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Title:
APPARATUS FOR MANUFACTURING CHIP-TYPE CERAMIC ELECTRONIC COMPONENT AND METHOD FOR MANUFACTURING CHIP-TYPE CERAMIC ELECTRONIC COMPONENT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/125631
Kind Code:
A1
Abstract:
A chip-type ceramic electronic component, which is to be manufactured through a step of polishing an end surface, can be efficiently manufactured by efficiently polishing an end surface of a chip-type element, while eliminating generation of cracks and chipping by relatively simple configuration. Provided is an apparatus for manufacturing a chip-type ceramic electronic component, which is to be manufactured through a step of polishing a pair of facing end surfaces (4a, 4b) of a chip-type element (1) having ceramic as a material. The apparatus is provided with a holding member (10), which arranges and holds the chip-type elements (1) such that the chip-type elements are spaced apart from each other with one of the pair of end surfaces (4a, 4b) of each chip-type element on the same flat surface; a polishing brush (20) wherein a brush holder (24) holds a brush main body (23), which has a polishing material embedded in a flexible resin; and a driving mechanism (30) which drives the polishing brush (20) so that the brush main body slides on the one end surface in a state where the brush main body is brought into contact with the one end surface of the chip-type element.

Inventors:
SATO KOJI (JP)
SAKANAKURA TOSHIKI (JP)
SANADA YUKIO (JP)
AOKI KENICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/053827
Publication Date:
October 15, 2009
Filing Date:
March 02, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
SATO KOJI (JP)
SAKANAKURA TOSHIKI (JP)
SANADA YUKIO (JP)
AOKI KENICHI (JP)
International Classes:
H01G4/30; H01G4/12; H01G4/252; H01G13/00
Foreign References:
JPH0677086A1994-03-18
JPH0425362A1992-01-29
JP2000288922A2000-10-17
Attorney, Agent or Firm:
NISHIZAWA, HITOSHI (JP)
Hitoshi Nishizawa (JP)
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Claims:
 セラミックを素体とするチップ型素子の相対向する一対の端面を研磨加工する工程を経て製造されるチップ型セラミック電子部品の製造装置であって、
 複数の前記チップ型素子を、前記一対の端面のうちの一方端面が同一平面に位置するような態様で、互いに離間して整列保持する保持部材と、
 可撓性を有する樹脂に研磨材を埋設したブラシ本体をブラシホルダに保持させてなる研磨ブラシと、
 前記ブラシ本体を前記チップ型素子の前記一方端面に接触させた状態で、前記ブラシ本体が前記一方端面上を摺動するように、前記研磨ブラシを駆動する駆動機構と、
 を備えることを特徴とするチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記研磨ブラシは、前記ブラシ本体を保持するための平面を備えたブラシホルダと、前記ブラシホルダの前記平面に一方端が保持された複数の前記ブラシ本体とを備えたものであることを特徴とする請求項1に記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記研磨ブラシは、前記ブラシ本体を保持するための外周面を備えた円筒状または円柱状のブラシホルダと、前記ブラシホルダの前記外周面に一方端が保持された複数の前記ブラシ本体とを備えたものであり、複数の前記ブラシ本体が前記外周面に放射状に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記研磨ブラシは、複数のブラシ本体の一方端を円形リング状または円板状のブラシホルダの外周面に放射状に保持させたブラシ部材を、その厚み方向に重ねて円筒状または円柱状としたものであることを特徴とする請求項3に記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記保持部材は、前記チップ型素子を受け入れる保持穴を有するベース板と、前記保持穴の内周面に配設された前記チップ型素子を弾性保持するための弾性体とを備えていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記保持部材は、前記チップ型素子を受け入れる保持穴を有し、その厚み方向に重ねられた少なくとも3枚のベース板と、該ベース板のうち隣接するベース板については、それぞれを互いに反対方向にスライドさせるベース板駆動手段とを備え、前記チップ型素子を前記保持穴に挿入し、前記隣接するベース板のスライド方向が反対方向となるような態様で各ベース板を所定の方向にスライドさせることにより、前記保持穴の内周面で前記チップ型素子を挟持するように構成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記保持部材は、前記チップ型素子を受け入れる有底の保持穴を有するベース板を備え、前記保持穴の深さ寸法は、前記チップ型素子の前記一対の端面を結ぶ長さ寸法より小さいことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記チップ型素子は、共焼結させたセラミック層と内部電極層とを備え、前記一対の端面に前記内部電極層を導出してなるものであり、前記研磨ブラシにより前記一対の端面および前記一対の端面に接する側面の一部が研磨され、前記内部電極層が前記一対の端面に露出するとともに、前記一対の端面の稜線部が面取りされるものであることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 