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Patent Searching and Data


Title:
BLOOD VESSEL POSITION DETECTION DEVICE AND BLOOD FLOW MEASUREMENT DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175515
Kind Code:
A1
Abstract:
A blood flow measurement device (10) comprises: a plurality of transducers (41, 42, 43); a calculation unit (32); and a notification unit (60). The plurality of transducers (41, 42, 43) each have a wave transmission/reception surface that transmits an ultrasonic wave to an object to be inspected and that receives an echo of the ultrasonic wave. The wave transmission/reception surfaces of the plurality of transducers (41, 42, 43) are aligned along a first direction of an inspection casing that is attached to the object to be inspected. The calculation unit (32) detects, from a difference in a time characteristic of the amplitude of the echoes of the plurality of transducers (41, 42, 43), the position in the first direction of a blood vessel (90) in the object to be inspected, and generates position correction information. The notification unit (60) performs a notification according to the position correction information.

Inventors:
HAMADA KOSUKE (JP)
NAITO ATSUSHI (JP)
IKEUCHI SHINSUKE (JP)
NAGAI HIROSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/007609
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 26, 2020
Export Citation:
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Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
International Classes:
A61B8/06; A61B8/14
Domestic Patent References:
WO2012105162A12012-08-09
Foreign References:
JP2013017721A2013-01-31
JP2006034667A2006-02-09
US6261233B12001-07-17
JPH03210249A1991-09-13
US20050038343A12005-02-17
Attorney, Agent or Firm:
KAEDE PATENT ATTORNEYS' OFFICE (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175515 33 卩(:17 2020 /007609

請求の範囲

[請求項 1 ] それぞれが検査対象体に対して超音波を送信し該超音波のエコーを 受信する送受波面を有し、 該送受波面に略平行な第 1方向に並ぶ複数 のトランスデューサと、

前記複数のトランスデューサのエコーの振幅の時間特性の違いから 、 前記第 1方向における前記検査対象体内の血管の位置を検出し、 位 置の補正情報を生成する演算部と、

前記複数のトランスデューサが前記第 1方向に配列され、 前記検査 対象体に装着される検査用の筐体と、

を備える、 血管位置検出装置。

[請求項 2] 前記位置の補正情報に応じた通知を行う通知部を備える、

請求項 1 に記載の血管位置検出装置。

[請求項 3] 前記複数のトランスデューサは、 前記送受波面から所定の指向性を 有する超音波を送信し、

前記演算部は、

前記複数のトランスデューサのエコーの振幅がピークとなるピーク 時刻と前記超音波の送信時刻との差を用いて、 前記血管の位置を検出 する、

請求項 1 または請求項 2に記載の血管位置検出装置。

[請求項 4] 前記演算部は、

前記ピーク時刻と前記送信時刻との差が最小となるトランスデュー サの位置によって、 前記血管の位置を検出する、

請求項 3に記載の血管位置検出装置。

[請求項 5] 前記演算部は、

前記ピーク時刻と前記送信時刻との差が最小のトランスデューサの 位置によって、 前記血管の延びる方向における特定位置を検出する、 請求項 4に記載の血管位置検出装置。

[請求項 6] 前記複数のトランスデューサは、 前記第 1方向とともに、 前記第 1 〇 2020/175515 34 卩(:170? 2020 /007609

方向に直交する第 2方向にも複数個が並んで配置されており、 前記第 2方向に並ぶ複数のトランスデューサにおける前記ピーク時 刻と前記送信時刻との差が最小のトランスデューサの位置によって、 前記血管の延びる方向における特定位置を検出する、 請求項 5に記載の血管位置検出装置。

[請求項 7] 前記検査用の筐体は、 前記検査対象体に対向する検出面を有し、 前記複数のトランスデューサの前記送受波面は、 前記検出面に配置 され、

前記複数のトランスデューサは、 前記第 1方向に沿って一直線上に 並ぶ第 1のトランスデューサ、 第 2のトランスデューサ、 および、 第 3のトランスデューサを備え、

前記第 2のトランスデューサは、 前記筐体の前記第 1方向の略中心 に配置されている、

請求項 1乃至請求項 6のいずれかに記載の血管位置検出装置。

[請求項 8] 前記複数のトランスデューサは、 それぞれが前記送受波面に直交す る方向に強い指向性を有し、 前記第 1方向における前記指向性の中心 の位置が異なる複数の超指向性超音波を送信し、

前記演算部は、

前記複数の超指向性超音波のエコーの振幅が高くなる第 1 ピーク時 刻および第 2ピーク時刻の差を用いて、 前記血管の位置を検出する、 請求項 1 または請求項 5に記載の血管位置検出装置。

[請求項 9] 前記演算部は、

前記第 1 ピーク時刻と前記第 2ピーク時刻との差が最大となる超音 波の指向性の中心の位置によって、 前記血管の位置を検出する、 請求項 8に記載の血管位置検出装置。

[請求項 10] 前記複数のトランスデューサが備えられ、 検査対象体に対向する検 出面を有する計測用の筐体を備え、

前記複数のトランスデューサの前記送受波面は、 前記検出面に配置 〇 2020/175515 35 卩(:170? 2020 /007609

され、

前記複数のトランスデューサは、 前記第 1方向に沿って一直線上に 並ぶ第 1 の超指向性超音波、 第 2の超指向性超音波、 および、 第 3の 超指向性超音波を送信し、

前記第 2の超指向性超音波の指向性の軸は、 前記筐体の前記第 1方 向の略中心にある、

請求項 8または請求項 9に記載の血管位置検出装置。

[請求項 1 1 ] 請求項 1 乃至請求項 1 0のいずれかに記載の血管位置検出装置の各 構成と、

第 1 の血流量計測用トランスデューサおよび第 2の血流量計測用卜 ランスデューサと、

前記第 1 の血流量計測用トランスデューサおよび前記第 2の血流量 計測用トランスデューサをドッブラモードで駆動する信号制御部と、 を備え、

前記演算部は、

前記第 1 の血流量計測用トランスデューサの計測データおよび前記 第 2の血流量計測用トランスデューサの計測データから、 血流量を計 測する、

血流量計測装置。

[請求項 12] 前記第 1 の血流量計測用トランスデューサおよび前記第 2の血流量 計測用トランスデューサは、 前記第 1方向において、 前記複数のトラ ンスデューサを挟んで配置されている、

請求項 1 1 に記載の血流量計測装置。

[請求項 13] 前記第 1 の血流量計測用トランスデューサおよび前記第 2の血流量 計測用トランスデューサは、 前記第 1方向に直交する第 2方向におい て、 前記複数のトランスデューサの配置位置を挟んで配置されている 請求項 1 1 に記載の血流量計測装置。 〇 2020/175515 36 卩(:170? 2020 /007609

[請求項 14] 前記第 1の血流量計測用トランスデューサの送受波面および前記第

2の血流量計測用トランスデューサの送受波面は、 前記複数のトランスデューサの送受波面に対して略 4 5 ° で、 前記 複数のトランスデューサが配置される側に傾斜している、

請求項 1 1乃至請求項 1 3のいずれかに記載の血流量計測装置。

Description:
\¥0 2020/175515 1 卩(:17 2020 /007609 明 細 書

発明の名称 : 血管位置検出装置、 および、 血流量計測装置 技術分野

[0001 ] 本発明は、 血流量の計測対象の血管の位置を検出する血 管位置検出装置、 および、 血流量計測装置に関する。

背景技術

[0002] 特許文献 1は、 頸動脈の検査用のプローブを記載している。 特許文献 1 に 記載のプローブは、 複数のトランスデューサを備える。 複数のトランスデュ —サは、 2次元で配列されている。

[0003] 頸動脈の検査を行う場合、 例えば、 技師は、 患者の首にプローブを当て、 頸動脈の撮像を行う。 これにより、 頸動脈のエコー画像は取得される。 先行技術文献

特許文献

[0004] 特許文献 1 :特表 2 0 1 6 - 5 2 5 4 0 5号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005] しかしながら、 特許文献 1 に記載の構成では、 検査に適する位置にプロー ブを配置することは、 容易ではない。 検査に適する位置とは、 例えば、 検査 用のトランスデューサが、 計測対象の血管の血流量をより正確に計測で きる 位置である。

[0006] したがって、 本発明の目的は、 検査に最適な位置に検査用のトランスデュ —サを配置することを容易にできる血管位置 検出装置、 および、 この血管位 置検出装置を用いた血流量計測装置を提供す ることにある。

課題を解決するための手段

[0007] この発明の血管位置検出装置は、 複数のトランスデューサ、 演算部、 およ び、 検査用の筐体を備える。 複数のトランスデューサは、 それぞれが検査対 象体に対して超音波を送信し該超音波のエコ ーを受信する送受波面を有し、 〇 2020/175515 2 卩(:170? 2020 /007609

該送受波面に略平行な第 1方向に並ぶ。 演算部は、 複数のトランスデューサ のエコーの振幅の時間特性の違いから、 第 1方向における検査対象体内の血 管の位置を検出し、 位置の補正情報を生成する。 検査用の筐体は、 複数の卜 ランスデューサが第 1方向に配列され、 検査対象体に装着される。

[0008] この構成では、 血管の位置の補正情報が分かる。 このため、 検査対象体 ( 検査対象者) 、 同伴者、 もしくは、 医療従事者 (看護師、 技師、 医師、 救急 救命士等) は、 検査用のトランスデューサの位置と血管の位 置との関係を、 容易に把握できる。

