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Title:
MOVING REGION DETECTION DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/102010
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a moving region detection device which can rapidly and accurately detect a main moving region from plot data on a computer screen. A moving region detection unit (122) detects as a moving region, an identical or similar image region which exists both in a preceding frame and a current frame and whose position on the screen is changed. More specifically, an initial candidate decision unit (301) decides an initial candidate of the moving region. Next, a moving region decision unit (302) decides a moving region to be used for a motion compensation among the initial candidate of the moving region decided by the initial candidate decision unit (301) and one or more other moving region candidates in which the size of the initial candidate of the moving region is changed.

Inventors:
TAKADA JUN (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052398
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 13, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
TAKADA JUN (JP)
International Classes:
H04N7/32; G06T7/20
Foreign References:
JP2005522083A2005-07-21
JP2003173179A2003-06-20
JP2004503862A2004-02-05
JP2004129099A2004-04-22
Attorney, Agent or Firm:
IEIRI, Takeshi (Asahi Bldg. 10th Floor 3-33-8, Tsuruya-cho, Kanagawa-ku, Yokohama-sh, Kanagawa 35, JP)
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Claims:
 現フレームと当該現フレーム以前のフレームである前フレームとで異なる位置に存在する同一または類似の画像領域である移動領域を検出するための初期候補を決定する初期候補決定手段と、
 前記初期候補の移動領域のサイズを変更して1以上の他の移動領域の候補を生成する移動領域候補生成手段と、
 前記初期候補決定手段によって決定された移動領域の初期候補と、移動領域候補生成手段によって生成された移動領域の候補から、動き補償に使用する移動領域を決定する移動領域決定手段と
を備えることを特徴とする移動領域検出装置。
 前記移動領域候補生成手段は、移動領域の初期候補の各辺毎に、前記前フレームを動き補償した場合の画素値と前記現フレームの画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の拡大可能な最大拡大幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大拡大幅だけ拡大させる拡大処理を行うことにより移動領域候補を生成することを特徴とする請求項1に記載の移動領域検出装置。
 前記移動領域決定手段は、前記現フレームの画素値を真の画素値として、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却しないと決定した場合に、前記拡大処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項2に記載の移動領域検出装置。
 前記移動領域候補生成手段は、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、
 前記移動領域決定手段は、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却すると決定した場合に、前記縮小処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項3に記載の移動領域検出装置。
 前記移動領域候補生成手段は、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、
 前記移動領域決定手段は、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却しないと決定した場合に、前記縮小処理および前記拡大処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項3に記載の移動領域検出装置。
 前記移動領域候補生成手段は、前記現フレームの画素値を真の画素値として、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、さらに、前記縮小処理により得られた領域の最大縮小幅が0の各辺について、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の拡大可能な最大拡大幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大拡大幅だけ拡大させる拡大処理を行うことにより移動領域候補を生成することを特徴とする請求項1に記載の移動領域検出装置。
 前記移動領域決定手段は、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、初期候補の移動領域の全体について行い、最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、初期候補を棄却するか否かを決定することを特徴とする請求項3に記載の移動領域検出装置。
 前記移動領域候補生成手段は、
 移動領域の各辺毎に、所定の画素幅単位で拡大可能か否かを判定し、拡大可能と判定された辺のみを拡大し、
 該判定に際しては、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、
 前記現フレームの画素値を真の画素値として、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、各辺に対して前記所定の画素幅単位で行い、
 最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、前記各辺毎に、前記所定の画素幅単位で拡大可能か否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の移動領域検出装置。
 前記移動領域候補生成手段は、
 移動領域の各辺毎に、所定の画素幅単位で縮小可能か否かを判定し、縮小可能と判定された辺のみを縮小し、
 該判定に際しては、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、各辺に対して前記所定の画素幅単位で行い、
 最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、前記各辺毎に、前記所定の画素幅単位で縮小可能か否かを判定することを特徴とする請求項5に記載の移動領域検出装置。
 他の1以上のエッジ点との位置関係がフレーム内で一意なエッジ点を特徴点として前フレームおよび現フレームから抽出し、前フレームおよび現フレームにおいて同じ一意な位置関係を持つ特徴点のペアを抽出する移動ベクトル検出手段を備え、
 前記初期候補決定手段は、前記移動ベクトル検出手段で抽出された特徴点のペアのうちの前フレームに存在する特徴点の外接矩形を前フレームにおける移動領域の初期候補、前記移動ベクトル検出手段で抽出された特徴点のペアのうちの現フレームに存在する特徴点の外接矩形を現フレームにおける移動領域の初期候補とすることを特徴とする請求項1に記載の移動領域検出装置。
 現フレームと当該現フレーム以前のフレームである前フレームとで異なる位置に存在する同一または類似の画像領域である移動領域を検出するための初期候補を決定する初期候補決定ステップと、
 前記初期候補の移動領域のサイズを変更して1以上の他の移動領域の候補を生成する移動領域候補生成ステップと、
 前記初期候補決定ステップによって決定された移動領域の初期候補と、移動領域候補生成ステップによって生成された移動領域の候補から、動き補償に使用する移動領域を決定する移動領域決定ステップと
を含むことを特徴とする移動領域検出方法。
 前記移動領域候補生成ステップは、移動領域の初期候補の各辺毎に、前記前フレームを動き補償した場合の画素値と前記現フレームの画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の拡大可能な最大拡大幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大拡大幅だけ拡大させる拡大処理を行うことにより移動領域候補を生成することを特徴とする請求項11に記載の移動領域検出方法。
 前記移動領域決定ステップは、前記現フレームの画素値を真の画素値として、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却しないと決定した場合に、前記拡大処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項12に記載の移動領域検出方法。
 前記移動領域候補生成ステップは、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、
 前記移動領域決定ステップは、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却すると決定した場合に、前記縮小処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項13に記載の移動領域検出方法。
 前記移動領域候補生成ステップは、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、
 前記移動領域決定ステップは、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却しないと決定した場合に、前記縮小処理および前記拡大処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項13に記載の移動領域検出方法。
 前記移動領域候補生成ステップは、前記現フレームの画素値を真の画素値として、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、さらに、前記縮小処理により得られた領域の最大縮小幅が0の各辺について、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の拡大可能な最大拡大幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大拡大幅だけ拡大させる拡大処理を行うことにより移動領域候補を生成することを特徴とする請求項11に記載の移動領域検出方法。
 前記移動領域決定ステップは、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、初期候補の移動領域の全体について行い、最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、初期候補を棄却するか否かを決定することを特徴とする請求項13に記載の移動領域検出方法。
 前記移動領域候補生成ステップは、
 移動領域の各辺毎に、所定の画素幅単位で拡大可能か否かを判定し、拡大可能と判定された辺のみを拡大し、
 該判定に際しては、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、
 前記現フレームの画素値を真の画素値として、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、各辺に対して前記所定の画素幅単位で行い、
 最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、前記各辺毎に、前記所定の画素幅単位で拡大可能か否かを判定することを特徴とする請求項12に記載の移動領域検出方法。
 前記移動領域候補生成ステップは、
 移動領域の各辺毎に、所定の画素幅単位で縮小可能か否かを判定し、縮小可能と判定された辺のみを縮小し、
 該判定に際しては、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、各辺に対して前記所定の画素幅単位で行い、
 最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、前記各辺毎に、前記所定の画素幅単位で縮小可能か否かを判定することを特徴とする請求項15に記載の移動領域検出方法。
 他の1以上のエッジ点との位置関係がフレーム内で一意なエッジ点を特徴点として前フレームおよび現フレームから抽出し、前フレームおよび現フレームにおいて同じ一意な位置関係を持つ特徴点のペアを抽出する移動ベクトル検出ステップをさらに含み、
 前記初期候補決定ステップは、前記移動ベクトル検出ステップで抽出された特徴点のペアのうちの前フレームに存在する特徴点の外接矩形を前フレームにおける移動領域の初期候補、前記移動ベクトル検出ステップで抽出された特徴点のペアのうちの現フレームに存在する特徴点の外接矩形を現フレームにおける移動領域の初期候補とすることを特徴とする請求項11に記載の移動領域検出方法。
 コンピュータを、
 現フレームと当該現フレーム以前のフレームである前フレームとで異なる位置に存在する同一または類似の画像領域である移動領域を検出するための初期候補を決定する初期候補決定手段と、
 前記初期候補の移動領域のサイズを変更して1以上の他の移動領域の候補を生成する移動領域候補生成手段と、
 前記初期候補決定手段によって決定された移動領域の初期候補と、移動領域候補生成手段によって生成された移動領域の候補から、動き補償に使用する移動領域を決定する移動領域決定手段として機能させるための移動領域検出プログラムを前記コンピュータに読み取り可能に記録するプログラム記録媒体。
 前記移動領域候補生成手段は、移動領域の初期候補の各辺毎に、前記前フレームを動き補償した場合の画素値と前記現フレームの画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の拡大可能な最大拡大幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大拡大幅だけ拡大させる拡大処理を行うことにより移動領域候補を生成することを特徴とする請求項21に記載のプログラム記録媒体。
 前記移動領域決定手段は、前記現フレームの画素値を真の画素値として、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却しないと決定した場合に、前記拡大処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項22に記載のプログラム記録媒体。
 前記移動領域候補生成手段は、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、
 前記移動領域決定手段は、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却すると決定した場合に、前記縮小処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項23に記載のプログラム記録媒体。
 前記移動領域候補生成手段は、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、
 前記移動領域決定手段は、初期候補の移動領域を使って動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値との比較結果に従って、初期候補を棄却するか否かを決定し、初期候補を棄却しないと決定した場合に、前記縮小処理および前記拡大処理を行った移動領域候補を移動領域として決定することを特徴とする請求項23に記載のプログラム記録媒体。
 前記移動領域候補生成手段は、前記現フレームの画素値を真の画素値として、移動領域の初期候補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の縮小可能な最大縮小幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大縮小幅だけ縮小させる縮小処理を行うことにより移動領域候補を生成し、さらに、前記縮小処理により得られた領域の最大縮小幅が0の各辺について、動き補償を行った場合の動き補償後の画素値と真の画素値とを比較した比較結果に従って、各辺の拡大可能な最大拡大幅を算出し、初期候補の各辺をそれぞれの最大拡大幅だけ拡大させる拡大処理を行うことにより移動領域候補を生成することを特徴とする請求項21に記載のプログラム記録媒体。
 前記移動領域決定手段は、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、初期候補の移動領域の全体について行い、最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、初期候補を棄却するか否かを決定することを特徴とする請求項23に記載のプログラム記録媒体。
 前記移動領域候補生成手段は、
 移動領域の各辺毎に、所定の画素幅単位で拡大可能か否かを判定し、拡大可能と判定された辺のみを拡大し、
 該判定に際しては、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、
 前記現フレームの画素値を真の画素値として、動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、各辺に対して前記所定の画素幅単位で行い、
 最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、前記各辺毎に、前記所定の画素幅単位で拡大可能か否かを判定することを特徴とする請求項22に記載のプログラム記録媒体。
 前記移動領域候補生成手段は、
 移動領域の各辺毎に、所定の画素幅単位で縮小可能か否かを判定し、縮小可能と判定された辺のみを縮小し、
 該判定に際しては、移動領域が動き補償に使用する移動領域として適している程度および適していない程度をそれぞれ示すメリット値およびデメリット値を評価尺度として使用し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値以上となる画素が検出される毎に前記デメリット値を所定値だけ加算し、
 動き補償後の画素値と真の画素値との差分が所定の閾値より小さな画素であって且つ隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出される毎に前記メリット値を所定値だけ加算する処理を、各辺に対して前記所定の画素幅単位で行い、
 最終的に得られた前記メリット値と前記デメリット値との比較結果に基づいて、前記各辺毎に、前記所定の画素幅単位で縮小可能か否かを判定することを特徴とする請求項25に記載のプログラム記録媒体。
 他の1以上のエッジ点との位置関係がフレーム内で一意なエッジ点を特徴点として前フレームおよび現フレームから抽出し、前フレームおよび現フレームにおいて同じ一意な位置関係を持つ特徴点のペアを抽出する移動ベクトル検出手段をさらに含み、
 前記初期候補決定手段は、前記移動ベクトル検出手段で抽出された特徴点のペアのうちの前フレームに存在する特徴点の外接矩形を前フレームにおける移動領域の初期候補、前記移動ベクトル検出手段で抽出された特徴点のペアのうちの現フレームに存在する特徴点の外接矩形を現フレームにおける移動領域の初期候補とすることを特徴とする請求項21に記載のプログラム記録媒体。
 現フレームと当該現フレーム以前のフレームである前フレームとを比較して移動ベクトルを検出する移動ベクトル検出手段と、
 前記前フレームと前記現フレームとの何れにも存在する同一または類似の画像領域であって、画面上での位置が前記移動ベクトル検出手段で検出された移動ベクトルだけ変化している画像領域を移動領域として検出する移動領域検出手段と、
 前記移動領域検出手段で検出された移動領域を前記前フレーム上の移動ベクトルが示す移動先に複写する動き補償手段と、
 動き補償後の前記前フレームと前記現フレームとが相違する領域を更新領域として検出する更新領域検出手段と、
 前記更新領域検出手段で検出された更新領域を画像として符号化する領域符号化手段とを備えた映像信号符号化装置であって、
 前記移動領域検出手段として、請求項1に記載の移動領域検出装置を使用した映像信号符号化装置。
 前記更新領域検出手段が更新領域を検出する更新領域検出域を、フレーム上に設定する更新領域検出域設定手段を備えることを特徴とする請求項31記載の映像信号符号化装置。
Description:
移動領域検出装置

