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Patent Searching and Data


Title:
WATER TREATMENT SYSTEM FOR REDUCING SURFACE TENSION OF WATER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/099718
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a system which has a further improved effect of reducing the surface tension of water in magnetic treatment over the prior art technique, and to provide a system which can clean an object without the need to add a surfactant such as a detergent by virtue of reduced surface tension. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A water treatment system for providing surface tension reduced water subjected to magnetic treatment and photocatalyst treatment, the water treatment system comprising a flow passage through which water can be passed, a magnetic treatment apparatus for subjecting water being passed through the flow passage to magnetic treatment, and a photocatalyst apparatus for subjecting water being passed through the flow passage to photocatalyst treatment.

Inventors:
TAKEI MITSURU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051882
Publication Date:
August 21, 2008
Filing Date:
February 05, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIPPON LITHOGRAPH INC (JP)
TAKEI MITSURU (JP)
International Classes:
B08B3/08; B41F7/24
Foreign References:
JP2004228501A2004-08-12
JP2001327961A2001-11-27
Attorney, Agent or Firm:
ITOH, Atsushi (1-1 Shinkawa 2-chome,Chuo-k, Tokyo 33, JP)
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Claims:
 水が通過可能な流路と、
 前記流路内を通過する水に対して磁気処理を施す磁気処理装置と、
 前記流路内を通過する水に対して光触媒処理を施す光触媒装置と、
を有する、磁気処理及び光触媒処理が施された表面張力低減水を得るための水処理システム。
 前記水処理システムが、水を循環させる循環系を有すると共に、前記流路が、前記循環系の少なくとも一部を構成する、請求項1記載の水処理システム。
 前記磁気処理装置が、前記光触媒装置の前後に配置されている、請求項1又は2記載の水処理システム。
 前記光触媒装置が、光触媒を含有する繊維からなる繊維成形体と、前記繊維成形体に対して光を照射するための光照射ランプとを有している、請求項1~3のいずれか一項記載の水処理システム。
 前記光触媒装置が、流路に沿って、複数の繊維成形体を相互に離隔してスタック状に配置したものである、請求項4記載の水処理システム。
 前記流路内を通過する水から気体を分離するための気水分器を更に有する、請求項1~5のいずれか一項記載の水処理システム。
 水が通過可能な流路と、
 前記流路内を通過する水に対して磁気処理を施す磁気処理装置と、
 前記流路内を通過する水に対して光触媒処理を施す光触媒装置と、
を有する、磁気処理及び光触媒処理が施された水で洗浄対象物を洗浄するための洗浄システム。
 前記洗浄処理システムが、水を循環させる循環系を有すると共に、前記流路が、前記循環系の少なくとも一部を構成する、請求項7記載の洗浄システム。
 前記磁気処理装置が、前記光触媒装置の前後に配置されている、請求項7又は8記載の洗浄システム。
 前記光触媒装置が、光触媒を含有する繊維からなる繊維成形体と、前記繊維成形体に対して光を照射するための光照射ランプとを有している、請求項7~9のいずれか一項記載の洗浄システム。
 前記光触媒装置が、流路に沿って、複数の繊維成形体を相互に離隔してスタック状に配置したものである、請求項10記載の洗浄システム。
 前記流路内を通過する水から気体を分離するための気水分器を更に有する、請求項7~11のいずれか一項記載の洗浄システム。
 前記洗浄システムが噴射洗浄システムであり、
 前記噴射洗浄システムは、
 貯水タンクと、
 噴射ノズルと、
 前記貯水タンク内の水を前記噴射ノズルに導入可能な高圧ポンプと、
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記噴射ノズルに導入する水に対して、磁気処理及び光触媒処理を施すことが可能な位置に配されている、請求項7~12のいずれか一項記載の洗浄システム。
 前記貯水タンクと前記噴射ノズルとの間に、気体を水に導入する気体導入手段が更に設けられている、請求項13記載の洗浄システム。
 前記気体がオゾンである、請求項14記載の洗浄システム。
 前記洗浄システムが洗濯システムであり、
 前記洗濯システムは、
 外箱と、
 前記外箱内に設けられている水槽と、
 前記水槽内で回転するドラムと、
 前記ドラムを回転させるためのモータと、
 前記水槽及びドラム内に水を導入する水導入手段と、
 前記水槽及びドラム内の水を排水する排水手段と、
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記水槽及びドラム内に導入する水に対して、磁気処理及び光触媒処理を施すことが可能な位置に配されている、請求項7~12のいずれか一項記載の洗浄システム。
 前記洗浄システムが食器洗浄システムであり、
 前記食器洗浄システムは、
 外箱と、
 前記外箱内に設けられた食器が収容される洗浄槽と、
 前記食器に水を噴射する噴射ノズルと、
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記噴射ノズルに導入する水に対して、磁気処理及び光触媒処理を施すことが可能な位置に配されている、請求項7~12のいずれか一項記載の洗浄システム。
 前記洗浄システムが車両洗浄システムであり、
 前記車両洗浄システムは、
 門型状に形成されている洗車装置本体と、
 前記本体の門内を通過する車両を洗浄するための噴射ノズルと、
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記噴射ノズルに導入する水に対して、磁気処理及び光触媒処理を施すことが可能な位置に配されている、請求項7~12のいずれか一項記載の洗浄システム。
Description:
水の表面張力を低減するための 処理システム

 水の表面張力を低減するための水処理シ テムであって、洗浄用等の各種用途に使用 きるシステムに関する。

 従来から、水質改善を目的として、水に対 て磁気処理を施して磁化水とする技術が提 されている。例えば、当該処理をビルやマ ション等の建築物の配管内の水に対して当 磁気処理を施すことにより、当該配管内の 錆やスケールを除去できることが知られて る(特許文献1)。その他、磁気処理された水 殺菌作用を有する等の効果を有することが られている(特許文献2)。そして、この磁化 は、表面張力が小さく、浸透力や溶解力が いことが知られている(特許文献3)。しかし がら、磁化水の利用目的によっては、当該 化水の表面張力の低減が不十分であること 周知である。例えば、家庭用洗濯機で衣服 洗濯する際、当該磁化水のみを使用しても れは充分に落ちず、界面活性剤を添加しな と十分な洗浄力が発揮できないレベルであ 。

特開2006-192394号公報

特開平10-314750号公報

特開2000-176458

 そこで、本発明は、磁気処理による水の 面張力の低減効果を前提としつつ、更なる 該効果を有するシステムを提供することを 的とする。併せて、本発明は、表面張力の 減により、洗剤等の界面活性剤を加えなく も対象物を洗浄可能なシステムを提供する とを目的とする。

 本発明者は、上記課題を解決するために 磁気処理装置と光触媒装置とを組み合わせ ところ、水の表面張力が相乗効果的に低減 ることを見出し、本発明を完成させたもの ある。

 課題を解決するための手段は、本発明の 許請求の範囲の各請求項に記載の発明であ 、その具体的な解決手段は、以下の通りで る。

 本発明(1)は、水が通過可能な流路{例えば、 水処理システムS1のパイプ系Pa1(1)~5(1)、水処 システムS2のパイプ系Pa1(2)~8(2)}と、
 前記流路内を通過する水に対して磁気処理 施す磁気処理装置(例えば、水処理システム S1、S2の磁気処理装置4)と、
 前記流路内を通過する水に対して光触媒処 を施す光触媒装置(例えば、水処理システム S1、S2の光触媒装置2)と、
を有する、磁気処理及び光触媒処理が施され た表面張力低減水を得るための水処理システ ム(例えば、表面張力低減用水処理システムS1 、S2)である。

 本発明(2)は、前記水処理システムが、水 循環させる循環系を有すると共に、前記流 が、前記循環系の少なくとも一部を構成す 、発明(1)の水処理システムである。

 本発明(3)は、前記磁気処理装置が、前記 触媒装置の前後に配置されている、発明(1) は(2)の水処理システムである。

 本発明(4)は、前記光触媒装置が、光触媒 含有する繊維からなる繊維成形体{例えば、 光触媒繊維不織布21d(1)}と、前記繊維成形体 対して光を照射するための光照射ランプ{例 ば、紫外線照射ランプ21b(1)}とを有している 、発明(1)~(3)のいずれか一つの水処理システ である。

