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Title:
CLIP FOR AIR BAG
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/063715
Kind Code:
A1
Abstract:
A clip for an air bag capable of easily removing a pin member from a grommet by a simple operation even if a garnish is mounted. The clip (1) for the air bag is structured of the grommet (10) and the pin member (20). The grommet (10) has a support hole (12) into which the pin member (20) is inserted from a front face toward a rear face and an engagement part (15) for preventing the pin member (20) from coming out of the support hole (12). The pin member (20) has a pair of opposite sidewalls (22) extending axially from a head (21), inserted into the support hole (12) of the grommet (10) and relatively movable with respect to the grommet (10) in the axial direction. Each sidewall (22) is structured to unlock a second locking part (26) by bending a flexible region (25) exposed from the support hole (12) to the front face of the grommet (10) while the locking part (26) is locked to the engagement part (15) of the grommet (10).

Inventors:
AOKI RYOU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068616
Publication Date:
May 22, 2009
Filing Date:
October 15, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PIOLAX INC (JP)
AOKI RYOU (JP)
International Classes:
B60R13/02; F16B19/00; F16B19/02; B60R21/213
Foreign References:
JP2002037007A2002-02-06
JP2000318657A2000-11-21
JP2001277985A2001-10-10
JP2000344042A2000-12-12
JP2000255370A2000-09-19
US6952863B22005-10-11
Attorney, Agent or Firm:
YAMAMOTO, Toshitake (SS10 Bldg. 38-13, Chuo,5-chome, Nakano-ku, Tokyo 11, JP)
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Claims:
車体にガーニッシュが接触又は近接しそれらの間にエアバッグを収納するエアバッグ収納位置、および前記車体から前記ガーニッシュが離間して前記エアバッグを車室内へ展開させるエアバッグ展開位置、の各位置で前記ガーニッシュを保持可能なエアバッグ用クリップであって、
 グロメットおよびピン部材を含み、前記ガーニッシュまたは車体のいずれか一方に当該ピン部材の頭部が取り付けられるとともに、他方に当該グロメットが取り付けられ、
 前記グロメットは、前記ピン部材が表面側から裏面側に向かって差し込まれる支持孔と、前記ピン部材の前記支持孔からの抜けを規制する係合部とを有し、
 前記ピン部材は、前記頭部から軸方向へ延出し、前記グロメットの支持孔に差し込まれて、当該グロメットに対し軸方向に相対移動自在な一対の対向する側壁を有し、
 前記各側壁には、前記グロメットの係合部に係止して前記エアバッグ収納位置で前記ガーニッシュを保持するための第1係止部が頭部寄りに形成されるとともに、同じく前記グロメットの係合部に係止して前記エアバッグ展開位置で前記ガーニッシュを保持するための第2係止部が先端部寄りに形成されており、
 さらに、各側壁は、前記第1係止部よりも先端部側の任意領域が内側へ弾性的に撓ませ可能な可撓領域を形成しており、前記第2係止部が前記グロメットの係合部に係止された状態において、前記支持孔からグロメットの表面側に露出した前記可撓領域を内側へ撓ませたとき、当該可撓領域の撓み変形に伴い前記第2係止部が変位して前記グロメットの係合部に対する係止状態が解除される構成であることを特徴とするエアバッグ用クリップ。
前記ピン部材は、前記一対の側壁を一定の間隔を空けて対向配置してあり、且つ、当該各側壁間の中央位置に軸方向へリブが延出していることを特徴とする請求項1のエアバッグ用クリップ。
前記一対の側壁は、先端部が先端横柱で連結されており、前記第2係止部は当該先端部からテーパ状に延出する係止爪であることを特徴とする請求項1のエアバッグ用クリップ。
前記グロメットは、前記支持孔の裏面側開口縁から軸方向に対向する一対の脚部が延出しており、当該脚部が前記ガーニッシュまたは車体のいずれか一方に係合する構成であり、さらにこれら脚部に挟まれた中間部を前記側壁が軸方向へ移動自在となっており、且つ前記脚部の根本付近に前記係合部が形成してあることを特徴とする請求項1のエアバッグ用クリップ。
前記各側壁に形成した可撓領域は、前記支持孔の内側面との間隔を狭小に保つよう平行に延びており、
 さらに前記可撓領域と前記第1係止部との間にくびれ部を形成したことを特徴とする請求項1のエアバッグ用クリップ。
前記一対の側壁は、くびれ部で中間横柱により連結されていることを特徴とする請求項5のエアバッグ用クリップ。
Description:
エアバッグ用クリップ

