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Patent Searching and Data


Title:
CLIP AND SUPPORT MEMBER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/020122
Kind Code:
A1
Abstract:
Insertion force for mounting a clip (16) into a body panel (10) and holding force for holding the clip (16) after the mounting are obtained by an engagement leg section (52). Click feeling provided when the clip (16) is mounted into the body panel (10) is obtained by a click leg section (54).

Inventors:
NISHINO MASAAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064047
Publication Date:
February 12, 2009
Filing Date:
August 05, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIFCO INC (JP)
NISHINO MASAAKI (JP)
International Classes:
F16B19/10
Foreign References:
JP2006207607A2006-08-10
JPH0669417U1994-09-30
JPH04110212U1992-09-24
JP3126590U2006-11-02
JPS61190014U1986-11-27
JP2006226368A2006-08-31
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Jun et al. (NAKAJIMA & KATO Seventh FloorHK-Shinjuku Bldg.,3-17, Shinjuku 4-chom, Shinjuku-ku Tokyo 22, JP)
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Claims:
 棒状の軸部と、
 前記軸部の一端部に設けられ該軸部の外形よりも大きい頭部と、
 を有する雄部材と、
 前記頭部が当接可能な環状のフランジの内縁部から延出し、前記軸部が挿入可能な中空部の一部を構成し、該軸部に押され外側へ向かって弾性変形する係止脚体と、
 前記係止脚体と共に前記中空部を構成し、前記軸部が前記係止脚体を押し広げたとき、前記軸部に形成された係合孔と係合する係合爪が形成された節度脚体と、
 を有する雌部材と、
 で構成されたことを特徴とするクリップ。
 前記節度脚体は、前記係合爪が前記係合孔と係合するとき拡径し、係合爪が係合孔と係合すると弾性復元することを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
 前記フランジの表面に周方向に沿って傾斜する傾斜面と、前記頭部に設けられ前記傾斜面に当接可能な傾斜リブと、を有することを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
 前記係止脚体の内面に先端が尖って形成され前記軸部の外面に当接する突起部と、前記軸部の軸方向に沿って設けられ、前記突起部に当接すると、該突起部の基部へ案内される案内リブと、を有することを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
 ボディパネルに装着される装着部材を支持する支持部材であって、
 前記支持部材に形成された孔部と、
 前記孔部の内縁部から延出し、該孔部と前記ボディパネルに形成された取付孔へ挿入される軸体が挿入可能な中空部の一部を構成し、前記棒体に押され外側へ向かって弾性変形する係止脚体と、
 前記係止脚体と共に前記中空部を構成し、前記棒体が前記係止脚体を押し広げたとき、前記棒体に形成された係合孔と係合する係合爪が形成された節度脚体と、
 前記孔部の周囲に形成され、前記棒体の端部に形成された頭部を受ける台座と、
 を有することを特徴とする支持部材。
 前記節度脚体は、前記軸体が挿入すると拡径し、前記係合爪が前記係合孔に係合すると弾性復元することを特徴とする請求項5に記載の支持部材。
 前記台座の表面に周方向に沿って傾斜する傾斜面と、前記頭部に設けられ前記傾斜面に当接可能な傾斜リブと、を有することを特徴とする請求項5に記載の支持部材。
 前記係止脚体の内面に先端が尖って形成され前記軸体の外面に当接する突起部と、前記軸体の軸方向に沿って設けられ、前記突起部に当接すると、該突起部の基部へ案内される案内リブと、を有することを特徴とする請求項5に記載の支持部材。
Description:
クリップ及び支持部材

