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Title:
METHOD FOR SIMPLY QUANTITATIVELY DETERMINING HEXAVALENT CHROMIUM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/104551
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for simply quantitatively determining hexavalent chromium. In the method, a plurality of test solutions containing a color changeable agent, which reacts with hexavalent chromium to undergo a color change, and an acid, for dissolving a sample, whose content is varied in each of the test solutions are brought into contact with the sample separately from each other to detect a color change in the test solutions. When the color change has been detected, the range of content of hexavalent chromium in the sample is specified based on the content of the acid in the test solutions which underwent the color change.

Inventors:
YAMAUCHI YASUO
Application Number:
PCT/JP2009/052534
Publication Date:
August 27, 2009
Filing Date:
February 16, 2009
Export Citation:
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Assignee:
YAZAKI CORP (JP)
YAMAUCHI YASUO
International Classes:
G01N31/00; G01N21/77; G01N21/78; G01N31/22
Foreign References:
JP2006322922A2006-11-30
JPH10332672A1998-12-18
JP2003172696A2003-06-20
Other References:
YOICHI YAJIMA ET AL.: "Tenteki Bunsekiho ni yoru Haisuichu no Chrome (VI) no Kan'i Bunseki", KOGYO YOSUI, no. 263, 1980, pages 15 - 20
AKIRA ISHIMARU: "Denkai Shori Haieki Chu no Rokka Chrome Kan'i Bunsekiho", KANAGAWA INDUSTRIAL TECHNOLOGY CENTER KENKYU HOKOKU, no. 13, 2007, pages 55 - 56
Attorney, Agent or Firm:
MIYOSHI, Hidekazu et al. (JP)
Hidekazu Miyoshi (JP)
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Claims:
6価クロム簡易定量法であって、
    6価クロムと反応して変色する変色剤と試料を溶解する酸であってその含有量がそれぞれ異なる酸とを含む複数のテスト溶液を試料に別々に接触させ、
    前記テスト溶液の変色を検出し、
    変色が検出された場合には、変色したテスト溶液の前記酸の含有量に基づいて前記試料中の6価クロムの含有量範囲を特定する。
請求項1に記載の6価クロム簡易定量法であって、
 前記変色剤はジフェニルカルバジドであり、前記酸はリン酸である。
Description:
6価クロム簡易定量法

 本発明は、試料中の6価クロムを簡易に定 量する6価クロム簡易定量法に関する。

 6価クロムの検出技術として、特許文献1は 6価クロムを溶出する溶出部と、溶出した6価 クロムと反応する反応部とを有した検知体を 開示している。この検知体では、溶出部と反 応部とが積層されている。溶出部は水や薬液 を保持する。反応部は変色剤を含有する。溶 出部の表面に試料が接触すると、反応部が変 色する。この変色の検出によって、試料中の 6価クロムの有無が定性的に測定される。

特開2007-139497号公報

 しかしながら、上記の検知体では、試料 の6価クロムの有無を調べる定性的な検出が 行われるだけである。従って、試料中の6価 ロムの含有量を測定するような定量的な測 はできない。

 そこで、本発明は、試料中の6価クロムの 含有量範囲を簡易に測定することができる6 クロム簡易定量法の提供を目的とする。

 本発明の態様は6価クロム簡易定量法であ って、6価クロムと反応して変色する変色剤 試料を溶解する酸であってその含有量がそ ぞれ異なる酸とを含む複数のテスト溶液を 料に別々に接触させ、前記テスト溶液の変 を検出し、変色が検出された場合には、変 したテスト溶液の前記酸の含有量に基づい 前記試料中の6価クロムの含有量範囲を特定 る。

 本発明は、試料中の6価クロムの含有量範 囲を簡易に特定できる6価クロム簡易定量法 提供できる。

図1は、本発明の一実施形態による6価 ロムの含有量範囲の測定結果を示す図であ 。 図2は、吸光度の時間変化を示す図であ る。

 本発明の一実施形態に係る6価クロム簡易 定量法について説明する。

 本実施形態の6価クロム簡易定量法では、 6価クロムと反応して変色する変色剤として ジフェニルカルバジドと、試料を溶解させ 酸としてのリン酸とを含む複数のテスト溶 が用意される。これらテスト溶液中のリン の含有量はそれぞれ異なる。次に、試料を れぞれのテスト溶液に接触させる。その後 テスト溶液の変色の有無が検出され、その 出結果に基づいて試料に含まれる6価クロム 含有量範囲が特定される。

