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Patent Searching and Data


Title:
CHAIR TYPE MASSAGE MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/013870
Kind Code:
A1
Abstract:
A chair type massage machine (1) has a seat where a person to be treated sits and also has arm rests (4) on which the arms of the person sitting on the seat are placed. The arm rests (4) have arm support walls (21), and the position of the arm support walls relative to the lower arms, upper arms, and shoulders of the person is determined to be below and on the outer sides of such body portions. The arm support walls (21) have openings (24) into which the arms of the person can be inserted and also have treatment sections (30) extending along the arm support walls (21) from the openings (24) and treating the arms of the person.

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JP3991990Facial massager
JPS56125047MASSAGER
Inventors:
INADA NICHIMU
SOETANI NOBUHISA
NAGAMITSU TOMOKI
FUKUDA TOMOHARU
GONDAI AKIHIKO
SHINOMIYA DAISUKE
Application Number:
PCT/JP2008/001882
Publication Date:
January 29, 2009
Filing Date:
July 14, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FAMILY CO LTD (JP)
INADA NICHIMU
SOETANI NOBUHISA
NAGAMITSU TOMOKI
FUKUDA TOMOHARU
GONDAI AKIHIKO
SHINOMIYA DAISUKE
International Classes:
A61H7/00
Foreign References:
JP2003310683A2003-11-05
JPH10243981A1998-09-14
JP2005192603A2005-07-21
JPH1176334A1999-03-23
JP2007167221A2007-07-05
JPH1042999A1998-02-17
JP2004202207A2004-07-22
JP2006034447A2006-02-09
JP2005278700A2005-10-13
JP2005205234A2005-08-04
JP2002360645A2002-12-17
JPH10179675A1998-07-07
JP2005287831A2005-10-20
Attorney, Agent or Firm:
PATENT CORPORATE BODY ARCO PATENT OFFICE (Bo-eki Bldg.123-1, Higashimachi,Chuo-ku, Kobe-shi, Hyogo, JP)
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Claims:
 被施療者が着座する座部と、該座部に着座した被施療者が腕部を載せる肘掛け部とを有し、
 該肘掛け部は、座部に着座した被施療者の前腕部、上腕部、及び肩部の下方と外方とに相対位置が定まった腕部支持壁を備え、
 該腕部支持壁は、被施療者側に腕部を挿入可能な開口と、該開口から腕部支持壁に沿って位置させた被施療者の腕部を施療する施療部とを備えていることを特徴とする椅子型マッサージ機。
 前記腕部支持壁は、前腕部と上腕部とが位置する部分の外側壁面の上部に、被施療者の腕部の外側から上側に向けて延びる延設部を有している請求項1に記載の椅子型マッサージ機。
 前記腕部支持壁は、前腕部と上腕部とが位置する部分に下側壁面を有し、該下側壁面は、上腕部が位置する部分に後側に向けて上向き傾斜の傾斜壁を備えている請求項1又は請求項2に記載の椅子型マッサージ機。
 前記下側壁面は、内側に上向きに隆起する隆起部を前後方向に備えている請求項3に記載の椅子型マッサージ機。
 前記下側壁面は、外側から内側に向けて上向きに傾斜した壁面である請求項3又は請求項4に記載の椅子型マッサージ機。
 前記腕部支持壁は、前部に被施療者の手部を囲う筒状部を備えている請求項1~5のいずれか1項に記載の椅子型マッサージ機。
 前記筒状部の前部に通気穴を備えている請求項6に記載の椅子型マッサージ機。
 前記施療部は、前記腕部支持壁に沿って位置させた被施療者の腕部を該腕部支持壁に保持して押圧するエアセルを備えている請求項1~7のいずれか1項に記載の椅子型マッサージ機。
 被施療者が着座する座部と、該座部に着座した被施療者が腕部を載せる肘掛け部とを備え、
 該肘掛け部は、肘掛け部に載せた被施療者の前腕部と上腕部と肩部とのいずれかを施療する施療部と、該肘掛け部に載せた被施療者の前腕部と肩部との間で腕部を肘掛け部に保持する保持用エアセルとを有していることを特徴とする椅子型マッサージ機。
 前記施療部は、肘掛け部に載せた被施療者の手部を施療する施療部を有している請求項9に記載の椅子型マッサージ機。
 前記肘掛け部は、座部に着座した被施療者の前腕部、上腕部、及び肩部の下方と外方とに、相対位置が定まった腕部支持壁を有し、
 該腕部支持壁は、被施療者側に腕部を挿入可能な開口を具備し、
 前記保持用エアセルは、前記腕部支持壁側に向って膨張することにより被施療者の腕部を該腕部支持壁に保持するエアセルである請求項9又は請求項10に記載の椅子型マッサージ機。
 前記施療部は、被施療者の前腕部を上下方向から押圧するエアセル、又は被施療者の肩部を内側に向けて押圧するエアセル、の少なくともいずれか一方を有している請求項9乃至11の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記保持用エアセルによる肘掛け部に載せた被施療者の腕部の保持と、該保持用エアセルの膨張による腕部の保持状態で前記施療部による施療とを制御する機能を有する制御部を備えた請求項9乃至12の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記保持用エアセルによる肘掛け部に載せた被施療者の腕部の保持と、前記手部の施療部による手部の保持と、該手部と腕部とによる保持状態で前腕部の施療部による施療とを制御する機能を有する制御部を備えた請求項10乃至12の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記保持用エアセルによる肘掛け部に載せた被施療者の腕部の保持と、該保持した腕部の手部側から肩部側に向って行う施療部による施療とを制御する機能を有する制御部を備えた請求項9乃至12の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記保持用エアセルによる肘掛け部に載せた被施療者の腕部の保持と、該保持した腕部の肩部側から手部側に向って行う施療部による施療とを制御する機能を有する制御部を備えた請求項9乃至12の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 被施療者が着座する座部と、該座部に着座した被施療者の上半身を後方から支持する背凭れ部と、前記座部に着座した被施療者の腕部を支持するアームレストとを備え、
 該アームレストは、前記座部の側方にて該座部に沿って前方へ延設されており、上下方向へ延びる軸芯を中心として幅方向へ回動可能に構成されていることを特徴とする椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、前記背凭れ部の側方位置から前記座部に沿って前方へ延設された構成となっていることを特徴とする請求項17に記載の椅子型マッサージ機。
 前記軸芯は前記アームレストの前部を通るように設定され、該アームレストは、前記軸芯を中心として後部が回動可能に構成されていることを特徴とする請求項17又は18に記載の椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、被施療者の腕部が載置される肘置き部と、該肘置き部の下方に設けられたベース部とから構成され、該ベース部に対して前記肘置き部が前記軸芯を中心として回動可能に構成されていることを特徴とする請求項17乃至19の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記肘置き部は、前記軸芯が通る貫通孔と、該貫通孔を中心とする円弧状に形成されたガイド孔とを有し、前記ベース部は、上方へ向けて突設されて前記肘置き部の貫通孔に挿通される回動軸部と、上方へ突設されて前記肘置き部のガイド孔に挿通されるガイド突起とを有することを特徴とする請求項20に記載の椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、前記肘置き部に配設されたエアセルと、該エアセルに一端が接続されて該エアセルへエアを供給するチューブとを更に有し、
 前記ベース部が有する回動軸部は内部通路を有する円筒状を成し、前記チューブは前記回動軸部の前記内部通路を通って前記肘置き部側から前記ベース部側へ延設されていることを特徴とする請求項21に記載の椅子型マッサージ機。
 前記背凭れ部は前記座部に対して傾倒可能に構成されており、前記アームレストは前記背凭れ部の傾倒動作に伴って前後方向へ移動するように構成されていることを特徴とする請求項17乃至22の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、前記背凭れ部の傾倒動作に伴って前記軸芯を中心として幅方向へ回動可能に構成されていることを特徴とする請求項23に記載の椅子型マッサージ機。
 前記肘置き部は、前記ベース部に対して前後方向へスライド可能に構成されていることを特徴とする請求項20乃至24の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記肘置き部は、被施療者の腕部が収容される内側ケースと、該内側ケースを外方から覆う外側ケースとから構成され、前記内側ケースが前記外側ケースに対して前後方向へスライド可能に構成されていることを特徴とする請求項25に記載の椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、前記肘置き部を支持すべく前後方向へ延びるクランクシャフトを更に有し、該クランクシャフトは、前後方向へ延びる軸芯を有する枢支部と、該枢支部に対してオフセットして設けられたオフセット部とから構成されており、
 前記肘置き部は、載置された被施療者の腕部を施療する施療部を具備すると共に、前記オフセット部に支持され、前後方向へ延びる前記軸芯回りへの前記クランクシャフトの回動に伴って回動するように構成されていることを特徴とする請求項20に記載の椅子型マッサージ機。
 前記枢支部が有する前記軸芯は、前記肘置き部に載置された被施療者の腕部の断面を通るように設定されていることを特徴とする請求項27に記載の椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、被施療者の腕部が載置される肘置き部と、該肘置き部の下方に設けられたベース部とから構成され、且つ前記軸芯は前記肘置き部の前後方向の略中央部を通るように設けられており、前記ベース部に対して前記肘置き部が前記軸芯を中心として回動可能に構成されていることを特徴とする請求項17に記載の椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、前記肘置き部及び前記ベース部の何れか一方に設けられて前記軸芯を中心とする円弧状を成して平面視で前記肘置き部の前部及び後部に対応する位置に設けられたガイド孔と、他方に固定されて前記ガイド孔に挿通されるガイド突起とを有することを特徴とする請求項29に記載の椅子型マッサージ機。
 前記肘置き部は、エアの給排気により膨縮して被施療者の腕部を押圧するエアセルと、前記ガイド孔よりも前記軸芯に近接する位置に設けられた配管孔とを有し、前記エアセルへエアを給排気するためのエアチューブが前記配管孔を通じて配設されるよう構成されていることを特徴とする請求項30に記載の椅子型マッサージ機。
 被施療者が着座する座部と、該座部に着座した被施療者の上半身を後方から支持する背凭れ部と、前記座部に着座した被施療者の腕部を支持するアームレストとを備え、
 該アームレストは、載置された被施療者の腕部を施療する施療部を具備する肘置き部と、該肘置き部を支持すべく前後方向へ延びるクランクシャフトと、該クランクシャフトを駆動する駆動部とを有し、
 該クランクシャフトは、前後方向へ延びる軸芯を有して該軸芯回りへ回動自在に支持される枢支部と、該枢支部に対してオフセットして設けられて前記肘置き部を支持するオフセット部とから構成されており、
 前記肘置き部は、前記駆動部によって前記クランクシャフトが前記軸芯回りに回動するのに伴って回動するよう構成されていることを特徴とする椅子型マッサージ機。
 前記枢支部は、前記オフセット部を挟んで相対的に前後に位置する前側枢支部と後側枢支部とを有することを特徴とする請求項32に記載の椅子型マッサージ機。
 前記後側枢支部の軸芯と前記オフセット部との離隔寸法は、前記前側枢支部の軸芯と前記オフセット部との離隔寸法に比べて大きく設定されていることを特徴とする請求項33に記載の椅子型マッサージ機。
 前記オフセット部は前後方向へ延びる棒状のガイドロッドを成し、前記肘置き部は該ガイドロッドに沿って前後方向へスライド可能に構成されていることを特徴とする請求項32乃至34の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記ガイドロッドは、断面が非円形を成していることを特徴とする請求項35に記載の椅子型マッサージ機。
 前記肘置き部は、被施療者の上腕を下方から支持する上腕支持面と前腕を下方から支持する前腕支持面を有し、該上腕支持面の後部が前部に比べて上方に位置するように傾斜して形成され、
 前記駆動部は、前記上腕支持面の下方に配設されていることを特徴とする請求項32乃至36の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記肘置き部は、上下方向へ延びる軸芯を中心として幅方向へ回動可能に構成されていることを特徴とする請求項32乃至37の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記アームレストは、前記肘置き部の下方に設けられたベース部を更に有し、前記肘置き部は上下方向へ延びる前記軸芯を中心として前記ベース部に対して回動可能に構成されていることを特徴とする請求項38に記載の椅子型マッサージ機。
 前記背凭れ部は前記座部に対して傾倒可能に構成されており、前記アームレストは前記背凭れ部の傾倒動作に伴って前後方向へ移動するように構成されていることを特徴とする請求項32乃至39の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 被施療者が着座する座部を備える椅子型マッサージ機であって、被施療者の腕部が載置される肘置き部が前記座部の左右の側方に配設されており、該肘置き部は、載置された被施療者の腕部のうち手先側の部位を支持する前側ユニットと、前記手先側の部位より相対的に肩側寄りに位置する部位を支持する後側ユニットと、これら前側ユニット及び後側ユニットを移動させる駆動ユニットとを有し、更に、前記駆動ユニットを駆動させる制御部を備えていることを特徴とする椅子型マッサージ機。
 前記座部の左右の側方を覆うサイドカバーを更に備え、前記前側ユニット及び後側ユニットは前記サイドカバーの上方に配設され、前記駆動ユニットは前記サイドカバー内に収容されていることを特徴とする請求項41に記載の椅子型マッサージ機。
 前記駆動ユニットは、前記前側ユニット及び後側ユニットを相対的に接近及び離反させるべく構成されており、前記前側ユニット及び後側ユニットには被施療者の腕部を保持すべく膨縮する空気袋が配設されていることを特徴とする請求項41又は42に記載の椅子型マッサージ機。
 前記駆動ユニットは、前記前側ユニット及び後側ユニットの夫々を互いに独立して前後方向へ付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項43に記載の椅子型マッサージ機。
 前記付勢手段は、下部が枢支されて上部が前記前側ユニット及び後側ユニットの夫々に接続されて前後方向へ傾倒可能なリンクと、膨縮して各リンクを互いに独立して前後方向へ揺動させる空気袋とから構成されていることを特徴とする請求項44に記載の椅子型マッサージ機。
 前記前側ユニット及び後側ユニットが互いに接近するときの付勢圧力を検出するための圧力センサを備えることを特徴とする請求項44又は45に記載の椅子型マッサージ機。
 前記駆動ユニットは、略前後方向へ延設されて前記前側ユニット及び後側ユニットを支持するロッドと、該ロッドをその軸芯回りに回転させるモータとを有し、該モータによって前記ロッドを回転させることにより、前記前側ユニット及び後側ユニットを左右方向へ揺動可能に構成されていることを特徴とする請求項41乃至46の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記各リンクの上部には略上下方向へ伸びる係合孔が形成され、前記前側ユニット及び後側ユニットの夫々には前記係合孔に係合して該係合孔の範囲内で移動可能な係合突起が設けられており、前記空気袋の膨縮及び前記モータの駆動によって、前記前側ユニット及び後側ユニットは、互いに接近及び離反しつつ左右方向へ揺動可能になっていることを特徴とする請求項47に記載の椅子型マッサージ機。
 前記前側ユニット及び後側ユニットの夫々の下部にはユニット支持部が設けられており、前記各リンクの上部は前記ユニット支持部を間に挟むように左右に開いた二股形状を成し、前記各リンクの左右の上端部とこれらの間に位置する前記ユニット支持部の左右の側部との間には所定の空隙が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の椅子型マッサージ機。
 前記各リンクは、前記前側ユニット及び後側ユニットの左側部分に接続される左側リンクと右側部分に接続される右側リンクとから成り、該左側リンク及び右側リンクは、互いに独立して伸縮可能であると共に所定長に寸法を固定することができるよう構成されていることを特徴とする請求項41乃至46の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
 前記前側ユニットと前記後側ユニットとの間にはクッション材が配設されていることを特徴とする請求項41乃至50の何れかに記載の椅子型マッサージ機。
Description:
椅子型マッサージ機

 本発明は、座部に着座した被施療者の腕 にマッサージを行うことができる椅子型マ サージ機に関するものである。

 従来、椅子型マッサージ機には、背凭れ に被施療者の背中をマッサージするマッサ ジ手段が設けられ、座部に被施療者の臀部 マッサージする施療手段が設けられ、脚載 (フットレスト)に脚部をマッサージする施 手段が設けられている。

 一方、近年では、座部に着座した被施療 の腕や肩甲骨付近をマッサージする施療手 を備えさせるようにしたものがある。例え 、腕を載せる肘掛け部となる保持部を備え せ、この保持部に、上腕を保持する第1保持 部分と前腕を保持する第2保持部分とを有す ようにし、これらの保持部分に保持した上 と前腕とを施療する施療部を各保持部分に えさせたものがある(例えば、特許文献1参照 )。

 また、他の従来技術として、背骨付近を 療する施療子の両側部に肩甲骨付近を施療 る空気式のマッサージ具を設け、このマッ ージ具の膨張収縮で被施療者の肩甲骨付近 押圧マッサージするようにしたものがある( 例えば、特許文献2参照)。

 更に、被施療者が着座する座部と、該座 に着座した被施療者の上半身を後方から支 する背凭れ部と、前記座部に着座した被施 者の腕部を支持すべく前後方向に長寸のア ムレストとを備える椅子型マッサージ機が 数提案されており、このような椅子型マッ ージ機の中には、被施療者の体格に応じて 置調整ができるように、アームレストが可 になっているものも存在する(特許文献3参 )。

 また、上記特許文献1に開示された椅子型マ ッサージ機では、肘置き部が前後2つの保持 に分割されており、その前後方向の位置を 更することにより、肘置き部の全長を被施 者の体格に応じた適切な寸法にすることが きるようになっている(特許文献1の図10及び 11参照)。

日本国 特許出願公開2003-310683号公報

日本国 特許出願公開2000-325416号公報

日本国 特許出願公開平11-128290号公報

 しかしながら、上記特許文献1の発明では 、被施療者が着座時に前腕を第1保持部分に 持すると共に上腕を第2保持部分に保持する ととなるが、これら別々の保持部分に上手 腕を保持するには慣れが必要となる。また これらの保持部分は、背凭れ部の傾倒前後 おいて保持部分のなす角度を変化させるよ にしているが、そのためには保持部分を支 するための構造が複雑になり、多くの費用 要する。

 さらに、前記特許文献2の発明では、被施 療者の肩甲骨付近のマッサージはできるが、 上腕部から肩先にかけての部分のマッサージ ができない。この部分には、五十肩、四十肩 等に効果があるとされる肩ぐうや肩りょう等 のツボがあり、マッサージしたいという要望 がある。また、精神を沈める効果があるとさ れるツボの手三里がある前腕部も、より効果 的にマッサージしたいという要望もある。

 また、特許文献3について言えば、座部に 着座した被施療者がアームレストに腕部を載 置した場合に、この被施療者がリラックスす るのに好適だと感じる腕部の姿勢は人それぞ れである。例えば、肘から手先に至る前腕部 が真っ直ぐ前後方向に沿った姿勢でリラック スできる者もいれば、手先に比べて肘を外側 に位置させた姿勢でリラックスできる者もお り、このような違いは、被施療者の体格や好 みに起因するものである。しかしながら、上 記特許文献3に開示された椅子型マッサージ では、左右のアームレストはそれぞれ幅方 へ平行移動するのみであり、被施療者の肘 対応する部分のみ、又は手先に対応する部 のみを外側へ移動させて位置調整できるも ではない。従って、このようなアームレス では、被施療者がリラックスするのに好適 感じられる腕部の姿勢を、必ずしも適切に 持することはできない。

 また、再び上記特許文献1による椅子型マ ッサージ機について言及すると、断面円弧状 の腕保持壁部と、該腕保持壁部の内壁に設け られて膨縮する腕用エアセルとを備えており 、被施療者の腕部の周部をこの腕用エアセル によって好適に押圧施療できるように構成さ れている。また、手動で腕保持壁部(即ち、 用エアセル)を移動させることにより、腕部 所望する箇所を押圧施療することも可能に っている。しかしながら、このような椅子 マッサージ機において腕用エアセルを手動 はなく機械的な構成によって自動的に移動 能にしたいという要望がある。即ち、特許 献1のように、被施療者が手動で前後の保持 部を掴んで位置をずらしつつ、自分に最も適 切と思われる位置に設定しなければならない と、両手で保持部を移動させては腕を置いて 具合を確かめ、再び腕を外して両手で保持部 の位置を微調整してはまた腕を置いて具合を 確かめる、といった作業が必要であってその 作業は煩瑣である。しかしながら、上記特許 文献1に開示された構成では自動化するのは 易ではない。

 また、近年では、腕部を押圧しつつ腕用 アセルを移動させることによって、腕部の 部に対して周方向に擦り揉みを行う擦りマ サージも要望されているが、上記構成によ てはこれを実現することはできない。即ち 多種多様なマッサージパターンが提案され きている椅子型マッサージ機においても、 部を対象とするマッサージが提案されるよ になったのが比較的最近のことである。そ ためもあって、未だ提案されているマッサ ジの種類が少なく、腕部に対するより多様 マッサージの実現が要望されている。

