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Patent Searching and Data


Title:
AUTOMATIC TRANSMISSION CONTROLLER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/044724
Kind Code:
A1
Abstract:
A clutch-to-clutch transmission controller enabling a good transmission characteristic in power-off upshift. When an ECU detects an upshift transmission request in a power-off state (clutch-to-clutch transmission request) (“YES” at S100), the ECU outputs a control signal to a hydraulic circuit to engage an engaged-side clutch (S200). When the torque capacity of the engaged-side clutch increases above zero and the transmission has a transmission torque (“YES” at S300), the ECU outputs a sweep-down control signal to the hydraulic circuit to release the released-side clutch (S400).

Inventors:
TOKURA TAKAAKI (JP)
KOBAYASHI NOBUFUSA (JP)
ASAMI TOMOHIRO (JP)
OTSUBO HIDEAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/067725
Publication Date:
April 09, 2009
Filing Date:
September 30, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
TOKURA TAKAAKI (JP)
KOBAYASHI NOBUFUSA (JP)
ASAMI TOMOHIRO (JP)
OTSUBO HIDEAKI (JP)
International Classes:
F16H61/08; F16H61/04; F16H61/68; F16H61/684; F16H61/686; F16H59/14; F16H59/68
Foreign References:
JP2001065682A2001-03-16
JPH09296863A1997-11-18
JP2004060771A2004-02-26
JPH10181386A1998-07-07
Attorney, Agent or Firm:
FUKAMI, Hisao et al. (Nakanoshima Central Tower 22nd Floor,2-7, Nakanoshima 2-chome,Kita-k, Osaka-shi Osaka 05, JP)
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Claims:
 異なる摩擦係合要素の解放と係合とを制御して掴み換え変速を実行する自動変速機(2000)の制御装置であって、
 解放側の摩擦係合要素(3311)の油圧を制御する解放側油圧制御部(4000)と、
 係合側の摩擦係合要素(3303)の油圧を制御する係合側油圧制御部(4000)と、
 前記解放側油圧制御部(4000)と前記係合側油圧制御部(4000)とを制御する制御ユニット(8200)とを含み、
 前記制御ユニット(8200)は、前記係合側の摩擦係合要素(3303)がトルク容量を有する状態であるか否かを判断し、前記掴み換え変速の要求を検出し、前記掴み換え変速の要求が検出された場合、前記解放側の摩擦係合要素(3311)の締結力が予め定められた解放側締結力になるまで前記解放側の摩擦係合要素(3311)を解放するとともに、前記係合側の摩擦係合要素(3303)の締結力が予め定められた係合側締結力になるまで前記係合側の摩擦係合要素(3303)を係合し、前記係合側の摩擦係合要素(3303)がトルク容量を有する状態であると判断された場合、前記解放側の摩擦係合要素(3311)の締結力を前記予め定められた解放側締結力よりもさらに小さくする、自動変速機の制御装置。
 前記予め定められた解放側締結力は、前記係合側の摩擦係合要素(3303)がトルク容量を有しないときに、前記解放側の摩擦係合要素(3311)が滑らない締結力である、請求の範囲第1項に記載の自動変速機の制御装置。
 前記予め定められた解放側締結力は、前記係合側の摩擦係合要素(3303)がトルク容量を有しないときに、前記自動変速機(2000)がニュートラルにならない締結力である、請求の範囲第1項に記載の自動変速機の制御装置。
 前記自動変速機(2000)には、エンジン(1000)が結合され、
 前記制御ユニット(8200)は、前記エンジン(1000)の状態を検出し、前記エンジン(1000)が被駆動状態および弱駆動状態のいずれかの場合に、前記解放側油圧制御部(4000)と前記係合側油圧制御部(4000)とを制御する、請求の範囲第1項に記載の自動変速機の制御装置。
 前記制御ユニット(8200)は、パワーオフ状態でのアップシフト変速の要求を検出する、請求の範囲第1項に記載の自動変速機の制御装置。
 異なる摩擦係合要素の解放と係合とを制御して掴み換え変速を実行する自動変速機(2000)の制御装置であって、
 解放側の摩擦係合要素(3311)の油圧を制御するための解放側油圧制御手段(4000)と、
 係合側の摩擦係合要素(3303)の油圧を制御するための係合側油圧制御手段(4000)と、
 前記係合側の摩擦係合要素(3303)がトルク容量を有する状態であるか否かを判断するための判断手段(8200)と、
 前記掴み換え変速の要求を検出するための検出手段(8200)と、
 前記解放側油圧制御手段(4000)と前記係合側油圧制御手段(4000)とを制御するための制御手段(8200)とを含み、
 前記制御手段(8200)は、
 前記掴み換え変速の要求が検出された場合、前記解放側の摩擦係合要素(3311)の締結力が予め定められた解放側締結力になるまで前記解放側の摩擦係合要素(3311)を解放するとともに、前記係合側の摩擦係合要素(3303)の締結力が予め定められた係合側締結力になるまで前記係合側の摩擦係合要素(3303)を係合するための手段(8200)と、
 前記判断手段(8200)によりトルク容量を有する状態であると判断された場合、前記解放側の摩擦係合要素(3311)の締結力を前記予め定められた解放側締結力よりもさらに小さくするための手段(8200)とを含む、自動変速機の制御装置。
 前記予め定められた解放側締結力は、前記係合側の摩擦係合要素(3303)がトルク容量を有しないときに、前記解放側の摩擦係合要素(3311)が滑らない締結力である、請求の範囲第6項に記載の自動変速機の制御装置。
 前記予め定められた解放側締結力は、前記係合側の摩擦係合要素(3303)がトルク容量を有しないときに、前記自動変速機(2000)がニュートラルにならない締結力である、請求の範囲第6項に記載の自動変速機の制御装置。
 前記自動変速機(2000)には、エンジン(1000)が結合され、
 前記制御装置は、前記エンジン(1000)の状態を検出するための手段(8200)をさらに含み、
 前記制御手段(8200)は、前記エンジン(1000)が被駆動状態および弱駆動状態のいずれかの場合に、前記解放側油圧制御手段(4000)と前記係合側油圧制御手段(4000)とを制御するための手段を含む、請求の範囲第6項に記載の自動変速機の制御装置。
 前記検出手段(8200)は、パワーオフ状態でのアップシフト変速の要求を検出するための手段を含む、請求の範囲第6項に記載の自動変速機の制御装置。
Description:
自動変速機の制御装置

