 制御処理では、図7中の矢印Dの範囲内で第1及 び第2油圧モータ23,24の目標傾転量q1,q2を演算 る。

 本実施の形態では、4速選択時の固有の車 速範囲内に制限車速Scmaxが設定されている。 行システムの最大車速Smaxを例えば40Km/時と ると、制限車速Scmaxは例えば32Km/時である。

 また、第1油圧モータ23の目標傾転量q1が 小傾転量q1min(0)に達すると、第1クラッチ30の 接続は開放され、第1油圧モータ23と第2油圧 ータ24との接続は切り離される。

 図8は1速変速制御処理の処理内容を示すフ ーチャートであり、図9は2速変速制御処理の 処理内容を示すフローチャートであり、図10 3速変速制御処理の処理内容を示すフローチ ャートであり、図11は4速変速制御処理の処理 内容を示すフローチャートである。
<1速変速制御処理>
 1速変速制御処理では、図8に示すように、 ず、車速演算部56cで演算した車速を図7に示 た目標傾転特性に参照して対応する第1油圧 モータ23の目標傾転量q1を算出し(ステップS510 )、その目標傾転量q1が1速変速制御の最小値 して予め設定した中間傾転量q1midに達したか どうかを判定し(ステップS515)、中間傾転量q1m idに達していなければ(q1<q1mid)、目標傾転量 q1に対応する電磁比例弁27の制御電流値I1を算 出し(ステップS520)、中間傾転量q1midに達して れば(q1=q1mid)、中間傾転量q1midに対応する電 比例弁27の制御電流値I1を算出する(ステッ S525)。次いで、電磁比例弁27に電流値I1の制 信号を出力するとともに、電磁比例弁28に、 予め求めておいた第2油圧モータ24の最大傾転 量q2maxに対応する電流値I2(Imax)の制御信号を 力する(ステップS530)。
<2速変速制御処理>
 2速変速制御処理でも図9に示すように1速変 制御処理と同様の処理を行う。すなわち、 速演算部56cで演算した車速を図7に示した目 標傾転特性に参照して対応する第1油圧モー 23の目標傾転量q1を算出し(ステップS610)、そ 目標傾転量q1が予め設定した第1油圧モータ2 3の最小傾転量q1minに達したかどうかを判定し (ステップS615)、最小傾転量q1minに達していな れば(q1<q1min)、目標傾転量q1に対応する電 比例弁27の制御電流値I1を算出し(ステップS6 20)、最小傾転量q1minに達していれば(q1=q1min)、 最小傾転量q1minに対応する電磁比例弁27の制 電流値I1を算出する(ステップS625)。次いで、 電磁比例弁27に電流値I1の制御信号を出力す とともに、電磁比例弁28に、予め求めておい た第2油圧モータ24の最大傾転量q2maxに対応す 電流値I2(Imax)の制御信号を出力する(ステッ S630)。
<3速変速制御処理>
 3速変速制御処理では、図10に示すように、 ず、車速演算部56cで演算した車速を図7に示 した目標傾転特性に参照して対応する第1油 モータ23の目標傾転量q1を算出し(ステップS71 0)、その目標傾転量q1が予め設定した第1油圧 ータ23の最小傾転量q1minに達したかどうかを 判定し(ステップS715)、最小傾転量q1minに達し いなければ、目標傾転量q1に対応する電磁 例弁27の制御電流値I1を算出し(ステップS720) 電磁比例弁27に電流値I1の制御信号を出力す るとともに、電磁比例弁28に、予め求めてお た第2油圧モータ24の最大傾転量q2maxに対応 る電流値I2(Imax)の制御信号を出力する(ステ プS730)。

 ステップS715で目標傾転量q1が最小傾転量q1mi nに達していれば(q1=q1min)、車速演算部56cで演 した車速を図7に示した目標傾転特性に参照 して対応する第2油圧モータ24の目標傾転量q2 算出し(ステップS750)、その目標傾転量q2が3 変速制御の最小値として予め設定した中間 転量q2midに達したかどうかを判定し(ステッ S755)、中間傾転量q2midに達していなければ(q2 <q2mid)、目標傾転量q2に対応する電磁比例弁 28の制御電流値I2を算出し(ステップS760)、中 傾転量q2midに達していれば(q2=q2mid)、中間傾 量q2midに対応する電磁比例弁28の制御電流値I 2を算出する(ステップS765)。次いで、第1油圧 ータ23と第2油圧モータ24との接続を切り離 ため、第1クラッチ30の電磁切換弁42にクラッ チOFFの制御信号を出力し(ステップS770)、電磁 比例弁27に予め求めておいた第1油圧モータ23 最小傾転量q1minに対応する電流値I1(Imin)の制 御信号を出力するとともに、電磁比例弁28に 流値I2の制御信号を出力する(ステップS780)
<4速変速制御処理>
 4速変速制御処理でも、図11に示すように、 テップS810からステップS850までは、図9に示 た3速変速制御処理におけるステップS710か ステップS750までと同様の処理を行う。ステ プS850において車速演算部56cで演算した車速 を図7に示した目標傾転特性に参照して対応 る第2油圧モータ24の目標傾転量q2を算出した 後、その目標傾転量q2が図6のステップS4で演 した第2油圧モータ24の制限傾転量q2cmin(< 2油圧モータ24の最小傾転量q2cmin)に達したか うかを判定し(ステップS855)、制限傾転量q2cm inに達していなければ(q2<q2cmin)、目標傾転 q2に対応する電磁比例弁28の制御電流値I2を 出し(ステップS860)、制限傾転量q2cminに達し いれば(q2=q2cmin)、制限傾転量q2cminに対応する 電磁比例弁28の制御電流値I2を算出する(ステ プS865)。次いで、第1油圧モータ23と第2油圧 ータ24との接続を切り離すため、第1クラッ 30の電磁切換弁42にクラッチOFFの制御信号を 出力し(ステップS870)、電磁比例弁27に予め求 ておいた第1油圧モータ23の最小傾転量q1min 対応する電流値I1(Imin)の制御信号を出力する とともに、電磁比例弁28に電流値I2の制御信 を出力する(ステップS880)。