 本発明は、移動領域検出装置に関し、特 、コンピュータ画面の描画データから主要 移動領域を検出する移動領域検出装置に関 る。

 近年、コンピュータの端末装置からの情 の漏洩の防止と端末側でのアプリケーショ 管理の容易性を図るため等を目的として、 末装置にて入出力および表示される全ての プリケーションをサーバ装置で実行させ、 れに伴う全ての生成ファイルもサーバ装置 管理するようにしたシン・クライアント・ ステムが導入されるようになってきた。

 このようなシン・クライアント・システ では、サーバ装置で実行されるアプリケー ョンプログラムの描画データが、LAN(Local Ar ea Network)などのネットワークを通じてクライ アント側の端末装置へ転送され、端末装置の 画面に表示される。このため、描画データの 処理量が大きくなる、又は、サーバ装置に接 続される端末装置の台数が多くなると、描画 データを端末装置に転送するためのサーバ装 置の負荷が増大し、応答時間の低下や端末装 置の接続台数の大幅な制限などの問題が生じ る。

 そこで、ソフトウェアによる描画データ 表示制御技術として、1画面内で描画更新さ れた描画データ部分を含む矩形の描画領域の みを切り出し、さらにこれを必要に応じて圧 縮して転送することで、コンピュータ画面の 描画データの転送に伴うデータ量を削減して サーバ装置の負荷を軽減することが考えられ ている(例えば特許文献1参照)。しかし、描画 データの高精細化やモニタ解像度の飛躍的な 向上によって、コンピュータ画面の描画処理 量は益々増大しているため、描画品質を低下 させることなしにさらなる処理負荷の軽減が 求められている。

特表2004-503862号公報

特開2004-129099号公報

 MPEG(Moving Picture Experts Group)などの動画像 符号化方式では、符号化すべき画素ブロック が参照画像のどの位置と似ているかを示す移 動ベクトルを用いて動き補償を行うことによ り、伝送符号量の削減を図っている。移動ベ クトルおよび移動領域の検出には、全探索法 と呼ばれる手法が一般的に使用される。全探 索法では、探したい画像となるテンプレート ブロックと探索対象となるサーチウィンドウ 全てとの比較を行う。つまり、移動ベクトル と移動領域の検出は8画素×8画素といったブ ック単位で行う。比較は、サーチウィンド をスキャンしながら画素値の差分絶対値和 順に求め、差分絶対値が最小となる場所と 動きを移動ベクトルとして検出する。しか 、全探索法は非常に大きな演算量を必要と る。このため、最初に粗く、広く探索し、 の評価結果に応じて狭く、高精度に探索す 高速化手法も提案されている(例えば特許文 2参照)。

 シン・クライアント・システムにおける ーバ装置から端末装置へのコンピュータ画 の描画データの転送においても、ウィンド 等のオブジェクトの移動を検出し、動き補 を行うことで転送データ量の大幅な削減が 待できる。しかし、コンピュータ画面は一 的な動画像よりも更に解像度が高いため、 動ベクトルをリアルタイムに探索するには 全探索法はもとより、前述した高速化手法 用いたとしても演算負荷が高い。また、コ ピュータ画面には単色領域が多く、さらに 字などのように同一形状のオブジェクトが 面内の複数箇所に存在する場合も多い。こ ため、画素ブロック単位で探索すると局所 に陥り易い。結果として、例えば単一のウ ンドウを移動しただけでも多数の異なる移 領域が検出されてしまうという課題がある

 また、ウィンドウなどサイズの大きなオ ジェクトが移動した場合、ブロック単位で 出された多数の移動領域を結合して全体の 動領域を求める処理が必要になるという課 がある。

 本発明の目的は、コンピュータ画面の描 データから高速かつ高精度に主要な移動領 を検出することのできる移動領域検出装置 提供することにある。

 本発明の移動領域検出装置は、
 現フレームと当該現フレーム以前のフレー である前フレームとで異なる位置に存在す 同一または類似の画像領域である移動領域 検出するための初期候補を決定する初期候 決定手段と、
 前記初期候補の移動領域のサイズを変更し 1以上の他の移動領域の候補を生成する移動 領域候補生成手段と、
 前記初期候補決定手段によって決定された 動領域の初期候補と、移動領域候補生成手 によって生成された移動領域の候補から、 き補償に使用する移動領域を決定する移動 域決定手段とを備える。

 本発明によれば、コンピュータ画面の描 データから高速かつ高精度に主要な移動領 を検出することのできる移動領域検出装置 得られる。

本発明の実施の形態に係る映像信号符 化装置のブロック図である。 本発明の実施の形態に係る映像信号符 化装置の処理の流れを示すフローチャート ある。 本発明の実施の形態に係る映像信号符 化装置による映像信号の符号化処理の説明 である。 移動ベクトル検出部の第1の実施例のブ ロック図である。 第1の実施例に係る移動ベクトル検出部 の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施例に係る移動ベクトル検出部 におけるエッジ抽出処理の説明図である。 第1の実施例に係る移動ベクトル検出部 で使用する現フレームのハッシュテーブルの 一例を示す図である。 第1の実施例に係る移動ベクトル検出部 で使用する前フレームのハッシュテーブルの 一例を示す図である。 第1の実施例に係る移動ベクトル検出部 の検出結果の一例を示す図である。 第1の実施例に係る移動ベクトル検出 で検出された最頻出の移動ベクトル候補の ストに含まれる特徴点のペアを前フレーム よび現フレームにプロットしたイメージと 推定された移動ベクトルとの関係を示す図 ある。 移動領域検出部の第1の実施例のブロ ク図である。 第1の実施例に係る移動領域検出部の 理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施例に係る移動領域検出部に いて特徴点群に外接する矩形を移動領域と る例を示す図である。 第1の実施例に係る移動領域検出部に ける移動領域決定部の第1の処理例を示すフ ローチャートである。 第1の実施例に係る移動領域検出部に ける移動領域決定部の第1の処理例を示すフ ローチャートである。 第1の実施例に係る移動領域検出部に いて移動領域の右への拡大幅を決定する方 の説明図である。 第1の実施例に係る移動領域検出部に ける移動領域決定部の第2の処理例を示すフ ローチャートである。 第1の実施例に係る移動領域検出部に ける移動領域決定部の第2の処理例を示すフ ローチャートである。 第1の実施例に係る移動領域検出部に いて移動領域の右からの縮小幅を決定する 法の説明図である。 第1の実施例に係る移動領域検出部に ける移動領域決定部の第3の処理例を示すフ ーチャートである。 第1の実施例に係る移動領域検出部に ける移動領域決定部の第4の処理例を示すフ ローチャートである。 第1の実施例に係る移動領域検出部に ける移動領域決定部の第4の処理例を示すフ ローチャートである。 更新領域検出域設定部の第1の実施例 ブロック図である。 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第1の処理例を示すフローチャートであ 。 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第1の処理例による効果の説明図である 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第2の処理例を示すフローチャートであ 。 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第2の処理例による効果の説明図である 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第2の処理例による効果の説明図である 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第3の処理例を示すフローチャートであ 。 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第3の処理例による効果の説明図である 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第3の処理例による効果の説明図である 第1の実施例に係る更新領域検出域設 部の第3の処理例による効果の説明図である 更新領域検出域設定部の第2の実施例 ブロック図である。 第2の実施例に係る更新領域検出域設 部の処理例を示すフローチャートである。 更新領域検出域設定部の第3の実施例 ブロック図である。 第3の実施例に係る更新領域検出域設 部の第1の処理例を示すフローチャートであ 。 第3の実施例に係る更新領域検出域設 部の第1の処理例による効果の説明図である 第3の実施例に係る更新領域検出域設 部の第1の処理例による効果の説明図である 第3の実施例に係る更新領域検出域設 部の第2の処理例を示すフローチャートであ 。 第3の実施例に係る更新領域検出域設 部の第2の処理例による効果の説明図である 第3の実施例に係る更新領域検出域設 部の第2の処理例による効果の説明図である 第3の実施例に係る更新領域検出域設 部の第2の処理例による効果の説明図である 更新領域検出域設定部の第4の実施例 ブロック図である。 第4の実施例に係る更新領域検出域設 部の処理例を示すフローチャートである。 更新領域検出部の第1の実施例のブロ ク図である。 第1の実施例に係る更新領域検出部の 理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施例に係る更新領域検出部に ける画素比較部による処理例を示すフロー ャートである。 第1の実施例に係る更新領域検出部に ける画素比較部による処理例を示すフロー ャートである。 第1の実施例に係る更新領域検出部で 用する上端バッファ、下端バッファおよび ラグバッファが、動き補償後の参照フレー と現フレームとの差分状況に応じて更新さ る例を示す図である。 第1の実施例に係る更新領域検出部に ける更新領域抽出部による処理例を示すフ ーチャートである。 単一の閾値による更新領域検出の実験 例を示す図である。 第1の実施例に係る更新領域検出部に る更新領域検出の実験例を示す図である。

符号の説明

 100 映像信号符号化装置
 101 画像入力装置
 102 データ記憶装置
 103 データ処理装置
 104 符号出力装置
 111 符号化対象フレーム記憶部
 112 参照フレーム記憶部
 113 作業域
 121 移動ベクトル検出部
 122 移動領域検出部
 123 動き補償部
 124 更新領域検出域設定部
 125 更新領域検出部
 126 領域符号化部
 131 現フレーム
 132 参照フレーム
 134 移動ベクトル
 135 領域
 136 領域
 137 参照フレーム
 138 更新領域
 139 更新領域
 201 エッジ抽出部
 202 特徴点抽出部
 203 特徴点ペア抽出部
 204 移動ベクトル算出部
 205 移動ベクトル候補生成部
 206 移動ベクトル選択部
 301 初期候補決定部
 302 移動領域決定部
 401 移動領域有無判定部
 402 移動方向判定部
 403 分割部
 411 移動領域有無判定部
 412 移動領域重複判定部
 413 移動方向判定部
 414 分割部
 501 移動領域有無判定部
 502 分割部
 511 移動領域有無判定部
 512 移動領域重複判定部
 513 分割部
 601 画素比較部
 602 更新領域抽出部
 R1、R2、R3、R4 画面
 R11、R12、R13、R14、R20、R20a、R20b、R20c、R21、R 30、R30a、R30b、R30c、R30d 移動領域
 R22、R23、R24、R25、R26、R31、R32、R331、R332、R3 33、R334、R341、R342、R343、R344、R345、R346、R351 R352、R361、R362、R363、R364、R365、R366、R367、R40 、R41、R42、R43 更新領域
 L221、L241、L242、L251、L252、L253、L281、L282、L2 83、L291、L292、L293、L294、L295、L296、L341、L342 L351、L352、L371、L372、L373、L374、L381、L382、L38 3、L384、L391、L392、L393、L394、L395、L396 分割

 図1を参照すると、本発明の実施の形態に 係る映像信号符号化装置100の一例は、画像入 力装置101と、データ記憶装置102と、データ処 理装置103と、符号出力装置104とから構成され ている。

 画像入力装置101は、符号化の対象となる 像信号を入力する装置であり、例えば図示 ないコンピュータのディスプレイ画面のカ ー映像信号をアナログキャプチャあるいは ィジタルキャプチャし、データ記憶装置102 記憶する。キャプチャされた1画面分の映像 信号は、フレームあるいは画面データと呼ぶ 。

 データ記憶装置102は、画像入力装置101か 入力されたフレームを記憶する符号化対象 レーム記憶部111、符号化対象フレーム記憶 111に記憶したフレームの符号化に使用する 照フレームを記憶する参照フレーム記憶部1 12、フレームの符号化の過程で適宜参照更新 れる各種データを保持する作業域113を有す 。

 データ処理装置103は、データ記憶装置102 記憶された符号化対象フレームの符号化を う装置であり、移動ベクトル検出部121、移 領域検出部122、動き補償部123、更新領域検 域設定部124、更新領域検出部125および領域 号化部126を備えている。各部は、概略以下 ような機能を有する。

 移動ベクトル検出部121は、符号化対象フ ームとその直前のフレームとを比較して、 要な1つの移動ベクトルを検出する機能を有 する。主要な移動ベクトルとは、換言すれば 、1以上の移動ベクトルの内の支配的なもの 意味する。例えば、コンピュータの画面で 図スクロールとマウスカーソル移動が同時 発生した場合、移動領域の大部分は地図ス ロールによるものが占めるため、地図スク ールによる移動ベクトルが主要な移動ベク ルとなる。

 移動領域検出部122は、符号化対象フレー とその直前のフレームとの何れにも存在す 同一または類似の画像領域であって、画面 での位置が移動ベクトル検出部121で検出さ た移動ベクトルだけ変化している画像領域 移動領域として検出する機能を有する。

 動き補償部123は、移動領域検出部122で検 された移動領域について、符号化対象フレ ムの符号化に使用する参照フレーム内で移 ベクトルが示す移動先へ複写を行い、動き 償後の参照フレームを生成する機能を有す 。

 更新領域検出域設定部124は、フレーム上 1以上の更新領域検出域を設定する機能を有 する。

 更新領域検出部125は、更新領域検出域設 部124により設定された更新領域検出域毎に 動き補償後の参照フレームと符号化対象フ ームとが相違する領域を更新領域として検 する機能を有する。

 領域符号化部126は、更新領域検出部125で 出された更新領域を画像として任意の符号 方式によって符号化した符号を生成する。

 符号出力装置104は、データ記憶装置102の 業域113から符号化対象フレームについて生 された符号を読み出して出力する装置であ 、例えば図示しないクライアント端末と通 する通信装置などで構成される。1つの符号 化対象フレームについて生成された符号には 、領域符号化部126で生成された更新領域の符 号、移動ベクトル検出部121と移動領域検出部 122で検出された移動領域情報(移動元の領域 座標と移動ベクトル)とが含まれる。

