Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
VEHICLE SUN VISOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/108205
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] A vehicle sun visor in which a sun visor body is pivoted about a support shaft with improved operability. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A vehicle sun visor has a sun visor body (103), a support shaft (105) for attaching the sun visor body (103) to a vehicle body, and a bearing section (117) installed on the sun visor body (103) to connect the sun visor body (103) to the support shaft (105). The bearing section (117) can rotate relative to the support shaft (105) about the longitudinal axis of the support shaft (105). The bearing section (117) has a receiving space (117a) where the support shaft (105) is received. In the receiving space (117a) is placed an elastic body (118) for urging the support shaft (105), which is placed in the receiving space (117a), in the radial direction of the support shaft (105). The support shaft (105) has a portion with a circular arc cross-section that is a portion where a part or the entire part of a predetermined portion of the support shaft (105) has a circular arc shape. The bearing section (117) supports the portion with the circular arc cross-section only at two contact points on a space inner wall section (117b) on the side opposite to the elastic body (118).

Inventors:
ASAI TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053206
Publication Date:
September 12, 2008
Filing Date:
February 25, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
KYOWA SANGYO CO LTD (JP)
SHINWA SEIKO CO LTD (JP)
ASAI TAKASHI (JP)
International Classes:
B60J3/02
Foreign References:
EP0053529A11982-06-09
JP2004155227A2004-06-03
JP2002079830A2002-03-19
JPH01317827A1989-12-22
Attorney, Agent or Firm:
IWATA, Tetsuyuki et al. (4-8-13 Masaki, Naka-k, Nagoya-shi Aichi 24, JP)
Download PDF:
Claims:
 サンバイザ本体と、
 前記サンバイザ本体を車体に取り付ける支軸と、
 前記サンバイザ本体に装着することで当該サンバイザ本体を前記支軸に接続する軸受部と、を有し、
 前記軸受部が前記支軸に対して当該支軸の長軸回りの相対回動が可能とされた車両用サンバイザであって、
 前記軸受部は、前記支軸が収容される収容空間を有し、
 前記収容空間には、当該収容空間に配置された前記支軸を当該支軸の径方向に付勢する弾性体が配置され、
 前記軸受部は、前記弾性体と反対側の空間内壁部において、前記支軸の長軸方向所定領域における円形断面部を二つの接点のみで保持する構成としたことを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1に記載の車両用サンバイザであって、
 前記支軸の円形断面部は、全円状断面部または円弧状断面部によって構成されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1または2に記載の車両用サンバイザであって、
 前記支軸は、前記軸受部により、長軸方向の同位置において二つの接点のみで保持されることを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1から3までのいずれかに記載の車両用サンバイザであって、
 前記空間内壁部における二つの接点は、前記支軸に作用する前記弾性体の付勢力の作用線を挟んで互いに反対側に設定されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1から4までのいずれかに記載の車両用サンバイザであって、
 前記支軸は、前記長軸方向所定領域以外の領域であって、かつ前記弾性体と当接する領域における周方向の所定の部位に切欠を有し、前記サンバイザ本体が前記軸受部と共に前記支軸の長軸回りに回動された際、当該切欠が前記弾性体と係合することで前記サンバイザ本体を所定の回動位置に停止する構成としたことを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1~5のいずれか1つに記載の車両用サンバイザであって、
 前記空間内壁部の二つの接点のみによる前記支軸の保持領域は、前記支軸の長軸方向につき、前記弾性体による付勢力の作用領域を挟んで両側に設定されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1~6のいずれか1つに記載の車両用サンバイザであって、
 前記軸受部は、前記サンバイザ本体の外側表面に露出されるとともに、その外側表面が前記サンバイザ本体の外側表面と面一に形成されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1~7のいずれか1つに記載の車両用サンバイザであって、
 前記サンバイザ本体は、2つの半分割された本体構成部材が対向状に接合することで構成されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項1~8のいずれか1つに記載の車両用サンバイザであって、
 前記サンバイザ本体は、樹脂発砲成形体によって形成されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
 請求項9に記載の車両用サンバイザであって、
 前記軸受部の収容空間内に嵌入される固定部材を更に有し、
 前記固定部材が前記樹脂発砲成形体内に埋設されていることを特徴とする車両用サンバイザ。
Description:
車両用サンバイザ