 ここで、制限傾転量q2cminは、エンジン10 回転数が後述する第1制限回転数Ncmax1(例えば 1800rpm)にあるときに制限車速Scmaxが得られる 転量である。

 以上のようにHST制御部56hにおけるモータ 御部561aの演算処理により第1及び第2油圧モ タ23,24の傾転量は次のように制御される。

 1速変速制御処理では、第1油圧モータ23の 目標傾転量q1は図7の矢印Aの範囲内で車速が 加するにしたがい最大傾転q1maxから中間傾転 量q1midまで減少し、第2油圧モータ24の目標傾 量q2は最大傾転量q2maxに固定される。その結 果、第2油圧モータ24の傾転量を最大傾転量q2m axに固定した状態で、第1油圧モータ23の傾転 は車速が増加するにしたがい中間傾転量q1mi dまで減少し、この第1油圧モータ23の傾転量 減少に応じて第1油圧モータ23の回転数は上 し、車速が増加する。

 2速変速制御処理では、第1油圧モータ23の 目標傾転量q1は図7の矢印Bの範囲内で車速が 加するにしたがい最大傾転q1maxから中間傾転 量q1minまで減少し、第2油圧モータ24の目標傾 量q2は最大傾転量q2maxに固定される。その結 果、その結果、第2油圧モータ24の傾転量を最 大傾転量q2maxに固定した状態で、第1油圧モー タ23の傾転量は車速が増加するにしたがい最 傾転量q1minまで減少し、この第1油圧モータ2 3の傾転量の減少に応じて第1油圧モータ23の 転数は上昇し、車速が増加する。

 3速変速制御処理では、車速が図7の速度 2の矢印Bの範囲内にあるときは、2速変速制 処理と同様の制御が行われる。第1油圧モー 23の目標傾転量q1が最小傾転量q1minに達する 、第1クラッチ30の接続は開放され、第1油圧 モータ23と第2油圧モータ24との接続は切り離 れるとともに、第2油圧モータ24の目標傾転 q2は図7の速度段3の矢印Cの範囲内で車速が 加するにしたがい最大傾転量q2maxから中間傾 転量q2midまで減少し、第1油圧モータ23の目標 転量q1は最小傾転量q1minに固定される。その 結果、第1油圧モータ23の目標傾転量q1が最小 転量q1minに達するまでは、2速変速制御処理 場合と同様に第1油圧モータ23の傾転量は減 し、この第1油圧モータ23の傾転量の減少に じて第1及び第2油圧モータ23,24の回転数は上 昇し、車速が増加する。第1油圧モータ23の目 標傾転量q1が最小傾転量q1minに達した後は、 1油圧モータ23の傾転量を最小傾転量q1minに固 定しかつ第1油圧モータ23と第2油圧モータ24と の接続が切り離された状態で、第2油圧モー 24の傾転量は車速が増加するにしたがい中間 傾転量q2midまで減少する。これにより第2油圧 モータ24の傾転量の減少に応じて第2油圧モー タ24のみの回転数が上昇し、車速が更に増加 る。このとき、第1油圧モータ23と第2油圧モ ータ24との接続は切り離されているため、第2 油圧モータ24は第1油圧モータ23の抵抗を受け ことなく、効率良く車速を増加させること できる。

 4速変速制御処理でも、車速が図7の速度 2の矢印Bの範囲内にあるときは、2速変速制 処理と同様の制御が行われる。第1油圧モー 23の目標傾転量q1が最小傾転量q1minに達する 、第1クラッチ30の接続は開放され、第1油圧 モータ23と第2油圧モータ24との接続は切り離 れるとともに、第2油圧モータ24の目標傾転 q2は図7の速度段3の矢印Dの範囲内で車速が 加するにしたがい最大傾転量q2maxから制限傾 転量q2cminまで減少し、第1油圧モータ23の目標 傾転量q1は最小傾転量q1minに固定される。そ 結果、この場合も、第1油圧モータ23の目標 転量q1が最小傾転量q1minに達するまでは、2速 変速制御処理の場合と同様に第1油圧モータ23 の傾転量は減少し、この第1油圧モータ23の傾 転量の減少に応じて第1及び第2油圧モータ23,2 4の回転数は上昇し、車速が増加する。第1油 モータ23の目標傾転量q1が最小傾転量q1minに した後は、第1油圧モータ23の傾転量を最小 転量q1minに固定しかつ第1油圧モータ23と第2 圧モータ24との接続が切り離された状態で 第2油圧モータ24の傾転量は車速が増加する したがい減少する。ここで、4速車速範囲内 制限車速Scmaxが設定されていない場合は、 2油圧モータ24の傾転量は最小傾転量q2minまで 減少する。しかし、本実施の形態では、4速 速範囲内に制限車速Scmaxが設定され、それに 対応して制限傾転量q2cminが設定されているた め、第2油圧モータ24の傾転量が制限傾転量q2c minまで減少すると、第2油圧モータ24の傾転量 は制限傾転量q2cminに固定され、それ以上は減 少しない。このように第2油圧モータ24の傾転 量が減少する間、その第2油圧モータ24の傾転 量の減少に応じて第2油圧モータ24のみの回転 数が上昇し、車速が更に増加する。このとき 、第1油圧モータ23と第2油圧モータ24との接続 は切り離されているため、第2油圧モータ24は 第1油圧モータ23の抵抗を受けることなく、効 率良く車速を増加させることができる。

 図12は、図5に示した制限回転数演算部562 処理内容を示す図である。

 図12において、制限回転数演算部562は、 限車速取得部562a、車速偏差演算部562b、第1 正回転数演算部562c、第1制限回転数取得部562 d、制限回転数補正部562e、最大回転数取得部5 62f、第1切換部562gの各機能を有している。

 制限車速取得部562aは、パラメータ記憶部 56gに記憶した制限車速Scmax(例えば32Km/時)を読 み出し、車速偏差演算部56bは、その読み出し た制限車速Scmaxから車速演算部56cで演算した 速(実車速)を減算し、車速偏差δSを演算す 。

