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Patent Searching and Data


Title:
TUNDISH NOZZLE EXCHANGING DEVICE, AND TUNDISH NOZZLE FOR USE IN THE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084654
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided are a tundish nozzle exchanging device, which can make the inter-hole distance of tundish nozzles arrayed in the bottom portion of a tundish, shorter than that of the prior art, and a tundish nozzle for use in the exchanging device. The tundish nozzle exchanging device (1) comprises a first arm (6) for pushing and supporting a first lower nozzle (2) arranged on the lower face of a first upper nozzle disposed in a tundish bottom portion, and a second arm (7) for pushing and supporting a second lower nozzle (3) arranged on the lower face of a second upper nozzle disposed in the tundish bottom portion and adjacent to the first upper nozzle. At the rear end portions of the first arm (6) formed into a rectangular top plan shape and the rear end portion of the second arm (7) formed into a rectangular top plan shape, respectively, protrusions (6a and 7a) are formed to protrude backward. The second arm (7) is made thicker than the first arm (6). In the rear end face of the second arm (7), there is formed a recess (7c), into which the protrusion (6a) of the adjoining first arm (6) is inserted.

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Inventors:
TOFUKU HIROYUKI (JP)
KAYASHIMA TAKASHI (JP)
HARA KIYONORI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073779
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KROSAKI HARIMA CORP (JP)
TOFUKU HIROYUKI (JP)
KAYASHIMA TAKASHI (JP)
HARA KIYONORI (JP)
International Classes:
B22D11/10; B22D41/56
Foreign References:
JPH10286658A1998-10-27
JP2000061620A2000-02-29
Attorney, Agent or Firm:
NAKAMAE, Fujio et al. (Room 401 Kansen Bldg., 13-23, Asano 2-chome, Kokurakita-ku, Kitakyushu-sh, Fukuoka 91, JP)
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Claims:
 タンディッシュ底部に並設されたタンディッシュノズルを交換する装置であって、
 前記タンディッシュ底部に設置された第一の上ノズルの下面に配置される第一の下ノズルを押圧支持する第一のアームと、前記第一の上ノズルに隣接して前記タンディッシュ底部に設置された第二の上ノズルの下面に配置される第二の下ノズルを押圧支持する第二のアームとを備え、
 隣接する前記第一のアームと前記第二のアームは、少なくともその一部が重なり合うように配置されていることを特徴とするタンディッシュノズル交換装置。
 前記第一のアーム及び前記第二のアームは、各々その中央部に支点が設けられ、前記第一のアームの一方の端部の両サイドに形成された突出部に設置された付勢手段により、前記第一のアームの他方の端部が前記第一の下ノズルを押圧支持すると共に、前記第二のアームの一方の端部の両サイドに形成された突出部に設置された付勢手段により、前記第二のアームの他方の端部が前記第二の下ノズルを押圧支持する機構とされ、
 しかも前記第一のアームの突出部が、隣接する前記第二のアームの突出部の間に形成された凹陥部に挿入されている請求項1に記載のタンディッシュノズル交換装置。
 前記第一のアームの一方の端部に作用する付勢力をF 1 、当該付勢力が作用する力点から前記第一のアームの支点までの距離をX 1 、当該支点から前記第一の下ノズルを押圧支持する他方の端部までの距離をY 1 とし、前記第二のアームの一方の端部に作用する付勢力をF 2 、当該付勢力が作用する力点から前記第二のアームの支点までの距離をX 2 、当該支点から前記第二の下ノズルを押圧支持する他方の端部までの距離をY 2 とすると、
 F 1 ・X 1 =F 2 ・X 2 且つY 1 =Y 2
とされている請求項2に記載のタンディッシュノズル交換装置。
 前記第一のアームの力点は、当該第一のアームの中心線に関して対称に配置されると共に、前記第二のアームの力点は、当該第二のアームの中心線に関して対称に配置される請求項3に記載のタンディッシュノズル交換装置。
 請求項1乃至4のいずれかに記載のタンディッシュノズル交換装置に用いられるタンディッシュノズルであって、
 上ノズル及び下ノズルは、ジルコニア質ノズルの外周部にアルミナ質耐火物が巻装されていることを特徴とするタンディッシュノズル。
 前記下ノズルは、上端面の幅が79mm以上120mm以下とされている請求項5に記載のタンディッシュノズル。
 前記上ノズルは、外径が100mm以上200mm以下とされている請求項5又は6に記載のタンディッシュノズル。
Description:
タンディッシュノズル交換装置 びそれに用いるタンディッシュノズル