 本発明(5)は、前記光触媒装置が、流路に って、複数の繊維成形体を相互に離隔して タック状に配置したものである、発明(4)の 処理システム{例えば、光触媒装置21(1)}であ る。

 本発明(6)は、前記流路内を通過する水か 気体を分離するための気水分器(例えば、気 水分器7)を更に有する、発明(1)~(5)のいずれか 一つの水処理システムである。

 本発明(7)は、水が通過可能な流路{例えば、 水処理システムS1のパイプ系Pa1(1)~5(1)、水処 システムS2のパイプ系Pa1(2)~8(2)}と、
 前記流路内を通過する水に対して磁気処理 施す磁気処理装置(例えば、水処理システム S1、S2の磁気処理装置4)と、
 前記流路内を通過する水に対して光触媒処 を施す光触媒装置(例えば、水処理システム S1、S2の光触媒装置2)と、
を有する、磁気処理及び光触媒処理が施され た水で洗浄対象物を洗浄するための洗浄シス テムである。

 本発明(8)は、前記洗浄処理システムが、 を循環させる循環系を有すると共に、前記 路が、前記循環系の少なくとも一部を構成 る、発明(7)の洗浄システムである。

 本発明(9)は、前記磁気処理装置が、前記 触媒装置の前後に配置されている、発明(7) は(8)の洗浄システムである。

 本発明(10)は、前記光触媒装置が、光触媒 を含有する繊維からなる繊維成形体{例えば 光触媒繊維不織布21d(1)}と、前記繊維成形体 対して光を照射するための光照射ランプ{例 えば、紫外線照射ランプ21b(1)}とを有してい 、発明(7)~(9)のいずれか一つの洗浄システム ある。

 本発明(11)は、前記光触媒装置が、流路に 沿って、複数の繊維成形体を相互に離隔して スタック状に配置したものである、発明(10) 洗浄システム{例えば、光触媒装置21(1)}であ 。

 本発明(12)は、前記流路内を通過する水か ら気体を分離するための気水分器(例えば、 水分器7)を更に有する、発明(7)~(11)のいずれ 一つの洗浄システムである。

 本発明(13)は、前記洗浄システムが噴射洗浄 システム(例えば、噴射洗浄システムS3)であ 、
 前記噴射洗浄システムは、
 貯水タンク(例えば、貯水タンク301)と、
 噴射ノズル(例えば、噴射ノズル303)と、
 前記貯水タンク内の水を前記噴射ノズルに 入可能な高圧ポンプ(例えば、高圧ポンプ302 )と、
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記噴射ノズルに導 する水に対して、磁気処理及び光触媒処理 施すことが可能な位置に配されている、本 明(7)~(12)のいずれか一つの洗浄システムで る。

 本発明(14)は、前記貯水タンクと前記噴射 ノズルとの間に、気体を水に導入する気体導 入手段が更に設けられている、本発明(13)の 浄システムである。

 本発明(15)は、前記気体がオゾンである、 本発明(14)の洗浄システムである。

 本発明(16)は、前記洗浄システムが洗濯シス テム(例えば、洗濯システムS4~7)であり、
 前記洗濯システムは、
 外箱(例えば、外箱401)と、
 前記外箱内に設けられている水槽(例えば、 水槽402)と、
 前記水槽内で回転するドラム(例えば、ドラ ム403)と、
 前記ドラムを回転させるためのモータ(例え ば、ドラム駆動モータ410)と、
 前記水槽及びドラム内に水を導入する水導 手段(例えば、給水ノズル412)と、
 前記水槽及びドラム内の水を排水する排水 段(例えば、排水口414)と、
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記水槽及びドラム に導入する水に対して、磁気処理及び光触 処理を施すことが可能な位置に配されてい 、発明(7)~(12)のいずれか一つの洗浄システ である。

 本発明(17)は、前記洗浄システムが食器洗浄 システム(例えば、食器洗浄システムS8~11)で り、
 前記食器洗浄システムは、
 外箱(例えば、外箱801)と、
 前記外箱内に設けられた食器が収容される 浄槽(例えば、洗浄槽802)と、
 前記食器に水を噴射する噴射ノズル(例えば 、ノズル804、805)と、
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記噴射ノズルに導 する水に対して、磁気処理及び光触媒処理 施すことが可能な位置に配されている、発 (7)~(12)のいずれか一つの洗浄システムであ 。

 本発明(18)は、前記洗浄システムが車両洗浄 システム(例えば、車両洗浄システムS12)であ 、
 前記車両洗浄システムは、
 門型状に形成されている洗車装置本体(例え ば、洗車装置本体1201)と、
 前記本体の門内を通過する車両を洗浄する めの噴射ノズル(例えば、噴射ノズル1203)と
を更に有しており、
 前記洗浄システムが、前記噴射ノズルに導 する水に対して、磁気処理及び光触媒処理 施すことが可能な位置に配されている、発 (7)~(12)のいずれか一つの洗浄システムであ 。
******************************
 特許請求の範囲、明細書等に記載している たる用語の解釈上の疑義を解消すべく、以 のように用語の定義、用語の説明を行う。
○光触媒とは-光を吸収することにより、触 として作用する物質をいう。光触媒機能を する金属として酸化チタン(TiO 2 )、酸化亜鉛(ZnO 2 )等の各種金属酸化物があるが、現今におい 、実用化しているのは酸化チタン(TiO 2 )のみである。光触媒の機能は、酸素や水か 活性物質を生成させ、有機物(印刷インキを む)、臭気物質、細菌、ウィルス等を分解し 、無害化する。またその特徴は、半永久的に 機能することである。
○磁気流体活性原理とは-MHD発電の原理、フ ミングの法則及びローレンツ力を総称し、MH D発電の原理とは、「ファラデーの電磁誘導 法則」に基づいて、流体の持つすべてのエ ルギーを、電力に変換する発電原理をいい 電気を通す流体が、磁場を直角に横切る際 電子励起作用が起きるとしている。
○フレミングの法則とは-MHD発電の原理には 方向の法則があり、電気が流れる物質が磁 を直角に横切る際、右手の人差し指を磁界 向、親指を導線の運動方向に向けると、誘 電流はこれらに垂直に向けた中指の方向に れるとする。
○ローレンツ力とは-水の中には、帯電性物 が多数あり、例えば、カルシウム、カリウ 、マグネシウム等のイオンがその代表で、 ーレンツ力とは、電気を帯びた物質が磁界 横切る際に作用する力をいう。該ローレン 力は、運動方向に垂直に作用し、プラスと イナスの電気を帯びた物質をそれぞれ別の 道に曲げる。軌道を曲げる際に、水分子同 の結合がはずれ、集団構造が小さくなる。
○水和現象とは-紫外線により細菌細胞が分 又は中和することをいう。
○ダイマー形成とは-紫外線の照射により、DN Aの分子の複製機構が停止することをいう。
○芽胞とは-菌糸類の胞子をいう。
○システムとは-全体として必須構成要素を する限り特に限定されず、装置のような一 化したもののみならず、各構成要素の少な とも一部が離隔して存在するプラントのよ なものをも包含する概念である。
○洗浄対象物とは-特に限定されず、例えば 衣類(洗濯機)、食器(食器洗浄機)、果物・野 ・卵等の食品(食品用洗浄システム、噴射洗 浄システム)、半導体ウエハやガラス基板等 電子材料(電子材料用洗浄システム)、構造体 (機械、車両等)や構造体部品(構造体洗浄シス テム、車両洗浄システム、噴射洗浄システム )等を挙げることができる。
○成形体とは-一定の形状を有するものを指 。
○循環系とは、-水の少なくとも一部がシス ム内で繰り返し循環するよう協働して機能 る複数の要素を指し、パイプ等の循環経路 送水ポンプを当該要素として必須的に含む 共に、これら以外にも循環に寄与する部材 ある場合(例えば、本最良形態における磁気 理装置や光触媒装置は、磁気処理や光触媒 理の他、循環経路としても機能する)も当該 要素として含む。
*******************************

