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Title:
COMPOSITE ANTENNA APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/130879
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a composite antenna apparatus in which size reduction is achieved while patch antenna reception performance is maintained. There are provided a rod antenna (30) for receiving AM/FM radio broadcasts and patch antennas (40) for the electromagnetic waves of satellite broadcasts transmitted from satellites of higher frequency than AM/FM radio broadcasts. The patch antennas (40) are laterally adjacently arranged at positions of distance shorter than the wavelength of the electromagnetic waves of the satellite broadcast from the rod antenna (30), and a power supply point (P2) is provided that supplies power to these patch antennas (40), at a position that is displaced by a length dependent on the distance (L) between the antennas, from the front boundary (41B) of these patch antennas (40).

Inventors:
TATENO KOUICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/001800
Publication Date:
October 29, 2009
Filing Date:
April 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
CLARION CO LTD (JP)
TATENO KOUICHI (JP)
International Classes:
H01Q1/32; H01Q1/22; H01Q1/52; H01Q9/30; H01Q9/34; H01Q13/08; H01Q21/28
Foreign References:
JP2000068722A2000-03-03
JPH09153713A1997-06-10
JPH04306007A1992-10-28
JP2004304461A2004-10-28
JP2001251136A2001-09-14
JP3727351B22005-12-14
JP2007013273A2007-01-18
Other References:
See also references of EP 2270921A4
Attorney, Agent or Firm:
KUSHIBUCHI, Masayuki et al. (JP)
Masayuki Kushibuchi (JP)
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Claims:
 第1周波数帯域の電波を受信するためのロッドアンテナと、前記第1周波数帯域よりも高い第2周波数帯域の電波を受信するためのパッチアンテナとを備え、前記パッチアンテナを前記ロッドアンテナから前記第2周波数帯域の電波の波長よりも短い距離となる位置に横並びに配置するとともに、当該パッチアンテナの一端から各アンテナ間の距離に応じた長さだけ変位させた位置に、当該パッチアンテナに電源を供給する給電点を設けたことを特徴とする複合アンテナ装置。
 アンテナ間の距離をL、前記パッチアンテナの比誘電率をεrとした場合、前記給電点を変位させる長さYは、
    Y≒L/εr 1/2
 を満たすことを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
 前記複合アンテナ装置が取り付けられる地板と前記パッチアンテナとの距離を、当該パッチアンテナに生じる誘起電圧の値が略最大となる位置で当該パッチアンテナを支持する支持部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
 前記ロッドアンテナの給電部が、前記パッチアンテナのアンテナ指向性能を満足する所定の仰角範囲内に延在しないように、前記複合アンテナ装置が取り付けられる地板と前記ロッドアンテナの給電部との距離を設定したことを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
 前記第1周波数帯域は、AM/FM放送の電波の周波数帯域を含むことを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
 前記第2周波数帯域は、衛星から発信されるサテライト放送の電波の周波数帯域を含むことを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
Description:
複合アンテナ装置

 本発明は、それぞれ異なる周波数帯域の 波を受信可能な複合アンテナ装置に関し、 に、ロッドアンテナとパッチアンテナとを えた複合アンテナ装置に関する。

 一般に、自動車等の車両では、AM/FMラジ 放送を受信するためのロッドアンテナが知 れている。また、近年、この種のロッドア テナと、GPS(Global Positioning System)衛星からの GPS信号や、衛星(例えば、SDARS(Satellite Digital  Audio Radio Service)衛星)から発信されるサテラ ト放送等、AM/FMラジオ放送よりも高周波と る電波を受信するためのパッチアンテナと 備え、これらロッドアンテナ及びパッチア テナをユニット化した複合アンテナ装置が 案されている(例えば、特許文献1参照)。

