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Title:
COMMUNICATION NETWORK AND METHOD FOR DESIGN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/008042
Kind Code:
A1
Abstract:
A communication network (100) is the communication network including nodes (#1 to #4). The communication network (100) provides a dispersion compensated design of the nodes (#2 to #4) using the node (#1) as a starting point like a routing line (110). The node (#1) has a variable dispersion compensator which performs dispersion compensation for optical signals getting through it by a variable compensation in amount. Each of the nodes (#2 to #4) has a fixed dispersion compensator which is selected by regarding a residual dispersion amount of the optical signals getting through the node (#1) as a reference residual dispersion amount.

Inventors:
ISHII SHIGERU (JP)
FUJITA TAKEHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/063596
Publication Date:
January 15, 2009
Filing Date:
July 06, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
ISHII SHIGERU (JP)
FUJITA TAKEHIRO (JP)
International Classes:
H04B10/2525; H04B10/275
Foreign References:
JP2005318474A2005-11-10
JP2004274238A2004-09-30
JP2003318834A2003-11-07
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Akinori (20F Kasumigaseki Building,2-5, Kasumigaseki 3-chom, Chiyoda-ku Tokyo 20, JP)
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Claims:
 起点ノードと、前記起点ノードを起点として分散補償設計を行う複数のノードと、を含む通信ネットワークであって、
 通過させる光信号の残留分散量が所定の基準残留分散量となるように可変の分散補償量によって分散補償を行う可変分散補償器を有する起点ノードと、
 前記基準残留分散量を基準として選択される固定分散補償器を有する複数のノードと、
 を備えることを特徴とする通信ネットワーク。
 前記固定分散補償器は、前記起点ノードから出力された光信号を通過させ、通過させた光信号の残留分散量が前記基準残留分散量を基準とした所定の範囲内となる固定の分散補償量によって分散補償を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信ネットワーク。
 前記可変分散補償器は、前記複数のノードのうち、前記起点ノードの前段のノードから出力された光信号の残留分散量が前記基準残留分散量となる分散補償量に設定されることを特徴とする請求項1に記載の通信ネットワーク。
 前記起点ノードと前記複数のノードとがリング状に接続されることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の通信ネットワーク。
 前記起点ノードは、他の通信ネットワークと接続するハブノードであることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の通信ネットワーク。
 前記他の通信ネットワークは、前記ハブノードを起点として分散補償設計を行う複数のノードを含む通信ネットワークであることを特徴とする請求項5に記載の通信ネットワーク。
 請求項1~3のいずれか一つに記載の通信ネットワークが備える前記起点ノードおよび前記複数のノードのうちいずれかのノードと接続するハブノードを備える通信ネットワークであって、
 前記ハブノードは、通過させる光信号に対して可変の分散補償量によって分散補償を行う可変分散補償器を有することを特徴とする通信ネットワーク。
 可変分散補償器を有する起点ノードと、固定分散補償器を有する複数のノードと、を含む通信ネットワークの分散補償の設計方法であって、
 前記起点ノードを通過した光信号の残留分散量を基準残留分散量として前記複数のノードが有するそれぞれの固定分散補償器を選択する選択工程と、
 前記可変分散補償器の分散補償量を設定する設定工程と、
 を含むことを特徴とする設計方法。
 前記設定工程では、前記複数のノードのうち、前記起点ノードの前段のノードから出力された光信号の残留分散量が前記基準残留分散量となる分散補償量に設定されることを特徴とする請求項8に記載の設計方法。
Description:
通信ネットワークおよび設計方

 この発明は、起点ノードを起点として分 補償設計を行う通信ネットワークおよび設 方法に関する。

 近年の通信ネットワークにおけるトラフ ック増加を背景として、波長分割多重(WDM:Wa velength Division Multiplexing)伝送装置への需要が 高まっている。最近では、地域網(メトロ網) おいてもWDM伝送装置の導入が活発に行われ いる。

 地域網の特徴としてリング型の通信ネッ ワークの形態が取られることが多いが、今 、トラフィックの需要に柔軟に対応するた にメッシュ型の通信ネットワークに移行し いくことが予測される。10Gb/s以上の光信号 長距離伝送する場合、光ファイバが持つ波 分散や光ファイバ中で発生する自己位相変 (SPM:Self Phase Modulation)などの非線形光学効 により光波形が劣化する。

 波長分散による光波形の劣化を補償する めに、分散補償器による分散補償を行う必 がある。分散補償器には、分散補償ファイ (DCF:Dispersion Compensating Fiber)などの分散補償 量が固定のものや、VIPA(Virtually Imaged Phased A rray)型の可変分散補償器などの分散補償量が 変のものなどが利用されている。

 また、リング型やメッシュ型の通信ネッ ワークにおいて、他の通信ネットワークか 送信された光信号を挿入したり、光信号を の通信ネットワークへ分岐したりするOADM(Op tical Add Drop Multiplexor)が用いられている(た えば、下記特許文献1,2参照。)。

 図14は、従来のリング型の通信ネットワ クの機能的構成を示すブロック図である。 14に示すように、従来の通信ネットワーク140 0は、リング状に接続された4個のノード#1~#4 よって構成されたROADM(Reconfigurable OADM)であ 。ROADMは、OADMの一形態で、遠隔波長制御可 な波長多重化装置である。

 通信ネットワーク1400は、光信号を波長多 重したWDM光信号を伝送し、WDM光信号に含まれ る各波長(チャネル)の光信号を他の通信ネッ ワークへ分岐し、または、他の通信ネット ークから送信された光信号をWDM光信号に挿 する。ノード#1~#4のそれぞれは固定分散補 器を備えたROADMノードである。

 経路1410は、他の通信ネットワークからノ ード#1へ挿入された光信号がノード#2~#4を通 してノード#1へ戻る経路である。経路1420は 他の通信ネットワークからノード#4へ挿入さ れた光信号がノード#1~#3を通過してノード#3 ら他の通信ネットワークへ分岐する経路を している。

 図15は、ROADMノードの機能的構成を示すブ ロック図である。ROADMノード1500は、図14に示 たノード#1~#4のそれぞれの構成例であり、 信ネットワーク1400の他のROADMノードから波 多重されて送信されたWDM光信号の一部を分 (Drop)し、インターフェース部1560を介して他 通信ネットワークへ送信する。