 上記の移動ベクトル検出部121、移動領域 出部122、動き補償部123、更新領域検出域設 部124、更新領域検出部125および領域符号化 126は、データ処理装置103を構成するコンピ ータとその上で動作するプログラムとで実 することができる。プログラムは、CD-ROM等 コンピュータ可読記録媒体に記録されて提 され、コンピュータの立ち上げ時などにコ ピュータに読み取られ、コンピュータの動 を制御することにより、コンピュータ上に 記の各部を実現する。

 次に本実施の形態に係る映像信号符号化 置100の全体的な動作を説明する。

 映像信号符号化装置100の画像入力装置101 、符号化対象となるフレームをキャプチャ 、データ記憶装置102の符号化対象フレーム 憶部111に現フレームとして記憶する(図2の テップS101)。

 次に、移動ベクトル検出部121は、現フレ ムと、参照フレーム記憶部112に記憶された に符号化を終えた直前のフレーム(参照フレ ーム)とを比較し、主要な1つの移動ベクトル 検出する(ステップS102)。例えば、図3の現フ レーム131と参照フレーム132との比較から図示 した移動ベクトル134が支配的であれば、移動 ベクトル134が主要な移動ベクトルとして検出 される。検出された移動ベクトル134の情報は 作業域113に一時的に保存される。

 次に移動領域検出部122は、現フレームか 移動ベクトルが検出された場合(ステップS10 3でYES)、現フレームと参照フレームとの何れ も存在する同一または類似の画像領域であ て、画面上での位置が移動ベクトル検出部1 21で検出された移動ベクトルだけ変化してい 画像領域を移動領域として検出する(ステッ プS104)。例えば、図3の現フレーム131と参照フ レーム132とにおいて、領域135と領域136とが同 一または類似の画像領域であった場合、領域 135、136が移動領域として検出される。検出さ れた移動領域135、136の座標情報は作業域113に 一時的に保存される。

 次に動き補償部123は、移動領域が検出さ た場合(ステップS105でYES)、参照フレーム上 移動前の移動領域の画像を移動ベクトルが す移動後の位置へ複写する動き補償を行う とにより、参照フレーム記憶部112を更新す (ステップS106)。例えば図3の場合、参照フレ ーム132上で、領域136を現フレーム131における 領域135に相当する位置にコピーする。これに より、図3の動き補償後の参照フレーム137が 成される。

 ただし、移動ベクトルが検出されなかっ 場合(ステップS103でNO)、移動領域の検出と き補償は実行されない。また、移動ベクト が検出されても移動領域の検出に失敗した 合(ステップS105でNO)、動き補償は実行されな い。

 次に更新領域検出域設定部124は、更新領 を検出する1以上の更新領域検出域をフレー ム上に設定する(ステップS107)。次に、更新領 域検出部125は、更新領域検出域設定部124によ り設定された更新領域検出域毎に、参照フレ ームと現フレームとが相違する領域を更新領 域として検出する(ステップS108)。これにより 、例えば図3の場合、更新領域138及び139が検 される。検出された更新領域138及び139の座 情報は作業域113に一時的に保存される。

 次に領域符号化部126は、更新領域検出部1 25で検出された更新領域を画像として符号化 た符号を生成する(ステップS109)。生成され 符号は、作業域113に記憶された更新領域の 標情報に対応付けて一時的に保存される。

 符号出力装置104は、データ記憶装置102の 業域113から現フレームについて生成された 報、すなわち各更新領域の座標情報とその 号および移動領域情報(移動元の領域の座標 情報と移動ベクトル)を読み出し、出力する( テップS110)。例えば、図3の場合、更新領域1 38の座標情報とその符号、更新領域139の座標 報とその符号、移動領域136の座標情報と移 ベクトル134が、現フレームに関する符号情 として出力される。

 符号情報からフレームを復号する場合、 号化と逆の手順で行う。例えば図3の現フレ ーム131を参照フレーム132と符号情報とから復 号する場合、まず、参照フレーム132の移動領 域136を移動ベクトル134が示す場所へ複写して 動き補償後の参照フレーム137を生成する。そ の後、この参照フレームに対して、符号情報 から復号した更新領域138および更新領域139を 反映することにより、現フレーム131を生成す る。

 次にデータ処理装置103が備える各部につ て説明する。ここで、動き補償部123はコピ 手段で実現でき、また領域符号化部126は、 測符号化、変換符号化、ベクトル量子化、 ントロピー符号化など周知の画像符号化技 で実現できるため、以下では、移動ベクト 検出部121、移動領域検出部122、更新領域検 域設定部124および更新領域検出部125につい 詳細に説明する。

(1)移動ベクトル検出部121
 図4を参照すると、移動ベクトル検出部121の 第1の実施例は、エッジ抽出部201、特徴点抽 部202、特徴点ペア抽出部203および移動ベク ル算出部204から構成される。各々は、概ね 下のような機能を有する。

 エッジ抽出部201は、現フレームおよび参 フレーム内で画素値の変化が大きい点をエ ジ点として抽出する機能を有する。エッジ とは、予め定められた直交する2方向(上と 、左と下、下と右、右と上、斜め左上と斜 左下、斜め左下と斜め右下、斜め右下と斜 右上、斜め右上と斜め左上)の隣接画素との 素値の差分が共に予め設定された閾値以上 違している画素である。画素値の差分は例 ばR、G、Bの各成分毎に求め、その何れかの 分の差分が閾値以上であれば、2つの画素の 画素値の差分が閾値以上相違していると判断 する。

 特徴点抽出部202は、現フレームおよび参 フレーム中から抽出されたエッジ点のうち 他の1以上のエッジ点との位置関係が当該フ レームにおいて一意(ユニークとも言う)なエ ジ点(すなわち、他の1以上のエッジ点との 置関係が当該フレームにおいて唯一度しか れないエッジ点)を特徴点として抽出する機 を有する。本実施例では、他の1以上のエッ ジ点として、フレームのラスタスキャン順で 直前に現れた1つのエッジ点を用いる。しか 、他の実施例として、直前1つ目のエッジ点 直前2つ目のエッジ点のように複数のエッジ 点を用いても良い。一般に、直前1つのエッ 点だけを用いるよりも直前複数のエッジ点 用いた方が、当該フレームにおいて他のエ ジ点との位置関係がユニークになるエッジ の個数を少なくできるため、後述するよう ハッシュ値を使う場合のハッシュ値のビッ 数を少なくできる利点がある。

 エッジ点と他のエッジ点との位置関係を 定するデータとしては、エッジ点同士の距 を画素数で表現した値を使用することがで る。また、距離そのものでなく、距離を表 ビット列の下位何ビットかをハッシュ値と 、このハッシュ値がユニークなエッジ点を 徴点として抽出するようにしても良い。本 施例では、距離を表すビット列のたとえば 位11ビットをハッシュ値として使用する。

 特徴点ペア抽出部203は、他のエッジ点と 位置関係が同一の特徴点のペアを現フレー および参照フレームから抽出する機能を有 る。好ましくは、特徴点ペア抽出部203は、 のエッジ点との位置関係が同一かつ画素値 差が閾値以下の特徴点のペアを抽出する。

 移動ベクトル算出部204は、現フレームお び参照フレームから抽出された特徴点のペ の座標値の差分を移動ベクトルとして算出 る機能を有する。好ましくは、移動ベクト 算出部204は、移動ベクトル候補生成部205と 動ベクトル選択部206とで構成される。

 移動ベクトル候補生成部205は、現フレー と参照フレームから抽出された特徴点のペ が複数存在する場合、各特徴点のペア毎に 標値の差分を移動ベクトル候補として生成 る機能を有する。

 移動ベクトル選択部206は、移動ベクトル 補のうち最も頻出する移動ベクトル候補を 動ベクトルとして選定する機能を有する。

 次に本実施例の移動ベクトル検出部121の 作を説明する。

 移動ベクトル検出部121のエッジ抽出部201 、符号化対象フレーム記憶部111に記憶され 現フレームの先頭の画素に注目し(図5のス ップS201)、注目中の画素がエッジ点かどうか を判定する(ステップS202)。エッジ点でなけれ ば、ラスタスキャン方向の順で次の画素に注 目を移し(ステップS206)、注目中の画素がエッ ジ点かどうかを判定する(ステップS202)。

 注目中の画素がエッジ点であれば(ステッ プS202でYES)、注目中の画素の座標値と画素値 組をエッジ点情報として作業域113に一時的 保存する(ステップS203)。次に、作業域113に 存されている直前のエッジ点との距離を求 、その距離の下位11ビットをハッシュ値と て算出し(ステップS204)、作業域113に記憶さ ている現フレームに対応するハッシュテー ルを更新する(ステップS205)。例えば図6に示 ように、ラスタスキャン順に処理を進めて 画素P(1,1)に続き画素P(5,1)がエッジ点として 出された場合、画素P(5,1)と画素P(1,1)の距離 画素数にして4なので、値4のハッシュ値が 出され、当該エッジ点の情報がハッシュテ ブルに登録される。

 図7を参照すると、現フレームに対応する ハッシュテーブルの一例は、0~2047の各ハッシ ュ値に1対1に対応するエントリを有し、各エ トリに、出現頻度、最終出現座標、画素値 登録される。出現頻度の初期値は0、最終出 現座標および画素値の初期値はNULLである。 ッジ抽出部201は、ステップS205のハッシュテ ブルの更新処理において、算出したハッシ 値を持つエントリの出現頻度を1だけインク リメントし、検出したエッジ点の座標値と画 素値を最終出現座標および画素値の欄に記録 する。例えば前述した画素P(5,1)の場合、図7 ハッシュ値4のエントリにおける出現頻度が1 だけインクリメントされ、また画素P(5,1)の座 標値と画素値とが同エントリに記録される。

 エッジ抽出部201は、以上のような処理を フレームの最後の画素まで繰り返し実行す 。

 エッジ抽出部201の処理が完了すると(ステ ップS207でYES)、特徴点抽出部202は、現フレー に対応するハッシュテーブルを参照して、 現頻度が1になっているエントリに座標値と 画素値とが記録されているエッジ点を特徴点 としてすべて抽出する(ステップS208)。例えば 、エッジ抽出部201の処理完了時点の現フレー ムに対応するハッシュテーブルが図7に示し ものであった場合、画素P(5,1)が1つの特徴点 して抽出される。

 次に特徴点ペア抽出部203は、現フレーム 対応するハッシュテーブルおよび前フレー に対応するハッシュテーブルを参照して、 ッシュ値が同一の特徴点のペアをすべて抽 する(ステップS209)。ここで、前フレームに 応するハッシュテーブルは、前フレームが フレームとして処理された際にエッジ抽出 201により作成され、作業域113に記憶されて る。例えば前フレームに対応するハッシュ ーブルが図8に示すような内容になっている 場合、図7に示した現フレームから特徴点と て抽出された画素P(5,1)とハッシュ値が同じ4 画素P(5,8)が前フレームに存在するため、前 レームにおける画素P(5,8)と現フレームにお る画素P(5,1)のペアが、1つの特徴点のペアと して抽出される。

 次に特徴点ペア抽出部203は、ステップS209 で抽出した特徴点のペアのうち、R、G、Bの各 色成分の差分が何れも予め設定された閾値以 下となるペアは対応可能性が高いので残し、 それ以外の特徴点のペアは除外する(ステッ S210)。特徴点ペア抽出部203は、残した特徴点 のペアの情報を作業域113に記録する。

 次に移動ベクトル算出部204の移動ベクト 候補生成部205は、作業域113から特徴点のペ の情報を読み出し、各ペア毎に座標値の差 を移動ベクトル候補として生成する(ステッ プS211)。例えば前述したP(5,8)とP(5,1)の特徴点 ペアの場合、(0,-7)が移動ベクトル候補とし 生成される。なお、静止ベクトルは無視す ため、差分が(0,0)となる場合は候補から外 。移動ベクトル候補生成部205は、移動ベク ル候補の情報を作業域113に記録する。

 次に、移動ベクトル選択部206は、作業域1 13から移動ベクトル候補の情報を読み出し、 じ移動ベクトル候補の総数をカウントする とにより各移動ベクトル候補の出現頻度を め、最も頻出する移動ベクトル候補を主要 移動ベクトルの推定値として選択する(ステ ップS212)。そして、移動ベクトル選択部206は 移動ベクトルの検出結果を作業域113に記録 る(ステップS213)。

 移動ベクトル選択部206が作業域113に記録 た検出結果の一例を図9に示す。この例では 、推定した移動ベクトル以外に最頻出の移動 ベクトル候補の算出元となった特徴点のペア のリストが検出結果に含まれている。図10は 検出結果に含まれる特徴点のペアを前フレ ムおよび現フレームにプロットしたイメー と、推定された移動ベクトルとの関係を示 。このように、最頻出の移動ベクトル候補 ら推定される移動ベクトルは、現フレーム 存在する1以上の移動ベクトルのうちの主要 な移動ベクトルとなる。

 このように本実施例の移動ベクトル検出 121によれば、コンピュータ画面の映像信号 ら高速かつ高精度に主要な移動ベクトルを 出することができる。その理由は、第1に、 各画素ブロックで様々なベクトルを探索する 必要がなく、エッジ点や特徴点の抽出と比較 により移動ベクトルを求めていること、第2 、フレーム内ではラスタスキャン順の処理 なるためにメモリアクセスの局所性が高い と、第3に、ブロック単位ではなく画面全体 比較するため、ウィンドウ等、比較的大き オブジェクト単位での移動ベクトルが主要 移動ベクトルとして検出できること、第4に 、エッジ点を元にベクトルを検出しているた め移動元と移動先で画素値が正確に一致する 必要はなく、アナログキャプチャしたノイズ の多い映像信号にも対応可能であることによ る。