 この発明は、車両用サンバイザの車室内 井面に対する取付技術に関する。

 車両用サンバイザは、略L字状の支軸を介 して車室天井面に装着され、支軸の横軸部の 軸回りに回動操作することによって、車室の 天井面に沿うように置かれる格納位置と、フ ロントガラスに沿うように置かれる使用位置 (遮光位置)との間で配置位置が変更される。 ンバイザ本体には、支軸の横軸部が挿入さ る筒状ケースが設けられ、そして筒状ケー 内に配置されたバネ部材によって支軸の横 部を径方向に付勢しつつ当該バネ部材と反 側のケース内壁面で横軸部を受ける(支える )構成となっている。これによりサンバイザ 体は、支軸に対して横軸部の長軸回りに相 回動可能に接続される。このような構成に れば、バネ部材の付勢力を支軸の横軸部に 定して作用させることができる。なおこの うな構成の車両用サンバイザは、例えば特 平10-147148号公報に開示されている。

 上述した従来の車両用サンバイザにおい は、バネ部材と反対側において、横軸部の 面を受けるケース内壁面が断面円形の横軸 の外面に対応した半円弧状に形成されてい 。つまり横軸部は、その外面が半円弧状の ース内壁面に係合(嵌合)した状態において 当該ケース内壁面にバネ部材で押し付けら て保持される構成である。ところが、この うな構成の場合、半円弧状のケース内壁面 横軸部の外面と一致するような高精度で筒 ケースを形成することが難しい。そして係 がきつい場合には、サンバイザ本体を格納 置と使用位置間で回動操作する際、回動動 の円滑さが低下し、あるいは異音を発生す 可能性があり、逆に係合が緩い場合には、 ンバイザ本体を格納位置と使用位置間で回 操作する際、軸振れ(回動軸がその長軸方向 交差する方向に変位する現象)が発生し、当 該サンバイザ本体の回動動作が不安定になる 。すなわち、従来の車両用サンバイザの場合 、操作性の点においてなお改良の余地がある 。

 本発明は、上記に鑑み、車両用サンバイ において、サンバイザ本体を支軸回りに回 操作する際の、操作性の向上に資する技術 提供することをその目的とする。

 上記課題を達成するため、本発明に係る 両用サンバイザの好ましい形態は、サンバ ザ本体と、サンバイザ本体を車体に取り付 る支軸と、サンバイザ本体に装着すること 当該サンバイザ本体を支軸に相対回動自在 接続する軸受部と、を有し、そして軸受部 支軸に対して当該支軸の長軸回りの相対回 が可能とされている。なお本発明における 支軸」は、典型的にはL字状に形成されるが 、T字状の支軸を好適に包含する。軸受部は 支軸が収容される収容空間を有し、収容空 には、当該収容空間に配置された支軸を当 支軸の径方向に付勢する弾性体が配置され いる。なお本発明における「弾性体」とは 典型的には、バネがこれに該当するが、ゴ を好適に包含する。そして軸受部は、弾性 と反対側の空間内壁部において、支軸の長 方向所定領域における円形断面部につき、 れを二つの接点のみで保持する構成とされ いる。支軸の円形断面部は、全円状断面部 たは円弧状断面部によって構成されるのが ましい。円弧状断面部は、例えば支軸に切 が形成された態様等を包含する。また支軸 、軸受部により、長軸方向の同位置におい 、二つの接点のみで保持される構成が好ま い。長軸方向の同位置で保持することで、 軸に不要なモーメントが発生することを極 防止可能である。また本発明における「接 」は、点接触による接触態様はもとより支 の長軸方向の線接触による接触態様を包含 る。また軸受部と支軸の断面に関し、幾何 における点接触のみならず、軸受部と支軸 周方向においてある程度の弧状長さ(幅)で接 触している態様もまた本発明でいう「接点」 に包含される。

 本発明に係る車両用サンバイザの好まし 形態によれば、軸受部の収容空間に配置さ た支軸を、弾性体によって径方向に付勢す とともに、当該弾性体と反対側の空間内壁 において支軸の円形断面部を二つの接点の で保持する構成としたことにより、軸受部 当該軸受部の中心と支軸の中心が一致した 態で支軸を保持することができる。ここで 軸受部の中心」とは、弾性体による付勢力 作用線と二つの各接点の接線に垂直な直線( 法線)が交わる点をいう。つまり本発明によ ば、支軸と軸受部が相対回動する際の軸振 が防止されることになり、サンバイザ本体 支軸の長軸線回りに安定して、かつ円滑に 動操作することができる。また本発明によ ば、軸受部につき、支軸の外形形状に対応 た高精度の空間内壁面を形成する必要がな なり、作り易い。