研磨材が埋設されていない、可撓性を有する樹脂からなる清掃用ブラシ本体を備え、前記清掃用ブラシ本体により、前記研磨ブラシによる研磨によって発生し、前記チップ型素子に付着した研磨屑を除去するように構成された清掃用ブラシをさらに具備していることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記清掃用ブラシは、前記清掃用ブラシ本体を保持するための外周面を備えた円筒状または円柱状の清掃用ブラシホルダと、前記清掃用ブラシホルダの前記外周面に一方端が保持された複数の前記清掃用ブラシ本体とを備えたものであり、複数の前記清掃用ブラシ本体は前記外周面に放射状に配設されていることを特徴とする請求項9に記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記清掃用ブラシは、複数の前記清掃用ブラシ本体の一方端を円形リング状または円板状の清掃用ブラシホルダの外周面に放射状に保持させた清掃用ブラシ部材を、その厚み方向に重ねて円筒状または円柱状としたものであることを特徴とする請求項10に記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 セラミックを素体とするチップ型素子の相対向する一対の端面を研磨加工する工程を経て製造されるチップ型セラミック電子部品の製造方法であって、
 複数の前記チップ型素子を、前記一対の端面のうちの一方端面が同一平面に位置するような態様で、互いに離間して整列保持する保持工程と、
 可撓性を有する樹脂に研磨材を埋設してなるブラシ本体をブラシホルダに保持させた研磨ブラシを用い、前記ブラシ本体を、前記チップ型素子の前記一方端面に接触させた状態で、前記一方端面上を摺動させる研磨工程と、
 を具備することを特徴とするチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記研磨ブラシとして、前記ブラシ本体を保持するための平面を備えたブラシホルダと、前記ブラシホルダの前記平面に一方端が保持された複数の前記ブラシ本体とを備えたものを用いることを特徴とする請求項12に記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記研磨ブラシとして、前記ブラシ本体を保持するための外周面を備えた円筒状または円柱状のブラシホルダと、前記ブラシホルダの前記外周面に一方端が保持された複数の前記ブラシ本体とを備えたものであり、複数の前記ブラシ本体が前記外周面に放射状に配設されている研磨ブラシを用いることを特徴とする請求項12に記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記研磨ブラシとして、複数のブラシ本体の一方端を円形リング状または円板状のブラシホルダの外周面に放射状に保持させたブラシ部材を、その厚み方向に重ねて円筒状または円柱状としたものを用いることを特徴とする請求項14に記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記保持工程が、前記保持部材として、前記チップ型素子を受け入れる保持穴を有するベース板と、前記保持穴の内周面に配設された前記チップ型素子を弾性保持するための弾性体とを備えたものを用い、前記チップ型素子を前記保持穴内に圧入して弾性保持させる工程であることを特徴とする請求項12~15のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記保持工程が、前記保持部材として、前記チップ型素子を受け入れる保持穴を有し、その厚み方向に重ねられた少なくとも3枚のベース板と、該ベース板のうち隣接するベース板については、それぞれを互いに反対方向にスライドさせるベース板駆動手段とを備えた保持部材を用い、チップ型素子を前記保持穴に挿入し、隣接するベース板のスライド方向が反対方向となるような態様で各ベース板を所定の方向にスライドさせることにより、前記保持穴の内周面で前記チップ型素子を挟持する工程であることを特徴とする請求項12~15のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造装置。
 前記保持工程が、前記保持部材として、前記チップ型素子を受け入れる有底の保持穴を有するベース板を備え、前記保持穴の深さ寸法は、前記チップ型素子の前記一対の端面を結ぶ長さ寸法より小さい保持部材を用いて前記チップ型素子を保持する工程であることを特徴とする請求項12~15のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記チップ型素子は、共焼結させたセラミック層と内部電極層とを備え、前記一対の端面に前記内部電極層を導出してなるものであり、前記研磨工程において、前記研磨ブラシにより前記一対の端面および前記一対の端面に接する側面の一部を研磨し、前記内部電極層を前記一対の端面に露出させるとともに、前記一対の端面の稜線部を面取りすることを特徴とする請求項12~18のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 研磨材が埋設されていない、可撓性を有する樹脂からなる清掃用ブラシ本体を備えた清掃用ブラシを用い、前記清掃用ブラシ本体を、前記チップ型素子上を摺動させることにより、前記研磨ブラシによる研磨によって発生し、前記チップ型素子に付着した研磨屑を除去する清掃工程をさらに備えることを特徴とする請求項12~19のいずれかに記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記清掃用ブラシとして、前記清掃用ブラシ本体を保持するための外周面を備えた円筒状または円柱状の清掃用ブラシホルダと、前記清掃用ブラシホルダの前記外周面に一方端が保持された複数の前記清掃用ブラシ本体とを備え、複数の前記清掃用ブラシ本体が前記外周面に放射状に配設された構成のものを用いることを特徴とする請求項20に記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
 前記清掃用ブラシとして、複数のブラシ本体の一方端を円形リング状または円板状のブラシホルダの外周面に放射状に保持させたブラシ部材を、その厚み方向に重ねて円筒状または円柱状としたものを用いることを特徴とする請求項21に記載のチップ型セラミック電子部品の製造方法。
Description:
チップ型セラミック電子部品の 造装置およびチップ型セラミック電子部品 製造方法

 本発明は、チップ型セラミック電子部品 製造装置およびチップ型セラミック電子部 の製造方法に関し、詳しくは、セラミック 素体とするチップ型素子の相対向する一対 端面を研磨加工する工程を経て製造される ップ型セラミック電子部品の製造方法およ それに用いられるチップ型セラミック電子 品の製造装置に関する。

