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Patent Searching and Data


Title:
CLIP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/054465
Kind Code:
A1
Abstract:
This aims to provide a clip which comprises a female part (1) including a root portion (1b) having a receiving space (1a) for a male part (2) and an insertion hole (1c) communicating with the receiving space (1a), and an inserted portion (1d) to be inserted into a through hole (Pa) formed in a fixing object (P). The male part (2) is inserted into the female part (1) up to an insertion ending position, so that the inserted portion (1d) is warped at least partially and fixed on the fixing object (P). The root portion (1b) of the female part (1) includes a display element (4) moved forward by inserting the male part (2) to the insertion ending position, so that it can be visually confirmed at a forward movement ending position.

Inventors:
NAKAMURA TAKAAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/069253
Publication Date:
April 30, 2009
Filing Date:
October 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NIFCO INC (JP)
NAKAMURA TAKAAKI (JP)
International Classes:
F16B19/10
Foreign References:
JPS6345207U1988-03-26
JP2006349011A2006-12-28
JPH06280837A1994-10-07
JPS5767112U1982-04-22
JPH1130216A1999-02-02
JPH05302609A1993-11-16
Other References:
See also references of EP 2204589A4
Attorney, Agent or Firm:
OGAWA, Toshiharu et al. (SIA Kanda Square17, Kanda-konyacho,Chiyoda-k, Tokyo 35, JP)
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Claims:
 雄パーツの受け入れ空間を有すると共に、この受け入れ空間に連通した挿入穴の形成された基部と、留め付け対象物に設けられた貫通穴への入れ込み部とを備えた雌パーツに、雄パーツを挿入終了位置まで挿入させることにより、入れ込み部の少なくとも一部を撓み出させ、又は入れ込み部に形成させた弾性掛合部の撓み込みを阻止して前記留め付け対象物に留め付くクリップであって、
 雌パーツの基部に、挿入終了位置への雄パーツの挿入により往動して往動終了位置において視認可能となる表示体が備えられていることを特徴とするクリップ。
 表示体は、挿入終了位置からの雄パーツの抜き出しにより復動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
 表示体が、雌パーツの基部に移動可能に組み合わされた可動パーツに備えられており、可動パーツの往動終了位置において表示体が往動終了位置に位置されるようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクリップ。
 可動パーツは、弾性変形可能な接続部を介して表示体に接続されてこの表示体によって持ち上げ状に支持されると共に、挿入終了位置への雄パーツの挿入によりこの雄パーツの一部が押し当てられるベースを備えており、挿入終了位置において接続部を弾性変形させて表示体が視認可能となるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のクリップ。
 雄パーツに、挿入終了位置からの雄パーツの抜き出し時に可動パーツのベースに引っかかる復動用突起が備えられていることを特徴とする請求項4に記載のクリップ。
 可動パーツは、雌パーツの基部に回転可能に組み合わされていると共に、
 この可動パーツ及び雄パーツのいずれか一方にはカム溝が形成され、これらの他方には挿入終了位置への雄パーツの挿入によりこのカム溝に相補的に収まる突部が形成されており、
 このカム溝と突部とにより挿入終了位置において表示体が視認可能となるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のクリップ。
 可動パーツは、挿入終了位置への雄パーツの挿入によってこの雄パーツの一部に押されて挿入穴から離れる向きにスライド移動され、挿入終了位置においてスライド移動されきって表示体が視認可能になるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のクリップ。
 雌パーツの基部内には可動パーツの支持空間が形成されていると共に、この基部の上面側には支持空間に連通する開放部が設けられており、往動終了位置にある表示体がこの開放部を通じて視認可能となるようにしてあることを特徴とする請求項3~請求項7のいずれか1項に記載のクリップ。
 可動パーツ及び雌パーツの基部に、可動パーツの往動前位置において掛合し合うストッパー部が形成されていることを特徴とする請求項3~請求項8のいずれか1項に記載のクリップ。
 可動パーツの色が、雌パーツ及び雄パーツの色と異ならせてあることを特徴とする請求項3~請求項9のいずれか1項に記載のクリップ。
 雄パーツの受け入れ空間を有すると共に、この受け入れ空間に連通した挿入穴の形成された基部と、留め付け対象物に設けられた貫通穴への入れ込み部とを備えた雌パーツに、雄パーツを挿入終了位置まで挿入させることにより、入れ込み部の少なくとも一部を撓み出させ、又は入れ込み部に形成させた弾性掛合部の撓み込みを阻止して前記留め付け対象物に留め付くクリップであって、
 雌パーツの基部に、この基部に設けた表示部を往動前位置において隠すと共に、挿入終了位置への雄パーツの挿入により往動して往動終了位置において基部内に収納されて前記表示部を視認可能とする遮蔽体が備えられていることを特徴とするクリップ。
Description:
クリップ

 この発明は、パネルなどの留め付け対象 に設けられた貫通穴に雌パーツを入れ込ま た後のこの雌パーツへの雄パーツの挿入に って雌パーツの一部を撓み出させ又は雌パ ツの一部の撓み込みを阻止するようにして め付け対象物に留め付くクリップの改良に する。

 パネルに形成した取付穴にリベット本体の 割された脚部を挿入した後、これにピンを し込みきって脚部を弾性的に撓み出させ、 ベット本体のフランジ部と撓み出された脚 とでパネルを挟み付けてこれに留め付くプ シュリベットがある。(特許文献1参照)
 かかるプッシュリベットは、ピンを押し込 きった状態において、パネルに適切に留め く。よって、かかるプッシュリベットによ 留め付けをなす際には、ピンの押し込みが 分かどうかを計測などして確認する必要が った。

特開平5-302609号公報

 この発明が解決しようとする主たる問題 は、この種のクリップ(リベット)を構成す 雄パーツ(ピン)を雌パーツ(リベット本体)に リップを所期の状態で留め付け対象物に留 付かせるように、その挿入終了位置まで押 込んでいるか否かを雄パーツの挿入状態を 測などすることなく容易に確認できるよう する点にある。

 前記課題を達成するために、第一の観点か 、クリップを、雄パーツの受け入れ空間を すると共に、この受け入れ空間に連通した 入穴の形成された基部と、留め付け対象物 設けられた貫通穴への入れ込み部とを備え 雌パーツに、雄パーツを挿入終了位置まで 入させることにより、入れ込み部の少なく も一部を撓み出させ、又は入れ込み部に形 させた弾性掛合部の撓み込みを阻止して前 留め付け対象物に留め付くクリップであっ 、
 雌パーツの基部に、挿入終了位置への雄パ ツの挿入により往動して往動終了位置にお て視認可能となる表示体が備えられている のとした。