 本発明は、連続鋳造機において使用され タンディッシュノズル交換装置及びそれに いるタンディッシュノズルに関し、特に、 ンディッシュの底部に並設されたタンディ シュノズルを交換する装置及びそれに用い タンディッシュノズルに関する。

 二次精錬が終了した溶鋼中の介在物をさ に除去しつつ、溶鋼を凝固させて定形の半 品を製造する工程で使用される連続鋳造機 、図9に示すように、取鍋51、タンディッシ 52、鋳型53、サポートロール54、及び最後部 設置されるガス切断機(図示省略)などから 成される。

 連続鋳造機では、鋳型53内の鋼浴面の位 が上下すると、鋳片に表面欠損が生じるた 、タンディッシュ52から流出する溶鋼量を制 御して可能な限り一定に保つ必要がある。溶 鋼流出量を制御する方法としては種々の方法 が提案されているが、最も簡便な方法として 、タンディッシュ52の底部に設けた面積一定 ノズル開口から浸漬ノズルなどの導管を用 ずに溶鋼を鋳型へ向けて大気中(もしくは雰 囲気ガス中)を落下させるオープン注入方式 ある。

 このオープン注入方式に用いられるタン ィッシュノズルは、ジルコン系あるいはジ コニア系など高強度耐火物から形成されて るが、溶鋼から化学的且つ機械的作用を常 受けるため、時間の経過とともに溶損して 径が拡大したり、付着物が生成して詰まっ りして所定の鋳造速度を維持できなくなる このため、定期的にタンディッシュノズル 交換する必要があり、鋳込操業中における ンディッシュノズルの交換が可能な装置が 発されている(例えば特許文献1や特許文献2 照)。

 図9に示すように、タンディッシュノズルは 、タンディッシュ52の底部耐火物内に設置さ る上ノズル57と、上ノズル57の下面に押圧支 持される下ノズル58とから構成されており、 ンディッシュノズル交換装置56は、この下 ズル58を交換する装置である。鋳込操業中の 下ノズル58の側方には、次期交換用の下ノズ 59が配置されており、次期交換用の下ノズ 59を油圧シリンダー60で下ノズル58の方向に し出すことにより、鋳込操業中の下ノズル58 が鋳込位置から押し出され、次期交換用の下 ノズル59が鋳込位置にセットされる。

日本国特開平10-286658号公報

日本国特開平11-10293号公報

 タンディッシュノズル交換装置は、下ノ ルを上ノズルの下面に押圧支持する一対の ームと、下ノズル(もしくは孔の無いブラン クプレート)を側方に摺動させる摺動手段と 備えている。タンディッシュの底部にタン ィッシュノズルが並設される場合、一対の ームと摺動手段はそれぞれ並設されること なるが、従来のタンディッシュノズル交換 置の場合、対向する一方のアームの端から 方のアームの端まで約300mmあるため、単に並 設すると、タンディッシュノズルの孔間距離 は300mm以上必要となる。また、タンディッシ ノズル交換装置の各部の寸法を小さくして 、孔間距離を250mm以下に設定することはで ないとされていた。しかし、梁成の小さなH 鋼などを鋳造する場合、ウェブの中央位置 ノズルを一つ配置するよりも各フランジ位 にノズルを配置したほうが効率良くH型鋼を 鋳造することができる。

 本発明は、上述する問題点に鑑みてなさ たもので、タンディッシュの底部に並設さ たタンディッシュノズルの孔間距離が従来 比べて短くできるタンディッシュノズル交 装置及びそれに用いるタンディッシュノズ を提供することを目的とする。

 上記目的を達成するため、本発明は、タ ディッシュ底部に並設されたタンディッシ ノズルを交換する装置であって、前記タン ィッシュ底部に設置された第一の上ノズル 下面に配置される第一の下ノズルを押圧支 する第一のアームと、前記第一の上ノズル 隣接して前記タンディッシュ底部に設置さ た第二の上ノズルの下面に配置される第二 下ノズルを押圧支持する第二のアームとを え、隣接する前記第一のアームと前記第二 アームは、少なくともその一部が重なり合 ように配置されていることを特徴としてい 。