 本発明は、車両に搭載された自動変速機 制御装置に関し、特に、良好なクラッチto ラッチ変速を制御する制御装置に関する。

 車両に搭載される自動変速機は、エンジ からの出力が入力されるトルクコンバータ 、そのトルクコンバータからの出力によっ 駆動される変速歯車機構とが組み合わされ 構成される。クラッチやブレーキ等の複数 摩擦係合要素を選択的に係合および解放さ ることにより、この変速歯車機構の動力伝 経路を切り換えて、運転者の要求や運転状 に応じて所定の変速段へ自動的に変速させ 。

 このような自動変速機において、異なる 擦係合要素を係合する制御と解放する制御 を同時に行なう摩擦係合要素の掴み換えに って変速(いわゆるクラッチtoクラッチ変速) を行なう場合がある。このようなクラッチto ラッチ変速においては、両方のクラッチの 合のタイミングと解放のタイミングとをバ ンスさせて良好な変速特性(たとえば、変速 ショックを回避しつつ運転者が感じる良好な 変速フィーリング)を実現させている。

 特開平6-323415号公報(特許文献1)は、クラ チtoクラッチ変速制御において、自動変速機 への入力トルクの正負、つまりパワーオン走 行(正)か、惰性走行(負)かの判別を正確に行 い得るようにして、この判別結果に基づく 適な変速制御を実行する自動変速機を開示 る。この自動変速機は、トルク伝達経路を ルク伝達経路切替要素により切り替えるこ によって多段の変速比を実現し、トルク伝 経路切替要素の伝達トルクを任意に制御可 な自動変速機であって、トルク伝達経路の 力トルクを検出する出力トルク検出部と、 の出力トルク検出部により検出した出力ト クの極性からトルク伝達経路へ入力される ルクの正負を判別する正負トルク判別部と この正負トルク判別部により判別した入力 ルクの正負に応じ、入力トルクが正の時は 変速にあたり締結すべきトルク伝達経路切 要素を先ず締結進行させ、トルクフェーズ 了時に、変速時解放すべきトルク伝達経路 替要素の解放を行なわせるようにし、入力 ルクが負の時は、解放すべきトルク伝達経 切替要素の解放を先ず行なわせた後に、締 すべきトルク伝達経路切替要素を締結させ 切替要素掛け換え制御ロジック変更部とを む。

