Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
ACYLATION REACTION OF HYDROXYL GROUP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/047905
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a selective ester production process of an alcoholic hydroxyl group, which proceeds under chemically mild conditions, while having adequate environmental suitability, operability and economical efficiency. Specifically disclosed is a process for producing an ester compound, which is characterized in that an alcohol and a carboxylic acid ester compound are reacted in the presence of a compound containing zinc element, thereby selectively acylating a hydroxyl group of the alcohol.

Inventors:
MASHIMA KAZUSHI (JP)
OHSHIMA TAKASHI (JP)
IWASAKI TAKANORI (JP)
SAYO NOBORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002864
Publication Date:
April 16, 2009
Filing Date:
October 10, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TAKASAGO PERFUMERY CO LTD (JP)
MASHIMA KAZUSHI (JP)
OHSHIMA TAKASHI (JP)
IWASAKI TAKANORI (JP)
SAYO NOBORU (JP)
International Classes:
C07C67/03; C07C69/24; C07C69/612; C07C69/618; C07C69/78; C07C213/06; C07C219/14; C07C219/22; C07C219/24; C07C253/30; C07C255/57; C07B61/00
Domestic Patent References:
WO2007066617A12007-06-14
Foreign References:
JPH05310654A1993-11-22
JPH05148198A1993-06-15
Other References:
TAKASHI OHSHIMA ET AL.: "Direct conversion of esters, lactones, and carboxylic acids to oxazolines catalyzed by a tetranuclear zinc cluster", CHEMICAL COMMUNICATIONS, 2006, pages 2711 - 2713, XP008131273
See also references of EP 2196451A4
THE JOURNAL OF ORGANIC CHEMISTRY, vol. 53, 1988, pages 4172
ORGANIC LETTERS, vol. 7, 2005, pages 2453
CHEM. COMMUN., 2006, pages 2711 - 2713
Attorney, Agent or Firm:
SAEKI, Norio (Aminosan Kaikan Building 15-8, Nihonbashi 3-chome, Chuo-k, Tokyo 27, JP)
Download PDF:
Claims:
 亜鉛元素を含む化合物の存在下、アミノ基とアルコール性水酸基とが共存する反応系においてカルボン酸エステル化合物を反応させ、アルコール性水酸基を選択的にアシル化することを特徴とするエステル化合物の製造方法。
 亜鉛元素を含む化合物の存在下、アミノアルコール類とカルボン酸エステル化合物とを反応させ、アミノアルコール類の水酸基を選択的にアシル化することを特徴とする請求項1に記載のエステル化合物の製造方法。
 亜鉛元素を含む化合物の存在下、アルコール類とアミン類の混合物とカルボン酸エステル化合物とを反応させ、アルコール類の水酸基を選択的にアシル化することを特徴とする請求項1に記載のエステル化合物の製造方法。
 亜鉛元素を含む化合物が一般式(1)
     Zn a (OCOR 1 ) b Z c      (1)
(式(1)中、R 1 は置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基又は置換されていてもよい複素環基を表し、Zは酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表し、aは1または4を表し、bは2又は6を表し、cは0又は1を表す。ただし、a=1の場合は、b=2,c=0であり、a=4の場合は、b=6,c=1である。)
で表される化合物であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
Description:
水酸基のアシル化反応

 本発明は亜鉛元素を含む触媒存在下でエ テル交換反応を行い、エステル化合物を製 する方法を提供する。

 エステル化合物は自然界のみならず、医薬 農薬、香料、機能性材料等に数多く見出さ る。それらの合成には、相当するアルコー とカルボン酸、カルボン酸クロリド、カル ン酸無水物などとの反応や、エステル化合 を用いるエステル交換反応が広く利用され いる。一連の手段は、エステル化合物の製 目的のみならず、水酸基又はカルボキシル の保護法としても重要な役割を担っている
 低沸点アルコール由来のエステル化合物を シル化剤とする方法(エステル交換反応)は アシル化剤の調達(調製)・取扱いが容易であ ることに加えて、目的物の分離が短工程で行 えることなどから、操作性、経済性に優れた 手段と言える。エステル交換反応としては、 古典的なプロトン酸を用いる方法を始め、ア ルミニウム化合物、スズ化合物などを触媒と する多くの方法が開発されている。しかしな がら、これらの触媒は目的とするエステル交 換反応のみならず、望まない副反応を触媒す ることが少なくない。またスズ化合物を触媒 として使用した場合は、有害なスズ化合物の 廃棄処理、製品中への残存等が課題として挙 げられる。望まない副反応の例としては、酸 に対する安定性に乏しい官能基、例えば保護 基として汎用されるアルキリデンアセタール 、テトラヒドロピラニルオキシ基、シリルオ キシ基などの分解反応があげられる。また、 酸性あるいは塩基性条件下で容易にラセミ化 する不斉中心が共存する場合や、不飽和脂肪 族基が含まれる場合の重合反応なども同様で ある。

 また、アミノアルコールに代表される複 の求核性官能基を有するアルコール類を、 酸基選択的にアシル化を行うことも重要な 題である。エステル交換反応における化学 択性は、使用される触媒の活性、各官能基 求核性の違い、および生成するアシル化合 の安定性に依存することが主たる要因とし あげられる。例えば非特許文献1にはアルミ ニウム化合物を触媒とするアミノアルコール 類のアシル化反応が記載されているが、アミ ノ基がアシル化されたアミド体が主成績体と して得られる。また非特許文献2では、カル ン触媒存在下におけるアミノアルコール類 アシル化反応が記載されているが、上記同 にアミド体が主に生成する。

The Journal of Organic Chemistry,1988,53,4172. Organic Letters,2005,7,2453.