 また本発明に係る車両用サンバイザの更 る形態によれば、空間内壁部における二つ 接点は、支軸に作用する弾性体の付勢力の 用線を挟んで互いに反対側に設定された構 とされる。本発明によれば、上記のように 定することにより、軸受部が支軸に対して 対回動する際に軸振れが生じない軸受構造 構築することができる。この場合において 二つの接点の各接線と、弾性体による付勢 の作用線のなす角が互いに等しくなるよう 設定、すなわち二つの接点が付勢力の作用 に関する対称位置に設定することが好まし が、対称位置でなくても構わない。

 また本発明に係る車両用サンバイザの更 る形態によれば、支軸は、軸方向所定箇所 外の領域であって、かつ弾性体と当接する 域における周方向の所定の領域に切欠を有 る。そしてサンバイザ本体が軸受部と共に 軸の長軸方向回りに回動された際、当該切 が弾性体と係合することにより、サンバイ 本体を所定の回動位置に停止する構成とし 。なお本発明における「所定の回動位置」 は、典型的にはサンバイザ本体が不使用時 車室天井面に沿うように置かれる格納位置 これに該当する。本発明によれば、サンバ ザ本体の安定かつ円滑な回動動作を確保し つ、サンバイザ本体を所定の回動位置に停 することができる。

 空間内壁部の二つの接点のみによる支軸 保持領域に関しては、支軸の長軸方向につ 、弾性体による付勢力の作用領域を挟んで 側に設定されるのが好ましい。これにより 支軸と軸受部の長軸方向に関する長軸線の きを防止することができる。また軸受部に しては、サンバイザ本体の外側表面に露出 れるとともに、その外側表面がサンバイザ 体の外側表面と面一に形成されるのが好ま い。軸受部がサンバイザ本体の外側表面に 出する構成とすることによって、サンバイ 本体内に軸受部が埋め込まれる形式の車両 サンバイザに比較して、軸受部を大きく形 することが可能となる。このことは、結果 に軸受部によって保持される支軸の大径化 可能となり、サンバイザ本体が回動する際 トルクを、当該サンバイザ本体の大型化(高 質量化)に対応した高トルクとすることがで る。またサンバイザ本体につき、2つの半分 された本体構成部材が対向状に接合するこ で構成してもよい。あるいは、サンバイザ 体を樹脂発砲成形体によって形成してもよ 。さらに車両用サンバイザにつき、軸受部 収容空間内に嵌入される固定部材を更に有 るよう構成し、固定部材が樹脂発砲成形体 に埋設されるように設定してもよい。樹脂 砲成形体内に埋設された固定部材によって 受部を支持することができるため、軸受部 サンバイザ本体の表面に露出させることが 能となる。これにより軸受部の大型化が可 となり、それに伴い支軸を大径化できる。

 本発明によれば、車両用サンバイザにお て、サンバイザ本体を支軸回りに回動操作 る際の、操作性の向上に資する技術が提供 れることとなった。

 以下、本発明の実施形態に係る車両用サ バイザについて、図1~図13を参照しつつ詳し く説明する。図1には本実施の形態に係る車 用サンバイザの全体構成が示される。本実 の形態に係る車両用サンバイザ101は、図1に すように、概括的に見て、サンバイザ101の 形を構成するサンバイザ本体103、サンバイ 本体103を車両に装着するための円形断面の 軸105、および取付ブラケット107を主体とし 構成されている。支軸105は、概ね鉛直方向 延びる縦軸部105aと、概ね水平方向に延びる 横軸部105bを備えた略L字状に形成され、横軸 105bがサンバイザ本体103における上縁部の一 方の隅部に相対回動自在に取り付けられる。 支軸105の縦軸部105aは、取付ブラケット107を して車室天井面の前側隅部に回動自在に装 される。なおサンバイザ本体103に対する支 105の取付構造の詳細については、後述する なお説明の便宜上、横軸部105bの長軸方向を 右方向、縦軸部の長軸方向を上下方向、横 部105bの長軸方向と交差する水平方向を前後 方向という。