 この自動変速機によると、クラッチtoク ッチ変速にあたり切替要素の掛け換え制御 ジック変更部は、正負トルク判別部により 別された入力トルクの正負(パワーオン走行 、惰性走行か)に応じ、入力トルクが正の時 は、変速にあたり締結すべきトルク伝達経路 切替要素を先ず締結進行させ、トルクフェー ズ終了時に、この変速時解放すべきトルク伝 達経路切替要素の解放を行なわせ、また、入 力トルクが負の時は、解放すべきトルク伝達 経路切替要素の解放を先ず行なわせた後に、 締結すべきトルク伝達経路切替要素を締結さ せる切替要素掛け換え制御ロジックを実行す る。よって、パワーオン走行時も、惰性走行 時もショックのない滑らかな変速を可能なら しめる。

 また、特開2004-60771号公報(特許文献2)も、ク ラッチtoクラッチについて、良好な変速フィ リングが得られる自動変速機の変速制御装 およびその設計方法を開示する。

特開平6-323415号公報

特開2004-60771号公報

 しかしながら、特許文献1に開示された自 動変速機において、クラッチtoクラッチのア プシフト変速時において一旦惰性走行であ と判別されると、解放すべきトルク伝達経 切替要素の解放を先ず行なわせた後に、締 すべきトルク伝達経路切替要素を締結され 。このため、特許文献1の図3に示すように 解放側摩擦要素にも係合側摩擦要素にも油 が供給されない状態が発生する。このとき 、アクセルペダルを踏まれると、解放側摩 要素および係合側摩擦要素がトルク容量を さないため、タービン吹き(エンジン吹き)が 発生して、良好な変速(変速ショックが発生 ることなく変速時間の短い変速)を実現でき い。

 さらに、特許文献1および特許文献2を含 て、クラッチtoクラッチ変速におけるイナー シャ相の開始は、係合側摩擦要素の制御油圧 に基づいて判断されていたため、イナーシャ 相の時間(延いては変速時間)について、精度 高い制御が困難であった。

 本発明は、上述の課題を解決するために されたものであって、その目的は、掴み換 変速(クラッチtoクラッチ変速)であってパワ ーオフアップシフトにおいて特に良好な変速 特性を実現できる、自動変速機の制御装置を 提供することである。

 この発明に係る制御装置は、異なる摩擦 合要素の解放と係合とを制御して掴み換え 速を実行する自動変速機の制御装置である この制御装置は、解放側の摩擦係合要素の 圧を制御する解放側油圧制御部と、係合側 摩擦係合要素の油圧を制御する係合側油圧 御部と、解放側油圧制御部と係合側油圧制 部とを制御する制御ユニットとを含む。制 ユニットは、係合側の摩擦係合要素がトル 容量を有する状態であるか否かを判断し、 み換え変速の要求を検出し、掴み換え変速 要求が検出された場合、解放側の摩擦係合 素の締結力が予め定められた解放側締結力 なるまで解放側の摩擦係合要素を解放する ともに、係合側の摩擦係合要素の締結力が め定められた係合側締結力になるまで係合 の摩擦係合要素を係合し、係合側の摩擦係 要素がトルク容量を有する状態であると判 された場合、解放側の摩擦係合要素の締結 を予め定められた解放側締結力よりもさら 小さくする。

 この発明によると、たとえば、クラッチt oクラッチの掴み換え変速要求が検出される 、解放側摩擦係合要素の締結力が予め定め れた解放側締結力(たとえば自動変速機をニ ートラル状態にしないが直ちにスイープダ ンしてトルク容量を0以下にできる締結力) なるまで解放側摩擦係合要素が解放される ともに、係合側の摩擦係合要素の締結力が め定められた係合側締結力(たとえばトルク 量が0より大きい締結力)になるまで係合側 摩擦係合要素が係合される。解放側摩擦係 要素のさらなる解放のタイミング(締結力を らに小さくするタイミング)は、係合側摩擦 係合要素がトルク容量を有すると判断された 場合である。このため、変速制御中において 解放側の摩擦係合要素および係合側の摩擦係 合要素の双方がトルク容量を有さない状態に ならないので、変速制御中にアクセルを踏み 増しされてもエンジン回転数が急上昇しない (エンジン吹きやタービン吹きしない)。さら 、係合側の摩擦係合要素がトルク容量を有 るとタービン回転数の引き下げが発生する で、解放側の摩擦係合要素を解放してから 合側の摩擦係合要素がトルク容量を有する うに係合させる場合に比べて、イナーシャ を短くでき、変速時間を短くできる。その 果、掴み換え変速(クラッチtoクラッチ変速) において良好な変速特性を実現できる、自動 変速機の制御装置を提供することができる。

