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Patent Searching and Data


Title:
CATHETER RETAINING TOOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/142208
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a catheter retaining tool (10a) comprising a piercing tool (11), a guide wire (12) and an operation means (22).  The piercing tool (11) includes a Y-hub (14), an outer needle (20), an indwelling needle (30) and a syringe (16).  The Y-hub (14) includes a main port (40), an obliquely connected side port (42), and a hemostatic valve (44) for keeping the side port (42) liquid-tight.  The guide wire (12) is inserted by the operation means (22) from the side port (42) through the hemostatic valve (44) into the outer needle (20).  The operation means (22) includes a turning portion (76) made rotatable relative to the side port (42) and having a hollow portion (92), an extending portion (78) connected to the turning portion (76), and a slide portion (80) for pushing out the guide wire (12) along the extending portion (78).  The turning portion (76) includes a first rolling spindle (82) and a second tilting spindle (84).

Inventors:
ASAI TOSHIYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059209
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
May 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
TERUMO CORP (JP)
ASAI TOSHIYA (JP)
International Classes:
A61M25/00; A61M25/02
Foreign References:
US5290242A1994-03-01
JP2007000209A2007-01-11
JP3912460B22007-05-09
JPS59166163A1984-09-19
Other References:
See also references of EP 2279773A4
Attorney, Agent or Firm:
CHIBA Yoshihiro et al. (JP)
Takehiro Chiba (JP)
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Claims:
 直線状のメインポート(40)と、該メインポート(40)に対して斜めに接続されたサイドポート(42)と、前記サイドポート(42)を液密に保つ止血弁(44)とを有する本体(14)と、
 カテーテル(20)と、該カテーテル(20)の内腔に接続された内針(18)とを有し、前記メインポート(40)の先端側に接続される留置針(30)と、
 前記メインポート(40)の基端側に接続される血液受入具(16)と、
 を備える穿刺具(11)と、
 前記サイドポート(42)から前記止血弁(44)を通過して前記カテーテル(20)に挿入されるガイドワイヤ(12)と、
 前記サイドポート(42)に接続され、前記ガイドワイヤ(12)を押し出す操作手段(22,150)と、
 を有し、
 前記操作手段(22,150)は、前記サイドポート(42)に対して回動し中空部(92)を備える回動部(76,152)と、
 前記回動部(76,152)に接続された延在部(78)と、
 前記ガイドワイヤ(12)を前記延在部(78)に沿って押し出すスライド部(80)と、
 を有することを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項1記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記回動部(76,152)は、前記サイドポート(42)に対して回動する第1軸(82)と、
 前記第1軸(82)に対して傾動する第2軸(84,154)と、
 を有することを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項1記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記回動部(76,152)は、前記サイドポート(42)に対して回動する第1軸(82)と、
 前記第1軸(82)に対して傾動する第2軸(84,154)と、
 前記第2軸(84,154)に対して、該第2軸(84,154)の傾動方向と直交する方向に傾動する第3軸(156)と、
 を有することを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項2又は3記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記第1軸(82)は、前記サイドポート(42)の内向き環状溝(88)に対してフランジ(90)が嵌め込まれて構成されていることを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項1~4記載のカテーテル留置具(10a~10c)であって、
 前記回動部(76,152)は、相対的に傾動する部材の少なくとも一方の端部に、傾動した際に前記ガイドワイヤ(12)が挿通する軸方向の通過スリット(108,160)を有する傾動軸を備えることを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項1~5記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記回動部(76,152)は、所定方向に開口する開口スリット(104)と、
 該開口スリット(104)に対して一体に設けられた回動孔(106)と、
 前記開口スリット(104)から挿入されて前記回動孔(106)に嵌る傾動中心部(96)と、
 を有する傾動軸を備えることを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項1記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記回動部(76,152)は、任意方向に傾動する蛇腹チューブ(170)であることを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項1~7のいずれか1項に記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記回動部(76,152)の各軸は、回動した角度を維持する角度維持機構(98,130)を有することを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項1~8のいずれか1項に記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記延在部(78)は、内部に前記ガイドワイヤ(12)が通り、前記スライド部(80)を案内するガイドスリット(100)を備える筒形状であり、
 前記スライド部(80)は、前記延在部(78)の外部に配設されるつまみ部(120)と、
 前記延在部(78)の内部に配設されて、前記ガイドワイヤ(12)が接続される接続部(122)と、
 前記ガイドスリット(100)に挿通され、前記つまみ部(120)と前記接続部(122)とを連結するブリッジ部(124)とを有することを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項9記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記延在部(78)は、断面非円形であり、
 前記つまみ部(120)は、内面が前記延在部(78)の断面形状に対応した形状で、環状に該延在部(78)を囲繞していることを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
 請求項9又は10記載のカテーテル留置具(10a~10c)において、
 前記接続部(122)は、側面視で、前記延在部(78)の内面に接触する箇所が円弧形状であることを特徴とするカテーテル留置具(10a~10c)。
Description:
カテーテル留置具