 すなわち水酸基のアシル化体(エステル体 )を得るためには、競争する求核性官能基を め保護した後にエステル化、脱保護すると う複数の工程を要し、経済性の高い製法と 言いがたい。このような背景から、環境調 性,操作性,経済性を兼ね備え、広範な官能基 共存性を有するエステル製造プロセスの開発 が望まれている。

 本発明者らは前記の課題について鋭意検 した結果、亜鉛化合物の存在下、カルボン エステル化合物をアシル化剤とするエステ 交換反応が、広範なエステル化合物類の製 において優れた手段であることを見出した

 すなわち本発明は、以下の[1]~[4]に関するも のである。
[1]亜鉛元素を含む化合物の存在下、アミノ基 とアルコール性水酸基とが共存する反応系に おいてカルボン酸エステル化合物を反応させ 、アルコール性水酸基を選択的にアシル化す ることを特徴とするエステル化合物の製造方 法。
[2]亜鉛元素を含む化合物の存在下、アミノア ルコール類とカルボン酸エステル化合物とを 反応させ、アミノアルコール類の水酸基を選 択的にアシル化することを特徴とする[1]に記 載のエステル化合物の製造方法。
[3]亜鉛元素を含む化合物の存在下、アルコー ル類とアミン類の混合物とカルボン酸エステ ル化合物とを反応させ、アルコール類の水酸 基を選択的にアシル化することを特徴とする [1]に記載のエステル化合物の製造方法。
[4]亜鉛元素を含む化合物が一般式(1)

    Zn a (OCOR 1 ) b Z c      (1)

(式(1)中、R 1 は置換されていてもよいアルキル基、置換さ れていてもよいアリール基又は置換されてい てもよい複素環基を表し、Zは酸素原子、硫 原子又はセレン原子を表し、aは1または4を し、bは2又は6を表し、cは0又は1を表す。た し、a=1の場合は、b=2,c=0であり、a=4の場合は b=6,c=1である。)
で表される化合物であることを特徴とする[1] から[3]のいずれかに記載の製造方法。

 本発明の製造方法によれば、アミノアル ール類において、アルコール性水酸基を選 的にアシル化することができる。また、ア ン類、アルコール類の混合物を、アルコー 類の水酸基を選択的にアシル化してエステ 化合物を製造できる。さらに、酸性条件又 塩基性条件もしくは熱的に不安定な官能基 共存する基質を用いてもエステル化合物を 率よく製造することができる。

 以下、本発明を詳細に説明する。
 本発明におけるアミノ基とアルコール性水 基とが共存する反応系とは、アミノ基を有 る分子とアルコール性水酸基を有する分子 反応系に同時に存在していることであり、 該アミノ基を有する分子とアルコール性水 基を分子は、同一の分子であってもよいし 異なる分子であってもよい。アミノ基を有 る分子とアルコール性水酸基を有する分子 同一の分子である場合としては、アミノア コール類が挙げられる。また、アミノ基を する分子とアルコール性水酸基を有する分 が異なる分子である場合としては、アミン とアルコール類が同時に反応系に存在して る場合が挙げられる。
 本発明におけるアミノ基としては、第一級 ミノ基又は第二級アミノ基が好ましい。ま 、アルコール性水酸基としては、第一級水 基、第二級水酸基、第三級水酸基のいずれ あってもよい。
 本発明で使用されるアミノアルコール類と ては、アミノ基と、アルコール性水酸基を する化合物であれば特に制限は無く、例え 鎖状、分岐状、環状又は縮合環状の、脂肪 又は芳香族の、アミノアルコール類などが げられる。
 本発明で使用されるアミノアルコール類と ては、例えば一般式(2)で表される化合物が げられる。

(式(2)中、R 2 は水素原子、置換されていてもよい炭化水素 基、置換されていてもよいアルコキシカルボ ニル基を表し、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 は同一又は異なっていてもよく、水素原子、 置換されていてもよい炭化水素基、置換され ていてもよいアルコキシ基又は置換されてい てもよい複素環基を表すか、又はR 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 から選ばれる任意の2つ基が結合して環を形 してもよい。Q 1 は連結基を表す。)

 一般式(2)で表される化合物において、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 で表される炭化水素基としては、特に限定さ れないが、例えば、アルキル基、シクロアル キル基、アルケニル基、アルキニル基又はア リール基等が挙げられる。
 アルキル基としては、直鎖状又は分岐状の ルキル基が挙げられる。これらアルキル基 しては、例えば炭素数1~20、好ましくは炭素 数1~10、より好ましくは炭素数1~6のアルキル が好ましい。これらアルキル基としては特 限定されないが、例えば、メチル基、エチ 基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチ 基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチ 基、n-ペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペ ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ ル基、ノニル基、デシル基、セチル基又はス テアリル基等の直鎖又は分岐のアルキル基が 挙げられる。
 シクロアルキル基としては、例えば炭素数3 ~20、好ましくは炭素数3~10、より好ましくは 素数3~8のシクロアルキル基が挙げられる、 れらシクロアルキル基としては特に限定さ ないが、例えば、シクロプロピル基、シク ブチル基、シクロペンチル基、メチルシク ペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシ ロヘキシル基又はシクロオクチル基等のシ ロアルキル基等が挙げられる。

 アルケニル基としては、特に限定されない 、直鎖状又は分岐状の炭素数2~20、好ましく は炭素数2~10、より好ましくは炭素数2~6のア ケニル基が挙げられる。具体的なアルケニ 基としては、例えば、エテニル基、1-プロペ ニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブ テニル基、3-ブテニル基、1-ペンテニル基、2- ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニ 基、1-シクロペンテニル基、3-シクロペンテ ル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3- キセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル 基、1-シクロヘキセニル基及び3-シクロヘキ ニル基等が挙げられる。
 アルキニル基としては、特に限定されない 、直鎖又は分岐していてもよい炭素数2~20、 好ましくは炭素数2~10、より好ましくは炭素 2~6のアルキニル基が挙げられ、具体的には 例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プ ピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3- チニル基、1-ペンチニル基、2-ペンチニル基 、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシ ニル基、2-ヘキシニル基、3-ヘキシニル基、4- ヘキシニル基及び5-ヘキシニル基等が挙げら る。
 アリール基としては、特に限定されないが 例えば単環式、多環式、又は縮合環式の炭 数6~20のアリール基が挙げられ、具体的には 、例えば、フェニル基、ナフチル基、アント リル基、フェナンスリル基、ビフェニル基又 はターフェニル基等が挙げられる。

 これら炭化水素基が有していてもよい置 基としては、本発明のアシル化反応に悪影 を及ぼさないものであれば特に制限はない 好ましい置換基としては、例えば、炭化水 基、複素環基、アルコキシ基、アルキレン オキシ基、アリールオキシ基、アラルキル キシ基、ヘテロアリールオキシ基、アルキ チオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ 、ヘテロアリールチオ基、水酸基、ニトロ 、三置換シリルオキシ基又はハロゲン原子 が挙げられる。