発明の効果

[0009] この発明によれば、 検査用のトランスデューサを検査に最適な位 置に配置 することが、 容易になる。

図面の簡単な説明

[0010] [図 1]図 1は、 血流量計測装置の機能ブロック図である。

[図 2]図 2 (八) は、 血流量計測装置の概略的な外観図であり、 図 2 (巳) は 、 血流計測装置の装着状態を示す斜視図である 。

[図 3]図 3 (八) は、 計測用パッチの表面を示す図であり、 図 3 (巳) は、 計 測用パッチの側面を示す図であり、 図 3 (〇) は、 計測用パッチの裏面を示 す図である。

[図 4]図 4 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図 であり、 図 4 (巳) は、 図 4 (八) の位置関係における各エコー信号の振幅 の時間特性の一例を示すグラフである。

[図 5]図 5 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図 であり、 図 5 (巳) は、 図 5 (八) の位置関係における各エコー信号の振幅 の時間特性の一例を示すグラフである。

[図 6]図 6 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図 であり、 図 6 (巳) は、 図 6 (八) の位置関係における各エコー信号の振幅 の時間特性の一例を示すグラフである。

[図 7]図 7は、 血管の延びる方向での位置合わせの概念を示 す図である。 〇 2020/175515 3 卩(:170? 2020 /007609

[図 8]図 8は、 血流量の計測概念を説明するための図である 。

[図 9]図 9は、 計測用パッチにおける複数のトランスデュー サの配置態様を示 す図である。

[図 10]図 1 0 ( ) は、 検査対象者に複数のトランスデューサを配置 した状 態を示す図であり、 図 1 0 (巳) は、 第 1の超音波を送信する場合の駆動状 態を示し、 図 1 0 (〇 は、 第 2の超音波を送信する場合の駆動状態を示し 、 図 1 0 (0) は、 第 3の超音波を送信する場合の駆動状態を示す

[図 1 1]図 1 1 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示 す図であり、 図 1 1 (巳) は、 図 1 1 (八) の位置関係における各エコー信 号の振幅の時間特性の一例を示すグラフであ る。

[図 12]図 1 2 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示 す図であり、 図 1 2 (巳) は、 図 1 2 (八) の位置関係における各エコー信 号の振幅の時間特性の一例を示すグラフであ る。

[図 13]図 1 3 (八) 、 図 1 3 (巳) 、 図 1 3 (〇) は、 計測用パッチの他の 構成例を示す図である。

[図 14]図 1 4は、 計測用パッチの他の構成例を示す図である。

[図 15]図 1 5 (八) は、 計測用パッチの他の構成例を示す図であり、 図 1 5 (巳) 、 図 1 5 (〇 は、 血管に対する計測用パッチの配置状態を示す 図で ある。

[図 16]図 1 6は、 血流量計測装置の機能ブロック図である。

[図 17]図 1 7は、 血流量計測装置の機能ブロック図である。

[図 18]図 1 8 (八) は、 通知部の他の構成例を示す図であり、 図 1 8 (巳) 、 図 1 8 (〇) 、 図 1 8 (0) は、 通知部における通知例を示す図であり、 図 1 8 (巳) は、 通知部のさらに派生の構成例を示す図である 。

[図 19]図 1 9は、 血流計測装置の他の装着状態を示す斜視図で ある。

発明を実施するための形態

[001 1] (第 1実施形態)

本発明の第 1の実施形態に係る血管位置検出装置および 流量計測装置に 〇 2020/175515 4 卩(:170? 2020 /007609

ついて、 図を参照して説明する。 図 1は、 血流量計測装置の機能ブロック図 である。 図 2 (八) は、 血流量計測装置の概略的な外観図であり、 図 2 (巳 ) は、 血流計測装置の装着状態を示す斜視図である 。 図 3 ( ) は、 計測用 パッチの表面を示す図であり、 図 3 (巳) は、 計測用パッチの側面を示す図 であり、 図 3 (〇) は、 計測用パッチの裏面を示す図である。 なお、 以下で は、 血管の検出および血流量の計測の検査対象体 は人間 (検査対象者) であ り、 対象の血管は総頸動脈である場合を例に説明 する。

[0012] (血流量計測装置の機能ブロックについて)

図 1 に示すように、 血流量計測装置 1 0は、 信号制御部 3 1、 演算部 3 2 、 複数のトランスデューサ、 および、 通知部 6 0を備える。 複数のトランス デューサは、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トランスデュ —サ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2を備える 。 また、 血流量計測装置 1 0は、 バッテリ 3 0 0を備える。

[0013] 信号制御部 3 1、 演算部 3 2、 および、 バッテリ 3 0 0は、 本体 3 0に装 備されている。 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トランスデ ューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 トランスデューサ 5 2、 および、 通知 部 6 0は、 計測用パッチ 2 0に装備されている。 計測用パッチ 2 0が、 本発 明の 「計測用の筐体」 に対応する。 トランスデューサ 4 1、 トランスデュー サ 4 2、 および、 トランスデューサ 4 3が、 それぞれ、 本発明の 「第 1の卜 ランスデューサ」 、 「第 2のトランスデューサ」 、 および、 「第 3のトラン スデューサ」 に対応する。 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデュー サ 5 2が、 それぞれ、 本発明の 「第 1の血流量計測用トランスデューサ」 、 および、 「第 2の血流量計測用トランスデューサ」 に対応する。 なお、 トラ ンスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2は、 ドッブラモードによ る測定を行うため、 それぞれ送信部と受信部を備える。

[0014] 信号制御部 3 1および演算部 3 2は、 電子回路、 丨 〇等によって実現され る。 通知部 6 0は、 !_巳 0等の発光素子、 スピーカ、 振動素子等の外部に通 知が可能な素子によって実現される。 〇 2020/175515 5 卩(:170? 2020 /007609

[0015] 信号制御部 3 1は、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トラ ンスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2 に接続する。 信号制御部 3 1は、 演算部 3 2に接続する。

[0016] 演算部 3 2は、 通知部 6 0に接続する。

[0017] バッテリ 3 0 0は、 信号制御部 3 1および演算部 3 2に接続し、 信号制御 部 3 1および演算部 3 2に電源を供給する。 また、 バッテリ 3 0 0は、 必要 に応じて、 通知部 6 0に接続し、 通知部 6 0に電源を供給する。 なお、 外部 からの電源供給が可能であれば、 バッテリ 3 0 0は、 省略できる。 ただし、 バッテリ 3 0 0を用いることによって、 血流量計測装置 1 0の持ち運びは容 易になり、 使用箇所の制限は緩和される。

[0018] 信号制御部 3 1は、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トラ ンスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2 へ、 送信制御信号を出力する。

[0019] 信号制御部 3 1は、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 およ び、 トランスデューサ 4 3に対して、 血管の位置の検出用の送信制御を行う 。 例えば、 信号制御部 3 1は、 八モードまたは巳モードで利用するエコー信 号を得るように、 超音波の送信制御を行う。

[0020] また、 信号制御部 3 1は、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデュ —サ 5 2に対して、 血流量の計測用の送信制御を行う。 例えば、 信号制御部 3 1は、 ドッブラモードで利用するエコー信号を得る ように、 超音波の送信 制御を行う。

[0021 ] なお、 後述するように計測用パッチ 2 0を適する位置に配置した後には、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 および、 トランスデューサ 4 3からのエコー信号は、 八モードまたは巳モードを用いた診断にも利 用す ることは可能である。

[0022] トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トランスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2は、 信号制御部 3 1 からの送信制御信号を受けて励振し、 超音波を送信する。 〇 2020/175515 6 卩(:170? 2020 /007609

[0023] トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トランスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2は、 所定方向に指向 性を有する。 所定方向の指向性とは、 例えば、 送受波面から全方位に超音波 が送信される指向性であり、 その一例としては、 単一指向性を採用すること もできる。 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トランスデュー サ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2の送受波面 は、 検査対象者側を向いている。 そして、 トランスデューサ 4 1、 トランス デューサ 4 2、 トランスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 卜 ランスデューサ 5 2から送信された超音波は、 検査対象者内で反射する。 例 えば、 超音波は、 総頸動脈の壁等、 音響インピーダンスの不連続な位置で反 射する。 この反射によるエコー信号は、 トランスデューサ 4 1、 トランスデ ューサ 4 2、 トランスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トラ ンスデューサ 5 2によって受信される。

[0024] トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トランスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2は、 エコー信号を電 気信号に変換して、 信号制御部 3 1 に出力する。

[0025] 信号制御部 3 1は、 エコー信号に対して、 ノイズ除去等のフィルタ処理や 、 増幅処理等を行って、 演算部 3 2に出力する。

[0026] 演算部 3 2は、 トランスデューサ 4 1からのエコー信号、 トランスデュー サ 4 2のエコー信号、 トランスデューサ 4 3のエコー信号を用いて、 血管の 位置を検出する。 血管の位置の検出は、 八モードまたは巳モードのエコー信 号によって行われる。 血管の位置の検出の具体的な方法は、 後述する。 演算 部 3 2は、 血管の位置の検出結果を用いて、 計測用パッチ 2 0の位置の補正 情報を生成する。 位置の補正情報とは、 例えば、 計測用パッチ 2 0の移動方 向、 移動量、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に配置されること等である。 演 算部 3 2は、 位置の補正情報を用いて、 通知部 6 0の通知態様を制御する。

[0027] 通知部 6 0は、 通知態様に応じて通知を行う。 言い換えれば、 通知部 6 0 は、 位置の補正情報に基づいた通知を行う。 〇 2020/175515 7 卩(:170? 2020 /007609

[0028] 演算部 3 2は、 トランスデューサ 5 1からのエコー信号、 トランスデュー サ 5 2のエコー信号を用いて、 血流量を計測する。 血流量の計測は、 ドッブ ラモードのエコー信号を用いて行われる。 血流量の計測の具体的な方法は、 後述する。 演算部 3 2は、 計測した血流量を、 図示しない記憶部に記憶した り、 図示しない出力端子を介して、 外部装置に出力する。