 ここで、「タンディッシュノズル」は、上 ズルと下ノズルの総称である。
 また、「少なくともその一部が重なり合う とは、隣接するアーム同士が必ずしも接触 ている必要はなく、第一のアームと第二の ームの少なくとも一部が平面視及び/又は側 面視で同じ領域にあれば良い。例えば、前記 第一のアーム及び前記第二のアームは、各々 その中央部に支点が設けられ、前記第一のア ームの一方の端部の両サイドに形成された突 出部に設置された付勢手段により、前記第一 のアームの他方の端部が前記第一の下ノズル を押圧支持すると共に、前記第二のアームの 一方の端部の両サイドに形成された突出部に 設置された付勢手段により、前記第二のアー ムの他方の端部が前記第二の下ノズルを押圧 支持する機構とされ、しかも前記第一のアー ムの突出部が、隣接する前記第二のアームの 突出部の間に形成された凹陥部に挿入されて いるタンディッシュノズル交換装置としても よい。

 本発明では、隣接する第一のアームと第 のアームの少なくとも一部が重なり合うよ に配置することにより、第一のアームと第 のアームを単に並設する場合に比べて、第 の下ノズルを交換するラインと第二の下ノ ルを交換するラインとの間隔を狭めること できる。その結果、タンディッシュノズル 孔間距離を従来に比べて短くすることが可 となる。

 また、本発明に係るタンディッシュノズル 換装置では、前記第一のアームの一方の端 に作用する付勢力をF 1 、当該付勢力が作用する力点から前記第一の アームの支点までの距離をX 1 、当該支点から前記第一の下ノズルを押圧支 持する他方の端部までの距離をY 1 とし、前記第二のアームの一方の端部に作用 する付勢力をF 2 、当該付勢力が作用する力点から前記第二の アームの支点までの距離をX 2 、当該支点から前記第二の下ノズルを押圧支 持する他方の端部までの距離をY 2 とすると、
 F 1 ・X 1 =F 2 ・X 2 且つY 1 =Y 2
とされていることを好適とする。
 ここで、上記各距離は、下ノズルの移動方 に対して直交する方向の距離である。
 本タンディッシュノズル交換装置では、ア ムの中央部を支点として梃子の原理により 当該アームの一方の端部に付勢力を作用さ 、当該アームの他方の端部で下ノズルを押 支持するものである。本発明では、F 1 ・X 1 =F 2 ・X 2 且つY 1 =Y 2 として各アームに作用するモーメントを等し くすることで、各下ノズルに作用する押圧力 を等しくしている。

 また、本発明に係るタンディッシュノズル 換装置では、前記第一のアームの力点は、 該第一のアームの中心線に関して対称に配 されると共に、前記第二のアームの力点は 当該第二のアームの中心線に関して対称に 置されることを好適とする。
 ここで、前記中心線は、各アームの支点を 過し、下ノズルの移動方向と直交する仮想 のことである。
 本発明では、アームの力点を当該アームの 心線に関して対称に配置することにより、 ノズルに均等に押圧力が作用するようにし いる。

 また、本発明に係るタンディッシュノズル 換装置に用いられるタンディッシュノズル は、ジルコニア質ノズルの外周部にアルミ 質耐火物が巻装された上ノズル及び下ノズ を使用する。
 このような構成とすることで、使用中にジ コニア質ノズルに亀裂が発生しても割れを 止することができる。その結果、ジルコニ 質ノズルを小さくすることができるので、 ノズル及び下ノズルが小さくなり、タンデ ッシュノズルの孔間距離を従来に比べて短 することができる。

 また、本発明では、前記下ノズルの上端面 幅を79mm以上120mm以下とすることが好ましい
 ここで、前記下ノズルの上端面の幅は、下 ズルの移動方向に対して直交する方向の幅 ことである。
 下ノズルの上端面が短いほど、タンディッ ュノズルの孔間距離を狭くすることができ が、短くしすぎると耐用性が低下するため 79mm以上120mm以下とすることが好ましい。
 なお、本発明では、前記下ノズルは、孔の いブランクプレートを含むものとする。

