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Title:
BRAKE DEVICE FOR TWO-WHEELED MOTOR VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/046991
Kind Code:
A1
Abstract:
A brake device for a two-wheeled motor vehicle, which, when the driver of the vehicle performs interlocking braking operation between the front and rear wheels, allows, taking the manner of operation by the driver into consideration, the driver to perform the operation which provides the driver with natural feeling of braking. In the interlocking braking operation between the front and rear wheels, the brake device adds an additional target pressure, which is associated with the input brake pressure of one of a front wheel hydraulic circuit and a rear wheel hydraulic circuit, to the wheel of the other of the front wheel hydraulic circuit and the rear wheel hydraulic circuit.

Inventors:
WESTERFELD HELGE (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/069298
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BOSCH CORP (JP)
WESTERFELD HELGE (JP)
International Classes:
B60T8/26; B62L3/08
Foreign References:
JP2006312372A2006-11-16
JP2008179313A2008-08-07
JP2000264278A2000-09-26
JP2008207682A2008-09-11
JPH04146858A1992-05-20
JP2005535513A2005-11-24
JP2004022395A2004-01-22
Other References:
See also references of EP 2360075A4
Attorney, Agent or Firm:
ONO, Shinjiro et al. (JP)
Ono Shinjiro (JP)
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Claims:
 前輪液圧回路と、後輪液圧回路と、前記前輪液圧回路及び前記後輪液圧回路を制御する制御部と、を備える自動二輪車用ブレーキ装置であって、前記制御部は、前記前輪液圧回路の車輪と前記後輪液圧回路の車輪との制動力が連動するように両輪連動ブレーキ制御を行う、自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記制御部は、前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路の一方における運転者によるブレーキ入力圧を測定して、前記ブレーキ入力圧に関連付けられた追加目標圧を決定し、前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路の他方の車輪に前記追加目標圧を加える、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 前輪液圧回路と、後輪液圧回路と、前記前輪液圧回路及び前記後輪液圧回路を制御する制御部と、を備える自動二輪車用ブレーキ装置であって、前記前輪液圧回路及び前記後輪液圧回路は、それぞれ、車輪を制動するために運転者により操作されるブレーキ操作装置と、前記ブレーキ操作装置の操作に応じた圧力を発生させるマスターシリンダと、前記マスターシリンダの圧力を検出するマスタシリンダ圧力センサと、前記マスターシリンダの圧力により前記車輪を制動するホイルシリンダと、をそれぞれ備えており、前記制御部は、前記前輪液圧回路の前記ホイルシリンダと前記後輪液圧回路の前記ホイルシリンダとの制動力が連動するように前後輪連動ブレーキ制御を行う、自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記制御部は、前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路の一方における運転者によるブレーキ入力圧を前記マスタシリンダ圧力センサにより測定して、前記ブレーキ入力圧に関連付けられた追加目標圧を決定し、前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路の他方の車輪に前記追加目標圧を加える、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項1または2に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記制御部は、前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路において、その液圧回路の車輪の目標圧と、その液圧回路の車輪に加わっているブレーキ圧とを比較し、前記目標圧が前記ブレーキ圧より大きい場合には、前記目標圧を前記追加目標圧として前記一方の車輪に加える、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項1または2に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記制御部は、前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路において、その液圧回路の車輪の目標圧と、その液圧回路の車輪に加わっているブレーキ圧とを比較し、前記目標圧が前記ブレーキ圧より大きい場合には、前記目標圧から前記ブレーキ圧を引いた圧力を前記追加目標圧として前記一方の車輪に加える、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項3または4に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記制御部は、前記目標圧が前記ブレーキ圧以下の場合には、前記追加目標圧を加えずに、前記ブレーキ圧で車輪を制動する、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項3乃至5の何れか一項に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記車輪は後輪である、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項1乃至6の何れか一項に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記ブレーキ圧は、前記後輪液圧回路の前記マスターシリンダまたは前記後輪液圧回路のホイルシリンダの圧力である、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項1または2に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路の前記他方において、その液圧回路の車輪に加わえられるブレーキ圧に関わらず、前記追加目標圧を前記車輪に加える、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項8に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記車輪は前輪である、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項8または9に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記ブレーキ圧は、前記前輪液圧回路のマスターシリンダまたは前記前輪液圧回路のホイルシリンダの圧力である、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
 請求項1乃至10の何れか一項に記載の自動二輪車用ブレーキ装置において、
 前記追加目標圧は、車体の走行状態を考慮して修正される、ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ装置。
Description:
自動二輪車用ブレーキ装置