 また、ROADMノード1500は、他の通信ネット ークから送信された光信号をインターフェ ス部1560を介して受信し、ROADMノード1500を通 過するWDM光信号に挿入する(Add)する。固定分 補償器1501は、通信ネットワーク1400の他のRO ADMノードから送信されたWDM光信号に対して固 定の分散補償量によって分散補償を行う。

 図16は、通信ネットワークにおける累積 留分散量の変化を示す図である。図16におい て、横軸は、光信号の経路の距離と、光信号 が通過するノード#1~#4と、を示している。縦 は、図14に示した経路1410,1420を通過した光 号の累積残留分散量を示している。

 点線1610aは、経路1410のように光信号がノ ド#1から挿入された場合の累積分散量の変 を示している。ノード#1~#4のそれぞれには固 定分散補償器が設けられており、ノード#1~#4 それぞれにおいて累積分散量が低下する。 の結果、ノード#1~#4における累積分散量の 化は点線1610bのようになる。

 点線1620aは、経路1420のように光信号がノ ド#4から挿入された場合の累積分散量の変 を示している。この結果、ノード#1~#4におけ る累積分散量の変化は点線1620bのようになる 符号1630は、光信号がノード#1から挿入され 場合のノード#1~#4における理想的な残留分 量(以下、「RDtgt」という)を示している。

 符号1640は、光信号がノード#1から挿入さ た場合の通信ネットワーク1400における分散 トレランスを示している。分散トレランスと は、受信側で所定の受信特性を得るために必 要な残留分散量の範囲である。符号1650は、 信号がノード#4から挿入された場合の通信ネ ットワーク1400におけるRDtgtを示している。

 光ファイバ中で発生する自己位相変調な の非線形光学効果によって、伝送路中でチ ープが発生する。このため、符号1630、1640 よび1650に示すように、通信ネットワークに けるRDtgtおよび分散トレランスは、光信号 通過するノード数およびノード間のスパン 応じて変化する。

 図17は、従来のリング型の通信ネットワ クの分散補償設計を示す図である。図17にお いて、横軸は、光信号が通過するノード#1~#4 示している。縦軸は、経路1410,1420を通過し 光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ量を示 ている。以下、通信ネットワーク1400へ挿入 れる光信号の残留分散はRDtgtであるものと て説明する。

 実線1710は、経路1410のように、ノード#1を 起点ノードとした分散補償の設計例である。 他の通信ネットワークからノード#1へ残留分 量がRDtgtの光信号が挿入された場合を仮定 て、ノード#2,ノード#3,ノード#4,ノード#1の順 に固定分散補償器を選択する。

 実線1720は、設計例1710のように設計され 通信ネットワーク1400において、経路1420のよ うに、他の通信ネットワークからノード#4へ 入されてノード#3から分岐する光信号の残 分散量とRDtgtとのずれ量を示している。

 図18は、従来のメッシュ型の通信ネット ークの機能的構成を示すブロック図である 図18に示すように、従来の通信ネットワーク 1800は、リング#1とリング#2とが接続されたメ シュ型の通信ネットワークである。リング# 1およびリング#2のそれぞれは、図14に示した 来の通信ネットワーク1400と同様の構成であ る。

 リング#1は、固定分散補償器をそれぞれ えたノード#11~#15によって構成されている。 ング#2は、固定分散補償器をそれぞれ備え ノード#21~#25によって構成されている。リン #1のノード#12とリング#2のノード#24とは、互 いに接続しており、リング#1とリング#2とを 続するハブノードである。

 経路1810は、他の通信ネットワークからリ ング#1のノード#11へ挿入された光信号がノー #12~#15を通過してノード#11へ戻る経路である 。経路1820は、他の通信ネットワークからリ グ#2のノード#21へ挿入された光信号がノード #22~#25を通過してノード#21へ戻る経路である

 経路1830は、他の通信ネットワークからリ ング#1のノード#15へ挿入された光信号がノー #11,ノード#12を通過してリング#2へ分岐され リング#2のノード#24,ノード#25,ノード#21を通 過してノード#21から他の通信ネットワークへ 分岐する経路を示している。

 図19は、ハブノードの機能的構成を示す ロック図である。図19において、図15に示し 構成と同様の構成については同一の符号を して説明を省略する。リング#1のノード#12 よびリング#2のノード#24のそれぞれは、図15 示したROADMノード1500と同様の構成であり、 定分散補償器1501を備えている。

 図20は、従来のメッシュ型の通信ネット ークの分散補償設計を示す図である。図20に おいて、符号2001は、リング#1における光信号 の残留分散量とRDtgtとのずれ量の特性を示し いる。符号2002は、リング#2における光信号 残留分散量とRDtgtとのずれ量の特性を示し いる。

 実線2010は、経路1810のように、ノード#11 起点ノードとしたリング#1の分散補償の設計 例を示している。実線2020は、経路1820のよう 、ノード#21を起点ノードとしたリング#2の 散補償の設計例を示している。

 太線2030は、経路1830のように、リング#1の ノード#15から挿入され、ノード#11,ノード#12 通過してリング#2へ分岐され(符号2003)、リン グ#2のノード#24,ノード#25,ノード#21を通過し ノード#21から分岐する光信号の残留分散量 RDtgtとのずれ量を示している。

特開2006-135788号公報

国際公開第2004/098102号パンフレット

 しかしながら、上述した従来技術では、 定分散補償器の分散補償量のステップ量に っては、残留分散量とRDtgtとのずれ量が大 くなるという問題がある。たとえば、図14に 示したリング型の通信ネットワーク1400にお て、ノード#1~#4が備える固定分散補償器1501 分散補償量のステップ量をδとする。この場 合、図17に示すように、ノード#1から挿入さ た光信号のノード#1~#4における光信号の残留 分散量とRDtgtとのずれ量は最大で±δ/2となる

 また、ノード#1を通過した光信号の残留 散量がRDtgtであると仮定して分散補償設計を 行うため、ノード#1を通過した光信号の残留 散量がRDtgtでない場合、ノード#1が備える固 定分散補償器1501の分散補償量のステップ量 よっては、残留分散量とRDtgtとのずれ量が大 きくなるという問題がある。