 また、本発明では、前記下ノズルの上端面 接する上ノズルの外径は100mm以上200mm以下と することが好ましい。
 上ノズルの外径はアームの支点間の距離に 約を受けるため、タンディッシュノズルの 間距離を短くするためには、アームの支点 の距離を短くする必要がある。そのため、 ノズルの外径が200mmを超えると、タンディ シュノズルの孔間距離が長くなってしまう 一方、上ノズルの外径が100mm未満の場合、上 ノズルの下面をフレームで受けるための十分 な面積を確保することができず、使用中に上 ノズルがずれる危険性がある。

 本発明は、タンディッシュ底部に並設され タンディッシュノズルを交換する装置であ て、隣接する第一のアームと第二のアーム 少なくとも一部が重なり合うように配置す ことにより、第一のアームと第二のアーム 単に並設する場合に比べて、第一の下ノズ を交換するラインと第二の下ノズルを交換 るラインとの間隔を狭めることができる。 の結果、タンディッシュノズルの孔間距離 従来に比べて短くすることが可能となる。
 また、本発明に係るタンディッシュノズル 換装置に用いられるタンディッシュノズル は、ジルコニア質ノズルの外周部にアルミ 質耐火物が巻装された上ノズル及び下ノズ を使用することにより、使用中にジルコニ 質ノズルに亀裂が発生しても割れを防止す ことができる。その結果、ジルコニア質ノ ルを小さくすることができるので、上ノズ 及び下ノズルが小さくなり、よりタンディ シュノズルの孔間距離を短くすることがで る。

本発明の一実施例に係るタンディッシ ノズル交換装置をタンディッシュの底面側 ら見た図である。 同タンディッシュノズル交換装置の斜 図である。 図1のA-A線で切断した部分断面斜視図で ある。 本発明の一実施例に係るタンディッシ ノズル交換装置に用いられるタンディッシ ノズル部分の縦断面図である。 同タンディッシュノズルを構成する上 ズルの底面図及び縦断面図である。 (a)は下ノズルの上端面図及び縦断面図 (b)はブランクプレートの上端面図及び縦断 図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明の他の実施 に係るタンディッシュノズル交換装置を示 平面図である。 図1の部分拡大図である。 一般的な連続鋳造機の部分模式図であ 。

符号の説明

1,56 タンディッシュノズル交換装置
2 第一の下ノズル
2a,22a メタルケース
2b,22b アルミナ質耐火物
2c,22c ジルコニア質ノズル
2d,22d ノズル孔
3 第二の下ノズル
4,5 交換用下ノズル
4a ブランクプレート
6,36,46 第一のアーム
6a,7a 突出部
6b,7b 前端部
7,37,47 第二のアーム
7c,37c,47c 凹陥部
8 第一の油圧シリンダー
9 第二の油圧シリンダー
10,11,12,13,30,31,32,33,40,41,42,43 ピン
10a,12a 球面座
14 ベースプレート
15,16 ガイドプレート
17 圧縮コイルバネ
18 フレーム
18a 第一の開口部
18b 第二の開口部
19 ボルト
20,21 注ぎ口
22 第一の上ノズル
23 第二の上ノズル
51 取鍋
52 タンディッシュ
53 鋳型
54 サポートロール
55 スライディングノズル
57 上ノズル
58,59 下ノズル
60 油圧シリンダー

 以下、添付した図面を参照しつつ、本発明 具体化した実施例につき説明し、本発明の 解に供する。
 なお、以下の説明では、アームに関して下 ズルに接する側を「前」、その反対側を「 」と便宜上、呼ぶことにする。また、以下 説明における「上」又は「下」の方向は、 ンディッシュの底面にタンディッシュノズ 交換装置が設置された状態を前提としてい 。

 図1及び図2に示すように、本発明の一実施 に係るタンディッシュノズル交換装置1は、 ンディッシュの底面に固着されるベースプ ート14に、当該装置のフレーム18を介して4 のボルト19により取り付けられる。
 図3に示すように、ベースプレート14及びフ ーム18の中央部には、二つの開口部が隣接 て形成されており、一方の開口部には第一 上ノズル22が、他方の開口部には第二の上ノ ズル23がそれぞれ挿入される。このため、前 二つの開口部は、タンディッシュの底部に けられた隣接する注ぎ口20,21と第一の上ノ ル22及び第二の上ノズル23の孔とがそれぞれ 致するように形成されている。