 本発明は、カテーテルのガイドをするガ ドワイヤを血管に導入するためのカテーテ 留置具に関する。

 患者に輸液する際には血管(静脈)に留置 を設けることがある。留置針は、先ず血管 穿刺し、穿刺針からシリンジ等に血液を導 してフラッシュバックを確認して穿刺針を き、カテーテルだけを血管に残す手技が行 れる。

 カテーテルを確実に血管に留置させるた には、血管内にある程度深く挿入しておく とが望ましい。そのためには、留置針の穿 後に穿刺針からガイドワイヤを血管内に適 導出しておき、ガイドワイヤを残したまま 刺針を抜き、さらにカテーテルをガイドワ ヤに沿って血管に挿入するとスムーズで確 な挿入がなされる。このようなガイドワイ を組み合わせた留置針は、例えば特許第3912 460号公報に記載されている。

 特許第3912460号公報記載の導入具では、留 置針とシリンジとの間に設けられたメインチ ューブと、該メインポートに対して斜めに接 続されたガイドチューブを有し、ガイドチュ ーブからガイドワイヤを留置針へ向かって押 し出す。

 ガイドワイヤは、その性質上極めて柔ら いため、真っすぐに押し出さないと折れ曲 ってしまう。そこで、特許第3912460号公報記 載の導入具では、ガイドチューブに、ガイド ワイヤを案内するワイヤスライド機構を設け ている。このワイヤスライド機構では、ガイ ドチューブに沿ってスライドチューブをスラ イドさせることによりガイドワイヤを押し出 し、該ガイドワイヤが折れることを防止でき る。

 一方、特開2007-209号公報には、ガイドワ ヤの導入路とシリンジの接続路とを先端の 刺針に連通させる穿刺具が提案されている この穿刺具では、まず穿刺針を穿刺してシ ンジにフラッシュバックを行って静脈に穿 されていることを確認し、穿刺具のサイド ートからガイドワイヤを静脈に導入するこ ができ、好適である。

 特許第3912460号公報記載の導入具では、ガ イドワイヤを略直線状に押し出すことができ 、該ガイドワイヤが折れることが防止できる が、そのためにスライドチューブが直線状の 固定構造となっている。したがって、ガイド ワイヤを押し出す際に、操作の自由度がなく 、手技の箇所や、操作者の行いやすい向きに 調整することができない。特に、穿刺針の穿 刺後にガイドワイヤを血管内に導出する場合 で、シリンジ等の本体が人手により支持され ており、片手で操作をするためには、該本体 に対してガイドワイヤの押し出し方向を相対 的に調整できることが望ましい。

 本発明は、ガイドワイヤを安定して押し すことができるとともに、操作性の高いカ ーテル留置具を提供することを目的とする

 本発明に係るカテーテル留置具は、直線 のメインポートと、該メインポートに対し 斜めに接続されたサイドポートと、前記サ ドポートを液密に保つ止血弁とを有する本 と、カテーテルと、該カテーテルの内腔に 続された内針とを有し、前記メインポート 先端側に接続される留置針と、前記メイン ートの基端側に接続される血液受入具とを える穿刺具と、前記サイドポートから前記 血弁を通過して前記カテーテルに挿入され ガイドワイヤと、前記サイドポートに接続 れ、前記ガイドワイヤを押し出す操作手段 を有し、前記操作手段は、前記サイドポー に対して回動し中空部を備える回動部と、 記回動部に接続された延在部と、前記ガイ ワイヤを前記延在部に沿って押し出すスラ ド部と、を有することを特徴とする。