 このように構成させたクリップにあって 、挿入終了位置への雄パーツの挿入により パーツの入れ込み部の一部は撓み出され、 るいは、入れ込み部に形成させた弾性掛合 の撓み込みが阻止されることから、留め付 対象物の貫通穴の形成位置において雌パー の基部とこの撓み出された一部又は弾性掛 部とによって留め付け対象物を挟み付けて リップはかかる留め付け対象物に留め付く それと共に、表示体は往動して視認可能と ることから、雄パーツが挿入終了位置まで 入されてクリップが所期の留め付き状態に ることを雄パーツの挿入状態を計測などす ことなく容易に確認することができる。

 また、前記課題を達成するために、第二の 点から、クリップを、雄パーツの受け入れ 間を有すると共に、この受け入れ空間に連 した挿入穴の形成された基部と、留め付け 象物に設けられた貫通穴への入れ込み部と 備えた雌パーツに、雄パーツを挿入終了位 まで挿入させることにより、入れ込み部の なくとも一部を撓み出させ、又は入れ込み に形成させた弾性掛合部の撓み込みを阻止 て前記留め付け対象物に留め付くクリップ あって、
 雌パーツの基部に、挿入終了位置への雄パ ツの挿入により往動し、挿入終了位置から 雄パーツの抜き出しにより復動すると共に 往動終了位置において視認可能となる表示 が備えられているものとした。

 このように構成させたクリップにあって 、挿入終了位置への雄パーツの挿入により パーツの入れ込み部の一部は撓み出され、 るいは、入れ込み部に形成させた弾性掛合 の撓み込みが阻止されることから、留め付 対象物の貫通穴の形成位置において雌パー の基部とこの撓み出された一部又は弾性掛 部とによって留め付け対象物を挟み付けて リップはかかる留め付け対象物に留め付く それと共に、表示体は往動して視認可能と ることから、雄パーツが挿入終了位置まで 入されてクリップが所期の留め付き状態に ることを雄パーツの挿入状態を計測などす ことなく容易に確認することができる。挿 終了位置にある雄パーツを抜き出し操作し クリップの留め付きを解くと表示体は復動 留め付け対象物に対する留め付けが解かれ ことを認識させる。

 かかる表示体を、雌パーツの基部に移動 能に組み合わされた可動パーツに備えさせ この可動パーツの往動終了位置において表 体が往動終了位置に位置されるようにして けば、挿入終了位置への雄パーツの挿入に って可動パーツを往動動作させて表示体を 認可能にし、また、挿入終了位置からの雄 ーツの抜き出しによって可動パーツを復動 作させて表示体を視認できないようにする とができる。

 前記可動パーツを、弾性変形可能な接続 を介して表示体に接続されてこの表示体に って持ち上げ状に支持されると共に、挿入 了位置への雄パーツの挿入によりこの雄パ ツの一部が押し当てられるベースを備えた のとし、挿入終了位置において接続部を弾 変形させて表示体を視認可能にするように ておくこともある。

 このようにした場合、雄パーツを挿入終 位置まで挿入させると雄パーツの一部をベ スに押し当てさせて雄パーツの挿入方向に ースを移動させることができる。そして、 ースのこの移動によって接続部を弾性変形 せて表示体を往動終了位置まで移動させ視 可能な状態とすることができる。この場合 さらに、雄パーツに、挿入終了位置からの パーツの抜き出し時に可動パーツのベース 引っかかる復動用突起を備えさせておけば 前記可動パーツの復動さらには表示体の復 を補助させることができる。

 前記可動パーツを、雌パーツの基部に回転 能に組み合わされていると共に、
 この可動パーツ及び雄パーツのいずれか一 にはカム溝を形成させ、これらの他方には 入終了位置への雄パーツの挿入によりこの ム溝に相補的に収まる突部を形成させ、
 このカム溝と突部とにより挿入終了位置に いて表示体が視認可能となるようにしてお こともある。

 このようにした場合、雄パーツを挿入終 位置まで挿入させることにより雄パーツの 部を可動パーツのカム溝に入り込ませて往 前位置にあった可動パーツを往動終了位置 で回転往動させ、これにより表示体を視認 能にできる。また、挿入終了位置にある雄 ーツを抜き出させることにより往動終了位 にあった可動パーツを往動前位置まで回転 動させ、これにより表示体を視認不能とす ことができる。

 前記可動パーツを、挿入終了位置への雄 ーツの挿入によってこの雄パーツの一部に されて挿入穴から離れる向きにスライド移 され、挿入終了位置においてスライド移動 れきって表示体が視認可能になるようにし おくこともある。

 このようにした場合、雄パーツを挿入終 位置まで挿入させることによって表示体を 入穴から離れる向きに往動押し出し往動終 位置においてこれを視認可能にできる。

 前記各クリップにあっては、前記雌パー の基部内に可動パーツの支持空間を形成さ ると共に、この基部の上面側に支持空間に 通する開放部を設け、往動終了位置にある 示体がこの開放部を通じて視認可能となる うにしておくこともある。このようにした 合、往動終了位置において表示体を視認可 とすると共に、往動前位置において表示体 支持空間内に納めて視認不能にさせておく とができる。

 前記可動パーツ及び雌パーツの基部に、 動パーツの往動前位置において掛合し合う トッパー部を形成させておけば、可動パー が往動前位置にあって表示体が視認されな 状態を安定的に維持させることができる。

 前記可動パーツの色を、雌パーツ及び雄 ーツの色と異ならせておけば、往動終了位 にある表示体を一層容易に認識させること できる。

 また、前記課題を達成するために、第三の 点から、クリップを、雄パーツの受け入れ 間を有すると共に、この受け入れ空間に連 した挿入穴の形成された基部と、留め付け 象物に設けられた貫通穴への入れ込み部と 備えた雌パーツに、雄パーツを挿入終了位 まで挿入させることにより、入れ込み部の なくとも一部を撓み出させ、又は入れ込み に形成させた弾性掛合部の撓み込みを阻止 て前記留め付け対象物に留め付くクリップ あって、
 雌パーツの基部に、この基部に設けた表示 を往動前位置において隠すと共に、挿入終 位置への雄パーツの挿入により往動して往 終了位置において基部内に収納されて前記 示部を視認可能とする遮蔽体が備えられて るものとした。

 このように構成させたクリップにあって 、挿入終了位置への雄パーツの挿入により パーツの入れ込み部の一部は撓み出され、 るいは、入れ込み部に形成させた弾性掛合 の撓み込みが阻止されることから、留め付 対象物の貫通穴の形成位置において雌パー の基部とこの撓み出された一部又は弾性掛 部とによって留め付け対象物を挟み付けて リップはかかる留め付け対象物に留め付く それと共に、遮蔽体の往動により基部の表 部が視認可能となることから、雄パーツが 入終了位置まで挿入されてクリップが所期 留め付き状態にあることを雄パーツの挿入 態を計測などすることなく容易に確認する とができる。

