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Patent Searching and Data


Title:
CONSTRUCTION MACHINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/142058
Kind Code:
A1
Abstract:
An engine (8) is mounted to a vehicle body through vibration-damping mounts (8E), and a support member (15) is mounted to the engine (8). A vibration-damping member (20) is provided between the support member (15) and a mounting bracket (17) mounted to an exhaust gas processing device (16). Accordingly, even if the engine (8) generates high-frequency vibration, the vibration can be damped by the vibration-damping mounts (8E) and the vibration-damping member (20). As a result, processing members, such as a catalyst, a filter, and a sensor, constituting the exhaust gas processing device (16) are protected from vibration of the engine (8). Because the mounting bracket (17) is mounted to the exhaust gas processing device (16), the vibration-damping member (20) can be reliably mounted to the exhaust gas processing device (16) through the mounting bracket (17).

Inventors:
KAMATA HIROYUKI (JP)
KOBAYASHI TAKAHIRO (JP)
ABE TOSHIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/055473
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
March 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
HITACHI CONSTRUCTION MACHINERY (JP)
KAMATA HIROYUKI (JP)
KOBAYASHI TAKAHIRO (JP)
ABE TOSHIHIRO (JP)
International Classes:
B60K13/04; B60K5/12; E02F9/16; F01N13/08; F01N13/14; F02B77/11; F16F15/08
Foreign References:
JP2003104071A2003-04-09
JP2004340114A2004-12-02
JPH0663818U1994-09-09
JP2002264667A2002-09-18
JPH08192642A1996-07-30
JP2002070077A2002-03-08
JP2003120277A2003-04-23
JP2004293495A2004-10-21
Other References:
See also references of EP 2287030A4
Attorney, Agent or Firm:
HIROSE, KAZUHIKO (JP)
Kazuhiko Hirose (JP)
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Claims:
 自走可能な車体(2,3)と、該車体(2,3)に搭載されたエンジン(8)と、該エンジン(8)の長さ方向の一方側に設けられた油圧ポンプ(10)と、該油圧ポンプ(10)の上側に位置して前記エンジン(8)に設けられた支持部材(15,61)と、該支持部材(15,61)上に設けられ前記エンジン(8)の排気ガスを処理する排気ガス処理装置(16,41)とを備えてなる建設機械において、
 前記支持部材(15,61)と前記排気ガス処理装置(16,41)との間には、前記支持部材(15,61)に対して排気ガス処理装置(16,41)を防振状態で支持する防振部材(20)を設ける構成としたことを特徴とする建設機械。
 前記排気ガス処理装置(16,41)は、筒状体からなり排気ガスの流入口(16B,42B)と流出口(16C,43B)を有する筒状ケース(16A,42,43,44)と、該筒状ケース(16A,42,43,44)内に収容され流入してくる排気ガスを浄化しまたは消音する処理部材(46,47)とにより構成してなる請求項1に記載の建設機械。
 前記排気ガス処理装置(16,41)には前記防振部材(20)に取付けるための取付ブラケット(17,51,52,62)を設け、前記防振部材(20)は前記支持部材(15,61)と取付ブラケット(17,51,52,62)との間に設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
 前記取付ブラケット(17,51,52,62)は前記排気ガス処理装置(16,41)を構成する筒状ケース(16A,42,43,44)とは別部材からなり、前記取付ブラケット(17,51,52,62)は前記筒状ケース(16A,42,43,44)に対して締着部材(18,19,45)を用いて一体的に組付ける構成としてなる請求項3に記載の建設機械。
 前記取付ブラケット(17)は、前記排気ガス処理装置(16)の筒状ケース(16A)を受承する板体(17A)と、該板体(17A)に形成されたUボルト取付用挿通孔(17B)とにより構成し、
 前記締着部材は、前記筒状ケースを跨ぐU字状をなし両端部にねじ部(18A)が形成されたUボルト(18)と、該Uボルト(18)のねじ部(18A)に螺着されるナット(19)とにより構成し、
 前記排気ガス処理装置(16)の筒状ケース(16A)を跨ぐように前記Uボルト(18)の両端部を前記取付ブラケット(17)のUボルト取付用挿通孔(17B)に挿通し、この状態で前記Uボルト(18)のねじ部(18A)に前記ナット(19)を螺着することにより前記取付ブラケット(17)に対し前記排気ガス処理装置(16)を固定する構成としてなる請求項4に記載の建設機械。
 前記エンジン(8)は前記車体(2,3)に対して防振マウント(8E)を介して取付け、前記排気ガス処理装置(16,41)は前記防振部材(20)と防振マウント(8E)との2段で防振支持する構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
 前記防振部材(20)は、弾性体からなる弾性変形部(20A)と、該弾性変形部(20A)を挟んで両側に設けられた取付ねじ部(20B,20C)とにより構成し、前記防振部材(20)は、前記各取付ねじ部(20B,20C)を用いて前記支持部材(15,61)と取付ブラケット(17,51,52,62)との間に取付ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
 前記エンジン(8)と排気ガス処理装置(16,41)とを接続する排気管(21)の途中には、前記エンジン(8)と排気ガス処理装置(16,41)との間の相対的なずれを吸収する可撓管(22)を設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
 前記防振部材(20)の周囲には、前記エンジン(8)から防振部材(20)に熱が伝わるのを遮断する遮熱カバー(31)を設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
 前記支持部材(15)と前記遮熱カバー(31)との間には、前記防振部材(20)によって前記排気ガス処理装置(41)が過大に変位するのを規制するストッパ部材(32)を設ける構成としてなる請求項9に記載の建設機械。
Description:
建設機械