 本発明は、車両のバンパーを取付けると 等に用いられるクリップ及びこのクリップ 設けられた支持部材に関する。

 車両のバンパーは、リテーナを介してボ ィパネルに固定されるようになっているが このリテーナはクリップによってボディパ ルに固定される。例えば、特許文献1では、 該クリップがグロメットとピンとで構成され 、ボディパネル及びリテーナにそれぞれ形成 された取付孔へグロメットの袋体を挿通し、 グロメットに形成されたフランジ部と爪部と の間でボディパネル及びリテーナを挟持した 後、袋体内へピンを挿入する。そして、この ピンによって、爪部を内側から押し広げるよ うにすることで、爪部の拡幅量のみを増大さ せ、ボディパネルに対するリテーナの保持力 を大きくするというものである。

 しかしながら、特許文献1では、爪部がピ ンと係合するとき、爪部が一旦拡幅(最大拡 量)した後、ピンの外面に形成された小径の 部と係合するようになっており、爪部が該 差と係合した状態で、爪部の拡幅量は最大 幅量よりも少なくなる。

 つまり、ピンの挿入力を変えずにクリップ 保持力を高めるためには、爪部が段差と係 している状態の拡幅量を最大拡幅量に近づ れば良く、このためには段差を小さくする 法が考えられるが、この段差を小さくする 、爪部が段差と係合する時の節度感が鈍く ってしまう。

特開2006-125571号公報

 本発明は上記事実を考慮して、十分な保 力と十分な節度感を得ることができるクリ プ及びこのクリップが設けられた支持部材 提供することを課題とする。

 本発明の第1の態様において、棒状の軸部 と、前記軸部の一端部に設けられ該軸部の外 形よりも大きい頭部と、を有する雄部材と、 前記頭部が当接可能な環状のフランジの内縁 部から延出し、前記軸部が挿入可能な中空部 の一部を構成し、該軸部に押され外側へ向か って弾性変形する係止脚体と、前記係止脚体 と共に前記中空部を構成し、前記軸部が前記 係止脚体を押し広げたとき、前記軸部に形成 された係合孔と係合する係合爪が形成された 節度脚体と、を有する雌部材と、で構成され たクリップを提供する。

 上記の態様では、クリップが雄部材と雌 材とで構成され、雄部材は棒状の軸部を備 、該軸部の一端部には軸部の外形よりも大 い頭部が設けられている。一方、雌部材に 、頭部が当接可能な環状のフランジを設け 該フランジの内縁部からは、軸部が挿入可 な中空部を構成する係止脚体と節度脚体を 出させている。

 係止脚体は、雄部材の軸部に押され外側 向かって弾性変形し、節度脚体には、軸部 係止脚体を押し広げたとき、軸部に形成さ た係合孔と係合する係合爪が形成されてい 。

 これにより、被取付部材に形成されフラ ジの外径寸法よりも小径の取付孔内へ係止 体及び節度脚体を挿入させた状態で、係止 体及び節度脚体で構成された中空部内へ軸 を挿入すると、該軸部によって係止脚体は 側へ向かって弾性変形して、フランジと係 脚体との間で被取付部材を挟持する。一方 節度脚体の係合爪は、軸部が係止脚体を押 広げたとき、軸部の係合孔と係合する。そ て、これによって、雄部材が雌部材に固定 れた状態となる。

 つまり、被取付部材にクリップを装着さ る挿入力及び装着後のクリップの保持力は 止脚体によって得られ、被取付部材にクリ プを装着させるときの節度感は節度脚体に って得られることとなる。このように、本 明によれば、保持力と節度感の役割を係止 体と節度脚体とで独立させることで、十分 保持力と十分な節度感を両方得ることがで る。

 また、係止脚体では軸部との係止機能は 要であるため、例えば、係止機能によって 部との係止時に係止脚体が狭幅するという とはなく、軸部の中空部奥方への移動に伴 て徐々に係止脚体を拡幅させるのみとする とができる。つまり、必要な保持力を得る めの係止脚体の拡幅量と最大拡幅量は同じ あり、仕様に応じた設計がし易い。