 サンバイザ本体103は、支軸105の横軸部105b の長軸回りに回動操作することで、車室の天 井面に沿うように置かれる格納位置と、フロ ントガラスに沿うように置かれる使用位置( 光位置)との間で配置位置を変更することが きる。またサンバイザ本体103は、縦軸部105a の長軸回りに回動操作することで、フロント 位置とサイドガラスに沿ったサイド位置との 間で配置位置を変更することができる。なお サンバイザ本体103は、上縁部の自由端側には 、サポート軸109を有する。このサポート軸109 は、車室の天井面に装着されるフックによっ て保持される。これによってサンバイザ101が 格納位置から使用位置へあるいは使用位置か ら格納位置へと配置位置が変更されるときの 、サンバイザ本体103の回動動作の安定化が図 られている。

 サンバイザ本体103は、2つの半分割された 本体構成部材103A,103Bを前後方向において互い に対向状に接合することで中空状のシェル構 造をなすように構成され(図2~図7の断面図参 )、そして本体構成部材103A,103Bの表面が必要 応じて表皮によって覆われる構成とされる

 次にサンバイザ本体103に対する支軸105の 受構造(接続構造)につき、図2~図13を参照し つ説明する。図2~図7には図1における各断面 指示線に基づく断面構造が示される。図8に 軸受構造を構成する各構成部材が分解状態 示され、図9には組み立てられた状態が斜視 として示される。さらに図10~図13には軸受 造を構成する構成部材のサンバイザ本体103 対する組み付け過程が段階的に示される。

 本実施の形態に係るサンバイザ本体103に する支軸105の軸受構造は、図8および図9に すように、金属製の筒形に形成された筒状 ース117と、筒状ケース117の内部空間117aに配 されるバネ部材118と、筒状ケース117をサン イザ本体103に固定するための固定部材119と 主体として構成される。筒状ケース117は、 発明における「軸受部」に対応し、内部空 117aは、本発明における「収容空間」に対応 し、バネ部材118は、本発明における「弾性体 」に対応する。バネ部材118は、筒状ケース117 のケース内壁下部側に適宜止着手段によって 固定される。

 支軸105の横軸部105bは、長軸方向の中間領 域に大径部105fを有する円形断面の段付軸と て構成され、筒状ケース117の一方の開口部 ら内部空間117a内に挿入される。そして横軸 105bは、大径部105fの外面をバネ部材118によ て径方向に付勢されるとともに、当該バネ 材118と反対側のケース内壁上部117bによって けられる。すなわち、筒状ケース117は、内 空間117aに挿入された横軸部105bに対し、バ 部材118による付勢力(弾発力)を径方向に作用 させつつ当該バネ部材118と反対側のケース内 壁上部117bで横軸部105bを受ける(支える)こと よって当該横軸部105bの大径部105fを相対回動 自在に把持する。この状態が図3および図4に される。ケース内壁上部117bは、本発明にお ける「空間内壁部」に対応する。

 バネ部材118は、図8、図9に示すように、 長い基板部118aと、当該基板部118aの長手方向 の両端部からそれぞれ上方へ向って略S字状 延びる第1および第2の弾性撓み部118bを一体 有し、第1および第2の弾性撓み部118bの弾性 みによって横軸部105bに所定の付勢力を付与 る。バネ部材118は、第1および第2の弾性撓 部118bが横軸部105bの大径部105fにおける長軸 向の2箇所に当接するように配置される。第1 および第2の弾性撓み部118bは、横軸部105bの外 周表面に対してその付勢力が横軸部105bの長 線(中心)に向かうように平坦状の接触面118g 介して当接されている。

 筒状ケース117において、バネ部材118と反 側のケース内壁上部117bは、略半円弧状に形 成されるとともに、周方向に所定の間隔をお いて設定された二つの直線状の傾斜面からな る当接面117cを有する。二つの当接面117cは、 軸部105bに作用するバネ部材118の付勢力の作 用線F(図3および図4参照)に関して対称位置に 成されており、円形断面の横軸部105bの外側 表面と当接する。すなわち、ケース内壁上部 117bは、当該ケース内壁上部117b側に向ってバ 部材118によって付勢される横軸部105bの円形 外面部を二つの当接点のみで保持する構成と され、これにより筒状ケース117と横軸部105b 相対回動自在に接続される。当接点は本発 における「接点」に対応する。横軸部105bに いて、上記のような形態で保持することに って、横軸部105bはその中心が、バネ部材118 による付勢力の作用線Fと二つの各当接点の 線に垂直な直線(法線)が交わる点(軸受中心) 一致した状態で保持されることになる。