 たとえば、図17の設計例1710のように設計 れた通信ネットワーク1400において、他の通 信ネットワークからノード#4へ残留分散量がR Dtgtの光信号が挿入されるとする。この場合 ノード#1の固定分散補償器1501のステップ量δ によっては、ノード#1を通過した光信号の残 分散量がRDtgtとならない。

 このため、ノード#1~#4における残留分散 は符号1720に示したようになり、ノード#1~#4 おける残留分散量とRDtgtとのずれ量は最大で ±3δ/2となる。したがって、固定分散補償器 ステップ量δを大きくすると、分岐される光 信号の残留分散量とRDtgtとのずれ量が大きく る。

 また、図18に示したメッシュ型の通信ネ トワーク1800において、ハブノードを通過し 光信号の残留分散量がRDtgtでない場合、残 分散量とRDtgtとのずれ量が大きくなるという 問題がある。たとえば、図20の設計例2010およ び設計例2020のように設計された通信ネット ーク1800において、リング#1とリング#2とをま たがった経路で光信号が伝送されるとする。

 この場合、ノード#12の固定分散補償器の テップ量δによっては、ノード#12を通過し 光信号の残留分散量がRDtgtとならない。この ため、各ノードにおける残留分散量は太線203 0に示したようになり、各ノードにおける残 分散量とRDtgtとのずれ量は最大で±5δ/2とな 。したがって、固定分散補償器のステップ δを大きくすると、分岐される光信号の残留 分散量とRDtgtとのずれ量が大きくなる。

 このため、波長分散による光信号の劣化 大きくなり、通信特性が劣化するという問 がある。また、分岐される光信号の残留分 量とRDtgtとのずれ量を小さくするために固 分散補償器のステップ量δを小さくすると、 必要な固定分散補償器の数と種類が多くなり 、通信ネットワークの設計および維持のコス トが増加するという問題がある。

 また、分岐される光信号の残留分散量とR Dtgtとのずれ量を小さくするために可変分散 償器を使用することが考えられるが、可変 散補償器は一般に高価であるため、可変分 補償器をすべてのノードに適用すると通信 ットワークのコストが増加するという問題 ある。また、可変分散補償器を用いる場合 その通過帯域特性により、多数の分散補償 を通過した光信号はアイ開口が劣化するた 、通信特性が劣化するという問題がある。

 この発明は、上述した問題点を解消する のであり、波長分散による光信号の劣化を えて通信特性を向上させることができる通 ネットワークおよび設計方法を提供するこ を目的とする。

 この発明にかかる通信ネットワークは、 点ノードと、前記起点ノードを起点として 散補償設計を行う複数のノードと、を含む 信ネットワークであって、通過させる光信 の残留分散量が所定の基準残留分散量とな ように可変の分散補償量によって分散補償 行う可変分散補償器を有する起点ノードと 前記基準残留分散量を基準として選択され 固定分散補償器を有する複数のノードと、 備えることを特徴とする。基準残留分散量 、伝送路の長さや特性を基に、良好な伝送 性が得られるように算出され、与えられる である。

 上記構成によれば、通信ネットワークの 散補償設計の起点ノードが可変分散補償器 備えることで、通信ネットワークのすべて ノード間の伝送において、残留分散量の理 的な残留分散量とのずれ量を抑えることが きる。

 この発明によれば、波長分散による光信 の劣化を抑えて通信特性を向上させること できるという効果を奏する。

図1は、実施の形態1にかかる通信ネッ ワークの機能的構成を示すブロック図であ 。 図2は、ROADMノードの機能的構成を示す ロック図である。 図3は、実施の形態1にかかる通信ネッ ワークの分散補償設計の手順を示すフロー ャートである。 図4は、実施の形態1にかかる通信ネッ ワークの分散補償設計(ノード数k)を示す図 ある。 図5は、実施の形態1にかかる通信ネッ ワークの分散補償設計(ノード数4)を示す図 ある。 図6は、実施の形態1の実施例にかかる 信ネットワークの機能的構成を示すブロッ 図である。 図7は、図6に示した通信ネットワーク 具体的な設計値を示す図である。 図8は、実施の形態2にかかる通信ネッ ワークの機能的構成を示すブロック図であ 。 図9は、ハブノードの機能的構成を示す ブロック図である。 図10は、実施の形態2にかかる通信ネッ トワークの分散補償設計を示す図である。 図11は、実施の形態2の実施例にかかる 通信ネットワークの機能的構成を示すブロッ ク図である。 図12は、図11に示したリング#1の具体的 な設計値を示す図である。 図13は、図11に示したリング#2の具体的 な設計値を示す図である。 図14は、従来のリング型の通信ネット ークの機能的構成を示すブロック図である 図15は、ROADMノードの機能的構成を示 ブロック図である。 図16は、通信ネットワークにおける累 残留分散量の変化を示す図である。 図17は、従来のリング型の通信ネット ークの分散補償設計を示す図である。 図18は、従来のメッシュ型の通信ネッ ワークの機能的構成を示すブロック図であ 。 図19は、ハブノードの機能的構成を示 ブロック図である。 図20は、従来のメッシュ型の通信ネッ ワークの分散補償設計を示す図である。

符号の説明

 100,800 通信ネットワーク
 110,120,810,820,830 経路
 212 増幅器
 220 分波器
 230 分岐挿入部
 240 合波器
 250 ポストアンプ部

 以下に添付図面を参照して、この発明に かる通信ネットワークおよび設計方法の好 な実施の形態を詳細に説明する。

(実施の形態1)
(通信ネットワークの構成)
 図1は、実施の形態1にかかる通信ネットワ クの機能的構成を示すブロック図である。 1に示すように、実施の形態1にかかる通信ネ ットワーク100は、リング状に接続されたk個 ノード#1~#kによって構成されたROADMである。 信ネットワーク100は、ノード#1を起点ノー として分散補償設計を行う通信ネットワー である。

 通信ネットワーク100は、光信号を波長多 したWDM光信号を伝送し、WDM光信号の波長(チ ャネル)ごとに他の通信ネットワークへ分岐 、または他の通信ネットワークから送信さ た光信号を挿入する。ノード#1は、可変分散 補償器を備えたROADMノードである。ノード#2~# kのそれぞれは、固定分散補償器を備えたROADM ノード(図15参照)である。