 本発明の第1の態様において、前記節度脚 体が、前記係合爪が前記係合孔と係合すると き拡径し、係合爪が係合孔と係合すると弾性 復元するようにしても良い。

 上記構成によれば、係合爪が係合孔と係 すると節度脚体が弾性復元するようにして 係合爪が係合孔と係合するとき節度脚体を 径させるようにすることで、節度脚体の拡 を最小限に抑え、軸部の挿入力に対してな べく影響を与えないようにしている。

 本発明の第1の態様において、前記フラン ジの表面に周方向に沿って傾斜する傾斜面と 、前記頭部に設けられ前記傾斜面に当接可能 な傾斜リブと、を有しても良い。

 上記構成では、雌部材のフランジの表面 、周方向に沿って傾斜する傾斜面を設け、 部材の頭部には、該傾斜面に当接可能な傾 リブを設けている。これにより、雄部材が 部材に装着された状態で、傾斜面の基部か 頂部へ向かう方向へ向かって軸部を回転さ ると、傾斜リブがフランジの傾斜面に当接 、該傾斜面の傾斜に沿って頭部を介して雄 材を浮き上がらせることが可能となる。こ により、雄部材を雌部材から取り外し可能 なる。

 本発明の第1の態様において、前記係止脚 体の内面に先端が尖って形成され前記軸部の 外面に当接する突起部と、前記軸部の軸方向 に沿って設けられ、前記突起部に当接すると 、該突起部の基部へ案内される案内リブと、 を有しても良い。

 上記構成では、係止脚体の内面に、先端 尖った突起部を設けており、軸部の外面に 接可能としている。一方、軸部には、軸方 に沿って案内リブを設けており、該案内リ が突起部に当接すると、突起部の基部へ案 される。

 つまり、軸部を中空部内に挿入する際に 案内リブが係止脚体の突起部に当って軸部 回転させ所定の位置に該軸部を案内するよ になっている。このため、雄部材を雌部材 装着させる際に、中空部に対する軸部の方 性が不要となり、組付し易い。

 本発明の第2の態様において、ボディパネ ルに装着される装着部材を支持する支持部材 であって、前記支持部材に形成された孔部と 、前記孔部の内縁部から延出し、該孔部と前 記ボディパネルに形成された取付孔へ挿入さ れる軸体が挿入可能な中空部の一部を構成し 、前記棒体に押され外側へ向かって弾性変形 する係止脚体と、前記係止脚体と共に前記中 空部を構成し、前記棒体が前記係止脚体を押 し広げたとき、前記棒体に形成された係合孔 と係合する係合爪が形成された節度脚体と、 前記孔部の周囲に形成され、前記棒体の端部 に形成された頭部を受ける台座と、を有する 該支持部材を提供する。

 上記の態様では、支持部材に孔部を形成 、該孔部の内縁部から係止脚体及び節度脚 を延出して、ボディパネルに形成された取 孔へ挿入可能としている。この係止脚体及 節度脚体によって、棒体が挿入される中空 が構成される。そして、棒体が挿入すると 棒体によって係止脚体は押され外側へ向か て弾性変形するが、棒体が係止脚体を押し げたとき、棒体に形成された係合孔が節度 体に形成された係合爪と係合する。そして このとき、孔部の周囲に設けられた台座に 、棒体の端部に形成された頭部が当接する このようにして、支持部材がボディパネル 固定されるが、これによって、本発明の第1 の態様において得られる効果と略同一の効果 が得られる。

 本発明の第2の態様において、前記節度脚 体が、前記軸体が挿入すると拡径し、前記係 合爪が前記係合孔に係合すると弾性復元する ようにしても良い。上記構成によれば、本発 明の第1の態様において得られる効果と略同 の効果が得られる。

 本発明の第2の態様において、前記台座の 表面に周方向に沿って傾斜する傾斜面と、前 記頭部に設けられ前記傾斜面に当接可能な傾 斜リブと、を有するようにしても良い。上記 構成によれば、本発明の第1の態様において られる効果と略同一の効果が得られる。