 このように、延在部及びスライド部を設 ることにより、ガイドワイヤを安定して押 出すことができる。また、回動部を有する とにより、延在部を所望の角度に回動させ 状態でガイドワイヤの操作が可能となり、 作性が向上する。

 前記回動部は、前記サイドポートに対し 回動する第1軸と、前記第1軸に対して傾動 る第2軸とを有してもよい。このような回動 第1軸と、傾動の第2軸を有すると、延在部 任意の方向に傾動させることができ、操作 が一層向上する。

 前記回動部は、前記サイドポートに対し 回動する第1軸と、前記第1軸に対して傾動 る第2軸と、前記第2軸に対して、該第2軸の 動方向と直交する方向に傾動する第3軸とを してもよい。

 このような回動の第1軸と、傾動の第2軸 び第3軸を有すると、操作の自由度が高まり 延在部又はスライド部を指で保持したまま 指又は手首を捻ることなく延在部を任意の 向に傾動させることができ、操作性が一層 上する。

 前記第1軸は、前記サイドポートの内向き 環状溝に対してフランジが嵌め込まれて構成 されていてもよい。これにより、第1軸を簡 に構成し、組み立てることができる。

 前記回動部は、相対的に傾動する部材の なくとも一方の端部に、傾動した際に前記 イドワイヤが挿通する軸方向の通過スリッ を有する傾動軸を備えてもよい。このよう 通過スリットを設けることにより、傾動軸 傾動する際、ガイドワイヤが通過スリット 通して屈曲することになり、短い経路とな 、しかも過度に屈曲することがない。

 前記回動部は、所定方向に開口する開口 リットと、該開口スリットに対して一体に けられた回動孔と、前記開口スリットから 入されて前記回動孔に嵌る傾動中心部とを する傾動軸を備えてもよい。これにより、 動軸を簡便に構成し、組み立てることがで る。

 前記回動部は、任意方向に傾動する蛇腹 ューブであってもよい。蛇腹チューブは、 便構成で延在部を任意方向に傾動させるこ ができる。

 前記回動部の各軸は、回動した角度を維 する角度維持機構を有すると、延在部の角 を維持して、一層安定した操作が可能にな 。

 前記延在部は、内部に前記ガイドワイヤ 通り、前記スライド部を案内するガイドス ットを備える筒形状であり、前記スライド は、前記延在部の外部に配設されるつまみ と、前記延在部の内部に配設されて、前記 イドワイヤが接続される接続部と、前記ガ ドスリットに挿通され、前記つまみ部と前 接続部とを連結するブリッジ部とを有して よい。このようなスライド部の構成によれ 、操作が容易で、ガイドワイヤを確実に押 出すことができる。

 前記延在部は、断面非円形であり、前記 まみ部は、内面が前記延在部の断面形状に 応した形状で、環状に該延在部を囲繞して てもよい。これによりつまみ部が安定して イドされ、断面非円形で回り止めになり、 かも、延在部を囲繞している形状であるこ からつまみやすい。

 前記接続部は、側面視で、前記延在部の 面に接触する箇所が円弧形状であってもよ 。このような構成では、スライド部が多少 めになっても、接続部が延在部内面に接触 る箇所が円弧形状であることから、該接続 が延在部に対して引っ掛かることがなく、 ムーズに移動可能である。

第1の実施の形態に係るカテーテル留置 具の側面図である。 第1の実施の形態に係るカテーテル留置 具の断面側面図である。 第1の実施の形態に係るカテーテル留置 具の分解斜視図である。 Yハブの断面平面図である。 止血弁の斜視図である。 針の先端の断面図である。 延在部を傾動させた状態の回動部の斜 図である。 針を穿刺したときのカテーテル留置具 断面平面図である。 第2軸を傾動させた状態のカテーテル留 置具の一部拡大斜視図である。 第1軸を回動させるとともに、第2軸を 動させた状態のカテーテル留置具の一部拡 斜視図である。 ガイドワイヤを押し出したときのカテ ーテル留置具の断面平面図である。 外針を残して、ガイドワイヤ、穿刺針 、Yハブ、シリンジを取り除いた状態を示す である。 第2の実施の形態に係るカテーテル留 具の斜視図である。 第3の実施の形態に係るカテーテル留 具の側面図である。 傾動させた状態の蛇腹チューブの側面 図である。 フィルタ体を接続したカテーテル留置 具の側面図である。