 なお二つの当接面117cは、筒状ケース117の 長軸方向の全体にわたって形成されている。 このため、当接面117cと横軸部105bの当接は、 状ケース117の長軸方向において実質的には 接触となる。また本実施の形態においては 横軸部105bに対するバネ部材118による付勢力 の作用線Fと、横軸部105bと接触する二つの当 面117cは、周方向において等間隔、つまり120 度間隔で設定されている。

 また横軸部105bの大径部105fの外周面にお る第1および第2の弾性撓み部118bと接触する 位には、周方向の所定の領域につき、切欠 の平坦部105cが形成されている(図3、図8、図9 参照)。平坦部105cは、本発明における「切欠 に対応する。この平坦部105cは、サンバイザ 本体103が使用位置から格納位置へと回動操作 されて所定の中間位置に達したときに、サン バイザ本体103に作用する第1および第2の弾性 み部118bの付勢力が当該サンバイザ本体103を 格納位置に向って強制的に回動させるトルク として付与されるように設定されている。す なわち、サンバイザ本体103は、所定の中間位 置に置かれたとき、弾性撓み部118bの接触面11 8gが横軸部105bの平坦部105cの周方向の一端と 接する。そしてこの状態から接触面118gが平 部105cに平面当たり状態とされる格納位置に 置かれるまでの間、継続的に格納位置に向う 方向のトルクを受ける構成とされる。

 固定部材119は、筒状ケース117の他方の開 部に当該固定部材119の一部が嵌入すること よって筒状ケース117に組み付けられる。固 部材119は、図8に示すように、貫通状の軸孔 119aを有する。そしてこの軸孔119aに、筒状ケ ス117内に挿入された横軸部105bの先端小径部 105gが貫通状に挿入されるとともに、適宜手 によって抜け止めされる。これにより、支 105、筒状ケース117およびバネ部材118が固定 材119を介して互いに結合されてユニット化 れる。なお固定部材119の筒状ケース117への み付けは、支軸105が筒状ケース117に取り付 られた後であっても構わない。また固定部 119は、筒状ケース117よりも小型、つまりサ バイザ本体103の中空部内に収容可能な大き に形成されている。

 上記のようにしてユニット化された状態 支軸105、筒状ケース117、バネ部材118および 定部材119が図9に示される。以下、ユニット 化された部品をユニット部品120という。この ユニット部品120は、その後、サンバイザ本体 103に組み付けられる。図10~図13にはサンバイ 本体103に対するユニット部品120の取り付け 程が段階的に示される。サンバイザ本体103 構成する二つの本体構成部材103A,103Bにおけ 上縁部の一方の隅部に、ユニット部品120を り付けるための凹状切欠部103a(図10参照)が 成されている。

 ユニット部品120は、本体構成部材103A,103B 互いに重ね合わせる前の段階で、一方の本 構成部材103Aの凹状切欠部103aに、筒状ケー 117が納まるように配置される。このとき、 定部材119は一方の本体構成部材103Aの内側に かれ、また支軸105は、縦軸部105aが一方の本 体構成部材103Aから外側に突き出るように置 れる。この状態が図11に示される。その後、 他方の本体構成部材103Bを一方の本体構成部 103Aに重ね合わせる。これによりユニット部 120は、筒状ケース117が本体構成部材103A,103B 凹状切欠部103aに配置され、固定部材119が本 体構成部材103A,103Bの中空部内に収容される。 この状態が図12に示される。

 本体構成部材103A,103Bが互いに重ね合せら た状態では、筒状ケース117の一方の開口部 対向する部位に、当該開口部の内形形状に 応する外形形状の筒状合せ部103bが形成され る。ユニット部品120は、その全体が筒状合せ 部103bに向って直線移動(スライド)され、筒状 ケース117の一方の開口部が当該筒状合せ部103 bに外側から被さるように嵌合される。この 態が図13に示される。ユニット部品120のスラ イド動作によって、固定部材119に形成された 上下の凹部119bが本体構成部材103A,103Bの内壁 形成された上下の突起103cと係合し(図7参照) これによりユニット部品120のスライド方向 よび前後方向の動きが規制される。