 本発明は、例えば油圧ショベル等の建設 械に関し、特に、エンジンの排気ガスを処 する排気ガス処理装置を備えた建設機械に する。

 一般に、建設機械の代表例としての油圧 ョベルは、自走可能な下部走行体と、該下 走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回 と、該上部旋回体の前側に俯仰動可能に設 られた作業装置とにより構成されている。

 また、上部旋回体は、支持構造体をなす 回フレームと、該旋回フレームの前側に設 られ、オペレータが搭乗するキャブと、前 旋回フレームの後側に搭載されたエンジン 、該エンジンの長さ方向の一方側に設けら た油圧ポンプと、前記エンジンのエキゾー トマニホールドに排気管を介して接続され 排気ガス処理装置とにより大略構成されて る。

 この排気ガス処理装置としては、排気ガ 中の有害物質を除去する排気ガス浄化装置 排気ガスの騒音を低減する消音装置等が知 れている。また、排気ガス浄化装置として 、パティキュレートマター(PM)と呼ばれる粒 子状物質を捕集して除去する粒子状物質除去 装置、窒素酸化物(NOx)を浄化するNOx浄化装置 があり、これらは組合せて使用することも きる。

 ここで、エンジンには、油圧ポンプの上 に迫り出すように支持部材が取付けられ、 支持部材上に排気ガス処理装置を取付ける 成となっている。このときに、排気ガス処 装置は、支持部材を介してエンジンに取付 ることにより、該エンジンと同じ振動系に るから、支持部材に対して固定的に取付け ことができる(特許文献1、特許文献2参照)。

特開2003-120277号公報

特開2004-293495号公報

 ところで、上述した特許文献1による油圧 ショベルでは、排気ガス処理装置をエンジン に取付けられた支持部材上に固定する構成と している。この場合、エンジンと排気ガス処 理装置とは、同じ振動系になるから、排気ガ ス処理装置はボルト等を用いて支持部材に固 定的に取付けることができる。

 しかし、排気ガス処理装置には、エンジ の高周波振動が直接的に伝わるから、この 動によって排気ガス処理装置を構成する排 ガスの処理部材等が損傷するという問題が る。

 本発明は上述した従来技術の問題に鑑み されたもので、本発明の目的は、排気ガス 理装置をエンジン側に取付けた場合でも、 ンジンの振動から排気ガス処理装置を保護 きるようにした建設機械を提供することに る。

 (1).本発明による建設機械は、自走可能な 車体と、該車体に搭載されたエンジンと、該 エンジンの長さ方向の一方側に設けられた油 圧ポンプと、該油圧ポンプの上側に位置して 前記エンジンに設けられた支持部材と、該支 持部材上に設けられ前記エンジンの排気ガス を処理する排気ガス処理装置とを備えている 。

 そして、上述した課題を解決するために 本発明が採用する構成の特徴は、前記支持 材と排気ガス処理装置との間には、前記支 部材に対して排気ガス処理装置を防振状態 支持する防振部材を設ける構成としたこと ある。

 このように構成したことにより、エンジ が高周波振動を発生した場合でも、この振 は防振部材によって緩和することができる ら、排気ガス処理装置をエンジンの振動か 保護することができる。特に、周囲の環境 良好にするために排気ガス処理装置には、 気ガスを清浄化するための様々な機器類が 蔵されており、これらの機器類をエンジン 振動から保護することができる。この結果 排気ガス処理装置を構成する機器類がエン ンの振動によって損傷するのを防止でき、 久性や寿命を向上することができる。

 (2).この場合、本発明によると、前記排気 ガス処理装置は、筒状体からなり排気ガスの 流入口と流出口を有する筒状ケースと、該筒 状ケース内に収容され流入してくる排気ガス を浄化しまたは消音する処理部材とにより構 成したことにある。これにより、排気ガス処 理装置は、処理部材を筒状ケースに収容して 保護することができる。

 (3).また、本発明によると、前記排気ガス 処理装置には前記防振部材に取付けるための 取付ブラケットを設け、前記防振部材は前記 支持部材と取付ブラケットとの間に設ける構 成としたことにある。これにより、取付ブラ ケットを用いて排気ガス処理装置に防振部材 を取付けることができる。

 (4).本発明によると、前記取付ブラケット は前記排気ガス処理装置を構成する筒状ケー スとは別部材からなり、前記取付ブラケット は前記筒状ケースに対して締着部材を用いて 一体的に組付ける構成としたことにある。

 この構成によると、別個に設けられた排 ガス処理装置の筒状ケースと取付ブラケッ とは、締着部材を用いることで筒状ケース 対して取付ブラケットを一体的に組付ける とができる。従って、取付ブラケットを形 、構造等の異なるものに交換することがで 、排気ガス処理装置を設置する場所、向き を自由に設定することができる。また、異 る建設機械で排気ガス処理装置を共通化し 用いることができる。

 (5).本発明によると、前記取付ブラケット は、前記排気ガス処理装置の筒状ケースを受 承する板体と、該板体に形成されたUボルト 付用挿通孔とにより構成し、前記締着部材 、前記筒状ケースを跨ぐU字状をなし両端部 ねじ部が形成されたUボルトと、該Uボルト ねじ部に螺着されるナットとにより構成し 前記排気ガス処理装置の筒状ケースを跨ぐ うに前記Uボルトの両端部を前記取付ブラケ トのUボルト取付用挿通孔に挿通し、この状 態で前記Uボルトのねじ部に前記ナットを螺 することにより前記取付ブラケットに対し 記排気ガス処理装置を固定する構成とした とにある。