 第1補正回転数演算部562cは、車速偏差δS メモリに記憶してあるテーブルに参照して 1補正回転数δNaを演算する。メモリのテーブ ルには、例えば、車速偏差δSが予め設定した 制限開始車速偏差(例えば10Km/時)以上である きは、第1補正回転数δNaは最大値δNmax1(例え 200rpm)であり、車速偏差δSが制限開始車速偏 差(10Km/時)より小さくなると、車速δSが小さ なるにしたがって第1補正回転数δNaが小さく なり、車速δSが0付近の所定の値よりも小さ なると、第1補正回転数δNaは0となるように 車速偏差δSと第1補正回転数δNaとの関係が設 定されている。

 第1制限回転数取得部562dは、パラメータ 憶部56gに記憶した第1制限回転数Ncmax1を読み し、制限回転数補正部562eは、その第1制限 転数Ncmax1に第1補正回転数演算部562cで演算し た第1補正回転数δNaを加算して補正制限回転 Ncmaxa(=Ncmax1+δNa)を算出する。エンジン10の定 格最高回転数を2000rpmとした場合、第1制限回 数Ncmax1は例えば1800rpmである。ここで、第1 正回転数演算部562cに設定される補正回転数N aの最大値δNmax1(例えば200rpm)は、好ましくは δNmax1を第1制限回転数Ncmax1(例えば1800rpm)に加 算した値がエンジン10の定格最大回転数Nmax( えば2000rpm)に等しくなる値である。

 最大回転数取得部562fは、パラメータ記憶 部56gに記憶したエンジン10の定格最大回転数N max(例えば2000rpm)を読み出し、第1切換部562gは 速度段スイッチ判定部56eの判定結果が3速以 下であれば、最大回転数取得部562fで読み込 だ定格最大回転数Nmaxを選択して制御制限回 数Ncmaxbとして出力し、速度段スイッチ判定 56eの判定結果が4速であれば、制限回転数演 算部562fで演算した補正制限回転数Ncmaxaを選 して制御制限回転数Ncmaxbとして出力する。 1切換部562gより出力した制御制限回転数Ncmaxb は前述した如く通信ライン58を介してエンジ コントローラ57に送信される。

 図13は、エンジンコントローラ57のエンジ ン制御部57aの処理内容を示す図である。

 エンジン制御部57aは、基本目標回転数演 部571と目標回転数決定部572とを有している

 基本目標回転数演算部571は、アクセルペ ル50の操作信号を入力し、その電圧(アクセ ペダル電圧)をメモリに記憶してあるテーブ ルに参照してエンジン10の基本目標回転数Ntb 演算する。メモリのテーブルには、例えば アクセルペダル電圧が0.5V以下では、基本目 標回転数Ntbがローアイドル回転数(例えば800rp m)であり、アクセルペダル電圧が0.5Vを超える とアクセルペダル電圧が増加するにしたがっ て基本目標回転数Ntbが増加し、アクセルペダ ル電圧が4.5V以上になると基本目標回転数Ntb 定格最高回転数(例えば2000rpm)となるように アクセルペダル電圧と基本目標回転数Ntbと 関係が設定されている。

 目標回転数決定部572は最小値選択部であ 、HST制御部56hの制限回転数演算部562で演算 れた制御制限回転数Ncmaxbと基本目標回転数 算部571で演算された基本目標回転数Ntbとの さい方を制御目標回転数Ntaとして選択し、 の制御目標回転数Ntaを指令信号として電子 ナバ10aに出力する。

 以上において、HST出力軸回転センサ55、HS T出力軸回転演算部56b及び車速演算部56cは車 検出手段を構成し、速度段変速スイッチ52は 速度段選択手段を構成する。

 また、HST制御部56hの走行制御部561におけ モータ制御部561aは、前記車速検出手段によ り検出された実車速に応じて油圧モータ23,24 容量を制御し、かつ速度段選択手段(速度段 変速スイッチ52)が最も高い速度段(4速)かその 次に高い速度段(3速)のいずれかの所定の速度 段を選択しているときに実車速が予め設定し た制限車速Scmaxに達すると、第2油圧モータ24 最小容量を予め設定した制限容量(制限傾転 量)q2cminに制限するモータ制御手段を構成し HST制御部56hの走行制御部561における制限回 数演算部562とHSTエンジンコントローラ57は、 速度段選択手段(速度段変速スイッチ52)が前 所定の速度段を選択しているときに実車速 制限車速Scmaxに近づくと、エンジン10の最高 転数を定格最高回転数よりも低い予め設定 た第1制限回転数Ncmax1に制限するエンジン制 御手段を構成する。

 また、エンジン制御手段であるHST制御部5 6hの走行制御部561における制限回転数演算部5 62とHSTエンジンコントローラ57は、アクセル ダル50が第1制限回転数よりも高い目標回転 を指示しているとき、実車速が制限車速に づくにしたがって目標回転数から第1制限回 数へと減少する制御目標回転数を演算し、 の制御目標回転数を電子制御ガバナ10aに出 する。

 エンジン制御手段の制限回転数演算部562 、実車速と制限車速との偏差を求め、この 速偏差が所定の値より小さくなると、車速 差が小さくなるにしたがって定格最大回転 から第1制限回転数へと減少する制御制限回 転数を演算する第1手段を構成し、HSTエンジ コントローラ57は、アクセルペダル50が指示 る目標回転数が前記制御制限回転数より高 ときに、制御制限回転数を制御目標回転数 して出力する第2手段を構成する。

 また、モータ制御手段であるHST制御部56h 走行制御部561におけるモータ制御部561aは、 速度段選択手段が上記所定の速度段を選択し ているとき、車速検出手段により検出された 実車速が増加するにしたがって、第1油圧モ タ23の容量が徐々に減少しかつ第2油圧モー 24を最大容量に固定し、第1油圧モータ23の容 量が最小容量に達すると、第2油圧モータ24の 容量が徐々に減少しかつ第1油圧モータ23を最 小容量に固定するよう第1及び第2油圧モータ2 3,24の容量を制御するとともに、実車速が制 車速に達すると第2油圧モータ24の容量を前 制限容量(制限傾転量)q2cminを超えないように 制御する。