 また上記のスライド動作により、図13に すように、筒状ケース117の他方側端部(左端) と本体構成部材103A,103Bの凹状切欠部103aの端 との間に隙間が発生し、固定部材119の一部 露出される。この隙間を塞ぐ(埋める)べく、 逆U字状のキャップ(カバー)121が固定部材119の 露出部分に上方から被せられる。キャップ121 は、内面上部に係止突起121aを、内面下部に 止爪121bをそれぞれ有しており、固定部材119 露出部分に被せられたとき、それら係止突 121aと係止爪121bが固定部材119に設けた上側 凹部119b、下側の係止段差面119dにそれぞれ係 止する。これによってキャップ121が固定部材 119に止着される。かくして、ユニット部品120 がサンバイザ本体103に取り付けられる。

 ユニット部品120の取付状態では、二つの 体構成部材103A,103Bの筒状合せ部103bに外側か ら被さるように嵌合された筒状ケース117によ って、当該本体構成部材103A,103Bが合わせ面か ら外側に開く(離間する)ことを規制すること できる。これにより本体構成部材103A,103Bの 正な接合状態が維持される。また固定部材1 19の露出部分に被せられたキャップ121は、そ 外側表面が筒状ケース117の外側表面および ンバイザ本体103の外側表面と面一とされ、 れにより段差(凹凸)のない外側表面を有す 車両用サンバイザ101が構成される。

 本実施の形態によれば、筒状ケース117の ネ部材118と反対側のケース内壁上部117bに、 周方向に所定の間隔をおいて二つの傾斜状の 当接面117cが設定されている。これにより、 ース内壁上部117bは、横軸部105bに対するバネ 部材118の付勢力の作用線Fを挟んで二つの当 点のみで保持する。すなわち、筒状ケース11 7は、横軸部105bの中心と、バネ部材118による 勢力の作用線Fと二つの各接点の接線に垂直 な直線(法線)が交わる点(すなわち、軸受中心 )が一致した状態で横軸部105bを保持すること できる。このため、横軸部105bと筒状ケース 117の相対回動が軸振れ(回転軸がその軸線方 と交差する方向に変位する現象)のない状態 行われることとなり、サンバイザ本体103を 納位置と使用位置との間で安定良く、かつ 滑に回動操作することができる。

 また横軸部105bをケース内壁上部117bの2箇 で保持する構成としたことにより、筒状ケ ス117のケース内壁上部を横軸部105bの外形形 状に対応した高精度の半円弧状に形成する必 要がない。このため、筒状ケース117が作り易 い。またケース内壁上部117bに形成される傾 状の当接面117cが、横軸部105bにおける円形断 面部を受ける構成、つまりバネ部材118と係合 するための平坦部105cが形成されていない領 を受ける構成としてある。このため、サン イザ本体103が格納位置に置かれた状態でも 定した保持状態が維持される。円形断面部 、本発明における「円弧状断面部」に対応 る。

 また本実施の形態によれば、ケース内壁 部117bの二つの当接点のみによる横軸部105b 保持領域は、横軸部105bの長軸方向において バネ部材118の付勢力の作用領域を挟んで両 に配置されている。このため、横軸部105bと 筒状ケース117の長軸方向に関する軸線の傾き を防止する上で有効となる。

 また本実施の形態においては、支軸105を 対回動自在に保持するための筒状ケース117 つき、サンバイザ本体103の上縁部における 方の隅部に設けた開放状態の凹状切欠部103a に配置するとともに、その外形形状がサンバ イザ本体103の外形形状に対応した形状、つま り筒状ケース117の外側表面とサンバイザ本体 103の外側表面が面一となるように形成されて いる。換言すれば、筒状ケース117がサンバイ ザ本体103の外側表面に露出する構成としてい る。このような構成を採用することにより、 筒状ケース117がサンバイザ本体103の中に埋め 込まれる構成の従来に比べて筒状ケース117を 大きく設定することが可能となり、結果とし て筒状ケース117によって保持される横軸部105 bの大径化が可能とされる。