 この発明にかかるクリップにあっては、 パーツを雌パーツに、かかるクリップを所 の状態で留め付け対象物に留め付かせるよ に挿入終了位置まで挿入させているか否か 、この位置への挿入により視認可能な位置 往動される表示体によって、雄パーツの挿 状態を計測などすることなく、容易に確認 ることができる。

第一例の要部破断側面図 同使用状態を示す側面図 同要部破断側面図 第一例にかかる可動パーツの斜視図 第一例にかかる可動パーツの斜視図 第一例にかかる雌パーツの斜視図 同側面図 同側面図 同断面図 同断面図 第一例にかかる雄パーツの側面図 同側面図 第二例の要部破断側面図 同使用状態を示す側面図 同要部破断側面図 同平面図 第二例にかかる可動パーツの平面図 図17におけるA-A線断面図 図17におけるB部の展開構成図 第二例にかかる雌パーツの側面図 同側面図 同断面図 同断面図 第二例にかかる雄パーツの側面図 同側面図 図25におけるC-C線断面図 図26におけるD部の展開構成図 第三例の側面図 同要部破断側面図 同断面図 同使用状態を示す側面図 同使用状態を示す要部破断側面図 同使用状態を示す断面図 第三例にかかる可動パーツの平面図 図34におけるE-E線断面図 図34におけるF-F線断面図 第四例の要部断面構成図 第四例の要部断面構成図 第五例の要部断面構成図 第五例の要部断面構成図である。

 以下、図1~図40に基づいて、この発明を実 施するための最良の形態について説明する。

 なお、ここで図1~図12はこの発明の実施の 形態の一つを(第一例)、図13~図27は他の一つ (第二例)、図28~図36はさらに他の一つを(第三 例)、それぞれ示している。

 具体的には、図1は雄パーツ2を雌パーツ1 仮掛合させた状態のクリップを、図2および 図3は本掛合させて留め付け対象物Pに留め付 た状態のクリップをそれぞれ示しており、 3は図2の向きと90度異なる向きからクリップ を視て示している。図4および図5は可動パー 3を斜視の状態として、図6~図10は雌パーツ1 、図11及び図12は雄パーツ2をそれぞれ示し いる。図8は図7の向きと90度異なる向きから パーツ1を視て示しており、また、図10は図9 の位置と90度異なる向きで雌パーツ1を断面に して示しており、さらに、図12は図11の向き 90度異なる向きから雄パーツ2を視て示して る。

 また、図13は雄パーツ2を雌パーツ1に仮掛 合させた状態のクリップを、図14は本掛合さ て留め付け対象物Pに留め付けた状態のクリ ップをそれぞれ示しており、図15は図14の状 のときの雌パーツ1の基部1b部分の様子を要 を断面にして、図16は図14の状態を雄パーツ2 の頭部2a側から視て示しておりこの図14にお ては往動前位置にある可動パーツ3を想像線 示している。図17~図19は可動パーツ3をそれ れ示しており、特に図19ではカム溝32aの様 を理解しやすいようにこれを展開して示し いる。図20~図23は雌パーツ1を、図24~図27は雄 パーツ2をそれぞれ示している。図21は図20の きと90度異なる向きから雌パーツ1を視て示 ており、また、図23は図22の位置と90度異な 向きで雌パーツ1を断面にして示しており、 さらに、図25は図24の向きと90度異なる向きか ら雄パーツ2を視て示しており、また、特に 27は突部22aの様子を理解しやすいようにこれ を展開して示している。

 また、図28~図30は雄パーツ2を雌パーツ1に 仮掛合させた状態のクリップを、図31~図33は 掛合させて留め付け対象物Pに留め付けた状 態のクリップをそれぞれ示しており、図30は 29の向きと90度異なる向きから、図33は図32 向きと90度異なる向きからクリップを視て示 している。図34~図36は可動パーツ3をそれぞれ 示している。

 また、図37および図38は前記第一例の構成 の一部を変更させた実施の形態の一つを(第 例)、図39および図40は前記第三例の構成の一 部を変更させた実施の形態の一つを(第五例) それぞれ示している。

 この実施の形態にかかるクリップは、パ ルP’などの留め付け対象物Pに設けられた 通穴Paに雌パーツ1を入れ込ませた後のこの パーツ1への雄パーツ2の挿入によって雌パー ツ1の一部を撓み出させ又は雌パーツ1の一部 撓み込みを阻止するようにして留め付け対 物Pに留め付くものである。

 典型的には、かかるクリップは、前記貫 穴Paをそれぞれ備えた二枚以上のパネルP’ どの二以上の留め付け対象物Pの留め付けに 用いられる。すなわち、二以上の留め付け対 象物Pをそれらの貫通穴Paを相互に連通させる ように重ね合わせた後、かかる連通された貫 通穴Paにクリップを前記のように留め付ける とで、この貫通穴Paの形成箇所での留め付 対象物Pの分離を阻止してかかる二以上の留 付け対象物Pの留め付けがなされる。

 かかるクリップは、雌パーツ1と、雄パー ツ2とからなる。雌パーツ1には後述する表示 4を備えた可動パーツ3がさらに組み合わさ 、この可動パーツ3によってかかる表示体4が 雌パーツ1に備えられるようになっている。

 雌パーツ1は、雄パーツ2の受け入れ空間1a を有すると共に、この受け入れ空間1aに連通 た挿入穴1cの形成された基部1bと、留め付け 対象物Pに設けられた貫通穴Paへの入れ込み部 1dとを備えている。

 前記第一例及び第二例では、基部1bは円 状をなすように構成されている。挿入穴1cは かかる基部1bの中央に形成されている。図示 例では、かかる挿入穴1cは雄パーツ2の後述 る軸部2bの最大径と略等しい丸穴状部1eと、 この丸穴状部1eを周回する方向において略90 の間隔を開けて四箇所に設けられた丸穴状 1eから放射方向に延びるように形成された分 岐穴部1fとを組み合わせてなる。

 一方、入れ込み部1dは、基部1bを頭として この基部1bの一面に一端を一体に連接させて びる脚状をなすように構成されている。か る入れ込み部1dは、筒状部1gと、先端軸1jと この筒状部1gと先端軸1jとの連接片1kとを備 ている。