 反面、本実施例の移動ベクトル検出部121 、(1)同時に複数のベクトルは検出しない、( 2)サブピクセル単位や変形を伴うオブジェク の移動ベクトルは検出しない、(3)エッジの ないオブジェクトの移動ベクトルは検出し いという制約がある。しかし、(1)と(2)はコ ピュータ画面で生じる可能性は低く、(3)の うな領域はそのまま画像として符号化して 符号量が小さくなるため大きな問題とはな ない。

(2)移動領域検出部122
 図11を参照すると、移動領域検出部122の第1 実施例は、初期候補決定部301と移動領域決 部302とから構成される。各々は、概ね以下 ような機能を有する。

 初期候補決定部301は、移動領域の初期候 を決定する機能を有する。

 移動領域決定部302は、初期候補決定部301 決定された移動領域の初期候補および初期 補の移動領域のサイズを変更した1以上の他 の移動領域の候補のうちから動き補償部123の 動き補償に使用する移動領域を決定する機能 を有する。

 次に本実施例の移動領域検出部122の動作 説明する。

 移動領域検出部122の初期候補決定部301は 初期候補の移動領域を決定する(図12のステ プS301)。初期候補を決定する方法の一例と て、移動ベクトル検出部121が移動ベクトル 推定に使用した移動ベクトル候補の算出元 なった特徴点群に外接する矩形を移動領域 初期候補とする方法がある。例えば、移動 クトル検出部121の移動ベクトル選択部206が 9に示したような検出結果を生成した場合、 動領域検出部122は、作業域113から上記の検 結果に記述された特徴点を前フレームおよ 現フレーム毎に読み出す。例えば、移動領 検出部122は、図13の前フレームに示すよう 特徴点群に外接する矩形を移動前の移動領 とする。そして、移動領域検出部122は、図13 の現フレームに示すように特徴点群に外接す る矩形を移動後の移動領域として検出する。 検出した初期候補の移動領域の情報は作業域 113に一時的に記録される。

 初期候補を決定する方法の他の例として 、移動ベクトル検出部121が移動ベクトルの 定に使用した移動ベクトル候補に含まれる 徴点群中の何れか3つ以上の特徴点に外接す る矩形を移動領域の初期候補とする方法、フ レーム全体を移動領域の初期候補とする方法 などがある。

 次に移動領域検出部122の移動領域決定部3 02は、初期候補および他の候補のうちから動 補償に使用する移動領域を決定する(ステッ プS302)。以下、移動領域決定部302の構成例に いて詳細に説明する。

(A)移動領域決定部302の例1
 この例1の移動領域決定部302の処理例を図14A 及び図14Bに示す。まず移動領域決定部302は、 決定された初期候補の移動領域および移動ベ クトルに基づいて実際に動き補償を行って各 画素値を比較し、正しく平行移動したもので あるかどうかを確認する。具体的には、動き 補償によって低減される符号量と、動き補償 によって増加する符号量のどちらが大きくな るかを、移動領域が動き補償に使用する移動 領域として適している程度および適していな い程度をそれぞれ示すメリット値およびデメ リット値を評価尺度として使用して、以下の ような手法で推定する(ステップS311、S312)。 こで、メリット値は、移動領域が動き補償 使用する移動領域として適している程度を す評価尺度、デメリット値は、移動領域が き補償に使用する移動領域として適してい い程度を示す評価尺度であり、何れも初期 は0である。

(ア)「動き補償後の画素値」と「真の画素値 とが異なる場合(例えばR、G、Bの各成分毎の 差分の何れかが予め設定された閾値以上異な る場合)、動き補償によって符号量が増える 能性があると見做し、デメリット値を1増や 。
(イ)「動き補償後の画素値」と「真の画素値 とが異ならない場合(例えばR、G、Bの各成分 毎の差分の何れもが予め設定された閾値以上 異ならない場合)で、かつ、その座標の画素 その隣接する画素との間に閾値以上の輝度 配がある場合(例えば、上画素および左画素 の差分の合計値が閾値以上になる場合や、 画素または左画素との差分が閾値以上にな 場合など)、動き補償によって符号量が低減 できる可能性があると見做し、メリット値を 1増やす。ここで、隣接する画素との間に閾 以上の輝度勾配があることを条件に加えて る理由は、輝度勾配がある点が含まれる箇 は差分による符号化では一般に符号量が増 るためである。
(ウ)初期候補の移動領域全体に対して、上記 ア、イの処理を行い、メリット値がデメリ ト値より大きければ、移動領域として採用 、そうでなければ棄却する。

 なお、メリット値およびデメリット値を 素値の比較結果に応じて加算し、最終的な リット値とデメリット値とを比較する処理 、メリット値およびデメリット値の何れか 方だけを使用して加算と減算を使い分ける 法と等価である。具体的には、まず、動き 償後の画素値と真の画素値との差分が所定 閾値以上となる画素が検出される毎にメリ ト値を所定値だけ減算(またはデメリット値 を所定値だけ加算)する。次に、動き補償後 画素値と真の画素値との差分が所定の閾値 り小さな画素であって且つ隣接する画素と 間に閾値以上の輝度勾配がある画素が検出 れる毎にメリット値を所定値だけ加算(また デメリット値を所定値だけ減算)する処理を 行う。これにより、最終的なメリット値(ま はデメリット値)の値の正、負を判定するよ にしても良い。

 移動領域の初期候補が棄却された場合(ス テップS312でNO)、本例ではもはや移動領域の 出は一切行われず、移動領域の検出が失敗 た旨の検出結果を作業域113に記録して(ステ プS323)、図14A及び図14Bの処理を終了する。

 他方、移動領域の初期候補が採用された 合(ステップS312でYES)、以下の手順により、 域を更に上下左右へ拡張可能かどうかを調 る。

(I)移動領域の各ラインについて、領域を右 に広げた際に「動き補償後の画素値」と「真 の画素値」とが一致する(差分が閾値以下に る)連続画素数を調べ、連続画素数の最小値 右への最大拡大幅として、右端を確定する( ステップS313)。例えば図15に示すように、初 候補の右端を右に広げた際、1ライン目と3ラ イン目は3画素連続して、残りの全ラインは2 素連続して、それぞれ「動き補償後の画素 」と「真の画素値」とが一致したとすると 右への最大拡大幅は連続画素数の最小値で る2画素とする。

(II)右への拡大方法と同様の方法で、移動 域の左への最大拡大幅を算出し、左端を確 する(ステップS314)。

(III)上記の(I)および(II)の処理を行った後の 移動領域に対して、更に、領域を1ラインず 上に拡大していく(ステップS315~S318)。具体的 には、前述の(ア)、(イ)と同様の方式で、1ラ ン拡大した場合のメリット値、デメリット を計算し(ステップS315、S316)、メリット値が デメリット値より大きければ(ステップS317でY ES)、ステップS315に戻って、更に次のライン ついても同様の処理を行う。また、メリッ 値がデメリット値よりも大きくなければ、1 イン拡大前の上端を移動領域の上端に確定 る(ステップS318)。

(IV)上への拡大と同様の方法で、移動領域 下に拡大していって、下端を確定する(図14B ステップS319~S322)。

 最後に移動領域決定部302は、拡大後の移 領域の座標情報を含む検出結果を作業域113 記録し(ステップS323)、図14A及び図14Bの処理 終える。

 ここで、移動領域の左右への拡大と上下 の拡大とで異なる手法を採用している理由 、同じライン上の複数の画素へのメモリア セスは高速に行えるが、異なるライン上の 素へのメモリアクセスには時間がかかるた である。つまり、左右への拡大を上下と同 に1列ずつ順に拡大していくと、1列拡大す だけでも移動領域の全ラインにわたるメモ アクセスが必要になるためである。しかし このようなメモリアクセス時間が問題とな ない状況の下では、移動領域の左右への拡 を上下への拡大と同じ手法で行っても良い 逆に、移動領域の上下への拡大を、左右へ 拡大に使用した簡易な手法で行うようにし も良い。

 この例1の移動領域決定部302によれば、初 期候補決定部301で決定された初期候補の妥当 性を定量的に判定することができるため、不 適切な移動領域を使った動き補償を防止する ことができる。また、初期候補が妥当な場合 、符号量の削減効果が大きい、よりサイズの 大きな移動領域を探索することができる。

(B)移動領域決定部302の例2
 この例2の移動領域決定部302の処理例を図16A 及び図16Bに示す。例2が例1と相違するところ 、次の通りである。例1では初期候補よりサ イズの大きな移動領域だけを探索した。これ に対して、例2では、移動領域が真の移動領 よりも大きな領域として過剰に検出されて る可能性を考慮して、まず各辺毎に領域の 小の可能性を判定し、過剰検出されていな 辺については例1と同様に拡大していくよう した。

 まず移動領域決定部302は、例1と同様の方 法により初期候補の移動領域の妥当性を判定 する(ステップS331、S332)。移動領域の初期候 が棄却された場合(ステップS332でNO)、本例で も例1と同様にもはや移動領域の検出は一切 われず、移動領域の検出が失敗した旨の検 結果を作業域113に記録して(ステップS357)、 16A及び図16Bの処理を終了する。

 他方、移動領域の初期候補が採用された 合(ステップS332でYES)、以下の手順により、 域を更に上下左右から縮小可能かどうか、 下左右へ拡張可能かどうかを調べる。

 まず移動領域決定部302は、初期候補の移 領域の右からの最大縮小幅を算出する(ステ ップS333)。具体的には、移動領域の各ライン ついて、領域を右から狭めた際に「動き補 後の画素値」と「真の画素値」とが一致し い(差分が閾値以上になる)連続画素数を調 、連続画素数の最小値を右からの最大縮小 として、右端を確定する。例えば図17に示す ように、初期候補の右端を右から狭めた際、 1ライン目と4ライン目と5ライン目は3画素連 して、残りの全ラインは2画素連続して、そ ぞれ「動き補償後の画素値」と「真の画素 」とが一致しなかったとすると、右からの 大縮小幅は連続画素数の最小値である2画素 とする。

 次に移動領域決定部302は、最大縮小幅が0 か否かを判定し(ステップS334)、最大縮小幅が 0でなければ、例えば図17に示すように、初期 候補の右端から最大縮小幅だけ狭めた箇所を 移動領域の右端として確定する(ステップS335) 。また、最大縮小幅が0であれば、例1と同様 方法で移動領域の右への最大拡大幅を算出 、右端を確定する(ステップS336)。

 次に移動領域決定部302は、初期領域の左 からも右端と同様に最大縮小幅を算出し(ス テップS337)、最大縮小幅が0でなければ、最大 縮小幅から左端を確定する(ステップS338、339) 。また、最大縮小幅が0であれば、例1と同様 方法で左端からの最大拡張幅を算出して、 端を確定する(ステップS340)。

 次に移動領域決定部302は、移動領域を上 ら1ライン縮小し、前述の(ア)、(イ)と同様 方式で、1ライン縮小した場合のメリット値 デメリット値を計算する(ステップS341、S342) 。メリット値がデメリット値より小さければ (ステップS343でYES)、更に次のラインについて も同様の縮小処理を繰り返す(ステップS344~S34 6)。そして、メリット値がデメリット値より 小さくないことが検出された場合、1ライン 縮小前の上端を移動領域の上端に確定する( テップS347)。他方、ステップS343でメリット がデメリット値より小さくないと判定した 合、例1と同様の方法で移動領域の上への最 拡張幅を算出し、上端を確定する(ステップ S348)。

 次に移動領域決定部302は、移動領域の下 らも上からと同様の処理を行う(ステップS34 9~S356)。

 最後に移動領域決定部302は、上下左右の 部が確定した移動領域の座標情報を含む検 結果を作業域113に記録し(ステップS357)、図1 6A及び図16Bの処理を終える。

 ここで、移動領域の左右からの縮小と上 からの縮小とで異なる手法を採用している 由は、同じライン上の複数の画素へのメモ アクセスは高速に行えるが、異なるライン の画素へのメモリアクセスには時間がかか ためである。つまり、左右への縮小を上下 同様に1列ずつ順に行っていくと、1列縮小 るだけでも移動領域の全ラインにわたるメ リアクセスが必要になるためである。しか 、このようなメモリアクセス時間が問題と らない状況の下では、移動領域の左右から 縮小を上下からの縮小と同じ手法で行って 良い。逆に、移動領域の上下からの縮小を 左右からの縮小に使用した簡易な手法で行 ようにしても良い。

 この例2の移動領域決定部302によれば、初 期候補決定部301で決定された初期候補の妥当 性を定量的に判定することができるため、不 適切な移動領域を使った動き補償を防止する ことができる。また、初期候補が妥当な場合 、まず上下左右からの縮減を試みるため、初 期候補の移動領域が真の移動領域よりも大き な領域として過剰に検出されていた場合に、 過剰検出分を削減することが可能になる。更 に、過剰検出の可能性がない辺については、 符号量の削減効果が大きい、よりサイズの大 きな移動領域へと拡大していくことが可能と なる。

(C)移動領域決定部302の例3
 この例3の移動領域決定部302の処理例を図18 示す。例3が例2と相違するところは、例2で 初期候補について計算したメリット値がデ リット値を下回っていた場合にもはや移動 域の検出を断念していたのに対して、例3で は、移動領域が真の移動領域よりも極めて過 大に検出されている可能性を考慮して、各辺 毎に領域の縮小の可能性を判定していくよう にした点にある。

 まず移動領域決定部302は、例2と同様の方 法により初期候補の移動領域の妥当性を判定 する(ステップS361、S362)。移動領域の初期候 が棄却されなかった場合(ステップS362でYES) 処理ステップS363は、例2のステップS333~S356と 同じである。