 好ましくは、予め定められた解放側締結 は、係合側の摩擦係合要素がトルク容量を しないときに、解放側の摩擦係合要素が滑 ない締結力である。

 この発明によると、係合側の摩擦係合要 がトルク容量を有しないときに、解放側の 擦係合要素の解放側締結力は解放側摩擦係 要素が滑らない締結力であるので、変速制 中にアクセルを踏み増しされてもエンジン 転数が急上昇しない(エンジン吹きやタービ ン吹きしない)。

 さらに好ましくは、予め定められた解放 締結力は、係合側の摩擦係合要素がトルク 量を有しないときに、自動変速機がニュー ラルにならない締結力である。

 この発明によると、係合側の摩擦係合要 がトルク容量を有しないときに、解放側の 擦係合要素の締結力は、自動変速機がニュ トラルにならない締結力であるので、変速 御中にアクセルを踏み増しされてもエンジ 回転数が急上昇しない(エンジン吹きやター ビン吹きしない)。

 さらに好ましくは、自動変速機には、エ ジンが結合される。制御ユニットは、エン ンの状態を検出し、エンジンが被駆動状態 よび弱駆動状態のいずれかの場合に、解放 油圧制御部と係合側油圧制御部とを制御す 。

 この発明によると、自動変速機がニュー ラル状態ではない状態であって、係合側の 擦係合要素および解放側の摩擦係合要素と ともに伝達トルクを有する状態では、タイ ップが発生して変速ショックを発生させる 能性がある。タイアップの影響が発生しな か無視できるエンジンの状態である被駆動 態および弱駆動状態(弱い被駆動状態)のい れかの場合に限定してこの発明に係る制御 ニットにより解放側油圧制御部と係合側油 制御部とが制御されるので、タイアップの 題も発生しない。

 さらに好ましくは、制御ユニットは、パ ーオフ状態でのアップシフト変速を検出す 。

 この発明によると、パワーオフ(アクセル オフ)における、アップシフト変速において 速やかな変速、かつ、ショックのない変速 実現することができる。

本実施例に係る制御装置で制御される ートマチックトランスミッションを搭載し 車両のパワートレーンを示す概略構成図で る。 オートマチックトランスミッションの ラネタリギヤユニットを示すスケルトン図 ある。 オートマチックトランスミッションの 動表を示す図である。 本実施例に係るオートマチックトラン ミッションの制御装置であるECUで実行され プログラムの制御構造を示すフローチャー である。 図4のプログラムが実行された場合のオ ートマチックトランスミッションの動作を示 すタイミングチャートである。 本発明と比較されるオートマチックト ンスミッションの動作を示すタイミングチ ートである。

符号の説明

 300 入力I/F、400 演算処理部、402 パワー ンダウンシフト処理部、404 変速段判定部 406 油圧補正処理部、408 スイープ制御部、5 00 記憶部、600 出力I/F、1000 エンジン、2000  オートマチックトランスミッション、2100 ト ルクコンバータ、3000 プラネタリギヤユニッ ト、3100 フロントプラネタリ、3200 リアプラ ネタリ、3301 C1クラッチ、3302 C2クラッチ、33 03 C3クラッチ、3304 C4クラッチ、3311 B1ブレ キ、3312 B2ブレーキ、3320 ワンウェイクラッ チ、4000 油圧回路、8000 ECU、8002 ROM、8004 シ フトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008  アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、 8012 ブレーキペダル、8014 踏力センサ、8016  電子スロットルバルブ、8018 スロットル開度 センサ、8020 エンジン回転数センサ、8022 入 力軸回転数センサ、8024 出力軸回転数センサ 、8026 油温センサ、8028 水温センサ、8100 エ ンジンECU、8200 ECT_ECU。

 以下、図面を参照しつつ、本発明の実施 について説明する。以下の説明では、同一 部品には同一の符号を付してある。それら 名称および機能も同じである。したがって れらについての詳細な説明は繰返さない。

 図1を参照して、本発明の実施例に係る制 御装置を搭載した車両について説明する。こ の車両は、FR(Front engine Rear drive)車両である 。なお、FR以外の車両であってもよい。