 炭化水素基の置換基としての炭化水素基と ては、例えばアルキル基、シクロアルキル 、アルケニル基、アルキニル基、アリール 又はアラルキル基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアルキル基と ては、直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙 られ、炭素数1~20のアルキル基が好ましく、 例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基 イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基 イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基 、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、ヘキシ 基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、 シル基、セチル基又はステアリル基等が挙 られる。
 また、炭化水素基の置換基としてのシクロ ルキル基としては、炭素数3~10のシクロアル キル基が挙げられ、例えば、シクロプロピル 基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シ クロヘキシル基又はシクロオクチル基等のシ クロアルキル基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアルケニル基 しては、直鎖状でも分岐状でもよい、例え 炭素数2~15、好ましくは炭素数2~10、より好 しくは炭素数2~6のアルケニル基が挙げられ 具体例としては、ビニル基、1-プロペニル基 、アリル基、1-ブテニル基、ペンテニル基又 ヘキセニル基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアルキニル基 しては、直鎖状でも分岐状でもよい、例え 炭素数2~15、好ましくは炭素数2~10、より好 しくは炭素数2~6のアルキニル基が挙げられ 具体例としては、エチニル基、1-プロピニル 基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、3-ブチニ ル基、ペンチニル基又はヘキシニル基等が挙 げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアリール基と ては、例えば炭素数6~20の単環式、多環式、 又は縮合環式のアリール基が挙げられ、具体 例としては、フェニル基、ナフチル基、アン トリル基、フェナンスリル基、ビフェニル基 又はターフェニル基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアラルキル基 しては、前記アルキル基の少なくとも1個の 水素原子が前記アリール基で置換された基が 挙げられ、例えば炭素数7~12のアラルキル基 好ましく、具体例としては、ベンジル基、2- フェニルエチル基、1-フェニルプロピル基又 3-ナフチルプロピル基等が挙げられる。

 炭化水素基の置換基としての複素環基とし は、脂肪族複素環基又は芳香族複素環基が げられる。脂肪族複素環基としては、例え 炭素数2~14で、異種原子として少なくとも1 、好ましくは1~3個の例えば窒素原子、酸素 子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいる 5~8員、好ましくは5又は6員の単環の飽和又は 不飽和の脂肪族複素環基、或いは多環又は縮 合環の飽和又は不飽和の脂肪族複素環基が挙 げられる。脂肪族複素環基の具体例としては 、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリ ノ基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロ ピラニル基又はテトラヒドロチエニル基等が 挙げられる。
 炭化水素基の置換基としての芳香族複素環 としては、例えば炭素数2~15で、異種原子と して少なくとも1個、好ましくは1~3個の例え 、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種 子を含んでいる、5~8員、好ましくは5又は6員 の単環式ヘテロアリール基、或いは多環式又 は縮合環式のヘテロアリール基が挙げられ、 具体例としては、フリル基、チエニル基、ピ リジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリ ダジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、 オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾフリ ル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソ キノリル基、キノキサリル基、フタラジニル 基、キナゾリニル基、ナフチリジニル基、シ ンノリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベン ゾオキサゾリル基又はベンゾチアゾリル基等 が挙げられる。

 炭化水素基の置換基としてのアルコキシ基 しては、直鎖状でも分岐状でも或いは環状 もよい、例えば、炭素数1~6のアルコキシ基 挙げられ、具体例としては、メトキシ基、 トキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキ 基、n-ブトキシ基、2-ブトキシ基、イソブト シ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基 、2-メチルブトキシ基、3-メチルブトキシ基 2,2-ジメチルプロピルオキシ基、n-ヘキシル キシ基、2-メチルペンチルオキシ基、3-メチ ペンチルオキシ基、4-メチルペンチルオキ 基、5-メチルペンチルオキシ基、シクロヘキ シルオキシ基、メトキシメトキシ基、2-エト シエトキシ基又は2-メトキシエトキシメト シ基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアルキレンジ キシ基としては、例えば、炭素数1~3のアル レンジオキシ基が挙げられ、具体例として 、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ 、トリメチレンジオキシ基、プロピレンジ キシ基、イソプロピリデンジオキシ基又は ンジリデンジオキシ基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアリールオキ 基としては、例えば、炭素数6~14のアリール オキシ基が挙げられ、具体例としては、フェ ノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ 基、ナフトキシ基又はアントリルオキシ基等 が挙げられる。

 炭化水素基の置換基としてのアラルキルオ シ基としては、例えば、炭素数7~12のアラル キルオキシ基が挙げられ、具体例としては、 ベンジルオキシ基、4-メトキシフェニルメト シ基、1-フェニルエトキシ基、2-フェニルエ トキシ基、1-フェニルプロポキシ基、2-フェ ルプロポキシ基、3-フェニルプロポキシ基、 1-フェニルブトキシ基、3-フェニルブトキシ 、4-フェニルブトキシ基、1-フェニルペンチ オキシ基、2-フェニルペンチルオキシ基、3- フェニルペンチルオキシ基、4-フェニルペン ルオキシ基、5-フェニルペンチルオキシ基 1-フェニルヘキシルオキシ基、2-フェニルヘ シルオキシ基、3-フェニルヘキシルオキシ 、4-フェニルヘキシルオキシ基、5-フェニル キシルオキシ基又は6-フェニルヘキシルオ シ基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのヘテロアリー オキシ基としては、例えば、異種原子とし 少なくとも1個、好ましくは1~3個の例えば、 窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の異種原子 を含んでいる、炭素数2~14のヘテロアリール キシ基が挙げられ、具体例としては、2-ピリ ジルオキシ基、2-ピラジルオキシ基、2-ピリ ジルオキシ基又は2-キノリルオキシ基等が挙 げられる。

 炭化水素基の置換基としてのアルキルチオ としては、直鎖状でも分岐状でも或いは環 でもよい、例えば、炭素数1~6のアルキルチ 基が挙げられ、具体例としては、メチルチ 基、エチルチオ基、n-プロピルチオ基、イ プロピルチオ基、n-ブチルチオ基、2-ブチル オ基、イソブチルチオ基、tert-ブチルチオ 、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基又はシ ロヘキシルチオ基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアリールチオ としては、例えば、炭素数6~14のアリールチ オ基が挙げられ、具体例としては、フェニル チオ基、トリルチオ基、キシリルチオ基又は ナフチルチオ基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのアラルキルチ 基としては、例えば、炭素数7~12のアラルキ ルチオ基が挙げられ、具体例としては、ベン ジルチオ基又は2-フェネチルチオ基等が挙げ れる。
 炭化水素基の置換基としてのヘテロアリー チオ基としては、例えば、異種原子として なくとも1個、好ましくは1~3個の窒素原子、 酸素原子、硫黄原子等の異種原子を含んでい る、炭素数2~14のヘテロアリールチオ基が挙 られ、具体例としては、4-ピリジルチオ基、 2-ベンズイミダゾリルチオ基、2-ベンズオキ ゾリルチオ基又は2-ベンズチアゾリルチオ基 等が挙げられる。