特開2007-13273号公報

 ところで、この種の複合アンテナ装置は、 動車等の車両のルーフ上に配置されるため 受信感度の向上とともにアンテナ装置の小 化が望まれている。
 しかし、アンテナ装置の小型化を実現しよ とすると、パッチアンテナに近接してロッ アンテナが配置されるため、このロッドア テナが金属障害物として機能し、パッチア テナの受信性能(利得)を低下させることが 定される。このため、従来のものでは、パ チアンテナとロッドアンテナとの距離を、 なくともパッチアンテナが受信する電波の 波長(λ)分の長さよりも大きく離間させて、 ッドアンテナの物理的な影響の低減を図っ いたため、複合アンテナ装置が大型化する いった問題があった。
 そこで、本発明は、上述した課題を解決す ためになされたものであり、パッチアンテ の受信性能を維持しつつ、小型化を図った 合アンテナ装置を提供することを目的とす 。

 上述課題を解決するため、本発明は、第1 周波数帯域の電波を受信するためのロッドア ンテナと、前記第1周波数帯域よりも高い第2 波数帯域の電波を受信するためのパッチア テナとを備え、前記パッチアンテナを前記 ッドアンテナから前記第2周波数帯域の電波 の波長よりも短い距離となる位置に横並びに 配置するとともに、当該パッチアンテナの一 端から各アンテナ間の距離に応じた長さだけ 変位させた位置に、当該パッチアンテナに電 源を供給する給電点を設けたことを特徴とす る。

 この構成によれば、パッチアンテナをロ ドアンテナから第2周波数帯域の電波の波長 よりも短い距離となる位置に横並びに配置し たため、パッチアンテナとロッドアンテナと を近接して配置することができ、複合アンテ ナ装置の小型化を図ることができる。また、 パッチアンテナの一端から各アンテナ間の距 離に応じた長さだけ変位させた位置に、当該 パッチアンテナに電源を供給する給電点を設 けたため、ロッドアンテナの物理的な影響を 受けた場合であっても、給電点におけるイン ピーダンスを容易に基準値(例えば50ω)に整合 することができる。従って、パッチアンテナ をロッドアンテナから第2周波数帯域の電波 波長よりも短い距離となる位置に設けたと ても、このロッドアンテナの物理的な影響 低減することができ、パッチアンテナの受 性能を維持することができる。

 また、この構成において、アンテナ間の距 をL、前記パッチアンテナの比誘電率をεrと した場合、前記給電点を変位させる長さYは
    Y≒L/εr 1/2
 を満たす構成としても良い。

 また、前記複合アンテナ装置が取り付け れる地板と前記パッチアンテナとの距離を 当該パッチアンテナに生じる誘起電圧の値 略最大となる位置で当該パッチアンテナを 持する支持部材を備える構成としても良い

 また、前記ロッドアンテナの給電部が、 記パッチアンテナのアンテナ指向性能を満 する所定の仰角範囲内に延在しないように 前記複合アンテナ装置が取り付けられる地 と前記ロッドアンテナの給電部との距離を 定した構成としても良い。

 また、前記第1周波数帯域は、AM/FMラジオ 送の電波の周波数帯域を含む構成としても い。また、前記第2周波数帯域は、衛星から 発信されるサテライト放送の電波の周波数帯 域を含む構成としても良い。

 本発明によれば、パッチアンテナの受信 能を維持しつつ、複合アンテナ装置の小型 を図ることができる。

本実施形態のアンテナユニットの側断 図である。 アンテナユニットの前端部での断面図 ある。 アンテナユニットの後端部での断面図 ある。 パッチアンテナとロッドアンテナとの 置関係を示した図である。 図5Aは、パッチアンテナとルーフパネ との距離と、パッチアンテナに誘起される 起電圧の値との関係を示すグラフであり、 5Bは、パッチアンテナとルーフパネルとの距 離と誘起電圧の放射パターンとの関係を示す 模式図である。 パッチアンテナのアンテナ素子におけ 電圧分布を示す図である。 パッチアンテナの給電点を変位させた 態を示す上面図である。

 図1は、本実施形態のアンテナユニット100 の側断面図である。アンテナユニット100は、 主として自動車等の車両のルーフパネルに取 り付けられるものであり、図1に示すように 車両のルーフパネル90(地板)上に配置される ース板10と、このベース板10上に配置されて 種々のパーツを支持するダイカストベース( 持部材)20と、第1周波数帯域としてAM/FMラジ 放送の電波を受信するためのロッドアンテ 30と、第2周波数帯域として、上記AM/FMラジオ 放送より高い周波数帯域のSDARS衛星から発信 れるサテライトラジオ放送を受信するため パッチアンテナ40と、これらダイカストベ ス20、ロッドアンテナ30及びパッチアンテナ4 0を覆うケース体50とを備える。