 積層セラミックコンデンサに代表される 層型セラミック電子部品は、複数のセラミ ク層および内部電極層が積層され、両端面 交互に内部電極層が導出された素子本体(チ ップ型素子)の相対向する一対の端面に、内 電極層と電気的に接続するように外部電極 配設された構造を有している。

 ところで、チップ型素子は、通常、セラミ ク層と内部電極層が積層された未焼成の積 体を焼成することにより形成されている。
 そして、セラミック層と内部電極層とを同 に焼成する焼成工程においては、通常、内 電極層の収縮率の方が大きいため、内部電 層が収縮してチップ素子の相対向する端面 ら内部に後退してしまい、そのままでは外 電極と内部電極層とを電気的な接続の信頼 が不十分になるという問題点がある。

 そこで、セラミック層と内部電極層の積 体を同時焼成することにより得られるチッ 型素子の上記一対の端面をサンドブラスト どの方法で研磨(切削)し、内部電極層をチ プ型素子の端面に露出させた後、外部電極 形成するようにして、内部電極層と外部電 の電気的な接続を確保する方法が提案され いる(例えば特許文献1参照)。

 また、その他にも、複数のチップ型素子を 端面が同一平面に位置するように、複数の ップ型素子を、側面が密着するように並べ 保持し、研磨粒子の吹き付け、研磨布、研 車、ワイヤブラシなどを用いた研磨などの 法で、上記同一平面に位置する各チップ型 子の端面を研磨する方法が提案されている( 特許文献2の図4など参照)。

特開2005-101257号公報

特開平6-77086号公報

 しかしながら、従来の技術にはそれぞれ以 のような問題点がある。
 まず、上記特許文献1および2で用いられて るサンドブラストなどの研磨粒子を吹き付 る工法を用いた場合には、研磨粒がチップ 素子の端面に勢いよく衝突するため、微細 クラックが入ってしまう場合があり、また 研磨粒が飛散しないように密閉した装置内 行う必要があることから装置が大型化する いうような問題点がある。

 また、上記特許文献2に開示されているよ うに、複数のチップ型素子を、端面を揃え、 かつ、各チップ型素子の側面が互いに隙間な く接するような態様でまとめて保持した状態 で、研磨布、研磨車、ワイヤブラシなど研磨 剤を有する研磨部材を用いて研磨するように した場合、チップ型素子の端面を研磨するこ とはできるが、チップ型素子の側面に研磨部 材が回り込めず稜線部の面取りを同時に行う ができないという問題点がある。また、チッ プ型素子の稜線部においてエッジが立った状 態で研磨されるため、稜線部にチッピングな どが生じやすいという問題点がある。

 本発明は、上記の課題を解決するために されたものであり、セラミックを素体とす チップ型素子の相対向する一対の端面を研 加工する工程を経て製造されるチップ型セ ミック電子部品を、クラックやチッピング 発生を防止しつつ、チップ型素子の端面を 率よく研磨することが可能で、相対向する 対の端面を研磨する工程を経て製造される ップ型セラミック電子部品を効率よく製造 ることが可能な製造装置及び製造方法を提 することを目的とする。

 上記の目的を達成するために、本発明のチ プ型セラミック電子部品の製造装置は、
 セラミックを素体とするチップ型素子の相 向する一対の端面を研磨加工する工程を経 製造されるチップ型セラミック電子部品の 造装置であって、
 複数の前記チップ型素子を、前記一対の端 のうちの一方端面が同一平面に位置するよ な態様で、互いに離間して整列保持する保 部材と、
 可撓性を有する樹脂に研磨材を埋設したブ シ本体をブラシホルダに保持させてなる研 ブラシと、
 前記ブラシ本体を前記チップ型素子の前記 方端面に接触させた状態で、前記ブラシ本 が前記一方端面上を摺動するように、前記 磨ブラシを駆動する駆動機構と、
 を備えることを特徴としている。

 前記研磨ブラシは、前記ブラシ本体を保 するための平面を備えたブラシホルダと、 記ブラシホルダの前記平面に一方端が保持 れた複数の前記ブラシ本体とを備えたもの あることが望ましい。

 また、前記研磨ブラシは、前記ブラシ本 を保持するための外周面を備えた円筒状ま は円柱状のブラシホルダと、前記ブラシホ ダの前記外周面に一方端が保持された複数 前記ブラシ本体とを備え、複数の前記ブラ 本体が前記外周面に放射状に配設されたも であることが望ましい。

 また、前記研磨ブラシとしては、複数の ラシ本体の一方端を円形リング状または円 状のブラシホルダの外周面に放射状に保持 せたブラシ部材を、その厚み方向に重ねて 筒状または円柱状としたものも好ましく用 ることができる。

 前記保持部材としては、前記チップ型素 を受け入れる保持穴を有するベース板と、 記保持穴の内周面に配設された前記チップ 素子を弾性保持するための弾性体とを備え 構成のものを用いることが望ましい。

 また、前記保持部材としては、前記チッ 型素子を受け入れる保持穴を有し、その厚 方向に重ねられた少なくとも3枚のベース板 と、該ベース板のうち隣接するベース板につ いては、それぞれを互いに反対方向にスライ ドさせるベース板駆動手段とを備え、前記チ ップ型素子を前記保持穴に挿入し、前記隣接 するベース板のスライド方向が反対方向とな るような態様で各ベース板を所定の方向にス ライドさせることにより、前記保持穴の内周 面で前記チップ型素子を挟持するように構成 されたものも好ましく用いることができる。