 そこで、本発明は、第一に、被施療者の 部から肩先にかけて効果的にマッサージで る椅子型マッサージ機を提供することを目 とし、第二に、被施療者の体格や好みの姿 に応じて適切に腕部を支持可能なアームレ トを備える椅子型マッサージ機を提供する とを目的とする。第三に、被施療者の腕部 対する施療位置を自動的に変更可能な椅子 マッサージ機を提供することを目的とし、 た、施療部を動作させながら施療位置を変 させる場合には、腕部に対して周方向に擦 揉みを行う擦りマッサージを施すことが可 な椅子型マッサージ機を提供することを目 とする。そして、第四に、被施療者の体格 応じて容易に位置変更することができ、ま 、腕部に対して多様なマッサージを施すこ ができる肘置き部を備える椅子型マッサー 機を提供することを目的とする。

 (1)上記目的を達成するために、本発明は 被施療者が着座する座部と、該座部に着座 た被施療者が腕部を載せる肘掛け部とを有 、該肘掛け部は、座部に着座した被施療者 前腕部、上腕部、及び肩部の下方と外方と 相対位置が定まった腕部支持壁を備え、該 部支持壁は、被施療者側に腕部を挿入可能 開口と、該開口から腕部支持壁に沿って位 させた被施療者の腕部を施療する施療部と 備えている。これにより、被施療者の腕部 体をマッサージする施療部を、相対位置が まった腕部支持壁にまとめて設けることが き、組立て等の作業性向上を図ることがで る。また、椅子型マッサージ機に着座した 然の姿勢で腕部をマッサージすることがで る。しかも、前腕部、上腕部、肩部にかけ 腕部を押圧マッサージする場合には、その 力を腕部支持壁で確実に支持して効果的な ッサージをすることができる。なお、ここ 「腕部」とは、人体における肩から手先側 部分をいい、上腕部、前腕部、手首より先 手部を含む概念として用いる。また、「肩 」とは、上腕部から肩先にかけての部分と て用いる。さらに、「施療」と「マッサー 」とは同義語として用いる。前記施療部に 、エアセルによる押圧マッサージ手段や、 療子による押圧マッサージ手段等が採用さ る。

 (2)また、前記腕部支持壁は、前腕部と上 部とが位置する部分の外側壁面の上部に、 施療者の腕部の外側から上側に向けて延び 延設部を有していてもよい。これにより、 施療者の腕部を上側からマッサージする場 に反力を延設部で安定して受けて、被施療 の腕部を効果的にマッサージすることがで る。

 (3)さらに、前記腕部支持壁は、前腕部と 腕部とが位置する部分に下側壁面を有し、 下側壁面は、上腕部が位置する部分に後側 向けて上向き傾斜の傾斜壁を備えていても い。これにより、被施療者が上腕部を傾斜 に載せてリラックスした姿勢でマッサージ することができる。

 (4)また、前記下側壁面は、内側に上向き 隆起する隆起部を前後方向に備えていても い。これにより、被施療者の腕部を下側の 側からマッサージする場合の反力を隆起部 安定して受けて、効果的なマッサージをす ことができる。

 (5)さらに、前記下側壁面は、外側から内 に向けて上向きに傾斜した壁面であっても い。これにより、被施療者が座部に着座し ときに、外側から内側に徐々に上がった壁 により、より自然体で腕部を肘掛け部に載 ることができ、しかも、腕部を下側の内側 らマッサージする場合に腕部を包み込むよ にしてマッサージすることができる。

 (6)また、前記腕部支持壁は、前部に被施 者の手部を囲う筒状部を備えていてもよい これにより、座部に着座する被施療者が筒 部を持ちながら容易に着座又は起立するこ ができる。しかも、筒状部の内側に施療手 を設ければ、手部をマッサージすることも きる。

 (7)その上、前記筒状部の前部に通気穴を えてもよい。これにより、マッサージ中の 部における通気性を良くし、より快適にマ サージを行うことができる。

 (8)さらに、前記施療部は、前記腕部支持 に沿って位置させた被施療者の腕部を該腕 支持壁に保持して押圧するエアセルを備え いてもよい。これにより、被施療者の腕部 腕部支持壁で確実に保持し、エアセルによ 腕部の押圧マッサージを安定して行うこと できる。

 (9)また、上記目的を達成するために、本 明は、被施療者が着座する座部と、該座部 着座した被施療者が腕部を載せる肘掛け部 を備え、該肘掛け部は、肘掛け部に載せた 施療者の前腕部と上腕部と肩部とのいずれ を施療する施療部と、該肘掛け部に載せた 施療者の前腕部と肩部との間で腕部を肘掛 部に保持する保持用エアセルとを有してい 。これにより、保持用エアセルで被施療者 腕部の前腕部と肩部との間を保持した状態 施療部によって腕部にマッサージをするの 、マッサージの反力によって腕が逃げない うに保持用エアセルで腕部を保持した効果 なマッサージができる。

 (10)また、前記施療部は、肘掛け部に載せ た被施療者の手部を施療する施療部を有して いてもよい。これにより、保持用エアセルに より被施療者の腕部を保持した状態で、施療 部による手部のマッサージと前腕部や肩部の マッサージとを行うことができる。さらに、 手部の施療により腕部の前端を保持するよう にして、前腕部の手三里をマッサージすると きにより腕部が逃げることがないようにして マッサージできる。

 (11)さらに、前記肘掛け部は、座部に着座 した被施療者の前腕部、上腕部、及び肩部の 下方と外方とに、相対位置が定まった腕部支 持壁を有し、該腕部支持壁は、被施療者側に 腕部を挿入可能な開口を具備し、前記保持用 エアセルは、前記腕部支持壁側に向って膨張 することにより被施療者の腕部を該腕部支持 壁に保持するエアセルであってもよい。これ により、被施療者の腕部を保持用エアセルの 膨張によって腕部支持壁のほぼ定位置に保持 した状態で、各施療部により肩部や前腕部を マッサージすることができるので、マッサー ジをするときに腕部が逃げることなく、五十 肩、四十肩等に効果があるとされるツボの肩 ぐうや、精神を沈める効果があるとされるツ ボの手三里に、より効果的なマッサージを行 うことができる。

 (12)また、前記施療部は、被施療者の前腕 部を上下方向から押圧するエアセル、又は被 施療者の肩部を内側に向けて押圧するエアセ ル、の少なくともいずれか一方を有していて もよい。これにより、保持用エアセルで被施 療者の前腕部と肩部との間を保持した状態で 、前腕部(手三里)への押圧マッサージ、又は 部(肩ぐう)への押圧マッサージを効果的に うことができる。

 (13)さらに、前記保持用エアセルによる肘 掛け部に載せた被施療者の腕部の保持と、該 保持用エアセルの膨張による腕部の保持状態 で前記施療部による施療とを制御する機能を 有する制御部を備えていてもよい。これによ り、被施療者の腕部を保持用エアセルの膨張 によって肘掛け部に保持してマッサージの反 力で逃げないようにして施療部でマッサージ をするので、腕部に効果的なマッサージを行 うことができる。

 (14)また、前記保持用エアセルによる肘掛 け部に載せた被施療者の腕部の保持と、前記 手部の施療部による手部の保持と、該手部と 腕部とによる保持状態で前腕部の施療部によ る施療とを制御する機能を有する制御部を備 えていてもよい。これにより、保持用エアセ ルによる腕部の中間部の保持と、手部の施療 部による腕部の前端部の保持とにより、腕部 を確実に保持し、前腕部(手三里)へのより効 的なマッサージを行うことができる。

 (15)さらに、前記保持用エアセルによる肘 掛け部に載せた被施療者の腕部の保持と、該 保持した腕部の手部側から肩部側に向って行 う施療部による施療とを制御する機能を有す る制御部を備えていてもよい。これにより、 保持用エアセルにより腕部を保持した状態で 、手部側から肩部側に向って求心法のマッサ ージを効果的に行うことができる。

 (16)また、前記保持用エアセルによる肘掛 け部に載せた被施療者の腕部の保持と、該保 持した腕部の肩部側から手部側に向って行う 施療部による施療とを制御する機能を有する 制御部を備えていてもよい。これにより、保 持用エアセルにより腕部を保持した状態で、 肩部側から手部側に向って遠心法のマッサー ジを効果的に行うことができる。

 (17)また、上記目的を達成するために、本 発明に係る椅子型マッサージ機は、被施療者 が着座する座部と、該座部に着座した被施療 者の上半身を後方から支持する背凭れ部と、 前記座部に着座した被施療者の腕部を支持す るアームレストとを備え、該アームレストは 、前記座部の側方にて該座部に沿って前方へ 延設されており、上下方向へ延びる軸芯を中 心として幅方向へ回動可能に構成されている 。このような構成とすることにより、アーム レストによって支持される被施療者の肘位置 又は手先位置などを、椅子型マッサージ機の 幅方向に調整可能となるため、被施療者の体 格や好みの姿勢に応じて適切に腕部を支持す ることができる。

 (18)また、前記アームレストは、前記背凭 れ部の側方位置から前記座部に沿って前方へ 延設された構成となっていてもよい。このよ うな構成とすることにより、アームレストに よって被施療者の肘を支持した状態でこのア ームレストを幅方向に位置調整することがで きる。

 (19)また、前記軸芯は前記アームレストの 前部を通るように設定され、該アームレスト は、前記軸芯を中心として後部が回動可能に 構成されていてもよい。このような構成とす ることにより、被施療者の肘の支持位置を調 整可能となる。特に、被施療者にとって適切 な肘位置は、体格によって左右方向(椅子型 ッサージ機の幅方向)に異なりやすいため、 のような構成は好適である。

 (20)また、前記アームレストは、被施療者 の腕部が載置される肘置き部と、該肘置き部 の下方に設けられたベース部とから構成され 、該ベース部に対して前記肘置き部が前記軸 芯を中心として回動可能に構成されていても よい。このような構成とすることにより、ベ ース部を含むアームレスト全体を回動させる 必要がなく、肘置き部のみを容易に回動させ ることができる。なお、肘置き部としては、 被施療者の肘のみでなく、肘から手先に至る 前腕の一部分が載置されるものであってもよ い。

 (21)また、前記肘置き部は、前記軸芯が通 る貫通孔と、該貫通孔を中心とする円弧状に 形成されたガイド孔とを有し、前記ベース部 は、上方へ向けて突設されて前記肘置き部の 貫通孔に挿通される回動軸部と、上方へ突設 されて前記肘置き部のガイド孔に挿通される ガイド突起とを有していてもよい。このよう な構成とすることにより、回動軸部を中心と して、ガイド突起に挿通されるガイド孔を有 する肘置き部を回動可能となるため、正確な 回動動作を実現することができる。

 (22)また、前記アームレストは、前記肘置 き部に配設されたエアセルと、該エアセルに 一端が接続されて該エアセルへエアを供給す るチューブとを更に有し、前記ベース部が有 する回動軸部は内部通路を有する円筒状を成 し、前記チューブは前記回動軸部の前記内部 通路を通って前記肘置き部側から前記ベース 部側へ延設されていてもよい。このような構 成とすることにより、肘置き部に配設された エアセルへエアを供給するチューブを、回動 軸部の内部通路を介して下方のベース部側へ 容易に延設することができる。

 (23)また、前記背凭れ部は前記座部に対し て傾倒可能に構成されており、前記アームレ ストは前記背凭れ部の傾倒動作に伴って前後 方向へ移動するように構成されていてもよい 。このような構成とすることにより、腕部に 対する幅方向の支持位置を適切に調整可能と するのみでなく、背凭れ部が傾倒したときに おいても腕部を適切に支持することができる 。

 (24)また、前記アームレストは、前記背凭 れ部の傾倒動作に伴って前記軸芯を中心とし て幅方向へ回動可能に構成されていてもよい 。このような構成とすることにより、背凭れ 部の起立時と傾倒時との夫々に適した幅方向 位置で、被施療者の腕部を支持することがで きる。

 (25)また、前記肘置き部は、前記ベース部 に対して前後方向へスライド可能に構成され ていてもよい。このような構成とすることに より、被施療者の体格や好みに応じて、更に 被施療者の腕部の前後方向位置についても肘 置き部を調整して適切に支持することができ る。

 (26)また、前記肘置き部は、被施療者の腕 部が収容される内側ケースと、該内側ケース を外方から覆う外側ケースとから構成され、 前記内側ケースが前記外側ケースに対して前 後方向へスライド可能に構成されていてもよ い。このような構成とすることにより、外側 ケースについては前後方向に動かない構成と することができる。従って、被施療者が着座 するときや、着座状態から起立するときに、 外側ケースに手を掛けて身体を支持しながら 移動することができる。

 (27)また、前記アームレストは、前記肘置 き部を支持すべく前後方向へ延びるクランク シャフトを更に有し、該クランクシャフトは 、前後方向へ延びる軸芯を有する枢支部と、 該枢支部に対してオフセットして設けられた オフセット部とから構成されており、前記肘 置き部は、載置された被施療者の腕部を施療 する施療部を具備すると共に、前記オフセッ ト部に支持され、前後方向へ延びる前記軸芯 回りへの前記クランクシャフトの回動に伴っ て回動するように構成されていてもよい。こ のような構成とすることにより、肘置き部に 載置された腕部に対して行う施療部による施 療位置を、被施療者の体格や好みに応じて変 更することができる。

 (28)また、前記枢支部が有する前記軸芯は 、前記肘置き部に載置された被施療者の腕部 の断面を通るように設定されていてもよい。 このような構成とすることにより、この軸芯 を中心として肘置き部を被施療者の腕部の回 りに回動させることができるため、腕部の周 部の所望位置に施療部を対向させてこの位置 を適切に施療することができる。

 (29)また、前記アームレストは、被施療者 の腕部が載置される肘置き部と、該肘置き部 の下方に設けられたベース部とから構成され 、且つ前記軸芯は前記肘置き部の前後方向の 略中央部を通るように設けられており、前記 ベース部に対して前記肘置き部が前記軸芯を 中心として回動可能に構成されていてもよい 。このような構成とすることにより、被施療 者の前腕の姿勢(特に、左右の前腕が前方へ く角度)を調整可能となっている。しかも、 芯が肘置き部の前後方向の略中央部を通る うに設定されているため、軸芯から肘置き の前後端までの寸法が小さくなり、その結 、肘置き部を軸芯の回りに大きな角度で回 させた場合であっても、肘置き部が幅方向 突出する寸法を比較的小さく抑えることが きる。更に、ベース部を含むアームレスト 体を回動させる必要がなく、肘置き部のみ 回動させるので、被施療者はこれを容易に 動させることができる。

 (30)また、前記アームレストは、前記肘置 き部及び前記ベース部の何れか一方に設けら れて前記軸芯を中心とする円弧状を成して平 面視で前記肘置き部の前部及び後部に対応す る位置に設けられたガイド孔と、他方に固定 されて前記ガイド孔に挿通されるガイド突起 とを有していてもよい。このような構成とす ることにより、肘置き部の前後端の回動動作 を安定して適切にガイドすることができる。

 (31)また、前記肘置き部は、エアの給排気 により膨縮して被施療者の腕部を押圧するエ アセルと、前記ガイド孔よりも前記軸芯に近 接する位置に設けられた配管孔とを有し、前 記エアセルへエアを給排気するためのエアチ ューブが前記配管孔を通じて配設されるよう 構成されていてもよい。このような構成とす ることにより、肘置き部の前後端に比べて回 動時の動作範囲の小さい軸芯近傍に設けた配 管孔を通じてエアチューブが配設されるため 、肘置き部の回動に伴ってエアチューブが近 傍の構成物に強く接触するのを抑制でき、エ アチューブの摩耗を低減することができる。

 (32)また、上記目的を達成するために、本 発明に係る椅子型マッサージ機は、被施療者 が着座する座部と、該座部に着座した被施療 者の上半身を後方から支持する背凭れ部と、 前記座部に着座した被施療者の腕部を支持す るアームレストとを備え、該アームレストは 、載置された被施療者の腕部を施療する施療 部を具備する肘置き部と、該肘置き部を支持 すべく前後方向へ延びるクランクシャフトと 、該クランクシャフトを駆動する駆動部とを 有し、該クランクシャフトは、前後方向へ延 びる軸芯を有して該軸芯回りへ回動自在に支 持される枢支部と、該枢支部に対してオフセ ットして設けられて前記肘置き部を支持する オフセット部とから構成されており、前記肘 置き部は、前記駆動部によって前記クランク シャフトが前記軸芯回りに回動するのに伴っ て回動するよう構成されている。

 このような構成とすることにより、簡単 構成によって肘置き部を上記軸芯回りに回 させることができる。そして、肘置き部に けた施療部によって被施療者の腕部を施療 つつ、その施療位置を自動的に変更するこ も可能である。更に、施療部によって腕部 押圧しつつ施療位置を変更する場合には、 部に対して周方向に擦り揉みを行う擦りマ サージを実現することもできる。

 (33)また、前記枢支部は、前記オフセット 部を挟んで相対的に前後に位置する前側枢支 部と後側枢支部とを有していてもよい。この ような構成とすることにより、前後の枢支部 によって間のオフセット部を両持ち支持する 構成となるため、該オフセット部及び肘置き 部を前後の枢支部によって確実に支持するこ とができる。

 (34)また、前記後側枢支部の軸芯と前記オ フセット部との離隔寸法は、前記前側枢支部 の軸芯と前記オフセット部との離隔寸法に比 べて大きく設定されていてもよい。このよう な構成とすることにより、肘置き部の前部と 後部とで回動半径を異ならせることができ、 例えば肘から手先へ至る前腕部を肘置き部に 載置した状態で該肘置き部を回動させた場合 、この前腕部において手先側部分に比べて肘 側部分を大きく回動させることができる。

 (35)また、前記オフセット部は前後方向へ 延びる棒状のガイドロッドを成し、前記肘置 き部は該ガイドロッドに沿って前後方向へス ライド可能に構成されていてもよい。このよ うな構成とすることにより、被施療者の体格 や好みに応じて肘置き部の前後方向(腕部の 手方向)の位置調整を行うことができる。

 (36)また、前記ガイドロッドは、断面が非 円形を成していてもよい。このような構成と することにより、肘置き部がガイドロッド回 りに回動しないようにすることができるため 、ガイドロッドに対して肘置き部を回動させ ないストッパ等の部材を別途設ける必要がな い。

 (37)また、前記肘置き部は、被施療者の上 腕を下方から支持する上腕支持面と前腕を下 方から支持する前腕支持面を有し、該上腕支 持面の後部が前部に比べて上方に位置するよ うに傾斜して形成され、前記駆動部は、前記 上腕支持面の下方に配設されていてもよい。 このような構成とすることにより、前腕支持 面と傾斜した上腕支持面とによって被施療者 の腕部を下方から適切に支持できると共に、 肘置き部に腕部を載置した被施療者の脇の下 方位置、即ち上記のように構成された上腕支 持面の下方には、アームレストの前部に比べ て余剰スペースを確保しやすいため、上記構 成によれば、このような余剰スペースにモー タ等の駆動部を配設することができる。

 (38)また、前記肘置き部は、上下方向へ延 びる軸芯を中心として幅方向へ回動可能に構 成されていてもよい。このような構成とする ことにより、肘置き部の左右方向位置(椅子 マッサージ機の幅方向位置)を調整可能とな 、被施療者の体格や好みの姿勢に応じて適 に腕部を支持することができる。

 (39)また、前記アームレストは、前記肘置 き部の下方に設けられベース部を更に有し、 前記肘置き部は上下方向へ延びる前記軸芯を 中心として前記ベース部に対して回動可能に 構成されていてもよい。このような構成とす ることにより、被施療者の腕部を実質的に支 持する肘置き部のみを回動可能とし、ベース 部を含むアームレスト全体を回動させる必要 がないため、肘置き部の回動が容易になる。

 (40)また、前記背凭れ部は前記座部に対し て傾倒可能に構成されており、前記アームレ ストは前記背凭れ部の傾倒動作に伴って前後 方向へ移動するように構成されていてもよい 。このような構成とすることにより、背凭れ 部を後傾(リクライニング)させたときにも、 施療者の腕部をアームレストによって支持 き、背凭れ部が起立した状態と同様の施療 腕部に対して行うことができる。

 (41)本発明は上述したような事情に鑑みて なされたものであり、本発明に係る椅子型マ ッサージ機は、被施療者が着座する座部を備 える椅子型マッサージ機であって、被施療者 の腕部が載置される肘置き部が前記座部の左 右の側方に配設されており、該肘置き部は、 載置された被施療者の腕部のうち手先側の部 位を支持する前側ユニットと、前記手先側の 部位より相対的に肩側寄りに位置する部位を 支持する後側ユニットと、これら前側ユニッ ト及び後側ユニットを移動させる駆動ユニッ トとを有し、更に、前記駆動ユニットを駆動 させる制御部を備えている。