 この発明は、エアバッグ装置を収納した 態で車体にガーニッシュを取り付けるため エアバッグ用クリップに関する。

 近年、自動車側面からの衝突に対し、乗員 より安全に保護する目的で、車室側面側に エアバッグ装置(サイドエアバッグ装置)が けられるようになっている。
 特許文献1は、エアバッグ装置を収納した状 態で車体にガーニッシュを取り付けるための エアバッグ用クリップ(保持具)を開示してい 。このエアバッグ用クリップ(保持具)は、 文献1の図2および図3に示されるように、ピ 部材(11)とグロメット部材(12)からなり、ピン 部材(11)の頭部がガーニッシュ(4)に装着され いる。そして、ピン部材(11)の脚部(14)がグロ メット部材(12)の筒部(22)内に挿入され、脚部( 14)の第1係止爪(16)が筒部(22)の第1係合部(25)に 合した状態で、ガーニッシュ(4)をインナパ ル(5)に取り付ける構成となっている。また エアバッグ(31)が膨脹すると、第1係止爪(16) 第1係合部(25)の係合が解除されるとともに 第2係止爪(17)が第2係合部(26)に係合し、これ よりガーニッシュ(4)とインナパネル(5)との に隙間ができ、その隙間からエアバッグ(31) が展開する。なお、カッコ内の符号は、特許 文献1に付されている符号である。

特開2002-37007号公報

 さて、エアバッグ装置の保守点検や交換 際しては、車体からガーニッシュとエアバ グ用クリップが取り外される。上述した特 文献1のエアバッグ用クリップ(保持具)では まず、ガーニッシュ(4)を横方向へスライド せてピン部材(11)の頭部からガーニッシュを 取り外し、次いでピン部材(11)を45度回転させ ることで第2係止爪(17)を第2係合部(26)と係合 ない位置とし、この状態でグロメット部材(1 2)からピン部材(11)を引き抜く構成となってい た。

 しかし、ガーニッシュは長尺でかつピラ やサイドルーフに沿って湾曲した形状であ 、複数のピン部材における頭部が係止され いるため、横方向へスライドさせてこれら ン部材頭部との係止状態を解除する作業は 困難を伴い煩雑であった。しかも、長尺な ーニッシュを横方向へスライドさせる際に 狭い車室内では、ガーニッシュを周囲の内 にぶつけやすく、ガーニッシュや他の内装 傷付けてしまうおそれがあった。

 本発明は、このような事情に鑑みてなさ たもので、ガーニッシュを装着したままで 、簡単な操作で容易にピン部材をグロメッ から取り外すことができるエアバッグ用ク ップの提供を目的とする。

 本発明は、車体にガーニッシュが接触又は 接しそれらの間にエアバッグを収納するエ バッグ収納位置、および前記車体から前記 ーニッシュが離間して前記エアバッグを車 内へ展開させるエアバッグ展開位置、の各 置で前記ガーニッシュを保持可能なエアバ グ用クリップであって、
 グロメットおよびピン部材を含み、前記ガ ニッシュまたは車体のいずれか一方に当該 ン部材の頭部が取り付けられるとともに、 方に当該グロメットが取り付けられ、
 前記グロメットは、前記ピン部材が表面側 ら裏面側に向かって差し込まれる支持孔と 前記ピン部材の前記支持孔からの抜けを規 する係合部とを有し、
 前記ピン部材は、前記頭部から軸方向へ延 し、前記グロメットの支持孔に差し込まれ 、当該グロメットに対し軸方向に相対移動 在な一対の対向する側壁を有し、
 前記各側壁には、前記グロメットの係合部 係止して前記エアバッグ収納位置で前記ガ ニッシュを保持するための第1係止部が頭部 寄りに形成されるとともに、同じく前記グロ メットの係合部に係止して前記エアバッグ展 開位置で前記ガーニッシュを保持するための 第2係止部が先端部寄りに形成されており、
 さらに、各側壁は、前記第1係止部よりも先 端部側の任意領域が内側へ弾性的に撓ませ可 能な可撓領域を形成しており、前記第2係止 が前記グロメットの係合部に係止された状 において、前記支持孔からグロメットの表 側に露出した前記可撓領域を内側へ撓ませ とき、当該可撓領域の撓み変形に伴い前記 2係止部が変位して前記グロメットの係合部 対する係止状態が解除される構成であるこ を特徴とする。