 本発明は、自動二輪車用ブレーキ装置に し、より詳細には、自動二輪車の前後輪連 ブレーキにおける目標ブレーキ圧を決定す 装置に関するものである。

 自動二輪車は、前輪ブレーキを右ブレー レバー等の前輪ブレーキ操作装置で操作し 後輪ブレーキを右ブレーキペダル等の後輪 レーキ操作装置で操作する。前輪ブレーキ 後輪ブレーキとの制動力が適切なバランス ないと、自動二輪車は転倒するおそれがあ 。運転者は、前後輪の制動力のバランスを 切に保つべく前輪ブレーキ操作装置及び後 ブレーキ操作装置を操作する必要がある。

 そこで、従来の自動二輪車用の前後輪連動 レーキ装置において、前輪ブレーキ操作装 (後輪ブレーキ操作装置)の操作時に、基準 速度が予め定められている減速度よりも小 いのであれば、制御装置が前輪ブレーキと 輪ブレーキとを、計算式で予め定められて るブレーキ圧比率を用いて駆動し、基準減 度が予め定められている危険な減速度を超 するときには、制御装置がブレーキ圧比率 基準減速度に依存し、前輪と後輪との間の 想的なブレーキ力配分関数に応じて制御す 。このような理想ブレーキ配分のマップに づいて前後輪の制動力を制御する前後輪連 ブレーキとしては、例えば、特表2005-535513号 公報に開示されている。

特表2005-535513号公報(国際公開第2004/022395 )

 しかしながら、前後輪連動ブレーキ制御 に、理想ブレーキ配分のマップに基づいて レーキを制御した場合、前後輪のブレーキ 分は常にマップに基づいた理想ブレーキ配 に強制的に調整されるため、ブレーキ力が くなりすぎる傾向がある。さらに、特許文 1等の前後輪連動ブレーキ制御では、運転者 によるブレーキ圧の修正が全く効かないので 、運転者はブレーキ操作時に違和感を感じる 。

 また、前後輪連動ブレーキを備えていな 自動二輪車において、運転者は通常、車体 減速度合いを運転者自身によるブレーキ入 量に相関した量として記憶している。した って、前後輪連動ブレーキにより車体減速 に応じてブレーキ圧比率が決定されると、 面状態等によりこのブレーキ圧比率が変更 れた場合に、運転者は前回記憶したブレー 入力量に応じた減速度とは異なる(強めの) 速度を得るため、当該ブレーキに違和感を えることとなる。

 さらに、前後輪連動ブレーキを備えてい い自動二輪車においては、運転者は前後輪 レーキ配分をライダー自身のブレーキ入力 より調整することとなるため、運転操作が 熟な運転者の場合は、車両挙動が不安定に る可能性があるが、その点従来技術の方式 よれば予め定められた前後輪ブレーキ圧比 により制御されるため車両の安定性は確保 れる。しかしながら、運転者のブレーキ操 による前後輪ブレーキ配分の調整は不可能 あり、運転者から運転・操縦の醍醐味を奪 結果となる。

 そこで、本発明は、前後輪連動ブレーキ 御時に、運転者の操作を考慮して、運転者 違和感を感じない制御を可能とする自動二 車用ブレーキ装置を提供することを目的と る。

 本発明の自動二輪車用ブレーキ装置は、 記課題を解決するため、第1の発明に係る自 動二輪車用ブレーキ装置は、前輪液圧回路と 、後輪液圧回路と、前記前輪液圧回路及び前 記後輪液圧回路を制御する制御部と、を備え る自動二輪車用ブレーキ装置であって、前記 制御部は、前記前輪液圧回路の車輪と前記後 輪液圧回路の車輪との制動力が連動するよう に両輪連動ブレーキ制御を行う、自動二輪車 用ブレーキ装置において、前記制御部は、前 記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路の一 方における運転者によるブレーキ入力圧を測 定して、前記ブレーキ入力圧に関連付けられ た追加目標圧を決定し、前記前輪液圧回路ま たは前記後輪液圧回路の他方の車輪に前記追 加目標圧を加える。