 炭化水素基の置換基としての三置換シリル キシ基としては、例えば、トリメチルシリ オキシ基、トリエチルシリルオキシ基、ト イソプロピルシリルオキシ基、tert-ブチル メチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニ ルシリルオキシ基又はトリフェニルシリルオ キシ基等が挙げられる。
 炭化水素基の置換基としてのハロゲン原子 しては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子 はヨウ素原子が挙げられる。ハロゲン原子 置換されたアルキル基としては、前記した ルキル基にハロゲン原子が置換したもので り、例えば、モノフルオロメチル基、ジフ オロメチル基、トリフルオロメチル基又は ンタフルオロエチル基等が挙げられる。

 R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 で表される複素環基としては、脂肪族複素環 基又は芳香族複素環基が挙げられ、具体的に は前記炭化水素基の置換基としての複素環基 等と同様のものが挙げられる。また、これら 複素環基が有していてもよい置換基としては 、アルキル基、アリール基又は複素環基等が 挙げられ、各置換基の具体例としては前記し たようなものが挙げられる。
 R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 で表されるアルコキシ基としては、直鎖状で も分岐状でも或いは環状でもよい、例えば、 炭素数1~20、好ましくは炭素数1~10のアルコキ 基が挙げられ、その具体例としては、例え 、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ 、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、2-ブト シ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、n- ペンチルオキシ基、2-メチルブトキシ基、3- チルブトキシ基、2,2-ジメチルプロピルオキ 基、n-ヘキシルオキシ基、2-メチルペンチル オキシ基、3-メチルペンチルオキシ基、4-メ ルペンチルオキシ基、5-メチルペンチルオキ シ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基 、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、シクロ ヘキシルオキシ基、メトキシメトキシ基又は ベンジルオキシ基等が挙げられる。アルコキ シ基が有していてもよい置換基としては、ア ルキル基、アリール基、ハロゲン原子、複素 環基又はアルコキシ基等が挙げられる。各置 換基の具体例としては前記炭化水素基におけ る各置換基に記載したようなものが挙げられ る。

 一般式(2)におけるQ 1 で表される連結基としては、単結合、二価の 炭化水素基、酸素原子等が挙げられる。
 Q 1 における二価の炭化水素基としては、例えば アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリー レン基が挙げられる。
 アルキレン基としては、例えば炭素数1~30、 好ましくは炭素数1~20のアルキレン基が挙げ れる。アルキレン基の具体例としては、メ レン基、エチレン基、トリメチレン基、テ ラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサ チレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチ ン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、 トラデカメチレン基、ヘキサデカメチレン 等が挙げられる。これらアルキレン基は置 基を有していてもよく、該置換基としては 前記したようなアルキル基、アルコキシ基 アリール基、アルキレンジオキシ基、ハロ ン原子等が挙げられる。また、アルキレン 中の少なくとも1個の炭素原子が、アリーレ 基、ヘテロアリーレン基、酸素原子などの 価の基で置き換わっていてもよい。例えば アルキレン基中にフェニレン基、ナフタレ ジイル基、ピリジンジイル基等を含んで、 シリレン基、-CH 2 -Np-CH 2 -基(Npはナフタレンジイル基を示す)、-CH 2 -Py-CH 2 -基(Pyはピリジンジイル基を示す)などを形成 ても良く、酸素原子を含んでエーテル結合 有するオキサアルキレン基を形成してもよ 。
 アリーレン基としては、例えば炭素数6~30、 好ましくは炭素数6~20の単環式、多環式、又 縮合環式のアリーレン基が挙げられる。具 的なアリーレン基としては、例えば、フェ レン基、ナフタレンジイル基、フェナント ンジイル基、アントラセンジイル基等が挙 られる。これらアリーレン基は置換基を有 ていてもよく、該置換基としては、前記し ようなアルキル基、アルコキシ基、アルキ ンジオキシ基、ハロゲン原子等が挙げられ 。
 ヘテロアリーレン基としては、ヘテロ原子 して窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を含 だ5又は6員環の単環又は縮合環の基が挙げ れる。具体的なヘテロアリーレン基として 、ピリジンジイル基、フランジイル基、チ フェンジイル基、キノリンジイル基、ベン フランジイル基、ベンゾチオフェンジイル 等が挙げられる。これらヘテロアリーレン は置換基を有していてもよく、該置換基と ては、前記したようなアルキル基、アルコ シ基、アルキレンジオキシ基、ハロゲン原 等が挙げられる。

 一般式(2)の化合物においてR 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 から選ばれる任意の2つの基で形成される環 しては、R 2 とR 3 、R 2 とR 4 、R 2 とR 5 、R 2 とR 6 、R 3 とR 4 、R 3 とR 5 、R 3 とR 6 、R 4 とR 5 、R 4 とR 6 又はR 5 とR 6 の組合せが挙げられる。形成される環として は、1又は2個の酸素原子又は窒素原子等のヘ ロ原子を環の構成原子として含んでいても い5~20員環が挙げられる。形成される好まし い環としては、例えば、シクロペンタン環、 シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シク ロオクタン環、シクロデカン環、シクロドデ カン環、シクロテトラデカン環、シクロペン タデカン環、シクロヘキサデカン環又はシク ロヘプタデカン環等の単環;ジヒドロナフタ ン環、インデン環、ジヒドロキノリン環又 ジヒドロイソキノリン環等の縮合環が挙げ れる。これらの環は、炭化水素基、複素環 、アルコキシ基等で置換されていてもよい 各置換基の具体例としては前記したような が挙げられる。

 本発明の方法で用いられるアルコール類 アミン類との混合物におけるアルコール類 しては、特に限定されるものではないが、 記一般式(3)で表されるアルコール類が挙げ れる。

      R 7 OH         (3)

(式中、R 7 は置換されていてもよい炭化水素基、置換さ れていてもよいアルコキシ基又は置換されて いてもよい複素環基を表す。)
 一般式(3)で表されるアルコール類において R 7 で表される置換されていてもよい炭化水素基 、置換されていてもよいアルコキシ基又は置 換されていてもよい複素環基としては、例え ば、一般式(2)で表される化合物における説明 と同様の基が挙げられる。