 上記構成の本発明は、エアバッグ展開位 において、車体とガーニッシュの隙間から ジオペンチ等の工具を挿入し、当該工具で ン部材の側壁を弾力的に撓ませるだけで、 ン部材とグロメットの係止状態を容易に解 することができる。よって、ガーニッシュ 装着したままでも、容易にピン部材をグロ ットから取り外すことができ、ガーニッシ や車室内の内装を傷付けるおそれがなく、 アバッグ装置の保守点検や交換作業の容易 を図ることができる。

 また、前記ピン部材は、前記一対の側壁 一定の間隔を空けて対向配置してあり、且 、当該各側壁間の中央位置に軸方向へリブ 延出している構成とすることができる。

 一対の側壁がリブを介して対向配置して ることで、該側壁を均等に撓ませることが き、ピン部材の破損を防止することができ 。また、エアバッグ装置の取外し作業では 一対の側壁が一方のみに偏って撓むと、側 が撓んでいない一方に係合部が引っかかる 合があり、ピン部材とグロメットの係止状 を解除できないおそれがある。本発明では リブが側壁の中央位置に延出していること 、側壁が一方のみ偏って撓むことを防止し ピン部材とグロメットの係止状態の解除を やかに実施することができる。

 さらに、前記一対の側壁は、先端部が先 横柱で連結されており、前記第2係止部は当 該先端部からテーパ状に延出する係止爪であ ることが好ましい。

 先端横柱によって先端部が連結している とで、この先端横柱を支点として第2係止部 を撓ませる構造となる。これによりエアバッ グ展開時は、先端横柱が内側への撓みを防止 し、グロメットから高荷重がかかっても係止 状態を維持し、ピン部材をグロメットから取 り外す時は、側壁を撓ませることで係止爪が 連動して内側に撓むため、係止状態を容易に 解除することができる。

 また、前記グロメットは、前記支持孔の 面側開口縁から軸方向に対向する一対の脚 が延出しており、当該脚部が前記ガーニッ ュまたは車体のいずれか一方に係合する構 であり、さらにこれら脚部に挟まれた中間 を前記側壁が軸方向へ移動自在となってお 、且つ前記脚部の根本付近に前記係合部が 成してあることが好ましい。

 グロメットの係合部が脚部の根本付近に ることによって、これと相対するピン部材 、第1係止部から第2係止部までの移動距離 長くさせることができる。したがって、ピ 部材の全長を短く形成しても、エアバッグ 開位置におけるガーニッシュと車体の隙間 充分に確保することができる。

 また、前記各側壁に形成した可撓領域は、 記支持孔の内側面との間隔を狭小に保つよ 平行に延びており、
 さらに前記可撓領域と前記第1係止部との間 にくびれ部を形成した構成とすることができ る。

 一対の側壁が平行に延びることで、エア ッグ展開時に、支持孔が側壁をぐらつかせ に案内することができる。よってピン部材 保持するガーニッシュを安定して車体から 間することが可能となる。また側壁のくび 部は、ガーニッシュの取付け作業において 作業者に対し取付位置の認識を与えること できる。これにより、作業者は取付け作業 円滑に行えるようになる。

 さらに、前記一対の側壁は、くびれ部で 間横柱により連結されていることが好まし 。

 側壁は、中間横柱により第1係止部に対し 所定の保持荷重を確保することができる。さ らに中間横柱はくびれ部にあることで、可撓 領域の弾性力を阻害することがない。

 以上説明したように、本発明によれば、 体とガーニッシュの隙間からラジオペンチ の工具を挿入し、当該工具でピン部材の側 を弾力的に撓ませるだけで、ピン部材とグ メットの係止状態を容易に解除することが きる。よって、ガーニッシュを装着したま でも、容易にピン部材をグロメットから取 外すことができ、ガーニッシュや車室内の 装を傷付けるおそれがなく、エアバッグ装 の保守点検や交換作業の容易化を図ること できる。