 これにより、排気ガス処理装置は、取付 ラケットの板体に配置し、この状態で締着 材のUボルト、ナットを用いて固定すること により予めサブ組立体として組立てることが できる。そして、予め組立てたサブ組立体は 、防振部材を介してエンジン側の支持部材に 簡単に取付けることができる。

 (6).また、本発明によると、前記エンジン は前記車体に対して防振マウントを介して取 付け、前記排気ガス処理装置は前記防振部材 と防振マウントとの2段で防振支持する構成 したことにある。これにより、エンジンか 排気ガス処理装置に伝わる振動は、防振部 と防振マウントとの2段階で緩和することが き、該排気ガス処理装置をエンジンの振動 対して保護することができる。

 (7).また、本発明によると、前記防振部材 は、弾性体からなる弾性変形部と、該弾性変 形部を挟んで両側に設けられた取付ねじ部と により構成し、前記防振部材は、前記各取付 ねじ部を用いて前記支持部材と取付ブラケッ トとの間に取付ける構成としたことにある。 これにより、防振部材は、その弾性変形部を 弾性的に変形させることにより、エンジンか ら排気ガス処理装置に伝わる振動を緩和する ことができる。

 (8).本発明によると、前記エンジンと排気 ガス処理装置とを接続する排気管の途中には 、前記エンジンと排気ガス処理装置との間の 相対的なずれを吸収する可撓管を設ける構成 としたことにある。これにより、エンジンと 排気ガス処理装置との間の相対的なずれを可 撓管で吸収することができ、排気管、エンジ ン、排気ガス処理装置等の耐久性を向上する ことができる。

 (9).本発明によると、前記防振部材の周囲 には、前記エンジンから防振部材に熱が伝わ るのを遮断する遮熱カバーを設ける構成とし たことにある。この構成によると、エンジン を運転したときには、このエンジン、排気管 等が温度上昇し、これらを熱源とする熱が防 振部材に伝わろうとするが、遮熱カバーによ って、エンジンからの熱を遮って防振部材を 保護することができ、防振部材の寿命を延ば すことができる。これにより、防振部材は長 期に亘って排気ガス処理装置を防振状態で支 持することができる。

 (10).本発明によると、前記支持部材と前 遮熱カバーとの間には、前記防振部材によ て前記排気ガス処理装置が過大に変位する を規制するストッパ部材を設ける構成とし ことにある。

 この構成により、支持部材と排気ガス処 装置とは防振部材によって相対的に変位す 。これに対し、支持部材と遮熱カバーとの には、防振部材によって排気ガス処理装置 過大に変位するのを規制するストッパ部材 設けている。従って、排気ガス処理装置が 振部材の変形の許容範囲を超えて大きく変 しようとするのを、ストッパ部で規制する とができ、防振部材の損傷、排気ガス処理 置の周囲部材との干渉等を防止することが きる。

本発明の第1の実施の形態に適用される 油圧ショベルを示す正面図である。 図1中の上部旋回体をキャブ等を省略し て示す拡大平面図である。 図2中の旋回フレームを単体で示す平面 図である。 上部旋回体を図1中の矢示IV-IV方向から た拡大断面図である。 第1の実施の形態による支持部材、排気 ガス処理装置等をエンジンに取付けた状態で 示す要部拡大の斜視図である。 図4中のエンジン、支持部材、排気ガス 処理装置、防振部材、排気管等を示す要部拡 大図である。 支持部材、排気ガス処理装置、防振部 、排気管を右前側からみた外観斜視図であ 。 支持部材、排気ガス処理装置、防振部 を分解して示す分解斜視図である。 防振部材、支持部材、取付ブラケット を図7中の矢示IX-IX方向からみた拡大断面図 ある。 本発明の第2の実施の形態による防振 材、支持部材、取付ブラケット、遮熱カバ 、ストッパ部材等を図9と同様位置からみた 大断面図である。 本発明の第3の実施の形態による排気 ス処理装置、防振部材、排気管等を示す外 斜視図である。 排気ガス処理装置、支持部材、防振部 材等を図11中の左側からみた要部拡大図であ 。 本発明の変形例による支持部材と取付 ブラケットを排気ガス処理装置、防振部材等 と一緒に示す要部拡大図である。

符号の説明

 1 油圧ショベル(建設機械)
 2 下部走行体(車体)
 3 上部旋回体(車体)
 4 作業装置
 5 旋回フレーム
 8 エンジン
 8E 防振マウント
 10 油圧ポンプ
 15,61 支持部材
 15A,61A 取付面部
 15B,61B 支持面部
 16,41 排気ガス処理装置
 16A 筒状ケース
 16B,42B 接続管(流入口)
 16C,43B 尾管(流出口)
 17,51,52,62 取付ブラケット
 17A 板体
 17B Uボルト取付用挿通孔
 17C 防振部材取付用挿通孔
 18 Uボルト(締着部材)
 18A ねじ部
 19 ナット(締着部材)
 20 防振部材
 20A 弾性変形部
 20B 上側取付ねじ部
 20C 下側取付ねじ部
 21 排気管
 22 可撓管
 31 遮熱カバー
 32 ストッパ部材
 33 固定側係合部
 34 可動側係合部
 42 上流筒体(筒状ケース)
 43 下流筒体(筒状ケース)
 44 中間筒体(筒状ケース)
 45 ボルト(締着部材)
 46 酸化触媒(処理部材)
 47 粒子状物質除去フィルタ(処理部材)