 経路110は、他の通信ネットワークからノ ド#1へ挿入された光信号がノード#2,ノード#3 ,ノード#4,…,ノード#kを通過してノード#1へ戻 る経路である。経路120は、他の通信ネットワ ークからノード#4へ挿入された光信号がノー #k,ノード#1,ノード#2,ノード#3を通過してノ ド#3から他の通信ネットワークへ分岐する経 路を示している。

 図2は、ROADMノードの機能的構成を示すブ ック図である。ROADMノード200は、図1に示し ノード#1の構成例であり、プリアンプ部210 、分波器220と、分岐挿入部230(Add/Drop)と、合 器240と、ポストアンプ部250と、を備えてい 。また、分岐挿入部230は、他の通信ネット ークとの伝送を行うインターフェース部260 接続している。

 ROADMノード200は、通信ネットワーク100の のROADMノード(ノード#k)から波長多重されて 信されたWDM光信号の一部を分岐(Drop)し、イ ターフェース部260を介して他の通信ネット ークへ送信する。また、ROADMノード200は、他 の通信ネットワークから送信された光信号を インターフェース部260を介して受信し、ROADM ード200を通過するWDM光信号に挿入(Add)する

 プリアンプ部210は、可変分散補償器211お び増幅器212を備えている。可変分散補償器2 11は、通信ネットワーク100の他のノードから 信されたWDM光信号に対して可変の分散補償 によって分散補償を行う。可変分散補償器2 11は、たとえばFBG(Fiber Bragg Grating)、VIPA(Virtua lly Imaged Phased Array)板またはリング共振器で ある。

 可変分散補償器211は、分散補償を行った 信号を増幅器212へ出力する。増幅器212は、 変分散補償器211から出力された光信号を増 して分波器220へ出力する。分波器220は、プ アンプ部210から出力された光信号を多重分 する。分波器220は、多重分離したそれぞれ 光信号を分岐挿入部230へ出力する。

 分岐挿入部230は、図示しないスイッチの 替などにより、分波器220から出力されたそ ぞれの光信号を個別に合波器240またはイン ーフェース部260へ出力する。また、分岐挿 部230は、インターフェース部260から出力さ た光信号を合波器240へ出力する。

 合波器240は、分岐挿入部230から出力され それぞれの光信号を波長多重する。合波器2 40は、波長多重したWDM光信号をポストアンプ 250へ出力する。ポストアンプ部250は、合波 240から出力されたWDM光信号を増幅して、通 ネットワーク100の他のノード(ノード#2)へ送 信する。

 インターフェース部260は、複数のトラン ポンダから構成されている。インターフェ ス部260は、分岐挿入部230から出力された光 号をトランスポンダを介して他の通信ネッ ワークへ送信する。また、インターフェー 部260は、他の通信ネットワークからトラン ポンダを介して受信した光信号を分岐挿入 230へ出力する。

(通信ネットワークの分散補償設計)
 つぎに、通信ネットワーク100の分散補償設 について説明する。以下、通信ネットワー 100へ挿入される光信号の残留分散はRDtgt(基 残留分散量)であるものとして説明する。通 信ネットワーク100の分散補償設計では、各ノ ード#1~#kから分岐される光信号の残留分散量 RDtgtに近づくように各ノード#1~#kにおける分 散補償量を設計する。

 まず、可変分散補償器211を備えるノード# 1を、分散補償量を設計するための起点ノー に決定する。そして、ノード#1へ挿入された 光信号がノード#2~#kのうちのいずれから分岐 ても、分岐した光信号の残留分散量とRDtgt のずれ量が最小となるようにノード#2~#kの固 定分散補償器を選択する。これにより、分岐 した光信号の残留分散量が分散トレランス( 定の範囲)に含まれるようにする。

 ノード#1から挿入されてノード#nから分岐 される光信号の残留分散量をRD(n)とする。ま 、ノード#nから分岐される光信号の最適な 留分散量をRDtgt(n)とする。ノード#1から挿入 れてノード#nから分岐される光信号の残留 散量とRDtgtとのずれ量d(1,n)は下記(1)式で示す ことができる。

  d(1,n)=RD(n)-RDtgt(n) …(1)

 また、通信ネットワーク100を構成するノ ド数をkとすると、ノード#iから挿入されて ード#jから分岐される光信号の残留分散量 RDtgtとのずれ量d(i,j)は下記(2)式で示すことが できる。

  d(i,j)=-d(1,i)+d(1,j)+d(1,k+1) …(2)
  ただし、i,j=1,2,…,k

 上記(2)式右辺の第1項は、ノード#1から挿 されてノード#iから分岐される光信号の残 分散量とRDtgtとのずれ量を示している。第2 は、ノード#1から挿入されてノード#jから分 される光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ を示している。

 第3項は、ノード#1から挿入されてノード# 1から分岐される光信号の残留分散量とRDtgtと のずれ量を示している。第3項のずれ量は、 とえば、ノード#1へ挿入された光信号が、ノ ード#2,…,ノード#k,ノード#1を通過してノード #1から分岐される場合の残留分散量とRDtgtと ずれ量である。

 図3は、実施の形態1にかかる通信ネット ークの分散補償設計の手順を示すフローチ ートである。図3に示すように、まず、分散 償設計の起点となる起点ノードをノード#1 決定する(ステップS301)。つぎに、各ノード#1 ~#kにおけるRDtgt(図16参照)を算出する(ステッ S302)。各ノード#1~#kにおけるRDtgt(所定の基準 留分散量)は、あらかじめ、伝送路の情報に 基づいて算出され、または、データベースか ら取得される。

 つぎに、分散補償設計を行うノード#nを ード#2に変更する(n=2)(ステップS303)。つぎに ノード#n-1とノード#n間の伝送路で発生する 長分散量の情報を取得する(ステップS304)。 ード#n-1とノード#n間の伝送路で発生する波 分散量の情報は、ノード#n-1とノード#n間の 送路のスパンや特性の情報に基づいて算出 れる。