 サンバイザ本体103が格納位置と使用位置 の間で回動操作される際のトルクは、バネ 材118の付勢力と、摺動面(横軸部105bと、バ 部材118および筒状ケース117間)の摩擦係数と 横軸部105bの半径と、を乗じることで求まる 。つまり横軸部105bを大径化することによっ トルクを大きくすることが可能になる。本 施の形態によれば、上述したように横軸部10 5bを大きくすることが可能なため、サンバイ 本体103の大型化(高質量化)に対応した高ト クを確保し、使用位置へと回動されるサン イザ本体103を任意の位置に安定に停止する とが可能となり、使用性の高い車両用サン イザ101が提供される。

 また本実施の形態によれば、支軸105、筒 ケース117、バネ部材118および固定部材119を ニット化し、そしてそのユニット化された ニット部品120をサンバイザ本体103に組み付 る構成としている。このようにユニット化 ることで、一部品として取り扱うことが可 となり、サンバイザ本体103に対する組付け を向上できる。またユニット部品120をサン イザ本体103に組み付ける際、筒状ケース117 開口部がサンバイザ本体103を構成する二つ 本体構成部材103A,103Bの筒状合せ部103bに外側 から被さるように嵌合する構成のため、筒状 ケース117が二つの本体構成部材103A,103Bの合せ 面からの離間を規制する規制部材として機能 し、本体構成部材103A,103Bの重ね合せた状態を 維持継続できる。

 上述した実施の形態では、サンバイザ本 103が2つの半分割された本体構成部材103A,103B を前後方向において互いに対向状に接合する ことで中空状のシェル構造をなすように構成 される車両用サンバイザに適用した場合で説 明したが、サンバイザ本体103が樹脂発泡成形 体によって構成される車両用サンバイザに適 用することが可能である。この例が第2の実 形態として図14~図16に示される。

 図14は第2の実施形態に係る車両用サンバ ザの全体構成が示され、図15は図14のG-G線断 面図であり、図16は図14のH-H線断面図である 第2の実施形態の係る車両用サンバイザ101の ンバイザ本体103は、発砲ビーズ(ポリプロピ レンビーズやポリエチレンビーズ)の成形体 よって構成されている。サンバイザ本体103 おける支軸5の軸受構造は、金属製の筒形に 成された筒状ケース117と、筒状ケース117の 部空間117aに配置されるバネ部材118と、筒状 ケース117をサンバイザ本体103に固定するため の二つの固定部材119A、119Bとを主体として構 される。筒状ケース117は、本発明における 軸受部」に対応し、内部空間117aは、本発明 における「収容空間」に対応し、バネ部材118 は、本発明における「弾性体」に対応する。 バネ部材118は、筒状ケース117のケース内壁下 部側に適宜止着手段によって固定される。

 一方の固定部材119Aは、その一端が筒状ケー ス117の一方の開口部から内部空間117aに嵌入 た状態で固定されるとともに、サンバイザ 体103内に配置される補強用ワイヤー123の一 部と接合される。他方の固定部材119Bは、そ 一端が筒状ケース117の他方の開口部から内 空間117aに嵌入した状態で固定されるととも に、補強用ワイヤー123の他端部と接合される 。そして二つの固定部材119A,119Bは、発砲ビー ズによるサンバイザ本体103の発砲成形時に、 補強用ワイヤー123と共に当該サンバイザ本体 103内に埋設される。かくして、筒状ケース117 は、二つの固定部材119A,119Bによってサンバイ ザ本体103に固定される。筒状ケース117は、サ ンバイザ本体103の表面に露出され、その露出 された外側表面がサンバイザ本体103の外側表 面と面一とされる。これにより段差(凹凸)の い外側表面を有する車両用サンバイザ101が 成される。
 なお上述したサンバイザ本体103に対する筒 ケース117の固定構造を除く、他の点は、前 した第1の実施形態と概ね同様に構成される 。このため、その説明は省略する。また同一 構成部材については、同一符号を用いる。