 本発明によれば、磁気処理と光触媒処理 両方が施された水は表面張力が著しく低く かつ、その低い表面張力も長期間持続する め、汚れの種類や程度によるものの、洗剤 の界面活性剤を加えなくとも対象物を十分 浄可能であるという効果を奏する。

 以下、図面を参照しながら、本発明の最 形態を説明する。尚、本発明の技術的範囲 本最良形態に限定されるものではない。ま 、一つの例について具体的に説明した事項 関しては、そうでないとの特記がある場合 除き、他の例にもそのまま適用されるもの 理解すべきである。

 本明細書において、まずは表面張力低減 水処理システムの全体構成について説明し 更に、各構成要素について詳述する。続い 、当該水処理システムを使用した、噴射洗 システム、洗濯システム、食器洗浄システ 、車両洗浄システムを例にとり各形態の構 を説明する。

《表面張力低減用水処理システム》
第一の最良形態
 図1は、第一の最良形態に係る表面張力低減 用水処理システムS1の構成を示した図である 第一の最良形態に係る表面張力低減用水処 システムS1は、流路を構成するパイプ系Pa1(1 )~5(1)と、パイプPa1(1)を介して水をシステムS1 外から当該流路に送水するための送水ポン 1(1)と、パイプPa2(1)を介して当該送水ポンプ 1(1)と接続しており、当該流路内を通過する に対して光触媒処理を施す光触媒装置2(1)と パイプPa3(1)を介して当該光触媒装置2(1)と接 続しており、流路を流れる水の流量を計測す るための流量計3(1)と、パイプPa4(1)を介して 該流量計3(1)と接続しており更にPa5(1)を介し システム外に水を放出する、当該流路内を 過する水に対して磁気処理を施す磁気処理 置4(1)とを有する。尚、流量計3(1)は、水処 システムS1内への送水量、送水ポンプ1(1)の 理能力等を考慮して設置しない場合もある また、磁気処理装置4(1)の水流路を垂直(水平 面・地平面に対して直角の方向)に配設する とにより、当該表面張力低減水処理システ S1は、より効果的に磁気処理をすることがで きる。

第二の最良形態
 図2は、本最良形態に係る表面張力低減用水 処理システムの第二の最良形態の構成を示し た図である。第二の最良形態に係るシステム S2は、第一の最良形態と基本構成は同様であ が、送水ポンプ1(2)と光触媒装置2(2)との間 、更にフィルタ5(2)と第二磁気処理装置6(2)と を有し、更に光触媒装置2(2)と第一磁気処理 置4(2)の間に気水分器7(2)を有している。気水 分器7(2)の構造の詳細は後述する。尚、第一 気処理装置4(2)と第二磁気処理装置6(2)は、同 様の構成であってもよいし、異なる構成とし てもよい。

《光触媒装置の構成》
 光触媒装置2に用いられる光触媒としては、 公知の光触媒が使用可能であり、特に限定さ れないが、例えば、酸化チタン(TiO 2 )、酸化亜鉛(ZnO 2 )等の各種金属酸化物が挙げられる。光触媒 造体としては、光触媒が担持されたシリカ 繊維、網状体や、光触媒が練り込まれた繊 、その他構造体等が挙げられる。好適な光 媒構造体は、前記繊維の織布又は不織布と った繊維成形体(例えば繊維フィルタ)である 。これらの中でも、光触媒が表面に担持又は 塗布された光触媒構造体では、磁気処理され た水を使用するために光触媒の剥離が多くな るので、光触媒が練り込まれた繊維又はその 不織布が特に好適であり、TiO 2 やその共融点化合物やある特定元素により置 換型の固溶体を形成したもの等の光触媒機能 を有する成分を含む、シリカ成分を主体とす る酸化物相(第1相)とシリカ以外の金属酸化物 相(第2相)との複合酸化物相からなるシリカ基 複合酸化物繊維(例えば、特開2002-371436)又は の不織布が特に好適である。当該繊維成形 を用いると、光触媒と水との接触効率が高 るので、より効率的に光触媒処理を行うこ ができ、更に、装置等の表面に塗布するも よりも水流による剥離が少ないため、触媒 耐久性が向上する。

 光触媒装置2は、公知の水処理用光触媒装 置を用いることができ、特に限定されないが 、例えば、前述の繊維成形体(例えば繊維フ ルタ)から円錐状の成形物を作り、処理流体 流れに沿ってある間隔をあけて反応容器内 多段(スタック状)に配置することが好適で る。更に、多段に配置された前記複数の円 状の成形物の中央を開口し、水の流れ方向 沿って紫外線ランプをこれら開口部に配置 ることが好適である。以下、当該装置の具 例を詳述する。

 図3は、光触媒装置2の一つの実施態様であ 光触媒装置21(1)の概略図である。光触媒装置 21(1)は、図3(a)に示す縦断面図のように、ステ ンレス製筒状ケース21a(1)内の軸線中央には紫 外線照射ランプ21b(1)が装着され、該紫外線照 射ランプ21b(1)の外周面には石英管21c(1)が垂設 されている。筒状ケース21a(1)の内周壁から石 英管21c(1)の外周壁には上向き漏斗状に複数の 光触媒繊維不織布21d(1)が階段状に取り付けら れている。光触媒繊維不織布21d(1)には酸化チ タン(TiO 2 )が含浸され、通水可能とされている。21e(1) 、送水ポンプ1からの水を受容する入水口で 21f(1)は、流量計3に送水する送出口である。

 図3(b)は、光触媒装置21(1)の全体の概念図 ある。紫外線照射ランプ21b(1)及び石英管21c( 1)を中心として、中空円錐台状に成形された 触媒繊維不織布21d(1)が、スタック状に取り けられている。光触媒繊維不織布21d(1)と筒 ケース21a(1)及び石英管21c(1)との密着性を高 て当該間に隙間をなくすために、光触媒繊 不織布21d(1)の外周縁及び開口縁にパッキン2 1g(1)を設けることが好適である。これにより 処理水が当該成形物の繊維の隙間を効率的 通過することが可能となる。

 図4は、光触媒装置2の他の実施態様であ 光触媒装置21(2)の縦断面図を示し、石英管か らなる筒状ケース21a(2)の外周面には複数本の 紫外線照射ランプ21b(2)が垂設されている。該 筒状ケース21a(2)の左右内周壁から軸線中心線 上に向けて約30度の上向き角度で、複数枚の 触媒繊維不織布21d(2)が階段状にかつ交互に るように配設されている。21e(2)は、送水ポ プ1からの水を受容する入水口で、21f(2)は、 流量計3に送水する送水口である。なお、図 していないが紫外線照射ランプ21b(2)の外側 面には、紫外線用保護筒状ケースが装着さ ている。

《磁気処理装置の構成》
 本最良形態に係る磁気処理装置4には、水の 流れる方向に直交するように磁力線を印加す るように異磁極又は同磁極の永久磁石が対向 するように配設されていることが好適である 。磁気処理装置は、磁力が水に印加可能であ る限り特に限定されないが、例えば、異磁極 又は同磁極に対向させた磁石を水の流路方向 に複数対配列した形態が好ましい。配列する 磁石は、特に限定されないが、例えば、厚み 方向、径方向、内外二極に着磁したリング型 磁石や、厚み方向、長軸方向、片面多極、両 面多極に着磁した立方体、直方体等の角型磁 石や、径方向、厚み方向に着磁したセグメン ト型磁石が挙げられる。

 本最良形態に係る磁気処理装置の中心磁 密度は、500~2000ガウスが好適である。但し 磁気処理装置内の中心磁束密度は流路方向 対して均一でなくともよく、また、流路方 の少なくとも一部が前記範囲であればよい

 尚、磁気処理装置に、更に遠赤外線を放射 る物質が設けられていてもよい。磁気処理 おいて、磁気に加え遠赤外線を照射するこ により相乗効果が得られることが知られて る。遠赤外線を放射吸収する物質としては 例えば、アルミナ、カルシウム、ジルコニ 等を焼結したセラミックスが挙げられる。 該セラミックスの具体例としては、SiO 2 =70~80%、Al 2 O 3 =10~20%、Fe 2 O 3 =3~9%、ZrO 2 =0~5%以下の組成を有する焼結体が挙げられる