 つぎに、ノード#nの理想的な分散補償量 算出する(ステップS305)。ノード#nの理想的な 分散補償量とは、ノード#1から挿入されてノ ド#nから分岐される光信号の残留分散量とRD tgtとのずれ量d(1,n)が0となる分散補償量であ 。ノード#nの理想的な分散補償量は、ノード #n-1から分岐される光信号の残留分散量と、 テップS304によって算出した波長分散量の情 と、に基づいて算出される。

 つぎに、分散補償設計を行っているノー #nがノード#1(n=k+1)であるか否かを判断する( テップS306)。ノード#nがノード#1でない場合( ステップS306:No)、d(1,n)が最小となるようにノ ド#nの固定分散補償器を選択する(ステップS 307)。つぎに、分散補償設計を行うノード#nを ノード#n+1に変更し(n=n+1)(ステップS308)、ステ プS304に戻って処理を続行する。

 ステップS306においてノード#nがノード#1 ある場合(ステップS306:Yes)、ノード#1から挿 され、ノード#2~#kを通過してノード#1から分 される光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ d(1,k+1)が0となるようにノード#1の可変分散補 償器211の分散補償量を設定し(ステップS309)、 通信ネットワーク100の分散補償設計を終了す る。

 図4は、実施の形態1にかかる通信ネット ークの分散補償設計(ノード数k)を示す図で る。図4は、通信ネットワーク100のノード数 kとした場合(図1参照)の分散補償設計を示し ている。図4において、横軸は、光信号が通 するノード#1~#kを示している。縦軸は、光信 号の残留分散量とRDtgtとのずれ量を示してい 。

 実線410は、ノード#1を起点ノードとした 散補償設計を示している。ノード#1へ残留分 散量がRDtgtの光信号が挿入された場合を仮定 て、各ノードから分岐される光信号の残留 散量とRDtgtとのずれ量d(1,2)~d(1,k)が最小とな ようにノード#2,ノード#3,…,ノード#kの順に 定分散補償器を選択する。

 ステップ量がδの固定分散補償器を用い 場合、上記(1)式右辺のRD(n)をδ単位で調節で るため、最適な固定分散補償器を選択する とによって(1)式左辺のd(1,n)の最大値を±δ/2 抑えることができる。このため、ノード#1 ら挿入されてノード#2~#kのいずれかから分岐 された光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ量d (1,n)の最大値を±δ/2に抑えることができる。

 上記(2)式右辺の第1項,第2項,第3項のそれ れは最大で±δ/2となる。符号411に示すよう 、d(1,k+1)が0となるようにノード#1の可変分散 補償器211の分散補償量を設定することで、(2) 式右辺の第3項を0とすることができる。この め、ノード#iから挿入されてノード#jのいず れかから分岐された光信号の残留分散量とRDt gtとのずれ量d(i,j)の最大値を±δに抑えること ができる。

 たとえば、太線420は、図1の経路120のよう に、ノード#4から挿入され、ノード#k,ノード# 1~#3を通過してノード#3から分岐される光信号 の残留分散量とRDtgtとのずれ量を示している 太線420に示すように、光信号がノード#4か 挿入された場合、ノード#1を通過した光信号 の残留分散量がRDtgtとならないが、d(i,j)が最 となるd(4,3)を-δに抑えることができる。

 図5は、実施の形態1にかかる通信ネット ークの分散補償設計(ノード数4)を示す図で る。図5は、通信ネットワーク100のノード数 4とした場合(図14参照)の分散補償設計を示 ている。図5において、図4に示した部分と同 様の部分については同一の符号を付して説明 を省略する。点線510は、ノード#1が備える分 補償器が固定分散補償器であると仮定した 合のノード#1を起点ノードとした分散補償 計(図17参照)を示している。

 太点線520は、ノード#1が備える分散補償 が固定分散補償器であると仮定した場合に ノード#4から挿入され、ノード#1~#3を通過し ノード#3から分岐される光信号の残留分散 とRDtgtとのずれ量を示している。太点線520に 示すように、ノード#1が備える分散補償器が 定分散補償器であると仮定した場合、ノー #4から挿入され、ノード#1~#3を通過してノー ド#3から分岐される光信号の残留分散量とRDtg tとのずれ量は-3δ/2である。

 これに対して、太線420に示すように、ノ ド#1が備える分散補償器が可変分散補償器21 1である場合、ノード#4から挿入され、ノード #1~#3を通過してノード#3から分岐される光信 の残留分散量とRDtgtとのずれ量は-δとなる。 したがって、ノード#1が可変分散補償器211を えることによって、符号521に示すように、 留分散量とRDtgtとのずれ量が33%改善される

(実施例)
 図6は、実施の形態1の実施例にかかる通信 ットワークの機能的構成を示すブロック図 ある。図6に示すように、実施の形態1の実施 例にかかる通信ネットワーク100のノード数を 4とし、各ノードをノードN11~N14とする。また ノードN11およびノードN12間の伝送路を伝送 S11、ノードN12およびノードN13間の伝送路を 送路S12、ノードN13およびノードN14間の伝送 を伝送路S13、ノードN14およびノードN11間の 送路を伝送路S14とする。

 ノードN11は、通信ネットワーク100の分散 償設計の起点ノードであり可変分散補償器2 11を備えている。ノードN12~N14は、ノードN11を 起点として分散補償設計されるノードであり 、固定分散補償器を備えている。伝送路S11~S1 4は、波長分散係数が17ps/nm/kmのSMF(Single Mode F iber)であるとする。また、ノード12~N14が備え いる固定分散補償器のステップ数は200ps/nm あるとする。

 図7は、図6に示した通信ネットワークの 体的な設計値を示す図である。図7において 項目710は、伝送路S11~S14のスパンを示してい る。項目720は、伝送路S11~S14で発生する波長 散量を示している。項目730は、ノードN11~N14 理想的な分散補償量を示している。項目740 、ノードN11~N14の分散補償器の分散補償量を 示している。項目750は、ノードN11~N14から分 される光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ量 d(i,j)を示している。

 まず、伝送路S11~S14で発生する波長分散量 720を算出する。伝送路S11~S14のスパン710と波 分散係数17ps/nm/kmとの乗算により、伝送路S11~ S14で発生する波長分散量720は以下のように算 出できる。

 S11:561ps/nm
 S12:935ps/nm
 S13:1122ps/nm
 S14:1496ps/nm

 つぎに、ノードN12~N14の固定分散補償器の 選択を行う。ノードN12~N14の理想的な分散補 量730,実際の分散補償量740およびRDtgtからの れ量750は以下のように算出できる。