 さらに、前記保持部材として、前記チッ 型素子を受け入れる有底の保持穴を有する ース板を備え、前記保持穴の深さ寸法を、 記チップ型素子の前記一対の端面を結ぶ長 寸法より小さくしたものも好ましく用いる とができる。

 共焼結させたセラミック層と内部電極層 を備え、前記一対の端面に前記内部電極層 導出してなるものであり、前記研磨ブラシ より前記一対の端面および前記一対の端面 接する側面の一部が研磨され、前記内部電 層が前記一対の端面に露出するとともに、 記一対の端面の稜線部が面取りされるよう チップ型素子が、本発明を有効に適用する に好ましいチップ型素子である。

 本発明においては、研磨材が埋設されて ない、可撓性を有する樹脂からなる清掃用 ラシ本体を備え、前記清掃用ブラシ本体に り、前記研磨ブラシによる研磨によって発 し、前記チップ型素子に付着した研磨屑を 去するように構成された清掃用ブラシをさ に具備していることが望ましい。

 また、前記清掃用ブラシは、前記清掃用 ラシ本体を保持するための外周面を備えた 筒状または円柱状の清掃用ブラシホルダと 前記清掃用ブラシホルダの前記外周面に一 端が保持された複数の前記清掃用ブラシ本 とを備えたものであり、複数の前記清掃用 ラシ本体は前記外周面に放射状に配設され いるものであることが望ましい。

 さらに、前記清掃用ブラシは、複数の前 清掃用ブラシ本体の一方端を円形リング状 たは円板状の清掃用ブラシホルダの外周面 放射状に保持させた清掃用ブラシ部材を、 の厚み方向に重ねて円筒状または円柱状と たものであることが望ましい。

 本発明のチップ型セラミック電子部品の製 方法は、
 セラミックを素体とするチップ型素子の相 向する一対の端面を研磨加工する工程を経 製造されるチップ型セラミック電子部品の 造方法であって、
 複数の前記チップ型素子を、前記一対の端 のうちの一方端面が同一平面に位置するよ な態様で、互いに離間して整列保持する保 工程と、
 可撓性を有する樹脂に研磨材を埋設してな ブラシ本体をブラシホルダに保持させた研 ブラシを用い、前記ブラシ本体を、前記チ プ型素子の前記一方端面に接触させた状態 、前記一方端面上を摺動させる研磨工程と
 を具備することを特徴としている。

 前記研磨ブラシとして、前記ブラシ本体 保持するための平面を備えたブラシホルダ 、前記ブラシホルダの前記平面に一方端が 持された複数の前記ブラシ本体とを備えた のを用いることが望ましい。

 また、前記研磨ブラシとして、前記ブラ 本体を保持するための外周面を備えた円筒 または円柱状のブラシホルダと、前記ブラ ホルダの前記外周面に一方端が保持された 数の前記ブラシ本体とを備えたものであり 複数の前記ブラシ本体が前記外周面に放射 に配設されている研磨ブラシを用いること できる。

 さらに、前記研磨ブラシとして、複数の ラシ本体の一方端を円形リング状または円 状のブラシホルダの外周面に放射状に保持 せたブラシ部材を、その厚み方向に重ねて 筒状または円柱状としたものを用いること できる。

 また、前記保持工程が、前記保持部材と て、前記チップ型素子を受け入れる保持穴 有するベース板と、前記保持穴の内周面に 設された前記チップ型素子を弾性保持する めの弾性体とを備えたものを用い、前記チ プ型素子を前記保持穴内に圧入して弾性保 させる工程であることが望ましい。

 前記保持工程が、前記保持部材として、 記チップ型素子を受け入れる保持穴を有し その厚み方向に重ねられた少なくとも3枚の ベース板と、該ベース板のうち隣接するベー ス板については、それぞれを互いに反対方向 にスライドさせるベース板駆動手段とを備え た保持部材を用い、チップ型素子を前記保持 穴に挿入し、隣接するベース板のスライド方 向が反対方向となるような態様で各ベース板 を所定の方向にスライドさせることにより、 前記保持穴の内周面で前記チップ型素子を挟 持する工程であってもよい。

 前記保持工程が、前記保持部材として、 記チップ型素子を受け入れる有底の保持穴 有するベース板を備え、前記保持穴の深さ 法は、前記チップ型素子の前記一対の端面 結ぶ長さ寸法より小さい保持部材を用いて 記チップ型素子を保持する工程であっても い。

 本発明を有効に適用するのに好ましいチ プ型素子として、共焼結させたセラミック と内部電極層とを備え、前記一対の端面に 記内部電極層を導出してなるものであり、 記研磨ブラシにより前記一対の端面および 記一対の端面に接する側面の一部が研磨さ 、前記内部電極層が前記一対の端面に露出 るとともに、前記一対の端面の稜線部が面 りされるようなチップ型素子が挙げられる