[0029] なお、 血流量計測装置 1 0は、 この血流量の計測を行わなければ、 すなわ ち、 血管の位置を検出するだけであれば、 血管位置検出装置として機能する

[0030] (血流量計測装置の構造について)

血流量計測装置 1 〇は、 計測用パッチ 2 0と本体 3 0とを備える。 本体 3 0は、 例えば、 図 2 (八) に示すように、 II字形状の棒状体である。 図 2 ( 巳) に示すように、 本体 3 0は、 例えば、 検査対象者 9 9の頸部 9 9 0を囲 むように、 肩 9 9 1 に載せるように、 装着される。 したがって、 本体 3 0の 外面には、 緩衝部材が配置されていることが好ましい。 これにより、 検査対 象者が装着しても痛くなく、 使用感は向上する。

[0031 ] 計測用パッチ 2 0は、 ケーブル 2 1 によって、 本体 3 0に接続する。 上述 の複数のトランスデューサと信号制御部 3 1 とを接続する伝送線は、 ケープ ル 2 1内に配置されている。 なお、 図 2 (八) 、 図 2 (巳) では、 計測用パ ッチ 2 0は、 2個であるが、 1個であってもよい。 2個の場合、 図 2 (巳) に示すように、 頸部 9 9 0における左右の総頸動脈に重なるように配 され 、 左右の総頸動脈の両方に対する血管の位置の 検出および血流量の計測は、 同時に行うことが可能になる。

[0032] なお、 血流量計測装置 1 0の構成は、 これに限らず、 例えば本体 3 0と計 測用パッチ 2 0とを一体化し、 外部に露出したケーブルをなく した構成とし てもよい。 また、 本体 3 0と計測用パッチ 2 0とが一体化したうえで、 本体 3 0が検査対象者の首に巻き付くようになって り、 かつ本体 3 0が検査対 象者の首に一定の保持力を与えるもの等であ ってもよい。

[0033] 図 2 (八) 、 図 2 (巳) 、 図 3 (八) 、 図 3 (巳) 、 図 3 (〇) に示すよ 〇 2020/175515 8 卩(:170? 2020 /007609

うに、 計測用パッチ 2 0は、 略直方体形状の筐体 2 0 0を備える。 筐体 2 0 〇が本発明の 「検査用の筐体」 に対応する。 例えば、 筐体 2 0 0の厚み方向 ( 方向) の寸法は、 他の 2方向の寸法 (X方向および丫方向) よりも小さ い。 筐体 2 0 0の X方向および丫方向の寸法は、 例えば、

3 である。 このような形状にできるのは、 後述のように、 筐体 2 0 0 には、 複数のトランスデューサと通知部 6 0だけを備えているからである。 これにより、 検査対象者または検査の同伴者 (付添人または医療従事者 (看 護師、 技師、 医師、 救急救命士等) ) は、 計測用パッチ 2 0を容易に扱える 。 また、 計測用パッチ 2 0を用いることによる検査対象者の違和感は 低減 する。 また、 計測用パッチ 2 0は裏面 2 0 2側にジエル等の粘着層を設けて もよい。 このような粘着層を設けることで検査対象者 は計測用パッチ 2 0を 容易に脱着でき、 また、 検査時に計測用パッチ 2 0の配置位置が変動するこ とを抑制できる。 また、 粘着層を設ける代わりに計測用パッチ 2 0を単に医 療用のテープで検査対象者に取り付けたり、 包帯やバンドなどの一定長さを 有する布状部材で卷きつけるように首に固定 したりしてもよい。

[0034] より具体的には、 計測用パッチ 2 0は、 次の構造を備える。 筐体 2 0 0は 、 表面 2 0 1、 裏面 2 0 2、 側面 2 0 3、 側面 2 0 4、 側面 2 0 5、 および 、 側面 2 0 6を備える。 表面 2 0 1および裏面 2 0 2は、 方向に直交する 面である。 側面 2 0 3および側面 2 0 4は、 X方向に沿って離間しており、 X方向に直交する面である。 側面 2 0 5および側面 2 0 6は、 丫方向に沿っ て離間しており、 丫方向に直交する面である。 裏面 2 0 2は、 検査対象者の 皮膚に対向して配置される面であり、 本願発明の 「検出面」 に対応する。

[0035] 裏面 2 0 2は、 トランスデューサ 4 1の送受波面、 トランスデューサ 4 2 の送受波面、 トランスデューサ 4 3の送受波面、 トランスデューサ 5 1の送 受波面、 および、 トランスデューサ 5 2の送受波面を有する。 トランスデュ —サ 4 1の送受波面、 トランスデューサ 4 2の送受波面、 トランスデューサ 4 3の送受波面、 トランスデューサ 5 1の送受波面、 および、 トランスデュ —サ 5 2の送受波面は、 裏面 2 0 2における丫方向の略中心の位置に配置さ 〇 2020/175515 9 卩(:170? 2020 /007609

れている。 トランスデューサ 4 1の送受波面、 トランスデューサ 4 2の送受 波面、 トランスデューサ 4 3の送受波面、 トランスデューサ 5 1の送受波面 、 および、 トランスデューサ 5 2の送受波面は、 裏面 2 0 2における X方向 (第 1方向に対応する。 ) に沿って、 一直線上に配置されている。 なお、 卜 ランスデューサ 4 1の送受波面、 トランスデューサ 4 2の送受波面、 トラン スデューサ 4 3の送受波面、 トランスデューサ 5 1の送受波面、 および、 卜 ランスデューサ 5 2の送受波面は、 裏面 2 0 2に露出していてもよいが、 送 受波面から超音波の送信方向には、 後述する音響インピーダンスの整合層が 配置されていることが好ましい。

[0036] この際は、 側面 2 0 3から側面 2 0 4に向かって、 トランスデューサ 5 1 の送受波面、 トランスデューサ 4 1の送受波面、 トランスデューサ 4 2の送 受波面、 トランスデューサ 4 3の送受波面、 および、 トランスデューサ 5 2 の送受波面の順で配置されている。

[0037] トランスデューサ 4 2の送受波面は、 裏面 2 0 2における X方向の中心、 すなわち、 裏面 2 0 2の中心に配置されている。

[0038] トランスデューサ 4 2の送受波面の中心とトランスデューサ 4 1の送受波 面の中心との距離と、 トランスデューサ 4 2の送受波面の中心とトランスデ ューサ 4 3の送受波面の中心との距離とは、 同じであることが好ましい。 こ れらの距離は、 総頸動脈の平均的な直径に基づいて設定され ている。 例えば 、 これらの距離は、 総頸動脈の平均的な直径 より も短く、 筐体 2 0 0に収容される範囲で所定値に設定されてい 。

[0039] トランスデューサ 5 1の送受波面の中心とトランスデューサ 5 2の送受波 面の中心との距離は、 検査対象者の表皮から総頸動脈までの距離の 平均値の 約 2倍であることが好ましい。

[0040] トランスデューサ 4 1の送受波面、 トランスデューサ 4 2の送受波面、 卜 ランスデューサ 4 3の送受波面は、 裏面 2 0 2に平行である。 トランスデュ —サ 5 1の送受波面およびトランスデューサ 5 2の送受波面は、 裏面に対し て所定の角度 (例えば、 約 4 5 ° ) を有する。 〇 2020/175515 10 卩(:170? 2020 /007609

[0041 ] 表面 2 0 1 には、 発光素子 6 1 1の出光部、 発光素子 6 1 2 1の出光部、 発光素子 6 1 2 2の出光部、 発光素子 6 1 3 1の出光部、 および、 発光素子 6 1 3 2の出光部が配置されている。

[0042] また、 表面 2 0 1 には、 スピーカの放音部 6 2 0が形成されている。 放音 部 6 2 0は、 例えば、 表面 2 0 1 におけるスピーカ (筐体 2 0 0内に配置) の放音面に対向する位置に形成された貫通孔 である。 なお、 計測用パッチ 2 〇は、 複数の発光素子と放音部 6 2 0のいずれか一方を最低限備えていれば よい。

[0043] 発光素子 6 1 1の出光部は、 表面 2 0 1 における X方向および丫方向の中 心に配置されている。 発光素子 6 1 2 1の出光部、 発光素子 6 1 2 2の出光 部、 発光素子 6 1 3 1の出光部、 および、 発光素子 6 1 3 2の出光部は、 X 方向に沿って、 発光素子 6 1 1の出光部とともに一直線上に配置されてい 。 この際、 側面 2 0 3から側面 2 0 4に向かって、 発光素子 6 1 2 2の出光 部、 発光素子 6 1 2 1の出光部、 発光素子 6 1 1の出光部、 発光素子 6 1 3 1の出光部、 および、 発光素子 6 1 3 2の出光部の順で配置されている。

[0044] なお、 出光部の形状は、 図 2 (八) に示すように、 円形であっても矩形で あってもよい。

[0045] これらの発光素子は、 上述の位置の補正情報に応じて、 発光制御される。

例えば、 計測用パッチ 2 0が最適な位置にある場合、 発光素子 6 1 1が点灯 し、 他の発光素子は消灯する。 また、 例えば、 計測用パッチ 2 0を、 X方向 の一方向に移動させる補正が必要な場合、 発光素子 6 1 2 1および発光素子 6 1 2 2が点灯し、 他の発光素子は消灯する。 また、 例えば、 計測用パッチ 2 0を、 X方向の十方向に移動させる補正が必要な場 、 発光素子 6 1 3 1 および発光素子 6 1 3 2が点灯し、 他の発光素子は消灯する。 なお、 この際 、 移動の必要な長さに応じて、 それぞれの場合で、 発光強度や発光態様を調 整してもよい。