 筒状部1gは、筒両端を共に開放させると に、筒一端を基部1bに一体に連接させて前記 挿入穴1cの丸穴状部1eに筒内空間を連通させ いる。また、かかる筒状部1gはその筒軸を周 回する方向において略90度の間隔を開けて四 所に設けられたスリット1hによって四つに 割されており、各スリット1hの一端は挿入穴 1cの分岐穴部1fに連通されている。また、筒 部1gの筒他端には内向きに突き出す爪部1iが 成されている。

 先端軸1jは、前記挿入穴1cの丸穴状部1eの 軸線上に位置する中実体として構成されて る。

 連接片1kは、筒状部1gの筒他端に片一端を 一体に連接させると共に、先端軸1jの軸一端 片他端を一体に連接させた帯状をなし、入 込み部1dの中心を挟んだ対向位置にそれぞ 設けられている。連接片1kには前記スリット 1hに連通して先端軸1j側に続く延長スリット1m が形成されており、各連接片1kはこの延長ス ット1mによって二分された様になっている 一対の連接片1k、1kは前記先端軸1jとの連接 においてこの先端軸1jに近づくに連れて次第 に連接片1k、1k間のピッチを狭めるように傾 されており、この傾斜によって貫通穴Paへの 入れ込みをスムースに行えるようになってい る。

 一方、雄パーツ2は、かかる雄パーツ2を パーツ1内に挿入終了位置(図2、図14、図33の 置)まで挿入させることにより、入れ込み部 1dの少なくとも一部を撓み出させ、又は入れ み部1dに形成させた弾性掛合部13e(第三例の 合)の撓み込みを阻止するものである。これ により前記留め付け対象物Pへのクリップの め付けがなされる。

 前記第一例及び第二例では、かかる雄パ ツ2は、円板状をなす頭部2aを軸一端に備え 軸部2bを主体として構成されている。かか 軸部2bの他端部、すなわち先端部2cは先細り 裁頭円錐状をなすように構成されている。 部2bの中間部には周回状をなす本止め凹部2d が形成されている。また、先端部2cと本止め 部2dとの間には、前記雌パーツ1の入れ込み 1dに形成された四箇所の爪部1iがそれぞれ収 まる仮止め凹部2eが形成されている。各仮止 凹部2eはそれぞれ、本止め凹部2dの側に近づ くに連れて次第に浅くなるように構成されて いる。

 前記第一例及び第二例では、雌パーツ1の 入れ込み部1dの爪部1iの形成位置での内径が 雄パーツ2の軸部2bの仮止め凹部2eの最深部位 置での径と略等しくなっている。雄パーツ2 軸部2bの本止め凹部2dの位置での径は、かか 仮止め凹部2eの最深部位置での径より大き 、雄パーツ2の軸部2bの本止め凹部2dと頭部2a の間の径は、かかる雄パーツ2の軸部2bの本 め凹部2dの位置での径よりも大きくなって る。

 そして、前記第一例及び第二例では、雄 ーツ2の軸部2bを雌パーツ1の受け入れ空間1a 、仮止め凹部2eに爪部1iを入り込ませる位置 まで挿入穴1cを通じて挿入することで、雄パ ツ2と雌パーツ1とを仮掛合させるようにし いる。(図1、図13)このように雌パーツ1に組 合わされた雄パーツ2は、爪部1iが本止め凹 2dに入り込む挿入終了位置までさらに挿入可 能とされる。

 前記第一例及び第二例では、雌パーツ1の 入れ込み部1dはスリット1hと延長スリット1mに よって分割されており、基部1bとの連接側を 形中心として弾性変形可能に構成されてい 。前記仮掛合状態において留め付け対象物P の貫通穴Paに雌パーツ1の入れ込み部1dを雌パ ツ1の基部1bが引っかかる位置まで入れ込み この状態から頭部2aを利用して雄パーツ2を 入終了位置に向けて挿入するように押圧操 すると、仮止め凹部2eの底に爪部1iを案内さ れて入れ込み部1dは外向きに撓み出され雄パ ツ2の挿入が許容される。挿入終了位置まで 雄パーツ2が入れ込まれると、雌パーツ1の入 込み部1dはやや撓み戻され本止め凹部2dに爪 部1iが入り込み本止め状態が維持される。こ 本止め状態において留め付け対象物Pを基部 1bと入れ込み部1dの撓み出し箇所とにより挟 付けてクリップは留め付け対象物Pに留め付 。(図2、図14)

 前記第一例及び第二例では、雄パーツ2の 軸部2bには、その直径方向両側に軸部2bの軸 に沿ったリブ2fを備えており、雄パーツ2は のリブ2fを挿入穴1cの分岐穴部1fを通じてス ット1hおよび延長スリット1mに入れ込ませる きで雌パーツ1の受け入れ空間1aに挿入でき ようになっている。

 また、前記第一例及び第二例にあっては 雌パーツ1の基部1bには、挿入終了位置への パーツ2の挿入により往動し、挿入終了位置 からの雄パーツ2の抜き出しにより復動する 共に、往動終了位置において視認可能とな 表示体4が備えられている。前記第一例及び 二例にあっては、かかる表示体4は、雌パー ツ1の基部1bにおける入れ込み部1dとの連接側 反対の側に備えられている。また、かかる 示体4は、往動前位置(図1、図13の位置)にお て雄パーツ2の頭部2a側から視認できず、往 終了位置(図3、図15及び図16の位置)において 雄パーツ2の頭部2a側から視認できるようにな っている。

 前記第一例~第三例のいずれも、挿入終了 位置への雄パーツ2の挿入により雌パーツ1の れ込み部1dの一部は撓み出され、あるいは 入れ込み部1dに形成させた弾性掛合部13eの撓 み込みが阻止されることから、留め付け対象 物Pの貫通穴Paの形成位置において雌パーツ1 基部1bとこの撓み出された一部又は弾性掛合 部13e(第三例の場合)とによって留め付け対象 Pを挟み付けてクリップはかかる留め付け対 象物Pに留め付く。それと共に、表示体4は往 して視認可能となることから、雄パーツ2が 挿入終了位置まで挿入されてクリップが所期 の留め付き状態にあることを雄パーツ2の挿 状態を計測などすることなく容易に確認す ことができる。(図3、図16、図33)

 さらに、前記第一例及び第二例にあって 、挿入終了位置にある雄パーツ2をその頭部 と雌パーツ1の基部1bとの間に工具の先端を差 し込むなどして抜き出し操作してクリップの 留め付きを解くと表示体4は復動し留め付け 象物Pに対する留め付けが解かれたことを認 させる。