 第2の発明に係る自動二輪車用ブレーキ装 置は、前輪液圧回路と、後輪液圧回路と、前 記前輪液圧回路及び前記後輪液圧回路を制御 する制御部と、を備える自動二輪車用ブレー キ装置であって、前記前輪液圧回路及び前記 後輪液圧回路は、それぞれ、車輪を制動する ために運転者により操作されるブレーキ操作 装置と、前記ブレーキ操作装置の操作に応じ た圧力を発生させるマスターシリンダと、前 記マスターシリンダの圧力を検出するマスタ シリンダ圧力センサと、前記マスターシリン ダの圧力により前記車輪を制動するホイルシ リンダと、をそれぞれ備えており、前記制御 部は、前記前輪液圧回路の前記ホイルシリン ダと前記後輪液圧回路の前記ホイルシリンダ との制動力が連動するように前後輪連動ブレ ーキ制御を行う、自動二輪車用ブレーキ装置 において、前記制御部は、前記前輪液圧回路 または前記後輪液圧回路の一方における運転 者によるブレーキ入力圧を前記マスタシリン ダ圧力センサにより測定して、前記ブレーキ 入力圧に関連付けられた追加目標圧を決定し 、前記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路 の他方の車輪に前記追加目標圧を加える。

 前記自動二輪車用ブレーキ装置において 前記制御部は、前記前輪液圧回路または前 後輪液圧回路において、その液圧回路の車 の目標圧と、その液圧回路の車輪に加わっ いるブレーキ圧とを比較し、前記目標圧が 記ブレーキ圧より大きい場合には、前記目 圧を前記追加目標圧として前記一方の車輪 加える。前記自動二輪車用ブレーキ装置に いて、前記制御部は、前記前輪液圧回路ま は前記後輪液圧回路において、その液圧回 の車輪の目標圧と、その液圧回路の車輪に わっているブレーキ圧とを比較し、前記目 圧が前記ブレーキ圧より大きい場合には、 記目標圧から前記ブレーキ圧を引いた圧力 前記追加目標圧として前記一方の車輪に加 る。

 前記自動二輪車用ブレーキ装置において 前記制御部は、前記目標圧が前記ブレーキ 以下の場合には、前記追加目標圧を加えず 、前記ブレーキ圧で車輪を制動する。前記 動二輪車用ブレーキ装置において、前記車 は後輪である。前記自動二輪車用ブレーキ 置において、前記ブレーキ圧は、前記後輪 圧回路の前記マスターシリンダまたは前記 輪液圧回路のホイルシリンダの圧力である 前記自動二輪車用ブレーキ装置において、 記前輪液圧回路または前記後輪液圧回路の 記他方において、その液圧回路の車輪に加 えられるブレーキ圧に関わらず、前記追加 標圧を前記車輪に加える。前記自動二輪車 ブレーキ装置において、前記車輪は前輪で る。前記自動二輪車用ブレーキ装置におい 、前記ブレーキ圧は、前記前輪液圧回路の スターシリンダまたは前記前輪液圧回路の イルシリンダの圧力である。前記自動二輪 用ブレーキ装置において、前記追加目標圧 、車体の走行状態を考慮して修正される。

 本発明の請求項1または2に係る発明によ ば、一方のブレーキに対する運転者のブレ キ入力量に関連付けられた追加目標圧を、 方の車輪に入力する構成としたので、入力 待値に応じた減速度を得ることができる。 時に、前後輪のブレーキ配分をライダーの 思に基づきブレーキ操作量により調整する とも可能であり、かつ追加目標圧(補助ブレ キ)により車両安定性も確保することができ る。さらに、前後輪連動ブレーキ制御中であ っても、ある程度運転者の操作を考慮して、 連動ブレーキを増圧するため、運転者が違和 感を感じずより自然な操作フィーリングで運 転を行うことができる。

 請求項4に係る発明によれば、ABSを備える 自動二輪車用ブレーキ装置の場合には、車輪 のロック傾向を弱めることができるため、不 用意にABSが作動しなくなり、制動時の違和感 が減少する。

 請求項5に係る発明によれば、違和感が生 じやすい前後輪連動ブレーキの不必要な作動 を回避することができる。

 請求項6に係る発明によれば、ロックしや すい後輪を、ロックさせにくくすることがで きる。前輪ブレーキを操作したのに、後輪が ロックすると違和感が生じるので、このよう な違和感の発生を回避することができる。ABS を備える自動二輪車用ブレーキ装置の場合に は、後輪のロック回避すると共に、後輪だけ ABSが作動すると、後輪の挙動が不安定になっ て、後輪が跳ねたりアンダーステア傾向にな るが、これらを回避することもできる。

 請求項7または10に係る発明によれば、ホ ルシリンダの圧力をブレーキ圧とすること より、実際に車輪を制動する部分に対応す 圧力を用いて正確な制御が可能となる。一 、マスタシリンダの圧力を用いた場合には ABSや連動ブレーキが作動していないときな ば、マスタシリンダの圧力は、ホイルシリ ダの圧力に対応した圧力になるので、マス シリンダの圧力を使用可能であり、ホイル リンダの圧力検知ができない場合に、マス シリンダの圧力で代用できる。