 他方、移動領域の初期候補が棄却された 合(ステップS362でNO)、以下の手順により、 域を更に上下左右から縮小可能かどうかを べる。

 まず移動領域決定部302は、例2と同様の方 法で、初期候補の移動領域の右からの最大縮 小幅を算出する(ステップS364)。次に移動領域 決定部302は、最大縮小幅が移動領域の横幅に 等しいか否かを判定し(ステップS365)、最大縮 小幅が移動領域の横幅に等しければ、移動領 域の検出に失敗したとして、その旨の検出結 果を生成し(ステップS365でYES、ステップS372) 図18の処理を終了する。最大縮小幅が移動領 域の横幅に等しくなければ、初期候補の右端 から最大縮小幅だけ狭めた箇所を移動領域の 右端として確定する(ステップS366)。

 次に移動領域決定部302は、初期領域の左 からも右端と同様に最大縮小幅を算出し、 端を確定する(ステップS367)。

 次に移動領域決定部302は、移動領域の上 らの最大縮小幅を例2と同様の方法で算出す る(ステップS368)。もし、最大縮小幅が移動領 域の縦幅に等しければ、移動領域の検出に失 敗したとして、その旨の検出結果を生成し( テップS369でYES、ステップS372)、図18の処理を 終了する。最大縮小幅が移動領域の縦幅に等 しくなければ、最大縮小幅から移動領域の上 端を確定する(ステップS370)。

 次に移動領域決定部302は、移動領域の下 らも上からと同様に最大縮小幅を算出し、 端を確定する(ステップS371)。

 最後に移動領域決定部302は、上下左右の 部が確定した移動領域の座標情報を含む検 結果を作業域113に記録し(ステップS372)、図1 8の処理を終える。

 この例3の移動領域決定部302によれば、初 期候補決定部301で決定された初期候補の妥当 性を定量的に判定することができるため、不 適切な移動領域を使った動き補償を防止する ことができる。また、初期候補が棄却された 場合であっても、縮小の可能性を探索するた め、初期候補の移動領域が真の移動領域より も極めて過大に検出されていた場合でも移動 領域を可能な限り検出することが可能になる 。さらに、例2と同様に、初期候補が妥当な 合、まず上下左右からの縮小を試みるため 初期候補の移動領域が真の移動領域よりも きな領域として過剰に検出されていた場合 、過剰検出分を削減することが可能になる 同様に、過剰検出の可能性がない辺につい は、符号量の削減効果が大きい、よりサイ の大きな移動領域へと拡大していくことが 能となる。

(D)移動領域決定部302の例4
 この例4の移動領域決定部302の処理例を図19A 及び図19Bに示す。例4が例2と相違するところ 、例2では初期候補について妥当性の判定を 行い、妥当と判定した場合に移動領域の縮小 、拡大を試行するのに対して、例4では、初 候補の妥当性の判定を省略し、初期候補の 小、拡大を試行する点にある。

 まず移動領域決定部302は、例2と同様の方 法で、初期候補の移動領域の右からの最大縮 小幅を算出する(ステップS381)。次に移動領域 決定部302は、最大縮小幅が移動領域の横幅に 等しいか否かを判定し(ステップS382)、最大縮 小幅が移動領域の横幅に等しければ(ステッ S382でNO)、移動領域の検出に失敗したとして その旨の検出結果を生成し(ステップS399)、 19A及び図19Bの処理を終了する。

 最大縮小幅が移動領域の横幅に等しくな れば(ステップS382でYES)、移動領域決定部302 、最大縮小幅が0かどうかを判定し(ステッ S383)、0でなければ、初期候補の右端から最 縮小幅だけ狭めた箇所を移動領域の右端と て確定する(ステップS384)。また、最大縮小 が0であれば、移動領域決定部302は、例2と同 様の方法で右への最大拡大幅を算出し、右端 を確定する(ステップS385)。

 次に移動領域決定部302は、例2と同様の方 法で初期候補の移動領域の左からの最大縮小 幅を算出し(ステップS386)、最大縮小幅が0で ければ(ステップS387でNO)、初期候補の左端か ら最大縮小幅だけ狭めた箇所を移動領域の左 端として確定する(ステップS388)。また、最大 縮小幅が0であれば、移動領域決定部302は、 2と同様の方法で左への最大拡大幅を算出し 左端を確定する(ステップS389)。

 次に移動領域決定部302は、移動領域の上 らの最大縮小幅を例2と同様の方法で算出す る(ステップS390)。もし、最大縮小幅が移動領 域の縦幅に等しければ、移動領域の検出に失 敗したとして、その旨の検出結果を生成し( テップS391でYES、S399)、図19A及び図19Bの処理 終了する。最大縮小幅が移動領域の縦幅に しくなければ、最大縮小幅が0かどうかを判 し(ステップS391でNO、ステップS392)、0でなけ れば、初期候補の上端から最大縮小幅だけ狭 めた箇所を移動領域の上端として確定する( テップS393)。また、最大縮小幅が0であれば 移動領域決定部302は、例2と同様の方法で上 の最大拡大幅を算出し、上端を確定する(ス テップS394)。

 次に移動領域決定部302は、移動領域の下 らの最大縮小幅を例2と同様の方法で算出し (ステップS395)、0でなければ、初期候補の下 から最大縮小幅だけ狭めた箇所を移動領域 下端として確定する(ステップS396でNO、S397) また、最大縮小幅が0であれば、移動領域決 部302は、例2と同様の方法で下への最大拡大 幅を算出し、下端を確定する(ステップS398)。

 最後に移動領域決定部302は、上下左右の 部が確定した移動領域の座標情報を含む検 結果を作業域113に記録し(ステップS399)、図1 9A及び図19Bの処理を終える。

 この例4の移動領域決定部302によれば、初 期候補決定部301で決定された初期候補の妥当 性を定量的に判定していないので、処理量を 削減することができる。また、まず上下左右 からの縮小を試みるため、初期候補の移動領 域が真の移動領域よりも大きな領域として過 剰に検出されていた場合に、過剰検出分を削 減することが可能になる。同様に、過剰検出 の可能性がない辺については、符号量の削減 効果が大きい、よりサイズの大きな移動領域 へと拡大していくことが可能となる。ただし 、初期候補の移動領域の妥当性を判定してい ないため、例えばドーナツ型の穴の部分が移 動前後で全く相違するような領域を移動領域 として検出する可能性がある。

(3)更新領域検出域設定部124
 図20を参照すると、更新領域検出域設定部12 4の第1の実施例は、移動領域有無判定部401と 移動方向判定部402と、分割部403とから構成 れる。各々は、概ね以下のような機能を有 る。

 移動領域有無判定部401は、移動領域検出 122で移動領域が検出されたか否かを判定す 機能を有する。

 移動方向判定部402は、移動領域検出部122 検出された移動領域の移動方向を判定する 能を有する。

 分割部403は、移動領域有無判定部401およ 移動方向判定部402の判定結果に従って画面 割の必要性の判定および画面分割による更 領域検出域の設定を行う機能を有する。

 次に本実施例の更新領域検出域設定部124 第1の処理例を説明する。

 更新領域検出域設定部124の移動領域有無 定部401は、移動領域検出部122の検出結果を 業域113から読み出して解析することにより 移動領域が検出されたかどうかを判定し、 定結果を移動方向判定部402および分割部403 通知する(図21のステップS501)。

 移動方向判定部402は、移動方向を判定す (ステップS502)。具体的には、移動方向判定 402は、まず、移動領域が検出された旨の通 を移動領域有無判定部401から受け取る。次 、移動方向判定部402は、作業域113から読み された移動領域検出部122の検出結果に含ま る移動前の移動領域の座標と移動後の移動 域の座標とを比較する移動方向が、画面の から下へ向かう成分を含む方向(以下、下方 向と言う)、画面の下から上へ向かう成分を む方向(以下、上方向と言う)の何れであるか を判定する。そして、移動方向判定部402は、 判定結果を分割部403に通知する。判定結果に は、移動方向以外に、下方向の場合には移動 後の移動領域の上端の座標、上方向の場合に は移動後の移動領域の下端の座標が含まれる 。なお、下方向でもなく、上方向でもない左 右方向の場合の扱い方としては、例えば、下 方向あるいは上方向の何れかに含めることが 考えられる。

 分割部403は、移動領域有無判定部401から 動領域が検出されなかった旨の通知を受け 場合、画面全体を1つの更新領域検出域に設 定する(ステップS503)。また、移動領域有無判 定部401から移動領域が検出された旨の通知を 受けた場合、移動方向判定部402からの通知に 従って画面を分割する(ステップS504~S506)。具 的には、移動方向が下方向であれば、移動 の移動領域の上端で画面を2分割し、各分割 領域をそれぞれ1つの更新領域検出域に設定 る。また、移動方向が上方向であれば、移 後の移動領域の下端で画面を2分割し、各分 領域をそれぞれ1つの更新領域検出域に設定 する。その後、更新領域検出域毎に更新領域 検出部125による更新領域の検出が行われる。

 第1の処理例の更新領域検出域設定部124に よる効果を説明する。以下では、移動方向が 下方向の場合について説明しているが、上方 向の場合も同様の効果が得られる。また、以 降の効果を説明する図において、斜線部は差 分画素を示す。また、以降の効果を説明する 図において、同一の要素については同一の符 号を付し、重複した説明は省略する。

 図22の左上は、画面R1において移動領域R11 から移動領域R12へ移動したこと、つまり、移 動領域が下方向に移動したことを示す。図22 右上は、画面R2全体を更新領域検出域に設 した場合を示す。このとき、移動前の移動 域R21に相当する領域全体が更新領域として 出される。また、移動後の移動領域R20は、 出されない。これに対して本例にかかる図22 の右下は、移動後の移動領域R30の上端で画面 R3が分割線L221により2分割され、各々の更新 域検出域で更新領域R31及びR32の検出が行わ るため、更新領域の合計面積を最小限に抑 ることができ、符号量の削減が可能になる

 次に本実施例の更新領域検出域設定部124 第2の処理例を説明する。

 更新領域検出域設定部124の移動領域有無 定部401は、第1の処理例と同様に移動領域が 検出されたかどうかを判定し、判定結果を移 動方向判定部402および分割部403へ通知する( 23のステップS511)。

 移動方向判定部402は、第1の処理例と同様 に、移動領域が検出された旨の通知を移動領 域有無判定部401から受け取ると、移動方向が 下方向、上方向の何れであるかを判定し、判 定結果を分割部403に通知する(ステップS512)。 判定結果には、移動方向以外に、移動方向が 下方向の場合も上方向の場合も共に、移動後 の移動領域の上下端の座標が含まれる。

 分割部403は、移動領域有無判定部401から 動領域が検出されなかった旨の通知を受け 場合、第1の処理例と同様に画面全体を1つ 更新領域検出域に設定する(ステップS513)。 た、移動領域有無判定部401から移動領域が 出された旨の通知を受けた場合、移動方向 定部402からの通知に従って画面を分割する( テップS514~S516)。具体的には、移動方向が下 方向および上方向とも、移動後の移動領域の 上下端で画面を3分割し、各分割領域をそれ れ1つの更新領域検出域に設定する。その後 更新領域検出域毎に更新領域検出部125によ 更新領域の検出が行われる。

 次に、本処理例の更新領域検出域設定部1 24による効果を説明する。以下では、移動方 が下方向の場合について説明しているが、 方向の場合も同様の効果が得られる。

 図24の左上及び右上は、図22の左上及び右 上と同様である。これに対して本例にかかる 図24の右下は、移動後の移動領域R30の上下端 画面R3が分割線L241及びL242により3分割され 各々の更新領域検出域で更新領域R31及びR32 検出が行われるため、更新領域の合計面積 最小限に抑えることができ、符号量の削減 可能になる。

 また、図25の左上は、画面R1において検出 された移動領域R13が実際の移動領域R12よりも 小さかった場合を示す。図25の右上は、図21 第1の処理例を適用し、移動後の上端のみで 面R2を分割線L251により2分割した場合を示す 。この場合、図25の右上に示すように検出さ た移動領域R20aを含み、無駄に大きな更新領 域R22及びR23が検出されてしまう。これに対し て本例にかかる図25の右下は、移動後の移動 域R30aの上下端で画面R3が分割線L252及びL253 より3分割され、各々の更新領域検出域で更 領域R331、R332、R333及びR334の検出が行われる ため、更新領域の合計面積を小さくでき、そ の分、符号量の削減が可能になる。

 次に本実施例の更新領域検出域設定部124 第3の処理例を説明する。

 更新領域検出域設定部124の移動領域有無 定部401は、第2の処理例と同様に移動領域が 検出されたかどうかを判定し、判定結果を移 動方向判定部402および分割部403へ通知する( 26のステップS521)。

 移動方向判定部402は、第2の処理例と同様 に、移動領域が検出された旨の通知を移動領 域有無判定部401から受け取ると、移動方向が 下方向、上方向の何れであるかを判定し、判 定結果を分割部403に通知する(ステップS522)。 判定結果には、移動方向以外に、移動方向が 下方向の場合には移動後の移動領域の上下端 および移動前の移動領域の下端の座標が含ま れ、移動方向が上方向の場合には移動後の移 動領域の上下端および移動前の移動領域の上 端の座標が含まれる。

 分割部403は、移動領域有無判定部401から 動領域が検出されなかった旨の通知を受け 場合、第2の処理例と同様に画面全体を1つ 更新領域検出域に設定する(ステップS523)。 た、移動領域有無判定部401から移動領域が 出された旨の通知を受けた場合、移動方向 定部402からの通知に従って画面を分割する( テップS524~S526)。具体的には、移動方向が下 方向の場合、移動後の移動領域の上下端と移 動前の移動領域の下端で画面を4分割し、各 割領域をそれぞれ1つの更新領域検出域に設 する。また、移動方向が上方向の場合、移 後の移動領域の上下端と移動前の移動領域 上端で画面を4分割し、各分割領域をそれぞ れ1つの更新領域検出域に設定する。その後 更新領域検出域毎に更新領域検出部125によ 更新領域の検出が行われる。