 第一の上ノズル22が挿入される第一の開 部18aの周縁部には、第一の上ノズル22の下面 に配置される第一の下ノズル2を押圧支持す 一対の第一のアーム6,6がフレーム18上に対向 配置されている。また、一対の第一のアーム 6,6の側方には、交換用下ノズル4を第一のア ム6,6まで案内するための一対のガイドプレ ト15,15が対向配置されている。そして、一対 のガイドプレート15,15の一方の端部には、交 用下ノズル4を第一のアーム6,6側に押し出す ための第一の油圧シリンダー8が取り付けら ている。

 同様に、第二の上ノズル23が挿入される 二の開口部18bの周縁部には、第二の上ノズ 23の下面に配置される第二の下ノズル3を押 支持する一対の第二のアーム7,7がフレーム18 上に対向配置されている。また、一対の第二 のアーム7,7の側方には、交換用下ノズル5を 二のアーム7,7まで案内するために対向配置 れた一対のガイドプレート16,16が、一対のガ イドプレート15,15と並行して設置されている そして、一対のガイドプレート16,16の一方 端部には、交換用下ノズル5を第二のアーム7 ,7側に押し出すための第二の油圧シリンダー9 が、第一の油圧シリンダー8と並行に取り付 られている。

 下ノズル2,3,4,5は、上半分が角形状、下半分 が円筒状とされ、上半分が側方に張り出した 形状をしている。下ノズル2,3,4,5は、この側 に張り出した角形部位がガイドプレート15,16 によって下方から支持されて側方に押し出さ れるとともに、第一のアーム6もしくは第二 アーム7によって上ノズル22,23の下面に押圧 持される。
 なお、上ノズル及び下ノズルの構造及び形 については、後で詳細に説明する。

 第一のアーム6は、平面視矩形状とされ、後 端部の両サイドには、後方に突出する突出部 6aがそれぞれ形成されている。そして、第一 アーム6の中央部及び突出部6aは、それぞれ ン10,11でフレーム18に連結されている。
 一方、第二のアーム7は、平面視台形状とさ れ、後端部の両サイドには、後方に突出する 突出部7aがそれぞれ形成されている。そして 第二のアーム7の中央部及び突出部7aは、そ ぞれピン12,13でフレーム18に連結されている 。

 図3に示すように、ピン10,12には、第一の ーム6及び第二のアーム7と接する部位に球 座10a,12aが環装されており、第一のアーム6及 び第二のアーム7は鉛直面内で回動自在とさ ている。一方、ピン11,13には圧縮コイルバネ 17が巻装され、第一のアーム6及び第二のアー ム7の突出部6a,7aは、鉛直方向に遊びを有する 状態でフレーム18に連結されている。圧縮コ ルバネ17は、第一のアーム6及び第二のアー 7の突出部6a,7aを下方に付勢する付勢手段で り、第一のアーム6及び第二のアーム7は、 ン10,12を支点として鉛直面内で回動し、前端 部6b,7bがそれぞれ第一の下ノズル2及び第二の 下ノズル3の角形部位を下方から上方に押圧 持する。

 第二のアーム7は第一のアーム6より厚さが く、第二のアーム7の後端面には、後方及び 口する凹陥部7cが形成され、隣接する第一 アーム6の突出部6aが、第二のアーム7の支点 あるピン12を挟むように、後方に開口する 陥部7cに挿入されている。即ち、平面視した 際、第一のアーム6が第二のアーム7の突出部7 a間に挟まれた状態となると共に、側面視し 際、第一のアーム6の突出部6aが第二のアー 7の中央部に潜り込んだ状態となる。
これにより、第一のアーム6と第二のアーム7 単に並設する場合に比べて、第一の下ノズ 2を交換するラインと第二の下ノズル3を交 するラインとの間隔を狭めることができる
 なお、隣接する第一のアーム6と第二のアー ム7とは、クリアランスを有する状態で接し おり、第一のアーム6の動きと第二のアーム7 の動きが互いに干渉することはない。