 本発明の製造法で用いられるアルコール とアミン類との混合物におけるアミン類と ては、特に限定されるものではないが、下 一般式(4)で表されるアミン類が挙げられる

      R 8 R 9 NH       (4)

(式中、R 8 及びR 9 はそれぞれ独立して、水素原子、炭化水素基 及び複素環基を表す。また、R 8 とR 9 とで環を形成しても良い。)
 一般式(4)で表されるアミン類において、R 8 及びR 9 で表される炭化水素基としては、特に限定さ れないが、例えば、アルキル基、シクロアル キル基、アルケニル基、アルキニル基又はア リール基等が挙げられ、具体的な基としては 前記した一般式(3)のR 7 の説明で述べたようなものが挙げられる。
 一般式(4)で表される化合物において、R 8 とR 9 とで形成される環としては、R 8 とR 9 とが結合している窒素原子を含めて、飽和又 は不飽和の4~8員の環が挙げられる。これらの 環の中には酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原 子を含んでいても良い。具体的な環としては 、これらに限定されるものではないが、例え ば、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジ ン環、アゼピン環、モルホリン環、インドー ル環、イソインドール環、カルバゾール環等 が挙げられる。

 続いて、本発明の製造法におけるアシル化 であるカルボン酸エステル化合物について 明する。
 本発明において用いられるアシル化剤とし のエステル化合物としては、脂肪族カルボ 酸エステル又は芳香族カルボン酸エステル が挙げられる。また、これらのエステル化 物は、本発明の製造方法において悪影響を ぼさない置換基で置換されていてもよい。
 本発明においてアシル化剤として用いられ エステル化合物としては、例えば、下記の 肪族カルボン酸又は芳香族カルボン酸のメ ルエステル、エチルエステル、プロピルエ テル、ブチルエステル、ヘキシルエステル オクチルエステル等の炭素数1~30、好ましく は1~20、1~10、又は1~5の直鎖状又は分岐状又は 状のアルキル基からなるアルキルエステル; フェニルエステル、ビフェニルエステル、ナ フチルエステル等の炭素数6~40、好ましくは6~ 30、6~20、又は6~12の単環式、多環式、又は縮 環式のアリール基からなるアリールエステ ;ベンジルエステル、1-フェネチルエステル の炭素数7~40、好ましくは炭素数7~20、7~15の ラルキル基からなるアラルキルエステル等 挙げられる。
 好ましいエステル類としては、メチルエス ル、エチルエステルなどの炭素数1~5のアル ルエステルが挙げられる。
 本発明の方法においてアシル化剤として用 られるエステル化合物のカルボン酸根とし は、置換基を有していてもよい炭素数2~30、 2~20、又は2~15のモノ-又はポリカルボン酸が挙 げられる。

 脂肪族カルボン酸エステルにおける脂肪族 としては鎖状のものでも環状のものであっ もよく、飽和又は不飽和であってもよい。 肪族カルボン酸としては、モノカルボン酸 、ジカルボン酸類またはトリカルボン酸類 挙げられる。モノカルボン酸類の具体例と ては例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、 ソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ヘキサン酸 シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサ カルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸等 挙げられる。またジカルボン酸類の具体例 しては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コ ク酸、グルタル酸、アジピン酸、ジメチル ロン酸、1,1-シクロヘキサンジカルボン酸等 が挙げられる。
 芳香族カルボン酸エステルにおける芳香族 としては、炭素数6~36、好ましくは炭素数6~1 8、炭素数6~12の単環式、多環式もしくは縮合 式のアリール基;又は、1個~4個、好ましくは 1~3個もしくは1~2個の窒素原子、酸素原子、も しくは硫黄原子からなる異種原子を含有する 3~8員、好ましくは5~8員の環を有する単環式、 多環式、もしくは縮合環式のヘテロアリール 基が挙げられる。芳香族カルボン酸の具体例 としては、例えば、安息香酸、ナフタレンカ ルボン酸、ピリジンカルボン酸、キノリンカ ルボン酸、フランカルボン酸、チオフェンカ ルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナ フタレンジカルボン酸、1,1’-ビフェニル-2,2 -ジカルボン酸、1,1’-ビナフタレン-2,2’-ジ カルボン酸、ベンゼントリカルボン酸、ピロ メリト酸等が挙げられる。

 また、これらカルボン酸は置換基で置換さ ていてもよく、該置換基として、アルキル 、アルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素、塩 素、臭素、ヨウ素)等が挙げられる。
 上記カルボン酸の置換基としてのアルキル は、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が げられ、例えば、メチル基、エチル基、n- ロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イ ソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペン チル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、シク プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘ シル基等が挙げられる。
 また、上記カルボン酸の置換基としてのア コキシ基としては、例えば、メトキシ基、 トキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキ 基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、s-ブト シ基、t-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、 n-ヘキシルオキシ基、n-オクチルオキシ基、 クロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオ シ基等が挙げられる。

 好ましいカルボン酸エステル化合物とし は、特に限定されるものではないが、例え 酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉 酸、イソ吉草酸、ヘキサン酸、シクロペン ンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸 アクリル酸、メタクリル酸、安息香酸、4- ロロ安息香酸、4-ブロモ安息香酸、4-ニトロ 息香酸、4-シアノ安息香酸、4-メチル安息香 酸、4-テトラヒドロピラニル安息香酸、3-(5-t- ブチル-4,5-ジヒドロオキサゾリン-2-イル)安息 香酸、桂皮酸、2-ビフェニルカルボン酸、3- ェニルプロピオン酸、ピリジン-2-カルボン 、2-(ジフェニルホスフィノ)安息香酸等のメ ルエステル又はエチルエステル等のモノカ ボン酸エステル;シュウ酸、マロン酸、コハ ク酸、グルタル酸、アジピン酸、ジメチルマ ロン酸、1,1-シクロヘキサンジカルボン酸、 タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,1 -ビフェニル-2,2’-ジカルボン酸、1,1’-ビナ タレン-2,2’-ジカルボン酸、2,6-ピリジンジ ルボン酸、2-ヒドロキシイソフタル酸等の メチルエステル又はジエチルエステル等の カルボン酸ジエステル;ピロメリト酸のトリ チルエステル又はジエチルエステル等のト カルボン酸エステルが挙げられる。