 次に、以上のように構成した本実施の形態 動作を説明する。
<走行始動時>
 オペレータが走行を意図して前後進切換ス ッチ51を前進位置に操作し、アクセルペダ 50をフルに踏み込むと、アクセルペダル50の 作信号がエンジンコントローラ57のエンジ 制御部57aに入力され、図13のエンジン制御部 57aの基本目標回転数演算部571においてローア イドル回転数(例えば800rpm)から定格最高回転 (例えば2000rpm)に変化する基本目標回転数Ntb 演算される。

 一方、このとき、速度段変速スイッチ52 1~3速のいずれかを選択している場合は、図12 の制限回転数演算部562の第1切換部562gにおい 最大回転数取得部562fで読み込んだ定格最高 回転数(例えば2000rpm)が選択され、この定格最 高回転数が制御制限回転数Ncmaxbとしてとして 図13の目標回転数決定部572に入力される。ま 、速度段変速スイッチ52が4速を選択してい 場合は、図12の制限回転数演算部562の第1切 部562gにおいて制限回転数補正部562eで演算 れた補正制限回転数Ncmaxaが選択されるが、 行始動時は車速偏差δSは大きいため、制限 転数補正部562eではNcmax1(例えば1800rpm)+δNmax1( えば200rpm)の補正制限回転数Ncmaxaが演算され 、このときも制御制限回転数Ncmaxbとしてとし て定格最高回転数(例えば2000rpm)が図13の目標 転数決定部572に入力される。

 その結果、図13の目標回転数決定部572で 制御目標回転数Ntaとして基本目標回転数演 部571で演算された基本目標回転数Ntbが選択 れ、エンジン10の電子制御ガバナ10aにはアク セルペダル50の踏み込み量に応じて増大する 御目標回転数Ntaが入力され、エンジン10の 転数はアクセルペダル50の踏み込み量に応じ てローアイドル回転数(例えば800rpm)から定格 高回転数(例えば2000rpm)まで増大する。

 エンジン10の回転数が増大すると、図3に す閉回路油圧駆動装置11の油圧ポンプ20の吐 出流量が増大し、このポンプ吐出流量の増大 に応じて第1及び第2油圧モータ23,24が回転し め、その回転がプロペラシャフト14を介して 前輪111及び後輪112に伝えられ、車体は走行を 開始する。

 走行始動時はHST13の第1及び第2油圧モータ 23,24は共に最大傾転にあるため(図7参照)、低 大トルクでの走行が可能である。これによ ホイールローダは加速性良く始動する。

 また、車体の走行速度(車速)が増加する 、そのときの速度段変速スイッチ52の速度段 に応じて図8~図11にフローチャートで示した1 ~4速変速制御処理により第1油圧モータ23(1速 及び2速変速制御処理)或いは第1及び第2油圧 ータ23,24(3速及び4速変速制御処理)の傾転量 減少し、第1及び第2油圧モータ23,24はその傾 量の減少によって更に回転数が上昇し、車 が更に増加する。

 このように走行始動時は、アクセルペダ をフルに踏み込むとエンジン回転数は第1制 限回転数に制限されることなく定格最高回転 数(例えば2000rpm)まで速やかに上昇するととも に、車速が増加するに従って第1及び第2油圧 ータ23,24の傾転量は減少するので、良好な 速性能を得ることができる。

 また、3速或いは4速選択時は、第1油圧モ タ23の目標傾転量q1が最小傾転量q1minに達す と、第1油圧モータ23と第2油圧モータ24との 続が切り離されるため、第2油圧モータ24は 1油圧モータ23の抵抗を受けることなく回転 が上昇し、効率良く車速を増加させること できる。

 更に、3速或いは4速選択時は、第1油圧モー 23の目標傾転量q1が最小傾転量q1minに達する では、第2油圧モータ24の傾転量を最大傾転 q2maxに固定した状態で第1油圧モータ23の傾 量を減少し、第1油圧モータ23の目標傾転量q1 が最小傾転量q1minに達した後は、第1油圧モー タ23の傾転量を最小傾転量q1minに固定した状 で、第2油圧モータ24の傾転量を減少させる いうように、第1及び第2油圧モータ23,24の容 を連携して制御するため、効率的で滑らか 車速制御が可能となる。
<高速走行時>
 4速選択時には、図11の4速変速制御処理によ り第2油圧モータ24の目標傾転量q2が演算され 車速が制限車速Scmaxに達し目標回転量q2が制 限傾転量q2cminに達すると、目標傾転量q2はそ 以上減少せず、第2油圧モータ24の最小傾転 は制限傾転量q2cminに制限される。

 一方、4速選択時には、図12の制限回転数 算部562の第1切換部562gにおいて補正制限回 数Ncmaxaが選択され、この補正制限回転数Ncmax aが制御制限回転数Ncmaxbとしてとして図13の目 標回転数決定部572に入力される。

 ここで、4速選択時に車速が制限車速Scmax 近づき、車速偏差δSが制限開始車速偏差(例 えば10Km/時)より小さくなると、それにしたが って小さくなる第1補正回転数δNaが演算され 制限回転数補正部562eで演算される補正制限 回転数Ncmaxa(Ncmax1(例えば1800rpm)+δNa(例えば0~200 rpm))も、車速δSが小さくなるにしたがって小 くなり、車速δSが0付近の所定の値以下にな ると第1補正回転数δNaは0となり、補正制限回 転数Ncmaxaは第1制限回転数Ncmax1(例えば1800rpm) 等しくなる。

 その結果、アクセルペダル50をフルに踏 込んでいる場合は、図13の目標回転数決定部 572では制御目標回転数Ntaとして制御制限回転 数Ncmaxb(補正制限回転数Ncmaxa)が選択され、そ 制御制限回転数Ncmaxbがエンジン10の電子制 ガバナ10aに入力される。これによりエンジ 10の回転数は制御制限回転数Ncmaxbの減少に応 じて低下し、制御制限回転数Ncmaxbが第1制限 転数Ncmax1(例えば1800rpm)まで減少すると、エ ジン10の回転数はその回転数に保持される。 すなわち、車速が制限車速Scmaxに近づくにし がってエンジン10の回転数は定格最高回転 (例えば2000rpm)から第1制限回転数Ncmax1(例えば 1800rpm)へと徐々に低下し、車速が制限車速Scma xに達すると、エンジン10の最高回転数は第1 限回転数Ncmax1(例えば1800rpm)に制限される。