 車両には、エンジン1000と、自動変速機( 下、オートマチックトランスミッションと 載する)2000と、プロペラシャフト5000と、デ ファレンシャルギヤ6000と、後輪7000と、ECU(El ectronic Control Unit)8000とが搭載される。オー マチックトランスミッション2000は、トルク ンバータ2100と、プラネタリギヤユニット300 0からなる変速機構と、油圧回路4000とを含む 本実施例に係る制御装置は、たとえばECU8000 のROM(Read Only Memory)8002に記録されたプログラ ムを実行することにより実現される。

 エンジン1000は、インジェクタ(図示せず) ら噴射された燃料と空気との混合気を、シ ンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関であ 。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し げられて、クランクシャフトが回転させら る。エンジン1000の駆動力により、オルタネ ータおよびエアコンディショナーなどの補機 1004が駆動される。なお、エンジン1000の代わ にもしくは加えて、動力源にモータを用い ようにしてもよい。

 トルクコンバータ2100の入力軸は、エンジ ン1000の出力軸に連結される。オートマチッ トランスミッション2000は、所望の変速段を 成することにより、クランクシャフトの回 数を所望の回転数に変速する。

 オートマチックトランスミッション2000か ら出力された駆動力は、プロペラシャフト500 0およびディファレンシャルギヤ6000を経由し 、左右の後輪7000に伝達される。

 ECU8000には、シフトレバー8004のポジショ スイッチ8006と、アクセルペダル8008のアクセ ル開度センサ8010と、ブレーキペダル8012の踏 センサ8014と、電子スロットルバルブ8016の ロットル開度センサ8018と、エンジン回転数 ンサ8020と、入力軸回転数センサ8022と、出 軸回転数センサ8024と、油温センサ8026と、水 温センサ8028とがハーネスなどを介して接続 れている。

 シフトレバー8004の位置(ポジション)は、 ジションスイッチ8006により検出され、検出 結果を表す信号がECU8000に送信される。シフ レバー8004の位置に対応して、オートマチッ トランスミッション2000の変速段が自動で形 成される。また、運転者の操作に応じて、運 転者が任意の変速段を選択できるマニュアル シフトモードを選択できるように構成しても よい。

 アクセル開度センサ8010は、アクセルペダ ル8008の開度を検出し、検出結果を表す信号 ECU8000に送信する。踏力センサ8014は、ブレー キペダル8012の踏力(運転者がブレーキペダル8 012を踏む力)を検出し、検出結果を表す信号 ECU8000に送信する。

 スロットル開度センサ8018は、アクチュエ ータにより開度が調整される電子スロットル バルブ8016の開度を検出し、検出結果を表す 号をECU8000に送信する。電子スロットルバル 8016により、エンジン1000に吸入される空気 (エンジン1000の出力)が調整される。

 なお、電子スロットルバルブ8016の代わり にもしくは加えて、吸気バルブ(図示せず)や 気バルブ(図示せず)のリフト量や開閉する 相を変更することにより、エンジン1000に吸 される空気量を調整するようにしてもよい

 エンジン回転数センサ8020は、エンジン100 0の出力軸(クランクシャフト)の回転数を検出 し、検出結果を表す信号をECU8000に送信する タービン回転数センサ8022は、トルクコンバ タ2100のタービン回転数NTを検出し、検出結 を表す信号をECU8000に送信する。出力軸回転 数センサ8024は、オートマチックトランスミ ション2000の出力軸回転数NOを検出し、検出 果を表す信号をECU8000に送信する。

 油温センサ8026は、オートマチックトラン スミッション2000の作動や潤滑に用いられる イル(ATF:Automatic Transmission Fluid)の温度(油温) を検出し、検出結果を表す信号をECU8000に送 する。

 水温センサ8028は、エンジン1000の冷却水 温度(水温)を検出し、検出結果を表わす信号 をECU8000に送信する。

 ECU8000は、ポジションスイッチ8006、アク ル開度センサ8010、踏力センサ8014、スロット ル開度センサ8018、エンジン回転数センサ8020 入力軸回転数センサ8022、出力軸回転数セン サ8024、油温センサ8026、水温センサ8028などか ら送られてきた信号、ROM8002に記憶されたマ プおよびプログラムに基づいて、車両が所 の走行状態となるように、機器類を制御す 。