 以下、本発明に係るカテーテル留置具に いての第1~第3の実施形態を挙げ、添付の図1 ~図16を参照しながら説明する。

 図1、図2及び図3に示すように、第1の実施 形態に係るカテーテル留置具10aは、穿刺具11 、ガイドワイヤ12とを有する。穿刺具11は、 Yハブ(本体)14と、シリンジ(血液受入具)16と、 留置針30と、操作手段22とを有する。カテー ル留置具10aは、所定のケースに収納して内 を滅菌しておくとよい。Yハブ14及びシリン 16は透明体であって、内部の血液を確認可能 である。

 ガイドワイヤ12は、例えば超弾性合金、 テンレス鋼等からなり、約15cm程度であり、 期状態で、そのうちの前方約10cm程度がYハ 14及び穿刺針18内に挿入されている。ガイド イヤ12の先端部は特に高い可撓性を有し、 管内に導入させやすい。ガイドワイヤ12には 、先端からの長さを示す目盛り記号(図示せ )が設けられている。

 図4に示すように、穿刺具11のYハブ14は二 形状であって、直線状のメインポート40と 該メインポート40に対して鋭角θ(例えば、略 30°程度)に接続されて連通するサイドポート4 2と、該サイドポート42内に設けられた止血弁 44及びポート部材46とを有する。メインポー 40の後端における内面、及び前端の外面はテ ーパ形状になっている。サイドポート42にお るメインポート40への接続箇所はガイドワ ヤ12を案内できるように先細りのテーパ形状 となっている。

 ポート部材46は、サイドポート42の入口側 の開口42bに固定されており、開口部内面はテ ーパ形状となっている。ポート部材46の先端 フランジ46aとなっており、サイドポート42 の段差面42aとの間で止血弁44を液密に保持す る。ポート部材46の内部にはテーパ面46bと、 テーパ面46bの先端からフランジ46aを通り抜 る細径のガイド孔46cが設けられ、導出され ガイドワイヤ12を止血弁44の略中央部に案内 する。フランジ46aの中央部はやや突出してお り、止血弁44の中央部に弾性的に食い込む。

 止血弁44は、例えばシリコーンゴムで形 されており、略中心部にガイドワイヤ12が挿 通可能で、該ガイドワイヤ12が非挿通時には イドポート42を液密に保つ。

 具体的には、図5に示すように、止血弁44 、一方の面に達する第1切れ目48aと、他方の 面に達する第2切れ目48bとを備えている。第1 れ目48aと第2切れ目48bは、止血弁44の内部に ける略中央部でつながっており、平面視(平 面図は省略する。)で略90°に交差配置されて る。第1切れ目48a及び第2切れ目48bはそれぞ 略半円形状であって円弧部分がつながって る。このような止血弁44はガイドワイヤ12を 過させやすく、しかも液密性が高い。

 Yハブ14は、基本的にはこのように簡便に 成されており、従来品(例えば、特開2007-209 公報記載の穿刺具)を用いてもよい。

 シリンジ16は汎用品であって、シリンジ 体50、プランジャ52及びガスケット53を有し シリンジ本体50がメインポート40の後端部(基 端側)にテーパ接続される。

 留置針30は、穿刺針(内針)18と、穿刺針18 覆う外針(カテーテル)20とを有する。穿刺針1 8は、針54及び該針54を保持する針ハブ56を有 、針ハブ56がメインポート40の前端部(先端側 )にテーパ接続される。

 図6に示すように、針54は中空の異径針で って、先端の細径部60、基端側の大径部62、 及びこれらの細径部60と大径部62とを接続す 先細りのテーパ部64を備える。細径部60及び ーパ部64は比較的短い。大径部62の前方部に は、軸方向に延在する浅い溝66が設けられて り、該溝66に流れ込む血液によってもフラ シュバックの確認が可能である。図6から明 かなように、細径部60の内径はガイドワイ 12の外径よりやや大きい。