 本発明の第2の態様において、前記係止脚 体の内面に先端が尖って形成され前記軸体の 外面に当接する突起部と、前記軸体の軸方向 に沿って設けられ、前記突起部に当接すると 、該突起部の基部へ案内される案内リブと、 を有するようにしても良い。上記構成によれ ば、本発明の第1の態様において得られる効 と略同一の効果が得られる。

 本発明は、上記構成としたので、十分な 持力と十分な節度感を得ることができる。

本発明の実施の形態に係るクリップを してリテーナをボディパネルに固定させる 態を示斜視図である。 本発明の実施の形態に係るリテーナの 正面斜視図である。 本発明の実施の形態に係るリテーナの 背面斜視図である。 本発明の実施の形態に係るクリップの 部材を浮き上がらせる斜面部を示す拡大斜 図である。 本発明の実施の形態に係るクリップの 部材を示す拡大下面図である。 図4の5-5線の断面図であり、雄部材を 部材に装着させる途中を示している。 図4の5-5線の断面図であり、雄部材が 部材に装着された状態を示している。 図4の6-6線の断面図であり、雄部材を 部材に装着させる途中を示している。 図4の6-6線の断面図であり、雄部材が 部材に装着された状態を示している。 本発明の実施の形態に係るクリップの 部材の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るクリップの 雄部材の左側面図である。 本発明の実施の形態に係るクリップの 雄部材の正面図である。 本発明の実施の形態に係るクリップの 部材の変形例を示す断面図である。

 以下、図面を参照して本発明の実施の形 に係るクリップについて説明する。

 図1に示すように、ボディパネル10に車両 バンパー(図示省略)を装着するため、ボデ パネル10とバンパーの間には、リテーナ(支 部材)12が設けられ、該リテーナ12を介してバ ンパーがボディパネル10に固定されるように っている。

 このリテーナ12をボディパネル10に固定す るため、固定ネジ14とは別に、樹脂で成形さ たクリップ16が用いられる。このクリップ16 は雄部材18と雌部材20によって構成されるが ここでは雌部材20がリテーナ12と一体に設け れている。

 リテーナ12は略長板状を成しており、ボ ィパネル10の固定部の形状に沿うように長手 方向に沿って緩やかな円弧が描かれている。 なお、図中の矢印UPは、車両の上方向、矢印F Rは車両の前方向をそれぞれ示し、ここでの テーナ12は前方から見た車両の右側に配設さ れるものである。

 図1及び図2に示すように、リテーナ12の外 縁部からは補強リブ22が立設しており、リテ ナ12の幅方向には、リテーナ12の上下の補強 リブ22を架け渡す補強リブ24が設けられてい 。また、リテーナ12の幅方向の中央部にはリ テーナ12の長手方向に沿って該補強リブ24間 繋げる補強リブ26が設けられている。これに より、リテーナ12の強度を向上させると共に リテーナ12の変形を防止している。

 また、リテーナ12の長手方向に沿った上 面12Aは、補強リブ22によって形成されている が、この上端面12Aの長手方向の両端部(上端 12Aの左右)からは、先端部が前方へ向かって 曲する略L字状の係止板28が延出している。

 この係止板28の先端部の中央部には、下 へ向かって係止部30が突設しており、該係止 部30に、図示はしないが、バンパーの裏面側 ら張り出すフランジに形成された係合孔が まり、これによってバンパーがリテーナ12 仮装着され、図示しない締結具によってバ パーがボディパネル10に固定可能となる。

 リテーナ12の下部側の左右には、クリッ 16用の取付孔32及び固定ネジ14用の固定孔34が それぞれ形成されており、取付孔32、34の表 側の周縁部には、取付孔32、34よりも大径の 弧壁36、38がそれぞれ形成されている。そし て、円弧壁36と取付孔32及び円弧壁38と取付孔 34との間には、それぞれ平面状の台座40、42が 設けられている。

 取付孔34はボディパネル10側に形成された 固定孔44と対応可能となっており、取付孔34 固定孔46と対応した状態で、取付孔34内へ固 ネジ14を挿入させ、該固定ネジ14を固定孔46 ねじ込むようになっている。