[0046] (血管の位置の検出方法)

図 4 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図で 〇 2020/175515 1 1 卩(:170? 2020 /007609

あり、 図 4 (巳) は、 図 4 (八) の位置関係における各エコー信号の振幅の 時間特性の一例を示すグラフである。 図 4 (八) 、 図 4 (巳) は、 血管 9 0 の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に配置されている場合を 示す。

[0047] 図 5 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図で あり、 図 5 (巳) は、 図 5 (八) の位置関係における各エコー信号の振幅の 時間特性の一例を示すグラフである。 図 5 (八) 、 図 5 (巳) は、 血管 9 0 の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が一 X方向にずれて配置されている場 合を示す。

[0048] 図 6 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図で あり、 図 6 (巳) は、 図 6 (八) の位置関係における各エコー信号の振幅の 時間特性の一例を示すグラフである。 図 6 (八) 、 図 6 (巳) は、 血管 9 0 の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が +乂方向にずれて配置されている場 合を示す。

[0049] 血管の位置を検出する場合、 図 4 (八) 、 図 5 (八) 、 図 6 (八) に示す ように、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 およびトランスデ ューサ 4 3が並ぶ計測用パッチ 2 0の X方向が血管 9 0の幅方向と略平行に なるように、 計測用パッチ 2 0は、 検査対象者の皮膚表面 9 0 1 に配置され る。 この際、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 およびトラン スデューサ 4 3と皮膚表面 9 0 1 との間には、 音響インピーダンスの整合層 4 0 0を配置することが好ましい。

[0050] ここで、 音響インピーダンスの整合層 4 0 0は、 人体 (検査対象者) の音 響インピーダンスとトランスデューサの音響 インピーダンスの間の値を取る ように設定される。 このようにすることで、 各トランスデューサで生じた超 音波の、 皮膚表面における反射を抑制することができ 、 感度を向上すること ができる。 また、 音響インピーダンスの整合層 4 0 0は単層に限らず、 複数 層備えていてもよい。 また、 音響インピーダンスの整合層 4 0 0は、 公知の 樹脂材料等から構成されるが、 人体に計測用パッチ 2 0を粘着するための粘 〇 2020/175515 12 卩(:170? 2020 /007609

着材 (ジヱル等) と兼ねていてもよい。

[0051 ] 計測用パッチの配置位置は、 血管 9 0に応じて容易に決められる。 例えば 、 血管 9 0が総頸動脈であれば、 血管 9 0の延びる方向は、 首の周方向に直 交する方向である。 したがって、 血管 9 0が総頸動脈であれば、 計測用パッ チ 2 0は、 X方向が首の周方向と平行になるように配置 ればよい。

[0052] 演算部 3 2は、 各トランスデューサが受信したエコー信号の 振幅のピーク を検出することによって、 受信時刻 (ピーク時刻) を検出する。

[0053] (血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に配置され ている場合)

図 4 ( ) に示すように、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0 が最適な位置に配置されている場合、 トランスデューサ 4 2の送受波面と血 管 9 0との距離 0 4 2は、 トランスデューサ 4 1の送受波面と血管 9 0との 距離口4 1、 および、 トランスデューサ 4 3の送受波面と血管 9 0との距離 口4 3よりも短くなる。 また、 トランスデューサ 4 1の送受波面と血管 9 0 との距離 0 4 1、 および、 トランスデューサ 4 3の送受波面と血管 9 0との 距離 0 4 3は、 略同じになる。 すなわち、 0 4 2 < 0 4 1 = 0 4 3となる。

[0054] したがって、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 および、 卜 ランスデューサ 4 3が超音波を送信すると、 トランスデューサ 4 2のエコー 信号が最も早く受信され、 その後、 ほぼ同時に、 トランスデューサ 4 1のエ コー信号およびトランスデューサ 4 3のエコー信号が受信される。

[0055] このため、 図 4 (巳) に示すように、 トランスデューサ 4 2のエコー信号 の受信時刻 1 4 2と超音波の送信時刻 1 0との時刻差△ 1 4 2は、 トランス デュ サ 4 1のエコー信号の受信時刻 4 1 と超音波の送信時刻 0との時 刻差八 1 4 1 よりも短い。 同様に、 トランスデューサ 4 2のエコー信号の受 信時刻 t 4 2と超音波の送信時刻 1: 0との時刻差△ 4 2は、 トランスデュ —サ 4 3のエコー信号の受信時刻 1 4 3と超音波の送信時刻 1 0との時刻差 △ 1 4 3よりも短い。 そして、 時刻差△ I 4 1 と時刻差△ I 4 3とは、 略同 じである。 〇 2020/175515 13 卩(:170? 2020 /007609

[0056] これにより、 演算部 3 2は、 時刻差△ 4 2が、 時刻差△ 1 4 1 と時刻差△

1 4 3よりも小さければ、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が 最適な位置に配置されていると判定する。 このように、 本実施形態を用いれ ば、 血流量計測装置 1 〇は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0 が最適な位置に配置されていることを、 より正確に判定できる。

[0057] そして、 通知部 6 0は、 この結果に応じて、 例えば、 発光素子 6 1 1 を発 光させる。 これにより、 検査対象者および検査の同伴者 (付添人または医療 従事者) は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に 配置されていることを、 容易に判断できる。

[0058] なお、 演算部 3 2は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最 適な位置に配置されていることを、 受信時刻を用いて判定することも可能で ある。 ただし、 時刻差を用いることで、 各トランスデューサの送信時刻が異 なっていても、 演算部 3 2は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に配置されていることを、 正確に判定できる。

[0059] (血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に配置され てない場合)

(第 1の場合)

図 5 (八) に示すように、 血管 9 0の幅方向に対して、 トランスデューサ 4 1側に血管 9 0がズレた状態で、 計測用パッチ 2 0が配置されている場合 、 トランスデューサ 4 1の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 1は、 トランス デューサ 4 2の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 2よりも短くなる。 さらに 、 トランスデューサ 4 2の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 2は、 トランス デューサ 4 3の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 3よりも短くなる。 すなわ ち、 0 4 1 < 0 4 2 < 0 4 3となる。

[0060] したがって、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 および、 卜 ランスデューサ 4 3が超音波を送信すると、 トランスデューサ 4 1のエコー 信号が受信され、 その後、 トランスデューサ 4 2のエコー信号が受信され、 さらに、 トランスデューサ 4 3のエコー信号が受信される。 〇 2020/175515 14 卩(:170? 2020 /007609

[0061 ] このため、 図 5 (巳) に示すように、 トランスデューサ 4 1のエコー信号 の受信時刻 4 1 と超音波の送信時刻 1: 0との時刻差△ 4 1は、 トランス デューサ 4 2のエコー信号の受信時刻 1 4 2と超音波の送信時刻 1 0との時 刻差八 4 2よりも短い。 トランスデューサ 4 2のエコー信号の受信時刻 1 4 2と超音波の送信時刻 I 0との時刻差八 4 2は、 トランスデューサ 4 3 のエコー信号の受信時刻 1 4 3と超音波の送信時刻 1 0との時刻差△ 1 4 3 よりも短い。

[0062] これにより、 演算部 3 2は、 時刻差△ 4 1が、 時刻差△ 1 4 2と時刻差△

1 4 3よりも小さければ、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が トランスデューサ 4 1側にズレて配置されていると判定する。 すなわち、 計 測用パッチ 2 0は、 血管 9 0の幅方向に対して、 一X方向にずれていると判 定する。 このように、 本実施形態を用いれば、 血流量計測装置 1 0は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置からズレて配置され ていることを、 より正確に判定できる。

[0063] そして、 通知部 6 0は、 この結果に応じて、 例えば、 発光素子 6 1 1 に対 して +乂方向の発光素子 6 1 3 1および発光素子 6 1 3 2を発光させる。 こ れにより、 検査対象者および検査の同伴者 (付添人または医療従事者) は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0を +乂方向にずらすことで、 最適な位置に配置できることを、 容易に判断できる。

[0064] (第 2の場合)

図 6 (八) に示すように、 血管 9 0の幅方向に対して、 トランスデューサ 4 3側に血管 9 0がズレた状態で、 計測用パッチ 2 0が配置されている場合 、 トランスデューサ 4 3の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 3は、 トランス デューサ 4 2の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 2よりも短くなる。 さらに 、 トランスデューサ 4 2の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 2は、 トランス デューサ 4 1の送受波面と血管 9 0との距離 0 4 1 よりも短くなる。 すなわ ち、 0 4 3 < 0 4 2 < 0 4 1 となる。

[0065] したがって、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 および、 卜 〇 2020/175515 15 卩(:170? 2020 /007609

ランスデューサ 4 3が超音波を送信すると、 トランスデューサ 4 3のエコー 信号が受信され、 その後、 トランスデューサ 4 2のエコー信号が受信され、 さらに、 トランスデューサ 4 1のエコー信号が受信される。

[0066] このため、 図 6 (巳) に示すように、 トランスデューサ 4 3のエコー信号 の受信時刻 4 3と超音波の送信時刻 1: 0との時刻差△ 4 3は、 トランス デューサ 4 2のエコー信号の受信時刻 1 4 2と超音波の送信時刻 1 0との時 刻差八 4 2よりも短い。 トランスデューサ 4 2のエコー信号の受信時刻 1 4 2と超音波の送信時刻 I 0との時刻差△ 1 4 2は、 トランスデューサ 4 1 のエコー信号の受信時刻 4 1 と超音波の送信時刻 0との時刻差△ 4 1 よりも短い。