 N12:理想分散補償量561ps/nm,実際の補償量600ps/ nm,RDtgtからのずれ量d(N11,N12)-39ps/nm
 N13:理想分散補償量896ps/nm,実際の補償量800ps/ nm,RDtgtからのずれ量d(N11,N13)96ps/nm
 N14:理想分散補償量1218ps/nm,実際の補償量1200p s/nm,RDtgtからのずれ量d(N11,N14)18ps/nm

 つぎに、起点ノードであるノードN11の可 分散補償器211の分散補償量の設定を行う。 ードN11の理想的な分散補償量730,実際の分散 補償量740およびRDtgtからのずれ量750は以下の うに算出できる。

 N11:理想分散補償量1514ps/nm,実際の補償量15 14ps/nm,RDtgtからのずれ量0ps/nm

 上記設計により、ノードNiから挿入され ノードNjから分岐される光信号の残留分散量 とRDtgtとのずれ量d(Ni,Nj)は以下のように算出 き、d(Ni,Nj)は常に±200ps/nm以内になる。

 N12→N13の経路でのずれ量d(N12,N13)=-d(N11,N12)+d( N11,N13)=39+96=135ps/nm
 N12→N14の経路でのずれ量d(N12,N14)=-d(N11,N12)+d( N11,N14)=39+18=57ps/nm
 N12→N11の経路でのずれ量d(N12,N11)=-d(N11,N12)+d( N11,N11)=39+0=39ps/nm
 N13→N14の経路でのずれ量d(N13,N14)=-d(N11,N13)+d( N11,N14)=-96+18=-78ps/nm
 N13→N11の経路でのずれ量d(N13,N11)=-d(N11,N13)+d( N11,N11)=-96+0=-96ps/nm
 N13→N12の経路でのずれ量d(N13,N12)=-d(N11,N13)+d( N11,N12)=-96-36=-135ps/nm
 N14→N11の経路でのずれ量d(N14,N11)=-d(N11,N14)+d( N11,N11)=-18+0=-18ps/nm
 N14→N12の経路でのずれ量d(N14,N12)=-d(N11,N14)+d( N11,N12)=-18-39=-57ps/nm
 N14→N13の経路でのずれ量d(N14,N13)=-d(N11,N14)+d( N11,N13)=-18+96=78ps/nm

 このように、実施の形態1にかかる通信ネ ットワークによれば、通信ネットワークの分 散補償設計の起点ノードが可変分散補償器を 備えることで、通信ネットワークのすべての ノード間の伝送において、残留分散量とRDtgt の最大ずれ量を固定分散補償器のステップ δに抑えることができる。このため、波長 散による光信号の劣化を抑えて通信特性を 上させることができる。

 また、通信ネットワークにおけるノード うち起点ノードのみに可変分散補償器を適 すればよいため、通信ネットワークのコス を低減することができる。また、たとえば 変分散補償器としてVIPAを用いる場合、通信 ネットワークにおけるノードのうち起点ノー ドのみにVIPAを適用すればよいため光信号の イ開口が劣化せず、通信特性を向上させる とができる。

(実施の形態2)
(通信ネットワークの構成)
 図8は、実施の形態2にかかる通信ネットワ クの機能的構成を示すブロック図である。 8に示すように、実施の形態2にかかる通信ネ ットワーク800は、リング#1とリング#2とが接 されたメッシュ型の通信ネットワークであ 。リング#1およびリング#2のそれぞれは、実 の形態1にかかる通信ネットワーク100と同様 の構成である。

 リング#1およびリング#2のそれぞれはノー ド#1~#kによって構成されている。リング#1お びリング#2のそれぞれが備えるノード#Hは、 いに接続しており、リング#1とリング#2とを 接続するハブノードである。ノード#Hは、可 分散補償器を備えたROADMノードである。

 また、リング#1およびリング#2のそれぞれ のノード#1は、リング#1とリング#2の分散補償 設計の起点ノードであり、可変分散補償器を 備えたROADMノードである。リング#1およびリ グ#2のそれぞれのノード#2,#k-1,#kは、固定分 補償器を備えたROADMノード(図15参照)である

 経路810は、他の通信ネットワークからリ グ#1のノード#1へ挿入された光信号がノード #2,…,ノード#H,ノード#kを通過してノード#1へ る経路である。経路820は、他の通信ネット ークからリング#2のノード#1へ挿入された光 信号がノード#2,ノード#3,ノード#H,…,ノード#k を通過してノード#1へ戻る経路である。

 経路830は、他の通信ネットワークからリ グ#1のノード#1へ挿入された光信号がノード #2,ノード#Hを通過してリング#2へ分岐され、 ング#2のノード#H,ノード#k,ノード#1を通過し ノード#1から他の通信ネットワークへ分岐 る経路を示している。

 図9は、ハブノードの機能的構成を示すブ ロック図である。図8において、図2に示した 成と同様の構成については同一の符号を付 て説明を省略する。リング#1およびリング#2 のそれぞれのノード#Hは、図2に示したROADMノ ド200と同様の構成であり、可変分散補償器2 11を備えている。

 リング#1のノード#Hの分岐挿入部230は、分 波器220から出力されたそれぞれの光信号を合 波器240またはリング#2へ出力する。また、リ グ#1のノード#Hの分岐挿入部230は、リング#2 ら出力された光信号をリング#1のノード#Hの 合波器240へ出力する。

 リング#2のノード#Hの分岐挿入部230は、分 波器220から出力されたそれぞれの光信号を合 波器240またはリング#1へ出力する。また、リ グ#2のノード#Hの分岐挿入部230は、リング#1 ら出力された光信号をリング#2のノード#Hの 合波器240へ出力する。

(通信ネットワークの分散補償設計)
 つぎに、実施の形態2にかかる通信ネットワ ーク800の分散補償設計について説明する。通 信ネットワーク800においては、リング#1とリ グ#2とについて分散補償設計を個別に行う リング#1およびリング#2のそれぞれの分散補 設計の手順は図3に示した手順と同様である ため説明を省略する。