 ベース板10は弾性樹脂材で形成され、その 周縁に上方へ突出する環状の壁部11を備える 。また、ベース板10の略中央部には円形状の 口12が形成されている。
 ダイカストベース20は、亜鉛、アルミニウ 、マグネシウム等の材料を鋳造することに り形成され、その裏面側に上記ベース板10の 開口12を通じて外部に突出する円柱形状のボ 部21が形成されている。このボス部21は、車 両のルーフパネル90に設けられた孔部に挿通 れ、このルーフパネル90への取付部として 能するとともに、ダイカストベース20と連通 するロッドアンテナ30及びパッチアンテナ40 アースとして機能する。
 ダイカストベース20の前端(一端)20A側には、 図1及び図2に示すように、その底面から矩形 に上方に突出する支持壁部22が形成され、 の支持壁部22の上にはパッチアンテナ40が固 されている。このパッチアンテナ40は、ア テナ素子基板41と、このアンテナ素子基板41 裏面側に搭載されたLNA回路基板42とを備え 。アンテナ素子基板41の周囲には、フランジ 部43が形成され、このフランジ部43とダイカ トベース20の支持壁部22とがねじ44で締結さ る。この構成では、LNA回路基板42は支持壁部 22で囲われた空間内に収容されている。
 アンテナ素子基板41は、SDARS衛星からのサテ ライトラジオ放送を受信するためのもので、 セラミック等の誘電体で形成された基板上に 金属で形成されたアンテナ素子が貼り付けら れて形成されている。また、アンテナ素子基 板41は、アンテナ素子の素子長が1/2波長(1/2λ) に相当する長さに設定されている。LNA回路基 板42は、アンテナ素子基板41で受信した信号 増幅するためのものである。LNA回路基板42と アンテナ素子基板41とは、このアンテナ素子 板41に電力を供給するための給電点により 続されている。本実施形態のサテライトラ オ放送は、SDARS衛星からの発信される周波数 が約2.3GHz帯の電波を受信するデジタルラジオ 放送であり、現在、米国で実用化されている ものである。なお、本実施形態では、受信電 波の周波数fが約2.3GHz帯なので、そのときの 信波長(共振波長)λは約130.4mmとなる。

 一方、ダイカストベース20の後端(他端)20B側 には、図3に示すように、左右一対の支持部23 ,24が形成され、この支持部23,24上にロッドア テナ30のブースタ回路基板31が固定されてい る。このブースタ回路基板31は、ロッドアン ナ30で受信した信号を増幅するためのもの ある。ブースタ回路基板31には、ねじ孔31Aと 係止孔31Bとが形成されており、この係止孔31B には、一方の支持部23の先端に形成された係 片23Aが挿入され、ねじ孔31Aには、ねじ33が 入され、このねじ33が他方の支持部24に形成 れたねじ受け部24Aに締結される。
 また、ブースタ回路基板31には、略L字形状 屈曲された接続板34の一端がねじ35で固定さ れ、この接続板34の他端は、ロッドアンテナ3 0のアンテナ素子36の基端部36Aに形成された給 電部37に接続されている。
 また、LNA回路基板42及びブースタ回路基板31 には、それぞれ出力ケーブル48が接続され、 れら出力ケーブル48は、車両に搭載される ジオ受信装置(不図示)に接続される。