 このような異径針である針54によれば、 端に細径部60が設けられていることから、穿 刺の際に刺しやすく、生じる傷も小さい。ま た、細径部60は短く、その基端側にはテーパ 64を介して大径部62が設けられていることか ら、フラッシュバック時に血液が流れやすい 。

 図1、図2、図3及び図6に示すように、外針 20は外針本体68と、外針ハブ70とを有する。外 針本体68は、樹脂で構成されて適度な弾性を し、針54の大径部62を覆うように設けられて いる。外針本体68は、大径部62の略先端まで しており、しかも細径部60及びテーパ部64は いことから、針54の先端と外針本体68の先端 は相当に近く、針54の先端が血管内に挿入さ ると、外針本体68も同一の血管に略挿入さ る。

 操作手段22は、ガイドワイヤ12をサイドポ ート42から止血弁44を通過させて、留置針30の 外針20に挿入し、位置決めする操作を行うた に、穿刺具11(サイドポート42)に設けられて る。

 操作手段22は、サイドポート42に対して回 動する回動部76と、該回動部76に接続された 在部78と、ガイドワイヤ12を延在部78に沿っ 押し出すスライド部80とを有する。

 回動部76は、サイドポート42に対してロー ル回転(回動)する第1軸82と、該第1軸82に対し 傾動する第2軸84とを有する。このようなロ ル回転の第1軸82と、傾動の第2軸84を有する とにより、延在部78を任意の方向に向ける とができ操作性が向上する。回動部76は、基 本的には、動作が互いに独立な2以上の軸構 を有すると、延在部78を任意の方向に向ける ことができる。

 回動部76は、回動ベース部材86をベースに 構成されている。回動ベース部材86は、サイ ポート42の開口近傍に設けられた内向き環 溝88に対して嵌め込まれるフランジ90と、中 部92と、延在部78に接続する一対のフォーク 94とを有する。フォーク94の各内面には、突 方向先端側が大径で、基端側がやや小径の2 構成の円形突起(傾動中心部)96が設けられて いる。

 第1軸82は、フランジ90が内向き環状溝88( 4参照)に嵌り込む簡便構成で、組立が容易で あり、ロール方向にエンドレスに回動可能で あり、しかもフランジ90は不用意に抜けるこ がない。

 第1軸82には、サイドポート42の端面と回 ベース部材86の端面に、それぞれ放射状で断 面が低い三角形状の多数のノッチ(角度維持 構)98(図3参照)が設けられ、互いに軽く係合 ている。回動部76を回動させるとき、互いに 係合したノッチ98は隣接する位置まで移動す ことができ、回動を停止させたときにはそ 角度を維持することができる。

 延在部78は、内部にガイドワイヤ12が通り 、スライド部80を案内する左右一対のガイド リット100を備える直線の筒形状であり、詳 には、ガイドスリット100が設けられる左右 が平面で、他の上下部が円弧形状である。 ガイドスリット100は左右の平面の中央部で 方向に延在しており、対称位置に設けられ いる。延在部78は、基本的には直線形状で るが、ガイドワイヤ12を押し出し可能な範囲 でやや湾曲していてもよい。延在部78には、 まみ部120の位置を基準として、ガイドワイ 12の送り出し量を示す目盛りが設けられて る。

 延在部78の後端部には、キャップ102が設 られており、スライド部80の抜け止めとなっ ている。ガイドスリット100は製造の便宜上、 基端側に開口しているが、キャップ102で延在 部78の基端側を覆うことにより強度が確保さ ている。延在部78は、本体部と基端側のキ ップによる構成以外にも、例えば、上下対 形状の2部材を組み合わせてもよい。

 延在部78の先端部は、傾動軸としての第2 84の一部を構成しており、左右面には、そ ぞれ先端方向に開口する開口スリット104と 該開口スリット104に対して一体に設けられ 回動孔106とを有する。円形突起96の小径の基 端側部分は、開口スリット104から挿入されて 回動孔106に嵌り、第2軸84の傾動中心部となる 。円形突起96の基端側部分の径と比較して、 口スリット104はやや広く、回動孔106はほぼ 径である。