 以下、本発明の実施の形態に係る建設機 として、クローラ式の油圧ショベルを例に げ、添付図面に従って詳細に説明する。

 まず、図1ないし図9は本発明の第1の実施 形態を示している。図1において、1は建設 械の代表例であるクローラ式の油圧ショベ で、該油圧ショベル1は、自走可能な下部走 体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載 れ、該下部走行体2と共に車体を構成する上 旋回体3と、該上部旋回体3の前側に俯仰動 能に設けられ、土砂の掘削作業等を行う作 装置4とにより大略構成されている。そして 下部走行体2と上部旋回体3が本発明に係る 体の具体例である。

 ここで、油圧ショベル1を構成する上部旋 回体3について詳述する。5は上部旋回体3の旋 回フレームで、該旋回フレーム5は、支持構 体として構成されている。そして、旋回フ ーム5は、図2、図3に示す如く、前,後方向に びる厚肉な鋼板等からなる底板5Aと、該底 5A上に立設され、左,右方向に所定の間隔を って前,後方向に延びた左縦板5B,右縦板5Cと 該各縦板5B,5Cの左,右方向に間隔をもって配 され、前,後方向に延びた左サイドフレーム5 D,右サイドフレーム5Eと、基端側が前記底板5A 、各縦板5B,5Cに固着されて左,右方向に張出し 、その先端部で左,右のサイドフレーム5D,5Eを 支持する複数本の張出しビーム5Fとにより大 構成されている。そして、各縦板5B,5Cの前 には左,右方向の中央に位置して作業装置4が 俯仰動可能に取付けられ、旋回フレーム5の 側には後述のエンジン8等が設けられている

 6は旋回フレーム5の左前側(作業装置4のフ ート部左側)に搭載されたキャブ(図1参照)で 該キャブ6は、オペレータが搭乗するもので その内部にはオペレータが着座する運転席 走行用の操作レバー、作業用の操作レバー (いずれも図示せず)が配設されている。

 7は旋回フレーム5の後端部に取付けられ カウンタウエイトを示している。このカウ タウエイト7は、作業装置4との重量バランス をとるものであり、後面側が湾曲するように 突出している。

 8は旋回フレーム5の後側に設けられたエ ジンで、該エンジン8は、カウンタウエイト7 の前側に位置して左,右方向に延在する横置 状態に搭載されている。また、エンジン8の 側には、図4に示すように、後述の熱交換器 9に冷却風を供給するための冷却ファン8Aが設 けられている。

 一方、エンジン8の右側は、後述の油圧ポ ンプ10を取付けるためのポンプ取付部8Bとな ている。また、エンジン8の前側の上部には 吸気フィルタ(図示せず)を介して吸入する 気流量を増大させるためのターボチャージ と呼ばれる過給機8C(図2参照)が設けられてい る。この過給機8Cは、エンジン8の排気ガスを 利用して回転するもので、該過給機8Cには、 キゾーストマニホールド8Dと後述の排気管21 が接続されている。

 さらに、エンジン8は、例えば4個の防振 ウント8E(図4中に2個のみ図示)を介して旋回 レーム5に防振状態で支持されている。この 振マウント8Eは、重量物であるエンジン8を 持するものであるから、重量に対する所望 強度をもった弾性体を用いて形成されてい 。

 9はエンジン8の左側に配設された熱交換 で、該熱交換器9は、冷却ファン8Aに対面し 設けられている。また、熱交換器9は、例え エンジン冷却水を冷却するラジエータ、作 油を冷却するオイルクーラ、エンジン8が吸 込む空気を冷却するインタクーラ等により構 成されている。

 10はエンジン8の右側に配設された油圧ポ プで、該油圧ポンプ10は、エンジン8によっ 駆動されることにより、後述の作動油タン 12から供給される作動油を圧油として吐出 るものである。そして、油圧ポンプ10は、そ の基端側がフランジ部10Aとなり、該フランジ 部10Aがエンジン8のポンプ取付部8Bに複数本の ボルト11を用いて取付けられている。ここで ボルト11によって油圧ポンプ10をエンジン8 取付けるときには、後述の支持部材15が油圧 ポンプ10と一緒に取付けられている。

 12は油圧ポンプ10の前側に位置して旋回フ レーム5の右側に設けられた作動油タンク(図2 参照)で、該作動油タンク12は、下部走行体2 作業装置4等を駆動するための作動油を貯え ものである。また、13は作動油タンク12の前 側に設けられた燃料タンクを示している。

 14はエンジン8、熱交換器9、排気ガス処理 装置16等を上方から閉塞する建屋カバーで、 建屋カバー14は、キャブ6とカウンタウエイ 7との間に位置して旋回フレーム5上に設け れている。そして、建屋カバー14は、図4に すように、旋回フレーム5の左,右両側に位置 して前,後方向に延びた左側面板14A,右側面板1 4Bと、エンジン8等を覆うように前記各側面板 14A,14Bの上端部間を水平方向に延びた上面板14 Cとにより大略構成されている。また、上面 14Cには、メンテナンス用の開口を閉塞する うにエンジンカバー14Dが開閉可能に設けら ている。

 次に、エンジン8の右側に排気ガス処理装 置16を取付けるための構成について説明する

 15は油圧ポンプ10の上側に位置してエンジ ン8の右側に設けられた支持台状をなした支 部材で、該支持部材15は、後述の排気ガス処 理装置16を支持するものである。また、支持 材15は、図6ないし図8に示すように、基端側 に位置してほぼ垂直な取付面部15Aと、該取付 面部15Aから先端側に向けほぼ水平に延びた支 持面部15Bと、前記取付面部15Aと支持面部15Bの 間を補強する左,右の側板部15Cとにより構成 れている。そして、支持面部15Bには、後述 防振部材20を取付けるための挿通孔15D(図8、 9参照)が複数個、例えば4個穿設されている