 このような構成とすることにより、制御 によって駆動ユニットを動作させて容易に 側ユニット及び後側ユニットを移動させる とができる。また、例えば前記前側ユニッ 及び後側ユニットに膨縮する空気袋や押圧 起などの施療具を設け、被施療者が腕部を 置き部に載置させた状態で前側ユニット及 後側ユニットを移動させることにより、擦 マッサージを施すことができ、腕部に対す 施療箇所を自動的に変更することも可能で る。

 (42)また、前記座部の左右の側方を覆うサ イドカバーを更に備え、前記前側ユニット及 び後側ユニットは前記サイドカバーの上方に 配設され、前記駆動ユニットは前記サイドカ バー内に収容されていてもよい。このような 構成とすることにより、駆動部が外部に露出 しないようにサイドカバー内に収容し、駆動 部にホコリが溜まってこれを除去するような 作業が不要となり、また、異物が駆動部に入 り込んで動作不良を引き起こすのを防止する ことができる。

 (43)また、前記駆動ユニットは、前記前側 ユニット及び後側ユニットを相対的に接近及 び離反させるべく構成されており、前記前側 ユニット及び後側ユニットには被施療者の腕 部を保持すべく膨縮する空気袋が配設されて いてもよい。このような構成とすることによ り、膨張させた空気袋で腕部を保持しつつ前 記前側ユニット及び後側ユニットを相対的に 接近及び離反させ、腕部に対してその長手方 向へのストレッチマッサージを施すことがで きる。

 (44)また、前記駆動ユニットは、前記前側 ユニット及び後側ユニットの夫々を互いに独 立して前後方向へ付勢する付勢手段を有して いてもよい。このような構成とすることによ り、前記前側ユニット及び後側ユニットにつ いて多様な移動パターンを実現することがで き、腕部に対して多様なマッサージを施すこ とができる。

 (45)また、前記付勢手段は、下部が枢支さ れて上部が前記前側ユニット及び後側ユニッ トの夫々に接続されて前後方向へ傾倒可能な リンクと、膨縮して各リンクを互いに独立し て前後方向へ揺動させる空気袋とから構成さ れていてもよい。このような構成とすること により、適度な弾力を有する空気袋の膨縮に よって前側ユニット及び後側ユニットが移動 することとなるため、前側ユニット及び後側 ユニットが急加速で移動することなく、腕部 との摩擦抵抗などに応じて徐々に移動させる ことができ、前側ユニット及び後側ユニット の移動時にこれらに接触している腕部に対し て不快な触感を与えることがない。

 (46)また、前記前側ユニット及び後側ユニ ットが互いに接近するときの付勢圧力を検出 するための圧力センサを備えていてもよい。 このような構成とすることにより、前側ユニ ット及び後側ユニットが接近して当接した状 態を圧力センサにて検出することができ、駆 動ユニットの駆動を停止させるタイミングを 計ることができる。また、前側ユニット及び 後側ユニットの接近中に、両者間に予期せず 異物が挟み込まれた場合であっても、それ以 上の移動を中断させることができる。

 (47)また、前記駆動ユニットは、略前後方 向へ延設されて前記前側ユニット及び後側ユ ニットを支持するロッドと、該ロッドをその 軸芯回りに回転させるモータとを有し、該モ ータによって前記ロッドを回転させることに より、前記前側ユニット及び後側ユニットを 左右方向へ揺動可能に構成されていてもよい 。このような構成とすることにより、前側ユ ニット及び後側ユニットを左右へ揺動させ、 空気袋を膨張させて腕部を保持させていれば 、腕部に対して捻りマッサージを施すことも できる。

 (48)また、前記各リンクの上部には略上下 方向へ伸びる係合孔が形成され、前記前側ユ ニット及び後側ユニットの夫々には前記係合 孔に係合して該係合孔の範囲内で移動可能な 係合突起が設けられており、前記空気袋の膨 縮及び前記モータの駆動によって、前記前側 ユニット及び後側ユニットは、互いに接近及 び離反しつつ左右方向へ揺動可能になってい てもよい。このような構成とすることにより 、リンクに設けられた係合孔内で係合突起が 移動可能な範囲内で、前側ユニット及び後側 ユニットがリンクに対して移動可能になる。 従って、リンクが固定長を有する構成であっ ても、これを前後方向に傾倒させて前側ユニ ット及び後側ユニットを前後方向へ移動させ ることができると共に、モータを駆動させた ときには、前側ユニット及び後側ユニットを 左右へ揺動させることができる。更に、空気 袋の膨縮とモータの駆動とを同時に行って、 前側ユニット及び後側ユニットを前後方向及 び左右方向へ同時に移動させることも可能に なる。

 (49)また、前記前側ユニット及び後側ユニ ットの夫々の下部にはユニット支持部が設け られており、前記各リンクの上部は前記ユニ ット支持部を間に挟むように左右に開いた二 股形状を成し、前記各リンクの左右の上端部 とこれらの間に位置する前記ユニット支持部 の左右の側部との間には所定の空隙が設けら れていてもよい。このような構成とすること により、二股形状のリンクによってユニット 支持部を左右から支持可能であると共に、前 記空隙を、前側ユニット及び後側ユニットが 左右へ揺動するための可動範囲とすることが できる。

 (50)また、前記各リンクは、前記前側ユニ ット及び後側ユニットの左側部分に接続され る左側リンクと右側部分に接続される右側リ ンクとから成り、該左側リンク及び右側リン クは、互いに独立して伸縮可能であると共に 所定長に寸法を固定することができるよう構 成されていてもよい。このような構成とする ことにより、各リンクの長さ寸法を固定した 状態で空気袋を膨縮させると、前側ユニット 及び後側ユニットをシンプルに前後方向へ移 動させることができ、左側リンク及び右側リ ンクのうち一方のみを伸縮可能とした状態で 空気袋を膨縮させると、これに接続された前 側ユニット及び後側ユニットを、前後方向へ 移動させつつ左右へ揺動させることができる 。

 (51)また、前記前側ユニットと前記後側ユ ニットとの間にはクッション材が配設されて いてもよい。このような構成とすることによ り、前側ユニット及び後側ユニットに異物が 挟み込まれた場合であっても、この異物に前 側ユニット及び後側ユニットが直接的に接触 することがなく、前側ユニット及び後側ユニ ットの破損等を防止することができる。

 本発明によれば、第一に、費用の増加を えて、被施療者の腕部から肩先にかけて広 範囲を効果的にマッサージできる椅子型マ サージ機を提供することが可能であり、第 に、被施療者の体格や好みの姿勢に応じて 切に腕部を支持可能なアームレストを備え 椅子型マッサージ機を実現することができ 。また第三に、被施療者の腕部に対する周 向の施療位置を自動的に変更可能な椅子型 ッサージ機を実現することができ、また、 療部を動作させながら施療位置を変更させ 場合には、腕部に対して周方向に擦り揉み 行う擦りマッサージを施すことが可能な椅 型マッサージ機を実現することができる。 して、第四に、被施療者の体格に応じて肘 き部を容易に位置変更することができ、ま 、腕部に対して多様なマッサージを施すこ ができる椅子型マッサージ機を提供するこ ができる。

本発明の実施の形態1に係る椅子型マッ サージ機の斜視図である。 図1に示す椅子型マッサージ機の肘掛け 部を内側上部から見た状態を示す斜視図であ る。 図2に示す肘掛け部の上半部を内側から 見た側面図である。 図3に示すIV-IV断面図である。 図3に示すV-V断面図である。 図4に示す断面の他の例を示す断面図で ある。 図2に示す肘掛け部を外側から見た側面 図である。 図2に示す施療部の機能を説明するため のブロック図である。 図8に示す施療部によるマッサージの一 例を示すタイムチャートである。 図8に示す施療部によるマッサージの の例を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態3に係る椅子型マ サージ機の全体構成を示す斜視図である。 図11に示す椅子型マッサージ機が備え アームレストの構成を説明するための分解 視図である。 アームレストが有する肘置き部の動作 を説明するための平面図であり、背凭れ部に 最も近い位置(第1位置)にあるときの肘置き部 を太い二点鎖線で示し、移動により背凭れ部 から最も離隔した位置(第2位置)にあるときの 肘置き部を細い二点鎖線で示している。 背凭れ部とアームレストとの連動動作 を説明するための椅子型マッサージ機の側面 図であり、(a)は背凭れ部が起立した状態を示 し、(b)は背凭れ部が後傾した状態を示してい る。 アームレストに設けられた施療用のエ アセルへ給排気を行うための構成を示す側面 図である。 肘置き部を腕部の回りに回動させる構 成を示す模式的な斜視図である。 肘置き部を腕部の回りに回動させる他 の構成を示す模式的な斜視図である。 椅子型マッサージ機の機械的な機能を 説明するためのブロック図である。 実施の形態4に係る椅子型マッサージ の構成を示す全体斜視図である。 右側のアームレストの一部分を拡大し て示す斜視図であり、主に肘置き部及びその 近傍を拡大して示している。 図20に示したアームレストの分解斜視 である。 図20に示したアームレストの右側面図 ある。 肘置き部の回動態様について説明する ための平面図である。 本発明の実施の形態5に係る椅子型マ サージ機の全体構成を示す斜視図である。 図24に示す椅子型マッサージ機の構成 示すブロック図である。 左側のアームレストの側面図であり、 主に前側ユニット及び後側ユニットを移動さ せる駆動機構の構成を模式的に示している。 図26に示す駆動機構の模式的な正面図 ある。 アームレストの他の構成を示す斜視図 であり、アームレストの一部を模式的に示し ている。 図28に示すアームレストを採用した椅 型マッサージ機の機能的構成を示すブロッ 図である。 アームレストの更に他の構成を示す斜 視図であり、アームレストが備える前側ユニ ットを動作させる態様を模式的に示している 。 図30に示した構成の変形例を示す斜視 である。 アームレストの更に他の構成を示す模 式的平面図である。

符号の説明

     1…椅子型マッサージ機(実施の形態1,2 )
     2…座部
     3…背凭れ部
     4…肘掛け部
     6…基台
    21…腕部支持壁
    22…下側壁面
    23…外側壁面
    24…開口
    25…傾斜壁
    26…延設部
    27…隆起部
    28…筒状部
    29…通気穴
    30…施療部
    31…肩施療部
    32…上腕施療部
    33…前腕施療部
    34…手施療部
    35…第1エアセル
    39…第2エアセル
    40…第3エアセル
 42,43…第4エアセル
 44,45…第5エアセル
 46,47…第6エアセル
 51,52…第7エアセル
    55…制御弁ユニット
    56…案内部
    58…ガイドピン
    59…案内溝
 60~63…制御弁
    68…分岐部
    70…配管
     A…腕部
 101 椅子型マッサージ機(実施の形態3,4)
 102 座部
 103 背凭れ部
 104 アームレスト
 104a 余剰スペース
 105 フットレスト
 110 肘置き部
 111 サイドカバー
 112 取付プレート
 115a 回動軸部
 115b 第2ガイド突起
 115c 内部通路
 119 回動軸受孔
 130 エアセル
 134 チューブ
 140 外側ケース
 141 内側ケース
 143 クランクシャフト
 143a 枢支部
 143b オフセット部(ガイドロッド)
 143c リンク部
 143d 軸芯
 150 モータ
 170 制御部
 190 モータ
 201 椅子型マッサージ機
 204 アームレスト
 210 肘置き部
 211 ベース部
 232a,232c ガイド孔
 250 支持シャフト
 251,252 ガイドシャフト(支持突起)
 301 椅子型マッサージ機(実施の形態5)
 302 座部
 303 背凭れ部
 304 アームレスト
 305 フットレスト
 320 肘置き部
 321 サイドカバー
 307 エアセル
 350 制御部
 351 給排気装置
 360 前側ユニット
 360a 圧力センサ
 361 後側ユニット
 361a 圧力センサ
 362 上腕ユニット
 365,390,400 駆動機構
 371,391 前側リンク
 372,392 後側リンク
 373,374,393,394 空気袋
 378 揺動シャフト
 380 モータ
 385 クッション材
 401,402 リンクロッド

 (実施の形態1)
 以下、本発明の一実施の形態を図面に基づ て説明する。図1は、本発明の一実施の形態 に係る椅子型マッサージ機の斜視図であり、 図2は、図1に示す椅子型マッサージ機の肘掛 部を内側上部から見た状態を示す斜視図、 3は、図2に示す肘掛け部の上半部を内側か 見た側面図、図4は、図3に示すIV-IV断面図、 5は、図3に示すV-V断面図、図6は、図4に示す 断面の変形例を示す断面図、図7は、図2に示 肘掛け部を外側から見た側面図である(但し 、施療部は模式的に示している)。なお、こ 明細書及び特許請求の範囲の書類中におけ 方向の概念は、座部に着座した状態の被施 者が前側を向いた状態の概念と一致するも とする。

 図1に示すように、椅子型マッサージ機1 、被施療者が着座する座部2と、座部2の後側 に設けられた背凭れ部3と、座部2の両側部に けられた肘掛け部4(アームレスト)と、座部2 の前側に設けられた脚載部5(フットレスト)と を備えている。座部2は、下側に設けられた 台6の上部に配置されており、基台6は両側部 に設けられたベース7で支持されている。基 6には、操作リモコン8が設けられている。ま た、この椅子型マッサージ機1には、ヘッド スト9が設けられている。

 上記背凭れ部3は、座部2に着座した被施 者の上半身を支持すべく、被施療者の身体 一部が外部にはみ出さない大きさで形成さ ており、前面視が縦長の略長方形状に形成 れている。背凭れ部3の下端部は、基台6の後 部に設けられた水平方向の軸(図示略)によっ 支持されており、この軸を中心に回動して 後方向にリクライニング可能となっている この背凭れ部3の内部には、着座した被施療 者の背中に叩き、揉み、振動等のマッサージ を施すマッサージ機構10が設けられている。 た、座部2には、エアの給排によって膨張、 収縮して被施療者の臀部や太股に押圧マッサ ージを施すエアセル11を備えたマッサージ機 が設けられている。基台6には、制御装置12 設けられている。

 上記脚載部5は、座部2の前部に設けられ 水平方向の保持軸15によって、座部2の前側 回動可能に支持されている。脚載部5は、基 6に設けられた直動形アクチュエータ(図示 )により、脚載部5の脚先側が矢符Mで示すよ に座部2の前側で上下方向(角度)に回動自在 なっている。この実施の形態の脚載部5には 脹脛保持部17と足裏保持部18とが備えられて おり、これら脹脛保持部17と足裏保持部18と は、被施療者の脹脛と足とに押圧マッサー を施すエアセル19,20が設けられている。

 そして、図2,3に示すように、上記肘掛け 4は、座部2に着座した被施療者の前腕部、 腕部、及び肩部の下方と外方とに相対位置 定まった腕部支持壁21を備えている。この腕 部支持壁21は、被施療者の腕部の下方に位置 る下側壁面22と、外方に位置する外側壁面23 とを有しており、断面が略L字状に形成され いる。この実施の形態では、被施療者の前 部、上腕部、及び肩部までを一体的に形成 ることにより、相対位置が定まった腕部支 壁21が形成されている。また、この外側壁面 23の内側に位置する被施療者側には、座部2に 着座した被施療者が腕部を挿入することがで きる開口24が形成されている。この開口24は 被施療者の前腕部が位置する部分から肩部 かけて形成されている。

 さらに、上記下側壁面22には、被施療者 上腕部が位置する後部に、後側に向けて上 きに傾斜した傾斜壁25が設けられている。こ の傾斜壁25は、座部2に着座した被施療者の上 腕部を載せやすいような傾斜角度で設けられ ている。この傾斜壁25と上記下側壁面22とに 、後述する配管64~67を上下方向に通すための 複数個の配管穴71が設けられている。

 また、図4に示すように、外側壁面23は、 向きに延びた後に被施療者の腕部Aの外側か ら腕上に向けて延びる延設部26が形成されて る。この実施の形態の延設部26は、外側壁 23を外側から内側に向けて湾曲させることに より形成されている。さらに、上記下側壁面 22の内側には、上向きに隆起する隆起部27が 成されている。この隆起部27は、図2,3に示す ように、被施療者の前腕部が位置する部分に 形成されている。なお、隆起部27は、開口24 ら腕部を挿入するのに邪魔にならない程度 外側壁面よりも十分に低く形成されている

 さらに、この実施の形態では、図4に示す ように下側壁面22をほぼ水平に形成している 、図6に示すように、外側から内側に向けて 上向きに傾斜した壁面としてもよい。このよ うに下側壁面22を傾斜した壁面とすることに り、座部2に着座して下側壁面22に腕部Aを載 せた被施療者は、より自然な姿勢でマッサー ジをすることができる。また、下側壁面22を 斜した壁面とすることにより、被施療者の 部の上面を外側に傾けることができる。そ ため、前腕部の上面外側付近に存在する手 里のツボに十分な押圧マッサージをするこ ができる。

 また、図2,3に示すように、腕部支持壁21 前部には、被施療者の手部を囲うように筒 に形成された筒状部28が設けられている。こ の筒状部28は、前記開口24の前端を被施療者 前腕部と手部との間付近とし、その前部に けられている。この筒状部28を含めて、腕部 支持壁21の全体が一体的に形成され、その外 は全体が滑らかな曲面で連続するように形 されている。この筒状部28の前部には、通 用の通気穴29が設けられており(図1参照)、筒 状部28の内部に位置させる被施療者の手部に ける通気性を良くして、快適なマッサージ できるようにしている。

 そして、このように形成された腕部支持 21の内側に、被施療者の腕部を施療する施 部30が設けられている。この実施の形態にお ける施療部30は、被施療者の肩部をマッサー する肩施療部31と、上腕部を施療する上腕 療部32と、前腕を施療する前腕施療部33と、 部を施療する手施療部34とが設けられてい 。

 肩施療部31には、被施療者の肩部を外側 面23側から押圧する第1エアセル35が設けられ ている(図4,図5)。この第1エアセル35は、外側 面23に設けられた傾斜座36によって被施療者 の肩部に斜め上方から接するように配置され 、座部2に着座した被施療者の肩部に向けて 端側が膨出するように設けられている。第1 アセル35の上端側を膨出させることで、被 療者の肩部を背凭れ部3に押付けることがで 、第1エアセル35で押圧する肩部(施療する部 分)を逃がさず効果的なマッサージを行うこ ができる。この実施の形態では、第1エアセ 35を2重にして、肩ぐう等のツボに十分な押 マッサージをすることができるようにして る。この第1エアセル35には、図1に示すよう にカバー37が被せられ、被施療者の肩部とソ トに接するようにしている。

 上腕施療部32には、傾斜壁25に設けられた サポート部材38に第2エアセル39と第3エアセル 40とが設けられている。外側壁面23側に設け れた第2エアセル39は、上端側が膨出するよ に設けられており、上腕部を上側から下向 に押圧するようになっている。傾斜壁25から 内向きに設けられた第3エアセル40は、上端側 が内側から上向きに延びるように設けられて おり、上腕部を内側から外側壁面23に向けて み込んで押圧することにより上腕部を保持 るようになっている。この第3エアセル40は 被施療者の腕部を腕部支持壁21に保持する めの機能を備えた保持用エアセルである。 かも、これら第2エアセル39と第3エアセル40 を膨出させて上腕部を押圧すれば、上腕部 効果的な押圧マッサージをすることができ 。これらの第2,第3エアセル39,40も、図1に示 ようにカバー41が被せられ、被施療者の腕部 とソフトに接するようにしている。

 前腕施療部33には、下側壁面22側に第4エ セル42,43が、外側壁面23側に第5エアセル44,45 、この外側壁面23の上部の延設部26側に第6 アセル46,47が設けられており、この例では、 前腕部の前後方向にそれぞれ設けられている 。このように前後方向にそれぞれ設けること により、後述するように背凭れ部3の角度が 更されて前腕部の位置が前後方向にずれた しても、いずれかのエアセルで押圧マッサ ジができるようにしている。また、被施療 の個人差による様々な腕部の長さにも対応 きる。下側壁面22側に設けられた第4エアセ 42,43は、内側が膨出するように設けられてお り、前腕部を内側から上向きに押圧するよう になっている。この第4エアセル42,43は、下側 壁面22の内側の隆起部27により、上向きで外 に向けて前腕部を押圧するので、外側壁面23 との間で被施療者の前腕部に十分な押圧マッ サージをするようにしている。外側壁面23側 設けられた第5エアセル44,45は、後側に位置 る第5エアセル44は後端側が膨出するように 前側に位置する第5エアセル45は前端側が膨 するように設けられており、前腕部を前後 ら内側に押圧するようになっている。外側 面23の延設部26側に設けられた第6エアセル46 ,47は、上端側が膨出するように設けられてお り、前腕部を上側から下向きに押圧するよう になっている。この第6エアセル46,47は、延設 部26によって内側下方に向けて前腕部を押圧 るので、上記第4エアセル42,43とによって被 療者の前腕部に十分な押圧刺激を与えてマ サージをすることができる。しかも、上記 6エアセル46,47を2重にして、手の三里等のツ ボに十分な押圧マッサージをするようにして いる。これらの第4エアセル42,43、第5エアセ 44,45、第6エアセル46,47は、図1に示すように 腕部の前後方向に設けられたエアセルに一 のカバー48,49,50がそれぞれ被せられ、被施療 者の腕部とソフトに接するようにしている。