 図5(a)は、磁気処理装置4の1例である磁気 理装置41(1)の概略構造の断面図を示し、41a(1 )及び41b(1)は、フェライト系の永久磁石で、 5(b)の同A-A線断面図に示すように、円筒状パ プを形成し、41a(1)及び41b(1)が、異磁極であ ば破線で示すように、円筒状パイプ内を流 る水(実線矢印)に直交するように磁力線が 加され、水の表面張力が低減されて好適な となる。

 図6(a)は、磁気処理装置4における他の例 ある磁気処理装置41(2)の概略構造の一部切欠 概略断面図を示し、41c(2)及び41d(2)は、フェラ イト系の永久磁石で、図6(b)の同B-B線断面図 示すように、略円筒状パイプを形成してい が、41c(2)及び41d(2)は、同磁極であるために 撥し平行破線で示すように、円筒状パイプ を流れる水(実線矢印)に直交するように磁力 線が印加され、水の表面張力が低減されて好 適な水となる。なお、41f(2)は保護ケースであ る。

 図7(a)は、上記の磁気処理装置4の別の最 形態である磁気処理装置41(3)の概略構造図で ある。磁気処理装置41(3)は、厚さ方向に着磁 たリング型磁石41a~f(3)と、当該リング型磁 の中空部を貫く方向に形成されている流路41 g(3)を有する。リング型磁石41a~f(3)は、隣り合 う磁石が同極で反発しあうように流路41g(3)の 方向に沿って配置されている。

 図7(b)は、磁気処理装置4の別の例である 気処理装置41(4)を示す概略構造図である。磁 気処理装置41(4)は、長軸方向に着磁した角型 石41a~f(4)と、当該磁石に対向する位置に設 られている角型磁石41a’~f’(4)と、当該角型 磁石41a~f(4)と角型磁石41a’~f’(4)に挟まれる 置に形成されている流路41g(4)を有する。角 磁石41a~f(4)及びa’~f’(4)は、隣り合う磁石が 同極で反発しあうように流路41g(4)の方向に沿 って配置されている。尚、角型磁石41a~f(4)と4 1a’~f’(4)は、流路を挟んで同極でそれぞれ 向している。尚、本例では角型を例示した 、セグメント型であってもよい。

《その他任意の装置》
気水分器
 図8は、気水分器7の概念図である。本最良 態に係る気水分器7は、筐体7aと、筐体7aの両 端に設けられた入水口7b及び送出口7cと、当 入水口7bと送出口7cの間に流路を妨げるよう 、且つ、流路を塞ぐことのないように、筐 7a内部の底面に構築された壁状体7dと、当該 壁状体7dよりも送出口7c側の天井面に設けら た気泡分離部7eと、これに接続された排気口 7fとを有している。

 気水分器7内では、入水口7bから導入され 水は、壁状体7dによりその流路を妨げられ 流れ方向を上向きへと変化させる。流れの 向が上向きに変化した水は、構造体の天井 とぶつかり、更に、流れ方向を送出口7c方向 へと変化させる。当該流れの変化により、水 中に溶解していた気体は、気泡Bとなって、 水分器7の上方へと移動した後、気泡分離部7 eを経て排気口7fから排出される。当該気水分 器を磁気処理装置4の手前(好ましくは直前)に 設けることにより、磁気処理をより効果的に 行うことができる結果、表面張力がより低下 する。

フィルタ
 フィルタ5は、水に含まれる、紙粉、粉塵、 パウダー等の比較的サイズの大きな不純物を 取り除く機能を有する限り特に限定されない 。当該フィルタを設置すると大きな不純物を 除去できるため、より効率的に光触媒処理を 行うことができる。

表面張力低減用水処理システムS1 びS2の作動態様
 つぎに、第一の最良形態を例にとり、本発 の表面張力低減用水処理システムの作動態 について説明する。まず、第一の最良形態 係る表面張力低減用水処理システムS1のパ プPa1(1)を所定量の水が貯水された貯水タン 内水を導入可能な位置に設置して、更に当 システムS1のパイプPa5(1)の先端を、当該パイ プから放出される水を貯水タンクに導入可能 な位置に設置する。続いて当該システムS1の 作方法を説明すると、容量30L~500Lのタンク に供給された水(例えば、水道水)は、用途に 適合するような温度に調節すれば特に限定さ れないが、10~15℃の恒温に保たれていること 好適であり、8~12℃の恒温に保たれているこ とがより好適である。そして、当該水は、送 水ポンプ1(1)により、貯水タンクから下流へ 送水される。ここで、送水流量は、10~50L/min 好適であり、20~40L/minがより好適であり、27~ 35L/minが更に好適である。当該範囲の送水流 とすると、磁気処理及び光触媒処理が効果 に行われるため、水の表面張力の低減が顕 になる。そして、送水された水は、貯水タ クの下流に配された光触媒装置2(1)内に進入 る。当該進入した水は、光触媒装置2(1)内の 光触媒繊維不織布21dを通水しながら、紫外線 照射ランプ21bから照射される200~290nmの短波長 紫外線を浴びる。尚、当該処理により、水中 の有機物及び雑菌類は、二酸化炭素(CO 2 )と水(H 2 O)に分解されて無害化する。更に、紫外線照 ランプで照射される紫外線を、前述の短波 紫外線の範囲とすると、当該短波長紫外線 、細菌細胞中のDNA(デオキシリボ核酸)の光 収スペクトルである260nm波長近傍の吸収帯に 近似するので、細菌細胞中のDNAに作用し、水 和現象、ダイマー形成、分解等の光化学反応 により、芽胞を含む細菌、カビ類を死減させ るので、システムが長期間停止しても、貯水 タンク内等に藻やカビ等の発生を防止できる 。特に処理対象となる水を長期間循環して使 用する用途においては当該範囲の短波長紫外 線を照射することが好ましい。

 図3に示す、光触媒装置2(1)を出た水は、 イプ系Pa(1)で流量計3(1)を経て磁気処理装置4( 1)に送水される。当該水は、図5、図6及び図7 示すように、磁気処理装置4(1)内を通水しな がら永久磁石からの磁力線を印加され、表面 張力が低減されて下流の貯水タンク内に送水 される。貯水タンクからその他のシステムに 水が送水される貯水タンク出水口近傍にパイ プPa5の先端部が配設されることが好ましく、 当該構成により表面張力が低減された水の水 質が迅速に均質化するように設定される。

 貯水タンクに環流された水は、循環パイ 系Pa(1)を介して、再び送水ポンプ1(1)、光触 装置2(1)、流量計3(1)、磁気処理装置4(1)、貯 タンクに送水される循環工程が、連続的に り返し行われる。

 第二の最良形態に係る本発明の表面張力 減用水処理システムの作動態様については 基本的に第一の最良形態と同様の動作態様 ある。

《得られる表面張力低減水の性質》
 本発明に従い磁気処理及び光触媒処理の両 を施された水は、通常の水と比較して、ま 、上記処理を単独で施された水と比較して 著しく低い表面張力を有する。具体的には 以下の実施例に記載された測定条件に従い 定された表面張力の値が、好適には60mN/m以 、より好適には50mN/m以下、更に好適には40mN /m以下である。更に、本発明に係る表面張力 減水は、その低減した表面張力を長期間持 可能であり、現時点で確認されている範囲 では、少なくとも5日間、前述の好適値を持 続可能である。

 以下、本発明に係る表面張力低減用水処 システムの適用例を示す。

《噴射洗浄システム》
第三の最良形態
 以下、図9を参照しながら第三の最良形態に 係る噴射洗浄システムを詳述する。ここで、 図9は、前述した表面張力低減用水処理シス ムS2が組み込まれた噴射洗浄システムS3の概 構成図である。尚、図9中、表面張力低減用 水処理システムS2(第二の最良形態)の代わり 表面張力低減用水処理システムS1(第一の最 形態)を導入してもよい。そこで、図9に係る 噴射洗浄システムS3を説明すると、当該噴射 浄システムS3は、貯水タンク301と、貯水タ ク301内の水を導入可能であり、当該水に対 て磁気処理及び光触媒処理を施し貯水タン 301内に戻すように接続された、前述した表 張力低減用水処理システムS2と、当該貯水タ ンク301内の水を導入可能な高圧ポンプ302と、 当該高圧ポンプにより加圧された水が導入可 能であり、当該水を処理対象物に対して照射 可能な噴射ノズル303とから構成される。尚、 図示しないが、当該噴射洗浄システムS3にオ ンガス等の気体洗浄剤を導入する手段を高 ポンプの下流側に設けてもよいし、水流を 速するために、高圧空気、不活性ガス、水 気等の気体を水流に対して導入する手段を 圧ポンプ下流側に設けてもよい。