 次に、本処理例の更新領域検出域設定部1 24による効果を説明する。以下では、移動方 が下方向の場合について説明しているが、 方向の場合も同様の効果が得られる。

 図27の左上及び右上は、図22の左上及び右 上と同様である。これに対して本例にかかる 図27の右下は、移動後の移動領域R30の上下端 よび移動前の移動領域の下端で画面R3が分 線L271、L272及びL273により4分割され、各々の 新領域検出域で更新領域R31及びR32の検出が われるため、更新領域の合計面積を最小限 抑えることができ、符号量の削減が可能に る。

 また、図28の左上は、図25の左上と同様で ある。図28の右上は、図21の第1の処理例を適 し、移動後の上端のみで画面R2を分割線L281 より2分割した場合を示す。この場合、図28 右上に示すように検出された移動領域R20aを 含み、無駄に大きな更新領域R22及びR23が検出 されてしまう。これに対して本例にかかる図 28の右下は、移動後の移動領域R30bの上下端お よび移動前の移動領域の下端で画面R3が分割 L281、L282及びL283により4分割され、各々の更 新領域検出域で更新領域の検出が行われるた め、更新領域の合計面積を小さくでき、その 分、符号量の削減が可能になる。

 さらに、図29の左上は、画面R1において検 出された移動領域R14が実際の移動領域R12より も大きかった場合を示す。図29の右上は、図2 1の第1の処理例を適用し、移動後の上端のみ 画面R2を分割線L291により2分割した場合を示 す。この場合、図29の右上に示すように検出 れた移動領域R20bを含み、無駄に大きな更新 領域R24及びR25が検出されてしまう。また、図 29の右下は、図23の第2の処理例を適用し、移 後の移動領域R30cの上下端のみで画面R3を分 線L292及びL293により3分割した場合を示す。 の場合、図29の右下に示すように検出され 移動領域R30cを含み、更新領域R351及びR352が や冗長になる。これに対して本例にかかる 29の左下は、移動後の移動領域R40の上下端お よび移動前の移動領域の下端で画面R4が分割 L294、L295及びL296により4分割され、各々の更 新領域検出域で更新領域R41、R42及びR43の検出 が行われるため、第2の処理例に比べて更新 域の合計面積を小さくでき、その分、符号 の削減が可能になる。ただし、過剰検出さ る領域の面積がそれほど大きくないならば 第2の処理例の方が更新領域の個数が少なく る利点がある。

 図30を参照すると、更新領域検出域設定 124の第2の実施例は、移動領域有無判定部411 、移動領域重複判定部412と、移動方向判定 413と、分割部414とから構成される。各々は 概ね以下のような機能を有する。

 移動領域有無判定部411および移動方向判 部413は、更新領域検出域設定部124の第1の実 施例における移動領域有無判定部401および移 動方向判定部402と同じ機能を有する。

 移動領域重複判定部412は、移動領域検出 122で検出された移動前後の移動領域の重な の可能性の有無を判定する機能を有する。

 分割部414は、移動領域有無判定部411、移 領域重複判定部412および移動方向判定部413 判定結果に従って画面分割の必要性の判定 よび画面分割による更新領域検出域の設定 行う機能を有する。

 次に本実施例の更新領域検出域設定部124 処理例を説明する。

 更新領域検出域設定部124の移動領域有無 定部411は、第1の実施例の移動領域有無判定 部401と同様に移動領域が検出されたかどうか を判定し、判定結果を移動領域重複判定部412 および分割部414へ通知する(図31のステップS53 1)。

 移動領域重複判定部412は、移動前後の移 領域が重なっていないかを判定する(ステッ プS532)。具体的には、移動領域重複判定部412 、まず、移動領域が検出された旨の通知を 動領域有無判定部401から受け取る。次に、 動領域重複判定部412は、作業域113から移動 域検出部122の検出結果に含まれる移動前の 動領域の座標と移動後の移動領域の座標と 読み出す。そして、移動領域重複判定部412 、移動前の移動領域を上下左右に所定幅δ け拡大した領域と、移動後の移動領域を上 左右に所定幅δだけ拡大した領域とが少なく とも一部で重なるかどうかを調べる。その後 、移動領域重複判定部412は、重なる場合には 移動領域の重複ありの判定結果を、重ならな い場合には移動領域の重複なしの判定結果を 移動方向判定部413および分割部414に通知する 。ここで、所定幅δは、移動領域の検出不足 生じる程度に応じて事前に設定される。

 移動方向判定部413は、移動方向を判定す (ステップS533)。具体的には、移動方向判定 413は、まず、移動領域の重複なしの通知を 動領域重複判定部412から受け取る。次に、 動方向判定部413は、作業域113から読み出さ た移動領域検出部122の検出結果に含まれる 動前の移動領域の座標と移動後の移動領域 座標とを比較することにより、移動方向が 方向、上方向の何れであるかを判定する。 して、移動方向判定部413は、判定結果を分 部414に通知する(ステップS533)。判定結果に 、第1の実施例における移動方向判定部402と 同様に移動方向以外に、画面を分割する座標 が含まれる。

 分割部414は、移動領域有無判定部411から 動領域が検出されなかった旨の通知を受け 場合、および移動領域重複判定部412から移 領域の重複なしの通知を受けた場合、画面 体を1つの更新領域検出域に設定する(ステ プS534)。他方、移動領域有無判定部411から移 動領域が検出された旨の通知を受けると共に 、移動領域重複判定部412から移動領域の重複 ありの通知を受けた場合、移動方向判定部413 からの通知に従って第1の実施例の分割部403 第1の処理例、第2の処理例および第3の処理 の何れかと同じように画面を分割して更新 域検出域を設定する(ステップS535~S537)。その 後、更新領域検出域毎に更新領域検出部125に よる更新領域の検出が行われる。

 この第2の実施例の更新領域検出域設定部 124によれば、移動前後の移動領域が重なって いる可能性がない場合には画面を分割しない ので、更新領域の分割数の増加を抑えること ができる。

 図32を参照すると、更新領域検出域設定 124の第3の実施例は、移動領域有無判定部501 、分割部502とから構成される。各々は、概 以下のような機能を有する。

 移動領域有無判定部501は、移動領域検出 122で移動領域が検出されたか否かを判定す 機能を有する。

 分割部502は、移動領域有無判定部501の判 結果に従って画面分割の必要性の判定およ 画面分割による更新領域検出域の設定を行 機能を有する。

 次に本実施例の更新領域検出域設定部124 第1の処理例を説明する。

 更新領域検出域設定部124の移動領域有無 定部501は、移動領域検出部122の検出結果を 業域113から読み出して解析することにより 移動領域が検出されたかどうかを判定し、 定結果を分割部502へ通知する(図33のステッ S601)。

 分割部502は、移動領域有無判定部501から 動領域が検出されなかった旨の通知を受け 場合、画面全体を1つの更新領域検出域に設 定する(ステップS602)。また、移動領域有無判 定部401から移動領域が検出された旨の通知を 受けた場合、作業域113から移動領域検出部122 の検出結果に含まれる移動後の移動領域の座 標を読み出し、移動後の移動領域の上下端で 画面を3分割し(ステップS603)、各分割領域を れぞれ1つの更新領域検出域に設定する(ステ ップS604)。その後、更新領域検出域毎に更新 域検出部125による更新領域の検出が行われ 。

 第3の実施例の更新領域検出域設定部124の 第1の処理例による効果を説明する。以下で 、移動方向が下方向の場合について説明し いるが、上方向の場合も同様の効果が得ら る。

 図34の左上及び右上は、図22の左上及び右 上と同様である。これに対して本例にかかる 図34の右下は、移動後の移動領域R30の上下端 画面R3が分割線L341及びL342により3分割され 各々の更新領域検出域で更新領域R31及びR32 検出が行われるため、更新領域の合計面積 最小限に抑えることができ、符号量の削減 可能になる。

 また、図35の左上は、図25の左上と同様で ある。図35の右上は、画面R2全体を更新領域 出域に設定した場合を示す。この場合、図35 の右上に示すように検出された移動領域R20c 含み、移動前後の移動領域を包含するよう 移動領域R26が検出されてしまう。これに対 て本例にかかる図35の右下は、移動後の移動 領域R30aの上下端で画面R3が分割線L351及びL352 より3分割され、各々の更新領域検出域で更 新領域R331、R332、R333及びR334の検出が行われ ため、更新領域の合計面積を小さくでき、 の分、符号量の削減が可能になる。

 次に本実施例の更新領域検出域設定部124 第2の処理例を説明する。

 更新領域検出域設定部124の移動領域有無 定部501は、第1の処理例と同様に移動領域が 検出されたかどうかを判定し、判定結果を分 割部502へ通知する(図36のステップS611)。

 分割部502は、移動領域有無判定部501から 動領域が検出されなかった旨の通知を受け 場合、第1の処理例と同様に画面全体を1つ 更新領域検出域に設定する(ステップS612)。 た、移動領域有無判定部501から移動領域が 出された旨の通知を受けた場合、作業域113 ら移動領域検出部122の検出結果に含まれる 動前後の移動領域の座標を読み出し、移動 の移動領域の上下端と移動後の移動領域の 下端とで画面を5分割し(ステップS613)、各分 領域をそれぞれ1つの更新領域検出域に設定 する(ステップS614)。その後、更新領域検出域 毎に更新領域検出部125による更新領域の検出 が行われる。

 第3の実施例の更新領域検出域設定部124の 第2の処理例による効果を説明する。以下で 、移動方向が下方向の場合について説明し いるが、上方向の場合も同様の効果が得ら る。

 図37の左上及び右上は、図22の左上及び右 上と同様である。これに対して本例にかかる 図37の右下は、移動前後の移動領域R30の上下 で画面R3が分割線L371、L372、L373及びL374によ 5分割され、各々の更新領域検出域で更新領 域R31及びR32の検出が行われるため、更新領域 の合計面積を最小限に抑えることができ、符 号量の削減が可能になる。

 また、図38の左上及び右上は、図35の左上 及び右上と同様である。これに対して本例に かかる図38の右下は、移動前後の移動領域R30d の上下端で画面R3が分割線L381、L382、L383及びL 384により5分割され、各々の更新領域検出域 更新領域R361、R362、R363、R364、R365、R366及びR3 67の検出が行われるため、更新領域の合計面 を小さくでき、その分、符号量の削減が可 になる。

 さらに、図39の左上は、図29の左上と同様 である。図39の右上は、図35の右上と同様で る。また、図39の右下は、第1の処理例を適 し、移動後の移動領域R30cの上下端で画面R3 分割線L391及びL392により3分割した場合を示 。この場合、図39の右下に示すように検出さ れた移動領域R30cを含み、冗長な更新領域R351 びR352が検出される。これに対して本例にか かる図39の左下は、移動前後の移動領域R40の 下端で画面R4が分割線L393、L394、L395及びL396 より5分割され、各々の更新領域検出域で更 新領域R41、R42及びR43の検出が行われるため、 更新領域の合計面積を小さくでき、その分、 符号量の削減が可能になる。

 図40を参照すると、更新領域検出域設定 124の第4の実施例は、移動領域有無判定部511 、移動領域重複判定部512と、分割部513とか 構成される。各々は、概ね以下のような機 を有する。

 移動領域有無判定部511は、更新領域検出 設定部124の第3の実施例における移動領域有 無判定部501と同じ機能を有する。

 移動領域重複判定部512は、移動領域検出 122で検出された移動前後の移動領域の重な の可能性の有無を判定する機能を有する。

 分割部513は、移動領域有無判定部511およ 移動領域重複判定部512の判定結果に従って 面分割の必要性の判定および画面分割によ 更新領域検出域の設定を行う機能を有する

 次に本実施例の更新領域検出域設定部124 処理例を説明する。

 更新領域検出域設定部124の移動領域有無 定部511は、第3の実施例の移動領域有無判定 部501と同様に移動領域が検出されたかどうか を判定し、判定結果を移動領域重複判定部512 および分割部513へ通知する(図41のステップS62 1)。

 移動領域重複判定部512は、移動前後の移 領域が重なっていないかを判定する(ステッ プS622)。具体的には、移動領域重複判定部512 、まず、移動領域が検出された旨の通知を 動領域有無判定部511から受け取る。次に、 動領域重複判定部512は、作業域113から移動 域検出部122の検出結果に含まれる移動前後 移動領域の座標を読み出す。そして、移動 域重複判定部512は、移動前の移動領域を上 左右に所定幅δだけ拡大した領域と、移動 の移動領域を上下左右に所定幅δだけ拡大し た領域とが少なくとも一部で重なるかどうか を調べる。その後、移動領域重複判定部512は 、重なる場合には移動領域の重複ありの判定 結果を、重ならない場合には移動領域の重複 なしの判定結果を分割部513に通知する。ここ で、所定幅δは、移動領域の検出不足の生じ 程度に応じて事前に設定される。

 分割部513は、移動領域有無判定部512から 動領域が検出されなかった旨の通知を受け 場合、および移動領域重複判定部512から移 領域の重複なしの通知を受けた場合、画面 体を1つの更新領域検出域に設定する(ステ プS623)。他方、移動領域有無判定部512から移 動領域が検出された旨の通知を受けると共に 、移動領域重複判定部512から移動領域の重複 ありの通知を受けた場合、第3の実施例の分 部502の第1の処理例および第2の処理例の何れ かと同じように画面を3分割または5分割して 新領域検出域を設定する(ステップS624、S625) 。その後、更新領域検出域毎に更新領域検出 部125による更新領域の検出が行われる。

 この第4の実施例の更新領域検出域設定部 124によれば、移動前後の移動領域が重なって いる可能性がない場合には画面を分割しない ので、更新領域の分割数の増加を抑えること ができる。

(4)更新領域検出部125
 図42を参照すると、更新領域検出部125の第1 実施例は、画素比較部601および更新領域抽 部602から構成され、更新領域検出域設定部1 24により設定された各々の更新領域検出域毎 、動き補償後の参照フレームと現フレーム の差分領域である更新領域を検出する。画 比較部601および更新領域抽出部602は、概ね 下のような機能を有する。