 手施療部34には、外側壁面23側から下側壁 面22側と、筒状部28の上部とに向けて押圧す 第7エアセル51,52が設けられている。これら 第7エアセル51,52は、内側が膨出するように けられており、手部を上下方向から押圧す ようになっている。これらの第7エアセル51,5 2も2重にして、手部に十分な押圧マッサージ するようにしている。

 このように、この実施の形態では、腕部 持壁21に沿って位置させた被施療者の腕部 施療する施療部30が、エア式の施療子である エアセル35,39,40,42~47,51,52によって構成されて る。なお、各エアセル35,39,40,42~47,51,52は、 定側に黒点を図示している。上記上腕施療 32の第2エアセル39と、前腕施療部33の外側壁 23側に設けられた第5エアセル44,45は、必ず も設置しなくてもよい。

 図7に示すように、この実施の形態におけ る施療部30はエア式で構成されているため、 記各エアセル35,39,40,42~47,51,52(図では模式的 示す)への空気の給排を行うための制御弁ユ ニット55(電磁弁ユニット)が肘掛け部4の下部 形成する案内部56に設けられた取付板57に並 設されている。案内部56は、肘掛け部4を基台 6に支持すると共に、背凭れ部3の角度変更に 応して、基台6側に設けられたガイドピン58 案内溝59が案内されて肘掛け部4の角度を変 する機能を備えている。このように、背凭 部3の角度に応じて肘掛け部4の角度と位置 変更することにより、肘掛け部4の各施療部3 1~34の位置が被施療者の腕部の位置に対応す ように移動する。特に、肩部をマッサージ る肩施療部31は、常に背凭れ部3に凭れた被 療者の肩部(例えば、肩ぐう等のツボ)と対向 するように移動して、肩部を背凭れ部3に押 付けて効果的な押圧マッサージができるよ になっている。上記案内部56の外側には、化 粧カバー72が設けられている(図4)。

 この実施の形態では、上記肩施療部31の 1エアセル35と、上腕施療部32の外側壁面23側 設けられた第2エアセル39と、上腕施療部32 内側に設けられた第3エアセル40とが、同一 制御弁60によって給排されている。また、前 腕施療部33の後側に位置する、下側壁面22側 設けられた第4エアセル42と、外側壁面23側に 設けられた第5エアセル44と、延設部26側に設 られた第6エアセル46とが、同一の制御弁61 よって給排されている。さらに、前腕施療 33の前側に位置する、下側壁面22側に設けら た第4エアセル43と、外側壁面23側に設けら た第5エアセル45と、延設部26側に設けられた 第6エアセル47とが、同一の制御弁62によって 排されている。また、手施療部34に設けら た第7エアセル51,52は、同一の制御弁63によっ て給排されている。これら4系統の制御弁60~63 は、上記基台6に設けられた制御装置12(図1)に よって制御される。

 図示するように、これら4系統の制御弁60~ 63は、肘掛け部4の下部に並設され、各制御弁 60~63とエアセル35,39,40,42~47,51,52とが配管64~67に よって接続されている。また、これらの制御 弁60~63にエアを給排する分岐部68が、取付板57 に取付けられている。この分岐部68は、各制 弁60~63と配管69で接続されており、この分岐 部68の全配管69と連通する配管70が、基台6側 接続されている。このように、肘掛け部4に 対位置が定まった腕部支持壁21を備えさせ ことにより、この実施の形態のように施療 にエアセル35,39,40,42~47,51,52を採用した場合に は肘掛け部4の内部に配管系統を容易にまと ることができ、基台6側との配管70を大幅に 素化することができる。また、配管64~67も、 相対位置が変化しない腕部支持壁21の下側壁 22と傾斜壁25とに設けられた、各エアセル35, 39,40,42~47,51,52に近接した位置の上記配管穴71 通して容易に設けることができる。

 以上のように構成された椅子型マッサー 機1によれば、座部2に着座した被施療者は 部を肘掛け部4の開口24から腕部支持壁21に沿 うように挿入すれば、被施療者の前腕部、上 腕部、及び肩部の下方と外方とに相対位置が 定まった腕部支持壁21によって腕部を自然な 勢で支持することができる。また、その状 で各施療部31~34によって肩部、上腕部、前 部、及び手部をマッサージすることができ ので、被施療者の肩部から腕部にかけて効 的なマッサージを行うことができる。しか 、腕部支持壁21は、各部位の相対位置が定ま っているので、マッサージの姿勢が変化して も位置調整等を要することなく、この腕部支 持壁21に載せた腕部と肩部とを自然な姿勢で 果的にマッサージすることができる。

 また、この実施の形態では、肘掛け部4の 下部にエア配管64~67を集中させることにより この肘掛け部4をユニットとして基台6とは に組むことができ、肘掛け部4と基台6とを異 なる場所で製作したり、これらを接続する作 業を簡略化することができ、組立て等の作業 性を大幅に向上させることができる。

 なお、上記実施の形態では、被施療者の 腕部、上腕部、及び肩部までを一体的に形 することにより相対位置が定まった腕部支 壁21を形成しているが、相対位置が定まっ 構成であれば、これらを別体で構成しても い。

 また、上記実施の形態では、施療部30に ア式のエアセルを採用しているが、施療部30 はバイブレータ等であってもよく、上記実施 の形態に限定されるものではない。

 さらに、前述した実施の形態は一例を示 ており、本発明の要旨を損なわない範囲で 種々の変更は可能であり、本発明は前述し 実施の形態に限定されるものではない。

 (実施の形態2)
 次に、本発明の椅子型マッサージ機につい 、実施の形態2に係る構成を説明する。本実 施の形態に係る椅子型マッサージ機自体は、 図1乃至7を用いて説明した上記実施の形態1に 係る椅子型マッサージ機1と同様の構成を備 ており、以下では、この椅子型マッサージ 1のマッサージ動作に関連する構成について に説明する。

 図8は、図2に示す施療部の機能を説明す ためのブロック図であり、図9は、図8に示す 施療部によるマッサージの一例を示すタイム チャート、図10は、図8に示す施療部によるマ ッサージの他の例を示すタイムチャートであ る。なお、これらの図では、肘掛け部4に設 られた施療部たるエアセル35,39,40,42~47,51,52に 関する制御についてのみを説明し、椅子型マ ッサージ機1の他のエアセル等に関する制御 省略している。また、図9及び図10では、横 に時間、縦軸に各エアセル35,39,40,42~47(この ではエアセル51,52を動作させないパターンを 示す)を膨張及び収縮させる制御弁60~62のON/OFF 状態を示している。

 図8に示すように、上記図1に示す制御部12 には、被施療者が操作する操作リモコン8(操 部)が接続されている。また、制御部12には 駆動部75が接続されている。駆動部75は、図 示しないポンプ及び電磁弁を有する給排気装 置76に接続され、この給排気装置76は、肘掛 部4の下部の案内部56に設けられた取付板57に 取付けられている分岐部68と配管70(エアホー )を介して接続されている。この分岐部68は 各エアセル35,39,40,42~47,51,52を膨張及び収縮 せる制御弁60~63と配管69で接続されている。 れらの制御弁60~63とエアセル35,39,40,42~47,51,52 とは、上記図5に示すように各配管64~67で接続 されている。また、制御部12と各制御弁60~63 は、配線77によって接続されており、制御部 12からの信号によって各制御弁60~63を開閉さ るようになっている。駆動部75は、制御部12 らの指示に従って給排気装置76を駆動し、 の制御部12からの信号で各制御弁60~63を開閉 せている。これにより、各エアセル35,39,40,4 2~47,51,52にどのような動作を実行させるかを 御する。

 図9は、上記各エアセル35,39,40,42~47に実行 せる動作の一例を示しており、被施療者の 部側から手部側に向って行う遠心法のマッ ージの例を示している。この例の場合、最 に制御弁60をONにしてエアセル35,39,40を膨出 せ、所定時間経過後に制御弁61をONにしてエ アセル42,44,46を膨出させる。このエアセル42,4 4,46の膨出時には上記エアセル35,39,40は膨出し ている。そして、所定時間オーバーラップさ せた後に、制御弁60をOFFにすると共に制御弁6 2をONにして、エアセル43,45,47を膨出させる。 のエアセル43,45,47の膨出時には上記エアセ 42,44,46は膨出している。その後、所定時間オ ーバーラップさせた後に制御弁61をOFFにし、 に所定時間経過後に制御弁62をOFFにする。 お、前述したとおり、エアセル39,44,45は必ず しも設置しなくてもよい。

 このように制御することにより、被施療 の腕部の肩部と上腕部をマッサージしつつ 腕部の後側のマッサージに移行し、更に前 部の後側をマッサージしつつ前腕部の前側 マッサージへと移行し、被施療者の心臓に い部分から腕部の先へと遠心法のマッサー を行うことができる。この例では示されて ないが、制御弁62の制御に続いて制御弁63を ONにして、エアセル51,52による手部のマッサ ジを行ってもよい。

 図10は、上記各エアセル35,39,40,42~47,51,52に 実行させる動作の他の一例を示しており、被 施療者の手部側から肩部側に向って行う求心 法のマッサージの例を示している。この例の 場合、最初に制御弁62をONにしてエアセル43,45 ,47を膨出させ、所定時間経過後に制御弁62をO FFにすると共に制御弁61をONにしてエアセル42, 44,46を膨出させる。そして、所定時間経過後 制御弁61をOFFにすると共に制御弁60をONにし エアセル35,39,40を膨出させる。その後、所 時間経過後に制御弁60をOFFにすると共に、上 記制御弁62をONにしてエアセル43,45,47を膨出さ せる動作を繰り返している。この動作を繰り 返した後、制御弁62をONにしてエアセル43,45,47 を膨出させ、所定時間経過後に制御弁62をOFF すると共に制御弁61をONにしてエアセル42,44, 46を膨出させる。この後、所定時間経過後に 御弁61をOFFにし、また所定時間経過後に制 弁61をONにしてエアセル42,44,46を膨出させる そして、所定時間経過後に制御弁61をOFFにす ると共に制御弁60をONにしてエアセル35,39,40を 膨出させる。その後、所定時間経過後に制御 弁60をOFFにする。この例では、各エアセル35,3 9,40,42~47の膨出を個別に行っているが、一部 オーバーラップさせるようにしてもよい。 た、各エアセル35,39,40,42~47の膨出時間も任意 に設定すればよい。さらに、先に制御弁60を い時間でONにして保持用エアセル40をある程 度膨出させた後に、上記制御を行うようにし てもよい。

 このように制御することにより、被施療 の前腕部の前側をマッサージした後に前腕 の後側をマッサージし、その後、上腕部と 部をマッサージするように、被施療者の心 に遠い部分から心臓に近い部分へと求心法 マッサージを行うことができる。この例で 示されていないが、制御弁62の制御の前に 御弁63をONにして、エアセル51,52による手部 マッサージを行ってもよい。

 以上のように構成された椅子型マッサー 機1によれば、座部2に着座した被施療者は 部を肘掛け部4の開口24から腕部支持壁21に沿 うように挿入すれば、被施療者の前腕部、上 腕部、及び肩部の下方と外方とに相対位置が 定まった腕部支持壁21によって腕部を自然な 勢で支持することができる。また、腕部の ッサージは、保持用エアセル40によって腕 を腕部支持壁21側に保持した状態で、各施療 部31~34により肩部、上腕部、前腕部、及び手 をマッサージするので、マッサージ時に腕 を逃すことなく設計した力で押圧して被施 者の肩部から腕部にかけて効果的なマッサ ジを行うことができるので、例えば、肩部 おける肩ぐう等のツボや、前腕部の上外付 に位置する手三里等のツボの効果的なマッ ージができる。

 また、上記図9及び図10に示す各タイムチ ートの組合わせ、時間制御、入れ替え等、 更を加えることにより様々なパターンの制 を行うことが可能であり、各エアセル35,39,4 0,42~47,51,52の動作の組合わせは、マッサージ るツボの位置や施療効果、施療順序等を考 して決定すればよい。さらに、施療効果の いツボに対して長時間のマッサージを行っ もよく、各エアセル35,39,40,42~47,51,52の動作時 間も適宜決定すればよい。

 さらに、上記実施の形態では、4系統の制 御弁60~63で11個のエアセル35,39,40,42~47,51,52を膨 張及び収縮させているが、制御弁を増やして エアセル35,39,40,42~47,51,52の駆動系を増やして り細かく制御するようにしてもよい。例え 、エアセル35とエアセル39,40とを分けて独立 系統とすることにより、保持用エアセルであ る第3エアセル40の部分の独立駆動と、肩部を 押圧マッサージするエアセル35の独立駆動と 行えるようにしてもよい。また、制御系を やす場合に、上記したようにエアセル39,44,4 5が設置されていない構成では、エアセル40は 独立駆動、エアセル42,46、エアセル43,47、エ セル51,52はそれぞれ対で駆動する構成が、設 備費用増加を抑えることができて好ましい。

 なお、上記実施の形態では、被施療者の 腕部、上腕部、及び肩部に施療部を備えて るが、必ずしも全ての施療部を備えている 要はない。

 (実施の形態3)
 次に、本発明の実施の形態3に係るマッサー ジ装置について、図面を参照しながら具体的 に説明する。図11は、本発明の実施の形態に る椅子型マッサージ機の全体構成を示す斜 図である。図11に示すように、椅子型マッ ージ機101は、被施療者が着座する座部102と 被施療者の上半身を後方から支持する背凭 部103と、被施療者の腕部を支持するアーム スト104と、被施療者の脚部を支持するフッ レスト105とから主として構成されている。

 [全体構成]
 座部102は、基台102aの上部に設けられた座フ レーム102b(図11にその一部を図示)の上部に、 平坦に形成されたクッションが配設されて 成されている。このクッションは、ウレタ フォーム、スポンジ、又は発泡スチロール の内装材が、ポリエステル製の起毛トリコ ト、合成皮革、又は天然皮革等から成る外 カバーによって覆われることにより構成さ ている。

 座部102の前側には、被施療者の膝から足 に至る下腿部を施療するためのフットレス 105が配設されている。このフットレスト105 側面視で略L字形状を成し、膝から足首に至 る部分であって主に脹脛(ふくらはぎ)に対応 る上側フットレスト105aと、足首から足先に 至る部分に対応する下側フットレスト105bと 、右脚と左脚とにそれぞれ対応して備えて る。

 座部102の後側には、被施療者の上半身を 持する背凭れ部103が設けられている。この 凭れ部103は、被施療者の上半身を支持すべ 、一般的な体格の成人が椅子型マッサージ 101に着座した際に該成人の身体の一部がそ 外部にはみ出ない程度の大きさとされてお 、正面視で縦長の略長方形を成している。 して、この背凭れ部103の上部には、該背凭 部103により上半身を支持された被施療者の 部に対応して枕部106が配設されている。

 また、背凭れ部103内には長方形状の背フ ーム103aが内臓されており、この背フレーム 103aは、その下端部から若干上方の位置にて 座部102下方に設けられた座フレーム102b(図12 照)により回動自在に枢支されている。一方 、背フレーム103aの下端部にはエアシリンダ から成る直動式アクチュエータ103b(図18も参 )の一端が接続され、その他端は座フレーム 102bの前部に接続されている。従って、直動 アクチュエータ103bが伸縮することにより、 凭れ部103は枢支位置を中心に上部が前後方 へ回動自在になっており、特に、直動式ア チュエータ103bが縮小することによって後方 へ傾倒可能になっている。

 更に、背凭れ部103内には施療子107aを有す る機械式のマッサージ機構107が収容されてい る。このマッサージ機構107は、上下方向へ延 びる図示しないガイドレールに沿って背凭れ 部103の長手方向に往復動可能となっており、 制御部170(図18参照)からの指示によって被施 者の上半身に対して揉み、叩き、ローリン 等のマッサージを実行可能になっている。

 座部102及び背凭れ部103の両側方には、座 102に着座した被施療者の腕部を支持するア ムレスト104が、背凭れ部103の側方位置から 部102に沿って前方へ延設されるようにして 設されている。後に詳述するが、このアー レスト104は、上部の肘置き部110とその下部 サイドカバー1111とから構成され、肘置き部 110は、起立した状態の背凭れ部103における上 下方向の中央部分より若干上方位置から、下 方且つ前方へと向かって座部102の前端近傍に 至るまで延設されており、被施療者の手先か ら肘を経由して上腕及び肩に至るまでを支持 可能に構成されている。

 上述した座部102、背凭れ部103、アームレ ト104、及びフットレスト105には、それぞれ 宜位置にエアセルが配設されている。この アセルは、座部102の下方に配設されたポン 132等から成る給排気装置135(図18参照)に可撓 性のチューブ134(図18参照)を介して接続され おり、この給排気装置135からの給排気によ て膨張及び収縮するように構成されている 従って、座部102に着座した被施療者の各部 、膨縮するエアセルによって押圧施療でき ようになっている。

 [アームレストの構成]
 次に、アームレスト104の構成について更に 細に説明する。図12は、アームレスト104の 成を説明するための分解斜視図である。図12 に示すようにアームレスト104は、上下割りに 構成された肘置き部110と、この肘置き部110の 下方に設けられたベース部109とから主として 構成され、更にこのベース部109は、座部102の 側方を覆うサイドカバー111と、肘置き部110及 びサイドカバー111を座フレーム102bに取り付 るための取付プレート112とから主に構成さ ている。

 まず座フレーム102bは、背凭れ部103の枢支 位置から前方へ延びる側部フレーム113を有し 、該側部フレーム113には側面視で矩形状を成 す側部プレート113aがその上端部にて接続さ ている。また、この側部プレート113aの対角 置、即ち前側上部及び後側下部には、外側 へ向かって突出する第1ガイド突起113bが設 られている。なお、側部フレーム113の先端 113cには、フットレスト105の上部に設けられ 枢軸(図示せず)を支持すべく枢支孔113dが形 されている。

 一方、取付プレート112は、側方へ主面が けられたメインプレート114と、該メインプ ート114の上部に設けられ、主面が上方へ向 られて肘置き部110を支持するための上部プ ート115とを有している。

 メインプレート114は、後部から前部へ向 うに従って上下方向の幅寸法が大きくなっ おり、後端部には、背フレーム103aの上下方 向略中央部分から外側方へ向けて突設された 枢軸103cが挿通される枢支孔114aが形成されて る。また、メインプレート114の前部には略 弧状の長孔から成る2つの第1ガイド孔114bが 通して形成されている。このようなメイン レート114は、後端部の枢支孔114aが背フレー ム103aの枢軸103cに挿通され、且つ座フレーム1 02bに設けられた第1ガイド突起113bが第1ガイド 孔114bに挿通されることによって、座フレー 102bに取り付けられる。

 また、取付プレート112が有する上部プレ ト115は、幅寸法が小さく前後方向に長寸の レート状を成し、前端部には上方へ突設さ た回動軸部115aが設けられ、後部には同様に 上方へ突設された第2ガイド突起115bが設けら ている。回動軸部115aは円筒状を成して内部 通路115c(図15も参照)を有しており、この内部 路115cを通じて上部プレート115の上方空間と メインプレート114の外側方に位置する下方空 間とを連通している。

 このような取付プレート112のメインプレ ト114には、外側方からサイドカバー111が取 付けられる。サイドカバー111は、側面視で インプレート114より若干大きく、このメイ プレート114の全てを覆う寸法を有し、中央 分が外側方へ向かって突出するように若干 らんだ形状となっている。従って、サイド バー111がメインプレート114に取り付けられ と、両者の間には、後述するバルブ133(図15 照)を収容するバルブスペース112a(図15参照) 形成される。

 また、サイドカバー111の前部には、取付 レート112を前方から覆うべく前側壁部111aが 設けられている。そして、この前側壁部111a 内側部分(椅子型マッサージ機101における幅 向の内側部分)には、座フレーム102bが有す 側部フレーム113の前端部との干渉を避ける く切欠部111bが形成されている。