 (試料)
 鉄(または鉄系合金)を母材とした試料が用 られる。母材上には、鉄の防錆としての亜 めっきが形成され、さらにその上に亜鉛め きの防錆としての化成処理皮膜が形成され いる。

 (テスト溶液)
 テスト溶液は、変色剤としてのジフェニル ルバジドと、有機溶剤としてのアセトン及 エタノールと、酸としてのリン酸と、水と 含む。複数のテスト溶液は、ジフェニルカ バジド(0.4g)と、アセトン(20ml)と、エタノー (20ml)と含む混合液のそれぞれに対して、異 る量のリン酸(0.3ml,0.05ml,0.03ml,0.005ml)を混合 せ、更に全量を同一(80ml)にするように水を えることによって作られる。0.3mlのリン酸を 混合させた溶液は、体積濃度で0.375%のリン酸 を含むテスト溶液(以下0.375%テスト溶液と称 る)である。同様に、0.05mlのリン酸を混合さ たテスト溶液を0.0625%テスト溶液、0.03ml の ン酸を混合させたテスト溶液を0.0375%テスト 溶液、0.005mlのリン酸を混合させたテスト溶 を 0.00625%テスト溶液と称する。なお、テス 溶液の混合において、順番にジフェニルカ バジド、アセトン、エタノール、リン酸ま は水が混合される。また、テスト溶液の使 期限は調製後8時間とする(ISO3613参照)。

 (基準試料)
 温水(沸騰水)中に試料を浸漬させて皮膜中 成分を温水中に取り出す温水抽出により、6 クロムの含有量の測定結果が0.02μg/cm 2 ,0.06μg/cm 2 ,0.09μg/cm 2 とそれぞれ異なる基準試料が用いられる。

 (テスト溶液の6価クロムに対する反応測定)
 試料中に6価クロムが含まれる場合は、6価 ロムとジフェニルカルバジドとが反応して ロム-ジフェニルカルバゾン錯体を形成する この錯体形成に要する時間は反応溶液のpH 依存して変化する。詳細には、pHが高いと反 応に要する時間が長くなる。この反応溶液の pHは、酸濃度によって変えることができる。 た、変色(発色)反応が進行している段階の る時間において、pHの低い反応溶液とpHの高 反応溶液とでは、両者の間に発色強度の差 生じる。つまり、ある反応時間において、p Hの違いにより発色している状態と発色して ない状態を作り出すことができる。このこ から、テスト溶液の酸濃度を変えることに り、6価クロムの検出能力を変化させること できる。

 そこで、酸濃度を変えるものとしてリン を用いた。すなわち、錯体形成に要する時 は反応溶液のリン酸濃度により変化する。 2のジフェニルカルバジド吸光光度法による 測定結果が示すように、平衡状態における錯 体の吸光度は6価クロム濃度に依存する。ま 、平衡状態に達する前の時間帯ではリン酸 度の低下と共に吸光度は小さくなる。これ 、平衡状態に達するまでに要する時間がリ 酸濃度の低下に応じて長くなり、反応速度 小さくなるからである(図2参照)。従って、 スト溶液と基準試料との反応過程において 、発色反応の平衡状態に達する前に呈色の 定を行うことにより、反応速度差によって 色が確認できる6価クロム濃度を区別するこ ができ、6価クロムの検出感度を調節するこ とができる。

 上記のことから、リン酸濃度がそれぞれ なる各テスト溶液を基準試料と接触させ、 ロム-ジフェニルカルバゾン錯体を形成させ て、テスト溶液の変色を観測した。なお、テ スト溶液の変色の観測については、目視で行 われ、試料表面にテスト溶液を滴下させ試料 表面のテスト溶液の発色を観測する、試料表 面にテスト溶液を滴下させテスト溶液のみを 時計皿に移して観測する、試料表面にテスト 溶液を滴下させテスト溶液を綿棒で吸い取っ て綿棒を観測するなど種々の方法がある。本 実施の形態では、テスト溶液を含んだ綿棒で 試料表面を拭き取り、その綿棒を観測した。 この観測条件では、拭き取り面積を10±2mm×4± 1mmとし、拭き取り回数を2往復とし、観測ま の時間を1分に定めた。