図1A、図1Bは本実施形態に係るサイドエ アバッグ装置の構成を示す概略図であり、図 1Aは通常時、図1Bはエアバッグ展開時である 図2A、図2Bは本実施形態に係るエアバッ グ用クリップの各部品を示す斜視図であり、 図2Aはピン部材、図2Bはグロメットである。 図3A~図3Dは本実施形態に係るエアバッ 用クリップのグロメットを示す展開図であ 、図3Aは上面図、図3Bは正面図、図3Cは側面 、図3Dは底面図である。 図4A、図4Bは本実施形態に係るエアバッ グ用クリップのピン部材を示す展開図であり 、図4Aは正面図、図4Bは側面図である。 図5A~図5Cは本実施形態に係るエアバッ 用クリップにおいて、エアバッグ収納位置 ピン部材とグロメットの状態を示す図であ 、図5Aは斜視図、図5Bは正面図、図5Cは側面 である。 図6は図5A~図5Cの状態を示す車体とガー ッシュを含む側面断面図である。 図7A、図7Bは図5A~図5Cのエアバッグ用ク ップの断面図であり、図7Aは図5BのA-A線断面 図、図7Bは図5CのB-B線断面図である。 図8A~図8Cは本実施形態に係るエアバッ 用クリップにおいて、エアバッグ展開位置 ピン部材とグロメットの状態を示す図であ 、図8Aは斜視図、図8Bは正面図、図8Cは側面 である。 図9は図8A~図8Cの状態を示す車体とガー ッシュを含む側面断面図である。 図10A、図10Bは図8A~図8Cのエアバッグ用 リップの断面図であり、図10Aは図8BのA-A線 面図、図10Bは図8CのB-B線断面図である。 図11は本実施形態に係るエアバッグ用 リップにおいて、エアバッグ展開位置にあ ピン部材とグロメットの係止状態の解除操 を示す斜視図である。 図12A、図12Bは図11の状態におけるエア ッグ用クリップの断面図であり、図12Aは可 領域を撓ませた時、図12Bはピン部材とグロ ットの分離時である。 図13A~図13Cは各側壁の中間部に設けた ブの機能を説明するための断面図であり、 13Aは中間部にリブがないピン部材を撓ませ 場合、図13Bは中間部にリブがあるピン部材 図13Cは図13Bのピン部材を撓ませた場合であ 。 図14A、図14Bは本発明のエアバッグ用ク リップの変形例を示す図であり、図14Aはピン 部材の斜視図、図14Bは図14Aの側壁の断面図で ある。 図15A、図15Bは上述した実施形態に係る エアバッグ用クリップの変形例を示す斜視図 であり、図15Aはピン部材、図15Bはグロメット である。

符号の説明

 1:エアバッグ用クリップ、2:サイドエアバッ グ装置、3:インフレータ、4:エアバッグ、
 10:グロメット、11:フランジ部、12:支持孔、1 3:脚部、14:取付孔用係合部、15:係合部、
 20:ピン部材、21:頭部、22:側壁、23:第1係止部 、24:くびれ部、25:可撓領域、26:第2係止部、27 :先端横柱、28:上側中間横柱、29:下側中間横 、30:リブ、
 100:フロントガラス、101:サイドガラス、102: ロントピラー、103:ルーフサイド、104:車体 105:ガーニッシュ、106インストルメントパネ 、
 200:ペンチ

 以下、この発明の実施の形態について図面 参照して詳細に説明する。
 図1A乃至図13Cは、本発明の実施形態に係る アバッグ用クリップの構成を説明するため 図であり、図1A、図1Bは本実施形態に係るサ ドエアバッグ装置の構成を示す概略図であ 。
 本実施形態のエアバッグ用クリップ1は、自 動車の車室においてサイドエアバッグ(また カーテンエアバッグ)装置2を機能させるため に用いられる。図1Aに示すように、サイドエ バッグ装置2は、自動車のフロントガラス100 とサイドガラス101の間にあるフロントピラー 102からルーフサイド103に沿って備えられる。 またフロントピラー102やルーフサイド103(以 、単に車体104とも略する)には、車室の内装 してエアバッグ4を覆うガーニッシュ105(内 材、カバー材、トリム材等とも呼ばれる)が り付けられる。