 本実施例において、ECU8000は、シフトレバ ー8004がD(ドライブ)ポジションである場合、 進1速~8速段のうちのいずれかの変速段が形 されるように、オートマチックトランスミ ション2000を制御する。前進1速~8速段のうち いずれかの変速段が形成されることにより オートマチックトランスミッション2000は後 輪7000に駆動力を伝達し得る。なおDポジショ において、8速段よりも高速の変速段を形成 可能であるようにしてもよい。形成する変速 段は、車速とアクセル開度とをパラメータと して実験等により予め作成された変速線図に 基づいて決定される。

 図1に示すように、ECU8000は、エンジン1000 制御するエンジンECU8100と、オートマチック トランスミッション2000を制御するECT(Electronic  Controlled Transmission)_ECU8200とを含む。

 エンジンECU8100とECT_ECU8200とは、互いに信 を送受信可能であるように構成される。本 施例においては、エンジンECU8100からECT_ECU82 00に、アクセル開度を表わす信号が送信され 。ECT_ECU8200からエンジンECU8100には、エンジ 1000が出力すべきトルクとして定められるト ルク要求量を表わす信号が送信される。

 図2を参照して、プラネタリギヤユニット 3000について説明する。プラネタリギヤユニ ト3000は、クランクシャフトに連結された入 軸2102を有するトルクコンバータ2100に接続 れている。

 プラネタリギヤユニット3000は、フロント プラネタリ3100と、リアプラネタリ3200と、C1 ラッチ3301と、C2クラッチ3302と、C3クラッチ33 03と、C4クラッチ3304と、B1ブレーキ3311と、B2 レーキ3312と、ワンウェイクラッチ(F)3320とを 含む。

 フロントプラネタリ3100は、ダブルピニオ ン型の遊星歯車機構である。フロントプラネ タリ3100は、第1サンギヤ(S1)3102と、1対の第1ピ ニオンギヤ(P1)3104と、キャリア(CA)3106と、リ グギヤ(R)3108とを含む。

 第1ピニオンギヤ(P1)3104は、第1サンギヤ(S1 )3102および第1リングギヤ(R)3108と噛合ってい 。第1キャリア(CA)3106は、第1ピニオンギヤ(P1) 3104が公転および自転可能であるように支持 ている。

 第1サンギヤ(S1)3102は、回転不能であるよ にギヤケース3400に固定される。第1キャリ (CA)3106は、プラネタリギヤユニット3000の入 軸3002に連結される。

 リアプラネタリ3200は、ラビニヨ型の遊星 歯車機構である。リアプラネタリ3200は、第2 ンギヤ(S2)3202と、第2ピニオンギヤ(P2)3204と リアキャリア(RCA)3206と、リアリングギヤ(RR)3 208と、第3サンギヤ(S3)3210と、第3ピニオンギ (P3)3212とを含む。

 第2ピニオンギヤ(P2)3204は、第2サンギヤ(S2 )3202、リアリングギヤ(RR)3208および第3ピニオ ギヤ(P3)3212と噛合っている。第3ピニオンギ (P3)3212は、第2ピニオンギヤ(P2)3204に加えて 第3サンギヤ(S3)3210と噛合っている。

 リアキャリア(RCA)3206は、第2ピニオンギヤ (P2)3204および第3ピニオンギヤ(P3)3212が公転お び自転可能であるように支持している。リ キャリア(RCA)3206は、ワンウェイクラッチ(F)3 320に連結される。リアキャリア(RCA)3206は、1 段の駆動時(エンジン1000から出力された駆動 力を用いた走行時)に回転不能となる。リア ングギヤ(RR)3208は、プラネタリギヤユニット 3000の出力軸3004に連結される。

 ワンウェイクラッチ(F)3320は、B2ブレーキ3 312と並列に設けられる。すなわち、ワンウェ イクラッチ(F)3320のアウターレースはギヤケ ス3400に固定され、インナーレースはリアキ リア(RCA)3206に連結される。

 図3に、各変速段と、各クラッチおよび各 ブレーキの作動状態との関係を表した作動表 を示す。この作動表に示された組み合わせで 各ブレーキおよび各クラッチを作動させるこ とにより、前進1速~8速の変速段と、後進1速 よび2速の変速段が形成される。

 なお、本実施例に係る制御装置において 特に顕著な作用効果を発現するのは、たと ば、矢印で示したような2速から3速へのク ッチtoクラッチのアップシフト(特にパワー フアップシフト)変速である。このとき、C3 ラッチ3303が解放状態から係合状態にされる ともに、B1ブレーキ3311が係合状態から解放 態にされる、クラッチtoクラッチ変速とな 。