 また、上記取付プレート112の上部プレー 115には、上方から肘置き部110が取り付けら る。肘置き部110は、平面視で上部プレート1 15より若干大きく、この上部プレート115の全 を覆う寸法を有し、相対的に下側に位置す 下側ケース117と、この下側ケース117に対し 上方から取り付けられる上側ケース118とを している。

 下側ケース117は、前後方向に長寸を成し 主に被施療者の肘から手先までの前腕部を 持する前腕支持面117aと、主に肘から肩へ至 る上腕を支持する上腕支持面117bと、前腕支 面117aの左右の側部から上方へ小寸法だけ立 された側壁面117cとを有している。このうち 上腕支持面117bは、前腕支持面117aの後端から 設されており、且つ後部が前部に比べて上 に位置するように傾斜している。

 前腕支持面117aの前部には、上下方向に貫 通する回動軸受孔119が形成され、この回動軸 受孔119には、取付プレート112の上部プレート 115が有する回動軸部115aが下方から挿通可能 なっている。また、前腕支持面117aの後部に 、回動軸受孔119を中心とする円弧状の長孔 成す第2ガイド孔120が形成され、この第2ガ ド孔120には、取付プレート112の上部プレー 115が有する第2ガイド突起115bが下方から挿通 可能になっている。

 また、肘置き部110の上側ケース118は、下 ケース117と同様に前後方向に長寸を成し、 の前側部分118aにおいては下方に開口し、こ れよりも後方に位置する後側部分118bにおい は下方及び内側方に開口した形状となって る。そして、この上側ケース118が上方から 側ケース117に取り付けられると、上側ケー 118の前側部分118aの左右の下端部が、下側ケ ス117の左右の側壁面117cの上端部に接合され 、上側ケース118の後側部分118bの外側の下端 が、下側ケース117の外側の側壁面117cの上端 に接合される。

 その結果、図11に示すように円筒状を成 前部ケース110aと、これより後側に位置して 側(椅子型マッサージ機101の幅方向の内側) 挿脱口110cを有する後部ケース110bとから成る 肘置き部110が構成される。このような肘置き 部110により、その前部ケース110aによって被 療者の腕部(特に、手先)が外周囲から覆われ 、後部ケース110bによって被施療者の腕部(特 、前腕及び上腕)が下方及び外側方から覆わ れる。更に、後部ケース110bの内側に形成さ た挿脱口110cを通じ、肘置き部110の内外へ腕 を挿脱自在となっている。

 更に、下側ケース117の前端部には下方に んだ切欠部117dが形成され、上側ケース118の 前端部にも上方に窪んだ切欠部118dが形成さ ている。そして、下側ケース117に上側ケー 118が取り付けられると、これらの切欠部117d, 118dによって1つの通気孔121(図11参照)が形成さ れ、この通気孔121を通じて肘置き部110の内外 が連通されている。

 このような肘置き部110は、図12に示すよ に、肘置き部110が有する回動軸受孔119及び 2ガイド孔120に、取付プレート112が有する回 軸部115a及び第2ガイド突起115bが夫々挿通す ようにして、取付プレート112に上方から取 付けられる。そして、このような取付プレ ト112への肘置き部110の取り付けと、既に説 したようなサイドカバー111の取付プレート1 12への取り付けとによって、本実施の形態に るアームレスト104は構成されている。

 [アームレストの幅位置調整]
 このようなアームレスト104は、肘置き部110 ベース部109に対して左右方向へ移動可能に っている。図13は、肘置き部110の動作を説 するための平面図であり、背凭れ部103に最 近い位置(第1位置)にあるときの肘置き部110 太い二点鎖線で示し、移動により背凭れ部10 3から最も離隔した位置(第2位置)にあるとき 肘置き部110を細い二点鎖線で示している。

 図13に示すように肘置き部110は、第1位置 おいては平面視においてベース部109(サイド カバー111及び取付プレート112)の全てを覆う うにして、前後方向に長手方向が一致する う配置されている(太い二点鎖線で示す肘置 部110参照)。この肘置き部110は、その前部に おいて回動軸受孔119に回動軸部115aが挿通さ ることによって、この回動軸部115aにより枢 されている。また、肘置き部110が有する円 状の第2ガイド孔120には第2ガイド突起115bが 通されている。従って、肘置き部110は、そ 前部が回動軸部115aに枢支された状態で、第 2ガイド孔120内を第2ガイド突起115bが移動でき る範囲内でその後部が左右方向へ移動可能と なっている(細い二点鎖線で示す第2位置での 置き部110参照)。

 このように、本実施の形態に係る肘置き 110は、前部を中心として後部がベース部109 対して左右方向(即ち、椅子型マッサージ機 101の幅方向)へ、第1位置から第2位置に至る範 囲で位置調整可能となっているため、椅子型 マッサージ機101に着座した被施療者は、その 体格や好みに応じ、所望する位置に肘置き部 110を調整することにより、リラックスした姿 勢をとることが可能である。

 また、このような肘置き部110の位置調整 作は、内部に腕部を載置した状態で被施療 の手動によって行うことができるが、機械 に自動で行うことも可能である。図18は、 子型マッサージ機101の機械的な機能を説明 るためのブロック図である。ここに示すよ に椅子型マッサージ機101は制御部170を備え おり、この制御部170は座部102の下方などに 載され、被施療者が操作することのできる モートコントローラ171(図11も参照)に接続さ ている。

 制御部170には、駆動部180を介してモータ1 90に接続されている。このモータ190は取付プ ート112に固定され、その出力軸には図示し いピニオンギヤが取り付けられている。ま 、肘置き部110の後部下面には、歯列が椅子 マッサージ機101の幅方向に沿うようにして 示しないラックが取り付けられ、このラッ に前記ピニオンギヤが噛合している。

 従って、制御部170からの指示によって駆 部180が出力する駆動信号によりモータ190が 転すると、ピニオンギヤの回転に伴ってラ クが左右方向へ移動し、このラックと共に 置き部110もベース部109に対して左右方向へ 動できるようになっている。このような肘 き部110の自動的な位置調整動作は、被施療 がリモートコントローラ171を操作すること よって実行させることも可能であり、また 予め設定された条件に基づいて制御部170の 断により適宜実行させることも可能である

 なお、既に説明したように本実施の形態 係るアームレスト104は、平面視したときに 凭れ部103の側方位置から座部102に沿って前 へ延設された構成となっている。このよう 構成により、被施療者の手先から上腕及び にかけての腕全体を支持でき、この支持状 で幅方向への位置調整が可能となっている 即ち、幅方向へ移動させて位置調整した後 、腕全体を支持可能となっている。しかし がら、アームレスト104の構成はこれに限ら るものではなく、前後方向の寸法はこれよ 短いものに設定することもでき、その場合 あっても本発明を適用して上述したのと同 の作用効果を奏することができる。

 [アームレストの前後動]
 ところで、図11を用いて既に説明したよう 、背凭れ部103は起立した状態から後方へ傾 可能になっており、上述したアームレスト10 4は、背凭れ部103に連動して前後方向へ移動 能になっている。図14は、背凭れ部103とアー ムレスト104との連動動作を説明するための椅 子型マッサージ機101の側面図であり、(a)は背 凭れ部103が起立した状態を示し、(b)は背凭れ 部103が後傾した状態を示している。

 図14(a)に示すように、アームレスト104は 取付プレート112の後端部の枢支孔114aが背フ ーム103aの枢軸103cに挿通されることによっ 、背凭れ部103の長手方向中央付近に枢支さ ている。また、アームレスト104は、取付プ ート112の前部に形成された2つの第1ガイド孔 114bに、座フレーム102bの第1ガイド突起113bが 通されることによって、第1ガイド孔114bの開 口範囲内で可動な状態で座フレーム102bに支 されている。

 そして、図14(a)に示す背凭れ部103の起立 態で、アームレスト104の肘置き部110が有す 上腕支持面117b(図12も参照)は、背凭れ部103の 前面側方位置から下方且つ前方へ向かう傾斜 面を成し、前腕支持面117a(図12も参照)は、上 支持面117bの先端から若干下方へ向かいつつ 前方へ向かう傾斜面を成している。従って、 背凭れ部103が起立した状態の椅子型マッサー ジ機101に着座した被施療者の腕部は、前腕支 持面117a及び上腕支持面117bによって自然な姿 の状態で支持されるようになっている。

 次に、図14(b)に示すように背凭れ部103が 傾すると、枢軸103cに支持されたアームレス 104の後部が背凭れ部103と共に後方且つ下方 と移動し、これに伴って第1ガイド突起113b よる第1ガイド孔114bの挿通位置も移動する。 その結果、アームレスト104は、若干後方へ移 動しつつ後部が下方へ移動して前上がりの姿 勢へ変位する。

 このときアームレスト104の肘置き部110が する上腕支持面117bは、背凭れ部103の前面に 沿った若干前傾した傾斜面を成しており、前 腕支持面117aは、上腕支持面117bの先端から前 へ向かいつつ若干上方へ向かうように後傾 た傾斜面を成している。従って、背凭れ部1 03が後傾した状態の椅子型マッサージ機101に 向けに支持された被施療者の腕部は、前腕 持面117a及び上腕支持面117bによって自然な 勢の状態で支持されるようになっている。

 このような背凭れ部103の傾倒動作は、制 部170によって制御される。図18に示すよう 、椅子型マッサージ機101が備える制御部170 は、駆動部181を介して直動式アクチュエー 103b(図11も参照)が接続されている。従って、 被施療者がリモートコントローラ171を操作す るか、又は制御部170の判断により、制御部170 からの指示に従って駆動部181が出力する駆動 信号によって直動式アクチュエータ103bが伸 すると、背凭れ部103が前後方向に起伏動し これに伴ってアームレスト104も前後方向に 動する。

 また、制御部170は、背凭れ部103の傾倒動 と既に説明したアームレスト104の幅方向へ 位置調整動作とを連動させるよう制御する とも可能である。即ち、制御部170は、背凭 部103を傾倒動作させる直動式アクチュエー 103bと、アームレスト104を幅方向へ移動させ るモータ190とに夫々接続されているため、背 凭れ部103及びアームレスト104を連動させるよ う制御可能である。

 例えば、背凭れ部103の起立時(直動式アク チュエータ103bの伸長時)にアームレスト104が 凭れ部103に最も近接する第1位置(図13参照) ある状態から、制御部170からの指示によっ 直動式アクチュエータ103bを縮小し、背凭れ 103を後傾させる場合、直動式アクチュエー 103bを縮小させつつモータ190を駆動してアー ムレスト104を第2位置(図13参照)へ向かって背 れ部103から外側方へ離隔させるように移動 せることができる。

 逆に、背凭れ部103の起立時にアームレス 104が背凭れ部103から最も離隔する第2位置に ある状態から、制御部170からの指示によって 直動式アクチュエータ103bを縮小し、背凭れ 103を後傾させる場合、直動式アクチュエー 103bを縮小しつつモータ190を駆動してアーム スト104を第1位置へ向かって背凭れ部103へ接 近するように移動させることができる。

 なお、後傾状態にある背凭れ部103を起立 せる場合には、上述したのと逆の動作によ て背凭れ部103の起立動作とアームレスト104 移動動作とを連動させることが可能である とは言うまでもない。また、図14を用いて 明したように、背凭れ部103の傾倒動作とア ムレスト104の前後移動動作とは、機構的に 動して実行される構成となっているため、 述したように制御部170によって背凭れ部103 傾倒動作とアームレスト104の幅方向の移動 作とを連動させた場合には、これと同時に ームレスト104の前後移動動作も連動して実 されることとなる。

 このように、背凭れ部103の傾倒動作とア ムレスト104の幅方向への移動動作とを連動 せることにより、背凭れ部103の起立時と後 時とのそれぞれにおいて、被施療者の腕部 とりうる自然な姿勢を維持可能なように、 動的にアームレスト104の位置調整を行うこ ができる。

 ところで、図14(b)に示すように、背凭れ 103が後傾してアームレスト104が後方へ移動 ると、座フレーム102bが有する側部フレーム1 13の先端部113cがアームレスト104より前方へ突 出する。アームレスト104のサイドカバー111は 、取付プレート112を前方からも覆うように前 側壁部111aが設けられているため、この前側 部111aと側部フレーム113の先端部113cとの干渉 が問題となるが、本実施の形態に係るサイド カバー111は、既に説明したようにその内側部 分に切欠部111bが形成されているため、側部 レーム113の先端部113cは、この切欠部111bを通 るようになっており、両者の干渉が回避され ている。

 [給排気構造]
 図15は、アームレスト104に設けられた施療 のエアセルへ給排気を行うための構成を示 側面図である。図15に示すように、アームレ スト104が有する肘置き部110には、その内壁面 に沿って複数のエアセル130が配設されている 。より具体的には、このエアセル130は、肘置 き部110内に載置された腕部の手先を上下方向 から押圧施療するエアセル130aと、前腕のう 手首側を上下及び外側方から押圧施療する アセル130bと、前腕のうち肘側を上下及び外 方から押圧施療するエアセル130cと、上腕を 上下から押圧施療すると共に挟持可能なエア セル130dと、上腕の上方に位置する肩側部(肩 う近傍)を外側方から押圧施療するエアセル 130eとを有し、これらエアセル130a~30eは肘置き 部110内の所定位置に前方から順に配設されて いる。

 一方、図12でも示したように、肘置き部11 0の前部に形成された回動軸受孔119は、筒状 成す回動軸部115aにより貫通されており、こ 回動軸部115aの内部通路115cを通じて、肘置 部110内とサイドカバー111及び取付プレート11 2に挟まれたバルブスペース112aとが連通して る。このバルブスペース112aには、座部102の 下方に設けられたポンプ132(図18参照)からの 排気量を調整するバルブ133が配設され、こ バルブ133は取付プレート112に支持されてい 。そして、各エアセル130a~130eとバルブ133と 、回動軸部115aの内部通路115cを介して配設さ れた可撓性のチューブ134によって連通するよ うに接続されている。

 このように、各エアセル130a~130eとバルブ1 33とを接続するチューブ134を、回動軸部115aの 内部通路115cに通す構成としているため、肘 き部110及び取付プレート112の他の箇所に、 ューブ134を通すための別途の貫通孔を形成 る必要がない。また、チューブ134が通され のが、肘置き部110の幅方向移動時に回動中 となる回動軸部115aの内部通路115cであるため 、肘置き部110の移動動作によってチューブ134 の位置が変更されるなどの影響がなく好都合 である。

 なお、下側ケース117の前腕支持面117aや上 腕支持面117bに設置される各エアセル130a~130e 夫々の近傍に、チューブ134を通すための貫 孔を形成してもよい。

 また、図18に示すように、上述したポン 132及びバルブ133から成る給排気装置135は、 動部182を介して制御部170に接続されている 従って、制御部170からの指示で駆動部182が 力した駆動信号により、ポンプ132及びバル 133が駆動し、各エアセル130a~130eへの給排気 独立して行われる。これにより、各エアセ 130a~130eは膨張及び収縮し、肘置き部110内に 置された被施療者の腕部を押圧施療可能と っている。

 [肘置き部の腕回りの回動]
 図16は、肘置き部110を腕部の回りに回動さ る構成を示す模式的な斜視図である。図16に 示す肘置き部110は、外側ケース140とこの外側 ケース140内に収容されて被施療者の腕部が載 置される内側ケース141とを備えている。この うち外側ケース140は、既に説明した下側ケー ス117と上側ケース118とが上下に接合された如 くの構造となっており、被施療者の手先を外 周囲から覆う前部ケース110aと、上腕を下方 び外側方から覆う後部ケース110bとを有し、 にこの後部ケース110bには腕部を内外に挿脱 自在な挿脱口110cを有している。なお、図16に 示す外側ケース140において、図11に示した肘 き部110と同様の構成を成す部分には対応す 同一の符号を付している。

 外側ケース140は、手先から肩に至るまで 腕部を覆うように構成されているのに対し 内側ケース141は、手先から肘に至る前腕を う構成となっている。より詳しくは、内側 ース141は前後方向に延びる略円筒状を成し おり、その前側部分である前部ケース141aは 手先を外周囲から覆うよう構成されている。 また、この前部ケース141aより後側に位置す 後部ケース141bは、手首から肘に至る部分を 方及び外側方から覆うよう構成され、内側 には腕部を挿脱自在な挿脱口141cが形成され ている。

 この内側ケース141の内壁面には、図15に 示したようなエアセル130a~130cが配設され、 アセル130aによって手先を上下方向から押圧 療し、エアセル130bによって前腕のうち手首 近傍を上下及び外側方から押圧施療し、エア セル130cによって前腕のうち肘近傍を上下及 外側方から押圧施療するようになっている なお、外側ケース140には図12に示したのと同 様の上腕支持面117bが備えられており、この 腕支持面117bには図15にて示したようなエア ル130d,130eが配設され、夫々上腕及び肩側部 押圧施療可能になっている。

 また、外側ケース140内には、前後方向へ びるクランクシャフト143が配設されている このクランクシャフト143は、長寸の角棒状 材から成り、その両端に設けられて互いに 軸芯状を成す枢支部143aと、これら枢支部143 aの間にオフセットして設けられたオフセッ 部143bと、枢支部143a及びオフセット部143b間 接続する2つの同長のリンク部143cとから構成 されている。このようなクランクシャフト143 は、前後の枢支部143aが外側ケース140の所定 所にて回動自在に枢支され、両枢支部143aが する同一の軸芯143dを中心に回動可能となっ ている。

 また、オフセット部143bには、内側ケース 141が前後方向へスライド可能に支持されてい る。即ち、内側ケース141の下面には前後方向 へ長寸の軸受部141dが取り付けられており、 の軸受部141dには、前後方向に貫通する断面 形の第3ガイド孔141eが形成されている。こ 第3ガイド孔141eに角棒状のオフセット部143b 挿通され、軸受部141dはオフセット部143bに沿 って前後方向へスライド可能となっている。 このようにオフセット部143bは、軸受部141dを して内側ケース141を支持すると共に、内側 ース141のスライド方向(前後方向)を規制す ガイドロッドの機能も果たしている。

 一方、内側ケース141の下方であって例え バルブスペース112aには、内側ケース141を回 動させるためのエアセル130fと、このエアセ 130fを上下から挟む上側挟持プレート145及び 側挟持プレート146とが設けられている。上 挟持プレート145は取付プレート112に固定さ ており、下側挟持プレート146は、その一方 側辺部分146aに設けられた支持軸146bが上側 持プレート145に枢着されている。従って、 側挟持プレート146は支持軸146bを中心に回動 在となっており、上側挟持プレート145へ接 する方向(閉方向)と離隔する方向(開方向)と に開閉自在となっている。

 更に、下側挟持プレート146における一方 側辺部分146aと、その対辺に位置する他方の 側辺部分146cとには、それぞれ適度な伸縮性 有するベルト147a,147bの下端部が接続されて る。そして、一方の側辺部分146aに接続され ベルト147aの上端部は、内側ケース141の外側 部に接続され、他方の側辺部分146cに接続さ たベルト147bの上端部は、内側ケース141の内 部に接続されている。

 また、図18に示すように上述したエアセ 130fは、ポンプ及びバルブ等から成る給排気 置191に可撓性のチューブ134を介して接続さ 、この給排気装置191は、駆動部183を介して 御部170に接続されている。なお、この給排 装置191は、既に説明した給排気装置135と別 にする必要はなく、給排気装置135によって 排気装置191の機能を兼ねることもできる。

 このような構成の肘置き部110では、被施 者によるリモートコントローラ171の操作又 制御部170の判断により、該制御部170からの 示に従って駆動部183から出力された駆動信 によって給排気装置191が駆動すると、エア ル130fへの給排気が行われ、該エアセル130f 膨張及び収縮する。エアセル130fが収縮状態 ら給気されて膨張すると、下側挟持プレー 146を下方へ押動する。すると、下側挟持プ ート146の他方の側辺部分146cに下端部が接続 されたベルト147bが下方へ引っ張られ、該ベ ト147bの上端部が接続された内側ケース141は 軸芯143dを中心として正面視で反時計回りに 回動することとなる。

 逆に、エアセル130fが膨張状態から排気さ れて縮小すると、下側挟持プレート146は上方 へ移動する。すると、下側挟持プレート146の 他方の側辺部分146cに下端部が接続されたベ ト147bにかかっていた張力が緩められ、他方 ベルト147aの張力によって内側ケース141は正 面視で時計回りに回動することとなる。