 請求項8に係る発明によれば、運転者のブ レーキ操作により車輪のロックぎりぎりのと ころまで制動を加えることができるため、操 作に違和感が生じにくく、運転者が入力した 期待値に応じた減速になる。なお、仮に車輪 がロック傾向になったとしても、ABSを備える 場合には、ABSによって、ロック傾向を回避す るため、ロック傾向のぎりぎりまで操作に違 和感が生じにくい。

 請求項9に係る発明の前提として、前輪ブ レーキはロックしたら転倒する虞があり、運 転者にとって、前輪のロックには恐怖感があ るため、たとえABSを備えていても、前輪ブレ ーキは弱く制動される傾向にある。そこで、 請求項9に係る発明によれば、前輪には常に 加目標圧が与えられることにより、適切な レーキ力となる。

 請求項11に係る発明によれば、車体の走 状態に対応して追加目標圧が修正されるた 、より適切な追加目標圧を提供できる。

本発明の一実施形態に係るブレーキ制 装置に用いる液圧回路図である。 図1のブレーキ制御装置のブロック図で ある。 本発明の一実施形態に係る前輪ブレー 制御用のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る後輪ブレー 制御用のフローチャートである。 図4のフローチャートに基づく操作時間 に対する圧力変化を示す特性図である。

符号の説明

400  ECU(制御部)
101  ブレーキレバー
103  前輪側マスタシリンダ
107  前輪側切替弁
109  前輪側吸入弁
113a 前輪側第1込め弁
113b 前輪側第2込め弁
115a 前輪側第1ホイルシリンダ
115b 前輪側第2ホイルシリンダ
119  前輪側液圧ポンプ
121  前輪側第1逆止弁
201  ブレーキペダル
203  後輪側マスタシリンダ
207  後輪側切替弁
209  後輪側吸入弁
213  後輪側込め弁
215  後輪側ホイルシリンダ
219  前輪側液圧ポンプ
221  後輪側逆止弁
225  後輪側リザーバ

 本発明の自動二輪車用のブレーキ装置に する実施形態を、図1~図5を参照して説明す 。本発明は、前後輪連動ブレーキ制御時に いて、前輪液圧回路または後輪液圧回路の 方のブレーキ入力圧に関連付けられた追加 標圧を、前輪液圧回路または後輪液圧回路 他方の車輪に加えるものである。

 図1は、本発明に係るブレーキ制御装置の 液圧回路を示している。この液圧回路は、前 輪液圧回路100と、後輪液圧回路200と、前輪液 圧回路100及び後輪液圧回路200の各液圧ポンプ を駆動するDCモータ300とから構成されている

 初めに、前輪液圧回路100の構成を説明す 。前輪液圧回路100は、運転者の右手で操作 れるブレーキレバー101と、ブレーキレバー1 01が操作されると加圧される前輪側マスタシ ンダ103とを備える。なお、本発明は、ブレ キレバー及びブレーキペダルを備える自動 輪車に限定されない。例えば、本発明には 左右のブレーキレバーで、前後輪のマスタ リンダが操作されるスクータも含まれる。 らに、前輪液圧回路100は、前輪側マスタシ ンダ103に接続される前輪側マスタシリンダ リザーバ105と、前輪側マスタシリンダ103と 路104を介して接続される前輪側切替弁107と 前輪側マスタシリンダ103と管路104を介して 続される前輪側吸入弁109とを備える。なお 管路104と前輪側切替弁107との接続部、及び 路104と前輪側吸入弁109との接続部には、そ ぞれフィルターが設けられている。さらに 管路104には圧力センサ111が設けられ、圧力 ンサ111は、前輪側マスタシリンダ103と前輪 切替弁107及び前輪側吸入弁109との間の圧力 検知して、後述の電子制御ユニットECU400に 信する。

 また、前輪側第1込め弁(インレットバル )113aは、前輪側切替弁107と管路106を介して接 続されている。前輪側切替弁107、前輪側第1 め弁113a、のそれぞれと、管路106との接続部 も、フィルターが設けられている。前輪側 1込め弁113aは、管路114aを介して前輪側第1ホ イルシリンダ(前輪側第1キャリパ)115aに接続 れている。

 一方、前輪側第2込め弁113bは、管路104に 接接続されている。前輪側第2込め弁113bと、 管路104との接続部にも、フィルターが設けら れている。前輪側第2込め弁113bは、管路114bを 介して前輪側第2ホイルシリンダ(前輪側第2キ ャリパ)115bに接続されている。