 ケース体50は、弾性樹脂材で形成され、図1 示すように、ベース板10と協働してダイカ トベース20上に配置されたアンテナ素子基板 41、LNA回路基板42、アンテナ素子36及び接続板 34等の各種パーツを覆うものであり、ベース 10とケース体50との接合部には、不図示の防 水パッキンが配置されて、当該ケース体50内 の水密性を確保している。また、ケース体5 0の後端部50Aは、上方に膨出して形成され、 の内部にロッドアンテナ30のアンテナ素子36 基端部36Aが収容される。また、ケース体50 後端部50Aには、この基端部36Aに連なるアン ナ素子36が取り付けられている。本実施形態 では、ロッドアンテナ30のアンテナ素子36は その先端部がパッチアンテナ40から離れる方 向に傾斜させて設けられている。
 また、本実施形態では、ケース体50とダイ ストベース20との間に、カバー体55が配置さ 、このカバー体55は、ダイカストベース20に ねじ56により固定されている。これによれば ケース体50は、カバー体55と別体構造で取付 可能となるため、ケース体50の表面に、塗装 により色調を設けたり、様々なデザインを 加することができる。その為に、カバー体5 5を含むアンテナ本体構造は不変に共用化が きる構造となっている。

 ところで、本実施形態のアンテナユニット1 00は、ダイカストベース20上にパッチアンテ 40のアンテナ素子基板41と、ロッドアンテナ3 0のアンテナ素子36とが横並びに配置される。 この種のアンテナユニット100は、自動車等の 車両のルーフパネル90上に配置されるため、 信感度の向上とともに当該アンテナユニッ 100の小型化が望まれている。
 しかし、アンテナユニット100の小型化を実 しようとすると、パッチアンテナ40のアン ナ素子基板41に近接してロッドアンテナ30の ンテナ素子36が配置されるため、このアン ナ素子36が金属障害物として機能し、パッチ アンテナ40の受信性能(利得)を低下させるこ が想定される。
 一方、パッチアンテナ40のアンテナ素子基 41をロッドアンテナ30のアンテナ素子36から きく(例えば、パッチアンテナ40が受信する 波の一波長(λ)分の長さよりも大きく)離間さ せて配置すれば、当該パッチアンテナ40の受 性能の低下は抑制されるもののアンテナユ ット100の小型化を実現することはできない
 本構成では、パッチアンテナ40の受信性能 維持しつつ、アンテナユニット100の小型化 実現するための配置構造に特徴を有する。 のため、パッチアンテナ40及びロッドアンテ ナ30の配置構造について説明する。

 まず、パッチアンテナ40とルーフパネル90と の距離について説明する。
 一般に、パッチアンテナ40においては、パ チアンテナ40のアンテナ素子基板41に誘起す 誘起電圧の電圧放射によって放射パターン 形成されることが知られており、この際に パッチアンテナ40の指向性が、アンテナ素 基板41と、このアンテナ素子基板41の直下に 置する金属地板としてのルーフパネル90と 距離H1(図4参照)に依存することが出願人の実 験等により判明した。
 具体的には、アンテナ素子基板41とルーフ ネル90との距離H1が近すぎる場合(図5B:H1=H1a) は、図5Aに示すように、誘起電圧が低いため 、この誘起電圧のルーフパネル90へのはね返 が小さく、図5Bに示すように、放射パター X1は指向性が狭くなる。このため、アンテナ 指向性は狭くなり、アンテナ性能は劣化する 。
 一方、上記距離H1が遠くなる(図5B:H1=H1b)と、 誘起電圧が低下するともに、図5Bに示すよう 、誘起電圧はアンテナ素子基板41とルーフ ネル90との間に回り込んでしまう放射パター ンX2となる。この場合、誘起電圧がルーフパ ル90にはね返る地上波(または衛星波)と打ち 消しあってしまい、低い角度での指向性が得 られず、低仰角でのアンテナ性能が劣化する 。
 本実施形態では、図5A、Bに示すように、ア テナ素子基板41とルーフパネル90との距離H1 、アンテナ素子基板41に生じる誘起電圧が 大値となる距離H1c(本実施形態では、距離H1c 、9.5mm~10.0mmが望ましく、9.7mmに設定するこ がより望ましい)に当該アンテナ素子基板41 配置すべく、ダイカストベース20の支持壁部 22は所定の高さに形成されている。これによ 、図5Bに示すように、適正な放射パターンX3 を形成できるため、アンテナ指向性が広く、 アンテナ性能を向上させることができる。更 に、上述のように、支持壁部22は、ダイカス ベース20の底面から矩形状に突出させて形 し、この支持壁部22の上端にアンテナ素子基 板41が固定されている。このため、アンテナ 子基板41に生じる誘起電圧が当該アンテナ 子基板41の下方へ回り込むことが抑制され、 上記したような適正な放射パターンを実現す ることができる。