 このような構成によれば、第2軸84では、 在部78が一対のフォーク94の間の部分で傾動 することができる。第2軸84は簡便構成で、組 立が容易であり、しかも円形突起96は不用意 回動孔106から抜けることはない。開口スリ ト104は、ガイドスリット100の延長線上に設 られているが、必ずしもこの向きである必 はなく、円形突起96を回動孔106まで案内で るように形成されていればよい。

 また、延在部78の先端部上下面には、そ ぞれ、延在部78が傾動した際にガイドワイヤ 12が挿通する軸方向の通過スリット108が設け れている。このような通過スリット108を設 ることにより、図7に示すように、ガイドワ イヤ12が該通過スリット108を通して屈曲する とになり、短い経路となり、しかも過度に 曲することがない。このような通過スリッ 108は、傾動軸の構成によっては、相対的に 動する部材のうち基端側部材ではなく先端 部材に設けられていてもよい。

 スライド部80は、延在部78の外周を囲繞す るつまみ部120と、延在部78の内部に配設され 、ガイドワイヤ12が接続される接続部122と 各ガイドスリット100に挿通され、つまみ部12 0の左右内面部と接続部122とを連結するブリ ジ部124とを有する。

 接続部122は、正面視(図示を省略する)で 板形状で、側面視(図2参照)で楕円形状とな ており、少なくとも延在部78の内面に接触す る箇所が円弧形状である。このような接続部 122では、スライド部80が多少斜めになっても 接続部122が延在部78内面に接触する箇所が 弧形状であることから、該接続部122が延在 78に対して引っ掛かることがなく、スムーズ に移動可能である。

 ブリッジ部124は、正面視で薄板形状であ 、接続部122と一体構成になっており、ブリ ジ部124と接続部122により正面視で十字形状 なっている。

 つまみ部120は、内面が延在部78の断面形 に対応した形状(つまり、左右側面が平面で 下面が円弧面)で、環状に該延在部78を囲繞 ている。つまみ部120は、さらに軸方向中央 がやや膨出したリング126を構成しており、 まみやすい。

 このようなスライド部80の構成によれば 操作が容易で、ガイドワイヤを確実に押し すことができる。また、つまみ部120は、延 部78に対応した形状であることから、安定し てガイドされ、断面非円形で回り止めになり 、しかも、延在部78を囲繞している形状であ ことからつまみやすい。

 第2軸84には、フォーク94の内側面と延在 78における回動孔106の周囲面に、それぞれ放 射状で断面が低い三角形状の多数のノッチ( 度維持機構)130(図3参照)が設けられ、互いに く係合している。第2軸84を傾動させるとき 互いに係合したノッチ130は隣接する位置ま 移動することができ、傾動を停止させたと にはその角度を維持することができる。

 第1軸82のノッチ98及び第2軸84のノッチ130 より、回動部76は、延在部78の角度を維持し 、安定した操作が可能になる。

 次に、このように構成されるカテーテル 置具10aの作用について説明する。カテーテ 留置具10aは、手技の前に図1に示す状態に組 み立てられているものとする。

 このとき、つまみ部120は、延在部78の最 基端側に配置されているものとする。これ より、ガイドワイヤ12の先端は、図6に示す うに、針54内において、細径部60より基端側 配置されるものとする。つまり、ガイドワ ヤ12は細径部60以外の箇所にしか存在しない ことから、少なくとも細径部60は流路断面積 制限されることがなく、適度に断面積の広 流路が確保され、血液流量が大きいため、 ラッシュバックを迅速に行うことができる また、ガイドワイヤ12を血管に対して迅速 挿入させるためには、できるだけ先端側ま 予め接近させておくことが望ましく、ガイ ワイヤ12の先端は、初期位置で、例えば、大 径部62とテーパ部64との境界から、テーパ部64 の長さLの範囲内に配置されるとよい。この 置決めは、つまみ部120を延在部78の最も基端 側に配置させることにより容易に行われる。

 また、針54内において、細径部60の断面積 以上の面積をテーパ部64及び大径部62におい も確保するように、テーパ部64、大径部62及 ガイドワイヤ12の各断面積と、ガイドワイ 12の初期位置を設定するとよい。ガイドワイ ヤ12の初期位置は、過度に前方に進出してい とテーパ部64の断面積を狭めることになる で、適度に後方に設定しておくとよい。こ により、針54内において細径部60よりも狭い 所がなく、適度な血液流量が得られる。