 サイドエアバッグ装置2は、センサ(図示 ず)、インフレータ3、エアバッグ4等を含み 側突時にエアバッグ4を展開させる構成であ 。サイドエアバッグ装置2のセンサは、車体 側面の所定位置に設けられ、加速度や荷重を 検出する。このセンサが規定値以上の加速度 や荷重を検出すると、インフレータ3が作動 る。

 サイドエアバッグ装置2のインフレータ3 、エアバッグ4にガスを供給する機能を有し おり、フロント側のインストルメントパネ 106内、またはクォータピラー(図示せず)等 配設される。このインフレータ3は、センサ 加速度や荷重を検出すると、ガーニッシュ1 05に収納されているエアバッグ4にガスを噴出 し、エアバッグ4を膨脹させる。これにより アバッグ4はガーニッシュ105を押し出し、車 のサイド側にエアバッグ4を展開することが できる(図1B参照)。

 本実施形態のエアバッグ用クリップ1は、 以上のようなサイドエアバッグ装置2を稼働 せるための機能を備える。すなわち、エア ッグ用クリップ1は、車体104にガーニッシュ1 05が接触又は近接しそれらの間にエアバッグ4 を収納するエアバッグ収納位置、および車体 104からガーニッシュ105が離間してエアバッグ 4を車室内へ展開させるエアバッグ展開位置 の各位置でガーニッシュ105を保持するよう 形成してある。

 図2A、図2Bは、本実施形態に係るエアバッグ 用クリップの各部品を示す斜視図であり、図 2Aはピン部材、図2Bはグロメットである。
 図1A~図2Bに示すように、このエアバッグ用 リップ1は、車体104に本体が取り付けられる ロメット10と、ガーニッシュ105に頭部21が取 り付けられるピン部材20とを含む構成である これらグロメット10及びピン部材20は、剛性 を有した合成樹脂材によって一体成形される 。

 図3A~図3Dは、本実施形態に係るエアバッグ クリップのグロメットを示す展開図であり 図3Aは上面図、図3Bは正面図、図3Cは側面図 図3Dは底面図である。
 図2A~図3Dに示すように、エアバッグ用クリ プ1のグロメット10は、車体104の取付孔(図示 ず)の周縁に当接するフランジ部11が形成し ある。そして、このフランジ部11の中央位 には、ピン部材20が表面側から裏面側に向か って差し込まれる支持孔12が穿設されている

 また、グロメット10は、フランジ部11の裏 面側において、支持孔12の裏面側開口縁から 方向に対向する一対の脚部13が延出してい 。この脚部13の側面中央部には、脚部13の延 方向と逆方向に延出し、テーパー状に突起 分が形成された取付孔用係合部14が設けら ている。グロメット10を車体104に取り付ける 場合は、この取付孔用係合部14の突起部分が 体104の取付孔に係止することで、該取付孔 保持される。またグロメット10を車体104か 取り外す場合は、支持孔12から内側に撓んで いる取付孔用係合部14をマイナスドライバで っ掛け、さらに内側へ撓ませることで、取 孔との係止状態を容易に解除できる。

 さらに、グロメット10は、ピン部材20の支 持孔12からの抜けを規制する係合部15が、脚 13の根本付近に形成してある。後述するピン 部材20は、グロメット10の支持孔12に差し込ま れ、この係合部15に係止される構成である。 お、本実施形態の係合部15は、支持孔12の裏 面側開口縁から一定量突出して一対の脚部13 連結しており、脚部13の撓みを規制するリ としても機能している。

 図4A、図4Bは、本実施形態に係るエアバッグ 用クリップのピン部材を示す展開図であり、 図4Aは正面図、図4Bは側面図である。
 図2A、図2B、図4A、図4Bに示すように、エア ッグ用クリップ1のピン部材20は、ガーニッ ュ105の取付座(図示せず)に取り付ける頭部21 、この頭部21の裏面側から軸方向に延出す 一対の対向する側壁22と、を備えている。ピ ン部材20の頭部21は、略コ字状にフランジが 成されている。そして、このコ字状の開口 分にガーニッシュ105の取付座が挿入される とで、該ガーニッシュ105を保持することが 能となる。