 そして、支持部材15は、その取付面部15A 油圧ポンプ10のフランジ部10Aに当接させ、こ の状態で該フランジ部10Aと一緒にボルト11を いてエンジン8のポンプ取付部8Bに取付けら ている。

 16はエンジン8の排気ガスを処理するため 支持部材15上に設けられた排気ガス処理装 で、該排気ガス処理装置16は、支持部材15の 持面部15Bに後述の防振部材20を介して取付 られている。この排気ガス処理装置16は、エ ンジン8から排出される排気ガスを処理する のである。

 また、排気ガス処理装置16は、前,後方向 延び両端が閉塞された1個の円管状容器とし て形成された筒状ケース16Aと、該筒状ケース 16Aの前側(上流側)からエンジン8側に突出した 流入口となる接続管16Bと、前記筒状ケース16A の後側(下流側)から上向きに延びた流出口と る尾管16Cと、前記筒状ケース16A内に収容さ 流入してくる排気ガスを浄化処理し、また 排気ガスを消音処理する処理部材(図示せず )とにより大略構成されている。

 ここで、筒状ケース16Aに収容される処理部 について説明すると、この処理部材として 、排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)を捕集 して除去するための粒子状物質除去フィルタ 、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を窒素(NO 2 )に変換する酸化触媒、排気ガスに含まれる 素酸化物(NOx)を尿素水溶液を用いて浄化する NOx浄化装置、該NOx浄化装置の後段に設けられ て窒素酸化物(NOx)をアンモニア(NH 3 )と水(H 2 O)に変換する後段酸化触媒、排気ガスの騒音 低減する消音装置(排気マフラ)等が知られ いる。これらの処理部材は、単体で使用し り、組合せて使用したりすることができる

 また、17は排気ガス処理装置16をエンジン 8に取付けるために筒状ケース16Aと別部材か なる取付ブラケットで、該取付ブラケット17 は、排気ガス処理装置16の筒状ケース16Aを受 支えることにより、防振部材20を介して支 部材15に取付けるものである。また、取付ブ ラケット17は、図8に示すように、筒状ケース 16Aを受承するため中央に溝状の凹部17A1を有 る長方形状の板体17Aと、前記凹部17A1を挟ん 該板体17Aの四隅に形成され、後述のUボルト 18が挿通するUボルト取付用挿通孔17Bと、後述 の防振部材20を取付けるため該Uボルト取付用 挿通孔17Bと異なる位置で前記板体17Aの四隅に 形成された防振部材取付用挿通孔17Cとにより 構成されている。

 18は後述のナット19と協働して締着部材を 構成するUボルトで、該Uボルト18は、筒状ケ ス16Aを跨ぐようにU字状に形成され、下側の 端部にねじ部18Aが設けられている。そして Uボルト18のねじ部18Aにはナット19が螺着さ 、筒状ケース16Aとブラケット17とを締着する ものである。

 ここで、取付ブラケット17に対して排気 ス処理装置16を締着するには、該取付ブラケ ット17を構成する板体17Aの凹部17A1に筒状ケー ス16Aを配置し、該筒状ケース16Aを上側から跨 ぐように2本のUボルト18のねじ部18Aを各Uボル 取付用挿通孔17Bに挿通し、このねじ部18Aに ット19を螺着する。これにより、取付ブラ ット17は、締着部材をなす各Uボルト18、ナッ ト19を用いて排気ガス処理装置16の筒状ケー 16Aに対して一体的に組付けることができる

 このように、排気ガス処理装置16と取付 ラケット17とは、Uボルト18、ナット19を用い ブ組立体として予め一体的に組立てること できる。そして、予め組立てられたサブ組 体は、取付ブラケット17に後述の防振部材20 を取付け、この防振部材20を支持部材15の支 面部15Bに取付けることにより、該支持面部15 B上に防振状態で搭載することができる。

 20は支持部材15と排気ガス処理装置16に組 けられた取付ブラケット17との間に設けら た複数個(例えば4個)の防振部材を示してい 。この防振部材20は、図9に示す如く、ゴム の弾性体を用いて所定の形状に形成され変 することで振動を緩和する弾性変形部20Aと 該弾性変形部20Aの上部に上向きに突設され 上側取付ねじ部20Bと、前記弾性変形部20Aの 部に下向きに突設された下側取付ねじ部20C により構成されている。

 また、各防振部材20の上側取付ねじ部20B 、取付ブラケット17の挿通孔17Cに挿通され、 ナット19によって固定される。一方、下側取 ねじ部20Cは、支持部材15の支持面部15Bに形 された挿通孔15Dに挿通され、ナット19によっ て固定される。

 そして、各防振部材20は、エンジン8に設 られた支持部材15と排気ガス処理装置16との 間に設けられることにより、走行時、作業時 の上部旋回体3の振動、エンジン8から排気ガ 処理装置16に伝わる振動を、弾性変形部20A 弾性的に変形させることによって緩和し、 気ガス処理装置16に装備した触媒、フィルタ 、センサ等の機器類をエンジン8の振動から 護することができる。

 この場合、排気ガス処理装置16は、エン ン8の防振マウント8Eと排気ガス処理装置16を 支持する防振部材20との2段で防振支持される ことになるから、防振部材20を構成する弾性 形部20Aは、エンジン8から伝わる振動を効果 的に緩和できるような硬度に設定されている 。

 21はエンジン8と排気ガス処理装置16との を接続する排気管で、該排気管21は、図2に す如く、一端がエンジン8の過給機8Cに接続 れ、他端が排気ガス処理装置16の接続管16Bに 接続されている。