 従って、内側ケース141を軸芯143d回りに回 動させて位置調整することにより、被施療者 の腕部に対し、周方向の所望位置を適切にエ アセル130a~130cによって押圧施療することがで きる。また、エアセル130a~130cのうち1つ又は 数を膨張させた状態で、内側ケース141を回 させることにより、腕部を押圧した状態で の押圧箇所を腕部の周方向へ移動させ、い ゆる擦りマッサージを行うことができる。 に、このような擦りマッサージを行いつつ 微量のエアを給排気することにより、腕部 対して擦り揉みマッサージをすることも可 である。

 また、上述したように図16に示す肘置き 110は、内側ケース141がオフセット部143bに沿 て前後方向へスライド可能である。従って 被施療者の体格や好みに応じて、エアセル1 30a~130cの腕部に対する位置を、腕部の長手方 に沿って調整可能となっている。なお、上 した説明ではクランクシャフト143として断 矩形のものについて説明したが、これに限 ず他の断面形状のものであってもよい。例 ば、断面が多角形、楕円形、又は長円形の のでもよく、これらの場合には第3ガイド孔 141eの開口断面もこれらに整合する形状とす ばよい。このようにクランクシャフト143が 形断面でなければ、オフセット部143bを第3ガ イド孔141eに挿通するだけで、オフセット部14 3bの周方向に回動しないように内側ケース141 支持することができる。

 [肘置き部の腕回りの回動の他の態様]
 図17は、肘置き部110を腕部の回りに回動さ る他の構成を示す模式的な斜視図である。 17に示す肘置き部110は、クランクシャフト143 の回転中心である軸芯143dとオフセット部143b の離隔寸法が前部と後部とで異なるように 成されている。即ち、前後の枢支部143aとオ フセット部143bとを接続するリンク部143cが、 側のリンク部143cに比べて後側のリンク部143 cの方が長寸になっている。また、図16ではエ アセル130f、上下の挟持プレート145,146、及び ルト147a,147bによって内側ケース141を回動さ る構成としていたが、図17に示す肘置き部11 0はこれに換えて、クランクシャフト143の後 の枢支部143aにモータ150の出力軸150aが接続さ れている。なお、図17に示す肘置き部110が備 るその他の構成は、図16に示す肘置き部110 対応する構成と同様であるため、対応する 成に同一の符号を付して当該構成について 説明は省略する。

 このような肘置き部110の場合も、図16に した肘置き部110と同様の作用効果を奏する これに加え、後側のリンク部143cが前側のリ ク部143cよりも長寸になっているため、モー タ150の駆動によってクランクシャフト143が軸 芯143d回りに回動すると、内側ケース141は前 に比べて後部の方がより大きな径で回動す 。従って、このような内側ケース141に載置 れた被施療者の腕部は、手先側の部分に比 て肘側の部分がより大きな径で回動するこ となる。

 また、図17に示すように上述したモータ15 0は、アームレスト104の後部に収容されてい 。アームレスト104の後部には、外側ケース14 0が有する上腕支持面117bの下方位置に、アー レスト104の前部に比べて余剰スペース104aが 確保しやすくなっている。従って、モータ150 をクランクシャフト143の後端の枢支部143aに 続すべく、アームレスト104の後部に設ける とにより、この余剰スペース104aをモータ150 収容スペースとして活用することができる

 なお、図16及び図17に示した腕回りへの回 動が可能な肘置き部110についても、図13に示 たように幅方向へ回動させることが可能で る。即ち、図16及び図17に示す肘置き部110は 、図11乃至図15を用いて説明した構成と容易 組み合わせることができるため、上述した うにクランクシャフト143に支持された内側 ース141を腕部回りに回動させることができ と共に、回動軸受孔119(図16及び図17参照)に 通された回動軸部115aを中心にして肘置き部1 10の後部を幅方向へ回動させることが可能で る。更に、直動式アクチュエータ103bの動作 と、モータ190の動作と、エアセル130f又はモ タ150の動作とを連動させるように制御部170 構成することにより、背凭れ部103の傾倒動 、肘置き部110の幅方向への位置調整動作、 び内側ケース141の腕部回りへの回動動作を いに連動させることも可能である。

 (実施の形態4)
 次に、本発明の実施の形態4に係るマッサー ジ装置について、図面を参照しながら具体的 に説明する。図19は、本実施の形態4に係る椅 子型マッサージ機の構成を示す全体斜視図で ある。図19に示すように、この椅子型マッサ ジ機201は、被施療者が着座する座部202と、 施療者の上半身を後方から支持する背凭れ 203と、被施療者の腕部を支持するアームレ ト204と、被施療者の脚部を支持するフット スト205とから主として構成されている。

 座部202は、基台202aの上部に設けられた座 フレームの上部に、略平坦に形成されたクッ ションが配設されて構成されている。この座 部202の前側には、被施療者の下腿部を施療す るためのフットレスト205が配設されている。 また、座部202の後側には、被施療者の上半身 を支持する背凭れ部203が設けられている。こ の背凭れ部203は、被施療者の上半身を支持す べく、一般的な体格の成人が椅子型マッサー ジ機201に着座した際に該成人の身体の一部が その外部にはみ出ない程度の大きさとされて おり、正面視で縦長の略長方形を成している 。この背凭れ部203の左右の側部からは、対面 配置された板状の体側施療板203cが前方へ延 されており、この体側施療板203cは、背凭れ 203に支持された被施療者の上半身の側部(特 に、肩及び上腕)に外方から対向するように っている。また、この背凭れ部203の上部に 、図1の椅子型マッサージ機1と同様に、該背 凭れ部203により上半身を支持された被施療者 の頭部に対応して図示しない枕部が配設され る。

 また、図示は省略するが、図19に示す椅 型マッサージ機201にも、図11の椅子型マッサ ージ機101と同様に、長方形状の背フレーム、 座フレーム、直動式アクチュエータ、機械式 のマッサージ機構、及び制御部などを備えて おり、背凭れ部203は前後方向へ回動自在であ ってマッサージ機構による各種のマッサージ が実行可能になっている。

 座部202及び背凭れ部203の両側方には、座 202に着座した被施療者の腕部を支持するア ムレスト204が配設されている。後に詳述す が、このアームレスト204は、上部の肘置き 210とその下部のベース部211とから構成され ベース部211は、背凭れ部203の側方位置から 部202に沿って前方へ延設されるようにして 設され、肘置き部210はベース部211の上部前 りの位置に配設されている。

 上述した座部202、背凭れ部203、アームレ ト204、及びフットレスト205には、それぞれ 宜位置にエアセルが配設されている。例え 、座部202の上面各所、背凭れ部203の両側部 面や左右の体側施療板203cの対向面、アーム レスト204の肘置き部210、フットレスト205にお ける内壁面等にエアセルが設けられている。 これらのエアセルは、図11の椅子型マッサー 機101と同様に座部202の下方に配設されたポ プ等から成る給排気装置(図示せず)に可撓 のチューブを介して接続されており、この 排気装置からの給排気によって膨張及び収 するように構成されている。従って、座部20 2に着座した被施療者の各部を、膨縮するエ セルによって押圧施療できるようになって る。

 次に、このような椅子型マッサージ機201 アームレスト204の構成について説明する。 20は、右側のアームレスト204の一部分を拡 して示す斜視図であり、主に肘置き部210及 その近傍を拡大して示している。また、図21 は、図20に示したアームレスト204の分解斜視 、図22は、図20に示したアームレスト204の右 側面図である。なお、左右のアームレスト204 は互いに対称的な構成となっているため、以 下では右側のアームレスト204の構成について のみ説明する。

 図20に示すように、アームレスト204が有 るベース部211は、前後方向へ伸びるその上 が側面視で円弧状を成しており(図22も参照) その前部に肘置き部210が取り付けられてい 。肘置き部210は、前後両端部が開口した筒 を更に左右方向の内方部分も開口した如く 構成となっており、より詳しくは、平面視 略矩形状の下板部210aと、該下板部210aの外 部に立設された矩形状の側板部210bと、該側 部210bの上端から左右方向の内方へ延設して 下板部210aの上方に対向配置された上板部210c を有してこれらが一体成形された構成とな ている。また、上板部210cは、側板部210bに 続される外側部分が、肘置き部210内に載置 れる被施療者の前腕の外面形状に沿うよう 曲面に形成されており、更に、載置された 腕の前部と後部とでの上下寸法の違いに対 して、下板部210aとの離隔寸法が後部から前 へ向かうに従って小さくなるように構成さ ている(図22も参照)。

 下板部210aには、その前後と中央との3箇 に下方へ窪んだ凹部220a~220cが形成されてい 。この凹部220a~220cは、平面視で左右方向へ 寸を成しており、下板部210aの左右方向の中 部から内側縁部にまで達している。そして 各凹部220a~220cにおける左右方向の外側端部( 即ち、下板部210aにおける左右方向の中央付 )には、上下方向へ貫通する貫通孔221a~221cが 成されている(図21参照)。また、中央の凹部 220bと後側の凹部220cとの間には、下板部210aの 内側縁部から外側縁部へ左右方向へ伸びる溝 部222が形成されており、この溝部222における 左右方向の中央部にも、エアチューブ223(図22 参照)を通すべく上下方向へ貫通してその径 比較的大きな配管孔222a(図21参照)が形成され ている。更に、側板部210bの内壁にも、比較 大きな開口面積を有する凹部224が形成され いる。

 図21に示すように、このような肘置き部21 0は、該肘置き部210に固定される上側ブラケ ト230とベース部211に固定される下側ブラケ ト231とを介してベース部211に取り付けられ 。このうち上側ブラケット230は平面視で前 方向に若干長寸の矩形板状を成し、肘置き 210の下板部210aよりも一回り小さい外形寸法 有している。この上側ブラケット230には、 置き部210の下板部210aに形成された貫通孔221 a~221cに対応する貫通孔230a~230cと、エアチュー ブ223(図22参照)を通すべく下板部210aの配管孔2 22aに対応して設けられた配管孔230dとが形成 れている。また、この上側ブラケット230は 右対称の構成となっており、左側のアーム スト204でも使用可能となっている。

 下側ブラケット231は、上側ブラケット230 り若干大きな矩形板状を成す主面板232と、 主面板232の内側縁部から下方へ伸びる内側 垂板233と、主面板232の外側縁部から下方へ びる外側下垂板234とから構成されている。 面板232には、肘置き部210の下板部210aの中央 に形成された貫通孔221bと上側ブラケット230 中央に形成された貫通孔230bとに対応する貫 孔232bが形成されている。また、主面板232の 前部及び後部には、下板部210aの前部及び後 に形成された貫通孔221a,221cと上側ブラケッ 230の前部及び後部に形成された貫通孔230a,230 cとに対応する位置に、前記貫通孔232bを中心 する円弧状のガイド孔232a,232cが形成されて る。そして、これら下側ブラケット232に形 された貫通孔232b及びガイド孔232a,232cの周縁 部は、主面板232の他の領域部分よりも若干上 方へ突出するように盛り上がった形状となっ ている。

 また、下側ブラケット231の前側のガイド 232aと中央の貫通孔232bとの間、及び後側の イド孔232cと中央の貫通孔232bとの間には、エ アチューブ223(図22参照)を通すべく2つの配管 232dが形成されている。これら前後の配管孔 232dは、中央の貫通孔232bに対して対称的に配 されており、右側のアームレスト204におい は後側の配管孔232dが、肘置き部210及び上側 ブラケット230の配管孔222a,230dに対応して設け られている。なお、上記説明と以下の説明と からも分かるように、下側ブラケット231は前 後に対称的な構成となっており、前後を逆に することによって左側のアームレスト204の下 側ブラケットとして用いることができる。そ して、上述した前後の配管孔232dのうち前側 配管孔232dは、左側のアームレスト204にてこ 下側ブラケット231を用いる場合に、エアチ ーブ223を通すために用いられる。

 また、下側ブラケット231の内側下垂板233 、上記主面板232と同じ前後方向寸法を有す 板状を成し、左右方向へ貫通する3つのボル ト孔233a~233cが前後方向に等間隔で並ぶように して形成されている。外側下垂板234は、前後 方向の寸法が比較的小さい板状を成し、主面 板231の外側縁部における前端部と後端部とか ら下方へ延設され、夫々に左右方向へ貫通す るボルト孔234a,234bが形成されている(図22も参 照)。

 更に、ベース部211の上部には、その前後 向の前側位置において周辺部分よりも窪ん 形成された取付凹部235が形成されている。 の取付凹部235は、肘置き部210に比べて若干 きい前後方向寸法を有しており、第1底面240 と、これより若干下方に位置する第2底面241 を有している。第1底面240は、下側ブラケッ 231が取り付けられたときにその下面と直接 に接触する部分であり、下側ブラケット231 外縁部近傍と前端及び後端の各部位に対応 る領域に形成されている。一方、第2底面241 は、第1底面240によって外方及び前後方向か 囲まれるようにして設けられており、下側 ラケット231が取り付けられたときに、その イド孔232a,232c、貫通孔232b、及び配管孔232dの 全てが平面視で含まれる領域を有している。 そして、下側ブラケット231の配管孔232dに対 する配管孔241aが形成されている。ベース部2 11は内部が中空に構成されており、前記配管 241aはベース部211の内外を連通している。

 また、取付凹部235は、上記第1底面240の前 端及び後端から夫々上方へ伸びる前壁面242及 び後壁面243を有している(図22も参照)。これ 前壁面242及び後壁面243は、肘置き部210の前 方向寸法より大きい距離を隔てて対向配置 れている。そして、前壁部242は上方へ向か に従って前方へ向かう前傾面を成し、後壁 243は上方へ向かうに従って後方へ向かう後 面を成している。

 更に、取付凹部235は、ベース部211の内側 よりも外方へ窪んで位置する内側壁面244と ベース部211の外側面よりも内側へ窪んで位 する外側壁面245(図22も参照)とを有している 。このうち内側壁面244は、下側ブラケット231 の内側下垂板233に対応して形成されており、 内側下垂板233のボルト孔233a~233cに対応するボ ルト孔244a~244cが形成されている。外側壁面245 は、下側ブラケット231の前後の外側下垂板234 に対応して形成されており、外側下垂板234の ボルト孔234a,234bに対応するボルト孔(図示せ )が形成されている。

 上述したような肘置き部210、上側ブラケ ト230、下側ブラケット231、及びベース部211 、次のようにして組み立てられている。即 、図21に示すように、肘置き部210の下方に 側ブラケット230を配置し、更にその下方に 側ブラケット231を配置する。このとき、肘 き部210の貫通孔221a~221cと上側ブラケット230 貫通孔230a~230cとを一致させると共に、上側 ラケット230の中央の貫通孔230bと下側ブラケ ト231の中央の貫通孔232bとを一致させ、更に 上側ブラケット230の前後の貫通孔230a,230cが平 面視で下側ブラケット231の前後のガイド孔232 a,232c内に位置するようにする。

 そして、この状態で上下の端部にネジが られた支持シャフト250を、夫々の中央に位 する貫通孔221b,230b,232bに挿通し、上方及び 方へ突出した支持シャフト250の端部にワッ ャを介してナット(図示せず)を螺合させる。 更に、支持シャフト250と同様の構成を有する 2本のガイドシャフト(ガイド突起に相当)251,25 2を、前側の貫通孔221a,230a及びガイド孔232aと 後側の貫通孔221c,230c及びガイド孔232cとに夫 々挿通し、上方及び下方へ突出したガイドシ ャフト251,252の端部にワッシャを介してナッ (図示せず)を螺合させる。なお、支持シャフ ト250とガイドシャフト251,252とに上下方向か ナットを螺合させるに際しては、下側ブラ ット231に対して肘置き部210及び上側ブラケ ト230が左右方向へ円滑に可動な程度に、上 のナット間の距離が調整されている。

 このようにして一体化された肘置き部210 上側ブラケット230、及び下側ブラケット231 、ベース部211の取付凹部235に上方から組み けられる。このとき、下側ブラケット231が する内側下垂板233のボルト孔233a~233cと、取 凹部235が有する内側壁面244のボルト孔244a~24 4cとを一致させると共に、下側ブラケット231 有する外側下垂板234のボルト孔234a,234bと、 付凹部235が有する外側壁面245のボルト孔(図 示せず)とを一致させる。そして、これらの てのボルト孔にボルトを挿着することによ 、肘置き部210がベース部211の上部に取り付 られる。この際、ベース部211の上面(取付凹 235の前後の部分の上面)より下方へ窪んだ取 付凹部235に肘置き部210を取り付けているため 、肘置き部210の下板部210aの上面とベース部21 1の上面とが略面一になる。従って、被施療 が前腕を、肘置き部210内に位置させた状態 アームレスト204に載置したときに、肘置き 210の下板部210aの上面とベース部211の上面と よって前腕を支持することができる。

 なお、取付凹部235の第2底面241が第1底面24 0よりも一段低く形成されているため、下側 ラケット231の下方に突出する支持シャフト25 0及びガイドシャフト251,252がベース部211の上 (即ち、第2底面241)と接触しないようになっ いる。また、上述したように下側ブラケッ 231のガイド孔232a,232c及び貫通孔232b近傍部分 が上方へ突出し、換言すればこの近傍部分の 下面が上方へ窪んでいる。従って、各シャフ ト250~252の下端に螺合するナットはこの窪み 収容されるため、各シャフト250~252と下側の ットとの螺合位置は、第2底面241から比較的 離れた上方に位置することとなる。その結果 、各シャフト250~252の下端位置も第2底面241か 離れた上方に位置させることができ、より 層ベース部211の第2底面241と接触しにくくな っている。

 また、本実施の形態では、上述したよう ガイドシャフト251,252が肘置き部210に対して 固定して設けられ、ガイド孔232a,232cがベース 部211に対して固定して設けられた構成につい て説明しているが、これとは逆に、ガイドシ ャフト251,252がベース部211に対して固定して けられ、ガイド孔232a,232cが肘置き部210に対 て固定して設けられた構成としてもよい。

 図22に示すように、このようにベース部21 1に取り付けられた肘置き部210には複数のエ セル255a~255cが取り付けられる。即ち、肘置 部210の下板部210aの上面にはエアセル255aとエ アセル255bとが取り付けられ、上板部210cの下 にはエアセル255cが取り付けられる。このう ち下板部210aに設けられたエアセル255aは前後 向に長寸を成し、その上面の前部と後部と 計2つのエアセル255bが載置されており、上 部210cに設けられたエアセル255cは、上板部210 c下面の前部と後部とに計2つ設けられている また、これらのエアセル255a~255cには、図示 ない給排気装置からのエアを供給する3本の エアチューブ223が接続される。このエアチュ ーブ223は、肘置き部210、上側ブラケット230、 下側ブラケット231、及びベース部211の夫々に 形成された配管孔222a,230d,232d,241a(図21参照)を ってベース部211の内部空間から引き出され 各エアセル255a~255cまで延設される。このう エアセル255cに接続されるエアチューブ223は 、下板部210aに形成された溝部222及び側板部21 0bに形成された凹部224(図21参照)を通って夫々 延設される。なお、図22ではエアセル255a,255b, 255cに接続される3本のエアチューブ223が、配 孔222a,230d,232d,241aを通って肘置き部210内へ導 入された構成を示しているが、1本のエアチ ーブ223を配管孔222a,230d,232d,241aを経て肘置き 210内へ導入し、この肘置き部210内で1本のエ アチューブ223を5本に分岐させるよう構成し もよい。

 これらのエアセル255a~255cは、図示しない 排気装置からエアを給排気することによっ 膨張及び収縮し、肘置き部210内に載置され 被施療者の前腕を、上下方向から押圧可能 なっている。また、側板部210bの内壁面にも エアセルを設け、該エアセルと給排気装置と をエアチューブで接続して、このエアセルを 膨張及び収縮させることによって被施療者の 前腕を外側方から押圧可能に構成してもよい 。なお、図21に示す支持シャフト250及びガイ シャフト251,252の上端及びこれらに螺合した 上側のナットは、肘置き部210がベース部211に 組み付けられた状態で、肘置き部210の下板部 210aに形成された凹部220a~220c内に埋没した状 となる(図20参照)。従って、各シャフト250~252 やナットとエアセル255aとの接触が防止され いる。

 図23は、上記肘置き部210の回動態様につ て説明するための平面図である。図23に示す ように、ベース部211に取り付けられた肘置き 部210は、前後方向の中央に位置する支持シャ フト250を中心として、前部及び後部が左右方 向へ回動可能になっている。従って、座部202 に着座して肘置き部210内に前腕を載置した被 施療者は、自分の好みに合った向きに肘置き 部210を回動して向きの調整をすることができ る。

 この際、前後に配設されたガイドシャフ 251,252が、下側ブラケット231に形成されたガ イド孔232a,232cに沿って案内されるため、肘置 き部210は安定的に回動可能となっている。ま た、肘置き部210の回動範囲は、ガイドシャフ ト251,252及びガイド孔232a,232cによって設定さ ているため、例えば、肘置き部210が図23に示 す状態から90度回動して左右方向に沿うよう 向いてしまうなどというようなことがない