 図4を参照して、本実施例に係る制御装置 であるECT_ECU8200において実行されるプログラ の制御構造について説明する。なお、図4に 示すフローチャートで表わされるプログラム は、サブルーチンプログラムであって、かつ 、予め定められたサイクルタイムで繰返し実 行される。また、このプログラムはECU8000に り実行されるものであっても構わない。

 ステップ(以下、ステップをSと略す。)100 て、ECT_ECU8200は、パワーオフ状態において アップシフト変速要求(クラッチtoクラッチ 速)を検出したか否かを判断する。このとき ECT_ECU8200は、エンジンECU8100から受信したア セル開度センサ8010やスロットル開度センサ 8018の信号自体や、これらの信号に基づいて ンジンECU8100によりパワーオフ状態と判断さ パワーオフ状態を示すフラグを受信するこ により、パワーオフ状態であるか否かを判 する。アップシフト変速要求(クラッチtoク ッチ)は、図3の係合表およびポジションス ッチ8006から入力された信号に基づいて、ク ッチtoクラッチのアップシフト要求を検出 たか否かを判断する。パワーオフ状態にお てのアップシフト変速要求(クラッチtoクラ チ変速)を検出すると(S100にてYES)、処理はS200 へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、 の処理はS100へ戻されてパワーオフ状態にお いてのアップシフト変速要求(クラッチtoクラ ッチ変速)を検出するまで待つ。

 S200にて、ECT_ECU8200は、係合側クラッチ(た とえば、C3クラッチ3303)が係合されるように 油圧回路4000に制御信号(制御油圧指示圧)を 力する。なお、このとき、解放側クラッチ( とえば、B1ブレーキ3311)はスリップ制御され ないで、係合側クラッチのトルク容量が0よ 大きくなるタイミングからスリップするよ にスイープダウン制御される。

 S300にて、ECT_ECU8200は、係合側クラッチの ルク容量が0より大きいか否かを判断する。 このとき、ECT_ECU8200は、S200にて油圧回路4000 出力した制御信号(制御指示油圧)に対応して 予め定められた係合側クラッチのトルク容量 発生タイミングを予測値として記憶している 。この予測値に基づいて、たとえば予測値が 時間で規定されているときには、油圧回路400 0に制御信号(制御指示油圧)を出力した時点か らの経過時間に基づいて、係合側クラッチの トルク容量が0より大きいか否かを判断する 係合側クラッチのトルク容量が0より大きい 判断されると(S300にてYES)、処理はS400へ移さ れる。もしそうでないと(S300にてNO)、この処 はS300へ戻されて係合側クラッチのトルク容 量が0より大きくなるまで(0より大きくなった と予測される時点まで)待つ。

 S400にて、ECT_ECU8200は、解放側クラッチ(た とえば、B1ブレーキ3311)が解放されるように 油圧回路4000に制御信号(制御油圧指示圧)を 力する。このとき、徐々に制御油圧が低下 るように、スイープダウン制御される。

 以上のような構造およびフローチャート 基づく、本実施例に係る制御装置により制 されるオートマチックトランスミッション2 000を搭載した車両の動作について、図5(本発 )および図6(比較発明)を参照して説明する。

 図3の矢印で示すような2速から3速へのク ッチtoクラッチ変速であってパワーオフア プシフトが検出されると(S100にてYES)、係合 クラッチが係合するように油圧回路へ制御 圧指示圧が出力される(図5の時刻T(11))。この とき、過渡期の経過後において、係合側クラ ッチの制御油圧がP(11)になるような制御油圧 示圧が出力される。また、このとき、解放 クラッチは、スリップしない制御油圧P(12) 維持するように制御される。なお、この制 油圧P(12)は、タイアップによる変速ショック が問題にならない程度に設定されることが好 ましい。

 時刻T(12)になると(この時刻は、図5に示す ような制御油圧を係合側クラッチが係合する ように油圧回路4000に出力した場合、係合側 ラッチのトルク容量が0より大きくなる時間 T(11)に加算した時刻である)、係合側クラッ のトルク容量が0より大きくなる(S300にてYES) 。すなわち、図5に示すように係合側クラッ を係合されるように油圧回路4000に制御油圧 示圧を出力すると、時刻T(12)において、係 側クラッチのトルク容量が0より大きくなり 係合側クラッチが伝達トルクを有すること なる。