 また、22は排気管21の途中に設けられた可 撓管で、該可撓管22は、エンジン8の過給機8C 排気ガス処理装置16との相対的な変位(両者 の位置ずれ)を吸収するもので、可撓性をも った材料、例えば蛇腹形状の金属筒体として 形成されている。そして、可撓管22は、排気 21の途中に溶接手段を用いて一体的に固着 れている。

 第1の実施の形態による油圧ショベル1は 述の如き構成を有するもので、次に、この 圧ショベル1の動作について説明する。

 まず、オペレータは、キャブ6に搭乗して 運転席に着座する。この状態で走行用の操作 レバーを操作することにより、下部走行体2 駆動して油圧ショベル1を前進または後退さ ることができる。また、運転席に着座した ペレータは、作業用の操作レバーを操作す ことにより、作業装置4を俯仰動させて土砂 の掘削作業等を行うことができる。

 さて、この油圧ショベル1の運転時には、 旋回フレーム5上でエンジン8が振動を生じる 、エンジン8は防振マウント8Eを介して旋回 レーム5に支持されている。一方、排気ガス 処理装置16を取付ける取付ブラケット17とエ ジン8側の支持部材15との間には、防振部材20 を設ける構成となっている。これにより、エ ンジン8から排気ガス処理装置16に伝わる振動 を2段階で緩和することができ、排気ガス処 装置16をエンジン8の振動に対し保護するこ ができる。

 このように、第1の実施の形態によれば、 エンジン8は、防振マウント8Eを介して旋回フ レーム5に取付け、該エンジン8に取付けられ 支持部材15と排気ガス処理装置16を支持する 取付ブラケット17との間には、防振部材20を けているから、エンジン8が高周波振動を発 した場合でも、この振動は防振マウント8E 防振部材20とによって緩和することができ、 排気ガス処理装置16をエンジン8の振動から保 護することができる。

 この場合、排気ガス処理装置16の筒状ケ ス16A内には、環境問題に配慮するための様 な機器類、例えば排気ガスに含まれる粒子 物質(PM)を捕集して除去するために酸化触媒 フィルタから構成された粒子状物質除去装 、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を尿 水溶液を用いて浄化するNOx浄化装置等の処 部材が内蔵されている。これらの処理部材 、振動によって損傷する虞があるが、防振 材20は、これらの処理部材を振動から保護す ることができる。

 この結果、排気ガス処理装置16を構成す 処理部材、各種センサ類がエンジン8の高周 振動によって損傷するのを防止でき、排気 ス処理装置16に対する耐久性や寿命を向上 ることができる。

 また、排気ガス処理装置16には、取付ブ ケット17を設けているから、該取付ブラケッ ト17を用いることにより、排気ガス処理装置1 6に対し防振部材20を確実に取付けることがで きる。

 また、取付ブラケット17は、排気ガス処 装置16の筒状ケース16Aと別個に設けた上で、 筒状ケース16Aに対して締着部材であるUボル 18、ナット19を用いて一体的に組付ける構成 している。従って、取付ブラケット17は、 の形状、構造等の異なるものを複数種類用 することにより、排気ガス処理装置16を設置 する場所、向き等を自由に設定することがで きる。また、1種類の排気ガス処理装置16を異 なる油圧ショベル1で共通化して用いること できる。

 このように、排気ガス処理装置16と取付 ラケット17は、締着部材をなすUボルト18とナ ット19を用いて固定することにより予めサブ 立体として組立てることができる。これに り、前記サブ組立体は、防振部材20を介し エンジン8に簡単に取付けることができ、組 作業性を向上することができる。

 さらに、エンジン8の排気管21の途中には 可撓管22を設けているから、エンジン8と排 ガス処理装置16との間で相対的な位置ずれ( 動)を可撓管22の変形によって吸収すること でき、排気管21、エンジン8、排気ガス処理 置16等の耐久性を向上することができる。

 次に、図10は本発明による第2の実施の形 を示している。本実施の形態の特徴は、防 部材の周囲には、エンジンから防振部材に が伝わるのを遮断する遮熱カバーを設ける 共に、支持部材と遮熱カバーとの間には、 振部材によって排気ガス処理装置が過大に 位するのを規制するストッパ部材を設ける 成としたことにある。なお、第2の実施の形 態では、前記した第1の実施の形態と同一の 成要素に同一の符号を付し、その説明を省 するものとする。

 図10において、31は防振部材20を覆って設 られた第2の実施の形態による遮熱カバーで ある。この遮熱カバー31は、防振部材20の弾 変形部20Aの周囲を覆う筒部31Aと、弾性変形 20Aの上側を覆う蓋部31Bとにより有蓋筒状に 成されている。また、蓋部31Bの中央には、 振部材20の上側取付ねじ部20Bが挿通する挿通 孔31Cが穿設されている。

 これにより、遮熱カバー31は、挿通孔31C 上側取付ねじ部20Bを挿通しつつ、防振部材20 に上側から被せることにより、ゴム材料等か らなる弾性変形部20Aを覆うことができる。こ れにより、遮熱カバー31は、高温になるエン ン8、排気管21が熱源となって発生する熱を ることができ、弾性変形部20Aを保護するこ ができる。

 ここで、遮熱カバー31は、その筒部31Aの さ寸法(軸方向寸法)が弾性変形部20Aの長さ寸 法よりも短く設定されている。これにより、 遮熱カバー31は、弾性変形部20Aが縮小側に弾 変形したときに、筒部31Aが支持部材15の支 面部15Bに干渉するのを防止することができ 。