 前記第一例及び第二例にあっては、かか 表示体4は、雌パーツ1の基部1bに往復動可能 に組み合わされた可動パーツ3に備えられて る。

 具体的には、雌パーツ1の基部1bに、雄パ ツ2の軸部2bの通し穴3aを備えた可動パーツ3 往復動可能に組み合わせると共に、この通 穴3aと挿入穴1cとを軸部2bが通されるように てある。そして、挿入終了位置への雄パー 2の挿入によって可動パーツ3が往動動作を 、また、挿入終了位置からの雄パーツ2の抜 出しによって可動パーツ3が復動動作をする ように、かかる可動パーツ3と雄パーツ2とが 係されている。

(図1~図12に示される第一例)
 図1~図12に示される例にあっては、可動パー ツ3は、弾性変形可能な接続部31aを介して表 体4に接続されてこの表示体4によって持ち上 げ状に支持されると共に、挿入終了位置への 雄パーツ2の挿入によりこの雄パーツ2の一部 押し当てられるベース31bを備えており、挿 終了位置において接続部31aを弾性変形させ 表示体4が視認可能となるようになっている 。

 図示の例では、雌パーツ1の基部1bにおけ 入れ込み部1dとの連接側と反対の側には、 入穴1cの側方にこの挿入穴1cを囲うように突 出す立ち上がり部11aが形成されている。基 1bの直径方向両側には立ち上がり部11aの分 部11bが形成されている。また、この分断部11 bによって区分された一対の立ち上がり部11a はそれぞれ、雌パーツ1の中心軸線に直交す 向きに立ち上がり部11aを貫通した窓穴11cが 成されている。

 ベース31bは通し穴3aを貫通状態に備えた 状をなし、可動パーツ3の往動前位置におい 挿入穴1cの上方に、挿入穴1cとの間に間隔を 開け、立ち上がり部11aの先端よりやや上方に 板外面を位置させるようにして支持されるよ うになっている。(図1)かかる通し穴3aは、挿 穴1cの丸穴状部1eに倣って雄パーツ2の軸部2b を通す中心穴部3bを有すると共に、この中心 部3bの直径方向両側に挿入穴1cの分岐穴部1f 倣って雄パーツ2のリブ2fを通す端穴部3cを している。

 表示体4はベース31bの直径方向両側にそれ ぞれ備えられている。各表示体4はそれぞれ 可動パーツ3の往動前位置において、立ち上 り部11aの窓穴11c内に納まり、この状態では パーツ2の頭部2a側からは視認できないよう なっている。表示体4の両端にはそれぞれ挿 入穴1c側に突き出す窓穴11cの内側面へのガイ 部41aが形成されている。かかる表示体4の中 間部とベース31bにおける端穴部の形成されて いない側の縁部との間には連接片31cが介在さ れている。この連接片31cの一端と表示体4の 間部とが前記接続部31aとなる樹脂ヒンジ部 より接続され、かつ、この連接片31cの他端 ベース31bの前記縁部とが前記接続部31aとな 樹脂ヒンジ部により接続されている。

 可動パーツ3は、一対の表示体4、4をそれ れ立ち上がり部11aの内側(挿入穴1c側)からこ の立ち上がり部11aの窓穴11c内に入れ込み納め るようにして雌パーツ1の基部1bに組み合わさ れると共に、そのベース31bはこのように納め られた表示体4によって連接片1kを介して持ち 上げ状に支持されている。

 雄パーツ2を挿入終了位置まで挿入させる と雄パーツ2の一部、図示の例では頭部2aをベ ース31bに押し当てさせて雄パーツ2の挿入方 にベース31bを移動させることができる。ベ ス31bがこのように移動されると接続部31aが 性変形されて表示体4を往動終了位置まで移 させ、視認可能にできる。図示の例では、 穴11cの内壁に案内されて表示体4は窓穴11cか ら側方に突き出し、雄パーツ2の頭部2aの側か らこれを視認できるようになっている。(図3)

 また、この例では、雄パーツ2に、挿入終 了位置からの雄パーツ2の抜き出し時に可動 ーツ3のベース31bに引っかかる復動用突起21a 備えられている。図示の例では、かかる復 用突起21aはリブ2fの形成位置に対し軸部2bを 周回する方向において略90度の間隔を開けた 置であって、頭部2aと本止め凹部2dとの間に 設けられている。そして、挿入終了位置から の雄パーツ2の抜き出し時にベース31bの通し 3aの穴縁にこの復動用突起21aが引っかかるよ うになっている。

  挿入終了位置からの雄パーツ2の抜き出 と可動パーツ3のベース31bに対する押圧が解 かれ前記接続部31aは弾性復帰して表示体4は 動して窓穴11c内に入り込みベース31bはかか 表示体4に再び持ち上げ状に支持されるよう なる。雄パーツ2に復動用突起21aを設けてお けば前記可動パーツ3の復動さらには表示体4 復動を補助させることができる。

 また、この例にあっては、可動パーツ3及 び雌パーツ1の基部1bに、可動パーツ3の往動 位置において掛合し合うストッパー部11d、31 dが形成されている。図示の例では、かかる トッパー部11d、31dは、表示体4のガイド部に ける雌パーツ1の基部1bの挿入穴1cを巡る面 接する下面に形成された突起と、かかる挿 穴1cを巡る面に形成されたこの突起を納める 孔とから構成されている。このようにした場 合、可動パーツ3が往動前位置にあって表示 4が視認されない状態を安定的に維持させる とができる。

 かかる可動パーツ3の色を、雌パーツ1及 雄パーツ2の色と異ならせておけば、往動終 位置にある表示体4を一層容易に認識させる ことができる。

 この例にかかる雌パーツ1及び可動パーツ 3において弾性変形特性を備える箇所へのこ 特性の付与は、典型的には、かかる雌パー 1及び可動パーツ3をプラスチックの射出成型 品とすることで容易に確保することができる 。

(図13~図27に示される第二例)
 図13~図27に示される例にあっては、可動パ ツ3は、雌パーツ1の基部1bに回転可能に組み わされていると共に、
 この可動パーツ3及び雄パーツ2のいずれか 方にはカム溝32aが形成され、これらの他方 は挿入終了位置への雄パーツ2の挿入により のカム溝32aに相補的に収まる突部22aが形成 れており、
 このカム溝32aと突部22aとにより挿入終了位 において表示体4が視認可能となるようにな っている。

 図示の例では、雌パーツ1の基部1bにおけ 入れ込み部1dとの連接側と反対の側には、 入穴1cの側方にこの挿入穴1cを囲うように突 出す周回立ち上がり部12aが形成されている 周回立ち上がり部12aの突きだし端には、挿 穴1cの側に張り出す保持部12bが形成されて り、この保持部12bと挿入穴1cを巡る基部1bの との間に可動パーツ3の支持空間Sが形成さ ている。