 一方、軸方向に延在する一対の側壁22は グロメット10の支持孔12に差し込まれる構成 あり、一定の間隔を空けて対向配置してあ 。また側壁22の側面には、頭部21側から第1 止部23、くびれ部24、可撓領域25、第2係止部2 6が順に形成されている。

 側壁22の第1係止部23は、側壁22の厚みを変 えることにより、頭部21の根本部分からくび 部24まで、頂部23aを介した山なりに形成し ある。一対の第1係止部23は、グロメット10の 係合部15に係止して、ガーニッシュ105をエア ッグ収納位置において保持する機能を有し いる。この第1係止部23は、所定の荷重(例え ば11~19kgの範囲)以上がかかることで、弾性的 内側方向に撓み、係止状態が解除される構 である。なお第1係止部23の形状は、グロメ ト10の係合部15との係止状態において、所定 の荷重を得るために任意に設計してもよい。

 側壁22のくびれ部24は、可撓領域25と第1係 止部23との間に形成してあり、側壁22の中で も薄い部分となっている。このくびれ部24は 、第1係止部23が所定の荷重を得るために形成 されるとともに、ガーニッシュ105の取付け作 業において、作業者に対し取付位置の認識を 与えさせることができる。これにより、作業 者は取付け作業を円滑に行えるようになる。

 側壁22の可撓領域25は、くびれ部24から第2 係止部26まで平行に延ばして形成しており、 性的に内側へ撓ませることが可能な領域と てある。この可撓領域25の延出量は、エア ッグ4の展開量によって適宜決められる。ま 可撓領域25は、グロメット10の支持孔12の内 面との間隔を狭小に保つように延在してい 。エアバッグ展開時には、この可撓領域が 持孔12が側壁22をぐらつかせずに案内する。 これにより、ピン部材20が保持するガーニッ ュ105を、車体104から安定して離間させるこ が可能となる。

 一対の側壁22の先端部は、先端横柱27で互 いに連結されている。第2係止部26は、側壁22 可撓領域25の外面に一体形成されている。 体的には、第2係止部26は、寸法Aの長さを有 、先端横柱27との連結部から第1係止部23の 向へ向かってテーパ状に可撓領域25の外面に 形成されており、第1係止部23寄りの端面が係 止爪26aとなっている。第2係止部26の係止爪26a は、グロメット10の係合部15に係止し、ガー ッシュ105をエアバッグ展開位置で保持する このため、係止爪26aは、第1係止部23に対す 所定の荷重以上がかかっても係止状態を保 する構成としてある。これによりエアバッ 用クリップは、エアバッグ4が膨脹したとき も、ガーニッシュ105を保持することができ 。

 上述したように、第2係止部26は、可撓領 25の外面に寸法Aの範囲で一体形成させてい ため、可撓領域25を内側に撓ませると、第2 止部26も、先端横柱27の連結部(すなわち、 端部)を支点に係止爪26aが内側へ移動するよ に撓む。これにより、グロメット10の係合 15との係止状態を容易に解除することができ る。

 図5A~図5Cは、本実施形態に係るエアバッグ クリップにおいて、エアバッグ収納位置の ン部材とグロメットの状態を示す図であり 図6は、図5A~図5Cの状態を示す車体とガーニ シュを含む側面断面図であり、図7A、図7Bは 図5A~図5Cのエアバッグ用クリップの断面図 ある。
 サイドエアバッグ装置2を備える自動車にエ アバッグ用クリップ1を適用する場合は、ま グロメット10の支持孔12にピン部材20の側壁22 を差し込み、側壁22の第1係止部23まで軸方向 相対移動させる。さらに図5乃至図7に示す うに、第1係止部23を係合部15に係止させるこ とで、ピン部材20をグロメット10に保持した 止状態とする。その後、ピン部材20の頭部21 ガーニッシュ105の取付座に取り付ける。そ て、この状態にてガーニッシュ105を動かし 露出しているグロメット10を車体104の取付 に取り付ける。これによりガーニッシュ105 エアバッグ収納位置に配設する。