 次に、図9を参照しながら、第三の最良形態 である噴射洗浄システムS3の作動態様につい 説明する。まず、第三の最良形態に係る噴 洗浄システムS3の貯水タンク301内に所定量 をためる。続いて、噴射洗浄システムS3の一 部を構成する表面張力低減用水処理システム S2を動作させると、貯水タンク301内に貯水さ た水の表面張力が低減される。尚、当該表 張力洗浄システムの動作方法は、先に詳述 た内容と同様である。この際、貯水タンク の表面張力が十分に低下するように、水処 システムS2を10分間程度動作させることが好 適である。当該動作終了後、貯水タンク301内 の水は、高圧ポンプ302を動作させて噴射ノズ ル303内に導入され、噴射ノズルから噴射され る。ここで、水の圧力は、1~1500kg/cm 2 が好適である。尚、上記は表面張力低減用水 処理システムS2(第二の最良形態)を噴射洗浄 ステムS3に組み込んだ場合の作動態様である が、表面張力低減用水処理システムS2(第二の 最良形態)の代わりに表面張力低減用水処理 ステムS1(第一の最良形態)を導入した場合も 様である。

 本最良形態の用途としては、壁面、設備 部品等の大型の機械や、新幹線等の車両の 浄や、半導体ウェハ、ガラス基板等の小型 象物の洗浄を行うことができる。また、洗 対象物の用途が薬液の残留を嫌うようなも や、対象物そのものが薬液により腐蝕等の 題を起すようなものである場合、噴射洗浄 ステムS3は、洗浄剤等の薬液を水に添加し くとも十分な洗浄力を得ることができるた 、特に有用である。

《洗濯システム》
第四の最良形態
 以下、図10を参照しながら第四の最良形態 係る洗濯システムを詳述する。ここで、図10 は、前述した表面張力低減用水処理システム S2が組み込まれた洗濯システムS4の概略構成 である。尚、図10中、表面張力低減用水処理 システムS2(第二の最良形態)の代わりに表面 力低減用水処理システムS1(第一の最良形態) 導入してもよい。そこで、図10に係る洗濯 ステムS4を説明すると、洗濯システムS4は、 箱401と、水槽402と、洗濯対象であり乾燥対 でもある洗濯物を収容するドラム403と、当 ドラムを回転させるドラム駆動モータ410と 当該水槽及びドラム内の空間を外部と離隔 るドア406と、外部から導入される水道水を 気処理及び光触媒処理を施すことにより水 表面張力を低減する表面張力低減用水処理 ステムS2と、当該水槽内に当該水処理シス ムにより処理された水(水に加えて、必要に じて洗剤)を導入する給水ノズル412と、当該 水槽の最下部に設けられた排水口414と、から 構成される。尚、ここでは、回転軸が略水平 方向に形成された水平(斜め)ドラム式の洗濯 ステムを例にとり説明するが、洗濯システ S4は回転軸が垂直縦方向に形成された洗濯 ステムであってもよい。尚、表面張力低減 水処理システムS2は、外箱401内に設けられて いてもよいし、外箱401の外部に設けられてい てもよい。以下、当該最良形態に係るシステ ムを構成する各部について詳述する。尚、以 下で詳述する洗濯システム(洗濯機)はあくま 一例であり、当該システム構成に何ら限定 れるものではない。

 水槽402及びドラム403はいずれも円筒形で それぞれ一方の端面に洗濯物投入口を有す 。ドラム403の底部中心からは外向きに軸404 突出する。この軸404が水槽403の底部中心に けられた軸受405に支えられることにより、 ラム403と水槽402とはドラム403を内、水槽402 外とする同心配置となる。水槽402とドラム4 03は、引張コイルバネと防振ダンパの組み合 せからなるサスペンション機構(図示しない )により、軸線が水平かやや斜めになるよう 外箱401内で支持される。この実施形態では 槽402とドラム403の軸線は水平面に対し角度θ (例えば15゜)の傾斜をなし、洗濯物投入口の がやや持ち上がった形になっている。これ ドラム403の内部を見やすくするのと、洗濯 の出し入れを容易にするためである。また ドラム403の周壁には多数の脱水孔408が形設 れている。この脱水孔408を通じドラム403と 槽402との間を洗濯水が行き来する。更に、 ラム403の内周面にはドラム403の回転に伴い 濯物を引っかけては持ち上げて落下させる 複数のバッフルが所定間隔で設けられてい (図示しない)。その他、ドラム403の外面及び 洗濯物投入口にはバランスウェイト409が取り 付けられる。図10には洗濯物投入口に取り付 られた環状のバランスウェイト409のみ示し ドラム403の外面に取り付けられたバランス ェイトは図示していない。バランスウェイ 409はドラム403が高速回転したときに発生す 振動を抑制するものである。

 水槽402の底部外面にはドラム駆動モータ4 10が取り付けられている。ドラム駆動モータ4 10はダイレクトドライブ形式のものであり、 のロータにドラム403の軸404が連結固定され 。なお前記軸受405はドラム駆動モータ410の ウジングに取り付けられ、ドラム駆動モー 410の構成要素の一部となっている。

 外箱401の正面側外壁には、洗濯物投入口 向かい合うように開口が設けられている。 口の前面には横開きのドア406が設けられる 外箱401に設けたドアロック装置(機構は図示 しない)により、運転中ドア406は閉じた状態 ロックされる。ドアパッキンとドア406の隙 から水が漏れるのを防ぐため、軟質合成樹 又はゴムよりなるドアパッキンが洗濯槽の 口と洗濯物投入口との間に設けられる。ド 406に形成された突部407はドラム403の中の洗 物が洗濯物投入口からはみ出さないように る役割を担う。

 水道からの水を導入可能な位置に、表面 力低減用水処理システムS2が配置されてい 。当該水処理システムS2により磁気処理及び 光触媒処理を施された水は、後述する給水弁 411に導入された後、給水ノズル412に供給され る。

 水槽402の上方の空間には電磁的に開閉す 給水弁411が配置されている。給水弁411には 面張力低減用水処理システムS2により磁気 理及び光触媒処理を施された水を導入する イプPa8(2)が接続されている。給水弁411は少 くとも2連式のものであり、1個の入力ポート と2個の出力ポートを備え、出力ポート毎に 立して給水と止水が可能である。給水弁411 2個の出力ポートは、洗濯物投入口に面する 所に設けられた給水ノズル412を通じてドラ 403に給水するのに用いられる。第1の出力ポ ートは洗剤投入ボックス413を経由して給水ノ ズル412に接続されている。第2の出力ポート 図示しない仕上剤投入ボックスを経由して 水ノズル412に接続されている。

 水槽402の最も低くなった箇所には排水口4 14が設けられ、ここに排水管415の一端が接続 れる。排水管415の他端はフィルタ416に接続 れる。フィルタ416としては特に限定されな が糸屑フィルタが挿入されている。糸屑フ ルタは合成樹脂の網や布により形成され、 中の糸屑を捕集する。フィルタ416には排水 417を接続し、糸屑フィルタを通過した排水 外箱401の外に排出する。排水管417には排水 ンプ418が設けられている。排水ポンプ418は 兼用であって、運転停止時には水を通さな 。これに対し循環ポンプ419には弁の機能は く、運転していないかぎり水は自由に下流 へ流れる。排水管417には、フィルタ416と排 ポンプ418の間の箇所に循環ポンプ419が設け れている。循環ポンプ419はフィルタ416を通 した水を戻り管(図示しない)を通じて給水 ズル412に戻す働きをする(循環ポンプ419と給 ノズル412の接続については図示しない。)。