 前記研磨工程の後に、研磨材が埋設され いない、可撓性を有する樹脂からなる清掃 ブラシ本体を備えた清掃用ブラシを用い、 記清掃用ブラシ本体を、前記チップ型素子 を摺動させることにより、前記研磨ブラシ よる研磨によって発生し、前記チップ型素 に付着した研磨屑を除去する清掃工程をさ に備えることが望ましい。

 前記清掃用ブラシとして、前記清掃用ブ シ本体を保持するための外周面を備えた円 状または円柱状の清掃用ブラシホルダと、 記清掃用ブラシホルダの前記外周面に一方 が保持された複数の前記清掃用ブラシ本体 を備え、複数の前記清掃用ブラシ本体が前 外周面に放射状に配設された構成のものを いることが望ましい。

 前記清掃用ブラシとして、複数のブラシ 体の一方端を円形リング状または円板状の ラシホルダの外周面に放射状に保持させた ラシ部材を、その厚み方向に重ねて円筒状 たは円柱状としたものを用いることが望ま い。

 本発明の方法においては、可撓性を有す 樹脂に研磨材を埋設してなるブラシ本体を ラシホルダに保持させた研磨ブラシを用い 一方端面が同一平面に位置するように位置 揃え、かつ、互いに離間して整列保持させ 複数のチップ型素子の一方端面に、研磨ブ シのブラシ本体を接触させた状態で、ブラ 本体がチップ型素子の一方端面上を摺動す ように、研磨ブラシを駆動させるようにし いるので、チップ型素子本体にダメージを えたり、研磨粒の飛散を招いたりすること く、チップ型素子の端面を効率よく研磨す ことができる。

 また、複数のチップ型素子を離間して保 するようにしているので、チップ型素子の 面にも研磨ブラシのブラシ本体が回り込み 端面の研磨と稜線部の面取りを同時に行う とが可能になり、生産性を向上させること できる。

 さらに、チップ型素子を互いに間隔をおい 保持するようにしているので、清掃用ブラ で研磨分などの研磨屑を除去する際に、チ プ型素子の側面に回り込んだ研磨屑を容易 掻き出すことが可能になり、チップ型素子 の異物の付着を軽減、防止することができ 。
 なお、従来のように、チップ型素子どうし 密着させて保持し、サンドブラストなどの 法で研磨するようにした場合、研磨粉はチ プ型素子間に入り込みにくいが、一旦側面 間に入り込んだ場合はなかなか取り除けな という問題がある。

 また、本発明においては、研磨ブラシとし 、
 (a)ブラシ本体を保持するための平面を備え ブラシホルダと、該ブラシホルダの平面に 方端が保持された複数のブラシ本体とを備 たものや、
 (b)ブラシ本体を保持するための外周面を備 た円筒状または円柱状のブラシホルダと、 ラシホルダの外周面に一方端が保持された 数のブラシ本体とを備え、ブラシ本体のそ ぞれが外周面に放射状に配設された構成の の、
 (c)複数のブラシ本体の一方端を円形リング または円板状のブラシホルダの外周面に放 状に保持させたブラシ部材を、その厚み方 に重ねて円筒状または円柱状としたもの、
 などを用いることが可能で、研磨対象であ チップ型素子の形態や保持状態などに合わ て適切なものを選択して使用することによ 、効率のよい研磨を行うことができる。

 また、本発明においては、保持部材として
 (a)チップ型素子を受け入れる保持穴を有す ベース板と、保持穴の内周面に配設された ップ型素子を弾性保持するための弾性体と 有するもの、
 (b)チップ型素子を受け入れる保持穴を有し その厚み方向に重ねられた少なくとも3枚の ベース板と、該ベース板を、隣接する一対の ベース板についてはスライド方向が互いに反 対方向になるようにスライドさせるベース板 駆動手段を備えたもの、
 (c)チップ型素子を受け入れる有底の保持穴 有するベース板を備え、保持穴の深さ寸法 、チップ型素子の一対の端面を結ぶ長さ寸 より小さくしたもの、
 などを用いることが可能であり、研磨対象 あるチップ型素子の形状などを考慮して、 切な保持部材を用いることにより、チップ 素子を確実に保持して、効率のよい研磨を うことができる。

 また、チップ型素子が、共焼結させたセ ミック層と内部電極層とを備え、前記一対 端面に前記内部電極層を導出してなるもの ある場合、その端面を確実に研磨して内部 極を露出させることが可能になり、該端面 形成される外部電極と内部電極との接続信 性の高いチップ型セラミック電子部品を効 よく製造することが可能になる。

 また、研磨材が埋設されていない、可撓 を有する樹脂からなる清掃用ブラシ本体を する清掃用ブラシを備えた構成とした場合 チップ型素子を無用に研磨してしまうこと 回避しつつ、付着した研磨屑などを効率よ 除去することが可能になり、チップ型素子 の異物の付着を軽減、防止することができ 。

 また、清掃用ブラシとしては、清掃用ブ シ本体を保持するための外周面を備えた円 状または円柱状の清掃用ブラシホルダと、 掃用ブラシホルダの外周面に一方端が保持 れた複数の清掃用ブラシ本体とを備え、清 用ブラシ本体が上記外周面に放射状に配設 れているものや、複数の前記清掃用ブラシ 体の一方端を円形リング状または円板状の 掃用ブラシホルダの外周面に放射状に保持 せた清掃用ブラシ部材を、その厚み方向に ねて円筒状または円柱状としたものを用い ことが可能であり、その場合、チップ型素 を無用に研磨してしまうことを回避しつつ 付着した研磨屑などを効率よく除去するこ ができる。