 本発明の製造方法において、原料として 用される上記したアルコール類、アミン類 アミノアルコール類およびカルボン酸エス ル化合物は、市販の化合物を用いることが き、また、公知の方法により製造すること できる。

 本発明の製造方法において、亜鉛化合物、 ましくは一般式(1)で表される亜鉛化合物は 触媒として作用し得る。
 本発明の製造方法において使用される亜鉛 合物としては、特に限定されないが、例え 、酢酸亜鉛、トリフルオロ酢酸亜鉛、アセ アセテート亜鉛又はアセチルアセトナート 鉛等の亜鉛有機酸塩;トリフルオロメタンス ルホン酸亜鉛又はp-トルエンスルホン酸亜鉛 の亜鉛スルホン酸塩;塩化亜鉛、臭化亜鉛、 硝酸亜鉛又は酸化亜鉛等の亜鉛無機物等が挙 げられる。この中でもトリフルオロ酢酸亜鉛 が好ましい。また、これら亜鉛化合物につい て水和物が存在する場合には、該水和物も本 発明の製造方法に使用され得る。

 また、本発明の製造方法においては、亜鉛 機酸塩を加熱して得られる亜鉛複核クラス ーも好ましい亜鉛化合物として使用するこ ができる。本発明で用いられる亜鉛複核ク スターとしては、一般式(1)で表される化合 において、aが4、bが6、cが1である化合物が げられる。 一般式(1)のR 1 におけるアルキル基、アリール基、複素環基 としては前記してきたものが挙げられ、それ らの置換基としても前記してきたものが挙げ られる。好ましいR 1 としては、ハロゲン原子などで置換されてい てもよいアルキル基やアリール基が挙げられ 、具体的には、例えば、メチル基、エチル基 、トリフルオロメチル基又はフェニル基等が 挙げられる。具体的な亜鉛複核クラスターと しては、特に限定されないが、例えば、Zn 4 (OAc) 6 O、Zn 4 (OCOEt) 6 O、Zn 4 (OPv) 6 O、Zn 4 {OCO(CH 2 ) 16 CH 3 } 6 O、Zn 4 (OCOPh) 6 O又はZn 4 (OCOCF 3 ) 6 O等の化合物が好ましく挙げられるがZn 4 (OCOCF 3 ) 6 Oが特に好ましい。例示した式中の、Acはアセ チル基、Etはエチル基、Pvはピバロイル基、Ph はフェニル基を表す。

 本発明に用いられる一般式(1)で表される亜 複核クラスターは、公知の文献、例えば、C hem.Commun.,2006,2711-2713に記載の方法、具体的に 、トリフルオロ酢酸亜鉛等の亜鉛カルボン 塩を加熱することなどにより得ることがで る。
 なお、上記した本発明の製造方法において 用される亜鉛複核クラスターを含む金属化 物は、単独または2種以上を混合して用いる こともできるし、他の亜鉛化合物と併用して 用いることもできる。

 本発明のエステル化合物の製造方法におい 、前記の亜鉛化合物の使用量は、特に限定 れないが、通常、アシル化剤であるカルボ 酸エステル化合物1モルに対して、亜鉛原子 が約0.001~0.5モルの割合が好ましく、約0.01~0.3 ルの割合がより好ましい。
 なお、本発明において不飽和アルコール類 は不飽和カルボン酸エステル化合物等が原 として用いられる場合は、不飽和結合に起 する重合反応を抑制する重合禁止剤を用い ことができる。上記の重合禁止剤としては 公知のものであれば特に制限は無く、フェ チアジン、ベンゾキノン、ハイドロキノン ナフトキノン、カテコール、t-ブチルカテ ール、フェノール、t-ブチルフェノール、ジ メチル-t-ブチルフェノール、クレゾール、t- チルクレゾールなどが挙げられる。
 本発明のエステル化合物の製造方法おいて 原料のアルコール類、アミン類、およびア ル化剤であるカルボン酸エステル化合物と 使用割合は、特に限定されない。
 アミノアルコール類およびアルコール類と ミン類の混合物において、水酸基選択的に シル化を行う場合は、通常、アルコール1モ ルに対して、アシル化剤であるカルボン酸エ ステル化合物が、約0.5~20モル、好ましくは約 0.7~10モル、約0.8~3.0モル、より好ましくは0.8~1 .0モルである。複数の水酸基、またはアミノ ルコール類において複数のアシル化を行う 合は、当然ながら上記の場合に比べて、カ ボン酸エステル化合物の使用量を増加すれ 良い。

 本発明の製造方法は、好ましくは溶媒中で われ、単一の溶媒を用いても複数の溶媒を 合して用いても良い。溶媒の具体例として 、特に限定されないが、例えば、トルエン キシレン又は塩化ベンゼン等の芳香族系溶 ;ヘキサン、ヘプタン又はオクタン等の脂肪 族炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、ジイ プロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテ ル、テトラヒドロフラン又は1,4-ジオキサン のエーテル系溶媒;ジメチルホルムアミド(DMF )、ジメチルアセトアミド(DMAc)又はN-メチルピ ロリドン(NMP)等のアミド系溶媒;ジメチルスル ホキシド(DMSO)等が挙げられる。この中でも芳 香族系溶媒およびエーテル系溶媒が好ましい 。
 本発明の製造方法は大気下でも行うことが きるが、窒素ガス若しくはアルゴンガス等 不活性ガス雰囲気下でも行うことができる 反応時間は、特に限定されないが、通常約1 ~45時間、好ましくは6~24時間程度であり、反 温度は、特に限定されないが、通常室温~約1 50℃、好ましくは50~150℃、より好ましくは約6 0~130℃程度で行われるが、これらの条件は使 される原料等の種類及び量により適宜変更 れうる。
 本発明の製造方法の反応後は通常用いられ 後処理(例えば、濃縮、クロマトグラフィー 又は結晶化等)を行うことにより、目的とす エステル化合物を得ることができる。また 原料であるアルコール類がラセミ体あるい 光学活性体である場合には、該原料に対応 たラセミあるいは光学活性なエステル化合 が得られることはいうまでもない。

 以下に実施例を挙げ、本発明を詳細に説明 るが、本発明はこれらの実施例によってな ら限定されるものではない。
 各実施例で化合物の分析に使用した機器は 下のとおりである。
  1 H NMR(300MHz):Varian MERCURY300
 融点(mp): Yanaco micro melting point apparatus
 ガスクロマトグラフィー(GC): Shimadzu Gas Chr omatograph GC-14A
 各化合物の収率は、実施例1~24、29、30はシ カゲルカラムクロマトグラフィーによる単 収率、その他の実施例はガスクロマトグラ ィー(GC)により、内部標準物質を用いて定量 た。