[0067] これにより、 演算部 3 2は、 時刻差△ 4 3が、 時刻差△ 1 4 2と時刻差△

I 4 1 よりも小さければ、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が トランスデューサ 4 3側にズレて配置されていると判定する。 すなわち、 計 測用パッチ 2 0は、 血管 9 0の幅方向に対して、 +乂方向にずれていると判 定する。 このように、 本実施形態を用いれば、 血流量計測装置 1 0は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置からズレて配置され ていることを、 より正確に判定できる。 さらに、 図 6 (八) に示すように、 平面視において、 血管 9 0と計測用パッチ 2 0とが重なっていなくても、 血 管 9 0と計測用パッチ 2 0との位置ズレを、 正確に判定できる。

[0068] そして、 通知部 6 0は、 この結果に応じて、 例えば、 発光素子 6 1 1 に対 して一 X方向の発光素子 6 1 2 1および発光素子 6 1 2 2を発光させる。 こ れにより、 検査対象者および検査の同伴者 (付添人または医療従事者) は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0を一 X方向にずらすことで、 最適な位置に配置できることを、 容易に判断できる。

[0069] さらに、 図 6 (八) に示すようにズレ量が大きい場合、 例えば、 通知部 6 〇は、 発光素子 6 1 2 1および発光素子 6 1 2 2の輝度を高くする。 これに より、 検査対象者および検査の同伴者 (付添人または医療従事者) は、 血管 9〇の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0を一 X方向に大きくずらすことで 〇 2020/175515 16 卩(:170? 2020 /007609

、 最適な位置に配置できることを、 容易に判断できる。 なお、 例えば、 通知 部 6 0は、 発光素子 6 1 2 1および発光素子 6 1 2 2の輝度を高くする代わ りに、 発光素子 6 1 2 1および発光素子 6 1 2 2の色を変化させてもよい。 すなわち、 ズレ量が小さい場合は青色、 ズレ量が大きい場合は赤色等に変化 することによって検査対象者および検査の同 伴者にズレ量の大きさを認識さ せることとしてもよい。

[0070] なお、 演算部 3 2は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最 適な位置からズレて配置されていることを、 受信時刻を用いて判定すること も可能である。 ただし、 時刻差を用いることで、 各トランスデューサの送信 時刻が異なっていても、 演算部 3 2は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用 パッチ 2 0が最適な位置からズレて配置されているこ を、 正確に判定でき る。

[0071 ] 以上のような構成によって、 計測用パッチ 2 0は、 血管 9 0の幅方向にお いて、 血管 9 0とトランスデューサ 4 2とが重なるように、 容易に配置され る。 この状態で、 計測用パッチ 2 0は、 平面視において、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 トランスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2が血管の長さ方向 (丫方向) に並ぶよう に、 典型的には 9 0 ° 回転させられる。 回転は、 例えば、 手動でも可能であ るが自動であってもよい。 自動の場合、 例えば、 計測用パッチ 2 0の裏面 2 0 2側であって裏面 2 0 2と皮膚表面 9 0 1 との間に回転用治具を配置し、 計測用パッチ 2 0に回転用の駆動機構を備えればよい。 この回転用治具によ って、 計測用パッチ 2 0は、 例えば 9 0 ° 回転する。 計測用パッチ 2 0が例 えば 9 0 ° 回転することによって、 トランスデューサ 4 1、 トランスデュー サ 4 2、 トランスデューサ 4 3、 トランスデューサ 5 1、 および、 トランス デューサ 5 2は、 血管 9 0の延びる方向に沿って配置され、 且つ、 平面視に おいて血管 9 0に重なる。 この状態でも、 血流量は計測できる。 しかしなが ら、 計測用パッチ 2 0を、 血管 9 0延びる方向における血流量の計測に最適 な位置に配置することで、 血流量の計測は、 さらに高精度になる。 次に、 そ 〇 2020/175515 17 卩(:170? 2020 /007609

の位置を合わせる方法について説明する。

[0072] (血管 9 0の延びる方向の特定位置へ配置方法)

図 7は、 血管の延びる方向での位置合わせの概念を示 す図である。 図 7に 示すように、 血管 9 0の延びる方向における特定位置へ計測用パ チ 2 0を 配置する場合、 計測用パッチ 2 0は、 X方向と血管 9 0の延びる方向とが平 行になる。 そして、 上述の幅方向の位置合わせが行われているこ とによって 、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 および、 トランスデュー サ 4 3は、 血管 9 0の延びる方向におけるそれぞれに異なる位 と重なって いる。

[0073] ここで、 血管 9 0は、 血管 9 1および血管 9 2に分岐して接続している。

例えば、 血管 9 0が総頸動脈の場合、 血管 9 1は、 外頸動脈であり、 血管 9 2は、 内頸動脈である。 この特徴を利用することで、 計測用パッチ 2 0は、 血管 9 0の延びる方向における特定位置に配置可能 ある。

[0074] 一般的に、 総頸動脈の場合、 血流量の計測の最適点 は、 総頸動脈と外 頸動脈および内頸動脈との分岐点?」から総 頸動脈側に所定の距離の位置 ( 例えば、 分岐点 」から約 1 〇 だけ離れて位置) とされている。 したがっ て、 最適点 口と分岐点 」との距離を、 トランスデューサ 4 2の送受波面 の中心とトランスデューサ 4 3の送受波面の中心との距離と同じにする。

[0075] ここで、 分岐点 」を基準として、 総頸動脈と反対側には、 外頸動脈 (血 管 9 1) と内頸動脈 (血管 9 2) とが存在する。 したがって、 トランスデュ —サ 4 3の超音波によって、 2個の血管のエコーが得られる場合、 トランス デューサ 4 2の送受波面の中心は、 最適点 0よりも分岐点 」よりに配置 されると判断できる。 そして、 血管の延びる方向において、 トランスデュー サ 4 3の超音波によって 2個の血管のエコーが得られる状態から 1個の血管 のエコーが得られる状態に切り替わる位置を 検出すれば、 トランスデューサ 4 2の送受波面の中心は、 最適点 口に重なる。 これにより、 計測用パッチ 2 0は、 血流の計測に適した位置に配置される。

[0076] この検出結果によって、 演算部 3 2は、 血管 9 0の延びる方向においても 〇 2020/175515 18 卩(:170? 2020 /007609

、 計測用パッチ 2 0が血流量の計測に適した位置に配置された 判定できる

[0077] また、 例えば、 演算部 3 2は、 全ての受信時刻が略同じ、 または、 全ての 時刻差が略同じであると、 計測用パッチ 2 0は、 適した位置に対して、 より 血管 9 0側にズレていると判定できる。 この場合、 通知部 6 0は、 +乂方向 に計測用パッチ 2 0を移動させるように発光する。 これにより、 血管 9 0の 延びる方向においても、 検査対象者および検査の同伴者 (付添人または医療 従事者) は、 計測用パッチ 2 0を +乂方向にずらすことで、 適した位置に配 置できることを、 容易に判断できる。

[0078] なお、 上述の説明では、 発光により通知する場合を示したが、 上述のよう に、 放音部 6 2 0を備えていれば、 血流量計測装置 1 0は、 音によって通知 を行うことができる。 例えば、 「上方向に 1 〇 移動させてください」 等の ガイダンスを発信することができる。 これにより、 例えば、 検査対象者は、 発光状態を見られなくても、 適した位置に計測用パッチ 2 0を移動させるこ とができる。

[0079] (血流量の計測方法)

図 8は、 血流量の計測概念を説明するための図である 。

[0080] 上述のように、 血管 9 0の最適点 0に対して計測用パッチ 2 0が配置さ れると、 信号制御部 3 1は、 トランスデューサ 5 1およびトランスデューサ 5 2を、 ドッブラモードで駆動する。 そして、 信号制御部 3 1は、 そのエコ —信号を、 演算部 3 2に出力する。 演算部 3 2は、 継続的に得られるエコー 信号からドッブラ成分 (計測データ) を算出し、 ドッブラ成分から血流量を 計測する。 なお、 この駆動の開始トリガは、 例えば、 最適点 口への配置の 検出結果が演算部 3 2から信号制御部 3 1 に出力されることによって実現可 能である。

[0081 ] ここで、 上述のように、 トランスデューサ 5 1の送受波面およびトランス デューサ 5 2の送受波面は、 計測用パッチ 2 0の裏面 2 0 2に対して平行で ない。 より具体的には、 図 8に示すように、 トランスデューサ 5 1の送受波 〇 2020/175515 19 卩(:170? 2020 /007609

面は、 裏面 2 0 2に平行な面と送受波面に直交する方向とが 度 0 5 1 を成 すように傾いている。 また、 トランスデューサ 5 2の送受波面は、 裏面 2 0 2に平行な面と送受波面に直交する方向とが 度 0 5 2を成すように傾いて いる。

[0082] さらに、 トランスデューサ 5 1の送受波面およびトランスデューサ 5 2の 送受波面は、 それぞれトランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 4 2、 およ び、 トランスデューサ 4 3の配置領域側、 すなわち、 計測用パッチ 2 0の X 方向の中心側に傾いている。

[0083] そして、 角度 0 5 1 と角度 0 5 2との合計した角度は、 略 9 0 ° である。

特に、 角度 0 5 1 と角度 0 5 2とは、 ともに略 4 5 ° であるとよりよい。

[0084] また、 トランスデューサ 5 1の送受波面の中心と、 トランスデューサ 5 2 の送受波面の中心との距離は、 皮膚表面 9 0 1 と血管 9 0の最適点 0との 距離の約 2倍に設定されている。 皮膚表面 9 0 1 と血管 9 0の最適点 〇と の距離は、 人によって若干異なるものの殆ど変わらない 。 したがって、 トラ ンスデューサ 5 1の送受波面の中心と、 トランスデューサ 5 2の送受波面の 中心との距離は、 一意に設定可能である。