 次に、図8に示すように、操作者は、シリ ンジ16のプランジャ52を適度に引きながらYハ 14を把持して穿刺針18を患者の皮下組織180を 介して血管(例えば、静脈)に穿刺する。穿刺 18の先端が血管に正しく穿刺されると、血 がYハブ14のメインポート40を通ってシリンジ 16に導入され、いわゆるフラッシュバックが 生する。この時点では、図8に示すように、 穿刺針18の先端は血管に入っているが、外針2 0は血管に到達していない。Yハブ14に導入さ た血液は、止血弁44の液密作用によりサイド ポート42から漏出することがない。操作者は 適正なフラッシュバックが発生しているこ を確認する。

 次いで、図9又は図10に示すように、操作 は、Yハブ14を把持したまま、回動部76の第1 82及び(又は)第2軸84を回動させて、延在部78 所望の角度に調整する。回動部76は、手技 応じて延在部78を任意の角度に向かせること ができる。図9は、第2軸84を傾動させた状態 あり、図10は、第1軸82を回動させるとともに 、第2軸84を傾動させた状態である。もちろん 、図9及び図10に示す状態以外にも、操作者の 所望の角度に調整してもよい。

 このとき、例えば、親指と中指によりYハ ブ14を把持し、人差し指により延在部78の角 調整ができ、片手操作が可能である。した って、他方の手は他の操作(例えば、他の機 の操作や、患者の体を押さえるなどの操作) をすることができ、効率的であり、操作性が 高い。

 角度が調整された延在部78は、第1軸82の ッチ98及び第2軸84のノッチ130により、その角 度が維持される。

 さらに、図11に示すように、つまみ部120 延在部78に沿って先端側にスライドさせ、ガ イドワイヤ12を押し出す。このとき、ガイド イヤ12は延在部に沿って真っ直ぐに押し出 れ、屈曲することがなく、正確、簡便且つ 速な操作が可能である。この操作は、Yハブ1 4を把持したまま、片手で行うことができる これにより、ガイドワイヤ12は、細径部60を て、針54から突出して血管140内に挿入され 。

 また、カテーテル留置具10aは人手によっ 保持されており、やや不安定となっている 、ガイドワイヤ12の先端は初期位置として ーパ部64に配置されることから(又は、配置 能であることから)、細径部60を経て、針54か ら突出して血管140内に挿入され、速やかな操 作が可能である。したがって、カテーテル留 置具10aの保持が多少不安定であっても、揺れ やずれが生じる前にガイドワイヤ12を血管140 に挿入することができる。

 つまみ部120を延在部78に沿って動作範囲 最先端側までスライドさせることにより、 イドワイヤ12は、外針20の長さに応じて適量 血管140内に挿入される。もちろん、延在部7 8の目盛りに基づいて挿入量を適宜調整して よい。

 さらに、図11の仮想線で示すように、ガ ドワイヤ12に沿って外針20を血管140に挿入す 。このとき、仮に穿刺針18の先端が血管140 内壁面に接触したとしても、穿刺針18はガイ ドワイヤ12が挿入されているので、血管140の 壁を傷つけたり、貫通させてしまうことが い。

 この後、図12に示すように、外針20を血管 140に残して、ガイドワイヤ12、穿刺針18、Yハ 14、シリンジ16及び操作手段22を取り除いて く。このとき、Yハブ14を把持して、そのま 引き抜くと、穿刺針18、ガイドワイヤ12の順 に血管140内から取り除かれる。

 また、スライド部80を基端側へ戻す操作 行うことによりガイドワイヤ12を最初に血管 140から抜き、その後にYハブ14を把持して血管 140から穿刺針18を引き抜いてもよい。

 次に、第2の実施形態に係るカテーテル留 置具10bについて説明する。カテーテル留置具 10b(及び10c)についてカテーテル留置具10aと同 箇所については同符号を付してその詳細な 明を省略する。

 図13に示すように、カテーテル留置具10b 、穿刺具11と、ガイドワイヤ12とを有する。 刺具11は、Yハブ14と、シリンジ16と、留置針 30と、操作手段150とを有する。操作手段150は 記の操作手段22に相当し、穿刺具11(サイド ート42)に設けられている。