 また、本タンディッシュノズル交換装置1で は、第一のアーム6のピン11の位置に作用する 付勢力をF 1 、当該付勢力が作用するピン11から第一のア ム6のピン10までの距離をX 1 、ピン10から第一の下ノズル2を押圧支持する 前端部6bの前端面までの距離をY 1 とし、第二のアーム7のピン13の位置に作用す る付勢力をF 2 、当該付勢力が作用するピン13から第二のア ム7のピン12までの距離をX 2 、ピン12から第二の下ノズル3を押圧支持する 前端部7bの前端面までの距離をY 2 とすると(図1参照)、
 F 1 ・X 1 =F 2 ・X 2 且つY 1 =Y 2
とされている。ここで、上記各距離は、下ノ ズル2,3,4,5の移動方向に対して直交する方向 距離である。
 F 1 ・X 1 =F 2 ・X 2 とすることで、第一のアーム6及び第二のア ム7に作用するモーメントは等しくなり、さ にY 1 =Y 2 とすることで、第一の下ノズル2及び第二の ノズル3に作用する押圧力は等しくなる。
 なお、第一のアーム6の前端部6b及び第二の ーム7の前端部7bにそれぞれ作用する実際の 圧力は、設定値の±10%以内とすることが望 しい。また、第一のアーム6の前端部6bと第 のアーム7の前端部7bの幅は、下ノズル2,3を きるだけ均等に押圧するため、下ノズル2,3 上端面の幅以上あれば良い。

 加えて、本タンディッシュノズル交換装置1 では、第一のアーム6のピン10と一対のピン11, 11との間の距離P 1 ,Q 1 及び第二のアーム7のピン12と一対のピン13,13 の間の距離P 2 ,Q 2 に関して、P 1 =Q 1 、P 2 =Q 2 とすることで、第一の下ノズル2及び第二の ノズル3に均等に押圧力が作用するようにし いる。

 本実施例において、X 1 とX 2 はそれぞれ40.5mm、Y 1 とY 2 はそれぞれ32.5mm、P 1 とQ 1 はそれぞれ40mm、P 2 とQ 2 はそれぞれ80mmである。また、付勢力F 1 ,F 2 は、使用する圧縮コイルバネ17のコイルバネ 数から算出される。本実施例では、各圧縮 イルバネ17のコイルバネ定数を400N/mm、使用 のたわみ量を4mmとした。そして、1つのアー ムに2つの圧縮コイルバネを使用しているた 、1つのアームに作用する付勢力は400×4×2=320 0Nとなる。

 さらに図8に示すように、下ノズル2,3の移 動方向に対して直交する方向の第一のアーム 6及び第二のアーム7の幅はそれぞれ90mmである が、隣接する第一のアーム6と第二のアーム7 一部を重ねて配置した合計幅は110mm、それ れのアーム6,7の前端部6b,7bにおける下ノズル 2,3との重なり寸法は10mmとなっている。その 果、タンディッシュノズルの孔間距離を190mm とすることができる。なお、本実施例におい て、下ノズル2,3の移動方向に対して直交する 方向の下ノズル2,3の上端面の幅は100mmである

 上記構成を有するタンディッシュノズル交 装置1を用いて鋳込操業中の下ノズル2,3を交 換する場合は、鋳込操業中の下ノズル2,3の側 方に交換用下ノズル4,5をセットしておき、油 圧シリンダー8,9を作動させて交換用下ノズル 4,5をアーム6,7側に押し出す。これにより、交 換用下ノズル4,5がガイドプレート15,16に案内 れ、上ノズル22,23の直下に移動し、鋳込操 中の下ノズル2,3は、交換用下ノズル4,5によ て側方に押し出される。
 本タンディッシュノズル交換装置1では、第 一の下ノズル2と第二の下ノズル3を同時に交 することもできるし、一方のみ交換するこ もできる。この際、上述したように、隣接 る第一のアーム6と第二のアーム7とは、ク アランスを有する状態で接しているので、 方のアームの動きが他方のアームによって 束されることはない。

 なお、鋳込操業中のブレークアウトやオ バーフローなどの事故発生時に直ちに鋳込 停止できるようにするため、下ノズル2,3の 換時以外は、交換用下ノズル4,5に代えて孔 無いブランクプレートをセットしておいて 良い。