[0085] このような構成とすることによって、 トランスデューサ 5 1のエコー信号 のドッブラ成分と、 トランスデューサ 5 2のエコー信号のドッブラ成分との 二乗和を用いて、 容易に血流量を計測できる。

[0086] なお、 ここでは、 最適点 口を例にしているが、 血管 9 0における計測対 象点が他に決定されていれば、 この計測対象点を上述の最適点 〇に置き換 えて、 トランスデューサ 5 1 とトランスデューサ 5 2の配置態様は、 調整す ればよい。

[0087] (第 2実施形態)

第 2の実施形態に係る血流量計測装置について 図を参照して説明する。 図 9は、 計測用パッチにおける複数のトランスデュー サの配置態様を示す図 である。

[0088] 第 2の実施形態に係る血流量計測装置の機能的 構成は同じであり、 計測 〇 2020/175515 20 卩(:170? 2020 /007609

用パッチ 2 0 の複数のトランスデューサの配置態様、 超音波の態様、 およ び、 血管の位置の検出概念において、 第 1の実施形態に係る血流量計測装置 1 0と異なる。 第 2の実施形態に係る血流量計測装置における 流量計測装 置 1 0と同様の箇所は、 説明を省略する。

[0089] 計測用パッチ 2 0八は、 1 1個のトランスデューサ 4 0 1 — 4 1 1 と、 卜 ランスデューサ 5 1、 および、 トランスデューサ 5 2とを備える。 これらは 、 X方向に沿って一直線上に配置されている。 1 1個のトランスデューサ 4 0 1 - 4 1 1は、 側面 2 0 3から側面 2 0 4に向けて、 トランスデューサ 4 0 1、 トランスデューサ 4 0 2、 トランスデューサ 4 0 3、 トランスデュー サ 4 0 4、 トランスデューサ 4 0 5、 トランスデューサ 4 0 6、 トランスデ ューサ 4 0 7、 トランスデューサ 4 0 8、 トランスデューサ 4 0 9、 トラン スデューサ 4 1 0、 トランスデューサ 4 1 1の順に並んでいる。 トランスデ ューサ 5 1 とトランスデューサ 5 2とは、 1 1個のトランスデューサ 4 0 1 — 4 1 1 を挟むように配置されている。 1 1個のトランスデューサ 4 0 1 — 4 1 1の配置間隔は、 上述の第 1の実施形態に示したトランスデューサ 4 0 1 —4 0 3の配置間隔よりも短い。 なお、 トランスデューサの個数は、 1 1 個に限るものではなく、 適宜設定が可能である。

[0090] 図 1 0 ( ) は、 検査対象者に複数のトランスデューサを配置 した状態を 示す図であり、 図 1 0 (巳) は、 第 1の超音波を送信する場合の駆動状態を 示し、 図 1 0 (〇 は、 第 2の超音波を送信する場合の駆動状態を示し 図 1 0 (口) は、 第 3の超音波を送信する場合の駆動状態を示す なお、 これ らの駆動状態の一例であり、 各超音波の送信時に駆動するトランスデュー サ の個数は、 超音波の指向性の形状に応じて適宜設定でき る。 これらの超音波 が、 本発明の 「超指向性超音波」 に対応する。

[0091 ] 図 1 0 (巳) に示すように、 トランスデューサ 4 0 1 —4 0 7を駆動し、 トランスデューサ 4 0 8 - 4 1 1 を駆動しないことによって、 超音波 3 1は 、 例えば、 トランスデューサ 4 0 4の直下に強い指向性を有する超指向性の 超音波となる。 また、 図 1 0 (〇) に示すように、 トランスデューサ 4 0 3 〇 2020/175515 21 卩(:170? 2020 /007609

- 4 0 9を駆動し、 トランスデューサ 4 0 1、 4 0 2、 4 1 0、 4 1 1 を駆 動しないことによって、 超音波 3 2は、 例えば、 トランスデューサ 4 0 6の 直下に強い指向性を有する超指向性の超音波 となる。 また、 図 1 0 (口) に 示すように、 トランスデューサ 4 0 5—4 1 1 を駆動し、 トランスデューサ 4〇 1 - 4 0 4を駆動しないことによって、 超音波 3 3は、 例えば、 トラン スデューサ 4 0 8の直下に強い指向性を有する超指向性の超 波となる。

[0092] このように、 駆動するトランスデューサを切り替えること によって、 計測 用パッチ 2 0は、 送受波面に直交する方向に強い指向性を有す る超指向性し 、 指向性の軸の位置が X方向において異なる複数個の超音波を送信 きる。 そして、 この制御を行うことによって、 超音波 3 1、 超音波 3 2、 および、 超音波 3 3の間隔は、 上述の第 1の実施形態に示したトランスデューサ 4 1 、 トランスデューサ 4 2、 および、 トランスデューサ 4 3の間隔よりも短く できる。

[0093] (血管の位置の検出方法)

図 1 1 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図 であり、 図 1 1 (巳) は、 図 1 1 (八) の位置関係における各エコー信号の 振幅の時間特性の一例を示すグラフである。 図 1 1 (八) 、 図 1 1 (巳) は 、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2〇 が最適な位置に配置され ている場合を示す。

[0094] 図 1 2 (八) は、 血管と各トランスデューサとの位置関係の一 例を示す図 であり、 図 1 2 (巳) は、 図 1 2 (八) の位置関係における各エコー信号の 振幅の時間特性の一例を示すグラフである。 図 1 2 (八) 、 図 1 2 (巳) は 、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0 が一 X方向にずれて配置 されている場合を示す。

[0095] 血管 9 0の位置を検出する場合、 図 1 1 (八) 、 図 1 2 (八) に示すよう に、 複数のトランスデューサ 4 0 1 - 4 1 1が並ぶ計測用パッチ 2 0八の乂 方向が血管 9 0の幅方向と略平行になるように、 計測用パッチ 2 0は、 検査 対象者の皮膚表面 9 0 1 に配置される。 〇 2020/175515 22 卩(:170? 2020 /007609

[0096] 超音波 3 1、 超音波 3 2、 および、 超音波 3 3は、 超指向性である。 した がって、 超音波 3 1のエコー信号の振幅、 超音波 3 2のエコー信号の振幅、 および、 超音波 3 3のエコー信号の振幅は、 それぞれに指向性の軸と血管 9 0の壁とが交わる部分からのエコー信号の強 に大きく依存する。 これを利 用することによって、 以下のように、 血管 9 0の位置は、 検出できる。

[0097] 時刻 I 4 1 1は、 超音波 3 1が血管 9 0における皮膚表面 9 0 1側の壁に 当たってエコー信号が受信される時刻であり 、 時刻 I 4 1 2は、 超音波 3 1 が血管 9 0における皮膚表面 9 0 1側と反対側の壁に当たってエコー信号が 受信される時刻である。 そして、 時刻差八 3 1は、 時刻 4 1 1 と時刻 4 1 2の時刻差である。

[0098] 時刻 1 4 2 1は、 超音波 3 2が血管 9 0における皮膚表面 9 0 1側の壁に 当たってエコー信号が受信される時刻であり 、 時刻 1 4 2 2は、 超音波 3 2 が血管 9 0における皮膚表面 9 0 1側と反対側の壁に当たってエコー信号が 受信される時刻である。 そして、 時刻差△ 3 2は、 時刻 4 2 1 と時刻 4 2 2の時刻差である。

[0099] 時刻 1 4 3 1は、 超音波 3 3が血管 9 0における皮膚表面 9 0 1側の壁に 当たってエコー信号が受信される時刻であり 、 時刻 1 4 3 2は、 超音波 3 2 が血管 9 0における皮膚表面 9 0 1側と反対側の壁に当たってエコー信号が 受信される時刻である。 そして、 時刻差△ 3 3は、 時刻 4 3 1 と時刻 4 3 2の時刻差である。

[0100] (血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に配置され ている場合)

図 1 1 ( ) に示すように、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 〇八が最適な位置に配置されている場合、 時刻差△ 1 3 2は、 時刻差△ 1 3 1および時刻差△ 3 3よりも大きい。 そして、 時刻差△ 3 1 と時刻差△ 1 3 3とは、 略同じである。

[0101 ] これにより、 演算部 3 2は、 時刻差△ 1 3 2が、 時刻差△ 1 3 1 と時刻差 △ 1 3 3よりも大きく、 時刻差△ I 3 1 と時刻差△ I 3 3が略同じであれば 〇 2020/175515 23 卩(:170? 2020 /007609

、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が最適な位置に配置されて いると判定する。 このように、 本実施形態を用いれば、 血流量計測装置は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2〇 が最適な位置に配置されて いることを、 より正確に判定できる。

[0102] そして、 通知部 6 0は、 この結果に応じて、 例えば、 発光素子 6 1 1 を発 光させる。 これにより、 検査対象者および検査の同伴者 (付添人または医療 従事者) は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2〇 が最適な位置 に配置されていることを、 容易に判断できる。

[0103] (血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2〇 が最適な位置に配置さ れていない場合)

図 1 2 ( ) に示すように、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0八がトランスデューサ 5 1側にズレている (一 X方向にずれている) 場合 、 時刻差 時刻差△ I 3 2よりも大きい。 さらに、 図 1 2 (八) の場合、 超音波 3 3は、 血管 9 0に当たらないので、 超音波 3 3に対する時 刻差は検出されない。 この場合、 時刻差△ 3 3は、 0とみなすことができ る。

[0104] これにより、 演算部 3 2は、 時刻差△ 1 3 1が、 時刻差△ 1 3 2および時 刻差八 3 3よりも大きければ、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0が一 X方向にずれていると判定する。