 以上のように第2油圧モータ24の最小傾転 が制限傾転量q2cminに制限され、エンジン10 最高回転数が第1制限回転数Ncmax1(例えば1800rp m)に制限される結果、ホイールローダの最高 行車速を精度良く確実に制限車速Scmaxに制 することができる。

 また、オペレータがアクセルペダル50をフ に踏み込んでも、車速が制限車速Scmaxに達す るとエンジン10の最高回転数は第1制限回転数 Ncmax1(例えば1800rpm)に制限されるため、最高走 行速度の制限時のエンジン出力馬力のロスを 抑え、燃費の向上が図れる。
<作業時>
 作業時は、通常、1~3速のいずれかの低めの 度段を選択して作業を行うことが多く、こ 場合は前述したように図12の制限回転数演 部562の第1切換部562gにおいて定格最高回転数 (例えば2000rpm)が選択されるため、エンジン10 最高回転数は第1制限回転数Ncmax1(例えば1800r pm)に制限されることはない。また、4速を選 した場合でも、作業時の走行速度は遅く、 車速は制限車速から大きく離れていること 多いため、やはり、エンジン10の最高回転数 が制限車速により制限されることはない。こ のためアクセルペダル50をフルに踏み込むと ンジン回転数は定格最高回転数まで上昇し 作業効率を低下させることがない。

 以上のように本実施の形態によれば、作 時の作業効率や走行始動時の加速性能を低 させずに最高走行速度を制限することがで 、かつ最高走行速度の制限時のエンジン出 馬力のロスを抑え、燃費の向上を図ること できる。

 また、第1及び第2油圧モータ23,24の容量を 連携して制御するため、効率的で滑らかな車 速制御が行える。

 本発明の第2の実施の形態を図14~図16を用 て説明する。本実施の形態は、制限車速Scma xを3速(速度段3)の車速範囲内に設定し、速度 変速スイッチ52が3速(速度段3)を選択してい 場合と4速(速度段4)を選択している場合とで 、制限回転数を異ならせ、制限車速到達時の エンジン性能に差を持たせたものである。

 図14は、本実施の形態において、第1及び 2油圧モータ23,24(図2及び図3参照)の目標傾転 量を演算するのに用いる車速と目標傾転量と の関係(目標傾転特性という)を示す図であり その目標傾転特性は図7に示した第1の実施 形態のものと同じに設定されている。ただ 、本実施の形態では、制限車速Scmaxは3速(速 段3)の車速範囲内に設定されている。制限 速Scmaxは例えば26Km/時である。

 図15は、本実施の形態におけるHST制御部56 hのモータ制御部561a(図5参照)の演算処理の全 を示すフローチャートである。ステップS2 は、第1の実施の形態と同様、制限車速Scmax パラメータ記憶部56gから読み出すが、制限 速Scmaxは3速(速度段3)の車速範囲内の値(例え 26Km/時)であり、ステップS4では、その制限 速Scmaxを図14に示した目標傾転特性に参照し 対応する第2油圧モータ24の制限傾転量q2cmin 算出する。速度段変速スイッチ52が1速(速度 段1)、2速(速度段2)、4速(速度段4)を選択して るときのステップS50,S60,S80の処理内容は図7 び図8に示した第1の実施の形態のものと同じ であるが、3速(速度段3)を選択しているとき ステップS70Aの処理内容が第1の実施の形態の ものと異なる。

 図16は、速度段変速スイッチ52が3速(速度 3)を選択しているときの処理内容を示すフ ーチャートであり、図中、図9に示した部分 同等の部分には同じ符号を付している。

 図16のステップS70Aにおいて、ステップS710 からステップS750までの処理内容は、図9に示 た第1の実施の形態の3速変速制御処理にお るステップS710からステップS750までのものと 同じである。ステップS750において車速演算 56cで演算した車速を図14に示した目標傾転特 性に参照して対応する第2油圧モータ24の目標 傾転量q2を算出した後、その目標傾転量q2が 6のステップS4で演算した第2油圧モータ24の 限傾転量q2cminに達したかどうかを判定し(ス ップS790)、制限傾転量q2cminに達していなけ ば(q2<q2cmin)、目標傾転量q2に対応する電磁 例弁28の制御電流値I2を算出し(ステップS760) 、制限傾転量q2cminに達していれば(q2=q2cmin)、 限傾転量q2cminに対応する電磁比例弁28の制 電流値I2を算出する(ステップS795)。次いで、 第1油圧モータ23と第2油圧モータ24との接続を 切り離すため、第1クラッチ30の電磁切換弁42 クラッチOFFの制御信号を出力し(ステップS77 0)、電磁比例弁27に予め求めておいた第1油圧 ータ23の最小傾転量q1minに対応する電流値I1( Imin)の制御信号を出力するとともに、電磁比 弁28に電流値I2の制御信号を出力する(ステ プS780)。

 ここで、制限傾転量q2cminは、エンジン10 回転数が第1制限回転数Ncmax1(例えば1800rpm)及 第2制限回転数Ncmax2(例えば1600rpm)のいずれか にあるときに制限車速Scmaxが得られる傾転量 ある。

 図17は、本実施の形態におけるHST制御部56 hの制限回転数演算部562(図5参照)の演算処理 詳細を示す図である。図中、図12に示した部 分と同等のものには同じ符号を付している。

 本実施の形態において、制限回転数演算 562は、制限車速取得部562a、車速偏差演算部 562b、第1補正回転数演算部562c、第1制限回転 取得部562d、制限回転数補正部562e、最大回転 数取得部562f、第1切換部562gに加えて、第2補 回転数演算部562j、第2切換部562k、第2制限回 数取得部562m、第3切換部562nの各機能を有し いる。