 さてここで、タンディッシュノズル交換装 に用いられる上ノズル、下ノズル、及びブ ンクプレートについて説明する。
 図4に本発明に係るタンディッシュノズル交 換装置に用いられるタンディッシュノズル部 分の縦断面を、図5と図6に上ノズル、下ノズ 、及びブランクプレートの形状をそれぞれ す。以下では、第一の下ノズル2及び第一の 上ノズル22について説明するが、第二の下ノ ル3及び第二の上ノズル23も同様である。ま 、以下の説明では、第一の下ノズル、第一 上ノズルを単に下ノズル、上ノズルと呼ぶ とにする。

 図4~図6に示すように、下ノズル2及び上ノ ズル22は、ジルコニア質ノズル2c,22cの外周部 アルミナ質耐火物2b,22bを巻装し、さらにア ミナ質耐火物2b,22bの周囲をメタルケース2a,2 2aで被覆したものを使用することができる。 のような構造とすることで、使用中にジル ニア質ノズル2c,22cに亀裂が発生しても割れ 防止することができる。加えて、ジルコニ 質ノズル2c,22cの外径を小さくすることがで るので、上ノズル22及び下ノズル2がコンパ トになる。その結果、上ノズル22と下ノズ 2の接触面積を小さくして、下ノズル2を押圧 する第一のアーム6(第二のアーム7も同様であ る。)さらにはタンディッシュノズル交換装 1全体を小さくすることが可能となる。

 下ノズル2及び上ノズル22において、ジルコ ア質ノズル2c,22cの外周部にアルミナ質耐火 2b,22bを巻装する方法としては、例えばジル ニア質ノズル2c,22cの外周部とメタルケース2 a,22aとの間にキャスタブルを鋳込んだものと ることができる。キャスタブルの材質は、 度及び耐熱衝撃性の面からAl 2 O 3 含有率が80質量%以上であることが好ましい。

 下ノズル2及び上ノズル22のノズル孔2d,22dは 溶鋼流量を確保するため、ある程度の大き を確保する必要がある。鋳造に必要なノズ 孔径Dを確保し、しかもジルコニア質ノズル 2c,22cの外径を小さくするためには、ジルコニ ア質ノズル2c,22cの肉厚を薄くしなければなら ない。ジルコニア質ノズル2c,22cの肉厚を薄く して、しかも高い耐用性を維持するためには 、ZrO 2 含有率を高くすることが効果的である。この ためには、ジルコニア質ノズル2c,22c中のZrO 2 含有率は75質量%以上、より好ましくは90質量% 以上が良い。ZrO 2 含有率が75質量%未満では、使用中の溶損が大 きくなり、ジルコニア質ノズル2c,22cの肉厚を 薄くすることが難しい。

 本発明の課題であるタンディッシュノズル 孔間距離を狭くするためには、図6(a)、(b)に 示すように、下ノズル2及びブランクプレー 4aの上端面の幅W1を短くすることが効果的で る。ここで、下ノズル2及びブランクプレー ト4aの上端面の幅W1は、下ノズル2及びブラン プレート4aの移動方向に対して直交する方 の幅のことである。
 下ノズル2及びブランクプレート4aの上端面 幅W1は、短いほど、タンディッシュノズル 孔間距離を狭くすることができるが、狭く すぎると耐用性が低下するため、79~120mmが好 ましく、さらには79~110mmがより好ましい。

 下ノズル2上部の張り出し幅Hは最低10mm、 ズル孔Dは最大25mm、ジルコニア質ノズル2cの 下端部の肉厚Kは最低7mm、アルミナ質耐火物2b の肉厚Jは最低10mmそれぞれ確保する必要があ 。これらの数値を合算すると、下ノズル2の 上端面の幅W1の下限値は79mmとなる(図4参照)。 一方、下ノズル2の上端面の幅W1が120mmを超え と、上ノズル22と下ノズル2との接触面積が きくなるため、下ノズル2を押圧する第一の アーム6(第二のアーム7も同様である。)も大 くする必要があり、タンディッシュノズル 孔間距離を250mm以下にすることが難しくなる 。