 画素比較部601は、処理対象とする更新領 検出域毎に、動き補償後の参照フレームと フレームとにおける同じ位置の画素の値の 分を、第1の閾値および第1の閾値よりも大 な値の第2の閾値と比較する機能を有する。

 更新領域抽出部602は、処理対象とする更 領域検出域毎に、第1の閾値より大きな差分 が検出された画素の塊のうち、第2の閾値よ 大きな差分が検出された画素を含む塊を更 領域として抽出する機能を有する。

 次に本実施例の更新領域検出部125の動作 説明する。

 更新領域検出部125は、更新領域検出域設 部124が設定した更新領域検出域の情報を作 域113から読み出し、そのうちの1つの更新領 域検出域に注目する(図43のステップS701)。次 、注目中の更新領域検出域から更新領域の 出を行い、抽出結果を作業域113に保存する( ステップS702)。更新領域検出部125は、1つの更 新領域検出域からの更新領域の抽出処理を終 えると、次の1つの更新領域検出域に注目を し(ステップS703)、上述した処理と同様の処 を繰り返す。全ての更新領域検出域からの 新領域の抽出処理を終えると(ステップS704で YES)、図43の処理を終える。

 次にステップS702で実行される処理につい て、図44A及び図44Bのフローチャートを参照し て詳細に説明する。

 まず更新領域検出部125は、更新領域の抽 処理に使用する上端バッファ、下端バッフ およびフラグバッファの初期化を行う(ステ ップS711)。各バッファはフレームの各列に1対 1に対応するエントリを有する。このうち、 端バッファは、第1の閾値より大きな差分が 出された最上位行の行番号を各列毎に保持 るために使用し、下端バッファは、第1の閾 値より大きな差分が検出された最下位行の行 番号を各列毎に保持するために使用する。ま た、フラグバッファは、第2の閾値より大き 差分が検出されたか否かを示すフラグを各 毎に保持する。

 以降、更新領域検出部125の画素比較部601 よって以下のような処理が実行される。

 まず画素比較部601は、動き補償後の参照 レームと現フレームとの更新領域検出域に まれる複数の画素のペアのうち、先頭の画 のペアに注目する(S712)。例えば、図45に示 ように、注目中の更新領域検出域がフレー の1行目から始まる場合、動き補償後の参照 レームの画素P(0,0)と現フレームの画素P(0,0) ペアに注目する。

 次に画素比較部601は、注目中の画素のペ の画素値の差分を計算する(ステップS713)。 に、差分を第1の閾値と比較し(ステップS714) 、差分が第1の閾値より大きければ、上端バ ファおよび下端バッファを更新する(ステッ S715)。具体的には、上端バッファについて 、注目中の画素が位置する列に対応する上 バッファのエントリがNULLであれば当該エン リに注目中の画素が位置する行の番号を記 し、NULLでなく既に行番号が記録されていれ ばそのままにする。他方、下端バッファにつ いては、注目中の画素が位置する列に対応す る下端バッファのエントリに無条件に注目中 の画素が位置する行の番号を記録する。

 次に画素比較部601は、差分を第2の閾値と 比較し(ステップS716)、差分が第2の閾値より きければ、フラグバッファを更新する(ステ プS717)。具体的には、注目中の画素が位置 る列に対応するフラグバッファのエントリ 無条件に1を記録する。

 次に画素比較部601は、双方のフレームに ける同じ行の次の列の画素のペアに注目を し(ステップS718)、ステップS713に戻る。差分 が第1の閾値より大きくない場合、上端バッ ァおよび下端バッファの更新は行わない。 た、差分が第1の閾値より大きくても第2の閾 値より大きくなければ、フラグバッファの更 新は行わない。

 ここで、画素値の差分の計算は、例えばR 、G、Bの各成分毎に行う。また、第1および第 2の閾値との比較は、各成分の差分毎に行い 少なくとも1つの成分の差分が閾値より大き れば、画素値の差分が閾値より大きいと判 する。

 その後、画素比較部601は、注目中の更新 域検出域の1行分の画素のペアについての処 理を終える(ステップS719でYES)。そして、画素 比較部601は、処理の開始時点または更新領域 抽出部602を過去に呼び出していれば前回の呼 び出し時点から第1の閾値より大きな差分が く検出されなかった行の連続数、つまり非 新行の連続数をカウントする(ステップS720) 続いて、画素比較部601は、予め設定された 値Lと非更新行の連続数とを比較する(ステッ プS721)。ここで、閾値Lは更新領域の過分割を 避けるために1以上の値(例えば8)に設定され 。もし、非更新行の連続数が閾値Lを超えて れば、更新領域抽出範囲の先頭行と最終行 を指定して、更新領域抽出部602を呼び出し 列分割による更新領域の検出処理を行わせ (ステップS722)。更新領域の抽出範囲の先頭 は、更新領域抽出部602を過去に呼び出して なければフレームの先頭行であり、呼び出 ていれば、前回の呼び出し時に指定した最 行の次の行である。また、更新領域の抽出 囲の最終行は、現時点において最後の列の 素の処理を終えた行である。

 画素比較部601は、更新領域抽出部602の処 が完了すると、フレームの次の行の先頭の 素のペアに注目を移し(ステップS723)、ステ プS713に戻る。

 なお、画素比較部601は、非更新行の連続 が閾値Lを超えていなければ、更新領域抽出 部602は呼び出さずに、フレームの次の行の先 頭の画素のペアに注目を移し(ステップS723)、 ステップS713に戻る。

 さらに、画素比較部601は、注目中の更新 域検出域の最後の行の最後の画素のペアま 処理を終える(ステップS724でYES)。そして、 素比較部601は、処理の開始時点または更新 域抽出部602を過去に呼び出していれば前回 呼び出し時点から後に第1の閾値より大きな 差分が検出された行が存在したかどうかを判 定する(ステップS725)。ここで、存在しなかっ た場合には図44A及び図44Bの処理を終了する。 また、存在した場合には、更新領域抽出範囲 の先頭行と最終行とを指定して、更新領域抽 出部602を呼び出し(ステップS726)、列分割によ る更新領域の検出処理の完了後に図44A及び図 44Bの処理を終了する。更新領域の抽出範囲の 先頭行は、更新領域抽出部602を過去に呼び出 していなければフレームの先頭行であり、呼 び出していれば、前回の呼び出し時に指定し た最終行の次の行である。また更新領域の抽 出範囲の最終行はフレームの最終行である。

 図45の上側に描いたマトリクスは、動き 償後の参照フレームと現フレームとの差分 況の一例を示しており、1つの枡目が1つの画 素のペアの差分状況を示す。また、空白の枡 目は差分が第1の閾値よりも小さいことを、 ッチングを施した枡目は差分が第1の閾値よ 大きく第2の閾値より小さいことを、黒く塗 りつぶした枡目は差分が第2の閾値より大き ことをそれぞれ示す。このような状況の下 、フレームの9行目までの範囲について画素 較部601で上述したような動作が行われると 上端バッファ、下端バッファおよびフラグ ッファには、図45の下側に示すような内容 記録される。ここで、上端バッファおよび 端バッファ中の数値は行の番号を示し、記 「-」はNULLを示す。また、フラグバッファ中 の0、1はフラグの値を示し、第2の閾値を超え たことは値1で示される。そして、上記閾値L 例えば3行とすると、9行目までの処理を終 た時点で非更新行の連続数が4となり、閾値L を超えるので、更新領域抽出部602が呼び出さ れることになる。

 次に、更新領域抽出部602が実行する列分 による更新領域の検出処理について、図46 フローチャートを参照して説明する。

 更新領域抽出部602は、上端バッファまた 下端バッファを参照して、今回の呼び出し 指定された更新領域抽出範囲から更新列(差 分画素が存在した列のまとまり)と非更新列( 分画素が存在しなかった列のまとまり)を抽 出する(ステップS731)。例えば図45の場合、上 バッファのエントリを列0から順に参照する と、NULLが1つ連続しているので、0列を非更新 列(0-0)として抽出し、次に数値が記録された ントリが5つ連続しているので、1列から5列 でを更新列(1-5)として抽出する。以下同様 、非更新列(6-7)、更新列(8-9)、非更新列(10-14) 、更新列(15-16)等を抽出する。

 次に更新領域抽出部602は、更新領域の過 割を避けるために、所定列数W以下の非更新 列を間にして互いに隣接する更新列を1つの 新列に結合する(ステップS732)。例えば、Wを3 とすると、図45の場合、更新列(1-5)と更新列(8 -9)は更新列(1-9)として結合される。

 次に更新領域抽出部602は、フラグバッフ を参照して、フラグの値が全て0の更新列を 非更新列に変更する(ステップS733)。例えば図 45の場合、結合後の更新列(1-9)についてフラ バッファ中の列1~列9に対応するフラグを参 すると、値1が含まれているので、更新列(1-9 )はそのままとする。他方、更新列(15-16)につ てフラグバッファ中の列15-16に対応するフ グを参照すると、すべて値0なので、更新列( 15-16)はノイズによって生じた可能性が高いと 判断して非更新列に変更される。

 次に更新領域抽出部602は、各更新列毎に 差分画素が発生する最上端と最下端の行を べ、その更新列の左端と右端と合わせて、 新領域を定める更新矩形を確定する(ステッ プS734)。この処理により、更新列(1-9)につい は、上端バッファを参照すると最上端は2、 端バッファを参照すると最下端は5、その更 新列の左端は1、右端は9なので、更新矩形を 上および右下の端点で規定する場合、左上 点(2,1)、右下端点(5,9)として求められる。こ うして求められた更新領域の情報(更新矩形 座標)は、更新領域検出結果の一部として作 域113に記録される。

 次に更新領域抽出部602は、上端バッファ 下端バッファおよびフラグバッファの初期 を行い(ステップS735)、図46の処理を終了す 。なお、図46の処理では、所定列数W以下の 更新列を間にして互いに隣接する更新列を1 の更新列に結合した後、第2の閾値を超える 画素が存在しない更新列を非更新列に変更し た。しかし、それとは逆に、第2の閾値を超 る画素が存在しない更新列を非更新列に変 した後、所定列数W以下の非更新列を間にし 互いに隣接する更新列を1つの更新列に結合 する処理を行うようにしても良い。

 次に本実施例の更新領域検出部125の効果 説明する。

 本実施例の更新領域検出部125によれば、 ナログキャプチャされたコンピュータ画面 更新領域を精度良く検出することができる その理由は、第1の閾値とそれより大きな第 2の閾値との2種類の閾値を使用し、第1の閾値 より大きな差分が検出された画素の塊のうち 、第2の閾値より大きな差分が検出された画 を含む塊を更新領域として抽出するためで る。これにより、第1の閾値だけを使用して 新領域を検出した場合に起こり易い更新領 の過度検出が防止でき、かつ、第2の閾値だ けを使用して更新領域を検出した場合に起こ り易い更新領域の検出不足が防止できる。

 具体的には、例えば動画などのグラデー ョン部に画素変化があった場合、単一の画 値の変化量だけを参照しても、画素が描画 新されたのか、アナログキャプチャに伴う イズによる画素値変動なのかを識別するこ は難しい。こうした理由から単一の閾値で 、動画において更新領域の検出に失敗する 合があった。例えば、画面中央の動画ウィ ドウのみが前後フレーム1、2で更新されて る図47に示す実験例では、更新領域として中 央の動画ウィンドウ全体が検出されることが 望ましい。しかし、小さな値の閾値だけを使 用すると、図47の左下に示すように検出領域 過大となり、逆に大きな値の閾値だけを使 すると、図47の右下に示すように検出領域 不足した。検出が過大になると、画面更新 僅かな場合にも符号量が増大してしまう。 た、検出漏れが複数フレームにわたって発 すると、検出に成功した領域と検出漏れし 領域との間で、輝度不連続な境界が知覚さ るようになる。

 これに対して、差分判定用の閾値を2種類 (大と小)設定した本実施例の更新領域検出部1 25によれば、図48の実験例に示すように、中 の動画ウィンドウ全体を過不足なく更新領 として検出することができた。

 また本実施例の更新領域検出部125によれ 、更新領域検出域内に存在する全ての更新 域に外接する1つの矩形で更新領域を検出す る手法に較べて、更新領域を無駄に大きく検 出することを防止できる。

 また本実施例の更新領域検出部125によれ 、コンピュータ画面の更新領域を高速に検 することができる。その理由は、フレーム 各列について差分画素の上端および下端の 標を保持する上端および下端バッファと、 照フレームと現フレームの画素をラスタス ャン順に比較して、差分が第1の閾値以上と なる画素が見つかったら上端および下端バッ ファの該当列の上端および下端の座標を書き 換える画素比較部601と、非更新行が所定行連 続したら上端および下端バッファを参照して 更新領域を確定する更新領域抽出部602とを備 えており、いわゆる1パス処理で更新領域の 出が行えるためである。

 以上、本発明の移動領域検出装置を映像 号符号化装置に適用した実施の形態及び実 例について説明したが、本発明は、上述し 実施の形態及び実施例に限定されるもので ない。本発明の構成や詳細には、既に述べ 本発明の要旨を逸脱しない範囲において種 の変更が可能であることは勿論である。