 本最良形態に洗濯システムS4は、表面張 低減用水処理システムS2により磁気処理及び 光触媒処理を行った水を使用するため、洗濯 する際に洗剤を加える必要がない。すなわち 、当該システムにより、洗剤を使用せずに洗 濯することが可能となり、排水に洗剤が含ま れないため非常に環境に優しい洗濯をするこ とができる。また、洗剤を使用しないことに 伴い、すすぎ工程においても大量の水を必要 とせず、節水が可能となる。更に、磁気処理 装置により処理を施された水は、洗濯機内部 の配管、ドラムの外面、ドラムを入れた水槽 の内面等の汚れを除去することが可能である ため、これらの清掃を別途行わなければなら ない等の手間を省くことが可能となる。尚、 上記は表面張力低減用水処理システムS2(第二 の最良形態)を洗濯システムS4に組み込んだ場 合の作動態様であるが、表面張力低減用水処 理システムS2(第二の最良形態)の代わりに表 張力低減用水処理システムS1(第一の最良形 )を導入した場合も同様である。

第五の最良形態
 以下、図11を参照しながら第五の最良形態 係る洗濯システムを詳述する。ここで、図11 は、前述した表面張力低減用水処理システム S2が組み込まれた洗濯システムS5の概略構成 である。尚、図11中、表面張力低減用水処理 システムS2(第二の最良形態)の代わりに表面 力低減用水処理システムS1(第一の最良形態) 導入してもよい。洗濯システムS5と洗濯シ テムS4との相違点は、給水ノズル412に供給さ れる水が表面張力低減用水処理システムS2に り循環処理されたものであることである。 ち、洗濯システムS5は、洗濯システムS4の構 成に加えて、水道水が貯水される貯水タンク Tと、当該貯水タンク内の水を給水ノズル412 導入するための送水ポンプPとを有し、表面 力低減用水処理システムS2が当該貯水タン T内の水を導入し、磁気処理及び光触媒処理 施し当該水を貯水タンクT内へと戻すことが 可能なように接続している構成を有する。

 第五の最良形態に係る洗濯システムS5は 10分間程度水処理システムS2を動作させて処 した水を使用することが好ましい。また、 該洗濯システムS5は、給水ノズル412に水を 給する前に水道水を循環処理することによ 、繰り返し磁気処理及び光触媒処理を施す とができるため、表面張力が更に低減され 。尚、上記は表面張力低減用水処理システ S2(第二の最良形態)を洗濯システムS5に組み んだ場合の作動態様であるが、表面張力低 用水処理システムS2(第二の最良形態)の代わ に表面張力低減用水処理システムS1(第一の 良形態)を導入した場合も同様である。

第六の最良形態
 以下、図12を参照しながら第六の最良形態 係る洗濯システムを詳述する。ここで、図12 は、前述した表面張力低減用水処理システム S2が組み込まれた洗濯システムS6の概略構成 である。尚、図12中、表面張力低減用水処理 システムS2(第二の最良形態)の代わりに表面 力低減用水処理システムS1(第一の最良形態) 導入してもよい。洗濯システムS6と第四の 良形態に係る洗濯システムS4との相違点は、 表面張力低減用水処理システムS2の配置場所 異なることである。即ち、当該水処理シス ムS2は、循環ポンプ419から水を導入し、磁 処理及び光触媒処理を施した後に給水ノズ 412対して当該水を導入する位置に配される 尚、本最良形態において、当該水処理シス ムS2の送水ポンプ1は、循環ポンプ419がその 割を担うこととなるので、省略することが きる。

 第六の最良形態に係る洗濯システムS6は 10分間程度洗濯システム内に供給される水を 循環させて、水処理システムS2を動作させて 理した水を使用することが好ましい。尚、 記は表面張力低減用水処理システムS2(第二 最良形態)を洗濯システムS6に組み込んだ場 の作動態様であるが、表面張力低減用水処 システムS2(第二の最良形態)の代わりに表面 張力低減用水処理システムS1(第一の最良形態 )を導入した場合も同様である。

第七の最良形態
 以下、図13を参照しながら第七の最良形態 係る洗濯システムを詳述する。ここで、図13 は、前述した表面張力低減用水処理システム S2が組み込まれた洗濯システムS7の概略構成 である。尚、図13中、表面張力低減用水処理 システムS2(第二の最良形態)の代わりに表面 力低減用水処理システムS1(第一の最良形態) 導入してもよい。洗濯システムS7と第6の最 形態に係る洗濯システムS6との相違点は、 環ポンプ419から導入される水を一旦貯水し 、当該水を水処理システムS2により繰り返し 循環処理することである。即ち、洗濯システ ムS7は、洗濯システムS6の構成に加えて、循 ポンプ419から水を導入可能な貯水タンクTと 貯水タンクTから給水ノズルに送水する送水 ポンプPとを有し、水処理システムS2が、当該 貯水タンクT内の水を導入可能であり磁気処 及び光触媒処理を施した後に当該貯水タン に戻すことが可能な位置に配されている。

 当該構成とすることにより、第六の最良 態の特徴に加えて、水を循環処理すること 可能となるため表面張力低減効果がより顕 となる。尚、上記は表面張力低減用水処理 ステムS2(第二の最良形態)を洗濯システムS7 組み込んだ場合の作動態様であるが、表面 力低減用水処理システムS2(第二の最良形態) の代わりに表面張力低減用水処理システムS1( 第一の最良形態)を導入した場合も同様であ 。

《食器洗浄システム》
第八の最良形態
 以下、図14を参照しながら第八の最良形態 係る食器洗浄システムを詳述するここで、 14は、前述した表面張力低減用水処理システ ムS2が組み込まれた食器洗浄システムS8の概 構成図である。尚、図14中、表面張力低減用 水処理システムS2(第二の最良形態)の代わり 表面張力低減用水処理システムS1(第一の最 形態)を導入してもよい。そこで、図14に係 食器洗浄システムS8を説明すると、食器洗浄 システムS8は、外箱801と、当該外箱801内に設 られている洗浄槽802と、前記洗浄槽内部に けられており、食器Dを搭載するための食器 かご803と、当該食器かごの下に設けられ、食 器かご803に搭載される食器Dに向けて水を噴 する回転噴射ノズル804と、洗浄槽の側面又 上面に設けられており、食器Dに対して水を 射する固定洗浄ノズル805と、前記ノズル804 び805に対して加圧水を供給する送水ポンプ8 06(ノズル805と送水ポンプ806の接続は図示せず 。)と、洗浄槽802内の洗浄水を加熱するヒー 807と、外箱及び洗浄槽の前面から食器Dを出 入れするための扉809と、表面張力低減用水 理システムS2と、当該システムS2により磁気 処理及び光触媒処理を施された水が導入され る水導入孔810と、を有している。以下、当該 最良形態に係るシステムを構成する各部につ いて詳述する。尚、以下で詳述する食器洗浄 システム(食器洗い機)はあくまで一例であり 当該システム構成に何ら限定されるもので ない。

 洗浄槽802の底面部の一部分には、洗浄槽8 02の内部に給水された水を貯留する貯留部802a が凹設されており、貯留部802aの開口部には 菜フィルタ812が嵌められている。前記送水 ンプ806は、吸い込み管813を介して貯留部802a 接続されている。

 送水ポンプ806の上部には、吐出管814と排 管815とが設けられており、吐出管814及び排 管815の送水ポンプ806への接続口には切替弁 配設されており(図示せず)、いずれか一方 接続口のみが開くように構成されている。 水ポンプ806より吐出管814へと水が導入され 場合、水は、吐出管814を介し、回転噴射ノ ル804及び固定洗浄ノズル805(固定洗浄ノズル8 05と送水ポンプ806の接続の様子は図示せず。) へ送られ、当該ノズルの噴射口から水を噴射 させる。

 固定洗浄ノズル805は、洗浄槽802の背面に けられる場合、左方向及び右方向に流路が 分かれした状態で送水ポンプ806と接続して る。洗浄槽802の上面に設置された最先端の 定洗浄ノズル805aは、洗剤ケース816に覆われ ている。洗剤ケース816は、洗剤導入部(図示 ず)と、開口部816aが設けられており、特に食 器の汚れがひどい場合には、当該開口部から 洗浄槽802内に洗剤が導入可能な構成を有して いる。