 一方、取付孔32には雌部材20が設けられて いる。台座(フランジ)40には取付孔32の外側に 円形の取付孔32の同心円上に環状部48が突設 れている。この環状部48と取付孔32の内縁部 の間には、図3に示すように、環状部48の周 向に沿って傾斜する傾斜部50が45°間隔で設 られている。この傾斜部50の傾斜面50Aは、 時計方向へ行くにしたがって傾斜部50の高さ が高くなるように傾斜している。そして、傾 斜部50の頂部50Bは環状部48の端面よりも若干 く設定されている。

 また、取付孔32の内縁部からは、互いに 面するように一対の係止脚片(係止脚体)52が 下し、係止脚片52と係止脚片52の間には、節 度脚片(節度脚体)54が垂下している。この節 脚片54の内面と係止脚片52の内面とで略円柱 の中空部56が構成され、節度脚片54の外面と 係止脚片52の外面とで、略矩形型が形成され ように係止脚片52及び節度脚片54が形成され ている(詳細については後述する)。

 これにより、図5及び図6に示すように、 ディパネル10に形成された取付孔としての矩 形孔58内へ節度脚片54及び係止脚片52が挿入可 能とされ、中空部56内へは後述する雄部材18 略円柱状の軸部60が挿入可能となる。

 図6A及び図6Bに示すように、節度脚片54は 平板状に形成されており、節度脚片54の内 中央部には、節度脚片54の延出方向に沿って 、取付孔32の内縁部と連続する円弧溝62(図2B 照)が形成されている。これにより、雄部材1 8の軸部60が該円弧溝62に沿って案内されるこ となる。

 そして、この円弧溝62の端部には、断面 略三角形状の係合爪64が突出している。この 係合爪64が軸部60に形成された係合孔66と係合 することとなるが、係合爪64が係合孔66と係 するとき節度脚片54を拡径させ、係合爪64が 合孔66と係合した状態で、節度脚片54が弾性 復元された状態となるように係合爪64間の最 離間距離が設定されている。

 一方、図5A及び図5Bに示すように、係止脚 片52は略平板状に形成されており、係止脚片5 2の外面には、幅方向の全域に渡って、係止 片52の延出方向の中央部下を頂部として外側 へ向かって膨出する膨出部68が設けられてい 。この膨出部68と膨出部68の離間距離は、矩 形孔58の幅寸法よりも大きくなっている。

 また、係止脚片52の内面は、取付孔32の内 縁部と連続する円弧状を成しており、これに よって軸部60が案内される。さらに、係止脚 52の内面側の先端部には、断面が略三角形 の当接部70が突設されている。

 また、係止脚片52の内面には、係止脚片52 の延出方向の中央部から当接部70へ向かって 々に突出するように、略四角錐状の突起部7 2が設けられており、該突起部72の頂部が当接 部70の先端部に連設されている。

 ここで、雄部材について説明する。図7及 び図8に示すように、雄部材18は略円柱状を成 す軸部60を備え、中空部56(図5A参照)内へ挿入 能となっている。軸部60の一端部には頭部74 が設けられており、取付孔32の周縁部に当接 能となっている。

 頭部74の上面には十字溝76が形成されてお り、ドライバー等が係合可能となっている。 また、頭部74の下面には、傾斜部50の傾斜面50 Aに当接可能な斜面78Aが形成された傾斜リブ78 が設けられている。この傾斜リブ78は傾斜部5 0の高さよりも若干低くなるように設定され いる。

 一方、軸部60は外周面のひけを防止する め、肉盗み部80が凹設され、軸方向に沿って 複数の案内リブ82が形成された状態となって る。そして、これらの案内リブ82同士を架 渡すリブ83が軸部83の周方向に沿って所定の 隔で形成されている。また、頭部74と軸部60 の連結部は、強度を上げるため頭部74側が案 リブ82の先端面と略面一となるように軸部60 から頭部74にかけて徐々に大径となる肉盛り 84を設けている。