 本発明のブレーキ制御装置は、前輪液圧 路100によって作動される前輪ブレーキに接 されている。前輪ブレーキは、前輪側第1ホ イルシリンダ115a(前輪連動ブレーキ)と、前輪 側第2ホイルシリンダ115b(前輪非連動ブレーキ )とから構成される。

 そして、前輪側第1ホイルシリンダ115aは 上述のように前輪側第1込め弁113aと管路114a 介して接続されている。また、前輪側第2ホ ルシリンダ115bは、上述のように前輪側第2 め弁113bと管路114bを介して接続されている。

 一方、管路106には、前輪側液圧ポンプ119 吐出側が絞りを介して接続されている。前 側液圧ポンプ119の吸込側は、フィルタを介 て管路120に接続されている。前輪側液圧ポ プ119は、DCモータ300により駆動される。ま 、管路120には、前輪側逆止弁(チェックバル )121の一端が接続されている。さらに、管路 120には、前輪側吸入弁109の吐出ポートが接続 されている。また、前輪側逆止弁121の他端は 、管路122に接続されている。前輪側逆止弁121 は、管路120から管路122への逆流を防止するよ うに配置されている。

 前輪側第1ホイルシリンダ115aには、管路11 4aを介して前輪側第1弛め弁(アウトレットバ ブ)123aの流入端が接続されている。前輪側第 1弛め弁123aの流出ポートは、管路122に接続さ ている。また、前輪側第1弛め弁123aの流入 ートと管路114aとの接続部には、フィルタが けられている。管路114aには、圧力センサ127 aが設けられている。圧力センサ127aは、管路1 14a内の圧力を測定して、ECU400に圧力信号を送 信する。

 さらに、前輪側第2ホイルシリンダ115bに 、管路114bを介して前輪側第2弛め弁123bの流 ポートに接続されている。前輪側第2弛め弁1 23bの流出ポートは、管路122に接続されている 。また、前輪側第2弛め弁123bの流入ポートと 路114bとの接続部には、フィルタが設けられ ている。

 次に、図1を用いて後輪液圧回路200の構成 を説明する。後輪液圧回路200は、運転者の右 足で操作されるブレーキペダル201と、ブレー キペダル201が操作されると加圧される後輪側 マスタシリンダ203と、後輪側マスタシリンダ 203に接続される後輪側マスタシリンダ用リザ ーバ205と、後輪側マスタシリンダ203と管路204 を介して接続される後輪側切替弁207と、後輪 側マスタシリンダ203と管路204を介して接続さ れる後輪側吸入弁209とを備える。なお、管路 204と後輪側切替弁207との接続部、及び管路204 と後輪側吸入弁209との接続部には、それぞれ フィルターが設けられている。さらに、管路 204には圧力センサ211が設けられ、圧力センサ 211は、後輪側マスタシリンダ203と後輪側切替 弁207及び後輪側吸入弁209との間の圧力を検知 して、ECU400に送信する。

 また、後輪側込め弁213は、後輪側切替弁2 07と管路206を介して接続されている。後輪側 替弁207や後輪側込め弁213と管路206との接続 にも、それぞれフィルターが設けられてい 。後輪側込め弁213は、管路214を介して後輪 ホイルシリンダ(後輪側キャリパ)215に接続 れている。後輪ブレーキは、後輪側ホイル リンダ215から構成される。そして、後輪側 イルシリンダ215は、上述のように後輪側込 弁213と管路214を介して接続されている。

 一方、管路206には、後輪側液圧ポンプ219 吐出側が絞りを介して接続されている。後 側液圧ポンプ219の吸込側は、フィルタを介 て管路220に接続されている。後輪側液圧ポ プ219は、DCモータ300により駆動される。ま 、管路220には、後輪側逆止弁221の一端が接 されている。さらに、管路220には、後輪側 入弁209の吐出ポートが接続されている。ま 、後輪側逆止弁221の他端は、管路222に接続 れている。後輪側逆止弁221は、管路220から 路222への逆流を防止するように配置されて る。

 また、管路222には、後輪側弛め弁223の吐 ポートが接続されている。さらに、管路222 は、後輪側逆止弁221と後輪側弛め弁223との に、後輪側リザーバ(アキュムレータ)225が 続されている。

 後輪側ホイルシリンダ215は、管路214を介 て後輪側弛め弁223の流入ポートに接続され いる。後輪側弛め弁223の流出ポートは、管 222に接続されている。また、後輪側弛め弁2 23の流出ポートと管路214と接続部には、フィ タが設けられている。管路214には、圧力セ サ227が設けられており、圧力センサ227は、 路214内の圧力を測定して、ECU400に圧力信号 送信する。