 かかる周回立ち上がり部12aの保持部12bは 挿入穴1cの直径方向両側においてそれぞれ この挿入穴1cを巡る向きにおいて約60度の範 で欠除されており、可動パーツ3の往動終了 位置においてこの欠除部12cが表示体4を視認 能とする開放部Saとして機能するようになっ ている。(図16)

 可動パーツ3は、円板状をなす主体部32eと 、この主体部32eの直径方向両側から突き出す 板片状の耳部32hとを備えている。主体部32eは 、周回立ち上がり部12a内の空間を略塞ぐ外径 を有すると共に、雄パーツ2の軸部2bの通し穴 3aを貫通状態に備えている。かかる通し穴3a 、挿入穴1cの丸穴状部1eに倣って雄パーツ2の 軸部2bを通す中心穴部3bを有すると共に、こ 中心穴部3bの直径方向両側に挿入穴1cの分岐 部1fに倣って雄パーツ2のリブ2fを通す端穴 3cを有している。

 耳部32hは、主体部32eの直径方向両側にお てそれぞれ、この主体部32eを巡る向きにお て約60度の範囲において、この主体部32eの 厚方向にある端面からこの端面に直交する きに突き出す板状をなし、突きだし縁を弧 に成形させている。

 そして、この例では、かかる可動パーツ3 は、周回立ち上がり部12aの内壁に耳部32hの突 きだし縁をガイドさせて、この耳部32hを前記 欠除部12cの側方において保持部12bの下方に納 めた往動前位置(図13、図16における一点鎖線 位置)からこの耳部32hを欠除部12cに臨ませた 往動終了位置(図15、図16)に至る往動と、この 逆の復動可能に、前記支持空間Sに回動可能 支持させている。すなわち、この例では、 かる耳部32hが表示体4として機能するように っている。

 図示の例では、前記カム溝32aは、可動パ ツ3に形成されている。カム溝32aは可動パー ツ3の直径方向両側にそれぞれ形成されてい 。いずれのカム溝32aも通し穴3aの中心穴部3b 穴軸を巡るらせん溝状をなすように形成さ ている。カム溝32aの溝口32bは通し穴3aの内 に向けられている。カム溝32aの一方の溝壁 雄パーツ2の挿入手前側(図19における上方)に 向けられている。(この一方の溝壁を以下上 32cと称する。)この上壁32cは主体部32eの表面3 2fから始まり次第に主体部32eの裏面32g側に低 り端穴部3cにおいて終了している。一方、 ム溝32aの他方の溝壁は雄パーツ2の挿入先側( 図19における下方)に向けられている。(この 方の溝壁を以下下壁32dと称する。)この下壁3 2dは主体部32eの裏面32gから始まり次第に主体 32eの表面32f側に高まり端穴部3cにおいて終 している。そして、この上壁32cと下壁32dと どの位置においても略平行をなすように形 されている。

 一方、図示の例では、前記突部22aは、雄 ーツ2に形成されている。図示の例では、雄 パーツ2の軸部2bと頭部2aとの連接箇所に、こ 軸部2bの直径方向両側において、この軸部2b を巡る弦巻線に沿うようにリブ状をなす突部 22aが形成されている。この突部22aの突きだし 巾は前記カム溝32aの深さに略等しく、この突 部22aの一方の側面は上方を向き(以下この一 の側面を上側面22bと称する。)、この突部の 方の側面は下方を向いている。(以下この他 方の側面を下側面22cと称する。)そして、こ 上側面22bと下側面22cとはどの位置において 略平行をなすように形成されている。(図27) かる突部22aの下端は、リブ2fの頭部2a側の端 部に連続している。これにより図示の例では 、雄パーツ2を挿入終了位置に挿入させきる 前まで可動パーツ3は往動回動されず、可動 ーツ3の通し穴3aの端穴部3cに突部22aの下端 入り込んだ後に可動パーツ3が往動回動され ようになっている。

 雄パーツ2を挿入終了位置まで挿入させる と雄パーツ2の突部22aが往動前位置にある可 パーツ3のカム溝32aに入り込む。カム溝32aは 動パーツ3の通し穴3aの中心穴部3bの穴軸を るらせん溝状をなすように形成されており 一方、雄パーツ2は挿入穴1cの分岐穴部1fにリ ブを入れ込ませて回転しない状態でのみ雌パ ーツ1内に挿入されることから、突部22aの下 面22cによりカム溝32aの上壁32cを押し込んで 往動前位置にあった可動パーツ3は往動終了 置まで回転往動される。可動パーツ3がこの ように往動されると表示体4が開放部Saに表れ てこれを視認可能にできる。(図14~図16)突部22 aはカム溝32aに相補的に収まることから、挿 終了位置にある雄パーツ2を抜き出させると 突部22aの上側面22bによりカム溝32aの下壁32d 押し上げて、往動終了位置にあった可動パ ツ3は往動前位置まで回転復動される。可動 パーツ3がこのように復動されると表示体4は 放部Saの側方にある支持空間S内に収まって 認不能となる。(図13)

また、この例にあっては、可動パーツ3及 雌パーツ1の基部1bに、可動パーツ3の往動前 置において掛合し合うストッパー部12f、32i 形成されている。図示の例では、かかるス ッパー部12f、32iは、可動パーツ3の耳部32hの 表面側に形成された凹所と、基部1bの立ち上 り部11aの保持部12bの内壁に形成されたこの 所に収まる突起とから構成されている。こ ようにした場合、可動パーツ3が往動前位置 にあって表示体4が視認されない状態を安定 に維持させることができる。

 なお、この例にあっては、可動パーツ3が 往動終了位置にあるとき、耳部32hの外縁に上 方から引っかかる押さえ部12eが開放部Saへの り出し口部12dに形成されている。

 かかる可動パーツ3の色を、雌パーツ1及 雄パーツ2の色と異ならせておけば、往動終 位置にある表示体4を一層容易に認識させる ことができる。

 この例にかかる雌パーツ1及び可動パーツ 3において弾性変形特性を備える箇所へのこ 特性の付与は、典型的には、かかる雌パー 1及び可動パーツ3をプラスチックの射出成型 品とすることで容易に確保することができる 。

(図28~図36に示される第三例)
 図28~図36に示される例にあってもクリップ 、雌パーツ1と、雄パーツ2とからなる。雌パ ーツ1には後述する表示体4を備えた可動パー 3がさらに組み合わされ、この可動パーツ3 よってかかる表示体4が雌パーツ1に備えられ るようになっている。