 第2補正回転数演算部562jは、車速偏差δS メモリに記憶してあるテーブルに参照して 2補正回転数δNbを演算する。メモリのテーブ ルには、例えば、車速偏差δSが予め設定した 制限増加開始車速(例えば10Km/時)以上である きは、第2補正回転数δNbは最大値δNmax2(例え 100rpm)であり、車速偏差δSが制限増加開始車 速偏差(10Km/時)より小さくなると、車速δSが さくなるにしたがって第2補正回転数δNbが小 さくなり、車速δSが0付近の所定の値よりも さくなると、第2補正回転数δNbは0となるよ に、車速偏差δSと第2補正回転数δNbとの関係 が設定されている。第2補正回転数δNbの最大 δNmax2(例えば100rpm)は、好ましくは、第1補正 回転数演算部562cにおける第1補正回転数Naの 大値δNmax1(例えば200rpm)より小さい値である

 第2切換部562kは、速度段スイッチ判定部56 eの判定結果が3速以下であれば、第1補正回転 数演算部562cで算出した第1補正回転数δNaを選 択して補正回転数δNcとして出力し、速度段 イッチ判定部56eの判定結果が4速であれば、 2補正回転数演算部562jで算出した第2補正回 数δNbを選択して補正回転数δNcとして出力 る。

 第2制限回転数取得部562mは、パラメータ 憶部56gに記憶した第2制限回転数Ncmax2を読み し、第3切換部562nは、速度段スイッチ判定 56eの判定結果が3速以下であれば、第1制限回 転数取得部562dで読み込んだ第1制限回転数Ncma x1を選択して制限回転数Ncmaxcとして出力し、 度段スイッチ判定部56eの判定結果が4速であ れば、第2補正回転数演算部562mで読み込んだ 2制限回転数Ncmax2を選択して制限回転数Ncmaxc として出力する。制限回転数補正部562eは、 の制限回転数Ncmaxcに第2切換部562kより出力さ れる補正回転数δNc(=第1補正回転数δNa又は第2 補正回転数δNb)を加算して補正制限回転数Ncma xa(=Ncmaxc+δNc)を算出する。エンジン10の定格最 高回転数を2000rpmとし、第1制限回転数Ncmax1は1 800rpmとした場合、第2制限回転数Ncmax2は例え 1600rpmである。

 ここで、第2補正回転数演算部562jに設定 れる第2補正回転数δNbの最大値δNmax2(例えば1 00rpm)は、好ましくは、δNmax2を第2制限回転数N cmax2(例えば1600rpm)に加算した値がエンジン10 定格最大回転数Nmax(例えば2000rpm)よりも小さ なる値である。

 制限回転数演算部562のそれ以降の処理内 は図12に示した第1の実施の形態と同じであ 。

 また、本実施の形態におけるエンジンコ トローラ57のエンジン制御部57aの処理内容 図13に示した第1の実施の形態のものと同じ ある。

 以上のように本実施の形態のモータ制御 段は、制限車速Scmaxを最も高い速度段の次 高い速度段(3速)の車速範囲内に設定し、か 速度段選択手段が最も高い速度段を選択し いるときと、その次に高い速度段を選択し いるときのそれぞれで、実車速が予め設定 た制限車速Scmaxに達すると、第2油圧モータ24 の最小容量を制限容量(制限傾転量)q2cminに制 し、エンジン制御手段は、速度段選択手段 最も高い速度段の次に高い速度段(3速)を選 しているときに実車速が制限車速に近づく 、エンジンの最高回転数を第1制限回転数Ncm ax1に制限し、速度段選択手段が最も高い速度 段(4速)を選択しているときにエンジン10の最 回転数を第1制限回転数よりも低い第2制限 転数Ncmax2に制限するものである。

 以上のように構成した本実施の形態にお ては、速度段変速スイッチ52(図4参照)が3速 選択している場合は、図17の第1切換部562gに おいて制限回転数補正部562eで演算された補 制限回転数Ncmaxaが制御制限回転数Ncmaxbとし 選択されるとともに、第2切換部562kにおいて 第1補正回転数演算部562cで算出した第1補正回 転数δNaが補正回転数δNcとして選択され、第3 切換部562nにおいて第1制限回転数演算部562dで 読み込んだ第1制限回転数Ncmax1が制限回転数Nc maxcとして選択される。その結果、制限回転 補正部562eでは、Ncmax1(例えば1800rpm)+δNa(例え 0~200rpm)の補正制限回転数Ncmaxaが演算され、 の補正制限回転数Ncmaxaが制御制限回転数Ncma xbとして図13の目標回転数決定部572に入力さ る。

 これにより車速が制限車速Scmaxに近づき 車速偏差δSが制限開始車速偏差(例えば10Km/ )より小さくなると、それにしたがって補正 限回転数NcmaxaはNcmax1(例えば1800rpm)+δNmax1(例 ば200rpm)からNcmax1(例えば1800rpm)へと小さくな り、第1の実施の形態で4速を選択した場合と 様に、車速が制限車速Scmaxに近づくにした ってエンジン10の回転数は定格最高回転数( えば2000rpm)から第1制限回転数Ncmax1(例えば1800 rpm)へと徐々に低下し、車速が制限車速Scmaxに 達すると、エンジン10の最高回転数は第1制限 回転数Ncmax1(例えば1800rpm)に制限される。

 このように第2油圧モータ24の最小傾転量 制限傾転量q2cminに制限されたときに、エン ン10の最高回転数が第1制限回転数Ncmax1(例え ば1800rpm)に制限される結果、制限傾転量q2cmin エンジン10の回転数が第1制限回転数Ncmax1(例 えば1800rpm)にあるときに制限車速Scmaxが得ら る値に設定した場合は、ホイールローダの 高走行車速を精度良く確実に制限車速Scmaxに 制限することができる。

 また、オペレータがアクセルペダル50を ルに踏み込んでも、車速が制限車速Scmaxに達 するとエンジン10の最高回転数は第1制限回転 数Ncmax1(例えば1800rpm)に制限されるため、最高 走行速度の制限時のエンジン出力馬力のロス を抑え、燃費の向上が図れる。