 図1に示した液圧回路は、図2のブロック に示すように、制御部である電子制御ユニ ト(ECU)400により制御される。ECU400には、圧力 センサ111、127aと、前輪回転速度を検知する 輪速度センサ129とが接続されている。圧力 ンサ111、127aは各管路104、114a内の各圧力信号 を、それぞれECU400に送信し、前輪速度センサ 129は前輪の回転速度信号をECU400に送信する。 さらに、ECU400には、圧力センサ211及び227と、 後輪回転速度を検知する後輪速度センサ229と が接続されている。圧力センサ211、227は各管 路204、214内の各圧力信号を、それぞれECU400に 送信し、後輪速度センサ229は後輪の回転速度 信号をECU400に送信する。

 また、ECU400は、操作信号、圧力信号、速 信号に基づき、所定の条件に従って、DCモ タ300、前輪側切替弁107、前輪側吸入弁109、 輪側第1込め弁113a、前輪側第2込め弁113b、前 側第1弛め弁123a、前輪側第2弛め弁123bのそれ ぞれを作動する。さらに、ECU400は、操作信号 、圧力信号、速度信号に基づき、所定の条件 に従って、後輪側切替弁207、後輪側吸入弁209 、後輪側込め弁213、後輪側弛め弁223、のそれ ぞれを作動する。なお、前記各弁はソレノイ ドを備えた電磁弁であり、ECU400によって通電 されて開閉状態が切り換えられる。

 さらに、ブレーキング時に、前輪速度セ サ129や後輪速度センサ229からの回転速度信 をECU400が受けて車輪のロックを検知した場 に、ECU400は、アンチロックブレーキシステ (ABS)を作動させて、各液圧ポンプを作動し 各弁を開閉して、制動力を制御して車輪の ックを防止する。

 本発明の実施形態における制御の概要は 次の通りである。第1に、後輪ブレーキ入力 圧に連動する前輪アクティブ増圧においては 、後輪ブレーキ入力圧に関連する前輪初期追 加目標圧を決定する。そして、前輪初期追加 目標圧を車体速度等により修正して、前輪修 正追加目標圧を決定する。前輪修正追加目標 圧を前輪ポンプアップ圧として、前輪ブレー キ(前輪側第1ホイルシリンダ115a)を増圧する 第2に、前輪ブレーキ入力圧に連動する後輪 クティブ増圧においては、前輪ブレーキ入 圧に関連する後輪初期追加目標圧を決定す 。そして、後輪初期追加目標圧を車体速度 により修正して、後輪修正追加目標圧を決 する。後輪修正追加目標圧が、後輪ブレー 圧(後輪側ホイルシリンダ215の圧力)より大 い場合には、後輪修正追加目標圧で後輪ブ ーキ(後輪側ホイルシリンダ215)を増圧する。 以下、図3及び図4のフローチャートを用いて 本実施形態の制御を具体的に説明する。

 図3は、後輪ブレーキペダル201を操作して 、前後輪連動ブレーキ制御により前輪を連動 ブレーキで制動するためのフローチャートで ある。

 (1)ステップS301で、後輪用のブレーキペダル 201により入力された後輪マスターシリンダ(M/ C)圧P R M/C が、圧力センサ211で測定され、ECU400に入力す る。

 (2)ステップS302で、ECU400は、入力した後輪M/C 圧P R M/C を用いて、予め定めた演算式やマップ等によ り、前輪初期追加目標圧P F init を算出する。

 (3)ステップS303で、車体速度Vが速度セン 129や229により計測され、ECU400に入力する。

 (4)ステップS304で、ECU400は、計測された車体 速度Vを考慮した上で、予め定めた演算式や ップ等により、前輪初期追加目標圧P F init を修正して前輪修正追加目標圧P F modif を決定する。

 (5)ステップS305で、前輪ブレーキ圧P F が前輪ブレーキに加えられて制動される。前 輪ブレーキ圧P F としては、前輪側第1ホイルシリンダ115a側に わる前輪アクティブブレーキ圧P F active と前輪側第2ホイルシリンダ115b側に加わる前 パッシブブレーキ圧P F passive から構成される。ここで、前輪アクティブブ レーキ圧P F active は、前輪修正追加目標圧P F modif であり、前輪パッシブブレーキ圧P F passive は、前輪側第2ホイルシリンダ圧P F w/C である。