[0105] このように、 本実施形態を用いれば、 血流量計測装置は、 血管 9 0の幅方 向に対して、 計測用パッチ 2 0 が最適な位置からズレて配置されているこ とを、 より正確に判定できる。

[0106] そして、 通知部 6 0は、 この結果に応じて、 例えば、 発光素子 6 1 1 に対 して +乂方向の発光素子 6 1 3 1および発光素子 6 1 3 2を発光させる。 こ れにより、 検査対象者および検査の同伴者 (付添人または医療従事者) は、 血管 9 0の幅方向に対して、 計測用パッチ 2 0を +乂方向にずらすことで、 最適な位置に配置できることを、 容易に判断できる。

[0107] さらに、 このような構成では、 位置の検出の分解能は、 向上する。 これに より、 血流量計測装置は、 血管 90の位置を、 より高精度に検出できる。 な お、 本実施形態では、 超音波を 3本送信する態様を示した。 しかしながら、 送信する超音波の本数は、 3本に限らない。 例えば、 血流量計測装置は、 超 音波の間隔がさらに短い、 より多くの超音波を送信してもよい。 これにより 、 血管 90の検出は、 さらに高精度になる。

[0108] (計測用パッチの他の構成例)

図 1 3 (A) 、 図 1 3 (B) 、 図 1 3 (C) 、 および、 図 1 4は、 計測用 パッチの他の構成例を示す図である。 以下では、 上述の各計測用パッチ 20 および計測用パッチ 20 Aに対して異なる箇所のみを説明し、 同様の箇所の 説明は省略する。

[0109] (第 1の派生の構成例)

図 1 3 (A) に示すように、 計測用パッチ 20巳は、 計測用パッチ 20に 対して、 トランスデューサ 44およびトランスデューサ 45を追加した点で 異なる。 トランスデューサ 44およびトランスデューサ 45は、 X方向の中 心に配置され、 トランスデューサ 42とともに、 Y方向 (第 2方向に対応す る。 ) に平行な一直線上に配置されている。

[0110] この構成では、 血流量計測装置は、 トランスデューサ 42、 トランスデュ —サ 44およびトランスデューサ 45を、 血管 90の幅方向における計測用 パッチ 20 Bの位置の検出および補正に用いる。 そして、 血流量計測装置は 、 トランスデューサ 4 1、 トランスデューサ 42およびトランスデューサ 4 3を、 血管 90の延びる方向における計測用パッチ 20 Bの位置の検出およ び補正に用いる。

[0111] これにより、 計測用パッチ 20 Bを回転させることなく、 計測用パッチ 2

0巳は、 血管 90における最適点 P Dに対して最適な位置に配置される。

[0112] なお、 この構成の場合、 X方向と Y方向の補正情報を同時に計算できるの で、 2次元での補正の通知が可能である。 したがって、 計測用パッチ 20 B は、 第 1の実施形態に示した発光素子 6 1 2 1、 発光素子 6 1 22、 発光素 子 6 1 3 1、 および、 発光素子 6 1 32に加えて、 図 1 3 (A) に示すよう 〇 2020/175515 25 卩(:170? 2020 /007609

に、 丫方向に並ぶ発光素子 6 1 4 1、 発光素子 6 1 4 2、 発光素子 6 1 5 1 、 および、 発光素子 6 1 5 2を備えて、 通知を行うことが可能である。 これ ら丫方向に並ぶ複数の発光素子 6 1 4 1、 発光素子 6 1 4 2、 発光素子 6 1 5 1、 および、 発光素子 6 1 5 2の配列は、 X方向に並ぶ発光素子 6 1 2 1 、 発光素子 6 1 2 2、 発光素子 6 1 3 1、 および、 発光素子 6 1 3 2の配列 を 9 0 ° 回転させることによって実現できる。 さらに、 通知部は、 斜め方向 (計測用パッチ 2 0巳の表面 2 0 1 における対角線に平行な方向) に移動さ せる補正情報を通知してもよい。

[01 13] (第 2の派生の構成例)

図 1 3 (巳) に示すように、 計測用パッチ 2〇〇は、 計測用パッチ 2 0に 対して、 トランスデューサ 4 2を、 複数のトランスデューサ 4 0 3 - 4 0 9 に置き換えた点で異なる。 複数のトランスデューサ 4 0 3— 4 0 9は、 X方 向に沿って配列されている。

[01 14] このような構成では、 血流量計測装置は、 複数のトランスデューサ 4 0 3 - 4 0 9を一つのトランスデューサとして、 トランスデューサ 4 1および卜 ランスデューサ 4 3とともに用いることによって、 計測用パッチ 2〇〇の血 管 9 0に対する概略的な位置を検出できる。 さらに、 血流量計測装置は、 複 数のトランスデューサ 4 0 3— 4 0 9によって、 X方向の異なる位置に複数 の超音波を形成することで、 計測用パッチ 2 0(3の血管 9 0に対するより詳 細な位置を検出できる。

[01 15] (第 3の派生の構成例)

図 1 3 (〇) に示すように、 計測用パッチ 2 0 0は、 計測用パッチ 2〇〇 に対して、 トランスデューサ 4 1 口およびトランスデューサ 4 3口を備える 点で異なる。

[01 16] トランスデューサ 4 1 0は、 トランスデューサ 4 1から置き換えられるも のであり、 トランスデューサ 4 3 0は、 トランスデューサ 4 3から置き換え られるものである。

[01 17] トランスデューサ 4 1 口の送受波面の面積は、 トランスデューサ 4 1の送 〇 2020/175515 26 卩(:170? 2020 /007609

受波面の面積よりも大きい。 トランスデューサ 4 3口の送受波面の面積は、 トランスデューサ 4 3の送受波面の面積よりも大きい。

[01 18] このような構成でも、 計測用パッチ 2 0 0は、 計測用パッチ 2〇〇と同様 の作用効果を得られる。 さらに、 計測用パッチ 2 0 0は、 トランスデューサ 4 1 口およびトランスデューサ 4 3 0から送信される超音波の指向性を絞る ことができる。

[01 19] (第 4の派生の構成例)

図 1 4に示すように、 計測用パッチ 2 0巳は、 計測用パッチ 2 0巳に対し て、 複数のトランスデューサ 4 0 1 - 4 1 1、 トランスデューサ 4 1 巳、 お よび、 トランスデューサ 4 3巳を備える点で異なる。 複数のトランスデュー サ 4 0 1 —4 1 1は、 X方向の中心で、 且つ、 丫方向に沿って配列されてい る。 トランスデューサ 4 1 巳の送受波面の面積は、 トランスデューサ 4 1の 送受波面の面積よりも大きい。 トランスデューサ 4 3巳の送受波面の面積は 、 トランスデューサ 4 3の送受波面の面積よりも大きい。

[0120] この構成では、 血流量計測装置は、 複数のトランスデューサ 4 0 1 - 4 1

1 を、 血管 9 0の幅方向における計測用パッチ 2 0巳の位置の検出および補 正に用いる。 そして、 血流量計測装置は、 トランスデューサ 4 1 巳の超音波 、 複数のトランスデューサ 4 0 1 - 4 1 1 における所定個のトランスデュー サを用いた超音波、 および、 トランスデューサ 4 3巳の超音波を、 血管 9 0 の延びる方向における計測用パッチ 2 0巳の位置の検出および補正に用いる

[0121 ] これにより、 計測用パッチ 2 0巳を回転させることなく、 計測用パッチ 2

0巳は、 血管 9 0における最適点 0に対して最適な位置に配置される。

[0122] (第 5の派生の構成例)

図 1 5 (八) は、 計測用パッチの他の構成例を示す図であり、 図 1 5 (巳 ) 、 図 1 5 (〇) は、 血管に対する計測用パッチの配置状態を示す 図である

[0123] 図 1 5 (八) に示すように、 計測用パッチ 2 0巳 2は、 計測用パッチ 2 0 〇 2020/175515 27 卩(:170? 2020 /007609

巳に対して、 トランスデューサ 4 1 巳およびトランスデューサ 4 3巳を省略 し、 複数のトランスデューサ 4 0 1 —4 1 1 を筐体 2 0 0の X方向に配列し 、 トランスデューサ 5 1およびトランスデューサ 5 2を筐体 2 0 0の丫方向 に配列した点で異なる。

[0124] この構成では、 図 1 5 (巳) に示すように、 計測用パッチ 2 0巳 2が血管

9 0に対して正しい位置に配置されていれば、 すなわち、 トランスデューサ 5 1 とトランスデューサ 5 2とが血管 9 0に重なっていれば、 血流量 (血流 速) を計測できる。 一方、 図 1 5 (〇 に示すように、 トランスデューサ 5 1 とトランスデューサ 5 2との配列方向と血管 9 0の延びる方向とが平行で なく、 トランスデューサ 5 1 とトランスデューサ 5 2とが血管 9 0に重なっ ていなければ、 血流量 (血流速) を計測できない。

[0125] したがって、 計測用パッチ巳 2の構成を備えることによって、 血流速の計 測結果から、 計測用パッチ 2 0巳 2が血管 9 0に対して正しい位置に配置さ れているか否かを、 容易に判断できる。

[0126] (血流量計測装置の機能構成の他の構成例)

図 1 6、 図 1 7は、 血流量計測装置の機能ブロック図である。

[0127] (第 1の派生の機能構成例)

図 1 6に示すように、 血流量計測装置 1 0 は、 血流量計測装置 1 0に対 して、 通知部 6 0の配置位置において異なる。 血流量計測装置 1 〇 の他の 構成は、 血流量計測装置 1 0と同様であり、 同様の箇所の説明は省略する。