 また、図23からも分かるように、本実施 形態に係るアームレスト204の場合、該肘置 部210の長手方向が前後方向(即ち、ベース部2 11の長手方向)と一致している状態のとき、前 側のガイドシャフト251は、支持シャフト250に 対して前方位置より若干内側に設けられ、ガ イド孔232aにおける左右方向の内側に位置し 外側に大きな可動範囲を有している。換言 れば、ガイドシャフト251と共に支持シャフ 250回りに回動する肘置き部210の前部は、図23 に示す状態から内側へ向かう場合よりも外側 へ向かう場合の方がより大きな角度で回動可 能になっている。逆に、後側のガイドシャフ ト252は、支持シャフト250に対して後方位置よ り若干外側に設けられ、ガイド孔232cにおけ 左右方向の外側に位置して内側に大きな可 範囲を有している。換言すれば、ガイドシ フト252と共に支持シャフト250回りに回動す 肘置き部210の後部は、図23に示す状態から外 側へ向かう場合よりも内側へ向かう場合の方 がより大きな角度で回動可能になっている。

 総じて言えば、図23に示すように肘置き 210がその長手方向を前後方向と一致させて る状態から、平面視したときに肘置き部210 回動範囲は、その前部が左右方向の外側へ かう場合(図23に示す右側のアームレスト204 有する肘置き部210では、時計回りに回動す 場合)の方が、内側へ向かう場合よりも大き なっている。従って、肘置き部210に前腕を 置した被施療者は、前腕を前後方向に伸ば て載置した状態から、手先側部分を肘側部 に対して外方へ向かわせる方向へ、肘置き 210の向きを広い範囲で調整可能となってい 。これにより、背凭れ部203を後傾させたと に、被施療者はリラックスしやすいより自 な姿勢をとることができる。

 更に、エアチューブ223が挿通される配管 222a,230d,232d,241aは、後側の貫通孔221c,230c及び ガイド孔232cよりも、肘置き部210の回動中心 なる支持シャフト250に近接して設けられて るため、肘置き部210の回動に伴うエアチュ ブ223の位置ずれが少なくなっている。従っ 、肘置き部210の回動時に、エアチューブ223 下側ブラケット231の配管孔232dの周縁部と接 して摩耗が生じるのを抑制することができ 。

 なお、図21に示したように下側ブラケッ 231は、ガイド孔232a,232cの近傍及び貫通孔232b 近傍が上方へ突出しており、肘置き部210と に回動する上側ブラケット230と下側ブラケ ト231との接触面積は、これらの上方への突 部分の上端部に限定される。このように両 ラケット230,231間の接触面積が少なくなって いるため、肘置き部210の回動時の抵抗を低減 し、円滑に回動可能にもなっている。

 (実施の形態5)
 以下、本発明の実施の形態5に係る椅子型マ ッサージ機について、図面を参照しつつ具体 的に説明する。図24は、本発明の実施の形態 係る椅子型マッサージ機の全体構成を示す 視図である。この図24に示すように、椅子 マッサージ機301は、被施療者が着座する座 302と、被施療者の上半身を後方から支持す 背凭れ部303と、被施療者の腕部を支持する ームレスト304と、被施療者の脚部を支持す フットレスト305とから主として構成されて る。

 [全体構成]
 図24に示すように、座部302は平面視で矩形 を成しており、矩形状を成して合成樹脂で 形された座面体(図示せず)の上部に平坦な座 クッション311が配設され、これらが基台312の 上部に設けられた座フレーム313によって支持 された構成となっている。この座クッション 311は、ウレタンフォーム、スポンジ、又は発 泡スチロール等の内装材が、ポリエステル製 の起毛トリコット、合成皮革、又は天然皮革 等から成る外装カバーによって覆われること により構成されている。

 座部302の前側には、被施療者の脚部のう 膝から足先に至る部分を施療するためのフ トレスト305が配設されている。このフット スト305は側面視で略L字形状を成し、膝から 足首に至る部分(以下、「下腿部」)であって に脹脛(ふくらはぎ)に対応する上側フット スト314と、足首から足先に至る部分(以下、 足部」)に対応する下側フットレスト315とを 、右脚及び左脚のそれぞれに対応して備えて いる。

 上側フットレスト314は前方に開いた溝状 成し、脹脛の背面に対向する内底面と脹脛 左右の側面に対向する内側面とによって、 脛を後方及び左右の側方から支持可能にな ている。また、下側フットレスト315は上方 開いた溝状を成し、足裏に対向する内底面 足部の左右の側面に対向する内側面とによ て、足部を下方及び左右の側方から支持可 になっている。

 座部302の後側には、被施療者の上半身を 方から支持する背凭れ部303が設けられてい 。この背凭れ部303は、被施療者の上半身を 持すべく、一般的な体格の成人が椅子型マ サージ機301に着座した際に該成人の身体の 部がその外部にはみ出ない程度の大きさと れており、正面視で縦長の略長方形を成し いる。そして、この背凭れ部303の上部には 該背凭れ部303によって上半身を支持された 施療者の頭部を支持する頭支持部306が配設 れている。

 この頭支持部306は、被施療者の頭部を後 から支持する枕部316と、該枕部316の上部か 延びて帯状を成す位置調整用のベルト317と 背凭れ部303の後方に垂下したベルト317の先 に取り付けられて枕部316と略同一の重さを するウェイト(図示せず)とを備えている。 方、背凭れ部303の上端には、左右方向へ長 のベルト通し帯319が設けられ、その両端が 凭れ部303に固定されている。そして、頭支 部306は、枕部316が背凭れ部303の上部前側に 置するようにして、ベルト317がベルト通し 319と背凭れ部303の上端との間に通される。 れにより、背凭れ部303の上端を境にして前 に枕部316とウェイトとが垂れ下がって両者 釣り合った状態となるため、枕部316を上下 位置調整できるようになっている。

 また、座部302及び背凭れ部303の左右の側 には、座部302に着座した被施療者の腕部を 持するアームレスト304が、背凭れ部303の側 位置から座部302に沿って前方へ延設される うにして配設されている。このアームレス 304は、上部の肘置き部320とその下部のサイ カバー321とから構成されている。肘置き部3 20は略円筒状を成し、起立した状態の背凭れ 303における上下方向の中央部分より若干上 位置であって、背凭れ部303に上半身を支持 れた被施療者の肩の側方に対応する位置か 、下方且つ前方へと向かって座部302の前端 傍に至るまで延設されている。また、肘置 部320の後端から前後方向の中央位置近傍に る内側部分には、被施療者の腕部を肘置き 320内へ挿脱可能な開口320aが形成されている 。従って、この開口320aを通じて肘置き部320 内部へ挿入された被施療者の腕部を、手先 ついては略全周囲から、手首近傍から肘を 由して上腕及び肩に至る部分については下 、外側方、及び上方から、それぞれ支持可 になっている。

 この肘置き部320は前後方向に3分割されて おり、ここに載置された被施療者の腕部にお ける手先側の部位であって本実施の形態では 手首より先の部位を支持する前側ユニット360 と、この部位より相対的に肩側寄りに位置す る部位であって本実施の形態では手首から肘 に至る部位を支持する後側ユニット361と、更 に肘から肩に至る部位を支持する上腕ユニッ ト362とから構成されている。そして、これら のユニット360~362のうち、前側ユニット360及 後側ユニット361は、互いに接近及び離反す ように前後方向へ移動可能になっている。 お、このような移動可能な構成については 述する(図25以下参照)。

 このような構成の椅子型マッサージ機301 より、座部302に着座した被施療者は、その 身が背面及び左右の側面から包み込まれる うにして支持される。そして、この椅子型 ッサージ機301には、被施療者を施療するた に複数のエアセル307や座バイブ308が設けら ている。

 [エアセル及びバイブ]
 図24に示すように、座部302には前後左右に べられた4つのエアセル307aが設けられている 。そして、後側に設けられた左右のエアセル 307aは、給排気装置351からのエアの給排によ 膨縮し、座部302に着座した被施療者の臀部 左右部分を下方から押し上げるように押圧 る。前側に設けられた左右のエアセル307aは 同様に給排気装置351からのエアの給排によ 膨縮し、座部302に着座した被施療者の大腿 の左右部分を下方から押し上げるように押 する。また、本実施の形態に係る座面体は 央部分が左右端より下方に位置するよう凹 に窪んでおり、各エアセル307aは座面体の上 面において左右端から中央部分へ至る傾斜面 に配設されている。従って、エアセル307aが 張すると、被施療者の臀部は、左右から若 挟み込まれるようにして下方から押圧され ようになっている。また、後側左右のエア ル307a,307aの間には座バイブ308が設けられて り、臀部に対して振動刺激を付与可能にな ている。

 座部302の両側部の上方には、前後に並設 れたエアセル307b,307bが設けられており、給 気装置351からの給気により何れも左右方向 中心側へ向かって膨張する。このようなエ セル307bは、膨縮することによって、座部302 に着座した被施療者の臀部(又は腰部)の側部 ら大腿部の前側部に至る一連の部位を外側 から内側へ向かって押圧可能であり、左右 エアセル307bを同時に膨張することによって 臀部(又は腰部)を左右から挟持するようにし 保持可能になっている。

 背凭れ部303の下部及び上部には、所定の 隔を空けて左右に並べられた2つのエアセル 307cが設けられている。このエアセル307cは、 排気装置351からの給排気によって膨縮する とにより、背凭れ部303に上半身を支持され 被施療者の腰部の左右部分と肩部の左右部 とを後方から押圧する。

 アームレスト304が有する筒状の肘置き部3 20の内壁面には複数のエアセル307d~307hが、手 び手首、前腕、上腕及び肩に対応するよう して設けられている(図26も参照)。このうち 手及び手首に対応してエアセル307d,307dが設け られており、このエアセル307d,307dは、手の甲 と手のひらとに対向するようにして前側ユニ ット360の内壁面の上面と下面とに夫々設けら れている。従って、給排気装置351からの給気 によって、被施療者の手を上下方向から挟持 するように押圧可能となっている。

 また、前腕に対応して上下にエアセル307e ,307fが設けられており、このエアセル307e,307f 、後側ユニット361内に載置された前腕の上 及び下面に対向するようにして後側ユニッ 361の内壁面に設けられている。従って、給 気装置351からの給気によって、被施療者の 腕を上下方向から挟持するように押圧可能 なっている。

 更に、上腕及び肩に対応してエアセル307g ,307hが設けられている。このうち外側に設け れたエアセル307gは、肩から肘近傍に至る長 尺寸法を有しており、もう他方の内側に設け られたエアセル307hは、上記エアセル307gの前 部分に対向するようにして配置されている そして、給排気装置351からの給気によって 外側のエアセル307gによって上腕及び肩の外 側部を押圧可能であり、内側のエアセル307h よって上腕の内側部を押圧可能となってい 。また、エアセル307g,307hを同時に膨張する とにより、上腕を内外から挟持するように 圧(及び保持)しつつ肩を外方から押圧可能に なっている。

 図24に示すように、フットレスト305にも 数のエアセル307i~307oが設けられている。具 的には、上側フットレスト314において脹脛 背面に対向する位置にはエアセル307iが上下 2つ設けられ、脹脛の外側面に対向する位置 にはエアセル307jが上下に2つ設けられ、脹脛 内側面に対向する位置には上下方向に長寸 エアセル307kが1つ設けられている。これら エアセル307i~307kにより、被施療者の脹脛の 方及び両側方から押圧可能になっている。

 また、下側フットレスト315において踵の 右に対向する位置にエアセル307l、足裏の後 部(踵の下部)に対向する位置にエアセル307m、 足裏の前部に対向する位置にエアセル307n、 に足先の左右の側部に対向する位置にエア ル307oが夫々設けられている。このうちエア ル307lは、膨張することによって踵(特にア レス腱付近)を左右から挟持するように押圧( 及び保持)可能であり、エアセル307m,307nは、 張することによって足裏の後部及び前部を 方へ押し上げるように押圧可能であり、エ セル307oは足の甲を上方から押し下げるよう して押圧(及び保持)可能になっている。

 更に、頭支持部306にも複数のエアセル(図 示せず)が設けられ、被施療者の後頭部や肩 上部を押圧可能になっている。

 [機能ブロック]
 図25は、椅子型マッサージ機301の構成を示 ブロック図である。図25に示すように、上述 した各エアセル307a~307oは、可撓性中空のエア チューブを介してポンプ及びバルブ等から成 る給排気装置351に接続されている。この給排 気装置351は座部302の下方に収容されており、 同じく座部302の下方に収容された制御部350か らの指示に従って駆動し、各エアセル307a~307o への給排気を互いに独立して行うことができ るようになっている。そして、制御部350から の指示により給排気装置351が駆動し、エアセ ル307a~307oが膨縮することにより、被施療者の 全身のいたるところを押圧施療したり保持す ることができるようになっている。また、給 排気装置351は制御部350からの指示に従って予 め設定されたプログラムにより動作する他、 制御部350に接続されたリモートコントローラ 55を被施療者が操作することにより制御部350 入力された信号に基づいても動作すること できる。

 また、椅子型マッサージ機301には、上記 他にも種々の機構が備えられている。具体 には、背凭れ部303には機械式のマッサージ 構309が設けられ、被施療者の上半身の背部 押圧マッサージ可能になっている。また、 部302の下方には座揺れ機構331(図25参照)が備 えられ、制御部350からの指示で座揺れ機構331 が動作することにより、座部302は左右方向へ と揺動されるようになっている。座部302の下 方には駆動部352及びアクチュエータ337が設け られており、制御部350からの指示で駆動部352 がアクチュエータ337を動作させると、背凭れ 部303は下部を支点として上部が前後方向へ傾 倒するようにして起伏動するようになってい る。また、座部302の下方には別の駆動部353及 びアクチュエータ339が設けられており、制御 部350からの指示で駆動部353がアクチュエータ 339を動作させると、フットレスト305は上部を 支点として下部が前後方向へ揺動可能になっ ており、更にフットレスト305は、下腿部の長 手方向に沿って伸縮可能にも構成されている 。

 [アームレストの構成]
 図26は、左側のアームレスト304の側面図で り、主に前側ユニット360及び後側ユニット36 1を移動させる駆動機構365の構成を模式的に している。また、図27は、図26に示す駆動機 365の模式的な正面図である。

 図26に示すように、アームレスト304の下 に位置するサイドカバー321内には駆動機構36 5が収容されており、この駆動機構365は、前 に配設された前側リンク371及び後側リンク37 2と、各リンク371,372に対応して設けられた2つ の空気袋373,374とを有している。これらのリ ク371,372及び空気袋373,374は、本実施の形態に おいて前側ユニット360及び後側ユニット361を 前後方向へ付勢する付勢手段を成している。

 前側リンク371は上下方向に長寸であって 図27に示すように下部371aが平板状を成し、 部は左右に分かれた二股状を成して上方へ びる左右の上端部371b,371bを有している。前 リンク371の下部371aは、サイドカバー321内に 形成された略水平を成すリンク支持面370にて 、左右方向の枢軸370aにより支持されており この枢軸370aを中心として上端部371bが前後方 向へ揺動可能になっている。また、上端部371 b,371bには、リンク371の長手方向に沿って延び る長円形状の係合孔371cが、左右方向に貫通 て形成されている。

 同様に、後側リンク372も上下方向に長寸 あって下部372aが平板状を成し、上部は左右 に分かれた二股状を成して上方へ延びる左右 の上端部372b,372bを有している。後側リンク372 の下部372aは上記前側リンク371の下部371aを支 するのと同じ枢軸370aにより支持されており 、この枢軸370aを中心として上端部372bが前後 向へ揺動可能になっている。また、上端部3 72b,372bには、後側リンク372の長手方向に沿っ 延びる長円形状の係合孔372cが、左右方向に 貫通して形成されている。

 2つの空気袋373,374のうち一方の空気袋374 、リンク支持面370と後側リンク372の下部372a の間に設けられており、他方の空気袋373は 前後の各リンク371,372の下部371a,372aの間に設 けられている。これらの空気袋373,374は何れ 、展開不能な基端部373a,374aと展開可能な展 部373b,374bとを有し、給気されることによっ 基端部373a,374aを中心として展開部373b,374bが 開して扇状に膨張するように構成されてい 。そして、何れの空気袋373,374も、その基端 373a,374aが展開部373b,374bに比べて枢軸370aに近 接するようにして配設されている。従って、 後側の空気袋374が膨張すると、前後のリンク 371,372は何れも前方へ揺動し、前側の空気袋37 3が膨張すると、前側リンク371のみが更に前 へ揺動するようになっている。なお、図25に 示すように、これらの空気袋373,374は給排気 置351にエアチューブを介して接続されてお 、制御部350からの指示で給排気装置351が駆 することにより、互いに独立して給排気さ 、膨張及び収縮するようになっている。

 また、図26に示すように、前側の空気袋37 3と後側リンク372の下部372aとの間には圧力セ サ360aが設けられ、後側の空気袋374とリンク 支持面370との間には別の圧力センサ361aが設 られている。図25に示すように、これらの圧 力センサ360a,361aは制御部350に接続されており 、所定の圧力が付与されたときに、所定の信 号を制御部350へ出力するように構成されてい る。

 一方、前側ユニット360の下部には前側ユ ット支持部375が設けられ、後側ユニット361 下部には後側ユニット支持部376が設けられ いる。図27に示すように、前側ユニット支 部375は正面視で上方へ開いた略U字状を成す 共に前端と後端とが開口した形状となって り、底壁部375aと左右の側壁部375bとを有し いる。左右の側壁部375bは、前側リンク371の 右の上端部371bに対して所定のスペース375s 隔てて内方に位置しており、左右の側壁部37 5bの上端部は前側ユニット360の底部に固定さ ている。また、左右の側壁部375bからは、外 側方へ向けて係合突起375cが突設されている この係合突起375cは、前側リンク371の上端部3 71bに形成された係合孔371cに挿通されている

 同様に、後側ユニット支持部376も正面視 上方へ開いた略U字状を成すと共に前端と後 端とが開口した形状となっており、底壁部376 aと左右の側壁部376bとを有している。左右の 壁部376bは、後側リンク372の左右の上端部372 bに対して所定のスペース(図示せず)を隔てて 内方に位置しており、左右の側壁部376bの上 部は後側ユニット361の底部に固定されてい 。また、左右の側壁部376bからは、外側方へ けて係合突起376cが突設されており、この係 合突起376cは、後側リンク372の上端部372bに形 された係合孔372cに挿通されている。なお、 後側ユニット支持部376及びこれが有する上記 底壁部376a、側壁部376b、係合突起376cなどは、 前側ユニット支持部375の対応する部分と同様 の構成となっているため、図27では、前側ユ ット支持部375において対応する部分に後側 ニット支持部376の対応する部分の符号を括 書きで示している。

 また、前側ユニット支持部375の底壁部375a 及び後側ユニット支持部376の底壁部376aには 軸芯を一致させて前後方向へ貫通する矩形 面の貫通孔377が形成されている。この貫通 377には、前後方向へ延設されて貫通孔377の 面形状に略整合する矩形断面を有する揺動 ャフト378が挿通されており、前側ユニット 持部375及び後側ユニット支持部376は、貫通 377に揺動シャフト378が挿通された状態で、 揺動シャフト378に沿って前後方向へスライ 可能になっている。また、揺動シャフト378 前端は、サイドカバー321内に設けられた軸 部379によって、軸芯回りへの回転が自在な うにして支持されており、後端部は、サイ カバー321内に設けられたモータ380の出力軸 対してギヤボックス381を介して接続されて る。そして、モータ380が回転駆動すると、 の回転力がギヤボックス381を介して伝達さ 、揺動シャフト378は軸芯回りに回転可能に っている。なお、図25に示すように、このモ ータ380は駆動部354を介して制御部350に接続さ れており、制御部350からの指示で駆動部354が 動作することによって所望の速度で所望の角 度だけ回転できるようになっている。

 また、後側ユニット361の底部には前後方 へ延びる板状のガイドプレート382の後部が 続されている。このガイドプレート382は、 側ユニット支持部376が有する左右の側壁部3 76b,376bの間に位置しており、且つ、これらの 壁部376b,376bの離隔距離より若干小さい幅寸 を有するように構成されている。そして、 イドプレート382の前部は、前側ユニット360 下方へ、前側ユニット支持部375が有する左 の側壁部375b,375bの間を通るように延設され いる。従って、前側ユニット360と後側ユニ ト361とは、相対的に前後動する際にこのガ ドプレート382に沿って移動することとなり 左右方向の位置ズレが規制される。なお、 イドプレート382は、上腕ユニット362(図26参 )の底部付近から前方へ延設するように設け 、前側ユニット支持部375の側壁部375b,375b間、 及び後側ユニット支持部376の側壁部376b,376b間 を通るように構成されていてもよい。