 図4は、前輪ブレーキレバー101を操作して 、前後輪連動ブレーキ制御により後輪を連動 ブレーキで制御するためのフローチャートで ある。

 (1)ステップS401で、前輪用のブレーキレバー 101により入力された前輪M/C圧P F M/C が、圧力センサ111で測定され、ECU400に入力す る。

 (2)ステップS402で、ECU400は、入力した前輪M/C 圧P F M/C を用いて、予め定めた演算式やマップ等によ り、後輪初期追加目標圧P R init を算出する。

 (3)ステップS403で、車体速度Vが速度セン 129や229により計測され、ECU400に入力する。

 (4)ステップS404で、ECU400は、計測された車体 速度Vを考慮した上で、後輪初期追加目標圧P R init を修正して後輪修正追加目標圧P R modif を算出する。

 (5)ステップS405で、ECU400は、後輪修正追加目 標圧P R modif と、後輪W/C入力圧P R M/C とを比較し、P R modif がP R W/C より大きいか否かを判断する。P R modif がP R W/C より大きい場合には、ステップS406に移行し P R modif がP R W/C より大きくない場合には、ステップS407に移 する。

 (6)ステップS406において、ECU400は、後輪修正 追加目標圧P R modif を用いて後輪ブレーキ(後輪側ホイルシリン 215)を増圧する。

 (7)一方、ステップS407において、ECU400は後輪 ブレーキを増圧せず、したがって、後輪側マ スタシリンダ203の入力圧が、後輪側ホイルシ リンダ圧P R W/C として後輪ブレーキに加えられる。

 なお、前輪及び後輪修正追加目標圧は、前 及び後輪初期追加目標圧に所定の車体速度 の車両諸元に依存するファクターを掛け合 せて求めることができる。本実施形態では 図3に示した前輪M/C圧P F M/C により後輪ブレーキ圧P R を求める場合と、図4に示した後輪M/C圧P R M/C により前輪ブレーキ圧P F を求める場合の場合を異なる制御としたが、 図3に示した制御を図4に示した制御と同様の のにする等、前輪と後輪の制御フローを同 とすることもできる。

 さらに、図3や図4の場合、ステップS303及 S403の車体速度Vの入力と、ステップS304及びS 404の車体速度Vを考慮した修正とを省略して いい。さらに、全地球測位システム(GPS)を用 いて車体速度Vを算出してもいい。車輪の回 を検知するスピードセンサはタイヤがスリ プすると誤差を生じるおそれがあるからで る。また、図3や図4のフローチャートでは、 車体速度Vを考慮するとしていたが、これは 示であって、車体速度Vに加えて、または車 速度Vに代えて、下記の車両緒元の何れかを 1つ又は複数を考慮しても良い。

 (a)車輪速度Vの揺らぎや揺れを、図3のス ップS302及びS303や、図4のステップS402及びS403 で、使用しても良い。車輪速度Vの揺らぎや れは、ABS制御で使用しているため、大きな ログラムの修正なしに用いることが可能で る。具体的には、荒れた路面の時に、段差 よってABSが作動しやすく、ブレーキが弱く る傾向があるので、このような場合には、 後輪の初期追加目標圧及び/又は修正追加目 圧を通常より大きい値を用いることができ 。

 (b)路面の摩擦係数μの変化を、図3のステ プS302及びS303や、図4のステップS402及びS403 使用しても良い。高摩擦路面から低摩擦路 へ車体が移動した場合には、前後輪の初期 加目標圧及び/又は修正追加目標圧を通常よ 小さい値を用いることができ、低摩擦路面 ら高摩擦路面へ車体が移動した場合には、 後輪の初期追加目標圧及び/又は修正追加目 標圧を通常より大きい値を用いることができ る。摩擦係数μは、前後輪の滑りを前後輪の 度センサの数値を用いて求めることができ 。

 (c)車体の揺れ率(ヨーレート)や車体の傾 を三次元センサにより検出して、前後輪の 期追加目標圧及び/又は修正追加目標圧の値 変更しても良い。例えば、スネーキング(前 輪はグリップしているが後輪は滑っている) 場合には、前輪ブレーキが強すぎるので、 ネーキングを弱めるように、即ち、前輪修 追加目標圧を小さくしてもよい。

 (d)後輪の浮き上がり傾向を検出して、図3 のステップS302及びS303や、図4のステップS402 びS403で、使用しても良い。後輪の浮き上が 傾向は、前後輪の速度センサにより検出さ た前後輪の速度を比較することにより算出 きる。後輪が浮き上がり傾向と判断された 合には、前輪のブレーキを弱くするために 前輪の初期追加目標圧や修正追加目標圧を さくする。