 続いて、食器洗浄システムS8の動作態様 ついて説明する。給水弁811が開いて、水道 が表面張力低減用水処理システムS2内へ導入 され、磁気処理及び光触媒処理された水が水 導入孔810を介して洗浄槽802へ給水され、貯留 部802aに所定量の水が貯められる。そして、 水ポンプ806を動作させることにより、当該 が、吸い込み管813を通って送水ポンプ806へ 水され、吐出管814を介して回転洗浄ノズル80 4及び固定洗浄ノズル805へ送られ、当該ノズ の噴出口から洗浄槽802内の食器かご803に搭 された食器Dに対して噴射される。

 放水された当該水は、残菜フィルタ812に り濾過されて貯留部802aに戻り、再び送水ポ ンプ806に吸引される。当該水はヒータ807によ り加熱される。

 所定時間、洗浄工程が実施された後、汚 た洗浄水は、送水ポンプ806により排水管815 介して外部へ排出される。次に、すすぎ工 が実施される。本最良形態において、当該 すぎ工程は任意であり、例えば、食器Dの汚 れがひどい場合や、洗剤を用いた場合には、 当該すすぎ工程が必要となる。

 本最良形態に食器洗浄システムS8は、表 張力低減用水処理システムS2により磁気処理 及び光触媒処理を行った水を使用するため、 汚れの種類や程度にもよるが、通常は食器洗 浄の際に洗剤を加える必要がない。すなわち 、当該システムにより、洗剤を使用せずに食 器洗浄することが可能となり、排水に洗剤が 含まれないため非常に環境に優しい洗濯をす ることができる。また、洗剤を使用しないこ とに伴い、すすぎ工程においても大量の水を 必要とせず、節水が可能となる。更に、磁気 処理装置により処理を施された水は、食器洗 浄システム内部の配管等の汚れを除去するこ とが可能であるため、これらの清掃を別途行 わなければならない等の手間を省くことが可 能となる。尚、上記は表面張力低減用水処理 システムS2(第二の最良形態)を洗濯システムS4 に組み込んだ場合の作動態様であるが、表面 張力低減用水処理システムS2(第二の最良形態 )の代わりに表面張力低減用水処理システムS1 (第一の最良形態)を導入した場合も同様であ 。

第九の最良形態
 以下、図15を参照しながら第九の最良形態 係る食器洗浄システムを詳述する。ここで 図15は、前述した表面張力低減用水処理シス テムS2が組み込まれた食器洗浄システムS9の 略構成図である。尚、図15中、表面張力低減 用水処理システムS2(第二の最良形態)の代わ に表面張力低減用水処理システムS1(第一の 良形態)を導入してもよい。食器洗浄システ S9と食器洗浄システムS8との相違点は、水導 入孔810に供給される水が表面張力低減用水処 理システムS2により循環処理されたものであ ことである。即ち、食器洗浄システムS9は 食器洗浄システムS8の構成に加えて、水道水 が貯水される貯水タンクTと、当該貯水タン 内の水を水導入孔810に導入するための送水 ンプPとを有し、表面張力低減用水処理シス ムS2が当該貯水タンクT内の水を導入し、磁 処理及び光触媒処理を施し当該水を貯水タ クT内へと戻すことが可能なように接続して いる構成を有する。

 第九の最良形態に係る食器洗浄システムS 9は、10分間程度水処理システムS2を動作させ 処理した水を使用することが好ましい。ま 、当該食器洗浄システムS9は、水導入孔810 水を供給する前に水道水を循環処理するこ により、繰り返し磁気処理及び光触媒処理 施すことができるため、表面張力が更に低 される。尚、上記は表面張力低減用水処理 ステムS2(第二の最良形態)を食器洗浄システ S9に組み込んだ場合の作動態様であるが、 面張力低減用水処理システムS2(第二の最良 態)の代わりに表面張力低減用水処理システ S1(第一の最良形態)を導入した場合も同様で ある。

第十の最良形態
 以下、図16を参照しながら第十の最良形態 係る食器洗浄システムを詳述する。ここで 図16は、前述した表面張力低減用水処理シス テムS2が組み込まれた食器洗浄システムS10の 略構成図である。尚、図16中、表面張力低 用水処理システムS2(第二の最良形態)の代わ に表面張力低減用水処理システムS1(第一の 良形態)を導入してもよい。食器洗浄システ ムS10と第八の最良形態に係る食器洗浄システ ムS8との相違点は、表面張力低減用水処理シ テムS2の配置場所が異なることである。即 、当該水処理システムS2は、送水ポンプ806か ら水を導入し、磁気処理及び光触媒処理を施 した後に水導入孔810に対して当該水を導入す る位置に配される。尚、本最良形態において 、当該水処理システムS2の送水ポンプ1(2)は、 送水ポンプ806がその役割を担うこととなるの で、省略することができる。また、水導入孔 810は、更に、開放又は閉塞する給水弁811を介 して水道水を導入可能に接続されている。

 第十の最良形態に係る食器洗浄システムS 10は、10分間程度食器洗浄システム内に供給 れる水を送水ポンプ806により循環させて、 処理システムS2を動作させて処理した水を使 用することが好ましい。尚、上記は表面張力 低減用水処理システムS2(第二の最良形態)を 器洗浄システムS10に組み込んだ場合の作動 様であるが、表面張力低減用水処理システ S2(第二の最良形態)の代わりに表面張力低減 水処理システムS1(第一の最良形態)を導入し た場合も同様である。

第十一の最良形態
 以下、図17を参照しながら第十一の最良形 に係る食器洗浄システムを詳述する。ここ 、図17は、前述した表面張力低減用水処理シ ステムS2が組み込まれた食器洗浄システムS11 概略構成図である。尚、図17中、表面張力 減用水処理システムS2(第二の最良形態)の代 りに表面張力低減用水処理システムS1(第一 最良形態)を導入してもよい。食器洗浄シス テムS11と第十の最良形態に係る食器洗浄シス テムS10との相違点は、送水ポンプ806から水処 理システムS2へと導入される水を一旦貯水し 、当該水を水処理システムS2により繰り返 循環処理することである。即ち、食器洗浄 ステムS11は、食器洗浄システムS10の構成に えて、送水ポンプ806から水を導入可能な貯 タンクTと、貯水タンクTから水導入孔810に送 水する送水ポンプPとを有する。また、水処 システムS2は、当該貯水タンクT内の水を導 可能であり磁気処理及び光触媒処理を施し 後に当該貯水タンクに戻すことが可能な位 に配されている。

 当該構成とすることにより、第十の最良 態の特徴に加えて、洗浄処理と独立した形 水を循環処理することが可能となるため表 張力低減効果がより顕著となる。尚、上記 表面張力低減用水処理システムS2(第二の最 形態)を食器洗浄システムS11に組み込んだ場 合の作動態様であるが、表面張力低減用水処 理システムS2(第二の最良形態)の代わりに表 張力低減用水処理システムS1(第一の最良形 )を導入した場合も同様である。

《車両洗浄システム》
第十二の最良形態
 以下、図18を参照しながら、本最良形態に る車両洗浄システムについて説明する。こ で、図18は、前述した表面張力低減用水処理 システムS2が組み込まれた車両洗浄システムS 12の概略構成図である。尚、図18中、表面張 低減用水処理システムS2(第二の最良形態)の わりに表面張力低減用水処理システムS1(第 の最良形態)を導入してもよい。そこで、図 18に係る車両洗浄システムS12を説明すると、 両システムS12は、門型状に形成されている 車装置本体1201と、本体1201内を通過する車 を洗浄するための噴射ノズル1203(1203U及びS) 、前記噴射ノズルに対して水を導入するた の送水ポンプPと、前記送水ポンプに水を導 するための貯水タンクTと、貯水タンクT内 水を導入可能であり、当該水に対して磁気 理及び光触媒処理を施し貯水タンクT内に戻 ように接続された、表面張力低減用水処理 ステムS2(S2の内部の構成については省略す 。)と、を有する。