 リング#1のノード#iから挿入されてリング #2のノード#jから分岐される光信号の残留分 量とRDtgtとのずれ量d(i,j)は下記(3)式で示すこ とができる。

  d(i,j)=d1(i,H)+d2(H,j) …(3)

 上記(3)式右辺の第1項は、リング#1のノー #iから挿入されてノード#Hからリング#2へ分 される光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ を示している。第2項は、リング#2のノード#H から挿入されてリング#2のノード#jから分岐 れる光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ量を 示している。(3)式右辺のd1(i,H)およびd2(H,j)は 記(4)式および(5)式でそれぞれ示すことがで る。

  d1(i,H)=-d1(1,i)+d1(1,H)+d1(1,k+1)…(4)
  ただし、i=1,2,…,H,…,k

  d2(H,j)=-d2(1,H)+d2(1,j)+d2(1,k+1)…(5)
  ただし、i=1,2,…,H,…,k

 上記(4)式右辺の第1項は、リング#1のノー #1から挿入されてリング#1のノード#iから分 される光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ を示している。第2項は、リング#1のノード#1 から挿入されてリング#1のノード#Hから分岐 れる光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ量を 示している。第3項は、リング#1のノード#1か 挿入され、リング#1のノード#2~#kを通過して リング#1のノード#1から分岐される光信号の 留分散量とRDtgtとのずれ量を示している。

 上記(5)式右辺の第1項は、リング#2のノー #1から挿入されてリング#2のノード#iから分 される光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ を示している。第2項は、リング#2のノード#1 から挿入されてリング#2のノード#Hから分岐 れる光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ量を 示している。第3項は、リング#2のノード#1か 挿入され、リング#2のノード#2~#kを通過して リング#2のノード#1から分岐される光信号の 留分散量とRDtgtとのずれ量を示している。

 図10は、実施の形態2にかかる通信ネット ークの分散補償設計を示す図である。図10 おいて、符号1001は、リング#1における光信 の残留分散量とRDtgtとのずれ量の特性を示し ている。符号1002は、リング#2における光信号 の残留分散量とRDtgtとのずれ量の特性を示し いる。

 実線1010は、ノード#11を起点ノードとした リング#1の分散補償の設計例を示している。 線1011は、ノード#11が備える分散補償器が固 定分散補償器であると仮定した場合のノード #11を起点ノードとしたリング#1の分散補償の 計例を示している。

 実線1020は、ノード#21を起点ノードとした リング#2の分散補償の設計例を示している。 線1021は、ノード#21が備える分散補償器が固 定分散補償器であると仮定した場合のノード #21を起点ノードとしたリング#2の分散補償の 計例を示している。

 太線1030は、経路830を通過する光信号の残 留分散量とRDtgtとのずれ量を示している。太 線1031は、ノード#12およびノード#24が備える 分散補償器が固定分散補償器であると仮定し た場合の、経路830を通過する光信号の残留分 散量とRDtgtとのずれ量を示している。

 ステップ量がδの固定分散補償器を用い 場合、上記(4)式右辺の第1項~第3項,(5)式右辺 第1項~第3項のそれぞれは最大で±δ/2となる また、ノード#11およびノード#21が備える可 分散補償器211の分散補償量の設定により、 記(4)式および(5)式の第3項を0とすることが きる。このため、上記(4)式および(5)式で示 たd1(i,H)およびd2(H,j)はそれぞれ下記(6)式およ び(7)式で示すことができる。

  d1(i,H)=-d1(1,i)+d1(1,H) …(6)
  ただし、i=1,2,…,H,…,k

  d2(H,j)=-d2(1,H)+d2(1,j) …(7)
  ただし、i=1,2,…,H,…,k

 これにより、リング#1のノード#iから挿入 されてリング#2のノード#jから分岐される光 号の残留分散量とRDtgtとのずれ量d(i,j)の最大 値を±2δに抑えることができる。なお、ここ は通信ネットワーク800を構成するリング数 2つなのでd(i,j)の最大値が±2δとなるが、通 ネットワーク800を構成するリング数が3,4,… の場合、d(i,j)の最大値は±3δ,±4δ,…となる。

 また、ノード#Hが備える可変分散補償器21 1の分散補償量の設定により、上記(6)式の第2 および(7)式の第2項を0とすることができる このため、上記(3)式で示したリング#1のノー ド#iから挿入されてリング#2のノード#jから分 岐される光信号の残留分散量とRDtgtとのずれ d(i,j)は下記(8)式で示すことができる。

  d(i,j)=d1(i,H)+d2(H,j)
        =-d1(1,i)+d2(1,j) …(8)

 これにより、リング#1のノード#iから挿入 されてリング#2のノード#jから分岐される光 号の残留分散量とRDtgtとのずれ量d(i,j)の最大 値を±δに抑えることができる。なお、この 合のd(i,j)の最大値は、通信ネットワーク800 構成するリングの数に依らずに±δとなる。

 たとえば、太点線1031に示すように、ノー ド#12およびノード#24が備える分散補償器が固 定分散補償器である場合、経路830を通過する 光信号のノード#21における残留分散量とRDtgt のずれ量は-4δ/2である。

 これに対して、太線1030に示すように、ノ ード#12およびノード#24が備える分散補償器が 可変分散補償器211である場合、経路830のノー ド#21の残留分散量とRDtgtとのずれ量は-δ/2と る。したがって、ノード#1が可変分散補償器 211を備えることによって、符号1032に示すよ に、残留分散量とRDtgtとのずれ量が66%改善さ れる。

(実施例)
 図11は、実施の形態2の実施例にかかる通信 ットワークの機能的構成を示すブロック図 ある。図11に示すように、通信ネットワー 800のリング#1およびリング#2のノード数をそ ぞれ4とし、リング#1の各ノードをノードN21~ N24,リング#2のノードをノードN23,N25~N27とする ノードN23はリング#1およびリング#2の共通の ノードであり、リング#1とリング#2とを接続 るハブノード(HUB)である。

 また、ノードN21およびノードN22間の伝送 を伝送路S21、ノードN22およびノードN23間の 送路を伝送路S22、ノードN23およびノードN24 の伝送路を伝送路S23、ノードN24およびノー N21間の伝送路を伝送路S24とする。また、ノ ドN23およびノードN25間の伝送路を伝送路S25 ノードN25およびノードN26間の伝送路を伝送 S26、ノードN26およびノードN27間の伝送路を 送路S27、ノードN27およびノードN23間の伝送 を伝送路S28とする。