 上記のように、第2の実施形態によれば、 筒状ケース117がサンバイザ本体103の表面に露 出する構成でありながら、サンバイザ本体103 に埋設される二つの固定部材119A,119Bによって 安定した状態に保持することができる。また 筒状ケース117がサンバイザ本体103の表面に露 出する構成としたことにより、筒状ケース117 がサンバイザ本体103内に埋め込まれる構成の 従来に比べて筒状ケース117を大きく形成でき 、それに伴い筒状ケース117によって保持され る横軸部105bの大径化が可能となる。このた 、第1の実施形態でも説明したように、サン イザ本体103の大型化(高質量化)に対応した トルクを確保し、使用位置へと回動される ンバイザ本体103を任意の位置に安定に呈す ことが可能となり、使用性の高い車両用サ バイザ101が提供される。

 また本実施の形態においては、第1の実施 形態と同様、筒状ケース117のバネ部材118と反 対側のケース内壁上部117bに、周方向に所定 間隔をおいて二つの傾斜状の当接面117cが設 された構成とされる。これにより、第1の実 施形態において説明したように、サンバイザ 本体103を格納位置と使用位置との間で安定良 く、かつ円滑に回動操作することができる。 また、その他の作用効果についても第1の実 形態と同様であるため、その説明を省略す 。

 なお本実施の形態では、サンバイザ本体1 03が2つの半分割された本体構成部材103A,103Bを 前後方向において互いに対向状に接合するこ とで中空状のシェル構造をなすように構成さ れる車両用サンバイザ、およびサンバイザ本 体103が発砲ビーズの発泡成形体で形成される 車両用サンバイザの場合で説明したが、発砲 ウレタン等の材料を発泡成形することでサン バイザ本体を形成し、その後、サンバイザ本 体の表面を表皮によって覆う構成の車両用サ ンバイザに適用しても構わない。

 また本実施の形態では、バネ部材118の付 力の作用方向と対向する側において、ケー 内壁上部117bが二つの当接点のみで横軸部105 bを保持する構成につき、L字状の支軸105の場 で説明したが、支軸105をT字状、あるいは逆 (倒立)L字状に形成し、当該支軸の縦軸部に関 して適用してもよい。つまりサンバイザ本体 が縦軸部に対して当該縦軸部の軸回りに回動 することで、フロント位置とサイドガラスに 沿ったサイド位置との間で回動する構成に適 用してもよい。

 また本実施の形態では、ケース内壁上部117b が横軸部105bを二つの当接点で保持するべく 平面状の当接面117cを設けたが、この当接面1 17cについては、平面に限らず曲面であっても 差し支えない。またバネ部材118の付勢力の作 用線に関して二つの当接点が対称位置となる ように設定したが、二つの当接点は、付勢力 の作用線に関して非対称位置に設定しても構 わない。
 また本実施の形態では、横軸部105bの当接面 117cとの当接領域が円形断面部で形成される したが、サンバイザ本体103が格納位置と使 位置との間で回動される際、当接面117cと当 しない箇所については、非円形構造であっ も構わない。

本発明の第1の実施形態に係る車両用サ ンバイザの全体構成を示す正面図である。 図1のA-A線に基づく断面図である。 図1のB-B線に基づく断面図である。 図1のC-C線に基づく断面図である。 図1のD-D線に基づく断面図である。 図1のE-E線に基づく断面図である。 図1のF-F線に基づく断面図である。 軸受構造の詳細を示す分解斜視図であ 。 軸受構造の詳細を示す組み立て斜視図 ある。 軸受構造を構成するユニット部品の組 み付けを示す図である。 軸受構造を構成するユニット部品の組 み付けを示す図である。 軸受構造を構成するユニット部品の組 み付けを示す図である。 軸受構造を構成するユニット部品の組 み付けを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用 ンバイザの全体構成を示す正面図である。 図1のG-G線に基づく断面図である。 図1のH-H線に基づく断面図である。

符号の説明

101 車両用サンバイザ
103 サンバイザ本体
103A 本体構成部材
103B 本体構成部材
103a 凹状切欠部
103b 筒状合せ部
103c 突起
105 支軸(軸部)
105a 縦軸部
105b 横軸部
105c 平坦部
105f 大径部
105g 先端小径部
107 取付ブラケット
109 サポート軸
117 筒状ケース(軸受部)
117a 内部空間(収容空間)
117b ケース内壁上部(空間内壁部)
117c 当接面
118 バネ部材
118a 基板部
118b 弾性撓み部
118g 接触面
119 固定部材
119A 固定部材
119B 固定部材
119a 軸孔
119b 凹部
119d 係止段差面
120 ユニット部品
121 キャップ
121a 係止突起
121b 係止爪