 更に、前側ユニット360の後端部と、後側 ニット361の前端部及び後端部と、上腕ユニ ト362の前端部とには、夫々クッション材385 取り付けられている。

 [前側ユニット及び後側ユニットの動作]
 次に、このような構成を備えるアームレス 304の動作について説明する。まず、後側の 気袋374のみへ給排気した場合、枢軸370aを中 心として後側リンク372が前後方向へ揺動し、 これに伴って後側ユニット支持部376と共に後 側ユニット361が前後方向へスライドする。ま た同時に、前側リンク371も前後方向へ揺動す るため、これに伴って前側ユニット支持部375 と共に前側ユニット360も前後方向へスライド する。これに対し、前側の空気袋373のみへ給 排気した場合は、前側リンク371のみが前後方 向へ揺動するため、前側ユニット360のみが前 後方向へスライドする。このとき、後側の空 気袋374の膨張状態が維持しておくか又は完全 に収縮した状態を維持し、前側の空気袋373の 膨張・収縮に伴って後側リンク372が前後方向 へ揺動しないようにしておくことにより、前 側ユニット360のみを前後方向へスライドさせ ることができる。また、前側の空気袋373を排 気しつつ後側の空気袋374へ給気することによ り後側ユニット361のみを前方へスライドさせ ることができ、逆に前側の空気袋373へ給気し つつ後側の空気袋374を排気することにより後 側ユニット361のみを後方へスライドさせるこ ともできる。更に、前後の空気袋373,374への 排気の量、速度、タイミングを適宜調整す ことにより、前側ユニット360と後側ユニッ 361とを、互いの可動範囲内において多様な ターンで前後方向へスライドさせることが きる。

 また、これに合わせてエアセル307d~307hの 部又は複数へ給気してこれらを膨張させる 、被施療者の腕部に対して、腕部の長手方 へのストレッチや擦りマッサージを施すこ ができる。例えば、エアセル307d,307e,307fを 張させて手及び前腕を保持しつつ、前側ユ ット360と後側ユニット361とを相対的に離反 せるように空気袋373,374へ給排気を行うと、 と前腕とを互いに引き離すようにストレッ することができる。また、エアセル307e,307f 膨張させた状態で後側ユニット361を前後方 へ移動させることにより、前腕に対して前 方向へ擦るようにマッサージすることがで る。

 この擦りマッサージをする場合において 、前側ユニット360のエアセル307dを膨張させ て手を保持した状態とするか、上腕ユニット 362のエアセル307g,307hを膨張させて上腕を保持 した状態とすることにより、後側ユニット361 の移動に伴う前腕の位置ズレを抑制でき、効 果的な施療を実現することができる。同様に 、前側ユニット360を前後へスライドさせて手 及び手首を擦りマッサージする場合も、後側 ユニット361のエアセル307e,307fを膨張させて前 腕を保持することにより、位置ズレを抑制し て効果的に擦りマッサージを施すことができ る。更に、擦りマッサージをする際には、位 置ズレ防止のために膨張させるエアセルへの 給気量に比べて、施療部位に接触させるエア セルへの給気量を若干少なめにしておくこと により、効果的に擦りマッサージを実現する ことができる。

 一方、モータ380を回転駆動させると、そ 回転力がギヤボックス381を介して揺動シャ ト378に伝達され、該揺動シャフト378の回動 伴って、前側ユニット支持部375と共に前側 ニット360が左右方向へ揺動し、後側ユニッ 支持部376と共に後側ユニット361が左右方向 揺動する。

 また、これに合わせてエアセル307d~307hの 部又は複数を膨張させることにより、被施 者の腕部に対して、腕部の周方向への捻り ッサージや擦りマッサージを施すことがで る。例えば、エアセル307d~307hを膨張させて 及び前腕と上腕とを保持しつつ、前側ユニ ト360及び後側ユニット361を左右へ揺動させ と、固定的に保持されている上腕に対して 手及び前腕が揺動され、腕部の周方向へ捻 ようなマッサージを実現することができる また、エアセル307d,307e,307fを膨張させた状 で前側ユニット360及び後側ユニット361を左 へ揺動させると、手及び前腕の表面を周方 へ擦るようにマッサージすることができる この擦りマッサージにおいては、上腕ユニ ト362のエアセル307g,307hを膨張させて上腕を 持した状態とすることにより、前側ユニッ 360及び後側ユニット361の揺動に伴う手及び 腕の位置ズレを抑制でき、効果的な施療を 現することができる。更に、擦りマッサー においては、位置ズレ防止のために膨張さ るエアセル307g,307hへの給気量に比べて、施 部位に接触させるエアセル307d,307e,307fへの給 気量を若干少なめにしておくことにより、効 果的に擦りマッサージを実現することができ る。

 更に、前側ユニット360及び後側ユニット3 61の前後スライド動作及び左右揺動動作は、 御部350によって制御されて同時に行うこと できるため、更に多様なマッサージを実現 ることもできる。例えば、エアセル307d,307e, 307fを膨張して手及び前腕を保持した状態で 前側ユニット360及び後側ユニット361を互い 離反させつつ左右へ揺動させることにより 手及び前腕をストレッチしながら捻りマッ ージを施すことができる。また、これらの 療パターンを任意に組み合わせることがで 、例えば、腕部の長手方向及び/又は周方向 の擦りマッサージを行って筋肉をほぐした に、ストレッチ及び/又は捻りマッサージを 施すことも可能である。

 なお、前側ユニット支持部375の係合突起3 75cは前側リンク371が有して長円形状を成す係 合孔371cに挿通されているため、この係合孔37 1c内を係合突起375cが移動できる範囲内で前側 ユニット360は揺動可能になっている。また、 前側ユニット支持部375の左右の側壁部375bと 側リンク371の上端部371bとの間にはスペース3 75sが設けられているため、前側ユニット支持 部375が左右に揺動する際に前側リンク371の上 端部371bと接触しないようになっている。後 ユニット361についても同様である。

 また、前側ユニット360と後側ユニット361 の対向箇所にはクッション材385が取り付け れているため、両ユニット360,361間に異物が 挟み込まれた場合に、これによって両ユニッ ト360,361が損傷するのを防止できる。同様に 後側ユニット361と上腕ユニット362との対向 所にもクッション材385が取り付けられてい ため、両ユニット361,362間に異物が挟み込ま た場合にも、これによって両ユニット361,362 が損傷するのを防止できる。また、前側の空 気袋373と後側リンク372の下部372aとの間には 力センサ360aが設けられているため、この間 圧力を取得することにより、前側ユニット3 60の前方移動に対する抵抗の有無を検出する とができる。従って、これに基づいて前側 ニット360が可動範囲の前端に到達したこと どを検出することができ、空気袋373への給 を停止するタイミングを計ることができる また、後側の空気袋374とリンク支持面370と 間には別の圧力センサ361aが設けられている ため、この間の圧力を取得することにより、 後側ユニット361の前方移動に対する抵抗の有 無を検出することができる。従って、これに 基づいて後側ユニット361が可動範囲の前端に 到達したことや、前側ユニット360と接触した ことなどを検出することができ、空気袋374へ の給気を停止するタイミングを計ることがで きる。

 なお、前側リンク371と後側リンク372に対 、空気袋373,374が収縮する方向へ付勢するス プリングコイル等の付勢部を設けても良い。 また、前側リンク371と後側リンク372とを同一 の枢軸370aによって支持した構成を示したが 両者を前後に離隔して配置した別々の枢軸 よって支持するようにしてもよい。

 [アームレストの他の構成(1)]
 図28は、アームレスト304の他の構成を示す 視図であり、アームレスト304の一部を模式 に示している。また、図29は、図28に示すア ムレスト304を採用した椅子型マッサージ機3 01の機能的構成を示すブロック図であり、図2 5に示した構成と共通する部分には同一の符 を付して示している。図28に示すように、こ のアームレスト304が備える駆動機構390は、前 側リンク391及び後側リンク392と、両リンク391 ,392間に設けられた前側の空気袋393と、後側 ンク392及びリンク支持面370の間に設けられ 後側の空気袋394とを備えており、これらの ンク391,392及び空気袋393,394は、本実施の形態 において前側ユニット360及び後側ユニット361 を前後方向及び左右方向へ付勢する付勢手段 を成している。

 前側リンク391は、下部391aが矩形板状を成 し、その下端部が左右方向の枢軸370aによっ 支持されており、その上端部の左右には上 へ延びる2本のエアシリンダ391b,391bがジョイ ト397,397を介して接続されている。このエア シリンダ391bは給排気装置351(図29参照)にエア ューブを介して接続されており、該給排気 置351からの給排気によって所定範囲内で伸 自在となっており、且つ、その範囲内の任 の長さ寸法で伸縮不能なようにロック可能 なっている。そして、両エアシリンダ391b,39 1bの上端部は、別のジョイント398,398を介して 、前側ユニット360の下部に取り付けられた前 側ユニット支持部395の左右の部分に接続され ている。

 なお、ジョイント397は下部391aに対してエ アシリンダ391bが三次元的に揺動することを 容する自在継手であり、且つ、所定の基本 勢(ここでは、下部391aから上方へ延びる姿勢 )へ復帰するようにエアシリンダ391bを付勢し る構成となっており、例えば、所定の弾性 有するゴム等の合成樹脂やコイルスプリン などで構成される。もう一つのジョイント3 98も自在継手(ユニバーサルジョイント)であ 、こちらは比較的に動作抵抗が小さく、エ シリンダ391bと前側ユニット支持部395とは比 的容易に相対姿勢が変更され得るような構 となっている。

 同様に、後側リンク392は、下部392aが矩形 板状を成し、その下端部が前側リンク391の下 部391aを枢支するものと同じ枢軸370aによって 持されており、その上端部の左右には上方 延びる2本のエアシリンダ392b,392bがジョイン ト397,397を介して接続されている。このエア リンダ392bは給排気装置351(図29参照)にエアチ ューブを介して接続されており、該給排気装 置351からの給排気によって所定範囲内で伸縮 自在となっており、且つ、その範囲内の任意 の長さ寸法で伸縮不能なようにロック可能と なっている。そして、両エアシリンダ392b,392b の上端部は、別のジョイント398,398を介して 後側ユニット361の下部に取り付けられた後 ユニット支持部396の左右の部分に接続され いる。

 なお、上記前側ユニット支持部395及び後 ユニット支持部396は、図26及び図27に示した 前側ユニット支持部375及び後側ユニット支持 部376のように略U字状であってもよいが、こ では平面視矩形状の板部材から成るものを している。そして、これらの前側ユニット 持部395及び後側ユニット支持部396には、前 方向へ延びるガイドロッド399が挿通されて る。ガイドロッド399は断面円形をしており 両ユニット支持部395,396はこのガイドロッド3 99の周りに回動可能(即ち、左右方向へ揺動可 能)に支持されている。

 また、前側の空気袋393は、前側リンク391 び後側リンク392の間において、両リンク391, 392が有する矩形板状の下部391a,392aに挟まれて 設けられており、図26に示す空気袋373と同様 基端部393a及び展開部393bを有して扇状に膨 可能に構成され、且つ空気袋373と同様に基 部393aが展開部393bに比べて枢軸370aに近接す ように配設されている。後側の空気袋394は 後側リンク392の下部392aとリンク支持面370と 間に挟まれるようにして設けられており、 26に示す空気袋374と同様に、基端部394a及び 開部394bを有して扇状に膨張可能に構成され 、且つ空気袋374と同様に基端部394aが展開部39 4bに比べて枢軸370aに近接するように配設され ている。そして、これらの空気袋393,394も給 気装置351(図29参照)にエアチューブを介して 続されており、該給排気装置351からの給排 によって膨張及び収縮可能になっている。

 このような構成のアームレスト304の場合 エアシリンダ391b,392b及び空気袋393,394への給 排気を適宜調整することにより、前側ユニッ ト360及び後側ユニット361を、互いに独立して 前後スライド動作及び左右揺動動作させるこ とが可能であり、しかも、前後スライド動作 と左右揺動動作を同時に実行することもでき る。

 例えば、空気袋394を膨張及び収縮させる とによって、前側ユニット360及び後側ユニ ト361を前後方向へスライドさせることがで 、空気袋393を膨張及び収縮させることによ て、前側ユニット360のみを前後方向へスラ ドさせることができる。また、空気袋393を 気しつつ空気袋394へ給気することにより後 ユニット361のみを前方へスライドでき、逆 空気袋393へ給気しつつ空気袋394を排気する とにより後側ユニット361のみを後方へスラ ドさせることもできる。

 また、前側ユニット360に関していえば、 れに対応する前側リンク391の左右のエアシ ンダ391b,391bを適宜伸縮させることにより、 側ユニット360を左右方向へ揺動させること できる。また、左右のエアシリンダ391b,391b うち一方を所定長にロックしておき、他方 伸縮自在なフリーの状態とし、この状態で 気袋393,394へ給排気することにより、前側ユ ニット360を前後方向へスライドさせつつ左右 へ揺動させることができる。即ち、右側のエ アシリンダ391bをロックし左側のエアシリン 391bをフリーとした状態で空気袋393,394を膨張 させると、前側ユニット360は前方へスライド しつつ、ロックされたエアシリンダ391bがあ 右側部分が下方へ向かうように揺動させる とができ、空気袋393,394を収縮させた場合は の逆の動作となる。反対に、左側のエアシ ンダ391bをロックし右側のエアシリンダ391b フリーとした状態で空気袋393,394を膨張させ と、前側ユニット360は前方へスライドしつ 、ロックされたエアシリンダ391bがある左側 部分が下方へ向かうように揺動させることが でき、空気袋393,394を収縮させた場合はこの の動作となる。

 なお、後側ユニット361に関しても同様で り、前方へスライドさせつつ、右側部分又 左側部分が下方へ向かうように揺動させる とができ、後方へスライドさせつつ、右側 分又は左側部分が下方へ向かうように揺動 せることができる。

 [アームレストの他の構成(2)]
 図30は、アームレスト304の更に他の構成を す斜視図であり、アームレスト304が備える 側ユニット360を動作させる態様を模式的に している。図30に示す駆動機構400は、固定長 を有して左右に配設された2本のリンクロッ 401,402を有している。このうち右側のリンク ッド401は、上端部がボールジョイント403を して前側ユニット支持部395の右側部分に接 され、下端部もボールジョイント403を介し リンク支持面370の右側部分に接続されてい 。左側のリンクロッド402は、上端部がボー ジョイント403を介して前側ユニット支持部3 95の左側部分に接続されており、下端部もボ ルジョイント403を介してリンク支持面370の 側部分に接続されている。但し、各リンク ッド401,402と前側ユニット支持部395との接続 位置は、その前後方向位置が略同一となるよ うに横並びに配設されているが、各リンクロ ッド401,402とリンク支持面370との接続位置は 前後方向に所定距離ずらされて配設されて り、本実施の形態では右側のリンクロッド40 1の下端部は左側のリンクロッド402の下端部 りも前方に位置している。

 なお、図30に示す駆動機構400は、これら リンクロッド401,402の他にも、既に説明した 動機構365,390と同様の空気袋(図示せず)を有 、リンクロッド401,402を前後方向へ揺動可能 な構成となっており、このようなリンクロッ ド401,402と空気袋とによって、前側ユニット36 0を移動させる付勢手段を成している。また 図示は省略しているが、前側ユニット支持 395には図28に示したのと同様のガイドロッド が挿通されており、該ガイドロッドに支持さ れた状態で左右へ揺動可能になっている。ま た、後側ユニット361を移動させる構成につい ても、上記前側ユニット360を移動させる構成 と同様であるため、ここでの詳細な説明は省 略する。

 このような構成を備えるアームレスト304 は、図示しない空気袋を膨張及び収縮させ リンクロッド401,402を前後方向へ揺動させる と、前側ユニット360を前後方向へスライドさ せることができる。しかも、各リンクロッド 401,402が固定長であり、且つ下端部のリンク 持面370への接続位置が前後方向にずらされ いるため、前後方向へのスライドに伴って 側ユニット360は左右方向へも揺動させられ こととなる。本実施の形態のように、右側 リンクロッド401の下端部を左側のリンクロ ド402の下端部より前方でリンク支持面370に 続した場合、前側ユニット360は前方へスラ ドしつつ左側部分が下方へ向かうように揺 し、後方へスライドさせると右側部分が下 へ向かうように揺動することとなる。逆に 左側のリンクロッド402の下端部を右側のリ クロッド401の下端部より前方でリンク支持 370に接続した場合、前側ユニット360は前方 スライドしつつ右側部分が下方へ向かうよ に揺動し、後方へスライドさせると左側部 が下方へ向かうように揺動することとなる

 また、リンクロッド401,402と前側ユニット 支持部395とは図30に示したような接続形態の 、図31に示すような接続形態としてもよい 具体的には、左右のリンクロッド401,402の下 部を、前後方向位置が同じになるように配 させてリンク支持面370に接続する一方、各 ンクロッド401,402の上端部の前後方向位置を 異ならせた状態で前側ユニット支持部395に接 続するようにしてもよく、図31では、左側の ンクロッド402の上端部に比べて右側のリン ロッド401の上端部の方が前方に位置する状 で、前側ユニット支持部395に夫々接続され いる。このような構成によっても、前側ユ ット360の前後動に伴ってこれを左右へ揺動 せることができる。

 [アームレストの他の構成(3)]
 図32は、アームレスト304の更に他の構成を す模式的平面図であり、前側ユニット360及 後側ユニット361が相対的に後方に位置する 態(収縮状態)を二点鎖線で、相対的に前方に 位置する状態(伸長状態)を太い実線で夫々示 ている。このアームレスト304は、前側ユニ ト360及び後側ユニット361の下方に伸縮機構4 10が備えられており、これらのユニット360,361 はこの伸縮機構410に支持されている。より詳 しく説明すると、伸縮機構410は前後方向へ伸 縮可能なパンタグラフ構造を成しており、そ の後端部410cは上腕ユニット362の下部に支持 れ、前端部410aは前側ユニット360の下部に支 され、更に、前端部410aと後端部410cとの間 中間部410bが後側ユニット361の下部に支持さ ている。なお、伸縮機構410についても、収 状態を二点鎖線で示し、伸長状態を太い実 で示している。

 また、上腕ユニット362の左右からは、前 へ向けて2本のガイドレール411が延設されて おり、前側ユニット360及び後側ユニット361は 、このガイドレール411に沿って前後方向へス ライド可能であると共に、左右方向への位置 ズレが規制されるようになっている。そして 、後側ユニット361の下方には、図示しない駆 動用の空気袋が配設されており、図25に示す のと同様の給排気装置から給排気すること よって膨張・収縮し、後側ユニット361を前 方向へ付勢可能となっている。

 このようなアームレスト304は、前記空気 に給排気すると、後側ユニット361が前後方 へスライド移動すると共に、伸縮機構410を して連結された前側ユニット360も同様に前 方向へスライド移動する。また、上述した うに、伸縮機構410はパンタグラフ構造にな ていて後端部410cが上側ユニット62に支持さ ているため、後側ユニット361のスライド距 に比例して、それより大きな距離だけ前側 ニット360を同方向へスライドさせることが きる。しかも、両ユニット360,361をスライド させるに際し、後側ユニット361を移動させる 上記空気袋のみへの給排気で済むという利点 もある。

 なお、以上の説明では肘置き部320を、前 ユニット360と後側ユニット361と上腕ユニッ 362とに3分割し、そのうち前側ユニット360及 び後側ユニット361を前後方向及び左右方向へ 移動させる構成について説明したが、上腕ユ ニット362についても前後方向及び左右方向へ 移動させるようにしてもよいし、肘置き部320 を2分割又は4分割以上としてもよい。また、 記前側ユニット360及び後側ユニット361を一 構造とし、これを前後方向へのスライド移 、及び/又は左右方向へ揺動が可能なように してもよい。

 本発明に係る椅子型マッサージ機は、費用 増加を抑えて被施療者の腕部の広い範囲を 果的にマッサージしたいマッサージ機に利 できる。また、被施療者の腕部に対する周 向の施療位置を自動的に変更可能な椅子型 ッサージ機に適用することができ、施療部 動作させながら施療位置を変更させる場合 は、腕部に対して周方向に擦り揉みを行う りマッサージを施すことが可能な椅子型マ サージ機に適用することができる。また、 施療者の体格や好みの姿勢に応じて適切に 部を支持可能なアームレストを備える椅子 マッサージ機に適用することができる。更 、被施療者の体格に応じて肘置き部を容易 位置変更することができ、また、腕部に対 て多様なマッサージを施すことができる椅 型マッサージ機に適用することができる。