 実施の形態2の実施例にかかる通信ネット ワーク800では、ハブノードであるノードN23を リング#1およびリング#2のそれぞれの起点ノ ドとする。ノードN23は可変分散補償器211を えている。ノードN21,N22,N24~N27は、ノードN23 起点として分散補償設計されるノードであ 、固定分散補償器を備えている。

 伝送路S21~S28は、波長分散計数が17ps/nm/km SMFであるとする。また、ノードN21,N22,N24~N27 備えている固定分散補償器のステップ数は20 0ps/nmであるとする。

 図12は、図11に示したリング#1の具体的な 計値を示す図である。図13は、図11に示した リング#2の具体的な設計値を示す図である。 12および図13の各項目710~750は図7に示した項 と同様であるため同一の符号を付して説明 省略する。

 まず、リング#1の伝送路S21~S24で発生する 長分散量720を算出する。伝送路S21~S24のスパ ン710と波長分散係数17ps/nm/kmとの乗算により 伝送路S21~S24で発生する波長分散量720は以下 ように算出できる。

 S23:561ps/nm
 S24:935ps/nm
 S21:1122ps/nm
 S22:1496ps/nm

 つぎに、リング#2の伝送路S25~S28で発生す 波長分散量720を算出する。伝送路S25~S28のス パン710と波長分散係数17ps/nm/kmとの乗算によ 、伝送路S25~S28で発生する波長分散量720は以 のように算出できる。

 S25:748ps/nm
 S26:1122ps/nm
 S27:935ps/nm
 S28:1309ps/nm

 つぎに、ノードN22~N27の固定分散補償器の 選択を行う。ノードN22~N27の理想的な分散補 量730,実際の分散補償量740およびRDtgtからの れ量750は以下のように算出できる。

 N24:理想分散補償量561ps/nm,実際の補償量600ps/ nm,RDtgtからのずれ量d(N23,24)-39ps/nm
 N21:理想分散補償量896ps/nm,実際の補償量800ps/ nm,RDtgtからのずれ量d(N23,21)96ps/nm
 N22:理想分散補償量1218ps/nm,実際の補償量1200p s/nm,RDtgtからのずれ量d(N23,22)18ps/nm
 N25:理想分散補償量748ps/nm,実際の補償量800ps/ nm,RDtgtからのずれ量d(N23,N25)-52ps/nm
 N26:理想分散補償量1070ps/nm,実際の補償量1000p s/nm,RDtgtからのずれ量d(N23,N26)70ps/nm
 N27:理想分散補償量1005ps/nm,実際の補償量1000p s/nm,RDtgtからのずれ量d(N23,N27)5ps/nm

 つぎに、起点ノードであるノードN23(リン グ#1側)の可変分散補償器211の分散補償量の設 定を行う。ノードN23(リング#1側)の理想的な 散補償量730,実際の分散補償量740およびRDtgt らのずれ量750は以下のように算出できる。

 N23(リング#1側):理想分散補償量1514ps/nm,実 の補償量1514ps/nm,RDtgtからのずれ量0ps/nm

 つぎに、起点ノードであるノードN23(リン グ#2側)の可変分散補償器211の分散補償量の設 定を行う。ノードN23(リング#2側)の理想的な 散補償量730,実際の分散補償量740およびRDtgt らのずれ量750は以下のように算出できる。

 N23(リング#2側):理想分散補償量1314ps/nm,実 の補償量1314ps/nm,RDtgtからのずれ量0ps/nm

 上記設計により、ノードNiから挿入され ノードNjから分岐される光信号の残留分散量 とRDtgtとのずれ量d(Ni,Nj)は常に±200ps/nm以内に る。d(Ni,Nj)の算出仮定については実施の形 1において説明したとおりであるので説明を 略する。

 このように、実施の形態2にかかる通信ネ ットワークによれば、それぞれ個別に分散補 償設計が行われた複数の通信ネットワークを 接続するハブノードが可変分散補償器を備え ることにより、これらの複数の通信ネットワ ークをまたがって伝送される光信号の残留分 散量とRDtgtとの最大ずれ量を固定分散補償器 ステップ量δに抑えることができる。この め、波長分散による光信号の劣化を抑えて 信特性を向上させることができる。

 また、それぞれ個別に分散補償設計が行 れた複数の通信ネットワークを接続するハ ノードが可変分散補償器を備え、このハブ ードをこれらの複数の通信ネットワークの 散補償設計の起点ノードとすることで、実 の形態1の効果を奏するとともに、これらの 複数の通信ネットワークをまたがって伝送さ れる光信号の残留分散量とRDtgtとの最大ずれ を固定分散補償器のステップ量δに抑える とができる。

 以上説明したように、この発明にかかる 信ネットワークおよび設計方法によれば、 信ネットワークの分散補償設計の起点ノー が可変分散補償器を備えることで、通信ネ トワークのすべてのノード間の伝送におけ 通信特性を向上させることができる。また それぞれ個別に分散補償設計が行われた複 の通信ネットワークを接続するハブノード 可変分散補償器を備えることにより、これ の複数の通信ネットワークをまたがる伝送 通信特性を向上させることができる。

 なお、上述した実施の形態1においてはノ ード#1~#kがリング状に接続されたROADM通信ネ トワークについて説明したが、本発明は、 点ノードと、起点ノードを起点として分散 償設計を行う複数のノードと、が直列に接 されて構成される通信ネットワーク全般に 用することができる。

 また、上述した実施の形態2においては、 2つのリング型の通信ネットワークが接続さ て構成されたメッシュ型の通信ネットワー について説明したが、メッシュ型の通信ネ トワークは、一般的に、複数のリング型の 信ネットワークが互いに接続されたものと なすことができる。このため、上述したメ シュ型の通信ネットワーク以外のメッシュ の通信ネットワークに対しても本発明を適 することができる。

 以上のように、この発明にかかる通信ネ トワークおよび設計方法は、起点ノードを 点として分散補償設計を行う通信ネットワ クおよび設計方法に有用であり、特に、高 な伝送を行う通信ネットワークを低コスト 設計する場合に適している。