[0128] 通知部 6 0は、 本体 3 0 に備えられている。 このような構成によって、 計測用パッチ 2 0 は、 更に小さくすることが可能になる。 また、 通知部 6 〇を、 計測用パッチ 2 0よりも形状の制限が少ない本体 3 0 に備えること で、 より多様な通知方法を採用できる。

[0129] (第 2の派生の機能構成例)

図 1 7に示すように、 血流量計測装置 1 〇〇は、 血流量計測装置 1 0に対 して、 通信制御部 3 3、 および、 アンテナ 3 3 0を備える点で異なる。 血流 量計測装置 1 〇〇の他の構成は、 血流量計測装置 1 0と同様であり、 同様の 〇 2020/175515 28 卩(:170? 2020 /007609

箇所の説明は省略する。

[0130] 血流量計測装置 1 〇〇は、 本体 3 0〇を備える。 本体 3 0 0は、 通信制御 部 3 3、 および、 アンテナ 3 3 0を備える。 通信制御部 3 3は、 演算部 3 2 に接続する。 アンテナ 3 3 0は、 通信制御部 3 3に接続する。

[0131 ] 通信制御部 3 3は、 演算部 3 2で計測した血流量を、 アンテナ 3 3 0を介 して外部のコンビュータ ( 〇、 スマートフォン、 タブレッ ト型デバイス等 ) やサーバ装置等に送信する。 なお、 通信制御部 3 3は、 エコー信号を外部 のコンピュータやサーバ装置等に送信しても よい。 また、 接続された外部の コンピュータに X方向と丫方向の補正情報を出力し、 外部のコンピュータが 検査対象者または検査の同伴者 (付添人または医療従事者) に補正情報を通 知することにしてもよい。

[0132] (通知部の他の構成例)

図 1 8 (八) は、 通知部の他の構成例を示す図であり、 図 1 8 (巳) 、 図 1 8 (〇) 、 図 1 8 (口) は、 通知部における通知例を示す図であり、 図 1 8 (巳) は、 通知部のさらに派生の構成例を示す図である 。

[0133] 図 1 8 (八) に示すように、 計測用パッチ 2 0 0は、 発光素子 6 1 1、 発 光素子 6 1 6八、 発光素子 6 1 6巳、 発光素子 6 1 6〇、 発光素子 6 1 6 0 、 発光素子 6 1 6巳、 発光素子 6 1 6 、 発光素子 6 1 6◦、 発光素子 6 1 6 1 ~ 1、 発光素子 6 1 6 1、 発光素子 6 1 6」、 発光素子 6 1 6<、 および、 発光素子 6 1 6 !_を備える。 計測用パッチ 2〇〇の筐体 2 0 0は、 これらの 発光素子 6 1 1、 6 1 6八_ 6 1 6 !_のそれぞれに対する出光部を備える。 発光素子 6 1 1、 6 1 6八一 6 1 6 1-のそれぞれと、 発光素子 6 1 1 , 6 1 6八一 6 1 6 !_のそれぞれに対する出光部とは、 筐体 2 0 0の表面 2 1 1 を 正面視して重なるように配置されている。 なお、 計測用パッチ 2 0〇の他の 構成は、 計測用パッチ 2 0と同様であり、 同様の箇所の説明は省略する。

[0134] 図 1 8 (八) に示すように、 発光素子 6 1 1の出光部は、 筐体 2 0 0の表 面 2 1 1 における中央に配置されている。 複数の発光素子 6 1 6八一 6 1 6 !_のそれぞれに対する出光部は、 発光素子 6 1 1の出光部を中心 (原点) と 〇 2020/175515 29 卩(:170? 2020 /007609

する円周上に、 等間隔 (この例では約 3 0 ° ) で順に配置されている。

[0135] このような構成の発光素子 6 1 1、 6 1 6八一 6 1 6 !_のそれぞれに対す る出光部を備える。 発光素子 6 1 1、 6 1 6八_ 6 1 6 !_とその出光部を備 えることによって、 計測用パッチ 2 0 0は、 筐体 2 0 0の回転量を通知でき る。

[0136] 例えば、 図 1 8 (巳) の場合、 4個の発光素子 6 1 6八_ 6 1 6 0が発光 し、 他の発光素子が発光していない。 この場合、 計測用パッチ 2 0 0は、 7 1 ° から 1 0 5 ° の回転を示す。 また、 例えば、 図 1 8 (〇) の場合、 3個 の発光素子 6 1 6八_ 6 1 6〇が発光し、 他の発光素子が発光していない。 この場合、 計測用パッチ 2 0 0は、 3 6 ° から 7 0 ° の回転を示す。 また、 例えば、 図 1 8 (0) の場合、 2個の発光素子 6 1 6八、 6 1 6巳が発光し 、 他の発光素子が発光していない。 この場合、 計測用パッチ 2 0 0は、 0 ° から 3 5 ° の回転を示す。

[0137] なお、 発光対象の発光素子を全て同時に点灯しても よいが、 例えば、 6 1

6八起点として、 円弧に沿って (配置順に沿って) 、 順に発光させてもよい 。 さらには、 発光させた発光素子を順に消光させてもよい 。

[0138] ここでいう回転量とは、 適切な計測のために計測用パッチ 2〇〇を回転さ せるべき角度であっても、 回転させた角度であってもよい。 回転させるべき 角度の場合、 例えば、 超音波の計測結果や姿勢センサ等を用いて、 計測用パ ッチ 2 0◦の計測時の正常な位置に対してのずれ量 検出し、 このずれ量か ら、 回転量を決定すればよい。 この場合、 検査対象者または検査の同伴者は 、 正常な位置への回転量を容易に認識できる。 また、 回転させた角度の場合 、 姿勢センサ等を用いて、 計測用パッチ 2 0〇の筐体 2 0 0の回転量を計測 すればよい。 この場合、 検査対象者または検査の同伴者は、 筐体 2 0 0の回 転量を容易に認識できる。

[0139] なお、 図 1 8 (巳) に示すような構成からなる計測用パッチ 2 0〇八によ っても、 同様の作用効果が得られる。 計測用パッチ 2〇〇 は、 計測用パッ チ 2 0〇に対して、 複数の発光素子 6 1 6巳_ 6 1 6 !_を省略した点で異な 〇 2020/175515 30 卩(:170? 2020 /007609

る。 すなわち、 計測用パッチ 2 0 0八は、 発光素子 6 1 1 と、 9 0 ° の円弧 上に配置された複数の発光素子 6 1 6八、 6 1 6巳、 6 1 6〇、 6 1 6 0を 備える。

[0140] (血流量計測装置の検査対象者への他の装着 例)

図 1 9は、 血流計測装置の他の装着状態を示す斜視図で ある。 図 1 9に示 す場合、 計測用パッチ 2 0のみが、 検査対象者 9 9の頸部 9 9 0に装着され る。 すなわち、 上述の図 2 (巳) に示した場合と比較して、 図 1 9の構成は 、 本体 3 0、 および、 ケーブル 2 1 を備えない。 このような構成は、 例えば 、 計測用パッチ 2 0に、 本体 3 0の機能部を内蔵すること、 計測用パッチ 2 0と本体 3 0とを無線通信等によって接続すること、 計測用パッチ 2 0に記 憶部を備えておき、 この記憶部にエコー信号を一時記憶し、 後にエコー信号 を出力できる通信ポート等を備えておくこと 、 によって実現できる。 そして 、 このような構成を備えることによって、 検査対象者 9 9への血流量計測装 置の装着時の負荷、 違和感等を軽減できる。 計測用パッチ 2 0は、 最低 1個 頸部に装着することで、 血流計測を行うことができる。

[0141 ] なお、 図 1 9および上述の図 2 (巳) に示すように、 2個の計測用パッチ

2 0を検査対象者 9 9の頸部 9 9 0に対して、 略左右対称で装着することに よって、 次の効果が得られる。 この構成では、 狭窄の程度、 左右の差を判定 できる。 また、 この構成では、 計測の精度を向上できる。 また、 この構成で は、 例えば、 手術中に使用する人工心肺の送血量を把握で きる。

[0142] また、 上述の各実施形態および派生の構成では、 通知部は、 光または音に よって検査対象者または検査の同伴者 (付添人または医療従事者) に通知す る構成としたが、 これに限定されるものではない。 例えば、 振動などの触覚 によって検査対象者または検査の同伴者 (付添人または医療従事者) に通知 する構成としてもよい。

[0143] また、 上述の各実施形態および派生の構成は、 適宜組み合わせることがで き、 それぞれの組合せに応じた作用効果を得るこ とができる。

符号の説明 〇 2020/175515 31 卩(:170? 2020 /007609

[0144] 1 0、 1 0 、 1 00 :血流量計測装置

20、 20八、 20巳、 20〇、 200、 20 E S 20 F s 20Q S 200 八 :計測用パッチ

2 1 :ケーブル

30、 30 、 300 :本体

3 1 :信号制御部

32 :演算部

33 :通信制御部

52、 401 -4 1 1 : トランスデューサ

60 :通知部

90、 9 1、 92 :血管

99 :検査対象者

200 :筐体

201 :表面

202 :裏面

203、 204、 205、 206 :側面

300 :バッテリ

330 : アンテナ

400 :整合層

6 1 1、 6 1 2 1、 6 1 22、 6 1 3 1、 6 1 32、 6 1 4 1、 6 1 42、 6 1 5 1、 6 1 52、 6 1 6八、 6 1 6巳、 6 1 6〇、 6 1 60, 6 1 6巳 、 6 1 6 、 6 1 60、 6 1 61 ~ 1、 6 1 6 1 , 6 1 6」、 6 1 6<、 6 1 6 1 1 :発光素子

620 :放音部

901 :皮膚表面

990 :頸部

99 1 :肩 \¥0 2020/175515 32 卩(:17 2020 /007609 :最適点

」 :分岐点