 次に、ロッドアンテナ30の給電部37とルーフ パネル90との距離について説明する。図4に示 すように、衛星からの信号を受信するパッチ アンテナ40では、所定の仰角α(本実施形態で 20度)より大きな角度、すなわち20度から160 の範囲で、安定したアンテナ指向性能を満 することが要求されている。この場合、ロ ドアンテナ30の基端部36Aや給電部37は、金属 で形成しているため、これら基端部36A及び 電部37が上記範囲に延在すると、パッチア テナ40の指向性が低下する要因となる。
 このため、本実施形態では、ロッドアンテ 30の給電部37とルーフパネル90との距離H2を 定の距離(本実施形態では、約21mm~23mm)に設定 することにより、後述するように、パッチア ンテナ40をロッドアンテナ30から、SDARS衛星か らの発信される信号の波長λよりも短い位置 配置した場合に、給電部37及び当該給電部37 に連結されるロッドアンテナ30の基端部36Aが 記した範囲内に延在しないようになってい 。

 次に、パッチアンテナ40とロッドアンテナ30 との距離について説明する。上述のように、 パッチアンテナ40とロッドアンテナ30との距 Lは、パッチアンテナ40の受信性能及びアン ナユニット100の大きさと密接に関連する。
 このため、この距離Lを極力短く設定すると ともに、その際の受信性能の低下を抑制でき れば、パッチアンテナ40の受信性能を維持し つ、アンテナユニット100の小型化を実現す ことができる。
 本実施形態では、パッチアンテナ40の所定 仰角範囲(20度~160度)に、金属障害物となるロ ッドアンテナ30の基端部36Aもしくは給電部37 延在することを抑制しつつ、パッチアンテ 40のアンテナ素子基板41の中心41Aと上記給電 37との距離Lの短縮化を実現している。具体 には、この距離Lは65mm~68mmに設定されている 。
 このように、パッチアンテナ40のアンテナ 子基板41とルーフパネル90との距離H1と、ロ ドアンテナ30の給電部37とルーフパネル90と 距離H2と、パッチアンテナ40のアンテナ素子 板41の中心41Aと上記給電部37との距離Lとの を1:2:6に設定することにより、パッチアンテ ナ40の受信性能の維持を図りつつ、アンテナ ニット100の小型化を図るレイアウトを実現 きる。

 図6は、パッチアンテナ40のアンテナ素子に ける電圧分布を示す図である。この図にお て、λ1は、パッチアンテナ40の周囲に金属 害物が無い状態でのアンテナ素子基板41の電 圧分布を示し、λ2は、パッチアンテナ40の周 に金属障害物を配置した状態でのアンテナ 子基板41の電圧分布を示す。この図6に示す うに、パッチアンテナ40の周囲に金属障害 を配置した場合、すなわち、アンテナ素子 板41の中心41Aとロッドアンテナ30の給電部37 の距離Lを、受信波長λ(約130.4mm)よりも短い 離(65mm~68mm)に設定した場合には、この給電部 37によって、パッチアンテナ40のアンテナ素 における電圧分布λ2が影響される。
 本実施形態では、アンテナ素子基板41の中 41Aとロッドアンテナ30の給電部37との距離Lに 応じて、アンテナ素子基板41の給電点の位置 P1からP2へと変位させることで、給電部37に る物理的な影響を最小限に抑制するができ 。
 具体的には、アンテナ素子基板41の中心41A ロッドアンテナ30の給電部37との距離Lと、給 電点P2の変位量Yとの関係は、アンテナ素子基 板41の誘電体の比誘電率εrと周波数fとを用い て、
  L/3.0×10 8 /f≒Y/3.0×10 8 /f/εr 1/2   (1)
で表すことができる。
 この式を整理すると、
  Y≒L/εr 1/2                      (2)
となる。