 洗車装置本体下部には、車輪1202が設けら れている。図示しない走行用モータ及び駆動 装置を介して車輪1202が駆動し、床面に敷設 れたレール1204に沿って車両をまたぐように 復もしくは片道走行する。本体1201内部には 、少なくとも、洗浄水を放水する噴射ノズル 1203が設けられ、本体1201を走行させることに り車体の洗浄が図られるようになっている

 ここで、噴射ノズル1203としては、特に限 定されないが、例えば、本体の門内の上部に 設置され、門内を通過する車両の上部を洗浄 するため上部噴射ノズル1203Uと、本体の門内 側面に設置され、門内を通過する車両の側 を洗浄するための側部噴射ノズル1203Sとか 構成されるものが挙げられる。当該上部噴 ノズル1203U及び側部噴射ノズル1203Sは、磁気 理及び光触媒処理された水を送水ポンプPか ら導入可能に接続されており、更に当該水を 噴射可能に成型されている。

 上部噴射ノズル1203Uは、上部支持体1205上 設けられ、当該支持体の両端は、本体1201両 側に立設したレール1206上を上下走行する台 1207に回動可能に支持されている。側部噴射 ズル1203Sは、側面支持体1208上に設けられ、 体1201内に立設したレール1209上を上下走行 る台車1210にアーム1211で連結されている。ア ーム1211内には側部噴射ノズル1203Sを前後させ るためのエアシリンダ1212が設けられており 車体の形状に合わせて前後させ、車体との 離が一定になるようにしている。

 次に、第十二の最良形態である車両洗浄 ステムS12の作動態様について説明する。ま 、第十二の最良形態に係る車両洗浄システ S12の貯水タンクT内に所定量水をためる。続 いて、車両洗浄システムS12の一部を構成する 表面張力低減用水処理システムS2を動作させ と、貯水タンクT内に貯水された水の表面張 力が低減される。尚、当該表面張力洗浄シス テムの動作方法は、先に詳述した内容と同様 である。この際、貯水タンク内の表面張力が 十分に低下するように、水処理システムS2を1 0分間程度動作させることが好適である。当 動作終了後、貯水タンクT内の水は、送水ポ プPを動作させて噴射ノズル1203内に導入さ 噴射される。更に、本体1201をレール1204に沿 って動作させたり、噴射ノズルを台車1207、12 10、エアシリンダ1212等の作動手段により動作 させて、車両全体を洗浄することができる。

 本最良形態に車両洗浄システムS12は、表 張力低減用水処理システムS2により磁気処 及び光触媒処理を行った水を使用するため 汚れの種類や程度にもよるが、通常洗車す 際に洗剤を加える必要がない。すなわち、 該システムにより、洗剤を使用せずに洗車 ることが可能となり、排水に洗剤が含まれ いため非常に環境に優しい車両洗浄をする とができる。また、洗剤を使用しないこと 伴い、すすぎ工程においても大量の水を必 とせず、節水が可能となる。更に、磁気処 装置により処理を施された水は、車両洗浄 ステム内部の配管等の汚れを除去すること 可能であるため、これらの清掃を別途行わ ければならない等の手間を省くことが可能 なる。尚、上記は表面張力低減用水処理シ テムS2(第二の最良形態)を洗濯システムS12に み込んだ場合の作動態様であるが、表面張 低減用水処理システムS2(第二の最良形態)の 代わりに表面張力低減用水処理システムS1(第 一の最良形態)を導入した場合も同様である

実施例1(表面張力低減効果・持続 果確認試験)
 図2に示す表面張力低減用水処理システムS2 60Lの水が貯水された貯水タンクに接続して 当該水処理システムS2を3時間動作させて水 理し、水の表面張力を測定した。詳細な動 条件を以下に示す。
動作条件    :水一水道水(水温11℃)
        :テスト時間-3H
        :環境条件-温度25℃、湿度50~60%
        :磁気処理装置-ニールセン テク カル トレーディング社製アクア
         コレクトAC-20(商標)
        :光触媒装置-宇部興産製UPM-25440-80 P
        :送水流量-32L/min

 本発明に係るシステムを作動させると、貯 タンク内の水の静的表面張力は、低減した 処理してから5日間後、処理した水の表面張 力の測定を行った。尚、表面張力は、プレー ト法(ISO304)にて測定した。測定条件を以下に す。
 測定条件 :測定装置-協和界面化学製CBVP-A3
      :測定方法-プレート法
      :測定範囲-0~100.0mN/m
      :測定精度-±0.2mN/m
      :測定読取-0.1mN/m
      :手動キャリブレーション
      :測定温度-24.0±0.5℃
      :湿度-30%
(恒温恒湿室内で測定)

 表面張力測定の結果、表面張力は34.0~35.2m N/mであった。詳細な結果を表1及び図19に示し た。

実施例2(洗浄効果確認試験)
 実施例1で得られた表面張力低減水を使用し 、各種対象物の洗浄効果を確認した。ここで 、対象物として、(1)生みたての鶏卵、(2)油汚 れが付着したシャツ、(3)ラーメンを食した後 のどんぶり、(4)3ヶ月間洗車していない自家 車、を選択した。そして、いずれの洗浄に いても、市販されている洗浄機{(1)及び(4)に いては市販の高圧噴射洗浄機、(2)について 市販の家庭用洗濯機、(3)については市販の 庭用食器洗浄機}を使用した。そして、洗浄 剤を添加すること無く、表面張力低減水のみ をこれら洗浄機に導入する形で標記試験を実 施した。その結果、いずれの対象物について も、洗浄剤を添加していないにもかかわらず 、洗剤を使用した場合と殆ど遜色ない程度ま で汚れが落ちることが確認された。

図1は、第一の最良形態に係る表面張力 低減用水処理システムS1の構成を示した図で る。 図2は、第二の最良形態に係る表面張力 低減用水処理システムS2の構成を示した図で る。 図3(a)は、光触媒装置の縦断面図である 。図3(b)は、光触媒装置の概念図である。 図4は、光触媒装置の他の実施態様を示 す縦断面図である。 図5(a)は、磁気処理装置の1例を示す概 断面図である。図5(b)は、同A-A線断面図であ 。 図6(a)は、磁気処理装置の他の例を示す 概略一部切欠概略断面図である。図6(b)は、 B-B線断面図である。 図7は、磁気処理装置の他の例を示す概 略構造図である。 図8は、気水分器の概念図である。 図9は、第三の最良形態に係る噴射洗浄 システムS3の構成を示した図である。 図10は、第四の最良形態に係る洗濯シ テムS4の構成を示した図である。 図11は、第五の最良形態に係る洗濯シ テムS5の構成を示した図である。 図12は、第六の最良形態に係る洗濯シ テムS6の構成を示した図である。 図13は、第七の最良形態に係る洗濯シ テムS7の構成を示した図である。 図14は、第八の最良形態に係る食器洗 システムS8の構成を示した図である。 図15は、第九の最良形態に係る食器洗 システムS9の構成を示した図である。 図16は、第十の最良形態に係る食器洗 システムS10の構成を示した図である。 図17は、第十一の最良形態に係る食器 浄システムS11の構成を示した図である。 図18は、第十二の最良形態に係る車両 浄システムS12の構成を示した図である。 図19は、実施例1における表面張力測定 結果を示した図である。

符号の説明

S1,2:水処理システム
2:光触媒装置
21d(1):光触媒繊維不織布
21b(1):紫外線照射ランプ
4:磁気処理装置
7:気水分器
Pa:パイプ系
S3:噴射洗浄システム
301:貯水タンク
303:噴射ノズル
302:高圧ポンプ
S4~7:洗濯システム
401:外箱
402:水槽
403:ドラム
410:ドラム駆動モータ
412:給水ノズル
414:排水口
419:循環ポンプ
T:貯水タンク
P:送水ポンプ
S8~11:食器洗浄システム
801:外箱
802:洗浄槽
802a:洗浄槽貯留部
804:回転噴射ノズル
805:固定洗浄ノズル
806:送水ポンプ
S12:車両洗浄システム
1201:洗車装置本体
1203:噴射ノズル