本発明の実施例1の方法により製造され る積層セラミックコンデンサ(チップ型セラ ック電子部品)の構成を示す断面図である。 本発明の実施例の一工程において作製 れるチップ型素子の構成を示す斜視図であ 。 本発明の実施例において積層セラミッ コンデンサを製造するのに用いた装置の主 部を模式的に示す図である。 図3の装置を構成する保持部材を示す図 である。 図3の装置を構成する研磨ブラシを示す 図であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。 本発明の実施例においてチップ型素子 研磨する工程おける研磨ブラシの動作を説 する図である。 本発明の実施例において積層セラミッ コンデンサを製造するのに用いた装置を構 する研磨ブラシの変形例を示す図である。 図7の研磨ブラシを用いて研磨する場合 の、研磨ブラシの動作を説明する図である。 本発明の実施例においてチップ型素子 研磨する際の、研磨状態を説明する図であ 。

符号の説明

 1          チップ型素子
 2          セラミック層(誘電体層)
 3a,3b      内部電極層
 4a,4b      チップ型素子の端面
 4c,4d      チップ型素子の側面
 5a,5b      外部電極
 10,10a     保持部材
 11,11a     保持穴
 12         ベース板
 12a 1 ,12a 2 ,12a 3    3枚のベース板
 13         弾性体
 14         ベース板駆動手段
 20,20a     研磨ブラシ
 21         樹脂
 22         研磨材
 23,23a     ブラシ本体
 24,24a     ブラシホルダ
 25         清掃用ブラシ本体
 26         清掃用ブラシホルダ
 27         清掃用ブラシ
 30         駆動機構

 以下、本発明の実施例を示して、その特徴 するところをさらに詳しく説明する。
 この実施例では、例えば、図1に示すように 、複数の内部電極層3a,3bがセラミック層(誘電 体層)2を介して互いに対向するように配設さ たセラミック素子(チップ型素子)1の互いに 向する端面4a,4bに、一対の外部電極5a,5bが内 部電極層3a,3bと導通するように配設された構 を有する積層セラミックコンデンサを製造 る場合を例にとって説明する。

 なお、この実施例では、上記積層セラミ クコンデンサを製造するにあたって、図1,2 示すように、内部電極層3a,3bとセラミック 2とを交互に積層し、その両端面4a,4bに内部 極層3a,3bが交互に露出するようにカットして 焼成したチップ型素子(セラミック素子)1を用 意する。そして、このチップ型素子1の両端 4a,4bを研磨して焼成時に収縮して内側に後退 していた内部電極層3a,3bを露出させ、その後 工程で両端面4a,4bを覆うように外部電極5a,5b (図1)を形成して確実に内部電極層3a,3bとコン クトさせるようにした。

 以下、チップ型素子1の両端面4a,4bを研磨し 焼成時に内側に収縮、後退していた内部電 層3a,3bを露出させる工程を中心に、この積 セラミックコンデンサの製造方法について 明する。
 図3は、積層セラミックコンデンサの製造装 置の要部を示す図であって、チップ型素子1 両端面4a,4bを研磨して焼成時に内側に収縮し ていた内部電極層3a,3bを露出させるのに用い れる研磨機構部の概略構成を示す図である

 この研磨機構部は、複数のチップ型素子1 を、一対の端面4a,4bのうちの一方端面が同一 面に位置するような態様で、互いに離間し 整列保持する保持部材10と、可撓性を有す 樹脂21(図5(a))に研磨材22(図5(a))を埋設してな ブラシ本体23をブラシホルダ24に保持させた 研磨ブラシ20と、ブラシ本体23をチップ型素 1の一方端面に接触させた状態で、ブラシ本 23がチップ型素子1の一方端面上を摺動する うに、研磨ブラシ20を駆動する駆動機構30と を備えている。

 さらに、この研磨機構部は、チップ型素 に付着した研磨屑を除去するための手段と て、研磨材が埋設されていない、可撓性を する樹脂からなる清掃用ブラシ本体25を清 用ブラシホルダ26に保持させた清掃用ブラシ 27を備えている。

 保持部材10は、チップ型素子1を受け入れ 保持穴11を有するベース板12と、保持穴11の 周面に配設されたチップ型素子1を弾性保持 するための弾性体13とを有している。なお、 の実施例では、チップ型素子1の上側の端面 4aが先に研磨され、研磨されなかった方の下 の端面4bも、一方の端面4aが研磨された後、 チップ型素子1の向きを変えて保持すること より研磨に供される場合を例にとって説明 ている。

 また、保持部材としては、図4に示すような 構成の保持部材10aを用いることも可能である 。この保持部材10aは、チップ型素子1を受け れる保持穴11aを有し、その厚み方向に重ね れた少なくとも3枚のベース板12a 1 ,12a 2 ,12a 3 と、該ベース板12 1 ,12a 2 ,12a 3 のうち隣接するベース板については、それぞ れを互いに反対方向にスライドさせるベース 板駆動手段14とを備え、チップ型素子1を各ベ ース板12a 1 ,12a 2 ,12a 3 の保持穴11aに挿入し、隣接するベース板のス ライド方向が反対方向となるような態様で各 ベース板12a 1 ,12a 2 ,12a 3 を所定の方向にスライドさせることにより、 保持穴11aの内周面でチップ型素子1を挟持す ように構成されたものである。