 (テスト溶液の反応による6価クロムの含有 範囲の特定)
 測定の結果を図1に示す。なお、図中に示す 「○」は目視で変色を確認できたテスト溶液 を示し、「×」は目視で変色を確認できなか たテスト溶液を示す。

 一般に定性的に使用される基準組成のテス 溶液(ジフェニルカルバジド0.4g、アセトン20 ml、エタノール20ml、リン酸20ml、水20mlを混合 た溶液:ISO3613参照)を用いた場合には、すべ の基準試料に対してテスト溶液の変色が確 された。リン酸含有量が0.3mlの0.375%テスト 液では、すべての基準試料に対してテスト 液の変色が確認された。リン酸含有量が0.05m lである0.0625%テスト溶液では、6価クロムの含 有量が0.02μg/cm 2 の基準試料でテスト溶液の変色が確認されな かった。また、リン酸含有量が0.03mlである0.0 375%テスト溶液では、6価クロムの含有量が0.02 μg/cm 2 ,0.06μg/cm 2 の基準試料でテスト溶液の変色が確認されな かった。リン酸含有量が0.005mlである0.00625%テ スト溶液では、すべての基準試料に対してテ スト溶液の変色が確認されなかった。

 この測定結果から、基準組成のテスト溶液 変色しない場合は、試料中に6価クロムが含 まれていないことがわかる。また、基準組成 のテスト溶液が変色し、且つ0.375%テスト溶液 が変色しない場合には、試料中に0μg/cm 2 以上0.02μg/cm 2 未満の6価クロムが含まれていることがわか 。また、0.375%テスト溶液が変色し、且つ0.062 5%テスト溶液が変色しない場合には、試料中 0.02μg/cm 2 以上0.06μg/cm 2 未満の6価クロムが含まれていることがわか 。また、0.0625%テスト溶液が変色し、且つ0.03 75%テスト溶液が変色しない場合には、試料中 に0.06μg/cm 2 以上0.09μg/cm 2 未満の6価クロムが含まれていることがわか 。また、0.0375%テスト溶液が変色する場合に 、0.09μg/cm 2 以上の6価クロムが含まれていることがわか 。

 (試料に対する6価クロムの含有量範囲の測 )
 まず、リン酸含有量の最も多い0. 375%テス 溶液を試料に接触させ、テスト溶液の変色 観測する。次に、テスト溶液が変色した場 には、次にリン酸含有量が多い0.0625%テスト 液を試料に接触させ、テスト溶液の変色を 測する。このような操作をリン酸含有量の も多いテスト溶液からリン酸含有量の少な テスト溶液へ、テスト溶液の変色が観測さ なくなるまで順次行う。

 このようにリン酸含有量が異なる複数の スト溶液を用いることにより、試料中に含 れる6価クロムの含有量範囲を簡易に特定す ることができる。なお、リン酸含有量が異な るテスト溶液をさらに多く用いることによっ て、より詳細に試料中に含まれる6価クロム 含有量範囲を特定することができる。

 本発明の6価クロム簡易定量法では、リン 酸の含有量が異なる複数のテスト溶液を試料 に接触させることによって6価クロムの含有 範囲を特定することができる。この定量法 は、複雑な操作を適用することなく、試料 にどの程度6価クロムが含まれているかを容 に検知することができる。従って、試料中 含まれる6価クロムの含有量範囲を簡易に測 定することができる。

 なお、本発明ではテスト溶液を4つとして いるが、これに限られるものではなく、酸の 含有量が異なるテスト溶液を増やすことによ って、より正確に試料中の6価クロムの含有 範囲を特定することができる。

産業上の利用の可能性

 複雑な操作を適用することなく、試料中 6価クロムの含有量範囲を簡易に特定できる 。




 
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