 このエアバッグ収納位置では、ガーニッ ュ105の外縁が車体104と接触することになり 収納してあるエアバッグ4を密閉状態とする 。またグロメット10に差し込まれたピン部材2 0の側壁22は、車体104内の中空部に突き出た状 態となっている。

 このエアバッグ収納位置では、一対の第1 係止部23の頂部23aがグロメット10の係合部15に 引っかかることで、ピン部材20がグロメット1 0に保持される。ここで、両部15、23の係止状 における保持力は、第1係止部23の弾性力に って決定される。なお、本実施形態のエア ッグ用クリップ1は、くびれ部24の位置に一 の側壁22を連結する上側中間横柱28が設けて ある。この上側中間横柱28は、側壁22に設け ある第1係止部23の可撓性に対し所定の荷重 確保させることができる。

 図8A~図8Cは、本実施形態に係るエアバッグ クリップにおいて、エアバッグ展開位置の ン部材とグロメットの状態を示す図であり 図9は、図8A~図8Cの状態を示す車体とガーニ シュを含む側面断面図であり、図10A、図10B 、図8A~図8Cのエアバッグ用クリップの断面図 である。
 自動車が側突した場合は、エアバッグ4が膨 張することによりガーニッシュ105が押し上げ られる。このため、ガーニッシュ105をエアバ ッグ収納位置で保持していたエアバッグ用ク リップ1は、第1係止部23と係合部15の係止状態 に所定荷重以上がかかって係止状態が解除さ れる。これにより側壁22は、グロメット10の 持孔12に案内されつつ相対移動し、図8A~図10B に示すように、新たに第2係止部26が係合部15 係止する状態となる。

 サイドエアバッグ装置2は、このようなグ ロメット10に対するピン部材20の相対移動に り、ガーニッシュ105が押し開けられて車体10 4から離間し、車室側面にエアバッグ4を展開 る。これにより側突時の際に、自動車の搭 者の頭部を有効に保護することができる。

 このエアバッグ展開位置では、一対の第2 係止部26の係止爪26aが係合部15に引っかかる とで、ピン部材20がグロメット10に保持され 。ここで、両部15、26の係止状態における保 持力は、第1係止部23による保持力よりも充分 大きいものとなっている。また本実施形態の エアバッグ用クリップ1は、ピン部材20の可撓 領域25の頭部21寄りに、一対の側壁22を連結す る下側中間横柱29が設けてある。この下側中 横柱29は、側壁22の可撓領域25を支持してお 、これにより該側壁22は所定の弾性力を得 ことが可能となる。

 なお、エアバッグ展開位置におけるガー ッシュ105と車体104との隙間は、ピン部材20 第1係止部23から第2係止部26までの間隔と、 ロメット10の支持孔12と係合部15の厚みによ て設定されることになる。本実施形態のエ バッグ用クリップ1は、ピン部材20の第1係止 23を頭部21寄りに、第2係止部26を先端寄りに 形成し、さらにグロメット10の係合部15を脚 13の根本付近に形成してある。このため、ガ ーニッシュ105と車体104との隙間が充分に広く なり、エアバッグ4を安定的に展開すること 可能となる。

 図11は、本実施形態に係るエアバッグ用ク ップにおいてエアバッグ展開位置にあるピ 部材とグロメットの係止状態の解除を示す 視図であり、図12A
、図12Bは、図11のエアバッグ用クリップの断 図である。
 メンテナンス等によりガーニッシュ105を車 104から取り外す場合は、図11、図12A、図12B 示すように、エアバッグ展開位置において アバッグ用クリップ1のピン部材20の可撓領 25を撓ませることで取り外すことができる。

 具体的な取外し作業手順としては、まず ン部材20の第2係止部26とグロメット10の係合 部15とが係止するエアバッグ展開位置となる うに、ガーニッシュ105を車体104から離間さ る。このときエアバッグ展開位置では、ピ 部材20の可撓領域25がグロメット10の支持孔1 2から表面側に露出した状態となる。