 T(12)からは、係合側クラッチの制御油圧 P(11)を維持するように、係合側クラッチの制 御油圧指示圧が油圧回路4000に出力されると もに、解放側クラッチの制御油圧がP(12)から スイープダウンするように、解放側クラッチ の制御油圧指示圧が油圧回路4000に出力され (S400)。

 このようにすると、時刻T(12)において、 合側クラッチのトルク容量が0より大きくな 伝達トルクを有するようになるので、ター ン回転数NTがこの係合側クラッチの伝達ト クにより、変速後ギヤ段(この場合3速)の同 回転数まで早期に引き下げられる。この結 、時刻T(13)でトルク相からイナーシャ相に移 行した後における、イナーシャ相の時間が短 くできる。図5に示すように、時刻T(14)におい て、イナーシャ相が終了して変速が完了して いる。

 さらに、時刻T(11)~時刻T(14)の変速中にお て、係合側クラッチおよび解放側クラッチ 少なくとも一方のトルク容量が0より大きい( 少なくともいすれか一方のクラッチに油圧が 供給されている)ので、この変速中にアクセ ペダル8008が運転者により踏み増しされたと ても、タービン吹き(タービン回転数NTの急 な上昇)を回避して、変速ショックや変速時 間の遅延を回避できる。

 なお、変速指令を検出すると解放側クラ チの制御油圧がP(12)(このP(12)の設定につい は上記説明の通り)になるように制御してお て、係合側クラッチのトルク容量が0より大 きくなるタイミング(図5の時刻T(12))を始点と て、解放側クラッチの制御油圧をスイープ ウンさせているので、タイアップによる変 ショックも回避することができる。

 一方、図6に比較発明の場合の車両の動作 を示すタイミングチャートを示す。なお、時 間軸は、T(11)がT(21)に、T(12)がT(22)に、T(13)がT( 23)に、それぞれ対応している。なお、図6のT( 24)は、図5のT(14)よりも遅い。

 図5と図6とで最も顕著な相違点は、係合 クラッチの制御油圧指示圧が、時刻T(21)から 、上昇されて係合側クラッチが係合されるよ うに制御されるが、そのとき(時刻T(22)以降) 制御油圧がP(11)よりも低いP(21)である点であ 。この制御油圧P(21)は、係合側クラッチの 圧室におけるスプリング等に抗して、スプ ング等の反力に釣り合うことができる程度 油圧でしかない。すなわち、トルク容量が0 下であって、係合側クラッチが伝達トルク 有さない。そして、係合側クラッチのトル 容量が0より大きくなり伝達トルクを有する ようになるのは、解放側クラッチが完全解放 されて、係合側クラッチの制御油圧指示圧が 上昇し始める時刻T(25)以降になる。

 このため、係合側クラッチが伝達トルク 有しない状態が本発明よりも長い時間とな 、タービン回転数NTを変速後ギヤ段同期回 数まで速やかに引き下げることができない この結果、変速時間の遅延が発生して(T(14) 変速が終了しないで)、図6の時刻T(24)でイナ シャ相(変速)が終了する。

 また、図6に示すように、時刻T(23)から時 T(25)までの間は、係合側クラッチおよび解 側クラッチの双方のクラッチが伝達トルク 有するほどの油圧が供給されていないので 双方のクラッチが解放状態になる。このた 、時刻T(23)から時刻T(25)までの間において、 クセルペダル8008が運転者により踏み増しさ れると、タービン吹き(タービン回転数NTの急 激な上昇)が発生して、変速ショックや変速 間の遅延が発生する。

 以上のようにして、本実施例に係る制御 置によると、クラッチtoクラッチのパワー フアップシフト変速を速やかにかつ変速シ ックを発生させることなく、実行すること できる。

 なお、制御油圧P(12)の設定によるタイア プ回避が困難で、タイアップをより確実に 避するためには、上述した制御を、エンジ 1000が被駆動状態や弱駆動状態であるときに 定して実行することも好ましい。この場合 は、エンジン1000が被駆動状態または弱駆動 状態であることを判定して、このような状態 であるときのみ、上述したフローチャートに 示したプログラムを実行するようにすればよ い。

 今回開示された実施例はすべての点で例 であって制限的なものではないと考えられ べきである。本発明の範囲は上記した説明 はなくて請求の範囲によって示され、請求 範囲と均等の意味および範囲内でのすべて 変更が含まれることが意図される。