 また、走行始動時や作業時において、走 速度が遅く、実車速は制限車速から大きく れているときは、エンジン10の最高回転数 制限車速により制限されることはないため アクセルペダル50をフルに踏み込むとエンジ ン回転数は定格最高回転数まで上昇し、第1 実施の形態と同様、加速性能及び作業効率 低下させることがない。

 一方、速度段変速スイッチ52が4速を選択 ている場合は、図17の第1切換部562gにおいて 制限回転数補正部562eで演算された補正制限 転数Ncmaxaが制御制限回転数Ncmaxbとして選択 れるとともに、第2切換部562kにおいて第2補 回転数演算部562jで算出した第2補正回転数δN bが補正回転数δNcとして選択され、第3切換部 562nにおいて第2制限回転数演算部562mで読み込 んだ第2制限回転数Ncmax2が制限回転数Ncmaxcと て選択される。その結果、制限回転数補正 562eでは、Ncmax2(例えば1600rpm)+δNb(例えば0~100rp m)の補正制限回転数Ncmaxaが演算され、この補 制限回転数Ncmaxaが制御制限回転数Ncmaxbとし 図13の目標回転数決定部572に入力される。

 これにより車速が遅く、制限車速Scmaxか 制限増加開始車速偏差(10Km/時)以上離れてい ときは、エンジン10の最高回転数はNcmax2(例 ば1600rpm)+δNmax2(例えば100rpm)の補正制限回転 Ncmaxaに制限されるとともに、車速が制限車 Scmaxに近づき、車速偏差δSが制限増加開始 速偏差(10Km/時)より小さくなると、それにし がって補正制限回転数NcmaxaはNcmax2(例えば160 0rpm)+δNmax2(例えば100rpm)からNcmax2(例えば1600rpm) へと小さくなり、車速が制限車速Scmaxに近づ にしたがってエンジン10の回転数はNcmax2(例 ば1600rpm)+δNmax2(例えば100rpm)の補正制限回転 Ncmaxa(例えば1700rpm)から第2制限回転数Ncmax2( えば1600rpm)へと徐々に低下し、車速が制限車 速Scmaxに達すると、エンジン10の最高回転数 第2制限回転数Ncmax2(例えば1600rpm)に制限され 。

 このように第2油圧モータ24の最小傾転量 制限傾転量q2cminに制限されたときに、エン ン10の最高回転数が第2制限回転数Ncmax2(例え ば1600rpm)に制限される結果、制限傾転量q2cmin エンジン10の回転数が第2制限回転数Ncmax2(例 えば1600rpm)にあるときに制限車速Scmaxが得ら る値に設定した場合は、ホイールローダの 高走行車速を制限車速Scmaxに制限することが できる。

 また、オペレータがアクセルペダル50を ルに踏み込んでも、車速が制限車速Scmaxに近 づく前は、エンジン10の最高回転数はNcmax2(例 えば1600rpm)+δNmax2(例えば100rpm)の補正制限回転 数Ncmaxaに制限され、車速が制限車速Scmaxに達 ると、エンジン10の最高回転数は第1制限回 数Ncmax1(例えば1800rpm)よりも低い第2制限回転 数Ncmax2(例えば1600rpm)に制限されるため、3速 選択したときよりも更に最高走行速度の制 時のエンジン出力馬力のロスを抑え、燃費 向上が図れる。

 速度変速スイッチ52が3速及び4速以外(1速 は2速)を選択している場合は、最大回転数 得部562fで読み込んだ定格最大回転数Nmax(例 ば2000rpm)が選択され、この定格最高回転数が 制御制限回転数Ncmaxbとしてとして図13の目標 転数決定部572に入力される。

 これにより走行始動時や作業時に1速又は 2速の速度段を選択して作業を行う場合は、 ンジン10の最高回転数は第1制限回転数Ncmax1( えば1800rpm)又は第2制限回転数Ncmax2(例えば160 0rpm)に制限されることはないため、アクセル ダル50をフルに踏み込むとエンジン回転数 定格最高回転数まで上昇し、作業効率を低 させることがない。

 以上のように本実施の形態では、1速又は 2速選択時には、第1の実施の形態において1速 ~3速のいずれかを選択した場合と同じ効果が られ、3速又は4速選択時には、第1の実施の 態において4速を選択した場合と実質的に同 じ効果が得られる。また、4速選択時には、 速が制限車速Scmaxに近づく前もエンジン10の 高回転数は制限されるとともに、車速が制 車速Scmaxに達すると3速選択時よりもエンジ 10の最高回転数は低く制限されるため、更 最高走行速度の制限時のエンジン出力馬力 ロスを抑え、燃費の向上が図れる。

 本発明の第3の実施の形態を図18及び図19 用いて説明する。本実施の形態は、第1の実 の形態において、制限車速をコントローラ 外部から設定可能とし、かつその制限車速 応じて制限回転数を変更可能としたもので る。

 図18は、本実施の形態に係わるHSTコント ーラとエンジンコントローラの機能の詳細 示す、図4と同様な図である。図中、図4に示 した部分と同等のものには同じ符号を付して いる。

 本実施の形態において、HSTコントローラ5 6Aは入力ポート56mを有し、この入力ポート56m 簡易パソコン等の外部設定装置61に接続さ たケーブルの入力端子を接続することによ 、外部設定装置61が接続可能である。

 外部設定装置61はタッチパネル等の操作 段を操作することにより任意の制限車速を 力可能であり、外部設定装置61に入力された 制限車速は入力端子56mを介してHST制御部56hに 入力され、パラメータ記憶部56gに記憶される 。

 図19は、本実施の形態におけるHST制御部56 hの制限回転数演算部562(図5参照)の処理内容 詳細を示す図である。図中、図12に示した部 分と同等のものには同じ符号を付している。

 本実施の形態において、制限回転数演算 562は、図12に示した第1の実施の形態のもの 同様、制限車速取得部562a、車速偏差演算部 562b、第1補正回転数演算部562c、制限回転数補 正部562e、最大回転数取得部562f、第1切換部562 gを有するとともに、第1の実施の形態にあっ 第1制限回転数取得部562dに代えて第1制限回 数演算部562pを有している。