 雌パーツ1は、雄パーツ2の受け入れ空間1a を有すると共に、この受け入れ空間1aに連通 た挿入穴1cの形成された基部1bと、留め付け 対象物Pに設けられた貫通穴Paへの入れ込み部 1dとを備えている。

 図示の例では、基部1bは方形盤状をなす うに構成されている。挿入穴1cはかかる基部 1bの中央に形成されている。

 また、この例では、雌パーツ1は、挿入終 了位置まで雄パーツ2を挿入させることで、 れ込み部1dに形成された弾性掛合部13eの撓み 込みを阻止される構成のものとなっている。 この例では、雌パーツ1の入れ込み部1dは、対 向位置にそれぞれ、入れ込み部1dに設けたコ 状の割溝によって基部1b側を自由端とし入 込み部1dの先端側を変形中心とした弾性掛合 部13eを備えている。弾性掛合部13eの内面13fは 受け入れ空間1aに臨んでいる。一対の弾性掛 部13eの自由端には基部1b側に向いた掛合面13 gが形成されていると共に、一対の弾性掛合 13e、13eの自由端間の寸法は留め付け対象物P 貫通穴Paの穴径よりも大きくなるようにし ある。かかる貫通穴Paに雌パーツ1の入れ込 部1dを入れ込むと弾性掛合部13eは一旦撓み込 んだ後にその自由端が貫通穴Paから抜け出し 位置で撓み戻し、これにより雌パーツ1はそ の基部1bと前記掛合面13gとの間で留め付け対 物Pに掛合される。この状態から雌パーツ1 に挿入終了位置まで雄パーツ2を挿入すると 入された雄パーツ2によって弾性掛合部13eの 撓み込みが阻止されクリップは留め付け対象 物Pに強固に留め付くこととなる。

 一方、この例では、雄パーツ2は、頭部23a を軸一端に備えた軸部23cを主体として構成さ れている。軸部23cは厚さと巾とを持った板状 をなすように構成されている。

 また、この例では、雌パーツ1の基部1bに ける挿入穴1cを挟んだ対向位置にそれぞれ 雄パーツ2の挿入方向に壁面13dを沿わせた保 壁部13cが形成されていると共に、一対の保 壁部13c、13c間のピッチは雄パーツ2の軸部23c の幅広側の面23f間の寸法よりもやや小さくな っている。

 そして、図示の例では、雄パーツ2の軸部 23cの軸他端23e側のみを雌パーツ1の挿入穴1cに 入れ込ませた状態において、この軸部23cの軸 他端23e側を一対の保持壁部13c、13cによって挟 み付けることで、雄パーツ2と雌パーツ1とを 掛合させるようにしている。(図28~図31)この ように雌パーツ1に組み合わされた雄パーツ2 、その頭部23aの縁部に形成された掛合爪23d 保持壁部13cの外側に形成された掛合穴13dに 合させる挿入終了位置(図31~図33)までさらに 挿入可能とされる。雄パーツ2の頭部23aには の挿入終了位置において保持壁部13cを受け れる窓穴23bが形成されている。

 また、雌パーツ1の基部1bには、挿入終了 置への雄パーツ2の挿入により往動して往動 終了位置において視認可能となる表示体4が えられている。挿入終了位置への雄パーツ2 挿入により弾性掛合部13eの撓み込みが阻止 れることから、留め付け対象物Pの貫通穴Pa 形成位置において雌パーツ1の基部1bとこの 性掛合部13eとによって留め付け対象物Pを挟 み付けてクリップはかかる留め付け対象物P 留め付く。それと共に、表示体4は往動して 認可能となることから、雄パーツ2が挿入終 了位置まで挿入されてクリップが所期の留め 付き状態にあることを雄パーツ2の挿入状態 計測などすることなく容易に確認すること できる。(図32、図33)

 この例にあってもは、かかる表示体4は、 雌パーツ1の基部1bに移動可能に組み合わされ た可動パーツ3に備えられている。

 具体的には、雌パーツ1の基部1bには挿入 1cを巡る立ち上がり部13aが形成されている 共に、この立ち上がり部13aにおける挿入穴1c を挟んだ両側位置にそれぞれ基部1bの側部に いて開放された雄パーツ2の挿入方向に直交 する向きのガイド穴13bが形成されている。そ して、このガイド穴13bを通じてかかる基部1b 雄パーツ2の軸部23cの通し部33aを備えた可動 パーツ3が備えられている。すなわち、この ではかかるガイド穴13bが支持空間Sとして機 するようになっている。かかる可動パーツ3 の通し部33aは挿入穴1cの直上に位置され、こ 通し部33aの上方に前記弾性片13cの掛合爪13d 位置されるようになってる。

 この例では、可動パーツ3は、一対の表示体 4、4を破断可能部33bで接続させ合わせると共 、この一対の表示体4、4間を雄パーツ2の前 通し部33aとした構成となっており、
 前記雄パーツ2と雌パーツ1とを仮掛合させ 位置への雄パーツ2の挿入により破断可能部3 3bを破断されると共に、この状態からの挿入 了位置までの雄パーツ2の挿入によって表示 体4が視認可能位置まで往動・押し出される うになっている。

 一対の表示体4、4はそれぞれ、略長方形 板状をなすように構成されている。かかる 対の表示体4、4はその一方の長辺部43aにおい て、一対の破断可能部33b、33bによって接続さ れており、この一対の破断可能部33b、33bとこ の一対の破断可能部33b、33bの間にある長辺部 43aによって囲繞された空間が前記通し部33aと して機能するようになっている。

 破断可能部33bは、その中央部を薄肉に構 させた架橋片状をなすように構成されてい 。

 雄パーツ2の頭部23a2a側であって、雄パー 2の軸部23cの巾狭側にはそれぞれ、この巾狭 側の面23gから突き出すリブ状部23hが形成され ている。このリブ状部23hはそれぞれ軸部23cの 先端側に向けられた側に傾斜面23iを備えてい る。一対のリブ状部23h、23h間のピッチは、雄 パーツ2と雌パーツ1とを仮掛合させた状態に ける、可動パーツ3の通し部33a内における表 示体4の長辺部43a間のピッチよりも大きくな ている。

 雄パーツ2を挿入終了位置まで挿入させる と前記リブ状部23hによって一対の表示体4、4 の間隔が押し広げられ、表示体4はガイド穴 13b内を挿入穴1cから離れる向きに押し出され 動終了位置まで往動される。この例では、 ち上がり部13aの突きだし面にかかるガイド 13bに連通する開放部Saが形成されており、 示体4がこのように往動されるとこの開放部S aを通じて雄パーツ2の頭部23aの側からこれを 認できるようになっている。(図33)