 さらに、特に図示しないが、保持部材と て、チップ型素子を受け入れる有底の保持 を有するベース板を備え、保持穴の深さ寸 を、チップ型素子の一対の端面を結ぶ長さ 法より小さくした構成のものを用いること 可能である。

 また、この実施例では、研磨ブラシ20とし 、例えば、図5に示すような構成を有する、 わゆるカップタイプの研磨ブラシ20を用い いる。
 この研磨ブラシ20は、複数本のブラシ本体23 と、ブラシ本体23を保持するための、平面形 が円形で、ブラシを保持するための平面状 ブラシ保持面を備えたブラシホルダ24とを えており、複数のブラシ本体23は、ブラシホ ルダ24のブラシ保持面に一方端が植毛された うな態様で保持されている。
 なお、ブラシ本体23は、上述のように、可 性を有する樹脂21に、研磨材として、硬度の 高いアルミナ粒子などを埋め込むことにより 形成されたものが用いられている。なお、ブ ラシ本体23を構成する樹脂材料や研磨材の種 に特別の制約はなく、研磨ブラシに一般的 用いられている種々のものを用いることが 能である。

 また、研磨ブラシ20を駆動する駆動機構30 (図3)は、特に具体的な構成は図示しないが、 保持部材10により保持されたチップ型素子1の 端面4a,4bを満遍なく研磨できるように研磨ブ シ20を駆動するものである。なお、上述の うなカップタイプの研磨ブラシ20を用いる場 合、図5,図6に示すように、ブラシホルダ24を 直方向の回転軸まわりに回転させる回転駆 と、研磨ブラシ20の全体を保持治具10の保持 面に沿って、例えば、図6に矢印Aで示すよう 方向に駆動させる水平駆動とを行うように 成されたものが用いられる。ただし、水平 動については、必ずしも駆動機構側(研磨ブ ラシ20側)を移動させる必要はなく、保持部材 10側を移動(駆動)させるように構成すること 可能である。

 なお、研磨ブラシとしては、例えば、図7 に示すように、円柱状のブラシホルダ24aの外 周面から、可撓性を有する樹脂に研磨材を保 持させてなるブラシ本体23aが、ブラシホルダ 24aの径方向に放射状に延びるように多数本配 設された構造を有する、いわゆるロールタイ プの研磨ブラシ20aを用いることも可能である 。このロールタイプの研磨ブラシ20aは、特に 図示しないが、円板状のブラシホルダの外周 面に、複数本のブラシ本体を放射状に延びる ように配設し、これを厚み方向に重ねてロー ル状に形成したものである。

 また、このロールタイプの研磨ブラシ20a 用いる場合には、その駆動手段として、ブ シホルダの厚み方向(ロールタイプの研磨ブ ラシ20aの軸方向)の回転軸回りに回転させる 転駆動と、該回転軸と垂直な方向に、例え 、図8の矢印Bで示すような方向に駆動させる 水平駆動とを行うように構成されたものが用 いられる。ただし、水平駆動については、必 ずしも駆動機構側(研磨ブラシ側)を移動させ 必要はなく、保持部材側を移動(駆動)させ ように構成することも可能である。

 また、清掃用ブラシ27としては、清掃用 ラシ本体25に研磨剤が埋設されていないこと を除いて、研磨ブラシと同様の構成を有する ものを用いることができる。

 次に、上述のように構成された装置を用い チップ型素子の研磨を行う方法について説 する。
 まず、セラミックグリーンシート上に、Ni 末を導電成分とするNiペーストを印刷して、 内部電極パターンを形成する。それから、こ のセラミックグリーンシートを積層し、両端 面に交互に内部電極パターンが露出するよう にカットした後、焼成し、チップ型素子1(図1 ,図2参照)を得た。

 それから、内部電極層とセラミック層の 層、カット、焼成の工程を経て作製した複 のチップ型素子1(図1,図2)を、図3に示すよう な保持部材10の各保持穴11に、チップ型素子1 一対の端面4a,4bのうちの、その時点で研磨 ない方の端面側を挿入し、保持穴11の内周面 に配設された弾性体13に弾性保持させた。こ とき、チップ型素子1の一対の端面のうちの 一方端面が同一平面に位置するような態様で 、互いに離間してチップ型素子1を整列保持 せた。

 そして、上述のカップタイプの研磨ブラシ2 0を用い、ブラシ本体23をチップ型素子1の一 端面(例えば4a)に接触させ、その状態で、図6 に示すように、ブラシホルダ24を鉛直方向の 転軸まわりに回転させながら、研磨ブラシ2 0を保持治具10の保持面に沿って、図6に矢印A 示す方向に駆動させてチップ型素子1の研磨 を行った。なお、研磨工程では、研磨ブラシ 20と同じ経路で清掃用ブラシ27を駆動させて 研磨により発生した研磨屑を除去した。
 なお、上記研磨は、研磨ブラシ20により、 つのチップ型素子1あたり、60秒間の研磨が われるような条件で行った。