 (e)ECU400がエンジン用ECU(不図示)と交信し 得たエンジンの状態を、図3のステップS302及 びS303や、図4のステップS402及びS403で、考慮 て制御してもいい。エンジン用ECUから交信 より得られるものとしては、スロットルが いているとか、エンジンブレーキがかかっ いる等である。

 図5は、図4のステップS405~S407を説明する め、時間に対する圧力の変化を示す特性図 ある。

 図5に示すように、前輪マスタシリンダ圧P F M/C 及び前輪ホイルシリンダ圧P F W/C は、操作時間に比例して平行に上昇する。こ れに対して、後輪マスタシリンダ圧P R M/C 及び後輪ホイルシリンダ圧P R W/C は、時間t 1 から時間t 2 までは、後輪修正追加目標圧P R modif (破線)が、後輪ホイルシリンダ圧P R W/C よりも大きくないため(ステップS405、S407)、 輪ホイルシリンダ圧P R W/C で制動される。これに対して、時間t 2 以降は、後輪修正追加目標圧P R modif が、後輪ホイルシリンダ圧P R W/C よりも大きくなるため(ステップS405、S406)、 輪修正追加目標圧P R modif が後輪ブレーキ圧として制動され、ロック傾 向になる時間t 3 まで後輪修正追加目標圧P R modif が後輪側ホイルシリンダ215に与えられる。

 本発明によれば、アメリカンタイプやラ ダータイプ等の車両種に応じた追加目標圧 定のマップを前後輪個別に設定が可能とな 。さらに、マップの個別設定が可能となっ ことにより、アクティブ増圧のロジックを 後輪個別に設定することが可能となり、車 種に応じた設定が可能となる。例えば、ア リカンタイプでは、理想ブレーキ配分に従 前輪の制動力よりも、後輪の制動力が大き なるように、アクティブ増圧量を設定した 、理想ブレーキ配分に従う後輪の制動力よ も、前輪の制動力が小さくなるように設定 ること、ライダータイプでにおいてはその とすることもできる。

 本発明は、理想ブレーキ配分からずれて 、運転者が期待した減速度を与えるもので る。運転者の操作フィーリングを決めるの 、ブレーキレバーやブレーキペダルへの入 圧である。特許文献1に記載の発明は、基準 減速度に基づいて、制御を変えるため、路面 状態が変わったときに、運転者の操作フィー リングに影響がある。

 特許文献1に記載の発明は、前後輪の制動 力を理想配分することにより、車輪がロック しないようにする。これに対して、本発明は 、理想配分ではなく、ロックしえるようなマ ップに基づいて制動力を決めてもいい。ただ し、ロック傾向になった場合には、ABSで修正 することとなる。したがって、本発明では、 ロック傾向ぎりぎりの最大値まで入力できる 。

 このように、本発明では、ロック傾向と る条件まで追加目標圧を与えるため、運転 の操作に応じた動作範囲が広がり、違和感 生じる場合が少なくなる。特許文献1に記載 の発明に比べて、本発明は、ロック傾向のぎ りぎりまで入力しても、操作に違和感が生じ にくい。特許文献1に記載の発明のような前 輪連動ブレーキを備える自動二輪車では、 輪ブレーキが強くなりすぎる傾向があり、 後輪連動ブレーキに慣れていない運転者が レーキを操作すると、車体が前のめりにな 、違和感が生じる。特許文献1に記載の発明 、ブレーキを強く踏んで、後輪がロックし うになると、前後輪ブレーキの理想配分マ プを切り換えて、前輪ブレーキの制動力を り強くするので、違和感が生じる。

 特に、特許文献1に記載の発明を実施した 自動二輪車では、低速運転時に、ブレーキを 操作すると、前後輪連動ブレーキの挙動に慣 れていない運転者は、転倒しやすくなる。な ぜなら、ブレーキングの際に、車体の挙動が 予想していたものとは異なるためである。本 発明では、実際のブレーキ力が運転者の予想 値に近くなり、低速であっても転倒すること はない。

 本発明によれば、前輪ブレーキの作動に り、前輪サスペンションが沈み込み、後輪 レーキの作動により後輪サスペンションが み込むといった、車体の挙動を再現できる

 運転者がブレーキを入力した際に、運転 が期待(予想)する車体の挙動と実際のもの 異なると、車体のバランスを崩すこととな 。このように従来の前後輪連動ブレーキで 、運転者のブレーキ入力に応じた車体の挙 が提供できないが、本発明は運転者のブレ キ入力に応じた制御をすることができる。