 制限車速取得部562aは、上記のように外部 設定装置61より入力され、パラメータ記憶部5 6gに記憶した制限車速Scmax(例えば32Km/時)を読 出し、第1制限回転数演算部562pは、その読 出した制限車速Scmaxをメモリに記憶してある テーブルに参照して第1制限回転数Ncmax1を演 する。メモリのテーブルには、例えば、制 車速Scmaxが第1の所定値(例えば20Km/時)以下で るときは、第1制限回転数Ncmax1は第1の値(例 ば1200rpm)であり、制限車速Scmaxが第1の所定 (例えば20Km/時)よりも大きくなると、制限車 Scmaxが増大するにしたがって第1制限回転数N cmax1が増大し、制限車速Scmaxが第2の所定値(例 えば40Km/時)以上になると、第1制限回転数Ncmax 1はエンジン10の定格最大回転数(例えば2000rpm) となるように、制限車速Scmaxと第1制限回転数 Ncmax1との関係が設定されている。

 制限回転数演算部562のそれ以外の処理内 は図12に示した第1の実施の形態と同じであ 。

 また、本実施の形態におけるエンジンコ トローラ57のエンジン制御部57aの処理内容 図13に示した第1の実施の形態のものと同じ ある。

 本実施の形態によれば、第1の実施の形態 と同じ効果が得られるとともに、現場や国に よって制限車速が異なる場合でも、制限車速 Scmaxを外部から最適の値に変更することがで 、走行システムの汎用性を高めることがで る。

 また、制限車速Scmaxの増減に応じて制限 転数(第1制限回転数Ncmax1)が増減するので、 限車速に応じた最適の制限回転数を設定で る。

 本発明の第4の実施の形態を図20を用いて 明する。本実施の形態は、第2の実施の形態 において、制限車速をコントローラの外部か ら設定可能とし、かつその制限車速に応じて 制限回転数を変更可能としたものである。

 本実施の形態においても、第3の実施の形 態と同様、HSTコントローラ56Aは入力ポート56m を有し(図18参照)、この入力ポート56mに簡易 ソコン等の外部設定装置61に接続されたケー ブルの入力端子を接続することにより任意の 制限車速が入力され、パラメータ記憶部56gに 記憶されている。

 図20は、本実施の形態におけるHST制御部56 hの制限回転数演算部562(図5参照)の処理内容 詳細を示す図である。図中、図12及び図17に した部分と同等のものには同じ符号を付し いる。

 本実施の形態において、制限回転数演算 562は、図17に示した第3の実施の形態のもの 同様、制限車速取得部562a、車速偏差演算部 562b、第1補正回転数演算部562c、制限回転数補 正部562e、最大回転数取得部562f、第1切換部562 g、第2補正回転数演算部562j、第2切換部562k、 3切換部562nを有するとともに、第1の実施の 態にあった第1制限回転数取得部562d及び第2 限回転数取得部562mに代えて、第1制限回転 演算部562p及び第2制限回転数演算部562qを有 ている。

 第1制限回転数演算部562pの処理内容は図19 に示した第3の実施の形態のものと同じであ 。

 第2制限回転数演算部562qは、制限車速取 部562aにおいて読み出した制限車速Scmax(例え 26km/時)をメモリに記憶してあるテーブルに 照して第2制限回転数Ncmax2を演算する。メモ リのテーブルには、例えば、制限車速Scmaxが 1の所定値(例えば20Km/時)以下であるときは 第2制限回転数Ncmax2は第1の値(例えば1200rpm)で あり、制限車速Scmaxが第1の所定値(例えば20Km/ 時)よりも大きくなると、制限車速Scmaxが増大 するにしたがって第2制限回転数Ncmax2が増大 、制限車速Scmaxが第2の所定値(例えば40Km/時) 上になると、第2制限回転数Ncmax2はエンジン 10の定格最大回転数(例えば1800rpm)となるよう 、制限車速Scmaxと第2制限回転数Ncmax2との関 が設定されている。

 制限回転数演算部562のそれ以外の処理内 は図12に示した第1の実施の形態と同じであ 。

 また、本実施の形態におけるエンジンコ トローラ57のエンジン制御部57aの処理内容 図13に示した第1の実施の形態のものと同じ ある。

 本実施の形態によれば、第2の実施の形態 と同じ効果が得られるとともに、第3の実施 形態と同様、現場や国によって制限車速が なる場合でも、制限車速Scmaxを外部から最適 の値に変更することができ、走行システムの 汎用性を高めることができる。

 また、制限車速Scmaxの増減に応じて第1及 第2制限回転数のそれぞれが増減するので、 第1及び第2制限回転数のいずれも制限車速に じた最適の回転数に設定することができる

 以上において、本発明の幾つかの実施の 態を説明したが、それらは本発明の精神の 囲内で種々の変形が可能である。

 例えば、上記実施の形態では、HSTの閉回 油圧駆動装置が第1及び第2油圧モータ23,24の 2つの油圧モータを有し、モータ制御手段に りその2つの油圧モータの容量を連携して制 するものとしたが、油圧モータは単一の油 モータであってもよいし、2つの油圧モータ を用いる場合であっても第1及び第2油圧モー 23,24の容量を同時に制御してもよい。

 また、上記実施の形態では、走行システ がモータ制御手段とエンジン制御手段の両 を有するものとしたが、エンジン制御手段 けを有し、そのエンジン制御手段だけの制 (速度段選択手段が最も高い速度段かその次 に高い速度段のいずれかの所定の速度段を選 択しているときに実車速が予め設定した制限 車速に近づくと、エンジンの最高回転数を定 格最高回転数よりも低い予め設定した第1制 回転数に制限する)を行ってもよい。特に、 記実施の形態では、走行装置がHSTを有する のとしたが、走行装置がトルクコンバータ トランスミッションとからなる動力伝達装 を有するものである場合は、走行システム エンジン制御手段だけを有し、速度段と車 に応じてエンジン回転数を制御すればよく これによっても最高走行速度を制限するこ でき、本発明の課題(作業時の作業効率や走 行始動時の加速性能を低下させずに最高走行 速度を制限することができ、かつ最高走行速 度の制限時のエンジン出力馬力のロスを抑え 、燃費の向上を図れる)を解決することがで る。