(実施例1) 6-アミノヘキサン-1-オールの選択 アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(3.0 mmol)、6-アミノヘキサン-1-オール(3.6mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(亜鉛原子のモル数換算で1.25mol%、以下の実 例においても同様に亜鉛原子のモル数に換 して示す。)及びジイソプロピルエーテル(5.0 ml)の混合物を18時間還流した結果、水酸基が シル化された6-アミノヘキシルベンゾエー を82%の収率(収率はカルボン酸エステルに基 く。以下同じ。)で得た。アミノ基と水酸基 とがアシル化された6-ベンゾイルアミノヘキ ルベンゾエートは18%の収率であった。
6-アミノヘキシルベンゾエート:
淡黄色油状物質:
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.4-1.5 (m, 4H, methylene), 
   1.59 (tt, J = 7.5, 6.9 Hz, 2H, methylene), 
   1.77 (tt, J = 7.5, 6.9 Hz, 2H, methylene), 
   2.81 (t, J = 7.5 Hz, 2H, NHCH 2 ), 3.90 (bs, 2H, NH 2 ),
   4.30 (t, J = 6.6 Hz, 2H, OCH 2 ), 7.4-7.6 (m, 3H, Ph),
   8.0-8.1 (m, 2H, Ph)

(実施例2) 8-アミノオクタン-1-オールの選択 アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(3.0 mmol)、8-アミノオクタン-1-オール(3.6mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びジイソプロピル ーテル(5.0ml)の混合物を20時間還流した結果 8-アミノオクチルベンゾエートを90%の収率 得た。8-ベンゾイルアミノオクチルベンゾエ ートは7%の収率であった。
8-アミノオクチルベンゾエート:
淡黄色結晶: mp 60-62 ℃;
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.3-1.5 (m, 10H, methylene), 
   1.76 (tt, J = 6.9, 6.9 Hz, 2H, OCH 2 CH 2 ), 2.10 (bs, 2H, NH 2 ),
   2.68 (t, J = 6.9 Hz, 2H, NH 2 CH 2 ), 
   4.31 (t, J = 6.9 Hz, 2H, OCH 2 ), 7.4-7.6 (m, 3H, Ph),
   8.0-8.1 (m, 2H, Ph)

(実施例3) 10-アミノデカン-1-オールの選択的 シル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(3.0 mmol)、10-アミノデカン-1-オール(3.6mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びジイソプロピル ーテル(5.0ml)の混合物を20時間還流した結果 10-アミノデシルベンゾエートを90%の収率で た。10-ベンゾイルアミノデシルベンゾエー は7%の収率であった。
10-アミノデシルベンゾエート:
淡黄色結晶: mp 68-70 ℃;
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.3-1.5 (m, 16H, methylene, NH 2 ), 
   1.76 (tt, J = 6.6, 6.6 Hz, 2H, OCH 2 CH 2 ), 
   2.67 (t, J = 6.6 Hz, 2H, NH 2 CH 2 ), 
   4.31 (t, J = 6.6 Hz, 2H, OCH 2 ), 7.4-7.5 (m, 3H, Ph),
   8.0-8.1 (m, 2H, Ph)

(実施例4) 6-アミノヘキサン-2-オールの選択 アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(1.0 mmol)、6-アミノヘキサン-2-オール(1.2mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びトルエン(1.7ml)の 混合物を46時間還流した結果、6-アミノ-2-ヘ シルベンゾエートを66%の収率で得た。6-ベン ゾイルアミノ-2-ヘキシルベンゾエートは21%の 収率であった。
6-アミノ-2-ヘキシルベンゾエート:
油状物質:
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.34 (d, J = 6.3 Hz, 3H, CH 3 ), 1.4-1.8 (m, 6H, methylene),
   2.10 (bs, 3H, OH, NH 2 ), 2.69 (t, J = 6.9 Hz, 2H, NH 2 CH 2 ),
   5.16 (qt, J = 6.3, 6.3 Hz, 1H, OCH), 7.3-7.6 (m, 3H, Ph),
   8.0-8.1 (m, 2H, Ph)

(実施例5) [(4-アミノメチル)フェニル]メタノ ルの選択的アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(3.0 mmol)、[(4-アミノメチル)フェニル]メタノール( 3.6mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びジイソプロピル ーテル(5.0ml)の混合物を18時間還流した結果 [(4-アミノメチル)フェニル]メチルベンゾエ トを55%の収率で得た。N-[(4-ヒドロキシメチ )ベンジル]ベンズアミド、[(4-ベンゾイルア ノメチル)フェニル]メチルベンゾエートの 率はそれぞれ、7%、17%であった。

(実施例6) 1-[(4-アミノメチル)フェニル]エタ ールの選択的アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(1.0 mmol)、1-[(4-アミノメチル)フェニル]エタノー (1.2mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びトルエン(1.7ml)の 混合物を18時間還流した結果、1-[4-(アミノメ ル)フェニル]エチルベンゾエートを62%の収 で得た。[4-(ベンゾイルアミノメチル)フェニ ル]エチルベンゾエートは28%の収率であった
1-[4-(アミノメチル)フェニル]エチルベンゾエ ト:
 油状物質:
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.57 (bs, 2H, NH 2 ), 1.66 (d, J = 6.6 Hz, 3H, CH 3 ),
   3.83 (s, 2H, NH 2 CH 2 ), 6.12 (q, J = 6.6 Hz, 1H, OCH),
   7.3-7.6 (m, 7H, Ph, Ar), 8.0-8.1 (m, 2H, Ar)

(実施例7) ピロリジン-3-オールの選択的アシ 化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(3.0 mmol)、ピロリジン-3-オール(3.6mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びジイソプロピル ーテル/1,4-ジオキサン(3/1)5.0mlの混合物を46 間還流した結果、ピロリジン-3-イルベンゾ ートを66%の収率で得た。N-ベンゾイルピロリ ジン-3-イルベンゾエートは34%の収率であった 。

(実施例8) ピペリジン-4-オールの選択的アシ 化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(3.0 mmol)、ピペリジン-4-オール(3.6mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びジイソプロピル ーテル/1,4-ジオキサン(3/1)5.0mlの混合物を46 間還流した結果、ピペリジン-4-イルベンゾ ートを65%の収率で得た。N-ベンゾイルピペリ ジン-4-イルベンゾエートは30%の収率であった 。