図示の例では、可動パーツ3を構成する一 の表示体4、4はそれぞれ、破断可能部33bの外 側に上方に突き出す抜け止め爪43bを有してお り、往動前位置と往動終了位置においてそれ ぞれ、ガイド穴13bの側壁側に形成させた図示 しない掛合部にこの抜け止め爪43bが引っかか り、表示体4が往動前位置にある状態と往動 了位置にある状態がそれぞれ維持されるよ になっている。

 かかる可動パーツ3の色を、雌パーツ1及 雄パーツ2の色と異ならせておけば、往動終 位置にある表示体4を一層容易に認識させる ことができる。

 この例にかかる雌パーツ1及び可動パーツ 3において弾性変形特性を備える箇所へのこ 特性の付与は、典型的には、かかる雌パー 1及び可動パーツ3をプラスチックの射出成型 品とすることで容易に確保することができる 。

(図37及び図38に示される第四例)
 図37及び図38は、主として、前記第一例を構 成する可動パーツ3の構成を一部変更させた を示している。

 この例にあっては、雌パーツ1の基部1bに この基部1bに設けた表示部13hを往動前位置 おいて隠すと共に、挿入終了位置への雄パ ツ2の挿入により往動して往動終了位置にお て基部1b内に収納されて前記表示部13hを視 可能とする遮蔽体4’を備えさせている。前 第一例の表示体4がかかる遮蔽体4’として 能するようになっている。

 遮蔽体4’は、雄パーツ2の軸部2bの通し穴 3aを備えたベース31bの外側に、連接片31cを介 て接続されている。連接片31cとベース31b及 連接片31cと表示体4との間は弾性変形可能な 接続部31aによってつながれている。図示の例 では、挿入終了位置まで雄パーツ2を挿入し い状態ではベース31bと遮蔽体4’と連接片31c は略面一に配されると共に、基部1bの立ち がり部11aの窓穴11cを通じて遮蔽体4’は外側 突きだし視認可能とされると共に、この遮 体4’下の基部1bに形成された表示部13hを覆 隠す。(図37)

 雄パーツ2を挿入終了位置まで挿入させる と、雄パーツ2の頭部2a側に形成させた押圧部 21bがベース31bの通し穴3aの縁部を押す。図示 例では、立ち上がり部11aと挿入穴1cとの間 、可動パーツ3の連接片31cの収納用隙間11eが 成されており、押圧部21bにベース31bを押さ た可動パーツ3は接続部31aを弾性変形させて この収納用隙間11e内に連接片31cを引き込ませ 、これに伴って遮蔽体4’は窓穴11c内に引き まれ雄パーツ2の頭部2a側から見えない位置 隠される。それと共に、遮蔽体4’の往動前 置において遮蔽体4’下にあった基部1bの表 部13hが視認可能とされる。(図38)

 この例によっても、挿入終了位置への雄 ーツ2の挿入により留め付け対象物Pの貫通 Paの形成位置においてクリップはかかる留め 付け対象物Pに留め付く。それと共に、遮蔽 4’の往動により基部1bの表示部13hが視認可 となることから、雄パーツ2が挿入終了位置 で挿入されてクリップが所期の留め付き状 にあることを雄パーツ2の挿入状態を計測な どすることなく容易に確認することができる 。少なくとも遮蔽体4’の色を雌パーツの基 の色と異ならせておくことで、遮蔽体4’の 動前位置においてこの遮蔽体4’下に位置さ れる基部1bの一部を前記表示部13hとして機能 せることができる。あるいはまた、かかる 部1bの一部に図柄などを印刷したり、この 部1bの一部にシールを貼ったりペイントを施 すなどすることにより、この基部1bの一部を 記表示部13hとして機能させることができる

(図39及び図40に示される第五例)
 図39及び図40は、主として、前記第三例を構 成する可動パーツ3の構成を一部変更させた を示している。

 この例にあっては、雌パーツ1の基部1bに この基部1bに設けた表示部13hを往動前位置 おいて隠すと共に、挿入終了位置への雄パ ツの挿入により往動して往動終了位置にお て基部内に収納されて前記表示部13hを視認 能とする遮蔽体4’を備えさせている。前記 三例の表示体がかかる遮蔽体4’として機能 するようになっている。

 雌パーツ1のガイド穴13bに雄パーツ2の挿 方向に直交する向きのスライド移動可能に 持された可動パーツ3を構成する遮蔽体4’は 、挿入終了位置まで雄パーツ2を挿入しない 態ではガイド穴13bに連通した開放部Saを通じ て視認可能とされると共に、この遮蔽体4’ の基部1bに形成された表示部13hを覆い隠す。 (図39)遮蔽体4’の通し部33a側には立ち上がり 13aの内側において雄パーツ2の挿入手前側に 突き出す突部33dが形成されていると共に、こ の突部33dには雄パーツ2の頭部23a側に向いた 斜部が33c形成されている。この傾斜部33cは 部33dの突き出し端に向かうに連れて遮蔽体4 の外端から次第に離れる向きに傾斜してい 。

 雄パーツ2を挿入終了位置まで挿入させる と、雄パーツ2の頭部23a側に形成させた押圧 23jが可動パーツ3の突部33dの傾斜部33cを押す 傾斜部33cには上記の向きの傾斜が形成され いることから、押圧部23jに傾斜部33cを押さ た可動パーツ3は内方に移動され、遮蔽体4 は雄パーツ2の頭部23a側から開放部Saを通じ 見えない位置に隠される。それと共に、遮 体4’の往動前位置において遮蔽体4’下にあ った基部1bの表示部13hが視認可能とされる。( 図40)

 この例によっても、挿入終了位置への雄パ ツ2の挿入により留め付け対象物Pの貫通穴Pa の形成位置においてクリップはかかる留め付 け対象物Pに留め付く。それと共に、遮蔽体4 の往動により基部の表示部13hが視認可能と ることから、雄パーツ2が挿入終了位置まで 挿入されてクリップが所期の留め付き状態に あることを雄パーツ2の挿入状態を計測など ることなく容易に確認することができる。 なくとも遮蔽体4’の色を雌パーツの基部の と異ならせておくことで、遮蔽体4’の往動 前位置においてこの遮蔽体4’下に位置され 基部1bの一部を前記表示部13hとして機能させ ることができる。あるいはまた、かかる基部 1bの一部に図柄などを印刷したり、この基部1 bの一部にシールを貼ったりペイントを施す どすることにより、この基部1bの一部を前記 表示部13hとして機能させることができる。
 
 なお、2007年10月24日に出願された日本国特 出願第2007-276083号の明細書、特許請求の範囲 、図面及び要約書の全内容をここに引用し、 本発明の明細書の開示として、取り入れるも のである。