 次に、防振部材20による排気ガス処理装 16の変位量を規制するためのストッパ部材32 ついて説明する。

 即ち、32は支持部材15と遮熱カバー31との に設けられたストッパ部材である。このス ッパ部材32は、走行時、作業時の上部旋回 3(車体)の振動、エンジン8の振動等に基づく 気ガス処理装置16の変位を所定の範囲内で 制し、防振部材20の弾性変形部20Aが過剰に変 形するのを防止するものである。また、スト ッパ部材32は、支持部材15に取付けられた固 側係合部33と、遮熱カバー31に取付けられ該 定側係合部33と係合可能な可動側係合部34と により構成されている。

 ここで、固定側係合部33は、遮熱カバー31 (防振部材20)の近傍に位置して支持部材15の支 持面部15Bに固着されている。また、固定側係 合部33の上部は、遮熱カバー31側に向けて折 曲がった係合爪33Aとなっている。そして、 合爪33Aと支持面部15Bの上面との間隔は、防 部材20の弾性変形部20Aが適正な範囲で変形し ているときに、可動側係合部34との間に隙間 確保できる寸法に設定されている。

 一方、可動側係合部34は、遮熱カバー31の 筒部31A外周に固着されている。詳しく述べる と、可動側係合部34は、筒部31Aの外周面の下 位置に固着され、固定側係合部33の係合爪33 Aと係合するように径方向外側に突出した舌 状の板体として形成されている。この場合 可動側係合部34は、固定側係合部33の係合爪3 3Aと支持面部15Bの上面とのほぼ中間部に配置 ることにより、弾性変形部20Aの縮小側の変 と伸長側の変位を同等に許容できるように ている。

 そして、ストッパ部材32は、支持部材15上 で排気ガス処理装置16が伸長方向(跳ね上がる 方向)に大きく振動(過大に変位)すると、可動 側係合部34が固定側係合部33の係合爪33Aに当 する。一方、支持部材15上で排気ガス処理装 置16が縮小方向(沈む方向)に大きく振動する 、可動側係合部34が支持部材15の支持面部15B 当接する。これにより、排気ガス処理装置1 6の変位を防振部材20の変形の許容範囲内で規 制することができる。

 かくして、このように構成された第2の実 施の形態においても、前述した第1の実施の 態とほぼ同様の作用効果を得ることができ 。特に、第2の実施の形態では、遮熱カバー3 1によって防振部材20の弾性変形部20Aの周囲を 覆う構成としているから、エンジン8、排気 21等から発生ずる熱がゴム材料からなる弾性 変形部20Aに作用するのを防止することができ る。これにより、弾性変形部20Aの寿命を延ば すことができ、長期に亘って排気ガス処理装 置16を防振状態で支持することができる。

 しかも、支持部材15と遮熱カバー31との間 には、防振部材20によって排気ガス処理装置1 6が過大に変位するのを規制するストッパ部 32を設ける構成としている。従って、排気ガ ス処理装置16が防振部材20の弾性変形部20Aの 形の許容範囲を超えて大きく変位しようと たときに、ストッパ部32は、可動側係合部34 固定側係合部33または支持部材15の支持面部 15Bに当接し、弾性変形部20Aの過剰変形を規制 することができる。この結果、過剰変形によ って防振部材20が損傷したり、排気ガス処理 置16が周囲の部材と干渉したりするのを防 することができる。

 次に、図11および図12は本発明による第3 実施の形態を示している。本実施の形態の 徴は、排気ガス処理装置の筒状ケースを長 方向に3分割すると共に、排気ガスに含まれ 粒子状物質を捕集して除去するための機器 を装備する構成としたことにある。なお、 3の実施の形態では、前記した第1の実施の 態と同一の構成要素に同一の符号を付し、 の説明を省略するものとする。

 図11、図12において、41は支持部材15上に けられた第3の実施の形態による排気ガス処 装置である。この排気ガス処理装置41は、 持部材15の支持面部15Bに後述の取付ブラケッ ト51,52、防振部材20を介して取付けられてい 。ここで、排気ガス処理装置41は、後述の上 流筒体42、下流筒体43、中間筒体44、酸化触媒 46、粒子状物質除去フィルタ47等により大略 成されている。

 即ち、第3の実施の形態による排気ガス処 理装置41は、前側に位置する上流筒体42と後 に位置する下流筒体43とこれらの間に位置す る中間筒体44とからなる3個の筒体をボルト45 用いてフランジ接続する構成となっている

 また、上流筒体42は、前側が閉塞された 蓋円筒状に形成され、後側の開口部には拡 してフランジ部42Aが設けられている。また 上流筒体42の前側寄りには、エンジン8側に 出して流入口となる接続管42Bが設けられて る。そして、上流筒体42には、後述の酸化触 媒46等が設けられている。

 また、下流筒体43は、後側が閉塞された 蓋円筒状に形成され、前側の開口部には拡 してフランジ部43Aが設けられている。また 下流筒体43の後側寄りには、上側に突出して 流出口となる尾管43Bが設けられている。

 さらに、中間筒体44は、両端が開口した 筒状に形成され、前側の開口部にはフラン 部44Aが設けられ、後側の開口部にはフラン 部44Bが設けられている。そして、中間筒体44 には、粒子状物質除去フィルタ47が収容され いる。

 ここで、上流筒体42と中間筒体44とは、上 流筒体42のフランジ部42Aと中間筒体44のフラ ジ部44Aとを対面させた状態で締着部材とし のボルト45を用いて一体的に接続されている 。また、下流筒体43と中間筒体44とは、下流 体43のフランジ部43Aと中間筒体44のフランジ 44Bとを対面させた状態でボルト45等を用い 一体的に接続されている。これにより、3個 筒体42,43,44をフランジ接続によって1個の筒 ケースとすることができ、また、ボルト45 取外すことにより例えば中間筒体44だけを取 外すこともできる。