(実施例9) ピペリジン-4-イルメタノールの選 的アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(1.0 mmol)、ピペリジン-4-イルメタノール(1.2mmol)、Z n 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びトルエン(1.7ml)の 混合物を18時間還流した結果、ピペリジン-4- ルメチルベンゾエートを88%の収率で得た。N -ベンゾイルピペリジン-4-イルメチルベンゾ ートは12%の収率であった。
ピペリジン-4-イルメチルベンゾエート:
黄色油状物質:
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.33 (ddd, J = 12.6, 12.0, 4.2 Hz, 2H, piperi dine),
   1.80 (d, J = 12.6 Hz, 2H, piperidine),
   1.9-2.0 (m, 1H, piperidine), 2.43 (bs, 1H, NH),
   2.65 (ddd, J = 12.0, 12.0, 2.4 Hz, 2H, piperi dine),
   3.13 (d, J = 12.0 Hz, 2H, piperidine),
   4.18 (d, J = 6.6 Hz, 2H, OCH 2 ), 7.4-7.6 (m, 3H, Ph),
   8.0-8.1 (m, 2H, Ph)

(実施例10) 2-(ピペリジン-4-イル)エタノール 選択的アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(1.0 mmol)、2-(ピペリジン-4-イル)エタノール(1.2mmol) 、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びトルエン(1.7ml)の 混合物を18時間還流した結果、2-(ピペリジン- 4-イル)エチルベンゾエートを92%の収率で得た 。2-(N-ベンゾイルピペリジン-4-イル)エチルベ ンゾエートは7%の収率であった。
2-(ピペリジン-4-イル)エチルベンゾエート:
黄色油状物質:
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.22 (ddd, J = 24.0, 12.0, 3.9 Hz, 2H, piperi dine),
   1.5-1.7 (m, 1H, piperidine), 
   1.73 (td, J = 6.6, 6.6 Hz, 2H, OCH 2 CH 2 ),
   1.7-1.8 (m, 2H, piperidine), 
   2.62 (ddd, J = 12.0, 12.0, 2.4 Hz, 2H, piperi dine),
   2.5 (bs, 1H, NH), 3.10 (d, J = 12.0 Hz, 2H, piperidine),
   4.37 (t, J = 6.6 Hz, 2H, OCH 2 ), 7.4-7.6 (m, 3H, Ph),
   8.0-8.1 (m, 2H, Ph)

(実施例11) trans-4-アミノシクロヘキサン-1-オ ルの選択的アシル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(1.0 mmol)、trans-4-アミノシクロヘキサン-1-オール(1 .2mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びトルエン(1.7ml)の 混合物を24時間還流した結果、trans-4-アミノ クロヘキシルベンゾエートを99%の収率で得 。
trans-4-アミノシクロヘキシルベンゾエート:
淡黄色油状物質:
  1 H-NMR(CDCl 3 ,35℃) δ 
   1.29 (dddd, J = 12.9, 12.9, 10.5, 3.6 Hz, 2H,  ax-cyclohexyl),
   1.38 (bs, 2H, NH 2 ), 
   1.56 (dddd, J = 12.9, 12.9, 10.5, 3.9 Hz, 2H,  ax-cyclohexyl),
   1.9-2.0 (m, 2H, eq-cyclohexyl), 2.1-2.2 (m, 2H, eq-cyclohexyl),
   2.78 (tt, J = 10.5, 3.9 Hz, 1H, NCH), 
   4.94 (tt, J = 10.5, 3.9 Hz, 1H, OCH), 7.4-7.6  (m, 3H, Ph),
   8.0-8.1 (m, 2H, Ph)

(実施例12) シクロヘキサノールとシクロヘキ シルアミンとの混合物における選択的エステ ル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(1.0 mmol)、シクロヘキサノール(1.2mmol)、シクロヘ シルアミン(1.2mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びジイソプロピル ーテル(1.7ml)の混合物を18時間還流した。シ ロヘキシルベンゾエートの収率は96%であっ 。シクロヘキシルベンズアミドは1%の収率 あった。

(実施例13~24) シクロヘキサノールとシクロヘ キシルアミンとの混合物における選択的エス テル化
 種々のアシル化剤を用いて実施例12と同様 反応を行った結果をまとめて以下の表1に示 。

(実施例25) メチルベンゾエートを用いたアル コールとアミンとの混合物における選択的ア シル化
 アルゴン雰囲気下、メチルベンゾエート(1.0 mmol)、1-ヘキサノール(1.2mmol)、1-ヘキシルアミ ン(1.2mmol)、Zn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)及びジイソプロピル ーテル(1.7ml)の混合物を18時間還流した。得 れた反応溶液をGCにより定量したところ、1- ヘキシルベンゾエートの収率は92%であった。 1-ヘキシルベンズアミドは8%の収率であった

(実施例26~35) 安息香酸メチルを用いたアルコ ールとアミンとの混合物における選択的アシ ル化
 種々のアルコールとアミンとを用いて実施 25と同様に反応を行った結果をまとめて以 の表2に示す。

(実施例36) ピペリジン-4-イルメタノールの選 択的アシル化
アルゴン雰囲気下、酢酸エチル(51.2mmol)、ピ リジン-4-イルメタノール(3.0mmol)及びZn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(基質に対するモル数に換算で1.25mol%)の混合 を18時間還流した結果、単一の生成物とし ピペリジン-4-イルメチルベンゾエートを97% 収率で得た。

(実施例37) シクロヘキサノールとシクロヘキ シルアミンとの混合物における選択的エステ ル化
 アルゴン雰囲気下、酢酸エチル(1.7mL、0.6M) シクロヘキサノール(1.0mmol)、シクロヘキシ アミン(1.0mmol)、及びZn 4 (OCOCF 3 ) 6 O(モル数に換算で1.25mol%)の混合物を18時間還 した。シクロヘキシルアセテートの収率は89 %であった。シクロヘキシルアセトアミドは6% の収率であった。

 本発明は、アミノ基のような求核性官能 が存在している反応系における選択的なア コール性水酸基のアシル化方法を提供する のである。特に本発明は、アミノアルコー 類におけるアルコール性水酸基の選択的な シル化を、温和な反応条件で、環境調和性 操作性、さらに経済性よく行うことができ 方法を提供するものであり、医薬、農薬な の合成化学分野に極めて有用な方法を提供 るものである。