 尚、本発明の他の実施の形態には、以下の のも含まれる。
(付記1)
 前フレームと現フレームの何れにも存在す 同一または類似の画像領域であって画面上 の位置が変化している画像領域を移動領域 して検出する移動領域検出装置において、
 移動領域の初期候補を決定する初期候補決 手段と、
 前記初期候補決定手段で決定された移動領 の初期候補および該初期候補の移動領域の イズを変更した1以上の他の移動領域の候補 のうちから動き補償に使用する移動領域を決 定する移動領域決定手段とを備えることを特 徴とする移動領域検出装置。
(付記2)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の初期 補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動 補償後の画素値と真の画素値との比較結果 従って、拡大可能な最大拡大幅を算出して 大後の辺の位置を確定する拡大処理を行う とを特徴とする付記1に記載の移動領域検出 装置。
(付記3)
 前記移動領域決定手段は、初期候補の移動 域を使って動き補償を行った場合の動き補 後の画素値と真の画素値との比較結果に従 て、初期候補を棄却するか否かを決定し、 期候補を棄却しないと決定した場合に前記 大処理を行うことを特徴とする付記2に記載 の移動領域検出装置。
(付記4)
 前記移動領域決定手段は、初期候補を棄却 ないと決定した場合に、移動領域の初期候 の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き 償後の画素値と真の画素値との比較結果に って、移動領域として縮小可能な最大縮小 を算出し、最大縮小幅が0でなければ最大縮 小幅により縮小後の辺の位置を確定する縮小 処理を行い、最大縮小幅が0でない辺につい 前記拡大処理を行うことを特徴とする付記3 記載の移動領域検出装置。
(付記5)
 前記移動領域決定手段は、初期候補を棄却 ると決定した場合に、移動領域の初期候補 各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補 後の画素値と真の画素値との比較結果に従 て、移動領域として縮小可能な最大縮小幅 算出して縮小後の辺の位置を確定する縮小 理を行うことを特徴とする付記3に記載の移 動領域検出装置。
(付記6)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の初期 補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動 補償後の画素値と真の画素値との比較結果 従って、移動領域として縮小可能な最大縮 幅を算出し、最大縮小幅が0でなければ最大 縮小幅により縮小後の辺の位置を確定する縮 小処理を行い、最大縮小幅が0でない辺につ て前記拡大処理を行うことを特徴とする付 2に記載の移動領域検出装置。
(付記7)
 前記移動領域決定手段は、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、初期候補の移 領域の全体について行い、最終的に得られ 前記メリット値と前記デメリット値との比 結果に基づいて、初期候補を棄却するか否 を決定することを特徴とする付記3に記載の 移動領域検出装置。
(付記8)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の各辺 に、所定の画素幅単位で拡大可能か否かを 定し、該判定に際しては、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、拡大した移動 域の全体について行い、最終的に得られた 記メリット値と前記デメリット値との比較 果に基づいて、拡大の可否を判断すること 特徴とする付記2に記載の移動領域検出装置 。
(付記9)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の各辺 に、所定の画素幅単位で縮小可能か否かを 定し、該判定に際しては、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、縮小した移動 域の全体について行い、最終的に得られた 記メリット値と前記デメリット値との比較 果に基づいて、縮小の可否を判断すること 特徴とする付記3に記載の移動領域検出装置 。
(付記10)
 他の1以上のエッジ点との位置関係がフレー ム内で一意なエッジ点を特徴点として前フレ ームおよび現フレームから抽出し、前フレー ムおよび現フレームにおいて同じ一意な位置 関係を持つ特徴点のペアを抽出する移動ベク トル検出手段を備え、
 前記初期候補決定手段は、前記移動ベクト 検出手段で抽出された特徴点のペアのうち 前フレームに存在する特徴点の外接矩形を フレームにおける移動領域の初期候補、前 移動ベクトル検出手段で抽出された特徴点 ペアのうちの現フレームに存在する特徴点 外接矩形を現フレームにおける移動領域の 期候補とすることを特徴とする付記1に記載 の移動領域検出装置。
(付記11)
 前フレームと現フレームの何れにも存在す 同一または類似の画像領域であって画面上 の位置が変化している画像領域を移動領域 して検出する移動領域検出方法において、
 a)初期候補決定手段が、移動領域の初期候 を決定するステップと、
 b)移動領域決定手段が、前記初期候補決定 段で決定された移動領域の初期候補および 初期候補の移動領域のサイズを変更した1以 の他の移動領域の候補のうちから動き補償 使用する移動領域を決定するステップとを むことを特徴とする移動領域検出方法。
(付記12)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の初期 補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動 補償後の画素値と真の画素値との比較結果 従って、拡大可能な最大拡大幅を算出して 大後の辺の位置を確定する拡大処理を行う とを特徴とする付記11に記載の移動領域検 方法。
(付記13)
 前記移動領域決定手段は、初期候補の移動 域を使って動き補償を行った場合の動き補 後の画素値と真の画素値との比較結果に従 て、初期候補を棄却するか否かを決定し、 期候補を棄却しないと決定した場合に前記 大処理を行うことを特徴とする付記12に記 の移動領域検出方法。
(付記14)
 前記移動領域決定手段は、初期候補を棄却 ないと決定した場合に、移動領域の初期候 の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き 償後の画素値と真の画素値との比較結果に って、移動領域として縮小可能な最大縮小 を算出し、最大縮小幅が0でなければ最大縮 小幅により縮小後の辺の位置を確定する縮小 処理を行い、最大縮小幅が0でない辺につい 前記拡大処理を行うことを特徴とする付記13 に記載の移動領域検出方法。
(付記15)
 前記移動領域決定手段は、初期候補を棄却 ると決定した場合に、移動領域の初期候補 各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補 後の画素値と真の画素値との比較結果に従 て、移動領域として縮小可能な最大縮小幅 算出して縮小後の辺の位置を確定する縮小 理を行うことを特徴とする付記13に記載の 動領域検出方法。
(付記16)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の初期 補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動 補償後の画素値と真の画素値との比較結果 従って、移動領域として縮小可能な最大縮 幅を算出し、最大縮小幅が0でなければ最大 縮小幅により縮小後の辺の位置を確定する縮 小処理を行い、最大縮小幅が0でない辺につ て前記拡大処理を行うことを特徴とする付 12に記載の移動領域検出方法。
(付記17)
 前記移動領域決定手段は、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、初期候補の移 領域の全体について行い、最終的に得られ 前記メリット値と前記デメリット値との比 結果に基づいて、初期候補を棄却するか否 を決定することを特徴とする付記13に記載 移動領域検出方法。
(付記18)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の各辺 に、所定の画素幅単位で拡大可能か否かを 定し、該判定に際しては、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、拡大した移動 域の全体について行い、最終的に得られた 記メリット値と前記デメリット値との比較 果に基づいて、拡大の可否を判断すること 特徴とする付記12に記載の移動領域検出方 。
(付記19)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の各辺 に、所定の画素幅単位で縮小可能か否かを 定し、該判定に際しては、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、縮小した移動 域の全体について行い、最終的に得られた 記メリット値と前記デメリット値との比較 果に基づいて、縮小の可否を判断すること 特徴とする付記13に記載の移動領域検出方 。
(付記20)
 c)移動ベクトル検出手段が、他の1以上のエ ジ点との位置関係がフレーム内で一意なエ ジ点を特徴点として前フレームおよび現フ ームから抽出し、前フレームおよび現フレ ムにおいて同じ一意な位置関係を持つ特徴 のペアを抽出するステップを含み、
 前記初期候補決定手段は、前記移動ベクト 検出手段で抽出された特徴点のペアのうち 前フレームに存在する特徴点の外接矩形を フレームにおける移動領域の初期候補、前 移動ベクトル検出手段で抽出された特徴点 ペアのうちの現フレームに存在する特徴点 外接矩形を現フレームにおける移動領域の 期候補とすることを特徴とする付記11に記 の移動領域検出方法。
(付記21)
 前フレームと現フレームの何れにも存在す 同一または類似の画像領域であって画面上 の位置が変化している画像領域を移動領域 して検出するコンピュータを、
 移動領域の初期候補を決定する初期候補決 手段と、
 前記初期候補決定手段で決定された移動領 の初期候補および該初期候補の移動領域の イズを変更した1以上の他の移動領域の候補 のうちから動き補償に使用する移動領域を決 定する移動領域決定手段として機能させるた めの移動領域検出プログラムを前記コンピュ ータに読取可能に記録するプログラム記録媒 体。
(付記22)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の初期 補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動 補償後の画素値と真の画素値との比較結果 従って、拡大可能な最大拡大幅を算出して 大後の辺の位置を確定する拡大処理を行う とを特徴とする付記21に記載の移動領域検 プログラムを記録するプログラム記録媒体
(付記23)
 前記移動領域決定手段は、初期候補の移動 域を使って動き補償を行った場合の動き補 後の画素値と真の画素値との比較結果に従 て、初期候補を棄却するか否かを決定し、 期候補を棄却しないと決定した場合に前記 大処理を行うことを特徴とする付記22に記 の移動領域検出プログラムを記録するプロ ラム記録媒体。
(付記24)
 前記移動領域決定手段は、初期候補を棄却 ないと決定した場合に、移動領域の初期候 の各辺毎に、動き補償を行った場合の動き 償後の画素値と真の画素値との比較結果に って、移動領域として縮小可能な最大縮小 を算出し、最大縮小幅が0でなければ最大縮 小幅により縮小後の辺の位置を確定する縮小 処理を行い、最大縮小幅が0でない辺につい 前記拡大処理を行うことを特徴とする付記23 に記載の移動領域検出プログラムを記録する プログラム記録媒体。
(付記25)
 前記移動領域決定手段は、初期候補を棄却 ると決定した場合に、移動領域の初期候補 各辺毎に、動き補償を行った場合の動き補 後の画素値と真の画素値との比較結果に従 て、移動領域として縮小可能な最大縮小幅 算出して縮小後の辺の位置を確定する縮小 理を行うことを特徴とする付記23に記載の 動領域検出プログラムを記録するプログラ 記録媒体。
(付記26)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の初期 補の各辺毎に、動き補償を行った場合の動 補償後の画素値と真の画素値との比較結果 従って、移動領域として縮小可能な最大縮 幅を算出し、最大縮小幅が0でなければ最大 縮小幅により縮小後の辺の位置を確定する縮 小処理を行い、最大縮小幅が0でない辺につ て前記拡大処理を行うことを特徴とする付 22に記載の移動領域検出プログラムを記録す るプログラム記録媒体。
(付記27)
 前記移動領域決定手段は、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、初期候補の移 領域の全体について行い、最終的に得られ 前記メリット値と前記デメリット値との比 結果に基づいて、初期候補を棄却するか否 を決定することを特徴とする付記23に記載 移動領域検出プログラムを記録するプログ ム記録媒体。
(付記28)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の各辺 に、所定の画素幅単位で拡大可能か否かを 定し、該判定に際しては、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、拡大した移動 域の全体について行い、最終的に得られた 記メリット値と前記デメリット値との比較 果に基づいて、拡大の可否を判断すること 特徴とする付記22に記載の移動領域検出プ グラムを記録するプログラム記録媒体。
(付記29)
 前記移動領域決定手段は、移動領域の各辺 に、所定の画素幅単位で縮小可能か否かを 定し、該判定に際しては、移動領域が動き 償に使用する移動領域として適している程 および適していない程度をそれぞれ示すメ ット値およびデメリット値を評価尺度とし 使用し、動き補償後の画素値と真の画素値 の差分が所定の閾値以上となる画素が検出 れる毎に前記デメリット値を所定値だけ加 し、動き補償後の画素値と真の画素値との 分が所定の閾値より小さな画素であって且 隣接する画素との間に閾値以上の輝度勾配 ある画素が検出される毎に前記メリット値 所定値だけ加算する処理を、縮小した移動 域の全体について行い、最終的に得られた 記メリット値と前記デメリット値との比較 果に基づいて、縮小の可否を判断すること 特徴とする付記23に記載の移動領域検出プ グラムを記録するプログラム記録媒体。
(付記30)
 前記コンピュータを、さらに、
 他の1以上のエッジ点との位置関係がフレー ム内で一意なエッジ点を特徴点として前フレ ームおよび現フレームから抽出し、前フレー ムおよび現フレームにおいて同じ一意な位置 関係を持つ特徴点のペアを抽出する移動ベク トル検出手段として機能させ、
 前記初期候補決定手段は、前記移動ベクト 検出手段で抽出された特徴点のペアのうち 前フレームに存在する特徴点の外接矩形を フレームにおける移動領域の初期候補、前 移動ベクトル検出手段で抽出された特徴点 ペアのうちの現フレームに存在する特徴点 外接矩形を現フレームにおける移動領域の 期候補とすることを特徴とする付記21に記 の移動領域検出プログラムを記録するプロ ラム記録媒体。
(付記31)
 前フレームと現フレームを比較して移動ベ トルを検出する移動ベクトル検出手段と、
 前フレームと現フレームとの何れにも存在 る同一または類似の画像領域であって、画 上での位置が前記移動ベクトル検出手段で 出された移動ベクトルだけ変化している画 領域を移動領域として検出する移動領域検 手段と、
 前記移動領域検出手段で検出された移動領 を前フレーム上の移動ベクトルが示す移動 に複写する動き補償手段と、
 動き補償後の前フレームと現フレームとが 違する領域を更新領域として検出する更新 域検出手段と、
 前記更新領域検出手段で検出された更新領 を画像として符号化する領域符号化手段と 備えた映像信号符号化装置であって、
 前記移動領域検出手段として、付記1に記載 の移動領域検出装置を使用した映像信号符号 化装置。
(付記32)
 前記更新領域検出手段が更新領域を検出す 更新領域検出域を、フレーム上に設定する 新領域検出域設定手段を備えることを特徴 する付記31記載の映像信号符号化装置。

 この出願は、2008年2月14日に出願された日 本出願特願2008-033042を基礎とする優先権を主 し、その開示の全てをここに取り込む。

 本発明は、シン・クライアント・システ におけるサーバ装置として広く適用するこ ができる。また、本発明の移動領域検出装 は符号化以外にも移動物体の検出など各種 分野に利用することが可能である。




 
Previous Patent: WO/2009/101990

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