 また、軸部60の中央部には、案内リブ82及 びリブ83の端面の面一から少し落ち込むよう して、軸部60の周方向に沿って45°間隔で矩 状の係合孔66が凹設されている。この係合 66に節度脚片54の係合爪64が係合する(図6B参 )。係合孔66の側壁には傾斜面66Aが形成され おり、軸部60を回転させると傾斜面50Aに沿っ て係合爪64が外側へ移動し該傾斜面50Aとの係 状態が解除される。

 また、係合孔66の下縁部には軸部60の先端 部側から徐々に大径となる円錐部86が設けら 、係止脚片52の当接部70、突起部72及び節度 片54の係合爪64が当接可能となっている。さ らに、軸部60の先端部は円錐状となっており 軸部60を中空部56内へ挿入しやすくしている 。

 次に、本発明の実施の形態に係るクリッ の作用について説明する。

 本発明では、まず、図1に示すボディパネ ル10の固定孔44及び矩形孔58(図5参照)へリテー ナ12の取付孔32、34を対応させる。固定孔44は 筒状に形成されており、クリップ16を介し リテーナ12がボディパネル10に装着された後 取付孔34に挿通された固定ネジ14を該固定孔 44にねじ込み可能となる。

 そして、図5及び図6に示すように、矩形 58にはリテーナ12に設けられた雌部材20の係 脚片52及び節度脚片54が挿入されるが、係止 片52の膨出部68同士の離間距離は、矩形孔58 幅寸法よりも大きくなっているため、係止 片52を狭幅させた状態で矩形孔58内を通過さ せる。膨出部68が矩形孔58を通過すると、係 脚片52は復元し、膨出部68が矩形孔58の周縁 に当接し、係止脚片52が矩形孔58に仮止めさ た状態となる。

 そして、この状態で、係止脚片52と節度 片54とで構成された中空部56内へ雄部材18の 部60を挿入する。ここで、係止脚片52の内面 円弧状となっており、節度脚片54の内面に 円弧溝62を設けているため、これらによって 軸部60は中空部56の奥方へスムーズに案内さ る。

 ところで、図5A及び図5Bに示すように、係 止脚片52の内面側の先端部には、略四角錐状 突起部72を設け、該突起部72の頂部が当接部 70の先端部と連設するように形成している。 まり、突起部72の斜面は、係止脚片52の幅方 向と軸方向に沿って形成されることとなる。 一方、軸部60の外周面には、軸方向に沿って 数の案内リブ82が形成されている。この案 リブ82が突起部72に当接すると、係止脚片52 幅方向に沿って形成された突起部72の斜面に 倣って軸部60が回転する。

 つまり、軸部60を中空部56内に挿入する際 に、軸部60の案内リブ82が係止脚片52の突起部 72に当ると、所定の位置(案内リブ82と案内リ 82の間に突起部72の頂部が配置される位置) 軸部60を案内するようになっている。このた め、雄部材18を雌部材20に装着させる際に、 空部56に対する軸部60の方向性が不要となり 組付し易くなっている。

 そして、軸部60が所定の位置に収まった 態から、さらに軸部60を中空部56の奥方へ移 させると、係止脚片52に設けられた突起部72 が軸部60の円錐部86に当接し、該突起部72を介 して係止脚片52を外側へ向かって弾性変形さ る。これにより、台座40と係止脚片52との間 でボディパネル10が挟持される。

 一方、図6A及び図6Bに示すように、節度脚 片54には係合爪64が設けられているが、軸部60 の係合孔66が係合爪64の先端部に到達すると 係合爪64が係合孔66と係合するが、係合爪64 係合孔66と係合するとき節度脚片54を拡径さ 、節度脚片54は弾性復元された状態となる うにすることで、節度脚片54の拡径を最小限 に抑え、軸部60の挿入力に対してなるべく影 を与えないようにしている。