 操作手段150は、サイドポート42に対して 動する回動部152と、該回動部76に接続された 延在部78と、ガイドワイヤ12を延在部78に沿っ て押し出すスライド部80とを有する。

 回動部152は前記の回動部76に相当し、サ ドポート42に対してロール回転する第1軸82と 、該第1軸82に対して傾動する第2軸154と、第2 154に対して、該第2軸154の傾動方向と直交す る方向に傾動する第3軸156とを有する。第3軸1 56は、前記の第2軸84と同構成である。

 回動部152では、回動ベース部材86と延在 78の先端部との間に中間連結部材157が設けら れている。中間連結部材157は、十分に短い筒 形状であり、基端側にフォーク94と同形状の 対のフォーク158が設けられ、先端側には、 口スリット104、回動孔106及び通過スリット1 08と同形状の開口スリット、回動孔(図示を省 略する)及び通過スリット160が設けられてい 。基端側のフォーク158はフォーク94に対して 90°ずれた位置に設けられ、先端側の開口ス ット、回動孔及び通過スリット160は開口ス ット104、回動孔106及び通過スリット108に対 て90°ずれた位置に設けられている。

 このような構成の回動部152によれば、延 部78の操作の自由度が高まり、延在部78を軸 方向に捻ることなく任意の方向に向かせるこ とができる。したがって、延在部78又はスラ ド部80を指で保持したまま、指又は手首を ることなく第2軸154及び第3軸156の作用下に延 在部78を任意の方向に傾動させることができ その上で、必要に応じて第1軸82、第2軸154及 び第3軸156を複合的に動作させて延在部78を適 度に捻ることができる。

 第1軸82は前記の通りノッチ98が設けられ おり、第2軸154及び第3軸156には、それぞれ前 記のノッチ130が設けられており、回動部152は 延在部78の角度を維持することができる。

 次に、第3の実施形態に係るカテーテル留 置具10cについて説明する。

 図14に示すように、カテーテル留置具10c 、穿刺具11と、ガイドワイヤ12とを有する。 刺具11は、Yハブ14と、シリンジ16と、留置針 30と、蛇腹チューブ170とを有する。蛇腹チュ ブ170は、前記の操作手段22に相当し、穿刺 11(サイドポート42)と延在部78とを接続してお り、該延在部78を任意の向きに傾動させる回 部として作用する。

 蛇腹チューブ170は、初期状態では縮んで り、延在部78を傾動させる傾動方向及び傾 量に応じて、蛇腹172の一部が拡開する。こ により、図15に示すように、蛇腹チューブ170 の隣接する蛇腹172同士は平行状態(矢印A部参 )か又は所定角度の非平行状態(矢印B部参照) のいずれかに維持され、蛇腹チューブ170の全 体として延在部78の傾動角度を維持すること できる角度維持機構となっている。

 このような、蛇腹チューブ170は、簡便、 価な構成で延在部78を任意方向に傾動させ ことができ、しかもその角度を維持させる とができる。

 カテーテル留置具10cにおいて、前記のロ ル回転の第1軸82をさらに設けてもよい。ロ ル回転軸は、蛇腹チューブ170の先端側又は 端側のどちらに設けてもよい。

 上述したように、本実施の形態に係るカ ーテル留置具10a~10cによれば、延在部78及び ライド部80を設けることにより、ガイドワ ヤ12を安定して押し出すことができる。また 、回動部76を有することにより、延在部78を 望の角度に回動させた状態でガイドワイヤ12 の操作が可能となり、操作性が向上する。

 カテーテル留置具10a~10cでは、メインポー ト40の基端側に接続するのはシリンジ16に限 ず、フラッシュバックの血液を導入する血 受入具であればよく、例えば、図16に示すよ うに、フィルタ体200でもよい。フィルタ体200 は、透明な筒202と該筒202の底部を形成する通 気性であり、且つ疎水性のフィルタ204とを有 する。

 ガイドワイヤ12の先端部は、手技に応じ J字形状やL字形状に屈曲(湾曲)したものを用 てもよい。

 本発明に係るカテーテル留置具は、上述 実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱 ることなく、種々の構成を採り得ることは ちろんである。