 また、上述のロールタイプの研磨ブラシ20a 用い、ブラシ本体23aをチップ型素子1の一方 端面(例えば4a)に接触させ、その状態で、図8 示すように、ロールタイプの研磨ブラシ20a 軸方向の回転軸まわりに回転させるととも 、矢印Bで示すような方向に駆動させること によりチップ型素子1の研磨を行った。また 研磨工程では、研磨材が埋設されていない 可撓性を有する樹脂からなる清掃用ブラシ 体を備えたロールタイプの清掃用ブラシ(図 せず)を、研磨ブラシ20aと同じ経路で駆動さ せ、研磨により発生した研磨屑を除去した。
 なお、このロールタイプの研磨ブラシ20aを いた研磨の場合にも、一つのチップ型素子1 あたり、60秒間の研磨が行われるような条件 行った。

 上述のようにしてチップ型素子の両端面 研磨を行い、研磨後の試料について両端面 内部電極が露出しているかどうかを、SEM(走 査型電子顕微鏡)観察、およびEDX(エネルギー 散型X線分光法)による元素濃度分析により べた。

 また、比較のため、0.25MPaで研磨材を吹き付 けてサンドブラスト処理を施した試料、およ び端面処理を行わなかった試料についても同 様に評価した。
 その結果を表1に示す。

 さらに、各試料を蛍光樹脂に浸漬し、固 した後に端面を研磨してその含浸の状態を べた。その結果を表1に併せて示す。

 さらに、各試料に対し、両端面にAg粉末を 電成分とする外部電極ペーストを塗布し、 き付けた後、その上にNiめっき、Snめっきを い、Ag電極の上に、Niめっき膜、Snめっき膜 備えた外部電極を有する積層セラミックコ デンサを得た。そして、この積層セラミッ コンデンサの絶縁抵抗を測定し、劣化の有 を調べた。
 各結果を表1に示す。その結果を表1に併せ 示す。

 なお、表1において、SEM、EDXの欄で、◎を 付したものは端面に内部電極が十分に露出し ていることが確認されたもの、○は露出して いることが確認されたものであることを示し 、×は端面への内部電極の露出が確認されな ったものであることを示す。

 また、表1で蛍光樹脂の含浸が「なし」と したものは、試料であるチップ型素子が大き なダメージを受けておらず、表面の状態が良 好でクラックの発生がないことを示し、「あ り」としたものは、試料であるチップ型素子 がダメージを受けており、表面状態が不良で 、微細なクラックが生じていることを示す。

 また、絶縁抵抗劣化の程度の高いものは好 しくない試料である。
 また、表1の「評価」の欄の「露出」は、端 面への内部電極層の露出の状態の良、不良を 示し、「特性」は端面の状態の良、不良を示 している。

 表1に示すように、実施例の試料の場合、内 部電極の露出およびチップ型素子へのダメー ジ、絶縁抵抗の劣化に関し、良好な結果が得 られた。
 一方、サンドブラスト処理を施したものは 端面近傍が掘り起こされたような状態とな ており、微細なクラックが生じていること およびそれにより絶縁抵抗が劣化しやすい とが確認された。

 また、上記実施例の方法で端面を研磨した 料(チップ型素子1)は、端面の稜線部の面取 が行われており、稜線部におけるチッピン や電極切れなどのおそれの少ない信頼性の い積層セラミックコンデンサが得られるこ が確認された。これは、図9に模式的に示す ように、ブラシ本体23がチップ型素子1の端面 4a(4b)から、側面4c,4dにまで回り込むように研 が行われることから、チップ型素子1の稜線 部の面取りが効率よく行われることによる。
 なお、従来の方法の場合のように、複数の ップ型素子を、側面どうしが密着するよう 態様で保持して研磨するようにした場合、 ラシ本体がチップ型素子の端面から側面に で回り込むことができないため、実質的に 取りを行うことはできないことはすでに述 たとおりである。

 なお、上記実施例では、積層セラミック ンデンサを製造する場合を例にとって説明 たが、本発明は積層セラミックコンデンサ 限らず、内部電極を備えたチップ型素子の 面に内部電極と導通するように外部電極が 設された構造を有する種々のチップ型セラ ック電子部品、例えば、積層コイル部品、 層LC複合部品などに広く適用することがで る。

 本発明はさらにその他の点においても上 実施例に限定されるものではなく、 チッ 型素子の具体的な形状、構造、保持部材の 体的な構成、研磨ブラシの構成やそれを構 するブラシ本体の構成材料や、ブラシ本体 埋設される研磨材の種類などに関し、発明 範囲内において、種々の応用、変形を加え ことが可能である。

 上述のように、本発明によれば、比較的簡 な構成で、クラックやチッピングの発生を 止しつつ、チップ型素子の端面を効率よく 磨するとともに、面取りを行うことが可能 なり、チップ型素子の端面を研磨加工する 程を経て製造されるチップ型セラミック電 部品を効率よく製造することが可能になる
 したがって、本発明は、内部電極を備えた ップ型素子の端面に内部電極と導通するよ に外部電極が配設された構造を有する種々 チップ型セラミック電子部品を製造する技 分野に広く適用することが可能である。