 そして、係合爪64が係合孔66と係合すると 、軸部60の頭部74が、図3に示す傾斜部50の頂 50Bに当接し、頭部74の上面と環状部48の端面 が面一となる。この状態で、雄部材18が雌 材20に固定され、クリップ16を介してリテー 12がボディパネル10に装着された状態となる 。

 このように、本実施形態では、ボディパ ル10にクリップ16を装着させる際の雄部材18 挿入力及び装着後のクリップ16の保持力を 止脚片52によって得るようにし、ボディパネ ル10にクリップ16を装着させる際の節度感は 度脚片54によって得るようにしている。つま り、保持力と節度感の役割を係止脚片52と節 脚片54とで独立させるようにしている。こ により、クリップ16において、十分な保持力 と十分な節度感を両方得ることができるよう にしている。

 また、図6Bに示すように、係合爪64が係合 孔66と係合した状態では、図5Bに示すように 係止脚片52側では、突起部72の斜面が係合孔6 6の周縁部に当接した状態となっており、係 脚片52と軸部60との間に空間が生じないため 係止脚片52による保持力が高い。

 ここで、係止脚片52では軸部60との係止機 能は不要であるため、係止機能によって軸部 60との係止時に係止脚片52が狭幅するという とはなく、軸部60の中空部56奥方への移動に って徐々に係止脚片52を拡幅させるのみと ることができる。したがって、必要な保持 を得るための係止脚片52の拡幅量と最大拡幅 量を同じにすることができ、仕様に応じた設 計がし易い。

 ところで、雄部材18の頭部74には十字溝76 形成されているが、雄部材18が雌部材20に固 定された状態で、雄部材18を反時計方向へ回 させると、頭部74の下面に設けられた傾斜 ブ78が、取付孔32回りに設けられた傾斜部50 傾斜面に沿って移動する。

 図3に示すように、この傾斜面50Aは、反時 計方向へ行くにしたがって傾斜部50の高さが くなるように傾斜しているため、雄部材18 反時計方向への回転により頭部74を介して雄 部材18が浮き上がる。これにより、雄部材18 雌部材20から取り外し可能となる。

 ここで、雄部材18を回転させると、係合 64は係合孔66の側壁に形成された傾斜面66Aに って移動することとなり、係合爪64を係合 66から係止解除させることができる。このた め、雄部材18を雌部材20から取り外す際に係 爪64に無理な応力が掛かることはない。

 なお、本実施形態では、雌部材20をリテ ナ12と一体に形成することで、部品点数を削 減し、作業工数が低減して、コストダウンを 図ることができるようにしたが、例えば、図 9に示すように、雌部材88とリテーナ90を別部 とし、成形後に溶着等によりリテーナ90に 部材88を固定させても良い。この場合、雌部 材88には係止脚片52及び節度脚片54を設けたフ ランジ92が必要となり、台座40には、該フラ ジ92を溶着させるための受部94を必要となる

 このように、リテーナ90と雌部材88を別部 材とした場合、部品点数が増えることになる が、図6に示すように、雌部材20をリテーナ12 一体に形成する場合と比較して金型機構が 純化される。

 また、係止脚片52の先端部に設けられた 接部70からさらに延出部(図示省略)を延出さ 、該延出部の先端部を互いに近づけるよう しておく。これにより、係止脚片52の先端 はさらに窄まり、雄部材18が装着された状態 で係止脚片52がクリープ変形して外側へ拡が たとしても、再使用時にボディパネル10の 形孔58内へ係止脚片52を挿入する際、係止脚 52をガイドしやすい。

 なお、本形態はあくまでも一実施例であ 、本発明の主旨を逸脱しない範囲内におい 適宜変更可能であることは言うまでもない 例えば、本実施形態では、係止脚片52及び 度脚片54をそれぞれ二つずつ設けたが、各々 一つずつ設けても良い。