 次に、排気ガス中の粒子状物質(PM:Particula te Matter)を除去して排気ガスを浄化するため 装備された処理部材について述べる。

 まず、46は上流筒体42内に収容された処理 部材の1つをなす酸化触媒で、該酸化触媒46は 、例えばセラミックス材料等からなる多孔質 な部材に軸方向に多数の小孔を設けたセル状 筒体に貴金属(触媒)をコーティングすること より形成されている。そして、酸化触媒46 、所定の温度下で排気ガスを通過させるこ により、この排気ガスに含まれる有害物質 酸化して除去するものである。

 47は中間筒体44内に収容された処理部材の 1つをなす粒子状物質除去フィルタ(通常、Dies el Particulate Filterと呼ばれ、以下このフィル 47を「DPF47」という)で、該DPF47は、エンジン 8から排出される排気ガス中の粒子状物質(PM) 捕集し、燃焼して除去することにより、排 ガスを浄化するものである。また、DPF47は 例えばセラミックス材料等からなる多孔質 部材に軸方向に多数の小孔を設けたセル状 体として形成されている。

 48は上流筒体42の外周側に設けられた圧力 センサで、該圧力センサ48は、DPF47における 子状物質、未燃焼残留物等の堆積量を推測 るために、該DPF47の上流側と下流側の圧力( 力差)を検出するものである。そして、圧力 ンサ48は、その上流側配管48Aが上流筒体42に 接続され、下流側配管48Bが下流筒体43に接続 れている。

 49は上流筒体42の上流側に設けられた上流 側温度センサである。この上流側温度センサ 49は、流入する排気ガスの温度が酸化触媒46 機能することができる温度であるか確認す もので、コントローラ(図示せず)に接続され ている。

 一方、50は上流筒体42の下流側に設けられ た下流側温度センサである。この下流側温度 センサ50は、DPF47による再生が可能であるか 認するために、酸化触媒46を通過した排気ガ スの温度を検出するものである。

 51,52は第3の実施の形態に用いられる取付 ラケットで、該各取付ブラケット51,52は、 1の実施の形態に用いられた取付ブラケット1 7と異なり、L字状をした板体を用いることに り構成されている。即ち、2個の取付ブラケ ット51,52は、アングル状(略L字状)に折り曲げ れた板体からなり、垂直面部51A,52Aと水平面 部51B,52Bとを有している。

 ここで、上流側の取付ブラケット51の垂 面部51Aは、上流筒体42のフランジ部42Aと中間 筒体44のフランジ部44Aとにボルト45を用いて 締めされている。また、下流側の取付ブラ ット52の垂直面部52Aは、中間筒体44のフラン 部44Bと下流筒体43のフランジ部43Aとにボル 45を用いて共締めされている。一方、各取付 ブラケット51,52の水平面部51B,52Bと支持部材15 の間には、防振部材20がナット19を用いて取 付けられている。

 かくして、このように構成された第3の実 施の形態においても、前述した第1の実施の 態とほぼ同様の作用効果を得ることができ 。特に、第3の実施の形態では、セラミック 材料等からなる酸化触媒46、DPF47や精密機器 である圧力センサ48、温度センサ49,50を、防 部材20によりエンジン8の振動から保護する とができ、耐久性や寿命を向上することが きる。

 また、取付ブラケット51,52は、L字状の板 を用いることによって形成しているから、 1の実施の形態に用いる取付ブラケット17に 較して単純な形状とすることができる。

 なお、第3の実施の形態では、支持部材15 ほぼ水平で平坦な支持面部15Bを設け、この 持面部15Bに各防振部材20を介して取付ブラ ット51,52と排気ガス処理装置41を取付ける構 とした場合を例に挙げて説明した。しかし 本発明はこれに限らず、例えば図13に示す 形例のように構成してもよい。

 即ち、支持部材61を、垂直な取付面部61A 、V字状に傾斜した支持面部61Bと、補強用の 板部61Cとにより形成する。一方、取付ブラ ット62もV字状に傾斜した垂直面部62Aと、水 面部62Bとにより形成する。そして、傾斜し 支持面部61Bと水平面部62Bとの間に各防振部 20を取付けて排気ガス処理装置41を支持する 構成としてもよい。この構成では、取付ブラ ケット62の水平面部62Bを支持部材61の支持面 61Bに合わせて折り曲げることにより、支持 部61Bに排気ガス処理装置41を防振状態で取付 けることができる。この構成は他の実施の形 態にも同様に適用することができるものであ る。

 また、第3の実施の形態によれば、排気ガ ス処理装置41として、排気ガスに含まれる粒 状物質(PM)を除去して排気ガスを浄化するた めの酸化触媒46、DPF47、圧力センサ48、温度セ ンサ49,50等からなる粒子状物質除去装置を備 る構成とした場合を例に挙げて説明した。 かし、本発明はこれに限らず、例えば排気 ス処理装置41として、排気ガスに含まれる 素酸化物(NOx)を尿素水溶液を用いて浄化する ために、選択還元触媒、尿素噴射弁、各種セ ンサ等からなるNOx浄化装置を適用してもよい 。また、排気ガス処理装置として、粒子状物 質除去装置とNOx浄化装置とを組合せて適用す る構成としてもよい。この構成は他の実施の 形態にも同様に適用することができるもので ある。

 さらに、実施の形態では、建設機械とし 、クローラ式の下部走行体2を備えた油圧シ ョベル1を例に挙げて説明した。しかし、本 明はこれに限るものではなく、例えばホイ ル式の下部走行体を備えた油圧ショベルに 用してもよい。それ以外にも、ホイールロ ダ、ダンプトラック等の他の建設機械にも く適用することができる。