 その後、車体104とガーニッシュ105との間 形成された隙間からペンチ200の先端を差し み、このペンチ200によってピン部材20の露 している可撓領域25を挟み、内側へ撓ませる (図12A参照)。ピン部材20の可撓領域25と一体に 形成された第2係止部26も、先端横柱27の連結 (すなわち、先端部)を支点に係止爪26aが内 へ移動するように撓む。これにより、係止 26aとグロメット10の係合部15との間の係止状 が解除される。よって、ピン部材20とグロ ット10が分離することとなり、ガーニッシュ 105を車体104から取り外すことができる(図12B 照)。

 図13A~図13Cは、本実施形態に係るエアバッグ 用クリップにおいて、ピン部材のリブの機能 を説明するための側面断面図である。
 図13Aに示すように、一対の側壁22を間隔D’ け開けて平行に形成したのみで、中間部に ブを形成しなかった場合、ペンチ200で可撓 域25を撓ませたとき、一方の側壁22に撓みが 偏ってしまうことがある。このような側壁22 撓みの偏りは、例えば、厚さのバラツキ、 脂の冷却速度差による硬度のバラツキ、ペ チ200からの力の加え方等が影響している。 のように側壁22の一方が偏って撓むと、撓 の少ない他方の側壁22に形成された第2係止 26の係止爪26aが、係合部15から解除されない それがある。

 そこで、本実施形態のエアバッグ用クリッ 1のピン部材20は、図13Bに示すように、一対 側壁22間の中央位置に軸方向に延出するリ 30を設けている。各側壁22とリブ30との間隔D 同じであり、各側壁22をペンチ200で挟んで 側に撓ませると、それぞれの側壁22がリブ30 当接するまで撓む。
 図13Cに示すように、リブ30に当接した状態 あっては、各側壁22の撓み量はともにDであ 、左右均等に撓んでいる。よって、各側壁22 に形成された第2係止部26の係止爪26aも均等に 撓んで、ともに係合部15から解除される。こ により、ピン部材20とグロメット10の係止状 態の解除を速やかに実施させることが可能と なり、さらにピン部材20の破損を防止するこ もできる。

 ピン部材20とグロメット10の分離後は、ピ ン部材20の可撓領域25からペンチ200を離すこ で、この可撓領域25が弾性的に元の状態に戻 ることになる。したがって、再度ガーニッシ ュ105を車体104に取り付ける際に、同じエアバ ッグ用クリップ1を再使用することができる

 以上のように、本実施形態のエアバッグ クリップ1を用いることで、ピン部材20とグ メット10の係止状態を容易に解除すること でき、車体104からガーニッシュ105を取り外 作業が容易になる。これは、例えばガーニ シュ104を並行にスライドさせて車体104から り外すよりも、遙かに容易に取り外すこと でき、取外し作業の能率を向上させること 可能となる。またピン部材20とグロメット10 係止状態を解除することで、ガーニッシュ1 05をスライドさせずに取り外すことができる め、取外し作業中にガーニッシュ105を車室 内装等にぶつけることを防止し、ガーニッ ュ105及び車室の内装を傷つけることがない

 なお、本発明は、上述した実施形態に限 されるものではなく、種々の変形例や応用 が可能なことは勿論である。例えば、ピン 材20は、図14A、図14Bに示すように、頭部21の 裏面側を二対の対向する側壁22a、22bによって 方形として軸方向に延出させた形状でもよい 。このような形状でも側壁22aを弾性的に撓ま せることができ、上記実施形態と同じ機能を 持つことができる。

〔変形例〕
 図15A、図15Bは上述した実施形態に係るエア ッグ用クリップの変形例を示す斜視図であ 、図15Aはピン部材、図15Bはグロメットであ 。
 上述した実施形態では、グロメット10の一 の係合部15に、ピン部材20に形成した第1,第2 止部23、26をともに係合する構成であったが 、これに限定されず各係止部23、26をそれぞ 別個の係合部へ係止させる構成であっても い。
 例えば、図15A,図15Bに示すように、ピン部材 20の第1係止部23と第2係止部26をそれぞれ別の 面に形成する。そして、グロメット10には ピン部材20の第1係止部23と対向する位置に第 1係合部15aを、ピン部材20の第2係止部26と対向 する位置に第2係合部15bをそれぞれ形成する うにしてもよい。




 
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