 一方、上ノズル22は、図5に示すように、 タルケース22aは円筒状とされているが、メ ルケース22aから下方に露出する部分は、コ ナー部が丸い四角形とされている。つまり 上ノズル22は円筒形状で、底面は平面視で ーナーが丸い四角形となっているが、この 角形部分の対角線の長さは円筒部の外径と ぼ同じである。上ノズル22を円筒形状とする ことで水平断面において内孔に対する厚みが 一定となり、熱応力に対する抵抗性が高く耐 用性に優れたものとなる。その結果、より小 さくすることができ、ノズル孔間距離も小さ くすることができる。

 タンディッシュノズルの孔間距離は、図3に 示すように、アーム6,7を支持する支点(ピン)1 0,12の設置位置に影響を受けることになる。 の支点間の距離は、上ノズル22の大きさにも 影響を受ける。つまり、支点間の距離を小さ くするためには上ノズル22の外径も小さくし ければならない。従って、タンディッシュ ズルの孔間距離を250mm以下とするためには 各部の寸法の制約から上ノズル22の外径は200 mm以下とすることが、より好ましい。
図8においては、それぞれのアーム6,7の支点 距離は143mm(正確には142.5mm)であり、この時の 孔間距離は190mmである。従って、孔間距離を2 50mm以下とするには、アーム6,7の支点間距離 、あと60mm、即ち、上ノズル22の外径の最大 である200mmまで大きくすることが可能である が、支点であるピン10,12との干渉を考慮する 180mm以下が、より好ましい。なお、本発明 実施例における上ノズル22の外径は120mmとし いる。

また、図3に示すように、上ノズル22は、その 下端面をフレーム18に当接することによりフ ーム18で支持される構造となっており、上 ズル22の外径が小さくなると、フレーム18と 接触面積が小さくなるので、使用中に上ノ ル22がずれる危険性がある。このため、上 ズル22をフレーム18で安定して支持するため は、支持代として、片側で最低10mm必要であ る。従って、下ノズル2の幅W1の最低が79mmで ることから、上ノズル22の外径は100mm以上と る必要がある。
 なお、上ノズル22が多角形の筒状の場合に 、多角形の対角線の距離を外径とする。

 次に、第一のアームと第二のアームの他 実施例について、図7を用いて説明する。先 の実施例では、第一のアームと第二のアーム の少なくとも一部が平面視及び側面視で同じ 領域にあったが、本実施例では、第一のアー ムと第二のアームの少なくとも一部が側面視 で同じ領域にある。

 先ず、図7(a)では、第一のアーム36は、平面 矩形状とされ、後端部の両サイドに、後方 突出する突出部36aがそれぞれ形成されてい 。また、第一のアーム36の中央部及び突出 36aは、それぞれピン30,31でフレーム18に連結 れている。
 一方、第二のアーム37は、平面視E字状とさ 、ウェブ部37b及び両フランジ部37aは、それ れピン32,33でフレーム18に連結されている。 ウェブ部37b及び両フランジ部37aによって形成 された、後方に開口する凹陥部37cには、隣接 する第一のアーム36の突出部36aに加えて中央 の略1/2以上が、クリアランスを有する状態 嵌入している。

 また、図7(b)では、第一のアーム46は、平面 H字状とされ、ウェブ部46b及び一方のフラン ジ部46aは、それぞれピン40,41でフレーム18に 結されている。
 一方、第二のアーム47は、平面視C字状とさ 、ウェブ部47b及び両フランジ部47aは、それ れピン42,43でフレーム18に連結されている。 ウェブ部47b及び両フランジ部47aによって形成 された、後方に開口する凹陥部47cには、隣接 する第一のアーム46の一方のフランジ部46a及 ウェブ部46bが遊嵌されている。

 以上、本発明の実施例について説明した 、本発明は上記の実施例に限定されるもの はなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜 更可能である。例えば、上記の実施例では ノズルが2つ並設されている場合について説 明したが、3つ以上並設されていても良いこ は言うまでもない。また、上記の実施例で 、アームの形状は左右対称としているが、 右対称でなくても良い。要は、本発明にお て所期の機能が得られればよいのである。

 本発明は、タンディッシュの底部にタン ィッシュノズルを並設して使用する連続鋳 設備に利用することができる。その際、本 明によれば、タンディッシュノズルの孔間 離を従来に比べて短くすることが可能とな 。




 
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