 本実施形態では、図7に示すように、アン テナ素子基板41のロッドアンテナ30から遠い の一端、すなわちアンテナ素子基板41の前端 41Bから上記(2)式で求められる変位量Yだけず した位置に給電点P2が設けられる。この構成 によれば、アンテナ素子基板41の中心41Aとロ ドアンテナ30の給電部37との距離Lに応じて 電点P2を変更することにより、この給電点P2 おけるインピーダンスを容易に基準値(例え ば50ω)に整合することができる。従って、ア テナ素子基板41の中心41Aとロッドアンテナ30 の給電部37との距離Lを、受信波長λ(約130.4mm) りも短い距離(65mm~68mm)となる位置に設けた しても、このロッドアンテナ30の給電部37の 理的な影響を低減することができ、パッチ ンテナ40のアンテナ素子基板41の受信性能を 維持することができる。

 また、本実施形態によれば、パッチアンテ 40のアンテナ素子基板41とルーフパネル90と 距離H1と、ロッドアンテナ30の給電部37とル フパネル90との距離H2と、パッチアンテナ40 アンテナ素子基板41の中心41Aと上記給電部37 との距離Lとの比を1:2:6に設定することにより 、アンテナユニット100を新規開発するにあた り、当該アンテナユニット100のレイアウト設 計を容易に行うことができ、開発期間の短縮 化と開発経費の削減を図ることができる。
 さらに、給電点P2の変位量Yは、(2)式で求め ことができるため、インピーダンスを基準 (50ω)に整合できる給電点の位置を容易に設 することができる。このため、アンテナユ ット100におけるアンテナ素子基板41の中心41 Aとロッドアンテナ30の給電部37との距離Lを変 更した場合であっても、この距離Lに応じた 電点P2の位置を容易に設定できるため、アン テナユニット100の開発期間の短縮化を実現で きる。

 また、本実施形態によれば、車両のルー パネル90とパッチアンテナ40のアンテナ素子 基板41との距離H1を、当該アンテナ素子基板41 に生じる誘起電圧の値が略最大となる位置で 当該アンテナ素子基板41を支持するダイカス ベース20を備えるため、適正な放射パター を形成できるため、アンテナ指向性が広く アンテナ性能を向上させることができる。 に、ダイカストベース20には、このダイカス トベース20の底面から矩形状に突出させて形 した支持壁部22を備え、このこの支持壁部22 の上端にアンテナ素子基板41が固定されてい ため、アンテナ素子基板41に生じる誘起電 が当該アンテナ素子基板41の下方へ回り込む ことが抑制され、上記したような適正な放射 パターンを実現することができる。

 また、本実施形態によれば、ロッドアン ナ30の給電部37が、パッチアンテナ40のアン ナ指向性能を満足する所定の仰角範囲(20度~ 160度)内に延在しないように、車両のルーフ ネル90と給電部37との距離H2を設定したため この給電部37がパッチアンテナ40のアンテナ 子基板41の受信性能を低下させることがな 、当該アンテナ素子基板41の受信性能が維持 される。

 本発明の一実施形態について説明したが 本発明は、これに限定されるものでない。 えば、本実施形態では、ロッドアンテナ30 AM/FMラジオ放送を受信するアンテナであり、 パッチアンテナ40がサテライトラジオ放送を 信するアンテナとしたが、これに限定され ものではなく、ロッドアンテナ30は、テレ 放送を受信するアンテナであってもよい。 た、パッチアンテナ40は、GPS信号を受信する アンテナであってもよいし、ETCのデータの送 受信をするアンテナであってもよい。

 また、本実施形態では、アンテナユニッ 100を、車両のルーフパネル90に装着する場 を説明したが、車体パネルであれば適宜の 所に装着できることは勿論である。

 10 ベース板
 20 ダイカストベース(支持部材)
 21 ボス部
 22 支持壁部
 30 ロッドアンテナ
 31 ブースタ回路基板
 34 接続板
 36 アンテナ素子
 36A 基端部
 37 給電部
 40 パッチアンテナ
 41 アンテナ素子基板
 41A 中心
 42 LNA回路基板
 43 フランジ部
 48 出力ケーブル
 50 ケース体
 50A 後端部
 55 カバー体
 90 ルーフパネル
 100 アンテナユニット(複合アンテナ装置)
 L 距離
 εr 比誘電率
 H1 距離
 H2 距離
 P2 給電点